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岡野 潔(おかの きよし) データ更新日:2019.03.26

教授 /  人文科学研究院 哲学部門 インド哲学史


大学院(学府)担当

人文科学府 人文基礎専攻 インド哲学史

学部担当

文学部 人文学科 哲学 インド哲学史


電子メール
ホームページ
http://gdgdgd.g.dgdg.jp/OkanoPapersEng.html
岡野潔の論文リスト(英語タイトル) .
http://gdgdgd.g.dgdg.jp/
九州印度仏教学 .
取得学位
哲学博士 (マールブルク大学)
学位取得区分(国外)
あり
専門分野
インド仏教、チベット仏教
外国での教育研究期間(通算)
05ヶ年03ヶ月
活動概要
  岡野潔の研究の紹介
 専門領域:「インド仏教学」

 サンスクリット語・パーリ語・古典チベット語で書かれたインドの仏教文学(仏伝文学と説話文学)と,インド小乗仏教諸部派のコスモロジーを研究している。ネパール写本を用いて仏教文献の校訂作業と翻訳を行なっている。

私の論文の多くは、次のサイトからPDFを得ることができる。
http://gdgdgd.g.dgdg.jp/OkanoPapers.html

 私(岡野潔)の2016年までの研究内容を次の様に(1)〜(8)に分類した上で、これまでの研究の歩みを踏まえつつ、業績を説明したい。

(1)梵文『ラリタヴィスタラ』を中心にしたインドの仏伝作品の研究
(2)正量部の歴史的宇宙論書『大いなる帰滅の物語』MahAsaMvartanIkathA などの研究
(3)梵文『菩薩アヴァダーナの如意蔓』BodhisattvAvadAnakalpalatAの研究
(4)梵文『善説・大ラトナ・アヴァダーナマーラー』SubhASitamahAratnAvadAnamAlAの研究
(5)梵文『アヴァダーナ・シャタカ』AvadAnazataka の研究
(6)梵文『如来出生アヴァダーナマーラー』 TathAgatajanmAvadAnamAlA の研究
(7)ハリバッタの『ジャータカマーラー』の研究
(8)その他

上記(3)(4)(6)の研究について、内容を詳細に述べると、これまで以下のサンスクリット語のテクストが校訂されて論文中に公表された。

(3)の研究 :  KSemendraの BodhisattvAvadAnakalpalatAの、 50 (dazakarmaplutyavadAna), 55 (sarvaMdadAvadAna), 76 (vidurAvadAna), 77 (kaineyAvadAna), 78 (zakracyavanAvadAna), 79 (mahendrasenAvadAna), 80 (subhadrAvadAna), 81 (hetUttamAvadAna), 82 (nArakapUrvikAvadAna), 83 (rAhulakarmaplutyavadAna), 91 (zibisubhASitAvadAna), 92 (MaitrakanyakAvadAna), 93 (sumAgadhAvadAna), 94 (yazomitrAvadAna), 95 (vyAghryavadAna), 96 (hastyavadAna), 97 (kacchapAvadAna) の諸章の梵文と蔵訳テクスト。
 
(4)の研究:
○ SubhASitamahAratnAvadAnamAlA (= RatnAvadAnatattva) の16章 (pretikAvadAna), 17章 (pretIbhUtamaharddhikAvadAna), 23章 (yazomitrAvadAna), 30章 (jAtyandhapretikAvadAna), 31章 (zreSThino'vadAna), 33章 (zreSThipretIbhUtAvadAna), 34章 (virUpAvadAna), 35章 (padmAkSAvadAna), 38章 (sUryAvadAna)の梵文テクスト。
 ○ RatnAvadAnamAlA の15章 (pretikAvadAna) の梵文テクスト。

(6)の研究:  TathAgatajanmAvadAnamAlA (= SugatajanmaratnAvadAnamAlA, = Padya Lalitavistara) の1章、3章、4章、8章、13章の梵文テクスト。


 私は東北大学大学院博士課程在籍時に、塚本啓祥教授の指導の下に、インド仏教文学文献の分野を対象に、世界の諸機関に現存する梵語の写本情報をまとめつつ、同時に英文・独文・仏文・邦文の諸研究を出来る限り蒐集して、その内容を示し、過去から現在に至る研究の流れを明らかにするという作業を行った。(この仕事は『梵語仏典の研究 I 初期経典篇』の一部となるはずのものであり、私が書いた400字詰原稿用紙約700枚分のその原稿は、出版計画が頓挫した後に、1998年にインターネットで公開された。)
 同時に博士課程の研究として、古代インド仏教徒が梵語で作った発達した仏伝(釈尊の伝記)の諸作品である『ラリタヴィスタラ』や『マハーヴァストゥ』を研究した。特に(1)大乗経典『ラリタヴィスタラ』の形成過程に関する研究を中心に「普曜経の研究」などの論文を発表した。1990年に日本学術振興会特別研究員(ポスト・ドクター、2年間)に採用され、その研究課題「ラリタヴィスタラ・サンガベーダヴァスツを中心とした梵語仏伝文献の研究」に沿って、梵文の仏伝作品の研究に関する論文を1993年まで発表した。
 1992年にドイツに留学し、語学学校ゲーテ・インスティチュートを経て、1993年からマールブルク大学の博士課程に入り、ミヒャエル・ハーン博士とエックハルト・バンゲルト(比丘パーサーディカ)博士の指導を受け、その年から研究の中心が仏伝から宇宙論へ移ることになった。博士論文の研究テーマは正量部の歴史的宇宙論の書である『大いなる帰滅の物語』(全6章から成る12世紀の仏教カーヴィヤ)であり、そのため1994年以降に発表する論文はほぼ、その作品や正量部の他の宇宙論作品に関する内容の論文になった。この正量部についての研究は1994年以来現在に至るまで、毎年継続して行ってきた。特に2002年からは2017年まで九州大学文学部『哲学年報』に『大いなる帰滅の物語』と他の正量部文献に関する一連の研究を毎年発表し続けた。その結果、(2)『大いなる帰滅の物語』については、2016年までに作品全部の校訂と和訳を『哲学年報』に発表し終えている。
 マールブルクで哲学博士号を取得して帰国後、東北大学で5年間非常勤講師を勤めた後、2002年に九州大学の助教授に就任し、その3年後の2005年からネパール写本を用いたアヴァダーナの諸作品の研究を本格的に開始した。まず(3)『菩薩アヴァダーナの如意蔓』(全108章から成るクシェーメーンドラ作の仏教説話集)についての研究を開始し、2005年に『菩薩アヴァダーナの如意蔓』とネパールの「アヴァダーナ・シャタカ系統のアヴァダーナマーラー類」の文献群との関係についての論文を発表した。
 続いて(4)『善説・大ラトナ・アヴァダーナマーラー』 (全42章から成る仏教説話集)についても本格的に写本研究を開始し、2006年にまずその作品のネパール写本の内容と、その写本の価値を報告した。
 この(3)と(4)の梵文仏教説話作品は浩瀚な作品であるので、私はその後10年以上にわたって、それらの作品中の諸章に関する論文を現在まで書き続けてきた。
 (3)『菩薩アヴァダーナの如意蔓』についてはミヒャエル・ハーン博士と出本充代博士の助力を得て、2016年までに50章、55章、76章、77章、80章、81章、82章、83章、91章、92章、94章、95章、96章、97章の合計14の章の校訂と翻訳を『南アジア古典学』誌上に発表した。
 (4)『善説・大ラトナ・アヴァダーナマーラー』については2016年までに16章、17章、23章、30章、31章、33章、34章、35章、38章の合計9つの章の校訂と翻訳を発表した。
 この(4)『善説・大ラトナ・アヴァダーナマーラー』は、ネパールで成立した「アヴァダーナ・シャタカを韻文に再話したアヴァダーナマーラー類」に属する作品であるため、それらのアヴァダーナマーラー作品群の主な源泉資料としての(5)梵文『アヴァダーナ・シャタカ』(全100章から成るインドの仏教説話集)の作品の研究を同時に行う必要があった。そのため(5)梵文『アヴァダーナ・シャタカ』については、2016年までにその作品の46章、47章、48章、49章、66章、69章、85章、97章の和訳を発表した。(この『アヴァダーナ・シャタカ』は J.S. Speyerによる梵文の校訂本がすでに出ているため、私自身は翻訳において1写本を参照しているものの、校訂は行っていない。)
 これらのアヴァダーナ諸作品の研究に加えて、2011年頃から私はネパールの仏伝(釈尊の伝記)を内容とするアヴァダーナ・マーラーである(6)『如来出生アヴァダーナマーラー』 (全37章から成る釈迦牟尼仏の伝記)の研究を始めた。この作品は別名を『パドヤ(韻文)・ラリタヴィスタラ』といい、大乗経典『ラリタヴィスタラ』などのインドの梵文資料を主要な源泉資料としてネパールで作られた梵文のアヴァダーナマーラー文献である。この作品について2013年に最初の論文を発表してから、その後継続的に私はこの作品の校訂と飜訳を行ってきた。2016年10月までに、(6)『如来出生アヴァダーナマーラー』 の文献について第1章、第3章、第4章、第8章の合計4つの章の校訂と翻訳を発表した。
 2016年から新たに始めたのが(7)『ハリバッタ・ジャータカマーラー』の和訳研究である。まず第11章『鹿ジャータカ』の試訳を出した後、2018年3月には第1章〜第5章の和訳を発表し、2019年3月には第6章〜第8章と第11章の和訳を発表した。(この重要な作品の諸章の和訳は今後継続される。)
 以上がこれまでの岡野の主要な業績であるが、それら(1)〜(7)の研究に含まれない、(8)「その他」として、次の研究もあることを紹介したい。まず2018年に2本の論文を発表した SaDgatikArikA(『六趣輪廻経』)とPaJcagatikarikAに関する研究。そのほか、1990年と1999年に論文を発表した、古代インドの仏蹟巡礼の思想の研究。2006の『無熱悩池の偈頌』 anavataptagAthA の研究。そして2010年に2本の論文を発表した『大乗方便経』 UpAyakauzalyasUtra の研究。この『大乗方便経』については研究をこれからも続けてゆく予定である。


まとめ
 岡野の学問の特徴として、次の点が指摘できる。
 ・インドの梵語の仏伝ならびに梵語の小乗仏教説話文献の分野における文献学的な研究をこれまで三十年にわたって継続しており、それらが業績の中心になっていること。
 ・特にミヒャエル・ハーン博士のもとで学んだ、ドイツのインド古典文献学の手法を十分に活かして、梵文や蔵文などの校訂研究を行っていること。
 ・塚本啓祥教授の指導により、東北大学の博士課程で始めた、西洋やインドなどで英語・独語・仏語で書かれた百年間の仏教文献学の論文を出来るだけ集めて研究史を綿密に理解することと、世界の諸機関の梵語写本の情報を集めることから得た知識を、ネパール写本による梵文説話文献の研究という、多くが未開拓である分野の研究に役立てていること。

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 以下に1998年から2016年までの岡野の論文のリストをあげる。
 それぞれの論文には簡潔な内容説明文を付す。

岡野 潔, HaribhaTTajAtakamAlA 第11話『鹿ジャータカ』和訳, 南アジア古典学, 10, 1-16頁, 2016.07.
 (内容:haribhaTTajAtakamAlA『ハリバッタ・ジャータカマーラー』 haribhaTTajAtakamAlA 第11話 mRgajAtaka『鹿ジャータカ』の和訳。)

岡野 潔, 世界史を説く未知の正量部聖典からの引用文テクスト(1) - 『有為無為決択』第8章における引用文の蔵文テクストの校訂・和訳 -, 哲学年報, 75輯、15-53頁, 2016.03.
 (内容:『有為無為決択』第8章における世界史を説く未知の正量部聖典からの引用文の蔵文テクストの校訂・和訳、§1から§131までの部分。)

岡野 潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(6)- KalpalatA第83章、TJAM第3章と第4章、SMRAM第38章 -, 南アジア古典学, 10, 1-104頁, 2015.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第83章 rAhulakarmaplutyavadAnaの校訂梵文と和訳、tathAgatajanmAvadAnamAlA 第3章『釈迦族の起源と成立』と第4章『コーリヤ族の起源とマーヤー妃の嫁入り』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』第38章 sUrya の校訂梵文、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第69話 sUryaH 『スーリヤ』の和訳。)

岡野 潔, SarvarakSita 作 MahAsaMvartanIkathA 校定テクスト (3), 哲学年報, 74輯、13-47頁, 2015.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA 校定テクストの第3パート。)

岡野 潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(5)- TJAM 第1章と VirUpAvadAna と PadmAkSAvadAna -, 南アジア古典学, 9, 101-198頁, 2014.07.
 (内容:TathAgatajanmAvadAnamAlA 第1章『トゥシタ天の住まいからの降下を一切生類が知らしめられ歓喜した』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』の第34章と35章の校訂梵文、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第97章 virUpaH と第66章 padmAkSaH の和訳。)

岡野 潔, SarvarakSita 作 MahAsaMvartanIkathA 校定テクスト (2), 哲学年報, 73輯、1-36頁, 2014.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA 校定テクストの第2パート。)

岡野 潔, ネパールの仏伝アヴァダーナ・マーラー TathAgatajanmAvadAnamAlA, 印度学仏教学研究, 62, 1, 330-323, 2013.12.
 (内容:tathAgatajanmAvadAnamAlA というネパールで作られた梵文仏伝作品の紹介、その作品の最終的な編集年代の推測。)

岡野潔, SarvarakSita 作 MahAsaMvartanIkathA 校定テクスト (1), 哲学年報, 72輯、47-80頁, 2013.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA 校定テクストの第1パート。)

岡野 潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(4)- NArakapUrvika, PretIbhUtamaharddhikA など -, 南アジア古典学, 8, 161-264頁, 2013.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第82章 nArakapUrvikAvadAna 『まず先に地獄に生まれる者アヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』第17章 pretIbhUtamaharddhikAvadAna 『大神通餓鬼女アヴァダーナ』の校訂梵文と部分訳、avadAnazataka の第46話 uttaraH の和訳、tathAgatajanmAvadAnamAlA 第8章『菩薩誕生品』の校訂梵文と和訳。)

岡野潔, インド正量部による世界の歴史 ―『大いなる帰滅の物語』内容梗概 ―, 印度学宗教学会『論集』, 38, 1-19, 2011.12.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の内容梗概。)

岡野潔, 餓鬼文献を読む, 岡崎敦・岡野潔[編]『テキストの誘惑 フィロロジーの射程』、九州大学文学部人文学入門4、九州大学出版会, 3-17, 2012.09.
 (内容:餓鬼とはなにか、を論じた。)

岡野潔, 世界の成り立ちをめぐる外教との論争 ― 『大いなる帰滅の物語』第1章第4節読解 ―, 哲学年報, 71輯、1-46頁, 2012.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第1章第4節の和訳と内容研究。)

岡野潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(3)- Subhadra, HetUttama, PretikA の説話 -, 南アジア古典学, 7, 257-365頁, 2012.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第80章 subhadrAvadAna 『スバドラのアヴァダーナ』と第81章 hetUttamAvadAna 『へートゥ・ウッタマ仏のアヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』第16章 pretikAvadAna 『餓鬼女アヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第49話 putrAH の和訳。)

岡野潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(2)- Zakracyavana, Mahendrasena, PretikA の説話 -, 南アジア古典学, 6, 165-266頁, 2011.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第78章 zakracyavanAvadAna 『シャクラの死没のアヴァダーナ』と第79章 mahendrasenAvadAna 『マヘーンドラセーナ王のアヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA『善説大宝譬喩鬘』 第30章 jAtyandhapretikAvadAna 『生盲餓鬼女アヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、ratnAvadAnamAlA 『宝譬喩鬘』第15章 pretikAvadAna『餓鬼女アヴァダーナ』、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第47話 jAtyandhA と第44話 varcaghaTaH の和訳。)

岡野潔, 大いなる帰滅の物語』最終章 ― 第6章1節~4節の翻訳研究 ―, 哲学年報, 70輯、1-41頁, 2011.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第6章1節~4節の和訳と内容研究。)

岡野潔, KalpalatA と AvadAnamAlA の研究(1)- Vidura, Kaineyaka, ZreSThipretIbhUta の説話 -, 南アジア古典学, 5, 51-127頁, 2010.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第76章 vidurAvadAna『ヴィドゥラのアヴァダーナ』と第77章 kaineyakAvadAna『カイネーヤカのアヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』の第31章 zreSThino'vadAna 『長者のアヴァダーナ』と第33章 zreSThIpretIbhUtAvadAna 『餓鬼になった長者のアヴァダーナ』の校訂梵文と部分訳、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第48話 zreSThin の和訳。)

岡野潔, 業縛の生死観との戦い - 大乗方便経はいかに釈尊の悪業の伝承を変えたか -, 日本仏教学会年報, 75, 53-67, 2010.08.
 (内容:『大乗方便経』と根本有部律薬事の伝承の比較研究。)

岡野潔, コラム 仏教説話の世界, 『新アジア仏教史03 インドIII 仏典からみた仏教世界』(佼成出版社), 62-65, 2010.07.
 (内容:インドの仏教説話文献についての一般向けの解説。)

岡野潔, 釈尊が前世で犯した殺人 - 大乗方便経によるその解釈, 哲学年報, 69輯、139-175頁, 2010.03.
 (内容:『大乗方便経』(大宝積経38、大乗方便会にある釈尊の『十の業繋』に関する研究。)

岡野潔, AvadAnakalpalatA 94-97章と SMRAM 23章 ー Yazomitra, VyAghrI, Hastin, Kacchapa の校訂・和訳 ー, 南アジア古典学, 4号, 95-177頁, 2009.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第94章 yazomitrAvadAna『ヤショーミトラのアヴァダーナ』と第95章 vyAghryavadAna『雌虎のアヴァダーナ』と第96章 hastyavadAna『象のアヴァダーナ』と第97章 kacchapAvadAna『亀のアヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』第23章 yazomitrAvadAna 『ヤショーミトラのアヴァダーナ』の校訂梵文と部分訳、avadAnazataka 『アヴァダーナ・シャタカ』の第85話 yazomitraH の和訳。)

Kiyoshi Okano, "A Summary of the MahAsaMvartanIkathA –– A Chronology of the Universe According to the SAMmitIyas", in: PAsAdikadSnam. Festschrift für Bhikkhu PAsAdika. Indica et Tibetica 52. Herausgegeben von Martin Straube, Roland Steiner, Jayandra Soni, Michael Hahn und Mitsuyo Demoto. Marburg 2009. S. 323-342.
 (内容:英文で梵文 mahAsaMvartanIkathA の全体の内容を紹介。)

岡野潔, 生きものが再びいなくなる時代 - 『大いなる帰滅の物語』第5章1節にみる正量部伝承ー, 哲学年報, 68輯、1-26頁, 2009.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第5章1節の和訳と内容研究。)

岡野潔, AvadAnakalpalatA 55章、91-92章と Karmazataka 125-126話 - SarvaMdada, Zibi, Maitrakanyaka の校訂・和訳-, 南アジア古典学, 3号、57-155頁, 2008.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第55章 sarvaMdada『一切施[王]のアヴァダーナ』と第91章 zibisubhASitAvadAna『シビ[王]の善説のアヴァダーナ』と第92章 maitrakanyakAvadAna『マイトラカンヤカのアヴァダーナ』の校訂梵文と和訳、karmazataka『カルマシャタカ』の第125話『シビ王』と第125話『シビ王』の和訳。)

岡野潔, やがて世界が終わる、世界が生まれ変わる -『大いなる帰滅の物語』第4章2節~4節読解 -, 哲学年報, 67輯、1-54頁。2008.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第4章2節~4節の和訳と内容研究。)

岡野潔, 弥勒下生経類と『大いなる帰滅の物語』の関係, 印度学宗教学会『論集』, 34号、2007年12月、540-524頁[(99)-(115)頁], 2007.12.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第4章4節の第5〜12詩節にある未来劫人寿八万歳の記述と、弥勒下生経類との関係の問題。)

岡野潔, KSemendra の DazakarmaplutyavadAna - BodhisattvAvadAnakalpalatA 第 50 章 の校訂と訳 -, 南アジア古典学, 2号,2007年7月,201-301頁。2007.07.
 (内容:bodhisattvAdAnakalpalatA 第50章 dazakarmaplutyavadAna『「十の業の連繋」のアヴァダーナ』と校訂梵文と和訳、anavataptagAthA『無熱悩池の偈頌』のtathAgataparivarta『如来の章』の根本有部律薬事チベット語訳からの和訳。)

岡野潔, 『大いなる帰滅の物語』(MahAsaMvartanIkathA)第2章1節~3節に見る世界形成の正量部伝承, 哲学年報, 66輯,1-37頁, 2007.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第2章1節~3節の和訳と内容研究。)

岡野潔, AnavataptagAthA の釈尊の業の残滓を説く因縁話の形成, 印度学宗教学会『論集』, 第33号、2006年12月、136-116頁[(73)-(93)頁], 2006.12.
 (内容:anavataptagAthA『無熱悩池の偈頌』関係の諸文献を比較研究し、その第37「如来の章」の韻文部分と散文部分の形成を考察した。用いた文献はanavataptagAthAのほか、パーリ apadAnaの387 pubbakammaploti, そして興起行経、五百弟子自説本起経、有為無為決択第32章、bodhisattvAvadAnakalpalatA 第50章 dazakarmaplutyavadAnaの6文献。)

岡野潔, SubhASitamahAratnAvadAnamAlAについて, 南アジア古典学, 第1巻、1-19頁, 2006.07.
 (内容:アヴァダーナシャタカを韻文で再話したネパールの仏教説話文献の一つである subhASitamahAratnAvadAnamAlA 『善説大宝譬喩鬘』という作品の写本とその内容の報告。)

岡野潔, 正量部の仏伝の伝承研究 -『大いなる帰滅の物語』第1章1節~3節の翻訳と研究 -, 哲学年報, 65輯,1-38頁。, 2006.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第1章1節~3節の和訳とその正量部の仏伝の伝承に関する分析した。)

岡野潔, AvadAnakalpalatA から avadAnamAlA 類へ, 印度学仏教学研究, 54巻1号,374-367頁。, 2005.12.
 (内容:ネパールで作られた avadAnamAlA 類の作品群の成立年代を論じ、それらはbodhisattvAvadAnakalpalatA よりも後の成立であると推測した。)

岡野潔, 『大いなる帰滅の物語』(MahAsaMvartanIkathA)第5章2節~4節と並行資料の翻訳研究, 哲学年報, 64輯,1-32頁。, 2005.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第5章2節~4節の和訳と内容研究。)

岡野潔, 犢子部と正量部の成立年代, 西日本宗教学雑誌, 41-61頁, 2004.12.
 (内容:新資料によるインドの犢子部と正量部の成立年代を再考察し、特に正量部の成立を後2世紀後半〜3世紀初頭とみなす。)

岡野潔, 正量部の伝承研究(2):第九劫の問題と『七佛経』の部派所属, 『仏教文化学会十周年・北條賢三先生古稀記念論文集 インド学諸思想とその周延, 2004.06.
 (内容:住劫第九劫の記述から、漢訳『七佛経』は犢子正量部に所属する阿含経典であると推測した。)

岡野潔, 『大いなる帰滅の物語』(MahAsaMvartanIkathA) 第2章4節~第4章1節と並行資料の翻訳研究, 哲学年報, 63輯,2004年3月,1-110頁。2004.03.
 (内容:梵文 mahAsaMvartanIkathA の第2章4節~第4章1節の和訳と内容研究、mahAvastu の写本Sa 103b1-107b2のローマ字転写。)

岡野潔, アッガンニャ経の神話的食物の名 lasA / rasA / rasa, 印度学仏教学研究, 52巻1号, 2003.12.
 (内容:正量部の mahAsaMvartanIkathA に見られる三種類の神話的食物の名称について、他の小乗部派の諸伝承との比較を行った。)

岡野潔, インド正量部の宇宙論的歴史における人間と動物と植物の関係, 日本仏教学会年報, 第68号,71-85頁, 2003.05.
 (内容:『有為無為決択』第8章における未知の正量部聖典からの引用文の蔵文テクスト(文献X)の、特に§98から§126までの部分の解説。)

岡野潔, 悪をどう考えるか ー インド仏教の立場から, 西日本宗教学雑誌, 25号,120-133頁, 2003.03.
 (内容:人間の自我のシステムに対してインド仏教が取った立場を論じた。小我→無我→大我(非我)の3段階の状態をもって、仏教のめざす自我の状態を説明した。)

岡野潔, インド仏教正量部における終末観, 哲学年報, 62輯,81-111頁, 2003.03.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAの第4章2節の最後に語られる正量部の高僧ブーティカとブッダミトラの予言と、正量部の終末観の問題。)

岡野潔, 正量部における現在劫の終末意識をめぐる問題点, 印度学仏教学研究, 51巻1号,388-393頁, 2002.12.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAの第4章2節の最後に語られる、正量部の高僧ブーティカとブッダミトラの「劫末までにあと700年が残されている」という予言の、700年という数字に関する考察。)

岡野潔, 正量部の伝承研究(1):胡麻・砂糖黍・乳製品の劣化に見る人間の歴史, 『櫻部建先生喜寿記念論集 初期仏教からアビダルマへ』(京都:平楽寺書店), 217-231頁, 2002.05.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAの第4章2節の最後における正量部の高僧ブーティカとブッダミトラの予言の中に、世界の終末に近づく現象として胡麻・砂糖黍・乳製品の劣化が語られている問題を論じた。)

岡野潔, 正量部的傳承研究:現在劫的終末意識, 許一系 訳,『圓光佛學學報』(Yuan Kuang Buddhist Journal), 第六期(No. 6), 15-40頁。2001.12.
 (内容:第1部:近年来印度正量部的研究。第2部:正量部「劫末意識」的研究。第3部:現在劫的劫末意識。)

岡野潔, 犢子部の三法度論と正量部の現存資料の関係 - 立世論の部派所属の追加証明の試み, 印度学仏教学研究, 50巻1号,386-390頁, 2001.12.
 (内容:漢訳『三法度論』と漢訳『四阿含暮』の中の記述が、漢訳『立世阿毘曇論』と合致していることを指摘し、両者が同じ部派に属することの証明材料とした。)

岡野潔, 正量部の歴史的宇宙論における終末意識, 印度学仏教学研究, 49巻1号,402-406頁, 2000.12.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAの第4章2節の最後に語られる正量部の高僧ブーティかとブッダミトラの予言から知られる、正量部の「劫末意識」について。)

岡野潔, 初期仏教のコスモロジーと善悪, 日本仏教学会年報, 第65号,225-238頁, 2000.03.
 (内容:インド初期仏教の宇宙生成神話を論じ、「原始的な図式」と「拡大図式」の二段階を分けた。)

岡野潔, 仏陀が永劫回帰する場所への信仰 ― 古代インドの仏蹟巡礼の思想 ―, 印度学宗教学会『論集』, 26, 77-92, 1999.12.
 (内容:大毘婆沙論によれば、インドの仏教の大聖地には「定」の聖地と「不定」の聖地の区別がある。インド仏教の六大聖地について考察した。)

岡野潔, 新発見のインド正量部の文献, 印度学仏教学研究, 47巻1号,371-376頁, 1998.12.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAという正量部の作品の発見を報じ、その作品の内容を簡単に紹介した。また漢訳『立世阿毘曇論』とパーリの LokapaJJatti と蔵訳『有為無為決択』第8章に長い引用がある文献も、犢子正量部系の宇宙論書であることを指摘した。)

岡野潔, いかに世界ははじまったか - インド小乗仏教・正量部の伝える世界起源神話, 文化, 第62巻1・2号,158-176頁, 1998.12.
 (内容:mahAsaMvartanIkathAの前半、成劫と住劫の世界史の内容をわかりやすく紹介した。)

岡野潔, インド正量部のコスモロジー文献、立世阿毘曇論, 中央学術研究所紀要, 27, 55-91, 1998.12.
 (内容:所属部派不明とみなされてきた立世阿毘曇論は、犢子正量部に属する論書であることを証明した。)

岡野潔, 新発見のインド正量部の文献、印度学仏教学研究, 47巻1号,1998年12月、371-376頁。
 (内容:それまで学界に知られていなかった mahAsaMvartanIkathAという正量部の梵文カーヴィヤ作品を世界で初めて報告した。)

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