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松山 公秀(まつやま きみひで) データ更新日:2019.06.17



大学院(学府)担当

システム情報科学府 電気電子工学専攻 電子デバイス工学講座

学部担当



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ホームページ
http://spin.ed.kyushu-u.ac.jp/index.html
松山研究室 ホームページ .
電話番号
092-802-3744
FAX番号
092-802-3726
就職実績-民間機関等
就職実績有, 1979〜1983
日本電気株式会社 中央研究所
取得学位
工学博士
専門分野
磁気デバイス工学
活動概要
 当研究室では、固体中のスピン偏極電子の特性をより深く理解し、その外場による制御技術を確立することにより、現代の情報システムの高度な要求を充たす新しい機能材料の開発とそのデバイス化を目指している。このため、原子オーダの異種原子積層技術による複合材料系の開発、電子スピンの界面輸送に関わる新しい物理現象の探求、さらにはスピンの機能をデバイス応用へ結びつけるための極微構造形成技術、デバイス設計手法、システム化技術等について統合的に研究を進め以下のような成果をあげている。

1) スピン波を利用した新規情報デバイスの開発
強磁性体中の電子スピンにマイクロ波磁界を印加すると、スピン波と呼ばれる集団運動が励起される。本テーマでは、このスピン波を情報伝送や論理演算に利用する新しい情報デバイスの実現を目指し理論、実験の両面から研究を進めている。スピン波の特長として、① 電荷移動を伴わない情報伝送、②波動の特徴を活かした位相情報処理、などがあり、これらの特長を活用することで、極限的な省電力性や並列動作性能を備えた、新しい情報デバイスの実現が期待される。

2) ナノ構造磁性体における磁壁物理とデバイス応用
強磁性体に対して、薄膜作成技術や微細加工技術によりナノメータオーダの構造を形成すると、材料固有の磁気特性とは全く異なる特色を引き出すことができる。細線形状の磁性体中では、磁壁を細線に沿って制御性良く移動できる可能性があり、磁壁をビット情報とする超大容量情報ストレージや、記憶機能を備えた高速RAMなど、今までにない革新的な性能を持つ情報デバイスへの応用が可能となる。本研究では、上記の応用に向けた基礎研究として、ナノ構造による磁壁エネルギーの変調や、外場による磁壁の動的位置制御技術について研究を行なっている。

3) 磁性集積メモリの試作
 磁性薄膜を磁気的特性長以下のパタン幅の細線形状に微細加工することにより磁化ベクトルをパタン長に沿った2方向に量子化することが可能になる。本研究ではこのような2安定磁化状態をビット情報とし、導体電流が作る局所磁界によりメモリ動作を行う固体式磁性メモリの試作及び動作特性評価を行っている。現在サブミクロンのメモリセルアレイを集積したプロトタイプ素子においてナノ秒オーダの連続リード・ライト動作を確認している。今後、より大容量のデバイスを試作し実用レベルの特性評価を行うと共に、メモリセルの3次元集積化について検討を行う。

4) 強磁性金属/誘電体ヘテロエピタキシャル成膜と高周波磁気デバイスへの応用
強磁性金属は、動作周波数上限を決める強磁性共鳴周波数が高いため、GHz帯域での高周波磁気材料として有望である。然しながら、電気抵抗が小さいため渦電流損の低減がデバイス応用に際しての大きな課題となっている。本テーマでは、強磁性金属と誘電体との積層・多層化により、実用的層厚を確保しながら、損失を低減可能な超GHz帯高周波磁性材料の開発を行なっている。また、bcc(100)構造に由来する4回対称磁気異方性を利用した、磁化率の双安定性制御やそのマイクロ波伝送制御等への応用についても研究を進めている。

5) 極微構造磁性金属多層膜を用いた超高密度磁気センサ開発
 次世代の磁気記録技術に要求される10nmオーダという極めて高い空間分解能を実現すべく、スピン依存型の磁気伝導特性を示す磁性金属多層膜への極微加工技術を開発し、最小パタン幅0.2ミクロンの磁電変換素子を作製し基本動作を確認している。

6) 極微磁性体のマイクロマグネティクス
 磁性細線中には一次元極微磁壁構造が存在することが予測されており、マクロスコピックトンネル効果、磁壁運動に関わるソリトン的挙動等の新しい磁性物理現象の発現が期待される。本研究では磁化の運動方程式を数値的に解くことにより、細線磁壁の静特性、動特性を明らかにするとともに、細線磁壁の発生過程、細線磁壁の外部磁界に対する応答特性等に関する基礎実験を行っている。

7) 磁性金属/半導体積層構造によるスピン伝導制御
 異種原子の積層薄膜界面における面直電気伝導特性を精密に評価することにより、界面ポテンシャルにおけるスピン散乱に関する詳細な知見を得ることができる。本研究では微細加工技術により3次元的な電極構造を形成することにより、伝導特性の顕著に異なる磁性金属-半導体間における面直電流を実現し、長距離秩序の無い非晶質半導体においても強磁性金属から注入されたスピン偏極流が維持され、外磁場により伝導が制御しうることを実験により検証した。

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