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原田 恒司(はらだ こうじ) データ更新日:2023.10.05

教授 /  基幹教育院 自然科学理論系部門 理学研究院物理学部門基礎粒子系物理学大講座


大学院(学府)担当

理学府 物理学専攻 粒子宇宙論

その他の教育研究施設名

役職名

副理事
基幹教育院長
アドミッションセンター長


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ホームページ
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粒子系理論物理学研究室 .
電話番号
092-802-6029
FAX番号
092-802-6009
取得学位
理学博士
学位取得区分(国外)
なし
専門分野
素粒子理論
外国での教育研究期間(通算)
03ヶ年09ヶ月
活動概要
素粒子論の標準模型においては、強い相互作用をする粒子(ハドロン)は、量子色力学(QCD)というゲージ理論で記述され、基本粒子であるクォークとグルオンの束縛状態として理解されている。「閉じ込め」と呼ばれる現象のため、クォークおよびグルオンは単体としては観測されず、複合粒子であるハドロンのみが直接観測されることになる。それゆえ、強い相互作用の理解にはQCDにおける束縛状態の理解が大変重要である、が、QCDのような相対論的場の理論における束縛状態は、多粒子状態と結合しており、また、すべてのスケールの量子揺らぎとも結合した、極めて複雑な非摂動論的ダイナミクスによっている。

QCD は強い相互作用の「究極理論」であって、原子核を含むすべてハドロンの構造と相互作用(の大部分)を究極的には説明すると期待される。しかし、(安定に存在する)原子核の性質を、QCD の言葉で直接説明することは大変難しい。結局、多くの場合現象論的な「現実的核力」を用いて原子核の性質を説明しようとするのだが、「究極理論」を知っている立場からすると、大変後退したやり方だと考えざるを得ない。もちろん直接クォークとグルオンの自由度を使って原子核を記述することは望むべくもないが、少なくとも現象論的モデルに依らずに QCD のダイナミクスから直接何が言えるのかを整理することは有意義である。

私はこのような考えの下に、場の量子論の一般的原理に基づく、有効場の理論によるハドロン系の記述を研究している。有効場の理論はカイラル対称性の破れを通じてQCDと結び付き、系統的な改善を可能にする枠組みである。特に、ウィルソン流の繰り込み群の考え方を用いて、核子系の有効場理論のダイナミクスの特徴を捉える研究をしている。格子QCDでは探索できない低温・高密度の核子系を有効場理論を用いた格子シミュレーションによって調べる研究を行った。

教育に関しては、主に基幹教育に携わっている。また、粒子系理論物理学研究室所属の大学院生に対して日常的な研究指導の他に輪講、勉強会等を開いている。

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