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松村 晶(まつむら しょう) データ更新日:2018.06.26

教授 /  工学研究院 エネルギー量子工学部門 エネルギー物質科学


大学院(学府)担当

工学府 エネルギー量子工学専攻 エネルギー物質科学

学部担当

その他の教育研究施設名

役職名

副工学研究院長
超顕微解析研究センター長


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取得学位
工学博士
学位取得区分(国外)
なし
専門分野
材料物性学 回折結晶学 電子顕微鏡学
外国での教育研究期間(通算)
01ヶ年03ヶ月
活動概要
研究活動
(1) 規則化と相分離が同時に進行する相変態過程の速度論の確立、(2) エピタキシャル成長に伴う非平衡な規則化に関する統計力学モデルの提唱と解析、(3) 定量電子回折法の確立と材料研究への応用(特に多成分合金の規則化過程の解析)、(4) 放射線照射下における相変態速度論の発展など、合金やセラミックスの相変態を中心にした金属物理分野において研究業績を挙げている。
 (1)ではFe-Al合金やFe-Si合金における相分離を伴う規則化過程を、主に電子顕微鏡観察により詳細に調べると同時に、独自に提唱したギンツブルグ・ランダウ(TDGL)型の速度方程式を基に非平衡熱力学の観点から理論的な解析を進め、局所的な規則化と濃度揺らぎの相互作用について大きく理解を深めた。
 一方、GaP-InPなどのIII-V化合物混晶を気相からエピタキシャル成長させると、平衡状態では見られない超格子構造が出現することが約10年ほど前に発見されたが、いち早く、結晶成長表面での原子の再配列とその凍結がこれらの非平衡相形成の素過程であると考え、そのような相形成過程を解析するために独自のイジング型統計力学モデルの提唱を行った。このモデルの解析とそれに基づく計算機実験により、この特異な規則状態(散漫散乱やドメイン構造など)の特徴をほぼ完全に説明することに成功した。
 (3)の分野では、臨界電圧法により半導体結晶や金属結晶の非調和熱振動の解析の他に、 動力学的電子回折効果を利用した多成分合金の長範囲規則度の測定法(IKL-ALCHEMI)を提案して、Cu-Au-Pd合金の規則化過程の定量解析に成功している。3元以上の多成分系合金の規則度を通常の回折実験で求めることは困難であり、実用的にも重要な多成分合金の原子配列に関する理解は大きく立ち遅れている。提案した手法は、X線検出器を装着した一般の透過型電子顕微鏡のみを用いて日常的に研究に利用できるという特徴がある。その応用としてCu-Au-Pd合金の規則化速度がそれぞれの元素で異なることを実験的に初めて明らかにし、それが原子の拡散移動度と原子間相互作用の違いによることを、マスター方程式に基づく理論計算と比較しながら証明した。
 (4)の分野では、(1)で得られた成果をさらに発展させた独自の速度論を展開して、ほとんど手つかずであった照射下での非平衡な相変態に関する統計熱力学的な研究を進めており、特に照射による組織制御を理論的に解析しつつある。さらに(3)の成果を応用して、電子チャンネリング条件でのX線放出の観測から、スピネル化合物などのセラミックス材料の照射に伴う局所的な不規則化挙動とイオンの移動に関する定量解析を進めている。

教育活動
大学院工学府エネルギー量子工学専攻ならびに工学部エネルギー科学科担当

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