九州大学 研究者情報
研究者情報 (研究者の方へ)入力に際してお困りですか?
基本情報 研究活動 教育活動 社会活動
神田 大輔(こうだだいすけ) データ更新日:2018.04.06

教授 /  生体防御医学研究所 分子機能制御学部門 構造生物学分野


大学院(学府)担当

その他の教育研究施設名

役職名

動的構造生命科学研究センター長


電子メール
ホームページ
http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/vsb/index.html
生体防御医学研究所構造生物学分野ホームページ .
http://www.sls.kyushu-u.ac.jp/sika_skoubunsi.html
システム生命学科学府ホームページ .
電話番号
092-642-6968
FAX番号
092-642-6833
取得学位
理学博士
専門分野
構造生物学 生化学
活動概要
構造生物学とはタンパク質を代表とする生体高分子の立体構造を原子レベルの精度で決定し、機能発現のメカニズムを解明する学問分野である。誤解を恐れずに言えば、多くの生物現象は円形や四角形と、その中に書き込まれた記号(例えば、STT3-A)を用いた紙芝居で説明することができる。そして、その根拠の大部分はゲル電気泳動のバンドの位置と濃さに依存している。これに対し、タンパク質が他の分子(リガンドという)を正確に識別し、精緻にコントロールされた酵素反応を触媒する根拠を物理と化学の言葉を用いて“見てきたように”説明したいという欲求が構造生物学である。生物がアミノ酸配列の形でゲノム情報として保持しているタンパク質は、生物進化によって巧妙な構造と機能を持つに至ったポリペプチドである。私達は自然が発明した分子機械であるタンパク質の立体構造を決定し,それをもとに巧妙な“分子からくり”を発見することを期待しているが、自然は常に想像を超えた答えを用意してくれている。私たちは多数ある構造生物学研究室の中で,次のような特色ある研究を展開している: ▶ X線結晶解析法,核磁気共鳴(NMR)法,電子顕微鏡単粒子解析法,電子顕微鏡トモグラフィー解析法のそれぞれの特徴を活かし、複数の手法を組み合わせることで、単独の方法では困難な研究を展開する。▶ 複合体の立体構造解析や多様な相互作用解析法を用いて、分子認識の構造的基盤を解明する。
 以下に示す生物現象に関与するタンパク質を対象に研究を進めている。1.ミトコンドリアタンパク質輸送装置TOM複合体、2.アスパラギン結合型糖鎖生合成の中心であるオリゴ糖転移酵素の比較構造生物学、3.DNAの複製,修復,組み換えに関連するタンパク質複合体、4.葉緑体の局在化に関わるタンパク質群、5.真核細胞のクラスリン依存性エンドサイトーシスに関わるタンパク質群。
 タンパク質がリガンドを特異的に認識する現象は、多くの人にとって疑うことのない事実である。しかし、似て非なる一群の分子を同等な親和性で結合する特別な分子認識(ゆるい相互作用、promiscuous recognition)の分子基盤についてはまだ未解明な部分が多い。私たちは“分子フラストレーション”原理が関与していると考えている。新しい分子認識を研究するには新しい方法論が必要である。特に構造決定におけるサンプリング問題の解決を目指している。私たちは▶ タンパク質-リガンド相互作用を複合体状態へ平衡をシフトさせる技術、▶ タンパク質結晶中で“結晶コンタクト効果が無い空間”を創り出す技術、▶ NMR緩和時間解析を用いて運動の時間スケールを推定する手法の適用など、測定対象を生体高分子が機能している状態に近づける技術の開発を進めている。以上のような取り組みを通じて、私たちは次世代の構造生物学研究を開拓したいと考えている。

九大関連コンテンツ