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田中 俊也(たなか としや) データ更新日:2023.11.16

教授 /  言語文化研究院 言語環境学部門 言語情報講座


総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. 鈴木右文、クリストファー・ハズウェル、スティーブン・レイカー、ショーン・オドワイヤー、大橋浩、田中俊也、浜本裕美、横森大輔, 新学術英語プログラムにおける英作文・プレゼンテーション教材, 『英語英文学論叢』(九州大学大学院言語文化研究院英語科)第71集 pp.1-19, https://doi-org.anywhere.lib.kyushu-u.ac.jp/10.15017/4377698, 2021.03.
2. 田中俊也, 音法則について, 言語文化叢書 XXIII巻『連続講義「ことばの科学」2016-2018』(九州大学大学院言語文化研究院)pp.87-103, 2020.11, 本稿は、2018年度春学期に九州大学基幹教育での「フロンティア科目:ことばの科学」の第1回講義(4月11日)および第2回講義(4月18日)において話した「印欧語比較言語学の発達と音法則の発見」および「英語(の歴史)に潜む音変化の法則」を基にして、それらの講義録を改訂したものです。グリムの法則(Grimm’s law)やヴェルナーの法則(Verner’s law)という言葉を聞いたことがある人が多いと思います。グリムもヴェルナーも19世紀の学者ですが、彼らの発見にどのような意義があるかを、1回目の講義で説いてみようと試みました。1822年にグリムの法則が発表された際には、この法則には例外があると思われていたのですが、そのような例外がなぜ生じるかをヴェルナーが1877年に説明して以来、グリムの法則は(ほぼ)例外がない音法則(音変化)だったことが証明されることになりました。グリムの法則の痕跡は、現代英語(Present-Day English)の中にある本来語と借入語の間に豊富に見て取ることができます。2回目の講義は、現代英語はなぜ綴り字通りに発音しないかということを説明しようとしたものです。古英語期(the Old English or OE period; 700年頃-1100年頃)および中英語期(the Middle English or ME period; 1100年頃-1500年頃)までは、ほぼ綴り字通りに発音していたのですが、近代英語(the Modern English or ModE period; 1500年頃-1900年頃)になってから、大幅な母音変化が生じたために、それ以前とは異なる発音をするようになりました。近代英語を特徴付ける大母音推移(Great Vowel Shift or GVS)や中舌化(centralization)という音変化を学べば、現代英語の発音の仕方の背景を学ぶことができると説きました。このように、2回の講義を通じて、英語の背景にある音法則あるいは音変化というものを、具体的に見てみようと試みたものです。.
3. 辻野裕紀、大津隆広、田中俊也(共編)、土屋智行、大津隆広、劉ひょう、辻野裕紀、田中俊也(共著), 連続講義「ことばの科学」2016-2018, 言語文化叢書 XXIII巻 九州大学言語文化研究院 Languages and Cultures Series Vol. XXIII Faculty of Languages and Cultures, Kyushu University, 全123ページ。, 2020.11, 2016年から2018年にかけて開講された基幹教育フロンティア科目「ことばの科学」の講義録。九州大学大学院言語文化研究院所属の5名の教員による6つの講義録を収めている。.
4. 鈴木右文、横森大輔、田中俊也、大橋浩、ショーン・オドワイヤー、スティーブン・レイカー、クリストファー・ハズウェル、浜本裕美, コンパクトな大学学術英作文・プレゼンテーション教材の試み, 『言語科学』(九州大学大学院言語文化研究院言語研究会)第55号 pp.19-26, https://doi.org/10.15017/2740976, 2020.03.
5. 田中 俊也, 教員による授業紹介:学術英語科目, 九州大学基幹教育院『OHMEI 嚶鳴』第9号 p.13  http://catalog.lib.kyushu-u.ac.jp/handle/2324/1682670/vol.9.pdf, 2016.04, [URL], 新カリキュラムでの授業紹介.
6. 田中 俊也, 江口 巧, 大津 隆広, 鈴木 右文, 九大英単:大学生のための英語表現ハンドブック, 研究社, 2014.03, [URL],  本書は、平成26年4月から九州大学で始まる「基幹教育」における英語科目で使用することを目的に編んだものです。「基幹教育」は専攻の違いを超えて全ての学部の学生が受講するコースで、そこでは様々な目的があります。自ら考え自ら学ぶ姿勢を身につけることもその大切な目的のひとつとなりますが、この英語語彙ハンドブックは1年次に基幹教育の英語科目を受講する間に、是非自ら積極的に学ぶ姿勢のもとで習得してもらいたい英語表現を集めています。この本に挙げている語彙をまず習得することで、今後の大学における英語学習・英語使用が円滑に進むようになることを願っています。読むこと、聞くことに役立つことは当然ですが、自ら英語を使って発信すること、即ち書くこと、話すことにも積極的に活用してもらいたいと思います。九大に入学する前に習得した語彙や表現も含まれていることと思いますが、それらを復習しながら、使える語彙・表現を拡大することに役立ててもらいたいと思います。無論、最低限これだけは1年次で習得してもらいたいという趣旨で編んでいるので、この本がカバーする範囲を超えて使える語彙を増やす努力も積極的に行ってほしいと思います。
 第Ⅰ部の重要基本語彙の習得は、「学術目的の英語(English for Academic Purposes)」を学ぶ際に欠かせない要素となります。知的な文章を読んだり、聞いたりする際に不可欠であるだけではなく、近い将来学術的なレポートや学位論文を英語で作成する場合にも欠かせない要素となります。また、重要基本語彙を習得する際は、特にコロケーションに注意して学んでほしく思います。どの動詞(形容詞、あるいは名詞)はどの前置詞と結びついてどのように使用されるかを身につけなければ、書いたり話したりする際に正しく使用することができないからです。例文とともに使い方に注意して習得するようにしてください。
第Ⅱ部では、誰でも知っている英語の基本動詞を中心とした句動詞と呼ばれる表現が集められています。これらの句動詞の表現を、他の英語表現を用いて皆さんはどれくらい言い換え(パラフレーズ)ができるでしょうか。そんなことを考えながら取り組んでみてください。句動詞(phrasal verbs)とか二語動詞(two-word verbs)とか呼ばれる表現は、口語でも使われるし、文語でも使われます。後者の場合、フランス語やラテン語起源の綴りの長い動詞の言い換えとして使われることがよくあります。口語文語を通じて、英語表現の最も中心的な部分(=中核)を成す表現と言って差し支えありません。この種の表現は無数にあり、英語をマスターするにはこれらの表現を辛抱強く身に付けていくしかないのですが、まずは第Ⅱ部の10の見出しに挙げられている表現を習得することから始めてみてください。
 第Ⅲ部では場面別の表現を集めてみました。大学に入学し、今後は大学キャンパスで英語を使用する留学生と交流することが頻繁にあるでしょう。そんな場合、最低限必要と思われる表現を7つのテーマに分けて集めてみました。ここにある表現は、英語圏の大学に留学した際にもすぐに役に立つものです。必要最低限の表現のみ選定しているので、まずこれらを早々に習得し、その後は自分の必要に合わせた語彙力・表現力の増強を目指してください。
 例文にはすべてネイティブスピーカーによる音声を付けています。目だけでなく耳も活用して、発信に使える表現を日々増やしてください。これから九州大学で「学術目的のための英語」を学び、英語を使って意義あるコミュニケーションができるようにするため、本書が最初の一歩、最初の手引きとなるよう、願ってやみません。

(上記は、本書pp.iii-iv 「はしがき」 から引用しました。)
第1部「重要基本語彙編」、第2部「句動詞・フレーズ編」、第3部「場面別の語彙と表現:使って交流しよう」の3部構成から成る、発信型の実践的な語彙集である。.
7. 田中俊也, 「語等置の方法」を用いたゲルマン語動詞体系生成に関する比較言語学研究 (課題番号 17520270) 平成17年度~平成20年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)) 研究成果報告書, コロニー印刷, xiii + 258 pages (本文はすべて英語による), 2009.03.
8. 田中俊也, ゲルマン語動詞体系成立に関する非ブルークマン的モデルからの研究 (課題番号 14510624) 平成14年度~平成16年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)(2)) 研究成果報告書, コロニー印刷, xv + 335 pages (本文は英語による), 2005.03.
9. Toshiya Tanaka, Review: Peter Collins and David Lee (eds.), The Clause in English: In honour of Rodney Huddleston, Studies in English Lieterature, English Number 43 (The English Lieterary Society of Japan), pp.79-87, 2002.03.
10. 荒木一雄、天野政千代、田中俊也、他, 『ワードパル和英辞典』(荒木一雄、天野政千代編)1535 頁、小学館、平成13年(2001年)1月1日発行(依頼原稿執筆)

, 小学館, 2001.01, [URL], ISBNコード 409510452X
判型/頁 B6変/1570頁
定価 2,835円(税込)
発売日 2000/10/25
収録項目は約4万5千。動詞の不規則変化形、随所に示した発音記号。訳語が一覧できる「メニュー」欄、一目でわかる「コロケーション」表、すぐに使える「基本構文」。コンピュータ用語は類書中もっとも充実の2色刷。
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11. 田中俊也, 古英語及び古ゲルマン語弱変化動詞の由来, 英語史研究会会報, 第3号、pp.8-10, 2000.06.
12. 荒木一雄、田中俊也、他, 『英語学用語辞典』(荒木一雄編)x + 900頁、三省堂、平成11年(1999年)1月発行(依頼原稿執筆)

, 三省堂, 1999.01, [URL], 伝統文法以来、英語学研究で用いられる術語を体系的に解説した辞典。.
13. 田中俊也, CAN をめぐる問題, 日本中世英語英文学会会報(MES JAPAN NEWS), 第28号、pp.3-4, 1998.10.
14. 荒木一雄、田中俊也、他, 『現代英語正誤辞典』(荒木一雄編)研究社出版、807ページ、平成8年(1996年)12月10日発行(依頼原稿執筆), 研究社, 1996.12, [URL], 新しい英語学研究の成果に基づき、英語で容認される表現、および容認されない表現について集大成した辞典。.
15. A. O. サンヴェッド著、三輪伸春・小城義也・佐藤哲三・濱崎孔一朗・田中俊也訳, 『チョーサーの英語:発音と形態』(東京:松柏社)viii + 177頁、平成6年(1994年)8月発行(共訳)
, 松柏社、東京, 1994.08, [URL].
16. 田中俊也, David Lightfoot, How to Set Parameters: Arguments from Language Change, 近代英語協会『近代英語研究』第9号 pp. 81-86., 1993.06.
17. 秋孝道、秋山怜、阿部幸一、天野政千代、荒木一雄、有馬道子、有村兼彬、安藤貞雄、飯田秀敏、飯田満良、池谷彰、石居康男、石川一久、石川美由紀、石澤千代吉、板垣完一、井手祥子、稲川朋子、井上公、磐崎弘貞、岩澤勝彦、岩田良治、岩永美津、岩部浩三、上紀子、上野義和、宇賀治正朋、内海淳、宇納進一、遠藤喜雄、大石強、大門正幸、大島新、大坪喜子、大沼雅彦、大室剛志、大森裕実、岡田尚、尾形良道、小川勉、小川洋通、荻原洋、奥野忠徳、奥野浩子、小田弘美、小野浩司、小野隆啓、小野経男、田中俊也、安井稔、他, 『現代英文法辞典』(荒木一雄、安井稔編) xv + 1867 頁、三省堂、平成4年(1992年)7月10日発行 (依頼原稿執筆), 東京: 三省堂, 1992.07, [URL], 英文法に関する伝統的、および新たな言語理論に基づいた事項に関しての、総合的解説を与えた辞典。.

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