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矢部 光保(やべ みつやす) データ更新日:2023.11.01

教授 /  農学研究院 農業資源経済学部門 農業資源経済学講座


大学院(学府)担当

学部担当



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ホームページ
https://kyushu-u.elsevierpure.com/ja/persons/mitsuyasu-yabe
 研究者プロファイリングツール 九州大学Pure
http://agrienv-econ.jp/
本研究室では、農業・農村の持つ新たな可能性を追及する経済学的研究を行っています。つまり、農業・農村は、食料生産に加えて、有機物の循環、再生可能エネルギーの供給、美しい景観や安らぎの場の提供、多様な動植物の保全、伝統的な文化や先人の知恵の継承など、多様な価値を持っています。そこで、より重要な社会的ニーズを見極めながら、健康で安全な生活の上に、循環型社会が構築されるよう、研究と教育を行っています。例えば、世界の農業環境政策の調査、環境・福祉サービスの経済的評価手法の開発、人々の意識と行動に関する実験経済学的アプローチ、自立分散型エネルギーシステムに基づく循環型社会の形成、農文化システム維持のための制度構築、新たな価値をもつ商品の市場評価、そして途上国における感染症予防や持続可能な農村開発など、農業と環境、健康、バイオエネルギーをキーワードに社会経済的側面から、多様な研究・教育活動を行っています。特に、近年は、メタン発酵消化液からの肥料成分の分離濃縮回収に向け、天然系凝集剤と化学物質に依存しない凝集技術を開発し、化学肥料に代替可能な濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)と有機固形肥料の製品化、さらには下水汚泥からの回収したリンの液状肥料化、そして、それら農業利用を重要なテーマとして研究を行っています。幸いして、濃縮バイオ液肥の小型製造施設は2021年度か福岡県築上町で稼働し、日量33トンの消化液からBio-CLFが生産できる本格施設も2024年度から稼働予定です。 .
電話番号
092-802-4693
FAX番号
092-802-4693
就職実績-民間機関等
就職実績有, 農林水産省東北農業試験場:1982年4月−1988年3月
農林水産省農林水産政策研究所(旧農業総合研究所):1988年4月-2004年3月
取得学位
農業経済学
学位取得区分(国外)
あり 博士
専門分野
環境経済学、農業経済学
外国での教育研究期間(通算)
03ヶ年10ヶ月
活動概要
 我が国や欧米、アセアン諸国における自然資源の環境価値、有機性廃棄物等のバイオマス資源の有効利用と自立分散型エネルギー生産に関する社会システム構築に向けた実証研究、限界農地の自然再生と農業継続に関する調査、生物多様性等の農林業のもつ多面的機能や農文化システムに関する経済価値評価とそのための手法開発、農業環境政策に関する日欧米の比較研究、食の安全・安心やトレーサビリティに関する消費者意識の定量分析についての経済分析を行っている。
特に、環境やバイオマス資源の有効利用、費用対効果の高い制度・政策の構築、新規の商品開発等を適切に行うには、それら活動の便益評価が重要である。しかしながら、このような活動に関する財やサービスは直接市場で取引されることが少ないために、それらの便益評価は困難である。そこで、仮想評価法(CVM)やコンジョイント分析など、市民や消費者に対する意識調査のデータを基に非市場的価値を経済的に評価する手法の開発や精緻化も行っている。 また、LCA(ライフサイクルアセスメント)によりバイオマスの有効利用に向けた各種の事業評価を行い、環境負荷の低い社会システムの構築に関する研究も行っている。この他、ベトナム・ダナン市で、JICA草の根技術協力事業として、平成27年3月から平成29年3月まで、有機性廃棄物の液肥利用プロジェクトを実施した。
近年は、低炭素・循環型社会lの構築と再生エネルギー供給に資するため、メタン発酵消化液からの3大肥料成分を固液分離し、化学肥料に代替可能な固形有機肥料と濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)濃度を製造する研究、さらに、令和5年度からは日田市で下水再生リンと Bio-CLFの生産・利用実証研究、およびそれら有機固形・濃縮液肥を耕種作物栽培や施設園芸作物に使用して付加価値の高い農産物を生産する研究に取り組んでいる。

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