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菅井 裕一(すがい ゆういち) データ更新日:2023.11.22

教授 /  工学研究院 地球資源システム工学部門 資源システム工学講座


教育活動概要
 学部1年生を対象とした「先端技術入門A」の「地球資源システム工学」を担当し,石油・天然ガス開発に関連する埋蔵量や可採年数の定義、生産技術ならびにCO2の地中貯留技術の現状についての基礎的な講義を実施した。学部1年生対象の講義であったため、分かりやすい内容としつつも、同分野における学びや研究の重要性や楽しさを伝えられるような授業内容とした。学部2年生対象の「資源流体工学」では、石油・天然ガス等の流体資源を取り扱う際の基礎となる流体力学および熱伝達の理解を目的とした講義を展開している。流体のエネルギー保存則等の基礎的な項目から、現場での送液システムの設計に至る応用まで取り扱っている。流体のダイナミックな挙動を視覚的に理解できるよう、アニメーションや動画を取り入れた授業を展開しており、各講義の終盤には演習課題を与え、講義内容の理解を深めさせている。学部3年生対象の「石油工学」では、石油貯留層の形成から探査、掘削、検層、坑井テストならびに生産に至る一連の石油開発プロセスを理解させる講義を実施している。同講義では、自作のテキストを基本教材としつつ、スライド資料も併用し、貯留層内のミクロな動的現象をアニメーションで示しながら解説することにより、受講生が地下で生じる現象を直感的にイメージして理解できるよう心掛けている。講義の終盤にはオンラインの出題・回答システムを活用した演習を実施して受講生の理解度をその場で把握し、正答率に応じて補足説明を与えることにより、受講生の理解不足をその場で改善できるよう工夫している。同じく学部3年生対象の「空調衛生および安全工学」では、坑内採掘を想定した地下作業環境の管理に関わる、坑内通気、粉塵管理、有毒/可燃性ガス管理ならびに温湿度管理について理解する講義を展開している。 大学院講義科目の「石油資源開発工学特論実験第一」においては、石油・天然ガス開発について、とくに海洋における石油・天然ガス開発に焦点を当てて解説している。一般的な海洋石油・天然ガス開発の流れに沿って、それに関わる企業とその役割、陸上における石油・天然ガス開発と海洋との相違、ならびに海洋石油・天然ガス開発におけるリスクなどを解説し、海洋における石油・天然ガス開発についての理解を深めさせている。また、実際の海洋石油・天然ガス開発プロジェクトを紹介し、実際の開発現場において生じた課題とその解決法を理解させている。同じく大学院講義科目の「石油資源開発工学特論実験第二」においては、非在来型炭化水素資源の開発に関わる新技術の解説を中心に、上述した石油工学の知識をより深める内容の講義を実施している。この講義では種々の炭化水素資源の開発について賛成と反対に分かれて議論するディベートを取り入れており、資源開発を正負の両面から多角的に思考する素養を身に付けさせている。また、付加的な効果として、論理的思考力や総合的な英語力などの強化も図られている。
実験科目については「資源システム工学実験第一」を担当し,学部3年生に資源開発の基礎として重要な石炭の工業分析方法,作業環境測定方法,岩石/石炭コアの浸透率測定方法,掘削泥水の性能評価手法ならびに表面/界面張力および接触角の測定手法を指導している。受講生のすべてが自らの手を動かして実験,測定および結果の解析を行ない,それらを通じて実験の進め方が身につけられるような実験プログラムを組んで実施している。単に装置を教えられたとおりに操作して結果を得るだけでなく,実験装置や測定装置の動作/測定原理を十分に理解させたうえで実験を行なわせるように努めている。また,実験中も,現象の観察の重要性を理解させ,些細な現象でも確実に捉え,それを結果の考察に生かすよう指導している。また,それぞれの実験テーマに関連し,本実験で得られた結果がどのようにして資源開発工学現場に用いられているのか,等を理解させるため,実験結果を整理させるだけのレポートではなく,さらに各実験を基礎とした応用問題を課題として与え,レポート提出時のディスカッションを通じて,資源開発現場における各実験で得られた結果の重要性を理解させている。
 研究室の学生に対する研究指導では、学生自身が研究の立案から成果の整理と論文発表に至る一連の研究プロセスを自立して行なう能力を修得できるよう、学生とのコミュニケーションを密に取りながら研究に取り組むことを心掛けている。また、学生が実験と数値シミュレーションの両方の遂行能力を修得できるように研究課題の設定と指導を行なっている。資源開発の仕事は、対象フィールドが広大であり、自然界の様々な因子の影響を考慮しなければならない。そのため、小規模スケールの実験結果を基にスケールを拡張し、種々の環境因子を考慮した数値シミュレーションを実施して、現場での生産計画等を設計する必要がある。資源開発分野の人材に求められるこのような素養を考慮し、学生が実験と数値シミュレーションの両方の研究を経験できるように研究指導を行なっている。とりわけ,取り残し原油の増進回収技術,非在来型石油・天然ガス資源の回収技術,二酸化炭素の地中貯留技術ならびに微生物を利用した地下資源のin-situ回収技術などについての研究テーマについて指導を行なっている。研究課題の設定,実験計画の策定,実験装置の設計・製作,フィールドにおける実験試料の採取,実験の実施,ならびに実験結果の整理と考察まで,一連の研究プロセスを学生と綿密に打ち合わせながら進めることにより、学生自身が一連の研究作業を自立して進められるようになるような指導を心掛けている。また、実験研究のみならず、数値シミュレーションを駆使した研究教育も実施しており,地下で生じる物理学的現象、化学的現象ならびに生物学的現象の定式化の手法も指導している。また,これらの研究活動の副産物として,試料採取のためのフィールドワークの際に,石油・天然ガスの開発・生産システムについて,講義で学んだ内容がフィールドにおいてどのように応用されているのかを,現地で理解させるように心がけている。
 数値モデルを取り込んだ油層シミュレーション研究を指導し、微生物活動とフィールドにおける資源の増産を結びつけるための定量的な評価方法について、研究指導を行なっている。また,研究の副産物として,これらの研究では試料採取のためにフィールドへ赴く機会が多く,その際には石油・天然ガスの開発・生産システムについて,講義で学んだ内容がフィールドにおいてどのように応用されているのかを,現地で理解させるように心がけている。

教育に関する表彰

平成30年度工学講義賞(石油工学)
令和3年度「九州大学オンライン授業のグッドプラクティス~リアルタイム型授業編」にて講演
担当授業科目
2022年度・通年, 石油資源開発工学特論実験第二.

2022年度・通年, 資源生産システム学実験.

2022年度・通年, 石油資源開発工学特論実験第一.

2022年度・通年, 資源開発工学特論実験.

2022年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2022年度・冬学期, 地球資源システム工学B.

2022年度・冬学期, 石油資源開発生産工学.

2022年度・冬学期, Basic Laboratory Experiments in Natural Science Ⅰ(Geoscience).

2022年度・秋学期, 先端技術入門A.

2022年度・秋学期, 資源流体工学.

2022年度・秋学期, 流体資源採掘法.

2022年度・秋学期, 石油資源開発工学特論第二.

2022年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2022年度・前期, 工学概論(Ⅳ群).

2022年度・夏学期, 石油工学.

2022年度・春学期, 資源開発工学特論.

2022年度・春学期, 石油工学特論.

2021年度・通年, 石油資源開発工学特論実験第二.

2021年度・通年, 資源生産システム学実験.

2021年度・通年, 石油資源開発工学特論実験第一.

2021年度・通年, 資源開発工学特論実験.

2021年度・冬学期, 地球資源システム工学B.

2021年度・冬学期, 流体力学第二.

2021年度・冬学期, 空調衛生および安全工学.

2021年度・秋学期, Basic Laboratory Experiments in Natural Science Ⅰ(Geoscience).

2021年度・秋学期, 資源流体工学.

2021年度・秋学期, 流体資源採掘法.

2021年度・秋学期, 石油資源開発工学特論第二.

2021年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2021年度・夏学期, 石油工学.

2021年度・春学期, 資源開発工学特論.

2021年度・春学期, 石油工学特論.

2021年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2020年度・秋学期, Basic Laboratory Experiments in Natural Science Ⅰ(Geoscience).

2020年度・冬学期, 資源流体工学.

2020年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2020年度・前期, 石油工学.

2020年度・後期, 資源開発生産工学.

2020年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2020年度・秋学期, 資源生産システム学.

2020年度・秋学期, 資源開発工学.

2020年度・通年, 資源生産システム学実験.

2020年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2019年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2019年度・前期, 石油工学.

2019年度・後期, 基幹物理学ⅠB.

2019年度・後期, 資源開発生産工学.

2019年度・後期, 基幹物理学ⅠB演習.

2019年度・前期, 地球システム工学インターンシップ.

2019年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2019年度・秋学期, 資源生産システム学.

2019年度・秋学期, 資源開発工学.

2019年度・通年, 資源生産システム学実験.

2019年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2018年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2018年度・通年, 資源生産システム学実験.

2018年度・秋学期, 資源開発工学.

2018年度・秋学期, 資源生産システム学.

2018年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2018年度・前期, 地球システム工学インターンシップ.

2018年度・後期, 基幹物理学ⅠB演習.

2018年度・後期, 資源開発生産工学.

2018年度・後期, 基幹物理学ⅠB.

2018年度・前期, 石油工学.

2018年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2017年度・後期, 資源開発生産工学.

2017年度・後期, 基幹物理学ⅠB演習.

2017年度・後期, 基幹物理学ⅠB.

2017年度・後期, 石油工学.

2017年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2017年度・秋学期, 資源生産システム学.

2017年度・秋学期, 資源開発工学.

2017年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2017年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2017年度・通年, 資源生産システム学実験.

2017年度・前期, 地球システム工学インターンシップ.

2016年度・後期, 基幹物理学IB.

2016年度・後期, 基幹物理学IB演習.

2016年度・後期, 資源開発生産工学.

2016年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2016年度・後期, 地球環境工学入門II.

2016年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2016年度・前期, 地球環境工学入門Ⅰ.

2016年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2016年度・前期, 資源生産システム学.

2015年度・後期, 基幹物理学IB演習.

2015年度・後期, 基幹物理学IB.

2015年度・後期, 資源開発生産工学.

2015年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2015年度・後期, 地球環境工学入門II.

2015年度・前期, 資源生産システム学.

2015年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2015年度・前期, 地球環境工学入門Ⅰ.

2015年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2014年度・後期, 国際環境システム工学第二(Energy Problems-Present and Future with Particular Reference to Coal).

2014年度・後期, 基幹物理学IB.

2014年度・後期, 基幹物理学IB演習.

2014年度・後期, 資源開発生産工学.

2014年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2014年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2013年度・後期, 資源開発生産工学.

2013年度・前期, 空調衛生および安全工学.

2013年度・前期, コアセミナー.

2013年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2012年度・前期, コアセミナー.

2012年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2011年度・前期, コアセミナー.

2011年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2010年度・前期, コアセミナー.

2010年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2009年度・前期, コアセミナー.

2009年度・前期, 資源システム工学実験第一.

2008年度・前期, コアセミナー.

2008年度・後期, 資源システム工学実験第二.

ファカルティディベロップメントへの参加状況
2021.09, 全学, 参加, 次世代研究者挑戦的研究プログラム説明会.

2021.03, 全学, 講演, 九州大学オンライン授業のグッドプラクティス〜リアルタイム型授業編〜.

2018.01, 部局, 参加, 平成29年度工学研究院・システム情報科学研究院FD.

2017.12, 全学, 参加, 平成29年度第4回FD「自殺防止メンタルヘルス研修会」.

2016.01, 部局, 参加, 平成27年度第2回FD「東京工業大学の教育改革」.

2014.08, 部局, 参加, 新GPA制度実施のためのFD.

2013.11, 部局, 参加, 平成25年度第2回工学部(府)FD.

2013.06, 部局, 参加, 平成25年度第1回工学部(府)FD.

2013.02, 部局, 参加, 平成24年度工学部(府)FD.

2009.12, 部局, 参加, 肥田良夫先生による5G=Iセミナー.

2007.04, 全学, 参加, 平成19年度第一回全学FD.

2007.01, 部局, 参加, 助教応募者を対象としたFD.

学生のクラス指導等
2018年度, 学部, 地球環境工学科1年生22クラス.

2017年度, 学部, 地球環境工学科1年生22クラス.

2016年度, 学部, 地球環境工学科1年生22クラス.

2015年度, 学部, 地球環境工学科1年生22クラス.

他大学・他機関等の客員・兼任・非常勤講師等
2022年度, 秋田大学国際資源学教育研究センター, 2022.4.~2023.3., 客員教員, 国内.

2004年度, 東京大学大学院工学研究科地球システム工学専攻・客員研究員, 2004.8.~2006.3., 客員教員, 国内.

国際教育イベント等への参加状況等
2019.08, 東ティモール国立大学工学部地質・石油工学科特別講義"Research on Enhanced Oil Recovery Techniques in Kyushu University", 東ティモール・ディリ, 独立行政法人国際協力機構(JICA), 60.

2018.10, NAJAH 2018 (The UAE’s leading Higher Education Event), Abu Dhabi, NAJAH, 1400.

その他の特筆すべき教育実績
2022.10, 令和4年度伊藤早苗賞 女子大学院生部門 最優秀賞
当該教員が指導している修士課程学生の伊藤美羽が、令和4年度伊藤早苗賞女子大学院生部門の最優秀賞を受賞した。同賞は、九州大学が女性研究者育成を目的に優れた研究成果を挙げた若手女性研究者及び女子大学院生を表彰する制度であり、2018年に開始されて令和4年度は第5回目となる。若手女性研究者部門と女子大学院生部門のそれぞれにおいて、人文・社会科学系、理工学系ならびに生命科学系の3分野から各1名ずつ候補者が選ばれ、その中からそれぞれ最優秀賞1名、優秀賞2名が受賞される。伊藤美羽は女子大学院生部門の理工学系の候補者として選ばれ、3分野から選ばれた3名のうちの最優秀賞として表彰された。修士課程の女子大学院生が本賞を受賞するのは初めてである。.

2019.10, 2020 SPE Asia Pacific Regional Student Paper Contest, 3rd Prize in Master's/PhD Division
当該教員が指導している修士課程学生の宮崎菜央は、石油分野で世界最大の学会であるSociety of Petroleum Engineers(SPE)が主催する2020 SPE Asia Pacific Regional Student Paper Contest Master's/PhD Division(2019年10月、バリ)に出場し、修士課程における研究テーマである“Study on an application of bio-surfactant to EOR in reservoir containing bivalent cations with high concentration”の研究成果を発表し、3位に入賞した。同Contestには、SPEが定めたAsia Pacific地域の大学から応募があった論文アブストラクトの審査の結果選ばれた10名が登壇して論文発表し、上位3名が表彰される。例年はMaster's DivisionとPhD Divisionが別々に開催されるが、当該年はMasterの出場者が少数であったため、MasterおよびPhDの学生が同じ区分として審査された。宮崎はその論文および発表内容が評価され、Master学生でありながら他のPhD学生を上回る評価を得て3位に入賞した。.

2019.10, 2019 SPE International Student Paper Contest, 1st Prize in Master's Division
当該教員が修士課程を指導したEric Ansahは、石油分野で世界最大の学会であるSociety of Petroleum Engineers(SPE)が主催する2019 SPE International Student Paper Contest Master's Division(2019年10月、カルガリー)にAsia Pacific Regional Student Paper Contest(2018年10月、ブリスベン)のMaster's Division Winnerとして出場し、本学修士課程における研究テーマであった“Integrated Reservoir Simulation to Evaluate Microbial Enhanced Oil Recovery”の研究成果を発表し、優勝した。同International Contestには、SPEが定めた15の地域のRegional ContestのWinnerが集合して論文およびプレゼンテーションが審査される。石油分野においては世界最高峰の学生論文コンテストである。.

2019.08, 平成30年度工学講義賞受賞
工学講義賞は、工学部の専攻教育科目において、学生の視点に立ってよく準備された講義や、更なる勉強への意欲を刺激する講義など、他の教員の模範となる教育活動を表彰することにより、工学部の教育目標達成並びに教育の質の向上及び改善を図ることを目的としたものである。学生の授業計画アンケートの集計結果に基づき、選考が実施され、受賞者が決定されている。
地球環境工学科地球システム工学コース3年生対象の「石油工学」が平成30年度工学講義賞を受賞した。本講義では、石油貯留層の形成から探査、坑井掘削ならびに生産に至る一連のプロセスを広く理解させること目的としている。また、石油開発における設備設計や操業計画の策定においては、地下のミクロな現象の理解が重要であることを認識させ、地下における石油の流動や状態変化など、ミクロな現象の理解を深めさせることを本授業の目標としている。このように地下で生じるミクロな現象は直接観察することができないため、石油を初めて学ぶ受講生にとっては直感的に理解しにくいことから、地下で生じる様々な現象を表すイメージ図やアニメーションを多用したスライドを用いて解説するように心掛け、理解の促進を図っている。また、授業の後半30分程度で演習を実施し、授業内容の理解を深めさせるとともに、数式等を駆使した計算手法を修得させる授業を展開している。講義に用いているスライドはPDF化してオンラインストレージサービスを通じて受講生に提供し、同スライドの解説を詳述した自作のテキスト冊子も配布することにより、これらの教材を合わせて復習することで、さらに講義内容の理解を深められるように工夫している。また、授業後半の演習においてはオンラインのオーディエンスレスポンスシステムを活用し、受講生がスマートフォンやノートPCを通じてリアルタイムで問題に回答する形式で演習を行なうことにより、受講生の理解度をその場で把握し、正答率の低い問題については補足説明を与え、誤答した受講生がその場で誤った理解を修正できるよう対応している。
上述のような講義を実施した結果、授業アンケートにおいては「スライドが作り込まれていて理解しやすかった」などの記述回答が認められ、本授業の目標としていた地下におけるミクロな現象の理解を、スライドの作成を工夫したことにより促進させることができたと判断される。また、オーディエンスレスポンスシステムを活用した演習についても「理解が不十分であった問題をその場で解決できた」等の評価が得られ、受講生が講義内容を十分に理解することができたと考えている。.


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