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馬場 眞吾(ばば しんご) データ更新日:2023.11.27

教授 /  医学研究院 保健学部門 放射線部・医病


専門診療領域
生物系/医歯薬学/内科系臨床医学/放射線科学.
臨床医資格
日本核医学会, 認定医. 日本核医学会, 専門医. 日本医学放射線学会, 専門医.
医師免許取得年
1995年
勤務時間配分
研究 : 15%, 教育 : 5%, 臨床 : 20%, 管理運営 : 60%
特筆しておきたい臨床活動
【放射線部副部長業務】
放射線部副部長として放射線部内のリスクマネージメント、放射線技師への指導、各種放射線機器の保守と管理、新規導入機器の選定と仕様書策定委員会の開催、部内での各種の問題対応等を行った。
【放射線取扱主任者業務】
九州大学病院の放射線取扱主任者として各管理区域の管理、法定記録の作成と管理、取扱従事者への定期的な教育訓練、法令改訂への対応と放射線防護規定および下部規定である内規の策定および改訂、取扱従事者の被曝線量管理、自己点検の実施や立ち入り検査への対応を行った。同時に放射性防護委員会の防護主任者として特定放射性同位元素に対する防護措置、防護規定の作成、防護委員会の設置、防護従事者への教育訓練等を行った。
【多施設共同研究への参加】
他施設共同研究としてアルツハイマー病研究であるJ-ADNI(2007-)およびその後継のPreclinical AD(2015-)、小児悪性ホジキンリンパ腫に関する研究 Hl-14(2015-小児ホジキンリンパ腫に対するFDG-PET検査による初期治療反応性判定を用いた治療法の効果を確認する第II相試験)、精神科領域の研究である「AMPA受容体標識PETプローブを用いた精神神経疾患横断的研究」、不明熱に関する研究J-PET-FUO(FDG-PET/CTの不明熱診断への応用-ガリウムSPECTとの比較研究)(2014-2019)などに参加した。
【九州大学病院へのサイクロトロン導入と分子イメージングセンターの設立】
PET検査に用いられる短半減期放射性同位元素の生成にはサイクロトロンのような粒子加速器が必要であるが、九大病院は旧病院からの移転の際にサイクロトロンおよびホットラボは新病院に新設されず、約5年の間PET薬剤を用いた臨床研究が行えない状況であった。臨床科長とともに九大総長と直接に話し合いを行い、学内の借入金制度利用して新規にサイクロトロンおよびこれを設置するための施設の建設計画を立案した。またこの施設の建設にあたっては最新のGMP(Good Manufacturing Practice)の考えを導入して将来的に治験が可能な施設をめざし、専門知識のある業者や研究者と活発に意見交換を行い、直接設計に携わった。またこの導入に当たっては業者や他大学からの情報収集を行うとともに、仕様書を策定し仕様書策定委員長として委員会を取りまとめた。また導入決定後も同施設を運用するために必要な物品の選定、薬剤合成および薬剤の品質検定を行う人員の必要性を学内で説明し承認を得て人選を行った。また同施設で合成される薬剤の品質を高いレベルに維持するため、九大病院内にサイクロトロン運用・薬剤審査委員会を発足させるとともにGMP運用の実現と維持管理を可能とするための外部企業との連携、共同研究契約を行った。
【PET/MRIの導入】
PET検査は、近年技術的な進歩と相まって診療に必要不可欠な画像診断検査となり、特に悪性腫瘍の存在診断や治療、手術のために重要な画像情報を提供している。一方、MRにおけるイメージング法の進化は、形態的診断のみならず軟部組織の解析・腫瘍の検出・組織性状や機能イメージングなど、付加的な診断情報を得ることができるようになり、PET/CTとMRI両方の撮影を行い、相補的な診断データを得ることは今や珍しくない。 この二つの画像を正確に融合できる統合型PET/MRI装置は、被検者の解剖学的構造の全体像を把握し、かつ複数のパラメータにより病変部の特性を画像化できることから分子イメージングにおける革新的な診断装置と考えられている。
放射線科ではMRにおけるイメージング法の研究をすすめており、また上記のように平成25年度に上記分子イメージングセンター内にサイクロトロンを導入し、新しいPET製剤の研究開発、及び臨床応用が可能となる予定である。このたび厚生労働省の臨床研究中核病院整備事業の対象機関として九州大学が選定され、その事業の一環として新規にPET/MRIを導入することが決定した。これによりPET製剤、及びMRのイメージング法の開発と合わせ、PET/MR撮影による高度な分子イメージングの研究が可能となる。
この導入にあたり、業者からの情報収集を行いPET/MRI導入のための必要条件を考慮し、上記の分子イメージングセンターの設計にも反映させた。またPET/MRIの導入にあたっては仕様書策定委員長として仕様書の策定を行った。

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