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青木 博史(あおき ひろふみ) データ更新日:2024.04.10

教授 /  人文科学研究院 文学部門 国語学・国文学


主な研究テーマ
日本語文法の歴史的研究
キーワード:歴史的変化,語形成,構文,文献学
1995.04.
従事しているプロジェクト研究
開かれた共同構築環境による通時コーパスの拡張
2022.04~2028.03, 代表者:小木曽智信, 国立国語研究所.
「抄物コーパス」の構築とコーパスを応用した日本語史研究
2021.04~2025.03, 代表者:青木博史, 九州大学
日本語史上の大きな転換期を示す中世後期の重要資料「抄物」について、①コーパスの構築と公開、②コーパスの応用研究、という2つのアプローチを行う。①については、代表的な抄物を対象としたコーパスを構築・一般公開し、これまで空白となっていた15, 16世紀の日本語の定量的・客観的な分析を可能なものとする。本文批判を徹底的に行なったうえで、これまでのコーパス構築のノウハウを活かし、コーパス化の作業を進める。②については、文法・語彙・表記・類型論的研究など多方面にわたり、「抄物コーパス」を利用した室町時代語研究、さらには通時コーパスを応用した総合的な日本語史研究を行う。.
理論言語学と言語類型論と計量言語学の対話にもとづく言語変化・変異メカニズムの探求
2021.04~2024.03, 代表者:小川芳樹, 東北大学, 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
言語の普遍性と変異・変化に関する事実を主たる調査・分析の対象とし、多様な言語研究アプローチをもつ研究者が、言語現象の共同記述を通して、相互理解を目指す。.
『全国方言文法辞典』データベースの拡充による日本語時空間変異対照研究の多角的展開
2020.04~2024.03, 代表者:日高水穂, 関西大学
本研究の目的は、現代日本語の地域的多様性がどのようにして生じたのかを、歴史的言語変種と地域的言語変種にみられる文法項目の対照研究を通じて明らかにすることである。.
言語変化・変異研究ユニット
2016.04~2022.03, 代表者:小川芳樹, 東北大学
本研究ユニットでは、自然言語の統語論・形態論・意味論・音韻論・歴史言語学・言語類型論・方言学・社会言語学等を専門とする研究者が、それぞれの得意とする領域において、言語情報は歴史的にどのようなプロセスを経て現在の形へと変化して来たか、言語情報の中のどのような特徴が変化を受けやすいか、また、どのような特徴がいかなるレジスター・方言において変異として現れたり維持されたりしやすいか等を、大規模コーパスを用いて調査し、実験心理学・自然言語処理を専門とする研究者とも連携を諮りながら学際的な共同研究を推進します。そして、これを通して、自然言語の内在的特性のうち、従来の演繹的仮説と文献資料とフィールドワークと内省的言語知識のみにもとづいた理論言語学のもとでは必ずしも解明できていない自然言語の通時的変化と共時的多様性に関する特徴を解明するとともに、その成果を国内外に発信することを目指します。.
通時コーパスの構築と日本語史研究の新展開
2016.04~2022.03, 代表者:小木曽智信, 国立国語研究所
奈良時代から明治・大正時代までの主要な日本語史資料をコーパス化し,最終的に日本語の歴史をたどることのできる「通時コーパス」として完成させる。また,古辞書などコーパス以外の日本語史情報を扱う「語誌データベース」を整備して,コーパスの情報と関連付けて,言葉の歴史をたどることができるポータルサイトを公開する。そして,できあがったコーパスを活用して,各時代・各分野の研究グループごとに日本語の歴史研究を展開していく。.
日本語と近隣言語における文法化の基礎的研究
2016.04~2021.03, 代表者:ナロック・ハイコ, 東北大学.
日本語の時空間変異対照研究のための『全国方言文法辞典』の作成と方法論の構築
2014.04~2019.03, 代表者:日高水穂, 関西大学.
日本語の多様な表現性を支える複合辞などの「形式語」に関する総合研究
2014.04~2017.03, 代表者:藤田保幸, 龍谷大学.
日本列島と周辺諸言語の類型論的・比較歴史的研究
2012.04~2016.03, 代表者:John WHITMAN, 国立国語研究所, 国立国語研究所
日本語を含めた東北アジアの諸言語 (アイヌ語,ツングース諸語,韓国/朝鮮語,ニヴフ語,モンゴル諸語,チュルク諸語,ユカギール語など) は,より南方の中国語語群とは違い,主要部後置型 (SOV) の語順,高度な形態論的膠着性,1・2音節の語幹,語内または語幹内における母音共起制限 (母音調和) などの類型論的特徴を多く共有している。本プロジェクトは,類型論的研究を出発点とし,共時的・記述的研究に通時的側面を加え,これらの言語が1つの言語地域 (「東北アジア言語地域」) をなすことを証明したい。そして,世界的にみても「東北アジア言語地域」研究の拠点といえる日本から,この研究の成果を広く世界に紹介する。.
日本語文法の歴史的研究
2010.10~2013.10, 代表者:青木博史, 九州大学/国立国語研究所, 国立国語研究所
古典文献に基づいた実証的な方法論に加え,現代語の理論研究や方言データも視野に入れた,幅広い視点からの日本語文法の歴史的研究を行う。古代,中世,近代,現代それぞれを専門とする第一級の研究者を揃え,各時代を中心とした多様な分析を提示していく。ただし,一時代における共時的観察にとどまることなく,歴史変化をダイナミックに描くことを目的とする。.
日本語レキシコンの文法的・意味的・形態的特性
2009.10~2016.03, 代表者:影山太郎, 国立国語研究所, 国立国語研究所
日本語の語彙をベースにした語形成現象,文法現象,意味現象を総合的に研究し,他言語には見られないような「日本語の特質」を明らかにすると共に,新しい理論の構築を目指す。.
日本語諸方言の文法を総合的に記述する『全国方言文法辞典』の作成とウェブ版の構築
2009.04~2014.03, 代表者:日高水穂, 秋田大学.
日本語の対人配慮表現の多様性
2005.04~2010.03, 代表者:野田尚史, 大阪府立大学
聞き手に対する配慮を表すのに,丁寧語のほか,受益表現,否定表現,疑問表現,推量表現のような文末表現や,「すみませんが」のような前置き表現など,さまざまな言語形式が使われる。そのような対人配慮表現は,歴史的にも変化しており,地理的・社会的にも変異がある。この研究では,そうした対人配慮表現の多様性を,歴史的な変化と地理的・社会的な変異の両面から,できるだけ体系的に捉えることを目的とする。.
研究業績
主要著書
1. 青木博史, 日本語歴史統語論序説, ひつじ書房, 総280ページ, 2016.11, 本書は,日本語史上におけるいくつかの重要な文法現象について,統語論的観点を中心に考察を行ったものである。扱った内容として特徴的であるのは,従来の文法史研究において手薄であった「名詞」に注目するという点である。さらに,名詞という範疇から転じて文法語となるという,興味深い現象についても考察を行なっている。この他,主語・対象語を中心とした構文や,複合動詞の歴史的変化についても考察を行っている。
歴史を叙述するにあたっては,「当時の人々の使用意識」にも最大限注意を払った。文献資料に根差した伝統的な「国語史」の成果をふまえ,新しい「歴史語用論」の方法を視座に収めながら,日本語における文法変化を必要十分な形で説明することを目指した,歴史統語論的研究の「序説」である。.
2. 青木博史, 語形成から見た日本語文法史, ひつじ書房, 全316ページ, 2010.11.
3. 高山善行(編),青木博史(編),近藤要司,西田隆政,福田嘉一郎,吉井健,小柳智一,米田達郎, ガイドブック日本語文法史, ひつじ書房, 2010.04.
主要原著論文
1. 青木博史, 日本語文法史の再構をめざして ―「二段活用の一段化」を例に―, 日本語史叙述の方法, 169-185, 2016.10.
2. 青木博史, 複合動詞の歴史的変化, 複合動詞研究の最先端, 215-241, 2013.12.
3. 青木博史, 名詞の機能語化―形式名詞を中心に―, 日本語学, 29, 11, 40-47, 2010.09.
4. 青木博史, 複文における名詞節の歴史, 日本語の研究, 1, 3, 47-60, 2005.07.
5. 青木博史, ミ語法の構文的性格, 日本語文法, 4, 2, 38-49, 2004.09.
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
主要学会発表等
1. 青木博史, 「補助動詞」の文法化 ―「一方向性」をめぐって―, 日本語文法学会第19回大会, 2018.12.
2. 青木 博史, “ストーリー”としての日本語文法史, 日本語学会, 2013.10.
3. 青木博史, レキシコンと言語変化:歴史的観点から見た複合動詞, 関西言語学会, 2012.06.
学会活動
所属学会名
筑紫日本語研究会
九州大学国語国文学会
京都府立大学国中文学会
西日本国語国文学会
関西言語学会
訓点語学会
日本言語学会
日本語文法学会
日本語学会
学協会役員等への就任
2012.04~2030.03, 日本語学会, 評議員.
2012.04~2027.03, 日本言語学会, 評議員.
2009.04~2030.03, 日本語文法学会, 評議員.
2024.04~2027.03, 日本言語学会, 常任委員.
2020.04~2027.03, 訓点語学会, 運営委員.
2018.06~2021.05, 日本語学会, 大会企画運営委員.
2016.04~2018.03, 日本語文法学会, 大会委員.
2010.04~2024.09, 西日本国語国文学会, 常任委員.
2012.04~2027.03, 訓点語学会, 委員.
2009.04~2034.03, 九州大学国語国文学会, 幹事.
2012.07~2015.06, 日本言語学会, 大会運営委員.
2003.12~2009.03, 京都府立大学国中文学会, 幹事.
2004.04~2010.03, 日本語文法学会, 大会委員.
2007.04~2010.03, 日本語文法学会, 運営委員.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2021.10.31~2021.10.31, 日本語学会2021年度秋季大会シンポジウム「語用論と日本語研究」, 企画・司会.
2016.10.30~2016.10.30, 日本語学会2016年度秋季大会ワークショップ「行為指示表現の歴史語用論」, コメンテーター.
2015.05.24~2015.05.24, 日本語学会2015年度春季大会ワークショップ「日本語の構文と構文変化」, コーディネーター.
2014.01.12~2014.01.11, 麗澤大学言語研究センターシンポジウム「名詞的表現の機能に関する対照言語学的研究」, コメンテーター.
2010.06.26~2010.06.27, 関西言語学会第35回大会ワークショップ「日本語における名詞節の脱範疇化」, コーディネーター.
2008.11.29~2008.11.30, 日本言語学会第137回大会ワークショップ「名詞化辞「の」と「Ø」の交替現象:日本語史・形式主義言語学・機能主義言語学のインターフェイス」, コメンテーター.
2008.10.18~2008.10.19, 日本語文法学会第9回大会シンポジウム「ダイクシス」, コーディネーター.
2008.06.07~2008.06.07, 関西言語学会第33回大会ワークショップ「日本語アスペクトの歴史と方言」, コーディネーター.
2005.06.04~2005.06.04, 関西言語学会第30回大会ワークショップ「歴史的観点から見た日本語における句の諸相」, コーディネーター.
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2022.04~2025.03, 日本語文法, 国内, 編集委員長.
2021.04~2024.03, 言語研究, 国内, 編集委員.
2020.10~2024.09, 西日本国語国文学, 国内, 編集委員.
2019.04~2022.03, 日本語文法, 国内, 編集委員.
2012.04~2021.03, 訓点語と訓点資料, 国内, 査読委員.
2015.06~2018.05, 日本語の研究, 国内, 査読委員.
2013.10~2016.03, 西日本国語国文学, 国内, 編集委員長.
2010.04~2016.03, 日本語文法, 国内, 編集委員.
2010.06~2013.05, 日本語の研究, 国内, 編集委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2023年度      
2022年度      
2021年度      
2020年度      
2019年度      
2018年度      
2017年度      
2016年度      
2015年度   16      16 
2014年度      
2013年度      
2012年度   12      12 
2011年度   14      14 
2010年度   15      15 
2009年度      
その他の研究活動
海外渡航状況, 海外での教育研究歴
台湾大学, Taiwan, 2013.11~2013.11.
西安外国語大学, China, 2008.09~2008.10.
外国人研究者等の受入れ状況
2015.04~2015.09, 1ヶ月以上, 中国揚州大学外国語学院, China, 外国政府・外国研究機関・国際機関.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2024年度~2028年度, 基盤研究(A), 代表, 「抄物コーパス」の構築・公開と通時コーパスを利用した総合的な日本語史研究.
2021年度~2024年度, 基盤研究(A), 代表, 「抄物コーパス」の構築とコーパスを応用した日本語史研究.
2020年度~2024年度, 基盤研究(A), 分担, 『全国方言文法辞典』データベースの拡充による日本語時空間変異対照研究の多角的展開.
2017年度~2020年度, 基盤研究(C), 代表, 近代語文法の体系的研究.
2016年度~2020年度, 基盤研究(B), 分担, 日本語と近隣言語における文法化の基礎的研究.
2016年度~2018年度, 基盤研究(C), 連携, 構文ネットワークによるヴォイスの歴史的・対照言語学的記述研究.
2014年度~2018年度, 基盤研究(A), 分担, 日本語の時空間変異対照研究のための『全国方言文法辞典』の作成と方法論の構築.
2014年度~2016年度, 基盤研究(C), 代表, 複文構文の歴史的研究.
2014年度~2016年度, 基盤研究(B), 分担, 日本語の多様な表現性を支える複合辞などの「形式語」に関する総合研究.
2011年度~2013年度, 基盤研究(C), 代表, 「節」の構造に関する歴史的研究.
2008年度~2010年度, 若手研究(B), 代表, 構文論的観点から見た語形成の歴史的研究.
2005年度~2008年度, 基盤研究(B), 連携, 日本語の対人配慮の多様性.
2005年度~2007年度, 若手研究(B), 代表, 複文における名詞句の歴史的研究.
2002年度~2004年度, 若手研究(B), 代表, 「語」と「句」の構造についての歴史的研究.
2010年度~2010年度, 研究成果公開促進費, 代表, 語形成から見た日本語文法史.
2000年度~2001年度, 奨励研究(A), 代表, 抄物資料を中心とした語形成の史的研究.
競争的資金(受託研究を含む)の採択状況
2016年度~2020年度, 科学研究費補助金 (文部科学省), 分担, 日本語と近隣言語における文法化の基礎的研究.
2014年度~2018年度, 科学研究費補助金 (文部科学省), 分担, 日本語の時空間変異対照研究のための『全国方言文法辞典』の作成と方法論の構築.
2014年度~2016年度, 科学研究費補助金 (文部科学省), 分担, 日本語の多様な表現性を支える複合辞などの「形式語」に関する総合研究.
共同研究、受託研究(競争的資金を除く)の受入状況
2010.10~2013.10, 代表, 日本語文法の歴史的研究.

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