九州大学 研究者情報
発表一覧
坂本 英治(さかもと えいじ) データ更新日:2024.02.26

講師 /  九州大学病院 口腔顎顔面外科 顎口腔外科


学会発表等
1. 坂本英治, シンポジウム3 -難治性慢性口腔顔面痛の指標と目指すべきアウトカムとは-  「痛い」と訴える難治性慢性口腔顔面痛患者の本当の「痛み」とは?, 第53回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2024.02.
2. 坂本英治, シンポジウム1 口腔顔面痛を予防するには?  口腔顔面痛として相談を受けた難治性歯痛について, 第52回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2023.03.
3. 坂本英治、 小田一之、清水順市、青野修一、小柴満美子、細井昌子 , 健常女性における熱流束計を用いた温冷覚検査の検討:慢性疼痛の病態解明のために, 第52回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2023.03.
4. 坂本英治, 口腔顔面痛的考察で診る 治らない歯の痛み、不定愁訴の姿 , 令和4年度 鹿児島県歯科医師会講演会, 2023.02.
5. 坂本英治, `難治性口腔顔面痛患者のアウトライン〜難治性患者の心理社会的評価と医療連携〜, 関東地区 歯科医師のための慢性疼痛診療講習会, 2023.02.
6. 坂本英治, 口腔顔面痛の臨床 II 〜神経ブロックを中心に〜, 東北地区 歯科医師のための慢性疼痛診療研修会, 2023.02.
7. 坂本英治, 口腔顔面痛の現状と未来, 新潟地区 歯科医師のための慢性疼痛診療講習会, 2022.10.
8. 坂本英治, 口腔顔面痛の臨床 I 〜神経ブロックを中心に〜, 東北地区 歯科医師のための慢性疼痛診療講習会, 2022.10.
9. 坂本英治, 専門医から求める痛みのリハビリテーション 歯科・口腔顔面痛の立場から, 九州地区  集学的痛みセンター講演会 専門医から求める痛みの リハビリテーション, 2022.09.
10. 坂本英治, シンポジウム④「慢性機能性疼痛疾患」  受診態度からみる頭頸部機能性疼痛, 第51回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2022.03.
11. 坂本英治, その痛み本当に歯の痛みですか? 不定愁訴を口腔顔面痛的に考える, 令和3年度 九州歯科大学同窓会 福岡支部学術講演会, 2022.03.
12. 坂本英治, 神経障害性疼痛の心理, 神経障害性疼痛関連歯科学会合同シンポジウム2022WEB, 2022.03.
13. 坂本英治, 片頭痛 -医科と歯科のピットフォール-, 第2回 頭痛を考える会 in FUKUOKA WEB, 2022.02.
14. 坂本英治, 講義IV 口腔顔面痛の治療II, 歯科医師のための慢性疼痛研修会 in 東北, 2022.02.
15. 坂本英治、村岡渡、西須大徳、小見山道、松香芳三、佐々木啓一, 構造化問診票を用いた医療者の診断精度と教育効果の臨床的検討-問題点の抽出と望むべき口腔顔面痛専門教育-, 第26回 日本口腔顔面痛学会 学術大会 静岡, 2021.11.
16. 渡邊 友希, 坂本英治1,2)、村岡渡1,3)、平木文佳1,4)、池田浩子1,5)、土井 充1,6)、今村佳樹, 口腔顔面痛領域における
認知行動療法の適応を探るアンケート結果
-認知行動療法ワーキンググループ活動報告-, 第26回 日本口腔顔面痛学会 学術大会 静岡, 2021.11.
17. Eiji Sakamoto, Orocfacial pain and psychosocial factors, 20th Scientific Meeting of Asian Academy of Orofacial Pain and Temporomandibular Disorders, 2021.10.
18. 坂本英治, コロナ(こんな)時こそ、歓びを口に.., 第50回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2021.03,  新型コロナウィルス感染症が世界中を覆い尽くしています。社会が、生活が、生き方さえも大きく変化し、私たちは戸惑いながら日々を過ごしています。新型コロナウィルス感染症で変化した世界を、私たちどう捉えているのでしょうか。多くのものが奪われた一方で、新たにもたらされたものもあります。変化はマイナスばかりではなく、同時にプラスでもあるのです。
新型コロナウィルス感染症は世界中全ての人々に変化をもたらしていルのはみんな同じです。どうせ同じならそれをプラスに捉えて生きていきたいたいところです。坂のふもとから見あげる上り坂も、登りきったところで振り返れば下り坂なのです。
この逆境をも順として捉えプラスの変化に感じられるためには?今を幸せに感じるには?
慢性疼痛の臨床と研究から、`with コロナ`の時代でどう幸せを感じて過ごしていくかを考えていきたいと思います。.
19. 坂本英治、津田緩子、安野広三、前田愛子、須藤信行、細井昌子, 家族との葛藤が影響していた口腔顔面痛に対して歯科と心療内科の連携が奏功した一例, 第50回日本慢性疼痛学会総会・学術集会, 2021.03, 【緒言】口腔顔面痛に心理社会的背景が影響することがある。今回、主訴は口腔顔面痛であったが、心身医学的な問題への動機づけが起こり、歯科と心療内科の連携治療が奏功した症例の治療経験を報告する。
【症例】35歳女性。X-1年、実家帰省からの帰宅時に右上顎前歯部に症状が出現した。数件の歯科での治療後も症状持続し、X年に当院歯科を紹介受診した。右上顎前歯部には問題なく、両側咀嚼筋痛が認められた。歯痛に対して、持続性特発性歯歯槽痛(PIDAP)の診断でアミトリプチリン10mg/日から開始した。
【経過】痛み日記で、週末に痛みが強くなる傾向が判明した。これは週末、長期休暇の閉院中に痛くなったらどうしようという不安が影響していた。不安で電車に乗れずかなりの距離を自転車で来院しており、遅れてはいけないと急いだため待合室で過換気になっていたことがあった。この強迫的な行動を契機に、心身医学的治療の動機づけを行い、当院心療内科を紹介受診した。心療内科でノートの記録を促すと、毎回興味深い幼少期からの苦境をエッセイ風に記録され、その面白さを共有した。また、当時の祖父母、両親、妹に対する思いを書いていくうちに文字が乱れ、嫌悪感が起こることへ気づきが起こった。ノート記載により葛藤の客観視が可能となり、家族との関係性が問題であることを洞察した。また、自尊心の傷つきから好きだった描画をやめていたが、自然な気持ちでイラストを楽しめるようになり、歯痛は消失した。
【考察】本症例では、幼少期からの家族との葛藤があり、愛着の問題による自尊心の傷つきがあった。歯科と心療内科で連携した支持的カウンセリングを行い、エッセイや絵画のスキルの高さを承認するなかで自尊心の傷つきが癒えていき、家族との交流も円滑となるなか、口腔顔面痛が改善した。
【結語】口腔顔面痛に対して、歯科医と心療内科医の連携治療が有用であった。.
20. 坂本英治, 神経障害性疼痛の心理, 神経障害性疼痛関連歯科学会合同シンポジウム2021WEB, 2021.03,  三叉神経の神経障害、神経障害性疼痛(=三叉神経ニューロパチー)は、その多くが歯科治療または口腔外科手術に起因する医原性のものであることが特徴である。三叉神経ニューロパチーは、歯科診療上におけるトラブルのひとつとして、医療者にも患者にも与える影響は大きい。これに対して、平成30年度の診療報酬改定により`精密触覚機能検査`が保険導入された。また2019年には`歯科治療による下歯槽神経・舌神経損傷の診断とその治療に関するガイドライン`が発表されMindsに収載された。評価方法、診断治療指針が整備されてきたことは、三叉神経ニューロパチーの診療環境においては大変意義深い。
 しかしながら目には見えない痛みや異常感覚を客観的に評価して比較することは大変難しい。日々の臨床では、顎変形症によって生じたものと、インプラント手術で生じたものとでは、たとえ精密触覚機能検査では同じ程度の三叉神経ニューロパチーであったとしても同格に扱えないのではないかと思わずにはいられないことがしばしばある。痛み、違和感に心理社会的因子が強く絡んでいることは慢性疼痛全般にわたる、大きな問題である。医原性のものが多い三叉神経ニューロパチーでは特に心理社会的側面が密接に絡んでいる場合が多い。この心理社会的側面を十分に理解することで、三叉神経ニューロパチーの適切な病態評価につながるであろう。
 本シンポジウムでは、三叉神経ニューロパチーに寄与する心理社会的な因子について述べていきたい。.
21. 坂本英治, 日本心身医学会九州地方会    シンポジウム 慢性疼痛治療から心身医学の未来を見据える 口腔顔面痛をどう捉え解決の糸口を見出していくか?―口腔顔面痛臨床での患者の心理的側面への関わり方―
, 第60回 日本心身医学会九州地方会    シンポジウム 慢性疼痛治療から心身医学の未来を見据える, 2021.01,  歯科口腔外科領域には、歯科治療で治らない、原因不明とされる慢性的な痛みが存在する。このような痛みは口腔顔面痛(OFP)と呼ばれ、2020年に国際口腔顔面痛診断基準(ICOP)も発表され、医療界での認知も徐々に広がりつつある。原因不明の歯痛、顔面痛にICOPを当てはめることで効率的に診断がつき、解決につながっていく場面が多くなることであろう。しかし、診断が適切であっても、治療がうまく進み改善する場合と治療にもならない場合がある。慢性疼痛には少なからず心理社会的な要因があり、治療抵抗性のOFPは心理社会的因子によって痛みが増強、維持されていることは明白である。しかしそれが何か、どう接していいのかわからなかった。
 九州大学心療内科の慢性疼痛カンファレンスに参加させてもらうようになり、この疑問に対して多くを教えてもらった。学んだ中で、疼痛治療では器質的な疾患を探る眼と心理社会的な因子を探る複眼的な視線が必要だという言葉にはとても感銘を受けた。そういう複眼的な視線でOFP患者に接してみると、訴えは痛みだが、本当は辛さであることに気づかされた。またそれは現在だけでなく幼少期まで遡る人生の辛さの吐露の場合もあった。慢性疼痛に苦しんでいる患者たちは決して特別な存在ではなく、誰でもなり得るもので、決して人ごとではなく感じられるようになった。OFP診療での重要な役割は、適切な治療ステージに患者に提供することであり、それに心身医学的治療が必要であれば自身前向きに臨んでいける土台づくりであると考えている。
本シンポジウムでは、慢性疼痛診療においての`痛い`という言葉の意味を理解することの重要性と、適切に心身医学的治療ステージにつないでいくための工夫を歯科の立場から述べていきたい。
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22. 坂本英治, 痛み診療から心身医学的な問題への動機づけが起こり、多職種連携が奏功した口腔顔面痛症例の治療経験, 令和2年度 第2回慢性疼痛診療研修会 in 九州, 2021.01.
23. 松香芳三、今村佳樹、佐久間泰司、小見山道、井川雅子、牛田亨宏、大久保昌和、坂本英治、佐々木啓一、篠田雅路、村岡渡日本口腔顔面痛学会、, 痛み連合協議会内の連携に向けての日本口腔顔面痛学会の現状と目指す方向, 第25回日本疼痛学会総会・学術大会, 2020.12, 日本口腔顔面痛学会は、口腔や顔面部の痛みに関する臨床医学と基礎研究の発展のために組織された学会です。近年、口腔顔面痛学会会員も参画し、International Classification of Orofacial Painが出版されました。その中で口腔顔面痛は、①歯と歯槽部および解剖学的に関連する構造の障害によるもの、②筋筋膜性口腔顔面痛、③顎関節痛、④脳神経の病変または疾患によるもの、⑤一次性頭痛の症状に類似するもの、⑥特発性口腔顔面痛、⑦心理社会要因によるものなどに分類されています。また、口腔顔面痛に対する治療、研究、教育の重要性を多くの方が認識するようになり、口腔顔面痛学会会員数は確実に増加しています。
これまでの口腔顔面痛学会の地道な活動により、口腔顔面痛の診療に不可欠な薬剤や検査機器が保険診療に導入されるようになりました。また、歯に原因はないにもかかわらず歯が痛いと訴える非歯原性歯痛に関しては、診療ガイドラインを出版し、歯科医師国家試験の出題基準にも記載され、広く知られるようになりました。
現在、国際疼痛学会/日本疼痛学会/ファイザーによる「日本における疼痛治療の抜本的改革を支援する教育プログラム」に採択され、慢性口腔顔面痛の学習管理システムの開発を継続しています。さらには、厚生労働行政推進調査事業費補助金を受けた「歯科診療における情報通信機器等を用いた診療についてのルール整備に向けた研究」の中で、口腔顔面痛のオンライン診療の可能性に関する調査を進めています。
今後、日本口腔顔面痛学会は、基礎研究、臨床研究を通じて国民の健康と幸福を維持・獲得できるように努力したいと考えています。また、痛み連合協議会内で他学会との連携を深め、医師やその他の職種との交流を進めることで、歯科医師が痛みセンターにおけるチーム医療の一員として担うべき職責を確立したいと希望しています。.
24. 坂本英治, シンポジウムVI ペインクリニックの真実OFP, 第25回日本口腔顔面痛学会総会・学術大会, 2020.11,  三叉神経痛は歯科医師が遭遇する機会が比較的多い口腔顔面痛のひとつである。特徴的で発作的な電撃痛はカルバマゼピン(CBZ)がほぼ特効薬的に効果を示すことから、発作痛→三叉神経痛→CBZ→除痛、とステレオタイプに診断と治療が捉えられがちである。しかし口腔顔面痛臨床に携わってみて、三叉神経痛ほど深くて難しいものはないと感じている。
 三叉神経痛は最初に歯科を訪れることが多いが、抜歯や歯科治療がしばしばなされている。特徴的な痛みであるが医療者の前で出現することは稀であり、また前三叉神経痛と呼ばれる三叉神経痛らしくない痛み性状の時期もあり診断を難しくしているのであろう。
 三叉神経痛の診断ができてもCBZで除痛できても容易に行かないこともしばしばある。占拠病変に由来することもある。CBZの副作用の頻度も比較的高い。副作用は傾眠、ふらつきから薬疹、肝障害、骨髄抑制など重篤なものまで様々である。専門的な介入が必要になることもある。またCBZの長期継続例では、徐々に増量して認容性が乏しくなることも経験する。
 CBZが認容できない場合、他の薬剤の選択、脳神経外科による微小血管減圧術、ペインクリニックによる三叉神経ブロック、放射線科によるガンマナイフのいずれかの選択となる。微小血管減圧術が根本的治療であろうが、それぞれに一長一短あり、患者背景や希望に応じての選択になる。症例によってはガンマナイフしかない、神経ブロックしかないという症例も多々ある。
 三叉神経痛の診療には診療科の枠を超えた幅広い知識と情報および医療連携が求められる。歯科はその入口になることが多く、歯原性か非歯原性か痛みの鑑別を担っている。患者のその後を左右するといっても過言ではない。本シンポジウムでは三叉神経痛に対して私たち歯科が関わる重要性、非薬物療法としての神経ブロックの位置付け、そして口腔顔面痛専門医としての役割について討論したい。.
25. 坂本英治, シンポジウムI 慢性痛の認知行動療法の基礎, 第25回日本口腔顔面痛学会総会・学術大会, 2020.11,  原因不明とされていた歯痛にOFPの概念を当てはめることで解決する場面が数多くある。したがって適切な診断は重要で、国際口腔顔面痛診断基準(ICOP)により今後さらに効率的な診断が可能となるであろう。
しかし、診断基準、ガイドラインに基づいた診断・治療を行いながらも、期待する効果が得られないことも私たちはしばしば経験している。
治療抵抗性のOFP患者に対して、私たちは何が違うのか、何が足りないのかいつも悩まされている。
 近年は慢性痛への認知行動療法の有用性が注目され、学ぶ機会も広く準備されている。そこで私たちは認知行動療法が日々困惑しているOFP患者を疼痛軽減へと導いてくれるのではないかと期待している。
 しかしここで考えてみたい。認知行動療法の技術を正しく身につけ、規定通りに用いても、それは薬物療法などと同様に患者の反応が一様になるとは限らないことが想像できる。
それはなぜだろうか。その答えのひとつは、心理社会的な背景もまた患者によって一様ではないためであろう。
 慢性痛に身体的側面と心理社会的側面があることは明らかである。認知行動療法が慢性痛の心理社会的側面に介入するものなのであれば、私たちOFPに関わる医療者は認知行動療法の方法を身につけると同時に、その心理社会的因子の理解も重要であろう。
認知行動療法で介入できる痛みの心理社会的側面、あるいはOFPの難治化に繋がる特徴的な心理社会的側面を理解することで、患者を適切な治療ステージへ繋げることができるであろう。
それが、私たちがOFP診療を通して心身医学を学ぶ最も重要な意義だと考える。
認知行動療法の方法論とOFP患者の心理的病態理解の両輪をもって診療に当たることができれば、これまで以上に患者も私たちも辛さから解放されるのではないだろうか。
 本シンポジウムでは認知行動療法を進めるにあたり、OFP診療における心身医学評価の目的を概説したい。.
26. 坂本英治, 慢性疼痛における口腔顔面痛, 厚生労働省 慢性疼痛診療体制構築モデル事業 2019年度 第1回福岡県慢性疼痛診療集学的ネットワーク会議, 2019.11.
27. 坂本英治、大島優、横山武志, 口腔顔面痛における中枢性感作に影響する情動因子の臨床的検討
, 第19回九大痛みの研究会, 2019.09.
28. 坂本英治、大島優、横山武志、安野広三、細井昌子, 慢性口腔顔面痛の治療継続困難例の検討:母親からの被養育体験の影響, 第41回日本疼痛学会総会, 2019.07.
29. 坂本 英治, 横山 武志, 慢性口腔顔面痛と光線療法, 第31回日本レーザー治療学会, 2019.06.
30. 坂本英治、大島優、塚本真規、一杉岳、横山武志, 咀嚼筋の筋筋膜痛痛患者の舌圧と咬筋の動きの関連性についての検討, 第11回日本運動器疼痛学会, 2018.12.
31. 大島優、坂本英治、衛藤希、坂井洵子、塚本真規、一杉岳、横山武志, PainVisionによる口腔顔面痛評価の検討, 第46回 日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2018.10.
32. 坂本英治、大島優、塚本真規、一杉岳、横山武志, 口腔顔面痛患者におけるPDASの評価についての検討, 第23回日本口腔顔面痛学会(第31回日本顎関節学会総会・学術大会 第33回日本歯科心身医学会総会・学術大会 共催), 2018.07, 【目的】Pain Disability Assessment Scale (PDAS)は痛みによる日常生活の支障度を評価するものである。口腔顔面痛でも全般的な生活制限を評価するために用いている。そこで主訴は口腔顔面痛で、明らかな腰下肢痛を認めないにもかかわらず、PDASのスコアが高い症例が少なからず存在する。今回、PDASスコアによる口腔顔面痛患者の傾向について検討した。【方法】2013年4月から2017年3月に当科を受診した口腔顔面痛患者が対象である。PDASスコアで分類し、年齢、性別、疾患分布、HADS、PCS、TAS20を比較した。【結果】 PDAS=0群(68名)、PDAS1-9群(105名)、PDAS11-20群(69名)、PDAS21以上群(84名)であった。1.有意な分布ではないが、PDAS高得点群は筋筋膜痛症が多かった。2.HADS-A、HADS-D、PCSは、PDAS21以上群ではPDAS=0群、PDAS1-9群と比較して有意に高かった。3.年齢、TAS20は、PDAS21以上群ではPDAS=0群と比較して有意に高かった。【結論】四肢の機能に問題がないながらも生活の制限を訴える口腔顔面痛患者には筋筋膜痛が多く、心理社会的な影響の強い傾向が認められた。また疾患群としては頭頚部筋筋膜痛症が多いことは、これが全身的な線維筋痛症の初期症状であり、口腔顔面痛のスクリーニングが線維筋痛症の早期の治療介入につながり得ることが示唆された。.
33. 坂本英治、大島優、江崎加奈子、塚本真規、一杉岳、横山武志, 定量的感覚閾値検査の新たな可能性〜PainVisionによる疼痛評価方法の検討, 第28回九州歯科麻酔シンポジウム, 2018.02.
34. 大島優、坂本英治、石井健太郎、江崎加奈子、塚本真規、横山武志, 慢性口腔顔面痛のPain DETECTによる評価と臨床的特徴についての検討, 第30回日本顎関節学会総会・学術大会/第22回日本口腔顔面痛学会学術大会, 2017.07.
35. 坂本英治、大島優、石井健太郎、江崎加奈子、塚本真規、横山武志, 診断に苦慮したPre-Trigeminal Neuralgia 2症例について, 第30回日本顎関節学会総会・学術大会/第22回日本口腔顔面痛学会学術大会, 2017.07.
36. 坂本 英治, 横山 武志, 口腔顔面痛の診断と光線療法の位置づけ, 第29回日本レーザー治療学会, 2017.06.
37. 坂本 英治, 横山 武志, 歯科麻酔に使用する麻酔薬剤の基本的特徴, 第27回九州歯科麻酔シンポジウム(日本歯科麻酔科学会九州地方会), 2017.02.
38. 坂本 英治, 石井健太郎, 大島優, 加藤遥, 江崎加奈子, 塚本 真規, 細川瑠美子, 一杉 岳, 細井 昌子, 横山 武志, 頭頸部筋筋膜痛症患者の診断までの治療歴の状況についての検討, 第9回日本運動器疼痛学会, 2016.11.
39. 坂本 英治, 石井健太郎, 大島優, 加藤遥, 江崎加奈子, 中島康経, 塚本 真規, 横山 武志, 非歯原性歯痛患者の診断までの治療歴の状況についての検討
The survey of the medical histories for the non odontogenic toothache patients., ICOP 2016 (第21回日本口腔顔面痛学会学術大会,第16回アジア頭蓋下顎障害学会学術大会,
国際疼痛学会Special Interest Group on Orofacial Pain 2016共催学会), 2016.09, [目的]
慢性の口腔顔面痛に悩む患者は少なからず存在するが、その実態についての報告は少ない。今回我々は、非歯原性歯痛(NDTA)患者の背景、診断に至るまでの治療歴について検討した。
[方法]
2011年4月から2015年9月までに原因不明の歯痛、顔面痛を主訴として九州大学歯科麻酔科を受診したNDTA患者が対象である。治療歴や医療面接から1)年齢、性別、2)病脳期間:月3)それまでの歯科、医科の受診歴、4)医科、歯科での治療、検査内容を抽出した。得られた情報から費やされた診療報酬を歯科診療報酬規定(平成 28 年度)に準拠して算出した。自己申告で自費の治療歴があれば、その費用も加えた。
[結果]
1)対象は65名(男性/女性 12/ 53)で平均年齢54.8歳であった。
2)病脳期間の中央値は33か月であった。
3)複数の受診歴がある症例では歯科受診歴の平均が1.72件で、医科診療科の受診歴は1.14件であった。
4)抜髄、感染根管処置が48名(75%)に、抜歯が29名(45.3%)に行われていた。処置を受けた症例では抜髄、感染根管処置の平均が3.2本、抜歯は1.9本であった。それまでの治療と検査の診療報酬は12205点(中央値)であった。
[結論]NDTAの診断までには年単位の病脳期間を認め、その間には複数かつ多種な医療機関の受診歴があった。NDTAに対する診療効率の向上のための環境整備は急務である。.
40. 坂本 英治, 石井健太郎, 江崎加奈子, 塚本 真規, 一杉 岳, 横山 武志, 口腔顔面部の帯状疱疹関連痛の1例 顎関節症との鑑別診断のポイント, 第28回一般社団法人日本顎関節学会総会・学術大会、第20回日本口腔顔面痛学会学術大会共催, 2015.07.
41. 坂本 英治, 横山 武志, 歯科における慢性疼痛 非歯原性歯痛 シンポジウム非歯原性歯痛, 第44回日本慢性疼痛学会総会, 2015.02.
42. Eiji Sakamoto, Masako Hosoi, Esaki Kanako, Kentarou Ishii, Yumiko Kato, Masanori Tsukamoto, Takeshi Yokoyama, Psychological Disorders based on Alexithymic Personality Trait may worsen Painful Sensation in Trigeminal Neuropathy, 17th International Sympposium on Spinal Cord Sciences, 2014.08.
43. 坂本 英治, 歯科における神経障害性疼痛, 第27回日本顎関節学会, 2014.07.
44. 坂本 英治, 江崎加奈子, 石井健太郎, 横山 武志, インシデントに対するリスクファクターとしての頭痛の検討

, 第41回日本頭痛学会総会, 2013.11.
45. 坂本 英治, 痛みと情動〜慢性痛患者の理解のための心理社会的側面について〜
, 第41回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2013.10.
46. 加留部紀子, 佐古沙織, 全奈穂, 塚本 真規, 坂本 英治, 横山 武志, 化学療法施行中のBurkittリンパ腫患児の歯科治療に対する全身麻酔経験(口演)
, 第41回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2013.10.
47. 佐古沙織, 塚本 真規, 加留部紀子, 江崎加奈子, 坂本 英治, 横山 武志, Cockayne症候群患者の全身麻酔経験(口演), 第41回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2013.10.
48. 坂本 英治, 江崎加奈子, 加藤由美子, 全奈穂, 佐古沙織, 今村佳樹, 横山 武志, Numb chin syndromeを認めたが、診断に苦慮した悪性リンパ腫の1症例(口演), 第41回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2013.10.
49. 坂本 英治, 李 徳操, 口腔インプラント症例の全身疾患と循環器合併症についての検討(口演), 第43回日本口腔インプラント学会学術大会, 2013.09.
50. Yuichiro Nakamura, Masanori Tsukamoto, Eiji Sakamoto, Fujiwara josephluka Shigeki, Takeshi Yokoyama, Diffusion of nitrous oxide through endtrachael tube cuffs
, Euroanaesthesia 2013 , 2013.06.
51. 坂本 英治, 非歯原性歯痛って?〜非歯原性歯痛の診療ガイドラインとその現状〜
, 長崎市歯科医師会平成24年度第1回学術講演会, 2013.04.
52. 坂本 英治, 非歯原性歯痛ガイドラインにそって歯科医師はどう対応すべきか
, 長崎県保険医協会北部支部講演会, 2013.03.
53. 坂本 英治, 歯学部疼痛教育コンテンツ 評価セミナー 三部-2 口腔顔面痛診断治療 そのほかの痛み
, 歯学部疼痛教育コンテンツ 評価セミナー  主催:日本口腔顔面痛学会 共催:厚生労働省 慢性の痛み対策研究事業 痛み」に関する教育と情報提供システムの構築に関する研究, 2013.02.
54. 加藤由美子, 藤原 茂樹, 中村裕一郎, 塚本 真規, 坂本 英治, 横山 武志, 開口障害を伴い進行性骨化性繊維異形成症が疑われた第一・第二鰓弓症候群患者の全身麻酔経験
, 第23回九州歯科麻酔シンポジウム(日本歯科麻酔科学会九州地方会), 2013.02.
55. 江崎加奈子, 坂本 英治, 加藤由美子, 細井 昌子, 築山 能大, 古谷野 潔, 横山 武志, 破局的思考が慢性疼痛に及ぼす影響;口腔顔面痛患者での検討(示説), 第17回日本口腔顔面痛学会総会, 2012.11.
56. 坂本 英治, 横山 武志, セミナー 3 非歯原性歯痛入門 群発頭痛を知っていたので、専門医を紹介できた
, 日本口腔顔面痛学会第17回総会, 2012.11.
57. 全奈穂, 坂本 英治, 加藤由美子, 加留部紀子, 佐古沙織, 今田弘記, 伊藤田翔子, 表武典, 塚本 真規, 藤原 茂樹, 怡土 信一, 横山 武志, 中止・延期となった小児歯科日帰り全身麻酔症例の検討(口演)

, 第40回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2012.10.
58. 全奈穂, 坂本 英治, 加藤由美子, 中村裕一郎, 江崎加奈子, 守永紗織, 石黒智彦, 広川惇, 松尾和樹, 寺崎仁美, 藤原 茂樹, 横山 武志, 延期となった小児歯科日帰り全身麻酔症例の周術期合併症についての検討(口演)
, 第40回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2012.10.
59. 中村裕一郎, 藤原 茂樹, 塚本 真規, 加藤由美子, 坂本 英治, 横山 武志, 気管チューブカフの亜酸化窒素の通過性に関する研究(示説)
, 第40回日本歯科麻酔学会総会・学術集会, 2012.10.
60. Shoko Itoda, Saori Sako, Jun Hirokawa, Eiji Sakamoto, Takeshi Yokoyama, Effect of glucose administration on the metabolism during surgery, 5th FADAS,2012.09.15., 2012.09.
61. Saori Sako, Shoko Itoda, Kanako Esaki, Eiji Sakamoto, Takeshi Yokoyama, Swallowing action may attenuate fentanyl-induced cough, 5th FADAS,2012.09.15., 2012.09.
62. 坂本 英治, 歯科医では治らない歯の痛み 〜歯科における慢性疼痛〜(教育講演)
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63. 坂本 英治, 医科と歯科からみた頭痛(シンポジウム)
, 長崎県保険医協会主催 第21回日常診療経験交流会シンポジウム, 2012.06.
64. Hiroko Fujino, Shoko Itoda, Saori Sako, Kazuki Matsuo, Eiji Sakamoto, Takeshi Yokoyama, Intraoperative administration of glucose attenuates the postoperative insulin resistance, Euroanaesthesia 2012 ,2012.06.10., 2012.06.
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66. 全奈穂, 藤野寛子, 伊藤田翔子, 松尾和樹, 北原誠子, 坂本 英治, 横山 武志, 上気道炎合併小児症例における呼吸器系合併症の頻度について
, 第39回日本歯科麻酔学会総会・学術集会 9-P3-19 2011.10.8-9 , 2011.10.
67. 坂本 英治, 風間富栄, 頭頸部慢性疼痛の治療について, 所沢ペインフォーラム(埼玉県医師会共催), 2011.10.

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