九州大学 研究者情報
研究者情報 (研究者の方へ)入力に際してお困りですか?
基本情報 研究活動
片山 雄太(かたやま ゆうた) データ更新日:2019.06.27





電子メール
ホームページ
http://www.bioreg.kyushu-u.ac.jp/saibou/index.html
九州大学 生体防御医学研究所 分子医科学分野 .
電話番号
092-942-6820
FAX番号
092-642-6819
取得学位
医学博士
学位取得区分(国外)
なし
専門分野
分子生物学
活動概要
 自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)は、「対人コミュニケーション障害」と「活動と興味の範囲の著しい限局性」を主な特徴とする神経発達障害である。発症頻度は総人口の約1%と非常に高いことから社会的にも大きな問題となっているが、その発症メカニズムは明らかになっておらず治療法も確立されていない。近年大規模な遺伝子変異探索がおこなわれた結果、クロマチンリモデリング因子であるCHD8の変異がASD患者から多数発見されたことから、現在最も有力な原因遺伝子候補としてCHD8が大きな注目を集めている。CHD8は遺伝子の転写調節に関わるクロマチンリモデリング因子であり、CHD8変異によって引き起こされるクロマチン構造異常がASDの原因であると推測される。
 CHD8変異によるASDの発症メカニズムを調べるため、われわれはヒトASD患者で発見されたCHD8の遺伝子変異を再現した新規ASDモデルマウスを作製したところ、このCHD8変異マウスは不安の増加、社会性行動の異常といったASD様の行動異常を示した。さらに胎生初期から中期にかけての脳で神経発生が遅延していることが観察され、この原因として神経分化に重要な転写制御因子であるRESTが異常活性化していることを発見した。RESTの活性化はヒトASD患者の死後脳から得られた遺伝子発現データからも同様の結果が確認できることから、RESTの異常活性化がヒトでもASDの発症に関わっていると考えられる。これらの結果は発生期におけるRESTの異常活性化がASDの原因であることを示唆する初めての報告であり、これに伴う神経発生遅延によってASDが発症すると考えられる。また、本研究で用いたCHD8変異マウスはASDのモデルマウスであることに加え、クロマチン構造の異常が原因となる疾患のモデルケースとしても非常に有用な研究ツールになると考えている。
 現在はCHD8変異マウスをモデル動物として用いて、ASDの発症メカニズムの解明を目指して研究を進めている。

九大関連コンテンツ

pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。
 
 
九州大学知的財産本部「九州大学Seeds集」