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著書一覧
飯嶋 裕治(いいじま ゆうじ) データ更新日:2023.11.28

准教授 /  基幹教育院 人文社会科学部門


著書
1. 廖欽彬, 伊東 貴之, 河合 一樹, 山村 奨, 東アジアにおける哲学の生成と発展: 間文化の視点から (日文研・共同研究報告書 178), 法政大学出版局, 総ページ数:853, 担当ページ数:559-579, 2022.02.
2. 木村 純二, 吉田 真樹〔編〕, 和辻哲郎の人文学, ナカニシヤ出版, 総ページ数:xvi, 301p, 担当ページ数:142-173, 2021.03.
3. 田路 貴浩〔編〕, 分離派建築会 : 日本のモダニズム建築誕生, 京都大学学術出版会, 担当範囲:第2章 第3節「分離派建築会の「建築・芸術の思想」とその思想史的背景──和辻哲郎との照応関係から」
総ページ数:xiv, 576p, 担当ページ数:103-123, 2020.10.
4. 九州大学基幹教育院次世代型大学教育開発センター, アクティブ・ラーナーを育む : 新時代を拓く基幹教育, 九州大学出版会, 総ページ数:142p, 2020.04, 九州大学では、アクティブ・ラーナーの育成を目指す新カリキュラム「基幹教育」を2014年度より開始したが、その最大の特色となるのが、全学部新入生必修の先進的なアクティブ・ラーニング科目として開発された「基幹教育セミナー」と「課題協学科目」である。本書では、この2つの必修科目の実施事例を通して、担当教員の専門分野や教育経験を問わない、「誰でもできるアクティブ・ラーニング」のための教育手法や科目運営体制を詳しく説明している。
(本書は、次世代型大学教育開発センターとして刊行した書籍で、全体の編集作業および分担箇所の執筆を担当した。).
5. 飯嶋 裕治, 和辻哲郎の解釈学的倫理学, 東京大学出版会, 総ページ数:vii, 533, 22p, 2019.11, 本書の主題は、和辻哲郎の倫理学を普遍的な理論として捉え、その全体像を解明した上で、そこに今なお有意義な理論的可能性があることを示すことにある。先行研究では、彼の思想の営為を近代日本思想という特殊な文脈で論じるケースが多く、また、彼の倫理学理論を論じるにしても、その一部を取り上げるにとどまっていた。それに対して本書では、和辻の倫理学理論そのものの解明に正面から取り組み、その全貌を明らかにすべく試みている。その際、特に以下の二つの観点を重視して論述を展開した。
第一に、彼の倫理学理論を基礎づける「人間存在論」という議論に着目した。例えば、彼の有名な「間柄」的な人間観も、主著『倫理学』執筆開始時点で、人間存在論に基づいてその概念化の作業はほぼ済まされていた。本書はこうした見通しの下、まず人間存在論の方法論・前提認識とその理論的達成を確認し(第一部)、それがいかなる経緯で倫理学的な問題圏に展開していくのかを見た上で(第二部)、主著『倫理学』全体の読解に取り組む(第三部)、という構成をとった。
第二に、彼の倫理学の普遍的理論としての特質を浮き彫りにするための補助線として、先行研究で参照されてきた原始仏教等ではなく、彼と似た思想傾向を持つ西洋の哲学者たち(特にハイデガー、ドレイファス、テイラー)の議論を援用し、和辻が思考していた(はずの)事柄をより明確化すべく試みた。そこから、彼の倫理学理論は純粋な哲学的議論(特に行為論)としても、現代の水準から見て十分に新鮮かつ独特で、有望な視点を新たに提供し得る議論が展開されていることが明らかにされた。
本書は、和辻の倫理学理論の全体像を解明するだけでなく、これまで見逃されてきたその豊かな理論的可能性をも明確に示すという点で、かつてなかったが本来あるべき新しい和辻論となっている。.
6. Alfred Denker, Holger Zaborowski, Georg Stenger, 大橋良介, 門脇俊介, Heidegger-Jahrbuch Bd.7: Heidegger und das ostasiatische Denken, Karl Alber, 分担執筆:Yuji Iijima, „Über die hermeneutische Struktur der „Normativität“ der Ethik Tetsurō Watsujis: ausgehend von seiner Rezeption des Denkens Martin Heideggers“
担当ページ数:302-316, 2013.08.
7. 門脇 俊介, 石原 孝二, 飯嶋 裕治, 池田 喬, 吉田 恵吾, 文 景楠, 知覚のなかの行為, 春秋社, 担当範囲:第5章〜第7章の翻訳
総ページ数:ix, 389, 38p, 2010.12.

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