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佐藤 有紀(さとう ゆき) データ更新日:2019.05.30

准教授 /  医学研究院 基礎医学部門




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電話番号
092-642-6049
FAX番号
092-642-6923
就職実績-他大学
就職実績有, 奈良先端科学技術大学院大学 非常勤研究員
カリフォルニア工科大学 博士研究員
熊本大学 大学院先導機構 特任助教
就職実績-民間機関等
就職実績有, 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 基礎科学特別研究員
取得学位
バイオサイエンス博士
学位取得区分(国外)
なし
専門分野
発生生物学、細胞生物学、分子生物学、バイオイメージング
ORCID(Open Researcher and Contributor ID)
0000-0001-8974-2059
外国での教育研究期間(通算)
03ヶ年00ヶ月
活動概要
 多細胞生物のシステムは、細胞や遺伝子レベルまでスケールダウンすると、多くの共通原理が働いている。生物種の壁を超えても遺伝子の機能には大きな違いがないにも関わらず、なぜ、生物のからだに見られる形態は、多様性に富むことができるのか?遺伝子発現の制御機構やそれらがコードする分子群の機能解明が飛躍的に進んだ現在でもなお、それぞれの組織や器官が固有に持つ「形」がどのようにして確立されるのかについて、「細胞のこの挙動が、組織の形を作る」明確なイメージに乏しい。分子生物学的アプローチが勃興して以降の生命科学が、「形のでき方」という命題を置き去りにして進んできたことが遠因であろう。近年、急速に手法が確立されたタイムラプス観察解析法は、生体内の細胞や特定の分子群の観察を可能にした。画像解析技術を駆使すれば、動きや数、形態の特徴を抽出し、実験的な操作を施した場合に引き起こされる変化を定量化し、統計処理ができる。私は、これらの方法論を用いて、細胞挙動および分子の空間分布制御の観点から、形態形成の謎に挑みたいと考えている。具体的には、以下の研究を通して、「形」が生み出される本質的な原理を明らかにしたい。
 血管は、中枢から末梢まで血流量に対応した階層的なネットワークパターンを持つ。このような血管ネットワークの階層構造は、脊椎動物胚の発生過程でも観察できる。特に鳥類胚は、よく発達した卵黄嚢血管(ほ乳類の臍帯に相当)を持つ。卵黄嚢血管のネットワークパターンが確立される際の血管内皮細胞の挙動は、Tie1:H2B-EYFPトランスジェニックウズラ胚のタイムラプス観察解析により、追跡可能である。トランスジェニックウズラ胚の卵黄嚢血管への高いアクセッシビリティーを利用し、血管網の階層的パターニング過程における血流の役割を解明したいと考えている。そのために、血流の構成要素(流量・粘度・血球数等)を実験的に操作し、血管内皮細胞挙動への影響を調べる。また、血流の作用を数理モデル化し、計算機によるシミュレーションで血管ネットワーク形成過程を再現できるかどうか検証する。これにより、血管ネットワークの階層的秩序形成過程に作用する血流要素を見いだす。この研究の究極的な目標は、血流の操作によって血管網の階層的パターンを制御することができる、in vivoおよびin silicoのモデルを確立することである。組織再建研究では、培養条件下の未熟な組織に機能的な血管網をいかにして作るかが重要な課題である。血流の構成要素を変化させることで血管内皮細胞の挙動を予測・制御できるようになれば、血管形成を人為的にコントロールする技術開発に発展することが期待される。さらに、組織再建における機能的な血管網の誘導や先天性血管奇形の発症メカニズムの解明に貢献する知見が得られると予想している。

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