大規模ゲノム情報を利用した大腸菌における血清型変換の全貌解明
キーワード:大腸菌, O抗原・H抗原, 血清型変換, 比較ゲノム解析, 志賀毒素産生性大腸菌
2021.04~2024.03.
中村 佳司(なかむら けいじ) | データ更新日:2023.11.22 |
主な研究テーマ
新規サテライトファージとヘルパーファージ間相互作用の解明
キーワード:サテライトファージ, ヘルパーファージ, 比較ゲノム解析
2021.07~2024.06.
キーワード:サテライトファージ, ヘルパーファージ, 比較ゲノム解析
2021.07~2024.06.
腸管出血性大腸菌におけるプロファージ間相互作用と宿主菌進化へのインパクトの解明
キーワード:腸管出血性大腸菌, 比較ゲノム解析, 志賀毒素ファージ, サテライトファージ, ヘルパーファージ
2019.07~2021.06.
キーワード:腸管出血性大腸菌, 比較ゲノム解析, 志賀毒素ファージ, サテライトファージ, ヘルパーファージ
2019.07~2021.06.
従事しているプロジェクト研究
大規模ゲノム情報を利用した大腸菌における血清型変換の全貌解明
2021.04~2024.03, 代表者:中村 佳司, 九州大学, 九州大学(日本)
大腸菌の血清型別に利用されるO抗原とH抗原は、合成遺伝子領域の組換えによって変化すること(血清型変換)が知られている。しかし、特定の大腸菌進化系統における血清型の変換は報告されているものの、大腸菌全体を俯瞰した血清型変換の実態は解析されていない。申請者は腸管出血性大腸菌O26:H11が属するClonal complex 29(CC29)のゲノム解析を行う過程で、CC29系統内で4度のO抗原の血清型変換が起こったこと、O抗原に加えてH抗原の変換も起こった菌群が存在することを見出した。この知見はCCレベルで血清型変換を解析することの有効性を示唆する。そこで、本研究では、10万を超える大腸菌のゲノム情報を活用して、大腸菌の各CCで生じた血清型変換の頻度とタイミング、変換を引き起こした組換え領域の多様性、変換が多発するCCのゲノム特性を解析することにより、大腸菌における血清型変換の全貌解明を目指す。.
2021.04~2024.03, 代表者:中村 佳司, 九州大学, 九州大学(日本)
大腸菌の血清型別に利用されるO抗原とH抗原は、合成遺伝子領域の組換えによって変化すること(血清型変換)が知られている。しかし、特定の大腸菌進化系統における血清型の変換は報告されているものの、大腸菌全体を俯瞰した血清型変換の実態は解析されていない。申請者は腸管出血性大腸菌O26:H11が属するClonal complex 29(CC29)のゲノム解析を行う過程で、CC29系統内で4度のO抗原の血清型変換が起こったこと、O抗原に加えてH抗原の変換も起こった菌群が存在することを見出した。この知見はCCレベルで血清型変換を解析することの有効性を示唆する。そこで、本研究では、10万を超える大腸菌のゲノム情報を活用して、大腸菌の各CCで生じた血清型変換の頻度とタイミング、変換を引き起こした組換え領域の多様性、変換が多発するCCのゲノム特性を解析することにより、大腸菌における血清型変換の全貌解明を目指す。.
広域食中毒発生時の早期探知のための調査の迅速化及びゲノム解析技術を利用した調査法の確立に資する研究
2023.04~2026.03, 代表者:明田 幸宏, 国立感染症研究所, 国立感染症研究所(日本)
食中毒は国民に対して甚大で直接的な影響を及ぼす。そのため食中毒の発生予防や発生した際には迅速 な原因究明を実施し、その健康被害の拡大抑止が必要不可欠である。特に腸管出血性大腸菌(EHEC)によ る食中毒は、その届出数や重症度も相まって日本の食中毒対策として最も警戒が必要となっている。こ れまで EHEC 感染症の事例調査のため各種の分子型別法が開発・利用されてきた。MLVA 法が迅速性、精微 性に優れていることから、国内では主に MLVA 法を用いた解析が行われている。本研究計画では地衛研における MLVA 法運用のさらなる効率化迅速化を目指した技術導入および精度向上、MLVA 型別データと発 生動向を利用した EHEC 食中毒アラート発出システムの構築、その評価を実施する。また世界的には食中毒を含む感染症の分子疫学解析が全ゲノム情報を用いたものとなっており、食品や動物由来株を含めたゲノムデータベースの拡充化を進めることで MLVA 法との優劣性を明らかにし、 将来的な運用に資する基盤を構築する。またゲノムデータを利用した原因究明に利用可能な ゲノム解析パイプラインを構築し、その試用を通じて評価および改良を進める。 さらに EHEC 感染症の起因菌と食材等感染源の関連性解析および本研究で構築された食中毒アラートシス テム及び検査解析スキーム評価のため、他の地域からの食品流通などの影響を受けにくい離島でのコホ ートを確立し、それらの解析・評価を進める。.
2023.04~2026.03, 代表者:明田 幸宏, 国立感染症研究所, 国立感染症研究所(日本)
食中毒は国民に対して甚大で直接的な影響を及ぼす。そのため食中毒の発生予防や発生した際には迅速 な原因究明を実施し、その健康被害の拡大抑止が必要不可欠である。特に腸管出血性大腸菌(EHEC)によ る食中毒は、その届出数や重症度も相まって日本の食中毒対策として最も警戒が必要となっている。こ れまで EHEC 感染症の事例調査のため各種の分子型別法が開発・利用されてきた。MLVA 法が迅速性、精微 性に優れていることから、国内では主に MLVA 法を用いた解析が行われている。本研究計画では地衛研における MLVA 法運用のさらなる効率化迅速化を目指した技術導入および精度向上、MLVA 型別データと発 生動向を利用した EHEC 食中毒アラート発出システムの構築、その評価を実施する。また世界的には食中毒を含む感染症の分子疫学解析が全ゲノム情報を用いたものとなっており、食品や動物由来株を含めたゲノムデータベースの拡充化を進めることで MLVA 法との優劣性を明らかにし、 将来的な運用に資する基盤を構築する。またゲノムデータを利用した原因究明に利用可能な ゲノム解析パイプラインを構築し、その試用を通じて評価および改良を進める。 さらに EHEC 感染症の起因菌と食材等感染源の関連性解析および本研究で構築された食中毒アラートシス テム及び検査解析スキーム評価のため、他の地域からの食品流通などの影響を受けにくい離島でのコホ ートを確立し、それらの解析・評価を進める。.
先進ゲノム解析研究推進プラットフォーム
2016.04~2021.03, 代表者:小原 雄治, 国立遺伝学研究所.
2016.04~2021.03, 代表者:小原 雄治, 国立遺伝学研究所.
研究業績
学会活動
受賞
日本細菌学会九州支部若手奨励賞, 日本細菌学会九州支部総会, 2016.09.
細菌学若手コロッセウム優秀賞, 細菌学若手コロッセウム, 2015.11.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2018年度~2020年度, 基盤研究(C), 腸管出血性大腸菌におけるプロファージ間相互作用と宿主菌進化へのインパクトの解明.
2021年度~2023年度, 基盤研究(C), 大規模ゲノム情報を利用した大腸菌における血清型変換の全貌解明.
2016年度~2017年度, 若手研究(B), 代表, 百日咳における発作性咳嗽に関連する菌側遺伝子の解析.
2014年度~2015年度, 若手研究(B), 代表, 気管支敗血症菌の新規病原因子の解析.
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会以外)
2023年度~2026年度, 厚生労働科学研究費補助金 (厚生労働省), 分担, 広域食中毒発生時の早期探知のための調査の迅速化及びゲノム解析技術を利用した調 査法の確立に資する研究.
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