九州大学 研究者情報
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基本情報 研究活動 教育活動 社会活動
平舘 俊太郎(ひらだて しゆんたろう) データ更新日:2023.10.01

教授 /  農学研究院 環境農学部門 生産環境科学講座


主な研究テーマ
土壌調査による土壌生成プロセスの解明と土壌分類
キーワード:ペドロジー
2017.04.
小笠原諸島の生態系と物質循環の特徴を土壌特性や土壌に記録された過去の履歴から明らかにする
キーワード:野生化ヤギ
2017.04.
土壌中における炭素貯留速度の推定
キーワード:土壌有機物 14C年代
2021.10.
土壌環境制御による生物多様性および生態系の保全
キーワード:土壌の可給態リン酸、置換酸度、外来植物、在来植物
2017.04.
土壌構成成分と植物栄養元素の相互作用
キーワード:リン,31P 核磁気共鳴
2017.04.
従事しているプロジェクト研究
科研費基盤研究C:「維管束植物の進化とアルミニウム高集積」
2023.04~2027.03, 代表者:渡部 敏裕, 北海道大学, 北海道大学(日本)
植物のアルミニウム(Al)耐性機構にはAl排除機構と体内Al耐性機構がある。強酸性土壌に生育する植物種には後者の体内Al耐性機構を発達させ、高濃度Alを特に地上部に集積する。これまで、地上部にAlを高集積する特性は維管束植物全体に広く存在し、特に数億年前に分岐し独自に進化したシダ類・ヒカゲノカズラ類では4割近くの種がAl集積植物という結果を得ている。このことは維管束植物の高Al集積特性が原始的な性質であることを示す一方で、高Al集積特性が植物の進化によってどのように変化したか、その起源は共通であるかという疑問は残ったままである。本研究は、体内Alの化学形態解析、Al吸収に関わる根の機能と組織構造の解析、およびAl集積に関わる遺伝子の解析の3つのアプローチから、この疑問を解明する。.
ニッセイ財団 2022年度若手研究・奨励研究助成「牛による持続的な草原生態系の再生と牛の健全的な育成」
2022.10~2024.09, 代表者:髙橋 秀之, 九州大学(日本), 九州大学
黒毛和種繁殖牛に牧草の種子を給与し、遊休農地内を回遊させ、そこに未消化の種子を糞とともに排泄させることで遊休農地を牧草地として造成することを目的とする。このことにより、自然と共生した持続可能な社会の形成に資する。.
農水省・連携研究スキームによる研究「地域資源循環の構築に向けた農業者・消費者・市民の行動変容と政策措置に関するRCT分析」
2020.04~2023.03, 代表者:矢部光保, 九州大学(日本), 農林水産省(日本)
持続可能な地域資源の循環と活用に向け、バイオガスの製造過程で発生するメタン発酵消化液の利用拡大を事例として、これらに関する技術や情報が、農業者と消費者および市民の意識と行動にいかなる変容をもたらすかについて、RCT を用いて明らかにし、政策形成のデザインと評価を行い、政策的含意を導出する。.
科研費学術変革領域研究(A)「統合生物圏科学の構築にかかる支援活動」
2021.10~2026.03, 代表者:伊藤昭彦, 東京大学, 東京大学
本研究では、各種の調整・支援・広報活動を通じて研究領域の推進に貢献する。地球環境を守るための統合生物圏科学の構築を目標としており、多様な専門分野の研究者が参加し、基礎研究から応用までを見据えた幅広いスコープでの分野横断的研究を推進する。全体会合の開催をオーガナイズし、公募班を含めて研究計画を共有する。観測キャンペーンなど複数班が参加し共同研究を行う機会を支援する。セミナー実施などを通じて領域内の議論や意識共有を促すとともに、次世代を担う若手研究者の育成に貢献する。国内学会での成果報告だけでなく、国際的動向を見据えて最新情報を収集し、領域内で共有するとともに、国際学会などでの成果普及活動を行う。.
科研費学術変革領域研究(A)「炭素貯留を最大にする最適な森林の予測」
2021.10~2026.03, 代表者:彦坂幸毅, 東北大学, 東北大学(日本)
本研究では、植物が吸収した炭素が植物体や土壌中に蓄積されるまでの速度を様々な森林で測定・解析し、その決定要因を探る。2つのアプローチを採用する。①様々な森林において、森林樹木の生産力と、14Cを用いて炭素貯留速度を測定し、それらのばらつきを構成樹種の機能形質と気象・土壌要因によって説明する統計モデルを開発する(データ駆動型アプローチ)。②コアサイトにおける植物・土壌中の有機化合物をGC-C-MSやメタボローム解析を用いて徹底的に追跡する(メカニズム解明型アプローチ)。②においては、実験室において13Cと15Nでラベルした植物を育成し、そのリターをコアサイト土壌中に埋め、化合物の行方を追跡するという画期的な手法を用いる。以上の結果をもとに、炭素貯留速度の決定要因を明らかにし、炭素貯留速度が最大になる樹木の種組成と環境の組合せを予測する。.
科研費基盤研究C:「二次元イオノミクスの開発と植物栄養学への応用」
2020.04~2023.03, 代表者:渡部 敏裕, 北海道大学, 北海道大学(日本)
イオノミクスとはオミクス研究の一つであり、ある生物に含まれる全ての元素(イオノーム)を網羅的に解析し、植物のストレス応答や形質の違いにおける元素組成の変動を包括的
に研究するものである。イオノームはメタボローム(代謝産物の集合体)のサブセットともみなされている一方で、測定できる成分(元素)数は20~30と少ないため他のオミクス研究と比べ活用されるケースは限られている。しかしながら、生体内で無機元素は無機イオンとしてだけではなく様々な有機化合物の構成要素としての役割も大きく、それらを考慮した真の成分数は相当数に上るはずである。すなわち、元素の形態を考慮せず全量測定で解析を行う現在のイオノミクス研究では元素動態の表面的な部分しか見ていない。そこで本研究では、各種の分画方法により植物成分を分画し、各画分について元素の一斉分析を行うことで「二次元イオノーム」情報を習得、より強力なイオノーム解析手法を開発し、植物栄養学に適用する。また、土壌についても分画とイオノーム分析を組み合わせ、より詳細な植物―土壌間の元素動態解析を可能にする。.
科研費基盤研究B:水分変動増大とプライミング効果:森林土壌の炭素動態予測高度化へ向けた影響評価
2021.04~2024.03, 代表者:永野 博彦, 新潟大学, 新潟大学
陸域最大の炭素プールである土壌の炭素動態は大気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇(地球温暖化)を大きく左右し、火山灰土壌の炭素動態は特に重要である。温暖化に伴う気候変動は土壌水分の変動を増大させることで、難分解性有機物の分解が促進されるプライミング効果を発現させてしまい、土壌の CO2 放出量を増加させると予測されてきた。ところが、プライミング効果が発現することで逆にCO2放出量が減少する可能性を示す新規性の高いデータを得ている。水分変動増大により土壌に隔離されていた易分解性有機物が増加したことで、微生物の代謝活性が変化したと推定されるが、定量的なデータは乏しい。本研究では、異なる土壌型の火山灰土壌と非火山灰土壌に対し水分変動を再現した培養実験を行い、同位体トレーサー培養、固体磁気共鳴技術、放射性炭素同位体比分析を組み合わせる。本研究によって、CO2 放出量が単純に増加するとは限らないプライミング効果のメカニズムを解明し、これまで問題となってきた火山灰土壌の炭素動態予測の改善に貢献する。.
科研費基盤研究C:自然生態系の土壌中における有機態リンの実態と機能の解明
2021.04~2025.03, 代表者:平舘俊太郎, 九州大学, 九州大学
リンは植物生産性を支配する重要な因子である。自然生態系において、リンは土壌中で主として有機態リンの形態で貯蔵され、これが無機化されてオルトリン酸となった後、植物により吸収される。しかし、この土壌中における有機態リンについては、(1)その種類(化学構造)、(2)存在量、(3)無機化速度(オルトリン酸生成速度)といった基本的特性は数例が知られるのみであり、全体像は不明のままである。本研究では、31P液体高分解能核磁気共鳴(31P NMR)など最新の分析機器を利用しながら、上記(1)~(3)の課題に取り組む。そして、自然生態系の土壌中で保たれているリンの化学的実態および機能を明らかにするとともに、外来植物による侵略を受けやすい土壌との違いを明確にする。これらの研究成果は、生態系の保全のために保つべきリン循環の姿を明確にするとともに、農業活動などに由来するオルトリン酸の流入が生態系を変えるインパクトを明らかにするものである.
科研費基盤研究B:海洋島における外来生物の侵略性:植物の栄養利用特性と生態系の土壌特性との相互作用
2019.03~2022.03, 代表者:可知 直毅, 首都大学東京, 首都大学東京
本研究では、「外来生物の侵略性は、その種の生物学的な形質と、侵入先の生態系の特徴との相互作用によって決まる」という仮説を検証する。研究対象として、海洋島(島の成立以来大陸と陸続きになったことがない島)である小笠原諸島において侵略的な外来植物であるアカギ、モクマオウ、ギンネムの3種を用いる。この3種は小笠原において甚大な生態系影響をもたらしている外来木本であるが、アカギは小笠原の母島以外では著しい侵略性を示していない。生物学的な形質に基づく侵略性のリスク評価においても、モクマオウ、ギンネムは高いリスク値を示すのに対し、アカギは相対的に低いリスク値を示している。このように,現状のリスク評価法では、現実の侵略性の程度を適正に評価できない場合がある。これら3 種の比較を通し、これまでのリスク評価では見逃されてきた外来生物の侵略性を決める要因を明らかにするとともに、侵略性のリスクを評価するための新しい手法を開発する。.
科研費基盤研究B:新しい草原再生の指針の構築:生態系成立基盤である土壌化学性に立脚して
2018.03, 代表者:横川 昌史, 大阪市立自然史博物館, 日本
「土壌化学性が直接的に植物の生育に影響することで半自然草原の植物相を変える」という仮説を検証し、絶滅の危機に瀕している半自然草原の植物の保全において土壌化学性を診断・制御する必要性を明らかにする。本研究では、1. 野外調査によって土壌改変が野生植物の多様性に与える影響を評価し、2. 栽培実験によって土壌化学性が植物の生育に与える影響を明らかにし、3. 化学資材を用いた野外操作実験によって土壌化学性の復元による草原再生の可能性を検証する。これらのテーマの結果を統合することにより、これまでの自然再生事業に不足していた栽培実験や操作実験による実証的なデータに基づく議論を可能にし、土壌化学性を考慮したより効率的な草原再生の指針をつくることを目指す。.
科研費基盤研究B:地球表層最大の炭素プールの反応性:士壌と海底堆積物に共通のメカニズムを探る
2015.04~2019.03, 代表者:和頴朗太, 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
地球表層には大量の有機炭素が存在し、その多くは土壌鉱物マトリックス中にある。地球温暖化に対して、これら有機炭素がどの程度変化するかを把握し予測するためには、有機炭素が鉱物とどの様な相互作用をしており、又どの様なメカニズムによって安定化しているかを解明することが必須である。そこで本研究では、固体分析、同位体分析、放射光分析等の手法を用い、このメカニズムの解明を行う。.
科研費基盤研究B:アルミニウム集積木本植物におけるアルミニウム集積機構および耐性機構の新たな展開
2015.04~2018.03, 代表者:渡部敏裕, 北海道大学, 北海道大学
 強酸性土壌に生育するアルミニウム(Al)集積木本植物は、植物が持つAl耐性機構の中でも独特かつ最も強力なものである。しかし、その耐性機構の本質的な部分は未解明である。本研究では、AlストレスがAl集積植物体内で引き起こすAl形態、代謝産物、遺伝子発現の動的変動を、網羅的測定技術等を用いて統合的に解析し、Al集積木本植物の真のAl耐性機構および集積機構の解明を試みる。また、これまで全く研究されてこなかった地上部への高濃度Al輸送の要因が何にあるのか、地上部に到達した後の葉におけるAlの細胞間・細胞内輸送にどのような物質が関与するのかを明らかにする。.
科研費基盤研究B:放射性炭素で解き明かす下層土壌における炭素ダイナミクスの実態と環境変化応答
2015.04~2019.03, 代表者:小嵐 淳, 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 独立行政法人日本原子力研究開発機構
下層土壌(A層以深)には莫大な量の炭素が貯留していることが判明しているが、それらが地球規模の炭素循環に果たしている役割は未解明のままである。本研究では、核実験によって生成した放射性炭素(14C)の土壌中での動きを半世紀にわたって追跡するという画期的な手段を用いて、下層土壌において数十年スケールで代謝回転する炭素の存在を検証し、その炭素量を定量的に把握する。下層土壌における炭素ダイナミクスと土壌特性・有機物特性等との関連性を探求するとともに、有機物分画と14C分析を組み合わせた方法を駆使して、士壌炭素ダイナミクスに影響を及ぼす要因とメカニズムを明らかにする。さらに、将来起こりうる環境の変化を模擬した土壌培養実験により、下層土壌に貯留する炭素の脆弱性・安定性を明らかにする。.
科研費基盤研究C:核磁気共鳴スペクトルを駆使した土壌リンの化学構造の解明
2016.04~2019.03, 代表者:平舘 俊太郎, 九州大学, 九州大学
 土壌中のリン(P)は、植物生育を左右し生態系の質を決定する重要な要因であるにもかかわらず、現状では土壌中においてどのような化学形態で存在しているのか、あるいはどのような化学形態のPが植物にとって利用可能なのかなど、その化学構造に関する情報が不足しており、このため土壌Pの動態は依然として未知の部分が多い。これは、既往の土壌P分析法が抽出過程を含んでおり、この過程で固体成分として存在する土壌Pの化学構造情報が失われることに起因する。本研究では、固体状態でも構造情報を得ることができる固体31P-核磁気共鳴(NMR)分光法を駆使して、抽出過程を経ずに土壌Pの化学構造を解明する。.
科研費基盤研究A:生態系機能の持続可能性:外来生物に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化
2016.04~2019.03, 代表者:可知 直毅, 首都大学東京, 首都大学東京
 生態系は、様々な攪乱に起因する土壌環境の劣化により大きく変化する。攪乱後に成立した新たな生態系は、種構成や機能の点で攪乱前の生態系と異なることが多い。攪乱前とは異なるが持続可能な生態系は、「Novel ecosystem」と呼ばれる。この概念は生態系の管理において近年注目されつつある。本研究では、生物群集の種構成と生態系の機能に着目して、外来生物による土壌環境の劣化に伴う生態系の変化を明らかにする。生態系のモデルとして、外来生物(野生化したヤギ)の攪乱によって土壌環境が劣化した小笠原諸島を研究対象とする。ヤギ駆除後の生態系の変化を、実測データおよび数理モデルに基づくシミュレーションにより解析する。その結果に基づいて、攪乱後に成立しうる生態系を様々なシナリオのもとで予測し、生態系機能の持続可能性を重視した生態系の管理手法を提案する。.
研究業績
主要著書
主要原著論文
1. Masatoshi Ooshima, Noriko Yamaguchi, Yoko Nakanishi, Yoshimi Hitomi, Syuntaro Hiradate, Changes in chemical form of phosphorus in rice bran during fermentation process as determined by 31P nuclear magnetic resonance spectroscopy, Soil Science and Plant Nutrition, 10.1080/00380768.2022.2083904, 68, 4, 421-428, 2022.06, Rice bran contains appreciable amount of phosphorus (P), which can be used as P fertilizers. The efficiency of the P in the rice bran to plants, however, is low, and the fermentation of the rice bran is proposed to improve the P availability for plants. In the present study, 20 kg of rice bran was aerobically fermented by adding 5 kg of rice husk, 0.025 kg of mulch, and 7 L of water and incubating for 35 days with 6 times of stirring, and the changes in the chemical form of P during the fermentation process were investigated by 31P nuclear magnetic resonance spectroscopy and chemical extraction. Most part (84%) of P in the raw rice bran was myo-inositol-1,2,3,4,5,6-hexaphosphate (I6P), which is not available for plants. During the fermentation process, I6P was degraded and transformed into plant-available phosphate anions (orthophosphate). The proportions of the orthophosphate increased to 68% after incubating for 19 days with two times of stirring and 92% after incubating for 35 days with six times of stirring. After the fermentation, the orthophosphate was present as plant available precipitates associated with magnesium and the other monovalent cations. In conclusion, rice bran contains low-available I6P as a major P form, and the fermentation of rice bran accelerates the cleavage of the ester bond of I6P and results in the increased proportion of orthophosphate with high availability to plants..
2. Jithya Nawodi Wijesinghe, Jun Koarashi, Mariko Atarashi-Andoh, Yoko Saito-Kokubu, Noriko Yamaguchi, Takashi Sase, Mamoru Hosono, Yudzuru Inoue, Yuki Mori, Syuntaro Hiradate, Formation and mobility of soil organic carbon in a buried humic horizon of a volcanic ash soil, GEODERMA, 10.1016/j.geoderma.2020.114417, 374, 2020.09, [URL], A buried humic horizon (C-14 age between 5.4 and 6.8 kyr BP) of a volcanic ash soil in Aomori, Japan, which was collected from the depth between 147 and 187 cm at 5 cm-interval (total eight sub-horizon samples), was investigated to clarify the degree of biological transformation and mobility of soil organic carbon (SOC) fractions. The SOC fractions were prepared from each sub-horizon sample by extraction and precipitation procedures with controlling pH of the extracted solution, resulting in humin, humic acid (HA), and four fulvic acid (FA) fractions (two hydrophilic FA fractions: FA(1) and FA(2), and two hydrophobic FA fractions: FA(3) and FA(IHss)). The prepared SOC fractions were characterized by C-14 age and stable isotopic ratios of C-13 (delta C-13) and N-15 (delta N-15). The hydrophilic FA fractions showed the highest delta C-13 and delta N-15 values, indicating that these SOC fractions had been most enriched with C-13 and N-15 by biological metabolic processes. On the other hand, the HA fraction showed the lowest delta C-13 and delta N-15 values, therefore this fraction would have been less-metabolized, although HA fraction has been regarded as well-processed in general. The C-14 age of the HA fraction was almost same as the deposition age of the corresponding sub-horizon, indicating that the C in the HA fraction would have been fixed in situ right after photosynthesis by plants at the early stage of soil formation and chemically stabilized at soil surface, by fire event, etc. The average rates of vertical translocation of the SOC fractions were low (humin and HA fractions:
3. Syuntaro HIRADATE, Properties of Soils of the Ogasawara Islands: Keys to Understand Past Nature and Find Adequate Management for Future, Global Environmental Research, 23, 1&2, 29-36, 2019.12, [URL], Soil profiles under natural forest vegetation on four islands of the Ogasawara Islands, Japan, were compiled and evaluated based on chemical analysis to learn about the natural habitats of the past and determine adequate management measures for conserving the respective ecosystems. The majority of the soils could be characterized as high acidity (high exchangeable acidity, low pH(H2O) with low pH(KCl)), high cation exchange capacity (CEC) and high proportions of exchangeable Mg over exchangeable Ca and K, and those soils are in fairly early stages of weathering, differing from “laterite” and/or “laterite-like soils.” Available P for plants in the soils is bimodal: very low or very high. The very high level of soil-available P was caused by seabird activities in the past. The high proportion of exchangeable Mg would induce Ca and K deficiency in plants, and this situation would have prevailed in the Ogasawara Islands. Available N for plants in the surface horizons of the soils is generally high and does not limit the ecosystem productivity in many cases of natural forest. Soil erosion would cause fatal effects on the ecosystem by removing the surface horizons and exposing subsoil horizons with extremely high levels of soil acidity, high proportions of exchangeable Mg and low levels of available P and N, with inappropriate permeability and aeration ability for plant growth. Such subsoil horizons would provide very poor conditions for growing plants. Conserving soils is essential and important to the recovery and restoration of the natural vegetation and ecosystems..
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
主要学会発表等
学会活動
所属学会名
日本ペドロジー学会
日本土壌肥料学会
日本生態学会
日本粘土学会
日本腐植物質学会
アメリカ農学会
アメリカ土壌科学会
学協会役員等への就任
2022.04~2024.03, 日本ペドロジー学会, 会長.
2012.04~2024.03, 日本ペドロジー学会, 評議員.
2012.04~2018.03, 日本ペドロジー学会, 幹事.
2013.04~2022.10, 日本土壌肥料学会, 代議員.
2022.04~2024.03, 日本土壌肥料学会, 日本土壌肥料学会九州支部 支部長.
2020.10~2023.09, 日本土壌肥料学会, 日本土壌肥料学会部門長(第2部門).
2018.08~2019.08, 日本土壌肥料学会, 学会賞等選考委員会委員.
2022.04~2024.03, 日本土壌肥料学会, 会誌編集委員会地域担当委員(九州).
2010.12~2022.10, 日本粘土学会, Clay Science編集委員.
2012.11~2022.10, 日本粘土学会, 「粘土科学」編集委員「第5部門:土壌・肥料」.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2022.03.14~2022.03.19, 日本生態学会第69回全国大会 (2022年3月、福岡) , 大会実行委員.
2019.10.31~2019.11.03, 日本ペドロジー学会, 大会運営委員.
2019.09.24~2019.09.27, 第28回ペドロジスト・トレーニングコース in 福岡, 大会運営委員長.
2018.03.03~2018.03.04, 日本ペドロジー学会, その他.
2018.03.01~2018.03.01, 日本ペドロジー学会, その他.
2018.03.02~2018.03.02, 日本ペドロジー学会, その他.
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2022.04~2024.03, 日本土壌肥料学雑誌, 国内, 編集委員.
2021.12~2024.01, Soil Science and Plant Nutrition, 国際, 編集委員長.
2010.04~2022.10, Clay Science, 国際, 編集委員.
2012.11~2022.08, 粘土科学, 国内, 編集委員.
2013.10~2017.09, Soil Science and Plant Nutrition, 国際, 編集委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2023年度
2021年度    
2020年度 16      22 
2019年度     13 
2018年度    
2017年度
受賞
第59回日本土壌肥料学会賞, 日本土壌肥料学会, 2014.04.
日本土壌肥料学会2019年度静岡大会ポスター賞, 日本土壌肥料学会2019年度静岡大会, 2019.09.
BBB Awards for Excellence to Authors, 日本農芸化学会, 2018.03.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2023年度~2026年度, 基盤研究(B), 分担, 維管束植物の進化とアルミニウム高集積.
2021年度~2024年度, 基盤研究(C), 代表, 自然生態系の土壌中における有機態リンの実態と機能の解明.
2021年度~2023年度, 基盤研究(B), 分担, 水分変動増大とプライミング効果:森林土壌の炭素動態予測高度化へ向けた影響評価.
2021年度~2025年度, 学術変革領域研究(A), 分担, 炭素貯留を最大にする最適な森林の予測.
2021年度~2025年度, 学術変革領域研究(A), 分担, 統合生物圏科学の構築にかかる支援活動.
2020年度~2022年度, 基盤研究(C), 分担, 二次元イオノミクスの開発と植物栄養学への応用.
2019年度~2021年度, 基盤研究(B), 分担, 海洋島における外来生物の侵略性:植物の栄養利用特性と生態系の土壌特性との相互作用.
2018年度~2022年度, 基盤研究(B), 分担, 新しい草原再生の指針の構築:生態系成立基盤である土壌化学性に立脚して.
2016年度~2019年度, 基盤研究(C), 代表, 核磁気共鳴スペクトルを駆使した土壌リンの化学構造の解明.
2016年度~2018年度, 基盤研究(A), 分担, 生態系機能の持続可能性:外来生物に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化.
2015年度~2018年度, 基盤研究(B), 分担, 放射性炭素で解き明かす下層土壌における炭素ダイナミクスの実態と環境変化応答.
2015年度~2017年度, 基盤研究(B), 分担, アルミニウム集積木本植物におけるアルミニウム集積機構および耐性機構の新たな展開.
2015年度~2017年度, 特別推進研究, 分担, 地球表層最大の炭素プールの反応性:土壌と海底堆積物の共通メカニズムの検証.
2009年度~2011年度, 基盤研究(C), 連携, 茶草場として成立する半自然草地の多様性と維持機構の解明.
2006年度~2007年度, 基盤研究(C), 連携, アスパラガス雌雄不定胚を利用したアレロパシー物質の同定と連作障害回避技術の確立.
2003年度~2005年度, 基盤研究(C), 連携, 超強酸性領域における植物と土壌の相互作用に関する研究.
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会以外)
2022年度~2023年度, ニッセイ財団 2022年度若手研究・奨励研究助成, 分担, 牛による持続的な草原生態系の再生と牛の健全的な育成.
競争的資金(受託研究を含む)の採択状況
2020年度~2022年度, 農林水産省・連携研究スキームによる研究, 分担, ナッジ等を活用した気候変動への対応等環境政策の推進に関する研究:地域資源循環の構築に向けた農業者・消費者・市民の行動変容と政策措置に関するRCT分析-濃縮有機液肥の技術改善がもたらす効果の検証を事例として-.

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