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研究活動
睡眠覚醒のサイクルやホルモン分泌など、私たちの身体機能には様々な24時間を1周期とする概日リズム(サーガディアンリズム)が認められます。近年、これらリズムは時計遺伝子と呼ばれる一連の遺伝子群によって引き起こされることがわかってきました。時計遺伝子のはたらきによって数千種類の遺伝子の発現に概日リズムが生じますが、これら遺伝子の中には薬の輸送や感受性の制御に関わるものが数多く含まれています。そのため、このような遺伝子のリズムによって薬の効果や副作用は「服用する時刻」よって変化します。また、時計遺伝子は様々な疾患の症状や発症にも影響を及ぼし、病態を特定の時間帯に悪化させることも明らかになってきました。私たちは遺伝子発現リズムの研究を通じて、薬の効果的・効率的な使用方法の研究を行っています。さらに、時計遺伝子と疾患との係わりを解明することで、新たな治療標的分子の同定と創薬研究にも取り組んでいます。
教育活動
薬剤学、医療薬学の講義・実習(学部,大学院)および上記の研究活動をもとに生物物理学的観点からの薬物療法に関する教育を行っています。