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社会医学の産業保健研究分野として、就業と健康の関係に注目しています。現在の日本は情報化、産業のグローバル化が進み、個人の価値観もまた多様化しています。就業の在り方も、これまでのように終身雇用を中心にした日本的正規雇用制度が根強く残る部分と、パート労働や派遣や契約社員のような非正規雇用が大多数になりつつ、両者が混在した労働市場へと大きく変化してきています。雇用を中心にした労働契約が異なれば、時間当たりの給与が大きく異なる他、社会保障への加入、業務責任性、そして、安全・衛生教育、危険業務や定型業務への振り分け、と労働条件に格差が生じます。個人の健康状態は、このような就業環境から強い影響を受け、また、その生活を介して次世代へ影響すると考えられます。収入、情報、様々な制度への参加機会に関する格差の問題は、社会の構成員全体へ影響すると考えられ、主に国の基幹統計等のデータを用い研究を進めています。