Updated on 2025/06/30

Information

 

写真a

 
SHIDO RUMI
 
Organization
Kyushu University Hospital Dental Anesthesiology Assistant Professor
Graduate School of Dental Science Department of Dental Science(Concurrent)
School of Dentistry Department of Dentistry(Concurrent)
Title
Assistant Professor

Papers

  • 定量的な検査と検査結果のフィードバックが治療方針決定の一助となった症例

    山下 薫, 吉嶺 秀星, 宇都 明莉, 比嘉 憂理奈, 四道 瑠美, 橋口 浩平, 白川 由紀恵, 杉村 光隆

    日本口腔顔面痛学会雑誌   15 ( 1 )   27 - 30   2023.3   ISSN:1883-308X

     More details

    Language:Japanese   Publisher:(一社)日本口腔顔面痛学会  

    症例の概要:38歳女性.下顎管に近接している38抜歯後に左側オトガイ部の知覚異常を認めた.ビタミンB12製剤内服で経過観察されていたが,内服開始後1ヵ月経過しても症状に変化がなく,ペインクリニックでの加療を希望されたため,当院へ紹介となった.左側第3枝三叉神経ニューロパチーの診断のもと,星状神経節ブロックと鍼治療を行なった.星状神経節ブロックによる治療が20回終了したところで症状はDysesthesiaからParesthesiaへ変化していたが,著明な改善が認められないため,患者は治療継続を迷っていた.精密触覚機能検査,電流知覚閾値検査を行ったところ数値上改善を認め,その結果をフィードバックしたところ患者は治療継続を希望した.10回の鍼治療終了後,再度検査を行い,精密触覚機能検査,電流知覚閾値検査においてさらに改善を認め,その結果を患者にフィードバックしたところ,これまでの治療内容と現在の症状に納得し,治療終了を希望したため,終診となった.考察:本症例のように患者の訴えに著明な改善が認められなくても,検査値が改善しているケースがある.検査結果に基づいた適切な病態説明は,患者の治療継続と良好な経過へつながる可能性があると考えられた.結論:自覚症状の著明な改善が認められず,治療継続を迷っている口腔顔面痛患者において,定量的な検査と改善した検査結果のフィードバックは,患者の治療に対するモチベーションを維持し,その意思決定に有用である.(著者抄録)

  • 歯科治療恐怖症を有する化学物質過敏症患者における静脈内鎮静法による全身管理経験

    山下 薫, 四道 瑠美, 祐徳 美耀子, 宇都 明莉, 吉嶺 秀星, 杉村 光隆

    日本歯科麻酔学会雑誌   51 ( 1 )   4 - 6   2023.1   ISSN:0386-5835

     More details

    Language:Japanese   Publisher:(一社)日本歯科麻酔学会  

    症例は57歳女性で、歯がしみることを主訴とした。右下7番の歯根破折と右下4番のう蝕に対して抜歯と歯科治療が必要と判断されたが、化学物質過敏症と歯科治療恐怖症にて紹介となった。麻酔計画の問題点として、患者の歯科治療時の恐怖心、誘発因子曝露への不安、化学物質過敏症症状発症時の不安が挙げられ、患者の希望で静脈内鎮静法による全身管理と酸素投与下での深鎮静を計画した。誘発因子を可及的に除去した環境を設定、麻酔薬はミダゾラムとプロポフォールを選択し、酸素投与下に鎮静レベルRamsayスコア5で右下7番抜歯と右下4番CR充填を行った。その結果、処置中、覚醒後ともバイタルサインの異常な変化や化学物質過敏症状を認めなかった。化学物質過敏症と歯科治療恐怖症を有する患者に対し、ミダゾラムとプロポフォールを使用した酸素投与下での深鎮静は、心身医学的な機序への有用なアプローチであることが示された。

Presentations