九州大学 研究者情報
発表一覧
中村 雅史(なかむら まさふみ) データ更新日:2024.04.19

病院長 /  臨床・腫瘍外科


学会発表等
1. Morisaki T, Katano M, Ikubo A, Anan K, Sato H, Nakamura M, Tanaka M, Torisu M, Immunosuppressive cytokine (IL-10, TGF-β) gene expression in human gastric carcinoma tissues., 87th Annual Meeting of American Association for Cancer Research, 1996.04.
2. Morisaki T, Katano M, Nakamura M, Kojina M, Tanaka M, High livel TGF-βin serum and tissues of patients with advanced gastric carcinoma, 88th Annual Meeting of American Association for Cancer Research, 1997.04.
3. Kojima M, Morisaki T, Katano M, Nakamura M, Tanaka M, Torisu M, Characterization of autologous tumor cell pulsed dendritic cells from a patient with colon cancer, 88th Annual Meeting of American Asoociation for Cancer Research, 1997.04.
4. Kojima M, Morisaki T, Katano M, Nakamura M, Tanaka M, Torisu M, Autologons tumor cell pulsed-dendritic cells as tumor vaccine, 88th Annual Meeting of American Asoociation for Cancer Research, 1997.04.
5. 松成康生, 森崎隆, 中塚昭男, 内山明彦, 小島雅之, 別府樹一郎, 中村雅史, 鳥巣要道, 田中雅夫, 多臓器障害における細胞性免疫不全へのリンパ球ミトコンドリア障害の関与, 第99回日本外科学会総会, 1999.03.
6. Sato N, Mizumoto K, Nakamura M, Nakamura K, Kuo K, Ogawa T, Uchiyama A, Tanaka M, Centrosome abnormalities in pancreatic ductal carcinoma, 1999 Annual Meeting of the American Association for Cancer Research, 1999.04.
7. 佐藤典宏, 水元一博, 中村雅史, 前原直樹, 浦島太郎, 庄野正規, 永井英司, 田中雅夫, 膵癌における中心体異常と染色体不安定性, 第59回日本癌学会総会, 2000.10.
8. 佐藤典宏, 水元一博, 中村雅史, 郭功楷, 楠本正博, 前原直樹, 浦島太郎, 田中雅夫, 中心体過剰複製一膵・胆道癌の発癌と細胞死にいたる新たな分子機構, 第100回日本外科学会総会, 2000.04.
9. 庄野正規, 佐藤典宏, 水元一博, 前原直樹, 中村雅史, 永井英司, 田中雅夫, 膵癌同所移植モデルにおける腫瘍進展と中心体異常との関係, 第60回日本癌学会総会, 2001.09.
10. 田崎 哲, 中西良一, 中川 誠, 豊田秀一, 中村雅史, 堤 宣翁, 寺坂禮冶, 肺気腫に対するLVRS(Lung Volume Reduction Surgery)の検討, 第3回福岡胸部外科研究会, 2002.01.
11. 中村雅史, 水元一博, Kun-Ping Lu, 寺坂禮治, 田中雅夫, APC遺伝子の異常で引き起こされる染色体不安定性のメカニズム, 第102回日本外科学会定期学術集会, 2002.04.
12. Oda H, Nakamura M, Ueki T, Masayuki Sada, Laparoscopic cholecystectomy for the management of patients with acute cholecystitis, Congress of the Endoscopic and Laparoscopic Surgeons of Asia 2002(ELSA 2002), 2002.09.
13. 中島 洋, 森崎 隆, 山中直樹, 中村勝也, 中原千尋, 空閑啓高, 田崎 哲, 久保 真, 黒木英男, 松本耕太郎, 小島雅之, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 単球由来樹状細胞機能に対するdocetaxelの影響, 第16回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2003.12.
14. 山中直樹, 森崎隆, 田崎哲, 中島洋, 久保真, 中原千尋, 空閑啓高, 中村勝也, 小島雅之, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 炎症による癌の悪性化とNF-κBを分子標的とした制御, 第16回日本バイオセラピイ学会学術集会総会, 2003.12.
15. Oda H, Nakamura M, Ueki T, Masayuki Sada, Current status of ambulatory endoscopic thoracic sympathectomy for palmar hyperhidrosis in Japan, 5th Internatinal Symposium on Sympathetic Surgery, 2003.05.
16. 藤野稔, 田中雅夫, 山口幸二, 許斐裕之, 中村雅史, 田邊麗子, MCT様の画像を呈した膵仮性嚢胞の一例, 第84回日本消化器病学会九州支部例会・第78回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2004.12.
17. 田崎哲, 中村雅史, 秋吉高志, 中島洋, 山中直樹, 久保真, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 三次元培養モデルを用いた樹状細胞の機能解析, 第42回日本癌治療学会総会, 2004.10.
18. 田崎哲, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 山中直樹, 久保真, 松本耕太郎, 小島雅之, 田中雅夫, 片野光男, , , 胸腺腫におけるHedgehog signal関連蛋白発現の検討, 第8回バイオ治療法研究会学術集会, 2004.12.
19. 田崎 哲, 中村雅史, 秋吉高志, 中島洋, 山中直樹, 久保真, 松本耕太郎, 小島雅之, 田中雅夫, 森崎隆, 片野光男, 樹状細胞の機能解析用ツールとしての3次元培養モデルの有用性の検討, 第17回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2004.11.
20. 堤宣翁, 荻野利達, 甲斐昌也, 井上重隆, 齋村道代, 中村雅史, 寺坂禮治, 当科における腹腔鏡下総胆管切開術の検討, 第17回日本内視鏡外科学会総会, 2004.11.
21. 中島洋, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 田崎哲, 久保真, 松本耕太郎, 山中直樹, 田中雅夫, 片野光男, 単球由来樹状細胞に対するpaclitaxelの影響, 第17回日本バイオセラピー学会学術集会総会, 2004.11.
22. 中島洋, 森崎隆, 田崎哲, 久保真, 黒木英男, 松本耕太郎, 山中直樹, 中村勝也, 中原千尋, 空閑啓高, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 樹状細胞(DC)ワクチンと抗癌剤;taxane系薬剤がDCの遊走能に与える影響とその臨床的意義, 第104回日本外科学会定期学術集会, 2004.04.
23. 中原千尋, 秋吉高志, 山中直樹, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 松本耕太郎, 中村雅史, 田中雅夫, 森崎隆, 片野光男, 多剤耐性癌細胞に対するDocetaxel/Cyclosporin-A併用療法の可能性, 第42回日本癌治療学会総会, 2004.10.
24. 松本耕太郎, 森崎隆, 田崎哲, 中島洋, 久保真, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 樹状細胞および癌細胞由来Exosomesを用いた次世代癌ワクチン療法の開発 , 第17回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2004.11.
25. 松本耕太郎, 森崎隆, 黒木英男, 田崎哲, 久保真, 中島洋, 中村勝也, 中原千尋, 空閑啓高, 小島雅之, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 高度進行癌に対する次世代樹状細胞ワクチン療法:樹状細胞由来Exosomeによる抗腫瘍免疫能増強効果, 第104回日本外科学会定期学術集会, 2004.04.
26. 松本耕太郎, 秋吉高志, 久保真, 田崎哲, 中島洋, 山中直樹, 小島雅之, 中村雅史, 森崎隆, 片野光男, 樹状細胞および癌細胞由来Exosomeの癌治療への応用:次世代樹状細胞ワクチン療法の開発, 第42回日本癌治療学会総会, 2004.10.
27. 松本耕太郎, 古賀健一郎, 秋吉高志, 久保真, 田崎哲, 中島洋, 山中直樹, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 高度進行癌に対する次世代樹状細胞ワクチン療法の開発:樹状細胞及び癌細胞由来exosomeの応用の可能性, 第8回バイオ治療法研究会学術集会, 2004.12.
28. 秋吉高志, 中村雅史, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 山中直樹, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌における新たな治療標的としてのHedgehog signal系の解析, 第8回バイオ治療研究会学術集会, 2004.12.
29. 秋吉高志, 中村雅史, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 山中直樹, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌におけるHedgehog signal系の解析, 第17回日本バイオセラピー学会学術集会総会, 2004.11.
30. 山中直樹, 中村雅史, 秋吉高志, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 癌局所の炎症反応による胃癌細胞の浸潤能増強とPSKによる制御, 第63回日本癌学会学術総会, 2004.09.
31. 山中直樹, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 中原千尋, 空閑啓高, 中村勝也, 黒木英男, 松本耕太郎, 小島雅之, 森崎隆, 田中雅夫, 片野光男, 炎症による胃癌の悪性化増強とNF-κB阻害剤による機序制御の可能性, 第59回日本消化器外科学会定期学術総会, 2004.07.
32. 山中直樹, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 三次元胃癌モデルを用いた炎症による浸潤能増強の機序解析とPSKによる制御, 第17回日本バイオセラピイ学会学術集会総会, 2004.11.
33. 山中直樹, 森崎隆, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 中原千尋, 空閑啓高, 中村勝也, 黒木英男, 松本耕太郎, 小島雅之, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 炎症は癌細胞のNF-κB活性化を通して癌の浸潤・転移能を増強する:三次元癌組織類似モデルを用いた解析,治療法の開発, 第104回日本外科学会定期学術集会, 2004.04.
34. 山口幸二, 中村雅史, 本山健太郎, 許斐裕之, 杉谷篤, 水元一博, 田中雅夫, TS1膵癌の診断と治療の問題点, 第59回日本消化器外科学会定期学術総会, 2004.07.
35. 古賀健一郎, 久保真, 松本耕太郎, 田崎哲, 山中直樹, 中島洋, 秋吉高志, 中村雅史, 片野光男, 乳癌に対する癌細胞由来Exosomesの治療への応用, 第17回日本バイオセラピー学会学術集会総会, 2004.11.
36. 古賀健一郎, 久保真, 松本耕太郎, 田崎哲, 山中直樹, 中島洋, 秋吉高志, 中村雅史, 黒木祥司, 田中雅夫, 片野光男, 癌細胞由来Exosomesの乳癌治療への応用, 第8回バイオ治療法研究会学術集会, 2004.12.
37. 久保真, 中村雅史, 田崎哲, 山中直樹, 中島洋, 秋吉高志, 松本耕太郎, 片野光男, 乳癌に対する新たな治療選択:Hedgehogシグナル伝達系, 第42回日本癌治療学会総会, 2004.10.
38. Yamanaka N, Nakamura M, Akiyoshi T, Koga K, Nakashima H, Tasaki A, Kubo M, Matsumoto K, Tanaka M, Katano M, , PSK, a protein-bound polysaccharide, suppresses monocyte-mediated invasion of gastric carcinoma cells, The 7th International Conference of Anticancer Research, 2004.10.
39. Yamaguchi K, Konomi H, Nakamura M, Sugitani A, Mizumoto K, Tanaka M, Pancreatic juice cytology in IPMNs of the pancreas, 19th World Congess of International Society for Digestive Surgery, 2004.12.
40. Nakashima H, Tasaki A, Kubo M, Matsumoto K, Nakamura M, Tanaka M, Katano M, A problem in combination of docetaxel with dendritic cell-based immunotherapy, The 7th International Conference of Anticancer Research, 2004.10.
41. Matsumoto K, Morisaki T, Kuroki H, Tasaki A, Kubo M, Nakamura M, Tanaka M, Katano M, , , , , , , Exosomes are possible therapeutic tool in cancer immunotherapy: Monocyte-derived exosomes prolong T cell survival, 6th Joint Conference of the American Association for Cancer Research and the Japanese Cancer Association, 2004.01.
42. 和田純治, 永井俊太郎, 梁井公輔, 三上佳子, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 久保真, 森崎隆, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 末梢血中のCD4+CD25+/CD4+T細胞比に及ぼす各薬剤の影響, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
43. 梁井公輔, 山中直樹, 中村雅史, 三上佳子, 永井俊太郎, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 久保真, 田中雅夫, 片野光男, 胃癌におけるヘッジホッグシグナル系活性化の意義, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
44. 田邊麗子, 中村雅史, 清水周次, 藤森尚, 山口幸二, 田中雅夫, 陶器様胆嚢に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の適応と手術上のポイント, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
45. 田邊麗子, 山口幸二, 中村雅史, 許斐裕之, 田中雅夫, Pancreas divisumを伴った膵癌の症例, 第85回日本消化器病学会九州支部例会, 2005.06.
46. 田邊麗子, 山口幸二, 小林毅一郎, 許斐裕之, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 術前IPMNが疑われた膵漿液性嚢胞腫瘍(SCT)の1例, 第43回日本消化器画像診断研究会, 2005.09.
47. 田崎哲, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 山中直樹, 久保真, 松本耕太郎, 小島雅之, 森崎隆, 田中雅夫, 片野光男, 癌に対する樹状細胞を基盤とした細胞免疫療法に及ぼすTaxane系薬剤の影響-3次元培養モデルを用いた解析, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
48. 中島洋, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 永井俊太郎, 梁井公輔, 和田純治, 田中雅夫, 片野光男, 炎症による膵癌の悪性化:hedgehog経路の活性化とその役割, 第43回日本癌治療学会総会, 2005.10.
49. 中島洋, 中村雅史, 永井俊太郎, 梁井公輔, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 田中雅夫, 片野光男, 炎症による膵癌悪性化とhedgehog経路の役割, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
50. 中村雅史, 山口幸二, 宮竹英志, 小林毅一郎, 許斐裕之, 田中雅夫, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術後の胃排出遅延に対する再建術式の工夫, 第60回日本消化器外科学会定期学術総会, 2005.07.
51. 中村雅史, Zhou XZ, Lu KP, 膵癌細胞内テロメア長維持蛋白Pin2/TRF1による癌細胞特異的な細胞死誘導法の解析, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
52. 森泰寿, 山口幸二, 中村雅史, 許斐裕之, 田邉麗子, 田中雅夫, 術前画像検査で膵粘液性嚢胞腺腫と診断した macrocystic type の膵漿液性嚢胞腺腫, 第42回日本消化器画像診断研究会, 2005.03.
53. 森崎隆, 中村光成, 和田純治, 中島洋, 古賀健一郎, 中村雅史, 山口幸二, 片野光男, 樹状細胞と活性化リンパ球併用による難治性固形腫瘍に対する細胞療法:投与ルートの工夫と臨床効果、問題点, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
54. 松本耕太郎, 古賀健一郎, 秋吉高志, 中島洋, 田崎哲, 山中直樹, 久保真, 中村雅史, 中村光成, 森崎隆, 田中雅夫, 片野光男, 分泌細胞小体(Exosome)を応用した次世代癌ワクチン療法開発の可能性, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
55. 秋吉高志, 中村雅史, 梁井公輔, 永井俊太郎, 和田純治, 古賀健一郎, 中島洋, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌特異的な新たな治療標的としてのHedgehogシグナル系の解析, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
56. 秋吉高志, 中村雅史, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 山中直樹, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌における新たな治療標的としてのHedgehogシグナル系の解析, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
57. 秋吉高志, 中村雅史, 永井俊太郎, 梁井公輔, 古賀健一郎, 中島洋, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌特異的な新たな治療標的としてのHedgehogシグナル系の解析, 第43回日本癌治療学会総会, 2005.10.
58. 山中直樹, 中村雅史, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 田崎哲, 久保真, 松本耕太郎, 田中雅夫, 片野光男, 腫瘍関連マクロファージによる胃癌細胞浸潤能増強とその制御法の検討, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
59. 山口幸二, 中村雅史, 渡部雅人, 寅田信博, 濱崎直孝, 田中雅夫, 尿中ジアセチルスペルミン:新たな外科侵襲マーカー, 第45回日本臨床化学年会・第52回日本臨床検査医学会総会 連合大会, 2005.11.
60. 山口幸二, 中村雅史, 許斐裕之, 白羽根健吾, 田中雅夫, 新たな腫瘍マーカー“RCAS1”:膵腫瘍における有用性, 第36回日本膵臓学会大会, 2005.07.
61. 山口幸二, 中村雅史, 許斐裕之, 水元一博, 杉谷篤, 田中雅夫, 膵空腸密着吻合, 第17回日本肝胆膵外科学会, 2005.06.
62. 山口幸二, 許斐裕之, 小林毅一郎, 中村雅史, 田中雅夫, IPMNの術前悪性度診断:多変量解析による手術適応の検討, 第60回日本消化器外科学会定期学術総会, 2005.07.
63. 古賀健一郎, 久保真, 松本耕太郎, 田崎哲, 山中直樹, 中島洋, 秋吉高志, 中村雅史, 黒木祥司, 田中雅夫, 片野光男, 癌細胞分泌Exosomesの免疫逃避機構としての可能性, 第26回外科免疫研究会, 2005.05.
64. 古賀健一郎, 久保真, 松本耕太郎, 秋吉高志, 中島洋, 山中直樹, 田崎哲, 中村雅史, 黒木祥司, 田中雅夫, 片野光男, 乳癌細胞増殖に及ぼす乳癌由来分泌小胞Exosomeの作用:乳癌分泌Exosomeの治療標的としての可能性, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
65. 久保真, 中村雅史, 田崎哲, 山中直樹, 中島洋, 秋吉高志, 古賀健一郎, 松本耕太郎, 黒木祥司, 片野光男, 乳癌の治療標的:Hedgehogシグナル伝達系, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
66. 久保真, 古賀健一郎, 中村雅史, 片野光男, 黒木祥司, 田中雅夫, 乳癌に対する新たな治療選択:Hedgehogシグナル伝達系, 第13回日本乳癌学会総会, 2005.06.
67. 永井俊太郎, 中村雅史, 和田純治, 梁井公輔, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 膵癌における浸潤能とHedgehog signal経路の関与, 第18回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2005.12.
68. Yamaguchi K, Nakamura M, Konomi H, Tanaka M, Surgical treatment of small pancreatic cancer(pTS1), 8th Congress of the Asian Society of Hepato Biliary-Pancreatic Surgery, 2005.02.
69. 和田純治, 森崎隆, 池部美緒, 亀田千津, 徐睿, 田中晴生, 山崎章生, 永井俊太郎, 梁井公輔, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 久保真, 佐藤典宏, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 癌性腹水中における制御性T細胞増加の機序解析, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
70. 梁井公輔, 山中直樹, 中村雅史, 能城浩和, 池部美緒, 徐睿, 亀田千津, 田中晴生, 山崎章生, 永井俊太郎, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 久保真, 佐藤典弘, 恒吉正澄, 組織学的複合型胃癌及びリンパ説転移陽性胃癌におけるHedgehog signalの解析と治療標的としての可能性, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
71. 梁井公輔, 山中直樹, 中村雅史, 能城浩和, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 恒吉正澄, 田中雅夫, 片野光男, 組織学的複合型胃癌及びリンパ節転移陽性胃癌におけるHedgehog signal活性化, 第61回日本消化器外科学会, 2006.07.
72. 梁井公輔, 山中直樹, 中村雅史, 能城浩和, 永井俊太郎, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島 洋, 久保 真, 八尾隆史, 恒吉正澄, 田中雅夫, 片野光男, 低分化型胃癌の治療標的としてのHedgehogシグナル系の解析, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
73. 梁井公輔, 山中直樹, 中村雅史, 永井俊太郎, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島 洋, 久保 真, 佐藤典宏, 能城浩和, 恒吉正澄, 田中雅夫, 片野光男, 組織学的複合型胃癌及び転移リンパ節におけるHedgehog signal活性化, 第44回日本癌治療学会総会, 2006.10.
74. 野口浩司, 中村雅史, 長田盛典, 田邊麗子, 小林毅一郎, 許斐裕之, 山口幸二, 田中雅夫, 膵鈎部領域 hypervascular mass の一例, 第 110 回福岡膵疾患懇話会, 2006.03.
75. 野口浩司, 山口幸二, 中村雅史, 許斐裕之, 長田盛典, 田中雅夫, 膵頭下部に接したhypervascular massの一例, 第44回日本消化器画像診断研究会, 2006.03.
76. 野口浩司, 許斐裕之, 中村雅史, 山口幸二, 田中雅夫, 出血を契機に症状が出現した膵Solid pseudopapillary tumor (SPT)の一例, 第36回九州膵研究会, 2006.06.
77. 米川智, 中村雅史, 小川芳明, 許斐裕之, 小林毅一郎, 田邊麗子, 山口幸二, 田中雅夫, 大腸癌を合併した膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の一例, 第43回九州外科学会, 2006.05.
78. 中島洋, 中村雅史, 山崎章生, 永井俊太郎, 梁井公輔, 秋吉高志, 古賀健一郎, 田中雅夫, 片野光男, 膵癌におけるSonic Hedgehog過剰発現の意義とメカニズムの解析, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
79. 中島洋, 中村雅史, 山口浩, 永井俊太郎, 梁井公輔, 和田純治, 秋吉高志, 古賀健一郎, 恒吉正澄, 田中雅夫, 片野光男, 炎症による膵癌悪性化の機序解析と治療法の開発:Hedgehog経路の役割, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
80. 中村雅史, 宮竹英志, 田邉麗子, 佐藤典宏, 許斐裕之, 渡部雅人, 山口幸二, 田中雅夫, 結腸前再建法によるPpPD後胃排出遅延の克服と運動生理学的エビデンス, 第61回日本消化器外科学会, 2006.07.
81. 中村雅史, 久保真, 梁井公輔, 永井俊太郎, 和田純治, 三上佳子, 中島洋, 山口幸二, 田中雅夫, 片野光男, Hedgehogシグナル受容体蛋白Patched1抗体による癌の分子標的治療, 第10回バイオ治療法研究会学術集会, 2006.12.
82. 中村雅史, 久保真, 三上佳子, 中島洋, 永井俊太郎, 山口幸二, 田中雅夫, 片野光男, 抗Patched1抗体による膵癌の分子標的治療, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
83. 小林毅一郎, 許斐裕之, 田邊麗子, 外園幸司, 渡部雅人, 中村雅史, 杉谷篤, 水元一博, 山口幸二, 田中雅夫, 自験137例の切除例と経過観察例から見たIPMNの手術適応, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
84. 秋吉高志, 中村雅史, 梁井公輔, 永井俊太郎, 和田純治, 古賀健一郎, 中島洋, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌特異的治療法開発のためのHedgehogシグナル系の解析, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
85. 秋吉高志, 中村雅史, 梁井公輔, 永井俊太郎, 和田純治, 古賀健一郎, 中島洋, 佐藤典弘, 田中雅夫, 片野光男, 大腸癌における新たな治療標的分子としてのγ-secretaseの解析, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
86. 山崎章生, 中村雅史, 田中晴生, 亀田千津, 池部美緒, 徐睿, 和田純治, 永井俊太郎, 梁井公輔, 秋吉高志, 古賀健一郎, 中島洋, 佐藤典弘, 田中雅夫, 片野光男, 癌細胞のHedgehog signal活性化に及ぼす癌組織浸潤単核球の役割, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
87. 山口幸二, 渡部雅人, 中村雅史, 佐藤典宏, 許斐裕之, 杉谷篤, 水元一博, 清水周次, 田中雅夫, 尿中ジアセルスペルミン:新規外科侵襲マーカー, 第61回日本消化器外科学会定期学術総会, 2006.07.
88. 山口幸二, 渡部雅人, 佐藤典宏, 中村雅史, 許斐裕之, 田中雅夫, 良性膵病変に対する膵体尾部切除(脾臓合切VS温存)と膵分節切除, 第37回日本膵臓学会大会, 2006.06.
89. 山口幸二, 渡部雅人, 許斐裕之, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 膵頭十二指腸切除における切除法:特に膵切離法と膵空腸吻合法, 第18回日本肝胆膵外科学会, 2006.05.
90. 山口幸二, 佐藤典宏, 当間宏樹, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, 原発性胆嚢管癌の臨床病理学的検討, 第42回日本胆道学会学術集会, 2006.09.
91. 古賀健一郎, 中村雅史, 久保真, 和田純治, 永井俊太郎, 梁井公輔, 秋吉高志, 中島洋, 佐藤典弘, 黒木祥司, 田中雅夫, 片野光男, Estrogen Receptor陽性乳癌に対する新たな治療標的の解析, 第19回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2006.11.
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158. 中村雅史, 森崎隆, 和田純治, 田中晴生, 鈴木宏往, 田中雅夫, 片野光男, 再発・化学療法耐性膵癌の免疫治療, 第91回日本消化器病学会九州支部例会 第85回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2008.06.
159. 中村雅史, 高畑俊一, 佐藤典宏, 山口幸二, 片野光男, 清水周次, 田中雅夫, SMV近傍膵腫瘍に対する鏡視下膵体尾部切除術と膵液瘻防止策, 第63回日本消化器外科学会総会, 2008.07.
160. 中村雅史, 膵頭部領域病変に対する幽門輪温存膵頭十二指腸切除, 第6回福岡癌診療連携セミナー, 2008.11.
161. 清水周次, 永井英司, 植木隆, 中村雅史, 岡村耕二, 田中雅夫, 高速インターネットを利用した新しい遠隔教育システムの開発と実証, 第70回日本臨床外科学会, 2008.11.
162. 宗崎正恵, 久保真, 甲斐昌也, 北浦良樹, 鈴木宏往, 田坂健彦, 近沢信人, 徐睿, 亀田千津, 田中晴生, 山崎章生, 永井俊太郎, 和田純治, 佐藤典宏, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 非浸潤性乳管癌の浸潤型への進展におけるHedgehogの関与, 第21回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2008.11.
163. 山崎章生, 鈴木宏往, 和田純治, 永井俊太郎, 岡田尚子, 佐藤典宏, 中村雅史, 森崎隆, 田中雅夫, 片野光男, γδ Tリンパ球を用いた癌特異的免疫療法の可能性, 第21回日本バイオセラピー学会学術集会総会, 2008.11.
164. 山崎章生, 田中晴生, 亀田千津, 和田純治, 永井俊太郎, 梁井公輔, 古賀健一郎, 池部美緒, 佐藤典宏, 久保真, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, Sonic hedgehog産生腫瘍浸潤マクロファージを標的とした膵癌治療の可能性, 第108回日本外科学会定期学術集会, 2008.05.
165. 山崎章生, 田坂健彦, 鈴木宏往, 近沢信人, 田中晴生, 亀田千津, 和田純治, 永井俊太郎, 佐藤典宏, 中村雅史, 田中雅夫, 片野光男, 膵癌治療におけるSonic Hedgehog産生腫瘍浸潤マクロファージの標的化, 第17回日本癌病態治療研究会, 2008.06.
166. 山口幸二, 高畑俊一, 当間宏樹, 佐藤典宏, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 膵癌に対するジエムザール(GEM)による補助化学療法, 第108回日本外科学会, 2008.05.
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170. 高畑俊一, 当間宏樹, 中村雅史, 清水周次, 永井英司, 佐藤典宏, 山口幸二, 田中雅夫, 成人先天性総胆管拡張症に対する腹腔鏡手術ー術式の変遷と工夫, 第63回日本消化器外科学会総会, 2008.07.
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265. 中村雅史, 上田純二, 河野博, 高畑俊一, 片野光男, 清水周次, 田中雅夫, 腹腔鏡下膵切除術における合併症予防法~PFC法による膵液瘻防止と脾温存術の工夫, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
266. 中村雅史, 井手野昇, 高浪英樹, 上田純二, 高畑俊一, 清水周次, 田中雅夫, 腹腔鏡下膵体尾部切除術の標準化と膵液瘻防止策, 第22回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2010.05.
267. 中村雅史, 井手野昇, 高浪英樹, 上田純二, 高畑俊一, 永井英司, 田中雅夫, SMVの1st Jejunal Branchを指標にした安全な前方膵十二指腸腸間膜全切除術(A-TME), 第65回日本消化器外科学会総会, 2010.07.
268. 中村雅史, グリッソン先行処理により完全腹腔鏡下に切除可能となった肝癌の切除例, 第12回福岡癌診療連携セミナー, 2010.11.
269. 大塚隆生, 貞苅良彦, 堤宏介, 安井隆晴, 森泰寿, 高畑俊一, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 壁在結節を有する膵IPMNにリンパ節郭清はどこまで必要か?, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
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283. 甲斐昌也, 久保真, 宗崎正恵, 亀田千津, 田中晴生, 岩崎寛智, 荻野利達, 北浦良樹, 近沢信人, 田坂健彦, 鈴木宏往, 山崎章生, 大西秀哉, 田中雅夫, 中村雅史, 片野光男, 定量的免疫染色法の開発~乳癌幹細胞標的療法への応用の可能性~, 第18回日本乳癌学会学術総会, 2010.06.
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285. 亀田千津, 中村雅史, 山崎章生, 田中晴生, 近沢信人, 田坂健彦, 鈴木宏往, 甲斐昌也, 北浦良樹, 宗崎正恵, 久保真, 大西秀哉, 田中雅夫, 片野光男, 胃癌におけるEstrogen receptor α(ER α)とHedgehog経路との新たな連関, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
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323. 大塚隆生, 貞苅良彦, 河野博, 永吉洋介, 森泰寿, 高畑俊一, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 長期経過観察例からみた膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の手術適応と経過観察の要点~特に多発IPMNと通常型膵癌合併に着目して~, 第66回日本消化器外科学会総会, 2011.07.
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325. 大塚隆生, 中村雅史, 永井英司, 高畑俊一, 清水周次, 田中雅夫, DuVal法による硬化膵体尾部切除術後の膵液瘻防止対策, 第23回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2011.06.
326. 川浪さやこ, 北田秀久, 寺坂壮史, 栗原啓, 三浦敬史, 錦建宏, 岡部安博, 中村雅史, 高畑俊一, 岩瀬正典, 熊本憲子, 田中雅夫, 当科初の生体膵腎同時移植の1例, 第27回腎移植・血管外科研究会, 2011.06.
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328. 千々岩芳朗, 安蘓鉄平, 大塚隆生, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, 膵切除後の膵液瘻に対する内視鏡的治療, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
329. 清水周次, 永井英司, 中村雅史, 植木隆, 岡村耕二, 中島直樹, 田中雅夫, 外科教育におけるエコ対策:遠隔コミュニケーションの活用, 第73回日本臨床外科学会総会, 2011.11.
330. 水内祐介, 中村雅史, 中島陽平, 大塚隆生, 高畑俊一, 田中雅夫, 膵炎を契機に発見された膵粘液性嚢胞腺癌の1例, 第42回日本膵臓学会大会, 2011.07.
331. 水内祐介, 中村雅史, 中島陽平, 大塚隆生, 高畑俊一, 清水周次, 田中雅夫, 脾静脈完全埋没例に対して腹腔鏡下脾動脈・脾温存膵体尾部切除を行った1症例, 第66回日本消化器外科学会総会, 2011.07.
332. 森泰寿, 大塚隆生, 河野博, 永吉洋介, 堤宏介, 安井隆晴, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, インクレチンに着目した膵切除後の膵内分泌機能の検討, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
333. 三浦敬史, 北田秀久, 中村雅史, 岩瀬正典, 熊本憲子, 田中雅夫, 生体膵腎同時移植ドナーの安全性確保とそのサポート, 第47回日本移植学会総会, 2011.10.
334. 三浦敬史, 北田秀久, 寺坂壮史, 川浪さやこ, 栗原啓, 錦建宏, 岡部安博, 中村雅史, 高畑俊一, 岩瀬正典, 熊本憲子, 田中雅夫, 当科初の生体膵腎同時移植の1例, 第38回日本膵・膵頭移植研究会, 2011.03.
335. 高畑俊一, 大塚隆生, 中村雅史, 田中雅夫, 当科における膵分節切除症例の検討4, 第66回日本消化器外科学会総会, 2011.07.
336. 高畑俊一, 大塚隆生, 中村雅史, 田中雅夫, circumportal pancreas手術症例の経験, 第23回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2011.06.
337. 高畑俊一, 大塚隆生, 中村雅史, 清水周次, 田中雅夫, 当科における腹腔鏡下尾側膵切除術 ―膵液瘻防止のためのPFC法を中心に―, 第38回日本膵切研究会, 2011.08.
338. 高畑俊一, 大塚隆生, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 慢性膵炎手術症例の検討 再治療例を中心に, 第42回日本膵臓学会大会, 2011.07.
339. 高畑俊一, 大塚隆生, 中村雅史, 水元一博, 清水周次, 田中雅夫, 腹腔鏡下膵腫瘍核出術の検討 当科での症例から学んだ診断と手術のピットフォール, 第3回膵臓内視鏡外科研究会, 2011.10.
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342. 河野博, 高畑俊一, 松下章次郎, 永吉洋介, 森泰寿, 堤宏介, 安井隆晴, 大塚隆生, 中村雅史, 田中雅夫, 急性胆嚢炎に対する術前内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ, 第47回日本胆道学会学術集会, 2011.09.
343. 永吉洋介, 大塚隆生, 河野博, 森泰寿, 安井隆晴, 堤宏介, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, 膵分枝型IPMNの嚢胞径増大速度と悪性度の関係, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
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373. 森泰寿, 大塚隆生, 井手野昇, 安蘇鉄平, 河野博, 永吉洋介, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, 膵体尾部切除術術後長期のインクレチンの変動と糖代謝の検討, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
374. 三浦敬史, 北田秀久, 寺坂壮史, 川浪さやこ, 栗原啓, 岡部安博, 大塚隆生, 高畑俊一, 中村雅史, 岩瀬正典, 熊本憲子, 田中雅夫, 当科で施行した生体膵腎同時移植2例の報告, 第39回日本膵・膵島移植研究会, 2012.03.
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379. 井手野昇, 大塚隆生, 小田康徳, 河野博, 安蘇鉄平, 永吉洋介, 森泰寿, 相島慎一, 大内田研宙, 高畑俊一, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 通常型膵癌を併存する膵管内乳頭粘液性腫瘍は胃型粘液形質を有する頻度が高い, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
380. 安蘓鉄平, 大塚隆生, 井手野昇, 河野博, 永吉洋介, 森泰寿, 大内田研宙, 高畑俊一, 中村雅史, 水元一博, 田中雅夫, 臨床因子解析による膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)サブタイプの術前予測
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391. 阿部俊也, 上野太輔, 河合昭昌, 村上陽昭, 窪田寿子, 東田正陽, 中島洋, 岡保夫, 奥村英雄, 鶴田淳, 松本英男, 平井敏弘, 中村雅史, , 胆道癌に対する術後化学療法の有効性について, 第114回日本外科学会定期学術集会, 2014.04.
392. 阿部俊也, 上野太輔, 河合昭昌, 窪田寿子, 村上陽昭, 東田正陽, 中島洋, 岡保夫, 奥村英雄, 鶴田淳, 松本英男, 平井敏弘, 中村雅史, , 胆嚢底部の隆起性病変を伴う閉塞性黄疸の1例, 第176回岡山外科会, 2014.01.
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398. 肥川和寛, 佐田政史, 大内田研宙, 阿部俊也, 遠藤翔, 真鍋達也, 大塚隆生, 高畑俊一, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 田中雅夫, 膵癌細胞の浸潤機序-浸潤を先導するleading cellsの同定・解析- , 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
399. 寅田信博, 久保 真, 三浦大典, 大内田研宙, 宮崎哲之, 藤村由紀, 早川英介, 大塚 隆生, 宮坂義浩, 真鍋達也, 小田義直, 水元一博, 中村雅史, MALDI mass spectrometry imagingによる凍結組織アレイ包埋乳がん組織の低分子代謝産物プロファイリング, 第40回日本医用マススペクトル学会年会, 2015.09.
400. 藤本崇聡, 大塚隆生, 持留直希, 阿部篤, 森泰寿, 宮坂義浩, 篠藤誠, 小田義直, 中村雅史, 重粒子線照射後に切除術を行った局所進行膵頭部癌の2例, 第10回膵癌術前治療研究会, 2015.09.
401. 藤本崇聡, 大塚隆生, 持留直希, 阿部篤, 森泰寿, 宮坂義浩, 篠藤誠, 小田義直, 中村雅史, 重粒子線照射で病理学的完全寛解を得た局所進行膵頭部癌の1切除例, 第45回 九州膵研究会, 2015.12.
402. 藤本崇聡, 大塚隆生, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 胆嚢癌の術前診断における膵胆管合流異常と胆汁アミラーゼ値測定の意義, 第38回 日本膵・胆管合流異常研究会, 2015.09.
403. 藤本崇聡, 大塚隆生, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 森 泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 胆嚢癌の術前診断における胆汁アミラーゼ値の意義, 第5回 九州ERCP-EUS研究会, 2015.12.
404. 藤本崇聡, 大塚隆生, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 渡邉雄介, 高畑俊一, 小副川敬, 麻生暁, 中村雅史, 田中雅夫, 当科における術後再建腸管を有する胆道系疾患に対するダブルバルーン内視鏡下治療についての検討, 第51回日本胆道学会学術集会, 2015.09.
405. 中房祐樹, 北田秀久, 栗原啓, 加来啓三, 川浪さやこ, 中村雅史, 宮本京子, 熊本憲子, 免疫学的ハイリスクな献腎移植の一例, 第51回日本移植学会総会, 2015.10.
406. 中島洋, 安藤陽平, 平井敏弘, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下肝切除の成績と標準化への工夫, 第16回福岡内視鏡外科研究会, 2015.06.
407. 中村雅史, 大内田研宙, 久保真, 池永直樹, 藤田逸人, 大西秀哉, 宮坂義浩, 水元一博, 大塚隆生, 永井英司, がん幹細胞を標的とする分子標的治療の開発~膵癌, 第53回日本癌治療学会学術集会, 2015.10.
408. 中村雅史, 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 大内田研宙, 永井英司, 良性腫瘍に対する定型的腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
409. 中村雅史, 膵臓腫瘍最新の治療~低侵襲外科から集学治療まで~, 第19回青森県消化器癌化学療法セミナー, 2015.11.
410. 中村雅史, 膵・胆道癌の周術期治療, 第27回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2015.06.
411. 中村雅史, 低侵襲で安全な膵臓外科を目指して, 第6回肝胆膵疾患分科会・総会, 2015.04.
412. 中村雅史, 総胆管嚢腫に対する腹腔鏡下嚢腫切除・再建術, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
413. 中村雅史, 外科医も知っておくべき筋弛緩と術野の関係, 第70回日本消化器外科学会総会, 2015.07.
414. 中村雅史, 安全で低侵襲な膵臓外科を目指して, 第37回福岡南・筑紫地区消化器病カンファレンス, 2015.10.
415. 中村雅史, あなたにもできる腹腔鏡下膵体尾部切除術~合併症軽減の為のテクニック~, 第27回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2015.06.
416. 中村雅史, NETとIPMNの臨床-外科の立場から-, 第52回小石川消化器病フォーラム, 2015.11.
417. 中村雅史, IPMNの診断と治療における外科の役割, 日本消化器病学会中国支部第22回教育講演会, 2015.12.
418. 谷口隆之, 大塚隆生, 奥田翔, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 巨脾を伴う高度汎血球減少症に対して脾動脈塞栓後に脾臓摘出を安全に施行しえた一例, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
419. 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 岩本千佳, 小田昌宏, 植村宗則, 森健策, 本谷秀堅, 清水昭伸, 高畑俊一, 中村雅史, 田中雅夫, 橋爪誠, 画像解析にもとづいた膵シュミレーションの現状と展望, 第69回手術手技研究会, 2015.05.
420. 大内田研宙, 永井英司, 新海健太郎, 森山大樹, 大西秀哉, 植村宗則, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 術前シミュレーションによる膵上縁郭清のための視野展開法の選択, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
421. 大内田研宙, 永井英司, 新海健太郎, 森山大樹, 大西秀哉, 植村宗則, 橋爪誠, 中村雅史, 腹腔鏡下胃癌手術膵上縁郭清における術前シュミレーションの有用性の検討, 第53回日本癌治療学会学術集会, 2015.10.
422. 大内田研宙, 永井英司, 新海健太郎, 森山大樹, 大西秀哉, 植村宗則, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 術前シュミレーションによる個別解剖に基づく胃癌膵上縁郭清アプローチ法の選択, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
423. 大内田研宙, 永井英司, 小田昌宏, 植村宗則, 真鍋達也, 大塚隆生, 高畑俊一, 植木隆, 森健策, 中村雅史, 橋爪誠, 田中雅夫, 腹腔鏡下胃癌手術膵上縁郭清における術前シュミレーションおよび術中ナビゲーションの応用, 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
424. 大塚隆生, 大内田研宙, 森泰寿, 宮坂義浩, 小田昌宏, 森健策, 橋爪誠, 中村雅史, 膵臓内視鏡外科術前シュミレーションへの3Dプリンターの応用, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
425. 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 3Dモニターを用いた腹腔鏡下尾側膵切除術の経験, 第7回膵臓内視鏡外科研究会, 2015.12.
426. 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 仲田興平, 田中雅夫, 中村雅史, 腹腔鏡下尾側膵切除後膵液瘻予防策としてのDuVal変法膵空腸吻合術, 第7回膵臓内視鏡外科研究会, 2015.12.
427. 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 植木隆, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 安全な腹腔鏡下Warshaw手術を目指した試み;大網温存結腸脾湾部授動による脾門部の展開, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
428. 大西秀哉, 森崎隆, 山崎章生, 大内田研宙, 永井英司, 片野光男, 中村雅史, 癌免疫細胞療法の治療効果予測バイオマーカーの検索:ランダムマイグレーション, 第53回日本癌治療学会学術集会, 2015.10.
429. 大西秀哉, 森崎隆, 山崎章生, 川本真, 片野光男, 中村雅史, 活性化リンパ球のランダムマイグレーションは癌免疫療法の効果増強の指標となり得るか, 第28回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2015.12.
430. 大西秀哉, 森崎隆, 山崎章生, 川元真, 永井英司, 大内田研宙, 真鍋達也, 植木隆, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 活性化リンパ球のランダムマイグレーションと細胞傷害活性は関与するか, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
431. 川浪さやこ, 北田秀久, 栗原啓, 加来啓三, 中房祐樹, 西山慶, 熊本憲子, 中村雅史, 九州大学における小児腎移植後の成長・発育, 第51回日本移植学会総会, 2015.10.
432. 川地眸, 森山大樹, 梁井公輔, 真鍋達也, 植木隆, 山田裕一, 小田義直, 田中雅夫, 中村雅史, 超高齢者の再発性脂肪肉腫の一切除例 , 第52回九州外科学会, 2015.05.
433. 川元真, 大西秀哉, 大薗慶吾, 山崎章生, 今泉晃, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkB/脳由来神経栄養因子BDNFシグナル経路の胆嚢癌における生物学的意義の解析, 第28回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2015.12.
434. 真鍋達也, 梁井公輔, 植木隆, 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 田中雅夫, 当科における永久人工肛門の合併症と対策, 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
435. 真鍋達也, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 当科における大腸癌根治切除術後の補助化学療法の現況, 第53回日本癌治療学会学術集会, 2015.10.
436. 真鍋 達也, 梁井 公輔, 植木 隆, 大内田 研宙, 大塚 隆夫, 永井 英司, 中村 雅史, 田中 雅夫, 当科における永久人工肛門の合併症と対策 , 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
437. 森泰寿, 大塚隆生, 宮坂義浩, 大内田研宙, 小田昌宏, 森健策, 橋爪誠, 中村雅史, 膵臓内視鏡外科手術における3Dプリンターを用いた術前・術中シミュレーション, 第7回膵臓内視鏡外科研究会, 2015.12.
438. 森泰寿, 大塚隆生, 宮坂義浩, 清水周次, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術術後に腹腔鏡下肝部分切除術を施行した4例の経験, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
439. 森川孝則, 中村雅史, 海野倫明, 宮坂義浩, 田中雅夫, 若林剛, 別府透, 高原武志, 山上裕機, 宮崎勝, 高田忠敬, 膵良性・低悪性度腫瘍に対する膵体尾部切除の短期成績:Propensity Scoreを用いた腹腔鏡下と開腹の比較研究, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
440. 森山大樹, 大内田研宙, 永井英司, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 中村雅史, 上部消化管の腹腔鏡手術に対する術前3D画像シュミレーションの有用性, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
441. 植木隆, 真鍋達也, 梁井公輔, 永井俊太郎, 永吉絹子, 中村雅史, 鏡視下肛門挙筋切離を行う腹腔鏡下直腸切断術, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
442. 松永壮人, 高畑俊一, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 木村英世, 田村公二, 宮坂義浩, 山田大輔, 大塚隆生, 中村雅史, 田中雅夫, 当科における85歳以上の超高齢者に対する内視鏡的総胆管結石症治療の検討, 第89回日本消化器内視鏡学会総会, 2015.05.
443. 松永 壮人, 大塚 隆生, 伊達 健治朗, 藤本 崇聡, 木村 英世, 渡邉 雄介, 田村 公二, 大内田 研宙, 水元 一博, 北田 秀久, 小田 義直, 田中 雅夫, 中村 雅史, 十二指腸液中分子マーカーを用いた膵疾患スクリーニングの検討, 第46回 日本膵臓学会大会, 2015.06.
444. 山崎章生, 大西秀哉, 川元真, 今泉晃, 片野光男, 中村雅史, 転写因子 RBPJ と転写共役因子 MAML3 は低酸素環境における膵癌治療標的となる, 第28回日本バイオセラピー学会, 2015.12.
445. 甲斐昌也, 古賀健一郎, 齋村道代, 阿南敬生, 西原一善, 小野稔, 田宮貞史, 豊島里志, 中野徹, 光山昌珠, 中村雅史, トリプルネガティブ乳がんに対する生物学的特性に基づいた治療戦略, 第23回日本乳癌学会, 2015.07.
446. 甲斐昌也, 古賀健一郎, 斎村道代, 阿南敬生, 西原一善, 小野稔, 田宮貞史, 豊島里志, 中野徹, 光山昌珠, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌に対する生物学的特性に基づいた治療戦略, 第23回日本乳癌学会学術総会, 2015.07.
447. 後藤佳登, 森泰寿, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 木村英世, 松永壮人, 宮坂義浩, 大塚隆生, 大石善丈, 小田義直, 中村雅史, 術前に胆管癌と診断された胆管神経内分泌腫瘍の1例, 第63回日本消化器画像診断研究会, 2015.09.
448. 後藤佳登, 森山大樹, 梁井公輔, 真鍋達也, 大内田研宙, 大塚隆生, 高畑俊一, 永井英司, 田中雅夫, 中村雅史, 亀田昌司, 梅野淳嗣, 江崎幹宏, Cronkhite-Canada syndromeに合併した同時性三重癌の1例, 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
449. 栗原啓, 北田秀久, 加来啓三, 中房祐樹, 中村雅史, 熊本憲子, 当科におけるHBV既往感染腎移植患者への対応, 第51回日本移植学会総会, 2015.10.
450. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 中村雅史, 膵体尾部切除におけるDuVal変法―High-risk症例における膵液瘻回避のための試み―, 第42回日本膵切研究会, 2015.08.
451. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 大内田研宙, 真鍋達也, 植木隆, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 膵液瘻ハイリスク症例に対する腹腔鏡下膵体尾部切除・膵空腸吻合術(DuVal変法), 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
452. 宮坂義浩, 大塚隆生, 山田大輔, 高畑俊一, 大内田研宙, 真鍋達也, 植木隆, 永井英司, 中村雅史, 田中雅夫, Pancreatobiliary-type IPMNの臨床的特徴についての解析, 第13回日本消化器外科学会大会, 2015.10.
453. 久保真, 梅林雅代, 松下章次郎, 山田舞, 森瞳美, 松崎隆, 田中雅夫, 巣山久実, 甲斐昌也, 中村雅史, 薬剤耐性トリプルネガティブ乳癌のがん幹細胞形質のcharactarizationと新規治療法の開発, 第23回日本乳癌学会学術総会, 2015.07.
454. 久保真, 甲斐昌也, 巣山久実, 松尾拓, 山田舞, 森瞳美, 中村雅史, 抗HER2治療に伴う心機能低下への対応, 第43回九州乳癌治療研究会, 2015.08.
455. 河田純, 植木隆, 横田太郎, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 小腸・大腸悪性リンパ腫11例の臨床的特徴と手術成績の検討, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
456. 奥田翔, 宮坂義浩, 谷口隆之, 森泰寿, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術前に肝細胞癌と診断された神経内分泌腫瘍の一例, 第77回日本臨床外科学会総会, 2015.11.
457. 奥村隆志, 大内田研宙, 阿部俊也, 遠藤翔, 肥川和寛, 千々岩芳朗, 吉田真樹, 佐田政史, 堀岡宏平, 真鍋達也, 大塚隆生, 高畑俊一, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 田中雅夫, 脂肪組織由来幹細胞は膵癌細胞の遊走・浸潤を促進し悪性度に関与する , 第13回消化器外科学会大会, 2015.10.
458. 永吉絹子, 植木隆, 永井俊太郎, 梁井公輔, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 進行横行結腸癌に対する腹腔鏡下横行結腸切除術における血管支配を考慮した術式定型化の試み, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
459. 永井俊太郎, 植木隆, 永吉絹子, 梁井公輔, 真鍋達也, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下大腸全摘術の現状と手術手技, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
460. 永井英司, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 高畑俊一, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 田中雅夫, 脾動静脈の走行バリエーションを考慮した腹腔鏡下胃癌手術における脾門部リンパ節郭清 , JDDW2015 第23回消化器関連学会週間, 2015.10.
461. 永井英司, 新海健太郎, 森山大樹, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 中村雅史, 腹腔鏡下胃全摘術後再建を安全に遂行するための工夫, 第28回日本内視鏡外科学会総会, 2015.12.
462. Torata N, Kubo M, Miura D, Ohuchida K, Miyazaki T, Fujimura Y, Hayakawa E, Kai M, Oda Y, Mizumoto K, Hashizume M, Nakamura M, MALDI mass spectrometry imaging profile of low molecular metabolites in breast carcinoma tissues embedded in frozen tissue microarray, San Antonio Breast Cancer Symposium 2015, 2015.12.
463. Shimizu S, Nagai E, Kudo K, Antoku Y, Nakashima N, Nakamura M, Role of telecommunication in education of laparoscopic surgery in Asia, The 12th Asia-Pacific Congress of Endoscopic and Laparoscopic Surgery, 2015.09.
464. Nakamura M , Laparoscopic Distal Pancreatectomy(spleen preserved)
, 2015.09.
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467. Nakamura M, Is RAMPS Only Way for Surgical Curability in Treating Left-sided Pancreatic Cancer? From "Pro" side, The 42nd Congress of the Korean Association of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery, 2015.04.
468. Mori H, Kubo M, Yamada M, Kai M, Osako T, Nishimura R, Arima N, Okido M, Kuroki S, Oda Y, Nakamura M, BRCAness and PD-L1 Expression of Basal-like and Non-Basal-like Triple Negative Breast Cancer, 38th San Antonio Breast Cancer Symposium, 2015, 2015.12.
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471. Koikawa K, Ohuchida K, Sada M, Abe T, Endo S, Horioka K, Moriyama T, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Ohuchida R, Ueki T, Nagai E, Mizumoto K, Nakamura M, Pancreatic Stellate Cells Lead and Promote the Local Invasion of Cancer Cells, by Physically Remodeling the Extracellular Matrix with Collagen Fiber Alignment in Pancreatic Cancer, American Pancreatic Association 46th Annual Meeting, 2015.11.
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473. Horioka K, Ohuchida K, Sada M, Zheng B, Ohtsuka T, Ueki T, Nagai E, Mizumoto K, Oda Y, Nakamura M, Suppression of CD51 in Pancreatic Stellate Cells Inhibits Tumor Growth by Reducing Stroma and Altering Tumor-Stromal Interaction in Pancreatic Cancer, American Pancreatic Association 46th Annual Meeting, 2015.11.
474. Date K, Ohtsuka T, Fujimoto T, Kimura H, Matsunaga T, Tamura K, Mochidome N, Miyazaki T, Takahata S, Oda Y, Nakamura M, Tanaka M, Branch duct IPMN of the pancreas with distinct pancreatic ductal adenocarcinoma following resection of an intraductal papillary neoplasm of the bile duct; a case report, 1st World Pancreas Forum, 2015.06.
475. Date K, Ohtsuka T, Fujimoto T, Gotoh Y, Nakashima Y, Kimura H, Matsunaga T, Mochidome N, Miyazaki T, Oda Y, Tanaka M, Nakamura M, Molecular Evidence for Monoclonal Skip Progression in Main Duct Intraductal Papillary Mucinous Neoplasms of the Pancreas, American Pancreatic Association 46th Annual Meeting, 2015.11.
476. Abe T, Ohuchida K, Nakamura M, Comparison of surgical outcome of Radical antegrade modular pancreatosplenectomy with standard retrograde pancreatosplenectomy and evaluation of the prognostic factors in left side pancreatic cancer, American Pancreatic Association 46th Annual Meeting, 2015.11.
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478. 立花雄一, 鈴木俊幸, 三木正美, 安永浩平, 野崎哲史, 安森翔, 宮ヶ原典, 植田圭二郎, 藤山隆, 小副川敬, 河邉顕, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 佐伯潔, 小田義直, 伊藤鉄英, 十二指腸乳頭部癌に合併した同時多発性浸潤性膵管癌の一例, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
479. 立花雄一, 橋本理沙, 李倫學, 三木正美, 安永浩平, 鈴木俊幸, 田中琢磨, 植田圭二郎, 藤山隆, 川邉顕, 五十嵐久人, 大塚隆生, 中村雅史, 小田義直, 伊藤鉄英, 膵管癒合不全に膵癌を合併した2症例, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
480. 野崎哲史, 安森翔, 宮ヶ原典, 安永浩平, 三木正美, 高岡雄大, 藤山隆, 植田圭二郎, 河邉顕, 松田諒太, 小田吉直, 宮坂義浩, 大塚隆正, 中村雅史, 伊藤鉄英, 急性膵炎を契機に発見された主膵管内発育を呈した膵管型IPMNの1例, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
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488. 堀岡宏平, 大内田研宙, 佐田政史, 鄭彪, 千々岩芳朗, 吉田真樹, 奥村隆志, 遠藤翔, 阿部俊也, 肥川和寛, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, 膵癌におけるCD51発現は予後と相関する, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
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493. 武居晋, 鄭彪, 大内田研宙, 森山大樹, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, Laminin α4発現は膵癌の肝転移形成に関与する, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
494. 肥川和寛, 大内田研宙, 佐田政史, 真鍋達也, 大塚隆生, 大内田理一, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵癌浸潤を先導するleading cell ‐膵星細胞の基質リモデリング機能と浸潤機序の解明‐, 第71回日本消化器外科学会総会, 2016.07.
495. 藤本崇聡, 貞苅良彦, 森泰寿, 大塚隆生, 中村雅史, 胆嚢腫瘍における胆汁細胞診と胆汁アミラーゼ値による術前診断, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
496. 藤本崇聡, 大塚隆生, 中村聡, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 胆嚢癌における潜在的膵液胆管逆流現象の意義, 第52回日本胆道学会学術集会, 2016.09.
497. 藤本崇聡, 大塚隆生, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 森泰寿, 宮坂義浩, 持留直希, 小田義直, 中村雅史, 十二指腸乳頭部癌亜型分類に基づくTSとBNIP3発現の臨床学的意義について, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
498. 藤本崇聡, 森泰寿, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 木村英世, 松永壮人, 仲田 興平, 宮坂義浩, 深浦啓太, 小副川敬, 麻生暁, 岩佐勉, 伊原栄吉, 中村和彦, 大塚 隆生, 中村雅史, 術後再建腸管を有する胆膵系疾患に対する内視鏡下治療についての検討, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
499. 藤田逸人, 岩本直也, 米永晃子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 他臓器浸潤進行直腸癌に対する腹腔鏡手術症例の検討, 第71回日本大腸肛門病学会学術集会, 2016.11.
500. 藤田逸人, 岩本直也, 米永晃子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 他臓器浸潤進行左側結腸癌に対する腹腔鏡手術症例の検討, 第85回大腸癌研究会, 2016.07.
501. 藤山隆, 立花雄一, 安永浩平, 三木正美, 鈴木俊幸, 田中琢磨, 植田圭二郎, 李倫學, 川邉顕, 大塚隆生, 中村雅史, 持留直希, 小田義直, 多房性嚢胞性病変と著明な膵管拡張を認め、IPMNとの鑑別が困難であったSCNの一例, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
502. 渡邉雄介, 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 井口登與志, 伊藤鉄英, 中村雅史, 膵全摘術後の長期成績:特に生存患者の生活状況および生活の質に注目して, 第33回日本胆膵病態・生理研究会, 2016.06.
503. 貞苅良彦, 岩本直也, 米永晃子, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 中村雅史, 高齢者大腸癌に対する腹腔鏡補助下大腸切除術D3リンパ節郭清の妥当性の検討, 第71回日本大腸肛門病学会学術集会, 2016.11.
504. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 中村雅史, 当科におけるDuval変法膵空腸吻合法の検討, 第28回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2016.06.
505. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の導入, 第8回膵臓内視鏡外科研究会, 2016.11.
506. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 永井英司, 中村雅史, 膵島十二指腸切除におけるSynapse Vincentを用いたnavigation surgeryの経験, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
507. 仲田興平, 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 中村雅史, 腹腔鏡下膵体尾部腫瘍切除術に対するSynapse Vincentを用いた術前シミュレーション手術, 第43回日本膵切研究会, 2016.08.
508. 仲田興平, 大塚隆生, 永川裕一, 本田五郎, 中村慶春, 中村雅史, 腹腔鏡下膵体尾部切除術の難度評価法確立へ向けた取り組み, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
509. 中島陽平, 大塚隆生, 中村聡, 後藤佳登, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 宮坂義浩, 仲田興平, 中村雅史, 当科における非機能性膵神経内分泌腫瘍切除症例のリンパ節転移に関する検討, 第4回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2016.09.
510. 中島陽平, 大塚隆生, 松永壮人, 木村英世, 森泰寿, 宮坂義浩, 仲田興平, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, 当科における遠位胆管癌切除後補助化学療法と再発症例の検討, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
511. 中島陽平, 森泰寿, 後藤佳登, 藤本崇聡, 伊達健治朗, 松永壮人, 木村英世, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 主膵管型IPMNに対する手術適応に関する再検討, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
512. 中村聡, 仲田興平, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 宮坂義浩, 大塚隆生, 持留直希, 小田義直, 中村雅史, 非浸潤性膵管内腫瘍の1例, 第65回日本消化器画像診断研究会, 2016.09.
513. 中村雅史, 膵臓腫瘍の集学的治療~根治性と安全性の両立を目指して~, 第6回愛媛肝胆膵外科セミナー, 2016.06.
514. 中村雅史, 膵腫瘍の診断と治療, 第34回開腹術後管理研究会, 2016.07.
515. 中村雅史, 膵腫瘍 診断と治療, 第1回神奈川西部膵切除セミナー, 2016.09.
516. 中村雅史, 膵癌手術における上腸間膜動脈神経叢の敦清について:YES or NO, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
517. 中村雅史, 膵癌の診断と治療UPDATE, 第20回田山健侵襲研究会, 2016.07.
518. 中村雅史, 膵癌の診断・治療 Up to Date, 第1回がんの最新治療法と遺伝子検査, 2016.01.
519. 中村雅史, 膵癌~早期発見・進行癌治療への戦略, 第28回北九州がんセミナー, 2016.11.
520. 中村雅史, 膵癌・胆道癌の診断と治療法, 日本消化器病学会九州支部第21回教育講演会, 2016.03.
521. 中村雅史, 膵がんの診断と治療, 第9回京都消化器外科臨床検討会, 2016.04.
522. 中村雅史, 膵・胆道癌の外科治療法における根治性と安全性ー周術期感染症を含めてー, 宮崎胆道・膵疾患フォーラム, 2016.05.
523. 中村雅史, 膵・胆管腫瘍の診断と治療, 宇佐市豊後高田市医師会学術講演会, 2016.06.
524. 中村雅史, 膵・胆管癌の診断と治療ー早期発見は可能か, 中央区内科医会 学術講演会, 2016.04.
525. 中村雅史, 変わりつつある膵癌治療, 第28回下関悪性腫瘍研究会, 2016.11.
526. 中村雅史, 内視鏡下膵切除前向き登録について, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
527. 中村雅史, 胆膵領域の低侵襲手術ー普及と安全性, 大学院特別講義, 2016.02.
528. 中村雅史, 私の肝胆膵外科手術, 北九州肝胆膵研究会, 2016.03.
529. 中村雅史, 最新の膵臓診断・治療法, 福岡県医学会総会, 2016.02.
530. 中村雅史, 九州大学における膵・胆道領域の腹腔鏡下手術, 第28回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2016.06.
531. 中村雅史, 外科医と麻酔科医の阿吽の呼吸~手術環境最適化~, 第116回日本外科学会定期集会, 2016.04.
532. 中村雅史, pNET診断の治療 外科の立場から, 宮城pNETセミナー, 2016.11.
533. 中村雅史, Minimally Invasive Pancreatic Resection の検証と普及, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
534. 中村雅史, Is it worthwhile?Multicenter comparative study of laparoscopic and open distal pancreatectomy using propensity score-matching, 第28回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2016.06.
535. 中山宏道, 大内田研宙, 遠藤翔, 武居晋, 阿部俊也, 肥川和寛, 厳子龍, 奥村隆志, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵癌自然発生マウスモデルKPCLの検討, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
536. 谷口隆之, 森山大樹, 大内田研宙, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 永井英司, 中村雅史, 消化管間質腫瘍に対する腹腔鏡手術に術前3D画像シュミレーションは有用である, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
537. 谷口隆之, 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術後の閉鎖困難な潰瘍穿孔に対し、バイパスおよび空腸パッチを行い救命しえた一例, 第52回日本腹部救急医学会, 2016.03.
538. 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 橋爪誠, 中村雅史, Our challenge to understand the microenvironment in pancreatic cancer, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
539. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 植村宗則, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 肥満患者の消化管癌に対する腹腔鏡下手術における解剖認識の困難さとその対策, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
540. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 植村宗則, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 術前シュミレーションによる膵上縁郭清の個別化アプローチを目指した-客観的指標の検討 , 第88回日本胃癌学会総会, 2016.03.
541. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 腹腔鏡下胃癌膵上縁郭清アプローチ法の選択のための3Dシュミレーションによる膵上縁個別解剖の理解, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
542. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 術前3Dシミュレーションに基づく腹腔鏡下胃がん手術の個別難易度評価, 第54回日本癌治療学会学術集会, 2016.10.
543. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, 第一空腸静脈を起点として動脈先行処理を行う膵頭十二指腸切除術, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
544. 大塚隆生, 宮坂義浩, 中村雅史, ガイドラインからみた膵IPMN診療の課題, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
545. 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 大内田研宙, 植木隆, 永井英司, 中村雅史, Circumportal pancreas における膵切除術の要点, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
546. 大西秀哉, 尾立西市, 川元真, 山崎章生, 中村勝也, 中村雅史, TrkB/BDNFシグナル経路阻害剤 k252a は肺大細胞神経内分泌細胞癌の新規分子標的治療薬となり得る, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
547. 大西秀哉, 藤村晶子, 大山康博, 川元真, 山崎章生, 今泉晃, 中村雅史, 森崎隆, 低酸素環境下、活性化リンパ球および樹状細胞におけるHedgehogシグナルの生物学的役割の解析, 第29回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2016.12.
548. 大西秀哉, 近沢信人, 田坂健彦, 山崎章生, 川元真, 片野光男, 中村雅史, 形態形成シグナルを標的とした新規癌治療法開発, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
549. 巣山久実, 真鍋達也, 在田修二, 中村雅史, 大腸癌術後補助化学療法CapeOX療法において致死的な副作用を来すことが推測される注意すべき症例, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
550. 川元真, 大西秀哉, 大薗慶吾, 山崎章生, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkB/脳由来神経栄養因子BDNFシグナル経路は胆嚢癌の新規治療標的となり得る, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
551. 千々岩芳郎, 森山大樹, 大内田研宙, 鄭彪, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, MiR-5100はPODXL発現を標的として膵癌細胞の悪性度を減弱化する, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
552. 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 岩本千佳, 小田昌宏, 植村宗則, 森健策, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 橋爪誠, 画像解析に基づいた膵手術における術前シミュレーション、術中ナビゲーションの可能性, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
553. 進藤幸治, 森山大樹, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃全摘術における脾門部リンパ節郭清のコツ, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
554. 進藤幸治, 永井英司, 久留裕, 森山大樹, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 非治癒切除因子を持つ高度進行胃癌に対する当科での治療方針, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
555. 真鍋達也, 木庭遼, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡大腸癌手術における手術時間が術後経過に及ぼす影響, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
556. 真鍋達也, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 大腸癌腹膜播種に対する外科手術の効果, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
557. 森瞳美, 久保真, 山口倫, 西村令喜, 有馬信之, 大城戸政行, 黒木祥司, 宮崎哲之, 小田義直, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, トルプルネガティブ乳癌のバイオマーカー:BRCAness, 第24回日本乳癌学会学術総会, 2016.06.
558. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 永井英司, 中村雅史, 当科における先天性胆道拡張症に対する腹腔鏡下手術, 第28回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2016.06.
559. 森泰寿, 大塚隆生, 中島陽平, 松永壮人, 宮坂義浩, 大内田研宙, 植木隆, 永井英司, 中村雅史, 低侵入襲に膵癌早期発見を目指した十二指腸液中バイオマーカー解析の意義と今後の展望, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
560. 森泰寿, 大塚隆生, 中村雅史, 3Dプリンターを用いた腹腔鏡下膵切除術のナビゲーションサージェリーの経験, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
561. 森泰寿, 大塚隆生, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 松永壮人, 木村英世, 宮坂義浩, 中村雅史, 急性胆嚢炎に対する内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ(ENGBD)の適応と有用性, 第52回日本腹部救急医学会, 2016.03.
562. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 胃癌手術における左副肝動脈温存について~3D-CTシミュレーションを用いた検討, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
563. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 他に非治癒因子を有さない腹水洗浄細胞診陽性(CY1)胃癌の治療成績, 第88回日本胃癌学会総会, 2016.03.
564. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 進行胃癌手術に対する術前化学療法の安全性について, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
565. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 胃癌に対する腹腔鏡下脾温存脾門部リンパ節郭清の治療成績, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
566. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 久留裕, 進藤幸治, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 3D-CT画像による術前シミュレーションが有用であった腹腔鏡下胃・十二指腸手術の経験, 第26回九州内視鏡下外科手術研究会, 2016.09.
567. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術前化学療法として1コースのみのS-1単独療法で、組織学的CRが得られた進行胃癌の一例, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
568. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 永井英司, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 腹水洗浄細胞診陽性(CY1)胃癌の予後規定因子についての検討, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
569. 新海健太郎, 真鍋達也, 佐伯潔, 巣山久実, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 小田義直, 中村雅史, 直腸癌リンパ節転移と鑑別を有した内痔核に対するALTA療法後に生じた直腸壁内膿瘍の1例, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
570. 新海健太郎, 真鍋達也, 佐伯潔, 巣山久実, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 小田義直, 中村雅史, Pagetoid spreadを伴った肛門管に発生した印鑑細胞癌の1例, 第53回九州外科学会, 2016.05.
571. 新海健太郎, 永井英司, 森山大樹, 梁井公輔, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 清水周次, 中村雅史, 当科における残胃癌に対する鏡視下手術の成績, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
572. 植木隆, 真鍋達也, 井上重隆, 家永敦, 山中直樹, 江上拓哉, 石川幹真, 許斐裕之, 井久保丹, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, A feasibility study of neoadjuvant XELOX without radiotherapy for locally advanced lower rectal cancer, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
573. 植田圭二郎, 野崎哲史, 安森翔, 宮ヶ原典, 安永浩平, 三木正美, 高岡雄大, 藤山隆, 立花雄一, 川邉顕, 大塚隆生, 中村雅史, 伊藤鉄英, 切除不能膵癌における悪性胃十二指腸狭窄のマネジメント, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
574. 小林裕介, 新海健太郎, 真鍋達也, 佐伯潔, 巣山久実, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 植木隆, 小田義直, 中村雅史, 腹腔鏡下に切除し得た骨盤内腫瘍の1例, 第53回九州外科学会, 2016.05.
575. 小副川敬, 麻生暁, 中村和彦, 後藤綾子, 植田圭二郎, 李倫學, 伊原栄吉, 河邉顕, 伊藤鉄英, 大塚隆生, 中村雅史, 池田哲夫, 前原喜彦, 当科における術後膵液瘻に対するEUSガイド下治療の有用性の検討, 第93回日本消化器内視鏡学会総会, 2016.11.
576. 山田舞, 久保真, 森瞳美, 服部正見, 甲斐昌也, 中村雅史, TAC療法PDでGC療法が奏功した炎症性トリプルネガティブ乳癌の一例, 第13回日本乳癌学会九州地方会, 2016.03.
577. 山崎章生, 大西秀哉, 川元真, 片野光男, 中村雅史, 低酸素環境で活性化するHedgehog経路を標的とした新規膵癌治療法開発, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
578. 佐田政史, 大内田研宙, 阿部俊也, 遠藤翔, 肥川和寛, 奥村隆志, 千々岩芳朗, 吉田真樹, 堀岡宏平, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, 低酸素下膵星細胞による癌間質マトリックス・リモデリングは膵癌浸潤能を増強する, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
579. 甲斐昌也, 森瞳美, 巣山久実, 山田舞, 久保真, 中村雅史, ARCAness乳癌においてEGFRは予後予測因子となりうる, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
580. 甲斐昌也, 河田純, 服部正見, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中村雅史, Visceral crisis下の進行再発乳癌レスキュー症例, 第13回日本乳癌学会九州地方会, 2016.03.
581. 後藤佳登, 森泰寿, 松永壮人, 中島陽平, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 木村英世, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 高齢者の総胆管結石症に対する内視鏡的治療の検討, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
582. 後藤綾子, 小副川敬, 蓑田洋介, 麻生暁, 植田圭二郎, 伊原栄吉, 河邉顕, 中村和彦, 伊藤鉄英, 大塚隆生, 中村雅史, 鶴田伸一, 小田義直, 小川佳宏, EUS-FNAにより術前診断が可能であった後腹膜神経鞘腫の1例, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
583. 後藤綾子, 小副川敬, 麻生暁, 植田圭二郎, 伊原栄吉, 河邉顕, 中村和彦, 大塚隆生, 中村雅史, 鶴田伸一, 小田義直, 伊藤鉄英, IPMN依存癌早期発見を目指したEUSの役割, 第93回日本消化器内視鏡学会総会, 2016.11.
584. 栗原啓, 岡部安博, 野口浩司, 加来啓三, 土本晃裕, 升谷耕平, 中村雅史, 当科献腎移植における移植成績を左右するリスク因子についての検討, 第52回日本移植学会, 2016.09.
585. 栗原啓, 岡部安博, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 膵腎同時移植後に閉塞性膵炎をきたした1例, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
586. 栗原啓, 岡部安博, 加来啓三, 中房祐樹, 中村雅史, 腎移植後に発症したS状結腸穿孔の1例, 第53回九州外科学会, 2016.05.
587. 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, IPMN併存膵癌切除後の残膵癌, 第14回日本消化器外科学会大会, 2016.11.
588. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, 膵癌再発に対する外科的切除は予後を改善するか?, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
589. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 真鍋達也, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡下膵腫瘍核出術:機能温存と根治性・安全性の確保を目指した定型化, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
590. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 永井英司, 中村雅史, IPMNに対する腹腔鏡下尾側膵切除, 第28回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2016.06.
591. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌に対する左側横行結腸間膜切除を伴う腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第8回膵臓内視鏡外科研究会, 2016.11.
592. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 篠藤誠, 中村雅史, 重粒子線治療後の膵癌切除症例の検討, 第43回日本膵切研究会, 2016.08.
593. 久留裕, 永井英司, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡治療を行った十二指腸NETの4例, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
594. 久野恭子, 森泰寿, 林昌孝, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 嚢胞空腸吻合術後の膵嚢胞性病変に対し腹腔鏡下膵体尾部切除術を施行した一例, 第26回九州内視鏡下外科手術研究会, 2016.09.
595. 久保真, 森瞳美, 甲斐昌也, 山田舞, 中村雅史, 西村令喜, 大佐古智文, 有馬信之, 大城戸政行, 山口倫, トリプルネガティブ乳癌のバイオマーカーとしてのBRCAnessとPD-L1発現, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
596. 久永佳奈, 浦岡未央, 永吉絹子, 永井俊太郎, 梁井公輔, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 中村雅史, 抗凝固療法中に特発性腸間膜血腫を認めた一例, 第52回日本腹部救急医学会, 2016.03.
597. 吉田真樹, 大内田研宙, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 小田義直, 水元一博, 中村雅史, 膵癌リンパ節転移巣におけるdesmoplasiaの検討
, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
598. 岩本直也, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 久保真, 中村雅史, CT検査で偶発的に発見された乳癌症例の検討, 第45回九州乳癌治療研究会, 2016.08.
599. 河田純, 甲斐昌也, 巣山久実, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 乳癌術後化学療法中の発熱性好中球減少を契機として発症したガス壊疽の1例, 第13回日本乳癌学会九州地方会, 2016.03.
600. 加来啓三, 岡部安博, 栗原啓, 野口浩司, 小川智子, 中村雅史, 膵腎移植患者へのエベロリムス使用経験, 第52回日本移植学会, 2016.09.
601. 加来啓三, 岡部安博, 栗原啓, 野口浩司, 小川智子, 中村雅史, 九州大学病院での膵臓移植, 第52回日本移植学会総会, 2016.09.
602. 加来啓三, 岡部安博, 栗原啓, 野口浩司, 小川智子, 中村雅史, エベロリムス56例の使用経験と有害事象の克服に向けて, 第36回九州腎臓移植研究会, 2016.07.
603. 加来啓三, 岡部安博, 栗原啓, 野口浩司, 小川智子, 寺坂壮史, 本山健太郎, 山本恵美, 中村雅史, 正しく安全な腎移植手術の普及を目指して―九州大学病院の取り組み―, 第36回九州腎臓移植研究会, 2016.07.
604. 岡部安博, 栗原啓, 加来啓三, 野口浩司, 小川智子, 本山健太郎, 中村雅史, 膵・腎移植グループにおける若手移植医育成の取組み, 第52回日本移植学会, 2016.09.
605. 奥田翔, 大内田研宙, 森山大樹, 梅野淳嗣, 江崎幹宏, 古賀裕, 平橋美奈子, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 小田義直, 中村雅史, ESDを繰り返したBarrett食道がんに対し手術加療を施行した一例, 第53回九州外科学会, 2016.05.
606. 奥村隆志, 大内田研宙, 森山大樹, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵周囲脂肪細胞から放出された遊離脂肪酸は膵癌細胞に取り込まれ、遊走・浸潤能を増強する, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
607. 遠藤翔, 仲田興平, 大内田研宙, 武居晋, 中山宏道, 阿部俊也, 肥川和寛, 奥村隆志, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, サリノマイシンは膵癌細胞のオートファジーを亢進させ、癌細胞増殖を抑制する, 第107回日本消化器病学会九州支部例会 第101回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.06.
608. 遠藤翔, 仲田興平, 大内田研宙, 水内祐介, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, 膵星細胞におけるオートファジーは、膵癌の成長と転移を促進する, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
609. 遠藤翔, 仲田興平, 大内田研宙, 阿部俊也, 肥川和寛, 奥村隆志, 佐田政史, 堀岡宏平, 水内祐介, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 小田義直, 中村雅史, 膵癌の癌関連線維芽細胞におけるオートファジーの役割, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
610. 永川裕一, 大塚隆生, 本田五郎, 中村慶春, 土田明彦, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の難度評価確立へ向けた課題と今後の取り組み, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
611. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 中村雅史 , 進行下部直腸癌に対する側方リンパ節郭清における腹腔鏡手術の有用性と適応, 第71回日本大腸肛門病学会学術集会, 2016.11.
612. 永吉絹子, 植木隆, 永井俊太郎, 梁井公輔, 真鍋達也, 中村雅史, 腹腔鏡補助下括約筋間直腸切除の安全性と有用性, 第84回大腸癌研究会, 2016.01.
613. 永吉絹子, 植木隆, 永井俊太郎, 梁井公輔, 真鍋達也, 中村雅史, 腸間膜内リンパ節転移を有する進行下部直腸癌症例における側方リンパ節郭清の意義, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
614. 永井俊太郎, 木下由美子, 植木隆, 永吉絹子, 梁井公輔, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 橋爪誠, 中村雅史, 下部直腸癌術後の排便機能およびQOLの検討, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
615. 永井俊太郎, 真鍋達也, 岩本直也, 米永晃子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下大腸手術における出血と対処法, 第78回日本臨床外科学会総会, 2016.11.
616. 永井俊太郎, 植木隆, 永吉絹子, 梁井公輔, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 潰瘍性大腸炎に対する腹腔鏡下大腸全摘術の有用性の検討, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
617. 永井俊太郎, 植木隆, 永吉絹子, 染井公輔, 真鍋達也, 中村雅史, ベッセルシーリングデバイス(LigaSure Maryland)を用いた腹腔鏡下側方郭清術, 第70回手術手技研究会, 2016.05.
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621. 永井英司, 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術後合併症低減を目指した高画質画像下の食道癌内視鏡手術の工夫, 第70回日本食道学会学術集会, 2016.07.
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626. 伊達健治朗, 大塚隆生, 藤本崇聡, 後藤佳登, 中島陽平, 木村英世, 松永壮人, 森泰寿, 持留直希, 宮崎哲之, 小田義直, 田中雅夫, 中村雅史, 多発主膵管型IPMNのclonalityの検証, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
627. 伊達健治朗, 大塚隆生, 後藤佳登, 中島陽平, 藤本崇聡, 森泰寿, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, IPMN由来微小浸潤癌の取り扱いと治療方針についての検討, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
628. 安森翔, 田中琢磨, 野崎哲史, 安永浩平, 三木正美, 宮ヶ原典, 高岡雄大, 藤山隆, 植田圭二郎, 立花雄一, 河邉顕, 大石嘉丈, 古賀裕, 小田義直, 森泰寿, 大塚隆生, 中村雅史, 嚢胞変性を伴い術前診断が困難であった膵神経内分泌腫瘍の1例, 第108回日本消化器病学会九州支部例会 第102回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2016.11.
629. 阿部俊也, 大内田研宙, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 小田義直, 中村雅史, 膵癌切除症例における術中腹腔洗浄細胞診の意義, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
630. 阿部俊也, 大内田研宙, 遠藤翔, 肥川和寛, 千々岩芳朗, 吉田真樹, 奥村隆志, 堀岡宏平, 佐田政史, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵癌腹膜播種形成を導く腹膜中皮細胞の新たな役割~防御から促進へ~, 第116回日本外科学会定期学術集会, 2016.04.
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660. 林昌孝, 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 浅山良樹, 古藤和浩, 中村雅史, 肛門部胆管癌術後の慢性胆管炎に対し抗菌薬動注が著効した一例, 第54回九州外科学会, 2017.05.
661. 野口浩司, 森瞳美, 山田舞, 加来啓三, 栗原啓, 甲斐昌也, 岡部安博, 久保真, 中村雅史, 乳癌と腎移植, 第14回日本乳癌学会九州地方会, 2017.03.
662. 野口浩司, 栗原啓, 岡部安博, 宮本京子, 加来啓三, 土本晃裕, 升谷耕介, 中村雅史, 腎移植における術前C1q-binding DSAの臨床的意義の検討, 第50回日本臨床腎移植学会, 2017.02.
663. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村宇大, 中村雅史, 膵腎同時臓移植患者における術前骨格筋量の影響, 第53回日本移植学会総会, 2017.09.
664. 木庭遼, 植木隆, 西堀麻衣子, 石田竜弘, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Oxaliplatin投与後直腸癌における組織中の白金分布と抗腫瘍効果との関連性の検討, 第55回日本癌治療学会学術集会, 2017.10.
665. 木村隆一郎, 森山大樹, 進藤幸治, 大内田研宙, 藤田逸人, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における高齢進行胃癌に対する集学的治療の現状, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
666. 木村隆一郎, 森山大樹, 進藤幸治, 大内田研宙, 藤田逸人, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 当科の高齢進行胃癌に対する腹腔鏡下胃切除の治療成績, 第27回九州内視鏡下外科手術研究会, 2017.09.
667. 堀川通弘, 宮坂義浩, 山田裕, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, Circumportal pancreasに対して腹腔鏡下尾側膵切除術を実施した1例, 第27回九州内視鏡下外科手術研究会, 2017.09.
668. 米永晃子, 永井英司, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術前3DCTにて明らかとなった脾腎シャントの二例, 第109回日本消化器病学会九州支部例会, 2017.05.
669. 米永晃子, 永井英司, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 当科における胃体上部腫瘍に対するLECSの臨床的特徴, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
670. 武居晋, 鄭彪, 大内田研宙, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 膵癌における肝・肺転移形成機序の相違に関する検討, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
671. 肥川和寛, 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵星細胞が誘導する新たな膵癌局所微小浸潤機序の解明, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
672. 肥川和寛, 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵オルガノイドを用いたリアルタイムイメージングによる新たな膵癌局所微小浸潤機序の解明, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
673. 肥川和寛, 大内田研宙, 岐部晋, 安藤陽平, 武居晋, 中山宏道, 阿部俊也, 遠藤翔, 奥村隆志, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵オルガノイドによる新たな膵癌局所微小浸潤機序の解明‐膵星細胞が誘導する基底膜破壊と間質浸潤‐, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
674. 肥川和寛, 大内田研宙, 安藤陽平, 岐部晋, 中山宏道, 武居晋, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵癌局所浸潤を先導するleading cell -膵星細胞がつくる膵癌局所微少環境の機序解明-, 第38回癌免疫外科研究会, 2017.05.
675. 肥川和寛, 大内田研宙, 安藤陽平, 岐部晋, 中山宏道, 武居晋, 阿部俊也, 遠藤翔, 奥村隆志, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 膵星細胞におけるEndo180発現の意義および治療標的因子としての検討, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
676. 肥川和寛, 奥村隆志, 大内田研宙, 岐部晋, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 水元一博, 中村雅史, 脂肪組織由来幹細胞は膵癌における癌関連線維芽細胞の供給源となり腫瘍形成を促進する, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
677. 寅田信博, 久保真, 三浦大典, 大内田研宙, 水内祐介, 藤村由紀, 早川英介, 甲斐昌也, 小田義直, 水元一博, 橋爪誠, 中村雅史, MALDI mass spectrometry imagingを用いた低分子代謝物プロファイリングによる乳癌組織中のenergy charge可視化, 第21回バイオ治療法研究会学術集会, 2017.12.
678. 藤本崇聡, 大塚隆生, 中村聡, 後藤佳登, 中島陽平, 伊達健治朗, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 持留直希, 小田義直, 中村雅史, 膵・胆管合流異常症術後の長期成績からみた治療戦略, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
679. 藤本崇聡, 大塚隆生, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 小田義直, 中村雅史, 胆嚢腫瘍における潜在的膵液胆管逆流現象の意義, 第34回日本胆膵病態・生理研究会, 2017.06.
680. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下手術, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
681. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸切除術後続発性会陰ヘルニア症例の検討, 第72回日本大腸肛門病学会学術集会, 2017.11.
682. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術の評価と課題, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
683. 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, stage Ⅳ大腸癌症例に対する外科的アプローチ, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
684. 土井篤, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における1型糖尿病に対する膵移植成績, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
685. 貞苅良彦, 﨑濱久紀子, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 術中超音波検査を利用した下腸間膜動脈血管分岐形態の認識, 第27回九州内視鏡下外科手術研究会, 2017.09.
686. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 左側結腸癌、直腸癌に対する腹腔鏡手術における術中超音波検査の応用, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
687. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔鏡大腸癌手術における術中超音波検査の応用, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
688. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, S状結腸癌及び直腸S状部癌に対するD3リンパ節郭清における左結腸動脈温存の是非, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
689. 貞苅良彦, 伊達聡美, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腫瘤形成性虫垂炎に対する非外科的治療の不成功予測因子, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
690. 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔内脂肪量からみた腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の難易度の検討, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
691. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 背側膵動脈に着目した腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
692. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵頭十二指腸切除後膵液瘻対策, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
693. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下脾温存膵体尾部切除術の短期成績及び術後脾梗塞に着目した長期成績, 第9回膵臓内視鏡外科研究会, 2017.12.
694. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下Warshaw手術の安全性の検討, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
695. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 大内田研宙, 真鍋達也, 永井英司, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除後膵液瘻に対する対処法とその成績~手術死亡率ゼロを目指して~, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
696. 仲田興平, 大塚隆生, 宮坂義浩, 大内田研宙, 真鍋達也, 永井英司, 中村雅史, 術前3D-CTシュミレーションを用いた腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
697. 仲田興平, 遠藤翔, 大内田研宙, 水元一博, 小田義直, 橋爪誠, 中村雅史, オートファージは膵星細胞の活性化に関与しており、その抑制は膵癌の進展を制御する, 第76回日本癌学会学術総会, 2017.09.
698. 中房祐樹, 加来啓三, 岡部安博, 栗原啓, 野口浩司, 小川智子, 中村雅史, 脳死膵臓移植における胃十二指腸動脈再建の意義, 第44回日本膵・膵島移植研究会, 2017.03.
699. 中房智樹, 甲斐昌也, 藤元静太郎, 伊達聡美, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 悪性転化した乳腺腺筋上皮腫の1例, 第14回日本乳癌学会九州地方会, 2017.03.
700. 中島陽平, 大塚隆生, 中村聡, 後藤佳登, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, 当科における分化型非機能性膵神経内分泌腫瘍切除症例の再発に関する検討, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
701. 中島陽平, 宮坂義浩, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 大塚隆生, 松田諒太, 大石善丈, 小田義直, 石神康生, 中村雅史, 膵管内管状乳頭腫瘍を疑い切除を行った十二指腸乳頭部腫瘍の1例, 第66回日本消化器画像診断研究会, 2017.02.
702. 中村聡, 大塚隆生, 中島陽平, 後藤佳登, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 最尾部膵管内乳頭粘液性腫瘍の治療方針の検討, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
703. 中村祥一, 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 二連銃式人工肛門造設後の傍ストーマヘルニアに対して腹腔鏡下Sugarbaker法を施行した一例, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
704. 中村祥一, 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅正彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌術前に機械的腸管前処置を契機に発症した重症Mg血症の一例, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
705. 中村雅史, 膵腫瘍の診断と治療Up to Date, 第1366回千葉医学会例会臓器制御外科学教室談話会, 2017.11.
706. 中村雅史, 膵腫瘍の診断と治療 ~最近の話題~, 第33回相模消化器研究会, 2017.07.
707. 中村雅史, 膵腫瘍の診断・治療~EvidenceとExperience~, 第6回鹿児島パンクレアスセミナー, 2017.11.
708. 中村雅史, 膵疾患における腹腔鏡手術の現況と展望, 第25回日本消化器関連学会週間 第59回日本消化器病学会大会 第94回日本消化器内視鏡学会総会 第21回日本肝臓学会大会 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
709. 中村雅史, 膵癌患者の栄養療法-最近の知見-, 第32回日本静脈経腸栄養学会学術集会, 2017.02.
710. 中村雅史, 膵癌の診断・治療の最前線, 地域がん診療連携拠点病院特別講演会, 2017.02.
711. 中村雅史, 膵癌に対する集学的治療~EvidenceとExperience~, 第12回膵癌術前治療研究会, 2017.10.
712. 中村雅史, 膵・胆道腫瘍の診断と治療, 平成28年度荒尾外科系臨床医会学術講演会, 2017.03.
713. 中村雅史, ビッグデーに基づく腹腔鏡下膵切除の保険適応拡大とNCDを用いた前向き術前登録制度が果たす役割, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
714. 中村雅史, Minimally Invasive Surgery時代の手術環境と筋弛緩, 第24回外科フォーラム, 2017.07.
715. 中村雅史, 「Advanced laparoscopic pancreatectomy」Advanced DP, 第9回膵臓内視鏡外科研究会, 2017.12.
716. 中山和典, 大西秀哉, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 今泉晃, 巣山久美, 中村雅史, Hedgehogシグナルを標的とした癌幹細胞制御療法の可能性, 第30回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2017.11.
717. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 腹腔鏡下胃癌膵上縁郭清のための新たな個別立体外科解剖学の構築, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
718. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 永井英司, 中村雅史, 当科における鏡視下食道癌手術, 第27回九州内視鏡下外科手術研究会, 2017.09.
719. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 進藤幸治, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 縦隔内腫瘍に対して腹臥位鏡視下手術を施行した5例, 第71回日本食道学会学術集会, 2017.06.
720. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 進藤幸治, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 郭清すべき組織の可動性向上を目指した3Dシミュレーションの導入, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
721. 大内田研宙, 永井英司, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 新たな個別立体外科解剖学に基づく腹腔鏡下胃癌手術, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
722. 大坪慶志輝, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 倉田加奈子, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌に対する化学療法, 第47回九州乳癌治療研究会, 2017.08.
723. 大塚隆生, 伴大輔, 中村慶春, 永川裕一, 田邊稔, 仲田興平, 森川孝則, 川井学, 本田五郎, 黒木保, 高折恭一, 三澤健之, 若林剛, 山上裕機, 山本雅一, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術におけるdifficulty score, The 6th SUMMER SEMINAR in OKINAWA, 2017.06.
724. 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 1.IPMN術前診断における経口膵管鏡の役割~腹腔鏡下膵切除術の時代を迎えて, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
725. 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大内田研宙, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍(PNET)の腫瘍内heterogeneityjから病態を考える, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
726. 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大内田研宙, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 主膵管型IPMNに対するERCPを用いた術前診断と治療成績, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
727. 大塚隆生, 後藤佳登, 仲田興平, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)導入期の注意点~腹腔内脂肪面積(VFA)に着目して, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
728. 大西秀哉, 中村勝也, 梁井公輔, 川元真, 藤村晶子, 大山康博, 中山和典, 山崎章夫, 中村雅史, HedgehogシグナルとTrkBシグナルとのクロストークの視点に立った小細胞肺癌に対する新規治療法開発, 第30回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2017.11.
729. 大西秀哉, 大山康博, 川元真, 山崎章生, 森崎隆, 中村雅史, 難治癌に対する新たなPDL-1発現制御療法の開発:Hedgehog signal制御療法, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
730. 大西秀哉, 山崎章生, 大山康博, 川元真, 中村雅史, 全人的治療を考慮した膵癌に対するHedgehogシグナル阻害治療の開発, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
731. 大山康博, 大西秀哉, 藤村晶子, 川元真, 山崎章生, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkB/脳由来神経栄養因子BDNFシグナル経路は膵癌の新規治療標的となる, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
732. 大山康博, 大西秀哉, 中山和典, 藤村晶子, 川元真, 山崎章生, 今泉晃, 中村雅史, Hedgehogシグナル阻害による膵癌患者の免疫寛容改善の可能性, 第30回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2017.11.
733. 倉田加奈子, 甲斐昌也, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中房祐司, 中村雅史, 非切除乳癌に対する内分泌療法の意義, 第53回九州内分泌外科学会, 2017.05.
734. 倉田加奈子, 久保真, 梅林雅代, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 森崎隆, 中村雅史, 再発トリプルネガティブ乳癌のがん幹細胞形質charactarizationと新規治療法の開発, 第21回バイオ治療法研究会学術集会, 2017.12.
735. 倉田加奈子, 久保真, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, Luminal B乳癌における予後予測因子としてのcell free DNAコピー数異常の解析, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
736. 川元真, 大西秀哉, 中山和典, 大山康博, 山崎章生, 中村雅史, 膵癌におけるC4orf47遺伝子の生物学的意義の解析, 第30回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2017.11.
737. 川元真, 大西秀哉, 大山博康, 山崎章生, 中村雅史, 選択的汎Trk阻害剤(0N0-8560570)は胆嚢癌に対し抗腫瘍効果を示すか, 第21回バイオ治療法研究会学術集会, 2017.12.
738. 川元真, 大西秀哉, 大山康博, 大薗慶吾, 山崎章生, 中村雅史, 脳由来神経栄養因子BDNF/神経栄養因子受容体TrkB/シグナル経路は胆嚢癌の悪性化に関与し新規治療標的となり得る, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
739. 川元真, 大西秀哉, 緒方久修, 村橋睦了, 山崎章生, 森崎隆, 中村雅史, 活性化リンパ球のrandom migration能は癌免疫療法の効果予測因子となりうる, 第23回国際個別化医療学会学術集会, 2017.10.
740. 川元真, 森崎隆, 許斐裕之, 中村雅史, 大西秀哉, 癌特異的な免疫監視機構の構築により良好な経過を得ているstageⅣ胃癌の1例, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
741. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 大坪慶志輝, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術における患者右側からの6番郭清のための術者右手ポート位置の検討, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
742. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 鏡視下胃癌手術における患者右側からの郭清の優位性と非劣性, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
743. 進藤幸治, 永井英司, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 当科における非治癒切除因子を持つ高度進行胃癌に対して行ったコンバージョン手術の検討, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
744. 進藤幸治, 永井英司, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 右鎖骨下動脈走行異常及び非反回下喉頭神経を伴う食道癌に対する鏡視下食道切除における左上縦隔郭清, 第71回手術手技研究会, 2017.05.
745. 進藤幸治, 永井英司, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 宮坂義弘, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 食道癌多発病変と遺残食道を含む頭頸部癌の発生, 第71回日本食道学会学術集会 第38回食道内視鏡外科研究会, 2017.06.
746. 進藤幸治, 永井英司, 久野恭子, 森山大樹, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 橋爪誠, 中村雅史, 当科における十二指腸腫瘍に対するLECSの現状と展望, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
747. 進藤幸治, J.Castillo, 永井英司, 大内田研宙, 永吉絹子, 森山大樹, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 早期胃癌に対する内視鏡的治療後、追加切除として当科で行われた腹腔鏡下胃切除術の治療成績, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
748. 真鍋達也, 木庭遼, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大塚隆生, 植木隆, 永井英司, 中村雅史, 重粒子線治療のためのスペーサー手術の経験, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
749. 真鍋達也, 馬場耕一, 三宅修輔, 古賀靖大, 永井俊太郎, 中村雅史, 能城浩和, Retrorectal tumorに対する腹腔鏡手術の適応, 第27回九州内視鏡下外科手術研究会, 2017.09.
750. 真鍋達也, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, クローン病の狭窄病変に対する腹腔鏡手術, 第109回日本消化器病学会九州支部例会, 2017.05.
751. 真鍋達也, 三宅修輔, 古賀靖大, 永井俊太郎, 中村雅史, 能城浩和, 腹腔鏡下側方郭清術における下膀胱動脈合併切除の影響, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
752. 真鍋達也, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 伊原栄吉, 江崎幹宏, 中村雅史, 消化管Behcet病に対する手術成績, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
753. 真鍋達也, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 画像所見から見た直腸癌側方転移の検討, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
754. 森瞳美, 久保真, 大城戸政行, 黒木祥司, 倉田加奈子, 山田舞, 甲斐昌也, 小田義直, 中村雅史, 若年性およびトリプルネガティブ(TN)乳癌におけるBRCAnessの検討, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
755. 森瞳美, 久保真, 大城戸政行, 黒木祥司, 山田舞, 甲斐昌也, 小田義直, 中村雅史, 乳癌における BRCAness と家族歴の検討, 第41回日本遺伝カウンセリング学会学術集会, 2017.06.
756. 森瞳美, 久保真, 倉田加奈子, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, 持続型G-CSF製剤(Pegfilgrastim)を併用した乳癌化学療法, 第21回バイオ治療法研究会学術集会, 2017.12.
757. 森瞳美, 久保真, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, Dose-dense AC療法に対する持続型G-CSF製剤(Pegfilgrastim)を用いた支持療法, 第25回日本乳癌学会学術総会, 2017.07.
758. 森瞳美, 久保真, 山口倫, 西村令喜, 大佐古智文, 有馬信之, 奥村恭博, 大城戸政行, 黒木祥司, 山田舞, 甲斐昌也, 小田義直, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌における免疫システムの役割―腫瘍浸潤リンパ球とPD-L1について―, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
759. 森泰寿, 大塚隆生, 藤本崇聡, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, ENGBDによる胆汁細胞診と胆汁中アミラーゼ値測定による胆嚢癌術前診断の可能性, 第53回日本胆道学会学術集会, 2017.09.
760. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 幽門側胃切除術後の膵体尾部腫瘍に対する残胃温存に配慮した膵切除術, 第39回日本癌局所療法研究会, 2017.06.
761. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下胆道拡張症手術の要点と当科の成績, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
762. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下肝葉切除術の導入とさらなる発展を目指して, 第11回肝臓内視鏡外科研究会, 2017.12.
763. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 成人例の先天性胆道拡張症に対する腹腔鏡下手術-これまでの経験と開腹手術との比較を含めて-, 第40回日本膵・胆管合流異常研究会, 2017.09.
764. 森泰寿, 大塚隆生, 中島陽平, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 主膵管型IPMNの治療戦略-ガイドラインに基づいた手術適応の再考と切除範囲決定-, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
765. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 進藤幸治, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術前3D-CTによる血管走行バリエーションの把握と、それに応じたリンパ節郭清について, 第71回手術手技研究会, 2017.05.
766. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 進藤幸治, 永吉絹子, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術の再建形式による胆石発生の検討, 第15回日本消化器外科学会大会, 2017.10.
767. 森山大樹, 永井英司, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 術前3D-CTで血管変異を把握することは、腹腔鏡下胃癌手術におけるリンパ節郭清に有用である, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
768. 松隈祐太, 升谷耕介, 田中茂, 土本晃裕, 栗原啓, 岡部安博, 中村雅史, 鶴屋和彦, 北園考成, 生体腎移植ドナーの血清尿酸値と0時間生検の細小動脈病変の検討, 第37回九州腎臓移植研究会, 2017.06.
769. 持留直希, 大石善丈, 宮崎哲之, 宮坂義浩, 古賀裕, 佐伯潔, 松田諒太, 田中雅夫, 中村雅史, 小田義直, 浸潤性胆嚢癌の予後はその前癌病変部のタイプによって異なる, 第76回日本癌学会学術総会, 2017.09.
770. 山本真大, 進藤幸治, 永井英司, 米永晃子, 永吉絹子, 平野敦士, 森山大樹, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 清水周次, 平橋美奈子, 小田義直, 中村雅史, , 急速に進展した食道癌肉腫と食道神経内分泌癌の併存癌に対して手術と化学療法が著効した1例, 第109回日本消化器病学会九州支部例会, 2017.05.
771. 山田豪, 藤井努, 井川学, 中村雅史, 村上義昭, 里井壯平, 江口英利, 永川裕一, 小寺泰弘, 山上裕機, 膵切離・断端処理の手術手技-膵体尾部切除術における脾静脈剥離-個別処理と脾静脈同時切断-, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
772. 山崎章生, 中山和典, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 中村雅史, 大西秀哉, Liprin α4は低酸素環境における膵癌悪性化に関与し、膵癌治療における新たな標的となりうる, 第30回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2017.11.
773. 山崎章生, 大西秀哉, 川元真, 今泉晃, 片野光男, 中村雅史, 転写因子RBPJ発現制御を介した膵癌に対する新規Hedgehogシグナル制御療法の開発, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
774. 三好圭, 相良亜希子, 岩本直也, 貞苅良彦, 甲斐昌也, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 当科における重症筋無力症患者に対してラパロリフトを用いた鏡視下拡大胸腺/胸腺腫摘出術の妥当性, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
775. 崎濱久紀子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 術後6年の長期生存が得られている直腸大細胞型神経内分泌癌の一例, 第79回日本臨床外科学会総会, 2017.11.
776. 佐藤優, 三好圭, 大津香奈絵, 中村祥一, 山田裕, 堀川通弘, 木村隆一郎, 﨑濱久紀子, 目井孝典, 大坪慶志輝, 貞苅良彦, 甲斐昌也, 岡部安博, 大内田研宙, 久保真, 大塚隆生, 中村雅史, 重症筋無力症合併胸腺術後1年での播種再発を否定できなかった1例, 第7回福岡胸部外科疾患研究会, 2017.07.
777. 甲斐昌也, 中房智樹, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 集学的治療により完全奏効となったVisceral crisis乳癌, 第14回日本乳癌学会九州地方会, 2017.03.
778. 甲斐昌也, 森瞳美, 久保真, 山田舞, 山田倫, 大佐古智文, 西村令喜, 有馬信之, 大城戸政行, 黒木祥司, 宮崎哲之, 小田義直, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌におけるTIL-EGFRの予後予測因子としての有用性, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
779. 後藤佳登, 大塚隆生, 岡山卓史, 藤井昌志, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科で治療を行った動脈接触切除可能境界(BR-A)膵癌27例の検討, 第12回膵癌術前治療研究会, 2017.10.
780. 後藤佳登, 大塚隆生, 岡山卓史, 藤井昌志, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 術前補助化学療法(NAC)を施行した動脈接触切除可能境界(BR-A)膵癌17例の検討, 第12回膵癌術前治療研究会, 2017.10.
781. 後藤佳登, 大塚隆生, 岡山卓史, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 小田義直, 中村雅史, , 胆嚢癌の術前診断における潜在的膵液胆管内逆流の検討, 第40回日本膵・胆管合流異常研究会, 2017.09.
782. 後藤佳登, 森泰寿, 大塚隆生, 中村聡, 中島陽平, 伊達健治朗, 藤本崇聡, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 大内田研宙, 永井英司, 中村雅史, 当科における膵上皮内癌の臨床病理学的検討と膵癌早期発見への展望, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
783. 後藤佳登, 森泰寿, 大塚隆生, 岡山卓史, 藤井昌志, 中村聡, 中島陽平, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 肝外胆管癌に対する術後補助化学療法の有用性に関する検討, 第53回日本胆道学会学術集会, 2017.09.
784. 後藤綾子, 麻生暁, 蓑田洋介, 小森圭司, 藤森尚, 伊原栄吉, 河邊顕, 鶴田伸一, 小田義直, 伊藤心二, 吉住朋晴, 前原喜彦, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 小川佳宏, 十二指腸乳頭部腫瘍のEUS進展度診断における胆管ステントの影響, 第110回日本消化器病学会九州支部例会 第104回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2017.11.
785. 栗原啓, 野口浩司, 久留裕, 加来啓三, 岡部安博, 土本晃裕, 升谷耕介, 中村雅史, 当科での腎ドナーに対する用手補助腹腔鏡下腎摘出術の検討, 第54回九州外科学会 第54回九州小児外科学会 第53回九州内分泌外科学会, 2017.05.
786. 栗原啓, 岡部安博, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 腎移植術前評価におけるPreformed DSAC1q の重要性, 第50回日本臨床腎移植学会, 2017.02.
787. 栗原啓, 岡部安博, 加来啓三, 野口浩史, 中村雅史, 当科における膵移植ベンチサージェリーの現状と手術手技の工夫, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
788. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍に対する腹腔鏡下尾側膵切除術の長期成績, 第9回膵臓内視鏡外科研究会, 2017.12.
789. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 慢性膵炎に対するFrey手術と膵頭十二指腸切除術, 第44回日本膵切研究会, 2017.08.
790. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 真鍋達也, 永井英司, 中村雅史, IPMN切除後の残膵サーベイランスの要点, 第117回日本外科学会定期学術集会, 2017.04.
791. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下手術, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
792. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 慢性膵炎に対する外科手術:25年間の成績, 第48回日本膵臓学会大会, 2017.07.
793. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 真鍋達也, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 転ばぬ先の杖―尾側膵切除後膵液瘻高リスク症例に対するDuVal変法, 第72回日本消化器外科学会総会, 2017.07.
794. 久留裕, 野口浩司, 岩本直也, 加来啓三, 栗原啓, 岡部安博, 土本晃裕, 升谷耕介, 中村雅史, 当科におけるハンドアシスト腹腔鏡下ドナー腎摘出術の臨床的検討, 第50回日本臨床腎移植学会, 2017.02.
795. 久留裕, 永井俊太郎, 伊達聡美, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 真鍋達也, 大塚隆生, 森山智彦, 江崎幹宏, 中村雅史, 腹腔鏡下に治療し得たクローン病による胃横行結腸瘻の1例, 第109回日本消化器病学会九州支部例会, 2017.05.
796. 久保真, 森崎隆, 倉田加奈子, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, 免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ奏効例における末梢血単核細胞の遺伝子発現変化, 第21回バイオ治療法研究会学術集会, 2017.12.
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870. Abe T, Nakata K, Mori Y, Miyasaka Y, Ohuchida K, Ohtsuka T, Nakamura M, Comparison of the prognostic value of preoperative factors in patients with pancreatic cancer., The 48th Annual Meeting of the American Pancreatic Association, 2017.11, Background; Recently, the preoperative nutritional and immunological factors of patients have been found to be associated with prognostic outcomes of malignant tumors. However, the clinical significance of these factors remains controversial in pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC). The aim of this study was to evaluate the prognostic value of these factors in predicting survival of patients with PDAC.
 Method: A retrospective study of 329 patients who underwent macroscopically curative resection for PDAC and 95 patients with noncurative factors who did not undergo resection was conducted to investigate the prognostic impact of tumor derived factors and patients derived factors including modified Glasgow Prognostic Score, prognostic nutritional index (PNI), the neutrophil/lymphocyte ratio (NLR), platelet/lymphocyte ratio and lymphocyte/monocyte ratio.Results: In the multivariate analysis for patients with resectable PDAC, PNI was an indepe
ndent factor for overall survival (OS) and disease-free survival (DFS). The median OS of patients with PNI≤45 was significantly shorter than that of patients with PNI >45 (17.5 vs. 36.2 months, respectively; P<0.001). The median DFS of patients with PNI≤45 was significantly shorter than that of patients with PNI>45 (9 vs. 19 months, respectively; P<0.001). In the multivariate analysis for patients with unresectable PDAC, only NLR was an independent prognosis factor. The median OS of patients with NLR>5 was significantly shorter than that of patients with NLR≤5 (2.7 vs. 8.9 months, respectively; P<0.001).Conclusions: PNI in patients with resectable PDAC and NLR in patients with unresectable PDAC may be useful as a prognostic predictor..
871. 﨑濱久紀子, 加来啓三, 岡部安博, 土井篤, 中村雅史, 高度心機能低下症例に対し脳死下膵腎同時移植を施行した1例, 第45回日本膵・膵島移植研究会, 2018.03.
872. 友杉隆宏, 森泰寿, 貞苅良彦, 大塚隆生, 中村雅史, EHLを用いた膵・胆管結石の内視鏡治療, 第112回日本消化器病学会九州支部例会, 2018.11, 膵・胆管結石に対して内視鏡的治療が積極的に行われ、Endoscopic mechanical lithotripsy(EML)、Extracorporeal shock wave lithotripsy (ESWL)により完全切石が得られる症例も増えてきた。一方、破砕困難な結石も存在するため、ステント交換による姑息的治療や外科治療が行われることもあるが、Electric hydraulic lithotripsy (EHL)が治療困難な膵・胆管結石の症例に有用であることもある。EHLは内視鏡デバイスの進歩により胆道鏡・膵管鏡を用いて直視下に使用することができ、安全かつ優れた治療効果が期待されるようになっている。当科では砕石困難な膵・胆管結石症例に対し経口胆道鏡/膵管鏡を用いて直視下にEHLを行っている。今回、EHLが有用であった3症例について、実際の手技動画を供覧し報告する。【症例】(1)EMLで破砕困難な積み上げ胆管結石例:総胆管内に10~25mmの結石を5個認め、EMLを行ったが結石が硬く破砕困難であった。SpyGlass Direct Visualization Systemtm (SpyGlass)を用いて直視下にEHLで破砕し、EM
Lを併用し切石した。(2)バスケット嵌頓例:総胆管内に石灰化を伴う8㎜の結石を認め、前医でEndoscopic sphincterotomy(EST)、切石を試みたがバスケット嵌頓をきたしたため当科紹介された。SpyGlassを用いて直視下に結石をEHLで破砕し、嵌頓を解除した後にバスケットの抜去を行うことができた。(3)主膵管閉塞をきたした膵石例:膵頭部主膵管に8㎜の結石を認め、尾側膵管は最大径5㎜に拡張していた。EST、Endoscopic pancreatic sphincterotomy (EPST)を行ったのちに、SpyGlass-DStmを膵管に挿入し、直視下に結石をEHLで破砕し、完全切石を行った。【結語】治療困難な膵・胆管結石症例に対して、経口胆道鏡/膵管鏡を用いた直視下EHL手技は有用である。.
873. 目井孝典, 加来啓三, 土井篤, 岡部安博, 小川智子, 中村雅史, 膵移植後の仮性動脈瘤破裂の2例, 第45回日本膵・膵島移植研究会, 2018.03.
874. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 土井篤, 中村雅史, 小児ドナーからの脳死下膵腎同時移植の一例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
875. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 土井篤, 岡部安博, 小川智子, 中村雅史, 小児ドナーからの脳死下膵腎同時移植の一例, 第38回九州腎臓移植研究会, 2018.07, 2010年に改正臓器移植法が施行され、15歳未満の小児からの臓器提供が可能となった。しかし、小児ドナーの数は依然少なく、グラフトサイズのミスマッチや機能面の問題が残る。今回、我々は、小児ドナーからの脳死下膵腎同時移植の1例を経験したので報告する。 症例は44歳男性。10歳から1型糖尿病を発症し、インスリン療法開始。徐々に腎機能低下を認め、33歳時に腹膜透析を開始、難治性腹膜炎のため36歳時に血液透析に変更。膵腎移植登録後、8年半の待機期間の後、今回移植候補となった。脳死ドナーは15歳未満児童、死因は外傷によるくも膜下出血、BMI 20以下、HbA1c 5.4%、Cr 0.36mg/dlと膵腎機能ともに良好であり、マージナル要素を認めなかった。また、本邦で6歳、9歳からの膵腎移植の報告もあり、移植可能と判断した。脳死下膵腎同時移植を施行し、術中合併症なく手術終了した。手術当日からインスリン、透析ともに離脱し、術後合併症も認めず第17病日退院とした。現在、移植後3ヶ月を経過しているが、拒絶反応を認めず、膵腎機能は良好なまま経過している。小児ドナーから成人への移植に際しては、グラフトサイズ、臓器機能を考慮する�
K要があるが、マージナル要素の少ないドナーからの移植は、手術、移植後成績に良好な影響を与える可能性があると考える。 .
876. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 土井篤, 岡部安博, 小川智子, 宮本京子, 中村雅史, エベロリムスプロトコールにおけるNon-DSA HLA抗体陽性症例の成績, 第54回日本移植学会総会, 2018.10.
877. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 中房佑樹, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, HLA classI、classII陽性症例の検討, 第54回日本移植学会総会, 2018.10, 抗体関連拒絶は、拒絶反応の重要な原因である。当院では、DSA陽性患者に対して術前にリツキサン投与等のトリートメントを行う一方、PRAscreeningでclassIまたはclassII陽性の患者に対しては無処置のまま生体腎移植術を施行している。当院におけるHLAclassI、classII陽性患者においての拒絶反応の有無に関して検討を行った。観察期間は、当院で免疫抑制剤のプロトコールがタクロリムス、エベロリムス、メドロールに変更になった2016年10月(以前は、エベロリムスではなくセルセプトを使用)から移植後1年の生検結果が出ている2017年5月までの症例(33例)で、DSAが陽性だった3例を除いた30例を対象とした。術前のPRAscreeningでclassIまたはclassII陽性だった群(PRA陽性群)11例と、PRAのclassI、classIIが全て陰性だった群(PRA陰性群)19例に分けて3ヶ月と1年のプロトコール生検で拒絶の所見(Borderlineを含む)の有無を調べた。結��L$O!"PRA 陽性群で5例(45%)、PRA陰性群で6例(32%)の拒絶を疑う所見を認めた。Fisher’s exact testでp値は0.35と2群間に有意差は認めなかったもののPRA陽性群で拒絶の可能性がやや高かった。今後、症例の数を増やすことで有意差が出てくる可能性がある。.
878. 木庭遼, 植木隆, 西堀麻衣子, 石田竜弘, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Oxaliplatin投与後の直腸癌組織における蛍光X線分析を用いた金属元素の分布測定, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04, 【背景・目的】Oxaliplatin (L-OHP)は第三世代白金錯体系の抗悪性腫瘍薬であり、癌細胞内のDNA鎖と共有結合し白金-DNA架橋を形成することでDNAの複製および転写を阻害することで作用する。そこで、腫瘍組織中の白金 (Pt)の集積量・分布と治療効果との関係に着目し、放射光蛍光X線分析を用いて切除腫瘍組織中におけるPt局在分布の可視化を試みた。L-OHP投与後の腫瘍組織中のPt及び生体必須金属の分布を蛍光X線分析で測定し、抗腫瘍効果との関連性を検討することで、L-OHPの腫瘍内動態や細胞活性の変化を明らかにする。【対象・方法】2011年~2014年に当科でL-OHPを含む術前化学療法後に手術を施行した直腸癌10例 (SD/PD3例、PR5例、CR2例) を対象とした。さらにL-OHP非投与症例2例をControlとした。直腸癌の切除標本に対して大型放射光施設SPring-8 / BL-37XUにて蛍光X線分析を行い、腫瘍組織中のPtと鉄(Fe)や亜鉛(Zn)といった生体内必須元素の集積・分布を��,Dj$7!"2=3XNEK!$N<#NE8z2L$dNW>2IBM}3XE*0x;R$H$N4XO"@-$r8!F$$7$?!#!Z7k2L![7V8wX線分析では、腫瘍間質においてCR症例 < PR症例 < SD/PD症例の順に、Ptの集積量が少なく、抗腫瘍効果の乏しい症例の方が有意にPtの集積が多かった。一方で腫瘍上皮では、PR症例とSD/PD症例でPtの集積に有意な差は認めなかったが、治療に伴う変性の強い症例ほど集積が多かった。また、ZnでもPtと同様に治療効果の乏しい症例ほど集積が有意に多かった。さらにL-OHPの投与期間や総投与量に関してはPtやその他の元素の集積との相関は認めず、予後や末梢神経障害などの副作用の程度に関しても相関は認めなかった。【考察】L-OHP投与後の直腸癌組織において、腫瘍間質組織中のPtの集積と抗腫瘍効果に負の相関を認めた。蛍光X線分析を用いることで、組織中の微細な白金元素の分布を可視化することができ、間質組織におけるL-OHPの薬剤送達や耐性機序の解明の一助となる可能性が示唆された。.
879. 木庭遼, 植木隆, 西堀麻衣子, 石田竜弘, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Oxaliplatin投与後の直腸癌組織における蛍光X線分析を用いた金属元素の分布測, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
880. 木庭遼, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 西堀麻衣子, 植木隆, 石田竜弘, 中村雅史, 放射光蛍光X線分析による白金錯体系薬剤の直腸癌組織内分布の可視化 , 第56回日本癌治療学会学術集会 , 2018.10, Direct monitoring of the local and trace distribution of platinum (Pt)-based drugs at the tumor region will provides critical benefit for assessment of treatment efficacy and for development of individualized therapeutic strategy. Elemental mapping by X-ray fluorescence (XRF) analysis is a technique that can identify, quantify, and locate elements within objects by detecting XRF (characteristic x-rays) stimulated by an excitation source, typically derived from a synchrotron. Recently some methods of measuring the distribution of drug delivery system (DDS) carrier by XRF analysis have reported, however its applications for human tumor tissue have never been reported. Therefore, we established a method to visualize and to quantify the distribution of several elements, including Pt in the human cancer tissues by synchrotron radiation XRF (SR-XRF) analysis. SR-XRF measurement was performed using beamline 37XU at SPring-8 (RIKEN, Hyogo). The tissue samples were irradiated with incident X-rays with an energy of 13.4 keV, a beam spot size of 5µm x 5µm, measurement time 0.1 s per point. The distributions of Pt, K, Ca, Fe, Cu and Zn were successfully visualized and quantified. The distribution and concentration of Pt were analyzed in cancer and normal tissues resected from 15 cases of advanced rectal cancer patients who received preoperative oxaliplatin-based chemotherapy. The concentration of Pt in the rectal tumor tissue was about 5 to 15 ppm and the detection limit of Pt was 2.80 ppm. Furthermore, there was a negative correlation between accumulation of Pt and response to Pt-based chemotherapy in the tumor stroma. The results suggest that XRF analysis is suitable to evaluation the distribution of Pt in the tumor tissues, and is useful for elucidating the mechanism of drug delivery in the microenvironment and of chemo-resistance to Pt-based drugs. .
881. 木村隆一郎, 大塚隆生, 友杉隆宏, 岡山卓史, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 嚢胞変性を伴う分化型非機能性膵神経内分泌腫瘍に関する検討, 第6回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2018.09, 目的: 膵神経内分泌腫瘍(PNET)はしばしば嚢胞変性を伴う。今回、嚢胞変性を伴う分化型PNETの臨床病理学的特徴および分子生物学的特徴を検討した。 対象と方法 :当科で切除を施行した単発性非機能性PNET 75例の臨床病理学的データを集積し、嚢胞変性を伴うPNETと伴わないものの間で比較検討した。また、免疫組織化学染色による解析が可能だった68検体を用いてGLP-1受容体(GLP-1R)、リン酸化mTOR、ソマトスタチン受容体2型(SSTR-2)の発現についても検討した。結果 : 男性38例、女性37例。年齢中央値57歳(23-80)。腫瘍径中央値は17mm(3-120)。嚢胞変性を14例(19%)に認めた。G1/ G2はそれぞれ55/20例、リンパ節転移を8例(11%)、同時性肝転移を3例(4%)に認めた。嚢胞変性を伴う症例は男性が有意に多く(79% vs 44%、p<0.05)、G1/G2の頻度に有意差を認めなかった(G2:21% vs 28%、p=0.62$
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882. 木村隆一郎, 宮坂義浩, 友杉隆宏, 岡山卓史, 中村聡, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, Borderline resectable膵癌に対するGEM+nab-PTXを用いた術前治療の有用性, 第112回日本消化器病学会九州支部例会, 2018.11, 【背景】Borderline resectable (BR)膵癌は、外科切除単独ではR0切除率が低く、切除による予後延長効果を得ることができないため、BR膵癌に対しては術前化学療法または化学放射線療法を行うことが一般的になってきており、海外のコンセンサス会議でもBR膵癌に対しては術前治療が推奨されている。GEM+nab-PTX(GnP)療法は切除不能膵癌に対する国内第Ⅲ相試験で著明な腫瘍縮小効果を示し、術前治療のレジメンとして期待される。今回、BR膵癌に対するGnP療法の有用性について検討を行った。【対象】2010年から2017年までに当科で加療を行ったBR膵癌84例中GnP療法を施行した34例(GnP群)と切除を先行した26例の短期・長期成績の比較を行った。【結果】両群間で年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値、胆道ドレナージの有無に有意差を認めなかった。動脈接触・浸潤例(BR-A)はGnP群が28例(88%)で、切除先行群が6例(23%)とGnP群で有意に多かった。またGnP群の29例(85%)で切除術� $r9T$C$?!#=Q<0$NFbLu$OGnP群でPD21例、DP4例、TP3例、MP1例、切除先行群でPD23例、DP3例であった。動脈合併切除をGnP群1例、切除先行群5例で行い、門脈合併切除をGnP群で16例、切除先行群で16例に行った。周術期成績はGnP群で有意に手術時間が短く(GnP:425分/切除先行:509.5分)、出血量が少なく(GnP:750ml /切除先行:1324ml)、R0切除率が高く(GnP:100%/切除先行:77%)、術後合併症と在院日数は両群間で差を認めなかった。観察期間中央値はGnP群403.5日、切除先行群320.5日で、全体での2年生存率はGnP群が90.2%、切除先行群が30.2%とGnP群が有意に良好であった。【結語】BR膵癌に対する術前GnP療法はR0切除率を含めた周術期成績を向上させ、予後を改善する可能性が示唆された。.
883. 木村隆一郎, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 倉田加奈子, 中村雅史, 腋窩リンパ節転移が疑われる患者に対する針生検の精度と腫瘍因子, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
884. 木村隆一郎, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 倉田加奈子, 中村雅史, 転移が疑われる腫大腋窩リンパ節に対する穿刺吸引細胞診の精度, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
885. 堀川通弘, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 当科における術前化学療法を行った進行胃癌症例の検討, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06.
886. 堀川通弘, 宮坂義浩, 山田裕, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 門脈輪状膵を伴う多発SPNに腹腔鏡下尾側膵切除を施行した1例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
887. 片山直樹, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, Barret食道癌に対して施行した術前化学療法が著効し、CRとなった一例, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11.
888. 米永晃子, 肥川和寛, 大内田研宙, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵オルガノイドを用いた浸潤性膵管癌の新たな局所微小浸潤機序の解明, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06, 【背景・目的】管状構造を持つ浸潤性膵管癌の間質への浸潤様式は、未だ不明な点が多い。今回、我々は膵癌オルガノイドを用いて、in vitroで管状構造をもつ浸潤性膵管癌を再現し、リアルタイムイメージングで基底膜破壊から間質浸潤に至る局所微小浸潤の様子を観察し、その機序を検討した。【方法】ヒト膵癌切除組織より、膵癌オルガノイドと膵星細胞(Pancreatic stellate cells; PSC)を樹立し、コラーゲンゲル内で3次元培養を行い、オルガノイドの浸潤様式をタイムラプスで観察した。また定量的RT-PCR、RNA干渉による抑制実験、マウス同所移植モデルを用いオルガノイド浸潤に関連する因子を検討した。【結果】膵癌オルガノイドは極性をもつ管状構造を呈し、ラミニンα5、コラーゲンⅣで染色される基底膜構造を有していた。ゲル内で、膵癌オルガノイドを単培養、PSCとの間接共培養、直接共培養で浸潤様式を比較したところ、直接共培養群では他2群と比較して基底膜構造、管状構造を失い、ゲル内へ浸潤するオルガノイド数が有意に増加した(P<0.01)。さらに、基底膜破壊の前� $K$OPSCのオルガノイドへの直接的なコンタクトを認めた。基底膜関連因子は、ヒト膵癌細胞ではMMP2、MMP9、MT1MMPは低発現でTIMP2のみ高発現であり、PSCではMMP9の発現はほとんどなく、MMP2、MT1MMP、TIMP2は高発現であった。MMP2、MT1MMPをノックダウンしたPSCは、ゲル内への浸潤オルガノイド数を減少させ(P<0.01)、マウス同所移植でも、基底膜破壊、間質浸潤を抑制した。【結語】PSCに発現するMT1MMPはTIMP2を介してPSCの分泌するMMP2と結合し、MMP2を活性化させ、膵癌オルガノイドへの直接的なコンタクトにより基底膜を破壊し間質浸潤を促進している可能性がある。.
889. 武居晋, 大内田研宙, 中山宏道, 肥川和寛, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌微小肝転移における癌関連線維芽細胞の誘導と好中球細胞外トラップ(NETs), 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【背景】好中球細胞外トラップ(NETs)は好中球が自らのDNAの網を細胞外に放出し、微生物を捕捉・殺傷する機構として2004年に報告され、近年は薬剤性の肺線維化や癌の進展に関与していることが報告されている。一方、癌関連線維芽細胞が膵癌の進展を促進することは広く知られており、肝転移巣においても癌関連線維芽細胞が早期に誘導される。NETsが肺の線維化を促進することから、膵癌肝転移巣での癌関連線維芽細胞の誘導においてもNETsが促進的に働き、肝転移形成に関与する可能性がある。【目的】膵癌の肝微小転移巣の癌関連線維芽細胞の誘導におけるNETsの役割を明らかにする。【方法】膵癌自然発生マウスであるKPCL(LSL-Kras G12D/+ ;LSL-Trp53 R172H/+; LSL-Luciferase ;Pdx-1 -Cre)マウス及び肝転移モデルマウスにNETs阻害剤であるDNase Iを投与し、肝転移におけるDNase Iの影響を検討した。また、C57BL/6マウスの骨髄から分離した好中球マウス由来の膵癌細胞と共培養し、相互作用を検討した。【結果】生後8週からDNase Iを投与したKPCLマウ��9$Ocontrol群と比較して有意に生存期間が延長し、肝転移も抑制された。しかし、生後13週から投与を開始した群では肝転移は抑制されたものの、生存期間は延長しなかった。また、GFPを導入した癌細胞の脾注肝転移モデルでは微小転移巣に好中球の集簇がみられ、DNase I投与群では肝転移形成が抑制された。脾注2日後の微小肝転移巣をGFP,α-SMAの免疫染色で観察すると、DNase I投与群ではGFP陽性の癌細胞の数は少なく、α-SMA/GFPの面積比、α-SMA陽性の病変の割合とも低かった。マウスの好中球とKPCマウス由来の癌細胞を間接共培養すると好中球のNETs形成が促進された。【結語】NETs阻害剤であるDNase Iの投与で自然発癌マウスおよび脾注肝転移モデルで肝転移形成は抑制されたことから、膵癌の肝転移形成においてNETsが促進的に作用することが示唆された。また、その過程でα-SMA陽性の癌関連線維芽細胞の誘導も抑制されたことから、NETsが癌関連線維芽細胞の誘導を促進することで肝転移形成を促進している可能性が示唆された。.
890. 武居晋, 大内田研宙, 中山宏道, 肥川和寛, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌肝転移での癌関連線維芽細胞局所誘導における好中球細胞外トラップ(NETs)の役割に関する検討 , 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11, 【背景】好中球細胞外トラップ(NETs)は好中球が自らのDNAの網を細胞外に放出し,微生物を捕捉・殺傷する機構として2004年に報告され,近年は肺線維化や癌の進展に関与していることが報告されている.一方,癌関連線維芽細胞(CAF)が膵癌の進展を促進することは広く知られており,肝転移巣においてもCAFが早期に誘導される.NETsが肺の線維化を促進することから,膵癌肝転移巣でのCAFの誘導においてもNETsが促進的に働き,肝転移形成に関与する可能性がある.【目的】膵癌の肝微小転移巣のCAFの誘導におけるNETsの役割を明らかにする.【方法】膵癌自然発生マウスであるKPCLマウスに細胞膜非透過性DNA染色剤を投与してNETsを染色することで病巣内のNETsの形成を評価した.膵癌細胞を脾注する肝転移モデルマウスにNETs阻害剤であるDNase Iを投与し,肝転移形成におけるDNase Iの影響を検討した.さらに,好中球と膵癌細胞および肝転移巣のCAFの由来とされる肝星細胞の共培養を行い,それらの相互作用を検討した.【成��S![KPCLマウスの病巣内でDNA染色剤による染色が確認され,病巣内でNETsが誘導されていることが示唆された.GFPを導入した癌細胞の脾注モデルでは微小転移巣にCAFの出現に先立って好中球の集簇がみられ,DNase I投与群では肝転移形成が抑制された.また,微小肝転移巣をGFP,α-SMAの免疫染色で観察すると,DNase I投与群ではGFP陽性の癌細胞数は少なく,α-SMA/GFPの面積比も有意に低かった.好中球と癌細胞を間接共培養すると好中球のNETs形成が促進され,NETsを誘導した好中球と肝星細胞との間接共培養では肝星細胞の遊走能が亢進した.【結論】NETs阻害剤であるDNase Iの投与により肝転移形成およびCAFの誘導が抑制され,NETsが肝星細胞の遊走能を亢進させたことからNETsがCAFの誘導を促進することで肝転移形成を促進している可能性が示唆された..
891. 入村泉, 中島一郎, 渕之上昌平, 丸橋繁, 鳴海俊治, 中村雅史, 大段秀樹, 鈴木康之, 若井俊文, 丸山通広, 足立智彦, 宮城重人, 江口英利, 嶋村剛, 岡島英明, 外山博近, 窪田敬一, 膵移植後の1型糖尿患者における膵島関連自己抗体陽性率~多施設共同研究~, 第45回日本膵・膵島移植研究会, 2018.03.
892. 藤本崇聡, 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術PPPD-IIAにおけるBraun吻合の術後胃内容排出遅延に対する影響についての検討, 第35回日本胆膵病態・生理研究会, 2018.06.
893. 藤本崇聡, 森泰寿, 大塚隆生, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 小田義直, 中村雅史, 膵・胆管合流形態と胆嚢癌部、非癌部の臨床病理組織学的背景の検討, 第35回日本胆膵病態・生理研究会, 2018.06.
894. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 傍ストーマヘルニアに対する外科治療, 第43回日本大腸肛門病学会九州地方会・第34回九州ストーマリハビリテーション研究会, 2018.10, 【はじめに】傍ストーマヘルニアはストーマ造設後の頻度の高い合併症の一つであり、術後のQOLに大きく影響する。傍ストーマヘルニアを予防するために後腹膜経路での人工肛門造設が有用とされるが、残存結腸の状態によっては適用できないこともある。一方で種々の傍ストーマヘルニア修復術が報告されているが、挙上腸管の管腔温存や再発率などの課題も残っている。今回我々は、傍ストーマヘルニア発症のリスク因子を検証すると共に、我々が行っている後腹膜経路による人工肛門造設や腹腔鏡下ヘルニア修復術を供覧する。【対象・方法】2004~2015 年までに当科で結腸人工肛門造設を行った97症例について、傍ストーマヘルニアの有無で短期手術成績を比較し、傍ストーマヘルニア発症のリスク因子の検証を行った。肥満傾向、腹壁瘢痕ヘルニア合併は有意な傍ストーマヘルニア発症リスク因子であった。また、二連銃式結腸人工肛門造設術後に傍ストーマヘルニアを生じた症例に行ったSugarbaker法による腹腔鏡下ヘルニア修復術を含めて実際の手術ビデオを供覧する。.
895. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 手術既往のある右側結腸癌症例に対する腹腔鏡下手術, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, 【はじめに】腹部手術既往のある症例に対する腹腔鏡手術は、腹腔内の癒着により影響を受ける。今回我々は、右側結腸癌に対して腹腔鏡手術を施行した症例において、腹部手術既往が与える影響を検討した。【症例】2010年8月より2018年5月までに当院において原発性右側結腸癌に対して腹腔鏡補助下右側結腸切除術ならびに右半結腸切除術を施行した177例において臨床病理学的検討を行った。【結果】手術既往の無い症例は96例、手術既往を有する症例は81例で、開腹移行を要した症例は、それぞれ1例、3例であった。術中出血量や排ガスまでの日数、術後在院日数、採取リンパ節個数などに有意差は認めず、手術時間についても手術既往例で長い傾向があったが有意差を認めなかった(268分 vs 279分、p=0.15)となった。小手術既往症例(n=59)と大手術および複数回手術既往症例(n=22)の間には有意差を認めなかった。【まとめ】腹部手術既往のある症例においては、癒着剥離などのために手術時間が長くなる傾向があるが、術後経過や採取リンパ節の個数�� K:9$rG'$a$:!"INc$HF1Ey$G$"$k$H9M$($i$l$?!#.
896. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 悪性リンパ腫の消化器病変に対する外科治療を含めた治療戦略, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【はじめに】悪性リンパ腫は化学療法に対する感受性が高く、内科的治療が主体となる。しかし、消化管原発あるいは消化器病変を伴う悪性リンパ腫については、合併する種々の病態やその高い化学療法感受性故に緊急で外科的治療の介入を要することがある。化学療法の開始前に消化器病変の切除を行うことが望ましいが、時には切除困難な症例や消化器病変が判明しないままに化学療法が導入される例があるため、外科治療介入のタイミングについて個々の症例により熟慮を要する。今回我々は、消化器病変を伴う悪性リンパ腫に対して腸管切除術を施行した症例において、そのタイミングやアプローチによる予後への影響を検討した。【症例】2009年9月より2017年12月までに当院において悪性リンパ腫の消化器病変に対して手術を施行した24例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は64.5歳(32-86歳)、男女比は3:1であった。開腹手術例は9例で、腹腔鏡補助下手術例は15例であった。【結果】13例がdiffuse large B-cell lymphoma (DLBCL)��G!"_IK&@-%j%s%Q
897. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Stage IV大腸癌症例に対する治療戦略, 第73回日本大腸肛門病学会学術集会, 2018.11, 【目的】Stage IV大腸癌患者においては、遠隔転移巣ならびに原発巣がともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると大腸癌治療ガイドラインに記載されている。しかし、そのタイミングや適応について一定の見解はなく、再発や予後の予測は難しい。当科においても転移巣を含めた全切除を最終目標として治療計画を立てており、原発巣が切除可能であれば、原発巣切除後に化学療法を行いつつ転移巣の経過観察を行い、可能であれば切除術を予定する。今回我々は、Stage IV大腸癌に対して原発巣切除術を施行した症例において、その後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2010年8月より2017年8月までに原発性大腸癌に対して手術を施行した884例のうち、原発巣切除を施行したStage IV大腸癌94例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は62歳(18-86歳)、男女比は42:52であった。全症例の生存期間中央値は18か月で、無増悪生存期間中央値は12か月であった。転移臓器数で分��`$9$k$H!"C10lB!4oE>0\!JM1a)65例、他臓器転移(M1b)29例であった。【成績】転移臓器数で分類すると、単一臓器転移症例(M1a)のMSTは51ヶ月、2臓器では34ヶ月、3臓器以上でわずか8ヶ月と転移臓器数が増加するとともに有意に予後不良であった(p<0.0001)。同時性に転移巣切除術を併施した症例は25例で、異時性に施行した症例は28例であった。転移巣切除群では転移巣切除不能群に比し有意に生存期間ならびに無増悪生存期間の延長を認めた(OS:p<0.0001;中央値54 vs 26か月、DFS:p = 0.0002;中央値35 vs 12か月)。転移巣を同時性に切除した症例と異時性に切除した症例の間には有意差を認めなかった。【結論】転移巣切除可能な症例においては、積極的な外科的治療が望ましいと考えられた。原発巣切除後に化学療法期間や観察期間を設けることで、転移巣切除が有効な症例を選別できる可能性がある。QOLを重視した治療計画を立てるために有効な治療戦略と考えられた。.
898. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Stage IV大腸癌症例に対する外科的治療戦略, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04, 【目的】Stage IV大腸癌患者においては、遠隔転移巣ならびに原発巣がともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると大腸癌治療ガイドラインに記載されている。しかし、そのタイミングや適応について一定の見解はなく、再発や予後の予測は難しい。当科においても転移巣を含めた全切除を最終目標として治療計画を立てており、原発巣が切除可能であれば、原発巣切除後に化学療法を行いつつ転移巣の経過観察を行い、可能であれば切除術を予定する。今回我々は、Stage IV大腸癌に対して原発巣切除術を施行した症例において、その後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2010年8月より2017年8月までに原発性大腸癌に対して手術を施行した884例のうち、原発巣切除を施行したStage IV大腸癌94例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は62歳(18-86歳)、男女比は42:52であった。全症例の生存期間中央値は18か月で、無増悪生存期間中央値は12か月であった。開腹手術例は
8例で、腹腔鏡補助下手術例86例のうち開腹移行した症例は7例であった。【成績】同時性に転移巣切除術を併施した症例は25例で、異時性に施行した症例は28例であった。転移巣切除群では転移巣切除不能群に比し有意に生存期間ならびに無増悪生存期間の延長を認めた(OS:p<0.0001;中央値54 vs 26か月、DFS:p = 0.0002;中央値35 vs 12か月)。転移巣を同時性に切除した症例と異時性に切除した症例の間には有意差を認めなかった。【結論】転移巣切除可能な症例においては、積極的な外科的治療が望ましいと考えられた。原発巣切除後に化学療法期間や観察期間を設けることで、転移巣切除が有効な症例を選別できる可能性がある。QOLを重視した治療計画を立てるために有効な治療戦略と考えられた。.
899. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 大腸癌肝転移切除症例の臨床病理学的背景と予後, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11, 【目的】大腸癌治療ガイドラインによると、Stage IV大腸癌患者における遠隔転移巣や再発巣については、ともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると記載されている。また、積極的な遠隔転移巣の切除による予後改善効果についても徐々に報告が積み重ねられつつある。当科においても、原発巣切除を優先した上で化学療法を含めた集学的治療を行いつつ転移巣切除のタイミングを計っている。遠隔転移巣を含め治癒切除可能症例では積極的に外科的切除術を予定する。今回我々は、肝転移巣の切除術を施行した症例において、レトロスペクティブに臨床病理学的な検討を行い、前後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2013年7月より2017年12月までに原発性大腸癌による肝転移に対して手術を施行した35例のうち、原発巣切除を施行した大腸癌35例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は63歳(18-86歳)、男女比は18:17であった。全症例の生存期間中央値は27か月で、無増悪生存期間中央値は
13か月であった。【成績】同時性肝転移症例22例と異時性肝転移症例13例の間に全生存期間および無増悪生存期間の有意な差は認めなかった。また、転移巣を同時性に切除した症例と異時性に切除した症例の間には有意差を認めなかった。しかしながら全症例の5年生存率は83.8%であり、治癒切除が可能であれば長期予後が望めることを示唆していた。【結論】同時性・異時性に関わらず、切除が可能な大腸癌肝転移症例においては、積極的な外科的治療が望ましいと考えられた。転移巣切除のタイミングでは有意差は認めていないが、原発巣切除後に化学療法期間や観察期間を設けることで、外科的治療が有効とは言えない症例を選別できる可能性がある。QOLを重視した治療計画を立てるために有効な治療戦略と考えられた。.
900. 藤井昌志, 増田隆明, 脇山浩明, 清水大, 野田美和, 神山勇太, 吉川幸宏, 佐藤晋彰, 黒田陽介, 江口英利, 大塚隆生, 中村雅史, 三森功士, 膵癌関連遺伝子ASAP2の癌進展に関わる機序解明と新たな治療標的としての可能性, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09.
901. 藤井昌志, 増田隆明, 脇山浩明, 胡慶江, 黒田陽介, 伊藤修平, 江口英利, 大塚隆生, 中村雅史, 三森功志, 免疫応答予測スコアCytolytic activity(CYT)値は肝細胞癌の独立予後規定因子である, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
902. 藤井昌志, 増田隆明, 倉光正太郎, 北川彰洋, 清水大, 吉川宏幸, 野田美和, 胡慶江, 鶴田祐介, 黒田陽介, 伊藤修平, 江口英利, 大塚隆生, 中村雅史, 三森功士, iMPAQT法を用いた膵癌における治療標的となるmetabolic pathway同定の試み, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
903. 藤井昌志, 増田隆明, 江口英利, 黒田陽介, 三森功士, 中山敬一, 中村雅史, iMPAQT法を用いた膵癌における治療標的となるmetabolic pathway同定の試み, 第3回大分肝胆膵研究会, 2018.09.
904. 土本晃裕, 松隈祐太, 川井康弘, 植木研次, 中川兼康, 山田俊輔, 加来啓三, 土井篤, 岡部安博, 升谷耕介, 中野敏昭, 中村雅史, 北園孝成, 腎移植レシピエントにおける血清アルブミンの重要性, 第38回九州腎臓移植研究会, 2018.07.
905. 土井篤, 岡部安博, 加来啓三, 中村雅史, 当科における1型糖尿病に対する膵移植成績, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
906. 堤親範, 仲田興平, 森 泰寿, 宮坂義浩, 大塚隆生, 石神康生, 小田義直, 中村雅史, 石灰化を伴う嚢胞構造と充実性病変が混在した膵腫瘍の1例 , 第69回日本消化器画像診断研究会, 2018.08, 症例は66歳女性。HbA1c高値を指摘され、悪性腫瘍鑑別目的のCTで膵尾部に18mmの嚢胞性病変を指摘されたが、明らかな悪性所見はなく、経過観察されていた。1年後に病変の増大を指摘され、当院紹介となった。造影CTと造影MRIで膵尾部に中心部石灰化と辺縁に微小な嚢胞構造を伴う、25mmの漸増性造影パターンを示す腫瘤を認めた。EUSでは石灰化と思われる高エコー域を伴う充実性腫瘤と嚢胞変性を疑う低エコー域を認めた。ERCPで主膵管に異常は指摘されず、造影圧を上げても嚢胞との交通を認めなかった。膵液細胞診はclass Iであった。腫瘍マーカーはCA19-9 60.4U/ml、Span-1 44.4U/mlであった。なお、EUS-FNAは播種のリスクを考慮して施行しなかった。SPNを疑い腹腔鏡下膵体尾部切除術を施行した。肉眼所見は25mm大の比較的境界明瞭な蜂巣状白色調腫瘤であった。病理組織所見では23mm×18mm×26mmの高分化型管状腺癌の所見であった。今回、術前画像と病理診断に乖離を認めた膵腫瘍の1例を経験したので報告す� $k!#.
907. 貞苅良彦, 中村雅史, Prediction of Negative Outcomes in Non-Surgical Treatment for Appendiceal Abscess, 第54回日本腹部救急医学会総会, 2018.03, 【Aim】Non-surgical treatment (NST) for appendiceal abscess is occasionally converted to emergent operation. The predictive factors for unsuccessful outcomes are unclear.【Methods】34 patients with appendiceal abscess were initially treated conservatively. The patients were divided into the conservative group and the conversion group with surgical conversion. Risk factors for the conversion group were investigated.【Results】8 patients were converted to surgical management at ca 5.5 days of NST. An abscess size >40mm and a lower rate of improvement in WBC were significant factors for predicting conversion. Conversion to an operation in the early period (<5 days) contributed to a significantly shorter hospital stay and lower hospital cost.【Conclusion】Contributing factors in predicting unsuccessful outcomes for NST include an abscess size >40mm and a low rate of improvement in WB
C on the 1st day of antibiotic treatment..
908. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 中村雅史, 側方郭清を伴う腹腔鏡下直腸癌術後排尿障害の長期経過, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, 【背景】欧米を中心に推奨されるCRTと比較し、進行直腸癌手術における側方郭清の意義はいまだcontroversialである。その理由として、側方郭清が長期予後改善に与える影響が不明瞭であるだけでなく、排尿障害を中心とした合併症が多いことが挙げられる。我々は下膀胱動脈切離が排尿障害を有意に引き起こすことを報告してきた(Manabe et al, in press)。しかしながら排尿障害の程度には個人差があり、速やかに改善する症例も少なくない。今回、排尿障害の長期経過を調べることで、長期排尿障害に寄与する因子を検討した。【方法】2008年から2018年まで当科で行った側方郭清を伴った腹腔鏡下直腸癌手術80例を対象とした。下膀胱動脈温存群(46例)、下膀胱動脈切除群(34例)(片側切除もしくは両側切除)に分類し、各々の排尿障害の発生率を検討した。【結果】80例中、術後排尿障害は27例(33.8%)に発生した。下膀胱動脈温存群に比べ切除群では有意に排尿障害発生率が高かった(29.6% vs 55.9%, P<0.005)。さらに片側切除群(25例)と両側切除��2!J9例)を比較すると両側切除群で高率に排尿障害が発生した(44.0% vs 88.9%, P=0.047)。片側切除群では25例中23例(92.0%)が排尿障害をきたさない、もしくは術後2か月以内に排尿障害が改善するのに比べ、両側切除群は9例中4例(44.4%)で排尿障害が3か月以上続いた(P=0.03)。【まとめ】排尿障害は術後のQOLを著しく低下させる。術後補助療法を速やかおこなうために、可能であれば下膀胱動脈は温存すべきと思われる。ただし片側切除であれば、比較的速やかに排尿障害は改善するため、腫瘍学的根治度を考慮しながら治療方針を決定すべきである。.
909. 貞苅良彦, 永井俊太郎, 永吉絹子, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔鏡下手術における術中超音波検査を応用した下腸間膜動脈血管分岐形態の把握, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
910. 仲田興平, 長尾吉泰, 赤星朋比古, 大塚隆生, 永川裕一, 中村慶春, 三澤健之, 中村雅史, 内視鏡外科診療ガイドラインの作成に向けて―膵疾患―, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, 腹腔鏡下膵切除術の最初の報告は、1994年にGagnerら報告した腹腔鏡下幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(LPD)である。本邦では、1996年頃から腹腔鏡下膵切除術の報告が散見される。腹腔鏡下膵切除の保険収載に関しては2006年に「腹腔鏡補助下膵体尾部切除術および核出術」がリンパ節郭清を必要としない良性および低悪性腫瘍に対する先進医療として認可され、2012年に「腹腔鏡下膵体尾部腫瘍切除術」が「原則としてリンパ節郭清を伴わないもの」という限定条件付きで保険収載され、2016年には限定条件が「原則として周辺臓器および脈管の合併切除を伴わないもの」に変更になり、腹腔鏡下手術の膵体尾部癌に対する適応拡大が認められた。同年「腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術」が「原則として脈管の合併切除およびリンパ節郭清切除を伴わないもの」という限定条件付きで保険収載された。今後これらの術式の症例数は増加していくと考えられる。今回膵部門に関してはCQ1 腹腔鏡下膵体尾部切除術は推奨できるか?CQ2良性腫瘍および低悪性度腫瘍に対する腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術は�� d>)$G$-$k$+!)$N#2$D$NCQを作成した。これらのCQに対して現在ガイドラインを作成中でありその経過を報告する。仲田 興平、長尾 吉泰、赤星 朋彦、大塚 隆生、永川 裕一、中村 慶春、三澤 健之、中村 雅史.
911. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除における術前3Dシミュレーションの有用性の検討, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 腹腔鏡下膵切除における術前3Dシミュレーションの有用性の検討Preoperative 3-dimentional anatomical image assessment for laparoscopic pancreatectomy.<はじめに>腹腔鏡手術では開腹手術に比べて鉗子自由度の制限、視野制限があり、術前に解剖を把握しておくことが重要である。しかし膵と周囲血管の関係は立体的であるため、通常のCT画像による正確な解剖、位置関係の予測や、手術チーム内での情報共有は困難である。我々は腹腔鏡下膵体尾部切除術(LDP)の術前に膵実質と周囲血管を抽出し3次元画像解析による解剖の正確な把握を試みている。このうち脾動脈(SPA)に関しては膵から離れている症例を非埋没型、SPAが膵に埋没している症例を埋没型と分類し、背側膵動脈(DPA)に関してはその分布を確認している。今回我々は3Dシミュレーションの有用性および上記分類の臨床的意義を検討した。<方法>SYNAPSE VINCENT(FUJIFILM)を用いて膵実質と周囲血管を抽出、3D画像による再構築を行っている。埋没型、非埋没型に関しては実際の手術ビデオを検討し、それ��>$l$N%?%$%W$G$NSPA確保に要した時間を検討した。また、DPAの分布に関してはSPA、CHA分岐部を起点としSPA方向をプラス、CHA方向をマイナスと定義し、起点からの距離でDPAの分布を計測、SPA根部周囲(+-20mm)でのDPA分枝の有無を確認した。<結果>術前にシミュレーションで検討した50症例中、埋没型は16例、非埋没型は34例であった。実際の手術ビデオでの検討が可能であったLDP症例(埋没型11例、非埋没型19例)のうち埋没型では11例すべて実際に膵に埋没していた。このうち10例(90.9 %)でSPA確保の際に総肝動脈からSPAにかけての十分な剥離によるスペースの確保が必要であった。さらにSPA確保に要した時間(中央値)は埋没型31.5分(14分~101分)、非埋没型8.5分(3.5分~45分)であり埋没型で有意に延長していた(p < 0.01)。またDPAの分布は-13.4mmから65.2mmであり(中央値10.8mm)、SPA根部周囲(起点から20mm以内)にDPA
が分岐する症例は30例(65.2%)であった。この時SPA根部の確保の際に露出されたDPAは術前のシミュレーションで全例認識可能であり、術中に損傷した症例はなかった。<結語>埋没型、非埋没型に分類することはSPAのアプローチ方法の決定および、LDPの難易度指標に役立つ可能性があり、DPAの認識は安全なSPA確保に有用であった。以上より3Dシミュレーションは膵周囲の立体的な解剖関係を正確に把握することが可能でありLDPの安全性の担保に役立つ可能性がある。.
912. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下脾温存尾側膵切除における術前3Dシミュレーション, 第7回サマーセミナーin OKINAWA, 2018.07, 当科では膵低悪性度腫瘍に対しては臓器温存の観点から可及的に脾臓しており、症例に応じて血管温存術もしくはWarshaw手術を選択している。 また、膵臓周囲の血管は脾動静脈を始めとして膵と複雑な立体関係を構成しており、特に脾動脈(SPA)が膵に深く埋没している場合、SPA根部の確保や血管温存術の難易度が高くなると考えている。我々は腹腔鏡下膵体尾部切除術(LDP)の術前にSYNAPSE VINCENT(FUJIFILM)を用いた3次元画像解析による解剖の正確な把握を試みている。このうちSPAに関しては膵から離れている症例を非埋没型、膵に埋没している症例を埋没型と分類している。また、SPAから分岐する小動脈(背側膵動脈;DPA)の分布に関してはSPA、総肝動脈(CHA)分岐部を起点としSPA方向をプラス、CHA方向をマイナスと定義し、起点からの分布を計測しており、膵実質から剥離が行われることが多いSPA 根部周囲(+-20mm)でのDPAの有無を特に重視している。 術前シミュレーションで検討した50症例中、埋没型は16例、非埋没型は
��慨例であり、埋没型と評価された16例は診断通り全て埋没型であった。手術ビデオでの検討を行った症例(埋没型11例、非埋没型19例)のうち埋没型では10例(90.9 %)でSPA確保の際にCHAからSPAにかけての十分な剥離によるスペースの確保が必要であり、直接SPAを確保できた症例は1例のみであった。さらにSPA確保に要した時間(中央値)は埋没型31.5分(14分~101分)、非埋没型8.5分(3.5分~45分)であり埋没型で有意に延長していた(p < 0.01)。またDPAの分布は-13.4mmから65.2mmであり(中央値10.8mm)、SPA根部周囲(起点から20mm以内)にDPAが分岐する症例は30例(65.2%)であった。この時SPA根部の確保の際に露出されたDPAは術前のシミュレーションで全例認識可能であり、術中に損傷した症例はなかった。 埋没型、非埋没型に分類することはSPAのアプローチ方法の決定および、LDPの難易度指標に役立つ可能性があり、DPAの認識は安全なSPA確保に� M-MQ$G$"$C$?!#:#2s$OK\8!F$$N7k2L$*$h$SEv2J$K$*$1$kLSPDPの手技を供覧いただく.
913. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下尾側膵切除における術前3Dシミュレーションの有用性の検討, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11, <はじめに>郭清を伴う尾側膵切除の際、脾動脈(SPA)の根部処理は必須であるが、SPAはしばしば膵背側に埋没しておりその確保が困難なことがある。またSPA根部付近では膵実質と交通する背側膵動脈(DPA)を認めるため出血の原因となる。我々はSPA根部の膵実質への埋没の程度から非埋没型、埋没型に分類しそれらの実際の手術遂行における有用性について検討した。<方法>良悪性疾患を含む38例に3D画像再構築を行い、さらに手術ビデオを参照し、埋没型、非埋没型のそれぞれのSPA確保に要した時間を測定した。またDPAはSPA根部付近(30mm以内)から分岐するものの有無を確認した。<結果>術前3D画像評価により埋没型は17例、非埋没型は21例と診断した。正診率は埋没型が14例(82.4%)、非埋没型が18例(85.7%)であった。実際の手術では、埋没型では13例(92.9 %)でSPA確保の際に総肝動脈からSPAにかけての十分な剥離によるスペースの確保が必要であり、直接SPAを確保できたのは1例の��_$G$"$C$?!#$5$i$KSPA確保に要した時間(中央値)は埋没型(26.4分)で非埋没型(8.0分)より有意に延長していた(p < 0.01)。<結語>3Dシミュレーションは膵周囲の立体的な解剖関係を正確に把握することが可能で、郭清を伴う尾側膵切除術の際にも安全性の担保に役立つ可能性がある。.
914. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵空腸吻合法及び術後膵液瘻に対する正中創オープンドレナージによる管理, 第48回日本創傷治癒学会, 2018.11, <はじめに> 膵頭部十二指腸切除後(PD)の死亡率は2.8%と報告されており、その原因として最も重要である術後膵液瘻の発生率は10-20%と高い状況である。そのため膵液瘻発生率の改善には安全な膵空腸吻合法の定型化が重要である。 一方PD後膵液瘻の予防法が確立されていない現状では、術後膵液瘻発生後に適切な対応を行い、致死的状況に至らせないように制御することが高い死亡率の改善に重要である。膵液瘻の程度によっては術後に留置したドレーンによる管理だけでは不十分であり、その結果として仮性動脈瘤形成を形成し、出血を生じることがある。当科では術後膵液瘻に対してドレナージが不十分な症例に対しては積極的に正中創を開放しドレナージを行っている。今回当科における膵空腸吻合法および術後膵液瘻管理の方法および成績を報告する。<方法> 膵空腸吻合はこれまで主に柿田変法を用いていたが、最近は膵実質空腸吻合を垂直マットレス縫合で行うBlumgart変法(m-BA)を導入している。 術後管理に関しては当科ではPD後には閉鎖式ドレーンを2~3本留置し、術後(
?賊、3日目に排液アミラーゼ値を測定。膵液瘻の所見がなければ原則術後3日以内に抜去している。術後腹腔内膿瘍が疑われる場合にはCTを撮影し、液体貯留が確認された症例はドレナージが不十分と判断し、ベッドサイドもしくは透視室で正中創を5-7cm開放して膿瘍腔を直接確認し、開放ドレナージを行っている。<結果>  2010年1月から2017年12月までに当科で膵頭部十二指腸切除を行った448例を解析した。術後膵液瘻は64例(14.1%)に認めたが在院死は認めなかった。Blumgart変法での膵液瘻発生率(6/73; 8.8%)は柿田変法での発生率(52/346; 15.3%)に比べて低かった。 術後膵液瘻に対して40例に対してはドレーナージチューブによる経過観察を継続したが、22例に対して正中創の解放を行った。術後出血はドレナージチューブ群で1例認めたが正中創解放群では認めなかった。<まとめ> 当科における膵液瘻の発生率はこれまでの報告とほぼ同等であるが、膵空腸吻合の定型化および術後の適切な膵液瘻管理がPD後死亡率ゼロにつながっていると考えられる。
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915. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵空腸吻合法の成績, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06, <はじめに>膵頭部十二指腸切除後(PD)の膵液瘻は時に致命的な結果をもたらす。そのため安全な膵空腸吻合法の定型化は重要である。当科では以前は主に柿田変法を用いていたが、最近は膵実質空腸吻合を垂直マットレス縫合で行うBlumgart変法を導入しており、その手技および柿田変法の成績との比較を報告する。<対象、方法>2010年1月から2017年12月までに当科で膵頭部十二指腸切除を行った448例を解析した。このうち346例に対して柿田変法(K法)を、また、73例に対してBlumgart変法(B法)を、さらに29例に対してはその他の吻合法を行った。柿田変法およびBlumgart変法に対して臨床的膵液瘻(ISGPS2016基準grade B以上)の発生率の変化を検討した。<結果>膵液瘻の発生率は448例中64例(14.3%)であった。吻合法別の検討ではK法での発生率は15.3%(52/346)であったのに対して、B法での発生率は8.8%(6/73)であり、B法で膵液瘻発生率が減少する傾向を示した(P =0.11)。正��og972$K8BDj$7$F$5$i$K8!F$$r9T$C$?!#@5>og972A4BN$G$Ng91UaqH/@8N($O27.3%(56/205)であった。このうち、K法での発生率は30.2%(46/152)であるのに対して、B法での発生率は14.3%(4/28)であり、正常膵でも後者で膵液瘻発生率が低い傾向を示した(P =0.06)。448例中、手術死亡を認めなかった。<結語>Blumgart変法が膵液瘻の発生率を減少させる可能性が示唆された。.
916. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下脾動静脈温存尾側膵切除術およびWarshaw手術の方法および両術式に関するメタアナリシスの結果報告, 第45回日本膵切研究会, 2018.08.
917. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下脾動静脈温存尾側膵切除術およびWarshaw手術の方法および腹腔鏡下脾温存術に関するメタアナリシスの結果報告, 第10回膵臓内視鏡外科研究会, 2018.11.
918. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における術後脂肪肝の対策リスクファクターの検討, 第13回膵癌術前治療研究会, 2018.10, <はじめに>膵広範切除術後(膵頭十二指腸切除;PD、膵全摘術;TP)に脂肪肝が発生することは良く知られており、当科でも以前から術後脂肪肝対策として膵酵素多量補充療法(パンクレリーパーゼ 900-1800mg/day)を行ってきた。さらに、最近、脂肪肝に対してL-Carnitineの投与が効果を認めるとの報告があり、術後脂肪肝患者に対してカルニチン製剤であるエルカルチン(1800md/day)の投与を行ったところ8例中7例で脂肪肝の指標であるCT値(household unit;HU)の改善を認めた(Nakamura et al, pancreas, 2016)。しかしながら術後血清カルニチン値と脂肪肝の関連は不明である。今回我々は当科における膵切除後脂肪肝に対する方策および脂肪肝に与える血清カルニチン値の影響を検討したので報告する。<方法>21名の膵切除患者(PD19例、TP2例)に対して術後血清カルニチンおよびその分画(アシルカルニチン値、遊離カルニチン値)を測定し、膵切除後肝CT値(HU)との関連を検討した。<結果>術後肝CT値の� Cf1{CM$O42.2HU±21.3HUであった。術後総カルニチン値、遊離カルニチン値、アシルカルニチン値の中央値はそれぞれ45μmo/L, 36μmo/L, 6μmo/Lであり、21例中13例が術後低カルニチン血症と診断された。さらにHU値に影響を与える因子を解析したところ単変量解析では術後下痢の有無およびアシルカルニチン/遊離カルニチン比が術後HU値と有意に関連していたが多変量解析ではアシルカルニチン/遊離カルニチン比が術後低HU値と有意に関連していた。<まとめ>術後脂肪肝の予測因子として血清カルニチン分画の測定は有用であり、またカルニチンの投与が術後脂肪肝を改善する可能性がある(Nakamura et al, 2017 pancreatology)。.
919. 中房祐樹, 相原健吾, 新田直柔, 奥山希, 中岡佑輔, 濱口百合子, 大津由莉, 勝田仁, 中村雅史, 後藤昌史, 岩田博夫, 安波洋一, 新しい膵島皮下移植法による免疫抑制剤を必要としないマウス膵島同種移植拒絶反応制御法, 第45回日本膵・膵島移植研究会, 2018.03.
920. 中房祐樹, 永吉絹子, 貞苅良彦, 米永晃子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 真鍋達也, 佐伯潔, 小田義直, 中村雅史, 直腸癌壁内転移と鑑別に難渋した内痔核硬化療法後に生じた直腸壁内膿瘍の一例, 第112回日本消化器病学会九州支部例会, 2018.11.
921. 中島陽平, 大塚隆生, 岡山卓史, 中村聡, 後藤佳登, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 嚢胞変性を伴う分化型非機能性膵神経内分泌腫瘍に関する検討, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06.
922. 中島陽平, 大塚隆生, 岡山卓史, 中村聡, 後藤佳登, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵神経内分泌腫瘍核出術症例に関する検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
923. 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における腫瘤形成性膵炎切除例の検討, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06.
924. 中村聡, 貞苅良彦, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 岡山卓史, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵液中exosomeを利用した膵癌診断バイオマーカーの有用性, 第112回日本消化器病学会九州支部例会, 2018.11, 【背景と目的】膵癌は早期診断が困難であり、予後改善のためには早期診断法の開発が急務である。近年、診断バイオマーカーとしてexosomeが注目されている。Exosomeは各種細胞から分泌される小胞で、RNAやタンパク質が安定して内包されている。我々は膵液中exosomeに内包されるmicroRNAを解析し、膵癌の診断に有用であるかを検討した。【方法】術前ERCP下に膵液採取が可能であった膵癌症例27例を対象とした。対照群は慢性膵炎症例8例とした。まず膵液から超遠心法を用いexosomeの抽出を試みた。次にexosome及び全膵液よりmiR21、miR155の発現解析を行い、膵癌診断能を血清CA19-9値及び膵液細胞診と比較した。【結果】電子顕微鏡で膵液中に小胞の存在を確認し、さらにWestern blotting法で同小胞にCD63、CD81、TSG101の発現を認め、小胞がexosomeであることを確認した。Exosome-miR21 (ex-miR21)、ex-miR155は共に膵癌症例において慢性膵炎症例より有意に発現が高かった(p<0.001、p=0.008$
B!K!#0lJ}!"A4g91U$G$Og94b>INc$HK}@-g91j>INc$N4V$K�miR21、miR155の発現に有意差を認めなかった(p=0.08、p=0.61)。Ex-miR21、ex-miR155のAUCはそれぞれ0.90、0.89で、血清CA19-9 (AUC=0.68)と比較して有意に膵癌診断能が高かった(p=0.04、p=0.04)。膵液細胞診、ex-miR21、ex-miR155の膵癌正診率はそれぞれ74%、83%、89%であった。膵液細胞診では偽陰性が9例(33%)あったが、そのなかでex-miR-21、ex-miR-155は共に9例中7例の膵癌症例を診断することができた。【結語】膵液中ex-miR21、ex-miR155は膵癌診断のバイオマーカーとして有用である可能性がある。.
925. 中村聡, 貞苅良彦, 岡山卓史, 中島陽平, 後藤佳登, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵液中exosomeを利用した膵癌診断バイオマーカーの検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
926. 中村勝也, 大西秀哉, 尾立西市, 大薗慶吾, 梁井公輔, 中村雅史, 肺癌における神経栄養因子受容体TrkBの治療標的としての可能性, 第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2018.12.
927. 中村勝也, 大西秀哉, 尾立西市, 大薗慶吾, 梁井公輔, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkBは肺癌の治療標的となり得る, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09.
928. 中村雅史, 膵臓外科 Up To Date, The 7th Chugai Oncology in SHINANOMACHI, 2018.10.
929. 中村雅史, 膵疾患の診断と治療 up-to-date, 第3回大分肝胆膵研究会, 2018.09.
930. 中村雅史, 膵癌治療について~外科の立場から~, さいたま肝胆膵フォーラム2018, 2018.11.
931. 中村雅史, 膵癌ガイドライン~外科治療における課題, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06.
932. 中村雅史, 膵がん外科治療の最近の話題, 第10回熊本消化器癌研究会, 2018.06.
933. 中村雅史, 膵・胆道領域疾患のMinimally Invasive Surgery, 第105回東北膵胆道疾患検討会, 2018.07.
934. 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術の現状と展望, 第21回岩手内視鏡外科研究会, 2018.05.
935. 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除のトラブルシューティング, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11.
936. 中村雅史, 特別講演, 第1回北陸ラパロ消化器外科セミナー, 2018.03.
937. 中村雅史, 中級者までの腹腔鏡下膵切除術, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12.
938. 中村雅史, 高難度腹腔鏡手術導入時の問題点について, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
939. 中村雅史, 解剖学から見た鏡視下左側切除術の術式と理念, Web講演会 外科“How I Treat”シリーズ, 2018.12.
940. 中村雅史, State of the Art; Minimally Invasive Pancreatic Resection, 7th Reduced Port Surgery Forum 2018 in Sapporo, 2018.08.
941. 中村雅史, R,BR,UR-Conversion膵癌に対する手術療法, 桜山Pancreatic Cancer Seminar2018, 2018.05.
942. 中山和典, 大西秀哉, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 今泉晃, 巣山久美, 中村雅史, CD24/SHHシグナル経路を標的とした癌幹細胞特異的分子標的治療の開発, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
943. 中山和典, 大西秀哉, 一宮脩, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 今泉晃, 中村雅史, PTPN3を標的とした新規免疫治療の開発:リンパ球におけるCD3-PTPN3活性化経路解析, 第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2018.12, 【背景】我々は、活性化リンパ球でprotein tyrosine phosphatase non-receptor type3(PTPN3)の発現が亢進すること、および、PTPN3発現抑制によりリンパ球の増殖能、運動能、細胞傷害活性化が亢進すること、即ち、PTPN3がリンパ球の免疫チェックポイントとして作用している可能性を新たに見出した。【目的】活性化リンパ球におけるPTPN3発現メカニズム、癌局所におけるPTPN3制御機構を、リンパ球の活性化に重要な経路であるNF-kBを中心に検証した。【材料と方法】1)健常人末梢血よりPBMC(peripheral blood mononuclear cell)を分離し、抗CD3抗体、IL-2を用いてリンパ球を活性化した。2)活性化リンパ球に対し、PDTC(NF-kB阻害剤)、癌細胞培養上清(SUIT-2, PANC-1, AsPC-1)、サイトカイン(TGFβ,IL-10)を添加しPTPN3分子の発現変化を検証した。3)PBMCにおけるPTPN3分子の発現をrealtime PCR、Western blotにて検証した。4)PBMCにおけるNF-kBの発現をELISA法で検証した。5)FACS
を用いてCD3+ / CD3-T細胞を分取した。【結果】1)PTPN3はリンパ球活性化の時間依存性に発現が亢進した。2)CD3-T細胞ではなく、CD3+T細胞において、活性化によりPTPN3発現が亢進した。3)リンパ球の活性化によりNF-kBの発現の上昇を認めた。4)活性化リンパ球に対し、PDTC(NF-kB阻害剤)および癌培養上清、サイトカイン(TGFβ)を添加することにより、PTPN3の発現が低下した。【結語】活性化リンパ球におけるPTPN3発現にNF-kBが関与していることが示唆された。今後、PTPN3とNF-kBを中心に、リンパ球内のシグナル経路に関してさらに解析を続ける予定である。.
944. 中山宏道, 大内田研宙, 安藤陽平, 岐部晋, 武居晋, 肥川和寛, 厳子龍, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 藤田逸人, 永井俊太郎, 岡部安博, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 腫瘍由来VEGFCはリンパ管内皮のクリアランスを促進しリンパ節転移に関わる, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
945. 中山宏道, 大内田研宙, 安藤陽平, 岐部晋, 武居晋, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌転移の新知見:癌細胞塊のリンパ管内皮透過性亢進による転移形成促進機構の発見, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【背景】膵癌においてリンパ節転移は高頻度に認められ、予後因子であることが知られている。近年他癌腫で新たなリンパ節転移の機序としてSpheroidを形成した癌細胞集団がリンパ管内皮細胞を押しのけるように浸潤していく形態が報告されているが、膵癌においては同様の転移機序に関して明らかになっていない。【目的】膵癌細胞とリンパ管内皮細胞の相互作用を検討し、新たな転移機序を明らかにするとともにその機序に関わる因子を検討する。【方法】ヒト膵癌細胞株・膵癌自然発生マウス由来癌細胞株を用いて作成したSpheroidのリンパ管内皮細胞によるmonolayerへの浸潤形態を観察し、各細胞株を比較検討した。この浸潤形態に関わるSpheroid凝集能、リンパ管内皮への接着能を細胞株毎に検討した。さらに、癌培養上清とVEGFC添加や、VEGFCをノックダウンした細胞株を用いて、浸潤形態の変化を検討した。癌培養上清でのVEGFC蛋白をELISAで、細胞株におけるVEGFCのmRNAをRT-PCRで解析した。ヒト切除標本でのHE染色、VEGFC・D2-40などの免疫染色を� 9T$C$?!#!Z7k2L![g94b:YK&3t$dg94b<+A3H/@8%^%&%9M3Mh4b:YK&3t$r;HMQ$7$F:n@.$7$?Spheroidは2D・3D両方において、細胞集団を形成した状態でリンパ管内皮を押しのけるように浸潤していく形態をとることが明らかになった。細胞株によりこの浸潤形態の形成能に差を認め、癌培養上清やVEGFC添加で形成能が上昇し、VEGFCをノックダウンした細胞株では形成能が低下した。この浸潤形態と、Spheroid凝集能・リンパ管内皮への接着能・上清中のVEGFC蛋白発現・細胞株のVEGFC mRNAの発現について、相関を検討したところVEGFC(上清中の蛋白・細胞株のmRNA共に)の発現が相関を認めた。切除標本において原発巣周囲のリンパ管内やリンパ節内にVEGFC高発現のクラスターを多く認めた。【結語】in vitro・免染像において、膵癌のリンパ行性転移においてSpheroidの特性に関連する新たな機序の関与が示唆され、その浸潤形態にVEGFCが関わっている可能性が示された。今後これらの転移機序のさらなる解明が微小リンパ節転移制御に寄与するものと考えられる。.
946. 知念澄志, 加来啓三, 目井孝典, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, 当科における腎移植後悪性腫瘍の検討, 第54回日本移植学会総会, 2018.10, 【背景】近年腎移植の長期成績は向上してきているが、さらなる改善の余地があると思われる。そのひとつに、悪性腫瘍がレシピエントの死因の上位を占めていることから、早期発見や早期治療などの対策は重要である。今回、当科における腎移植後の悪性腫瘍について検討した。【対象と方法】2000年7月から2015年7月までに当科で施行した腎移植症例761例(生体腎移植:656例、献腎移植:105例)を対象とし、悪性腫瘍の発生率、腫瘍の種類、発見の契機、転帰を検討した。【結果】悪性腫瘍の発生率は6.4%(49 /761例)であった。腫瘍の種類は、大腸癌(12例)、皮膚癌(7例)、自己腎癌(6例)、乳癌(5例)、肺癌(4例)の順に多かった。発見の契機は、自覚症状が20例、検診が29例であった。発癌した症例の転帰は、9例が癌関連死に至った。9例のうち発見契機が自覚症状であったものは7例であり、検診に比べて多かった。【考察】今回の検討では移植後のフォローアップにおいて、検診を契機に悪性��pag$H?GCG$5$l$k%1!<%9$,A4INc$NH>?t0J>e$"$C$?!#$5$i$K<+3P>I>u$G$NH/8+Nc$h$j$b4b4XO";`$,>/$J$$$H$$$&FCD'$,$"$C$?!#$^$?0lHL=8CD$HHf3S$7$F!"HiIf4b(本検討は0.9%)と自己腎癌(本検討は0.8%)の発癌率が高い傾向であった。これらは一般がん検診ではスクリーニングの難しいものであり、腎移植後に合わせたがん検診を検討する必要がある。.
947. 知念澄志, 加来啓三, 岡部安博, 土井篤, 久保真, 中村雅史, 両側腎動脈瘤に対して自家腎移植を施行した一例, 第38回九州腎臓移植研究会, 2018.07, 腎動脈瘤は偶発的に見つかることが多く、その罹患率は0.1%と言われている。治療は、体内での瘤切除、腎摘後の瘤切除+自家腎移植、血管内治療などがある。症例は62歳女性。左乳癌を指摘され、術前検査の造影CTで両側腎動脈瘤を指摘された。左腎動脈本幹に25mmの動脈瘤を認め、瘤から血管が2分岐するなど複雑な形態であった。今後の乳癌手術、および術後化学療法の可能性を考慮すると可能な限り腎機能温存が望ましいと考え、左自己腎摘除+血管形成+自家腎移植を先行して施行することとした。手術は用手補助腹腔鏡下左腎摘術の後、Bench surgeryで瘤切除、血管形成を行い、左外腸骨動静脈に自家腎移植を行った。術後経過は良好で、自家腎移植から4週間後に、左乳癌に対し左乳房切除+センチネルリンパ節生検を施行した。現在Cr 0.58mg/dlと腎機能良好であり、乳癌術後再発もなくホルモン療法で経過観察中である。.
948. 知念澄志, 加来啓三, 岡部安博, 土井篤, 久保真, 中村雅史, 腎動脈瘤に対し自家腎移植を行った後に乳癌根治術を施行した1例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
949. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 超音波凝固切開装置を用いたロボット手術による膵上縁郭清の導入とその定型化, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11, 我々は2013年にロボットを導入したが、その後定着しなかった。この1因は鏡視下で親しんだ超音波凝固切開装置を用いない手技の導入であった。現在も、超音波凝固切開装置はロボットの利点である関節機能がないため膵上縁郭清ではその使用は限定されている。国外では患者右側に2本のアームをセットし、超音波凝固切開装置による膵上縁郭清が行われているが、国内のポートセッティングの多くは患者左側に2本のアームがあり、通常、超音波凝固切開装置での膵上縁郭清が困難である。これまで鏡視下手術において我々は3Dシミュレーションから主要血管や膵臓の相対的な位置関係を把握し、ポート位置や膵上縁郭清のアプローチを適切に決定し、安全な郭清が行えることを報告してきた。また、この手法は膵の変形や回転を伴うものの3D導入以前300症例に比較して、導入後150症例での術後膵液瘻が有意に減少していた。再度ロボットを導入するにあたって、国内で多い患者左側に2本のアームを挿入するセッティングと慣れたデバイスである超音波凝固切開装置の使用を優先し、術前3D$
B%7%_%e%l!<%7%g%s$+$i%+%a%i%]!<%H$d45e1o3T@6$r4^$`0BA4$J
950. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 胃癌手術における術前個別立体解剖の理解とその術後合併症に与える影響, 第56回日本癌治療学会学術集会, 2018.10.
951. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 3D画像に基づく新たな個別立体解剖に応じた胃癌膵上縁郭清アプローチ法の選択, 第90回日本胃癌学会総会, 2018.03.
952. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 内視鏡外科手術を施行したバレット食道腺癌7症例の検討, 第72回日本食道学会学術集会, 2018.06.
953. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 食道癌・胃癌手術の難易度を術前3Dシミュレーションで予測する, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12.
954. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 内視鏡外科手術のための新たな個別立体解剖の構築, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
955. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 鏡視下手術のための3Dシミュレーション画像が生み出す新たな個別立体外科解剖学, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
956. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 清水周次, 橋爪誠, 中村雅史, 胃癌に対するロボット支援下手術における術前3Dシミュレーションの役割, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11.
957. 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 胃切除後に内ヘルニアを発症した8例の検討, 第54回日本腹部救急医学会総会, 2018.03.
958. 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術後のドレーンアミラーゼ値測定の臨床的意義, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
959. 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除後の膵液瘻予測因子の検討, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
960. 大塚隆生, 森泰寿, 中村雅史, 新型経口膵管鏡Spyglass-DSのIPMN術前診断での役割, 第95回日本消化器内視鏡学会総会, 2018.05.
961. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術の術中トラブルへの対応, 第10回膵臓内視鏡外科研究会, 2018.11.
962. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 大内田研宙, 中村雅史, 組織亜型とGNAS変異解析に基づく膵IPMNの病態解明と診療への応用, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
963. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 永井俊太郎, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術の術中トラブルへの対処法と予防対策, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
964. 大塚隆生, 宮坂義浩, 中村雅史, 膵粘液性嚢胞腫瘍(MCN)の切除のタイミングについて, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11.
965. 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 水元一博, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術のpitfall, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12.
966. 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 永井俊太郎, 大内田研宙, 仲田興平, 水元一博, 清水周次, 中村雅史, 膵癌に対する腹腔鏡下尾側膵切除術, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12.
967. 大西秀哉, 中村勝也, 梁井公輔, 川元真, 大山康博, 中山和典, 山崎章生, 三好圭, 中村雅史, TrkBシグナルとHedgehogシグナルの負のクロストークを考慮した小細胞肺癌に対する新たな治療法の開発, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
968. 大西秀哉, 大山康博, 川元真, 山崎章生, 中村雅史, 膵癌,胆嚢癌の治療法開発のためのTrkB/BDNFシグナル経路の生物学的機能解析, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
969. 大西秀哉, 山崎章生, 今泉晃, 中村雅史, RBPJは難治性の固形神経内分泌腫瘍の治療標的となり得る, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09.
970. 大山康博, 大西秀哉, 中山和典, 藤村晶子, 川元真, 山崎章生, 中村雅史, Hedgehogシグナル阻害による膵癌免疫治療奏効率向上の可能性, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
971. 大山康博, 大西秀哉, 一宮脩, 中山和典, 藤村晶子, 川元真, 山崎章生, 村橋睦了, 中村雅史, Ptch1結合ペプチドによる膵癌免疫治療奏効率向上の可能性(第2報), 第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2018.12, 【背景】膵癌は免疫治療抵抗性の腫瘍であるが、その一因として膵癌が示す強い線維化が、膵癌組織への免疫細胞浸潤を阻害し免疫抑制的な環境を構築している可能性がある。膵癌の線維化にはHedgehog(Hh)シグナル経路の関与が報告されており、Hhシグナル経路の抑制で膵癌の線維化を抑制できれば、癌浸潤リンパ球が増加し、免疫治療効果が増強する可能性がある。当研究室ではHhシグナル経路の受容体のPtch1に結合し、シグナルを抑制するPtch1結合ペプチドを作成した。【目的】Ptch1結合ペプチドにより、膵癌線維化を抑制し、癌浸潤リンパ球を増加させ、免疫治療の効果を増強すること。【材料と方法】1)膵癌細胞株AsPC-1にPtch1結合ペプチドを添加し48hr培養後、PBMCから誘導した活性化リンパ球を加え24hr共培養を行い、リンパ球を回収しIFN-γの発現の変化をFACSで検討した。2)AsPC-1、膵癌由来癌関連線維芽細胞株を混合し免疫不全マウスに皮下腫瘍を形成させた。PBMC、活性化リンパ球、抗PD-1抗体は腹腔内に投与し、Ptch1
結合ペプチドは腫瘍局所に投与した。治療による腫瘍の抑制効果(腫瘍径計測)、線維化の程度(Masson trichrome染色)、腫瘍浸潤リンパ球数(CD3、CD4、CD8染色)、PD-L1発現を評価した。【結果】1)Ptch1結合ペプチドを添加したAsPC-1と反応させたリンパ球では、コントロールのAsPC-1と共培養したリンパ球と比較しIFN-γ産生細胞率の増加を認めた。2)in vivoでは、まずコントロールペプチド投与群、及びPtch1結合ペプチド投与群の2群にPBMCを投与する系で行った。Ptch1結合ペプチド投与群で、腫瘍体積の減少、線維化の抑制、腫瘍浸潤CD3陽性Tリンパ球数の増加、およびPD-L1発現増強が認められた。3)この結果を受け、抗PD-1抗体との併用効果の検証として、活性化リンパ球+抗PD-1抗体投与群、Ptch1結合ペプチド単独投与群、Ptch1結合ペプチド+活性化リンパ球投与群、およびPtch1結合ペプチド+活性化リンパ球+抗PD-1抗体投与群の4群で行った。Ptch1結合ペプチド+活�� @-2=%j%s%Q5e+抗PD-1抗体投与群で腫瘍体積の減少と、腫瘍浸潤CD3陽性Tリンパ球数の増加を認めた。【結論】膵癌においてPtch1結合ペプチドにより、線維化が抑制され、癌浸潤Tリンパ球数が増加した。また、抗PD-1抗体とのPtch1結合ペプチド併用により癌増殖抑制効果増強の可能性が示された。これら結果は、膵癌に対する免疫治療の奏効率向上に大きく寄与すると考えられる。.
972. 相良亜希子, 仲田興平, 遠藤翔, 米永晃子, 安藤陽平, 岐部晋, 中山宏道, 武居晋, 進藤幸治, 森山大樹, 宮坂義浩, 大内田研宙, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, オートファジー抑制は、サリノマイシンによる膵癌細胞増殖抑制効果を増強する, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06, 【背景と目的】サリノマイシンは、膵癌を含む様々な癌種において細胞増殖抑制効果を示すが、このとき、細胞内ではオートファジーが誘導されていることが知られている。オートファジーには細胞傷害作用、細胞保護作用の相反する作用が報告されているが、癌種により報告が異なり、サリノマイシンによる膵癌細胞内のオートファジーがいずれの作用と関連しているかについては明らかでない。今回、膵癌細胞にサリノマイシンを投与した際に誘導されるオートファジー誘導の意義を検討した。【方法】膵癌細胞株のSUIT-2及びPanc1細胞を用いて、サリノマイシン投与による膵癌細胞株の増殖能の変化を検討した。次に、サリノマイシン投与時の膵癌細胞株のオートファジーの変化を検討した。さらに、siRNAを用いたATG5及びATG7遺伝子ノックダウンによるオートファジー抑制が膵癌細胞のサリノマイシン感受性に与える影響について検討した。【結果】膵癌細胞の増殖は、サリノマイシン投与によって濃度依存的に抑制された。また、このとき膵癌細胞株のLC3-IIタンパク上昇、細胞質中LC3の増加、cyto-
IDの蛍光強度の上昇を認め、サリノマイシンによって膵癌細胞株のオートファジーが亢進することが示唆された。さらにオートファジー抑制後は、サリノマイシン投与による膵癌細胞の増殖抑制効果は増強され膵癌細胞株のサリノマイシン感受性が亢進していることも同定した。【結論】本研究ではオートファジーがサリノマイシンに対して細胞保護的に作用していることを示したこれらの結果はサリノマイシンとオートファジー抑制剤、さらには抗がん剤を組み合わせた治療法が新しい膵癌治療法となり得ることを示唆している。.
973. 倉田加奈子, 久保真, 川地眸, 森瞳美, 山田舞, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史, 乳腺線維腺腫を合併したBeckwith-Wiedemann Syndromeの1例, 第24回日本家族性腫瘍学会学術集会, 2018.06.
974. 倉田加奈子, 久保真, 森瞳美, 川地眸, 山田舞, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌におけるマイクロサテライト不安定性, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09, Background: Microsatellite instability (MSI) is a phenotype resulting from defect in mismatch repair genes. The FDA approved anti-programmed death 1 (PD-1) immune checkpoint inhibitor for any solid tumor with MSI-high (MSI-H). Some tumors had good response to PD-1 blockade and it is a promising treatment for a part of refractory breast cancers. Our goal was to determine the frequency of MSI in triple negative breast cancer (TNBC), one of the most clinically aggressive subtypes. Patients and Methods: This study included 228 patients with primary TNBC underwent resection without neoadjuvant chemotherapy between January 2004 and December 2014. We classified the tumors as microsatellite stable, MSI-low or MSI-H by PCR at the following 5 microsatellite markers: NR-21, BAT-26, BAT-25, NR-24, MONO-27. Results: Six (2.6%) of the 228 tumors revealed MSI, of which 2 (0.9%) were MSI-H. Four tumors were stage II and others were stage I. Two MSI-H tumors showe
d nuclear grade 3 and high Ki-67 (> 30%), and had common following instable markers: NR-21, BAT-26 and BAT-25. Conclusions: Our results demonstrated that the frequency of MSI-H might be remarkably rare in TNBC..
975. 倉田加奈子, 久保真, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, 再発乳癌患者の予後予測におけるリンパ管侵襲の意義, 第26回日本乳癌学会学術総会, 2018.05.
976. 倉田加奈子, 久保真, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, Luminal B乳癌における末梢血癌遊離細胞DNAコピー数異常の解析, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
977. 倉田加奈子, 久保真, 森瞳美, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, , 腫瘍マーカー上昇後に腹膜播種が明らかとなった早期乳癌の症例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
978. 川地眸, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 乳癌化学療法中に発症したStevens-Johnson症候群の2例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
979. 川元真, 大西秀哉, 中山和典, 大山康広, 山崎章生, 中村雅史, C4orf47分子を治療標的とする転移・再発抑制に焦点を置いた新規膵癌治療の開発, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
980. 川元真, 大西秀哉, 一宮脩, 中山和典, 大山康博, 藤村晶子, 山崎章生, 中村雅史, Metronidazole併用による化学療法耐性胆管癌治療の可能性, 第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2018.12.
981. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 食道扁平上皮癌手術患者の術後異時性頭頸部癌、遺残食道癌発生, 第72回日本食道学会学術集会, 2018.06, 食道癌はその90%以上が扁平上皮癌であり、喫煙や飲酒が確立したリスク要因とされ、その相乗効果は他臓器を含めた重複癌発生のリスク因子とされる。日本頭頸部癌学会の調査でも、喫煙と過度の飲酒が発生の強い誘因として、頭頸部癌と口腔・咽喉頭領域癌や食道癌は重複多発する傾向があることが知られている。このように、共通の癌誘発因子の長期的暴露により、いくつかの領域にまたがって広く発癌する現象は広域発癌(field cancerization)といわれ、癌治療の予後悪化因子として注目されている。頭頸部癌治療前には頭頸部領域のみならず、食道を中心とした上部消化管内視鏡検査による重複癌検索が強く推奨されている。頭頸部癌と、癌発生基盤となる細胞やリスク因子を同じくする食道癌でも同様に、同時性多発癌や異時性頭頸部癌の発生が危惧される。そこで、2000年から2016年までに当科で施行した食道扁平上皮癌に対する食道切除術256例において多発率および異時性頭頸部癌(遺残食道癌を含む)発生率を検討した。男性:女性224:32、平均年齢64歳(34-83歳)で、61$
BNc�(23.8%)が病理学的に多発食道癌であった。一方、同患者における術前を含めた異時性頭頸部領域癌および遺残食道癌の発生については、256例中21例(8.2%)に認め、食道癌術前に治療されていたものは6例のみで、17/21例(術前後に発症した2例を含む)では食道癌術後に発症していた。食道癌術後の発生に注目すると、遺残食道癌5例、中下咽頭癌7例、舌癌2例、喉頭癌1例、頸部癌1例で、1例は中咽頭癌と喉頭癌を同時発症していた。切除食道内の病理学的多発症例と単発症例における異時性発生率はそれぞれ8/61(13.1%)、13/195(6.7%)であり、多発症例と単発症例を比較して今回の検討では統計学的に有意な差(P=0.11)は認めなかったものの多発症例で高い傾向であった。また、新病変発生までの期間は、食道癌術後1年から17年と非常に幅が広いことが判明した。異時性頭頸部癌発生リスクは、多発症例でやや高い印象であるが、単発食道癌であっても高く、食道癌患者においては、耳鼻咽喉科と深く連携をとりつつ注意深い経過観察が長期に必要で� $"$k$H$$$($k!#?)F;4b$HF,ptIt4bB?H/$K$D$$$F!"J88%E*9M;!$r4^$a$FH/I=$9$k!#.
982. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術における個別解剖に基づいたポート位置の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04, 胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術は、開腹手術と比較した非劣性の報告の増加を背景に、その普及と手技の定型化が進んでいる。当科では、同手術を開始当初より、術者がすべての手技を患者右側より行う方法で技術を確立しており、500例を超える症例の蓄積がある。さらに近年、3DCTによるシミュレーションが発達しており、郭清時に切離する動静脈の分岐やその位置、郭清すべき膵上縁の解剖学的位置関係などの腹腔内状況が、術前より想定し得るようになった。しかし、腹腔内における膵臓の位置には個人差があり、通常行うように臍部にカメラポートを挿入し、そこを中心として他ポートを挿入していく手順では、術者右手ポートが目標とする右胃大網動脈根部/静脈合流部や膵上縁へのアクセスルートから外れる場合がある。今回我々は、上部消化管手術症例41例について、腹腔内の解剖学的位置関係の差異を、3Dシミュレーションを用いて詳細に検討した。男性30:女性11、年齢中央値68歳(50-85)、BMI中央値22(16.9-34.8)で、原疾患は胃癌29例、食道癌6例、胃粘��l2<
983. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 当科において定型化された完全右側からの腹腔鏡下胃切除術と3DCTを用いた最適なポート位置の検討, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
984. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 6番郭清を患者右側から行う腹腔鏡下胃切除術の1085例の経験と工夫, 第90回日本胃癌学会総会, 2018.03.
985. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, , 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 先行する内視鏡的治療が腹腔鏡下幽門側胃切除術の治療成績に与える影響, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12.
986. 進藤幸治, Castillo Jaymel, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 傾向スコアマッチングを用いた, 早期胃癌に対する内視鏡的治療がその後の腹腔鏡下胃切除術に与える影響の検討, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11.
987. 真鍋達也, 古賀靖大, 三宅修輔, 馬場耕一, 永井俊太郎, 中村雅史, 能城浩和, 術前画像の間膜・側方リンパ節径による側方リンパ節転移予測の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
988. 真鍋達也, 古賀靖大, 三宅修輔, 馬場耕一, 永井俊太郎, 中村雅史, 能城浩和, 術前画像と術後排尿障害からみた腹腔鏡下側方郭清の術式, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
989. 森瞳美, 久保真, 倉田加奈子, 山田舞, 甲斐昌也, 小田義直, 中村雅史, 乳癌腫瘍微小環境におけるT細胞活性化転写因子T-betとPD-L1発現, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
990. 森瞳美, 久保真, 倉田加奈子, 甲斐昌也, 小田義直, 中村雅史, 乳腺外科医の立場からCowden病を考える, 第24回日本家族性腫瘍学会学術集会, 2018.06, 症例は65歳女性。上部・下部消化管内視鏡検査でCowden病の消化管病変が疑われ、全身の悪性腫瘍スクリーニングのため当科紹介受診となった。マンモグラフィーでは両側に散在性石灰化を認め、カテゴリー2、エコーでは右上外側、下外側、左上外側に10mm以下の低エコー域を認めたが、非浸潤性乳管癌よりも乳腺症を第一に考える所見でありカテゴリーIIIaと診断し、半年毎に経過観察をすることとした。66歳時、遺伝子検査でCowden病の診断。67歳時、マンモグラフィーで左内側に非対称性陰影を認めカテゴリー3、エコーでは左内側に新たな10mm大の低エコー域を認めた(カテゴリーIIIa)。新出病変であるため、穿刺吸引細胞診を行った結果Class V、針生検で浸潤性乳管癌の診断であった。画像上明らかなリンパ節転移、遠隔転移はなく、左乳癌cT1N0M0 cStage I に対し、左乳房部分切除術およびセンチネルリンパ節生検を行った。術後診断では、浸潤性乳管癌(乳頭腺管癌)浸潤径10mm、乳管内伸展50mmと、術前の画像診断と大きな解離を認め、断� C
991. 森瞳美, 久保真, 山口倫, 西村令喜, 有馬信之, 大城戸政行, 倉田加奈子, 山田舞, 甲斐昌也, 小田義直, 中村 雅史, Triple negative乳癌の腫瘍免疫におけるBRCAnessの意義, 第26回日本乳癌学会学術総会, 2018.05.
992. 森瞳美, 久保真, 山口倫, 西村令喜, 大佐古智文, 奥村恭博, 有馬信之, 大城戸政行, 山田舞, 甲斐昌也, 岸本淳司, 小田義直, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌(TNBC)におけるPD-L1発現と腫瘍浸潤リンパ球【Oncotarget】, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
993. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 標準化を目指した腹腔鏡下胆道再建術, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 平成28年度の診療報酬改定に伴い、腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術や腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術が保険収載され、胆膵領域における腹腔鏡下手術の適用拡大により、切除のみならず再建を安全確実に行うことが術後合併症を回避するために重要である。一方、腹腔鏡下胆道再建は解剖学的な観点から鉗子の自由度が制限されるため難易度が高く、視野展開や吻合法の標準化が望まれる。今回当科で行っている腹腔鏡下胆道再建術の手技と成績について報告する。 術者は吻合の行いやすさにより患者右側ないし左側に立ち、4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて運針操作を行う。後壁吻合を行い易くするために胆管切離の時点で後壁を前壁よりもやや多めに残して切離している。胆管径が太い場合には前後壁ともに連続縫合で吻合操作を行うが、胆管径が細い場合には術後胆管狭窄予防の観点から、前壁を結節縫合で吻合し、脱落型内瘻化ステントを留置する。吻合は術者の対側から後壁側の運針を開始し術者側へ向かう。胆管の裂傷に留意しながら針の彎曲に沿って運針し、助手が糸を軽く把持・牽引して緩まないようにしつつ、対側支持糸と結��'$9$k!#$3$N:]!"=u
994. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における先天性胆道拡張症の中期成績と至適術式の検討, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, 先天性胆道拡張症に対する術式は、発癌の母地となる拡張胆管切除と胆嚢摘出、および膵管胆管の分流のための胆道再建であり、この分流手術が標準術式となってから30年以上が経過した。近年、分流手術後の遺残胆管癌の報告が散見されるようになってきた。当科では原則として肝内胆管の拡張を伴わない戸谷分類I型を腹腔鏡下手術の適応とし、IV-A型は、胆道再建を安全に行える範囲での可及的な左右肝管の切除や胆管形成が必要であるため、原則的には開腹手術で行うようにしている。また膵内胆管は主膵管損傷に最大限配慮した上でnarrow segmentでの切離を原則とし、肝側は拡張胆管の切除と術後吻合部狭窄の予防のバランスを考慮した上で胆管切離を行っている。今回2000年1月から2018年5月までに当科で先天性胆道拡張症に対し手術を施行した30例の中期予後を中心に検討した。年齢中央値は31歳(18-80歳)、男女比は12:18。戸谷分類はIa 14例、Ic 7例、IV-A 9例。術式は腹腔鏡手術26例、開腹手術4例であった。経過観察期間��f$K0d;DC@4I4b$rH/>I$7$?>INc$OG'$a$:(平均観察期間66ヶ月(2-177ヶ月))、全例生存中であった。一方、術後に慢性的に繰り返す胆管炎が2例、肝内結石2例、吻合部狭窄による閉塞性黄疸2例を認めた。これまでのわれわれの胆道拡張症術後中期成績から至適術式の検討について述べる。.
995. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 先天性胆道拡張症の中期成績から見る至適術式の検討, 第41回日本膵・胆管合流異常研究会, 2018.09, 先天性胆道拡張症に対する術式の概要は、発癌の母地となる拡張胆管切除と胆嚢摘出、および膵管胆管の分流のための胆道再建であり、この分流手術が標準術式となってから30年以上が経過した。近年、分流手術後の遺残胆管癌の報告が散見されるようになっており今後の課題である。当科では原則として肝内胆管の拡張を伴わない戸谷分類I型を腹腔鏡下手術の適応とし、IV-A型は、胆道再建を安全に行える範囲での可及的な左右肝管の切除や胆管形成が必要であるため、原則的には開腹手術で行うようにしている。また膵内胆管は主膵管損傷に最大限配慮した上でnarrow segmentでの切離を原則とし、肝側は拡張胆管の切除と術後吻合部狭窄の予防のバランスを考慮した上で胆管切離を行っている。今回2000年1月から2018年3月までに当科で先天性胆道拡張症に対し手術を施行した30例の予後を中心に検討した。年齢中央値は31歳(18-80歳)、男女比は12:18。戸谷分類はIa 14例、Ic 7例、IV-A 9例。術式は腹腔鏡手術26例、開腹手術4例であ��C$?!#7P2a4Q;!4|4VCf$K0d;DC@4I4b$rH/>I$7$?>INc$OG'$a$:(平均観察期間66ヶ月(2-177ヶ月))、全例生存中であった。一方、術後に慢性的に繰り返す胆管炎が2例、肝内結石2例、吻合部狭窄による閉塞性黄疸2例を認めた。これまでのわれわれの中期成績を含めた経験から胆道拡張症手術の術式の要点と至適術式の検討について述べる。 .
996. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 「術後消化性潰瘍予防の工夫」【話題提供】術後消化性潰瘍の管理について, 第13回膵癌術前治療研究会, 2018.10, 酸関連疾患にはプロトンポンプ阻害薬(PPI)が第一選択薬として広く使用されているが、PPIにもいくつかの種類がある。ボノプラザンはカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker:P-CAB)と呼ばれる新たな作用機序を有する新しいカテゴリーのPPIであり、他のPPIの欠点を克服するために開発された。ランソプラゾールなどの既存のPPIは酸の存在下で活性体に変換されプロトンポンプのSH基に非可逆的に結合し、酵素活性を阻害する。一方、ボノプラザンは既存のPPIよりも塩基性が高く胃壁細胞の分泌細管に高濃度に集積、長時間残存してカリウムイオンと競合的な様式で可逆的に酵素活性を阻害し、速やかで優れた酸分泌抑制作用を示す。当科ではこれまで術前化学療法施行後に膵切除術を行った4人を含む15人に対し術後ボノプラザンを投与し、術後消化性潰瘍の発生を認めなかった。また腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術を施行後、アセトアミノフェン、ペンタゾシン、フルルビプロフェンアキセチルなどを頻回に使用し、疼痛コントロールに難� =B$7$?45
997. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 十二指腸乳頭部癌に対する治療戦略~内視鏡的治療から縮小手術、標準手術まで~, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
998. 森泰寿, 大塚隆生, 岡山卓史, 中村聡, 後藤佳登, 中島陽平, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, Tokyo guidelines改訂を踏まえた急性胆囊炎に対する内視鏡的経鼻胆嚢トレナージ(ENGBD)の位置付けと問題点, 第54回日本腹部救急医学会総会, 2018.03.
999. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下胆管空腸吻合術の標準化とコツ, 第54回日本胆道学会学術集会, 2018.09, 平成28年に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術や腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術が保険収載され、切除のみならず再建を腹腔鏡下で安全確実に行うことが重要になってきた。一方、腹腔鏡下胆道再建は解剖学的な観点から鉗子の自由度が制限されるため難易度は高い。このため視野展開や吻合法の��8=`2=$,K>$^$l$k!#:#2sEv2J$G9T$C$F$$$kJ"9P6@2
1000. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大坪慶志輝, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 進行胃癌に対する術式が術前・術後化学療法の導入・完遂に与える影響についての検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1001. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 食道癌の術後診断と再発形式との関連についての検討, 第72回日本食道学会学術集会, 2018.06, 食道癌手術後の5年全生存率は55.9%、根治手術後の再発は28-47%に認められ、根治切除を行ってもその再発率の高さが問題となっている。再発形式としてはリンパ節、局所再発、遠隔臓器への転移(肺、肝、骨、脳など)があり、それぞれの病態に応じた治療が求められる。そこで、当科で1987年1月から2016年12月の間に当科で食道癌根治手術(食道切除術)を行った335例を対象として、手術時点での臨床病理学的所見と術後再発形式(術後再発が判明した時点での再発部位)との関係を後ろ向きに検討した。術後再発は92例(27.5%)に認められ、手術から再発までの期間は10.8か月(中央値)であった。判明時点での再発形式は、局所再発または縦隔リンパ節再発41例(全手術例の12.2%)、頚部リンパ節再発23例(6.9%)、腹腔内リンパ節再発13例(3.9%)、肺転移23例(6.9%)、肝転移15例(4.5%)、骨転移8例(2.4%)、その他19例(5.7%)であった(重複あり)。病変の位置��K$h$k8!F$$G$O!"6;It?)F;4b286例中86例(30.1%)、腹部食道癌24例中6例(25.0%)に術後再発を認め、肺転移は胸部中部食道癌(Mt)における割合が最も高く(再発48例中14例; 29.2%)、肝転移は腹部食道(Ae)における割合が最も高い(再発6例中4例; 66.7%)などの結果が得られた。また、再発形式別の検討や手術時のリンパ節転移部位との関連なども検討を行った。これらの結果を踏まえて、術後の再発予防をいかに行うかが今後の検討課題であると考えられる。.
1002. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 高齢者に対する進行胃癌手術における胃切除と胃全摘の比較検討, 第90回日本胃癌学会総会, 2018.03.
1003. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 当科における高齢者胃癌患者の術後合併症の発生に関する検討, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 高齢化に伴い、80歳以上の高齢患者にも胃癌手術を行う機会が増えている。しかし、高齢者は身体機能の衰えや併存疾患のため、術後合併症の発生には若年者以上に注意を払う必要がある。そこで、今回当科で手術を行った80歳以上の胃癌患者における術後合併症について検討を行った。 2008年1月から2014年12月の間に当科で胃癌手術(バイパス、部分切除を除く)を施行した574例のうち、80歳以上の高齢患者67例(80-90歳)について後ろ向きに検討した。観察期間中央値は47か月(5-60か月)、施行術式は胃全摘11例、噴門側胃切除13例、幽門側胃切除43例であり、そのうち66例(98.5%)に腹腔鏡手術を施行した。  80歳以上の高齢患者67例のうちClavien-Dindo分類Grade 2以上の術後合併症は15例(22.3%)にみられた。内訳は、縫合不全が1例、イレウス1例、肺炎・無気肺7例、尿路感染症1例、心不全1例などで、在院死は1例もなかった。術後合併症の有無と、術式・手術時間・出血量との間��K$OM-0U$JAj4X$rG'$a$J$+$C$?$,!"=Q8e9gJ;>I$rG'$a$?72(n=15)は、合併症を認めなかった群(n=52)に比べて有意に術後在院日数が長く(中央値13日、9日、p<0.001)、予後不良であった(5年生存率36%、72%、p=0.048)。 また、術前栄養状態についても検討を行い、小野寺らが報告した予後栄養指数PNI(血清アルブミン値x10+血中リンパ球数x0.005)およびBMIを用いて評価を行った。PNI中央値は45.9 (36.1-63.1)、BMI中央値は22.3(17.4-32.4)であり、術後合併症の有無と術前PNIあるいはBMIとの間にも有意差はみられなかった。 以上より、高齢者における胃癌術後合併症の有無は予後に影響を及ぼすため、安全な手術を遂行するための十分な評価が必要と考えられた。.
1004. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 術前栄養状態からみた高齢者に対する胃癌手術の安全性についての検討, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11.
1005. 森山大樹, 工藤孔梨子, 貞苅良彦, 森山智彦, 中島直樹, 中村雅史, 清水周次, ライブ手術を取り入れた国際遠隔学生教育の取り組み, 第22回日本遠隔医療学会学術大会, 2018.11, BackgroundThe number of surgeons in Japan has declined more than 25% in the last 20 years. Another problem faced in Japan is the limited English communication skills of Japanese students. As an attempt to address these problems, international tele-education involving live surgery for second-year medical students was undertaken.MethodsA lecture was designed to introduce students to telemedicine as well as devices and instruments for laparoscopic surgery. After the class, students were given questionnaires for evaluation purposes. The class required a connection between Japan and Korea with live surgeries annually from 2008 to 2017. ResultsA total of 96% of medical students had a favorable impression of the class. A total of 88.3% were positive about the class being performed in English, and 96.1% thought it important for promoting international exchange and improving their English skills. The percentage of students indicating interest in general su
rgery was 86.6%, and 94.5% of them were interested in laparoscopic surgery. Finally, three quarters of students had a more favorable impression of surgery after the class than before.ConclusionOur tele-education class is an effective approach for encouraging medical students in the early years of training to become interested in surgery and international exchanges..
1006. 新川智彦, 渡邉雄介, 西原一善, 中野徹, 森泰寿, 中村雅史, 副交通胆管枝を有する胆嚢総胆管結石症の一例, 第7回腹腔鏡下胆道手術研究会, 2018.02.
1007. 松田諒太, 宮坂義浩, 大石善丈, 﨑濱久紀子, 山本猛雄, 佐伯潔, 持留直希, 阿部篤, 中村雅史, 小田義直, 膵腺管癌に併存する膵管内乳頭粘液性腫瘍は術後残膵癌発生の予測因子である, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09.
1008. 山田裕, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 十二指腸腫瘍に対し腹腔鏡下十二指腸分節切除術を施行した2例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
1009. 山崎章生, 大西秀哉, 中山和典, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 中村雅史, 低酸素環境下の肺小細胞癌における足場蛋白質Liprinα4の役割に関する検討, 第31回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2018.12.
1010. 山崎章生, 大西秀哉, 大山康博, 川元真, 中村雅史, 低酸素環境における膵癌悪性化に関与する足場蛋白質Liprina4を標的とした新規膵癌治療開発, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1011. 山崎章生, 大西秀哉, 川元真, 中山和典, 大山康博, 中村雅史, 新規膵癌治療法開発のための低酸素環境に焦点をおいた膵癌病態の解析, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
1012. 三好圭, 目井孝典, 大塚隆生, 中村雅史, 異所性甲状腺腫との識別に難渋した重症筋無力症合併胸腺腫の一例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
1013. 三好圭, 佐藤優, 堀川道弘, 加来啓三, 甲斐昌也, 貞苅良彦, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 重症筋無力症患者に対してラパロリフトを用いた鏡視下拡大胸腺/胸腺腫摘出術の安全性, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1014. 三好圭, 古賀智子, 加来啓三, 甲斐昌也, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 岡部安博, 久保真, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔鏡下左上区区域切除における肺動脈出血の一例, 第8回福岡胸部外科疾患研究会, 2018.07.
1015. 三浦敬史, 加来啓三, 土井篤, 岡部安博, 江口徹, 中村雅史, 当科で施行した膵移植患者の糖尿病合併症並びに生活の質の評価, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1016. 坂梨渓太, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 早期胃癌治癒切除後、長期経過後に再発を来した2例, 第112回日本消化器病学会九州支部例会, 2018.11,  早期胃癌の予後は進行胃癌に比較し良好で、早期胃癌の5年相対生存率は約98%と非常に高い。ただし、早期胃癌の場合5年以降の再発死亡が全再発死亡中の30%に達し、5年以上のフォローアップが大切であるという報告がある。今回我々は、早期胃癌根治術後5年以上経過した後に転移再発を来した症例を経験した。症例1:70歳代男性。胃体中部小弯の0-IIc病変に対し、腹腔鏡下幽門側胃切除、D1+リンパ節郭清、Roux-en Y再建を施行した。術後病理組織診断の結果、Gastric cancer, M, Less, pT1b(SM2)N0M0 pStage IAと診断した。6年後に腎機能悪化、その後水腎症を来たし、CTを施行したところ、傍大動脈のリンパ節転移および後腹膜再発を疑う病変を認めた。PET-CTで大動脈周囲リンパ節、肝転移と診断した。術後6年での胃癌転移再発と診断した。 症例2:60歳代女性。胃体上部大弯の0-IIc病変に対し、腹腔鏡下胃全摘術、D1+リンパ節郭清、Roux-enY再建を施行した。術後病理組織診断の結果、Gastric carcinoma, U
, Gre, pT1b(SM2)N0M0 pStageIAであった。5年半後にCTを施行したところ、肝、肺に複数の結節を認め、PET-CTで異常集積を伴い、胃癌転移と診断した。 以上の2症例に関し、若干の文献的考察を加え報告する。.
1017. 坂梨渓太, 永吉絹子, 中房祐樹, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 心臓移植後の腹壁瘢痕ヘルニアに対してintermuscular mesh repairを施行し修復した一例, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11.
1018. 佐藤優, 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 江﨑幹宏, 大塚隆生, 中村雅史, 肛門管に近接する全周性の下部直腸腫瘍に対して経肛門的切除術を施行した一例, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06.
1019. 佐藤優, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 術前診断に苦慮した腸管内膜症の1例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05.
1020. 甲斐昌也, 木村隆一郎, 倉田加奈子, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中村雅史, CEA値推移パターン化モデルを応用した乳癌術後サーベイランスの検証, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1021. 甲斐昌也, 倉田加奈子, 森瞳美, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 転移パターンから考えるEribulinの位置づけ, 第26回日本乳癌学会学術総会, 2018.05.
1022. 後藤佳登, 大塚隆生, 岡山卓史, 藤井昌司, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科で治療を行った動脈接触切除可能境界(BR-A)膵癌27例の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1023. 後藤佳登, 大塚隆生, 岡山卓史, 中村聡, 中島陽平, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 動脈接触切除可能境界(BR-A)膵癌に対する予後予測因子に関する検討, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
1024. 厳子龍, 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, CD110の阻害は、マウスの膵癌肝転移を抑制する, 第77回日本癌学会学術総会, 2018.09.
1025. 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, Gemcitabine+nab-Paclitaxelを用いた術前化学療法はBR膵癌に有用か?, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11, 【目的】Borderline resectable(BR)膵癌は外科切除のみでは癌の遺残する可能性が高く、術前治療を行うことが一般的になりつつある。一方、Gemcitabine+nab-Paclitaxel(GnP)療法は転移性膵癌を対象とした国内I/II相試験で高い腫瘍縮小効果を示しており、術前治療においてもその効果が期待される。今回、BR膵癌に対するGnP療法を用いた術前治療の有用性について検討した。【方法】2010年から2017年までに当科で診療したBR膵癌72例のうち、GnP療法を施行した32例(GnP群)の短期及び長期成績を、手術を先行した29例(UFS群)と比較した。【成績】GnP群とUFS群の間で年齢、性別、PS、胆道ドレナージなどの背景に有意差はなかったが、動脈浸潤ないし接触(BR-A)がGnP群27例(84%)、UFS群6例(21%)とGnP群で有意に多かった。GnP群は26例(81%)が手術に移行した。術式はGnP群でPD19例、DP4例、TP2例、MP1例でUFS群ではPD
25例、DP3例、TP1例であった。血管合併切除はGnP群15例、UFS群21例で施行した。手術時間中央値はGnP群427分、UFS群504分とGnP群で有意に短かった。出血量中央値もGnP群734.5ml、UFS群1290mlとGnP群で有意に少なく、UFS群では14例で輸血が必要であったが、GnP群で輸血を必要とした症例はなかった。R0切除率はGnP群100%(26/26)、UFS群79%(23/29)とGnP群で有意に高かった。Clavien-Dindo分類グレードIIIa以上の合併症をGnP群の2例(8%)とUFS群の4例(14%)に認めた。観察期間中央値はGnP群410日、UFS群269日で、GnP群の9例(35%)とUFS群の23例(79%)に再発を認めた。非切除例を含めたITT解析における2年総生存率はGnP群で80%、UFS群で29%とGnP群で有意に良好であった。【結論】BR膵癌に対する術前GnP療法を含む集学的治療は良好な周術� 4|@.@S$r<($7!"R0切除率を向上させ、長期予後を改善する可能性があると考えられた。.
1026. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術を安全に施行するために―3次元画像解析システムを用いた術前評価, 第10回膵臓内視鏡外科研究会, 2018.11, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術は後腹膜に固定され複雑な解剖を持つ膵頭部領域に対して足側からの限定された視野からアプローチする必要がある。加えて、膵頭部領域は脈管系の破格がしばしばみられ、その誤認は出血や臓器血流障害を惹き起こす。また、内蔵型肥満例においては豊富な脂肪が視野展開を妨げ、出血を助長することから難度が高くなる。当科では、解剖の正確な認識及び難度の把握を目的に、腹腔鏡下膵切除術の術前に3次元画像解析システムSYNAPSE VINCENTを用いて、血管解剖の3D再構築およびvisceral fat area (VFA)の測定を行っている。今回、当科で保険収載後に施行した腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術19例について、その有用性について検討した。患者背景は男性11例、女性8例、年齢中央値は58歳(40-82)、術前診断はIPMN8例、膵神経内分泌腫瘍5例、乳頭部腫瘍5例、十二指腸傍神経節腫瘍1例であった。脈管解剖は肝動脈の破格、背側膵動脈と下膵十二指腸動脈の分岐形態、第一空腸静脈の上腸間膜動脈との位置関係を確認した。肝動脈破格を7$
BNc$KG'$a$?$,A4Nc=QCf$NF1Dj$OLdBj$J$/9T$($?!#�VFAの中央値は82cm2(10-190)、内臓脂肪型肥満といわれるVFA100cm2以上の症例は9例で、VFA100cm2以上の高VFA群とVFA100cm2未満の低VFA群に分けて解析を行った。高VFA群は全例男性であり、高VFA群では術中出血による開腹移行を要した症例を1例認め、手術時間の有意な延長がみられた。また術後総合併症、Grade B以上の膵液瘻の発生率も高VFA群で有意に高かった。3次元画像解析システムによる3D再構築は解剖の把握に有用であり、VFA測定は難易度の予測に有用で、症例選択の際に考慮すべき指標と考えられる。.
1027. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTX療法の有用性, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06, 【背景】切除可能境界(BR)膵癌は、外科的切除単独では高率に癌が遺残し、切除による予後延長効果を得ることができない可能性が高いものと定義される。そのため、BR膵癌に対しては術前治療を行うことが一般的になってきている。当科ではBR膵癌を根治切除(R0)不能と考えGEM+nab-PTX(GnP)療法を先行し、画像評価で切除可能と判断した症例に切除を行うようにしている。今回、その有用性について検討を行った。【対象】当科で加療を行ったBR膵癌の中でGnP療法を先行導入した25例(GnP群)と切除を先行した29例(切除先行群)の短期・長期成績の比較を行った。【結果】両群間で年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値に有意差を認めなかったが、動脈浸潤例(BR-A)はGnP群が22例(88%)で、切除先行例が6例(21%)とGnP群で有意に多かった(p<0.0001)。またGnP群の21例(84%)で切除を行った。術式の内訳はGnP群でPD15例、DP3例、TP2例、MP1例、切除先行群でPD25例、D
P3例、TP1例であった。動脈合併切除をGnP群1例、切除先行群5例で行い、門脈合併切除をGnP群で13例、切除先行群で19例に行った。周術期成績はGnP群で有意に手術時間が短く(GnP:429分/切除先行:504分:p=0.021)、出血量が少なく(GnP:750ml /切除先行:1290ml:p=0.016)、R0切除率が高く(GnP:100%/切除先行:79%:p=0.033)、術後合併症と在院日数は両群間で差を認めなかった。観察期間中央値はGnP群329日、切除先行群249日で、2年生存率はGnP群が92%、切除先行群が54%とGnP群が有意に良好であった(p=0.0015)。【結語】BR膵癌に対するGnP療法を用いた集学的治療は安全性を担保しながら、R0切除率を向上させ、BR膵癌患者の予後を改善する可能性が示唆された。.
1028. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 安全な腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術のために―SYNAPSE VINCENTを用いた術前評価, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1029. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵頭部BR-A膵癌に対するGemcitabine+nab-Paclitaxel療法の有用性, 第49回日本膵臓学会大会, 2018.06, 【背景】Borderline resectable (BR)膵癌は、標準的手術のみでは高率に癌細胞が遺残する可能性が高いものとされている。そのため、特に動脈浸潤を伴うBR-A膵癌に対しては、術前治療が行われることが一般的になってきている。Gemcitabine+nab-Paclitaxel (GnP)併用療法は転移性膵癌に対する第III相試験で、著明な原発巣の縮小効果が認められており、術前治療への応用が期待されるレジメンである。当科では2015年よりBR-A膵癌については根治切除(R0)不能としてGnP療法を行った後に、切除可能と考えられたものに対して手術を施行してきた。今回膵頭部BR-A膵癌に対するGnP療法の有用性について検討した。【方法】当科で2010年以降に治療を行ったBR-A膵癌症例を対象とし、解析を行った。【成績】BR-A膵癌症例は40例でうち膵頭部が33例であった。30例で化学療法を先行し、うち19例でGnP療法を行った。3例で切除を先行した。切除移行率はGnP療法例で79%(15/19)、他の化療先行例で36%(4/11)であっ��?!#GnP療法例で十二指腸閉塞(2例)、肝膿瘍(1例)、薬剤性パーキンソニズム(1例)による全身状態の悪化の4例が非切除となったが、腫瘍因子による非切除例はなかった。術式は膵頭十二指腸切除術13例、膵全摘術2例で、1例でCHAと門脈の合併切除、10例で門脈合併切除を行った。手術時間中央値は452分(238-639)、出血量中央値は975ml(150-2046)で、R0切除率は100%あった。Clavien-Dindo分類IIIa以上の合併症を2例(13%)に認めた。GnP療法例は現在まで切除群で5例に再発(肝転移3例、局所再発2例)を認めるものの、死亡例は非切除群の2例のみであり、その他の治療例と比べ予後は良好であった(2年生存率:89% vs 56%)。【結論】GnP療法は高い局所制御効果を認め、これを含めた集学的治療は膵頭部BR-A膵癌に対する有用な治療法と考えられる。.
1030. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍および通常型膵癌切除後の残膵悪性病変の予測因子およびその治療成績, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11, 【背景】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の切除後の予後は比較的良好であるが、多中心性発生や通常型膵癌の併存などの特徴から残膵病変がしばしば報告されている。一方、通常型膵癌でも集学的治療の発達とともに予後が向上してきたことから、残膵病変が報告されるようになってきた。今回、この2つの病態に対する膵切除後の悪性残膵病変発生のリスク因子および残膵切除後の成績について検討を行った。【方法】当科で膵部分切除を行ったIPMN195例および通常型膵癌379例を対象として、残膵病変の発生および術後成績について検討した。【成績】IPMN切除後の残膵に、6例で悪性IPMN(高度異型/浸潤癌)が発生し、7例で通常型膵癌が発生した。残膵悪性IPMNのリスク因子は、初回病変が悪性IPMNもしくは尾側病変であった。残膵通常型膵癌のリスク因子は初回手術時の通常型膵癌の併存と胆膵型の亜型であった。13例中10例に対して切除が行われ、切除症例の予後は非切除症例に比べて有意に良好であった。通常型膵癌切除例の残膵には14例に通常型膵癌が発生し� $?!#;Dg9DL>o7?g94b$N%j%9%/0x;R$O!"IPMNの併存であった。14例中10例に対して切除が行われ、予後は非切除4例に比べて有意に良好であった。【結語】IPMNおよび通常型膵癌術後の残膵悪性病変は切除可能であれば術後の予後改善が見込まれるため、リスク因子を有する症例に対しては綿密な術後サーベイランスが必要である。.
1031. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, IPMNに対する腹腔鏡下尾側膵切除術の短期・長期成績, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, 【はじめに】当科では2006年よりIPMNに対して腹腔鏡下尾側膵切除術(LDP)を施行している。今回、IPMNに対するLDPの短期および長期成績について解析を行った。【方法】IPMNに対するLDP施行52例と対象とした。【結果】形態分類は分枝型27例/主膵管型25例、病理診断は低異型度40例/高異型度11例/浸潤癌1例で、4例に通常型膵癌の併存を認めた。手術は22例で脾温存手術が行われ、手術時間中央値274.5分、出血量中央値104ml、術後在院日数中央値15.5日、術後合併症9例(うちGrade B以上の膵液瘻6例)であった。同時期に開腹尾側膵切除術(ODP)を行った69例と比較すると、LDPで手術時間は延長するものの、出血量は有意に少なく、在院日数も有意に短く、術後合併症は少ない傾向であった。観察期間中央値40.5ヵ月で、播種再発を1例に認めた。また、残膵に浸潤性IPMNの発生を1例に、他臓器癌の発生を4例に認めた。【結語】IPMNに対� $9$kLDPはODPに比べ優れた短期成績を示した。一方、長期成績については残膵病変や他臓器癌に対する再手術を考慮すると、癒着の少ないLDPは有用であることが期待される。また2016年より適応拡大された浸潤癌の集積が必要である。.
1032. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, GEM+nab-PTXを用いた術前治療はボーダーライン切除可能膵癌に有用か?, 第13回膵癌術前治療研究会, 2018.10, 【背景】ボーダーライン切除可能(BR)膵癌は、標準的外科切除では高率に癌が遺残し、切除による予後延長効果を得ることができないため、BR膵癌に対しては術前治療を行うことが一般的になってきている。GEM+nab-PTX(GnP)療法は切除不能膵癌に対する国内第Ⅲ相試験で著明な腫瘍縮小効果を示し、術前治療のレジメンとして期待される。今回、その有用性について検討を行った。【対象】2010年から2017年までに当科で加療を行ったBR膵癌70例中GnP療法を施行した32例(GnP群)と切除を先行した26例(UFS群)の短期・長期成績の比較を行った。【結果】両群間で年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値、胆道ドレナージの有無に有意差を認めなかったが、動脈浸潤例(BR-A)はGnP群が28例(88%)で、UFS群が6例(23%)とGnP群で有意に多かった。またGnP群の27例(84%)で切除を行った。術式の内訳はGnP群でPD20例、DP3例、TP3例、MP1例、切除先行群でPD23例、DP3
$BNc$G$"$C$?!#F0L.9gJ;@Z=|$r�GnP群2例、切除先行群5例で行い、門脈合併切除をGnP群で16例、切除先行群で16例に行った。周術期成績はGnP群で有意に手術時間が短く(GnP:429分/切除先行:509.5分)、出血量が少なく(GnP:760ml /切除先行:1324ml)、R0切除率が高く(GnP:100%/切除先行:77%)、術後合併症と在院日数は両群間で差を認めなかった。観察期間中央値はGnP群403.5日、切除先行群320.5日で、全体での2年生存率はGnP群が90.2%、切除先行群が30.2%とGnP群が有意に良好であった。【結語】BR膵癌に対する術前GnP療法はR0切除率を含めた周術期成績を向上させ、BR膵癌患者の予後を改善する可能性が示唆された。.
1033. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, BR-PV膵癌に対する術前化学療法は必要か?, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【緒言】ボーダーライン切除可能膵癌は門脈系のみに癌の接触・浸潤を認めるBR-PVと動脈系に接触・浸潤を認めるBR-Aに分類される。BR-Aは動脈の温存を図るため、腫瘍の縮小を目的として術前化学療法を施行することが多い一方で、BR-PVは門脈合併切除が比較的安全に行いうることからBR-Aに比べ、切除を先行することが多い。今回、BR-PV膵癌に対する術前化学療法の有用性について、検討を行った。【方法】2010年1月から2017年6月までに当科で加療を行ったBR膵癌症例66例(BR-A40例/BR-PV26例)を対象として解析を行った。【成績】BR-A症例では34例(85%)で術前化療が行われていた一方で、BR-PV症例は3例(12%)のみであった。BR-PV症例とBR-A症例のMSTはそれぞれ408日、1056日とBR-PV症例が有意に予後不良であった(p=0.0005)。BR-PV症例を切除先行群と術前化療群に分けて周術期成績及び遠隔成績の比較を行った。全例切除を施行し、術式は手術先行群でPD2
2例、TP1例、術前化療群でPD2例、DP1例であった。門脈合併切除は手術先行群16例、術前化療群1例で施行した。手術時間中央値は手術先行群486分(283-900)、術前化療群が347分(218-429)と手術先行群で長い傾向にあり(p=0.0709)、出血量中央値は手術先行群1290ml(300-7160)、術前化療群627ml(150-750)と手術先行群で有意に多かった(p=0.0246)。術前化療群は全例R0切除であったが、手術先行群は4例(17%)がR1切除となった。周術期死亡は両群とも認めず、Clavien-Dindo分類グレードIIIa以上の合併症は切除先行群3例(13%)、術前化療群0例(0%)であった。ISGPF Grade B以上の膵液瘻は切除先行群の1例(4%)で認めた。観察期間中央値は切除先行群234日(58-1473)、術前化療群305日(231-311)で、再発は切除先行群の18例(78%)、術前化療群の1例(33%)に認められ、MSTは切除先行群359日で術前化療群はMSTに到達しておらず、有意差はないもの��N=QA02=NE72$,1s3V@.@S$bNI9%$J798~$,$_$i$l$?!#!Z7k8l![:#2s$N8!F$$G$OBR-PV症例はBR-A症例より切除先行例の多く、予後不良であった。術前化学療法は遠隔成績だけでなく周術期成績も向上させる可能性が示唆され、BR-PV症例においても術前化学療法は有用であると考えられる。.
1034. 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, Borderline resectable膵癌に対する術前化学療法の有用性, 第47回九州膵研究会, 2018.03.
1035. 久保真, 山田舞, 山下奈真, 山元英崇, 甲斐昌也, 森瞳美, 倉田加奈子, 前原喜彦, 中村雅史, 2013年ASCO/CAPガイドライン改訂はIHC法HER2判定をどう変えたか, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1036. 岐部晋, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵腺房細胞の可塑性が膵癌局所浸潤を誘導する, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【背景】膵癌自然発生マウスモデルであるKPC (KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre)マウスは、腫瘍の病理組織学的特徴がヒト膵癌と類似しているため、その解析はヒト膵癌の病態理解を進める上で非常に有用である。KPCマウスでは、腫瘍が一旦形成されると膵実質への拡がりが急速に進み、膵実質全体が腫瘍に置換される組織像をしばしば認める。このことは、全膵臓上皮細胞での遺伝子改変によるものと考えられるが、同時に膵腺房細胞の可塑性が膵癌浸潤に与える影響も示唆される。【目的】膵腺房細胞の可塑性が膵癌局所浸潤に与える影響を検討する。【方法】ヒトおよびKPCマウスにおける膵癌膵実質浸潤部を病理組織学的に検討した。また、KPC由来膵癌細胞を用いてKC (KrasLSL-G12D/+;Cre)マウスに同所移植を行い、膵腺房細胞の可塑性と膵癌局所浸潤との関連を検討した。【結果】ヒトおよびKPCマウスの病理組織学的解析では、膵癌局所浸潤部においてAcinar-to-ductal metaplasia (ADM)-like lesionの形成を認めた(P<0.01)。また、KCマウス同所移植モデルではKras変異� $rM-$9$kg9
1037. 岐部晋, 大内田研宙, 安藤陽平, 武居晋, 中山宏道, 阿部俊也, 遠藤翔, 肥川和寛, 奥村隆志, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵癌周囲微小環境におけるADM-like lesionの局所浸潤に果たす役割, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1038. 加来啓三, 野口浩司, 岡部安博, 栗原啓, 中村雅史, マージナルドナーからの脳死膵臓移植の成績, 第54回日本移植学会総会, 2018.10.
1039. 加来啓三, 岡部安博, 目井孝典, 知念澄志, 土井篤, 中村雅史, 生体腎移植において冷阻血時間が術後腎機能に与える影響, 第45回日本臓器保存生物医学会学術集会, 2018.11, 【目的】一般的には、腎臓の虚血許容時間は24時間と言われており、生体腎移植においてこれを超えることはないため、その長短に着目されることは少ない。ドナー腎採取後すぐにレシピエントへの移植が理想ではあるが、実際は手術室調整の関係やバックテーブルでの血管再建を含めた処置、レシピエント手術の遅延などにより冷阻血時間(CIT)が延長することがある。そこで今回、生体腎移植における冷阻血時間の差が術後の腎機能に与える影響について検討した。【方法】2015年10月以降に当科で行った20歳以上のレシピエントの生体腎移植158例を対象とした。CIT中央値は151.5分。 CIT 150分未満 (short群)、CIT 150分以上 (long群)の2群で評価した。評価項目は、術前から術後3日目までの推算糸球体濾過量 (eGFR)の変化率(ΔeGFR=(術後3日目eGFR-術前eGFR)/術前eGFR×100)ならびに術後14日目のeGFR値および初尿確認時間とした。【結果】全158例中short群
��傾例、long群79例であった。short群、long群の平均CITは118.8分、235.4分であった。術前から術後3日目までのΔeGFRはshort群679.5%、long群 503.5%と有意差を認めた (p=0.0079)。術後14日目のeGFR値はそれぞれ56.7、51.9ml/min/1.73m2であった (p=0.10)。初尿確認に要した時間は両群で差を認めなかった。いずれの群でもPrimary non-functionは認めなかった。【結論】 冷阻血時間の延長は術後早期の腎機能に影響を与える可能性が示唆された。.
1040. 加来啓三, 岡部安博, 土井篤, 中村雅史, 膵移植術後合併症ゼロへの挑戦, 第45回日本膵・膵島移植研究会, 2018.03.
1041. 加来啓三, 岡部安博, 知念澄志, 目井孝典, 土井篤, 中村雅史, 合併症を克服するための最適な膵移植手順の検討, 第54回日本移植学会総会, 2018.10, 今後膵移植件数の増加が想定されるなか、膵移植後合併症の克服は必須の課題である。手術侵襲の大きさゆえ、本邦のみならず海外でも合併症の報告事例は多い。合併症の要因はドナー、レシピエントの患者側要因から、手術手技的要因など多岐にわたる。マージナルドナーに合併症の一因を求めることは妥当な考えではあるが、ドナー不足の本邦ではいかにして限られたドナーソースを有効活用し、かつ良好な移植成績を担保するかが現状求められている課題である。拒絶反応、1型糖尿病再発、感染症といった長期成績に関与する因子のコントロールも重要ではあるが、今回はまず短期合併症である出血、血栓症、縫合不全、イレウスなどの克服に重点をおいて検討する。 待機レシピエント、脳死ドナー双方の適正な評価を行った後、膵移植においては要所において重要な選択を求められる箇所がある。それぞれの選択は移植施設間で異なり、実際複数の膵移植手順が存在する。免疫抑制剤の選択から始まり、GDA/門脈再建の是非、血管長の決定、移植部位の選択、後腹膜/腹腔内アプローチ法の選択、グラフトポジションの選択� !"D24I!?g/fyg91U%I%l%J!<%8K!$NA*Br!"D24IJ-9gK!$NA*Br!"936E8GLt;HMQ$N@'Hs$J$I$,I$rKI$0$?$a$K$O!"3FJ,4tE@$G$$$:$l$NA*Br$r$9$k$N$,:GNI$+!"Ev;\@_%G!<%?$J$i$S$K=t2H$NJs9p$H9g$o$;8!F$$7!"9gJ;>I9nI~$K8~$1$?:GA1$Ng90\?"
1042. 加来啓三, 岡部安博, 知念澄志, 目井孝典, 土井篤, 中村雅史, De novoプロトコールからみるエベロリムスの今後の展望と残された課題, 第54回日本移植学会総会, 2018.10, その安全性、効果が広く知られるにつれ、国内外さまざまなプロトコールをもって、時には異なる目的、副次的効果を期待しエベロリムス(EVR)は使用されてきた。「開始する時期に正解はあるのか?併用する免疫抑制剤の選択は?使用目的はどこに据えるべきなのか?想定される有害事象とその対応策は?」これらの疑問に可能な限り一定の答えを見出したい。 腎移植維持期症例100例以上へのEVR使用経験で一定の安全性を確認した後、当院では2016年9月よりTac, EVR, mPSLの3剤によるエベロリムスDe novoプロトコールを血液型適合移植、不適合移植それぞれで作成し、同プロトコールでの生体腎移植を開始した。移植前よりEVRを導入し、現在41例が1年の経過観察期間を得た。EVRには免疫抑制剤本来の目� E*$G$"$k0BA4@-$rC4J]$7$?>e$G$N5q@dH?1~$N@)8f$,Bh0l$K5a$a$i$l$k!#$=$N$?$a!"3ヵ月、1年腎生検結果ならびに、観察期間中の腎機能、尿蛋白、耐糖能、脂質代謝、FK/EVR血中濃度につき安全性の面から検討した。EVR導入に伴う内科的治療介入の有無についても論じたい。ウイルス感染症に対する評価はCMV /BKVとした。有害事象の対策と対処法含め、多角的視点からこのエベロリムスDe novoプロトコールを評価し、見えてきたエベロリムスの今後の展望と解決すべき残された課題について考えたい。.
1043. 岡部安博, 目井孝典, 知念澄志, 加来啓三, 土井篤, 宮本京子, 小川智子, 中村雅史, 抗体関連型拒絶反応に対する取り組み 既存抗体陽性症例に対する対応を中心に, 第54回日本移植学会総会, 2018.10, 【目的】抗体関連型拒絶反応をいかに抑制し、長期生着を目指すかが現在の課題である。近年、免疫学的にハイリスクな症例において、脱感作の後に移植を行っている。今回、生体腎移植でのFCXM T(+)DSA(+)症例を検討し、その妥当性について検証する。【対象】FCXMを導入した2008年1月から2016年12月までの1年後腎生検の確認できた生体腎移植症例のうち590症例を対象とした。FCXM T(+)DSA(+)58例とそれ以外のFCXM T(-)532例の2 群に分類した。免疫抑制剤は2週間前から開始し、TAC/MMF/MPとした。移植7日前にリツキシマブ200mgを投与し、術前に3回の血漿交換を施行した。術中にはIVIG療法も併用した。 【結果】T(+)DSA(+)群と T(-)群の1、3、5年生存率はそれぞれ99.2と93.9%, 96.8と90.7%, 95.0と90.7% であり、FCXM T(+)DSA(+)群のほうが生着率は低下傾向であった。しかし、両群でBiopsy provenのAMR発生率に有意差はなく、DSA$
B$NM-L5$N$_$G$O@8CeN($K$O:9$,$J$+$C$?!#!Z9M;!![�AMRに差がなく、DSAのみでは生着率に差がないのは十分な前処置のためと考えられた。しかし、FCXM T(+)DSA(+)群では、生着率が低下することからFCXM-T(+)となるDSAのMFI値、補体結合型、IgG サブクラスなどが関連している可能性が示唆された。【結語】既存抗体陽性例を有効に脱感作し、腎移植を行い管理するかが重要である。今後は、ハイリスクでない患者を含めたde novo DSAをいかに抑えるかが重要な課題である。.
1044. 岡部安博, 土井篤, 加来啓三, 目井孝典, 知念澄志, 中村雅史, 心停止下/脳死下献腎摘出手技のコツ, 第38回九州腎臓移植研究会, 2018.07.
1045. 岡部安博, 土井篤, 加来啓三, 小川智子, 土本晃裕, 中村雅史, 九州大学病院における先行的腎移植の現状, 第51回日本臨床腎移植学会, 2018.02.
1046. 岡部安博, 土井篤, 加来啓三, 小川智子, 中村雅史, 腎移植3000例のための方法論⑤ 腎移植数増加のためのポイント, 第34回腎移植・血管外科研究会, 2018.05, 【はじめに】本邦の2017年腎移植総数は1700件を超えて増加傾向である。更なる腎移植推進に向けた当院での取組を紹介する。【手術枠確保について】麻酔科との良好な関係が大切で、可能なかぎり無駄のない手術時間配置を行う。以前は1日2枠を確保し、ドナー1枠、レシピエント1枠として手術していた。TITは短縮できるが手術枠の確保が困難であった。最近は一枠8時間でドナー及びレシピエント手術を行っている経験から水曜日に1枠(隔週)、金曜日に2件(毎週)の生体腎移植が可能である。水曜日の1枠移植でも午後に空き台があれば麻酔科がレシピエントの搬入を早めてくれる。【術者の教育】術者が増えれば手術全体が楽になりより安全となる。生体腎移植の最中でも緊急の献腎移植に対応可能となり、またスタッフの誰かが夏休みでも生体腎移植が可能となる。術者になるとやる気が出てどんどん外来検査をして手術を組んでいきます。【手術中止/延期の対策】常に検査の終了した患者さんを確保し交代していただく(特に維持透析中の方)$
B!#$^$?30Mh8!::;~$+$iF|Dx$,JQ99$H$J$k$3$H$b$"$j$&$k$H9pCN$7$F$*$/!#5^$J46@w>I$d2HDm$NET9g$K$h$kI$r8:$i$9!#-"F)@O<
1047. 岡山卓史, 大塚隆生, 中村聡, 中島陽平, 後藤佳登, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における肝外胆管癌再発症例の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1048. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 土橋賢司, 馬場英司, 中村雅史, 局所進行下部直腸癌に対する治療戦略:術前FOLFOXIRI療法の安全性と有用性の検証, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06, 【背景】完全切除を目標とした局所進行下部直腸癌に対する治療戦略として、術前放射線療法・術前放射線化学療法・術前化学療法がある。欧米で標準治療として行われている術前放射線化学療法と全直腸間膜切除(TME)は、局所再発率を低下させるが生存率改善には寄与しない。手術成績の良好な本邦では、術前放射線化学療法の有用性は確立されておらず、現在も検証の余地があるとされている。近年では本邦から放射線療法を併用しない術前化学療法による臨床試験結果が報告され、良好な成績を示している。当科では、局所進行下部直腸癌に対しFOLFOXIRI療法を用いた術前化学療法を施行している。今回preliminaryに施行した症例における腫瘍学的評価ならびに短期手術成績を示し、その安全性と有用性について検証を行う。【方法】2017年4月から術前画像検査より原発巣がcT4以深かつCircumferential resection margin確保困難、またはcN2/3と判断した症例に対し、術前FOLFOXIRI療法を6コース施行した。化学療法後に原発巣に対する根治術を行なった4例を提示する。【結果��[G/Np49 (45-62)歳、化学療法完遂率は100%、化学療法終了後の腫瘍縮小率は平均65.2%で原発巣のResponse rate(CR+PR)は100%であった。全例、原発巣の外科的完全切除が可能であった。CD grade3以上の術後合併症は1例 (排尿障害)のみであり、術後平均在院日数は21.3日であった。病理組織学的効果はgrade1bが2例、grade2、grade3が1例ずつであり、全例病理学的にも完全切除ができていた。Stage IV1例を除くと全例にdown stageが得られた。術後は全例L-OHPを用いた補助化学療法を施行している。【結語】局所進行下部直腸癌に対する術前FOLFOXIRI療法は安全に施行可能であり、高い腫瘍縮小率と完全切除率の向上に寄与する可能性が示唆された。今後、当科では前向きの臨床試験として継続する予定である。.
1049. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 土橋賢司, 馬場英司, 中村雅史, Borderline resectable局所進行下部直腸癌に対する術前FOLFOXIRI療法の安全性と有用性の検証, 第73回日本大腸肛門病学会学術集会, 2018.11, 【背景】局所進行下部直腸癌に対する治療戦略は局所制御と遠隔転移制御にある。局所制御としては手術療法に加えて、術前放射線療法・術前放射線化学療法・術前化学療法を組み合わせて行い、遠隔転移の制御には全身化学療法が必要となる。欧米で局所進行直腸癌に標準治療として行われている術前放射線化学療法と全直腸間膜切除(TME)は、局所再発率を低下させるが生存率改善には寄与しない。手術成績の良好な本邦でも術前放射線療法の生存率改善に対する有用性は確立されておらず、現在も検証の余地があると考えられる。近年では放射線療法を併用しない術前全身化学療法を用いた臨床試験結果が報告され、局所制御率の向上に加えて生存率の改善にも寄与することが期待されている。当科では、Borderline resectable局所進行下部直腸癌に対しFOLFOXIRI療法を用いた術前化学療法を施行している。今回preliminaryに施行した症例における腫瘍学的評価ならびに短期手術成績を示し、その安全性と有用性について検証を行う。【方法】2017年4月から術前画像検査より原発巣がcT4以深かつCircumfer
ential resection margin確保困難、またはcN2/3と判断した症例に対し、術前FOLFOXIRI療法を6コース施行した。化学療法後に原発巣に対する根治術を行った症例を提示する。【結果】年齢49 (45-62)歳、化学療法完遂率は100%、化学療法終了後の腫瘍縮小率は平均65.2%で原発巣のResponse rate(CR+PR)は100%であった。全例、原発巣の外科的完全切除が可能であった。CD grade3以上の術後合併症は1例 (排尿障害)のみであり、術後1ヶ月以内にはgrade1まで改善していた。術後平均在院日数は21.3日であった。病理組織学的効果はgrade1bが2例、grade2、grade3が1例ずつであり、原発巣は病理学的にも全例完全切除ができていた。術後は全例L-OHPを用いた術後補助化学療法を施行している。【結語】Borderline resectable局所進行下部直腸癌に対する術前FOLFOXIRI療法は安全に施行可能であり、高い腫瘍縮小率と完全切除率の向上に寄与する可能性が示唆された。.
1050. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, クローン病に対する腹腔鏡手術:病態別の適応基準と安全性の検証, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11.
1051. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, Retromesenteric approachを用いた右側結腸癌に対する鏡視下手術の定型化, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11, 【背景】右側結腸癌に対する鏡視下手術では結腸授動の際に複数のアプローチ法がある。また、surgical trunkの分枝形態の多様さ、膵臓・十二指腸など隣接臓器が多く損傷の危険性があることを念頭におく必要があり、それぞれのアプローチ法で安全かつ定型的な手技の確立が望まれている。当科におけるretromesenteric approachの視野展開、助手との連携や中枢郭清における工夫について手術手技を提示する。【手技】Retromesenteric approachでは十二指腸水平脚前面から小腸間膜基部より授動を開始する。水平脚前面で間膜前葉を十二指腸側へ残すように頭側方向へ剥離を進める。Told癒合筋膜を認識し、足側へ広げるように筋膜や癒合部を背側へ落とし腸間膜授動を進める。視野が広く展開でき、尿管や性腺動静脈の確認が容易となる。腸間膜血管の走行が移動しないように盲腸外側付着部を残し外側〜足側の剥離授動を行う。頭側より副右結腸静脈を処理した後に、肝弯曲部より剥離層を交通させる。回結腸動静脈周囲より中枢郭清を開始し、郭清後に盲腸外側の付着部を切離すると右側結腸授動が完了となる� !#2013年〜2018年6月までに当科で施行した鏡視下右側・右半結腸切除術において、アプローチ法で短期手術成績を比較した。手術時間、出血量、周術期合併症に差は認めなかったが、retromesenteric approachでは手技導入時に手術時間がやや長い傾向があり(導入時305min vs 後半266min, P=0.21)、定型手技の安定化に時間を要することが示唆された。【結語】Retromesenteric approachによる鏡視下手術は安全かつ定型化可能であった。.
1052. 永吉絹子, 永井俊太郎, 貞苅良彦, 藤田逸人, 中村雅史, 左側横行結腸癌に対する鏡視下手術での定型化戦略-脾弯曲部授動と中枢郭清における安全性の担保-, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, 【背景】左側、特に左外側1/3に主座を置く横行結腸癌に対する鏡視下手術は、脾弯曲部授動の手技的困難さに加え、多彩な支配血管分布と解剖学的な膜構造の熟知が必要であり、術式の標準化は容易ではない。当科では3次元再構築画像による腫瘍の占居部位、進行度、支配血管の解剖把握を十分に行い授動操作と郭清の範囲を術前に想定し、手術の安全性と根治性を確保している。脾弯曲部授動と中枢郭清に重点を置いて当科の定型化へ向けた工夫点を供覧する。【手術手技】下腸間膜静脈(IMV)内側からのいわゆるIMV 先行アプローチを用いて脾弯曲部授動を行う。IMV内側の十二指腸空腸曲外側の間膜付着部を切開し、腸間膜背側を剥離する。助手はIMVの末梢側とIMVへ流入する左側枝を把持し剥離する空間を保持する。IMVの中枢で膵下縁を確認できるため、剥離層が膵背側へ進まないように留意して操作することができる。脾弯曲部まで腸間膜背側の授動を行い、下行結腸外側の付着部を切離する。網嚢腔へ入り膵下縁で横行結腸間膜基部を切離すると、背側からの剥離層と容易に交通することがで��-!"g#W?6JIt
1053. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔鏡下大腸手術におけるトラブルシューティング~出血とその対処法~, 第28回九州内視鏡下外科手術研究会, 2018.09, 腹腔鏡下大腸手術におけるトラブルシューティング~出血と対処法~(はじめに)大腸癌に対する治療として腹腔鏡下手術は標準治療となりつつあり、当科でも大腸癌手術のほとんどを腹腔鏡下手術で行っている。腹腔鏡下手術の利点の一つとして出血量の減少が上げられるが、一度出血してしまうと開腹手術と比較して限られた視野・操作等のため止血困難となることもあり、正確な手術遂行が困難で不十分な手術、あるいは開腹移行へとつながる可能性がある。そのため、腹腔鏡下手術の術者は出血への対処法を熟知しておかなくてはならない。(目的)当科において腹腔鏡下大腸手術時に経験した出血例およびその対処法を提示する。(手技)出血時の対処法としては1. 気腹圧増加、2. ガーゼ圧迫、3. クリップ止血、4. エネルギーデバイスによる止血、5. 縫合止血、6. 止血剤、等が挙げられる。気腹圧を上げガーゼ圧迫を行うだけで止血できることも多い。凝固止血には吸引嘴管に電気メスを接続し、出血を吸引しながらのソフト凝固モードでの止血が有用である。また、シート状生物学的組織接着・� 閉鎖剤なども有用である。安全な手術の遂行のためには開腹移行をためらってはならないと考える。(まとめ)腹腔鏡下手術時の出血に対するさまざまな対処法を知り、身につけておくことは非常に重要である。.
1054. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌術後側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下側方郭清術の検討, 第73回日本大腸肛門病学会学術集会, 2018.11, (はじめに)JCOG0212試験の結果より下部進行直腸癌の標準治療はTME+側方リンパ節郭清とされた。側方リンパ節郭清を腹腔鏡下に行う施設も増加しており、当科でも直腸癌手術のほとんどを腹腔鏡下に行い良好な成績を得ている。一方、大腸癌術後のリンパ節再発に対しては化学療法が施行されることも多いが、再発病変を切除することにより予後が改善されるという報告も多い。その低侵襲性・拡大視効果等から側方再発病変切除も腹腔鏡下手術の良い適応であると考えるが、癒着や再建腸管の存在などの手技的困難さも予想される。今回、直腸癌根治術後に側方リンパ節再発をきたした症例に対し施行した腹腔鏡下側方リンパ節郭清術について検討し、その手技を供覧する。(症例)側方リンパ節再発病変の切除を腹腔鏡下に開始した2016年1月から2018年4月までの間に当科において腹腔鏡下側方リンパ節郭清術を施行した5例を対象とした。再発までの期間は平均13ヶ月。5例のうち1例が癒着による視野確保困難のために開腹移行となった。腹腔鏡下手術で完遂できた4例の平均手術時間は� 236分、出血量は45gであった。術後在院日数は平均14.5日。その他、周術期合併症等について検討した。(まとめ)側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下手術は基本的には初回手術と同様の手技で実施でき安全で有用であった。しかし、再建腸管癒着や小腸の骨盤への落ち込みなど再手術特有の困難さもあり、状況によっては開腹移行をためらわないことも重要であると思われた。.
1055. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 後腹膜剥離先行アプローチによる腹腔鏡下Surgical trunk郭清の手術手技, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07, (はじめに)右側~横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術はSurgical trunkに沿うリンパ節をいかに安全・確実に郭清するかが重要であるが、周囲には十二指腸や膵臓などの重要臓器が隣接し、また血管走行の変異も多く難度が高い。このため、各施設で多様なアプローチ法が工夫されている。頭側アプローチ、尾側アプローチ、挟み撃ちアプローチなどがあるが、我々は右側結腸間膜の後腹膜からの剥離を先行させることによりSurgical trunkを周囲臓器より遊離させ、その後に頭側・尾側から挟み撃ちにするようにリンパ節郭清を行っている。今回、我々が腹腔鏡下に行っているSurgical trunk周囲の郭清の手技を供覧する。(手術手技)臍のカメラポートを中心とした5ポートで行う。術者は患者左側に立ち、まず、後腹膜アプローチから開始する。頭低位にし、小腸を頭側に挙上・圧排し小腸間膜基部・十二指腸水平脚を露出する。十二指腸水平脚腹側から頭側・外側に向けて少腸間膜基部を切開し後腹膜から剥離する。この時、十二指腸・膵臓前面を十分に剥離しておくことで、後のアプローチが安全に行える。可及的に剥離を進め��?8e$K!"2#9T7kD24VKlF,B&$+$i$N%"%W%m!<%A$K0\$k!#BgLV$r@Z3+$7LVG9Fb$KF~$j4NOQ6JIt$K8~$1$FGmN%$r$9$9$a$k!#Cf7kD2F0@EL.!&0_7kD2@EL.44$rF1Dj!#I{1&7kD2@EL.$,$"$l$P@h$K@ZN%$9$k!#8eJ"Kl%"%W%m!<%A$NAX$HO"B3$5$;!"4NOQ6JIt$NeD24VKl@EL.A0LL$NAX$KF~$jSurgical trunkに沿って郭清を行う。頭側アプローチの層と交通させ郭清を終了する。(まとめ)後腹膜剥離を先行させた後に頭側・尾側から挟み撃ちをすることにより行うSurgical trunkの郭清は根治性・安全性の面から有用であると考える。.
1056. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 局所進行直腸癌に対する術前化学療法としてのFOLFOXIRI療法の有用性, 第31回日本内視鏡外科学会総会, 2018.12, (背景)本邦ではJCOG0212試験の結果を受け、局所進行直腸癌に対しては全直腸間膜切除(TME)+側方リンパ節郭清が標準治療とされたが、各施設で治療方針が異なっているのが現状である。一方、欧米では術前化学放射線療法+TMEが標準治療とされているが、これは局所再発率を低下させるが、生存率には寄与しないとされる。当科では、局所進行下部直腸癌に対しFOLFOXIRI療法を用いた術前化学療法を開始している。今回preliminaryに施行した症例における腫瘍学的評価ならびに短期手術成績を示し、術前化学療法後の腹腔鏡下手術手技を供覧する。(対象)2017年4月から原発巣がcT4以深かつCircumferential resection margin確保困難、またはcN2/3と判断した症例に対し、術前FOLFOXIRI療法を6コース施行後に、原発巣に対する腹腔鏡下根治術を行なった5例。(結果)年齢49 (45-62)歳、化学療法完遂率は100%、原発巣のResponse rate(CR+PR)は100%であった。全例、原発巣の病理学的完全切除が可能であった。(結語)局所進行下部直腸癌�� KBP$9$k=QA0FOLFOXIRI療法は安全に施行可能であり、高い腫瘍縮小率と完全切除率の向上に寄与する可能性が示唆された。.
1057. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, En bloc切除を意識した腹腔鏡下側方リンパ節郭清の手術手技, 第43回日本大腸肛門病学会九州地方会・第34回九州ストーマリハビリテーション研究会, 2018.10.
1058. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Dysplasia /癌合併潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘術の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1059. 永井英司, 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 山元啓文, 大塚隆生, 本山健太郎, 中房祐司, 寺坂禮治, 中村雅史, 高度進行がんに対する集学的治療における腹腔鏡下胃切除術の位置づけ~短期、長期成績を含めて~, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04.
1060. 永井英司, 山元啓文, 大内田研宙, 井上重隆, 小島雅之, 本山健太郎, 中房祐司, 進藤幸治, 森山大樹, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術におけるリンパ節郭清手技と再建時のピットフォール, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
1061. 安藤陽平, 大内田研宙, 相良亜希子, 米永晃子, 岐部晋, 武居晋, 中山宏道, 肥川和寛, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵癌におけるnecroptosisの意義の検討, 第118回日本外科学会定期学術集会, 2018.04, 【背景・目的】necrosisは外因による非プログラム細胞死と考えられていたが、近年プログラム細胞死としてのnecrosis、すなわちnecroptosisの存在が明らかになった。癌との関わりについても報告がなされているが多くは未解明のままである。そこで膵癌におけるnecroptosisの意義について検討することとした。【方法】膵癌切除標本におけるnecrosome構成分子、receptor interacting protein kinase3(RIPK3), mixed lineage kinase domain-like(MLKL)の発現を免疫組織化学法にて評価した。膵癌細胞株のnecrosome関連分子の発現についてWestern blot法を用いて解析した。膵癌細胞株にTNF-α、Smac模倣薬 BV6、カスパーゼ阻害薬 zVAD-fmkを用いてnecroptosisを誘導し、その上清を膵癌細胞、膵星細胞に添加し、増殖能、遊走能、浸潤能についてそれぞれ評価した。【結果】膵癌切除標本の免疫組織化学染色では、主に癌細胞でRIPK3、MLKLの発現が見られ、膵癌細胞でnecroptosisが起こっている可能性が示唆された。膵癌細胞株BxPC3で� $ORIPK3、MLKLが高発現しており、薬剤の添加によってnecroptosisを誘導することができた。BxPC3にnecroptosisを誘導し、その上清を癌細胞、PSCに添加したところ、増殖能に影響は見られなかったものの、遊走能、浸潤能は有意に増加していた。【結語】膵癌細胞ではnecroptosisが亢進している可能性があり、放出された内因性分子によって周辺の癌細胞や膵星細胞の活性化を促して、癌の進展を促進している可能性がある。Necroptosisによって放出された内因性分子は新たな治療ターゲットとなる可能性が示唆された。.
1062. Takesue S, Ohuchida K, Nakayama H, Koikawa K, Shindo K, Nakata K, Moriyama T, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Nakamura M, Role of neutrophil extracellular traps(NETs) in pancreatic cancer liver metastasis, Pancreas 2018, 2018.04.
1063. Shndo K, Ohuchida K, Moriyama T, Nagai S, Ohtsuka T, Nagai E, Shimizu S, Hashizume M, Nakamura M, 当科において施行された胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術における合併症危険因子の検討, 第56回日本癌治療学会学術集会, 2018.10.
1064. Shindo K, Ohuchida K, Holger R. Roth, Oda H, Iwamoto C, Oda M, Nakamura M, Morib K, Hashizume M, Feasibility and efficacy of an analysis using FFPE blocks of resected pancreas with Micro CT, Pancreas 2018, 2018.04, Recently, the importance of 3D imaging constructed by Computed Tomography (CT) data is increasing in clinical practice especially for preoperative usage. On the other hand, Micro-CT (inspeXio SMX-90CT, Kyoto, Shimadzu Corporation) can provide exceptionally high-resolution imaging with pixels in the dozens of micrometers range. When we use micro-CT for imaging of formalin fixed paraffin embedded pancreatic specimens, it gives us a chance to resolve clinical questions and discrepancy which may emerge perioperatively, particularly between preoperative diagnosis and pathological results. Pancreatic ductal adenocarcinoma is one of the lethal diseases, so it is important to detect and resect in the earlier stage. Intraductal papillary mucinous neoplasm (IPMN) is known as one of the precursor lesions of the pancreas, developing from low grade to high grade dysplasia that may further progress to invasive cancer. International Consensus Guideline for manag
ement of IPMN has been published in 2012. According to this guideline, indications of pancreatectomy is the presence of main and mixed duct IPMN, or branch duct IPMN with “high-risk stigmata of malignancy present”. On the other hand, branch duct IPMN with “worrisome features” requires more thorough examination before deciding to do a surgical resection. Sometimes, it is not easy to identify such small features like mural nodules, or critical site of caliber change of pancreatic duct in resected specimen pathologically. Herein, we show the feasibility and efficacy of the usage of micro-CT in evaluating IPMN lesions to reveal the answer for these uncertainties..
1065. Ohuchida K, Kibe S, Okumura T, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Nakamura M, Fat tissue and pancreatic parenchyma play different roles in pancreatic cancer invasion, Pancreas 2018 , 2018.04.
1066. Ohtsuka T, Mori Y, Miyasaka Y, Nakata K, Nakamura M, , Treatment strategy for main duct IPMN of the pancreas; Role of peroral pancreatoscopy to avoid total pancreatectomy, 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06.
1067. Ohtsuka T, Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Ohuchida K, Nagai S, Nakamura M, Management strategy for IPMN involving main duct, 第80回日本臨床外科学会総会, 2018.11.
1068. Ohtsuka T, Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Oda Y, Nakamura M, Surveillance of the Remnant Pancreas after Partial Pancreatectomy for IPMN: Kyushu University Experience, 52nd Annual Pancreas Club Meeting, 2018.06.
1069. Nakata K. Ohtsuka T. Miyasaka Y. Mori Y. Nakamura M, Preoperative 3-dimentional anatomical image assessment for laparoscopic pancreatectomy., 52nd Annual Pancreas Club Meeting, 2018.06, Preoperative 3-dimentional anatomical image assessment for laparoscopic pancreatectomy.<Background>The relationship between vessels and pancreatic parenchyma is complex. Therefore, we evaluated the relationships using 3D-CT images before laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) and classified the cases to two types. One is the “Buried type”; SPA is buried inside of the pancreatic parenchyma. The other is “Non-buried type”; SPA is separated from the pancreatic parenchyma. We also evaluated the distribution of dorsal pancreatic artery (DPA). In this study, we evaluated the usefulness of 3D-CT simulation for LDP and also evaluated the clinical significance of our classification and analysis.<Methods>For the evaluation of the distribution of DPA, we defined the point of origin which is the point between the SPA and CHA, the points located along the SPA were labeled as “PLUS” and those along the CHA
were “minus”<Results>On the 55 cases we evaluated, the “Buried-type” is 18 cases and “Non-buried” type is 37 cases. We found out that the 3D-CT images for “buried type” cases accurately predicted the actual “buried type” cases. We also reviewed the video clips of LDP and found the 30 cases (“Buried type” 11 cases and “Non-buried” type 19 cases) and the 10 (90.9%) “buried type” needed a wider dissection between the pancreatic parenchyma and common hepatic artery for isolating SPA. The duration for isolating SPA for the “buried-type” is 31.5min (14.0min to 101 min) and for the “non-buried type” is 8.5 min (3.5 to 445 min); there was significant difference between the two types (P < 0.01). The distribution of DPA is measured -13.4 to 65.2mm (median; 10.8mm) and the cases which has DPA within 20mm is 30 cases (65.2%). There were n
o cases with injury of SPA during the isolation. <Conclusion>The classification is important for deciding the approach to SPA and necessary for evaluating the difficulty of isolation of SPA. In addition, the evaluation of distribution of DPA is also helpful for the safety of isolating SPA. Preoperative 3D image may be helpful for the safety of LDP..
1070. Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M , Spleen preservation versus splenectomy during distal pancreatectomy: A systematic review and meta-analysis, 第16回日本消化器外科学会大会, 2018.11, Background: Minimally invasive distal pancreatectomy (MIDP) including laparoscopic and robotic techniques, has gained large popularity in recent years. However, the consensus regarding preservation of the spleen remains inconsistent. In this study, we compared MIDP outcomes between spleen-preserving distal pancreatectomy (SPDP) and distal pancreatectomy with splenectomy (DPS).Methods: A systematic search of PubMed (MEDLINE) and Cochrane Library was conducted and the reference lists of review articles were hand-searched. The primary outcomes were the prevalence of infectious complication and abdominal abscess, and overall morbidity. Results: Fifteen relevant studies with 769 patients were selected for meta-analyses of DPS and SPDP. In SPDP patients, the prevalence of infectious complications (odds ratio 0.36; 95%CI 0.17, 0.74; P = 0.006), pancreatic fistula (odds ratio 0.43; 95% CI 0.25, 0.74; P = 0.002), operative time (MD -29,74 min; 95% CI -46.2
8, -13.21; P < 0.001) and blood loss (MD -83,95 g; 95% CI -151.28, -16.63; P = 0.01) was significantly lower than those in the DPS group. On the other hand, there were no significant difference in the incidence of abdominal abscess between the two groups. Sub-analyses for laparoscopy alone had similar results.Conclusion: Based on this study, SPDP has significantly superior outcomes, compared to DPS. .
1071. Nakata K, Ohtsuka T, Mori Y, Miyasaka Y, Nakamura M , Management of Postoperative Pancreatic Fistula after Pancretoduodenectomy: Aim for zero mortality, 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06, Management of Postoperative Pancreatic Fistula after Pancretoduodenectomy: Aim for zero mortalityKohei Nakata, Takao Ohtsuka, Yasuhisa Mori, Yoshihiro Miyasaka and Masafumi Nakamura<Background>The mortality rate after pancreatoduodenectomy (PD) is still high compared with other gastrointestinal surgeries, because reliable surgical technique for the prevention of postoperative pancreatic fistula (POPF) and its management have yet to be established. Therefore, appropriate treatment of POPF is important to reduce the postoperative mortality after PD. Although adequate drainage is essential for the management of POPF, tube drainage is sometimes insufficient for severe POPF followed by bleeding from a pseudoaneurysm. We have performed open drainage for inadequate drainage cases to reduce mortality after PD. In this study, we investigated the results of our management of POPF.<Methods>A total of 448 consecutive patients underwent PD from Jan
uary 2010 to June 2017 were enrolled in this study. We performed modified Kakita anastomosis (m-KA) and subsequently introduced modified Blumgart anastomosis (m-BA) from April 2015 onwards. Drains are usually removed within the 3rd post-operative day, for patients with no signs of POPF. However, if there is high clinical suspicion of POPF (fever elevation or blood examination), we request a CT scan to be done. For patients with fluid collection on CT scan with inflammation, we performed open drainage using a 5-7cm midline incision over the previous operative scar, and place a drainage tube to completely evacuate the infected fluid. Recently, we introduced continuous irrigation and negative pressure wound therapy in our open drainage patients.<Results>POPF (>Grade B) occurred in 64 cases (14.1%). The rate of POPF in m-BA group was noted to be generally lower 6/73, versus 52/346 for m-KA, however, it was not statistically significant (m-BA 8.8% vs m-KA 15.3%; p = 0.1
1). Similar trend was also seen for cases with soft pancreas, m-BA 4/28 versus 46/152 for m-KA (14.3% vs 30.2%; p = 0.17). For the management of POPF, there were 40 patients in (64.5%) in tube drainage, however, we performed open drainage for 22 (35.5%) cases. The mean postoperative hospital length of stay for all patients with POPF was 43 days (23-70 days). There was no postoperative bleeding in patient with open drainage. There was also no in-hospital or 90-day mortality in 448 consecutive cases.<Conclusion>Open drainage for persistent infected fluid collection seems to be effective in terms of reducing the postoperative bleeding and mortality after PD for the patients with inadequate drainage. .
1072. Nakashima Y, Ohtsuka T, Okayama T, Nakamura S, Gotoh Y, Mori Y, Sadakari Y, Nakata K, Miyasaka Y, Nakamura M, Postoperative outcomes after enucleation in patients with pancreatic neuroendocrine tumor., アジアオセアニア膵臓学会2018, 2018.04, Background: Enucleation is sometimes performed to treat patients with small pancreatic neuroendocrine tumor (PNET). This study aimed to analyze the postoperative outcomes of enucleation in patients with PNETs.Material and methods: Medical records of 129 patients with PNETs who underwent resection at our institution between April, 1994 and July, 2017 were retrospectively reviewed. Clinicopathological characteristics were compared between the enucleation group and the pancreatectomy group.Results: There were 59 males and 70 females with the median age of 56 years (range 21-79). There were 9 patients with MEN1. There were 91 non-functioning PNETs and 38 functioning PNETs including 29 insulinomas, 7 gastrinomas, one glucagonoma, and one somatostatinoma. Multiple tumors were observed in 18 patients and a solitary tumor in the remaining 111. The median size of tumors was 15 mm (range 2-120 mm). There were 102 patients with pathological G1 and 27 with G2
according to the WHO classification. There were 16 patients (12%) with lymph node metastasis and 6 (5%) with liver metastasis at the time of operation. Enucleation was performed in 34 patients, and pancreatectomy in 95. Patients in the enucleation group were older (62 years vs 55 years, P<0.05). The tumors in the enucleation group had a higher frequency of inslinomas (44% vs 24%, P<0.05), solitary tumor (97% vs 82%, P<0.05), and G1 (91% vs 74%, P<0.05). The tumors in the enucleation group were smaller (11mm vs 18mm, P<0.01) and less likely to be with lymph node metastasis (3% vs 16%, P<0.05). Postoperative grade B/C pancreatic fistula rate in the enucleation group was similar to the pancreatectomy group (15% vs 18%, P=0.67). The disease free survival rate of the enucleation group was better than pancreatectomy group (10-year disease free survival rate, 100% vs 77%, P<0.05). Conclusion: Enucleation for small PNETs can be carried out safely in selected pa
tients. .
1073. Nakamura S, Sadakari Y, Okayama T, Nakashima Y, Gotoh Y, Mori Y, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Goggins M, Nakamura M, Exosomal microRNAs in Pancreatic Juice Have Possibility as Biomarkers to Detect Pancreatic Ductal Adenocarcinoma, Pancreas 2018, 2018.04.
1074. Nakamura M, Treatment strategy for borderline pancreatic cancer, The 8th Japan-China Hepato Pancreato Biliary Symposium , 2018.11.
1075. Nakamura M, Role of combined vascular resection in Klatskin Tumor, 1st PAHPBS , 2018.11.
1076. Nakamura M, Outcomes of Minimally Invasive Pancreatic Surgery, 13th IHPBA World Congress, 2018.09.
1077. Nakamura M, Multimodality Management of Klatskin Tumor, 1st PAHPBS , 2018.11.
1078. Nakamura M, Impact of neoadjuvant chemotherapy in borderline pancreatic cancer, 1st PAHPBS , 2018.11.
1079. Nakamura M, Difficulty Score in Laparoscopic Pancreatic Resections, 41st International College of Surgeons Taiwan , 2018.11.
1080. Nakamura M, Critical Anatomy and Techniques for Advanced Laparoscopic Pancreatectomy, International Association of Surgeons Gastroenterologists and Oncologists, 2018.04.
1081. Nakafusa Y, Nitta N, Nakamura M, Yasunami Y, Acceptance of Murine Islet Allografts without Immunosuppression in the Inguinal Subcutaneous White Adipose Tissue Pretreated with bFGF, American Diabetes Association’s 78th Scientific Sessions, 2018.06, Prevention of immune rejection without immunosuppression is a goal for transplant immunobiology. Previously, Iwata reported that rejection of rat islet allografts in sc space in low responder strain combinations is prevented by pretreatment of the site with bFGF (AJT 2014). However, subsequent study revealed that it was not the case in the high responder combination of mice (BALB/c to C57BL/6). Here, we determined whether islet allografts in the inguinal subcutaneous white adipose tissue (ISWAT), a novel site of islet transplantation, pretreated with bFGF are accepted without immunosuppression in mice. An agarose gel rod containing bFGF was buried in the ISWAT of a C57BL/6 mouse, and 1-3 weeks later 400 BALB/c islets (2 donors) were grafted in the space after the removal of a rod. Recipients were made diabetic by STZ (180mg/kg, iv) at 3 days prior to transplantation. Although there are many variables, we eventually found that 10μg bFGF/50$
B&L�l in 2.5x10mm rod with 2 week interval is the optimal, in which 11/14 recipient mice remained normoglycemic (<200mg/dl) for more than 60 days. Removal of the ISWAT with islets promptly made recipient mice hyperglycemic again, in which intact islets were seen in the adipose tissue. In contrast, islet allografts (n=7) in the ISWAT pretreated with vehicle were rejected by 10 days. FACS revealed an expansion of CD8 T cells in the ISWATs rejecting but not accepting islet allografts. In the latter, interestingly IL-10+cells, predominantly Gr-1+ cells were seen. Re-transplantation of BALB/c islets (n=3) to the contralateral ISWAT of normoglycemic mice induced rejection of the initial BALB/c islet grafts and made recipient mice hyperglycemic again, while that of C3H (n=3) did not. These findings indicate that acceptance of murine islet allografts without immunosuppression was achieved by the pretreatment of the ISWAT with bFGF, and that the acceptance appears to be mediated
by local rather than systemic unresponsiveness..
1082. Mori Y, Ohtsuka T, Nakata K, Miyasaka Y, Nakamura M, Knack and pitfalls of laparoscopic surgery for congenital biliary dilatation, 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06.
1083. Mori H, Kubo M, Yamaguchi R, Nishimura R, Arima N, Okido M, Kurata K. Yamada M, Kai M, Oda Y, Nakamura M, BRCAness in tumor immunity of triple negative breast cancer (TNBC), The 64th Annual Congress of International College of Surgeons Japan Section, 2018.06, Aim&Method: The tumor antigen presentation by accumulation of gene mutations is important. Our objective was to correlate BRCAness with tumor immune system, especially programmed cell death ligand-1 (PD-L1) and tumor-infiltrating lymphocytes (TILs) in TNBC. We assessed BRCAness of 248 TNBC patients who underwent resection without neoadjuvant chemotherapy, using multiple ligation-dependent probe amplification (MLPA). PD-L1 positivity was defined as ≥1% of tumor cells staining positive for PD-L1. Cases were defined as high if stromal TILs were ≥50%. Results: Among the 248 TNBCs, the results of the MLPA showed that 171 (69%) tumors had BRCAness. On the other hand, Type I (adaptive immune resistance; PD-L1-positive/high-TILs) was 87 (35%), Type II (immunological ignorance; PD-L1-negative/low-TILs) was 114 (46%), Type III (intrinsic induction; PD-L1-positive/low-TILs) was 16 (6%), and Type IV (immune tolerance; PD-L1-negative/high-TILs) was
31 (13%). BRCAness was significantly correlated with the combination of PD-L1 and TILs (P=0.01), and BRCAness group included more Type I (P=0.04). There was no significant difference among the four types in the BRCAness group. However, Type III or IV patients in the non-BRCAness group significantly had a shorter survival (P<0.0001 for recurrence-free survival, and P<0.0001 for overall survival). Conventional chemotherapies did not provide benefit to Type III or IV patients in the non-BRCAness group.Conclusions: Our findings suggest that BRCAness was significantly correlated with PD-L1/TILs status, and Type III or IV patients in the non-BRCAness group shows a worse prognosis and need a new strategy. These biomarkers may be useful in predicting prognosis and selecting treatment for patients with TNBCs..
1084. Mori H, Kubo M, Kurata K, Yamada M, Kai M, Nakamura M, The breast cancer chemotherapy combined with Pegfilgrastim, 第15回日本乳癌学会九州地方会, 2018.03.
1085. Mori H, Kubo M, Kai M, Kurata K, Kawaji H, Kaneshiro K, Motoyama Y, Kuroki R, Yamada M, Nishimura R, Okido M, Oda Y, Nakamura M, , , , Transcription factor T-bet and PD-L1 expression in tumor microenvironment of triple-negative breast cancer, The 2018 San Antonio Breast Cancer Symposium, 2018.12.
1086. Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Possible roles of combination therapy using Gemcitabine and Nab-paclitaxel for borderline resectable pancreatic cancer, 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06, Background: Pancreatic cancer is the most fetal malignancy in the digestive organs because of its low resectability and high recurrence rate after curative resection. To improve resectability and reduce recurrence, neoadjuvant chemotherapy (NAC) has been used more frequently in the treatment of pancreatic cancer, especially borderline resectable pancreatic cancer (BRPC). Combination of Gemcitabine and Nab-paclitaxel (GnP) has been widely accepted as the first-line treatment for unresectable cancer. However, safety and efficacy of GnP as NAC for BRPC is still uncertain. Methods: Baseline characteristics and short-term and long-term outcomes of the BRPC patients who received GnP as NAC (GnP group) were retrospectively reviewed and compared to those of the BRPC patients who underwent up-front surgery since 2010 (UFS group). Results: There were 25 patients in GnP group and 29 in UFS group. Patient characteristics including age, gender, tumor location,
performance status, and CA19-9 value were comparable, except for arterial involvement. BR-A was observed in 22 patients (88%) in GnP group and 6 (21%) in UFS. Twenty one of the 25 patients (84%) of GnP group subsequently underwent resection. Operative procedures were as follows (GnP/UFS): pancreatoduodenectomy (15/25), distal pancreatectomy (3/3), total pancreatectomy (2/1), middle pancreatectomy (1/0). Arterial resection was performed in one patient in GnP group and 5 in UFS group, and portal vein resection was performed in 13 patients in GnP and 19 in UFS group. GnP group showed significantly shorter operation time (GnP 429 min/UFS 504 min: p=0.021), less blood loss (GnP 750 ml/UFS 1290 ml: p=0.016), and higher R0 rate (GnP 100%/UFS 79%: p=0.033), compared to UFS group. Postoperative complications (Clavien-Dindo � IIIa; GnP 10%/UFS 14%) and median length of hospital stay (GnP 19 days/UFS 22 days) were comparable between 2 groups. No postoperative mortality was reco
gnized. During median follow-up periods whic were 329 days in GnP group and 249 days in UFS group, both overall survival and recurrence-free survival were significantly higher in GnP group (p=0.0002 and p=0.021).. Conclusion: NAC using GnP improved prognosis of BRPC patients without increasing postoperative morbidity and mortality, suggesting GnP is useful NAC regimen for BRPC..
1087. Kurata K, Kubo M, Mori H, Yamada M, Kai M, Nakamura M, Predictive indicators for prognosis of recurrent breast cancer with lymphatic invasion, 第64回国際外科学会日本部会総会, 2018.06.
1088. Kurata K, Kubo M, Mori H, Kawaji H, Motoyama Y, Kuroki L, Yamada M, Kaneshiro K, Kai M, Nakamura M, Microsatellite Instability in Triple Negative Breast Cancers, The 2018 San Antonio Breast Cancer Symposium, 2018.12, Background: Microsatellite instability (MSI) is a phenotype resulting from defect in mismatch repair genes. The Food and Drug Administration approved anti-programmed death 1 (PD-1) immune checkpoint inhibitor for any solid tumor with MSI-high (MSI-H). Some tumors had good response to PD-1 blockade and it is a promising treatment for a part of refractory breast cancers. Our goal was to determine the frequency of MSI in triple negative breast cancer (TNBC), one of the most clinically aggressive subtypes. Patients and Methods: This study included 228 patients with primary TNBC underwent resection without neoadjuvant chemotherapy between January 2004 and December 2014. Genomic DNA was extracted from formalin-fixed and paraffin-embedded tissue. Tumor and control DNA were amplified by polymerase chain reaction at the following 5 microsatellite markers: NR-21, BAT-26, BAT-25, NR-24, MONO-27. We classified the tumors as microsatellite stable(MSS), MSI-low
or MSI-H. Results: The mean age of patients was 59 years (range: 30-89) and all were women. T1 tumors were 57.9% and N0 were 67.5%. Meanwhile, the tumors with nuclear grade 3 were 66.2% and high Ki-67 (> 30%) were 66.7%. Among the 228 tumors, 222 tumors (97.4%) revealed MSS, of which 6 (2.6%) revealed MSI and 2 (0.9%) were MSI-H. Among the MSI tumors, T and N factor were showed as follows: T1: 2 tumors, T2: 3 tumors, T3: 1 tumor, N0: 5 tumors and N1: 1 tumor. Of two MSI-H tumors, one showed T1N0 and another showed T2N0. The both of them showed nuclear grade 3, high Ki-67 (> 30%) and had common following instable markers: NR-21, BAT-26 and BAT-25. Conclusions: Our results demonstrated that the frequency of MSI-H was 0.9% (2/228). MSI might not be useful as a biomarker for immune check point inhibitors. MSI should be combined with another biomarker such as tumor mutational burden in TNBC..
1089. Koikawa K, Ohuchida K, Yonenaga A, Sagara A, Ando Y, Kibe S, Takesue S, Nakayama H, Iwamoto C, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, , Endo180 Expression and Histologic Categorization in Cancer Stroma is an Independent Prognostic Index in Pancreatic Cancer., The 49th Annual Meeting of the American Pancreatic Association, 2018.10.
1090. Kibe S, Ohuchida K, Ando Y, Takesue S, Nakayama M, Abe T, Endo S, Koikawa K, Okumura T, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Nagai S, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Mizumoto T, Nakamura M, The role of cancer-associated acinar atrophy via ADM-like lesion in the invasive front of pancreatic cancer, Digestive Disease Week 2018, 2018.06, Background and Aim: Pancreatic cancer is characterized by desmoplasia and infiltration of inflammatory cells, and cancer-associated acinar atrophy (CAA) was observed in its invasive front. CAA area seems to consist of many small ducts like acinar-to-ductal metaplasia (ADM). These findings suggest the possibility that acinar cell plasticity contribute cancer cell invasion. Pancreatic acinar cells have a function as exocrine cells and form most of the pancreatic parenchyma. However, the underlying role of the acinar cell as components of pancreatic cancer microenvironment in the invasive front, have remained unclear. We investigated the phenomenon how CAA is induced in the invasive front of pancreatic cancer and promote its invasion. Methods: We analyzed pancreatic tissues from patients and KPC (KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre) mice with pancreatic cancer. In vitro, we isolated pancreatic acinar cells from KPC mice and performed ADM assay in thr
ee-dimensional culture model. In vivo, we analyzed the correlation between pancreatic tumor progression and acinar cell plasticity around tumor in orthotopic transplantation model.Results: Based on Immunohistochemical analyses, CAA area was significantly associated with ADM-like lesion (P<0.01). In vitro, KrasG12D-expressing or administration of transforming growth factor-α (TGFα) pancreatic acinar cells formed duct-like structures (P<0.01). In vivo, orthotopic KC(KrasLSL-G12D/+;Cre) mouse models formed ADM-like lesion around tumor and induced desmoplasia in the invasive front and the progression of the tumor was accelerated (P<0.01). Conclusions: We identified a phenomenon inter and intra-lobular desmoplasia and acinar atrophy were formed in invasive front. ADM-like lesions were formed by pancreatic acinar cell plasticity in CAA area. Hence, our data provide insight into relation between pancreatic acinar cell plasticity and cancer invasion..
1091. Kawamoto M, Umebayashi M, Onishi H, Nakamura M, Morisaki T, Promising combination therapy of gemcitabine and metronidazole for cholangiocarcinoma cancer stem cells , 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06, 【Background】Gemcitabine (GEM), a key drug for cholangiocarcinoma (CCA) treatment, is not sufficiently effective and eventually becomes ineffective. Increased aldehyde dehydrogenase (ALDH) activity, which is a hallmark of cancer stem cells (CSCs), is one of the mechanisms of acquired drug resistance. Metronidazole (MNZ) is a common antibiotic and known to produce disulfiram-like effects when taken together with alcohol. This study assesses whether MNZ could enhance chemosensitivity via inhibiting ALDH activity in CCA.【Methods】1) We first developed stable CCA cell line chronically resistant to GEM using TFK-1 cells, which was designated TFK-1 GR. CSCs surface markers (CD44, CD133 and EpCAM) and CSCs functional marker ALDH were assessed by flow cytometry. 2) We analyzed whether MNZ could inhibit ALDH activity in CCA cells. Also the impact of MNZ addition on invasive potential was examined by Matrigel invasion assay. 3) The
impact of MNZ addition on GEM sensitivity was analyzed by calcein-release cytotoxicity assay. 4) Furthermore, the impacts of MNZ addition on ALDH activity and GEM sensitivity were analyzed using THK-1, originally established CCA cell line from patient with GEM-resistant CCA.【Results】1) TFK-1 GR was confirmed to have acquired GEM resistance. The expressions of CSCs surface markers (CD44, CD133 and EpCAM) and ALDH activity were higher in TFK-1 GR than parental TFK-1. 2) Treatment of MNZ significantly decreased ALDH activity in TFK-1 GR. TFK-1 GR exhibited higher invasive potential than parental TFK-1. MNZ treatment significantly suppressed invasive potential in TFK-1 GR in a dose dependent manner. 3) MNZ single agent did not showed any cytotoxicity in both parental TFK-1 and TFK-1 GR. MNZ treatment enhanced GEM sensitivity in TFK-1 GR in a dose dependent manner. 4) MNZ treatment decreased ALDH activity and enhanced GEM sensitivity in THK-1 in a dose dependent ma
nner.【Conclusion】We believe that this unique combination therapy attributes to eradication of CCA CSCs and therefore has the potential to improve prognosis of CCA patients. .
1092. Iwamoto C, Ohuchida K, Okumura T, Koikawa K, Takesue S, Nakayama H, Endo S, Kibe S, Ando Y, Shindo K, Nakata K, Miyawaki K, Murata M, Akashi K, Nakamura M, Hashizume M, , BM-derived cells differentiated into multilineage hematopoietic cells regulate invasion and proliferation of pancreatic cancer, Pancreas 2018, 2018.04.
1093. Gotoh Y, Ohtsuka T, Fujii A, Okayama T, Nakamura S, Nakashima Y, Mori Y, Sadakari Y, Nakata K, Miyasaka Y, Nakamura M, The prognostic factor of neoadjuvant chemotherapy for borderline resectable pancreatic cancer with arterial contact: a retrospective analyses of 18 patients, 第30回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2018.06.
1094. Fujii A, Nambara S, Kuroda Y, Ito S, Eguchi H, Masuda T, Ohtsuka T, Nakamura M, Mimori K, MicroRNA-196b-3p identified from serum microRNA expression profiling is a potential diagnostic biomarker for gastritis and early gastric cancer., AACR Annual Meeting 2018, 2018.04.
1095. Ando Y, Ohuchida K, Yonenaga A, Sagara A, Kibe S, Takesue S, Nakayama M, Koikawa K, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, NECROPTOSIS PROMOTES CANCER CELL MIGRATION AND INVASION IN PANCREATIC CANCER, Digestive Disease Week 2018, 2018.06, Background and aim: Necroptosis is one of the programed cell death, which depends on the formation of the necrosome, consisting of receptor-interacting serine/threonine protein kinase-1/3(RIPK1/3), and mixed lineage kinase domain-like(MLKL). RIPK3 activates MLKL by phosphorylation, and pMLKL translocate to the plasma membrane, where it causes plasma membrane permeabilization and cellular collapse with releasing the cellular contents. Recent studies suggested both defensive and aggressive role of necroptosis in cancer, but its role in pancreatic cancer is unclear. Here we aimed to elucidate the siginificance of necroptosis in pancreatic cancer.Materials and Methods: We performed immunohistochemical analysis and evalueted the expression of RIPK3 and MLKL in human pancreatic cancer. In the in vitro experiment, we induced necroptosis in pancreatic cancer cells, then investigated the changes in the ability of migration and invasion of cancer.Results: R
IPK3 and MLKL are highly expressed in human pancreatic cancer than in the surrounding normal tissue. We found that necroptosis was induced in pancreatic cancer cells (BxPC3 and ASPC1 cells) after TNF-α and SMAC (Second Mitochondrial-Derived Activator of Caspases) mimetic BV6, pan-caspase inhibitor zVAD-fmk treatment. In migration and invasion assay, we observed the conditioned medium of BxPC3 and AsPC1 which was induced necroptosis promoted migratory and invasive behavior in cancer cells compared with the control. However, it did not affect cell proliferation of BxPC3 and AsPC1.Conclusions: The principal components of necrosome, RIPK3 and MLKL, are highly expressed in human pancreatic cancer and the present findings suggest that necroptosis in pancreatic cancer promotes cancer cell migration and invasion..
1096. Abe T, Nakata K, Kibe S, Mori Y, Miyasaka Y, Ohuchida K, Ohtsuka T, Oda Y, Nakamura M, Prognostic value of preoperative nutritional and immunological factors in patients with pancreatic ductal adenocarcinoma, Pancreas 2018, 2018.04, Background: Preoperative nutritional and immunological patient factors have been found to be associated with prognostic outcomes of malignant tumors; however, the clinical significance of these factors in pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) remains controversial. The aim of this study is to evaluate the prognostic value of nutritional and immunological factors in predicting survival of patients with PDAC.Methods: Retrospective studies of 329 patients who underwent surgical resection for PDAC and 95 patients who underwent palliative surgery were separately conducted to investigate the prognostic impact of tumor-related factors and patient-related factors including Glasgow Prognostic Score (GPS), modified GPS, prognostic nutritional index (PNI), neutrophil/lymphocyte ratio (NLR), platelet/lymphocyte ratio, and lymphocyte/monocyte ratio.Results: In multivariate analysis for patients with surgical resection for PDAC, PNI was an independent factor
for overall survival (OS) and disease-free survival. The median OS of patients with PNI ≤ 45 was significantly shorter than that of patients with PNI > 45 (17.5 and 36.2 months, respectively; P < 0.001). In multivariate analysis for patients undergoing palliative surgery for PDAC, only NLR was an independent prognosis factor. The median OS of patients with NLR > 5 was significantly shorter than that of patients with NLR ≤ 5 (2.7 and 8.9 months, respectively; P < 0.001).Conclusions: PNI in patients with surgical resection and NLR in patients with palliative surgery for PDAC may be useful as prognostic factors..
1097. 馮海旻, 森山大樹, 大内田研宙, 厳子龍, 武居晋, 岐部晋, 永井俊太郎, 進藤幸治, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, N-Acetyl-Cysteineによる活性化膵星細胞の不活化の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1098. 櫻井翼, 甲斐昌也, 本山由利菜, 川地眸, 金城和寿, 倉田加奈子, 宗﨑正恵, 山田舞, 久保真, 中村雅史, Fulvestrantが著効・長期奏効した癌性リンパ管症の1例, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07.
1099. 廣高健斗, 森泰寿, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 主膵管狭窄を伴うセロトニン産生性膵神経内分泌腫瘍に対し腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術を施行した一例, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 症例は40 歳代女性。健診の腹部超音波検査で膵頭部主膵管狭窄と尾側膵管拡張を指摘された。CT とMRIで膵頭部主膵管の途絶を認め、尾側膵管は4mm と拡張していた。途絶部には5mm 大の早期濃染を示す多血性腫瘤を認めたが、EUS-FNA・ERCP で確定診断に至らなかった。境界明瞭で早期濃染を呈しており、比較的小さい腫瘤にも関わらず主膵管狭窄を伴うことからセロトニン産生性膵神経内分泌腫瘍(PanNET)と診断し、腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術(LPD)を施行した(手術時間415 分、出血量31g)。術後は合併症なく術後28 日目に退院となった。最終病理診断はクロモグラニンA・シナプノフィジン・セロトニンがいずれも陽性でMIB-1 index≤1% であり、NET-G1 であった。セロトニン産生性PanNET は膵管周囲に線維性間質を伴って増殖することで主膵管を圧排し、EUS-FNA でも診断が付きにくい点で膵癌との鑑別が必要である。また比較的小さな病変でも主膵管狭窄をきたすことが特徴である。本症例では主膵管の狭窄を伴う5
mm大の早期濃染を示す腫瘤性病変であることから、セロトニン産生性のPanNET と診断しLPD を選択した。.
1100. 林早織, 甲斐昌也, 有村亜希子, 本山由利菜, 川地眸, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城 和寿, 山田舞, 三好圭, 久保真, 中村雅史, 悪性葉状腫瘍異時肺転移に対する手術療法, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 【はじめに】悪性葉状腫瘍は稀な疾患であり、再発・転移例に対する治療のエビデンスは乏しい。今回我々は、悪性葉状腫瘍手術後に異時性に肺転移をきたし、外科切除を行った症例を経験した。【症例】49歳 女性。左乳房悪性葉状腫瘍に対し左乳房切除術を施行した。術後3年目に左肺転移を認め、左上葉部分切除術施行、5年目に右肺転移を認め、右肺上葉部分切除術を施行した。その後、新規病変の出現は認めていない。【考察】悪性葉状腫瘍の転移好発部位は肺であるが、原発性肺癌や良性病変との鑑別が困難な場合があり、経過観察や生検が診断や治療方針決定の手がかりとなりうる。本症例においても、異時性に肺転移を認めたが、増大傾向を契機に切除術を行い、その後も治癒を維持できた。転移巣切除は根治の可能性もあり、条件を満たせば有効な治療法であると考えられた。【結語】悪性葉状腫瘍の異時肺転移に対し手術療法を行った症例を経験した。.
1101. 友杉隆宏, 大塚隆生, 木村隆一郎, 岡山卓史, 中村聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下手術の検討, 第50回日本膵臓学会大会, 2019.07, 膵神経内分泌腫瘍(PanNET; pancreatic neuroendocrine tumor)の治療方針の基本は切除術である。腹腔鏡下膵切除術の普及に伴いインスリノーマや非機能性PanNETに対して腹腔鏡下手術が行われるようになってきた。今回、2004年1月から2018年12月に当科で施行したインスリノーマおよび非機能性PanNET 114例を腹腔鏡(L)群と開腹(O)群に分け検討した。インスリノーマ20例(L群10例、 O群10例)、非機能性PanNET 94例(L群57例、O群37例)であった。L群67例(核出20例、DP 40例、PD 4例、中央切除3例)、O群47例(核出10例、DP 11例、PD 23例、中央切除3例)であった。同時肝転移切除5例、門脈合併切除3例、横行結腸合併切除1例はすべてO群で、腫瘍径は2cm以上であった。性別、年齢、多発/単発に有意差はなく、腫瘍径平均値(L群14 mm、O群27 mm�� !"p< 0.01)、病理組織学的分類{L群(G1:G2:G3:NEC=56:11:0:0)、O群(28:16:1:2)、p< 0.05}、進行度分類{L群(IA:IB:IIA:IIB:III:IV=57:7:0:2:0:1)、O群(22:11:2:6:0:6)、p< 0.01}に有意差を認めた。他臓器合併切除例を除いて術式別に検討すると核出、DP症例では有意にL群で出血量が少なく、Grade B/Cの膵液瘻、Clavien-Dindo分類IIIa以上の合併症、手術時間、術後在院日数は2群間で有意差を認めなかった。腫瘍径2㎝未満の症例ではL群(100%)とO群(84%)で5年間無再発生存率に有意差を認めなかった(p=0.07)。肝転移や周囲組織浸潤がなく腫瘍径の小さいインスリノ―マや非機能性PanNETに対する腹腔鏡下手術は選択されうる術式である。.
1102. 友杉隆宏, 大塚隆生, 木村隆一郎, 岡山卓史, 中村聡, 森泰寿, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 術前膵液細胞診を施行したIPMN切除例の検討;Worrisome featuresに注目して, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景と目的】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN; intraductal papillary mucinous neoplasm)に対する治療方針決定の際に、ルーチンに内視鏡的逆行性膵管造影(ERP; endoscopic retrograde pancreatography)を用いた膵液細胞診を行うことはIPMN国際診療ガイドラインでは推奨されていないが、切除適応において重要な役割を果たすこともある。我々は以前、worrisome features (WF) を持つIPMNで膵液細胞診の悪性診断感度が高かったことを報告した(World J Surg 2014)。2017年のガイドライン改訂で、WFに「CA19-9高値」と「2年間で5 mm以上の嚢胞径増大」が追加されたが、今回、膵液細胞診の意義について、特に新規のworrisome featuresに注目して再検討した。【方法】2013年1月から2018年3月までに当科で切除を施行したIPMN 111例のうち、併存膵癌症例を除外した93例を対象とした。術前膵液細胞診の結果はClass I-IIIを陰性、Class IV-Vを陽性とした。病理組織学的検査でlow-grade dysplasiaを良性�� "high-grade dysplasiaおよびIPMN with an associated invasive carcinomaを悪性として検討を行った。【結果】年齢の中央値は69歳(26-84)、男性58例、女性35例。術前膵液細胞診の結果は陽性35例、陰性58例であった。最終病理診断は良性55例、悪性38例であった。全IPMN切除例に対する術前膵液細胞診は感度66%、特異度82%、陽性的中率71%、陰性的中率78%、正診率75%であった。WFを持つIPMNで検討すると、感度80%、特異度80%、陽性的中率40%、陰性的中率96%、正診率80%であった。WFのうち「CA19-9高値」のみの12例に限ると、感度88%、特異度100%、陽性的中率100%、陰性的中率80%、正診率92%であり、「2年間で5 mm以上の嚢胞径増大」のみの11例では、感度67%、特異度100%、陽性的中率100%、陰性的中率89%、正診率91%であった。「CA19-9高値」と「2年間で5 mm以上の嚢胞径増大」をともに満たす
3例では正診率は100%であった。【結語】WFのうち「CA19-9高値」と「2年間で5 mm以上の嚢胞径増大」の少なくとも1つを満たすIPMNにおける術前膵液細胞診は高い正診率を示し、治療方針決定の際に有用である可能性がある。.
1103. 友杉隆宏, 大塚隆生, 谷口隆之, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹仲田興平, 中村雅史, PanNETに対する腹腔鏡下手術の検討, 第7回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2019.09, 膵神経内分泌腫瘍(PanNET; pancreatic neuroendocrine tumor)の治療方針の基本は切除術である。腹腔鏡下膵切除術の普及に伴いインスリノーマや非機能性PanNETに対して腹腔鏡下手術が行われるようになってきた。今回、2004年1月から2018年12月に当科で他臓器の同時・合併切除を含まない膵手術のみを施行したインスリノーマおよび非機能性PanNET 101例を腹腔鏡(L)群と開腹(O)群に分け検討した。インスリノーマ20例(L群10例、 O群10例)、非機能性PanNET 81例(L群57例、O群24例)であった。L群67例(核出20例、DP 40例、PD 4例、中央切除3例)、O群34例(核出9例、DP 5例、PD 18例、中央切除2例)であった。性別、年齢、多発/単発、病理組織学的分類に有意差はなく、腫瘍径平均値(L群14mm、O群20mm、p< 0.01)、進行度分類{L群(IA:IB:IIA:IIB:III:IV
=56:9:0:2:0:0)、O群(19:11:0:3:0:1)、p< 0.05}に有意差を認めた。術式別に検討するとDP症例、PD症例では有意にL群で出血量が少なく(p< 0.05)、Grade B/Cの膵液瘻、Clavien-Dindo分類IIIa以上の合併症、術後在院日数は2群間で有意差を認めなかった。手術時間は中央切除症例のみ有意にL群が長かった(p< 0.05)。5年間無再発生存期間はL群(97%)、O群(90%)、5年間全生存期間はL群(98%)、O群(97%)であり共に有意差を認めなかった。他臓器の同時・合併切除を伴わない腫瘍径の小さいインスリノ―マや非機能性PanNETに対する腹腔鏡下手術は選択されうる術式である。.
1104. 野口浩司, 荒木大幸, 久留裕, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での用手補助後腹膜鏡下/用手補助腹腔鏡下ドナー腎採取術:傾向スコアを用いた成績の検討, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1105. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 新規ABO不適合腎移植患者に対するエベロリムス使用の成績;傾向スコアを用いた1年目の検討, 第55回日本移植学会総会, 2019.10.
1106. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 中房祐樹, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, 膵移植後の仮性動脈瘤に対するアプローチ, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】膵移植後仮性動脈瘤の発生率は1.4~8%との報告があり、膵液漏や縫合不全、感染症などの慢性炎症が誘因となることが多い。今回、2例の膵移植後仮性動脈瘤の症例を経験した。その適切なアプローチ法について検討する。【症例】症例1:40歳代男性。1型糖尿病に対する末期腎不全に対し3年前に生体腎移植を施行し、1年前に脳死下腎移植後膵移植を施行した。術後グラフト十二指腸穿孔を来し、経皮的ドレナージで改善した。術後6ヵ月目に治療抵抗性の膵拒絶反応によりグラフト機能廃絶となった。術後1年目に下血、貧血を認め、造影CTにより膵グラフト動脈吻合部の仮性動脈瘤破裂、十二指腸穿通に伴う下血と診断した。吻合部仮性動脈瘤であり、すでに膵グラフト機能は廃絶していたことからステントグラフト内挿術を施行した。その後、感染予防にステントを含めてグラフトおよび外腸骨動脈切除、血行再建術を施行した。症例2:50歳代女性。末期腎不全を伴う1型糖尿病に対し、脳死下膵腎同時移植を施行した。術後グラフト十二指腸穿孔を来たし�� !"7PHiE*%I%l%J!<%8$G2~A1798~$G$"$C$?$,!"%I%l%J!<%83+;O$+$i40日目に下血を認め、造影CTにより前上膵十二指腸動脈瘤破裂と診断した。グラフト動脈吻合部末梢の動脈瘤であることからグラフト温存可能と判断しコイル塞栓術を施行した。【考察】当院膵移植症例58例中2例に仮性動脈瘤破裂を認めた。いずれも、先のグラフト十二指腸穿孔が原因と考えられた。動脈瘤の破裂は致死的になりうるため、迅速で適切な治療が必要である。そのアプロ―チ法としては手術治療、血管内治療(ステントグラフト内挿術、コイル塞栓術)が選択され、今回コイル塞栓術を選択した症例では膵グラフト機能の温存が可能であった。【結語】膵移植後仮性動脈瘤に対しては、仮性動脈瘤の治療のみならず、膵グラフト温存の可否も判断し、総合的に治療選択肢を決定する必要がある。(799字).
1107. 目井孝典, 加来啓三, 知念澄志, 中房祐樹, 土井篤, 岡部安博, 小川智子, 中村雅史, 当院における生体腎移植後の妊娠・出産症例の検討, 第52回日本臨床腎移植学会, 2019.02, 【目的】腎移植数の増加と共に移植後妊娠・出産症例は増加してきているが、臓器移植後の妊娠・出産はハイリスクであり、妊娠高血圧症候群、免疫抑制剤等、母体・児ともに多くの注意と対処が必要である。【対象と方法】2015年以降、当院で腎移植後妊娠・出産した7症例を、腎機能・尿蛋白の推移、母体合併症、在胎日数、分娩形式、出生時体重について検討を行った。【結果】原疾患はIgA腎症3例、多発性嚢胞腎 1例、ループス腎炎1例、先天性単腎症1例、原因不明1例であり、移植時年齢は、平均30.9±5.1歳(25~41歳)、移植から妊娠までの期間は50±26ヶ月(16~87ヶ月)で、妊娠時血清Cre 1.05±0.27㎎/dl(0.72~1.51㎎/dl)であった。免疫抑制剤はTac、MMF(またはEVR)、mPSLから、妊娠許可後にTac、AZA、mPSLへ変更した。母体合併症として妊娠高血圧症4例、妊娠糖尿病1例を認めた。在胎日数は33.4±6.1週(24~40週)で、経腟分娩が2例、帝王切開が5例と帝王切開が多かった。出生時体重は中央値2120g(328~2836g)で、超低出生体重児を2例、低出生体重児を2例認めた。母体の分娩後血清Creは 1.22±0.44㎎/dl(0.87~2.23㎎/dl)で、蛋白尿増加例を3例に
認めた。【結論】 移植後の妊娠・出産は、妊娠高血圧症候群の合併が多く、早産傾向で、低出生体重児の割合が多かった。また、妊娠前後で母体のCreの軽度増加および尿蛋白の増加を認める傾向にあった。.
1108. 目井孝典, 加来啓三, 久留裕, 野口浩司, 岡部安博, 小川智子, 中村雅史, Clamp injuryを合併した生体腎移植の1例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 【症例】49歳女性。原疾患IgA腎症に対し47歳時に血液透析導入。今回、夫をドナーとする生体腎移植術を施行した。血管吻合は右外腸骨動静脈に端側吻合で行った。再灌流後、腎グラフトの血流が不十分であり、吻合部を含めた外腸骨動脈が暗赤色に変化していた。腎グラフトを一旦体外に取り出し冷却保存し、外腸骨動脈内腔を確認すると、頭側動脈クランプ鉗子部をentryとする全長40mmの動脈解離を認めた。re-entryは吻合部約10mm足側であった。解離部を切除後に、ePTFE製人工血管を用いて欠損部を再建した。再建後、腎動脈は右内腸骨動脈と吻合することで腎移植を完了した。Clamp injuryのリスク因子として、高血圧、高脂血症、長期透析歴などによる動脈硬化が挙げられるが、本症例ではいずれも認めなかった。腎移植に限らず消化器外科領域での動脈再建時にも注意を要す。動脈解離の対処法含め症例を提示する。.
1109. 木庭遼, 藤田逸人, 西堀麻衣子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 関澤央輝, 新田清文, 大内田研宙, 大塚隆生, 植木隆, 石田竜弘, 中村雅史, 腫瘍間質における直腸癌L-OHP抵抗性の誘導:放射光蛍光X線を用いた白金分布分析, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景・目的】オキサリプラチン (L-OHP) は白金錯体系抗腫瘍薬であり、癌細胞内のDNA鎖と結合してDNAの複製および転写を阻害するため、癌細胞への薬剤送達が抗腫瘍効果の鍵を握る。従って、腫瘍組織におけるL-OHPの局所分布の評価は、薬剤の腫瘍内動態や耐性誘導メカニズムの解明に重要である。我々は、高輝度かつ空間分解能が高い放射光蛍光X線 (SR-XRF) 分析をヒトの腫瘍組織に応用し、白金及び生体必須金属の分布を定量・可視化する方法を確立した。この手法でL-OHPを用いた術前化学療法を行った直腸癌組織中の白金分布を評価し、癌局所におけるL-OHP抵抗性誘導メカニズムの解明を目的とした。【対象・方法】2009年~2014年に当科でL-OHPを含む術前化学療法後に手術を施行した直腸癌30例 (SD/PD 9例、PR 19例、CR 2例) を対象とし、L-OHP非投与症例3例をControlとした。直腸癌の切除標本に対して大型放射光施設SPring-8 / BL37XUにてSR-XRF分析を行い、腫瘍組織中の白金を含む微量元素の集�� Q!&J,I[$rDjNL$7!"2=3XNEK!$N<#NE8z2L$dNW>2IBM}3XE*0x;R$H$N4XO"@-$r8!F$$7$?!#!Z7k2L!&9M;!![SR-XRFを用いて直腸癌切除組織中の白金および微量元素の分布分析及び定量の方法を確立した。腫瘍上皮では化学療法の治療効果に伴う変性部分で有意に白金の集積濃度が高く (p<0.05)、逆に腫瘍間質では治療効果の乏しい症例ほど有意に集積濃度が低く(p<0.05)、間質への白金の集積が治療抵抗性に寄与していると考えられた。さらに、腫瘍間質における白金の集積濃度は、化学療法後の末梢神経障害とも有意に相関していた (p<0.05)。SR-XRF分析により組織中の微細な白金元素の分布を可視化・定量化でき、白金製剤の治療効果予測や治療抵抗性の機序の解明の一助になると考えられた。腫瘍間質が癌細胞への薬剤送達を阻害することで、癌局所において治療抵抗性を誘導している可能性が示唆された。.
1110. 木庭遼, 藤田逸人, 西堀麻衣子, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 関澤央輝, 新田清文, 大内田研宙, 大塚隆生, 植木隆, 石田竜弘, 中村雅史, Oxaliplatin投与後の大腸癌組織における蛍光X線分析 -組織内の白金分布と治療効果との関連性の検討-, 日本分析化学会 第79回分析化学討論会, 2019.05, 白金錯体系抗癌剤であるoxaliplatinの腫瘍組織中の局所分布の評価は、薬剤の腫瘍内動態や耐性獲得機序の解明に重要である。そこで我々は初めてSR-XRFをヒトの腫瘍組織に応用し白金の分布を定量・可視化し、治療効果との関連性を検討した。この手法により白金製剤の治療効果予測や治療抵抗性の機序の解明の一助になると考えられた。.
1111. 木村隆一郎, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXによる術前治療の有用性, 第14回膵癌術前治療研究会, 2019.10, 【背景】切除可能境界(BR)膵癌は、切除先行ではR0切除率が低く、予後延長効果を得ることが困難であるため、術前治療を行うことがガイドラインでも示されている。現時点で確立された術前治療のレジメンはないが、GEM+nab-PTX(GnP)療法は切除不能膵癌に対する有用性が示されており、BR膵癌に対する術前治療のレジメンとしても期待される。今回、その有用性について検討を行った。【対象】2010年から2018年までに当科で加療を行ったBR膵癌78例中GnP療法を施行した40例(GnP群)と切除を先行した26例(UFS群)の短期・長期成績の比較を行った。【結果】両群間で年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値、胆道ドレナージの有無に有意差を認めなかったが、動脈浸潤例(BR-A)はGnP群で32例(88%)、UFS群で6例(23%)であり、GnP群でBR-A症例が有意に多かった。GnP群の36例(84%)に切除を行い、術式の内訳はPD27例、DP3例、TP5例、MP1例であった。動脈合併切除�� $rGnP群の3例(9%)、UFS群の5例(83%)に行い、門脈合併切除をGnP群の23例(58%)、UFS群の16例(62%)に行った。周術期成績はGnP群で有意に手術時間が短く(GnP:427分/UFS:510分)、出血量が少なく(GnP:755ml /UFS:1324ml)、R0切除率が高かったが(GnP:98%/UFS:77%)、術後合併症と在院日数は両群間で差を認めなかった。2年生存率はGnP群が78.3%、UFS群が25.0%とGnP群で有意に良好であった。【結語】BR膵癌に対する術前GnP療法は、高い局所制御能を有し、動脈合併切除を回避でき、周術期成績を向上させるとともに、BR膵癌患者の予後を改善する可能性があることが示された。.
1112. 木村隆一郎, 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌術後長期生存に関わる臨床病理学的因子の検討, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 【はじめに】膵癌は最も予後不良な消化器癌の1つであるが、長期生存例も認められる。今回膵癌切除例の長期生存に関与する因子について検討した。【方法】1992年から2013年の22年間の膵癌切除症例439例(浸潤性膵管癌310例、IPMN由来癌83例、IPMN併存癌42例、その他4例)を術後生存期間5年で長期生存群と非長期生存群に分け、多変量解析を用い、長期生存に関わる臨床病理学的因子を検討した。【結果】長期生存群は126例(28.7%)で、非長期生存群と比較し多変量解析を行った結果、進行度(stage0 or Ⅰ、オッズ比:5.01、p<0.001、95%信頼区間: 2.73-9.21)、根治度(R0、オッズ比: 2.44、p=0.023、95%信頼区間: 1.13-5.28)が長期生存の独立予測因子であった。【結論】膵癌症例の長期生存には、早期発見と遺残の無い切除が肝要である。.
1113. 木村隆一郎, 宮坂義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における初診時切除不能膵癌に対するconversion surgeryの検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】膵癌は診断時に70~80%が切除不能であるが、近年、化学療法、放射線療法の進歩により、切除不能膵癌でも著明な奏功例がしばしば見られ、初診時に切除不能とされても、腫瘍縮小により切除可能となるconversion surgery(CS)が新たな治療戦略として注目されている。今回、当科で施行した切除不能膵癌に対するCS症例について検討した。【対象】2014年から2018年までに当科でCSを施行した14例を対象とした。【結果】年齢中央値は62歳(45-80歳)、男性7例、女性7例、局所進行9例、遠隔転移5例、術前治療レジメンはGEM+Nab-PTX 10例、FORFILINOX 1例、その他3例、術前治療期間中央値は210日(61-944日)で、縮小率中央値は33.5%(0-57%)、PRが11例、SDが3例であった。術式はPD12例、DP2例、門脈切除5例、動脈合併切除3例(CHA2例、RHA1例)、手術時間中央値419分(185-570分)、出血量中央値499g(��� B70-1396g)、全例R0切除であり、Clavien-Dindo gradeⅢ以上の合併症は3例(21%: 膵液瘻2例、術後出血1例)で周術期死亡は認めず、在院日数中央値は18日(12-60日)であった。補助化学療法は13例で導入された。6例で再発を認め(肝転移4例、局所再発1例、所属外リンパ節1例)、4例は原病死したが、8例は無再発生存中である。median survival time (MST)は1154日(38.5ヶ月)であった。【結語】切除不能膵癌に対するCSでは重篤な合併症はなく、安全に施行することができた。一般的に切除不能膵癌の化学療法単独によるMSTが9か月程度であることを考えると、CSは切除不能膵癌の予後の延長に寄与する可能性がある。今後は症例を蓄積し、さらに検証していく必要がある。.
1114. 本山由利菜, 甲斐昌也, 久保真, 山田舞, 川地眸, 金城和寿, 倉田加奈子, 森瞳美, 中村雅史, パルボシクリブ投与患者における好中球減少リスク因子の検討, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07, 【背景】PALOMA-2,3試験の結果を受け、ホルモン受容体陽性転移・再発乳癌の1stラインの治療としてパルボシクリブが推奨される。しかし、実臨床においては、2ndライン以降の使用例も多く、前治療歴がその効果と有害事象に影響を大きな与えると考えられる。パルボシクリブの主な有害事象の一つに、好中球減少症がある。Grade3以上の好中球減少症が発症すると、投与量の減量や中断を余儀なくされるため、十分な治療効果が得られない可能性がある。化学療法や放射線療法など、骨髄抑制に影響を与えうる前治療影響下でのパルボシクリブの使用例における有害事象のエビデンスは乏しい。パルボシクリブの投与において、好中球減少症発症リスクを把握することは、治療強度を維持するために、重要であると考える。【目的】パルボシクリブ投与患者における前治療と好中球減少症発症リスクのを検討した。【対象と方法】当院において、2017年12月から2018年12月までパルボシクリブを投与したホルモン受容体陽性HER2陰性転移再発乳癌19例について検討を行った。年齢は48歳~�� 81歳(中央値64.7歳)、前治療として、抗癌剤既治療例は〇例、放射線既治療例は12例(63.1%)であった。そのうち骨転移に対する放射線治療例は4例(21%)であった。Grade3以上の好中球減少症を発症したのは12例(63.1%)であった。放射線治療を有する症例のうち、75%がGrade3以上の好中球減少症を発症した。一方、放射線治療のない症例では42.8%であった。【考察】パルボシクリブが適応となるホルモン受容体陽性HER2陰性乳癌(Luminalタイプ乳癌)は、相対的に悪性度が低い反面、治療が長期になる例が多く、治療内容も多岐にわたる。長期経過中に、骨転移による症状が出現することがあり、緩和照射等、骨病変に対する放射線治療が行われることが多い。骨への照射は、直接的に骨髄への影響があるため、骨髄抑制におけるリスク因子であることが報告されている(??)。本解析においても放射線治療歴がある症例は、ない症例と比較して、Grade3以上の好中球減少症発症率が有意に高かかった。このことは、パルボシクリブの減量、すなわち治療効果に直接的に影響すると考え�� $i$l!"A0<#NE$H$7$FJ|/$N%j%9%/0x;R$H$7$F!"J|
1115. 武居晋, 大内田研宙, 中山宏道, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 宮坂義浩, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 好中球細胞外トラップ(NETs)が導く膵癌肝転移促進的微小環境に関する検討, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1116. 入村泉, 中島一朗, 渕之上昌平, 丸橋繁, 鳴海俊治, 中村雅史, 大段秀樹, 鈴木康之, 若井俊文, 丸山通広, 足立智彦, 宮城重人, 江口英利, 嶋村剛, 岡島英明, 外山博近, 窪田敬一, 膵移植後のⅠ型糖尿病患者における膵島関連自己抗体陽性率~多施設共同研究第2報~, 第46回日本膵・膵島移植研究会, 2019.03.
1117. 藤田逸人, 木庭遼, 永吉絹子, 貞苅良彦, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Stage IV大腸癌に対する外科的治療の役割, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【目的】大腸癌治療ガイドラインによると、Stage IV大腸癌患者においては、遠隔転移巣ならびに原発巣がともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると記載されている。しかし、そのタイミングについて一定の見解はなく、再発や予後の予測は難しい。当科においては、多臓器転移症例や一期的根治切除不能症例においては原発巣切除を優先し、化学療法を行いつつ転移巣の経過観察を行い、治癒切除可能症例では転移巣切除術を予定する。今回、Stage IV大腸癌に対して原発巣切除術を施行した症例において、その後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2010年8月より2017年12月までに原発性大腸癌に対して手術を施行した914例のうち、原発巣切除を施行したStage IV大腸癌98例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は62歳(18-86歳)、男女比は44:54であった。全症例の生存期間中央値は18か月で、無増悪生存期間中央値は12か月であった。開腹手術例は9例で、腹腔鏡�� d=u2<
1118. 藤田逸人, 木庭遼, 永吉絹子, 水内祐介, 貞苅良彦, 三好圭, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 大腸癌腹腔内再発および骨盤内再発切除症例の臨床病理学的背景と予後, 第74回日本大腸肛門病学会学術集会, 2019.10, 【目的】大腸癌治療ガイドラインによると、再発大腸癌患者においては、再発巣の完全切除が可能であれば積極的に切除を考慮し、2臓器以上の再発の場合もそれぞれが切除可能であれば切除を考慮しても良いと記載されている。切除可能な肝肺転移に対しては有効性が示されているものの、リンパ節再発あるいは腹膜再発は全身性疾患の一環として出現しているとみなすのが妥当であり、限局した再発であってもその有効性は明らかでない。当科でも化学療法を含めた集学的治療を行いつつ再発巣切除の適応について検討している。今回我々は、腹腔内再発および骨盤内再発巣の切除術を施行した症例において、レトロスペクティブに臨床病理学的な検討を行い、前後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2012年1月より2018年12月までに大腸癌原発巣切除後の腹腔内再発および骨盤内再発に対して手術を施行したのべ20例を対象として臨床病理学的検討を行った。【成績】局所再発1例、腹膜播種再発4例、後腹膜再発1例、側方リンパ節再発6例、その他の骨盤内再発8例であった�� #G/Np$NCf1{CM$O73歳(32-89歳)、男女比は9:11であった。全症例の生存期間中央値は49か月で、再発巣切除後の無増悪生存期間中央値は31か月であった。全症例の転移巣切除後3年生存率は92.9%、4年生存率は46.4%であり、治癒切除が可能であれば長期予後が望めることを示唆していた。側方リンパ節再発6例については全例が生存しており、生存期間中央値は24か月であった。【結論】切除が可能な大腸癌腹腔内再発および骨盤内再発症例においては外科的切除を考慮して良いと考えられるが、肝肺転移に比し予後不良であると考えられた。側方リンパ節再発については積極的な外科的治療が望ましいと考えられた。再発巣切除前に化学療法期間や観察期間を設けることで、外科的治療が有効とは言えない症例を選別できる可能性がある。.
1119. 藤田逸人, 久野恭子, 永吉絹子, 水内祐介, 三好圭, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Stage IV大腸癌に対する外科的治療の役割, 第44回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2019.09, 【目的】当科においては、Stage IV大腸癌のうち多臓器転移症例や一期的根治切除不能症例においては原発巣切除を優先し、化学療法を行いつつ転移巣の経過観察を行い、治癒切除可能症例では転移巣切除術を予定する。今回、Stage IV大腸癌に対して原発巣切除術を施行した症例において、その後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2010年8月より2017年12月までに原発巣切除を施行したStage IV大腸癌98例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は62歳(18-86歳)、男女比は44:54であった。全症例の生存期間中央値は18か月で、無増悪生存期間中央値は12か月であった。【成績】転移巣切除術は、同時23例、異時30例であった。転移巣切除群では転移巣切除不能群に比し有意に生存期間ならびに無増悪生存期間の延長を認めた(OS:p < 0.05;中央値54 vs 26か月、DFS:p < 0.05;中央値40 vs 12か月)。【結論】転移巣切除が可能なStage IV大腸癌症例におい�� $F$O!"@Q6KE*$J302JE*<#NE$,K>$^$7$$$H9M$($i$l$?!#86H/Ac@Z=|8e$K2=3XNEK!4|4V$d4Q;!4|4V$r@_$1$k$3$H$G!"302JE*<#NE$,M-8z$H$O8@$($J$$>INc$rA*JL$G$-$k2DG=@-$,$"$k!#.
1120. 藤田逸人, 永吉絹子, 貞苅良彦, 三好圭, 永井俊太郎, 宮坂義浩, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 大腸癌肝転移および肺転移切除症例の臨床病理学的背景と予後, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 【目的】大腸癌治療ガイドラインによると、Stage IV大腸癌患者における遠隔転移巣や再発巣については、ともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると記載されている。また、積極的な遠隔転移巣の切除による予後改善効果についても徐々に報告が積み重ねられつつある。当科においても、原発巣切除を優先した上で化学療法を含めた集学的治療を行いつつ転移巣切除のタイミングを計っている。遠隔転移巣を含め治癒切除可能症例では積極的に外科的切除術を予定する。今回我々は、肝転移巣の切除術を施行した症例において、レトロスペクティブに臨床病理学的な検討を行い、前後の治療による予後への影響を検討した。【方法】2013年1月より2017年12月までに原発性大腸癌による肝転移に対して手術を施行したのべ35例、肺転移に対して手術を施行したのべ12例を対象として臨床病理学的検討を行った。肝転移・肺転移双方の切除を行った重複症例は3例であった。年齢の中央値は63.5歳(18-86歳)、男女比は29:23であった。全症例の生存期間中央値は41.5か月で、原発巣切除後の無増悪生存期間中央値は17か月で、転�
レ巣切除後の無増悪生存期間中央値は21ヶ月であった。【成績】同時性転移症例32例と異時性転移症例20例の間に全生存期間および無増悪生存期間の有意な差は認めなかった。また、転移巣を同時性に切除した症例と異時性に切除した症例の間には有意差を認めなかった。全症例の転移巣切除後5年生存率は80.2%であり、治癒切除が可能であれば長期予後が望めることを示唆していた。【結論】同時性・異時性に関わらず、切除が可能な大腸癌肝転移症例においては、積極的な外科的治療が望ましいと考えられた。転移巣切除のタイミングでは有意差は認めていないが、原発巣切除後に化学療法期間や観察期間を設けることで、外科的治療が有効とは言えない症例を選別できる可能性がある。QOLを重視した治療計画を立てるために有効な治療戦略と考えられた。.
1121. 藤田逸人, 永吉絹子, 水内祐介, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 腹部手術既往が右側結腸癌の腹腔鏡手術に与える影響, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 【はじめに】腹部手術既往のある症例に対する腹腔鏡手術は、腹腔内の癒着により影響を受ける。今回我々は、右側結腸癌に対して腹腔鏡手術を施行した症例において、腹部手術既往が与える影響を検討した。【症例】2010年8月より2019年3月までに当院において原発性右側結腸癌に対して腹腔鏡補助下右側結腸切除術ならびに右半結腸切除術を施行した190例において臨床病理学的検討を行った。【結果】手術既往の無い症例は98例、手術既往を有する症例は92例で、開腹移行を要した症例は、それぞれ1例、3例であった。術中出血量や排ガスまでの日数、術後在院日数、採取リンパ節個数などに有意差は認めず、手術時間についても手術既往例で長い傾向があったが有意差を認めなかった(264分vs278分、p=0.08)となった。小手術既往症例(n=68)と大手術および複数回手術既往症例(n=24)の間には有意差を認めなかった。【まとめ】腹部手術既往のある症例においては、癒着剥離などのために手術時間が長くなる傾向があるが、術後経過や採取リンパ節の個数に�� 9$rG'$a$:!"INc$HF1Ey$G$"$k$H9M$($i$l$?!#.
1122. 藤田逸人, 永吉絹子, 進藤幸治, 貞苅良彦, 森山大樹, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 悪性リンパ腫の消化器病変に対する外科治療を含めた治療戦略, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05, 【はじめに】悪性リンパ腫は化学療法に対する感受性が高く、内科的治療が主体となる。しかし、消化管原発あるいは消化器病変を伴う悪性リンパ腫については、合併する種々の病態やその高い化学療法感受性故に緊急で外科的治療の介入を要することがある。化学療法の開始前に消化器病変の切除を行うことが望ましいが、時には切除困難な症例や消化器病変が判明しないままに化学療法が導入される例があるため、外科治療介入のタイミングについて個々の症例により熟慮を要する。今回我々は、消化器病変を伴う悪性リンパ腫に対して腸管切除術を施行した症例において、そのタイミングやアプローチによる予後への影響を検討した。【症例】2009年9月より2017年12月までに当院において悪性リンパ腫の消化器病変に対して手術を施行した24例を対象として臨床病理学的検討を行った。年齢の中央値は64.5歳(32-86歳)、男女比は3:1であった。開腹手術例は9例で、腹腔鏡補助下手術例は15例であった。【結果】13例がdiffuse large B-cell lymphoma (DLBCL)�� G!"_IK&@-%j%s%Q
1123. 藤元静太郎, 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 土橋賢司, 大塚隆生, 馬場英司, 中村雅史, 胸部食道癌術後の治療抵抗性リンパ節再発に対して遺伝子パネル検査が有用であった一例, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11.
1124. 藤井昌志, 増田隆明, 北川彰洋, 清水大, 大津甫, 黒田陽介, 江口英利, 大塚隆生中村雅史, 三森功士, iMPAQT法を用いた膵癌における治療標的となるmetabolic pathway同定の試み, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1125. 藤井昌志, 増田隆明, 倉光正太郎, 北川彰洋, 野田美和, 鶴田祐介, 松本佳大, 大津甫, 内田博喜, 大塚隆生, 中村雅史, 三森功士, 膵癌関連遺伝子ASAP2 (ArfGAP with SH3 domain, ankyrin repeat and PH domain 2)の癌進展に関わる機序, 第78回日本癌学会学術総会, 2019.09.
1126. 藤井昌志, 倉光正太郎, 北川彰洋, 清水大, 吉川幸弘, 野田美和, 鶴田祐介, 黒田陽介, 江口英利, 大塚隆生, 中村雅史, 三森功士, 膵癌関連遺伝子ASAP2(ArfGAP with SH3 domain,ankyrin repeat and PH domain2)の癌進展に関わる機序, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1127. 堤親範, 大内田研宙, 仲田興平, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, Needle鉗子を用いたD2リンパ節郭清幽門側胃切除, 第20回Needlescopic Surgery Meeting, 2019.02, <目的>当科ではこれまで進行胃癌を含めて1000例を超える腹腔鏡下胃切除術を施行している。郭清を伴う胃癌に対して、双孔式、単孔式胃切除術が報告されているが、その遂行には高度な技術が要求される。当科では従来の手術手順は踏襲しNeedle 鉗子を用いた腹腔鏡下胃切除術を行ってきた。今回、Needle鉗子に焦点をおいて行ったD2郭清を伴う胃切除術に関して報告する。<手技>細径鉗子は2.1mm BJ Needle鉗子もしくは3mm鉗子を使用し、組織の展開を行う際は組織損傷予防の為にガーゼを介して行っている。臍部に30mmの切開を置き、マルチチャンネルポートを挿入、同ポートに12mmトロッカーおよび5mmトロッカーを挿入する。D2郭清の場合、術者は左手用に右季肋部に5mmポートを、また、右手用に12mmポートを右側腹部に挿入する。助手は右手用に左季肋部に細径鉗子を挿入し、左手用にマルチチャンネルポートに挿入した5mmポートを利用する。上腹部正中に肝圧排鈎用に3mmの切開を置く。ガーゼを12㎜ポートからあらかじめ数枚挿入しておく。�� _@ZN%$N:]$K$O%^%k%A%A%c%s%M%k$N12㎜ポートからリニアーステープラーを挿入する。<結果>#11pリンパ節郭清の際には膵臓の十分な転がしおよび胃膵ヒダの腹側への牽引が重要となるが、症例を選択すれば、助手は上記ポート配置で充分に展開することが可能であり細径鉗子でも胃膵ヒダの把持に問題はなかった。また、通常のポート配置に比べて助手の左手が臍部から挿入されているため、カメラポートとの干渉で若干操作性が窮屈となったが、助手の両手の角度が大きくなり、膵上縁の視野展開にはより有効な側面もあった。<まとめ>これまでの手術手技を生かして、Needle鉗子を用いた腹腔鏡下胃切除術でも適切な郭清が可能であった。Needle鉗子は、内臓脂肪が多い症例では術野の展開に問題が生じる可能性もあるが、症例を選択すれば、適切に膜を把持することにより術野の展開が可能になると考える。.
1128. 堤親範, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡下噴門側胃切除後の再建手技の変遷と術後機能評価に基づいたダブルトラクト再建主義の定型化, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 胃関連疾患に対する腹腔鏡下手術の普及は急速に進んでおり、当科においては1996年に導入して以来、これまで1294例の腹腔鏡下胃切除術を施行している。その中で、食道胃接合部癌や胃上部早期癌など限られた症例に対して、腹腔鏡下噴門側胃切除術を施行してきた。近年、胃癌治療ガイドラインで食道胃接合部癌に対する至適郭清範囲が示され、進行食道胃接合部癌に対しても腹腔鏡下噴門側胃切除術を施行する機会が増加している。高齢者においては、進行癌であっても術後補助療法を十分に行うには胃温存が望ましいという見解もあり、それが腹腔鏡下噴門側胃切除術の機会をさらに増加させている。これまで当科では79例の腹腔鏡下噴門側胃切除術を行ってきており、当初の再建方法は食道残胃吻合を選択していた。食道残胃吻合の手技は簡便で食道空腸吻合とほぼ同様の手技で行うことができる。腹部食道を温存できる症例において、術後逆流性食道炎の制御は容易であることが多いが、胸腔内や縦隔内吻合を施行した症例ではその制御に難渋することがあった。そのため近年はダブルトラクト法による再建を基本としている。ダブ�� %k%H%i%/%HK!$K$*$1$k?)F;6uD2J-9g$OJ"9P6@2<0_A4E&=Q$HF1MM$K%j%K%"!<%9%F!<%W%i!<$rMQ$$$?%*!<%P!<%i%C%WJQK!$G9T$$!"0_6uD2J-9g$H$=$N6&DL9&JD:?$OBN9PFb$G%j%K%"!<%9%F!<%W%i!<$rMQ$$$F$$$k!#%@%V%k%H%i%/%HK!F3F~Ev=i$O!">.D2$X$NN.=P$,Mh$NJs9p$K=>$C$F!"?)F;0_6uD2J-9gIt$+$i;D0_6uD2J-9gIt4V$N5wN%$rLs10cmとしていたが、残胃の大きさや空腸の伸展性によって胃が下垂する症例があったため、その距離を約7cmに変更し、また胃空腸吻合を行う残胃の吻合位置もより前庭部側に変更した。これにより胃の下垂を予防することができ、さらには胃空腸吻合部より断端側の残胃が大きく保たれるため、偽穹窿部的な機能を果たすことが期待される。今回、当科における腹腔鏡下噴門側胃切除後の再建手技の変遷に関して総括し、最近のダブルトラクト再建手技の要点、術後の機能評価に関して報告する。.
1129. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, , 食道癌再建臓器におけるICG蛍光法による血流評価に関する検討, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05, 食道亜全摘後の再建胃管への血流不全は吻合部縫合不全の原因になりうる。その回避には胃管血流が重要であり、客観的な評価の一つとしてIndocyanine green(ICG)蛍光法が挙げられる。血流評価を目的としたICGの静脈内投与が2018年1月に保険適応となったが、ICG蛍光法による血流評価の有用性に関してはまだ一定の見解がない。2018年5月から2019年2月まで、我々は17症例において食道亜全摘後に作成した胃管の血流評価をICG蛍光法で行った。我々は径3.5cm弱の大彎側細径胃管を基本とし、彎曲がある自動縫合器を一発のみ用いて胃小弯側から直角に切り込み、可能な限り長い胃管を作成するようにしている。血流は右胃大網動脈と右胃動脈分枝3本程度を温存している。また、上縦隔の広さに応じて胸骨後経路あるいは後縦隔経路を選択している。従来、胃壁内の血流をより確実に確保するため亜全胃を用いることもあったが、最近ICG蛍光法を用いた血流の検討により、細径胃管でも十分な胃壁内血流が保たれていることが明らかになった。さらに、胃管先端周�� O$NBgLV$^$G7lN.$,0];}$G$-$F$$$?>INc$rB??tG'$a$?!#17例中3例において、胃管先端の明らかな血流低下を認め、その血流低下領域を指標に胃管先端の追加切除を行ったが、いずれの症例においても胃管吻合部の縫合不全を認めなかった。これまで後縦隔経路による再建を行った130例以上の症例で残食道胃管吻合部の縫合不全を経験していないが、今回、胸骨後経路で再建した13例中2例は挙上前のICG評価で胃管先端まで十分に血流があると判断していたにも関わらず、Grade 2の縫合不全を認めた。今回の検討から、一定の頻度で胃管先端の血流が低下している症例があり、胸骨後経路では挙上後に胃管の圧迫によって、胃管先端の血流が低下している可能性が示唆された。作成胃管のICG蛍光法による評価は適切な追加切除範囲の決定や血管吻合付加の判断に有用であり、食道亜全摘後のより安全な再建に寄与すると考えられた。.
1130. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, , 胃神経内分泌細胞癌4例の集学的治療に関する検討, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 胃神経内分泌細胞癌は全胃悪性腫瘍の1%以下と稀な疾患で、早期よりリンパ節転移、肝転移を来すことが特徴である。その予後は極めて不良であり、1年未満の死亡率は約半数以上、平均生存期間は9.3~15ヶ月と報告されており、病態や治療法に関して十分に確立されていない。2015年5月から2019年2月まで、我々は胃神経内分泌細胞癌の4例を経験した。年齢は55歳から73歳であり、全て男性であった。3例で手術を施行し、1例は術前化学療法施行後にR0切除予定である。術前から肺転移が疑われ、結腸浸潤を伴った進行癌の1例は術前化学療法後(CDDP+CPT -11)に一旦R0切除が可能であった。その後、術後補助療法を施行したが、肝転移(S3、S4)が出現した。肝左葉切除後にさらに傍大動脈リンパ節再発を認め、その11ヶ月後に原病死となったが、生存期間は29ヶ月と平均より長期であった。手術を施行した2例目は進行癌であり、R0切除後(pT4aN3bM0 StageⅢC)に、術後補助療法(CDDP�� \CPT -11)を施行し、現在まで無再発で生存している(生存期間14ヶ月)。3例目は粘膜癌で、R0切除後の病理診断でリンパ節転移を認めず、現在慎重に経過観察中である。もう1例は現在術前化学療法施行中であり、高齢であるため、CBCDA+ETPを選択し、今後R0切除を予定している。膵・消化器神経内分泌腫瘍診療ガイドライン、NCCNガイドラインともに疾患概念から類似性のある肺小細胞癌のレジメンに準じた化学療法を行うことが推奨されているが、胃神経内分泌癌における有効な化学療法は確立しておらず、長期生存例の報告にも共通した治療法はない。神経内分泌細胞癌に対するKey drugであるCDDPを含むレジメンが望ましいが、進行度や年齢、全身状態、臓器障害を考慮した治療選択が重要である。今回の検討で外科的治療を含めた集学的治療が生存期間の延長に有用であると考えられたが、集学的治療として最適なプロトコールの確立のためには今後さらなる症例の集積が必要である。.
1131. 堤親範, 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 藤原美奈子, 大塚隆生, 小田義直, 中村雅史, 26個の多発リンパ節転移を認めた未分化型粘膜内胃癌の1例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 症例は63歳、女性。吐血を主訴に前医を受診し、ショックバイタルの状態で緊急上部消化管内視鏡検査を施行された。胃上部大弯に約35mm大の不整な陥凹性病変を認め、その中央部に露出血管を伴う潰瘍を指摘された。緊急止血術を施行され、潰瘍周囲の生検で印環細胞癌が混在する低分化型腺癌と診断された。粘膜内主体の病変と考えられたが、内視鏡的粘膜下層剥離法の非適応病変であり、外科紹介となった。腹部CT検査で遠隔転移、リンパ節転移を疑う所見を認めなかった。胃上部領域のcT1N0の腫瘍に対して、腹腔鏡下噴門側胃切除術を施行した。最終病理診断で深達度は粘膜内であったが、リンパ節転移が多発していた(26/58)。腫瘍径が大きく、潰瘍を伴う未分化粘膜内癌はリンパ節に転移する可能性があるが、このようにリンパ節転移が多発する症例は極めて少ない。今回、26個の多発リンパ節転移を認めた未分化型粘膜内胃癌の1例を経験したので報告する。.
1132. 堤親範, 宮坂 義浩, 森泰寿, 仲田興平, 大塚隆生, 松田諒太, 古賀裕, 柿原大輔, 小田義直, 中村雅史, 画像上造影される壁在結節を呈した膵管内乳頭粘液腫瘍に合併した1型自己免疫性膵炎の一切除例 , 第70回日本消化器画像診断研究会, 2019.02, 症例は75歳男性。上腹部痛を自覚し受診した前医で膵頭部に35mmの嚢胞性病変を指摘されたが、明らかな悪性所見はなく、定期的に画像評価を行っていた。6年後のCTで嚢胞内に充実性成分が出現し、当院紹介となった。造影CTと造影MRIで膵頭部に造影される壁在結節を伴う、30mmの多房性嚢胞性腫瘍を認めた。超音波内視鏡検査では膵頭部に25×23mmの内部に結節を伴う嚢胞性病変を認めた。ERCPで膵頭部に嚢胞性病変が造影され、その尾側の主膵管は拡張していた。PET-CTでは膵頭部嚢胞性腫瘍にFDGの異常集積( 早期像SUV max 2.9、遅延像SUV max 3.78)を認めた。以上より、high-risk stigmataを伴う分枝型膵管内乳頭粘液腫瘍(IPMN)と診断し、腹腔鏡補助下亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した。病理組織学的には嚢胞内の結節の部分に一致してIgG4陽性形質細胞の浸潤を伴う炎症細胞の集蔟、花むしろ状繊維化、閉塞性静脈炎を認め、1型自己免疫性膵炎と診断した。嚢胞部分はlow-grade dysplasiaを伴うIPMN�$
B$G$"$C$?!#:#2s!"B$1F$5$l$kJI:_7k@aMM$N2hA|=j8+$rDh$7$?IPMNに合併した1型自己免疫性膵炎の一切除例を経験したので文献学的考察を加えて報告する。.
1133. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, persistent descending mesocolonを伴う左側結腸癌・直腸癌に対する腹腔鏡手術, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1134. 貞苅良彦, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 腹腔鏡下左側結腸癌・直腸癌手術における術中超音波検査の応用, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, <背景>左側結腸癌・直腸癌に対する腹腔鏡手術において、下腸間膜動脈 (IMA) の起始部及び血管分岐形態を認識することは適切なリンパ節郭清を行うために重要である。D2リンパ節郭清症例では左結腸動脈 (LCA) 分岐末梢側で上直腸動脈を切離し、D3リンパ節郭清症例ではIMAを起始部で切離することが多い。近年、画像診断の進歩によって術前に正確な血管系再構築が可能となったが癒着、肥満などのため術中に血管分岐形態の認識が困難な症例もある。術中超音波検査 (IOUS) は非侵襲的検査であり、用手的精査が困難な腹腔鏡手術において多領域に応用可能と思われる。これまで腹腔鏡下左側結腸癌・直腸癌手術においてIOUSがIMA血管分岐形態の把握に有用であることを報告してきた。<目的>IOUSを行い、IMA根部及び血管分岐形態の描出を行う。描出された血管分岐形態を切除標本、術前血管系再構築と比較し、整合性を検討する。<方法>腹腔鏡下左側結腸癌・直腸癌25症例を対象とした。20症例に対しIMAを起始部で切離しD3リンパ節郭清を行い、5�$
B>INc$KBP$7LCAを温存したD2リンパ節郭清を行った。その際、IOUSを行い、IMA起始部、及び血管分岐形態を確認し術前画像評価、術後標本と比較した。また5症例に対しては術前画像評価を盲検化し検討した。<結果>全症例でIMA起始部の描出が可能であり、術前画像評価、術後標本と同様の血管走行がIOUSで確認された。盲検化した5症例についても術後標本と同様の血管走行を確認することができた。IOUSによる血管分岐形態を参考にD2リンパ節郭清を行ったが、いずれもLCAを温存したD2リンパ節郭清を行うことができた。<結論>IOUSは簡便で非侵襲的な検査である。特に腎機能障害などで術前画像評価が不十分な左側結腸癌、直腸癌に対する腹腔鏡手術において有用な手技と思われた。.
1135. 長尾晋次郎, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 幽門狭窄を認め術前診断に難渋した十二指腸球部癌の1例, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05.
1136. 仲田興平, 尾上俊介, 川井学, 大塚隆生, 松本逸平, 元井冬彦, 里井壯平, 藤井努, 遠藤格, 中村雅史, 特別企画「外科的治療法」の進歩と明日への提言, 第50回日本膵臓学会大会, 2019.07, 膵癌ガイドラインは2019年7月に第5版が出版されることとなり、日本膵臓学会より委嘱をうけた改訂委員およびその作成協力者によって、多方面からの文献を十分に検討し、体系化された指針を作成した。外科治療に関するクリニカルクエスチョン(CQ)は今回16項目作成した。なお、前回の2016年版膵癌診療ガイドラインでCQに含まれていた3つのCQ(Resectable膵癌に対して外科的治療は推奨されるか?膵頭十二指腸切除術において全胃を温存する意義はあるか?非切除例での予防的バイパス術は推奨されるか?)に関してはいずれも一定のコンセンサスが得られていると思われるため、今回のガイドラインではCQから除外し、総論での概説とした。一方、borderline resectabe(BR)膵癌に関しては本邦の膵癌ガイドラインでは、2013年度版に初めてCQが記載され、前版まではresectable膵癌の大項目に含まれていた。近年、その治療法に対する議論が多くみられることをふまえ、本版からは独立した大項目とした。また、高齢者に対する外科治療、膵�� 4E&$K4X$9$kCQを新設した。さらに腹腔鏡膵切除術に関しても保険収載以降、症例数は増加傾向であり、尾側膵切除術と膵頭十二指腸切除術に分けて記載した。このほか前回ガイドラインにも掲載されたCQに関しても最新の知見を踏まえてそれぞれ推奨度を決定した。本特別企画では現在作成中の膵癌診療ガイドライン2019に基づき、外科治療にする膵癌診療の進歩と明日への提言を行う。.
1137. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 3Dシミュレーションを用いた腹腔鏡下尾側膵切除術, 第20回福岡内視鏡外科研究会, 2019.06.
1138. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術後膵液瘻に対するopen drainage, 第46回日本膵切研究会, 2019.08, 【背景】膵頭部十二指腸切除(PD)は周術期死亡率が高く、その一因として術後膵液瘻が挙げられる。膵液瘻を完全に回避する方策がない現在、PD後周術期死亡率を減少させるためには、膵液瘻に対する適切な管理が重要である。当科ではドレナージ不十分症例に対して積極的に正中創を開放し十分なドレナージを行っており、今回当科におけるPD後膵液瘻に対する管理方法およびその結果を報告する。【方法】2010年1月から2019年3月までに当科で施行したPD 545例を対象とした。当科ではPD後に術後腹腔内感染が疑われた場合は速やかにCT検査を行い、液体貯留が確認されればドレナージ不良と判断し、ベッドサイドで局所麻酔下に正中創を5cm程度開放するopen drainageでの排液を行なっている。 【結果】Grade B以上の膵液瘻は86例(15.8%)に発生した。42例に対して正中創の開放によるドレナージを、44例に対してtube drainageを継続した。術後在院日数中央値はtube drainage群で34日、open drainage群�� $G46日であった。仮性動脈瘤破裂による出血を1例(0.2%;tube drainage群)に認めたが、術後在院死は認めなかった。 【考察】Open drainage により術後在院日数はやや長くなるものの、結果として死亡率ゼロを達成できた。PD後の膵液瘻に対するopen drainageはtube drainageでは不十分な膵液瘻に対して有効であり、術後死亡率および出血などの重篤な合併症の減少に有用であると考えられた。.
1139. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下脾温存尾側膵切除のコツとピットフォール, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, <はじめに>当科では尾側膵切除術を行う際には可及的に脾臓の温存を試みている(LSPDP)。随伴性膵炎の影響がある場合に血管の同定が困難なことがあるが、特に背側膵動脈(DPA)は微細かつ膵背側に埋没しており、不測の出血を生じる大きな原因の一つとなる。しかし予め位置が推測されれば、拡大視効果を利用して周囲組織を慎重に剥離することでDPAが安全に同定され、確実な結紮処理が可能である。今回当科における3次元画像解析の有用性および当科におけるLSPDPの実際の手技を供覧する。<方法>3D画像による再構築を行い、SPA、CHA、上腸間膜動脈(SMA)から分岐するDPAの分布を検討した。<結果>術前に3次元画像解析で検討した104例のうちSPA、CHA、SMAから分岐するDPAはそれぞれ94例(90.3%)、15例(14.4%)、44例(42.3%)で認めた。また、SPA根部から0-10mm、10.1-20mm、20.1-30mmの間にDPAを認めた症例は、それぞれ24例(23.8%)、20�� c(19.8%)、14例(13.9%)であった。SPA根部の確保の際に露出されたDPAは術前のシミュレーションで全例認識可能であり、術中に損傷した症例はなかった。<結語>3Dシミュレーションは膵周囲の立体的な解剖関係を正確に把握することが可能でありLSPDPの安全性の担保に役立つ可能性がある。.
1140. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 腹腔鏡下膵体尾部切除術における術前3Dシミュレーションの有用性の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, <はじめに>膵体尾部切除術の際には脾動脈(SPA)根部の確保が必要なことが多いが、SPA根部は膵背側を走向していることがある。我々はSPA根部が膵背側に埋没している症例を埋没型、膵実質から離れている症例を非埋没型と分類している。また、背側膵動脈(DPA)がSPAから分岐する破格も多く、SPA根部確保の際には注意が必要である。しかし腹腔鏡手術ではこの解剖関係を認識することは困難なことがあるため、我々は術前3次元画像解析による解剖の正確な把握を試みている。今回術前シミュレーションによるDPA分布の解析および上記分類の臨床的意義を検討した。<方法>2015年1月から2018年8月までに当科で行なった腹腔鏡下膵体尾部切除術81例中synapse Vincent(Fuji Film)を用いて術前シミュレーションが可能であった71例に対してDPAの分布を検討した。また、SPAの確保を行なった55例中手術ビデオでの確認が可能であった49例に対してはSPA確保に要した時間を計測し、埋没型、非埋没型での違いを�� !F$$7$?!#!c7k2L!dSPA根部から10,20,30mm以内の位置でDPAが分岐する症例はそれぞれ15例(21.1%)、20例(28.2%)、8例(11.3%)であった。また上腸間膜動脈、総肝動脈からDPAが分岐する症例がそれぞれ10例(14.1%)、27例(38.3%)であった。また、術前シミュレーションで埋没型、非埋没と判断した症例は55例中それぞれ31例(56.4%)、24 例(43.6%)であった。このうち埋没型ではSPA確保の際に総肝動脈からSPAにかけて十分な剥離を行い、スペースを確保する必要があり、SPA確保に要した時間(中央値)は埋没型で27.5分(13.0分~101分)、非埋没型で7.0分(1.0分~27.0分)と埋没型で有意に延長していた(p < 0.01)。なお、術中にSPA、DPAを損傷した症例はなかった。<結語>3Dシミュレーションは膵周囲の立体的な解剖関係を正確に把握することが可能でありLDPの安全性の担保に役立つ可能性がある。.
1141. 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵頭十二指腸切除術後膵液瘻対策, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 【はじめに】膵頭部十二指腸切除(PD)は他の消化器外科手術に比べても周術期死亡率が高い。その一因として術後膵液瘻の発生が挙げられる。膵液瘻が発生した際には、十分なドレナージが重要であるが、術後に留置したドレーンだけではドレナージが不十分なことがある。当科ではドレナージ不十分症例に対して積極的に正中創を開放し十分なドレナージを行っている。今回当科におけるPD後膵液瘻に対する管理方法およびその結果を報告する。【対象と方法】2010年1月から2018年12月までに当科でPDを行った計530例を対象として、膵液瘻の発生率とその管理方法、および死亡率について後ろ向きの調査を行った。当科ではPD後に2~3本の閉鎖式ドレーンを留置し、術後1、3日目に排液中のアミラーゼ値を測定、排液の色調と合わせて、膵液瘻の所見がないと判断した場合術後早期のドレーン抜去を試みている。術後腹腔内感染が疑われた場合は速やかにCT検査を行い、液体貯留が確認されればドレナージ不良と判断して、ベッドサイドで正中創を5cm程度開�� |$K$h$kopen drainageでの排液を行なっている。【結果】ISGPF国際基準によるGrade B以上の膵液瘻は82例(15.4%)に発生した。このうち39例に対して正中創の開放によるドレナージを、43例に対してtube drainageを継続した。なお仮性動脈瘤破裂による出血は1例(tube drainage群)に認めたが、術後在院死は認めなかった。【考察】当科における膵液瘻の発生率はこれまでの報告とほぼ同等であるが、ドレナージ不十分症例に対して速やかに正中創を開放し、十分なドレナージをすることが良好な結果につながっていると考えられる。.
1142. 仲田興平, 大塚隆生, 宮坂義浩, 森泰寿, 中村雅史, 腹腔鏡下尾側膵切除術における脾温存, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05, <目的>当科では膵体尾部の良性、低悪性度腫瘍に対しては可及的に鏡視下脾温存膵体尾部切除術を試みている。その際、可能ならば脾動静脈温存手術(SVPDP)を第一選択としているが症例によってはWarshaw手術(WP)を選択している。しかし鏡視下手術では開腹術と手術難易度が異なるため脾温存の有無の優劣、また、脾温存の際SVPDP、WPいずれの術式が優れているかの見解はいまだ定まっていない。そのため、今回我々はこれらの術式を比較した文献を解析対象としたメタアナリシスを行った。今回メタアナリシスの結果に加え、当科における脾温存術の適応および実際の手術術式を提示する。<方法>2000年1月から2017年12月までにPubMedに登録されている鏡視下尾側膵切除術のうち脾温存術と脾合併切除を比較した15件の文献(脾温存;378症例、LWP;391症例)、SVPDPとWPを比較した15件の文献(LSPDP;529症例、LWP;312症例)を解析対象とした。<結果> 脾温存術群は、脾合併切除群に比べて有意に手術時間が短く、術中�� =P7lNL$,>/$J$/!"$5$i$K=Q8e46@w>I!"g91UaqH/@8N($,Dc$+$C$?!#g#29B8=Q<0$N$&$A!"SVPDP群はWT群に比べて術後脾梗塞が高かったが手術時間、術後合併症発生率および膵液瘻発生率に関しては両群で差を認めなかった。また、胃周囲静脈瘤発生率もSVPDP群ではWP群に比べて有意に少なかった。さらに術後脾摘出率もSVPDP群(0.2%)ではWP群(3.8%)に比べて有意に少なかった。<結論>術後脾関連合併症を考慮するとSVPDPを選択することが望ましい。一方、WPでも術後脾摘出率は高いとは言えず、SVPDP群でも膵切除範囲が大きい場合難易度が高くなることがある。そのためSVPDP困難症例では脾摘出術を選択する前にWPも選択肢として許容されると考えられる。.
1143. 仲田興平, 宮坂義浩, 森泰寿, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における慢性膵炎に対する手術成績, 第50回日本膵臓学会大会, 2019.07, 【背景】慢性膵炎に対する外科手術は内科的治療が無効な場合に適応となり、高い症状改善効果が報告されている。長期的にも外科手術が膵癌発症リスクを低下させるという報告もある。慢性膵炎に対する外科手術はFrey手術や嚢胞消化管吻合などのドレナージ手術と膵頭十二指腸切除や尾側膵切除などの膵切除術に大別される。今回1992年から2017年までの26年間に当科で行ったこれらの術式の短期および長期成績を報告する。【方法】1992年1月から2017年12月までの間に当科で行った慢性膵炎に対する外科手術166例を対象とした。【成績】患者は137例(82.5%)が男性で、年齢の中央値は52歳(10-86)であった。手術の内訳はドレナージ手術が111例(Frey手術76例、Partington手術2例、嚢胞消化管吻合18例)に、膵切除術が55例(膵頭部切除20例、尾側膵切除35例)であった。術後短期成績では、ドレナージ手術が切除術に比べて手術時間が短く、出血量が少なく、術後在院日数が短かったものの、膵液瘻や�� Q8e9gJ;>I$NH/@8N($OF1Ey$G$"$C$?!#7P2a4Q;!4|4V$NCf1{CM$O24ヵ月(0-238)であった。148例(89.2%)では症状は消失・軽減したが、18例(10.8%)で症状の持続・再燃を認め、うち12例(7.2%)で再手術等の介入を要した。この中には手術後も禁酒の徹底ができていない患者もいた。6例に他臓器癌の発生を認めたが、膵癌の発生は認めていない。【結論】慢性膵炎に対する外科手術はドレナージ手術・膵切除術ともに良好な長期成績を示したが、一部に治療抵抗例もみられる。これらの症例の予測と術後の禁酒管理を含めた適切な治療戦略の確立およびと考えられる。.
1144. 中村聡, 貞苅良彦, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 岡山卓史, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 十二指腸液中exosomeを利用した膵癌診断バイオマーカーの検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景と目的】近年、各種悪性疾患の診断バイオマーカーとしてexosomeが注目されている。Exosomeは細胞から分泌される小胞で、RNAやタンパク質が安定して内包される。我々は膵液中にexosomeが存在し、内包されるmicroRNA (ex-miR)のうち、ex-miR21、155が膵癌の診断に有用である可能性を示した(AUC=0.90、0.89)。しかし膵液採取は侵襲が高くスクリーニングの臨床検体として適さない。そこで我々は、十二指腸液中exosomeの抽出を試み、そのex-miRが膵癌の診断に有用であるかを検討した。【方法】術前の上部消化管内視鏡検査の際に十二指腸液を採取可能であった膵癌症例12例、対照群は健常者10例を対象とした。まず十二指腸液から超遠心法を用いexosomeの抽出を試みた。次にex-miR21、155の発現解析を行い、膵癌診断能を血清CA19-9値及び膵液細胞診と比較した。【結果】電子顕微鏡で十二指腸液中に小胞の存在を確認し、さらにWestern blotting法で同小胞にCD81、TSG101の発現を認め、小胞がexosome�� $G$"$k$3$H$r3NG'$7$?!#Ex-miR21は膵癌症例群と対照群の間で有意差は認めなかったが(p=0.07)、ex-miR155は膵癌症例群において有意に高発現していた(p=0.018)。Ex-miR21、155のAUCはそれぞれ0.73、0.80で、血清CA19-9 (AUC=0.88)と比較して診断能に有意差は認めなかった(p=0.28、p=0.35)。膵液細胞診、ex-miR21、ex-miR155の感度はそれぞれ75%、83%、67%であった。【結語】十二指腸液中にexosomeの存在を証明した。十二指腸液中Ex-miR21、155は既存のマーカーと同等の診断能であるが十分ではなく、他のex-miRも検討する必要がある。.
1145. 中村聡, 森泰寿, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 岡山卓史, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, Tokyo Guidelines改訂を踏まえた急性胆嚢炎に対する胆嚢ドレナージの検討, 第55回日本腹部救急医学会総会, 2019.03, 急性胆嚢炎の治療指針としてTokyo Guidelinesが改訂され、標準的胆嚢ドレナージ法はこれまで同様に経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)が推奨されているが、エキスパートがいる施設では内視鏡的経乳頭的胆嚢ドレナージ(ETGBD)を考慮しても良いとされた。当科でも基本的にはPTGBDを第一選択としているが、抗血栓剤内服患者、腹水の存在、解剖学的要因などでPTGBD困難例に対してはETGBDを行っている。今回、当科で急性胆嚢炎に対し胆嚢ドレナージを施行した26例(PTGBD:13例、ETGBD:13例)について検討した。PTGBDとETGBDの手技成功率はそれぞれ100%、77%で両群間に有意差を認めず(P=0.22)、奏効率はともに100%であった。ETGBDが不成功であった3例はいずれもガイドワイヤーが胆嚢管へ誘導できずに断念し、引き続きPTGBDを施行した。ETGBDでは合併症は認めなかったが、PTGBDでは1例(8%)に気胸を認めた。急性胆嚢炎に対する胆嚢ドレナージにおいて、PTGBDとETGBDはともに有効で、特�� $KETGBDが可能な施設では適応を考慮して適切に手技を選択することが重要である。.
1146. 中村勝也, 大西秀哉, 山崎章生, 内山明彦, 中村雅史, RBPJおよびMAML3の小細胞肺癌の新規治療標的分子としての可能性, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1147. 中村雅史, 膵臓内視鏡外科における困難例とDifficulty Scoring System, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1148. 中村雅史, 膵臓外科領域におけるロボット支援手術の位置づけ, 第81回日本臨床外科学会総会, 2019.11.
1149. 中村雅史, 膵臓ビデオクリニック, 第2回香川Lap-HPB Seminar, 2019.09.
1150. 中村雅史, 膵臓の外科治療~ここまで治る!, 第2回福岡県内科医会・福岡県臨床外科医学会 合同講演会, 2019.09.
1151. 中村雅史, 膵臓がんに対する外科療法, 第50回日本膵癌学会大会 市民公開講座, 2019.08.
1152. 中村雅史, 膵切除後の栄養管理~特に膵外分泌機能障害について~, Otsuka Web Conference, 2019.10.
1153. 中村雅史, 膵癌の外科治療, 膵疾患Regional Seminar, 2019.06.
1154. 中村雅史, 膵癌に対する集学的治療, 第3回奈良膵癌研究会, 2019.11.
1155. 中村雅史, 膵癌に対する外科治療 Up-To-Date, 第33回日本腹部放射線学会, 2019.06.
1156. 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の安全な導入とその普及 組織としての取り組み, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1157. 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術の手術手技と膵臓内視鏡外科技術認定, 第2回香川Lap-HPB Seminar, 2019.09.
1158. 中村雅史, 最後の難治がん“膵癌”のみつけ方と治し方, 九州大学医師会市民公開講座, 2019.02.
1159. 中村雅史, 九州大学第一外科における膵臓外科~腫瘍外科から移植まで~, 第38回藤田医科大学臓器移植セミナー(第22回愛知県臓器・組織移植セミナー), 2019.04.
1160. 中村雅史, 外科医療の過去・現在・未来 ~膵臓外科医の立場より外科医の仕事を再考察する~, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05.
1161. 中村雅史, State of Art~Minimally Invasive Pancreatic Surgery , 第6回南大阪肝胆膵内視鏡外科研究会, 2019.06.
1162. 中村雅史, R,BR,UR-Conversion膵癌に対する手術療法, 第22回消化器手術手技フォーラム, 2019.02.
1163. 中村雅史, R, BR,UR-Conversion 膵癌に対する手術療法, 第9回中津広域がん治療懇話会, 2019.03.
1164. 中村雅史, Borderline Resectable膵癌に対する治療戦略:外科の立場から, 第57回日本癌治療学会学術集会, 2019.10.
1165. 中山和典, 大西秀哉, 古賀智子, 一宮脩, 大山康博, 藤村晶子, 中村雅史, PTPN3を標的とした新規免疫治療の開発:リンパ球におけるPTPN3発現経路解析, 第32回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2019.11, 【背景】我々は先の研究で、protein tyrosine phosphatase non-receptor type3 (PTPN3)が活性化リンパ球で発現が亢進し、リンパ球の免疫チェックポイント分子として作用している可能性を新たに見出した。現在、PTPN3を標的とする免疫治療を開発中であるが、リンパ球活性化の過程でPTPN3発現が亢進する機序は分かっていない。【目的】今回は、活性化リンパ球諸機能に重要な役割を果たす転写因子NF-kBに焦点をおき、リンパ球のPTPN3発現制御機構を解析した。【材料と方法】1)健常人より末梢血単核球(PBMC)を分離し、抗CD3抗体およびIL-2を用いてリンパ球を活性化した。2)活性化リンパ球に対し、PDTC(NF-kB阻害剤)、レンチウイルスに組み込んだNF-kB p65shRNA、膵癌培養上清を添加してPTPN3発現、チロシンキナーゼ活性、NF-kB活性(RT-PCR、western blot法、ELISA)および細胞傷害活性の変化を解析した。【結果】①リンパ球活性化プロセスにおける検討:1)PTPN3発現はリンパ球活性化の時間依存性に亢進した。2)�
$B%j%s%Q5e3h@-2=$K$h$j!"%j%s%Q5e$N%A%m%7%s%-%J!<%<3h@-2=!"NF-kB活性化が亢進した。3)リンパ球のNF-kBを阻害すると、活性化リンパ球のチロシンキナーゼ活性化、PTPN3発現は低下し、リンパ球の増殖能、運動能、膵癌細胞傷害活性は有意に低下した。②膵癌局所を想定した検討:1)膵癌培養上清添加により、活性化リンパ球のNF-kB活性化、PTPN3発現、および膵癌細胞傷害活性は低下したが、チロシンキナーゼ活性は逆に亢進した。この機序としてTGF-の関与が示唆された。【結論】リンパ球活性化プロセスにおいてはチロシンキナーゼ活性化によって活性化亢進する転写因子NF-kBがリンパ球のPTPN3発現制御に関与した。また、リンパ球活性化プロセスではPTPN3とチロシンキナーゼはバランスをとり拮抗して作用しリンパ球諸機能を制御していた。一方、癌局所ではTGF-1作用によるNF-kB活性化低下とそれに伴うPTPN3発現低下によりチロシンキナーゼ活性が亢進してリンパ球機能を維持させていることが示唆された。この結果は、膵癌に対する新たな免疫治療開発に多�� $/$N>pJs$rDs6!$9$k$H9M$($i$l$k!#.
1166. 中山和典, 大西秀哉, 一宮脩, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 今泉晃, 中村雅史, 新規癌免疫治療開発のためのリンパ球のPTPN3発現制御機構の解析, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 「背景」我々は先の研究で、リンパ球の運動能と細胞傷害活性が正に相関する可能性を報告した。その機序解析の過程で、protein tyrosine phosphatase non-receptor type3 (PTPN3)が活性化リンパ球で発現が亢進し、リンパ球の免疫チェックポイント分子として作用している可能性を新たに見出した。「目的」今回は活性化リンパ球諸機能に重要な役割を果たす転写因子NF-kBに焦点をおき、新たな癌免疫治療開発のために、リンパ球のPTPN3発現制御機構を解析した。「材料と方法」1)健常人末梢血より単核球(PBMC)を分離し、抗CD3抗体およびIL-2を用いてリンパ球を活性化した。2)活性化リンパ球に対し、PDTC(NF-kB阻害剤)、膵癌細胞(SUIT-2、PANC-1、AsPC-1)培養上清、CAF培養上清を添加してPTPN3発現(RT-PCR、western blot法)および細胞傷害活性(蛍光標識膵癌細胞:PANC-1とリンパ球の共培養によるタイムラプス蛍光強度撮影法)の変化を解析した。3) FACSを用いて、CD3+ / CD3- T細胞を分取した。「結果」�� 1)PTPN3発現はリンパ球活性化の時間依存性に亢進した。2)CD3-T細胞ではなく、CD3+ T細胞において活性化によりPTPN3発現が亢進した。3)リンパ球活性化により、リンパ球のNF-kBは活性化した。4)リンパ球のNF-kBを阻害すると、活性化リンパ球のPTPN3発現は低下し、膵癌細胞傷害活性は低下した。5)膵癌培養上清添加により、活性化リンパ球のNF-kB活性化、PTPN3発現、および膵癌細胞傷害活性は低下した。この機序としてTGF-の関与が示唆された。6)CAF培養上清添加では、活性化リンパ球のNF-kB活性化およびPTPN3発現に変化は認めらなかった。「結語」転写因子NF-kBが、活性化の段階で、また癌局所において、リンパ球のPTPN3発現制御に関与し、リンパ球機能に影響を及ぼしていることが示唆された。この結果は、癌に対する新たな免疫治療開発に多くの情報を提供すると考えられる。.
1167. 中山宏道, 大内田研宙, 相良亜希子, 米永晃子, 安藤陽平, 岐部晋, 武居晋, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 宮坂義浩, 藤田逸人, 永井俊太郎, 岡部安博, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, S100Pが癌細胞塊のリンパ管内皮層へのクリアランスに関与しリンパ節転移に関わる, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】膵癌においてリンパ節転移は高頻度に認められ予後因子と知られている。近年他癌腫で新たなリンパ節転移の機序としてSpheroidを形成した癌細胞集団がリンパ管内皮細胞を押しのけるように浸潤していく形態(CCID formation)が報告されたが、膵癌においては同様の転移機序に関して明らかになっていない。【目的】膵癌細胞とリンパ管内皮細胞(LEC)の相互作用を検討し、新たな転移機序を明らかにするとともにその機序に関わる因子を検討する。【方法】膵癌細胞株を用いて作成したSpheroidのCCID formationを観察し、各細胞株を比較検討した。通常培養したLECに癌培養上清を添加した後48時間培養して、RNAを抽出した後マイクロアレイ解析を行った。マイクロアレイ解析結果で見出した因子のLECの遊走能やmonolayerへの浸潤能への影響を検討した。また、ヒト切除組織の免疫染色を行った。【結果】ヒト切除組織で癌細胞塊がリンパ管内皮層の内外に連続して存在し、リンパ行性転移経路に癌細胞塊が存在した。膵癌細胞株や膵癌自然発生マウス由来癌細胞株を使用して作成�� 7$?Spheroidは2D・3D両方において、CCID形成をすることが顕微鏡画像により明らかになった。また、癌培養上清添加でCCID形成能が上昇した。癌培養上清でのLECの変化をマイクロアレイで解析したところ、3種類の癌培養上清で共通して変化を示した133個の遺伝子を見出した。その中でS100Pに着目し、LECの遊走能やCCID formationに関わることを見出した。【結語】膵癌のリンパ行性転移においてSpheroidの特性に関連する新たな機序の関与が示唆され、その浸潤形態にS100Pが関わっている可能性が示された。今後これらの転移機序のさらなる解明が微小リンパ節転移制御に寄与するものと考えられる。 .
1168. 中山宏道, 大内田研宙, 安藤陽平, 岐部晋, 武居晋, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌リンパ節転移におけるcollective cell invasion 制御因子の検討, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1169. 池永直樹, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術を安全に施行するための術前評価, 第46回日本膵切研究会, 2019.08.
1170. 知念澄志, 加来啓三, 目井孝典, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, 脳死下膵腎同時移植術直前にDSA陽性が判明した1例, 第46回日本膵・膵島移植研究会, 2019.03, 【緒言】臓器移植において、輸血、妊娠、移植などの感作によってHLA抗体が陽性化することがある。これにより抗体関連型拒絶反応のリスクが高くなり、移植臓器機能喪失の可能性が上がるため、感作歴の情報は非常に重要である。今回、登録待機中の感作後にCDC,FCXM再検査を行い陰性を確認したが、移植直前に陽性化していた症例を経験したので報告する。【症例】患者は36歳女性。15歳時にI型糖尿病を発症し、脳死下膵腎同時移植の第一候補となったため、当院に入院となった。移植日半年前に中絶し、その1ヶ月後の検査ではリンパ球交差試験のCDC、FCXM共にT細胞(-)B細胞(-)であった。しかし当院で移植前日に検査したところ、FCXM T細胞(+)B細胞(+) 、HLA 抗体検査(FlowPRA)は、DSA(+)、C1q DSA(dim)であった。移植後9日目より尿量の低下および腎機能の悪化を認めた。膵酵素の上昇はなく血糖値に著変は認めなかったが、臨床所見より臨床所見および術前のHLA抗体検査から抗体関連型拒絶反応を強く疑った。治�� NE$H$7$F7l^y8r49$*$h$SRituximabの投与により尿量および腎機能は改善し、移植後22日で退院となった。【考察】HLA抗体が感作後に陽性になるまでの期間は個人差が大きいとされている。よって輸血や妊娠歴などのイベントがあった待機中レシピエントは、臓器移植ネットワークの保存血清の更新や移植施設での再検査が必要であり、また検査時期についても検討が必要と考えられた。.
1171. 知念澄志, 加来啓三, 目井孝典, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, 当科における移植後悪性腫瘍の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】近年免疫抑制剤の進歩により臓器移植の長期成績は向上してきている。しかしその一方で、免疫抑制剤が必要である移植患者において悪性腫瘍の発生頻度は一般人口の3-4倍といわれており、悪性腫瘍はレシピエントの死因の上位を占めている。よって悪性腫瘍の早期発見や早期治療が重要と考えられている。今回、当科における臓器移植後の悪性腫瘍について検討した。【対象と方法】2000年7月から2016年7月までに当科で施行した移植症例808例を対象とし、悪性腫瘍の発生率、腫瘍の種類、転帰、発見の契機を検討した。【結果】悪性腫瘍の発生率は6.2%(50/808例)であった。腫瘍の種類は、大腸癌(13例)、皮膚癌(7例)、自己腎癌(6例)、乳癌(5例)、肺癌(4例)の順に多かった。また稀なものとして移植腎癌を2例に認めた。発見の契機は、自覚症状が20例、検診が30例であった。発癌した症例の転帰は、9例が癌関連死に至った。9例のうち発見契機が自覚症状であったものは7例であり、検診�� $KHf$Y$FB?$+$C$?!#!Z9M;!![0\?"8e$N%U%)%m!<%"%C%W$K$*$$$F!"8!?G$r7@5!$K0-@-INc$NH>?t0J>e$G$"$j!"8!?G$N=EMW@-$,<(:6$5$l$?!#$5$i$KB!4o0\?"8e$K9g$o$;$?$,$s8!?G$N9`L\$J$I$b8!F$$9$kI,MW$,$"$k$H9M$($i$l$?!#$^$?0lHL=8CD$HHf3S$7$FHiIf4b$,B?$$798~$K$"$C$?!#$3$l$O8!?G$G$N%9%/%j!<%K%s%0$O:$Fq$G$"$j!"H/8+$,45
1172. 知念澄志, 加来啓三, 目井孝典, 土井篤, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植後の廃絶腎に静脈血栓を来した1例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 移植腎廃絶後3年目に、移植腎静脈血栓を発症し、腎摘出術を要した症例を経験した。患者は41歳男性。VUR による末期腎不全に対して、25年前に右腸骨窩生体腎移植を施行し、4年前に左腸骨窩に二次移植を施行した。今回、右側腹部痛で受診し、単純CTで右廃絶 腎周囲に炎症を認め、腎盂腎炎の診断で入院とした。入院2日目に呼吸苦が出現し、造影CTで右移植腎の静脈吻合部位および肺動脈に血栓を認めた。未分画ヘパリンによる治療的抗凝固療法を開始し血栓縮小したため、経口抗凝固薬(NOAC)に変更し16日目に退院とした。しかし、退院10日後に右下腹部痛が出現し、右廃絶腎残存血栓に伴う腹痛の改善と再度の肺塞栓予防を目的に廃絶腎摘出術を施行した。二次移植腎機能含め、経過良好で術後14日目に退院とした。移植後廃絶腎の血栓症は再発のリスクも高く、抗凝固療法のみならず移植腎摘出術も念頭においた治療が必要である。.
1173. 谷口隆之, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 肝原発腺扁平上皮癌の一例, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11, 症例は72歳、男性。1年間で5㎏の体重減少を主訴に近医を受診した。腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘され、肝生検でepithelial malignant cellsの診断となり当院紹介となった。造影CT検査では、肝右葉S6-7に辺縁が遅延性に造影される6.5cm大の不整形腫瘤を認めたが、明らかなリンパ節転移や遠隔転移を疑う所見は認めなかった。MRI検査でも同様に、肝右葉S6-7に6.5cm大の腫瘤を認め、ダイナミック相では辺縁の増強および内部増強不良を認め、DWIでは辺縁に一致して拡散制限を認めた。EOBの取り込みは低下していた。PET-CTでは腫瘤に一致してFDG集積(SUV max=8.09)を認めたが、遠隔転移や他病変は認めなかった。腫瘍マーカーは、CEA 3.0ng/mL、CA19-9 54.6U/mL、AFP 2.5ng/mL、PIVKA-II 22mAU/mlであった。肝予備能は、ICG R15 3.3%、child-Pugh 6点でA、肝障害度Aであり、肝後区域切除、胆嚢摘出術を施行した。手術時間は308分、出血は300mlであった。病理学的には、角化の�� A@.$rH<$&A#4I7A@.$rDh$9$k4b$rG'$a!"A#Y(J?>eHi4b$H?GCG$5$l$?!#=Q8e$ONI9%$K7P2a$7$?$,!"G'CN>I$N?J9T$rG'$a!"@:?@2J$KE>2J!"%j%O%S%j$r9T$$!"=Q8e38日で自宅退院となった。肝原発腺扁平上皮癌は肝内胆管癌の特殊型であり、その発生頻度は肝内胆管癌の2~3%とまれな疾患である。同一腫瘍内に腺癌と扁平上皮癌が混在するもので、消化器領域では胃癌、膵癌、胆嚢癌などで散見される。しかし肝原発腺扁平上皮癌の報告は少なく、国内外で数十例の報告にとどまっている。今回我々は肝原発腺扁平上皮癌の一切除例を経験したため若干の文献的考察を含めて報告する。.
1174. 谷口隆之, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 画像上特殊な経過をたどった膵癌の一例, 第71回日本消化器画像診断研究会, 2019.09, 症例は77歳、女性。健診で膵尾部の分枝型IPMNを指摘され、以後半年ごとにMRIで経過観察されていた。当初は画像上典型的な分枝型IPMNと考えていたが、1年後のMRIで嚢胞は縮小し、2年後には消失し瘢痕状の結節に変化した。さらに2年6カ月後にはT1強調高信号域が出現し、3年後には高信号域の増大と同部位の膵管閉塞と尾側膵管の拡張所見を認めた。EUSでは膵尾部に17mm大の辺縁不整な乏血性低エコー腫瘤を認め、腫瘤から尾側の主膵管は3mmに拡張していた。膵実質の萎縮はなく、周囲に嚢胞成分も認めなかった。ERCPでは尾側膵管の途絶を認めた。膵液および膵管擦過細胞診はClass IIIであったが、IPMN由来膵癌を疑って膵体尾部切除術を施行した。最終病理診断は浸潤性膵管癌で、癌に関連する嚢胞成分を認めなかった。病変の膵頭側にlow-grade PanINを認めたが、浸潤癌との移行像を認めず、またIPMN由来膵癌を支持する所見も認めなかった。画像上特殊な経過をたどった膵癌症例を経験したので報告する。.
1175. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 堤親範, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 機能的に胃内流入を主経路とする逆蠕動・側々での胃空腸吻合によるダブルトラクト再建手技, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1176. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 3DシミュレーションとICG術中イメージングによる食道切除後再建法の個別選択, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11.
1177. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤正俊, 中村雅史, 3D解剖の理解とICG評価に基づく胃管再建の経路選択と手技の工夫, 第81回日本臨床外科学会総会, 2019.11.
1178. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤正俊, 橋爪誠, 中村雅史, 上部消化管手術における3次元モデルの実用化と今後の展望, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, これまで、我々は臓器変形モデルや3Dプリンターを用いた硬性/軟性/透過型モデル、スコープの位置情報を光学式センサーにより取得し、リアルタイムに仮想腹腔鏡画像を提供する術中ナビゲーションなど3次元モデルに基づいた手法を報告してきた。しかし、これらは個別の症例に日常診療として実用化しするには、コストや人員の確保などの面で問題があった。現在、我々は胃癌、食道癌の術前にルーチンとして1mmCTを複数相で撮像し3D画像を作成し、血管走行や関連臓器の形状、その相対的な位置関係などを把握している。当院ではこの作業を電子カルテに組み込まれたソフトで10分で行える。3D画像には2Dでは把握できない血管走行の向きや角度、長さ、周囲臓器との相対的な位置関係といった3Dでのみ特異的に把握できる立体解剖情報が含まれる。これまで、食道癌や胃癌の300症例以上の3D画像を取得し、それぞれの手術の難易度に関わる因子を複数同定してきた。たとえば、腹腔動脈の走行の向きや各分岐までの距離、膵実質との位置関係は個人差があり、手技の難易度�� $H?<$/4X$o$k!#2f!9$O$3$l$i$N#3D特異的因子を考慮して、ポート配置と郭清のアプローチ法を適切かつ個別に選択した。これにより3D導入前胃癌300症例と比較して導入後150症例で有意に出血量と膵液瘻が減少した。また、我々はロボット手術でも関節機能がないデバイスを用いるが、この際のポート配置にも術前3Dは有効であった。また、食道癌手術においては3D画像で評価可能な縦隔の広さが郭清/再建の両方においてその難易度や合併症のリスク因子となった。現在も鏡視下手術は進化しており、同じ術式でも複数のアプローチ法が確立されている。3次元モデルは単なる解剖把握による有用性だけではなく、その特有の解剖学的特徴を認識することで、適切な手技を選択し周術期の合併症を減らし、郭清精度を向上させうると考える。.
1179. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 江藤政俊, 中村雅史, 3D特有の解剖学的特徴に応じた胃管再建時の後縦隔経路と胸骨後経路の個別選択と工夫, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1180. 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除術後膵液瘻予測因子の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 胃癌手術におけるリンパ節郭清において、膵周囲リンパ節の郭清は重要であるが、それに付随する合併症として膵液瘻が問題となる。その早期発見、経過予測にドレーン排液のアミラーゼ値(以下D-Amy値)の測定が有用である可能性が示唆されており、当科では胃切除症例において、D-Amyを測定している。今回、2010年9月~2017年4月に当院で腹腔鏡下胃切除術を施行したもののうち、術後1日目、3日目にD-Amy値を測定した294例を対象とし、膵液瘻と臨床データの相関について後方視的に検討した。ISGPFの膵液瘻の基準を超えるものは112例、(POD3以降のdAMY 396以上)実際になんらかの治療を要した膵液瘻が15例、うち、Clavien Dindo分類grade2の膵液瘻が11例、grade3aが2例であった(2例は絶食期間延長のみ)。肺炎や明らかな縫合不全など原因が明確な合併症を認めるものを除く101例について解析を行うと、D-Amy(POD3)、CRP(POD3)、WBC(POD3)について膵液瘻と相�� 4X$rG'$a(p値 <0.0001・<0.0001・0.0005 Wilcoxon検定)、性・郭清の程度・BMIは相関を認めなかった(p値 0.1243、0.9123、0.5667)。特に相関の強いD-Amy(POD3)、CRP(POD3)に対しロジスティック解析を行い、ROC曲線を描画し(AUC 0.962・0.913)D-Amy 2785 、CRP 16.69をカットオフ値とすると、それぞれ感度/特異度93%/93%、80%/87%となった。明らかな炎症のfocusがはっきりしておらず、術後3日目のD-AMY値、CRP値が2785、16.69を超える場合、膵液瘻を来している可能性が高いと考えられた。.
1181. 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 鏡視下膵切除術に対するreduced port surgeryの考え方と今後の展望, 8th Reduced Port Surgery Forum 2019 in Tokyo, 2019.08.
1182. 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 大学病院でのこれからの腹腔鏡下胆道手術, 第8回腹腔鏡下胆道手術研究会, 2019.02.
1183. 大塚隆生, 森泰寿, 中村雅史, 膵嚢胞性腫瘍に対する各種ガイドライン;内視鏡診断の観点から(基調講演), 第97回日本消化器内視鏡学会総会, 2019.05.
1184. 大塚隆生, 森泰寿, 中村雅史, 当科での腹腔鏡下胆道拡張症手術の歴史的変遷と最近の工夫, 第55回日本胆道学会学術集会, 2019.10.
1185. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 中村雅史, 第一空腸静脈を指標とした膵癌に対する膵頭十二指腸切除術・上腸間膜動脈周囲郭清, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1186. 大塚隆生, 宮坂義浩, 仲田興平, 森泰寿, 大内田研宙, 中村雅史, 多くの研究は1例の臨床経験から始まる, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1187. 大西秀哉, 中山和典, 川元真, 大山康博, 一宮脩, 山崎章生, 森崎隆史, 中村雅史, 新規非抗体型免疫チェックポイント阻害治療の開発, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1188. 大西秀哉, 佐伯潔, 山崎章生, 中村雅史, FAM115Cの膵癌予後予測バイオマーカーとしての意義, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1189. 大山康博, 大西秀哉, 一宮脩, 中山和典, 藤村晶子, 川元真, 山崎章生, 村橋睦了, 中村雅史, Ptch1結合ペプチドによる膵癌に対する抗PD-1抗体奏効率向上の可能性, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】膵癌は免疫治療抵抗性であり、その一因として膵癌が示す強い線維化が、膵癌組織への免疫細胞浸潤を阻害し免疫寛容を引き起こしている可能性がある。膵癌の線維化にはHedgehog(Hh)シグナル経路の関与が報告されており、Hhシグナル経路の抑制で膵癌の線維化を減少できれば、癌浸潤リンパ球が増加し、免疫治療効果が増強する可能性がある。【目的】Hhシグナル阻害剤:Ptch1結合ペプチドにより、膵癌線維化を抑制し、癌浸潤リンパ球を増加させ、膵癌に対する免疫治療の効果を増強すること。【材料と方法】膵癌細胞株AsPC-1および膵癌から樹立した癌関連線維芽細胞株CAFを混合し免疫不全マウスに皮下腫瘍を形成させた。PBMC、活性化リンパ球、抗PD-1抗体は腹腔内に投与した。Ptch1結合ペプチドは腫瘍局所に投与した。治療による腫瘍の抑制効果(腫瘍径計測)、線維化の程度(Masson trichrome染色)、癌浸潤リンパ球数(CD3、CD4、CD8染色)、PD-L1発現を評価した。【結果】1)コントロールペプチド投与群、及びPtch1�� 7k9g%Z%W%A%IEjM?72$N2群にPBMCを投与する系で行った。Ptch1結合ペプチド投与群において、腫瘍体積の減少、腫瘍線維化の抑制、浸潤CD3陽性Tリンパ球数の増加、およびPD-L1発現増強が認められた。2)この結果を受け次の治療実験は、①活性化リンパ球+抗PD-1抗体投与群、②Ptch1結合ペプチド単独投与群、③活性化リンパ球+Ptch1結合ペプチド投与群、および④活性化リンパ球+Ptch1結合ペプチド+抗PD-1抗体投与群の4群で行った。④群で有意な形成腫瘍体積の減少、癌浸潤CD3陽性Tリンパ球数増加、および脾臓におけるCD3陽性Tリンパ球数の低下を認めた。【結論】膵癌において、抗PD-1抗体とPtch1結合ペプチドの併用により、癌浸潤Tリンパ球数増加および癌増殖抑制効果増強の可能性が示された。これら結果は、膵癌に対する抗PD-1抗体の奏効率向上に大きく寄与すると考えられる。.
1190. 大山康博, 大西秀哉, 古賀智子, 一宮脩, 中山和典, 藤村晶子, 藤岡寛, 山崎章生, 村橋睦了, 森崎隆, 中村雅史, Ptch1結合ペプチドによる膵癌線維化抑制による免疫治療効果増強の検証, 第32回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2019.11, 【背景】膵癌は免疫治療抵抗性の腫瘍であるが、その一因として膵癌が示す強い線維化が、膵癌組織への免疫細胞浸潤を阻害している可能性がある。最近、膵癌の線維化にHedgehog(Hh)シグナルが関与することが報告された。また、我々はHhシグナルと免疫細胞治療が連関することを報告してきた。【目的】Hhシグナル受容体Ptch1に結合しHhシグナルを抑制するPtch1結合ペプチド(当教室で作製)を用いて、膵癌線維化を抑制し、癌局所の免疫細胞浸潤を増加させ、免疫治療の効果を増強すること。【材料と方法】1)膵癌細胞株(AsPC-1、SUIT-2、YNPC)と膵癌由来癌関連線維芽細胞株(CAF)にPtch1結合ペプチドを作用させ、関連分子の発現を評価した。これをリンパ球と混合培養しIFN-γの発現変化を解析した。2)in vivoでの評価として、膵癌細胞株(AsPC-1またはYNPC)とCAFを混合し、免疫不全マウスに皮下腫瘍を形成させ、健常成人またはYNPCと同一患者由来の活性化リンパ球、Ptch1結合ペプチド、抗PD-1抗体で�� #NE$7$F!"
1191. 大河原一真, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 松浦俊治, 田口智章, 崎浜 久紀子, 中村雅史, 結腸亜全摘後のHirschsprng病に発症した憩室内大腸癌の1例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05.
1192. 太田耕二, 久保進祐, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, , Gardner症候群に合併した大腸癌の精巣転移, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11, Gardner症候群に合併した大腸癌から精巣転移を来たした稀な一例を経験したため、文献的考察を加えて報告する。症例は49歳男性。25歳時に家族性大腸腺腫症(FAP)と診断されたが、定期的な経過観察を受けていなかった。40歳代より軟便、下痢を認め、X年に当院を受診しFAPに起因した盲腸癌、S状結腸癌と診断された。同時に全身の皮下に多発する軟部腫瘍を認め、FAPの一亜型であるGardner症候群と診断された。同年、腹腔鏡補助下大腸全摘術、D2リンパ節郭清、回腸嚢肛門吻合術を施行し、病理診断で盲腸癌はpStage0、S状結腸癌はpStageIIであった。術後1年3ヶ月経過時に右陰嚢腫瘤を認め、腫瘍性病変が疑われた。MRI検査で右精巣に接してT2強調像で低信号を示す3cm大の腫瘍を認めた。PET-CTで同部位にFDGが高集積しており、CEAも上昇していたことから悪性腫瘍の可能性を考慮して他院泌尿器科にて切除された。病理組織学的に大腸癌の精巣転移と診断され、広範囲切除を追加施行した。精巣転移切除後1�� /10ヶ月が経過しているが、現在のところ再発は認めていない。原発性大腸癌の精巣転移は非常に稀である。Gardner症候群では軟部腫瘍との鑑別が必要であり、診断と治療を兼ねて積極的に外科的切除を考慮すべきと考えられた。.
1193. 相良亜希子, 仲田興平, 山下智大, 松本奏吉, 大坪慶志輝, 新川智彦, 安藤陽平, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌微小環境の制御に着目した既存薬剤を用いた膵癌治療の新たな展開, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 【背景】膵癌組織の病理学的特徴として豊富な間質組織が挙げられる。間質組織中の膵星細胞(以下PSC)は恒常的に活性化しており、細胞外基質の産生やサイトカインの分泌を介して膵癌細胞の悪性度を増加させている。従って、PSCの活性化を抑制することは、膵癌の有望な治療法と考えられる。しかし、このような化合物は未だ実用化には至っていない。本研究の目的は、PSCを休眠状態に誘導し、膵癌細胞の悪性度を抑制する薬物を見出すことである。今回、うつ病および神経因性疼痛の治療に用いる既存の薬物であるデュロキセチンのPSC活性抑制効果について検討した。【方法】膵癌組織から単離されたPSCを用いて、PSCに対するデュロキセチンの効果を検討した。蛍光免疫染色法、ウエスタンブロットおよび脂肪滴蓄積アッセイを用いてPSCの活性状態を評価した。また、デュロキセチン添加下での PSCの増殖能及び浸潤能の評価を行った。【結果】薬剤添加後のPSCでは細胞質内の脂肪滴の数が増加していた。また、PSCの活性化のマーカーであるαSMA蛋白発現の低下を認め、デュ�� %m%-%;%A%sE:2C$K$h$C$FPSCが活性状態から休眠状態へ誘導されたことを示した。また、薬剤添加群では、PSCの増殖能及び膵癌細胞(PCC)との共培養における浸潤能が抑制された。【結論】我々は、デュロキセチンがPSCの活性化を抑制することを示した。今後、更なる検討が必要であるが、既存薬剤を応用した新たな膵癌治療法の開発に繋がる可能性が示唆された。.
1194. 相良亜希子, 仲田興平, 遠藤翔, 大坪慶志輝, 新川智彦, 松本奏吉, 米永晃子, 安藤陽平, 岐部晋, 中山宏道, 武居晋, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵癌細胞のオートファジー抑制は、サリノマイシンによる増殖抑制効果を増強する, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景と目的】サリノマイシンは、膵癌を含む様々な癌種において細胞増殖抑制効果を示すが、このとき、細胞内ではオートファジーが誘導されていることが知られている。オートファジーには細胞傷害作用、細胞保護作用の相反する作用が報告されているが、癌種により報告が異なり、サリノマイシンによる膵癌細胞内のオートファジーがいずれの作用と関連しているかについては明らかでない。今回、膵癌細胞にサリノマイシンを投与した際に誘導されるオートファジー誘導の意義を検討した。【方法】膵癌細胞株のSUIT-2及びPanc1細胞を用いて、サリノマイシン投与による膵癌細胞株の増殖能の変化を検討した。次に、サリノマイシン投与時の膵癌細胞株のオートファジーの変化を検討した。さらに、siRNAを用いたATG5及びATG7遺伝子ノックダウンによるオートファジー抑制が膵癌細胞のサリノマイシン感受性に与える影響について検討した。【結果】膵癌細胞の増殖は、サリノマイシン投与によって濃度依存的に抑制された。また癌幹細胞マーカーであるCD133陽性細胞数の減少を認めた。また、サリノマイシン投与下では膵癌細胞株のLC3-IIタンパク上昇、細胞�
ソ中LC3の増加、cyto-IDの蛍光強度の上昇を認め、サリノマイシンによって膵癌細胞株のオートファジーが亢進することが示唆された。さらにオートファジー抑制後は、サリノマイシン投与による膵癌細胞の増殖抑制効果は増強され膵癌細胞株のサリノマイシン感受性が亢進していることも同定した。【結論】また、オートファジーがサリノマイシンに対して細胞保護的に作用していることを示した。今後サリノマイシンとオートファジー抑制剤、さらには抗がん剤を組み合わせた治療法が膵癌幹細胞を標的とした新しい膵癌治療法となり得ることを示唆している。.
1195. 倉田加奈子, 久保真, 川地眸, 山田舞, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史, BRACAnalysis(R)の遺伝性乳癌の診療に及ぼす影響, 第25回日本家族性腫瘍学会学術集会, 2019.06, 【はじめに】従来の遺伝性乳癌に対する診療は、若年性、トリプルネガティブ(TN)、家族歴をもとに対象を拾い上げ、遺伝カウンセリングと遺伝学的検査の情報提供を行うことから始まった。しかし、世界的なプレシジョンメディシンへの加速と遺伝子変異を標的とした創薬の進歩により、従来の流れが変わろうとしている。2018年1月、癌化学療法歴のある(生殖細胞系列の)BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌を対象にPARP阻害剤であるオラパリブが承認され、治療効果が期待されている。今回、6月から始まったコンパニオン診断システム・BRACAnalysis®の影響を検討した。【結果】主治医説明のもと29例にBRACAnalysis®を施行した。性別は女性28例、男性1例、平均年齢は60歳。SubtypeはLuminal:17例、TN:12例であった。結果は、BRCA1変異陽性:3例、BRCA2変異陽性:2例、BRCA1/2変異陰性:24例(VUC, Favor polymorphismが各1例)であった。BRCA1�� JQ0[3例はTN、BRCA2変異2例はLuminalとTNであり、平均年齢は54歳であった。また、BRCA1変異陽性1例、BRCA2変異陽性1例には乳癌・卵巣癌の家族歴が全く見られなかった。BRCA1/2変異5例の再発時(StageIVは初診時)からのBRACAnalysisまでの期間の中央値は28ヶ月(11-53ヶ月)で、そのうち2例にオラパリブを投与した。前治療数は10レジメンと4レジメンであり、いずれも治療開始後5ヶ月と4ヶ月で進行し治療変更となった。【まとめ】遺伝学的検査と同じ内容でありながらコンパニオン診断としてBRACAnalysis®が保険承認され、検査施行の精神的ハードルは下がったが、環境の整備は遅れが否めない。今回、家族歴のない非若年性、非TNBCにも検査をすることの必要性が見出されたが、適切な検査時期はまだ不明確である。また、プレシジョンメディシンへの加速に対し、本人・家族へのサポート体制、遺伝専門医や遺伝カウンセラー不足の問題の解消に向けても努力が必要である。.
1196. 倉田加奈子, 久保真, 甲斐昌也, 本山由利菜, 川地眸, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 中村雅史, 二次的所見により判明した遺伝性腫瘍未発症保因者のサーベイランス, 第16回日本乳癌学会九州地方会, 2019.03.
1197. 倉田加奈子, 久保真, 甲斐昌也, 森瞳美, 川地眸, 金城和寿, 林早織, 本山由利菜, 山田舞, 中村雅史, 遺伝性乳癌の診療に及ぼすBRACAnalysis(R)の影響, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1198. 川地眸, 甲斐昌也, 有村亜希子, 本山由梨菜, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 久保真, 中村雅史, Luminal-HER2再発乳癌に対し内分泌単独治療が長期奏効した1例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 【背景】 HER2陽性転移・再発乳癌に対する一次治療として抗癌剤+HER+PERが推奨されるが、合併症等で抗HER2療法や化療法が困難な場合がある。今回我々は、Luminal-HER2再発乳癌に対する内分泌単独治療長期奏効例を経験した。【症例】56歳、女性。Luminal-HER2乳癌に対しNACとして他院で化学療法導入されたが、抑うつにより当院転院。さらに薬剤性間質性肺炎・心筋炎を併発し化学療法中止、手術施行した。9か月目に胸壁再発し、Faslodex開始、9か月間の奏効期間を得ることができた。【考察】TAnDEM試験やPERTAIN試験から、Luminal-HER2転移・再発乳癌に対して,内分泌+抗HER療法が選択肢の1つとなるが心機能低下例では抗HER2療法が困難なことがある。本症例では、Faslodex単剤投与し副作用なく、長期に病勢コントロールができた。症例によっては有効な治療法の1つと考えられた【結語】Luminal-HER2再発乳癌に対しFaslodexが長期奏効した症例を経験した。.
1199. 川地眸, 久保真, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 林早織, 本山由利菜, 山田舞, 中村雅史, 難治性乳癌における腫瘍浸潤リンパ球の機能解析, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1200. 川地眸, 久保真, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 林早織, 本山由利菜, 山田舞, 中村雅史, 難治性乳癌における腫瘍浸潤リンパ球のグランザイムBに着目した機能解析, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07.
1201. 川地眸, 久保真, 金城和寿, 倉田加奈子, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, 転移性骨腫瘍を契機に乳癌と診断され、11年の長期生存を得ている1例, 第16回日本乳癌学会九州地方会, 2019.03, 【症例】60歳女性(初診49歳)【現病歴】45歳頃から左乳房腫瘤を自覚しており、近医を受診したが異常は指摘されず、48歳頃より増大傾向にあった。49歳時、長距離バスに乗った後より腰痛・下肢痛が出現し、近医整形外科で脊椎腫瘍を疑われ当院整形外科に紹介となった。精査にて左肩甲骨、腸骨、仙骨、下位腰椎に転移性骨腫瘍を指摘され、左乳癌の疑いで当科紹介初診となった。【既往歴】29歳卵巣嚢腫 【家族歴】特記なし【初診時現症】左乳房AB領域に6×5.5cm程度の硬い腫瘤あり。皮膚は暗赤色で浸潤を認め、胸筋固定あり。【初診時検査所見】(CT)左乳腺B領域に6cm大の不整形で不均一に造影される充実性腫瘤あり、皮膚浸潤は広範で乳頭周囲まで達する。胸筋浸潤あり。腋窩リンパ節転移あり。左肩甲骨に骨破壊と周囲の腫瘤形成あり、その他腰椎、右腸骨にも転移を疑う。両肺に小結節あり、肺転移疑い。(骨シンチ)左肩甲骨、右腸骨、下部腰椎に異常集積あり。【診断】左乳癌 cT4cN1M1 cStage IV【治療】FEC、weekly PTXを行い、左�� }K<
1202. 雪本薫平, 藤田逸人, 貞苅良彦, 永吉絹子, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 腹壁ヘルニア術後の遅発性メッシュ感染3例の手術経験, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05.
1203. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 渡邉雄介, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, 大腸癌N3における転移リンパ節部位の予後への影響, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 昨年の大腸癌取扱い規約改定により大腸癌病期分類はUICC TNM分類に準拠されたが,本邦独自の分類であるN3はその臨床的意義から維持された.N3とは主幹動脈根部のリンパ節(主リンパ節)と下部直腸癌における側方リンパ節への転移を指す.N3に該当するリンパ節も転移部位によって予後への影響には差があることが考えられる.転移リンパ節別の再発率が明らかになれば,精細な予後予測が可能になるかもしれない.2007年1月~2017年3月の治癒切除を行ったN3因子を持つ進行大腸癌42例を対象とした.性別は男性21,女性21例で平均年齢は64.3 (36-81)歳であった.病変の位置は盲腸3例,上行結腸5例,横行結腸4例,S状結腸5例,直腸Rs3, Ra4, Rb18例であった.64.3%(27/42例)に腹腔鏡手術を施行し,リンパ節郭清は側方郭清を行わなかった直腸癌の1例を除き,大腸癌治療ガイドラインに準拠したD3郭清を行った.手術時間は339 (
88-621)分,出血量は157.5 (5-2225)gであった. T分類はT1 1例,T2 1例,T3 31例,T4a 7例,T4b 2例と深達度の浅いものでもN3を認めた. N3を主リンパ節転移と側方リンパ節転移(LLN)に分類し,主リンパ節を上腸間膜系(SMA)と下腸間膜系(IMA)に分け,さらに下腸間膜系を原発巣の位置によって左側結腸(IMA-L),直腸(IMA-R)に分けて検討を行った.N3の内訳はSMA12例,IMA-L 8例,IMA-R 2例,LLN 19例,IMA-R,LLN両者に認めるものを1例に認めた.再発について検討したところ,最も再発をきたしやすかったのはIMA-R群で3例全例が1年以内に再発をきたしていた.その他の5年無再発生存率はSMA 30.7%,IMA-L 87.5%,LLN 37.5%であり,他の高リスク再発と比較してIMA-L群の再発率は低い傾向にあった(p=0.0955).N3症例における再発リスクには差がある可能性がある.特に原発腫瘍から距離のある直腸からの下腸間膜動脈主リンパ節への転移は非常に再発の可能性が高�� $/,遠隔転移として分類することも考慮すべきと考えられた..
1204. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 渡邉雄介, 永井俊太郎, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, 大腸癌症例における家族歴の意義の再検討, 第74回日本大腸肛門病学会学術集会, 2019.10, 大部分の大腸癌は環境因子、生活習慣、加齢などにより大腸粘膜に遺伝子変異が蓄積することで発生すると考えられているが全大腸癌の20-30%は血縁者に多発することから家族性大腸癌とも呼ばれている。その中の一部(5%)についてはその原因遺伝子が同定されており遺伝性大腸癌と呼称されている。最近、PD-1阻害薬であるペンブロリズマブがMSI-H進行再発固形癌に保険収載され、今後大腸癌の約2-4%を占めるリンチ症候群が期せずして発見される可能性が高まっている。そこで我々は大腸癌における家族歴の臨床的意義を再検討することを目的とした。1971年3月から2018年12月に当院で手術を施行した初発大腸癌4445例を対象として家族歴の臨床的意義について検討した。家族歴を持つ大腸癌は662例に認め、家族歴を持たない3783例から年齢、性別、腫瘍局在、進行度、腫瘍マーカー、原発巣切除の有無を用いてPropensity score matchingでバイアスを低減して検討を行った。マッチング前の状態で家族歴あり群はなし群と比較すると、女性が�� ?$/!"<+3P>I>u$"$j$,>/$J$/!"6I:_$OD>D2$K>/$J$/1&B&7kD2$KB?$/!"B?H/BgD24b$OB?$/!"0\$O$$$:$l$b>/$J$/!"?J9TEY$ODc$$798~$K$"$C$?!#$=$N$?$a$=$N$^$^M=8e$rHf3S$9$k$H2HB2Nr$J$7$GM-0U$KM=8e$,0-$$$H$$$&7k2L$K$J$C$?!#N>72$N%^%C%A%s%0$OJMP ver.13を用いてCaliper係数0.01で行った。マッチング後には両群に588名が残り、予後解析を行ったところ予後曲線は完全に重なり予後に差を認めなかった。家族歴のある大腸癌では臨床病理学的因子に特徴があるが、家族歴の有無のみで癌の生物学的悪性度に影響を与えているわけではないことが示唆された。.
1205. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 向坂誠一郎, 岩佐勉, 麻生暁, 水谷孝弘, 渡邉雄介, 田宮貞史, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, ESD後に根治手術を行ったT1大腸癌の検討, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05, 大腸癌取扱い規約(以下規約)は簡便な病期分類を採用しており、術後補助化学療法もこの分類を元に行われている。T1大腸癌は大腸癌取扱い規約上リンパ節転移の有無でステージ I とステージIIIに分類されている。近年、大腸癌診療にも内視鏡的粘膜下層切除術(以下ESD)が数多く行われている。大腸切除による合併症や術後後遺症を考えるとESDによる縮小手術により治癒が得られる症例には積極的に行っていくべき治療法である。当院においてESD後に追加切除を行った症例を検討し、現行のESD適応が適正かどうかを検討する。2001年1月1日から2016年3月31日までに当科で根治手術を施行したT1大腸癌患者321例のうちESDを先行した103例を対象に検討を行った。男女比は60:43、年齢は65.9 (35-81)歳で、腫瘍の局在は横行結腸を含めた右側結腸で24例、Rsを含む左側結腸で54例、直腸で25例、外科手術は89例(86.4%)を腹腔鏡手術で行った。追加切除を要し�� $?M}M3$H$7$F$O=EJ#$r4^$asm浸潤距離1000μm以上60例、切除断端陽性48例、Budding1例、sm浸潤(浸潤距離不明)19例であった。癌の再発を3例(2.9%)に認め、そのうち2例が切除断端陽性例であった。ESD後の外科切除標本上、5例(4.9%)に癌の遺残を認め1例に再発を認めた。sm浸潤距離が判明している58例で1000μm以上の浸潤を47例に認め、そのうち3例にリンパ節転移を認めた。1000μm以下の11例にはリンパ節転移や再発の所見は認めなかった。ESD後追加切除の適応は1000μm、切除断端陽性で適正であると考えられた。さらなる詳細については大規模研究の結果が待たれる。.
1206. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 永井俊太郎, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, 腹腔鏡下大腸手術における開腹移行の原因とタイミング, 第74回日本大腸肛門病学会学術集会, 2019.10, 腹腔鏡下手術は拡大視効果により正確な剥離層を認識できるが広い視野が得られずデバイスの可動性も問題となる.当院でも導入当初は体形,癌の進行度や腹腔内癒着など適応条件に合う症例に対して腹腔鏡下手術を施行していたが技術の習熟から高難度手術に対しても徐々に適応を広げている.その過程において術中所見や偶発症などにより必要に応じて開腹移行を行うことで安全性根治性を担保してきた.今回開腹移行が必要であった腹腔鏡下大腸手術症例を検討解析することで当科における腹腔鏡下手術適応について再考した.2009年1月̃2018年12月の腹腔鏡下大腸切除例のうち開腹移行した28例について臨床病理学的因子,手術ビデオを解析し開腹移行症例の傾向を検討した。開腹移行症例は男性18,女性10例,平均年齢は72.2(52-86)歳,原疾患は憩室炎1例,潰瘍性大腸炎1例を除くと全て大腸癌であった(C4,A5,T3,D2,S8,Rs1,Ra2,Rb1).手術時間,出血量は中央値でそれぞれ300.5(97-651)分,660(10-10740)gであり�� ,腹腔鏡完遂群に比較して有意に高値であった.開腹移行理由はA腫瘍学的因子(他臓器浸潤,巨大腫瘍),B視野不良(イレウス,肥満),C癒着,D術中出血に分類され,それぞれ10例,5例,5例,8例であった.出血源は4例が副右結腸静脈を含むSurgical trunk,膵下縁2例,脾下極1例,内腸骨静脈1例であり,特に副右結腸静脈は体外操作時に引き抜き損傷を起こすことから回盲部切除であっても腹腔内で副右結腸静脈を切離するようにしている.腫瘍学的因子に関してもSI症例や巨大腫瘍でも腫瘍を露出せずに切除可能なものは腹腔鏡手術の適応としており,術中所見で癌散布や遺残の可能性のある症例に関しては開腹移行している.今回の対象症例を前期と後期に分けてみると前期では局所進行症例は開腹手術で行っていたことから腫瘍学的因子で開腹移行した症例は少なく,逆に副右結腸静脈の引き抜きなどの出血の症例が多い傾向にあった.術前検査を正確に行ない膀胱浸潤など腫瘍露出の恐れのある症例は開腹手�� Q$H$7,鏡視下手術で行っていても術中所見で安全性根治性に問題があれば開腹移行を厭わないという姿勢が安全で確実な腹腔鏡手術には必要と考える..
1207. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 永井俊太郎, 中野徹, 中村雅史, 広範囲の壊死性筋膜炎をきたしたクローン病の一例, 第44回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2019.09, 症例は26歳男性,クローン病に対して加療していたがアドヒアランス不良であった.右臀部痛を認め上行結腸から後腹膜を介して大殿筋直下に膿瘍形成を認め,抗生剤及び局所麻酔下ドレナージ施行したが症状改善せず,入院3日目CTで皮下軟部組織ガス像が頚部まで広がる所見を認め同日緊急手術を行った.臀部15cmの斜切開にて殿筋内に膿瘍形成を認め広範なデブリドメンを行った.背部~頚部のガス像分布に沿い10cmごと6cmの切開を筋膜直上まで行い,切開部を筋膜直上でつなげた.それぞれの創部でドレナージを行った.敗血症性ショックに対しICUで人工呼吸管理下に循環管理を行った(入室期間35日).背部~頚部創は比較的早期に閉鎖したが臀部創は腸液の流出もあり難治性であった.持続洗浄で創床の状態は徐々に改善し瘻孔閉鎖したため局所陰圧閉鎖療法を行った.皮膚欠損部に植皮施行し,上皮化が得られた入院71日目にインフリキシマブを再導入し外来で加療継続した.3か月後に瘻孔部を含む�� &7kD2@Z=|$r;\9T$7$?.術後3年クローン病病勢管理は良好である.治療アドヒアランスの低いクローン病では肛門周囲膿瘍が重症化しやすい.そのような患者には可能な限り早期の治療介入,積極的な画像検査を行うべきである..
1208. 水内祐介, 田辺嘉高, 阿部祐治, 佐田政史, 北浦良樹, 永井俊太郎, 渡邉雄介, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, 結腸癌肝転移切除症例における腫瘍占拠部位の予後に与える影響, 第91回大腸癌研究会, 2019.07, 薬物療法の進歩により、進行再発大腸癌の予後は延長し、生存期間の中央値が30ヶ月を超える時代になってきている。しかし、大腸癌治療ガイドラインでも切除可能な転移巣には手術が推奨されており、現時点において肝切除は進行再発大腸癌の治療の大きな柱の一つと考えられる。肝転移は大腸癌の主な進展形式の一つであり、肝転移の制御が大腸癌の長期生存には必須である。近年、結腸癌において腫瘍占拠部位によって予後が異なることが分かってきた。また、これまでの報告において異時性肝転移と同時性肝転移でも予後が異なることが報告されている。今回我々は大腸癌肝転移切除症例における腫瘍占拠部位の予後に与える影響について後ろ向きに検討した。2007年1月~2018年12月までの間に当科で結腸癌肝転移に対して初回の肝切除術を施行した133例を対象に検討を行った。男性81、女性52で平均年齢68.0 (37-87)であった。腫瘍局在は右結腸(C6、A19、T13)、左結腸(D10、S50、Rs35)で同時性74例、異時性59例であった。原発巣は全例�� $G@Z=|$r9T$C$F$$$?!#F1;~@-4NE>0\$K$*$$$F=QA02=3XNEK!$r31例に施行し、原発巣肝転移同時切除を37例に施行した。異時性肝転移においては肝切除前に化学療法を20例に施行した。初回肝切除からの生存期間について全生存率を検討したところ、異時性と比較して同時性肝転移が有意に予後不良であった(p=0.150)。腫瘍占拠部位においては左側、右側で予後に差は認めなかった(p=0.8535)。同時性/異時性、左側/右側で4つのサブグループを作って解析を行ったところ、有意差は出なかったが同時性では右側の予後が悪く、異時性では逆に右側の予後がよいという傾向があった。また、左側では同時性、異時性で予後がほぼ一致するのに対して、右側では同時性の予後が悪く、異時性の予後がよいという傾向を認めた。右側結腸癌では同時性肝転移では切除可能でも予後不良であり、異時性肝転移で切除可能なものは予後がよい可能性があった。今回のコホートは肝転移の中でも切除可能病変のみを対象としており、選択バイアスがかかっていること、分子標的薬の違いなどの病変局在による治療薬剤の違いなども関与していることが考えられ�� k!#:#8e$5$i$KB??t$N>INc$G$N8!>Z$,I,MW$K$J$k$H;W$o$l$k!#.
1209. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, cT4結腸癌症例に対する腹腔鏡手術の適応と限界, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1210. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 松田諒太, 久保真, 中村雅史, 家族性大腸腺腫症における大腸外病変における検討 サーベイランスの重要性, 日本人類遺伝学会第64回大会, 2019.11, 家族性大腸腺腫症(以下FAP)において最も配慮すべき病態は大腸癌の合併であり,大腸癌の予防的観点から大腸全摘術が標準的な外科治療として確立している.しかしAPC遺伝子の病的変異を原因とする大腸外病変も様々に報告されており、消化管の腺腫症(胃、十二指腸、小腸)、デスモイド腫瘍、骨軟部腫瘍(骨腫、類上皮腫)、甲状腺癌、副腎腫瘍などがある。今回我々は当科において2003年1月から2019年6月に大腸全摘術を施行した30例を対象に、術前全身検査及び術後フォローアップ検査時に認めた大腸外病変を分析することで、大腸外病変のスクリーニング検査の必要性について検討した。男性18人、女性12人で手術時の平均年齢は39.0 (16-64)歳であった。9例には明らかなFAPの家族歴を認めなかった。切除標本上19例に大腸癌の合併を認め、そのうち6例にリンパ節転移、同時性多発肝転移を1例に認めた。3例に再発を認め2例多発肝転移、1例精巣上体への転移であった。大腸外病変として最多は十二指腸�� #
1211. 水内祐介, 田辺嘉高, 佐田政史, 北浦良樹, 向坂誠一郎, 水谷孝弘, 末原伸泰, 西原一善, 岩下俊光, 中野徹, 中村雅史, , 進行再発大腸癌に対するFOLFIRI+Aflibercept療法の安全性と有効性の検討, 第57回日本癌治療学会学術集会, 2019.10, Background: In the treatment of metastatic colorectal cancer (mCRC), novel angiogenic agent aflibercept (AFL) was approved recently in Japan. We evaluated the efficacy and safety of more than 2nd line FOLFIRI+AFL. Method: We retrospectively evaluated 26 mCRC patients treated with FOLFIRI+AFL from June 2017 to December 2018. We examined the prior treatment, disease control rate and adverse events. Results: The gender was 14 male and 12 female and median age was 64.6(47-78). Tumor location was V2, C2, A3, T1, D1, S4, Rs4, Ra4, Rb5, respectively. Primary resection was performed in 23 patients. Eight recurrent CRC patients were included in our study. Average treatment line was 3.42 and only 5 patients received FOLFIRI+AFL in the 2nd line. Bevacizumab (BEV) prior treatment received all the patients except for one patient 2nd line FOLFIRI+AFL.Prior treatment included EGFR inhibitor in 6 patients and irinotecan in 20 patients. All the patients previously
received oxaliplatin-contained regimens. At first evaluation, the response rate was 9.1% and the disease controlrate was 63.6% [CR 0/22 (0%), PR 2/22 (9.1%), SD 12/22 (54.5%), PD 8/22 (36.4%)]. 4 had still no evaluation for AFL. In the 2nd line FOLFIRI+AFL, disease control rate was relatively higher [4/5 (80%), PD: 1, SD: 4] thanwith that in the late line [11/18 61%, PD: 7, PR+SD: 11]. Average cycles of AFL administration were 6.46 (2- 19). As we divided 5 patients received FOLFIRI+AFL in the second line into two groups by the first line duration, in proportion as the cycles of BEV therapy increased, the cycles of AFL treatment tended to increase in the 2nd line. Patients suffered from adverse effect CTCAE grade 3 or over were 53.8% [neutropenia (30.8%), proteinurea (19.2%), hypertention (15.4%)]. There is no treatment-related death. Conclusion: FOLFIRI+AFL waseffective and safety especially in the 2nd line. Patients who achieved long SD by 1st line BEV therapy could be use
ful other angiogenic agent in the 2nd line..
1212. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除におけるポート位置シミュレーションの重要性, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 【目的】腹腔鏡下胃切除術において、6番リンパ節の安全かつ適切な郭清は、患者の術後膵液瘻予防および予後改善のため非常に重要である。近年我々が行っている術前ポート位置シミュレーションの手技を供覧し、その効果を明らかにする。【方法】2017年6月から2018年12月まで71例の患者に対して、6番郭清を伴う腹腔鏡下胃切除術を行った。術前に1mm造影CTを撮像し、SYNAPSE VINCENTを用いて3D構築を行った後、臍部から膵上縁の位置および6番郭清のターゲットとなる右胃大網動静脈の位置を測定して術前に患者の体にマーキングを行う。マーキングを元に気腹下で実際の腹腔内を観察しつつ最終的にポート位置を決定している。臍から膵上縁および下縁の高さは患者個々により大きな違いがあり、(それぞれ範囲69.4mm-189.2mm(平均115.6mm),範囲29mm-162.1mm(平均74.7mm) )そのため、臍や肋弓などを基準にポートを挿入すると、郭清対象組織に対する軸が合わず余計な出血や時間のロスにつながることがあると予想される。われわれは、郭清対象は膵�� B!A0LL$NAH?%$G$"$k$?$a!"%]!<%H0LCV7hDj$N;XI8$Og9B!$G$"$k$Y$-$@$H9M$($F$$$k!#Ev;\@_$G$O85Mh$9$Y$F$N3T@6$r45
1213. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 当科において施行されたバレット食道癌に対する鏡視下手術9例の検討, 第73回日本食道学会学術集会, 2019.06.
1214. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 十二指腸腫瘍に対するLECS , 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05, 腺腫やNET, GISTに代表される十二指腸腫瘍に対しての治療は、切除が第一候補となる。現在ではESD治療が保険収載されているが、壁の厚い胃と異なり、十二指腸では遅発性穿孔率が10%弱と非常に高率である。ESDで根治切除ができない場合は、十二指腸部分切除や膵頭十二指腸切除など、侵襲が大きく合併症率の高い手術が必要となるため、治療適応については熟考が必要である。腹腔鏡内視鏡合同手術 (laparoscopic and endoscopic cooperative surgery; LECS)は、内視鏡医による切除手技と、外科医による腹腔鏡下局所切除や縫合を組み合わせた手術であり、その低侵襲性と安全性が評価され、胃病変に対して広く受け入れられている。しかし、十二指腸腫瘍に対するLECSは、その症例数の少なさもあり、未だ標準治療とはなっていない。 当科では、九州大学倫理審査委員会の承認を得た後、現在まで十二指腸病変11症例(男5:女6、年齢40-79歳)に対してLECSを行った。腺腫5例、上皮内癌1例、GIST1例、NET4例であり、乳頭を基準として口側7例、肛門�� Nc$G$"$C$?!#4pK\
1215. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 鏡視下胃切除術における膵液瘻の原因となる手技についての後方視的検討, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1216. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術における、周術期データによる予後予測, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術は、その低侵襲性から近年広く普及している。我々の施設では1996年より導入し、その適用を早期癌に対する腹腔鏡下幽門側胃切除から胃全摘術、さらには進行癌に対するD2郭清にまで徐々に拡大してきた。2017年3月まで1054例(男性737例、女性317例)に対して手術を行い、噴門側胃切除64例、幽門側胃切除735例、胃全摘233例、残胃全摘22例であった。うち98例で脾臓摘出、胆嚢摘出などの他臓器切除を同時に行っていた。同症例について、Clavien-Dindo II以上の合併症と予後について後方視的に調査した。術後合併症においては、男性であること(P=0.023)、他臓器切除同時施行症例であること(P=0.011)が危険因子であった。術後合併症が起きた症例では、手術時間が長く、出血量が多く(ともにP=<.0001)、さらにPOD1からWBCとCRPが高かった(ともにP=<.0001)。術前BMIに着目すると、22以上の症例では手術時間が長く(P=<.0001)、出血が多く(P
=0.002)、POD1のWBC, CRPともに高く(P=<.0001)、さらに合併症が多い傾向にあった(P-0.07)。疾患特異的死亡との関連を見ると、BMI22で分けた場合は差がなかったが、18未満の症例で予後不良であり(P=0.036)、合併症を起こした症例で予後不良の傾向があった(P=0.066)。また、進行癌における疾患特異的死亡症例は、生存症例に比較して術前BMIがより低かった(P=0.017)。当施設での予後予測因子検討結果について、文献的考察とともに報告する。.
1217. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除における3DCTによる左右双方からの郭清手技を可能とするポート位置のシミュレーション, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1218. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 患者個別解剖に留意した腹腔鏡下胃切除におけるポート位置の術前シミュレーションの効果, 第81回日本臨床外科学会総会, 2019.11, 腹腔鏡下胃切除術は、開腹手術と比較した場合の優位性を背景に、その普及と手技の定型化が進んでいる。当科では現在、腹腔鏡下胃切除術を予定する患者さん全てに対して術前1mmスライスで造影CTを撮像し、VINCENT(FUJI)を用いて3D構築を行っている。通常、臍部にカメラポートを挿入し、そこを基準点として気腹下に他ポートを挿入していくが、術前3DCTの検討を行うと、臍部から膵上縁の高さ、6番郭清の目標となる右胃大網静脈合流部の相対的位置関係にはかなりの個人差があり、臍部を基準点としてポート位置を決定すると、膵上縁までの距離が遠く、郭清に難渋する症例があることがわかってきた。今回我々は、2015年3月以降からポートシミュレーションを開始するまでの127例の腹腔鏡下胃切除(6番郭清を伴う胃全摘、もしくは幽門側胃切除術)と2017年4月以降、ポートシミュレーションを術前に行って手術を施行した82例の周術期データを用いてシミュレーションの効果を検討した。両群において、手術時間に有意差はなかったが(P=0.30)、術中出血�� L$OM-0U$K8:>/$7$F$$$?!JP=0.03)。さらに、膵液瘻の指標となる術後腹水アミラーゼ値において、POD1では減少の傾向があり(P=0.053)、POD3においては有意に減少していた(P=0.003)。当科におけるポートシミュレーションの取り組みを実際の手術ビデオともに発表する。.
1219. 真鍋達也, 古賀靖大, 久保洋, 永井俊太郎, 中村雅史, 能城浩和, 腹腔鏡下側方郭清における術後排尿障害のリスクファクター, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1220. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 先天性胆道拡張症の中期成績から見る至適術式の検討と困難症例に対する対処法, 第42回日本膵・胆管合流異常研究会, 2019.09, 2016年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)が保険収載され約3年が経過した。先天性胆道拡張症の疾患頻度は高くないが、若年者や女性に多い良性疾患であるため、整容面からも腹腔鏡下手術の良い適応であり、今後より一層の手技の発展が望まれる。一方、膵内胆管の切離や肝門部胆管空腸吻合など腹腔鏡下手術手技の中でも高度な技術を要する。われわれは1996年からLap-CBDを導入し、2018年までに44例を経験した。当科では原則として肝内胆管の拡張を伴わない戸谷分類I型を腹腔鏡下手術の適応とし、IV-A型は、胆道再建を安全に行える範囲での可及的な左右肝管の切除や胆管形成が必要であるため、原則的には開腹手術で行うようにしている。これまでに2005年までの前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。Lap-CBDにおける困難箇所の一つに細径胆管に対�� $9$kC@4I6uD2J-9g$,$"$k!#$o$l$o$l$O=Q8eJ-9gIt69:uM=KI$N4QE@$+$i!"➀後壁吻合を行い易くするために胆管切離の時点で後壁を前壁よりもやや多めに残して切離する、②胆管径が太い場合には前・後壁ともに連続縫合で吻合操作を行うが、胆管径が細い場合には前・後壁いずれかを結節縫合で吻合する、③前壁縫合時に後壁を巻き込まないようにするため脱落型内瘻化ステントを留置する、④胆管の裂傷に留意しながら針の彎曲に沿って運針する、などの工夫を行っている。これまで術後吻合部狭窄を3例に認め、いずれも術後6ヶ月後に生じ、経皮的胆道ドレナージを行った上での拡張術、あるいはバルーン内視鏡下吻合部拡張術を行った。また、術前高度炎症による膵内胆管の剥離困難例などでは適宜小開腹を併用し安全性にも配慮している。当科における中期成績を含めた報告およびLap-CBD困難例の提示とその対処法について言及する。.
1221. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 救急医と外科医の視点から見る急性胆嚢炎の治療方針 ~改訂されたTokyo Guidelines (TG18)のポイントを踏まえて~, 第120回近畿救急医学研究会, 2019.07,  急性胆嚢炎の治療は、2007年に初めて刊行されたTokyo Guidelines for the management of acute cholangitis and cholecystitis (TG07)、その後に改訂されたTokyo Guidelines 2013 (TG13)によって確立してきた。そして今回、2018年にTG18へと改訂された。改訂のポイントは、軽症および中等症の急性胆嚢炎に対する発症後早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術の推奨に変更はないが、重症であっても厳しい条件付きながら早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術を考慮することが推奨されることとなった。一方、高齢者や何らかの合併症を有する手術リスクの高い患者における胆嚢ドレナージ法として経皮経肝胆嚢ドレナージ(percutaneous transhepatic gallbladder drainage: PTGBD)を推奨し、代替治療法として治療内視鏡のエキスパートのいる施設での経乳頭的あるいは超音波内視鏡下胆嚢ドレナージを考慮してもよいことが述べられた。急性胆嚢炎は救急診療でもよく遭遇する疾患である一方で、敗血症・ショックなど重篤な病態へと移行し得る。今回、改訂されたTG18のポイントを踏まえながら、外科医の立場からと救急医�� $N;kE@$+$i$b5^@-C@G91j$N<#NE$K$D$$$F=R$Y$5$;$FD:$-$?$$!#  .
1222. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術 -TG18への改訂と当科の考え方-, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, okyo guidelines 18 (TG18)の改訂に伴い、急性胆嚢炎(AC)治療は厳格な条件の下に、患者側ならびに施設側の条件が合致すればGrade IIIの重症胆嚢炎であっても一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となる。したがってこれまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要となる。当科でのACに対するLCについて、抗血栓剤内服患者に対する対応、内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術(ENGBD) の有用性、ドレーン留置に関する考え方を示す。 2015年から2018年までに胆嚢摘出術を行った135例のうちAC38例を対象とした。術前胆嚢ドレナージ施行例14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ術(PTCD) 9例、ENGBD 5例、うち抗血栓剤内服3例)、手術時間中央値143分(82-388分)、出血量中央値7g (0-637g)。術者はスタッフ 12例、レジデント 26例。術式は開腹手術3例、LCから開腹移行4例。回避手術としてfundus first technique 18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenest
rating 6例、reconstituting 7例)を行った。合併症は術中胆管損傷1例で、開腹移行し胆管空腸吻合術を行った。また胆嚢亜全摘術(胆嚢断端fenestrating)を行った1例に腹腔内膿瘍を生じ、経皮的ドレナージを要した。術前にENGBDを行った症例ではチューブが胆嚢管開口部の確認と縫合閉鎖に有用であった。また当科ではLuschka 管の損傷によると思われる胆汁漏を経験しており、ドレーン留置を基本としている。TG改訂を踏まえたLCの手技、特に回避手術やENGBDの有用性、ドレーン留置などに重点を置き手術手技を供覧する。.
1223. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Tokyo guidelines改訂を踏まえた急性胆嚢炎に対するわれわれのアプローチ, 第55回日本胆道学会学術集会, 2019.10, Tokyo guidelines 2013 (TG13)は今回TG18に改訂された。急性胆嚢炎治療に関する改訂のポイントの一つは、厳格な条件の下に、患者側ならびに手術を行える施設が合致すればGrade IIIでも一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となることである。したがって、LCの対象例が広がり、LC困難例も増えていくことが予想されるため、これまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要になる。TG18では初めてLCの安全な手順と回避手術について明記された。今回当科におけるACに対する胆嚢摘出術のアプローチ法について検討した。 当科で2015年4月から2018年12月までにLCを行った135例のうち胆嚢炎症例38例を対象とした。術前に胆嚢ドレナージを施行した症例が14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTCD) 9例、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENGBD) 5例)、手術時間中央値は143分(82-388分)、出血量中央値は7g (0-637g)であった。術者は肝胆膵スタッフ 12例、レジデント 26例(
術者途中交代を含む)であった。術式は開腹手術3例、LCから開腹移行4例で、Calot三角の展開が困難であり回避手術としてfundus first techniqueを行った症例は18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)であった。合併症は術中胆管損傷を1例に認め胆管空腸吻合術を行った。また胆嚢亜全摘術を行い、胆嚢断端はfenestratingを行った1例に術後腹腔内膿瘍を生じ経皮的ドレナージを要した。術前にENGBDを行った症例では、胆嚢亜全摘を行った後に胆嚢管開口部を確実に認識することが可能であり、同部の縫合閉鎖に有用であった。TG改訂と胆管損傷の経験を踏まえて当科が行っているLCの手技、特に回避手術やENGBDの有用性に重点を置き手術手技を供覧する。.
1224. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 十二指腸乳頭部腫瘍に対する治療戦略 ~内視鏡的切除、縮小手術、腹腔鏡手術、標準手術まで~, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 胆道癌診療ガイドライン(改訂第2版)では、十二指腸乳頭部癌は膵頭十二指腸切除術(Pancreatoduodenectomy: PD)が標準術式であり、乳頭部切除術などの縮小手術のコンセンサスは得られていない。これはT1b(Oddi筋に達する)でもリンパ節転移率が高く、リンパ節郭清を伴う術式選択が必要となるが、その術前深達度診断が極めて難しいことに起因する。一方、PDは手術手技や周術期管理の進歩にもかかわらず、いまだ手術関連合併症の危険性は看過できず、適切な術前診断ができれば縮小手術の意義は高いと思われる。当科では全例にEUS/IDUSによる深達度診断を行い、胆道癌診療ガイドライン(改訂第2版)と現行の保険診療制度に沿った上で縮小手術を考慮に入れて治療方針を決めている。すなわち、➀術前に腺腫と診断した場合は内視鏡的あるいは外科的乳頭部切除術、②TisあるいはT1aで、かつ膵管・胆管への進展を伴わないものに対しては十二指腸分節切除術、③TisあるいはT1aで、膵管・胆管への浸潤を伴うものに対しては腹腔鏡下PD、④T
1b以上のものはD2リンパ節郭清を伴う開腹下PD、としており、➀~③を縮小手術と考えている。2008年1月から2018年12月まで当科において腺腫を含む十二指腸乳頭部腫瘍に対し切除術を施行した68例のうち標準術式である開腹下PD以外の術式は12例で、内訳は内視鏡的乳頭部切除術9例、乳頭部十二指腸部分切除術1例、腹腔鏡下PD2例であった。術後合併症を2例に認めた(内視鏡的乳頭部切除術後の出血と腹腔鏡下PD後の吻合部潰瘍)。最終病理診断は腺腫9例(全例内視鏡的乳頭部切除術)、Tis 3例(全例乳頭部十二指腸部分切除術と腹腔鏡下PD)であり、全例術前深達度診断と同様であった。手術侵襲の観点から縮小手術が担う役割は大きい。十二指腸乳頭部癌に対するわれわれの治療ストラテジーを述べるとともに、縮小手術を中心に手技と成績について言及し、今後の課題について述べる。                         .
1225. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術 -Tokyo guidelines改訂を踏まえて-, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, Tokyo guidelines 2018 (TG18)への改訂で腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の対象例が広がり、今後LC困難例が増えていくことが予想される。今回胆嚢炎に対する胆嚢摘出術のアプローチ法について検討した。2015年4月から2018年12月にLCを行った135例のうち胆嚢炎症例38例を対象とした。術前胆嚢ドレナージを施行した症例が14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ9例、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ5例)、手術時間は143分(82-388分)、出血量は7g (0-637g)であった。術者はスタッフ 12例、レジデント 26例、術式は開腹手術3例、開腹移行4例で、回避手術としてfundus first techniqueを行った症例は18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)であった。合併症として、術中胆管損傷を1例に、また胆嚢亜全摘術・胆嚢断端fenestratingを行い術後腹腔内膿瘍を生じ経皮的ドレナージを要したものを1例に認めた。TG�� 2~D{$HC@4IB;=}$N7P83$rF'$^$($FEv2J$,9T$C$F$$$kLCの手技、特に回避手術に重点を置いた手術手技を供覧する。.
1226. 森泰寿, 大塚隆生, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, Tokyo guidelines改訂を踏まえた急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術, 第8回腹腔鏡下胆道手術研究会, 2019.02, Tokyo guidelines 2013 (TG13)は今回TG18に改訂された。急性胆嚢炎治療に関する改訂のポイントの一つは、厳格な条件の下に、患者側ならびに手術を行える施設が合致すればGrade IIIでも一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となることである。したがって、LCの対象例が広がり、LC困難例も増えていくことが予想されるため、これまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要になる。TG18では初めてLCの安全な手順と回避手術について明記された。今回当科におけるACに対する胆嚢摘出術のアプローチ法について検討した。 当科で2015年4月から2018年10月までにLCを行った133例のうち胆嚢炎症例37例を対象とした。術前に胆嚢ドレナージを施行した症例が14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ9例、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ5例)、手術時間中央値は141分(82-388分)、出血量中央値は5g (0-637g)であった。術者は肝胆膵スタッフ 11例、レジデント 26例(術者途中交代�� $r4^$`)であった。術式は開腹手術3例、LCから開腹移行4例で、Calot三角の展開が困難であり回避手術としてfundus first techniqueを行った症例は17例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)であった。合併症は術中胆管損傷を1例に認め胆管空腸吻合術を行った。また胆嚢亜全摘術を行い、胆嚢断端はfenestratingを行った1例に術後腹腔内膿瘍を生じ経皮的ドレナージを要した。TG改訂と胆管損傷の経験を踏まえて当科が行っているLCの手技、特に回避手術に重点を置き手術手技を供覧し検討する。.
1227. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 森泰寿, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下幽門側胃切除術における予防的胆嚢摘出術の必要性に関する検討, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 【背景】胃切除後にしばしば胆石が発生することが知られており、胃切除術の際に予防的胆嚢摘出術を行うべきかどうか長らく議論されてきた。一方、近年は胆嚢摘出術だけでなく胃癌手術も腹腔鏡手術が普及してきており、以前議論されてきた開腹手術の時とは状況が異なる可能性がある。【目的】今回、胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術後胆石症の発生を検討し、予防的胆嚢摘出術の必要性を検討する。【対象】2000年4月から2017年3月の間に当科で胃癌に対する腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した696例について検討した。そのうち31例(4.5%)で、胃切除術以前に胆嚢摘出術が行われていた。また、胃切除術の時点で胆石を有していた54 例(7.8%)に対しては、同時に胆嚢摘出術を施行した。これらに加えて開腹移行例12例、Billroth-II再建6例を除き、最終的にBillroth-I再建(B-I)284例、Roux-en-Y法(R-Y)310例について、術後胆石症発生の有無およびその治療を後ろ向きに検討した。観察期間中央値はB-I 61.7か月、R-Y 60.9か月であっ�� $?!#!Z7k2L![=Q8eC@@P>I!JC@G97k@P>I!"AmC@4I7k@P>I!K$NH/@8$r52例(全体の8.8%)に認めた。再建形式別では、B-1群12例(4.2%)、R-Y群40例(12.9%)でR-Y再建群の方が有意に多かった(p=0.0002)、術後胆石を認めるまでの期間(中央値)はB-I群38.1か月、R-Y群31.4か月であり、それぞれ継時的に増加していた。そのうち36例は無症状であり、治療を要したものは16例(全体の2.7%)で、そのうち15例はR-Y群であった。なお、総胆管結石症をB-I群1例(0.4%)、R-Y群11例(3.6%)に認め、総胆管結石の発生割合もR-Y群で高かった(p=0.0056)。【結語】胆石の発生はR-Y群の方がB-I群よりも有意に多く、R-Y群では総胆管結石の発生率も高かった。治療を要した術後胆石は全体の2.7%、さらに開腹胆嚢摘出を要したものは0.5%に留まるため、胆石を認めない予防的胆嚢摘出は不要と思われるが、Roux-en-Y再建後の胆石発生には注意が必要である。.
1228. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 三好圭, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 胸部食道癌術後4年目に発症した胃管肺瘻の治療経験, 第73回日本食道学会学術集会, 2019.06, 症例は50歳代、男性。胸部食道癌に対して鏡視下食道切除・後縦隔経路胃管再建を施行した。術後4年経過後に喀血を来し、胃管肺瘻の診断で右肺上葉切除、広背筋弁による瘻孔閉鎖術を施行したが、瘻孔が開存し膿胸となったため、緊急開窓ドレナージ術を施行した。その後、炎症の波及により気管支断端瘻も併発し、胃管と右気管支それぞれの瘻孔が近接して併存する状態となった。その後もステント治療や肋間筋被覆、心膜パッチなどを試みたが瘻孔閉鎖に至らず、長期間の絶食・入院加療を要した。保存的治療では改善なく、かつ胃管瘻からの消化液流出を食い止めることが困難になったため、胃管の口側、肛門側を切離し、回結腸による消化管再建術を行い(胸骨前経路)、残存した胃管にはドレナージチューブを留置した。その結果、食事が可能になり、頻回の通院を要するもののフルタイム勤務できるまでに社会復帰を果たすことができた。今回、再建胃管末端部(盲端部)の虚血により肺瘻を形成したと考えられる。胸部食道癌手術における後縦隔経路再建は、他の再建経路に比べて距離が短く生理的であり、縫合不全率も低いが、一�� }$G:F7z0_4I$N6;9PFbL~Ce$,LdBj$H$5$l!"5)$G$O$"$k$,:#2s$N$h$&$JGYaq7A@.$d0_4I4b<#NE$X$N1F6A$,Bg$-$$!#$7$?$,$C$F!"u67$K1~$8$?H=CG$r$9$Y$-$G$"$k$H9M$($i$l$k!#.
1229. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除のデルタ吻合再建(Billroth-I法)における,リニアステイプラー挿入の安全性に関する検討(157例の治療成績), 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 【目的】腹腔鏡下胃切除において、金谷らが考案したデルタ吻合は、完全鏡視下Billroth- I法再建の代表的な手技であり、広く普及している。一方、不用意なリニアステイプラー挿入による過度な緊張などによって、十二指腸損傷を来すリスクがある。そこで、これまで我々の施設で行ってきたデルタ吻合における、リニアステイプラー挿入の安全性を明らかにすることを目的として、術中・術後成績の検討を行った。【方法】当科においては、2009年7月にデルタ吻合を導入し、以降の腹腔鏡下幽門側胃切除(LDG)における完全鏡視下Billroth-I法再建時は全例にデルタ吻合を行っている。2019年2月末までに施行したデルタ吻合症例157例について、その治療成績を検討した。一般的なデルタ吻合では、リニアステイプラーのカートリッジ側を胃に挿入し、アンビルフォーク側(金属側)を十二指腸に挿入することが多いが、我々は十二指腸損傷のリスク軽減を目的として、逆に金属側を胃に挿入し、カートリッジ側を十二指腸に挿入して行った。【成績】上記挿入法で施行した157例において、術中・�� =Q8e$N==Fs;XD2B;=}$dK%9gITA4$O#1Nc$b$J$/!"J-9gIt69:u$dDL2a>c32$J$I$NCfD94|9gJ;>I$b#1Nc$bG'$a$J$+$C$?!#%j%K%"%9%F%$%W%i!<$N%7%c%U%H<4J}8~$K8GDj$5$l$F$$$k6bB0B&$r0_$KA^F~$9$k$3$H$K$h$j!"<4$rJ];}$7$?>uBV$G;D0_$r==Fs;XD2B&$KF0$+$9$3$H$,$G$-!"$=$N0lJ}$G==Fs;XD2$XA^F~$9$kB&!J%+!<%H%j%C%8!K$K$O2DF0@-$rM?$(!"$+$D@hC<$,F_$G$"$k$?$a$K!"==Fs;XD2A^F~!J
1230. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下幽門側胃切除デルタ吻合の工夫, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 当科では1996年に腹腔鏡補助下胃切除術を導入して以降、様々な術式を行ってきた。完全鏡視下胃切除を開始してからは主にRoux-en-Y再建を行ってきたが、2009年からは完全鏡視下幽門側胃切除Billroth-I再建法として、デルタ吻合を導入し、現在は本法が再建の第一選択となっている。また、近年、当施設では十二指腸切離の際にEndo GIA Tri-Staple 60リンフォース(以下、リンフォース)を用いている。当初は、Roux-en-Y再建における十二指腸断端部の縫合強度改善および止血目的でリンフォースを使用していたが、デルタ吻合時にもリンフォースによる十二指腸切離を行うことで、吻合の際に十二指腸をリニアステープラーにかぶせる操作が非常にスムーズになることが分かった。最近、吻合口形成にリンフォースを使用する学会報告は散見されるが、十二指腸切離にリンフォースを用いてデルタ吻合を行う方法は報告がなく、今回その手技を供覧する。また、カートリッジの挿入方向や角度の調節も合わせて工夫することで、吻合の際の過度な緊張による十二指腸損傷リスクを低減できるものと考えている。"
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1231. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 高齢者胃癌に対する術式、郭清範囲、化学療法の有無からみた至適治療戦略に関する検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】高齢患者は基礎疾患および加齢に伴う身体機能低下によって術後合併症が重篤化する危険性があり、胃の切除範囲や郭清範囲の縮小が望ましいという意見がある。また、周術期化学療法についても忍容性の問題等で施行されないことも多く、患者のQOL保持と癌の予後を考慮した治療戦略が求められる。【目的】80歳以上の高齢胃癌患者に対して、術式、郭清範囲、化学療法の有無からみた至適治療戦略に関する検討を行った。【対象】2007年4月から2017年3月の10年間に当科で腹腔鏡下胃癌手術(バイパス、部分切除を除く)を施行した腹腔鏡下胃癌手術(審査腹腔鏡、バイパスを除く)796例のうち、80歳以上の高齢患者94例(80-90歳)について、後ろ向きに検討した。観察期間中央値は29.2か月(5.9-71.3か月)、施行術式は胃全摘21例(22.3%)、噴門側胃切除14例(14.9%)、幽門側胃切除55例(58.5%)などであり、3例(3.2%)で開腹移行がなされた。最終病期はStage I 62例(66.0%)、Stage II 18
例(19.1%)、Stage III(8.5%)、Stage IV (6.3%)であった。【結果】進行癌43例のうちD2リンパ節郭清は26例(60.5%)に施行され、17例(39.5%)で郭清範囲の縮小がなされた。また、術後化学療法が施行されたのはわずか5例に留まった。縮小手術や化学療法の有無による予後への悪影響は明らかでなかった。なお、観察期間内の死亡例は35例(37.2%)に認めたが、原病死(16例)よりも他病死(19例)の方が多かった。また、術後合併症を認めた群は、合併症を認めなかった群に比べて術後在院日数が長く(中央値13日、9日、p<0.001)、予後不良であった(5年生存率36%、72%、p=0.048)。また、胃全摘患者の予後は幽門側胃切除や噴門側胃切除の患者よりも悪かった。【結語】高齢患者では郭清度や化学療法の有無については差を認めなかったが、胃全摘患者の予後は悪く、可能な限り胃全摘を避けた方が望ましいと考えられた。.
1232. 森崎隆史, 久保真, 梅林雅代, 吉村祥子, 川地眸, 倉田加奈子, 金城和寿, 森瞳美, 山田舞, 林早織, 本山由利菜, 甲斐昌也, 中村雅史, 森崎隆, 乳癌におけるネオアンチゲン解析の意義, 第32回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2019.11, 乳癌におけるネオアンチゲン解析の意義(背景と目的)多発転移を有する進行乳癌の治療においては、手術や放射線の果たす役割はきわめて限定的であり、種々の薬物療法も次第に耐性となるため、新たな治療法の開発が望まれる。近年、癌治療における免疫療法の可能性が多く報告されてきているが、未だ治療法として確立されているものは少ない。一方、癌ゲノム医療の進歩により、個々の乳癌が有するがん特異抗原のうち、アミノ酸置換を伴うネオアンチゲン(ネオ抗原)の解析が可能となってきた。我々は現在、新鮮乳癌生検材料を用いたネオ抗原解析と腫瘍微小環境における腫瘍浸潤リンパ球の解析を行い、進行乳癌に対するネオ抗原特異的免疫療法の可能性を検討しているので報告する。(材料と方法)九州大学第一外科および関連医療施設において、倫理委員会の承認と患者ICを得た16例の乳癌患者の新鮮腫瘍生検材料を用いてNGSによる全Exome DNA+RNAの解析を行い、アミノ酸置換を伴う予想されるペプチド及びそれらの発現量、更にそれぞれのペプチド のHLAクラスI親和性を解析することに�� $h$j!"%M%*%"%s%A%2%s%W%m%U%!%$%k$r:n@.$7$?!#0lJ}$G!"8例について解析に用いた生検組織のFFPEを用いて免疫染色を行い、腫瘍浸潤リンパ球および腫瘍免疫関連分子を中心とした免疫微小環境を解析した。癌性腹水由来腫瘍細胞と末梢血単核球を得られたTNBCの症例においてネオ抗原ペプチドパルス樹状細胞ワクチン療法の可能性についても検討した。(結果)遺伝子解析では、アミノ酸置換を伴うネオ抗原数はTNBCでは平均98個、非TNBCで29個とTNBCで多い傾向にあった。我々が樹立したTNBC株の1例で、HLAクラスI高親和性ネオ抗原ペプチド を10種類合成し、その患者の末梢血単核球に加え、IFN- ELISPOT試験にてネオ抗原反応性リンパ球を解析したところ、2種のペプチドで反応がみられた。そこで単球由来樹状細胞を作成し、反応性ネオ抗原ペプチド をパルスし末梢血リンパ球と混合培養を行うことによりCTL作成を試みた結果、自己腫瘍細胞に傷害性のあるCTLを誘導することが可能であった。(結論)進行乳癌におけるネオ抗原の解析は、今後の腫瘍特異的免疫�� NEK!$N3+H/$K=EMW$G$"$k$H$H$b$K!"%M%*9386%Z%W%A%Iu:YK&%o%/%A%s$d%M%*9386CTL療法の可能性が示唆された。.
1233. 松本奏吉, 仲田興平, 大塚隆生, 森泰寿, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における膵頭十二指腸切除術後の膵液瘻に対する管理~死亡率ゼロを目指して~, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【はじめに】膵頭十二指腸切除術(PD)は他の消化器外科手術と比べて死亡率の高い高難度な術式である。その大きな原因の一つとして、術後膵液瘻の発生およびその管理が難しいことが挙げられる。PD後死亡率(在院死)を減少させるためには、術後膵液瘻の適切な管理が非常に重要であると考える。膵液瘻に対しては十分なドレナージが肝要であるが、腹腔内ドレーンによるチューブドレナージだけでは不十分な場合があり、結果として仮性動脈瘤形成や出血をきたすことがある。今回、当科でのPD後の膵液瘻管理の妥当性について検討したので報告する。【対象と方法】2010年1月から2018年8月までに当科でPDを行った計505例を対象として、膵液瘻の発生率とその管理方法、および死亡率について後ろ向き調査を行った。当科ではPD後に2~3本の閉鎖式ドレーンを留置し、術後1・3日目に排液中のアミラーゼ値を測定して、膵液瘻の所見がなければ術後3日以内にドレーンを抜去している。腹腔内膿瘍が疑われる場合にはCT検査を行い、液体貯留が確認�� $5$l$l$P%I%l%J!<%8ITNI$HH=CG$7$F!"@5CfAO$r5cm以上開放して膿瘍を直接確認し、開放ドレナージを行っている。【結果】grade B以上の術後膵液瘻は74例(14.7%)に発生した。なお、正常膵での膵液瘻発生率は27.4%(65/237例)であった。チューブドレナージと開放ドレナージはそれぞれ42例と31例に施行し、術後在院日数の中央値はチューブドレナージ群で34日、開放ドレナージ群で46日であった。仮性動脈瘤破裂による出血は1例(0.2%;チューブドレナージ群)に認めたが、術後在院死は認めなかった。【考察】当科ではドレナージ不十分な膵液瘻に対して躊躇なく開放ドレナージを行っている。術後在院日数はやや長くなるものの、結果として死亡率ゼロを達成できており、PD後の膵液瘻に対する開放ドレナージは、術後死亡率および出血などの重篤な合併症の減少に有用であると考えられた。.
1234. 小山虹輝, 森泰寿, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵炎を契機に発見された十二指腸内憩室に対して根治切除を行った1例, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11.
1235. 宗﨑正恵, 甲斐昌也, 久保真, 山元英崇, 大石善丈, 小田義直, 山田舞, 中村雅史, 術前化学療法を施行した乳腺化生癌の2例, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07.
1236. 山田舞, 倉田加奈子, 川地眸, 森瞳美, 金城和寿, 甲斐昌也, 久保真, 中村雅史, 患者満足度の高い乳がん治療を実現するための当院の取り組み, 第24回九州乳癌懇話会, 2019.05, 昨今、転移・再発乳がんに対する新規薬剤の開発・臨床適応は目まぐるしく、乳がんの生命予後改善が期待される。乳がんサバイバーの長期生存が可能となる中で、QOLやアピアランスに対する要望は大きく、生活支援、就労支援なども重要な問題として位置づけられるようになった。当院では医師・乳癌看護認定看護師・MSWなどの医療スタッフが連携をとり、治療中の意思決定支援、セルフケアマネジメント指導、妊孕性や遺伝相談などに取り組んできた。そんな中で、奏効率や時間的予後などの腫瘍関連アウトカムを指標に治療選択を提示する医師と、副作用を含む健康や生活に関する患者アウトカムの評価に乖離がみられることも分かってきている。新規薬剤は付随する検査も含め高額なことが多く、限られた資源の中で費用対アウトカム上の効果(患者満足度)を向上させるためにも、患者アウトカムが治療におけるどの部分により影響を受けているかを知ることは今後の治療選択を考えるうえで重要である。今回我々は、転移性乳がんに対する薬物治療中の患者を対象に自記式質問紙法にてPatient reported Outcomeを検討することで�� !"!J#1!KE>0\!&:FH/F}$,$s45
1237. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 川地眸, 金城和寿, 倉田加奈子, 森瞳美, 中村雅史, 転移・再発乳がん治療における患者アウトカム分析, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07, 昨今、転移・再発乳がんに対する新規薬剤の開発・臨床適応は目まぐるしく、乳がんの生命予後改善が期待される。サバイバーの長期生存が可能となる中で、QOLやアピアランスに対する要望は大きく、生活支援、就労支援なども重要な問題として位置づけられるようになった。そんな中で、奏効率や時間的予後などの腫瘍関連アウトカムを指標に治療選択を提示する医療者と、副作用を含む健康や生活に関する患者アウトカムの評価に乖離がみられることも分かってきた。新規薬剤は付随する検査も含め高額なことが多く、限られた資源の中で費用対アウトカム上の効果(患者満足度)を向上させるためにも、患者アウトカムが治療におけるどの部分により影響を受けているかを知ることは今後の治療選択を考えるうえで重要である。そこで我々は転移・再発乳がん患者に対し、健康・QOLを測定するための尺度としてEORTC QLQ-C30とEORTCQLQ-BR23を、医療経済効果を測定するための尺度としてEQ-5D-5Lを用い、治療に対する患者アウトカムを測定する試験デザインを計画した。<対象と方法>IRB通過後、治療�� ,JQ99$K$J$k:]/変更後3ヶ月に自記式質問紙を配布し、治療変更を説明する外来受診時、または変更後治療導入の入院の際と3か月後の外来受診時に記入依頼・回収する。プレリミナリーとしてまず現行治療が変更となる20名をリクルートし、QOLの変化と相関のある項目を評価・分析する。<結果の予想・まとめ>従来のQOL研究では、副作用を中心とした患者アウトカムが重視されてきたが、奏功期間や経済的負担も患者アウトカムを大きく左右する可能性が考えられる。薬剤によるQOLの違い、QOLと医療費の関係、QOLや医療費による予後の違い等も評価し、真に必要とされる治療を検討したい。.
1238. 山崎章生, 大西秀哉, 一宮脩, 中山和典, 大山康博, 川元真, 森正樹, 中村雅史, 低酸素環境を考慮した小細胞肺癌の新規治療法開発, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1239. 三好圭, 古賀智子, 坂梨渓太, 大塚隆生, 中村雅史, 左舌区部分切除後に術後肺鬱血を来した一例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 76歳男性。大腸癌術後、肝転移術後。CTで左舌区肺門部に14mmの転移を疑う腫瘍を認め、紹介となった。気管支、静脈への癒着・浸潤が疑われたが、可能であれば部分切除の方針とした。手術では腫瘍は気管支から剥離できたが、舌区の動脈分枝は結紮切離する必要があった。静脈の細い分枝を血管シーリング装置で切離したが、出血を認め、止血困難の為、やむを得ず、結紮した。区域切除への変更も検討したが、部分切除を行い手術終了した。術後2日目に少量の血痰を認め、翌日には血痰が増加した。Xpでは左下肺野の透過性低下、CTでは左舌区に広範囲のすりガラス陰影を認めた。術後肺鬱血と診断し、保存的に改善が期待できないため手術を行った。舌区は鬱血のため、暗赤色に緊満しており、胸腔鏡下左上葉切除を行った。術後は血痰消失し、経過良好で退院となった。術後肺鬱血の1例を経験したので報告する。.
1240. 佐伯潔, 大西秀哉, 中村雅史, 新規膵癌予後予測バイオマーカー:FAM115c, 第28回日本癌病態治療研究会, 2019.06.
1241. 佐伯潔, 大西秀哉, 山崎章生, 川元真, 大山康博, 中山和典, 一宮脩, 中村雅史, FAM115cは,膵癌の悪性形質誘導を抑制しており,予後良好の予測バイオマーカーとなり得る, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1242. 荒木大幸, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 下大静脈周囲のリンパ節腫大に対して後腹膜鏡下でリンパ節生検を施行した一例, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 後腹膜腫瘍の診断に対しては、CTガイド下や超音波内視鏡下での穿刺細胞診や開腹下、腹腔鏡下、後腹膜鏡下でのリンパ節生検が施行されている。特に、悪性リンパ腫等では免疫染色や遺伝子解析のために十分な量の検体が必要であり鏡視下手術の良い適応である。症例は66歳女性。眼の違和感を主訴に近医眼科を受診し結膜悪性リンパ腫が疑われ、結膜腫瘍摘出術を施行したところ結膜の濾胞性リンパ腫の診断であった。精査目的のPET-CTで腰椎L4レベルの下大静脈背側にFDG高集積(SUV max=20)を伴うリンパ節を認めた。悪性リンパ腫の悪性転化の可能性が疑われ、当科で同部位のリンパ節生検を行う方針となり、右後腹膜鏡下後腹膜リンパ節生検を施行した。後腹膜腫瘍は周囲の大血管や腎臓、尿管、脊椎、筋肉等に接していることが多く安全に腫瘍に到達することが必要である。後腹膜鏡下で施行されたリンパ節生検の報告例はまだ多くなく、今回後腹膜鏡下リンパ節生検の有用性・安全性に関して文献的考察を交えて報告する。.
1243. 甲斐昌也, 川地眸, 倉田加奈子, 櫻井翼, 金城和寿, 山田舞, 森瞳美, 久保真, 中村雅史, FIB-4 indexを用いた乳癌内分泌治療後遺症としての肝障害予測, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07.
1244. 甲斐昌也, 久保真, 森瞳美, 倉田加奈子, 川地眸, 金城和寿, 林早織, 本山由利菜, 山田舞, 中村雅史, Functional mechanism on tumor-infiltrating lymphocytes in triple-negative breast cancer, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1245. 古賀智子, 大西秀哉, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 藤村晶子, 大山康博, 中村雅史, 小細胞肺癌、肺腺癌におけるチロシン脱リン酸化酵素PTPN3の生物学的意義の網羅的解析, 第32回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2019.11.
1246. 金城和寿, 本庄由佳, 山田舞, 猿渡彰洋, 北里雄平, 岩永彩子, 廣方玄太郎, 青柳武史, 田中将也, 緒方俊郎, 谷口雅彦, 久保真, 中村雅史, 当院でのHER2陰性進行再発乳癌に対するベバシズマブとパクリタキセル併用療法の現状, 第16回日本乳癌学会九州地方会, 2019.03, 【背景】HER2陰性進行再発乳癌に対する一次あるいは二次治療としてのべバシズマブ(Bev)とタキソール(PTX)の併用はPTX単独に比較し、奏効率(ORR)および無増悪生存期間(PFS)は改善するが、全生存期間(OS)は延長しないことがランダム化比較試験のメタ解析で示されている。しかしながら実臨床では、必要に応じて三次治療以降でもBev+PTX療法を用いる症例もある。【目的】当院でのBev+PTXのORR、臨床的有効率(CBR)、PFS、OSについて調査し、実臨床での効果を確認した。【対象と方法】2014年1月~2018年6月に当院でBev+PTXを行った乳癌患者20例について後方視的に検討した。【結果】Bev+PTX開始時の年齢中央値は 56歳(range:34-77)。SubtypeはER+HER2-が17例、ER-HER2-が3例であった。再発は15例、切除不能は5例であった。Bev+PTX導入まで使用された化学療法のレジメン数の中央値は2(range:1-8)で、全治療での使用レ�� %8%a%s?tCf1{CM$O4 (range:1-11)であった。Bev+PTXのORRは25%で、CBRは60%であった。Bev+PTX開始からのPFS中央値は、247日(range:14-610日)で、OS中央値は1876日(range:56-3876日)であった。投与中止(17例)の理由は、PD(14例)であり、副作用による中止は2例であった。【考察】当院でのBev+PTX療法の実臨床では、ランダム化比較試験と背景が異なり単純に比較することはできないが、三次治療を含む中でPFS中央値は約8カ月と良好な結果であった。.
1247. 宮坂義浩, 大塚隆生, 木村隆一郎, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 切除不能膵癌に対するconversion surgery, 第27回日本消化器関連学会週間(JDDW2019), 2019.11, 【背景】膵癌は約8割が切除不能な状態で診断され、消化器癌の中で最も予後不良な癌腫であるが、近年の化学療法・化学放射線療法の発達により切除不能膵癌(UR膵癌)に対してconversion surgeryが行われ予後が改善する症例が出てきている。当科におけるUR膵癌に対するconversion surgeryについて検討を行った。【方法】2011年から2018年の間に当施設で加療したUR膵癌のうちconversion surgeryを行った14例を対象とし、検討を行った。【成績】局所進行(UR-LA)が9例、遠隔転移を伴うもの(UR-M)が5例であった。UR-Mの内訳は腹膜播種3例、肝1例、傍大動脈リンパ節1例であった。男性7例、女性7例で年齢中央値は62歳、腫瘍の局在は頭部が12例、体部が2例であった。術前治療として10例でGEM+nab-PTX(GnP)、2例でGEM+S-1、1例でFOLFIRINOX(FFX)、1例でGEMが行われ、うち3例で重粒子線が併用された。術前治療期間中央値は210日で�� <#NE8z2LH=Dj$O11例がPR、3例がSDであった。手術は12例でPD、2例でDPを行い、3例で肝動脈の切除再建を5例で門脈の切除再建を行った。手術時間中央値は419.5分、出血量中央値は499ml、全例でR0切除が得られた。術後在院日数中央値は18日で、Clavien-Dindo分類グレードIII以上の合併症は3例に認めたが、周術期死亡は認めなかった。1例を除いて術後補助化学療法を導入した。9例に再発を認め、5例が原病死しているが、5例が無再発生存中(GnP4例、FFX1例)である。術後無再発生存期間中央値は249日で、全生存期間中央値は1164日であり、UR-LAとUR-Mの間に有意差は認めなかった。【結論】UR膵癌に対するconversion surgeryは比較的安全に施行することができ、UR膵癌の予後を改善する可能性が示唆された。.
1248. 宮坂義浩, 大塚隆生, 木村隆一郎, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 局所進行膵癌に対する動脈合併切除術が有用な症例は?, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【緒言】腹腔動脈~肝動脈や上腸間膜動脈に浸潤する局所進行膵癌は、従来重篤な周術期合併症や不良な予後の観点から切除の適応外とされてきたが、近年の手術手技や集学的治療の発達により、これらの局所進行膵癌に対する治療成績も向上しつつある。今回当科で動脈合併切除を行った局所進行膵癌の成績を解析し、安全性および有用性についての検討を行った。【方法】2008年から2017年に当科で施行した膵癌切除術430例中動脈合併切除術を行った11例を対象にその背景、短期成績、長期成績を解析した。また、以下の因子(年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値、術前治療、輸血、T因子、N因子、癌遺残度、術後合併症、術後補助療法)について予後との関連を検討した。【成績】11例の患者背景は年齢中央値67歳(50-78)、男性5名、女性6名で頭部病変6例、体部病変5例、CA19-9中央値229U/mL(0.6-3656)であった。術前化学療法が3例に行われた。膵頭部病変に対しては膵頭十二指腸切除+肝動脈・門脈合併切除が行われ、膵体尾部病変に対して�� $Og9BNHxIt@Z=|!\J"9PF0L.449gJ;@Z=|$,9T$o$l$?!#
1249. 宮坂義浩, 大塚隆生, 木村隆一郎, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, Borderline resectable膵癌に対する術前Gemcitabine+nab-Paclitaxel療法の有用性, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05.
1250. 宮坂義浩, 大塚隆生, 木村隆一郎, 森泰寿, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 中村雅史, StageⅠ膵癌の長期予後-残膵癌に注目して, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1251. 宮坂義浩, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 渡部雅人, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除における術中出血に対するトラブルシューティング , 第11回膵臓内視鏡外科研究会, 2019.12,  腹腔鏡下膵切除術は開腹手術と比べて術中出血量は減少することが様々な比較試験やメタアナリシスで報告されている。しかし、一旦出血が起こるとデバイスやアプローチ方向の制限のため、止血に難渋することが多い。また、ミストの増加による視野不良などから更なる出血や副損傷を惹き起す。我々は1998年に腹腔鏡下尾側膵切除術を導入し、約300例の腹腔鏡下膵切除術を経験する中で様々な出血の予防策・対応策を講じてきた。まずは良好な視野の確保であり、当科ではネイサンソンフックリトラクターを用いた胃の挙上と、適宜その位置を変えることで常に良好な視野を得ることで、不要な出血を防ぎ、術者・助手の鉗子が止血操作に専念できる。第二に出血しやすい血管の認識であり、特にcentro-inferior pancreatic vein(CIPV)や膵から脾静脈への流入血管は細く損傷しやすい。CIPVは膵下縁のSMV左側で膵体部から門脈系に流入しており、この部分の剥離は慎重に行う。またCIPVの頭側にはSMAからの背側膵動脈が走向する破格がしばしばみられる。膵から脾静脈への流入血管の損傷は脾動静脈温存尾�� B&g9@Z=|=Q$N:]$K5/$3$j$&$k$,!"g#F0L.$rAa$$CJ3,$G3NJ]$7%/%i%s%W$9$k$3$H$Gg#@EL.$X$N4TN.7lN.$r8:$i$7!"$5$i$Kg#@EL.$bGmN%It$N>eN.$H2
1252. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 渡部雅人, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下手術の短期・長期成績, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 【背景】膵神経内分泌腫瘍(PanNET)はサイズやホルモン症状の有無にかかわらず切除が推奨され、腹腔鏡下手術もオプションの一つに位置づけられる。今回、PanNETに対する腹腔鏡下手術の短期・長期成績について検討した。【方法】1999年より2019年までに腹腔鏡手術を施行したPanNET 70例の臨床病理学的背景と短期・長期成績について解析した。【結果】患者背景は年齢中央値:55.5歳(20-80)、男性/女性:35/35、腫瘍径中央値:11.5mm(4-37)で、インスリノーマ13例、非機能性PanNET57例であった。術式は尾側膵切除が42例(脾摘19例、脾温存23例)、核出術が20例、膵頭十二指腸切除術が5例(尾側膵切除併施例を含む)、膵中央切除術が3例であった。手術時間中央値は274分(80-1003)、出血量中央値は67.5ml(0-1797)、術後合併症を16例に認めたが、Clavien-Dindo分類Grade IIIb以上の合併症を認めず、術後在院日数中央値は16日(8-60)であった。観察期間中央値は34.5�$
B%u7n(1-202)で、1例に肝転移を認めた以外再発を認めていない。【結語】PanNETに対する腹腔鏡下手術は低侵襲性、安全性および根治性の面から妥当なアプローチ法である。.
1253. 宮坂義浩, 大塚隆生, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, IPMN切除後の残膵病変, 第50回日本膵臓学会大会, 2019.07.
1254. 久留裕, 加来啓三, 目井孝典, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史, 同一施設で施行した同一ドナーからの献腎移植レシピエント第一、第二候補の経過報告, 第55回日本移植学会総会, 2019.10, 献腎移植において、同一ドナーから提供を受けた左右腎の多くは別施設でそれぞれ移植されるため詳細な相互評価は難しい。今回、当院待機患者が献腎移植レシピエント第一候補、第二候補となった6事例12症例について経過報告を行う。<BR>6事例中5事例で第一候補にドナー左腎を移植した。透析離脱までに要した日数は第一候補14.5日、第二候補11.2日であり、その差は最長10日であった。平均TITは第一候補575.3分、第二候補615.8分であった。2群間の差は最小30分、最大585分であった。術後3ヵ月目の平均Cr値は、第一候補が1.77mg/dl、第二候補が1.99mg/dlであった。<BR>3事例について症例報告する。【症例1】左腎の腎動脈に解離性病変を認めたため、第一候補に右腎を移植した。左腎は腎動脈内膜解離部をドナー腸骨動脈で置換再建し、第二候補に移植した。【症例2】解離性大動脈瘤を死因とする高齢ドナーからの移植例では、1例が動脈吻合部破綻でグラフトロスとなり、残る1例もCr�
$B9bCM$G?d0\$7$F$$$k!#!Z>INc3】 レシピエント因子がほぼ同様のケースにおいて、片腎の透析離脱が遅れたため拒絶反応を疑い治療介入した。ステロイドパルス後から尿量増加し透析離脱可能となった。同一ドナーからの移植では類似した経過を辿ることが多く、対側腎の情報は治療上有益である。また、同一施設の場合、左右腎の選定の自由度が高いメリットがある。.
1255. 久保進祐, 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 堤親範, 長尾晋次郎, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 食道癌手術前処置のグリセリン浣腸により溶血性急性腎不全に陥った1例, 第81回日本臨床外科学会総会, 2019.11, グリセリン浣腸は安全性が高いと認識され、広く医療現場で使用されているが、まれに重篤な合併症を引き起こすことが報告されている。今回、グリセリン浣腸施行時に、肛門部のわずかな損傷から溶血性急性腎不全を引き起こした症例を経験したため報告する。症例は56歳男性。胸部下部食道癌手術の前処置としてグリセリン浣腸を行ったところ、強い痛みを伴う肛門の腫脹と少量の出血をきたした。その後症状が軽減したため、予定通り手術室へ搬入した。全身麻酔導入後、導尿を行うと少量の血尿を認め、膀胱鏡検査で両側尿管口よりごく少量の出血を認めた。また、肛門鏡検査で肛門に5mmの浅い裂創を認めた。血液生化学・凝固検査で異常なく、バイタルサインも異常なかったため、予定通り手術を施行したが(手術時間9時間24分、出血量145g)、術中尿量は0mlであった。術後も無尿が続き血清クレアチニン増悪を認めたため、溶血性急性腎不全と診断し、術翌日から持続的血液濾過透析(CHDF)を開始し、ハプトグロビン(4000U, 6日間)投与を行った。術後10日目までCHDFを行い、�� =$N8e$O=Q8e20日目までに計5回の血液透析を行った。その後腎機能は徐々に改善傾向となり、術後27日目に退院し、術後2か月で腎機能は正常化した。グリセリン浣腸は現在も多くの施設で日常的に行われている行為である。グリセリンは腸管外に注入されると血中へ移行し溶血をきたすが、その一方で、血中で速やかに代謝されるため溶血発作は長時間は持続しない。グリセリン浣腸で短時間に腎不全が引き起こされる可能性があることが念頭にあれば、侵襲度の高い手術を避け、急性期に補液やハプトグロビンの投与など迅速な対応をとることで腎障害の程度を軽減できるものと考えられた。.
1256. 久保真, 川地眸, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 山田舞, 金城和寿, 本山由利菜, 林早織, 島﨑亜希子, 森瞳美, 森崎隆史, 水内祐介, 中村雅史, マルチプレックス遺伝子パネルFoundationOne CDxを用いた乳癌ゲノム医療, 日本人類遺伝学会第64回大会, 2019.11.
1257. 久保真, 甲斐昌也, 山下奈真, 川地眸, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 林早織, 本山由利菜, 山田舞, 沖英次, 中村雅史, 中核拠点施設における乳癌ゲノム医療の推進に向けた取り組み, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, [はじめに]患者個人もしくは個々の腫瘍を遺伝子レベルで解析し、最適な治療方法を選択して治療を行う「日本型プレシジョンメディスン」への取り組みが国家レベルで本格化し、当院は2018年3月全国で11のがんゲノム医療中核拠点病院のひとつとして認定された。[取り組み] がんゲノム医療に関する総合的な施設体制として、(1)生体試料の処理・保存、シークエンス(外注可)(2)エキスパートパネル(3)遺伝カウンセリング(4)遺伝子パネル検査の選定と実施(5)臨床情報やゲノム情報の収集・管理(6)臨床研究中核に準拠した体制(7)治験・先進医療等の体制(8)患者・家族への情報提供(9)がんゲノム医療に関する人材育成や教育等の体制(10)中核・連携病院の連携、以上の整備と実績が求められている。当院では、乳癌に対し以下の3種類の遺伝子パネルを準備した。先進医療としてNCCオンコパネル、自由診療としてP5がんゲノムレポート、研究としてマルチプレックス遺伝子パネルXである。遺伝子パネル検査を実装するために、重要なポイントの第1は「�� J
1258. 鬼塚哲, 永吉絹子, 片山直樹, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 松浦俊治, 田口智章, Hirschsprung病術後の再建腸管の憩室内に発生した大腸癌の一例, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05.
1259. 岩本千佳, 大内田研宙, 武居晋, 進藤幸治, 宮脇恒太, 赤司浩一, 橋爪誠, 江藤正俊, 中村雅史, 膵臓に誘導され膵癌微小環境を構成する骨髄由来細胞が膵癌浸潤を制御する, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 【背景・目的】膵癌は病理学的特徴として過剰な間質増生desmoplasiaを伴うことが知られており、癌間質相互作用により治療抵抗性や薬剤送達率の低下を引き起こすと考えられている。また、癌微小環境は癌種により多様であり、胃癌や大腸癌では遺伝子変異に加え、間質細胞や骨髄由来細胞との相互作用により形成される癌微小環境が、発癌や癌微小転移巣の形成を促進すると報告されている。膵癌においては、間葉系幹細胞由来の癌間質が癌進展を促すとの報告や膵星細胞が貪食細胞のように働くとの報告があるが、骨髄由来細胞の膵癌進展への関与やそのメカニズムは未だ不明な点が多い。そこで、骨髄由来細胞が膵癌微小環境を構成し、膵癌進展に関与しているかを明らかにしようと考えた。【方法】膵癌自然発症モデルのKPCマウスにGFP陽性骨髄細胞を移植し、同種骨髄移植モデルを作製した。FCM解析にてレシピエントマウスの末梢血におけるGFP陽性細胞の生着を確認し、原発巣の免疫組織染色にて腺房細胞・間質細胞領域や、invasive frontにおけるGFP陽性細胞の分布を評価した。膵癌細胞と骨髄由来�� :YK&$r6&G]M\$7!"g94b:YK&$NM7Av!&?;=a!&A}?#G=$NI>2A$b9T$C$?!#g94b?JE8$K4XM?$9$k9|?qM3Mh:YK&$Nphenotypeを同定し、膵癌細胞との相互作用を解明する。【結果】同種骨髄移植KPCモデルマウスの末梢血、骨髄、膵臓、肝臓においてGFP陽性細胞の生着を認めた。レシピエント膵臓の病理組織より、骨髄由来リンパ球、マクロファージ、TAMの生着を認め、それらの局在には偏りがあることを示した。また、レシピエントマウスの膵臓に見られる間質細胞には骨髄細胞由来のものが存在することを明らかにした。膵癌細胞と共培養した骨髄由来マクロファージは膵癌細胞の浸潤を促進した。また、膵癌細胞の上清を添加した骨髄由来マクロファージでは、対照群と比較してPSC特異的なマーカーの発現が認められた。【考察】Multilineageな骨髄由来細胞が膵臓へ誘導され、膵癌の浸潤に関わっていることが示唆された。さらに、骨髄由来マクロファージが膵癌細胞との相互作用により、PSC様の細胞へ形質転換することで膵癌細胞の浸潤を促す可能性が示唆された。.
1260. 岩本千佳, 大内田研宙, 安藤陽平, 新川智彦, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 宮脇恒太, 赤司浩一, 江藤正俊, 中村雅史, 膵癌微小環境を構築する骨髄由来細胞が膵癌浸潤を先導する, 第78回日本癌学会学術集会, 2019.09.
1261. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 中村雅史, 膵移植における拡大基準ドナーの検討とスコアリング化, 第55回日本移植学会総会, 2019.10, 【目的】Expanded criteria donor (ECD)からの移植においては、その基準を明確にする必要があるが、客観的指標の確立には至っていない。そこで今回、ECDが移植後成績に与える影響の検討とスコアリング化によるドナー基準作成を目的とする。【対象と方法】2001年から2019年4月にかけて当科で施行した脳死膵移植62例を対象とした。ドナー因子として年齢、性別、死因、心停止既往の有無、HbA1c、BMI、身長、TIT、AMY、LDH、Crを評価項目とし、次の検討を行った。1) 膵移植後予後因子の解析。2) 予後因子を抽出しECDスコアとして算出。3) ECDスコア別の移植後成績の検討。 【結果】1) 多変量解析の結果、高身長が独立危険因子であった(p<0.05)。2) 身長に加え、移植後予後因子となる可能性が示唆された性別、心停止の既往、Cr、HbA1cを加えた5項目をECDスコアとして算出(0-5点)したところ、0-1点; 19例(30.6%)、2-5点; 43例(��� (B69.4%)であった。3) 2群間の比較では、ECDスコア0-1点群で予後良好であった(5年膵生着率 100% vs 67.1%, p=0.0368)。ECDスコア別に見ても、点数が高いほど予後が悪い傾向があった。【結語】ECDからの移植にあたっては、複数の予後因子を含めた総合的な判断が必要となる。スコアリング化は客観性を持たせる一つの指標として有用であると考える。.
1262. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 中村雅史, 新戦術 腎移植免疫抑制リレープロジェクト, 第55回日本移植学会総会, 2019.10.
1263. 加来啓三, 岡部安博, 目井孝典, 知念澄志, 中房祐樹, 土井篤, 中村雅史, マージナルドナーからの脳死膵臓移植の検討と膵移植後合併症対策, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【はじめに】本邦での脳死膵臓移植は脳死ドナー不足の背景から必然的にマージナルドナーが多い状況である。マージナルドナーからの移植成績は一概に不良とは言えず、その定義づけを困難にしている。しかし、移植後早期の合併症である拒絶反応、血栓症発生との関連も考えられ、ドナー選定にあたり一定の基準は必要と考える。また、ドナー要因のみならず手術手技が与える外科的合併症のコントロールも治療成績に大きな影響を与える。【現況と今後の課題】当院では、ドナー選定にあたっては年齢・BMI・HbA1cを主要項目として重要視し、ドナー死因・既往歴・血糖をはじめとしたその他の因子を副項目として総合的に判断している。加え、今後さらに脳死膵移植件数の増加が想定されるなか、膵移植後合併症の克服は喫緊の課題である。手術侵襲の大きさゆえ、本邦のみならず海外でも合併症の報告事例は多い。合併症の要因はマージナルドナー要因に起因するものや、長期糖尿病歴、透析歴によるレシピエント要因から手術手技的要因まで多岐にわたる。ドナー不足の本邦ではどのようにして限られたドナーソースを有効活用し、かつ良�� 9%$J0\?"@.@S$rC4J]$9$k$+$,8=>u5a$a$i$l$F$$$k2]Bj$G$"$k!#%I%J!<%=!<%9$N3H=I$r6KNOM^$($ku;D$5$l$?2]Bj$G$b$"$k!#!ZI>2A9`L\![2018年8月までに当院で施行した脳死下膵臓移植54例を対象とし、マージナルドナーの適応と限界を検討する。生存率、膵腎グラフト生着率、マージナルドナーからの成績、予後危険因子の解析を行う。また、膵臓移植後合併症に関し、要因、対策につき考察する。【結語】拒絶反応、1型糖尿病再発、感染症といった長期成績に関与する因子のコントロールに加え、短期合併症である出血、血栓症、縫合不全、イレウスなどの克服が現在の膵臓移植に求められている課題である。.
1264. 加来啓三, 岡部安博, 目井孝典, 知念澄志, 中房祐樹, 土井篤, 中村雅史, Iliac vein transposition法とNon-anticoagulationを併用した膵臓移植の成績, 第46回日本膵・膵島移植研究会, 2019.03, 【目的】膵臓移植における主な合併症の一つが静脈血栓症である。血栓症はグラフト廃絶のリスクとなり、その予防と対策が重要である。血栓症の要因として、expanded criteria donorsからの移植のほか、レシピエントBMIや門脈延長がrisk factorとの報告がある。加え、門脈吻合部の捻じれや狭窄に伴うoutflow blockが発症要因の一つと考えられる。当科では、グラフトの固定、門脈の捻じれ予防を目的として後腹膜腔へグラフトを静置する術式を採用している。また、門脈が外腸骨動脈を乗り越えることで起こり得るoutflow blockを予防するため、レシピエント外腸骨動静脈を交差させるiliac vein transposition法を採用している。この上で予防的抗凝固療法を行っていない。今回、本術式による膵臓移植成績につき検討を行う。【方法】2016年8月から2018年11月までに当院で施行した膵臓移植17例中、解剖学的理由によりIliac vein transposition法が困難であった1例を除く16例を対象とし、血栓症、その他合併症ならびにD-dimer値、グラフト生着�� ($K$D$-8eJ};kE*$K8!F$$7$?!#7l@r>I$OD62;GHCGAXK!!"D62;GHDoppler法による確認とした。内腸骨静脈の切離ならびに門脈延長は全例で非実施であり、抗凝固療法も非実施とした。【結果】術式内訳は膵腎同時移植が14例、膵単独移植が2例であり、全例右後腹膜腔への膵臓移植を行った。グラフト門脈長18.2(15-25)mm、静脈吻合時間15.3(11-25)分であった。全例でインスリン離脱可能であり、全例血栓症は認めなかった。peak D-dimer値20.3(6.3-54.9)μg/ml、peak値までの移植後経過日数は5.8(1-14)日であった。膵グラフト1年生着率は91.7%であった。【結論】Iliac vein transposition法は、non anticoagulation下においても血栓症の発症リスクを低減させる可能性が示唆された。.
1265. 加来啓三, 岡部安博, 土井篤, 知念澄志, 目井孝典, 中房祐樹, 小川智子, 小川慶歌, 中村雅史, 腎移植後外科的合併症の要因と対処法について, 第52回日本臨床腎移植学会, 2019.02, 【背景】腎移植後外科的合併症として、術後出血、リンパ漏、膀胱尿管合併症、吻合部破綻出血、動脈解離など多岐にわたる合併症を経験した。腎移植後外科的合併症には事前対策と早期発見および適切な対処が求められる。【方法】2011年以降当院で施行した腎移植症例602例を対象とし、外科的合併症の発生頻度ならびに対処法につき検討した。【結果】外科的合併症は49例(8.1%)に認めた。内訳は、術後出血31例(5.1%)、膀胱尿管合併症14例(2.3%)、治療を要したリンパ漏8例(1.3%)であった。ほか、創感染、イレウス、瘢痕ヘルニア、膀胱内血腫、創し開を各少数認めた。重篤な合併症として腸管損傷、血管吻合部破綻、腸骨動脈解離を各1例ずつ認めた。【結論】術後出血の約8割にあたる24症例で再手術での止血術を要した。血圧、尿量、血腫によるグラフト圧迫の有無を再手術の主な判断材料としている。膀胱尿管合併症も多くの症例で再手術もしくはステント留置を必要とする。主な合併症の要因と対策につき考察するとともに重篤な合併症への対応を提示する。特�� $K!"5)$K5/$3$k=EFF$J9gJ;>I$KBP$7$F$O!"NW5!1~JQ$JBP1~$K2C$(!"M=$a?U0\?"$G5/$3$jF@$k302JE*9gJ;>I$NGD0.$H6[5^;~$rA[Dj$7$?%7%e%_%l!<%7%g%s$,=EMW$H$J$k!#.
1266. 岡部安博, 目井孝典, 知念澄志, 加来啓三, 土井篤, 宮本京子, 小川智子, 中村雅史, 当院の献腎移植体制を見直す。患者のために何をすべきか。, 第52回日本臨床腎移植学会, 2019.02.
1267. 岡部安博, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 膵臓移植~長期成績向上に向けて我々がすべきこと~, 第55回日本移植学会総会, 2019.10, 臓器別パネルディスカッション 膵臓移植~長期成績向上に向けて~本邦の膵臓移植も約400例が実施され、その成績も世界に誇れるものである。しかしながら、未だ腎移植と比較して長期成績が不良である。その原因としては、血栓症をはじめとする短期合併症、拒絶反応、感染症、悪性腫瘍、1型糖尿病の再発など種々の要因がある。本パネルディスカッションでは、膵臓移植の長期成績を向上させるには何が必要か、いかなる取り組みをしたら良いかについて、各施設の経験をもとに論じていただきたい。はじめに:膵臓移植の長期成績を改善するためには腎移植後膵移植(PAK)、膵単独移植(PTA)の成績を向上させる必要がある。また膵腎同時移植(SPK)の成績は良好であるが、縫合不全、膵液瘻、腸閉塞などの消化管合併症や術後出血、血栓症などの短期合併症によるグラフトロスを減らし、膵臓移植全体の成績を向上させる必要がある。対象:2001年8月から2019年5月までの66件の膵臓移植を対象とした。SPK:51例、PAK:9例、PTA:6例であった。結�� 2L!'SPKは1年、5年生着率は91.9%、85.2%であり成績良好であったが、PAKではそれぞれ75.0%、45.0%、PTAでは66.6%、16.6%とPAK, PTAの長期成績が不良であった。膵のグラフトロスは15例あり、その原因は拒絶反応10例、血栓2例、再発1例、Death With Functioning Graft: 2例であった。考察:今後はPAK、PTAでの拒絶反応対策が必要と考えられるがすでにPAK,PTAでは導入にATGを使用しているため、mTOR阻害剤の追加や膵生検などの更なる工夫が必要である。また膵移植の短期合併症への対策として当科での血栓症予防の工夫や消化管縫合不全への対策を紹介したい。 結語:PAKやPTAの成績を向上させ、短期合併症をコントロールしなければ膵移植の長期成績は向上しないし膵移植の件数も増えていかない。.
1268. 岡山卓史, 森泰寿, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 中村聡, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵・胆管合流異常に着目した胆嚢癌と炎症関連マーカー発現の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1269. 岡山卓史, 森泰寿, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 中村聡, 貞苅良彦, 仲田興平, 宮坂義浩, 山本猛雄, 大塚隆生, 中村雅史, 胆嚢癌におけるVEGF発現に関する検討, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05.
1270. 岡山卓史, 森泰寿, 大塚隆生, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 中村聡, 仲田興平, 宮坂義浩, 中村雅史, 胆嚢癌におけるVEGF発現例の検討, 第36回日本胆膵病態・生理研究会, 2019.06.
1271. 岡山卓史, 森泰寿, 大塚隆生, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 胆嚢癌におけるVEGF発現とp53癌抑制遺伝子変異の検討, 第55回日本胆道学会学術集会, 2019.10, 【目的】血管内皮増殖因子(VEGF)は癌組織における血管新生を促進させることにより癌の増殖、転移を惹き起こす。またp53は 癌の発生や増殖に関わる重要な癌抑制遺伝子であるが、血管新生との関連も報告されている。今回当科で外科切除した胆嚢癌組織のVEGF蛋白発現とp53発現と悪性度について検討した。【方法と対象】2001年から2018年までに当科で切除された胆嚢癌41例中、ホルマリン固定・パラフィン包埋組織を使用して癌部(VEGF 41例、p53 41例)、と同一病変の非癌部(VEGF 20例、p53 26例)の免疫組織学的染色を行い臨床病理学的因子の検討を行った。【結果】VEGF発現において癌部・非癌部で比較すると、VEGF陽性(20例(48%) vs 2例(10%), p<0.01)、p53陽性(23例(56%) vs 0例(0%), p<0.001)であった。VEGF発現例で深達度SS以深例(p<0.001)、再発例 (p<0.01)が有意に高率であった。また5年生存率はVEGF発現陽性例56%、陰性例��� B93%と発現陽性例で有意に低かった(p<0.01)。p53発現の有無で腫瘍マーカー、リンパ節転移、リンパ管浸潤、静脈浸潤、神経浸潤、深達度、5年生存率等に有意差を認めなかった。またVEGFとp53両蛋白発現の相関を認めなかった。【結語】非癌部と比較して癌部でVEGF、p53共に有意に発現しており、癌化と関与している可能性が示唆された。また、VEGFは腫瘍の進展や転移との関連が示唆され、胆嚢癌治療の新たな展開に寄与する可能性がある。.
1272. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 生物学的製剤導入でクローン病の術式選択や周術期合併症リスクは変わるのか, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07.
1273. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 周術期の生物学的製剤のあり方を考察する -当科における129手術症例の周術期合併症と術後再発の検討から-, 第113回日本消化器病学会九州支部例会・第107回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.05.
1274. 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, クローン病における生物学的製剤導入による手術成績への影響・長期予後との関連, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04.
1275. 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 右側結腸癌に対するRetromesenteric-first approachの定型化と安全性の検証, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1276. 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, クローン病に対する腹腔鏡手術:病態別の適応基準と安全性の検証, 第10回日本炎症性腸疾患学会学術集会, 2019.11.
1277. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌術後側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下側方郭清術, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 直腸癌術後側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下側方郭清術(はじめに)JCOG0212試験の結果より下部進行直腸癌の標準治療はTME+側方リンパ節郭清とされた。側方リンパ節郭清を腹腔鏡下に行う施設も増加しており、当科でも直腸癌手術のほとんどを腹腔鏡下に行い良好な成績を得ている。一方、大腸癌術後のリンパ節再発に対しては再発病変を切除することにより予後が改善されるという報告も多い。その低侵襲性・拡大視効果等から側方再発病変切除も腹腔鏡下手術の良い適応であると考えるが、癒着や再建腸管の存在などの手技的困難さも予想される。今回、直腸癌根治術後に側方リンパ節再発をきたした症例に対し施行した腹腔鏡下側方リンパ節郭清術について検討し、その手技を供覧する。(症例)側方リンパ節再発病変の切除を腹腔鏡下に開始した2016年1月から2018年11月までの間に当科において腹腔鏡下側方リンパ節郭清術を施行した5例を対象とした。再発までの期間は平均13ヶ月。腹腔鏡下手術で完遂できた4例の平均手術時間は236分、出血量は45gであった。術後在院日数は平均��� (B14.5日。その他、周術期合併症等について検討した。(手術手技)癒着・再建腸管が存在する場合は、まず癒着剥離を行う。①郭清の内側縁として尿管~下腹神経・骨盤神経叢を含む尿管下腹神経筋膜を剥離する。②郭清の外側縁として外腸骨静脈下縁から腸腰筋・内閉鎖筋を剥離する。③頭側縁として内外腸骨動脈分岐部で閉鎖神経中枢側を同定し、温存。末梢にむけてリンパ脂肪組織を剥離する。内腸骨動脈本幹から分枝する上・下膀胱動脈を切離しながら#263・#283リンパ節を分けることなく一塊にして末梢へ向けて剥離を行う。閉鎖動静脈は合併切除する。症例により上臀動脈を分岐した後に内腸骨動脈本幹を切離する。静脈は本幹を温存することが多い。④膀胱に流入する血管を切離しながら膀胱より剥離して郭清を終了する。(まとめ)側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下手術は基本的には初回手術と同様の手技で実施でき安全で有用であった。しかし、再建腸管癒着や小腸の骨盤への落ち込みなど再手術特有の困難さもあり、状況によっては開腹移行をためらわないことも重要であると思われた。.
1278. 永井俊太郎, 永吉絹子, 貞苅良彦, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌局所再発に対する重粒子線治療のためのスペーサー手術の検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, (背景)直腸癌局所再発に対する治療は外科的切除が最も有効であり第一選択となるが、癌の遺残の無い手術を行うことはしばしば困難である。骨盤内臓全摘術や仙骨合併切除術などは、患者に多大な機能障害を強いるだけでなく、高い周術期の合併症発生率や周術期死亡も問題となる。直腸癌局所再発に対しての重粒子線治療の治療成績は外科的切除に匹敵すると考えられ、有害反応は局所再発に対する外科的切除の合併症・機能障害に比べ許容範囲内とされる。しかし、重粒子線照射に際しては、被爆回避のため隣接臓器との距離を保つことが必要となり、スペーサー留置が必要となることが多い。今回、当科で施行した直腸癌局所再発に対するスペーサー手術の短期成績について検討した。(対象・方法)2013年10月以降に直腸癌局所再発に対する重粒子線治療の対象と診断され、スペーサー手術を施行した9例が対象。正中切開で開腹し腫瘍周囲を剥離、コアテックスシートを腫瘍表面に被覆・固定した。大網による被覆や骨盤底形成が可能な症例ではゴアテックスシートを留置しなかった。(結果)男性6例、女性3例。平均年齢�� $O63歳(43-71歳)。術式はゴアテックスシート留置5例、大網充填2例、骨盤底形成2例であった。平均手術時間は243.6分、平均出血量は279.1gであった。術後在院日数は平均13.9日。短期合併症としては、腸閉塞が1例、水腎症が1例認められた。全症例において重粒子線照射が可能であった。(考察)直腸癌局所再発に対する重粒子線治療のためのスペーサー手術は安全で有効であると考えられた。今後、重粒子線治療の役割は大きくなると考えられるが、長期経過に関してはさらなる観察が必要である。.
1279. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下側方郭清術の検討, 第44回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2019.09, (はじめに)直腸癌の初回治療における側方リンパ節の取り扱いは施設により様々な方針があるが、側方リンパ節再発に対しては再発病変を切除することにより予後が改善されるという報告も多い。その低侵襲性・拡大視効果等から側方再発病変切除は腹腔鏡下手術の良い適応であると考えるが、癒着や再建腸管の存在などの手技的困難さも予想される。今回、直腸癌根治術後に側方リンパ節再発をきたした症例に対し施行した腹腔鏡下側方リンパ節郭清術について検討し、その手技を供覧する。(症例)側方リンパ節再発病変の切除を腹腔鏡下に開始した2016年1月から2019年5月までの間に当科において腹腔鏡下側方リンパ節郭清術を施行した7例を対象とした。(結果)再発までの期間は平均13ヶ月。腹腔鏡下手術で完遂できた症例は6例で、平均手術時間は236分、出血量は33gであった。術後在院日数は平均12日。その他、周術期合併症等について検討した。(手術手技)通常と同様の手技で行うが、癒着・再建腸管損傷に注意が必要。血管合併切除をためらわず、en blocに切除するこ�� H$r0U<1$7$F.D2$N9|HW$X$NMn$A9~$_$J$I:F
1280. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, ロボット支援下腹腔鏡下直腸癌手術の導入経験, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12.
1281. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, クローン病に合併した消化管癌に対する外科手術症例の検討, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11, クローン病に合併した消化管癌に対する外科手術症例の検討(はじめに)クローン病や潰瘍性大腸炎に代表される炎症性腸疾患の患者数は増加傾向であり、多くの患者が長期間の治療を受けている。腸粘膜の長期間にわたる慢性炎症のため発癌リスクが高くなるが、近年、クローン病患者における発癌が注目されており、特に長期経過例は肛門部癌を含む小腸癌・大腸癌の高危険群と認識されている。 クローン病に合併した癌は 進行癌での発見が多く,現在も適切なサーベイランスプログラムが確立していない。また、手術も困難であることが多い。当科において外科手術を行った、クローン病に合併した消化管癌の症例を検討した。(対象)当科にて手術を行った1996年6月から2019年6月までにクローン病に対して手術を行った291例のうち、消化管癌を合併していた9例。(結果)クローン病合併の消化管癌に対する手術症例は9例(男性5例、女性4例)。手術時年齢中央値は48歳、クローン病診断年齢は23歳、罹患期間は18.5年であった。原発部位は小腸2例、�� >e9T7kD21例、直腸1例、肛門部5例。StageⅠ: 3例、StageⅡ: 3例、StageⅢ: 3例。組織型は高分化腺癌3例、粘液成分を含む高~中分化腺癌3例、粘液癌2例、不明1例であった。肛門部癌では3例で剥離断端陽性であった。原病死した1例を除き生存中であった。(まとめ)罹患期間が長くなっているクローン病患者は発癌を念頭に積極的に検査を行うべきと考えられた。特に、肛門部癌ではその進展範囲の決定が難しく、手術時には十分な切除範囲の設定が重要であると考えられた。.
1282. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Dysplasia /癌合併潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘術の検討, 第10回日本炎症性腸疾患学会学術集会, 2019.11, (目的)潰瘍性大腸炎に対する手術適応としてDysplasia /癌の合併があげられる。生物学的製剤の普及で外科手術の適応になることが少なくなってきている反面、Dysplasiaや癌の合併のために大腸全摘術の適応となる症例が多くなってきている。今回、当科で手術を施行した症例のなかで、Dysplasia /癌合併のために大腸全摘術を施行した症例の検討を行った。(対象)2007年から2018年の間に当科で大腸全摘術を行った潰瘍性大腸炎の75例。(結果)Dysplasia /癌合併による手術適応は31例(Dysplasia:14例、癌:17例)であった。術式は回腸肛門管吻合(IACA):4例、回腸肛門吻合(IAA):18例、回腸直腸吻合 : 1例、腹会陰式直腸切断術(APR):5例、人工肛門造設のみ:3例であり、2例を除き腹腔鏡手術が行われていた。術前にDysplasiaの診断で手術になった症例で切除標本の病理組織学的検索で癌が発見された症例が3例あり、これらを含めた癌症例19例の部位は上行結腸:1例、下行結腸:�� 1Nc!"S状結腸:5例、直腸:12例であった。進行度はStage 0 : 1例、StageⅠ:9例、StageⅡ:2例、StageⅢ:6例、StageⅣ:1例であった。転移・再発をきたした症例は4例あったが、全症例で手術時に既に進行癌であり、癌死という結果であった。(まとめ)Dysplasia /癌合併で手術適応となった大腸全摘術症例は腹腔鏡手術で安全に施行可能であった。手術時点で進行癌であった症例の予後は不良であり、早期発見が重要であると考えられた。.
1283. 一宮脩, 大西秀哉, 松下章次郎, 中山和典, 大山康博, 藤村晶子, 川元真, 今泉晃, 中村雅史, 胆嚢癌における非古典的Hedgehog(Hh)シグナル経路:GLI2-Hhシグナル経路を標的とした新規治療法開発, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, [背景]Hedgehog(Hh)シグナルの転写因子にはGLI1、GLI2が存在し、GLI1を介するシグナルがHhシグナルの古典的経路として薬剤開発の中心となっている。しかし、GLI1、GLI2がそれぞれどのような役割を分担してシグナル維持に関与しているのかについて、詳細には分かっていない。我々は最近研究を通じて、胆嚢癌ではGLI1-Hhシグナル経路ではなく、GLI2-Hhシグナル経路が癌悪性形質誘導に中心的な役割を果たしていることを示唆する結果を得た。[目的]胆嚢癌における非古典的Hhシグナル経路であるGLI2-Hhシグナル経路の生物学的意義を解析し、胆嚢癌における新規Hhシグナル阻害治療法を開発する。[材料と方法]胆嚢癌細胞株(NOZ、TYGBK-1、TGBC)を標的とし、HhシグナルのligandであるSHH添加(Hhシグナル刺激系)、Hhシグナルの起動分子SMO阻害剤:シクロパミン添加あるいは低分子干渉法(共にHhシグナル抑制系)、および低分子干渉法でのGLI1・GL
I2抑制により生じる癌細胞の増殖(In vitroおよびヌードマウスへ癌細胞皮下移植後の治療実験:In vivo)、浸潤、コロニー形成の変化を解析した。蛋白発現はwestern blot法で解析した。[結果]1)胆嚢癌細胞株にはGLI1、GLI2、SHHが発現しており、Hhシグナルが活性化していた。2)SHH添加で細胞増殖、コロニー形成は有意に亢進した。3)SMO阻害剤でGLI1、GLI2を共に抑制すると、細胞増殖(In vitroおよびIn vivo)および浸潤は共に有意に低下した。4)GLI1 のみの抑制は、細胞増殖および浸潤に影響を及ぼさなかった。5)GLI2のみの抑制では、細胞増殖および浸潤は共に有意に低下した。6)GLI2を抑制した癌細胞にSHHを添加しても、細胞増殖および浸潤に影響を及ぼさなかった。[結論]胆嚢癌では、従来のGLI1-Hhシグナル経路を標的とした治療法開発では不十分であり、GLI2-Hhシグナル経路が効果的な新規胆嚢癌治療標的となる可能性がある。.
1284. 一宮脩, 大西秀哉, 松下章次郎, 古賀智子, 藤岡寛, 中山和典, 大山康博, 藤村晶子, 中村雅史, 胆嚢癌におけるHedgehog(Hh)シグナル経路:GLI2-Hhシグナル経路の生物学的意義の解析(第2報), 第32回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2019.11, 【背景】我々はこれまでに種々の癌腫におけるHedgehog(Hh)シグナルの生物学的意義の解析を行っており、胆嚢癌では関連分子であるSHH、SMOの発現が亢進し悪性形質誘導に携わっていることを報告した。Hhシグナル下流の転写因子にはGLI1、GLI2、GLI3が存在し、特にこれまでGLI1を介するシグナルが各種固形癌における発癌および癌の進展予防のための標的分子として報告されている。我々は最近研究を通じて、胆嚢癌ではGLI1/GLI3-Hhシグナル経路ではなく、GLI2-Hhシグナル経路が癌悪性形質誘導に中心的な役割を果たしていることを示唆する結果を得た。【目的】胆嚢癌におけるGLI2-Hhシグナル経路の生物学的意義を解析し、治療標的としての可能性を検討する。【材料と方法】胆嚢癌細胞株(NOZ、TYGBK-1、TGBC2TKB、Gbd15)を用いた。HhシグナルのligandであるSHH添加(Hhシグナル刺激系)、Hhシグナルの起動分子SMO阻害剤:シクロパミン添加あるいは低分子干渉法(共にHhシグナル抑制系��� B)、および低分子干渉法によるGLI1・GLI2・GLI3抑制により生じる癌細胞の増殖、浸潤の変化を解析した。nude mouseにGLI2抑制胆嚢癌細胞株を皮下移植し腫瘍系性能を比較した。蛋白発現はwestern blot法で解析した。手術摘出胆嚢癌切除標本組織66例のGLI2免疫染色を行った。【結果】1)胆嚢癌細胞株にはGLI1、GLI2、GLI3、SHHが発現しており、Hhシグナルが活性化していた。2)SMO阻害剤でGLI1、GLI2、GLI3を共に抑制すると、細胞増殖および浸潤は共に有意に低下した。3)GLI1のみの抑制は、細胞増殖および浸潤に影響を及ぼさなかった。4)GLI2のみの抑制では、細胞増殖および浸潤は共に有意に低下した。5)GLI3のみの抑制は、細胞増殖および浸潤に影響を及ぼさなかった。6)GLI2を抑制した癌細胞にSHHを添加しても、細胞増殖および浸潤に影響を及ぼさなかった。7)nude mouseにGLI2を抑制した胆嚢癌細胞株を皮下移植すると、コントロール群と比較し腫瘍増殖が有意に低下した。8)切除標本のGLI2免�� V@w?'$N8!F$$G$O!"@5>oAH?%$HHf3S$7!"C@G94bAH?%$GGLI2発現が高く、従ってGLI2を治療標的とする治療の特異性・安全性が確認できた。【結語】胆嚢癌では、従来のGLI1-Hhシグナル経路やGLI3-Hhシグナル経路ではなく、GLI2-Hhシグナル経路が癌悪性形質誘導に中心的な役割を果たしており、効果的な治療標的となることが示唆された。.
1285. 安藤陽平, 大内田研宙, 岐部晋, 武居晋, 中山宏道, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌細胞への異なった細胞死誘導による遊走・浸潤能への影響の比較, 第74回日本消化器外科学会総会, 2019.07, 【背景・目的】癌細胞へのアポトーシス誘導は薬剤治療における中心的な戦略であるが、耐性がしばしば問題となる。近年発見された細胞死形態に制御されたネクロ―シス、すなわちネクロプトーシスがあるが、その誘導経路は一部アポトーシスと共通であり、アポトーシスのfail-safe機構としての役割も指摘されている。ネクロプトーシスの誘導はアポトーシス耐性細胞への有力な治療戦略となりうるが、ネクロプトーシスは細胞死と同時に内因性分子の放出を伴い癌微小環境に様々な影響を与える。ネクロプトーシス誘導による膵癌細胞への影響については十分に検討されておらず、今回我々はアポトーシス/ネクロプトーシスが膵癌の進展に与える影響について比較検討した。【方法】ヒト膵癌細胞株BxPC-3, AsPC-1, Panc-1に薬剤 (TNF-α, SMAC mimetic ± zVAD-FMK)を用いてアポトーシスまたは、ネクロプトーシスを誘導し、その上清を膵癌細胞に添加して遊走能、浸潤能、増殖能への影響を評価した。細胞死を誘導した癌細胞上清をcytokine antibody arrayにて解析し、遊走・浸潤に関わる候補タンパク�� $rF1Dj$7$?!#!Z7k2L![BxPC-3, AsPC-1では薬剤処理によってアポトーシスは誘導されず、ネクロプトーシスが誘導可能であった。Panc-1ではアポトーシスが誘導され、ネクロプトーシスは誘導されなかった。ネクロプトーシスを誘導した膵癌細胞上清は癌細胞の遊走・浸潤能を促進したが、アポトーシスを誘導した癌細胞上清は遊走能・浸潤能へ影響を与えなかった。いずれの細胞死上清も増殖能に対して影響を与えなかった。両細胞死上清でIL-8の上昇が見られ、ネクロプトーシス上清のみepithelial cell-derived neutrophil-activating peptide-78 (ENA-78), Macrophage inflammatory protein-3α (MIP-3α)の発現上昇が見られた。【結論】アポトーシス耐性の膵癌細胞に対してネクロプトーシスの誘導が可能であることを示したが、ネクロプトーシスの上清はENA-78やMIP-3αの放出を介して癌細胞浸潤に促進的役割を果たす可能性がある。.
1286. 安藤陽平, 大内田研宙, 相良亜希子, 米永晃子, 岐部晋, 武居晋, 中山宏道, 森山大樹, 仲田興平, 宮坂義浩, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, 膵癌細胞のnecroptosisによって放出されるCXCL5は膵癌細胞の遊走・浸潤を促進する, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景・目的】細胞死抵抗性は癌の最大の特徴であるが、実際の癌組織内では低酸素や虚血、治療などによって様々な細胞死が起こっていると考えられる。近年発見された新たな細胞死、Necroptosisは制御されたnecrosisであり、Rreceptor-interacting serine/threonine-protein kinase -3 (RIPK3), mixed lineage kinase domain-like (MLKL)などの分子によって実行される。形態学的には細胞膜の破綻から、様々な内因性分子の放出を伴い周辺細胞に様々な影響を与えるう。癌におけるnecroptosisについては促進的、抑制的役割の両面が報告されており、apoptosisのfail-safe機構としての役割も有することから治療への応用も注目されているが、膵癌におけるおいて、necroptosisが果たす役割については十分に検討されていない。今回、我々はnecroptosisが膵癌の進展に与える影響について検討した。【方法】ヒト膵癌切除標本を用いて MLKLについて免疫組織化学染色を行い、その発現と局在について評価した。膵癌細胞株(BxPC-3, AsPC-1)にTNF-α, SMAC mimetic, zVAD-fm
kを用いてnecroptosisを誘導し、その上清を膵癌細胞に添加して遊走能、浸潤能の評価を行った。Necroptosisを起こした細胞上清をcytokine antibody arrayにて解析し、遊走・浸潤に関わる候補タンパクを同定した。【結果】ヒト膵癌細胞でMLKLが高発現しており、特に腫瘍辺縁部でその強度が高いことが分かった。Necroptosisを誘導した膵癌細胞上清はによって癌細胞の遊走・浸潤能を促進が増加したが、apoptosisを誘導した膵癌細胞上清ではそのような変化は見られなかった増殖能については影響がなかった。Necroptosis上清ではENA-78CXCL5の発現が上昇しており、そのレセプターである、CXCR2を阻害薬SB225002で阻害すると上清による遊走能促進効果は打ち消された。【結論】膵癌ではnecrosome実行分子のMLKLが腫瘍辺縁部で特に強く発現しており、necroptosisを来した細胞から放出されるENA-78CXCL5はそのレセプターCXCR2を介して周辺癌細胞の遊走、浸潤能を亢進させている可能性が示唆された。.
1287. 安藤 陽平, 木村 隆一郎, 森山 大樹, 大内田 研宙, 進藤 幸治, 永井 俊太郎, 大塚 隆生, 中村 雅史, , 高齢者に対する腹腔鏡下胃切除の安全性と有効性についての検討, 第56回九州外科学会・第56回九州小児外科学会・第55回九州内分泌外科学会, 2019.05, 【背景】平均寿命の延長に伴って、75歳以上の高齢胃癌患者に対する低侵襲手術の機会が増加している。今回我々は高齢者に対する腹腔鏡下胃切除術の安全性、有効性について検討した。【方法】2007年3月から2017年6月までに当施設で腹腔鏡下胃切除術を施行した728例の胃癌患者を対象とした。全症例のうち166例(22.8%)が75歳以上であり、75歳未満562例と臨床病理学的因子を比較検討した。【結果】手術時間、出血量、在院日数、郭清度に有意差は見られなかった。75歳以上では有意に合併症が多く、特に術後肺炎が多かった。全症例における多変量解析では年齢、COPDの有、D2郭清が術後肺炎の危険因子として抽出された。75歳以上のみの解析では進行癌、D2郭清が独立危険因子であった。【結論】75歳以上の高齢者に対する、D2郭清を伴う腹腔鏡下胃切除術の適応については慎重に患者を選択する必要がある。.
1288. 阿部俊也, 仲田興平, 岐部晋, 森泰寿, 宮坂義浩, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌患者における術前栄養・免疫学的因子の臨床的意義に関する検討, 第119回日本外科学会定期学術集会, 2019.04, 【背景】近年、術前の栄養・免疫学的因子が様々な癌患者の予後と関連があることが報告されている。しかし、膵癌におけるこれらの因子の臨床的な意義に関しては、特定の因子のみを検討した報告や、本質的に予後が異なる治癒切除症例・非切除症例の両者を含んで解析を行った報告も散見され、定まった見解は得られていない。【方法】今回、1996年から2014年に当院で膵癌に対して施行された肉眼的治癒切除症例329例と緩和手術症例95例を対象として、全生存期間・無再発期間と、栄養・免疫学的因子〔Glasgow Prognostic Score (GPS), modified GPS, prognostic nutritional index (PNI), neutrophil/lymphocyte ratio (NLR), platelet/lymphocyte ratio, lymphocyte/monocyte ratio〕を臨床病理学的因子も含めて、後ろ向きにCox比例ハザードモデルで別々に検討した。【結果】多変量解析では、治癒切除症例において、栄養・免疫学的因子の中では、PNI (>45)が唯一の全生存期間 (HR, 0.43; 95% CI, 0.30–0.62; P < 0.001)、無再発期間(HR, 0.49; 95% CI, 0.34–0.71
; P = 0.001)に関わる独立した予後規定因子であった。緩和手術症例に関しては、NLR(>5)が全生存期間(HR, 2.33; 95% CI, 1.19–4.43; P = 0.014)に関して、唯一の独立した予後規定因子であった。【結語】膵癌患者において、治癒切除症例においてはPNIが、緩和手術症例においてはNLRが有用な予後規定因子であると考えられた。.
1289. Watanabe Y, Ohtsuka T, Hirotaka K, Oyama K, Mori Y, Ikenaga N, Nakata K, Nakamura M, Recent Perioperative Outcomes After Total Pancreatectomy, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: Management of pancreatic insufficiency has recently improved, and, total pancreatectomy (TP) including both one-step TP (OTP) and remnant TP (RTP) has become practical therapeutic option in selected patients. The aim of this study was to investigate the recent perioperative outcomes after TP.Methods: Medical records of 67 patients who underwent TP at Kyushu University between 2009 and 2018 were retrospectively reviewed. The patients were divided into those who underwent TP during the former half period (2009-2013) and the latter half (2014-2018), and their relevant data were compared.Results: Thirty-four patients underwent OTP, whereas 33 underwent RTP. Primary indications for TP were pancreatic ductal adenocarcinoma in 39 patients (58%), intraductal papillary mucinous neoplasm in 25(37 %), ant the other diseases in the remaining 3 (5%). The number of patients who underwent TP, frequency of OTP or RTP, operation time, and intraoperativ
e bleeding were not significantly different between the two groups. Preoperative chemotherapy was more frequently performed in latter period (29%) than former period (0%; P<0.01). The rate of combined portal vein resection tended to be higher in latter period (18%) than former period (3%; P=0.11). The prevalence of clinically relevant complications (Clavien-Dindo classification -3) tended to be lower in latter period (3%) than former period (18%; P=0.05). Delayed gastric emptying (DGE; the International Study Group of Pancreatic Surgery criteria -grade B) occurred in 7 patients (10%) (former period, 6% vs. latter period, 18%; P=0.11). Hospital stay was not different between the former period (median, 15 days) and the latter period (median, 18 days; P=0.21).Conclusion: Postoperative outcome after TP was substantially improved. Although DGE is not a life-threatening complication, this was a major complication after TP. Long-term outcome and appropriate patient
selection should be studied..
1290. Watanabe Y, Mori Y, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Preservation of the remnant stomach during distal pancreatectomy for patients with a surgical history of distal gastrectomy, International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists (IASGO) Continuing Medical Education: Advanced Post-Graduate Course in Tokyo 2019, 2019.07, Blood flow to the remnant stomach in patients who have a surgical history of distal gastrectomy (DG) with division of the left gastric artery (LGA) is mainly supplied by the splenic artery. If the splenic artery would be divided during distal pancreatectomy (DP) in such patients, severe ischemia of the remnant stomach would occur. Therefore, consideration should be given to the blood flow when preserving the remnant stomach in such patients. The medical records of 8 patients who had a surgical history of DG and thereafter underwent DP between 2012 and 2018 were retrospectively reviewed. Of 8 patients, 5 had a surgical history of DG with preserved LGA, and therefore, DP with splenectomy could be performed safely, although one with concomitant gastric cancer underwent remnant gastrectomy. In the remaining 3 patients who had a surgical history of DG with division of the LGA, 2 underwent DP with preservation of splenic vessels, and the other one under
went middle pancreatectomy (MP). No patient with preservation of the remnant stomach in our series suffered from ischemia of the remnant stomach. The patient who underwent MP was preoperatively diagnosed as having a pancreatic body borderline resectable pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) with portal vein invasion and contact with the superior mesenteric artery. After preoperative chemotherapy using gemcitabine and nab-paclitaxel (3 courses), the lesion shrank and contact with the superior mesenteric artery was improved; however, portal vein invasion still existed. Standard operative procedure in such case is DP accompanied by splenectomy and portal vein resection; however, this procedure needs remnant gastrectomy. Therefore, we decided to perform MP with portal vein resection under the consideration of the balance of curability (the prevalence of splenic hilar lymph nodal metastasis caused by pancreatic body PDAC is reportedly low, the reported prevalence being 0.05%) a
nd preservation of performance status for further adjuvant therapy. Consequently, a margin-negative resection was achieved, and the patient has been doing well during 30 months surveillance period with neither any sign of recurrence nor weight loss. In conclusion, MP as well as DP with the preservation of the splenic vessels can be an option to preserve the remnant stomach in patients who have a surgical history of DG with division of the LGA..
1291. Shindo K, Ohuchida K, Roth H.R, Oda H, Iwamoto C, Oda M, Ohtsuka T, Mori K, Hashizume M, Nakamura M, , Micro-CT in the Analysis of Formalin-Fixed Paraffin-Embedded Blocks of Resected Pancreatic Lesions , The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Abstract: Recently, the advancements in imaging technology are developing rapidly and the chance to use them in the clinical setting is expanding. Preoperative virtual model (3D) constructed using computed tomography (CT) data is very informative and is useful in clinical diagnosis and management Clinical questions and diagnostic dilemmas may emerge preoperatively and postoperatively. Examples of such include the following cases: (1) A case of stricture with resulting dilatation of the main pancreatic duct was seen in preoperative imaging, suggesting pancreatic ductal adenocarcinoma, further supported by cytological diagnosis (class IV). The lesion was resected, but final histopathology showed absence of malignancy, and instead revealed low-grade pancreatic intraepithelial neoplasia (LG PanIN). (2) A case of intraductal papillary mucinous neoplasm (IPMN) diagnosed as high-grade dysplasia underwent distal pancreatectomy. Several months later, act
ive dissemination occurred despite the absence of invasive lesions in histopathology. Sometimes, it is not easy to identify small significant features such as presence of mural nodules, invasive lesions not on the surface of the specimen, or critical site of caliber changes of the pancreatic duct in a resected specimen. Micro-CT (inspeXio SMX-90CT, Kyoto, Shimadzu Corporation) can provide exceptionally high-resolution imaging with pixel sizes in the micrometer range. The use of micro-CT in the study of formalin-fixed paraffin-embedded (FFPE) pancreatic specimens prevents diagnostic errors such as the aforementioned. Herein, we show our attempts to reveal the answers for these uncertainties using micro-CT in evaluating resected specimens. .
1292. Shindo K, Ohuchida K, Moriyama T, Nagai S, Ohtsuka T, Nakamura M, 腹腔鏡下胃切除における適切なポート位置決定のための3D CTの有用性, 第91回日本胃癌学会総会, 2019.02.
1293. Sagara A, Nakata K, Yamashita T, Matsumoto S, Ohotsubo Y, Shinkawa T, Shindo K, Moriyama T, Ohuchida K, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, A new investigation of drug repurposing using for duloxetine as targeting pancreatic cancer microenvironment, Digestive Disease Week 2019, 2019.05, 1. Background: Salinomycin has cytotoxic effects on various types of malignancy and induces autophagy. However, it has not been clarified whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role. We investigated whether salinomycin affects autophagy in pancreatic cancer cells and whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role in these cells.Methods: We investigated the effect of salinomycin using three pancreatic cancer cell lines. We investigated effect on proliferation and the CD133 positive fraction using flow cytometry. In addition, we monitored the change in autophagic activity after salinomycin treatment using fluorescent immunostaining, western blotting, and flow cytometry. Finally, knockdown of ATG5 or ATG7 by siRNA was used to investigate the impact of autophagy inhibition on sensitivity to salinomycin.Results: Salinomycin suppressed the proliferation of pancreatic cancer
cells in a concentration dependent manner, and reduced the CD133 positive fraction. Salinomycin enhanced autophagy activity in these cells in a concentration dependent manner. Autophagy inhibition made pancreatic cancer cells more sensitive to salinomycin.Conclusions: Our data provide the first evidence indicating that autophagy induced by salinomycin have a protective role in pancreatic cancer cells. A new therapeutic strategy of combining salinomycin, autophagy inhibitors, and anticancer drugs could hold promise for pancreatic cancer treatment. 2. Background: Salinomycin has cytotoxic effects on various types of malignancy and induces autophagy. However, it has not been clarified whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role. We investigated whether salinomycin affects autophagy in pancreatic cancer cells and whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role in these cells.Methods: We inves
tigated the effect of salinomycin using three pancreatic cancer cell lines. We investigated effect on proliferation and the CD133 positive fraction using flow cytometry. In addition, we monitored the change in autophagic activity after salinomycin treatment using fluorescent immunostaining, western blotting, and flow cytometry. Finally, knockdown of ATG5 or ATG7 by siRNA was used to investigate the impact of autophagy inhibition on sensitivity to salinomycin.Results: Salinomycin suppressed the proliferation of pancreatic cancer cells in a concentration dependent manner, and reduced the CD133 positive fraction. Salinomycin enhanced autophagy activity in these cells in a concentration dependent manner. Autophagy inhibition made pancreatic cancer cells more sensitive to salinomycin.Conclusions: Our data provide the first evidence indicating that autophagy induced by salinomycin have a protective role in pancreatic cancer cells. A new therapeutic strategy of combining salinomyci
n, autophagy inhibitors, and anticancer drugs could hold promise for pancreatic cancer treatment. .
1294. Sagara A, Nakata K, Endo S, Matsumoto S, Ohtsubo Y, Shinkawa T, Shindo K, Moriyama T, Ohuchida K, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, AUTOPHAGY INHIBITION ENHANCES ANTIPROLIFERATIVE EFFECT OF SALINOMYCIN IN PANCREATIC CANCER CELLS, Digestive Disease Week 2019, 2019.05, 1. Background: Salinomycin has cytotoxic effects on various types of malignancy and induces autophagy. However, it has not been clarified whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role. We investigated whether salinomycin affects autophagy in pancreatic cancer cells and whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role in these cells.Methods: We investigated the effect of salinomycin using three pancreatic cancer cell lines. We investigated effect on proliferation and the CD133 positive fraction using flow cytometry. In addition, we monitored the change in autophagic activity after salinomycin treatment using fluorescent immunostaining, western blotting, and flow cytometry. Finally, knockdown of ATG5 or ATG7 by siRNA was used to investigate the impact of autophagy inhibition on sensitivity to salinomycin.Results: Salinomycin suppressed the proliferation of pancreatic cancer
cells in a concentration dependent manner, and reduced the CD133 positive fraction. Salinomycin enhanced autophagy activity in these cells in a concentration dependent manner. Autophagy inhibition made pancreatic cancer cells more sensitive to salinomycin.Conclusions: Our data provide the first evidence indicating that autophagy induced by salinomycin have a protective role in pancreatic cancer cells. A new therapeutic strategy of combining salinomycin, autophagy inhibitors, and anticancer drugs could hold promise for pancreatic cancer treatment. 2. Background: Salinomycin has cytotoxic effects on various types of malignancy and induces autophagy. However, it has not been clarified whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role. We investigated whether salinomycin affects autophagy in pancreatic cancer cells and whether autophagy induced by salinomycin treatment has a protective or cytotoxic role in these cells.Methods: We inves
tigated the effect of salinomycin using three pancreatic cancer cell lines. We investigated effect on proliferation and the CD133 positive fraction using flow cytometry. In addition, we monitored the change in autophagic activity after salinomycin treatment using fluorescent immunostaining, western blotting, and flow cytometry. Finally, knockdown of ATG5 or ATG7 by siRNA was used to investigate the impact of autophagy inhibition on sensitivity to salinomycin.Results: Salinomycin suppressed the proliferation of pancreatic cancer cells in a concentration dependent manner, and reduced the CD133 positive fraction. Salinomycin enhanced autophagy activity in these cells in a concentration dependent manner. Autophagy inhibition made pancreatic cancer cells more sensitive to salinomycin.Conclusions: Our data provide the first evidence indicating that autophagy induced by salinomycin have a protective role in pancreatic cancer cells. A new therapeutic strategy of combining salinomyci
n, autophagy inhibitors, and anticancer drugs could hold promise for pancreatic cancer treatment. .
1295. Ohuchida K, Shindo K, Moriyama T, Nagai S, Ohtsuka T, Nagai E, Shimizu S, Masatoshi E, Hashizume M, Nakamura M , , , 個別立体解剖の理解によるロボット膵上縁郭清における超音波凝固切開装置の使用の工夫, 第91回日本胃癌学会総会, 2019.02, Previously, we introduced 3 approaches, such as medial, right, left sided approaches and reported the utility of 3D simulation for its selection depending on the personalized anatomy. In 453 laparoscopic cases, blood loss and pancreatic fistula were reduced after 3D simulation. In Japan, for robotic suprapancreatic LN dissection, articulated instrument are often used because the articulation is one of most important advantages in robotic surgery. On the other hand, surgeons with experience of laparoscopic surgery are familiar with the use of ultrasonic scalpel, which is a non-articulated device even in robotic surgery. Therefore, such surgeons are not familiar with the robotic procedures without the ultrasonic scalpel. Recently, we introduced the preoperative 3D simulation for robotic LN dissection using ultrasonic scalpel. Based on the position of pancreas and major vessels, we decided the port site for the ultrasonic scalpel and the camera arms
and then safely and appropriately performed robotic LN dissection using the ultrasonic scalpel. Here, we will report about the utility of preoperative 3D simulation for robotic gastrectomy using ultrasonic scalpel..
1296. Ohtsuka T, Nakamura M, Future perspective of the management of IPMN of the pancreas; message from Japan, 2019 Lithuanian Society of Surgeons Annual Meeting(2019年度リトアニア外科学会), 2019.10.
1297. Ohtsuka T, Miyasaka Y, Nakata K, Mori Y, Nakamura M, , Treatment strategy for IPMN involving main duct., 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1298. Ohtsuka T, Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Nakamura M , Laparoscopic distal pancreatectomy with lymphadenectomy for pancreatic cancer, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1299. Nakata K, Ohtsuka T, Mori Y, Miyasaka Y, Nakamura M, The usefulness of preoperative simulation using three dimensional CT in laparoscopic distal pancreatectomy, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06, <Background>Laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) has not yet widely performed compared with laparoscopic gastrointestinal surgery because of the difficulty of the procedure. The difficulty is due to the vessels around pancreatic parenchyma are located behind pancreatic parenchyma and identifying these vessels is difficult during operation. Therefore, we evaluate the relationships between pancreatic parenchyma and vessels using 3D-CT images before LDP. <Methods>First, we evaluated the relationships between the root of SPA and pancreatic parenchyma. We classified to two types. One is the “Buried type”; The root of SPA is buried behind the pancreatic parenchyma and there is no or little space between the root of SPA and pancreatic parenchyma. The other is “Non-buried type”; The root of SPA is separated from the pancreatic parenchyma and there is wide space between SPA and pancreatic parenchyma.We also evalu
ated the distribution of small arteries connecting to the pancreatic parenchyma and left gastric arteries to reduce the risk of injury during the procedure.<Results>Of the 50 cases, we evaluated using 3D-CT before operation, the “Buried-type” is 30 cases (60.0%) and “Non-buried” type is 20 cases (40.0%). The time for isolating SPA for “Buried-type” (26.2min; 6.0 min to 101 min) is significantly longer than that for “Non-buried type” (7.0 min; 1.0 to 13.5 min) (P< 0.01).Of 101 cases we evaluated for the distribution of the small arteries, the number of branches were one in 45 cases (44.4%), two in 38 cases (37.6%), three in 9 cases (8.9%) and four in 1 case (0.9%). There were 8 cases (7.9%) in which branches were not detected.There were 24 cases (23.8 %) within 10 mm from the root of SPA and 20 (19.8%), 14 (13.9%) cases within 10-20 and 20-30 mm from the root of SPA. We also evaluated the distance from the bifur
cation of SPA and CHA to the root of LGA and found that the location of the root of LGA is 0 to 30.3mm (median 8.6mm)<Conclusion>The classification of “Buried” and “Non-buried” type is important to identify the difficulty of isolating the root of SPA. In addition, the evaluation of distribution of small arteries and LGA is also helpful for the safety of isolating SPA..
1300. Nakata K, Ohtsuka T, Miyasaka Y, Watanabe Y, Mori Y, Ikenaga N, Nakamura M, Short- And Long-Term Outcomes of Surgery for Chronic Pancreatitis, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, BACKGROUND & AIMS: Chronic pancreatitis is suggested to be one of the risk factors for pancreatic cancer. The aim of this study was to define the short- and long-term results of the surgery for chronic pancreatitis.METHODS: A total of 154 patients who underwent surgery for chronic pancreatitis from 1992 to 2016 in Kyushu University Hospital were included in this study. The short- and long-term outcomes after surgery were analyzed. RESULTS: There were 126 (81.8%) males and 28 (18.2%) females, with a median age of 50 years (range 10-78 years). Drainage operation was performed in 104 patients (Frey procedure in 71 patients, Partington procedure in 15 and cystogastrostomy/cystojejunostomy in 18), while pancreatectomy was performed in the remaining 50 (pancreas head resection in 17 and distal pancreatectomy in 33). Operation time was shorter in drainage group (287 min; range 115-667 min) than that in pancreatectomy group (311 min; range 137-1078 min) (
p = 0.012). Blood loss was lower in drainage group (411 g; range 0-1000 g) than that in pancreatectomy group (1000 g; range 35-8000 g) (p = 0.011). There was no significant difference in the rate of postoperative complication (20.0% vs. 22.0%) and the rate of postoperative pancreatic fistula (9.0% vs. 14.0%) between the two groups. In addition, there are no significant difference in the rate of persistent pain (13.0% vs. 8.0%) between the two group and no patients had occurred pancreatic cancer after surgery in both groups during the median postoperative surveillance period of 24 months (range 0 – 238 months).CONCLUSIONS: Surgery for chronic pancreatitis was safely performed and showed favorable long-term outcomes..
1301. Nakamura S, Sadakari Y, Tomosugi T, Kimura R, Okayama T, Mori Y, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Nakamura M, Pancreatic juice exosomal microRNAs as biomarkers for detection of pancreatic ductal
adenocarcinoma, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1302. Nakamura M , Session1- Left Pancreatectomy, IG-MIPR2019, 2019.03.
1303. Nakamura M , Laparoscopic management of choledochal cysts, Advanced Course in Hepatobiliary and Pancreatic Surgery, 2019.04.
1304. Nakamura M, Surgical Treatment In Pancreatic Cancer, 22nd Asian Congress of Surgery, 2019.08.
1305. Nakamura M, Section6-ACCOUNTABILITY
, IG-MIPR2019, 2019.03.
1306. Nakamura M, Pro/Cons of sessions in the English language, the 136th Congress of the German Society of Surgery, 2019.03.
1307. Nakamura M, Laparoscopic Surgery for Choledochal Cyst, 第7回Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association(A-PHPBA), 2019.09.
1308. Nakamura M, Invited International Masters Video Session, AHPBA2019, 2019.03.
1309. Nakamura M, Difficulty scoring system in Laparoscopic pancreatic resection, The31st IASGO World Congress 2019 , 2019.10.
1310. Nakamura M, Difficulty Scoring system for Minimally Invasive Pancreatic Resections, International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists (IASGO) Continuing Medical Education: Advanced Post-Graduate Course in Tokyo 2019, 2019.07.
1311. Nakamura M, Difficulty Score in Distal Pancreatectomy, IG-MIPR2019, 2019.03.
1312. Moriyama T, Ohuchida K, Shindo K, Mori Y, Nagai S, Ohtsuka T, Nagai E, Shimizu S, Nakamura M, 腹腔鏡下幽門側胃切除再建形式による胆石症発生の検討, 第91回日本胃癌学会総会, 2019.02, [Background and Aim] It is widely known that cholelithiasis often occurs after gastrectomy, however, the consensus is not established about the differences of its incidence by reconstruction. In this study, it is examined the incidence of cholelithiasis after laparoscopic gastrectomy by the reconstruction.[Methods] 707 patients who underwent laparoscopic distal gastrectomy for gastric cancer since 2000 to 2017, were retrospectively examined, and were divided Roux-en-Y (R-Y) group (n=371) and Billroth-1 (B-1) group (n=319). The median follow-up was 60.7 months and 61.3 months in each. [Results] 49 cases (6.9%) of cholelithiasis were recognized, 12 cases (3.8%) in B-1 and 37 cases (10.0%) in R-Y (p=0.0016). The median postoperative intervals of cholelithiasis incidence were 27.0 months in B-1 and 31.4 months in R-Y (p=0.65). The incidence of choledocholithiasis has two cases (0.6%) in B-1, and 11 cases (3.0%) in R-Y (p=0.026). [Conclusion] The incid
ence of the cholelithiasis significantly had more in R-Y than in B-1, and was also at high incidence of the choledocholithiasis in R-Y. It is necessary to pay attention to the incidence of cholelithiasis after R-Y, and it is suggested that cholecystectomy be considered as early as possible when cholelithiasis is recognized..
1313. Mori Y, Ohtsuka T, Nakata K, Miyasaka Y, Nakamura M, Treatment strategies for ampulla of Vater tumor - Endoscopic resection, reduction surgery, and pancreatoduodenectomy -, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06, Standard surgical management of ampulla of Vater (AoV) cancer is pancreatoduodenectomy (PD) with regional lymph node dissection, and there is no consensus of less invasive procedures such as papillectomy or partial resection of the duodenum. One of the possible reasons is considered that the rate of lymph node metastasis is relatively high when the tumor infiltrates to the sphincter of Oddi. The other reason may be that the adequate diagnosis of the tumor extent to the duodenal wall, pancreatic parenchyma, bile duct, and sphincter of Oddi infiltration by the use of EUS and IDUS, is difficult. In addition, despite recent progress in operative methods, the morbidity and mortality of PD remain high. Therefore, establishment of less invasive treatments with precise diagnosis of AoV tumor is needed. Our treatment strategies for AoV tumor are determined according to the clinical practice guidelines for the management of biliary tract cancers (the 2nd ed
ition) and current Japanese insurance medical system. All the patients of AoV tumor are performed EUS and IDUS preoperatively. First, endoscopic or surgical papillectomy for the preoperative diagnosis of AoV adenoma. Second, segmental resection of the 2nd portion of duodenum for Tis or T1a without pancreatic duct and bile duct invasion. Third, laparoscopic PD for Tis or T1a with pancreatic duct and bile duct invasion. Forth, open PD with regional lymph node dissection for T1b (infiltrate to the sphincter of Oddi) or more depth of invasion. Medical records of 67 consecutive patients who underwent resection of AoV tumor between January 2006 and November 2018 at Kyushu University Hospital, were retrospectively reviewed. Fifty-one patients (76%) underwent open PD with regional lymph node dissection. The remaining 16 patients underwent endoscopic papillectomy in 10 (15%), segmental resection of the 2nd portion of duodenum in 1 (1%) and laparoscopic PD in 5 (8%) patients, respecti
vely. Among these 16 patients, two patients had pancreatic fistula (grade B) after laparoscopic PD, and one had bleeding after endoscopic papillectomy. Pathological diagnoses were adenomas in 11 (endoscopic papillectomy in 10 and laparoscopic PD in 1) and Tis in 5 (segmental resection of the 2nd portion of duodenum in 2 and laparoscopic PD in 3). We herein present the technical procedure and our treatment strategies for AoV tumor. .
1314. Mizuuchi Y, Fujita H, Nagayoshi K, Nagai S, Nakamura M, The role of surgical management for metastatic colorectal cancer, International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists (IASGO) Continuing Medical Education: Advanced Post-Graduate Course in Tokyo 2019, 2019.07, Background: Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum (JSCCR) guideline 2019 recommended curative resection both of the primary lesion and the distant metastases if both the distant metastases and the primary tumor are resectable without residual disease in StageIV colorectal cancer (CRC). However, there is no consensus on the effects and the timing of surgical management for primary tumor and metastases. Objective: We elucidated the prognostic impact of surgery for primary lesion and investigated individualized therapeutic strategy in Stage IV CRC patients.Methodology: Between August 2010 and December 2017, Stage IV CRC patients underwent resection of primary lesion were included in this study. This is a retrospective study examined clinicopathological findings.Results: A total of 98 patients were included, of whom 89 (90.8%) performed laparoscopic surgery and 7 patients converted the open surgery. The gender was 44 male and 54 female a
nd median age was 62(18-86). Median survival time is 18 months and progression-free survival is 12 months. Surgery for metastatic site performed in 53 patients (23 synchronous metastasectomy and 30 metachronous metastasectomy). In terms of survival prognosis, overall survival [54 vs 26months (median), p=0.0001] and progression free survival [40 vs 12months (median), p<0.0001] was significantly better in the metastasectomy group. There is no statistical difference in the timing of metastasectomy.Conclusion: Curative resection of primary tumor and metastases will provide better prognosis in Stage IV CRC patients. Interval chemotherapy or watch and wait strategies possibly enable us to select the patients with better.
1315. Miyasaka Y, Ohtsuka T, Mori Y, Nakata K, Endo S, Kozono S, Watanabe Y, Abe Y, Nishihara K, Kawamoto M, Nakamura M, Multi-institutional survey of short-term outcomes of laparoscopic liver resection, The 2nd World Congress of the International Laparoscopic Liver Society, 2019.05, Objectives: Laparoscopic liver resection (LLR) has become one of the standard options for the treatment of liver tumors. To grasp the current situation of LLR in a regional area in Japan, multi-institutional survey was conducted.Methods: Three board certified training institutions of Japanese Society of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery in Fukuoka prefecture participated in this study. The data of characteristics, type of operation and postoperative outcomes of the patients who underwent LLR in those institutions were collected.Results: Since 2000, 243 patients underwent LLR. There were 146 male and 97 female with the median age was 70 (28-88). There were 232 patients with Class A of Child-Pugh classification, and 11 with Class B. Ninety patients (37%) had a past history of abdominal surgery. Diagnoses of liver tumors included hepatocellular carcinoma in 128 patients, metastatic tumor in 86, cholangiocellular carcinoma in 12, and others in 17. The
numbers of lesions were 1 in 213 patients, 2 in 27 patients and 4 in 2 patients. Operation procedures included partial hepatectomy in 187 patient, segmentectomy in 2, left lateral sectionectomy in 31, right posterior sectionectomy in 5, right anterior sectionectomy in 1, left medial sectionectomy in 1, left hepatectomy in 14 and right hepatectomy in 2. Open conversion was required in 15 patients (6%). Median operation time was 208 min (30-828) and median blood loss was 75ml (0-2860). Postoperative complication (- Clavien-Dindo 3) was recognized in 9 patients (4%). Median postoperative hospital stay was 10 days (3-74).Conclusion: The results of the current multi-institutional survey suggests that LLR is satisfactorily performed as an option of the treatment of liver tumors..
1316. Miyasaka Y, Ohtsuka T, Kimura R, Mori Y, Nakata K, Nakamura M, Neoadjuvant chemotherapy using gemcitabine plus nab-paclitaxel for borderline resectable
pancreatic cancer improves prognosis as well as facilitates surgery, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1317. Miyasaka Y, Ohtsuka T, Kimura R, Mori Y, Nakata K, Nakamura M, Impact of Neoadjuvant Chemotherapy with Gemciabine Plus Nab-paclitaxel on the Treatment for Borderline Resectable Pancreatic cancer, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: Accumulation of evidence suggests that neoadjuvant treatment for borderline resectable pancreatic cancer (BRPC) improves margin-negative (R0) resection rate and prognosis. Gemcitabine plus nab-paclitaxel (GnP), which is a widely accepted regimen for unresectable pancreatic cancer, was reported to show remarkable tumor shrinkage. The purpose of this study was to evaluate the efficacy of neoadjuvant chemotherapy using GnP for BRPC. Methods: The medical records of patients who underwent treatment of BRPC were retrospectively reviewed. Patients who received neoadjuvant chemotherapy using GnP (GnP group) and those who underwent up-front surgery (UFS group) were selected, and comparative analyses of patient characteristics, perioperative and long-term outcomes were compared between the GnP and UFS groups were performed. Results: Sixty nine BRPC patients were treated between 2010 and 2017. Among them, 31 patients were in the GnP group, and 26
patients were in the UFS group comprised 26. The patients’ characteristics were mostly comparable between 2 groups, while arterial involvement was more frequent in the GnP group (87 vs. 23%, p<0.0001). Twenty-seven of the 31 patients (87%) in the GnP group underwent resection. The GnP group showed a significantly shorter operation time (429 vs. 509.5 min, p=0.0068), less blood loss (760 vs. 1342 ml, p=0.0115), and a higher R0 resection rate (100% vs. 77%, p=0.0100) than the UFS group. No treatment-related mortality was recognized, and postoperative complications and the hospital stay were comparable between the two groups. GnP group showed significantly longer disease-free survival time and overall survival time than the UFS group (median disease free survival time: 633 vs. 170 days, p=0.0018 and median overall survival time: 838 vs. 373 days, p=0.0024). Conclusions: It was suggested that neoadjuvant chemotherapy using GnP for BRPC improves patients’ progno
sis as well as facilitates surgery. Neoadjuvant chemotherapy using GnP is a promising option of the treatment for BRPC..
1318. Miki M, Oono T, Fujimori N, Takaoka T, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Nakamura M, Ito T, Ogawa Y, Gene Expression Signature Predicts Postoperative Recurrence of G1/G2 Pancreatic Neuroendocrine Tumors, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
1319. Mei T, Noguchi H, Tsuchimoto A, Kaku K, Okabe Y, Nakamura M, One-Year Outcome of Everolimus with Standard-Dose Tacrolimus Immunosuppression in de novo ABO-Incompatible Kidney Transplantation, 16th congress of the asian society of transplantation(CAST2019), 2019.09.
1320. Mei T, Noguchi H, Hisadome Y, Kaku K, Nishiki T, Tsuchimoto A, Okabe Y, Nakamura M, Risk factors for hepattitis B virus (HBV) reactivation after kidney transplantation in occult HBV carriers.
, 16th congress of the asian society of transplantation(CAST2019), 2019.09, Background: Hepatitis B virus (HBV) reactivation is associated with complications and adverse outcomes in patients with clinically resolved HBV infection who are seronegative for hepatitis B surface antigen (HBs Ag), and seropositive for hepatitis B core antibody (HBc Ab) and/or hepatitis B surface antibody (HBs Ab) before kidney transplantation (KT). We explored the outcomes of and risk factors for HBV reactivation after KT in the patients with resolved HBV infection.Methods: We retrospectively analyzed 52 patients with resolved HBV infection who were HBV-DNA negative. HBV-DNA after kidney transplantation were evaluated, and the occurrence of HBV reactivation and outcomes were monitored.Results: Among the 52 patients, the mean age was 57.2 (I1(B 10.8 years. The median HBc Ab titer was 12.8 (interquartile range, 4.6?42.6) cut off index, and five (9.6%) cases of HBV reactivation occurred. No patients developed graft loss and died due to HBV react
ivation. In the multivariate analyses, the HBc Ab titer and age were independent risk factors for HBV reactivation (p=0.0486 and p=0.0381, respectively). No significant differences were found between graft survival and the presence or absence of HBV reactivation.Conclusion: Our study revealed that the HBc Ab titer and age were independent risk factors for HBV reactivation in patients with resolved HBV infection after KT. Being patients with resolved HBV infection did not appear to be associated with patient or graft survival, regardless of whether HBV reactivation occurred as shown by serial monitoring of HBV-DNA..
1321. Kurata K, Kubo M, Yuan Y, Harada Y, Takafumi morisaki, Shimazaki A, Hayashi S, Kawaji H, Kaneshiro K, Yamada M, Kai M, Nakamura M, Tumor Mutational Burden in Japanese Patients with Triple Negative Breast Cancer, The 42nd San Antonio Breast Cancer Symposium, 2019.12, Background: Immune checkpoint inhibitors (ICIs) has become a new promising treatment in the field of cancer therapy. Therefore, it is important to identify predictors of effect for ICIs in breast cancers (BC). PD-L1 expression and the abundance of TILs were known to be related to tumor mutational burden (TMB). TMB is associated with clinical benefit to ICIs in patients with melanoma, lung and colon cancer. However, the significance of TMB is unclear in BC. In this study, we assessed TMB using the TruSightOncology 500 panel (TSO500) (Illumina, San Diego), which the US Food and Drug Administration had designated as a breakthrough device, and identify characteristics of higher TMB tumors in triple negative breast cancer (TNBC), one of the most clinically aggressive subtypes. Methods: This study included 30 patients with primary TNBC underwent resection without neoadjuvant chemotherapy. DNA was extracted from FFPE tissue. Next-generation sequencing as
say was performed by using the TSO500. The DNA of 523 genes for assessment of small variants, as well as biomarkers related to response to immunotherapy, such as TMB and MSI. TMB was measured in synonymous and/or non-synonymous mutation (mut) per megabase (mb). Total TMB levels were divided into three groups: low (1-5 mut/mb), intermediate (int) (6-19 mut/mb), and high (-20 mut/mb). PD-L1 were assessed in IHC staining and PD-L1 positivity was defined as PD-L1 expression in -1% of tumor cells. TILs were assessed in HE staining and TILs were defined as TILs-high for -50% stromal TILs and TILs-low for <50% stromal TILs. Results: The median age of patients was 63 years old (range: 32-81). The median TMB was 8.56 mut/mb (2.35-14.22). Among the 30 tumors, 8 (26.7%) were TMB-low, 22 (73.3%) were TMB-int, and none was TMB-high. TMB-int tumors had more aggressive features than TMB-low tumors. In TMB-int tumors, nuclear grade 3 were 72.7%, high labeling index
of Ki-67 (-20%) were 54.5%, and PD-L1 positivity on tumor cells were 68.2%. Whereas, PD-L1 positivity were 25.0% in TMB-low tumors (p=0.03). TILs-high were 72.7% in TMB-int and TILs-low were 75.0% in TMB-low (p=0.02). Twelve patients in TMB-int (54.5%) and 1 patient in TMB-low (12.5%) were treated by anthracycline based chemotherapy as an adjuvant chemotherapy. Six patients with TMB-int had recurred within 5 years and 3 of them died. Meanwhile, no one with TMB-low had recurred and died.Conclusions: Findings of our study demonstrated that higher TMB in TNBC might be a poor prognostic factor. We could expect this breakthrough device to be useful for the treatment strategy in patients with TNBC..
1322. Kurata K, Kubo M, Mori H, Kawaji H, Motoyama Y, Kuroki L, Yamada M, Kaneshiro K, Kai M, Nakamura M, , Microsatellite Instability in Triple Negative Breast Cancers, 第27回日本乳癌学会学術総会, 2019.07.
1323. Kubo S, Nagao S, Shindo K, Mori Y, Miyasaka Y, Nakata K, Otsuka T, Nakamura M, Laparoscopy-Assisted Middle Pancreatic Body-Preserving Subtotal Pancreatectomy for Multiple Pancreatic Neuroendocrine Tumors, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
1324. Kimura R, Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Risk Factors of Early Recurrence After Resection for Resectable Pancreatic Cancer., 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06, BackgroundPancreatic cancer(PC) has one of the poorest prognosis among digestive cancer and is extremely difficult to cure. The only curative treatment is complete surgical resection. The current standard of care for resectable PC is surgery-first followed by adjuvant chemotherapy. Even after potentially curative resection, most patients develop local recurrence or distant metastasis, and the early recurrence after resection is often found. The aim of this study was to identify risk factors for early recurrence. Materials and MethodsWe reviewed 152 patients who underwent pancreatoduodenectomy for resectable PC, treated by the surgery-first approach in a Kyushu University Hospital between 2007 and 2016. We defined recurrence within 6 months after surgery as early recurrence. We divided the patients into early recurrence group and non- early recurrence group. We compared the clinicopathological factors among the two groups. ResultOf the patients who
underwent surgical resection, 39 (23.5%) had postoperative recurrence within 6 months after surgery. Patients in the early recurrence group had a significantly larger tumor size (≧ 35mm) and higher R1 resection rate. We classified patients into a high-risk group (2 risk factors), a middle-risk group (1 risk factor) and low-risk group (no risk factors). Disease free survival (DFS) of the patients in the high-risk group (median: 174 days, 5y-DFS: 0%) was significantly worse than that of the patients in no risk group (median: 907 days, 5y-DFS: 34.8%) and middle risk group (median: 483 days, 5y-DFS: 5.2%) (P<0.001). Furthermore the overall survival (OS) of the patients in the high-risk group (median: 328 days, 5y-OS: 10.5%) were significantly worse than that of the patients in no risk group (median: 1117days, 5y-OS: 43.7%) and middle risk group (median: 785 days, 5y-OS: 21.6%) (P<0.001).Conclusion The results suggest that R1 resection and large tumor are predictor
s of early recurrence and unfavorable prognosis after resection for resectable PC. For the treatment of resectable PC with large tumor or close to resection margin, multidisciplinary therapy including neoadjuvant treatment may be necessary instead of surgery first approach..
1325. Kimura R, Miyasaka Y, Mori Y, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Clinicopathological Predictive Factors for Early Recurrence in Resectable Pancreatic Cancer, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: Pancreatic cancer(PC) has one of the poorest prognosis among digestive cancer and is extremely difficult to cure. The current standard of care for resectable PC is surgery-first followed by adjuvant chemotherapy. Our patients have often experienced early recurrence after curative resection for PC. We aimed to evaluate the use of preoperative clinicopathological parameters as predictive risk factors for early recurrence of PC. Materials and Methods: We reviewed 215 patients who underwent pancreatoduodenectomy for resectable PC, treated by the surgery-first approach in a Kyushu University Hospital between 2007 and 2016. We defined recurrence within 6 months after surgery as early recurrence. We divided the patients into early recurrence group and non- early recurrence group. We compared the clinicopathological factors among the two groups. Results: Of the patients who underwent surgical resection, 45 (21.0%) had postoperative recurrence
within 6 months after surgery. In univariate and multivariate analysis, patients in the early recurrence group had a significantly larger tumor size (≧ 30mm) and higher R1 resection rate. We classified patients into a high-risk group (2 risk factors), a middle-risk group (1 risk factor) and low-risk group (no risk factors). Overall survival (OS) of the patients in the high-risk group (median: 11.8 months, 5y-OS: 14.1%) were significantly worse than that of the patients in no risk group (median: 48.3 months, 5y-OS: 48.2%) and middle risk group (median: 19.8 months, 5y-OS: 18.7%) (P<0.001).Conclusion: Our results showed that large tumor and R1 resection are independent predictors of early recurrence and poor prognosis after resection for resectable PC. We think that multidisciplinary therapy including neoadjuvant treatment should be considered in high risk patients. .
1326. Kawaji H, Kubo M, Yamashita N, Harada Y, Shimazaki A, Hayashi S, Kurata K, Yamada M, Kaneshiro K, Kai M, Baba E, Oda Y, Nakamura M, , A prospective evaluation of comprehensive tumor profiling busing a targeted Next-generation sequencing for Japanese breast cancer patients, The 42nd San Antonio Breast Cancer Symposium, 2019.12.
1327. Kawaji H, Kubo M, Motoyama M, Shimazaki A, Hayashi S, Kurata K, Yamada M, Kaneshiro K, Kai M, Nakamura M, Functional analysis of tumor infiltrating lymphocytes in triple negative breast cancer focusing on granzyme B, ESMO Congress 2019, 2019.09.
1328. Kaku K, Noguchi H, Okabe Y, Nakamura M, Results of pancreas transplantation without anticoagulation therapy, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1329. Kaku K, Noguchi H, Okabe Y, Nakamura M, Preoperative Muscle Volume Predicts Graft Survival After Pancreas Transplant, 1st Congress of Asian Pancreas and Islet Transplant Association, 2019.02, Background. Several studies have suggested that decreased muscle volume is associated with attenuation of immune function. The recipient’s immune system is responsible for rejection of transplanted organs, which is a major cause of graft loss after transplantation.We aimed to determine whether muscle volume is correlated with graft survival after pancreas transplantation (PT).Methods. Forty-three patients underwent PT for type 1 diabetes mellitus at our institution from August 2001 to May 2016. The quantity of skeletal muscle was evaluated using the psoas muscle mass index (PMI). The correlation between PMI and outcome after PT was assessed.Results. A total of 32 and 11 recipients underwent simultaneous pancreasekidneytransplantation (SPK) and PT alone/pancreas after kidney transplantation,respectively. Patients with a surviving graft showed a significantly lower PMI than those with graft loss (P . .0451). We divided the recipients into two
groups according to the PMI cutoff values, which were established using receiver operating characteristic curves. The cumulative graft survival rate was significantly higher in patients with a low PMI (P . .0206). A multivariate Cox regression analysis revealed that a low PMI (P . .0075) is an independent predictive factor for better graft survival. A low PMI was not a significant predictive factor for acute rejection, but was an independent predictive factor for graft survival after the first acute rejection (P . .0025).Conclusions. Our data suggest that muscle volume could be a predictor of graft survival after PT..
1330. Kaku K, Noguchi H, Okabe Y, Mori Y, Nakata K, Miyasaka Y, Ohtsuka T, Nakamura M, , Surgical resection of liver, pancreas and lung metastases after resection of a huge leiomyosarcoma, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1331. Kai M, Kubo M, Mori H, Kurata K, Kawaji H, Kaneshiro K, Yamada M, Nakamura M, Functional mechanism on tumor-infiltrating lymphocytes in triple-negative breast cancer, 16th St. Gallen International Breast Cancer Conference, 2019.03.
1332. Iwamoto C, Ohuchida K, Ando Y, Shinkawa T, Ohtsubo Y, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Miyawaki K, Ohtsuka T, Akashi K, Eto M, Nakamura M, BM-Derived Cells Destruct Basement Membrane and Induce Local Invasion of Pancreatic Cancer, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: The tumor microenvironment is diverse depending on the carcinoma. In gastric cancer, it has been reported that bone marrow (BM)-derived cells invade tumor tissues by local inflammatory reaction, form inflammatory microenvironment and produce cytokines and growth factors, leading to promoting carcinogenesis. In pancreatic cancer, mesenchymal stem cells-derived tumor stroma seems to promote tumor development. However, involvement of BM-derived cells on tumor progression and its mechanism remains unclear. We aimed to investigate its involvement in the remodeling of microenvironment and pancreatic cancer progression.Methods & Results: Mouse models of allogeneic BM transplantation using newborn KC/ KPC mice were established. KC recipients’ pancreas didn’t turn cancerous, but BM-derived GFP+ cells were engrafted around acinar cells with atrophy. In KPC recipients’ pancreas, BM-derived multilineage hematopoietic cells wer
e accumulated at invasive front, and especially the localization of macrophages including TAM or aSMA+ cells were similar to GFP+ cells. Then, human pancreatic cancer cells (PCCs) co-injected with peripheral blood (PB)-derived macrophages grew invasively in xenotransplantation models. PB-derived macrophages destructed basement membrane than pancreatic stellate cells (PSCs). We investigated the involvement of PB-derived macrophages in the invasive capability of PCCs, and found that the specific subpopulation of those cells led the invasion of PCCs similar to PSCs known as a leading cell in the invasion. Some PB-derived macrophages treated with PCCs supernatant expressed PSC marker.Conclusion: The present data suggest that BM-derived cells recruited to pancreas in the pancreatic carcinogenesis are involved in invasion of PCCs, and also that the specific subpopulation of BM-derived macrophages transformed into PSC-like cells and acted as leading cells in the invasion of pancrea
tic cancer..
1333. Iwamoto C, Ohuchida K, Ando Y, Shinkawa T, Ohtsubo Y, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Miyawaki K, Akashi K, Eto M, Nakamura M, BM-derived multilineage hematopoietic cells that constitute tumor microenvironment lead invasion of pancreatic cancer, 第78回日本癌学会学術集会, 2019.09, In pancreatic cancer, mesenchymal stem cells-derived tumor stroma seems to promote tumor development. However, involvement of BM-derived cells on tumor progression and its mechanism remains unclear. We aimed to investigate its involvement in the remodeling of microenvironment and pancreatic cancer progression.To establish allogeneic models, BM-derived GFP+ cells were intravenously transplanted into newborn KC/ KPC mice after sublethal irradiation. KC recipients’ pancreas didn’t turn cancerous, but GFP+ cells were engrafted around atrophied acinar cells. In KPC recipients’ pancreas, BM-derived immune cells were accumulated at invasive front, and a few GFP+aSMA+ cells were detected. Invasive capacity of pancreatic cancer cells (PCCs) co-cultured with BM-derived macrophages significantly increased. BM-derived cells acted as leading cells. Some BM-derived macrophages treated with PCCs supernatant expressed pancreatic stellate cell
(PSC) marker and promoted several cytokines production.The present data suggest that BM-derived cells recruited to pancreas before carcinogenesis induced pancreatic cancer progression, and also that some BM-derived macrophages transformed PSC-like cells..
1334. Ikenaga N, Ohtsuka T, Watanabe Y, Mori Y, Nakata K, Nakamura M, For Establishment of Laparoscopic Pancreatoduodenectomy, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
1335. Hisadome Y, Noguchi H, Araki T, Mei T, Kaku K, Okabe Y, Oda Y, Nakamura M, Association of pretransplant BKV antibody status with BKV infection after kidney transplantation: a prospective cohort pilot study of 47 transplants, 16th congress of the asian society of transplantation(CAST2019), 2019.09, Objectives: Prevention and early detection of BK polyomavirus (BKV) infection is important for long-term kidney graft survival; hence, pretransplant screening methods are essential to identify recipients at high risk. This study investigated the association of pretransplant donor and recipient BKV antibody status with the occurrence of post-transplant BKV infection. Methods: We prospectively enrolled 47 adult living-donor kidney transplant pairs from December 2014 to January 2016. Recipient and donor pretransplant BKV antibody titer was measured by hemagglutination inhibition (HI) test. Donor and recipient median HI titer of 1:20 was used as a cutoff to define seropositivity. Recipients were divided into two groups [BKV antibody donor-seropositive/recipient-seronegative (D+/R-) and non-D+/R-]. Urinary cytology was used to screen for BKV infection. Plasma polymerase chain reaction testing for BKV DNA was utilized when decoy cells in
urine were persistently detected.Results: Nine (19.2%) of 47 patients belonged to the D+/R- group. Decoy cells were observed in 32 recipients (68.1%) during follow-up. BK viremia occurred in three (6.4%) cases. The maximum decoy cell count was significantly higher in the D+/R- group than in the non-D+/R- group (P=0.0002). Decoy-cell-free survival was significantly shorter in the D+/R- group (P=0.0220). Multivariate analysis identified only BKV antibody serostatus as an independent risk factor for decoy cell appearance (P=0.0491). Conclusions: Pretransplant donor and recipient BKV antibody status was associated with higher maximum decoy cell count and shorter decoy-cell-free survival after kidney transplantation..
1336. Harada Y, Kubo M, Mori H, Kai M, Yamada M, Kurata K, Kawaji H, Kaneshiro K, Hayashi S, Shimazaki A, Takafumi morisaki, Yamaguchi R, Arima N, Nishimura R, Okido M, Nakamura M, PD-L1 expression of tumor infiltrating immune cells has potential as a biomarker in triple-negative breast cancers, The 42nd San Antonio Breast Cancer Symposium, 2019.12.
1337. Guan W, Nakata K, Ohuchida K, Sagara A, Endo S, Ando Y, Yan Z, Matsumoto S, Shinkawa T, Ohtsubo Y, Iwamoto C, Moriyama T, Ikenaga N, Shindo K, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, A Novel Target That Required for Autophagy, Associated With Activation of Pancreatic Stellate Cells, Promotes Pancreatic Cancer Progression, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
1338. Fujii T, Okusaka T, Nakamura M, Kishiwada M, Isaji S, Okazaki K, Update General Rules and Guidelines for Pancreatic Cancer, 第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2019.06.
1339. Fujii A, Masuda T, Kuramitsu S, Kitagawa A, Noda M, Tsuruda Y, Matsumoto Y, Ohtsu H, Uchida H, Ohtsuka T, Nakamura M, Mimori K, , ASAP2, a Downstream of Src Pathway is a Brand-New Molecular Target of Pancreatic Cancer, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: ASAP2 is a type of ADP-ribosylation factor GTPase-activating protein, which forms a stable complex with Src and functions as a downstream target of Src pathway that promotes proliferation and invasion of cancer cells. Here we investigated how ASAP2 affects the malignant phenotype of PC.Methods: We examined the ASAP2 expression in 176 cases of PC using TCGA dataset and immunostaining. To explore biological effect of ASAP2, proliferation, cell cycle, and migration assay were performed in vitro. We further examined which pathway ASAP2 affects in development of pancreatic cancer.Results: ASAP2 expression is higher in PC compared to normal tissue and the high expression group showed poorer prognosis significantly. Immunostaining showed high expression of ASAP2 in PC cells. Depletion of ASAP2 by siRNA and knockout using a CRISPR/Cas9 showed a significant decrease of colony formation ability, cell proliferation, cell cycle progression, migrat
ion activity, and phosphorylation of Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) of PC cells.Conclusions: ASAP2 contributes to malignant phenotype of PC by activating migration activity and proliferation through promotion of cell cycle progression possibly via activation of EGFR..
1340. Araki T, Noguchi K, Kaku K, Okabe Y, Nakamura M, Hand-assisted laparoscopic versus hand-assisted retroperitoneoscopic living-donor nephrectomy: a retrospective, single-center, propensity-score analysis of 840 transplants using two techniques, 16th congress of the asian society of transplantation(CAST2019), 2019.09, Objectives: Living-donor kidney transplantation (LDKT) is the most realistic option to reduce donor shortages for patients with end-stage kidney disease. Hand-assisted laparoscopic donor nephrectomy (HALDN) and hand-assisted retroperitoneoscopic donor nephrectomy (HARDN) have been undertaken at our institute. We compared these two surgical procedures with respect to donor outcome and the graft function of recipients.Methods: We reviewed data from 840 consecutive live-donor kidney transplants from October 2003 to April 2019. Propensity scores were calculated for each patient using bivariate logistic regression.Results: After propensity-score matching, the two groups each contained 205 patients. Donors in the HALDN group had a longer procedure time (217 min, P < 0.0001), less estimated blood loss (51 mL, P < 0.0001), lower serum levels of C-reactive protein at postoperative day (POD)1 (7.9 mg/dL, P < 0.0001) than those in the HARDN group. T
here were 21 modified Clavien-classifiable complications among the study groups. A significantly higher conversion to open surgery was noted in the HARDN group (P = 0.0181) than in the HALDN group, but there was no significant difference in the prevalence of complications in either group. There was no significant difference in the estimated glomerular filtration rate of recipients at POD14 between the two groups.Conclusions: Safety and early graft function of HALDN in LDKT are comparable to or even better than that of HARDN..
1341. Ando K, Ohuchida K, Otsubo Y, Sagara A, Kibe S, Takesue S, Nakayama M, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, Neeroptosis in Pancreatic Cancer Promotes Cancer Cell Migration and Invasion by Release of CXCL5, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
1342. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 川地眸, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 水内祐介, 甲斐昌也, 石井加奈子, 小川昌宣, 中村雅史, Impact of risk assessment for hereditary tumors and development of surveillance systems using the multi-gene panel (myRisk), 日本人類遺伝学会第65回大会, 2020.11, <背景>従来、遺伝性腫瘍は、病歴や家族歴から疑い、診断を行うことは可能であったが、その結果を治療や予防へ結びつけることは困難であった。2018年オラパリブが本邦で保険収載され、それに伴うコンパニオン診断であるBRACAnalysisが承認されたことにより、診断に応じた医療を提供することが可能となった。そして近年、次世代シークエンサーを用いて複数の遺伝子変異を網羅的に解析することが可能となり、2019年がん遺伝子パネル検査が保険収載された。がん遺伝子パネル検査では、多遺伝子の解析を包括的に行うため一定数の二次的所見(SF)を生じうる。生殖細胞系列遺伝子パネルmyRiskを用いて、乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、膵癌、悪性黒色腫、子宮癌などの主要な8つの癌腫に関係する、35遺伝子を一度に解析し、発症リスクを包括的に評価した。<対象>研究・臨床として施行した血液がんを除くがんゲノム遺伝子パネル検査334件のうち、SFが疑われエキスパートパネルで結果開示を推奨された5例と、家族歴や既往歴より遺伝性腫瘍を疑った16例を対�� ]$H$7$?!#!c7k2L!d2019年6月から2020年3月まで、21例にmyRiskを行い、7例に病的変異を認めた。病的変異はBRCA15例、MSH6 1例、TP531例であった。病的変異を認めた7名すべてに遺伝カウンセリングを施行し、BRCA1に病的変異を認めた5名のうち2名はリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を検討中である。<結語>生殖細胞系列の病的変異を明らかにすることは、予防や早期の医療介入が可能という点で、患者本人やその血縁者にとって有益である。さらに多遺伝子パネルによって一度に検査を行うことは、浸透率の低い遺伝子変異も網羅的に拾い上げることが可能となり、時間的・経済的・心理的な負担の軽減につながると考える。得られた遺伝情報に対して、遺伝カウンセリングやサーベイランスが重要となるが、各診療科と連携し横断的に体制を構築することに取り組んでいる。.
1343. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 島崎亜希子, 原田由利奈, 川地眸, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 甲斐昌也, 石井加奈子, 大塚隆生, 中村雅史, 生殖細胞系列遺伝子パネル(myRisk)を用いた遺伝性腫瘍のリスク評価の意義, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, <はじめに>近年、遺伝性腫瘍を取り巻く環境は激変し、生殖細胞系列のコンパニオン診断を必須とするOlaparibの登場やがんゲノム医療による二次的所見を避けて通れない時代に突入した。本邦では、多遺伝子パネル検査としてOncoGuide NCC オンコパネルシステム、FoundationOne CDx (F1)が2019年6月に保険収載され、二次的所見(SF)への対応は大きな問題である。今回我々は、研究として行ったF1の結果から遺伝性腫瘍が疑われた患者に対し、Myriad社最新の生殖細胞系列遺伝子パネルmyRisk (MR)を用いて遺伝性腫瘍のリスク評価を行った。MRは、乳癌、膵癌、大腸癌など8つの癌腫の35遺伝子を一度に解析することが可能である。<対象>F1 を施行した205例は、乳癌109例、大腸癌26例、膵癌17例等の多種の癌腫を含んだ。事前にコンパニオン診断または遺伝性腫瘍の診断として遺伝学的検査を施行していた30例は除外した。<結果>米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACGM)推奨の59遺伝�� ;R$r;29M$KSFの開示を行い、54例に遺伝カウンセリングを施行した。以下の3症例がMRを受け、2例は検討中であるた。<症例1>37歳女性、左乳癌術後。母親や叔母3名に乳癌・卵巣癌の家族歴あり。術後1年で乳癌肺転移の診断となった。<症例2>66歳女性、膵頭部癌。48歳時に左乳癌の既往歴と、叔母3名に乳癌家族歴あり。<症例3>68歳男性、上行結腸癌。母に皮膚癌の家族歴なしあり。それぞれ切除標本(症例1:肺)をF1に提出し、いずれにもSFが疑われた。特に、症例3はMSI-High、免疫染色でMLH1, PMS2の欠損を認め、MSI-HighでありLynch症候群が疑われた。MRにての結果では、症例1, 2はにBRCA1 (症例1:c.190T>C、症例2:c.188T>A)にの病的変異 (1:c.190T>C、2:c.188T>A)を認め、症例3には病的変異を認めなかった。<結語>開示すべきSFは、患者本人および血縁者に有益で、確実な病的変異であるべきである。し�� ?$,$C$F!"?.Mj@-$N9b$$MRを用いて包括的に遺伝性腫瘍のリスクを評価するとともにことは重要で、さらに現在各科横断的にサーベイランス体制を構築すべく現在取り組んでいる。.
1344. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 川地眸, 森瞳美, 金城和寿, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, HBOCを疑う乳がん既発症者へのBRCA1/2遺伝学的検査の対象拡大における取り組みと課題, 第24回バイオ治療法研究会学術集会, 2020.12, <背景>
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome、HBOC)に対する検査・診療は、従来年齢や家族歴などからHBOCを疑う場合に自費で行われて来た。2018年HER2 陰性進行再発乳がんに対しオラパリブが保険適応となる過程で、遺伝学的検査も保険適応となったが、遺伝カウンセリング、予防手術、サーベイランス、未発症者への対応など多くの課題が浮き彫りとなった。
2020年4月HBOCを疑う乳がん既発症者に対して、BRCA1/2遺伝学的検査が保険適応となり、HBOCに対しリスク低減乳房切除術・乳房再建術、リスク低減卵管卵巣切除術、サーベイランスの乳腺MRI検査が保険収載された。今後は、積極的にBRCA遺伝学的検査を提示する機会が増えることが予想されるが、まだその実態は十分に把握できていない。

<対象>2014年4月から2020年8月までの手術症例のうち、乳房悪性腫瘍手術を施行した884名を対象とした。
<結果>884名のうち、新たに遺伝学的検査の基準に該当するのは335名(37.89%)であった。
該当患者には、家族歴のある患者186名(21%)、45歳以下の発症166名(19%)、60歳以下のトリプルネガティブ乳癌47名(5.3%)、2つ以上の原発性乳癌45名(5.1%)卵巣癌既往5名(0.6%)、男性乳癌1名(0.1%)を含み、複数の項目に該当する患者は、84名であった。
<結語>
手術時HBOCを疑う対象は37.89%(335/884)に上り、すでに潜在的に多くの患者が存在する。HBOCが確定した患者に対しては、リスク低減手術、サーベイランスという選択肢を提示できる。
一方で、本人や血縁者の心理的負担を考慮し、遺伝カウンセリングなど慎重な対応が必要である。他医療機関との連携を含め、臨床遺伝医療部を中心に外科・放射線科・産婦人科・病理科によるHBOCチームが発足し、診療科横断的に診療を行う新たな体制作りに取り組んでいる。BRCA1/2遺伝学的検査の対象が急増する可能性があり、人材育成は急務である。
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1345. 林早織, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 森崎隆史, 金城和寿, 川地眸, 倉田加奈子, 森瞳美, 水内祐介, 中村雅史 , 遺伝性腫瘍リスク評価における生殖細胞系列遺伝子パネル(myRisk)の意義, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10, <はじめに>近年、遺伝性腫瘍を取り巻く環境は大きく変貌した。従来、若年、多発、家族歴をキーワードに拾い上げていた時代から、生殖細胞系列遺伝子変異のコンパニオン診断を必須とするオラパリブの登場やがんゲノム医療による二次的所見(SF)を避けて通れない時代となった。今回我々は、がんゲノム遺伝子パネル検査の結果を含む遺伝性腫瘍が疑われたケースに対し、生殖細胞系列遺伝子パネルmyRisk(MR、Myriad社)を用いて遺伝性腫瘍のリスク評価を行った。MRは、乳癌、膵癌、大腸癌、胃癌、卵巣癌、前立腺癌を含む8つの主要な癌腫の35遺伝子を一括して解析し、発症リスク、また家族のリスクを評価して、今後のリスクマネージメントを提示する。<対象>研究・臨床として施行した血液がんを除くがんゲノム遺伝子パネル検査334件のうち、 SFが疑われエキスパートパネル(EP)で結果開示を推奨された4例と、家族歴や既往歴より遺伝性腫瘍を疑った5例を対象とした。<結果>EPでは、米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)推奨の59遺伝子を�� 29M$KSF開示の推奨を行った。計9症例がMRを受け、うち1例を除いて乳癌の既往があり、以下の3例でBRCA1に病的変異を認めた。症例1(c.190T>C):37歳女性、左乳癌術後。母親や叔母3名に乳癌・卵巣癌の家族歴あり。術後1年で診断目的に肺部分切除を施行し、乳癌肺転移の診断となった。症例2(c.188T>A):66歳の女性。膵頭部癌の診断で術前化学療法の後、膵頭十二指腸切除術を施行した。48歳時に左乳癌の既往歴と、叔母3名に乳癌家族歴あり。症例3(c.81-lG>A):64歳女性。右炎症性乳癌に対して、術前化学療法の後切除術を施行した。TACでPDもCBDCAが奏効した。術後約4年が経過し、明らかな再発所見は見られない。49歳時に胃癌の既往歴あり。乳癌・卵巣癌の家族歴なし。<結語>開示すべきSFは、すべてEPで議論され、患者本人および血縁者の健康管理に有益な所見で、病的変異であることが確実であるべきとした。MRを用いて包括的に遺伝性腫瘍のリスクを評価し、その結果に基づいて�� 5!<%Y%$%i%s%9$N$?$a$N3F2JO"7H!"M=KI
1346. 友杉隆宏, 大塚隆生, 谷口隆之, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, IPMN由来浸潤癌に対する術後補助化学療法の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1347. 野口彰子, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, 当科における十二指腸LECSの検討, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1348. 野口彰子, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, 術前診断が困難であった前立腺癌胃転移の1例, 第116回日本消化器病学会九州支部例会, 2020.12.
1349. 野口彰子, 森山大樹, 大内田研宙, 松吉隆仁, 進藤幸治, 仲田興平, 永井俊太郎, 中村雅史, 十二指腸下行脚に発生した胃型腫瘍に対して腹腔鏡内視鏡合同手術を施行した一例, 第82回日本臨床外科学会総会 , 2020.10.
1350. 野口浩司, 土本晃弘, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 長期生着への問題点と当科でのエベロリムス併用免疫抑制療法, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1351. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 一般外科医のための後腹腔鏡下腎採取術:技術認定医取得に向けて, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1352. 目井孝典, 野口浩司, 久留裕, 加来啓三, 末次王卓, 岡部安博, 中村雅史, ボノプラザンフマルサン酸塩のタクロリムス血中濃度における影響, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02, 緒言:ボノプラザンフマル酸塩(P-cab)は、その胃粘膜予防効果とラベプラゾールNa(Rab)と同様にタクロリムス(Tac)への血中濃度が少ない薬物としてその使用頻度は増加している。しかし、腎移植後のP-cabのTacの血中濃度への影響を調べた報告はない。方法:①2019年4月~7月まで当院に通院する腎移植後患者で、Tac投与量の変更がなく、MMF、mPSLを内服している患者の3ヶ月の血中濃度(C0)の平均/投与量(C0/D)比を、P-cab群とRab群に分けて比較した。②腎移植後、RabからP-cabにconversionし、その前後3ヶ月でTacの投与量を変更していない患者の前後3ヶ月の血中濃度(C0)の平均を比較した。結果:①P-cab群(n=50)とRab群(n=42)で患者背景に差は認めなかったが、C0/D比でP-cab群(2.59±1.21)がRab群(2.17±0.72)に比べて有意に(p=0.0404)高かった。②RabからP-cabにconversionした患者��� B(n=23)のTac濃度は、前平均(4.5±0.7)、後平均(5.0±0.8)と有意に(p=0.0030)で上昇した。結論:①、②の結果より、P-cabは、Rabに比べてTacの血中濃度への相互作用がある可能性が示唆された。.
1353. 目井孝典, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 古賀智子, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史, 歯周病病原菌を用いた腸管ディスバイオシスによる移植免疫メカニズムの解明, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11, 【背景】これまで、歯周病は、その原因の一つである歯周病原細菌が直接的または間接的に腸内細菌叢を変化させる(腸管ディスバイオシスを起こさせる)ことで、糖尿病などの代謝性疾患や非アルコール性脂肪性肝炎をはじめとする様々な全身的病態を引き起こすことが報告されてきた。最近、拒絶反応が生じるメカニズムの一つとして、口腔の局所慢性炎症である歯周病と腎移植後の拒絶反応との関連性について報告がなされている。しかし一方では、移植後には終生免疫抑制剤を内服する必要があり、免疫抑制剤内服により腸管ディスバイオシスが増悪している可能性も指摘されている。【目的】本研究では、人為的な歯周病実験モデル動物を用い、腸内細菌叢のバランスを変化(腸管ディスバイオシス)させたマウスに皮膚移植を行い、歯周感染症に起因する拒絶反応のメカニズムを明らかにすることを目的とする。【方法】代表的な歯周病菌であるP.ginigivalis菌を週2回6週間経口投与し、腸管ディスバイオシスを惹起したマウス(P.g群)とSodium Carboxymethyl Cellulose(CMC)のみ投与し�� ?%^%&%9(control群)に、それぞれ同種皮膚移植を行い、①拒絶反応の有無、時期の早遅②血中のサイトカインの定量比較③腸間膜リンパ節におけるmRNAの発現をRT-PCRを用いて定量比較④ 血中、脾臓内のTreg、Th17の発現量の比較⑤小腸内容物を採取し、16SrRNAを用いて細菌叢解析を行う。【結果(仮説)】P.g群は、control群と比較し、拒絶反応が早く惹起し、腸管ディスバイオシスにより血中の炎症性サイトカインの上昇がみられる。腸間膜リンパ節では、炎症性サイトカインのmRNAの発現がP.g群においてcontrol群より上昇している。腸内細菌叢解析では、P.g群でP.gが属するBacteroides属の増加とFirmicutes族の減少が見られ、多様性のスコアであるShanon Diversity indexの減少が見られる。 Treg、Th17においては、減少していると予想するが、炎症性サイトカインの上昇により増加している可能性もある。【結語】歯周病病原菌を用いて腸内細菌叢を変化したマウスに同種皮膚移植を行うと炎症性サイトカインの上昇およびTre
g、Th17の発現に変化が見られ、結果として拒絶反応が惹起されやすいことが予想された。.
1354. 木村隆一郎, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍の組織学的亜分類と再発形式, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 【緒言】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の組織亜型は予後を含む臨床病理学的特徴と相関している。今回当科で切除したIPMNを組織亜型により区別し、その臨床病理学的特徴を検討した。【目的・方法】1988年から2018年までに、当科で切除し、術後病理診断で高度異型または由来浸潤癌と診断された115例を対象とした。組織亜型を腸型;intestinal type(I群)、非腸型(胆膵型と胃型);non-intestinal type(NI群)に分類し、好酸性顆粒細胞型は除外した。【結果】年齢中央値は70歳(37-85歳)、男性が68例(59.1%)、主な腫瘍局在は膵頭部55例(47.8%)、主膵管型77例(67.0%)であった。病理診断は由来浸潤癌62例(53.9%)、高度異型53例(46.1%)で、組織亜型はI群が46例(40.0%)、NI群が61例(53.1%)であった。術式は膵頭部切除術53例(46.1%)、尾側膵切除術33例(28.7%)、膵全摘術9例(7.8%)であった。手術時間中央値は320�$
BJ,(118-833分)、出血量中央値470g(0-2428g)、合併症(Clavien-Dindo grade Ⅲ以上)は12例(10.4%)であった。2群間の臨床病理学的特徴の比較では、I群は有意に男性に多く、主膵管型に頻度が高く、主膵管径が大きかった。再発率に有意差は認めなかったが、再発形式ではI群で播種/残膵再発が多く(P<0.001)、NI群で肝・肺などの血行性再発が多かった(P=0.004)。5年生存率はI群がNI群より有意に良好であった(73.1% vs. 49.7%)P<0.001)。【結語】IPMN切除後経過観察の際に組織学的亜型による予後や再発形式に違いがあることに留意する必要がある。.
1355. 寅田信博, 大内田研宙, 久保真, 永井俊太郎, 三好圭, 大塚隆生, 中村雅史, 機械学習を用いた外科切除標本写真に対応した画像認識システムの開発, 第2回日本メディカルAI学会, 2020.01, 【背景】外科医は手術切除標本に目的病変が含まれているか肉眼的に確認を行うが、微小病変や少頻度の疾患では、所見が術前診断と合致するかの判断が難しいことがしばしばある。そこで、標本写真データを用いて機械学習により肉眼所見を識別するデータベースを構築できれば、臨床・教育に有用と考え、基礎的な検討を行った。【方法】ソフトウエア:Mathworks社 Matlab R2018a、ハードウエア:九州大学情報基盤研究開発センター提供スーパーコンピュータシステム ITO。切除標本写真は2017-2018年に九州大学病院第一外科で撮影した33776枚から抽出した。【結果】畳み込みニューラルネットワークAlexnetを検出器として用い、7種類(食道、胃、大腸、甲状腺、肺、乳腺、胆のう)の粘膜面および割面(肺、乳腺、甲状腺)の写真を抽出し、学習・識別を行なったところ、正確度は0.97だった。さらに、胃を用いて、切除範囲が異なる3種類の標本(噴門側、幽門側、全胃)の識別をしたところ、粘膜面では正確度0.77だったが、切開前写真では1.00だった。一方、結腸と直腸の�� $h$&$JN`;w$7$?B!4o$G$O!"0.73だった。次にRigion-CNNの手法を用いて、腫瘍部位の検出が可能か検討した。肉眼型2型の大腸・直腸癌を抽出し、腫瘍部位をROIとして指定し、学習させたが数例で検出できただけだった。乳癌でも同様だった。原因を絞り込むため、乳房の乳頭をターゲットして検証したところ、正確性に問題があるものの、検出率は向上したため、腫瘍の肉眼的特徴の多彩さが原因の一つではないかと考えられた。【結語】Alexnetを用いた標本種類識別は良好で、切除部位の特定などより細かな分類には、粘膜面、漿膜面、切開前など写真種類の選択が重要であることが明らかになった。腫瘍部位の検出では、腫瘍の大きさ、色調、形状などばらつきが大きく、R-CNNを適用するには工夫が必要であることが分かった。今後、データ追加、選別、適切な手法の選択など問題点の解決に取り組み、画像認識システムの開発を目指したい。.
1356. 藤田逸人, 久野恭子, 木庭遼, 永吉絹子, 水内祐介, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 悪性リンパ腫の消化器病変に対する外科治療を含めた治療戦略, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1357. 藤田逸人, 久野恭子, 永吉絹子, 水内祐介, 三好圭, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, Stage IV大腸癌に対する原発巣切除と転移巣に対する治療戦略 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1358. 島田有貴, 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 山本猛雄, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史, 貧血を契機に発見された空腸 pyogenic granulomaの1例, 第75回日本大腸肛門病学会学術集会, 2020.11.
1359. 島田有貴, 永吉絹子, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 後腹膜アプローチを用いた腹腔鏡補助下右側結腸切除術の経験, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1360. 渡邉雄介, 大塚隆生, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術における切除方法の検討:幽門輪温存膵頭十二指腸切除術と亜全胃温存膵頭十二指腸切除術の比較, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 背景:近年,膵頭十二指腸切除術における切除方法として幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)もしくは亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPPD)が一般的に施行されているが,両術式間の優劣は明らかにされていない.当科におけるPPPDおよびSSPPD施行例の患者背景と短期成績について検討した.対象と方法:2016年1月から2019年6月までに当科でPPPDを施行した86例とSSPPDを施行した109例を後ろ向きに検討した.PPPDとSSPPDの選択は術者が行った.結果:研究期間後半でPPPDの施行割合が増えていた(前半32% vs. 後半59%,P<0.01).患者背景因子では,年齢,性別,BMI,糖尿病の有無,術前化学療法の有無で2群間に差を認めなかった.病理診断にも差を認めなかったが,十二指腸癌の全例,膵神経内分泌腫瘍の75%にSSPPDを施行していた.手術因子では腹腔鏡下手術やロボット支援下手術を含めた手術方法やBraun吻合の有無に2群間で差を認めなかったが,門脈合併切除例がSSPPD�$
B$GM-0U$KB?$+$C$?!JP=0.02).SSPPDと比較し,PPPDでは手術時間が有意に短く(中央値344分 vs. 403分,P<0.01),出血量が有意に少なかった(中央値460g vs. 600g,P<0.01).胃内容排出遅延の頻度はPPPD(16%)とSSPPD(17%)で差を認めず(P=1.00),その他の術後合併症の頻度や術後在院日数にも差を認めなかった.考察: PPPDで手術時間が短く,出血量が少ないのは門脈合併切除例がSSPPDに多いことに加え,最近ではPPPDを行うことが多いため手技の安定化も影響しているものと思われた.ホルモンを産生する十二指腸の臓器機能温存の観点からPPPDの優位性を述べる意見もあるが、門脈合併切除に伴う脾静脈切除例で胃の還流静脈がなくなる場合や十二指腸に神経内分泌腫瘍が多発することがある多発性内分泌腫瘍症1型などではSSPPDを考慮する.結語:術後短期,長期合併症率に差はなく,PPPDとSSPPDの術式選択に関しては、各施設で習熟した方法で行うことが望ましい..
1361. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 中村聡, 赤川進, 末原伸泰, 難波江俊永, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中野徹, 中村雅史, 多発リンパ節転移を伴う胃癌患者168例における傾向スコアマッチングを用いた早期癌と進行癌の再発形式の比較, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11, 早期癌におけるリンパ節転移の頻度は8%と少ないが、多発リンパ節転移を伴う早期胃癌の症例についての報告はさらに少なく、その特性や治療について定まった見解はない。今回、多発リンパ節転移を伴う胃癌に対する早期癌と進行癌の再発形式・術後再発期間を比較検討した。3施設において、2006年4月~2019年1月の13年間に胃切除術を施行した胃癌5000例中、多発リンパ節転移を伴う治癒切除となった早期癌24例と進行癌144例を対象とした。1:2傾向スコアマッチングにより早期癌群20例と進行癌群40例を選定し、成績を比較検討した。未調整モデルでは、早期癌は進行癌と比較して骨再発が有意に多く(p<0.0001)、リンパ節再発の術後再発期間は早期癌で有意に短かった(p=0.0371)。1:2傾向スコアマッチング法で選択した60例における検討では、いずれの再発形式も術後再発期間に有意差を認めなかったが、骨再発の頻度は早期癌において有意に高く(p=0.0178)、播種再発の頻度は進行癌において有意に高かった(p=0.0265)。�� |E>0\$OaVDK$d9|@^$K$h$C$FQOLを著しく損ない、骨転移発症からの生存も不良である。化学療法によってQOLならびに予後の改善が認められた報告もあり、骨転移再発の早期発見、早期治療が重要である。以上から、治癒的切除を施行した多発リンパ節転移を伴う早期胃癌においては特に骨転移再発に注意して術後サーベイランスを行う必要があると考えられた。.
1362. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 赤川進, 難波江俊永, 末原伸泰, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 7個以上の多発リンパ節転移を伴う早期胃癌の検討, 第92回日本胃癌学会総会, 2020.07, 【背景】早期胃癌の8.9%でリンパ節転移を認めるが、胃癌手術における系統的リンパ節郭清は、胃切除術式により郭清範囲が定義されており、術前のリンパ節転移の評価が重要である。しかし、肉眼的にはリンパ節腫大がなくても病理学的に転移を認める症例も存在し、術前評価が困難であることも多い。多発リンパ節転移を伴う早期胃癌の症例についての報告は少なく、その特性や術後補助療法を含めた治療について定まった見解はない。【目的】早期胃癌N3症例の特性、多発リンパ節転移のリスク因子、術後補助療法と予後について検討する。【対象】2000年9月から2018年10月の18年間に施行した胃癌手術のうち、病理学的リンパ節転移7個以上(pN3)を伴うT1症例23例について検討した。【結果】リンパ節転移が7個以上16個未満は19例(82.6%)、16個以上の症例は4例(17.4%)、未分化型は18例(78.3%)、分化型は4例(17.4%)であった。腫瘍径の大きさは平均41.3 mm(10-125 mm)であり、18例(78.3%) 20 mmを超えており、20例(87.0%)で陥凹を伴っていた。また、術後補助療法は19例(82.6%)で施行していた。術後5年経過した症例(12例)での検討では、5年以上の長期生存例は6例(50%)であり、その内無再発生存例は4例 で、その全てがリンパ節転移15個以下の症例 (N3a)であった。再発2例はいずれも術後補助療法を施行し5年以上長期生存を得ていた。【結論】早期胃癌N3症例では未分化型、腫瘍径20 mm以上、陥凹型が多く、多発リンパ節転移のリスク因子と考えられた。また、5年生存例の全てがN3aの症例であり、16個以上のリンパ節転移は予後不良因子であると考えられた。一方、術後補助療法は進行癌と同様に有効で長期生存に寄与する可能性があるが、その予後は進行癌のN3症例と同程度に不良である。.
1363. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 三好圭, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 江藤正敏, 中村雅史, 胸骨後経路における縫合不全発生予防目的の縦隔シフトを伴う吻合部引き下げの有効性, 第74回日本食道学会学術集会, 2020.12, 従来の後縦隔経路胃管再建は縫合不全が156例中1例(0.65%)で良好な成績であった。しかし、後縦隔経路は肺瘻、気管支瘻のリスクがあり、遅発性の肺瘻を2例(1.3%)経験した。一方、胸骨後経路は挙上後に胃管の圧迫のため血流不全となることがICG評価で明らかであったため、これが縫合不全のリスクを高めると考えてきた。そこで胸骨後経路での胃管圧迫を軽減するために胃管の細径化をICG評価により壁内血流を確認しながら進めてきた。また、直近、55例の食道癌症例の3D画像を用いて術前後の上縦隔空間を検討し、上縦隔の気管前後の空間は症例により個別差が大きく、胸骨後経路では術後に気管の偏位を認め、それらに応じて胃管圧迫の程度には個別差があった。実際、ICGで胃管血流の確認後に虚血領域を追加切除することを導入し、圧迫解除のため胃管をより細径化するとともに吻合部の引き下げと縦隔シフトとして鎖骨骨頭の背側までの剥離と上縦隔の背側への持続的圧排により上縦隔全体を気管ごと右側背側に偏位させる手技を導入した。術後CTで気管と周囲の主要血管の背側�� "1&B&$X$NJP0L$*$h$SJ-9gIt$N0LCV$r8!F$$7$?$H$3$m!"=D3V%7%U%H$K$h$j$,JP0L$O82Cx$H$J$j!"5s>e0_4I$N%9%Z!<%9$r3NJ]$9$k$3$H$,2DG=$H$J$C$?!#:#2s!"D>6a30例の胸骨後経路症例における縫合不全に関して検討した。全症例おいて、Grade2以上の縫合不全は4例(13%)、2週間以上の絶食を必要とした難治性症例は4例(13%)であった。吻合部引き下げ導入後も、吻合部の位置は残存頸部食道の長さに依存するため、全例で十分な引き下げは実現できなかったが、胸骨上縁まで引き下げられた症例における縫合不全は14例中1例(7%)で縦隔シフトを導入する以前の症例であった。吻合部引き下げが十分な症例は不十分な症例と比較すると縫合不全率はP=0.012と有意に低値であった。また、縦隔シフト導入後十分な吻合部引き下げが行えた症例においては現在のところ縫合不全を認めていない。今回、細径胃管の導入による圧迫の解除、端々吻合とICG導入による胃管先端の虚血域の追加切除、残食道と胃管の直線化および圧迫解除を目的とした吻合部引き下げ、胃管挙上スペース作成のための縦隔シフトに重点を置いた胸骨後経路細径�� 0_4I:F7z$N
1364. 堤親範, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 腹腔鏡下噴門側胃切除後のダブルトラクト再建における逆蠕動性胃空腸吻合症例の検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 胃関連疾患に対する腹腔鏡下手術の普及は急速に進んでおり、当科においては1996年に導入して以来、これまで1345例の腹腔鏡下胃切除術を施行している。その中で、食道胃接合部癌や胃上部早期癌など限られた症例に対して、89例の腹腔鏡下噴門側胃切除術を施行してきた。当初の再建方法は食道残胃吻合を選択していたが、近年はダブルトラクト法による再建を基本としている。ダブルトラクト法における食道空腸吻合は胃全摘術と同様にオーバーラップ変法で行い、胃空腸吻合とその共通孔閉鎖は体腔内でリニアーステープラーを用いている。当科では術後透視検査で流入の主経路や逆流の評価を行っており、ダブルトラクト法導入当初は、残胃が下垂したり、小腸への流入が主経路になることが多かった。2018年以降、食道胃空腸吻合部から残胃空腸吻合部間の距離を約10cmから約7cmとし、共通孔閉鎖の方向変更や胃の挙上など再建の工夫を報告してきた。しかし、症例によっては術後の透視検査で胃への流入が乏しいものもあったため、2019年以降は胃空腸吻合を行う残胃の吻合位置をより前庭部側に変更�� 7!"5Uj@F0@-$KB&!9J-9g$r9T$C$F$$$k!#$3$N5Uj@F0@-B&!9J-9g$H0_>.W?$N2#3VKl8GDj$K$h$j!"0_6uD2J-9gIt$NfjLgB&$,N)0L$GF,B&$KJP0L$9$k!#$3$l$K$h$C$F!"=Q8eF);k$G0_$X$NN.F~$,I>u$r$-$?$9>INc$,$"$C$?!#$=$N$?$a!"p-ringからの吻合部まで距離を適宜変更し、現在、可能であれば10cmの距離を確保している。逆蠕動性吻合を行った6症例を含む直近20例(PS2以下)を検討した。逆蠕動性吻合を施行した6例において、造影剤のほとんどが胃へ流入した。20症例中、胃への流入が主経路であり、ダンピング症候群かつ下痢がない症例は8例であった。小腸への流入が主経路、ダンピング症候群、下痢のいずれかを認める症例と比較したところ、体重減少が有意に少なかった(P=0.02)。以上から、ダブルトラクト再建においては胃へ流入およびダンピング症候群や下痢が出現しないことが術後のQOLを保つうえで重要であると考えられた。今�� s!"Ev2J$K$*$1$kJ"9P6@22A$K4X$7$FJs9p$9$k!#.
1365. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 益田昌吾, 古賀智子, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史, 低酸素環境を考慮した膵癌におけるC4orf47の生物学的意義の解析, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1366. 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術の工夫, 第82回日本臨床外科学会総会 , 2020.10, 無し.
1367. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, Safe technique of laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, <背景>
本邦での膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術(Lap-RAMPS)は保険収載後まもなく、その短期、長期成績は不明である。また、Lap-RAMPSの際には膵後方剥離面を確保するためにトライツ靭帯左側からのアプローチが多くの施設で行われているが、このとき腎動静脈の損傷の恐れがあり、安全な手技の確立が必要である。当科における膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術(Lap-RAMPS)の短期、長期成績およびLap-RAMPSを安全に行うためのピットフォールを動画で提示する。
<方法>
2016年1月から2019年12月の間に行ったLap-RAMPS(Lap群;25例)を同時期に行った開腹RAMPS(Open群;38例)と比較した。手術手技に関しては、当科では、膵下縁の剥離操作を行うと膵の可動性が増し、操作が困難になると考えているため、膵上縁操作を先に行っている。左胃動脈の左側では#7,#9,#11番リンパ節の郭清に続き、剥離した胃膵ヒダの背側から、副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離し、ガーゼを挿入しておく。その後、トライツ靭帯の左側から腎静脈前面の層を剥離、先に挿入したガーゼを目標とし、膵背側を膵上縁に向かって鈍的に剥離をすることで、安全に膵後方剥離面を確保している。
<結果>
開腹移行例は2例(8%)であった。Lap-RAMPSの短期成績に関してはGrade B膵液瘻発生率を4例(16%)に認めたがGrade C膵液瘻は認めなかった。またトライツ近傍の小腸浮腫による通過障害を1例(4.0%)に認めた。Open群との比較では手術時間中央値はOpen群(212分; 140 to 547分)に比べてLap群 (269分; 156 to 457分)で有意に延長していたが(P = 0.015)、術中出血量中央値はOpen群 (435g; 10g to 1770g)に比べてLap群 (142 g; 0 to 583 g)で有意に減少していた(P < 0.001)。R0切除率に関しては両群間で有意差は無く、2年無再発生存率はOpen群(60.0%)とLap群(71.4%)の間に有意差はなかった(P =0.590)。なお在院死は両群ともに認めなかった。
<結語>
膵癌に対するLDPは根治性を落とすことはなく安全に行われている、今後は背景因子を揃えて両群間の短期、長期成績の検討が必要である。
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1368. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, LPDでの右側アプローチによる腸間膜切除およびVFAを用いた術前難易度の評価 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1369. 仲田興平, 森泰寿, 池永直樹, 井手野昇, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術でのSMAアプローチ, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1370. 中野倫孝, 菊繁吉謙, 宮脇恒太, 水野晋一, 鶴田展大, 花村文康, 山口享子, 山内拓司, 磯部大地, 有山寛, 草場仁志, 中村雅史, 前田高宏, 馬場英司, 赤司浩一, RHAMM陽性大腸癌がん幹細胞分画の同定, 第79回日本癌学会学術総会, 2020.10.
1371. 中村勝也, 内山明彦, 大西秀哉, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkBは肺癌の治療標的となり得る, 第58回日本癌治療学会学術集会, 2020.10.
1372. 中村勝也, 大西秀哉, 中村雅史, 神経栄養因子受容体TrkBは肺癌の治療標的となり得る, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1373. 中村雅史 , 膵癌外科の要点とpitfalls
, SAPMACS, 2020.10.
1374. 中村雅史, 膵領域におけるロボット支援下手術の現況と展望, 第82回日本臨床外科学会総会 , 2020.10.
1375. 中村雅史, 腹腔鏡下尾側膵切除術, 第20回肝胆膵内視鏡下手術勉強会, 2020.08.
1376. 中村雅史, 腹腔鏡下・ロボット支援肝胆膵外科手術の可能性と限界【Video】 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1377. 中村雅史, 低侵襲膵頭十二指腸切除術, 第82回日本臨床外科学会総会 , 2020.10.
1378. 中村雅史, 低侵襲切除術の安全な導入, 第1回信州消化器外科クリニカルセミナー ~肝胆膵~, 2020.01.
1379. 中村雅史, 学術共催セミナー8 膵臓手術の最前線, 第56回日本腹部救急医学会総会, 2020.10.
1380. 中村雅史, シンポジウム2:胆道疾患に対する腹腔鏡下手術の最前線, 第56回日本胆道学会学術集会, 2020.10.
1381. 中村雅史, サージカルトレーニングの新しい展開~低侵襲膵臓外科(MIPS)での取り組み, 第74回手術手技研究会, 2020.10.
1382. 中山和典, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 那琳, 古賀智子, 一宮脩, 中村雅史, PTPN3を標的とした新規免疫治療の開発:リンパ球におけるCD3-PTPN3活性化経路解析, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1383. 中山和典, 大西秀哉, 古賀智子, 一宮脩, 大山康博, 中村雅史, 新規膵癌免疫治療開発を目的としたリンパ球のPTPN3(protein tyrosine phosphatase non-receptor type3)発現制御機構の解析, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1384. 池永直樹, 仲田興平, 森泰寿, 井手野昇, 中村雅史, ICG蛍光法を用いた腹腔鏡下肝切除術, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1385. 池永直樹, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 膵切後膵炎の臨床学的意義の検討-膵頭十二指腸切除、膵尾側切除の比較からー, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1386. 谷口隆之, 大塚隆生, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下膵体尾部切除の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1387. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 野口彰子, 仲田興平, 永井俊太郎, 清水周次, 中村雅史, 膵臓の位置に応じたロボット胃切除手術のポート位置決定、デバイス選択の工夫, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1388. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 三好圭, 永井俊太郎, 仲田興平, 清水周次, 中村雅史, 鏡視下食道切除後胃管再建における単一施設,同一手技による三角吻合の後縦隔経路と胸骨後経路の治療成績の比較, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
1389. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 超音波凝固装置を用いたロボット胃切除のピットフォールとトラブルシューティング, 第92回日本胃癌学会総会, 2020.07.
1390. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 江藤正俊, 中村雅史, 反回神経麻痺を防ぐための腸間膜化非先行コンセプトに基づく上縦隔郭清手技の工夫, 第74回日本食道学会学術集会, 2020.12.
1391. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 中村雅史, scRNAseq用いた胃癌領域リンパ節を含む腫瘍免疫微小環境のheterogeneityに関する検討, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1392. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 奥田翔, 新川智彦, 岩本千佳, 進藤幸治, 森山大樹, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, Targeted scRNAseqによる胃癌微小環境の機能的heterogeneityの解明, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1393. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 奥田翔, 久野恭子, 持田郁己, 伊達聡美, 新川智彦, 松本奏吉, 相良亜希子, 岩本千佳, 進藤幸治, 森山大樹, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史, Single cell解析による胃癌微小環境内免疫細胞のheterogeneityの解明 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1394. 大西秀哉, 藤村晶子, 中山和典, 山崎章生, 中村雅史, 新たな免疫チェックポイント分子PTPN3を標的とする新規癌治療の創生 , 第41回癌免疫外科研究会, 2020.07.
1395. 大西秀哉, 山崎章生, 永井俊太郎, 梁井公輔, 中村雅史, 難治性消化器癌に対するLiprin-a4を標的とした包括的癌治療法開発 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1396. 大西秀哉, 古賀智子, 一宮脩, 中山和典, 大山康博, 山崎章生, 中村雅史, PTPN3発現抑制活性化リンパ球による膵癌に対する免疫治療効果増強の検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1397. 大山康博, 大西秀哉, 古賀智子, 一宮脩, 中山和典, 藤岡寛, 藤村晶子, 山崎章生, 村橋睦了, 森崎隆, 中村雅史, Ptch1結合ペプチドを用い免疫治療効果増強を目指した膵癌線維化抑制治療の開発 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1398. 相良亜希子, 仲田興平, 山下智大, 関維雨, 松本奏吉, 伊達聡美, 池永直樹, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌微小環境の制御に着目した新規膵癌治療薬剤の探索, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【背景】膵癌は豊富な間質構造を有し、癌間質相互作用を介して癌細胞の浸潤、転移、さらには抗癌剤治療抵抗性を亢進している。これまで、膵間質中で膵線維化の主役となる膵星細胞(以下PSC)の活性化を抑制し、休眠状態(Quiescent状態)へと誘導することで膵癌の進展が抑制されることが報告されてきた。よってPSCは膵癌の有望な治療標的と考えられるが、現在のところ臨床で使用できる化合物は存在しない。
【目的】本研究ではPSCの活性状態を評価するアッセイ系を構築し、PSCの活性化を抑制する新規化合物を探索する。
【方法】当研究室で独自に作成したアッセイ系を用いて、既承認薬のライブラリから候補化合物を同定する。結果から得られた化合物に対し、膵癌組織から単離されたPSCを用いて、蛍光免疫染色法、ウエスタンブロットおよび脂肪滴蓄積アッセイを用いてPSCの活性状態を評価する。また担癌マウスモデルを作成し治療実験を行い化合物の腫瘍進展抑制効果の評価を行う。
【結果】現在までに既承認薬3398種類に対してスクリーニングを行い、候補化合物を155種類同定した。この中で脂肪滴の発現強度の高い化合物を選別し、PSCの増殖、浸潤、遊走が阻害されることを確認した。化合物投与群では、静止状態のPSCの特徴であるαSMA発現の低下、脂肪滴の蓄積を認めた。また、皮下移植マウスモデルでは単剤および既存薬ゲムシビンとの併用において腫瘍抑制効果を認めた。
【結論】我々が作成したスクリーニング系を用いて、膵星細胞の活性化を抑制し、膵癌進展抑制効果を示す可能性のある化合物が同定された。今後は化合物の作用メカニズムについてさらに検討を行う予定である。.
1399. 倉田加奈子, 久保真, 川地眸, 原田由利菜, 森崎隆史, 島﨑亜希子, 林早織, 金城和寿, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌におけるTumor mutational burden解析, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10.
1400. 倉田加奈子, 久保真, 川地眸, 原田由利菜, 森崎隆史, 島崎亜希子, 林早織, 金城和寿, 山田舞, 甲斐昌也, 中村雅史, 次世代シーケンサーを用いたトリプルネガティブ乳癌におけるTumor mutational burdenの解析, 第26回日本乳腺疾患研究会, 2020.02, 【はじめに】多種の固形癌に対し免疫チェックポイント阻害剤が治療効果を示し、MSIやTMBがバイオマーカーとなることが報告されている。しかし、乳癌ではTMBに関して一定の見解が得られていない。今回、FDAによりBreakthrough device として承認されたNGSによるTruSightOncology 500panel(TSO500,Illumina)を用いて、難治性であるTNBCのTMBを解析し、臨床病理学的因子との関係性を評価した。【対象・方法】2008年~2014年に切除術を施行したTNBC30例を対象とした。手術標本を用いてTSO500によりTMBを測定した。TMBは523遺伝子を評価し、low(1-5mut/Mb)、intermediate(int, 6-19mut/Mb)、high(≥20mut/Mb)に分類した。【結果】TMBの中央値は8.56mut/Mb(2.35-14.22)。TMB-low:8例(26.7%)、-int:22例(73.3%)、-high:0例であった。int群はNG3:72.7%、Ki-67≥20%:77.3%であり、low群(NG3:37.5%、Ki-67≥20%:37.5%)�� HHf3S$70-@-EY$,9b$+$C$?!#low群では再発例や死亡例を認めなかったが、int群のうち6例が5年以内に再発し、3例が死亡した。また、int群のうち術後補助化学療法にアンスラサイクリン系を使用した症例は、不使用例より予後良好であった。【まとめ】TNBCにおいてTMB高値はNGやKi-67高値と関係しており、予後不良因子、アンスラサイクリン系薬剤の効果予測因子となる可能性が示唆された。NGSによるTMBの測定は、治療戦略をサポートする可能性があると考えられる。.
1401. 倉田加奈子, 久保真, 永井俊太郎, 藤田逸人, 土橋賢司, 有山寛, 永吉絹子, 貞苅良彦, 川地眸, 甲斐昌也, 伊東守, 山元英崇, 小田義直, 馬場英司, 中村雅史, FoundationOne CDxによる進行大腸癌患者の遺伝子変異解析 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1402. 川地眸, 久保真, 倉田加奈子, 甲斐昌也, 山田舞, 金城和寿, 本山由利菜, 林早織, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 中村雅史, 遺伝子パネル検査FoundationOne CDx®を用いた乳癌ゲノム医療, 第26回日本乳腺疾患研究会, 2020.02.
1403. 川地眸, 久保真, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 森瞳美, 金城和寿, 林早織, 原田由利菜, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 山田舞, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌におけるグランザイムBに着目した腫瘍組織浸潤リンパ球の機能解析, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10.
1404. 川地眸, 久保真, 甲斐昌也, 倉田加奈子, 原田由利菜, 島崎亜希子, 林早織, 山田舞, 金城和寿, 沖英次, 中村雅史, 乳癌におけるがん遺伝子パネル検査による網羅的遺伝子解析の意義 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1405. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢者Stage III大腸癌に対する術後補助化学療法に関する検討, 第45回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2020.08, 高齢者では臓器予備能が低下しており,臨床試験において対象から外されていることが多く、高齢者における化学療法のエビデンスは少ない.今回我々は2007年3月~2016年2月のR0切除を行ったStage III大腸癌251例のうち70歳以上の97例を対象に術後補助化学療法(AC)と臨床病理学的因子について検討した.平均年齢は77.1 (70-92)歳,男女比は44:53,腫瘍局在は右側結腸(含横行結腸)45,左側結腸(含直腸RS)34,直腸18症例であった.ASA3を14例に認め,91例(93.8%)に腹腔鏡手術を施行した.CD分類2以上の術後合併症を20例に認めた.病理診断では粘液癌や低分化癌を10例に認め,脈管侵襲を55例に認めた.T分類はT1b 10, T2 14, T3 59, T4 14で,N分類はN1 82, N2a 10, N2b 5であった.ACを62例に施行しそのうち15例はL-OHPを併用した.術後再発を18例に認めた.当科では年齢に関わ�� i$:PS3,4は化学療法の適応外と考えており,PS2の場合,癌の進行度と全身状態を慎重に見極めて適応を判断している.今回ACを行わなかった35例においてPSの低下が18例、本人や家族の希望が14例,3例は不明であった.再発高リスク因子と報告されているT4及びN2以上の症例(T4/N2群)とそうでないもの(非T4/N2群)で細分類したところ,非T4/N2群ではACの有無によって再発率に差を認めない(p=0.3121)のに対してT4/N2群ではAC群において有意に再発率が低かった(p=0.0293).後方視的研究であり多くのバイアスがあるが高齢者においても局所進行癌や高度リンパ節転移例においてはACを検討する必要がある..
1406. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 大腸切除歴のある家族性大腸腺腫症外科手術症例の検討, 日本人類遺伝学会第65回大会, 2020.11, 家族性大腸腺腫症(以下FAP)において最も配慮すべき病態は大腸癌の合併であり,大腸癌の予防的観点から大腸全摘術が標準的な外科治療として確立している.ただ様々な理由で標準的な大腸全摘を行っていない症例が存在する。今回我々は2003年1月から2019年6月に2回目の手術に至ったFAP6症例について検討した。男性3人、女性3人で初回手術時の平均年齢は25.0 (20-31)歳であった。1例には明らかなFAPの家族歴を認めなかった。初回手術は直腸癌StageIIに対して直腸切断術を施行した1例を除いて全例担癌状態ではなく、予防的手術であった。術式は結腸全摘、回腸直腸吻合切除(IRA)が4例、S状結腸切除1例、直腸切断1例であった。2回目手術までのインターバルは平均26.7 (19-40)年であり、2回目の手術時には直腸ポリープの増大に対して直腸切除、回腸パウチ肛門吻合(IAA)を施行した1例を除いて全例担癌状態であった。全例に遺残大腸全摘が施行され、2例は永久回腸人工肛門、4
例がIAAを施行した。術後合併症として2例に縫合不全、2例に術後イレウスを認めた。そのため術後在院日数も26(16-73)日と長期間であった。癌を認めた5例において、同時性多発大腸癌を3例に認めた。肉眼型は1例を除いて表面型であり、定期的なスクリーニング検査によるものと思われた。ただ表面型の4例のうち2例にリンパ節転移を認め、そのうちの1例は術後補助化学療法を施行したが術後1年で多発肺転移及び縦郭リンパ節再発を認め、術後1.5年で死亡の転帰をとった。術後の排便機能を考慮した結腸全摘、IRAは以前から行われてきた。しかし担癌状態でない場合にはほぼ全例で永久人工肛門の回避が可能であること、切除により2回目の手術は必要なく、癌死のリスクも減弱できることを考えると、通常型FAPに対するIRAや大腸部分切除の適応は慎重に行うべきである。.
1407. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 横行結腸癌術後に敗血症性ショックを呈した高齢者の一例, 第33回日本外科感染症学会総会, 2020.11, 近年の高齢化に伴い大腸癌患者も高齢化が進み,様々な術前合併症を持つ患者も増加している.化学療法も施行できず,大腸癌治療には外科手術が唯一の選択肢である.症状が出現した進行癌として発見されることが多く,QOL改善のため全身状態にもよるが可能な限り外科手術の可能性を探ることが重要である.今回術前合併症を持つ高齢者大腸癌患者に術後敗血症性ショックを来し救命し得た症例を経験したため報告する.患者は83歳女性,下血の精査で横行結腸脾弯曲側に全周性2型病変を認め当科紹介受診した.既往症として卵巣癌手術歴があり,CTで膀胱付近を閉塞起点とする左水腎症を認め腎実質は菲薄化していた.認知症による寝たきりでPSは3-4,3枝病変を伴う虚血性心疾患を認めASA3の状態であった.虚血性心疾患治療のため抗血栓薬を要すること,早晩閉塞を来すことから周術期合併症リスク説明の上,腹腔鏡補助下横行結腸部分切除を施行した.術後3日まで経過良好であった.術後4日目早朝より6時間�� $G1900mlと利尿期を迎えた後より突然HR130,血圧80台のショックバイタルとなり,敗血症性ショックとしてICUに入室した.採血ではWBC60000台,Plt1.1万,凝固異常を認めた.高用量のノルアドレナリンで血圧を維持しつつ血小板及びFFP輸血,DIC及び敗血症の治療を開始した.血液培養でK. pneumoniae,E. faecalisが同定され,MEPMによる治療を開始した.尿培養ではE. faecalisのみ検出されたが,術前に施行した培養検査では両者が検出されており,利尿期により水腎が増悪し元々あった細菌尿が原因となり敗血症を来したと考えられた.ほとんど腎実質を認めず,逆行性感染のリスクも考えて入室後3日目に経皮的腎盂穿刺を行った.CHDF及びカテコラミンでサポートしつつ徐々に全身状態は改善したところ入室後9日目に一般病棟に転棟し,術後28日目に療養型病院へ転院となった.今後3枝病変への治療を予定している.PS不良症例では細菌尿を術前から認めることが多く水腎症を伴う場合,利尿期とともに�� \>INc$N$h$&$J>I>u$bMh$7$&$k$3$H$rJs9p$9$k..
1408. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 野口浩司, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, T1b大腸癌における再発及びリンパ節転移リスクの検討-内視鏡治療適応拡大の功罪,垂直断端陽性を中心に-, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, T1b大腸癌ではリンパ節転移低リスク症例に対して内視鏡治療が推奨されている.しかし適応拡大につれて術前評価に
も関わらず内視鏡切除標本の組織学的断端陽性症例も散見される.分化度や脈管侵襲,蔟出など以外にリンパ節転移リ
スク予想に有用な因子があれば,リンパ節郭清範囲や術後補助化学療法についてさらに正確に判断できるかもしれな
い.今回我々は内視鏡切除標本の垂直断端陽性症例における再発及びリンパ節転移について評価し,内視鏡切除後断端
陽性の予後予測因子としての有用性を検討した.
2007年1月から2015年12月までに当科で根治手術を施行したT1b大腸癌患者は220例であった.そのうち外科手術前に内
視鏡的切除を行った症例が63例であった.重複癌や多発癌,内視鏡切除中の外科手術コンバート症例は除外した.
内視鏡治療切除標本の垂直断端に癌細胞を認めた症例を10例に認めた.
男女比は5:5,年齢は63.3 (50-73)歳で,腫瘍の局在は右側結腸1例,左側結腸4例,直腸5例であった.全例に腹腔鏡手術
を施行し,リンパ節郭清はD2 7例,D3 3例であった.手術時間,出血量はそれぞれ中央値311(139-347)分,88(2-278)gで
Clavien-Dindo分類III以上の合併症は認めなかった.術後補助化学療法を3例に施行した.病理組織学的因子では肉眼型
は平坦型が5例,全例分化型であり蔟出は認めなかった.SM浸潤距離は断端陽性部までの距離で平均1967μm(1000-
3600)であった.脈管侵襲においてlyは3,vは1例に陽性であった.リンパ節転移を40%(4/10)に,再発は2例(20%)に認め
た.その他のT1b症例のうちSM浸潤距離が明らかであったものの内,陽性断端からの距離である約2000μmに断端陽性
分として十分と思われるSM浸潤距離4000μm以上の54症例を対照症例として抽出した.5例の粘液癌成分,8例の蔟出,
21例の脈管侵襲を認めており,平坦型が13例とやや少ない以外には再発及びリンパ節転移リスク因子は対照症例の方が
多かった.対照症例ではリンパ節転移を16.7%(9/54),再発を2例(3.7%)であった.内視鏡治療によるアーチファクトに
よりSM浸潤距離が不正確である,平坦型が多いこと,治療選択にバイアスがあるなど様々なリミテーションはある
が,内視鏡治療後断端陽性症例においてリンパ節転移及び再発リスクが高い傾向が示唆された.再発イベントが少なく
詳細な検討には多数症例での検討が必要である.
In T1b colorectal cancer patients (CRC), endoscopic resection (ER) was recommended for the patients with low risk of lymph node
metastasis (LNM). In expanding indication for ER, number of the patients with affected vertical resected margin (VRM) in the ER
specimen is increasing despite strict preoperative evaluation. We reviewed the T1b CRC patients with affected VRM in the ER
specimen, and verify whether the VRM status is useful as prognostic factor or not.
Among 220 T1b CRC patients undergoing surgical resection, 63 patients underwent additional resection following ER between
2007 January and 2015 December were eligible for this study.
Carcinoma cells were observed in the VRM in 10/63 T1b CRC patients after ER.
Tumor location was as follows; 1 right side colon, 4 left side colon and 5 rectum. No postoperative complication more than Clavien-
Dindo grade 3 was observed. In morphological type, flat type lesion was observed in 5/10 patients. In histological analysis, all the
patients revealed differentiated type without tumor budding. The depth of the SM invasion, the distance between muscularis mucosa
and affected VRM, is 1960 (1000-3600) μm. Lymphovascular invasion was observed in 4/10 patients. LNM was observed in 4/10
patients (40%), and cancer recurrence was observed in 2/10 patients (20%). We extract the data of the 54 surgery only patients with
SM invasion >4000μm as a control. In these patients, 5 mucinous carcinoma, 8 tumor budding and 21 lymphovascular invasion was
observed. The risk factor of recurrence and LNM was more often in the control compared with VRM positive group except for flat
morphological type. In the control, LNM was observed in 9/54 patients (16.7%) and recurrence was observed in 2 patients (3.7%).
In spite of the some limitations such as inaccuracy of the SM invasion distance due to artifact of the electrocautery, many flat
morphological type, it was suggested that positive VRM is a risk factor of cancer recurrence and LNM..
1409. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 中村雅史, 腫瘍性病変を伴う潰瘍性大腸炎手術症例の検討, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, はじめに:潰瘍性大腸炎(UC)は大腸粘膜にびらんや潰瘍ができる原因不明の大腸炎症性疾患である。発症は20代に多く、発症後10年以上の持続する炎症によりColitic cancer (CC)と呼ばれる発癌を認めることがある。以前の我々の検討でもUCの16.7%に大腸癌を合併していた。ただUCの内科的治療の進歩によって大腸の炎症がコントロールされた結果、UCに罹患した大腸にも通常型大腸癌発生増加が予想される。方法:当科で経験した腫瘍性病変を伴うUC手術症例について検討し、CCの特徴を有するものと有さないものでの臨床病理学的所見を比較検討した。1998年4月から2019年6月までに手術を施行したUC121例のうちHigh grade dysplasia及び管状腺腫を含む腫瘍性病変を伴う49例を対象に検討を行った。結果:平均年齢は55.94 (25-81)歳で、男性30人、女性19人、UCと診断されてからの罹患期間は16.5 (0-47)年であった。UC罹患範囲は左側結腸型12例、全大腸炎型37例であった。組織学的に�� OHigh grade dysplasiaのみを11症例に、管状腺腫を3症例に認め、癌と診断されたのが35例であった。癌周囲にDysplasiaを伴う症例を23例、癌が低分化または粘液癌を呈する症例を4例に認めた。また、Dysplasiaを伴わない大腸癌を8症例に認めた。癌を伴った症例のうちDysplasiaもしくは低分化/粘液癌合併大腸癌症例(A群)とそれらを伴わない大腸癌症例(B群)を検討するとA群の方が若年で(55.9 vs 62.1才)、直腸が多く(13/27 vs 3/8症例)、進行症例が多い(Stage0,I,II,III,IV: 0,6,1,1,0 vs 3:10:3:7:4)傾向があり、B群は通常型大腸癌の特徴と類似した結果であった。罹患期間はB群で短い傾向があった(19.4 vs 12.8年)。組織学的にはDysplasiaを伴わない大腸癌症例では背景腸管の炎症が軽度である傾向があった。結語:UCに合併する大腸癌の中にも通常の発癌経路をたどるものがあり、CCの特徴に合致しない病変は通常型大腸癌に類似した所見を呈していた。.
1410. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 根治手術を行ったT1大腸癌における再発リスク因子の検討, 第92回大腸癌研究会, 2020.01, T1大腸癌は大腸癌取扱い規約上、早期癌に分類されており予後良好と考えられている。大腸癌治療ガイドラインにおいてリンパ節転移リスクの低いものに関しては内視鏡治療が推奨されており、粘膜下層深部浸潤などのリンパ節転移高リスク因子を持つ症例や内視鏡一括切除不可能症例以外は内視鏡治療の適応とされている。しかし病理診断で術後にリンパ節転移高リスクが判明することもあり、早期大腸癌における外科手術の重要性は高い。T1大腸癌はリンパ節転移の有無でステージIとステージIIIに分類されているが、以前の我々の検討ではステージIIIの中でもT1大腸癌の予後は他と比較して良好であった。その他の臨床病理学的因子を検討することでT1大腸癌の中で現行のT1N+症例以外の再発ハイリスク症例が判明すればさらに正確に術後療法を要する群が抽出できるかもしれない。2008年1月から2015年12月までに当科で根治手術を施行し、SM浸潤距離の判明しているT1大腸癌患者175例を対象に臨床病理学的因子を検討し再発リスク因子を検討した。男女比は
93:82、年齢は63.9 (28-91)歳で、腫瘍の局在は横行結腸を含めた右側結腸で48例、Rsを含む左側結腸で75例、直腸で52例であった。45例は内視鏡切除後の追加手術であり、手術は4例を除いて全例を腹腔鏡手術で行った(97.7% [171/175例])。リンパ節郭清範囲はそれぞれD1 3例、D2 148例、D3 24例であった。術前化学放射線療法施行や術前イレウス、術中腹水細胞診陽性は認めなかった。手術時間、出血量はそれぞれ中央値268(139-837)分、42(2-1150)gでClavian-Dindo分類III以上の合併症を17例、縫合不全を9例に認め、術後補助化学療法を16例に施行した。病理組織学的因子では粘液癌を7例に認め、T分類はT1a 23例、T1b 152例、N分類はN0 155、N1 20例であった。脈管侵襲においてlyは34、vは37例に陽性であった。再発は4例に認め、再発臓器は重複を含め肝1例、肺3例、リンパ節1例であったが、原癌死は認めなかった。T1大腸癌全体の5年無再�� /@8B8N($O97.5%であった。臨床病理学的因子との比較検討を行ない、単変量解析において直腸癌(p=0.045)、蔟出Grade2/3 (p=0.0134)が有意な再発リスク因子であり、多変量解析では蔟出Grade2/3のみが独立した再発リスク因子であった(p=0.0257, 95%CI 1.31-67.8)。イベント数が少なく統計的な有意性は得られなかったがリンパ節転移陽性(p=0.42)、脈管侵襲あり(p=0.516)、T1b(p=0.4171)でも再発リスクが高い傾向にあった。.
1411. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 75歳以上の高齢者大腸癌症例における周術期リスク, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11, はじめに:高齢化社会の到来により大腸癌罹患患者の年齢も徐々に増加しており,当院でも高齢者に対する大腸癌手術件数は年々増加している.高齢者における術後合併症リスク因子が判明すればさらに安全な周術期管理が可能になる.対象と方法:今回我々は2007~2015年に当科で大腸切除を施行した75歳以上の大腸癌262症例について,周術期合併症と臨床病理学的因子を検討し,その短期成績を解析した.結果:男性112人,女性150人で平均年齢80.45 (75-95)歳であった.BMIは30以上を5例,18.5未満を44例に認めた.ASAスコアは1が21人,2が170人,3が71人と高リスク因子を持つ症例を多数認めた.CEA10ng/ml以上を50例に,11例に術前イレウスを認めた.腫瘍局在は右側結腸83例,横行結腸38例,直腸Rsを含む左側結腸82例,直腸57例であった.腹腔鏡を230/262例に施行し,2例開腹手�� =Q$K0\9T$7$?.多臓器合併切除を30例に施行した.リンパ節郭清はそれぞれD0:3,D1:20,D2:135,D3:104,人工肛門を42例に施行した.手術時間,出血量はそれぞれ中央値で289(125-794)分,54(0-2780)gで輸血を20例に施行した.Clavien-Dindo分類グレードII以上の術後合併症は73例に認めた(II60,III23,IV3).その主な内訳は縫合不全9例,腹腔内膿瘍8例,表層及び深部SSI14例,肺炎6例,肺塞栓2例で心血管イベントにより3 例に術後ICU入室を要した.周術期死亡例は認めなかった.組織学的ステージは0:7,I:73,II:84,III74,IV24であった.pT4を30例に認めた.臨床病理学的因子と術後合併症について単変量解析を行ったところ,男性(p=0.0543),直腸癌(p=0.0024),イレウス発症(p=0.0262),BMI30以上(p=0.0233),ASAグレード3以上(p<0.0001),多臓器合併切除(p=0.0333),開腹手術(p=0.0091),輸血あり(p=0.0071),手術時間5時間�� J>e(p=0.014)が術後合併症高リスク因子として挙がった.多変量解析を行ったところ,直腸癌(HR2.713, p=0.0044),ASAグレード3以上(HR4.835, p<0.0001)が独立した術後合併症リスク因子であった.結語:ASAグレード3以上及び直腸癌においては術式の縮小なども含めた慎重な対応が必要と思われる..
1412. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 松田諒太, 佐田政史, 倉田加奈子, 大内田研宙, 久保真, 大塚隆生, 中村雅史, 家族性大腸腺腫症における消化管外病変における検討, 第26回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2020.08, 家族性大腸腺腫症(以下FAP)において最も配慮すべき病態は大腸癌の合併であり,大腸癌の予防的観点から大腸全摘術が標準的な外科治療として確立している.しかしAPC遺伝子の病的変異を原因とする大腸外病変も様々に報告されており、消化管の腺腫症(胃、十二指腸、小腸)、デスモイド腫瘍、骨軟部腫瘍(骨腫、類上皮腫)、甲状腺癌、副腎腫瘍などがある。今回我々は当科において2003年1月から2019年6月に大腸全摘術を施行した31例を対象に、術前全身検査及び術後フォローアップ検査時に認めた消化管外病変を分析し、FAPにおける消化管外病変の頻度を検討した。男性18人、女性13人で手術時の平均年齢は39.0 (16-64)歳であった。9例には明らかなFAPの家族歴を認めなかった。切除標本上19例に大腸癌の合併を認め、6例にリンパ節転移、同時性多発肝転移を1例に認めた。3例に再発を認め2例多発肝転移、1例精巣上体への転移であった。消化管病変としては十二指腸腺腫25例、胃底腺ポリー?? %W12例、Vater乳頭部腫瘍2例、回腸嚢腺腫も含めた小腸腺腫4例であった。消化管外病変は骨腫14例、皮膚軟部腫瘍6例、甲状腺腫瘍4例、副腎腺腫2例、デスモイド腫瘍を6例に認めた。これまでの報告によると骨腫は全FAPの20%、副腎腫瘍は7.4-13%、デスモイド腫瘍は10-30%に認めるとされ、甲状腺については癌の合併が2.6-11.8%と報告されている。今回の結果では骨腫が45.2%と高頻度であった。経過中に発生した消化管外の悪性腫瘍は甲状腺癌、子宮体癌の2症例であった。大腸外にも悪性腫瘍の発生リスクが高いFAPには大腸外病変についても慎重なフォローアップが必要と思われる。.
1413. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 佐田政史, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 大腸部分切除を施行した大腸癌合併潰瘍性大腸炎手術症例の検討, 第58回日本癌治療学会学術集会, 2020.10, はじめに:潰瘍性大腸炎(UC)は大腸粘膜にびらんや潰瘍ができる原因不明の大腸炎症性疾患である。発症は20代に多く、発症後10年以上の持続する炎症によりColitic cancerと呼ばれる発癌を認めることがある。以前の我々の検討でもUCの16.7%に大腸癌を合併していた。ただUCの内科的治療の進歩によって大腸の炎症がコントロールされた結果、UCに罹患した大腸にも通常型大腸癌の発生増加が予想される。UCの標準術式は大腸全摘が標準術式だが、コントロールされたUCに発生した通常型大腸癌に対する術式についてはまだ一定の見解がない。方法:当科で経験した腫瘍性病変を伴うUC手術症例のうち、部分切除を施行した症例について検討し、臨床病理学的所見を比較検討した。1998年4月から2019年6月までのUC手術症例121例のうち、大腸癌の合併を認める6例を対象に検討を行った。結果:平均年齢は63.2 (49-79)歳と当院潰瘍性大腸炎手術例の平均年齢よりは高い傾向にあった。男性4人、女性2人、�� UCと診断されてからの罹患期間は14.8 (0-30)年であった。UC罹患範囲は左側結腸型1例、全大腸炎型5例であったが全例で炎症の程度は軽度であった。癌の局在は右側結腸に1例、左側結腸に4例、直腸に1例で、腹腔鏡手術を5例に施行した。病理診断では5例が早期癌、1例が遠隔転移及び播種を伴った進行癌であった。1例ずつの検討を行ったところ、開腹手術の一例は本人の希望でS状結腸部分切除を施行した。背景にDysplasiaも認め、Colitic cancerと考えられた。吻合部に再発を来したが再発というよりは多発癌と思われる。播種を伴う下行結腸癌の一例は狭窄と出血をきたしており局所コントロール目的に部分切除を施行した。盲腸、下行結腸、S状結腸、直腸Rbの早期癌については背景にDysplasiaはなく、炎症もコントロールされており、慎重な本人へのインフォームドコンセントの後に大腸部分切除を施行した。そのうちの1例に術後6年での遺残大腸のUC活動性の増悪を認めたが薬物療法でコントロール可能であり、フォローアップ平均期間1511
日で明らかな再発や遺残大腸への異時性多発大腸癌の発生は認めない。結語;背景粘膜におけるUCの活動性炎症やDysplasiaを認めす通常型大腸癌と考えられる症例に関しては、部分切除を施行することも許容される一方、Dysplasiaを認める症例ではColitic cancerが多発する可能性が十分にあり、定型的大腸全摘を選択すべきである。.
1414. 水内祐介, 永吉絹子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 佐田政史, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村 雅史, T1大腸癌リンパ節転移リスクからみた至適追加手術適応 -肉眼型別リンパ節転移の検討-, 第75回日本大腸肛門病学会学術集会(Web開催), 2020.11, T1大腸癌ではリンパ節転移低リスク症例では内視鏡治療が推奨されており,リンパ節転移高リスク因子を持つ症例以外は内視鏡治療の適応である.現状では追加腸切除の適応となるSM浸潤距離は1000μm以上だが,再発リスク因子がSM浸潤距離のみのリンパ節転移陽性率は1.3%との報告もあり,追加切除適応の至適SM浸潤距離については議論の余地がある.大腸癌肉眼型については大腸癌取扱い規約に記載があるが,リンパ節転移リスク因子ではない.SM浸潤大腸癌の病理標本を検鏡すると粘膜筋板が錯綜することで評価が困難となっていることが多く,SM浸潤距離が過大になっている可能性がある.SM浸潤距離が判明しているT1大腸癌症例の肉眼型別リンパ節転移頻度を解析し,追加切除に至適なSM浸潤距離を検討した.2007年1月~2015年12月に手術を施行したSM浸潤距離が判明しているT1大腸癌症例は175例であった.男女比は93:82,年齢は63.9(50-73)歳で腫瘍の局在は右側結腸48�� Nc,左側結腸76例,直腸51例であった.全例に腹腔鏡手術を施行し,リンパ節郭清はD2 152例,D323例であった.病理組織学的因子では肉眼型はIpまたはIspの有茎性群(A群)が63例,それ以外の無茎性/平坦型群(B群)が112例であった.SM浸潤距離は平均値でA群3024(200-11000)μm,B 群2844(20-9000)μm, 脈管侵襲陽性はA群30.2%(19/63),B 群37.5%(42/112)と大きな差はなかったが,蔟出,粘液癌成分はB群に多く認めた[14.3%(16/112)vs6.3%(4/63),6.3%(7/112)vs3.2%(2/63)].リンパ節転移はA群4.8%(3/63),B群16.1%(18/112)と明らかにA群で少なかった.肉眼型別にSM浸潤距離とリンパ節転移の関係を解析するとB群では350μmでの1例に加え,1000μmでもリンパ節転移を来している症例が多いのに対し,A 群のリンパ転移陽性症例のSM 浸潤距離は2800,3000,6000μmで全例表層からの測定�� G$"$C$?.測定の基準点として表層を選択したのはA群では58.7%(37/63),B群42.0%(47/112)でありA群では粘膜筋板が挙上・錯綜することにより,基準線を引くことが困難で表層からの測定が多かった.後ろ向き研究ではあるが,現行の測定方法では有茎性群においてSM浸潤距離1000μm以上を追加切除の適応とするのは過剰侵襲である可能性が示唆された。.
1415. 進藤幸治, 大内田研宙, 畑佳孝, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, 食道にかかる胃噴門部平滑筋腫に対して内視鏡的腫瘍摘出術を併用したLECSの1例, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
1416. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 鳥巣剛弘, 森山智彦, 大塚隆生, 中村雅史, 当院における十二指腸腫瘍に対するLECSと内視鏡的切除の短期成績の比較, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
1417. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 腸瘻を軸とした腸捻転症を防ぐための腹腔鏡下腸瘻造設術の工夫, 第56回日本腹部救急医学会総会, 2020.10.
1418. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 十二指腸腫瘍に対するLECSの適応とトラブルシュート, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1419. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 胃癌に対する腹腔鏡下胃切除術の郭清手技に注意を要する主要静脈の走行パターンの検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1420. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除での幽門下領域郭清における術者の立ち位置による違い, 第92回日本胃癌学会総会, 2020.07.
1421. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 中村雅史, 鏡視下食道切除術後7年目に発症した良性胃管通過障害に対するステント治療の経験, 第74回日本食道学会学術集会, 2020.12.
1422. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術 -胆管空腸吻合を中心とした当科の工夫と今後の課題-, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。われわれは1996年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)を導入し、2019年12月までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。2006年以降の中期成績(n=30)は、繰り返す胆管炎3例、胆管空腸吻合部狭窄4例、肝内結石1例、術後遺残胆管癌発症は認めなかった(平均観察期間: 61ヶ月(1-146))。そこで胆管空腸吻合部狭窄による胆管炎に対する吻合法の改善が必要と考え、現在は可能な限り開腹手術時の吻合法である前・後壁いずれも結節縫合で行うこととしている。まず術者は患者右側に立ち�� !"4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて胆管および空腸の左・右端をそれぞれ縫合し結紮せずに体外へ誘導して支持糸としておく。続いて後壁縫合を左側より4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて結節縫合を行い、内瘻化ステントを留置した後に、同様の手法で前壁縫合を左側より結節縫合で行う。Lap-CBDの手術手技と成績、特に胆管空腸吻合部狭窄を意識した吻合法について動画を供覧しながら述べる。.
1423. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 術式を意識した外科医の視点からの胆管癌診断, 第110回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2020.12, 肝門部領域胆管癌および遠位胆管癌の標準術式は比較的周術期死亡率の低い肝外胆管切除術から膵頭十二指腸切除術、さらに侵襲が大きく周術期死亡率も約10%前後と極めて高い胆道再建を伴う肝切除術や肝切除を伴う膵頭十二指腸切除術まで術式が多岐にわたる。至適術式を決定する上で年齢、耐術能、根治度とのバランス、許容肝切除量などが重要であるが、これらに加えて、術前の胆管の進展度診断が過不足ない適切な術式決定の上でポイントとなり、その中で胆膵内視鏡による術前評価が担う役割は大きい。当科は外科の教室であり、胆管癌の診断的内視鏡検査を行う際には常に予定される術式のポイントを念頭に置きながら、かつ胆道癌診療ガイドライン(改訂第3版)に準じた検査を行うよう心掛けている。胆管癌診断の1st stepとして減黄前のmulti detector-row CTを原則とし、2nd stepではMRI、ERCP(管腔内超音波検査法、細胞診、組織診)、さらに3rd stepとして.経口胆道鏡(peroral cholangioscopy: POCS)およびマッピング生検を行っている。経口胆道鏡はSpyGlassTM DS
(Boston Scientific社)を用い、生検にはスパイバイト バイオプシーフォーセプス(Boston Scientific社)を使用している。当科では2015年4月から2020年4月まで胆管癌41例(遠位胆管22例、肝門部領域胆管19例)に対し外科的手術(膵頭十二指腸切除術22例、肝外胆管切除術4例、右肝切除術+肝外胆管切除術8例、左肝切除術+肝外胆管切除術6例、切除不能1例)を行い、このうち7例に対しPOCSおよびマッピング生検を行った。肝側あるいは十二指腸側のマッピング生検によって必要十分な術式を選択できた症例を5例(71%)認める一方、マッピング生検で陰性であったにもかかわらず、胆管断端術中迅速組織診が陽性であった症例を2例(29%)認めた。また水平断端が陰性でも胆管周囲神経浸潤により最終病理診断で剥離断端陽性であった症例を1例認めた。POCSによる明らかな合併症は認めなかった。胆管癌に対するPOCSを中心とした術前検査は安全性が高く、適切な術式決定に有用と考えられ�� $?!#0lJ}!">INc$K$h$C$F$OPOCS所見や生検結果だけでは腫瘍の進展範囲の評価が困難なことがある。当科で行っている術式を意識した胆管癌の術前診断を供覧し課題とともに述べる。.
1424. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術 -今後の課題と現在の取り組み-, 第56回日本胆道学会学術集会, 2020.10, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。われわれは1996年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)を導入し、2019年12月までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。2006年以降の中期成績(n=30)は、繰り返す胆管炎3例、胆管空腸吻合部狭窄4例、肝内結石1例、術後遺残胆管癌発症は認めなかった(平均観察期間: 61ヶ月(1-146))。胆管空腸吻合は、胆管径が太い場合には前・後壁ともに連続縫合で吻合操作を行い、胆管径が細い場合には前・後壁いずれかを結節縫合で行っていた。しかし、胆管空腸吻合部狭窄が4例(9%)
でいずれも細径胆管であり、細径胆管に対する吻合法の改善が必要と考えた。そこで現在は、可能な限り開腹手術時の吻合法である前・後壁いずれも結節縫合で行うこととしている。まず術者は患者右側に立ち、4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて胆管および空腸の左・右端をそれぞれ縫合し結紮せずに体外へ誘導して支持糸としておく。続いて後壁縫合を左側より4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて結節縫合を行い、内瘻化ステントを留置した後に、同様の手法で前壁縫合を左側より結節縫合で行う。当科におけるLap-CBDの手術手技と成績、特に胆管空腸吻合部狭窄を意識した吻合法について述べる。.
1425. 森泰寿, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵液胆管逆流の診断と炎症関連マーカー発現に着目した胆嚢癌個別化治療の可能性, 第43回日本膵・胆管合流異常研究会, 2020.11, 膵液胆管逆流(pancreaticobiliary reflux; PBR)には膵胆管合流異常(Pancreaticobiliary maljunction; PBM)、高位合流(high confluence of pancreaticobiliary duct; HCPBD)、また画像上確認できない潜在的膵液胆管内逆流(occult pancreaticobiliary reflux; OPR)があり、胆道悪性疾患の危険因子となりうる。当科ではPBM,HCPBD,OPRを含む膵液胆管逆流(pancreaticobiliary reflux; PBR)に注目し、胆嚢癌28例全例がPBR群で、OPRのない正常解剖群9例では胆嚢癌を認めず、PBR群で有意に胆嚢癌の頻度が高かった(p<0.01)ことを報告した。胆嚢癌を陽性とする胆汁アミラーゼ値のROC曲線でのAUCは0.78であり、1338IU/lをカットオフ値とした際の感度、特異度はそれぞれ70%、95%であった。すなわち、胆汁アミラーゼ値が高値である場合には、OPRが存在する可能性があり、胆嚢癌リスクが高いと考えられた。一方、PBMは、膵液の胆道内逆流による慢性炎症と癌化の関係が指摘されている。炎症関連物質はNF-κ�� Bの活性化により産生されるが、NF-κB活性化は上皮成長因子受容体(EGFR)のシグナル伝達経路により惹き起こされる。そこで当科で切除した胆嚢癌54例をPBM合併(PBM-Ca群)20例、膵液の胆道内逆流を認めない(N-Ca群)34例に分類した。PBM-Ca群とN-Ca群の臨床病理学的因子の比較検討とEGFR, NF-κB, COX-2, PGE2の免疫組織化学染色を同一例の癌部と非癌部で行った。炎症関連マーカーの過剰発現をPBM-Ca群の癌部・非癌部で比較すると、EGFR、NF-κB、COX-2、PGE2で有意差を認めなかったのに対し、N-Ca群はEGFR (p=0.05)、NF-κB (p=0.02)、COX-2 (p=0.02)、PGE2 (p<0.01)が癌部で有意に高かった。以上より、PBM-Ca群では膵液の胆道内逆流が、N-Ca群は胆石などの別の原因が慢性炎症を惹き起こし、発癌を誘導している可能性が示唆された。 当科がこれまで行ってきたPBRの診断と胆嚢癌の発癌機序について述べる。.
1426. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 食道表在癌pT1N0症例の術後再発の特徴と治療経過に関する検討, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11, 【目的】 食道癌は消化器癌の中でも術後再発率が高く、Stage I食道表在癌(T1bN0M0)でも5年生存率は76.8%に留まっている(Esophagus 2016)。今回、病理学的リンパ節転移を認めなかったpT1N0症例(Stage 0, I)の術後再発例について、その特徴と再発リスク因子を検討した。【方法】 当科で2000年1月から2015年12月の間に施行した食道癌根治手術(食道切除術)271例のうち、pStage 0またはI症例105例について、臨床病理学的因子および治療経過を後ろ向きに検討した(観察期間中央値:60.5か月)。再発群と非再発群を比較して、再発リスク因子を検討した。【成績】 pStage 0(T1aN0)47例のうち1例(2.1%)、pStage I(pT1bN0)58例のうち5例(8.6%)に術後再発を認めた。再発群における初回手術時の主病変位置は、Mt 5例、Lt 1例であり、手術時の病理学的深達度は、T1a-LPM 1例、T1b-SM1 1例、SM2 1例、SM3 3例であった。手術から再発までの期間は11.8-47.7�
$B$+7n!JCf1{CM31.5か月)であり、全再発例(中央値10.8か月)よりも再発までに長い期間を要した。再発部位は、胸腔(局所または縦隔リンパ節)3例、腹腔2例、肺転移4例、その他1例であり(重複あり)、頚部リンパ節転移や肝転移は認めなかった。再発判明後の生存期間は9.1-47.0か月(中央値11.3か月)であり、再発6例中2例において再発判明後3年以上の生存が得られた。なお、1例は治療が奏功したまま生存中である(41か月)。【結論】食道表在癌pT1aN0症例の2.1%、pT1bN0症例の8.6%に術後再発をきたした。リンパ節転移のない食道表在癌症例では、それ以外の食道癌と比べて再発までに長期間を要することを念頭に置いた慎重な経過観察と、再発後も長期生存の可能性を考えた治療戦略を検討する必要がある。.
1427. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, リンパ節転移多数例からみた胃癌術後成績の検討, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 【背景】胃癌手術における系統的リンパ節郭清は、胃切除術式によりその郭清範囲が定義されているため、術前のリンパ節転移の有無を評価が重要である。しかし、肉眼的にはリンパ節腫大がなくても病理学的に転移があるものも多く、その評価は難しいことがある。また、リンパ節転移多数例(N3)の予後は不良であるが、N3症例における術後化学療法について決まった見解はない。【目的】胃癌N3症例の治療成績を検討し、そのリスク因子や適切な術後化学療法について検討する。【対象】2007年4月から2017年3月の10年間に当科で施行した胃癌手術のうち、病理学的リンパ節転移7個以上(pN3)の74例について検討した。観察期間中央値は25か月、施行術式は胃全摘42例(57%)、幽門側胃切除32例(43%)であった。深達度はT2が7例(9%)、T3が33例(45%)、T4aが27例(36%)、T4bが4例(5%)であったが、T1b(早期癌)にも3例(4%)認められた。【結果】N3症�� c$N$&$A!"=Q8e5年無再発生存例は10例(13.5%)に認められた(N3a:9例、N3b:1例)。その全てで術後化学療法を開始され、術後S-1+CDDP療法施行例や術後1年を超えて化学療法を施行した例で長期生存を認めた。しかし、副作用等のため短期間で中止となったものでも3例は予後良好であった。一方、再発例においては、化学療法を行った結果、術後8年以上の生存例がみられたものあった。【結論】胃癌リンパ節転移多数例は予後不良であるが、術後化学療法によって長期生存が可能になる場合があり、今後も症例の蓄積と治療法の検討が必要である。.
1428. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永井俊太郎, 大塚隆生, 永井英司, 清水周次, 中村雅史, 80歳以上の進行胃癌患者に対する術式選択と術後化学療法についての検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【背景】進行胃癌に対する術後化学療法の有効性はすでに明らかであるが、これまで行われてきた多くの臨床試験には80歳以上の患者が含まれておらず、厳密には、高齢患者におけるこの治療の有効性は明らかにされていない。また、高齢患者に対しては、術後合併症の重篤化や術後ADL低下への影響を懸念して、胃全摘を避け、郭清範囲を縮小することが望ましいという意見も多い。このような場合、縮小手術を行った上で術後化学療法を行うべきか、決まった方針はない。
【目的】80歳以上の進行胃癌患者に対する術式、リンパ節郭清、術後化学療法の有無による予後への影響を検討する。
【対象】2007年4月から2017年3月の10年間に当科で施行した胃癌手術のうち、80歳以上の進行胃癌43例(80-88歳)について、後ろ向きに検討した。施行術式は胃全摘11例(26%)、噴門側胃切除9例(21%)、幽門側胃切除20例(47%)であった。リンパ節郭清はD1またはD1+を13例(30%)、D2を26例(60%)に施行した。最終病期はStage I が13例(30%)、Stage IIが 16例(37%)、Stage III 8例(19%)、Stage IV 6例(14%)であった。
【結果】郭清度による術後合併症や術後在院日数の差はほとんどなかった(D1/D1+ 10日、D2 10.5日)が、術後合併症を有した群は、術後合併症がなかった群よりも予後不良であった。また、胃全摘群は胃温存群(噴門側胃切除および幽門側胃切除)よりも予後不良であった。また、胃温存群においてD2施行群はD1/D1+施行群に対して予後改善効果を示さなかった(生存期間中央値:D1/D1+群48か月、D2群25か月、p=0.21)。また、術後化学療法の適応となるStage IIおよびStage III 24例のうち12例に術後化学療法が施行されたが、そのうち半数は副作用や認知症などのため継続困難であった。結果的に術後化学療法による予後改善効果は示されなかった。また、観察期間内の死亡例は原病死よりも他病死の方が多かった。
【結語】高齢胃癌患者において、D2郭清や術後化学療法が予後改善に寄与したかどうかは不明であった。高齢患者に対しては、可能な限り胃全摘を避け、術後合併症を極力減らすことの方が重要と考えられた。.
1429. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, , R-spondin依存膵癌オルガノイド形成に関わる膵星細胞由来微小環境因子の検索, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とした癌であり, その癌特異的間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/進展に寄与しているとされる. 近年, 膵癌オルガノイドを用いた研究により, Wnt/R-spondinといった微小環境因子に依存性をもつ膵癌subtypeが報告されているが, 実際の膵癌組織におけるR-spondinの供給源は不明である. [目的] R-spondin依存膵癌オルガノイド形成に関わる膵星細胞由来微小環境因子を検索する. [方法] ヒト膵癌切除検体より膵癌オルガノイド樹立を行い, Wnt/R-spondinに対する依存性を評価した. R-spondin依存膵癌オルガノイドと膵星細胞の直接/間接共培養モデルを作成し, R-spondin非存在下におけるオルガノイド形成能を評価した. 膵星細胞に膵癌オルガノイド上清を添加し, R-spondin1~4の発現変化を評価した. 免疫染色により膵癌組織におけるR-spondin3の局在を評価した. R-spondin依存膵癌オルガノイドにrecombinant R-spondin3を投与し, �$
B%*%k%,%N%$%I7A@.G=$*$h$SA}?#G=$rI>2A$7$?. [結果] 10症例のヒト膵癌オルガノイドを樹立した. いずれもWnt非依存であり, 2例はR-spondin依存であった. R-spondin依存膵癌細胞と膵星細胞をR-spondin非存在下で間接共培養した場合ではオルガノイド形成を認めなかったが, 直接共培養ではオルガノイド形成を認めた. 膵星細胞にオルガノイド上清を添加するとR-spondin3の発現が有意に増加した. 実際の組織標本においてR-spondin3はR-spondin依存膵癌細胞と膵星細胞の一部で検出された. R-spondin3はよく報告されている膵癌オルガノイドを培養する際に添加するR-spondin1よりもより低濃度でオルガノイド形成および増殖を促進した。(EC50= R-spondin1 vs R-spondin3 ; 198.1 vs 56.4 ng/μl)[結論] R-spondin依存膵癌オルガノイドはR-spondin非存在下でも膵星細胞と直接共培養することでその形成が促進された. また, 本検討結果より, 活性化膵星細胞がR-spondin3を分泌することでオルガノイド増殖に�� 4sM?$7$F$$$k2DG=@-$,<(:6$5$l$?..
1430. 新川智彦, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 微小環境因子依存性に基づいた膵癌subtype分類および薬物治療抵抗性についての検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とした癌であり, その癌特異的間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/進展に寄与しているとされる. 近年のオルガノイド培養技術の発展に伴い, 微小環境因子を添加することによって従来の血清培地のみでは樹立不可能であった膵癌細胞が樹立可能となった. これまでは従来の膵癌細胞株に代表される微小環境因子非依存性の膵癌subtypeに対する薬物投与試験は行われてきたが, 微小環境因子に依存性を示す膵癌subtypeとの薬剤反応性を比較検討した報告はない.[目的] 微小環境因子依存性に基づいた膵癌subtype分類を行い, 微小環境因子依存性と薬物治療反応性の相関を検討する.[方法] ヒト膵癌切除検体より膵癌オルガノイドの樹立を行い, 実際の組織標本と比較し形態学的評価を行った. 微小環境因子への依存性を評価するため, ウシ胎児血清(FBS)添加培地と微小環境因子添加培地間でオルガノイド形成能および細胞増殖能を比較した。 微小環境因子依存性膵癌オルキ)タ」・離ぅ匹泌浩浦挧Δ, 微小環境因子を含まない血清培地で直接/間接共培養を行い, オルガノイド形成能および増殖能を評価した. また, 微小環境因子依存/非依存膵癌オルガノイドにそれぞれGemcitabineを投与し, 薬剤反応性を比較した。[結果] 10症例のヒト膵癌オルガノイドを樹立した. いずれの膵癌オルガノイドも実際の組織標本における膵癌の形態学的特徴を保持していた。樹立したオルガノイドのうち5例はFBS群よりも微小環境因子群において有意にオルガノイド形成能および増殖能が高く, そのうち2例はR-spondinへの強い依存性を示した. 微小環境因子を含まない血清培地で, 微小環境因子依存性膵癌細胞と膵星細胞を間接共培養した場合ではオルガノイド形成を認めなかったが, 直接共培養ではオルガノイド形成を認めた. Gemcitabineを用いたcell viability assayでは, 微小環境因子依存性膵癌オルガノイドが非依存群よりもGemcitabineに対する抵抗性を示した. [結論] 微小環境因子依存性膵癌オルガノイドは微小環キ)タエ⑯・卮鸞減濂爾任砒浩浦挧Δ板樟楸η殕椶垢襪海箸任修侶狙・・タ覆気, 実際の膵癌組織中において膵星細胞が微小環境因子の主な供給源と考えられた. また, 膵癌細胞の微小環境因子への依存性が化学療法に対する反応性の指標となり得ることが示唆された..
1431. 松本奏吉, 仲田興平, 関維雨, 相良亜希子, 池永直樹, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, ナノ粒子DDSを用いた新規膵星細胞活性化抑制剤の開発, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【はじめに】膵癌は豊富な間質増生を特徴とする。その中心的存在である膵星細胞(PSC)は腫瘍環境において活性化し、細胞外マトリックスの産生やサイトカインの分泌によって膵癌細胞の悪性度を増強する。豊富な間質は薬剤送達性の低下や治療抵抗性の主な原因にもなっている。そのため、膵癌の治療成績改善のためにはPSCの活性化を抑制することが必要である。当研究室ではこれまでに、PSCの活性化にオートファジーが関与しており、オートファジー抑制剤のChloroquine(CQ)を用いてPSCのオートファジーを抑制することでPSC活性化が抑制され、その結果膵癌の進展が抑制されることを報告した。しかし、CQの抗腫瘍効果を発揮するためには比較的高用量での投与を要し、治療効率を上げるために腫瘍特異的なDrug Delivery System(DDS)の開発が必要である。【方法】本研究では、腫瘍特異的なDDSと組み合わせることでCQの低用量での使用を可能にし、これまでにないPSC活性化抑制剤の実用化を目指す。PLGA(poly (lactic-co-glycolic acid))�� r
1432. 松本一秀, 藤森尚, 末廣侑大, 村上正俊, 寺松克人, 高松悠, 高岡雄大, 大野隆真, 小川佳宏, 中村雅史, 小田義直, 十二指腸乳頭部神経内分泌腫瘍8例の検討, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
1433. 松田諒太, 宮坂義浩, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史 , IPMN併存膵癌の背景膵組織における慢性炎症と酸化ストレス, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
1434. 松吉隆仁, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, 胸腔鏡および内視鏡合同手術で安全に切除し得た食道平滑筋腫の2例, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11, 序論)食道平滑筋腫に対する手術は核出術が基本であるが、従来の胸腔鏡下切除では切除部位の筋層に大きな欠損を来すことがあり、術後狭窄の一因となり得る。より低侵襲な手術として内視鏡的粘膜下腫瘍摘出術(POET:peri-oral endoscopic tumor resection)が開発されたが、腫瘍径や占拠部位によりその適応は限られる。今回、胸腔鏡および内視鏡合同手術で安全に切除し得た食道平滑筋腫の2例を経験した。
症例)1例目:胸部下部食道に最大径6cmの平滑筋腫を指摘された症例。手術は内視鏡的食道粘膜剥離を先行し、胸腔鏡下に縦郭胸膜と食道外膜筋層のみを切開して腫瘍を摘出した。筋層は胸腔鏡下に縫合閉鎖を行い、内視鏡のエントリーホールはクリップにて閉鎖した。手術時間は273分(内視鏡68分、胸腔鏡185分)、出血は25gであった。術後に狭窄や感染はなかった。
2例目:胸部中部食道右壁の最大径7cmの巨大な平滑筋腫の症例。腫瘍は気管、右気管支動脈および奇静脈を強く圧排していた。手術は、内視鏡下に開始し、粘膜下にトンネルを形成して腫瘍を可及的に剥離した。胸腔鏡手術に移行し、縦郭胸膜と食道外膜筋層を切開して粘膜下トンネルの空間と交通させて腫瘍を核出した。食道の全周性剥離による受動は不要であり、気管や大動脈に触れることなく腫瘍は核出できた。切開した筋層は縫合閉鎖を行い、内視鏡下にエントリーホールをクリップで閉鎖して手術を終了した。手術時間は392分(内視鏡137分、胸腔鏡186分)、出血は少量であった。術後に狭窄や感染はなかった。
考察)胸腔鏡および内視鏡合同手術で安全に腫瘍を切除し得た食道平滑筋腫の2例を経験した。腫瘍径が大きく、他臓器の接触や圧排が認められても、損傷なく腫瘍を切除できた。また、粘膜と筋層の損傷を最小限にすることで狭窄や感染などの術後の合併症を低減させることが期待される。.
1435. 松吉隆仁, 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 川床慎一郎, 保利喜史, 山元英崇, 藤岡審, 鳥巣剛弘, 永井俊太郎, 大塚隆生, 中村雅史, 十二指腸下行脚に発生した胃型腫瘍に対して腹腔鏡内視鏡合同手術を施行した一例, 第115回日本消化器病学会九州支部例会・第109回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2020.06.
1436. 小山虹輝, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 三好圭, 永井俊太郎, 大塚隆生, 清水周次, 中村雅史, 縦隔シフトと吻合部引き下げ,ICG評価により細径胃管の圧迫解除を目指した胸骨後経路再建の工夫, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 従来の後縦隔経路胃管再建は縫合不全が156例中1例(0.65%)で良好な成績であった。しかし、後縦隔経路は肺瘻、気管支瘻のリスクがあり、遅発性の肺瘻を2例(1.3%)経験した。一方、胸骨後経路は気管支や肺との接地面がほとんどなく瘻孔形成のリスクが低いが、挙上後に胃管の圧迫のため循環不全となるため縫合不全のリスクがあると考えてきた。そこで胸骨後経路での胃管圧迫を軽減するために胃管の細径化を進めた。この胃管の細径化はICG評価により壁内血流を確認しながらすすめた。当初は4cmほどであったが、最近では3cm幅でも特に胃管血流に問題ないことがわかってきた。また、ICG評価により、細径胃管の先端の血流が不良であるものを判別できるため、必要に応じて追加切除を行っている。基本的には(1)ほとんど血流がない領域と(2)血流が低下している領域と(3)正常な領域を認識している。これまでの36例において14例(39%)に(2)の領域を認め、内3例(8.3%)に(1)の領域を認めた。(1)の領域は必ず追加切除kオ梃C討い襦・任④襪世(2)の領域も追加切除しているが、胃管長が十分でない時は(2)の領域を吻合部に使用することもある。さらに、胃管の圧迫解除を目的に吻合部の引き下げと縦隔シフトを導入した。吻合部引き下げは、吻合部を胸骨上縁より尾側まで引き下げることを目標とするが、残存頸部食道が短い症例もあるため施行が難しい症例もある。縦隔シフトは、鎖骨骨頭の背側までの剥離と上縦隔の背側への持続的圧排により上縦隔全体を気管ごと右側背側に偏位させる手技であるが、これにより術後CTで気管と周囲の主要血管の背側、右側への偏位が顕著となり、挙上胃管のスペースを確保することが可能となった。現在まで吻合部引き下げと縦隔シフトを行えた症例では9例中1例のみにGrade1の縫合不全を認めるのみで、Grade2以上の縫合不全はない。今回、前述のICG評価、吻合部引き下げ、縦隔シフトに重点を置いた胸骨後経路細径胃管再建の手技に関して報告する。.
1437. 小山虹輝, 大内田研宙, 森山大樹, 畑佳孝, 進藤幸治, 中村雅史, 食道平滑筋腫に対して内視鏡的に粘膜下トンネル作成後に胸腔鏡下手術を施行した一例, 第74回日本食道学会学術集会, 2020.12, 患者は42歳、女性。20XX年Y月より食後の心窩部痛を認めており、Y+5月の職場の健診で胸部X線写真で左肺野の異常を指摘され、前医でCT検査を行われた。CTでは下部食道背側に、食道を取り囲むように発育する長径60mmの粘膜下腫瘍様の病変を認めた。上部消化管内視鏡検査では食道胃接合部に管外性の圧排を疑う所見を認め、EUS(Endoscopic Ultrasound)では同部に下部食道を約2/3周性に取り囲むような形で均一な低エコー性腫瘤を認めた。EUS-FNA(Endoscopic Ultrasound-guided fine needle aspiration)の結果、平滑筋腫の診断となり、切除目的に当科に紹介となった。腫瘍のサイズ、形状を考慮し、Per-oral endoscopic myotomy(POEM)の手技を応用して胸腔鏡内視鏡合同手術を行うこととした。まず全身麻酔下・仰臥位で内視鏡操作を先行した。腫瘍の約3cm口側の粘膜に局注を行た上で、粘膜を切開してentryを作成した。肛門側に向かって、Triangle tip knifeを用いて粘膜下を剥離し、粘膜下層トンネルを作成した。腫瘍の肛門縁を超えるkオ棔「能淑・貿緩豌質悒肇鵐優襪鮃④欧晋紊法・攸慇擲・魎泙瓩真・山伊譴・蕕稜輓イ篭珊亢請犧遒嚢圓Δ海箸箸靴拭B琉未鮑姑省・薜未箸掘・7肋間にcamera port、第9肋間に12mm, 第5,8肋間に5mm portを挿入し、8mmHgの人工気胸下で右胸腔内4portsで胸腔鏡操作を開始した。胸腔内から下部食道に既知の平滑筋腫を確認し、食道周囲の剥離授動を行った後に、食道外膜・筋層を切離して腫瘍を露出させた。腫瘍に沿って剥離を進めると、内視鏡下に剥離した粘膜下層トンネルと連続した。腫瘍は食道を取り囲むような不整形であったが、内視鏡下に粘膜下層を剥離していたため、食道粘膜から授動されており容易に胸腔側へ引き出すことができた。最後に腫瘍の基部を切離して腫瘍切除を完了した。胸腔鏡下に筋層の欠損部を連続縫合で閉鎖し、内視鏡下に粘膜下層トンネルのentryをクリップで縫縮した。手術時間は297分、出血量は25g。50mmを超える不整形な食道粘膜下腫瘍においても、POEMの手技を応用することで胸腔鏡下腫瘍核出術が安全に施行することができた。食道粘膜下腫瘍に対するPOEM手技を併用キ)タ「靴振珊亢斉盪覿盛臚閏蟒僂諒鷙陲論こΔ任2例しか報告がない。内視鏡下で粘膜下剥離を先行することで腫瘍の可動性が高まり、従来なら食道切除が行われていた症例に対しても腫瘍核出術が可能となる。さらに、食道穿孔を防ぎ、筋層欠損部を最小限にすることで術後の食道狭窄を予防する点でも、有効で安全な手術法であると考えられる。.
1438. 宗﨑正恵, 甲斐昌也, 島﨑亜希子, 三月田祐平, 秦暢宏, 大石善丈, 山田舞, 久保真, 中村雅史, 集学的治療を行った乳腺化生癌脳転移の1例, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10.
1439. 山田舞, 久保真, 金城和寿, 原田由利菜, 林早織, 川地眸, 倉田加奈子, 森瞳美, 甲斐昌也, 中村雅史, 稀な遺伝性乳癌であるCowden症候群4例の経験より得られた定期スクリーニングの限界, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10.
1440. 山崎章生, 大西秀哉, 梁井公輔, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素PTPN3を標的とした新規膵癌治療開発 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1441. 山崎章生, 大西秀哉, 古賀智子, 中山和典, 一宮脩, 中村雅史, 癌で発現するFAM115cの予後予測バイオマーカーとしての意義, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1442. 佐田政史, 水内祐介, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, サイトメガロウィルス腸炎関連合併症に対する手術症例の検討, 第75回日本大腸肛門病学会学術集会, 2020.11, サイトメガロウィルス(CMV)腸炎は、臓器移植、化学療法、ステロイド投与歴などのある免疫不全患者において認められる感染症の一つである。下痢や血便で発症し、穿孔や出血、toxic megacolonを認めれば緊急手術の適応となるが、そのような症例は比較的稀である。今回、当科で手術を行ったCMV腸炎関連合併症について検討を行った。対象は、2011年1月から2020年3月までの当科の手術症例で、切除組織のHE染色で核内封入体、免疫染色でCMV陽性細胞を検出してCMV腸炎と診断された4例。年齢中央値73歳(68-76歳)、男性3例・女性1例、手術理由は穿孔3例・出血1例であった。原疾患は、造血器悪性腫瘍2例、乾癬1例、慢性腎不全1例で、全例原疾患(乾癬)や併存疾患(薬疹、関節リウマチ、間質性肺炎)を理由にステロイドを投与されており、ステロイドの投与期間中央値は13カ月(2-43カ月)であった。1例は化学療法、2例は抗TNFα抗体製剤の投与歴もあった。腸炎症状を認め�� F$+$i
1443. 甲斐昌也, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 金城和寿, 川地眸, 倉田加奈子, 山田舞, 野口浩司, 岡部安博, 久保真, 中村雅史, 画像解析ソフトSYNAPSE VINCENTを用いた体脂肪率測定による肥満評価と乳癌発症リスクの検証, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10, 【背景】肥満と乳癌発症リスクとの関連は複数の研究から報告されている。BMIは身長と体重から算出できる簡便な式であり、肥満の指標として多用される。しかし、多彩な肥満の病態をBMIのみで評価することには限界があり、例えば、筋肉質の高体重もBMIが高くなる等、高BMI=肥満とは言えない場合がある。上述の研究ではBMIを指標にしており、真の肥満の状態を反映しているとは言い難い。他の肥満の指標として体脂肪率があるが、高い内臓脂肪率は様々な病態の原因であるとされている(肥満診療ガイドライン2016)。アロマターゼが脂肪細胞に分布していることから、乳癌発症リスクの評価には体脂肪率を指標にすることが合理的である。本邦でも、乳癌罹患率が増加傾向であり、生活様式の欧米化、即ち肥満と乳癌発症の関連は無視できないものと思われる。肥満と乳癌発症リスクを検証する上で、簡便かつ高精度な評価法の構築が重要である。【目的】肥満指標として体脂肪率に焦点を当て、簡易体脂肪率測定法を確立し、乳癌発症リスクとの関連を検証する。【対象・方法】2015年から2019�� G/$K!"Ev2J$GI%j%9%/$K1F6A$rM?$($F$$$k2DG=@-$,$"$k$H9M$($i$l$?!#!Z7k8l![2r@O%=%U%H$rMQ$$$?BN;iKCN($K4p$E$/HnK~EYI>2A$HF}4bH/>I%j%9%/$r8!>Z$7$?!#.
1444. 甲斐昌也, 久保真, 島崎亜希子, 原田由利菜, 林早織, 川地眸, 倉田加奈子, 金城和寿, 森瞳美, 山田舞, 中村雅史, 乳癌術後サーベイランスの検証, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 背景: 乳癌術後再発を早期発見・治療しても、生存期間の延長には寄与しないことが報告されている。一方、症状出現時にはPS低下の為、治療が困難なことがあり、無症状時の検査による早期発見・治療がQOL維持のために有用な状況も考えられる。また、昨今、再発治療目的のコンパニオン診断として遺伝子検査が保険適応となったが、再発予測ツールとしての意義はまだ不明である。今回我々は、乳癌術後の各種検査および早期発見の意義について検証した。 対象・方法: 2001年~2019年に当科で手術施行したStage 0-IIIの原発乳癌1726例中、予後が追跡できた再発症例81例。検査は、3か月~半年毎の腫瘍マーカーを含む血液検査、1年ごとのCT、マンモグラフィ、骨シンチグラフィを行った。またnext generation sequencing(NGS)で遺伝子解析を行った。 結果:DFI中央値は31.1か月であった。再発初発部位としてはリンパ節、骨、肺、肝の順で、有症状再発は31例(37%)であった。特に脳転移は7例中6例が症状を契機に発�� +$5$l$?!#L5>I>uNc$G$OINc$O12例(23.5%)、定期的な画像検査39例(76.5%)であった。再発から死亡までの期間は症状の有無で有意差は認めなかった(22.8 ヵ月vs 29.8ヵ月、p=0.38)が、有症状の脳転移例は、QOLの低下を認める例があった。遺伝子解析では、再発例は非再発例と比較しTP53変異が有意に高く見られ(72.7% vs 3.5%)、次いでPIK3CA、RAD2、PTEN変異を高頻度に認めた。 考察:ASCOのガイドラインでは、再発早期発見目的の画像・血液検査を行う根拠は不十分とされ、本解析でも、無症状時の検査は予後の改善に寄与しなかった。脳転移も他の転移形式と同程度の予後であったが、QOL維持の点では、早期発見・治療の意義があると考えられた。遺伝子解析では、一部の変異と再発リスクの関連が示唆されたが、再発予測ツールとしての意義については、さらに多角的な研究が必要と考えられた。.
1445. 戸井雅和, 中村雅史, 希望と安心をもたらす医療安全管理―無過失補償制度の可能性も含めて―, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1446. 古賀智子, 大西秀哉, 益田昌吾, 長尾晋次郎, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素PTPN3を標的とした新規小細胞肺癌治療の開発, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11.
1447. 古賀智子, 大西秀哉, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 藤村晶子, 大山康博, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素PTPN3を標的とした新規小細胞肺癌治療の開発 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1448. 原田由利菜, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 倉田加奈子, 川地眸, 金城和寿, 林早織, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 小田義直, 中津川宗秀, 中村雅史, , , , Deep Learningを用いた乳癌HE染色画像解析とタンパク発現予測に関する研究, 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10, 【背景】現在AI(Artificial Intelligence)の発達は著しく、とりわけ画像解析の分野においてDeep Learningが注目されている。Deep Learningとは機械学習技術の一つであり、現在医療分野においても幅広く使用されている。入力と正解例の関係を示したデータを学習し、予測を行うモデルを構築する。病理診断の分野では、乳癌リンパ節転移の有無を検出する学習アルゴリズムと人間の医師との診断精度を比較したところ、大きな差を認めなかったとする報告がある。この他にも、AIによる画像認識システムの実用化に向けて様々な研究が行われており、世界全体がデジタルパソロジーへと動き始めている。Deep Learningによる画像認識で、HE染色標本画像から免疫染色結果を含めた各タンパク発現を行うことは、病理診断において迅速かつ安価な補助ツールとして有用であると考えた。【目的】デジタル化した乳癌HE画像からER、PgR、Ki67等のタンパク発現を予測する画像解析ソフトを開発し、実際の診断と比較してそのアルゴリズムと精度を検討する。【対象と方法】乳癌HE染色ス�� i%$%I$+$iWSI(Whole Slide Image)画像を作成し、画像解析ソフトを用いてその特徴を解析する。対象は、当院において2015年1月から2018年12月までに手術を施行した原発性乳癌症例10例とした。画像解析ソフトにはあらかじめ教師データを入力し、HE染色画像におけるER、PgR、Ki67の発現部分の特徴を学習させアルゴリズムを開発する。これにより、提示された新たなHE染色画像から、ER、PgR、Ki67発現部分を予測することが可能となる。【考察】乳癌において、免疫染色結果は治療方針決定のために重要である。病理診断における人的資源や医療経済を温存し、より早い段階でサブタイプを診断できることは、早期の治療開始につながり、患者の精神的・経済的QOL改善をもたらすと考える。【結語】Deep Learningを用いた乳癌HE染色画像解析とタンパク発現予測に関する研究は、乳癌治療の基本となる病理診断において効率化・迅速化に有用であると考える。.
1449. 宮坂義浩, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 渡部雅人, 中村雅史, 膵癌術後の残膵癌の発生率は初回病変のステージによって異なる?, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1450. 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, IPMNに対する腹腔鏡下手術の長期成績
, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
1451. 宮坂義浩, 小島大望, 柴田亮輔, 平野由紀子, 平野公一, 東大二郎, 山下眞一, 二見喜太郎, 渡部雅人, 中村雅史 , 腹腔鏡下膵切除において遭遇する解剖学的破格とその対処法
, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1452. 久留裕, 野口浩司, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 小川智子, 中村雅史, 当科における心停止ドナー腎摘出手術, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02, 【緒言】改正臓器移植法の施行以降、脳死下での臓器提供数は増加しているが、心停止下での提供数は停滞している。2017年の心停止下腎移植件数は65件であった。移植医が心停止下臓器摘出のトレーニングを積む機会は決して多くなく、限られた症例数のなかで摘出手技を習得する必要がある。われわれは1.安全で確実な摘出手技 2.他の腹部臓器の摘出にも対応出来る手技の定型化 の2点を意識して摘出手術を行っている。【手術手技】腹部大動脈からのカニュレーションを行い、潅流・冷却を開始する。はじめに右側結腸から小腸までの腸間膜を後腹膜から剥離し、上腸間膜動脈(SMA)と上腸間膜静脈(SMV)を含む小腸間膜を根部で一括でクランプして切離する。潅流開始直後にこの操作を行うことで、腎動脈に優先的に潅流液が流れ、より有効な潅流を行うことができると考えている。腸管損傷の危険性も低く、安全に小腸を遊離することができる。左側結腸まで授動した後、口側は十二指腸と胃を膵から剥離して遊離させ、消化管を全て体外へ排除する。これにより良好な視野が得られ、必要な臓器�� r0BA4$+$D3N$NMWE@$r4^$a!"Ev1!$G9T$C$??4Dd;_2<$NE&=P%S%G%*$r6!Mw$9$k!#.
1453. 久留裕, 加来啓三, 目井孝典, 野口浩司, 岡部安博, 大城彩香, 中村宇大, 中村雅史, 先行的脳死下膵腎同時移植の1例, 第47回日本膵・膵島移植研究会, 2020.03,  本邦において先行的脳死下膵腎同時移植の報告はない。今回、透析導入前の1型糖尿病患者に対し脳死下膵腎同時移植を行った1例を報告する。 症例は34歳、女性。11歳時に1型糖尿病を発症し強化インスリン療法を導入された。血糖コントロール不良で腎機能障害が進行し膵腎同時移植登録のため当院を受診した。初診時のCre 3.20mg/dL、eGFR 14.9 mL/min/1.73m2であった。先行的膵腎同時移植を目指して登録検査を速やかに開始した。登録完了後、待機期間60日を経て脳死下膵腎同時移植第一候補となった。ドナーは18歳、女性。BMI 19.2、死因は低酸素脳症、Cre 0.47mg/dLとマージナル要素なく、血糖コントロールは良好であった。HbA1c 6.2%とやや高値であったが偽高値と考え、既にレシピエントの腎機能はCre 4.93mg/dL、eGFR 9.1 mL/min/1.73m2まで悪化しており先行的移植が可能な事実上最後の機会と考え、総合的判断のもと移植を行った。術後合併症なく経過良好で退院となった。 本邦では2012年より先行的献腎移植の登録が可能となってお�� j!"1型糖尿病による末期腎不全症例では透析導入前に脳死下膵腎同時移植を行える可能性がある。しかしながら実際に移植に至った症例の詳細な報告はない。欧米では透析導入前の膵腎同時移植は比較的一般に行われており、生存率、腎グラフト生着率や術後合併症の点で透析導入後の移植と比べ成績が良いことが示されている。 先行的脳死下膵腎同時移植を行うためには早期からの登録検査、申請手続きの開始が必要である。eGFR<15mL/min/1.73m2で登録申請可能なことを周知し、連携科とも協力のうえ速やかに登録を進める。一方でドナーの選定も重要となる。脳死ドナーが不足している本邦での膵移植の平均待機期間は約3年半であり、登録が完了しても待機期間中に透析導入となる可能性がある。このような状況の中で先行的脳死下膵腎同時移植を実現するにはマージナルドナーからの移植も検討するメリットがある。.
1454. 久保真, 川地眸, 甲斐昌也, 山田舞, 倉田加奈子, 森 瞳美, 金城和寿, 本山由利菜, 林早織, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 沖英次, 中村雅史, , , マルチプレックス遺伝子パネルFoundationOne CDxが変えるHER2陽性乳癌の周術期治療, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, はじめに:本邦でも個々の腫瘍を遺伝子レベルで解析して最適な治療方法を選択する「日本型プレシジョンメディスン」への取り組みが始まったが、検査対象はPerformance statusは保たれつつ標準治療がない転移・再発例に限られる。一方、HER2陽性乳癌は増殖活性が高く腋窩リンパ節転移も高率で予後不良であるが、抗HER2薬の効果が高く術前化学療法に最も適したサブタイプである。また、術前化学療法Non-pCR症例に対する術後治療としてトラスツズマブ・エムタンシンの承認が間近である。次世代シーケンサー(NGS)による多遺伝子パネル検査FoundationOne CDx(F1CDx)のHER2陽性乳癌にける遺伝子変異の解析を基に、乳癌手術に与える影響を検討した。方法:対象は、すべて女性。進行・再発乳癌もしくは化学療法の先行を必要とするような高悪性度の乳癌計109例に対し、保険収載に先立ち研究としてF1CDxを施行した。結果:既存のコンパニオン診断(exCDx)でHER2陽性、すなわちHER2/IHC=3+であった20例、HER2/IHC=2+かつFISH陽性だっ�� ?3例は、F1CDxでHER2遺伝子増幅ありすなわち抗HER2治療適応の判定であった。さらに、exCDxでHER2陰性と診断されていた86例中、F1CDxでHER2遺伝子の増幅を4例、その他の変異を5例に認め、うち8例(7.3%)は抗HER2治療適応との判定であった。考察:F1CDxはHER2遺伝子増幅による抗HER2療法のコンパニオン診断ツールとしての承認受けているが、本研究における判定結果はexCDxとほぼ一致した。しかし、増幅判定が陰性から陽性へコンバートしたものを4例(3.7%)、治療効果の期待される変異を4例(3.7%)に認め、F1CDxは抗HER2療法の適応を広げる可能性がある。結語:NGSによる網羅的解析は、抗HER2治療の適応を拡大する可能性がある。HER2陽性乳癌に対しては術前化学療法を用いることが多く、術前にF1CDxを行うことができれば、手術を含めた周術期の治療方針を大きく変える可能性がある。.
1455. 久保真, 森崎隆史, 甲斐昌也, 梅林雅代, 島﨑亜希子, 林早織, 原田由利菜, 川地眸, 金城和寿, 倉田加奈子, 森瞳美, 山田舞, 森崎隆, 中村雅史, 乳癌におけるネオアンチゲン解析の有用性 , 第28回日本乳癌学会学術総会, 2020.10, <背景と目的>近年、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果を受けて、がん免疫微小環境に注目が集まっている。一方でICIの重篤な副作用を避けつつ、より精密ながん個別化治療に向けて、がんワクチン、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、TCR遺伝子改変T細胞(TCR-T)、キメラ抗原受容体遺伝子を導入したT細胞(CAR-T)など免疫療法の可能性が報告されている。しかしながら、未だ治療法として確立されているものは少ない。近年がんゲノム医療の進歩により、個々のがんが個別に有するがん特異抗原のうち、アミノ酸置換を伴うネオアンチゲン(ネオ抗原)の解析が可能となってきた。今回我々は、新鮮乳癌生検材料を用いたネオ抗原解析と腫瘍微小環境における免疫監視機構に関与する因子の解析を行ったので報告する。<材料と方法>主施設および関連施設において、倫理委員会の承認と患者ICを得た32例の乳癌患者の腫瘍サンプルを対象に、(1)NGSによる全Exome DNA+RNAの解析を行い、アミノ酸置換を伴うと予想されるペプチド及びそれらの発現量やそれぞれの�� Z%W%A%I のHLAクラスI親和性を解析することにより、ネオ抗原プロファイルを作成した。さらに、腫瘍浸潤リンパ球および腫瘍免疫関連分子による免疫微小環境との関連を解析した。また、(2)我々が樹立したTNBC細胞株のネオ抗原を解析し、ペプチドパルス樹状細胞ワクチン療法の可能性についても検討した。<結果>(1)遺伝子解析では、アミノ酸置換を伴うネオ抗原数はTNBCでは平均98個、非TNBCで29個とTNBCで多い傾向にあった。ネオ抗原数と遺伝子変異数には正の相関を認めた(P=0.011)。また、遺伝子変異数はTILとPD-L1発現に正の相関を示した。さらに、T細胞活性化マーカーGZMBにも正の相関を認めた(P=0.048)。(2)TNBC株のHLAクラスI高親和性ネオ抗原ペプチド を10種類合成し、自己末梢血単核球に添加し、IFN- ELISPOT試験にてネオ抗原反応性リンパ球を解析したところ、2種のペプチドで反応がみられた。そこで単球由来樹状細胞を作成し、反応性ネオ抗原ペプチド をパルスした末梢血単核球と混合培養を行�� $&$3$H$K$h$j:YK&=}32@-T細胞(CTL)の作製を試みた結果、自己腫瘍細胞に傷害性のあるCTLを誘導できた。<結論>乳癌におけるネオ抗原の解析は、がん微小環境の免疫機構を理解する上で重要な情報であった。また今後、ネオ抗原CTL療法などの腫瘍特異的免疫療法の可能性が示された。.
1456. 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 中村雅史, Precision Oncology:乳がんゲノムプロファイリングから見えてきたこと, 第26回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2020.08.
1457. 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 神野浩光, 中村雅史, NCDの意義と今後の課題:日本乳癌学会による乳癌登録データを利用した研究を経験して, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 日本乳癌学会(JBCS)の登録事業は1975年より始まっており、2004年からはweb登録に移行し、2012 年からNational Clinical Database(NCD)と一体化した。→日本乳癌学会(JBCS)の登録事業は1975年に始まり、2004年web登録に移行、2012 年National Clinical Database(NCD)と一体化した。2015年JBCSの「NCD乳癌登録データを利用した研究」公募で登録委員会の採用を受け、「HER2陽性pT1乳癌の予後と薬物治療の効果」を検討する機会を得た。この経験をもとに、NCDの意義と今後の課題について検討した。1.登録したデータを解析し公開する。登録とともに重要なミッションである。JBCSでは、年1回研究を公募し、登録委員会がこれを審査している。2.研究公募から審査、採用までの過程を透明化する。できる限り評価点数を公表し、各申請テーマについて議論内容を公表しても良いのではないだろうか。3.登録委員会がプログレスを把握し支援する。JBCS研究では、登録委員・統計家�� F1名がサポートする。4.予後情報は生命線である。作成した論文データの5年追跡率は48.2%であった。今後この数値を向上させるためには、登録担当の事務職配置は必須である。5.倫理審査の問題。NCD研究は、「日本外科学会拡大倫理委員会審査申請書」により承認済みとされるが、筆頭著者各施設での審査は各施設で異なる。国レベルのデータベース研究の扱いが、明確化、簡素化されていない問題に直面した。6.論文発表後、学会ホームページでの公開を充実させる。研究を実施する登録委員会とホームページを運用する広報委員会とが連携し、論文内容の解説などを加え重要なデータへのアクセス・理解を容易にする必要があろう。7.2004年は登録施設317、登録数14,805であったが、2016年は1,422施設、95,870例と右肩上がりで増加している。施設当りは年46.7例から67.4例へと増加しており、現場外科医の負担軽減は急務である。 NCDというビックデータによって、本邦のリアルワールドにおける手術や薬物治療の変遷とその治療効果が明らかとなる。現在、日本乳癌�� X2qEPO?0Q0w$H$7$F!"Fb30$N;kE@$+$iNCD研究の課題について議論したい。.
1458. 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 大坪慶志輝, 奥田翔, 進藤幸治, 赤司浩一, 大塚隆生, 江藤正俊, 中村雅史, 膵癌微小環境下で骨髄造血幹細胞はCAF様の形態・機能を獲得し,膵癌の局所浸潤を誘導する, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【背景・目的】膵癌は治療抵抗性や薬剤送達率の低下を引き起こす過剰な間質増生を特徴とし、それは活性化PSCによって引き起こされることが知られている。近年、腫瘍促進性に働くCAFの他に腫瘍抑制性に働くCAFが報告されており、腫瘍細胞だけでなくCAFにもheterogeneityが存在することが明らかとなってきている。また、間葉系幹細胞由来腫瘍間質が膵癌細胞の浸潤・転移を促すとの報告があるが、膵癌進展に対する骨髄由来細胞の関与およびその機序は未だ不明である。そこで癌微小環境のリモデリングと膵癌進展における骨髄由来細胞の関与を検討した。【方法】新生仔KC/KPCマウスを用いた同種骨髄移植マウスモデルを作製した後、FCM解析や免疫組織染色にてレシピエントマウスにおけるGFP陽性細胞の生着・分布を評価した。膵癌細胞と骨髄由来細胞を共培養し、膵癌細胞の遊走・浸潤・増殖能の評価も行った。膵癌細胞と骨髄由来細胞との相互作用を解明するため、膵癌培養上清添加実験により誘導される骨髄由来細胞の機能変化やサイトカイン産生も評価した。【結果】同種骨髄移・オ朏Cレシピエント膵臓では、萎縮した腺房細胞の周囲に骨髄由来GFP+細胞がみられ、KPCレシピエント膵臓では骨髄由来のmultilineageな造血細胞がinvasive frontに集簇していた。特にGFP+細胞の局在とマクロファージやTAMやaSMA+細胞の局在が類似していることが示された。KPC膵臓に見られるCAF様の形態を示すaSMA+細胞には骨髄由来GFP+細胞のものが存在した。膵癌細胞と共培養した骨髄由来マクロファージは膵癌細胞の浸潤を促進した。また、膵癌細胞の上清を添加した骨髄由来マクロファージでは、腫瘍促進性に働くサイトカインの上昇を認め、膵癌細胞の浸潤・遊走を促進した。さらに対照群と比較して膵癌細胞の上清を添加した骨髄由来マクロファージでは、CAF特異的なマーカーの発現を認めた。【考察】発癌前に膵臓に誘導されたmultilineageな骨髄由来細胞が、膵癌の浸潤に関与していることを明らかにした。CAFの中にはPSCやMSC由来以外に、骨髄の造血幹細胞由来のCAFが存在することを新たに見出し、さらに、膵癌細胞との相互作用により、CAF様の機能を獲キ)タト世靴森鋻駘獲茱泪・蹈侫 璽犬・拘盧挧Δ凌蚕瓩鮴萋海垢襪海箸・┷兇気譴拭.
1459. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 平安原知子, 中村雅史, 腎移植における選択的血漿交換療法 (SePE)の有効性の検討, 第65回日本透析医学会学術集会・総会, 2020.11, 【目的】腎移植では、血液型不適合移植、抗体関連型拒絶反応などにおいてアフェレシス療法による抗体除去を行うが、従来の二重濾過血漿交換 (DFPP)や単純血漿交換 (PE)では凝固因子の低下やFFP置換に伴うアレルギー反応が問題であった。そこで今回、選択的血漿交換 (SePE)の有効性につき検討を行った。【方法】2017年7月以降、当院でSePEを施行した29症例を対象とし、フィブリノーゲン (Fib)、ABO抗体価の減少率を従来のPEと比較検討した。【結果】29症例、計100回のアフェレシス療法の内訳はSePE 53回、PE 47回であった。1症例あたりの平均治療回数は3.52回であった。Fibの減少率はSePE群で有意に低かった (SePE 10.7% vs PE 39.5%: p<.001)。血液型不適合移植による術前抗体除去を16症例57回施行したが、抗体価の減少を認めた割合はSePE群で13.8% (4/29回)、PE群で64.3% (18/28回)であった。【結論】SePEはFibの減少を抑えることが�� DG=$G$"$k$,!"93BN2A8:>/$KBP$9$kM-8z@-$O99$J$k8!>Z$,I,MW$G$"$k!#.
1460. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植における栄養指標CONUTscoreによる予後予測, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1461. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 中村雅史, 血液型不適合腎移植に関する多角的検討, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1462. 加来啓三, 野口浩司, 久留裕, 目井孝典, 岡部安博, 大城彩香, 中村宇大, 中村雅史, Pancreas Donor Risk Indexによる本邦膵臓移植症例の解析と今後への応用, 第47回日本膵・膵島移植研究会, 2020.03, 【目的】本邦膵移植はExpanded criteria donorが多い一方で、ドナー適応を決定する際の客観的統一指標がない。本研究はドナー適応判断の均質化につながるグラフト予後予測指標の制定を目的とする。今回、Pancreas Donor Risk Index (PDRI)を用い本邦膵臓移植症例の解析と有効性の評価、ならびに今後の活用につき検証を行う。【対象と方法】日本膵・膵島移植研究会登録データを使用した。2001年から2019年に施行された本邦脳死下膵臓移植のうちPDRIの算出が可能であった369例を対象とした。PDRIと膵生着率、生存率との関連性を検証した。PDRIをスコア別に4つのカテゴリーに分け、各カテゴリーの予後と先行研究との比較検証を行った。PDRIの膵生着率に関する予後因子としての可能性につき多変量解析での検討を行った。【結果】PDRI中央値は1.88 (n=369)であり、米国の中央値1.00 (n=3375)と比べ高値であった。ROC曲線解析で求めた至適cut off値 (PDRI=1.60)によりPDRI-low群 (n=136)、high群 (n=233)の��� B2群に分け比較検証した。結果、PDRI-low群5年生着率90.5%、high群75.3%でPDRI-high群において有意に膵グラフト生着率は低値であった (p=0.0040)。PDRI値に基づき4つのカテゴリー(-1.15, 1.16-1.56, 1.57-2.11, 2.12-)に分類したところ、それぞれの1年生存率は92.9%, 93.0%, 92.0%, 84.6%であり、この結果は先行研究と比較しいずれも高値であった。膵生着に関する予後因子の検討を行ったところ、多変量解析においてPDRIが独立予後因子となった。【結論】PDRIは本邦膵臓移植症例においても有効なグラフト予後予測指標となりうる。PDRI低値は良好な生着率が期待される。一方で、本邦ではPDRI高値症例においても比較的良好な生着率を認めており、一概にドナー不適とすることは望ましくない。.
1463. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 腎移植における多職種連携, 第56回日本移植学会総会, 2020.11, 腎移植は院内外含めた多職種との連携のもと成り立つ高度医療である。単に移植手術の成否にとどまらず、術前から術後長期にわたり多方面からのサポートを必要とする。今回、一連の腎移植に携わるすべてのスタッフへ敬意を表すとともに、当院におけるその活躍を紹介する。近隣の透析病院、腎臓内科からの継続的な紹介なくしては、当院年間80-90例の腎移植は達成できない。専属コーディネーター、メディカルアシスタントによる患者家族との面談から腎移植医療はスタートする。ドナー、レシピエントそれぞれの術前の適応判断にあたっては、外科、内科、麻酔科含めた複数科の総合判断で行う。より安全かつ公正な移植を実現させるため、全予定腎移植症例を対象に外部委員を含めた院内委員会での討議を経る。脳死移植時の緊急対応の際も、手術部、麻酔科の協力により速やかな移植が可能であり、複数移植の同時実施に対しても最大限の理解、サポートが得られている。当然、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士の協力も必要であり、退院後の支援にはMSW、医療事務スタッフの存在も大きい。当院での累積腎移植症例も1100例を�� D6$(!"$=$N@.@S$b0BDj$7$F$-$?!#B?
1464. 加来啓三, 岡部安博, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 膵臓、腎臓移植における栄養指標COUNT scoreによる予後予測, 日本外科代謝栄養学会第57回学術集会, 2020.12.
1465. 岡部安博, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 最適な免疫抑制剤について, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1466. 岡部安博, 加来啓三, 野口浩司, 目井孝典, 久留裕, 中村雅史, 小川智子, 小川慶歌, 特殊な原疾患を有するハイリスク症例~FSGSを中心に~, 第53回日本臨床腎移植学会, 2020.02.
1467. 岡部安博, 加来啓三, 野口浩司, 目井孝典, 久留裕, 佐藤優, 小川智子, 小川慶歌, 中村雅史, 将来を担う若手移植医を育てるということ, 第56回日本移植学会総会, 2020.11.
1468. 岡山卓史, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 柿原大輔, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 良性限局性膵管狭窄の1例, 第72回日本消化器画像診断研究会, 2020.02, 症例は60歳代、女性。癒着性イレウスの精査中の腹部造影CTで、主膵管が体部で急峻に狭窄し、尾側膵管の拡張を認めた。腫瘤は明らかではなかったが、狭窄部腹側に16mmの嚢胞性病変を認めた。MRIでも主膵管狭窄部に腫瘤は指摘できなかった。EUSでは拡張起始部の膵実質に一部低エコー化領域が疑われたが、再現性に乏しかった。ERCPでは膵体部主膵管にカニ爪様の陰影欠損を認め、上流の膵管は拡張していたが、陰影欠損部で分枝膵管は描出されなかった。膵管擦過細胞診、膵液細胞診ではclass IIの診断であったが、膵癌の可能性が否定できず、腹腔鏡下膵体尾部切除を行った。組織学的には主膵管周囲の線維性結合組織が局所的に増生して膵管上皮を押し上げ、主膵管内腔に突出し、ポリープ様の病変を呈していたが、腫瘍性病変は認めなかった。鑑別診断に苦慮した良性限局性膵管狭窄を経験したため報告する。.
1469. 岡山卓史, 森泰寿, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵・胆管合流異常に着目した胆嚢癌と炎症関連マーカー発現とEGFR発現の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1470. 岡山卓史, 森泰寿, 大塚隆生, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 藤井昌志, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵・胆管合流異常に着目した胆嚢癌と炎症関連マーカー発現とEGFR発現の検討, 第37回日本胆膵病態・生理研究会, 2020.06.
1471. 奥田翔, 大内田研宙, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史 , Single-cell RNA-sequenceを用いた食道扁平上皮癌微小環境の解明, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 本邦における食道癌のうち90%以上が扁平上皮癌である。その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされているが、その5年生存率は満足のいくものではない。加えて近年、治療手段として免疫チェックポイント阻害薬が登場しているがこの効果は症例によって差があり、腫瘍微小環境における癌免疫・免疫寛容に関わる機序のさらなる理解が必要と考えられる。
今回我々は、当科にて食道扁平上皮癌に対しNAC後に手術加療を行った症例について、手術摘出標本よりその腫瘍部、および正常部の組織を採取し、643遺伝子を標的遺伝子としたtarget panelを用いたsingle-cell RNA-sequenceを行った。その結果得られた細胞ごとのmRNA発現からそれぞれの組織の細胞構成を同定、分類し、分類された細胞集団ごとの機能に関して解析、比較した。
同定された細胞は腫瘍組織と正常組織合わせて10,100個であり、各組織で別個にクラスタリングを行い、リンパ球系としてマクロファージ、T細胞、B細胞、NK細胞、そして樹状細胞と考えられる既知のクラスター、さらに上皮系細胞のクラスター、線維芽細胞のクラスターに分類した。マクロファージに関しては、腫瘍組織、正常組織の両組織において高い頻度で同定されたが、その細胞集団を再クラスタリングしたところ、異なった機能を有すると考えられる複数の細胞集団があることが明らかになった。また、これらの細胞集団の分布は、腫瘍組織と正常組織で異なっていた。また、本検討による分類は、既存のM1,M2マクロファージなどの分類とは一致するものではなかった。樹状細胞など他の既存の細胞集団に関しても今回行ったクラスタリングにより機能が異なる細胞集団への分類が可能であり、既存の分類とは異なるものが複数あった。
今回の検討で、実際のヒト癌微小環境中に存在する細胞集団は、既知の集団の中でさらに機能的な層別化が可能であり、機能的なheterogeneityが存在することが明らかになった。また、本症例は術前に抗癌剤治療を行った症例であり、微小環境中の癌免疫・免疫寛容状態が化学療法により修飾されている可能性があり、未治療症例の解析など今後もデータを蓄積していく必要があると思われる。.
1472. 奥田翔, 大内田研宙, 伊達聡美, 久野恭子, 持田郁己, 大坪慶志輝, 新川智彦, 松本奏吉, 相良亜希子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 大塚隆生, 水元一博, 中村雅史 , Single-cell RNA-sequenceを用いた術前化学療法後食道扁平上皮癌の解析, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 本邦における食道癌のうち90%以上が扁平上皮癌である。その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされているが、5年生存率はそれぞれ56%, 29%と満足のいくものではない。治療抵抗性については腫瘍内不均一性(intratumor heterogeneity:ITH)が一因と考えられており、その詳細を理解、解明することはより適切な治療戦略を検討する上で極めて重要である。
今回我々は、当科にて食道扁平上皮癌に対しNAC後に手術加療を行った症例について、手術摘出標本よりその腫瘍部を採取し、single-cell RNA-sequenceを用いて腫瘍組織の細胞構成およびその同定された細胞集団ごとの機能に関して解析した。
同定された細胞は1,771個、1細胞当たりの平均遺伝子数は2,280個であり、t-SNEプロットを行ったところ腫瘍組織系とリンパ球系、死細胞系のクラスターに大別された。腫瘍組織のクラスターには広くS100A7やSOX2の発現が確認されたが、有意発現遺伝子を基に6サブクラスターに細分化された。リンパ球系クラスターは、有意発現遺伝子からは主にT cellとマクロファージからなると考えられた。
腫瘍組織のサブクラスター分類から示唆される単一腫瘍内の腫瘍細胞以外のITHの存在にも着目し、治療抵抗性に寄与している因子を同定して新規治療戦略を検討すべく、gene ontology解析、pathway解析など更なる解析を加え報告する。.
1473. 永吉絹子, 樗木晶子, 藤田逸人, 永井俊太郎, 武冨貴久子, 藤野ユリ子, 中村雅史, 赤司浩一, 石橋達朗, ダイバーシティ時代の女性医師の育成と支援 〜九州大学病院のキャリア支援策と当科における女性外科医師支援の現状と取り組み〜, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, ダイバーシティを認める昨今において、医療界全体で女性医師に対するキャリア支援が進められている。女性外科医のキャリア継続支援についても、外科医不足を解決する一手として外科系学会の場でも数多く議論されており、その理解が広まりつつあると実感している。本発表では、九州大学病院のキャリア支援策と当科における女性外科医の育成とキャリア継続支援についての取り組みを提示したい。九州大学病院では、全国的にも息の長い大規模なキャリア継続支援体制を構築しており、その実績は高く評価されている。今年で設立13年目となるきらめきプロジェクトキャリア支援センターは、様々な理由で常勤職が困難な状況にある医師・歯科医師を対象とし、3年を上限とした短時間勤務制度による就業継続支援、復職支援、育児支援を行っている。過去13年間で82名の医師と37名の歯科医師が本プロジェクトを利用した。利用終了後も88.6%がキャリア継続への意欲を維持しており、56.8%は常勤医として勤務していた。本プロジェクトの発展が当院で働く多くの医療人のキャリア継続に繋がると考えら�� $l$?!#Ev2J$G$b=w@-0e;U$,A}2C798~$K$"$j!"6aG/$G$O?7F~6I
1474. 永吉絹子, 樗木晶子, 中村雅史, 赤司浩一, 石橋達朗, 九州大学病院のキャリア継続支援策・きらめきプロジェクトの13年間を振り返って, 第115回日本消化器病学会九州支部例会・第109回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2020.06.
1475. 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 傍ストーマヘルニア発症に関わる技術的因子の検証, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1476. 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 永井俊太郎, 中村雅史, 安全性を重視したクローン病に対する腹腔鏡手術の適応基準の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 【背景と目的】クローン病患者に対する腹腔鏡手術は、回盲部切除術に限り低侵襲性に優れ有用であるとされているが、瘻孔や再発病変などの複雑な病態を有する症例に対しては合併症リスクや開腹移行率が高く、安全性や適応についてはより詳細な検討が必要である。当科では限局的な狭窄病変や回盲部病変の症例のみならず、瘻孔や膿瘍などの複雑型・再手術症例に対しても積極的に腹腔鏡手術を導入している。当科で施行したクローン病患者の手術成績より、腹腔鏡手術の安全性や長期予後を踏まえた適応基準を再考する。【方法】2010~2016年までに当科で外科的治療を施行されたクローン病患者148症例について術式別に検討し合併症・開腹移行のリスク因子の検討を行った。【結果】手術既往のある症例、複雑型では開腹手術が多く施行されていた。腹腔鏡手術群(LS)は開腹手術群(OS)と比較して手術時間・出血量ともに差はなかった。有意差はないものの術後合併症はLSが少ない傾向にあった(41.7% vs. 28.1%, P=0.11)。開腹移行は8.2%に認め、周術期死亡は認めなかった。開腹移行の独�� )$7$?%j%9%/0x;R$O50歳以上、長時間手術、複雑型であった。術後合併症の独立したリスク因子はPNI<40、手術既往あり、長時間手術、開腹手術、開腹移行例であった。術後合併症があった症例の27.6%が術後生物学的製剤の導入がなかった。【結語】クローン病に対する腹腔鏡手術は病型によらず安全に施行可能であるが、病歴が長い症例や複雑型症例では開腹移行のリスクを考慮してアプローチ法を決定すべきである。PNI<40、手術既往例、開腹手術例、高度な癒着等による長時間手術が予想される症例では術後合併症のリスクが高く、手術操作や周術期管理を慎重にすすめる必要がある。術後合併症の軽減は、術後の生物学的製剤の導入をスムーズに進めることができ、長期的には病状再発による再手術の軽減に貢献する可能性も示唆された。.
1477. 永吉絹子, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 穿通型クローン病の周術期合併症リスクと腹腔鏡手術の適応を考える, 第75回日本大腸肛門病学会学術集会, 2020.11.
1478. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下腹腔鏡下直腸手術の現状, 第75回日本大腸肛門病学会学術集会(Web開催), 2020.11.
1479. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下直腸手術の現状, 第45回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2020.08, 当科におけるロボット支援下直腸手術の現状(はじめに)2018年4月よりロボット支援下直腸手術が保険適応となり、各施設で導入が進んでいる。当科でも2018年10月より導入し、現在までに26例を経験した。当科におけるロボット手術の現状を考察する。(対象)2018年10月から2020年3月までに経験したロボット支援下直腸癌手術26例の検討を行った。(結果)26例のうち、13例まではda Vinci Si、以降はda Vinci Xiを用いた。男性19例、女性7例。平均年齢は61.5歳。術式:高位前方切除術5例、低位前方切除術4例、超低位前方切除術9例、腹会陰式直腸切断術5例、括約筋間切除術3例。そのうち、側方郭清を4例で施行。手術時間中央値:444 (308-900)分、コンソール時間(腹部操作:74.5(54-177)分、骨盤操作:154(65-249)分)。平均出血量:128g。通常腹腔鏡手術や開腹手術への移行なし。術後在院日数:20日。縫合不全を3例に認めた。(考察)導入当初は体�� 30$G$N%;%C%F%#%s%0$d%"!<%`43>D2r>C$J$I$KMW$7$?;~4V$,B?$/!"
1480. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下直腸手術における側方リンパ節郭清の手術手技, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09, (はじめに)ロボット支援下直腸手術が保険適応となり、当科においても2018年10月より導入した。手ぶれ補正機能や自由度の高い多関節鉗子、3D高解像度画像などの特長がロボット手術の利点であるが、側方リンパ節郭清術のような狭い空間での手術には非常に有用と考える。今回、われわれの行っているロボット支援下側方リンパ節郭清の手術手技を供覧する。(手術手技)da Vinci SiおよびXiを使用した。基本的に#263および#283リンパ節を郭清する。①郭清の内側縁として尿管~下腹神経・骨盤神経叢を含む尿管下腹神経筋膜を剥離する。②郭清の外側縁として外腸骨静脈下縁から腸腰筋・内閉鎖筋を剥離する。③#263と#283の境界として内腸骨血管臓側枝を含む膀胱下腹筋膜を剥離する。#263、#283をそれぞれ郭清するが、症例に応じて側方リンパ節を分けることなく一塊に郭清する(結果)これまでに4例(片側2例、両側2例)にロボット支援下側方リンパ節郭清術を施行した。片側の郭清に要した時間は平均129分であった。開腹移行症例はなかった�� #!J9M;!!K%m%\%C%H;Y1g2INc$NC_@Q$,I,MW$H9M$($k!#.
1481. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下腹腔鏡下直腸手術の導入, 第12回日本ロボット外科学会学術集会, 2020.02, (はじめに)2018年4月よりロボット支援下直腸手術が保険適応となり、各施設で導入が進んでいる。当科でも2018年10月より導入し、現在までに17例を経験した。当科における導入初期の段階におけるロボット手術の現状・利点・欠点などを考察する。(対象)2018年10月から2019年10月までに経験したロボット支援下腹腔鏡下直腸癌手術17例の検討を行った。13例まではda Vinci Si、以降はda Vinci Xiを用いた。(結果)男性13例、女性4例。平均年齢は65.2歳。術式:高位前方切除術5例、低位前方切除術2例、超低位前方切除術4例、腹会陰式直腸切断術5例、括約筋間切除術1例。そのうち、側方郭清を4例で施行。平均手術時間:496分、コンソール時間(腹部操作:90分、骨盤操作:155分)。平均出血量:143g。通常腹腔鏡手術や開腹手術への移行なし。術後在院日数:17日。(考察)導入当初は体外でのセッティングやアーム干渉解消などに要した時間が多く、手術時間は長�� $$798~$,$"$C$?!#da Vinci Xiへの機種変更で体外での干渉等が解消された。骨盤内では安定した術野が確保でき、ロボット手術の可能性を示した。今後、症例数の積み重ねとともに手術時間の短縮が認められると考える。長期予後等については今後の検討課題である。.
1482. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 直腸癌側方リンパ節再発に対する腹腔鏡下側方郭清術 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1483. 永井俊太郎, 永吉絹子, 水内祐介, 藤田逸人, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, クローン病に合併した消化管癌に対する手術症例の検討, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
1484. 一宮脩, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 那琳, 古賀智子, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史 , , Hedgehog(Hh) シグナルの転写因子GLI2は胆嚢癌の悪性形質誘導を促進する, 第33回バイオセラピィ学会学術集会総会, 2020.11, 【背景】
我々は以前に胆嚢癌でHedgehog(Hh)シグナルの関連分子であるSHH、SMOの発現が亢進し悪性形質誘導に携わっていることを報告した。Hhシグナル下流の転写因子にはGLI1、GLI2、GLI3が存在し、特にこれまでGLI1を介するシグナルが各種固形癌における発癌および癌の進展予防のための標的分子として報告されている。胆嚢癌ではGLI1/GLI3-Hhシグナル経路ではなく、GLI2-Hhシグナル経路が癌悪性形質誘導に中心的な役割を果たしていると仮説を立て検証した。
【目的】
胆嚢癌におけるGLI2-Hhシグナル経路の生物学的意義を解析し、新規治療標的としての可能性を検討する。
【材料と方法】
胆嚢癌細胞株(NOZ、TYGBK-1、TGBC2TKB)を用いた。癌微小環境への影響の解析のため通常酸素環境もしくは低酸素環境(1% O2)下で細胞を培養した。低分子干渉法によるGLI1・GLI2・GLI3発現抑制(Hhシグナル抑制系)およびHhシグナルのligandであるSHH添加(Hhシグナル刺激系)により生じる癌細胞の増殖・浸潤能の変化を解析した。FACSを用いてCell Cycle解析を行った。細胞株の蛋白発現はwestern blot法で解析した。免疫不全マウスにGLI2発現抑制胆嚢癌細胞株を皮下移植し腫瘍体積を比較した。
【結果】
1)胆嚢癌細胞株のGLI1、GLI3蛋白の発現抑制では変化はみられなかったが、GLI2抑制により癌細胞の浸潤能と増殖能が有意に低下した。
2)GLI2発現抑制細胞株でCell cycleのG0/G1期の細胞比率が増加し、S期の細胞比率が減少した。western blot法ではCyclinD1およびKi-67の蛋白発現低下がみられた。
3)胆嚢癌のGLI2蛋白発現を抑制すると、細胞形態が紡錘形から円形に変化した。western blot法ではE-cadherinの蛋白発現が増加し、Vimentinの発現が低下していた。
4)胆嚢癌細胞株のGLI2蛋白発現が低酸素環境下で亢進した。低酸素環境で胆嚢癌細胞株のHIF-1α蛋白発現を抑制するとGLI2蛋白発現が低下した。
5) 免疫不全マウスにGLI2発現を抑制した胆嚢癌細胞株を皮下移植すると、コントロール群と比較しGLI2抑制群の腫瘍体積が有意に低下した。
【結語】
胆嚢癌ではGLI2は癌微小環境の低酸素環境下で発現が亢進し、Cell Cycleを介して癌細胞増殖を亢進させ、EMTを介して癌細胞浸潤能を増強することで胆嚢癌の悪性形質誘導を促進した。GLI2-Hhシグナル経路は胆嚢癌の新規治療標的となり得る。.
1485. 一宮脩, 大西秀哉, 松下章次郎, 古賀智子, 中山和典, 大山康博, 川元真, 中村雅史, Non-canonical Hedgehog(Hh)シグナル経路:GLI2-Hhシグナル経路を標的とした胆嚢癌の新規治療法開発 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
1486. Watanabe Y, Ohtsuka T, Mori Y, Ikenaga N, Nakata K, Nakamura M, Long-term outcomes after conversion surgery for initially unresectable pancreatic cancer with metastases, 54th Annual Pancreas Club Meeting , 2020.05, Introduction:Treatment strategy of conversion surgery for initially unresectable pancreatic ductal adenocarcinoma with metastases (UR-M PDAC) remains unclear. The aim of this study was to investigate long-term outcomes after conversion surgery for UR-M PDAC and to discuss about adequate patient selection.Patients and method:The medical records of 8 patients who underwent conversion surgery for initially UR-M PDAC between 2012 and 2018 were retrospectively reviewed. During this study period, 304 patients underwent pancreatectomy for PDAC including 239 (78.6 %) with resectable PDAC, 47 (15.5 %) with borderline resectable PDAC, and 10 (3.3%) with locally advanced lesion.Results:Four patients had the lesion in the pancreatic head and the other 4 had the lesion in the distal pancreas. Three had lymph node metastasis, 4 had peritoneal dissemination, and one had liver metastasis. As preoperative treatment, gemcitabine plus S1 therapy was performed in 3 p
atients, gemcitabine plus nab-paclitaxel therapy in 3, S1 plus radiation therapy in one, and FOLFIRINOX therapy in one. Median preoperative treatment period was 8 months (range, 2-32 months). Median postoperative recurrence-free survival period was 16 months (range, 4-76 months) and median overall survival periods was 38 months (range, 11-101 months). All UR-M PC patients with peritoneal dissemination developed recurrence (median postoperative recurrence-free survival period was 12.5 months (range, 8-16 months)). Two patients are living well without recurrence. Of these 2 patients, one had initially liver metastasis and BRCA2 gene mutation. FOLFIRINOX therapy was highly effective, and pancreatoduodenectomy combined with hepatectomy was performed. The patient has experienced no recurrence during postoperative surveillance period of 40 months.Conclusion:The site of metastatic disease and results of genetic analyses should be taken into consideration when conversion surgery for
UR-M PDAC will be performed..
1487. Shinkawa T, Ohuchida K, Matsumoto S, Iwamoto C, Shindo K, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Subtype classification of pancreatic ductal adenocarcinoma based on microenvironmental niche factors dependency and chemotherapy resistance, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11, [Introduction] Abundant stroma of pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) produces various microenvironmental <niche> factors. PDAC organoids have different dependencies on niche factors; while there are PDAC subtypes independent of niche factors as represented by conventional pancreatic cancer cell lines, there are also PDAC subtypes that strongly depend on niche factors. We performed the PDAC subtype classification based on niche dependency and their morphological phenotypes and investigated the correlation between niche dependency and drug treatment response.[Methods] PDAC organoids were validated the morphology compared with the primary tissue. The proliferation assay was performed in medium supplemented with fetal bovine serum (serum medium) or with niche factors (niche medium), respectively. Niche dependent organoids and pancreatic stellate cells (PSCs) were cocultured in serum medium to evaluate their organogenesis. Gemcitabine was ad
ministered to niche dependent/independent organoids, and the drug sensitivity was compared.[Results] All eight PDAC organoids retained the morphological features in the primary tumors and were classified into poorly, moderately, and well differentiated subtypes. While all the poorly differentiated subtypes showed significantly higher proliferation in serum medium, all the well differentiated subtypes showed significantly higher proliferation in niche medium. When directly cocultured with PSCs, niche dependent organoid strongly formed the organoid structure in serum medium. The viability assay using Gemcitabine showed niche dependent organoids had more resistance to Gemcitabine than the independent organoids.[Conclusion] The niche dependency was correlated with the tumor differentiation. Niche dependent PDAC organoids had more resistance to chemotherapy than the independent organoids. .
1488. Nakata K, Nakamura M, Laparoscopic Pancreatectomy based on the Precision Anatomy, Kyushu University Asia Week, 2020.09.
1489. Nakamura M , Laparoscopic radical distal pancreatectomy, 15th annual congress of Association of Minimal Access surgeons(AMASICON2020), 2020.11.
1490. Nakamura M, Minimally invasive surgery for pancreatic cancer, 2020 TDDW, 2020.09.
1491. Nakamura M, Management Strategy and Surveillance of IPMN - Surgeon's Viewpoint(Video), The1st IASGO Korean Chapter& KSGC Joint Symposium 2020 , 2020.08.
1492. Nakamura M, Management Strategy and Surveillance of IPMN - Surgeon's Viewpoint(Symposium), The1st IASGO Korean Chapter& KSGC Joint Symposium 2020 , 2020.08.
1493. Nakamura M, Learning Curves and Difficulty Scores in MIPS, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11.
1494. Nakamura M, How to improvement in BRPC, Gangnam Severance Hospital pancreatic cancer translation research seminar, 2020.01.
1495. Nakamura M, How Does One Improve in Minimal Invasive Pancreas Resection?, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11.
1496. Matsumoto S, Nakata K, Ikenaga N, Date S, Guan W, Sagara A, Ohuchida K, Ohtsuka T, Nakamura M, Efficient Targeted Therapy for Pancreatic Cancer Using Nanosystem and Focusing on the Suppression of Pancreatic Stellate Cell Activation, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11, [Introduction] Pancreatic cancer is characterized by remarkable desmoplasia which causes poor drug delivery and resistance to anticancer therapy. Pancreatic stellate cells (PSCs) play a key role in construction of such tumor environment and enhance the malignancy of pancreatic cancer cells. We have previously reported PSC activation was suppressed by inhibiting autophagy of PSC using a lysosomal inhibitor, chloroquine (CQ). However, CQ requires high dosage to be effective in vivo. In this study, we developed nanoparticle-based drug delivery system (DDS) and evaluated its availability in the tumor-bearing mouse model.[Methods] Poly lactic-co-glycolic acid (PLGA) was used as a DDS carrier. The PLGA nanoparticles were loaded with ICG (Nano-ICG) or CQ (Nano-CQ). The accumulation of Nano-ICG in pancreatic tumor was evaluated by in vivo imaging system (IVIS). The effects of CQ, Nano-CQ, or the combination of these agents and gemcitabine (GEM) on the act
ivation of PSC and tumor growth were investigated in the orthotopic xenograft mouse model.[Results] Nano-ICG showed pancreatic tumor-specific accumulation and persisted for more than one week after administration. No obvious accumulation was observed in other major organs including liver, kidney, and normal pancreatic tissue. The fraction of activated PSC was significantly decreased in Nano-CQ group compared to the control group. The combination of Nano-CQ and GEM showed the best ability to restrain tumor progression among all the groups.[Conclusion] Our PLGA-based nanosystem was considered to be a promising DDS for the treatment of pancreatic cancer and nano-CQ could enhance the efficacy of anticancer drugs..
1497. Iwamoto C, Ohuchida K, Shinkawa T, Otsubo Y, Shindo K, Moriyama T, Nakata K, Ohtsuka T, Nakamura M, Human macrophages-derived CAF-like cells lead the invasion of pancreatic cancer, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11, Introduction: Pancreatic cancer is characterized by a desmoplastic reaction, which provokes treatment resistance. Recently, it has been reported that CAFs have heterogeneity, tumor-promoting or tumor-suppressive CAFs. The origin of CAFs on tumor progression and its mechanism remains unclear. In the pancreatic tumor, there are macrophages, but its origin is also unclear. Our previous data showed bone marrow-derived macrophages accumulated in the pancreatic tumor. Therefore, we aimed to investigate the involvement of peripheral blood (PB)-derived macrophages with CAF in pancreatic cancer microenvironment.Methods: Human pancreatic cancer cells (PCCs) were co-injected with PB-derived macrophages into immunodeficient mice to evaluate tumor development. Invaded or migrated PCCs were counted to investigate the involvement of PB-derived macrophages untreated or treated with PCCs-conditioned medium (CM) in the invasive and migratory capability of PCCs. We
examined changes in phenotype and function of PB-derived macrophages treated with PCCs-CM.Results: PCCs co-injected with PB-derived macrophages grew invasively in xenotransplantation models. Invasive and migratory capability of PCCs increased significantly when they were co-cultured with PB-derived macrophages untreated or treated by PCCs-CM. Some PB-derived macrophages treated by PCCs-CM expressed CAF marker. PB macrophages-derived CAF-like cells produced tumor-promoting cytokines, increased their own migratory activity, and led the invasion of PCCs.Conclusion: These data revealed that PB-derived macrophages were interacted with PCCs and transformed into CAF-like cells and induced the invasion of pancreatic cancer. Therefore, it was indicated that there is a subset of CAFs derived from macrophages although the origins of CAFs is thought to be pancreatic stellate cells or MSCs..
1498. Ichimiya S, Onishi H, Matsushita S, Koga S, Fujioka Y, Nakayama K, Fujimura A, Oyama Y, Nakamura M , GLI2/Hedgehog signaling contributes to the induction of malignant phenotype of gallbladder cancer, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11, Background :
We have previously shown that Hedgehog (Hh) signaling is reactivated in GBC. However, which and how three GLI proteins; GLI1. GLI2 and GLI3 contribute to the induction of malignant phenotype of GBC is still unclear. To develop a new therapeutic strategy for refractory GBC, the biological significance of GLI1, GLI2 and GLI3 was investigated.
Materials :
1) In vitro experiment; GLI proteins were inhibited using siRNA. GLI expressing 3 GBC cell lines (NOZ, TGBC2TKB, and TYGBK-1) were used for invasion assay and proliferation assay.
2) In vivo experiment; In xenograft mice model, tumorigenesis of GLI inhibited cells (NOZ) was analyzed.
3) Clinical experiment; 67 patients with GBC who underwent curative surgical resection were enrolled in this study. Correlation between GLI expression and clinicopathological findings was analyzed immunohistochemically.
Results :
1) In vitro results; GLI2 siRNA but not GLI1/GLI3 siRNA transfection significantly inhibited the invasiveness and proliferation ability of GBC cells.
2) In vivo results; Tumor volume from mice injected with GLI2 siRNA transfected cells was significantly lower than that in control tumors.
3) Clinical results; The expression levels of GLI2 in human GBC specimens were higher than those in normal gallbladder tissue. GBC specimens with high GLI2 expression had significantly high level of PD-L1 expression and low number of infiltrated CD3 positive lymphocytes.
Conclusion :
GLI2 contributes to the induction of malignant phenotype of GBC and could be a potential therapeutic target for GBC..
1499. 林早織, 甲斐昌也, 久保真, 鹿田佐和子, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 川地眸, 金城和寿, 山田舞, 中村雅史 , Li-Fraumeni症候群に対するチーム医療, 第18回日本乳癌学会九州地方会, 2021.03, 背景 遺伝性腫瘍の多くは、胚細胞における遺伝子異常から発生する。従って疾患に対する治療のほかに、サーベイランスやカウンセリングなど、患者への対応は多岐にわたるため、チーム医療が不可欠である。今回我々は、乳癌を契機に診断されたLi-Fraumeni症候群(LFS)患者を経験し、チーム医療としてのあり方を検討した。

症例(20歳代)右乳癌に対し手術+放射線。(2年後) 左乳癌に対し手術。(さらに5年後)右乳房内再発に対し、化学療法の後手術を施行した。家族歴や癌既往歴より、LFSを強く疑われ、当院臨床遺伝医療部でカウンセリングを開始した。本人に遺伝学的検査が行われ、最終的にLi-Fraumeni症候群の診断となった。その結果をうけ、遺伝診療チームで介入し、放射線被曝の回避や乳房再建の是非、サーベイランスのあり方、本人・家族への心理的アプローチ等を議論し、包括的なサポートを行っている。

考察 LFSはがん抑制遺伝?であるTP53病的バリアント保持者に発症する常染?体優性遺伝形式を呈する遺伝性腫瘍である。LFSは、乳癌、??腫、軟部?腫、脳腫瘍等を?頻度に発症する。本症例は、乳癌を契機にLFSと診断され、乳癌治療(乳腺外科)、乳房再建(形成外科)、二次癌スクリーニングの検証(放射線科)等を行った。当院では、遺伝診療部を中心に、定期的なカンファレンスを行っており、対象疾患はLFSやHBOC、リンチ症候群等を含む。チームは、遺伝カウンセラーを中心に、遺伝専門医、乳腺外科、産婦人科、放射線科、形成外科等で構成されている。今後遺伝性疾患に対する保険診療の変化に伴い、遺伝診療においては、チーム医療の重要性がより一層増すことと考えられる。 

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1500. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 山田舞, 金城和寿, 高尾由佳, 島崎亜希子, 森崎隆史, 永吉絹子, 水内祐介, 甲斐昌也, 中村雅史, 生殖細胞系列遺伝子遺伝子パネル(myRisk)を用いた遺伝性腫瘍のリスク評価の意義とサーベイランスの構築, 第25回バイオ治療法研究会学術集会, 2021.12, <背景>長い間日本では、病歴や家族歴から拾い上げ遺伝性腫瘍を自費で診断することは可能であったが、その結果を治療や予防へ結びつけることはできなかった。2018年オラパリブが本邦で保険収載され、それに伴うコンパニオン診断であるBRACAnalysisが承認されたことにより、診断に応じた医療を提供することが可能となった。加えて次世代シーケンサーの発展により、包括的がんゲノムプロファイリングが2019年保険承認されて急速に普及し、二次的所見を契機に遺伝性腫瘍が診断されるケースも見られるようになった。
また、欧米では2013年頃より多遺伝子パネル検査(Multi-gene panel testing: MGPT)が登場し、今日広く用いられている。現在本邦では、MGPTは保険収載されていないが、今後の普及に対して準備する必要があると考え、プレリミナリーな研究を計画した。
<方法>MGPTであるmyRisk(Myriad Gnetics社)を用いて、主要な8つの癌腫(乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、膵癌、悪性黒色腫、子宮癌)に関係する35遺伝子を同時に解析し、発症リスクを包括的に評価した。
<対象>2019年6月から2020年3月まで、家族歴や既往歴より遺伝性腫瘍を疑った21例を対象とした。この中には研究として施行したFoundationOne CDxの結果として二次的所見が疑われた5例を含んだ。
<結果>21例中7例に病的変異を認めた。病的変異はBRCA1 5例、MSH6 1例、TP53 1例であった。病的変異を認めた7名すべてに遺伝カウンセリングを施行し、BRCA1に病的変異を認めた5名のうち2名はリスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)を実施した。さらに1例はサーベイランス開始後に卵巣癌が判明し、治療継続中である。
<結語>生殖細胞系列の病的変異を明らかにすることは、将来的な健康管理を可能にするという点で、患者本人やその血縁者にとって有益である。さらにMGPTによって一度に検査を行うことは、腫瘍発症の可能性の高い遺伝子変異を網羅的に拾い上げることが可能となり、時間的・経済的・心理的な負担の軽減につながると考える。得られた遺伝情報に対して、各診療科と連携して横断的に遺伝カウンセリングやサーベイランスの体制を構築することに取り組んでいる。
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1501. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 甲斐昌也, 山田舞, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 川地眸, 森瞳美, 金城和寿, 水内祐介, 中村雅史, HBOCを疑う乳がん既発症者を対象とした新規診療システムにおける取り組みと課題, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, <背景>
遺伝性乳がん卵巣がん症候群(Hereditary Breast and Ovarian Cancer Syndrome、HBOC)に対する検査・診療は、従来年齢や家族歴などからHBOCを疑う場合に自費で行われ来た。2018年HER2 陰性進行再発乳がんに対しオラパリブが保険適応となる過程で、遺伝学的検査も保険適応となったが、遺伝カウンセリング、予防手術、サーベイランス、未発症者への対応など多くの課題が浮き彫りとなった。
2020年4月HBOCを疑う乳がん既発症者に対して、BRCA1/2遺伝学的検査が保険適応となり、HBOCに対しリスク低減乳房切除術・乳房再建術、リスク低減卵管卵巣切除術が保険収載された。今後は、積極的にBRCA遺伝学的検査を提示する機会が増えることが予想されるが、まだその実態は十分に把握できていない。

<対象>2014年4月から2020年8月までの手術症例のうち、乳房悪性腫瘍手術を施行した884名を対象とした。
<結果>884名のうち、新たに遺伝学的検査の基準に該当するのは335名(37.89%)であり、すでに潜在的に多くの患者が存在する。
該当患者には、家族歴のある患者186名(21%)、45歳以下の発症166名(19%)、60歳以下のトリプルネガティブ乳癌47名(5.3%)、2つ以上の原発性乳癌45名(5.1%)卵巣癌既往5名(0.6%)、男性乳癌1名(0.1%)を含み、複数の項目に該当する患者は、84名であった。
<結語>
手術時HBOCを疑う対象は37.89%(335/884)に上った。HBOCが確定した患者に対しては、リスク低減手術、サーベイランスという選択肢を提示できる。
一方で、本人や血縁者の心理的負担を考慮し、遺伝カウンセリングなど慎重な対応が必要である。他医療機関との連携を含め、臨床遺伝医療部を中心に外科・放射線科・産婦人科・病理科によるHBOCチームが発足し、診療科横断的に診療を行う新たな体制作りに取り組んでいる。対象が急増する可能性があり、人材育成は急務である。.
1502. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 甲斐昌也, 山田舞, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 金城和寿, 川地眸, 森瞳美, 水内祐介, 中村雅史 , マルチジーンパネル検査におけるVUSの管理, 第29回日本乳癌学会学術総会, 2021.07, 【はじめに】
近年、遺伝性腫瘍に対する診療は変化を続けている。コンパニオン診断の必要やがんゲノム医療における多遺伝子パネルの
急速に普及により、遺伝情報を治療や予防へ結びつける時代となりつつある。
生殖細胞系列を対象としたマルチジーンパネル検査は、多くの遺伝子変異を一度に解析するというメリットがある一方で、
病的意義が不明な遺伝子変異(variants of uncertain significance; VUS)の検出率が上昇するというジレンマもある。ま
た、現在本邦では、マルチジーンパネル検査は保険収載されていないが、将来世界的な普及に対して準備する必要がある。
我々は、マルチジーンパネル検査であるmyRisk(Myriad Gnetics社)を用いて、乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、
膵癌、悪性黒色腫、子宮癌など主要な8つの遺伝性腫瘍に関連する35遺伝子を同時に解析し、発症リスクを包括的に評価し
た。
【対象・結果】
がん遺伝子パネルで二次的所見が疑われた症例や、既往歴・家族歴から遺伝性腫瘍が疑われた症例に対して、臨床研究とし
てmyRiskを施行した。
2019年6月から2020年3月までmyRiskを行った21例のうち、乳癌の既往歴のある19例について検討した。うち6例に病的
変異(BRCA1:4例、MSH6 :1例、TP53:1例)を認め、VUSは13例、11遺伝子に認められた。その中で乳癌のリスクを
増大させる、もしくは増大させる可能性があるものとしてBARD1, BRCA2, CDH1が同定された。
CDH1のVUSが見られた症例は、BRCA1に病的変異が見られ、リスク低減手術やサーベイランスを検討中である。
BARD1,BRCA2にVUSを認めた症例は、現時点で保険上認められたサーベイランス等はなく慎重にフォローアップ中である

【まとめ】マルチジーンパネル検査によって得られる情報は多く、中・低浸透率遺伝子病的変異に対するリスク管理ととも
に、検査機関によるデータ公開とVUSの継続的な評価は欠かすことができない。病的変異をもつ発症者に対するサーベイラ
ンス体制は徐々に整いつつあるが、未発症者に対するリスク管理に続き、VUS保持者に対しても、既往歴や家族を踏まえて
個別に管理を行い、継続的に評価することが重要である。.
1503. 林早織, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 金城和寿, 川地眸, 森瞳美, 中村雅史, BRCA1/2遺伝学的検査の保険適応拡大における当院の体制と現状, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, <背景>2020年4月、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)を疑う乳がん患者に対して、コンパニオン診断以外にもBRCA 1/2遺伝学的検査の保険適応が拡大され、検査を施行する機会が増加すると考えられる。
<対象>2014年4月から2020年8月まで当科で施行した手術症例884名を対象として、新たに追加された基準でBRCA1/2遺伝学的検査を受けられる潜在的な患者を調査した。
<結果>該当する患者は335名(37.9%)に上った。そのうち、家族歴あり21%、45歳以下の発症19%、60歳以下のトリプルネガティブ乳癌5.3%、2つ以上の原発性乳癌5.1%、卵巣癌既往0.6%、男性乳癌0.1%であった。
<結語>遺伝学的検査の増加に伴い、HBOCが確定する患者や遺伝カウンセリングの必要性も増加すると考えられる。当院では臨床遺伝医療部を中心にHBOCチームが発足し、各科横断的な診療に取り組んでいる。
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1504. 林昌孝, 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史 , 門脈輪状膵と腹腔動脈起始部狭窄に対する膵頭十二指腸切除の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 53歳男性。膵頭部に膵管内乳頭粘液性腫瘍があり、膵液細胞診でclassIVを認め、切除の方針となった。CTで腹腔動脈起始部狭窄と門脈輪状膵を認めた。手術ではまず正中弓状靭帯を切離し、胃十二指腸動脈のクランプテストで肝血流に問題がないことを確認した。膵は脾静脈より頭側のレベルで門脈を取り囲んでおり、膵下縁から脾静脈を確保し膵と脾静脈、上腸間膜静脈の間を剥離した。主膵管が門脈背側を走行していたため再建を考慮し上腸間膜動脈レベルで膵の切離を行った。続いて、門脈の腹側で自動縫合器を用いて膵切離、観音開きとし、門脈左縁・背側を取り囲む膵を剥離した。最後に門脈右縁に流入する静脈と膵頭神経叢を切離し、膵頭十二指腸切除を完了した。診断は膵管内乳頭粘液性腺癌であり、術後膵液漏を認めたが保存的に軽快した。門脈輪状膵は複数のタイプがあり、術前シュミレーションが肝要である。.
1505. 野口彰子, 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 完全内蔵逆位を伴う大腸癌に対し腹腔鏡下手術を行った2例
, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1506. 野口浩司, 富原一貴, 久留裕, 大隈俊明, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における膵臓移植合併症と対策 ―脳死膵臓移植69例の手術合併症の検討―, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【緒言】膵臓移植は1型糖尿病に対する根治術であり、その成績は向上しつつあるものの依然としてその手術合併症は多い。膵臓移植における手術合併症は周術期における移植膵機能廃絶の理由として最も頻度が高いとされており、その予防とともに早期診断と治療介入が重要である。本シンポジウムでは、当科での手術合併症の検討と最近導入した周術期膵臓移植パスを踏まえて手術合併症への対策について考える。
【対象】2001年8月から2020年5月までに当院で施行された1型糖尿病に対する膵臓移植レシピエントのうち生体ドナー移植を除く同種死体膵移植術69例(膵腎同時移植55例、腎移植後膵移植10例、膵単独移植4例)を対象とし、術後3ヶ月以内のClavien-Dindo分類 ? grade IIIの症例を検討した。
【結果】69例のうちこれまで12例が廃絶し、1, 5, 15年(Death-censored)累積生着率はそれぞれ92.7, 82,1, 75.1%であった。Clavien-Dindo分類 ? grade IIIの合併症は21例(30.4%)中28件であり、術後出血7件、膿瘍形成5件、縫合不全5件、血栓症4件、仮性動脈瘤3件、腸閉塞3件、閉塞性膵炎1件であった。21例中11例に膵液関連合併症(膿瘍4例、縫合不全5例、仮性動脈瘤2例)を認めた。術後早期合併症による移植膵廃絶は血栓症の2例のみであった。膵液関連合併症の予測因子を解析したところ、多変量解析で術後1日目の血清膵アミラーゼ(P-Amy)が独立した予測因子[odds ratio 1.83 (Per 100U/L); 95%CI 1.07-3.14, P=0.008] として認められた。また受信者動作特性(ROC)曲線によるカットオフ値は390 U/L(area under curve, 0.734)であった。
【結語】偽動脈瘤、移植膵周囲膿瘍、縫合不全に代表される膵液関連合併症は膵臓移植後手術合併症のうちでも約半数を占め、周術期管理で予防および治療介入できる余地があると考えられる。この予測因子として術後1日目の血清P-Amy値の重要性が示唆された。.
1507. 野口浩司, 中川兼康, 植木研次, 土本晃裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 慢性活動性T細胞性拒絶反応(CA-TCMR)の治療戦略, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02.
1508. 野口浩司, 中川兼康, 植木研次, 土本晃裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植におけるエベロリムスの適切な使用方法 -エベロリムス併用免疫抑制療法の可能性-, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02, 2000年代の大規模試験の結果よりカルシニューリン阻害薬と抗体製剤、Mycophenolate mofetil (MMF)の併用療法が腎移植への標準的な免疫抑制療法となり、その強力な免疫抑制作用によって生体腎移植の生着率は安定したものとなった。一方で個々のニーズを満たすためには、有効性、安全性、忍容性を向上させた代替的な免疫抑制戦略が必要である。2011年に本邦で保険適応となったmTOR阻害薬であるエベロリムス (EVR)は、その作用機序から腎移植患者への様々な効果が期待されてきた。当科では2016年よりEVR + Standard-dose Tacrolimus (TAC) + steroid 3剤での免疫抑制プロトコルを中心に腎移植症例に積極的に用いてきた。その結果従来のMMFベースの3剤群と比べて、i) ABO不適合腎移植後成績に関しても遜色ないこと、ii) 定期生検でのIF/TAの割合が有意に少ないこと、iii) IgA腎症の再発率が有意に低いことが示唆された。さらに2017年に改訂されたi-IFTAの所見に代表される慢性活動性T細胞性拒絶症例に対してTAC + EVR + MMF + steroid
$B$G$N4剤併用を行い、病理学的に改善を得た症例を認めている。腎移植へのEVR併用療法に関する文献的考察とともに、当科でおこなったEVRを併用した免疫抑制療法の結果を検討することでEVRの可能性についても考察したい。.
1509. 野口浩司, 植木研次, 松隈祐太, 土本晃裕, 加来啓三, 中村雅史, 当科における腎移植後慢性活動性T細胞性拒絶反応(CA-TCMR)の検討 , 第57回日本移植学会総会, 2021.09.
1510. 野口浩司, 佐藤優, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での鏡視下ドナー腎採取術の検討
-用手補助腹腔鏡下から後腹膜鏡下手術導入後の成績と医療費の検討-, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1511. 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 久留裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植後の腹壁瘢痕ヘルニアー危険因子と最適な修復法の検討, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02.
1512. 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 久留裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植後の腹壁瘢痕ヘルニア~危険因子と最適な不修復法の検討~, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1513. 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当院における後腹膜鏡下ドナー右腎採取術の検討, 第57回日本移植学会総会, 2021.09, 【背景】当院ではドナー腎採取術に2019年5月から後腹膜鏡下腎採取術を導入している。当院での後腹膜鏡下ドナー右腎採取術について短期成績および安全性の検討を行った。
【方法】2019年5月~2021年5月までに当施設で行われた後腹膜鏡下腎採取術に関して、手術時間や出血量、入院期間、術後1日目のCRP、術後合併症(ドナーに起因するレシピエントの合併症を含めて)などの短期成績および安全性を右腎採取術と左腎採取術でRetrospectiveに比較検討を行った。
【結果】対象期間に行われた後腹膜鏡下腎採取術127例中12.5%にあたる16例が右腎採取術を施行していた。右腎採取術と左腎採取術を比較したところ (以下、右腎:左腎) 手術時間 (分) 243±80 : 226±69 (p =0.361)、出血量 (g) 33±46 : 69±116 (p =0.219)、術後入院期間 (日) 4.6±1.5 : 4.4±1.8 (p =0.617)、術後1日目のCRP (mg/dl) 4.5±1.3 : 4.8±1.5 (p =0.440)と右腎採取、左腎採取で有意差を認めなかった。また、右腎採取、左腎採取共にドナーに起因するレシピエントの合併症を含め、術後合併症を認めなかった。
【結論】後腹膜鏡下ドナー右腎採取術は、左腎採取術と比較して短期成績に遜色はなく、安全に施行できていた。
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1514. 目井孝典, 大西秀哉, 野口浩司, 倉治竜太郎, 佐藤優, 久留裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腸管ディスバイオシスによる移植免疫への影響, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【背景】拒絶反応が生じるメカニズムの一つとして、口腔の局所慢性炎症である歯周病と腎移植後の拒絶反応との関連性についての臨床報告がなされている。これまで、歯周病は、その原因の一つである歯周病原細菌が直接的または間接的に腸内細菌叢を変化させる (腸管ディスバイオシス) ことで、糖尿病や非アルコール性脂肪性肝炎などの代謝性疾患をはじめとする様々な全身的病態を引き起こすことが報告されてきたが、それと同じ原理で拒絶反応に関与する可能性がある。
【目的】本研究では、人為的な歯周病実験モデル動物を用いて、腸内細菌叢の腸管ディスバイオシスを惹起したマウスに皮膚移植を行い、歯周感染症に起因する拒絶反応への影響を明らかにする。
【方法】代表的な歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalisを経口投与し、腸管ディスバイオシスを惹起したマウス (P.g群) とSodium Carboxymethyl Cellulose (CMC) のみ投与したマウス (CMC群) および無菌マウス群に、それぞれ同種皮膚移植を行い、(1)拒絶反応の有無と時期の早遅、(2)血中のサイトカインの定量比較、(3)腸間膜リンパ節におけるmRNAの発現をRT-PCRを用いて定量比較、(4)血中および脾臓内のTregとTh17の発現量の比較、(5)腸内細菌叢のシークエンス解析を行う。
【結果(仮説)】
P.g群では、CMC群および無菌マウス群と比較し、拒絶反応が早く惹起され、腸管ディスバイオシスにより血中の炎症性サイトカインが増加していた。また、腸間膜リンパ節では、炎症性サイトカインのmRNAの発現がP.g群において上昇した。加えて、腸内細菌叢解析では、Shannon Diversity indexの減少が認められた。 これらの結果から、今後の解析ではTregの増減とTreg/Th17比に変化が見られると予想される。
【結語】
腸管ディスバイオシスを惹起したマウスに同種皮膚移植を行うと炎症性サイトカインの上昇およびTreg/Th17比に変化が見られ、移植免疫への影響を認めることが予想された。
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1515. 目井孝典, 大西秀哉, 佐藤優, 岩本直也, 益田昌吾, 長尾晋次郎, 古賀智子, 中村雅史, 歯周病病原菌を用いた腸管ディスバイオシスによる移植免疫メカニズムの解明, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12, 【背景】これまで、歯周病は、その原因の一つである歯周病原細菌が直接的または間接的に腸内細菌叢を変化させる (腸管ディスバイオシスを起こさせる) ことで、糖尿病などの代謝性疾患や非アルコール性脂肪性肝炎をはじめとする様々な全身的病態を引き起こすことが報告されてきた。また、腸管ディスバイオシスは、酪酸産生菌の減少を1つの特徴とし、酪酸産生菌と制御性T細胞であるTregが正の相関を示すことから、酪酸産生菌の減少はTregの減少を誘導する。移植免疫に関しては、拒絶反応が生じるメカニズムの一つとして、口腔の局所慢性炎症である歯周病と腎移植後の拒絶反応との関連性について臨床報告 (review)がなされている。そのメカニズムは未だ不明であるが、上記と同様に腸管ディスバイオシスが惹起され、Tregの増減に関与している可能性がある。
【目的】 本研究では、人為的な歯周病菌誘導の腸内細菌叢増悪モデル (腸管ディスバイオシスモデル) を用い、腸管ディスバイオシスさせたマウスに皮膚移植を行い、歯周病菌誘導腸管ディスバイオシスと拒絶反応のメカニズムを明らかにすることを目的とする。
【方法】 代表的な歯周病菌であるP.gingivalis菌を週2回6週間経口投与し、腸管ディスバイオシスを惹起したマウス (P.g群)とSodium Carboxymethyl Cellulose (CMC)のみ投与したマウス(control群)に、それぞれ同種皮膚移植を行い、(1)拒絶反応の時期の早遅 (2)血中、脾臓内のTregの発現量の比較 (3)腸間膜リンパ節におけるTregに関与するサイトカインのmRNAの発現をRT-PCRを用いて定量比較 (4)小腸内容物を採取し、16SrRNAを用いて細菌叢解析を行う。
【結果(仮説)】P.g群は、control群と比較し、拒絶反応が早く惹起し、血中および脾臓内のTregが減少している。腸間膜リンパ節では、Tregに関与する炎症性サイトカインのmRNAの発現がP.g群においてcontrol群より減少している。腸内細菌叢解析では、P.g群でP.gが属するBacteroides属の増加とFirmicutes族の減少が見られ、多様性のスコアであるShanon Diversity indexの減少が見られる。
【結語】
歯周病病原菌を用いて腸管ディスバイオシスを惹起したマウスに同種皮膚移植を行うと、腸内細菌叢が変化することで、血中および脾臓内のTregが減少し、拒絶反応が早く惹起されると予想された。
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1516. 木幡亮, 永吉絹子, 松本昂, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 肛門管より発生した平滑筋種の一例, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06, 症例は 68歳女性. 肛門周囲の膨隆に気付き近医を受診した. 超音波検査で肛門縁皮下に腫瘤を認め, 精査加療目的に当院紹介となった. 腫瘤は6時方向の肛門縁外側の皮下に存在し, 2cm大で境界は明瞭であった. 腫瘤に圧痛はなく, 弾性硬であり可動性は良好であった. 内視鏡検査では肛門管内の粘膜面に異常所見はなく、腫瘤は肛門縁の外側にあった。造影MRI検査では肛門管に連続する境界明瞭な腫瘤を認め、T1強調像で低信号、T2強調像で軽度高信号を呈していた。腫瘤は辺縁から造影され遅延性に増強されていた. 術前検査からは、筋原性腫瘍, 神経原生腫瘍、GISTやsolitary fibrous tumorが鑑別診断として考えられ、診断的治療目的に腫瘤摘出術を行った.腫瘍直上に皮膚切開を置き, 腫瘍の被膜を損傷しないように周囲を剥離した。外肛門括約筋との連続性はなかったが、内肛門括約筋に連続する索状物を認めた。索状物を結紮切離し、腫瘍を摘出した. 術中に括約筋の欠損や損傷がないことを確認した。摘・オ椈「靴深鞜腓25mm×10mm大で, 境界明瞭, 割面は白色調であった. 病理組織学的検査からは, 絡み合う小束と柵状配列で乱れた平滑筋細胞の増殖を認めた。免疫組織学的染色ではα-SMA,desminが陽性,c-kit,CD34, S-100が陰性であり, MIB-1 labeling indexは約1%であった. 以上より内肛門括約筋より発生した平滑筋腫と診断した。術後は合併症なく経過し、肛門括約筋機能の低下も認めなかった. 術後6年経過しているが、再発は認めていない。平滑筋腫は消化管や子宮に好発するとされ、肛門管から発生する平滑筋腫は比較的稀である. 肛門管に連続して発生する腫瘍は画像検査で良悪性の鑑別が困難であり、診断・治療目的に切除行うことも少なくない.今回我々は, 肛門管に発生した平滑筋種を経験したため、文献的考察を踏まえて報告する.
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1517. 木幡亮, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Circumportal pancreasに発生した膵尾部癌に対する尾側膵切除, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会 , 2021.02, 背景:Circumportal pancreasは膵鉤部と膵体部の実質が融合する稀な先天性奇形である.膵頭十二指腸切除術の際に背側膵の切離に加えて融合した膵実質の切離が必要となるが,尾側膵切除への影響に関する報告は少ない. 我々が経験したcircumportal pancreasに発生した膵尾部通常型膵癌に対する腹腔鏡下尾側膵切除の2例を報告する.
症例1:81歳男性,脾臓近傍の膵尾部に位置する径3 cmの膵癌に対して手術を施行した. 膵実質切離を上腸間膜静脈-門脈の左縁で行い, R0手術となった.症例2:55歳女性, 脾動脈根部に近い膵体尾部に位置する径2cmの膵癌に対して手術を施行した. 腫瘍と十分な距離を確保するために上腸間膜静脈前面で背側膵を切離し, 膵鉤部と繋がる膵実質を門脈左側で切離し, 迅速病理検査で断端の陰性を確認しR0手術となった.
結語:Circumportal pancreasでは腫瘍の発生部位や進展度によっては尾側膵切除でも2回の膵実質切離が必要になることがある.
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1518. 木村隆一郎, 中房智樹, 谷口隆之, 友杉隆宏, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能膵癌における術後早期再発因子の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【背景】切除可能膵癌に対する術前化学療法の有用性に関する報告が増えている。実際には診断後早期手術を要する症例もあるため,予後の観点から術前化学療法が必要な症例を選択するための臨床病理学的因子の検討は重要である。
【対象・方法】2007年から2016年の間に、当科で膵切除を先行した切除可能膵癌303例を対象に,術後半年以内の再発を早期再発と定義し、早期再発群66例と無再発および非早期再発群237例の比較・検討を行った。
【結果】単変量解析で、早期再発群は腫瘍マーカー高値(CEA≧4.5ng/ml、CA 19-9≧250U/ml)、膵外浸潤、リンパ節転移陽性、術中腹水洗浄細胞診陽性、R1切除が有意に多かった。多変量解析では膵外浸潤、R1切除が早期再発の独立危険因子であった。
【結論】膵外浸潤やR0切除が困難と予測される症例は特に術前化学療法を含む集学的治療が重要と考えられる。
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1519. 富原一貴, 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 山田裕, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 小田義直, 中村雅史, 日本住血吸虫卵を認めた直腸癌の一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1520. 富原一貴, 水内 祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 山田裕, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史, , 術中所見にて直腸癌腹膜播種を疑ったParasitic Leiomyomaの一例, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1521. 樋口良太, 仲田興平, 池永直樹, 佐久間レオン, 伴大輔, 永川裕一, 大塚隆生, 西野仁惠, 遠藤格, 土田明彦, 中村雅史, 安全な低侵襲膵頭十二指腸切除のための精密解剖:系統的レビュー, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1522. 費双, 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 馮海旻, 張波, 河田純, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, Angiogenesis in cancer-associated acinar-to-ductal metaplasia lesion around the invasive front of pancreatic cancer., 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1523. 那琳, 大西秀哉, 一宮脩, 岩本直也, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 森崎晋史, 古賀智子, 中村雅史, 胆嚢癌の新規治療法開発のための胆嚢癌における MAML3 の生物学的意義解析, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12.
1524. 寅田信博, 大内田研宙, 諸岡健一, 永井俊太郎, 水内祐介, 河田純, 小田義直, 中村雅史, 画像認識による未固定大腸癌切除標本中の病変部検出と腫瘍正常識別および深達度予測, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, 手術切除標本の術中の肉眼所見判定は手術を完結前の病変の深達度などのstagingの最後の機会であるが、観察者の知識や経験に左右されやすく、主観的な側面が強い。また、微小病変や少頻度の疾患ではその傾向が強まる可能性がある。そこで、画像認識技術を応用し、切除標本の肉眼所見を解析するデータベースが構築できれば、切除標本の客観的な評価やその教育に有用と考えた。【方法】ソフトウエア:Mathworks社 Matlab R2019a、ハードウエア:九州大学情報基盤研究開発センタースーパーコンピュータシステム ITO。切除標本写真は当科で手術を行った患者の未固定標本写真(2010-19年1585枚)を用いた。大腸腫瘍(癌・腺腫)の部分をマスクした画像を用いて学習させたUnet にて、病変部位の検出を行い、腫瘍と正常部を識別するよう転移学習を行ったAlexnetを用いて病変部位有無の識別、および深達度予測を試みた。【結果】Unetでの病変部位の検出精度は、Dice Score 82.3%であった。検出された部位のうち、面積が500ピクセル以上の領域を抽出し、Alexn
etで病変部位が含まれるか識別を行なったところ、正確度は92%と良好だった。癌病変のみ集めたデータセットにおいて、腫瘍深達度を教師データに加え予測させたところ、粘膜下層より表層vs筋層以深で2値化した予測において87.7%、判別スコアが低いものを保留とした場合、Cutoff値以上のスコアを示した症例では91.8%の正確度を示した。Grad-CAM用いたHeatmapにおいて癌の潰瘍および周堤が強くエンハンスされるが、隆起性病変や浅い陥凹病変では、部分的にエンハンスされ、予測精度も低い傾向がみられた。【結語】UnetとAlexnetを組み合わせ、病変部位の検出と識別を行い、画像上にマッピングすることによって、客観的な肉眼病理所見評価に活用できる可能性を見出した。肉眼所見による腫瘍深達度予測は、二値化するなど条件を限定した場合高い正確度を示した。今後、データ追加による予測精度の改善および、他臓器への応用をすすめていく。.
1525. 寅田信博, 水内祐介, 大内田研宙, 久保真, 仲田興平, 永井俊太郎, 三好圭, 岡部安博, 小田義直, 中村雅史, 正規表現によるパターンマッチを利用した病理レポート癌取扱い規約因子のデータベース登録, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【背景と目的】病理レポートは、実臨床に用いられるだけでなく、癌取扱い規約記載因子等(以下因子)の統計学的評価など研究にも活用されている。しかし、病理レポート情報は電子カルテ上のテキストデータとして扱われることが多く、各因子を集計するために、研究者等が手入力でデータベース(以下DB)化している施設が多い。正規表現は、文字列の集合を表現する方法の一つで、条件に適合する文字列の検索や置換、抽出などに用いられるが、この方法によって因子の登録が効率的かつ正確になり、集計が容易なDBを構築できるのではないかと考えた。【方法】DB用ソフトウエアとしてファイルメーカーVer.18(クラリス 以下 FM)に正規表現対応のためのプラグインを追加(plugin_regex.fmx、日本ビジネス・サポート)を使用した。検証用データとして、2018年に当科にて手術を行った症例で、本院病理部から返却された病理レポート(英語記載)を、光学的文字認識(OCR)ソフトウエアを使って、テキスト化したものを利用した(1601件)。データ取り扱いに使用した
PCはすべて、インターネットから切り離されたものを使用している。【結果】6臓器(胃、大腸、膵臓、乳腺、肺、甲状腺)、計91因子に対応させたDBを構築し検証したところ、臓器種ごとに正規表現を用意することによって的確に抽出できた。市販OCRでテキスト化したデータは、高い識字率を示すものの、例えば“オー”と“ゼロ”といった類似した文字の識別精度が低く、因子の数値にもかかわることから、改善が必要である。【結論】今回の検討によって、正規表現によるDB化の実現可能性を示すことができた。1つのレポートに複数臓器の記載がある場合や癌取り扱い規約改定の対応など問題が指摘できるが、省力化、入力ミスの軽減が見込めることから、DBの部署内運用を目指して開発を行っている。.
1526. 寅田信博, 水内祐介, 久保真, 仲田興平, 永井俊太郎, 三好圭, 大内田研宙, 岡部安博, 小田義直, 中村雅史, 正規表現を利用した病理レポート記載因子のデータベース化, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 病理レポートは、実臨床に用いられるだけでなく、腫瘍評価因子(以下因子)の集計など研究の用途にも活用されている。しかし、病理レポート情報は電子カルテ上のテキストデータとして扱われることが多く、各因子を集計するために、研究者等が手入力でデータベース(以下DB)化している施設が多い。正規表現は、文字列を指定する方法の一つで、文字列の検索や置換、抽出などに用いられるが、この方法によって各病理学的因子の集計に対応したDBを効率的かつ正確に構築できるのではないかと考えた。2018年に当科で手術を行った症例で、レポート用紙スキャンによる収集を行った1601件の病理レポートを用い、6臓器に対して91因子を設定し検証したところ、良好に抽出できることを確認できたことから、DBの部署内運用を目指して準備を進めている。本発表では、DB構築の実際と問題点等についてまとめ報告する。.
1527. 島田有貴, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , 術後5年以降に再発した進行胃癌3例の検討, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, (目的)術後5年フォローアップが推奨されるが、5年以降の再発もある。早期癌では術後5年以降再発の報告が散見されるが、進行癌ではない。本検討では術後5年以降の進行胃癌再発症例の臨床的特徴を明らかにする。
(対象)当科で2009年~2016年に根治切除した進行胃癌220例を対象に術後5年以降の再発症例の検討を行った。
(結果)3例に術後5年以降の再発を認めた。症例1は71歳男性。幽門側胃切除(por2 T3N2 StageIIIA)後、10年目に腹水が出現し細胞診Class Vで、PET陽性播種結節あり、播種再発を疑った。mFOLFOX6療法を1年継続後腹水は消失し、播種結節も指摘困難となったが、内ヘルニアとなり審査腹腔鏡を兼ね閉鎖術を行い、大網に複数の結節を認め摘出した。病理学的に10年前の胃癌原発巣に極めて類似した形態で、胃癌再発と診断された。現在、加療中である。症例2は78歳男ageIIIで術前治療はなく、術後1年S1を内服、再発後の治療は異なるが治療感受性は良好であった。
性。幽門側胃切除(tub1、T3N3 StageIIIB)後、6年目にCTで傍大動脈リンパ節再発を指摘され、1年のS1内服後本人希望で中止となり、再発後2年9か月で永眠された。症例3は53歳男性。胃全摘(por1、T3N3 StageIIIB)後、5年目にCTで脾門部に結節を認め、リンパ節再発とされた。現在、SOX療法中で転移巣は縮小傾向である。全例ともSt (結論) 3症例ともStageIIIで臨床病理学的因子や再発形式に特徴はないが、再発後の治療感受性は共通して良好であった。手術や化学療法の進歩により進行癌全体の短期再発の頻度は低下しているが、今後再発までの期間が5年を超える症例が増加する可能性がある。症例によっては胃癌サーベイランス期間の術後5年は妥当ではないかもしれない。.
1528. 島田有貴, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 橋迫美貴子, 小田義直, 中村雅史, 転移性肝腫瘍との鑑別が病理学的に困難であった胆管過誤腫を伴った食道胃接合部癌の1例, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, 胆管過誤腫は拡張した胆管の増生からなる小型病変であり、手術時や剖検時に偶然発見される稀な腫瘍である。術前画像では捉えられず、術中所見でも微小な肝転移との鑑別は不可能であるが、多くの消化器癌で肝転移の有無は手術適応に直結するためその鑑別は重要である。今回、迅速診断を含む病理診断でadenocarcinomaと診断されたため、化学療法を施行し、その後の審査腹腔鏡時に再度切除した組織で胆管過誤腫と診断され、治療方針に大きく影響した一例を経験したので報告する。
症例は69歳の女性で、食道胃接合部癌に対する手術時に、肝被膜下に5mm弱の白色結節を多数認めた。術中迅速診断で、核の濃染と核形不整を伴った異型細胞が不整形の腺腔を形成し、adenocarcinomaの診断で、手術適応外と判断した。術後の最終病理診断でも同様の結果であった。化学療法を先行し、原発巣が著明に縮小した時点で、残存非治癒因子検索の目的に審査腹腔鏡を施行した。肝被膜下の白色結節は多数残存しており、再度この結節を切除した。最終病理診断では細胞異型はみられず、小型の胆管がやや不規則に分岐、拡張しており、胆管過誤腫と診断され、後日改めて根治術を施行した。術中迅速標本は電気メスや超音波凝固切開装置による熱変性や凍結操作による細胞の変形のために永久標本と比して診断が難しい。今回、初回手術時に微小な結節を切除したが、その採取した組織片が小さく、初回の病理診断の障害になったと思われる。一方、2度目の審査腹腔鏡時に採取した組織片は初回と比して大きく、正確な病理診断につながったものと考えられる。悪性腫瘍に併存した肝腫瘍の診断に際し、当疾患の存在も念頭におき、たとえ微小な結節であっても診断kオ椁\淑・柄反ノ未鮑亮茲垢襪海箸・陵廚塙佑┐蕕譴襦0幣紂・芦陛・・茲喇騨・愿・融,魏辰・鷙陲垢襦
胆管過誤腫は拡張した胆管の増生からなる小型病変であり、手術時や剖検時に偶然発見される稀な腫瘍である。術前画像では捉えられず、術中所見でも微小な肝転移との鑑別は不可能であるが、多くの消化器癌で肝転移の有無は手術適応に直結するためその鑑別は重要である。今回、迅速診断を含む病理診断でadenocarcinomaと診断されたため、化学療法を施行し、その後の審査腹腔鏡時に再度切除した組織で胆管過誤腫と診断され、治療方針に大きく影響した一例を経験したので報告する。
症例は69歳の女性で、食道胃接合部癌に対する手術時に、肝被膜下に5mm弱の白色結節を多数認めた。術中迅速診断で、核の濃染と核形不整を伴った異型細胞が不整形の腺腔を形成し、adenocarcinomaの診断で、手術適応外と判断した。術後の最終病理診断でも同様の結果であった。化学療法を先行し、原発巣が著明に縮小した時点で、残存非治癒因子検索の目的に審査腹腔鏡を施行した。肝被膜下の白色結節は多数残存しており、再度この結節を切除した。最終病理診断では細胞異型はみられず、小型の胆管がやや不規則に分岐、拡張しており、胆管過誤腫と診断され、後日改めて根治術を施行した。術中迅速標本は電気メスや超音波凝固切開装置による熱変性や凍結操作による細胞の変形のために永久標本と比して診断が難しい。今回、初回手術時に微小な結節を切除したが、その採取した組織片が小さく、初回の病理診断の障害になったと思われる。一方、2度目の審査腹腔鏡時に採取した組織片は初回と比して大きく、正確な病理診断につながったものと考えられる。悪性腫瘍に併存した肝腫瘍の診断に際し、当疾患の存在も念頭におき、たとえ微小な結節であっても診断kオ椁\淑・柄反ノ未鮑亮茲垢襪海箸・陵廚塙佑┐蕕譴襦0幣紂・芦陛・・茲喇騨・愿・融,魏辰・鷙陲垢襦.
1529. 島田有貴, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 山本猛雄, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, IPMN由来微小浸潤癌に対するロボット支援下手術の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1530. 渡邉雄介, 大塚隆生, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における遠隔転移を伴う切除不能膵癌に対するconversion surgeryの検討, 第49回九州膵研究会, 2021.03.
1531. 田中利幸, 植木敏晴, 平塚裕晃, 伊原諒, 畑山勝子, 永山林太郎, 丸尾達, 野間栄次郎, 八尾建史, 宮坂義浩, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史 山本猛雄, 古賀裕, 局所進行膵癌に対して化学療法後に膵全摘術を施行した1例, 第49回九州膵研究会, 2021.03.
1532. 田村公二, 植木隆, 中山宏道, 渡邉雄介, 河野博, 米田玲子, 水内祐介, 山元啓文, 大城戸政行, 中村雅史, 一宮仁, 虫垂腫瘤性病変に対する治療戦略-30切除例の後方視的検討, 第76回日本大腸肛門病学会学術集会, 2021.11, 虫垂腫瘍は比較的稀な疾患で,術前診断が困難である.なかでも原発性虫垂癌はリンパ節転移の頻度も高く予後不良で,リンパ節郭清を伴う切除術の適応である.今回2011年から2021年に切除術を施行した,虫垂腫瘤性病変の全30症例を後方視的に解析し,その術式の妥当性を検討した.
 当院の方針として腹腔鏡手術を第一選択としている.明らかな悪性または悪性を疑う場合,リンパ節郭清を伴う右結腸切除術(lap-RC)を施行する.非悪性例と悪性を完全否定できない例には虫垂切除または盲腸部分切除(lap-A/C)を計画し,手術所見や迅速病理診断などによって追加切除を行う.切離マージンを確保できない例や患者が希望する例には,始めからlap-RCを行う.30例中4例は急性虫垂炎の診断で虫垂切除術を施行され,2例は虫垂癌の病理診断でRCを追加施行,残り2例は神経内分泌腫瘍(G1)であった.その他26例中lap-RCを15例,lap-A/Cを9例,2例は腹膜偽粘液腫を疑われ審査腹腔鏡を施行した.Lap-RC 15例の病理診断は,虫垂癌9例,低悪性度虫垂粘液産生腫瘍(LAMN)5例で,虫垂粘液腫瘍疑いの1例は,患者の希望でlap-RCを施行したが,病理診断は憩室炎であった.Lap-A/Cの9例のうちLAMNが3例,腺腫2例,慢性炎症2例,急性虫垂炎1例で,残り1例は69歳女性の稀な腸管子宮内膜症であった.�(
B4例は,術中迅速病理診断で悪性所見のないことを確認し終了した.虫垂炎発症の2例以外は全例腹腔鏡手術で終了し,最終病理診断の結果で不十分な術式となった症例はなかった.虫垂癌の多くが,画像上造影される腫瘤影や不正な壁肥厚所見を認めた.LAMNに関しては切除後の再発症例はなかった.
虫垂腫瘍は,内視鏡による直接観察・生検による診断が困難で,内視鏡の間接所見やCTなどの画像所見をもとに術式を選択する必要がある.腹腔鏡手術は低侵襲で,審査腹腔鏡所見や術中迅速診断により追加切除の可否を判断できるため有用であるが,腫瘍細胞や粘液散布には注意を要する.当院の手術方針は妥当と考えられるが, LAMNに対する至適術式に関しては更なる検討が必要である..
1533. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 大内田研宙, 中村雅史 , 進行横行結腸癌に対する挟み撃ちアプローチによる腹腔鏡下結腸切除術, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, 【はじめに】中結腸動脈を責任血管とする横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術は,各施設でアプローチ方法が異なるのが現状である.中結腸動静脈(MCA/V)周囲のリンパ節をいかに安全・確実に郭清するかが重要であるが,周囲には重要臓器が隣接し,また血管走行の変異も多く難易度が高い.本邦のガイドラインでも,横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術の有効性は十分に確立されていないことを患者に説明した上で行うよう明記されている.
腫瘍の局在により授動・郭清範囲が異なるが,横行結腸中央部に位置する腫瘍に対する手術では肝弯曲および脾弯曲授動が必要となる.このため各施設で各々アプローチ法が工夫されている.われわれの施設では,右側結腸切除での肝弯曲~右側結腸の授動は十二指腸前面・後腹膜剥離先行アプローチ,左側結腸切除における脾弯曲から左側結腸の授動は下腸間膜静脈(IMV)背側からの内側アプローチ,MCAV周囲のリンパ節郭清を行う場合は頭側・尾側アプローチを併せた挟み撃ちで行っている.今回,われわれが腹腔鏡下に行っている横行結腸癌に対するD3リンパ節郭清術の手術手技を供覧する.
【手術手技】いわゆる横行結腸切除術例を供覧する.腹腔鏡ポートを中心とした 5 ポートで行う.横行結腸間膜頭側からのアプローチで開始する.大網を切開し網嚢腔内に入り肝弯曲部に向けて授動をすすめる.膵下縁で後腹膜を切開し胃結腸静脈幹(GCT)を確認.副右結腸静脈があれば切離する.MCVも頭側から処理し肝弯曲部~右側横行結腸の授動を完了する.術者は患者右側から脾弯曲授動にうつる.膵下縁の切離を脾弯曲方向へすすめ,脾弯曲部~左側横行結腸を授動する.最後に尾側アプローチで横行結腸間膜を助手に衝立状に把持してもらい,Surgical trunk に沿って末梢から中枢側に向かい膵下縁を目指して郭清する.頭側アプローチの層と交通させ血管処理・郭清を終了する.術前の造影CTで血管走行は必ず確認しておく.
【まとめ】腫瘍の局在・進行度に応じて多方向からのアプローチを確実に行い,血管処理は挟み撃ちにすることで,進行横行結腸癌に対する腹腔鏡下D3郭清術は安全・確実に施行できると考えている.
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1534. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , Persistent descending mesocolonを併存する左側結腸癌・直腸癌に対する腹腔鏡手術の安全性, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12, 【はじめに】
Persistent descending mesocolon (PDM)は胎生期における固定異常の一種である.本来左側に存在するS状結腸が内側・右側に変位し,小腸間膜や盲腸周囲に広範囲に癒着していることが多いため,広範囲の癒着剥離が必要となることが多い.今回,当科におけるPDM併存症例における手術成績の解析し,腹腔鏡手術の安全性を検証した.
【方法】
2010年以降に左側結腸癌,直腸癌に対し腹腔鏡手術を施行した503例を後方視的に検討した.ロボット支援下手術,開腹手術既往,大腸全摘,他臓器合併切除症例は除外した.
【結果】
PDMを26例(5.2%)に認めた.PDM併存例は非併存例と比較し術中出血量が多く(p<0.01),手術時間(p=0.03)が長かった.術後在院日数やClavien-Dindo分類III以上の合併症発生率に差を認めなかった.
【まとめ】
PDM併存例に対する腹腔鏡手術は,癒着剥離操作や内側アプローチ剥離層の同定困難などのため出血量が多く手術時間が延長する傾向にあった.また結腸間膜短縮により辺縁動脈が下腸間膜動脈に近接する傾向にあり,術中解剖の理解に細心の注意を要する.しかし術後合併症の発生率は通常と変わらず在院日数の延長もないため,腹腔鏡で安全に施行可能であると考える.
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1535. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 川元真, 岩本直也, 森崎晋史, 益田昌吾, 古賀智子, 今泉晃, 中村雅史, C4orf47 は低酸素環境における膵癌のdormancy(休眠)に関与する, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12.
1536. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 益田省吾, 古賀智子, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 川元真, 中村雅史, 新規膵癌治療法開発のための膵癌におけるC4orf47の生物学的意義の解析, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1537. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, Gerota筋膜を意識した膵頭側アプローチによる腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第51回日本膵臓学会大会, 2021.01, <背景>
膵癌に対するLDPに対しては膵後方剥離面を確保するためにトライツ靭帯左側からのアプローチが多くの施設で行われている。しかし、この操作の際に腎動静脈の損傷の恐れがあるため、安全な手技の確立が必要である。今回、当科における膵頭側からのアプローチによるGerota筋膜背側の層を意識したLDPを紹介する。
<方法>
当科では膵下縁の剥離操作を行うと膵の可動性が増加し、操作が困難になるため、膵上縁の操作を先に行っている。左胃動脈の左側では#7,#9番リンパ節の郭清に続き、剥離した胃膵ヒダを助手が牽引、脾動脈を胃膵ヒダで包み込むようにして副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離する。この操作により、膵尾部背側で副腎を膵上縁から確認することが可能となる。この時剥離により形成され膵背側のスペースにガーゼを挿入、膵上縁からの操作を終了する。その後、横行結腸間膜を頭側に翻し、空腸起始部の左側で横行結腸間膜を切開し左腎静脈を同定する。そのまま、左腎静脈、左副腎静脈前面を鈍的に剥離、先に挿入したガーゼを目標としながら膵背側を膵上縁に向かって剥離する。
<結果>
2016年6月から2020年1月に行った膵癌に対するLDP29例を解析した。在院死は認めず、開腹移行例は2例(8%)であった。Grade B膵液瘻発生率を4例(13.7%)に認めたがGrade C膵液瘻は認めなかった。またトライツ近傍の小腸浮腫による通過障害を1例(3.4%)に認めた。手術時間中央値は 271分(156 to 477分)、術中出血量中央値は142 g(0 to 583 g)であった。全例R0切除率を達成された。
<結語>
膵癌に対するLDPは根治性を落とすことはなく安全に行われている、今後は開腹術との短期、長期成績の検討が必要である。
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1538. 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, 膵鉤部アプローチを用いたminimally invasive pancreatoduodenectomy, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, <はじめに>
minimally invasive pancreatoduodenectomy (MIPD)で最も困難な箇所はSMA、SMV周囲の剥離である。当科では、膵鉤部アプローチ法を用いているが、この時、膵実質を凝固しながら膵鉤部とSMA,SMVの間を剥離する独自の方法を用いており、その手技を供覧する。
<手術手技>
大網切離後、横行結腸間膜を授動、副右結腸静脈を切離し、十二指腸下角を確認する。膵下縁を剥離しSMV前面を露出、gastrocolic trunkを同定、切離する。その後、SMV右縁を剥離しつつ十二指腸水平脚下縁を露出させ、そのままKocherの授動を行う。さらに十二指腸水平脚を可及的に剥離し、空腸を右側に引き抜く準備を行う。一旦、膵鉤部周囲の操作を終了とし、胃切除、膵上縁、肝十二指腸間膜操作を行う。その後、空腸を右側に引き抜き、これを切離、小腸間膜の処理を行なったのちにSMVを左側に展開、第一空腸静脈を同定、IPDVを確認する。この時IPDVを処理するための十分なspaceがないため、soft coagulationを用いて膵実質をあらかじめ焼灼し、鈍的に剥離を行うことでIPDVを十分に露出させることができる。IPDV切離後、同様の方法でIPDAを同定、結紮切離する。SMA右縁と膵鉤部間のspaceが広がり、さらに頭側に向かって剥離を行うことが可能となる。膵を切離後、SMV右側を剥離、膵上縁でPSPDVを確認、切離後。最後に膵背側を切離、標本を摘出する。
<結果>
これまでにMIPD 38例(腹腔鏡下28例、ロボット支援下8例、切除腹腔鏡、再建ロボット支援下2例)施行した。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ569分 (p10-p90,411-824分)、424ml(p10-p90,80-1044ml)であった。術後在院死亡は認めていない。
<結語>
ロボット支援下PDの保険収載に伴い、腹腔鏡、ロボット支援下手術いずれでも利用できる手技での定型化をおこなった。今後さらに定型化を進め、安全なMIPDの普及に勤めたい。
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1539. 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, 鏡視下膵頭十二指腸切除術におけるSMAアプローチの方法, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, <目的>
当科では2016年7月に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)を、2018年7月より臨床試験下にロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を導入し、これまでに46例の鏡視下膵頭十二指腸切除術(MIPD)を行ってきた。MIPDは難易度が高く、安全な導入および、定型化が重要である。特にSMAへのアプローチ方法は様々な方法が報告されているが当科では拡大視効果を利用した膵鉤部に沿った右側からのアプローチを行っている。当科におけるMIPDの動画を供覧し、またその手術成績を報告する。
<方法>
2016年1月から2020年12月までの間にMIPD46例を施行した(LPD29例、RPD14例、Hybrid<切除腹腔鏡、再建robot>3例)。当科におけるMIPDの適応は良性~低悪性度腫瘍および、膵内にとどまる悪性腫瘍としている。
肝の圧排には肝臓鉤を利用している。大網を切離後、膵下縁を剥離、上腸間膜静脈を確認し、胃結腸静脈幹, 副右結腸静脈を先に切離する。引き続き、横行結腸間膜を肝弯曲部まで十分に授動しておく。膵上縁操作、トンネリング、肝十二指腸間膜操作を終了後に、再び膵鉤部のアプローチを再開する。術者は患者右側に位置し、あらかじめ膵のtapingは行っておく。小腸を右側に引き抜いたのち、腸管に沿って小腸間膜を切離、そのまま膵鉤部に到達する。助手はSMVをドベーキー鉗子もしくはrobot armで愛護的に左側に圧排する。SMAと膵鉤部の間をソフト凝固で焼灼しながら剥離を行い、1st JVおよびIPDVを同定する。さらにSMA右側と膵鉤部の間を少しずつ前方から剥離すると1st JAから分岐するIPDAを同定、これをクリップ、切離する。拡大視効果によりこれらの血管は明瞭に同定することができる。
<結果>
LPD,RPD,hybridの手術時間中央値はそれぞれ540分、728分、771分であった。また出血量中央値はそれぞれ415ml、320ml、257mlであった。術後在院死は認めていない。
<結論>
拡大視効果を利用した膵鉤部アプローチはLPD, RPDいずれに対して用いることが可能で、安全なMIPDの導入に有用である
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1540. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 外科解剖を意識した膵頭十二指腸切除術におけるSMAの確保, 第48回日本膵切研究会, 2021.08, 膵癌に対する手術で最も重要な点は腫瘍の完全切除(R0)である。そのためにはメルクマールを決定し、外科解剖を把握しながら計画的に手術を遂行することが肝要である。しかし、閉塞性膵炎や脂肪が多い症例では細かい膜の解剖を把握することは困難である。そのため、メルクマールとして適切な組織は誰もが認識可能な動静脈であり、その上で膜や神経を意識しながら手術を行うことが重要である。
当施設における膵頭十二指腸切除術(PD)におけるメルクマールを意識した手術手技をビデオで供覧する。
SMA周囲神経の操作で我々は中結腸動脈(MCA)および第一空腸動脈(1st JA)をメルクマールとしている。横行結腸間膜を頭側に翻転、MCA根部付近を含むよう横行結腸間膜を切開、MCAを同定後に根部に向かって剥離する。この時MCAを取り囲む神経の外側を意識し根部に向かって剥離を行い、SMA神経外層前面を確認する。
つぎに小腸間膜を空腸起始部から扇状に展開、空腸間膜を切開し、1st JA前面を根部に向かって剥離する。根部まで追求するとSMA左側が同定されるため、そのままSMA左側を根部に向かって剥離する。この時、トライツ靭帯も扇状に展開する。先に展開したMCA根部と1st JA根部を意識しながらSMA左側を扇状に展開、本展開によりSMA背側へ安全に入ることが可能となる。この時1st JAから分岐するIPDAを同定、これを結紮し血流の遮断を行なっておく。その後SMA全周を剥離しこれを確保する。
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1541. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下尾側膵切除術における膵上縁アプローチ, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, <はじめに>
本邦では腹腔鏡下尾側膵切除術(LDP)に際してcaudal viewを利用したトライツ靭帯左側からのアプローチが多く用いられていると思われる。一方caudal sideからのアプローチは狭いwindowで行われることが多く、左腎動脈の損傷、さらには腎静脈の探索が困難で左腎静脈の損傷を生じるリスクがあるとも言われている。当科ではLDPを行う場合、頭側からのアプローチを採用してきたが、ロボット支援下尾側膵切除術(RDP)では鉗子軸の制限が無く、より頭側からのアプローチが有効であることが多い。当科におけるRDPの手技を供覧しながら概説する。
<手術手技>
膵上縁操作では先に総肝動脈を確保、その後、左胃動脈の左側で胃膵ヒダの背側を剥離する。左胃膵ヒダを脾上極に向かって切離後、4番アームで切離した胃膵ヒダを足側に牽引すると安定した視野でGerota筋膜および同膜に覆われた副腎を透見できる。Gerota筋膜を含む層を左手で足側に牽引、右手でバイポーラカットもしくはモノポーラで切離する。ある程度剥離後、脾動脈を切離すると膵の可動性はさらに良好となり、副腎静脈、左腎静脈前面を露出、さらには膵下縁付近まで視野を変えることなく剥離をすることが可能である。
<結果>
2020年8月から2021年8月の間に施行したRDPは15例であった。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ423分 (232-683分)、183ml(0-1070ml)であった。
<結語>
膵上縁アプローチはRDPでも有用な方法であると考えられる。今後さらに定型化を進め、安全なRDPの普及につとめたい。
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1542. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, Robot支援下尾側膵切除術によるsuperior approach, 第34回日本内視鏡外科学会総会 , 2021.12, <背景>
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は腹腔鏡に比べて再建で有用でないかと考えられていたが尾側膵切除術(RDP)は腹腔鏡と比べて、その有用性に関して懐疑的な意見も聞かれていた。当科では2016年よりRPDを臨床試験下に導入を開始し、2020年4月の保険収載後にRDPの導入を開始した。今回当科におけるRDPの導入とともに腹腔鏡との違い、その有用性に関してビデオを供覧する。
<方法と症例>
当科ではこれまでに38例のロボット支援下膵切除術(膵頭十二指腸切除術;26例、尾側膵切除術;12例)行っている。
RPD導入後の鏡視下膵切除術の内訳は2020年がLDP X例、RDP Y例、2021年がLDPX例、RDP Y例であった。
アプローチ方法に関しては膵上縁から主に剥離を行うSuperior approachを腹腔鏡尾側膵切除術で採用していたが、Robot支援下尾側膵切除術(RDP)の導入に伴い、RDPでも同様のアプローチを採用している。大網を十分に開放後膵上縁操作に移る。総肝動脈(CHA)を確保、taping、そのまま左胃動脈の左側を剥離、左胃膵ヒダを切離する。左胃膵ヒダの背側を十分に剥離、良性疾患では膵後筋膜の背側を、悪性疾患では副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離、ガーゼを挿入する。腹腔鏡では可及的に剥離を行っていたが、腹腔鏡よりも可動域制限のないrobotでは、ほぼ膵下縁付近まで剥離を行うことが可能である。その後、膵下縁に沿って切開を行い、標本を摘出する。
<結語>
これまでに12例のRDPを施行した。平均手術時間はX分、出血量中央値はYmlであった。RDP導入後のRDPとLDPの比率を鑑みると今後RDPが主体となる可能性が高い。
RDPは比較的導入も平易でありRPDへ向けた準備段階となり、またLDPなしでも行っていく時代が来る可能性があると考える。
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1543. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 膵体尾部癌におけるロボット支援下尾側膵切除術, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, 膵体尾部癌におけるロボット支援下尾側膵切除術.
1544. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術による上腸間膜動脈へのアプローチ, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, <背景>
腹腔鏡・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(LPD/RPD)における上腸間膜動脈(SMA)へのアプローチは難易度が高く各施設独自の工夫がなされている。当科では腹腔鏡、ロボット支援下操作を併用したSMAへのアプローチを左右両側から行なっているのでその手技をビデオで供覧する。
<方法>
当科では2016年にLPDを導入以降、これまでにLPDを29例、RPDを29例それぞれ経験している。SMAへのアプローチ法も次第に変更し、現在では下記の方法で行っている。
1. 腹腔鏡操作で腹腔内を観察後,初めに横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸起始部から助手が小腸を扇状に展開する
2. 腹腔鏡のデバイス(超音波凝固切開装置、vessel sealing system)を用いて小腸間膜を切開し、第一空腸動脈(1st JA)を確認、根部に向かって腸間膜の剥離を行う
3. 1st JAを根部まで露出させたのちに、トライツ靭帯を切離する
4. 1st JAから分岐するIPDAを確認、血流遮断を行い膵頭部の血流をコントロールする
5. 可能であれば1st JAを切離、小腸間膜の切離を行い左側からのアプローチを終了する
6. ロボット支援下操作で十二指腸を右側から引き抜き、空腸を切離する
7. ロボットアームもしくは助手の鉗子で門脈を左側に牽引、上腸間膜動脈右側を露出させながら頭側に向かって切離を行い、標本を摘出する
<結果>LPD、RPDの手術時間中央値はそれぞれ540分、728分であった。出血量中央値はそれぞれ415g。320gであった。周術期死亡は認めていない。
<結語>
上腸間膜動脈へのアプローチは難易度が高いが腹腔鏡、ロボットを併用、また左右両方からアプローチを行うことにより安全に行えていると考える。
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1545. 中房智樹, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 良性限局性膵管狭窄の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1546. 中房智樹, 井手野昇, 池永直樹, 山本真大, 谷口隆之, 阿部俊也, 仲田興平, 中村雅史, 当科でHCPBDと診断された14例の検討, 第44回膵・胆管合流異常研究会, 2021.09.
1547. 中房智樹, 井手野昇, 谷口隆之, 木村隆一郎, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除後の胆道系合併症に対して内視鏡的治療を要した18例の検討, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06.
1548. 中村祥一, 大内田研宙, 久野恭子, 持田郁巳, 奥田翔, 大坪慶志輝, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, シングルセル解析を用いた食道扁平上皮癌内の腫瘍浸潤Bリンパ球の評価, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【背景】
癌の進展に関して、癌細胞とその周囲組織からなる腫瘍微小環境が重要な役割を果たしていることが明らかになっている。特に近年、腫瘍浸潤リンパ球(TIL; Tumor Infiltrating Lymphocyte)と呼ばれる腫瘍抗原特異的なリンパ球が腫瘍内免疫応答を調整することにより腫瘍の進展・縮小に関与していることが報告されている。また乳癌・結腸癌などの癌腫では腫瘍浸潤Bリンパ球(TIL-B)が予後改善に寄与しているという報告が散見されるが、腫瘍免疫におけるTIL-Bの役割は明らかではない。今回、食道扁平上皮癌内のTIL-Bを詳細に評価するため手術切除サンプルを用いてsingle-cell RNA sequence(scRNAseq)を行い、TIL-Bの単一細胞レベルでの発現解析を行った。
【対象と方法】
当科で外科的切除術を行った食道扁平上皮癌6症例の切除標本より、各症例について癌部・正常部の組織を採取し、計12検体を対象とした。さらに検体をそれぞれ単一細胞化し、10x genomics社のchromiumシステムを使用しscRNAseqを施行、正常部と癌部を比較することでTIL-Bを評価した。
【結果】
計12検体のシークエンスデータに対し、Seuratパッケージを用いてQuality Checkを施行したところ、全細胞数:47156、総遺伝子数:24917が検出された。UMAPで次元圧縮を行い有意発現遺伝子でクラスター化すると20のクラスターに分けられた。さらに各クラスターの発現遺伝子からBリンパ球を分離し再クラスター化を実行、5つのクラスターに分けられた。各クラスターの内訳は、クラスター0,1はCD20陽性Bリンパ球、クラスター2,3はBlimp-1陽性形質細胞、クラスター4は胚中心Bリンパ球であった。
Bリンパ球の、全細胞数に対する割合は正常部で6.6%(1794個検出)、癌部で12.5%(2498個検出)であった。癌部において、形質細胞の細胞数が有意に多かった。IGHG1などのIgG構成要素の遺伝子発現も癌部で多かった。腫瘍微小環境内では形質細胞や局所のBリンパ球により産生されたIgGなどの抗体が豊富に存在しているが、これらに腫瘍免疫において機能的な役割があるかは依然として明らかでなく、今後のさらなる検討が必要である。
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1549. 中村祥一, 大内田研宙, 久野恭子, 持田郁己, 奥田翔, 大坪慶志輝, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史 , シングルセル解析による食道扁平上皮癌内腫瘍浸潤リンパ球の評価, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1550. 中村祥一, 大内田研宙, 奥田翔, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, シングルセル解析による食道扁平上皮癌内の腫瘍浸潤NK細胞の評価, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1551. 中村祥一, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, シングルセル解析による食道癌内の腫瘍浸潤マクロファージの食作用の評価, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, 【目的】近年、腫瘍浸潤リンパ球と様々な免疫細胞との相互作用が腫瘍の進展・縮小に大きく寄与していることが報告されている。マクロファージは重要な免疫細胞の一種であり食作用・Tリンパ球への抗原提示能などの多彩な機能を持つが詳細は未だ不明である。本検討の目的は、食道癌切除検体のシングルセル解析を行い腫瘍浸潤マクロファージの腫瘍微小環境における機能的変動を解明することである。
【方法】当科で外科的切除を行った食道扁平上皮癌6症例の切除標本より、各症例について癌部・正常部の組織を採取し計12検体を対象にシングルセル解析を行った。シングルセル解析はDrop-seqを基盤としたChromiumコントローラーを使用した。遺伝子発現を癌部・正常部で比較し腫瘍浸潤マクロファージの癌化に伴う変動遺伝子を評価した。
【成績】計12検体から得られたシークエンスデータをmergeしQuality Checkを施行すると全細胞数:47156、総遺伝子数:24917が検出された。さらにUMAPで次元圧縮を行いクラスター化すると20のクラスターに分けられた。各クラスターの発現遺伝子から骨髄球系細胞を分離し再クラスター化、11のクラスターに分類できた。細胞数は正常部4378個、癌部4013個が検出された。さらに既知の骨髄球系細胞マーカーで評価すると、マクロファージ、形質細胞様樹状細胞、樹状細胞に分けられた。マクロファージの食作用関連受容体を評価すると最も強力な活性作用をもつFcγR1Aを発現する細胞数は腫瘍部で減少し単一細胞レベルの発現量も有意に低値であり、抑制性受容体のFcγR2Bを発現する細胞数は腫瘍部で増加していた。よって、マクロファージの食作用活性は癌化に伴って低下し腫瘍促進に寄与している可能性が示唆された。
【結論】マクロファージの食作用を単一細胞レベルで詳細に解析できた。今後、腫瘍浸潤リンパ球との細胞間相互作用にも注目し腫瘍微小環境についてより詳細な解析を行う。
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1552. 中村勝也, 大西秀哉, 古賀智子, 永井俊太郎, 山崎章生, 大薗慶吾, 中村雅史, 低酸素環境で発現・活性化が亢進するシグナル系、新規分子を標的とした胸部悪性腫瘍に対する新規治療法開発, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12, 【背景】癌微小環境は癌悪性形質誘導に深く関与しており、近年、研究対象として注目されている。即ち、癌微小環境を制御できる治療法が次世代の癌治療法の1つとなり得る。我々は消化器癌の研究を通じて、癌微小環境の1つである低酸素環境で発現や活性化が亢進するシグナル、分子として、TrkB/BDNFシグナル、Liprin-alpha4分子、FAM115C分子を見出した。しかし、これらシグナルや分子の胸部悪性腫瘍における生物学的意義の詳細は不明である。
【目的】肺神経内分泌腫瘍(肺NET)および肺扁平上皮癌におけるTrkB/BDNFシグナル、Liprin-alpha4分子、FAM115C分子の生物学的意義解析を行い、低酸素環境を考慮した胸部悪性腫瘍に対する新規治療法開発を行う。
【材料と方法】標的細胞として小細胞肺癌、大細胞神経内分泌細胞癌(LCNEC)、扁平上皮癌細胞株を用いた。低酸素環境として1%O2環境として解析を行った。増殖能はMTT法で、浸潤能はマトリゲル浸潤試験で、腫瘍形成能は免疫不全マウスを用いた異種移植実験で行い、分子発現解析は、RT-PCR法、western blot法、FACS解析で行った。また、手術切除標本を用いて、免疫組織染色を行った。
【結果】1) TrkB/BDNFシグナル (1)LCNECの増殖能亢進、浸潤能亢進に有意に関与した。(2)肺扁平上皮癌の増殖能亢進、浸潤能亢進に関与した。(3)LCNECの手術切除標本の免疫組織染色では、TrkB発現とBDNF発現が正の相関を示した。(4)肺扁平上皮癌の手術切除標本を用いた解析ではTrkB強発現群で有意に予後不良であった。2) Liprin-alpha4分子 (1)小細胞肺癌において低酸素環境で有意に発現が亢進した。(2)小細胞肺癌の増殖能亢進、浸潤能亢進に有意に関与した。(3)MAPK経路を介していた。3) FAM115C分子 (1)小細胞肺癌において低酸素環境で有意に発現が亢進した。(2)小細胞肺癌の増殖能亢進に有意に関与した。
【結語】低酸素環境で発現・活性化が亢進するTrkB/BDNFシグナル、Liprin-alpha4分子、FAM115C分子は胸部悪性腫瘍の新規治療標的となり得る。このような、癌微小環境を制御する視点からの治療法開発が次世代の治療法開発に必要と考えられた。.
1553. 中村勝也, 古賀智子, 大西秀哉, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素PTPN3を標的とした新規小細胞肺癌治療の開発, 第59回日本癌治療学会学術集会 , 2021.10.
1554. 中村雅史, 大内田研宙, 橋爪誠, 江藤正俊, 肝胆膵外科医が考える内視鏡外科の過去と未来, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1555. 中村雅史, 膵臓外科領域における腹腔鏡・ロボット手術時代の教育の現状と課題~学会としての取り組み
, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1556. 中村雅史, 膵疾患の外科治療と術後膵外分泌機能不全, 膵疾患診療セミナー, 2021.07.
1557. 中村雅史, 膵癌早期診断と外科治療の進歩, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06.
1558. 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除術のコツとピットフォール, 第36回播州肝・胆・膵・消化器癌勉強会, 2021.10.
1559. 中村雅史, 低侵襲膵切除, GADELIUS Regional Workshop in NAGOYA, 2021.10.
1560. 中村雅史, 肝胆膵外科分野における技術認定制度の現状とその意義, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1561. 中村雅史, ロボット膵切除術の導入~当科の経験, 第13回日本ロボット外科学会学術集会, 2021.01.
1562. 中村雅史, JSES技術認定制度が膵臓分野において果たした役割とこれから, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1563. 中西芳之, 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 藤田展宏, 石神康生, 中村雅史, 腹腔動脈/上腸間膜動脈への術前ステント留置術を行なった2例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1564. 中山和典, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 古賀智子, 一宮脩, 中村雅史, 新規癌免疫治療開発を目指したリンパ球のPTPN3発現制御機構の解析, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1565. 中山和典, 大西秀哉, 川元真, 大山康博, 一宮脩, 古賀智子, 長尾晋次郎, 中村雅史, リンパ球のPTPN3発現制御機構の解析, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1566. 池永直樹, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXによる術前治療の有用性, 第15回膵癌術前治療研究会, 2021.05.
1567. 池永直樹, 仲田興平, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXの至適投与期間の検討, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1568. 池永直樹, 仲田興平, 森泰寿, 井手野昇, 中村雅史, 先天性胆道拡張症に対する腹腔鏡下手術とロボット手術, 第57回日本胆道学会学術集会, 2021.10.
1569. 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術における術後膵炎の新知見, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1570. 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 高齢者膵癌に対する膵頭十二指腸切除術の治療成績, 第38回日本胆膵病態・生理研究会, 2021.06.
1571. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 膵上方のGerota筋膜を意識した“superiorアプローチ”による尾側膵切除術 -R0達成を目指して-, 第48回日本膵切研究会 , 2021.08.
1572. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下膵胃吻合, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11.
1573. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 術前3DシミュレーションとICGナビゲーションを駆使した腹腔鏡下肝切除術, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1574. 池永直樹, 井岡達也, 江口英利, 大塚隆生, 尾上俊介, 川井学, 庄雅之, 杉浦禎一, 仲田興平, 中村聡明, 藤井努, 松本逸平, 松山隆生, 水間正道, 山本智久, 中村雅史, 膵癌診療ガイドライン2022の改訂作業の概況(外科療法/補助療法), 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09.
1575. 谷口隆之, 井手野昇, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 中房智樹, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下膵体尾部切除の検討, 第8回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.01.
1576. 谷口隆之, 井手野昇, 中房智樹, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 山本猛雄, 小田義直, 中村雅史, 若年女性に発症した巨大Mucinous carcinomaの一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1577. 大内田研宙, 進藤幸治, 中村雅史, 逆蠕動性ダブルトラクト再建の有用性と胸腔内吻合への応用, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
1578. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 清水周次, 中村雅史, LPG後の胃内流入が主経路となる逆蠕動性胃空腸吻合によるダブルトラクト再建手技の工夫, 第93回日本胃癌学会総会, 2021.03.
1579. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 清水周次, 江藤正俊, 中村雅史 , 上部消化管におけるロボット支援下手術のmicrosurgeryの選択と集中, 第13回日本ロボット外科学会学術集会, 2021.01.
1580. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 大薗慶吾, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 左上縦隔郭清における適切な剥離層によるリンパ組織分離と2hands dissectionの有用性, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1581. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, ロボット特有の手技を発揮するためのTwo hands dissectionによる左反回神経周囲郭清, 第75回日本食道学会学術集会, 2021.09.
1582. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 三好圭, 仲田興平, 永井俊太郎, 清水周次, 中村雅史, 声帯麻痺低減のための左上縦隔郭清手技と挙上後圧迫解除をめざした胸骨後経路胃管再建, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1583. 大内田研宙, 進藤幸司, 森山大樹, 仲田興平, 水内祐介, 永井俊太郎, 清水周次, 江藤正俊, 中村雅史, 食道切除後胃管再建における縫合不全の真のメカニズム:残存食道の解剖生理学的機能異常とその対策, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1584. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, , 膵周囲郭清におけるモノポーラシザースを用いたlift up methodと2 hand dissection, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
1585. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 中村祥一, 久野恭子, 奥田翔, 新川智彦, 進藤幸治, 森山大樹, 久保真, 中村雅史, scRNA seqを用いた腫瘍進行に伴う微小環境リモデリングによるT cell subsetの経時的解析, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1586. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 奥田翔, 中村祥一, 久野恭子, 進藤幸治, 森山大樹, 永井俊太郎, 久保真, 中村雅史, scRNAseqを用いた胃癌微小環境中のAPCのheterogeneityの検討
, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1587. 大坪慶志輝, 大内田研宙, 奥田翔, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 新川智彦, 松本奏吉, 相良亜希子, 岩本千佳, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 水元一博, 中村雅史, 胃癌TME中CD4+ T cellのheterogeneityの解析とその機能的役割の検討, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1588. 大西秀哉, 山崎章生, 中村雅史, 難治性固形癌に対する包括的癌治療開発を目指した,膵癌・胆嚢癌におけるMAML3の生物学的意義解析, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1589. 大西秀哉, 山崎章生, 永井俊太郎, 梁井公輔, 中村勝也, 中村雅史, 低酸素環境を考慮した固形癌包括的治療を目指した癌病態解析, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1590. 村上正俊, 藤森尚, 末廣侑大, 松本一秀, 寺松克人, 高松悠, 高岡雄大, 大野隆真, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における膵癌術前化学療法(NAC)の現状とNAC無効例の検討, 第49回九州膵研究会, 2021.03.
1591. 村上正俊, 藤森尚, 梯祥太郎, 松本一秀, 安森翔, 寺松克人, 高松悠, 大野隆真, 小川佳宏, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵癌術前化学療法(NAC)無効例の検討, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
1592. 足達咲紀, 甲斐昌也, 溝口公久, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 川地眸, 森瞳美, 山田舞, 金城和寿, 久保真, 中村雅史, 術前診断DCIS症状における術後アップステージの検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1593. 相良亜希子, 仲田興平, 鐘坪杉, 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 中村雅史, 抗ヒスタミン薬Azelastineは膵星細胞の活性化を抑制する, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 膵星細胞(PSC)は、膵癌組織中で恒常的に活性化し、細胞外基質の産生、炎症性サイトカインの産生を通じて膵癌の悪性度を高めている。当研究室ではこれまでに、膵星細胞の活性化を抑制する薬剤のスクリーニング方法を開発し、既承認薬のスクリーニングからアレルギー性疾患の治療に用いられるヒスタミンH1受容体(HRH1)拮抗薬であるAzelastineを候補として選択した。今回、Azelastineが膵星細胞の活性化を抑制するかを検討した。Azelastineを投与したPSCでは、ウエスタンブロットで活性化マーカーであるαSMAの低下、細胞外基質タンパクの発現低下を認めた。PSCの休眠状態で細胞質中に蓄積する脂肪滴は、Azelastineの投与後に発現が増加した。以上より、AzelastineはPSCの活性化を抑制することが示唆された。.
1594. 川地眸, 久保真, 本庄由佳, 原田由利菜, 島﨑亜希子, 林早織, 森瞳美, 山田舞, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌における腫瘍浸潤リンパ球とグランザイム B 発現に着目した機能解析, 第29回日本乳癌学会学術総会, 2021.07.
1595. 川地眸, 久保真, 鹿田佐和子, 沖英司, 原田由利菜, 島﨑亜希子, 林昌孝, 山田舞, 金城和寿, 森瞳美, 甲斐昌也, 中村雅史, がん遺伝子パネル検査の二次的所見でRAD51D変異を指摘された1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1596. 川地眸, 久保真, 甲斐昌也, 森瞳美, 金城和寿, 林早織, 原田由利菜, 島崎亜希子, 山田舞, 中村雅史, , トリプルネガティブ乳癌における腫瘍組織浸潤リンパ球内のグランザイムB発現に着目した機能解析, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1597. 石川喜也, 西野仁惠, 大塚隆生, 伴大輔, 中村慶春, 本田五郎, 前川彩, 村瀬芳樹, 仲田興平, 永川裕一, 遠藤格, 土田明彦, 中村雅史, 安全なMIDPを行うための血管解剖とアプローチ法, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1598. 西野仁惠, 永川裕一, 小薗真吾, 渡邉雄介, 大塚隆生, 伴大輔, 遠藤格, 土田明彦, 中村雅史, 腹腔鏡下・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術におけるエキスパートのアプローチ法, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1599. 盛楠, 進藤幸治, 大内田研宙, 馮海旻, 新川智彦, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, TAK1陽性CAFと膵臓癌の進行との関係に関する研究, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1600. 水内祐介, 野口浩司, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 加来啓三, 仲田興平, 大内田研宙, 岡部安博, 久保真, 中村雅史, 腎移植後大腸癌の治療成績―血液透析患者との比較―, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 腎移植は末期腎不全に対する血液・腹膜透析の代替手段として広く行われており、移植によって透析から離脱できるだけでなく、移植により長期予後の改善も期待できる。腎移植の増加につれ腎移植患者に対する大腸癌外科治療は今後も増えてくると考えられる。今回我々は腎移植後及び長期透析中の大腸癌手術症例について比較検討した。2008年~2015年に当院で大腸癌に対する根治手術を施行した腎移植後大腸癌3例及び透析中大腸癌17例を対象とした。腎移植群(Tx群)では男女比2:1で年齢は58.5 (48-70)歳、腎移植から大腸癌手術までの期間は112.7 (24-180)ヶ月、移植までの透析期間は21 (0-36)ヵ月であり、全員が免疫抑制剤を使用していた。透析群(HD群)では男女比は12:5で年齢は66.6 (51-80)、透析期間は38.0 (1-240)ヵ月であった。大腸癌の占拠部位はTx群で右側結腸3例、HD群で右側結腸10、左側結腸6例、直腸1例であり、全例に腹腔鏡手術での手術を施行した。BMIや手術時間、出血キ)タフ未卜招牡屬北世蕕・丙垢鯒Г瓩覆・辰拭・儻綛臺讃匹Tx群では術前から認めていた深部静脈血栓の増悪により術後に血栓吸引を要した症例以外には認めなかったが、HD群では腎移植前の全身精査で指摘された上行結腸癌術後に急変して術後91日に在院死となった一例をはじめ、Clavien-Dindo分類3以上の術後合併症を5例に認めた(縫合不全1例、心不全1例、喉頭浮腫による再挿管1例、深部SSI1例)。病理診断ではStage I:II:III Tx群1:1:1とHD群7:5:5と有意な違いは認めなかった。長期予後ではTx群は全例5年経過して無再発生存だが、HD群では1例に再発及び原癌死を認めた。その他、在院死を1例に、他病死を3例に認め、HD群の5年全生存率は62.5%であった。腎移植患者に対する大腸癌手術は透析患者と比較して短期成績に優れていた。原疾患の増悪や免疫抑制剤による感染リスクの増加など周術期管理には注意が必要だが腎移植患者に対する大腸癌手術は安全に施行できる。.
1601. 水内祐介, 田辺嘉高, 永吉絹子, 佐田政史, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 術後経口補助化学療法を行ったステージII/III結腸癌における再発リスク因子の検討, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, はじめに:大腸癌治療ガイドラインにおいてR0切除が行われたステージIII大腸癌は
術後補助化学療法の適応であり,再発高リスク因子をもつステージIIも術後補助化学
療法を行っている.術後補助化学療法には経口抗癌剤単剤及びL-OHPを併用する方法
があり,L-OHP併用により再発抑制及び生存期間の上乗せ効果が示されている.しか
し,どのような症例に使用するかについてはエビデンスがない.方法:2009年から20
16年までに2施設で根治手術を施行したステージII/III結腸癌1150例のうち経口抗癌
剤単剤(PO群)及びL-OHP併用(OX群)による術後補助化学療法を行った349例,149例を
対象に臨床病理学的因子について解析した.結果:OX群とPO群には施設、年齢、T分
類、N分類、脈管侵襲、分化度に差を認めたため,Propensity score matching(PSM)
法を用いてマッチングを行った.マッチング後は両群ともに105例で臨床病理学的因
子に差は認めなかった.予後曲線に関してはPSM前は有意にOX群が再発高リスクであ
ったが,PSM後は有意差はないもののOX群が良好である傾向があった.PO群349例の無
再発生存(RFS)における多変量解析T4(p=0.0002),N2(p=0.0075),CA19-9高値(p=0.00
01),脈管侵襲陽性(p=0.0437)とそれぞれが独立した再発リスク因子であった.これ
らの因子のサブグループ解析においてPSM後のPO群とOX群を比較したところ,脈管侵
襲陽性では両者のRFSに違いは認めなかったもののT4(p=0.6084)とN2(p=0.2184)にお
いて有意差はないもののOX群が良好な傾向があり,CA19-9高値群では有意にOX群がRF
S良好であった.結論:経口化学療法で加療したステージII/III結腸癌においてCA19-
9高値,T4,N2,脈管侵襲陽性が再発リスク因子であり,CA19-9高値,T4,N2症例に
ついてはL-OHPの併用療法が再発を抑制する可能性がある..
1602. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下直腸手術の実際, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12, (はじめに)
2018年4月よりロボット支援下直腸手術が保険適応となり、各施設で導入が進んでいる。当科でも2018年10月から現在までに55例を経験した。当科におけるロボット手術の現状を考察する。
(対象)
2018年10月~2021年4月に経験したロボット支援下直腸癌手術55例の検討を行った。
(結果)
55例のうち13例まではda Vinci Si、以降はda Vinci Xiを用いた。男性33例、女性22例。年齢の中央値63歳。腫瘍局在は11例が直腸Rs、12例が直腸Ra、30例が直腸Rb、2例が肛門管であった。術式は高位前方切除術12例、低位前方切除術14例、超低位前方切除術16例、腹会陰式直腸切断術9例、内括約筋切除術4例。側方郭清を7例で施行。手術時間中央値は401 (308-900)分、出血量中央値は42.5mlであった。腹腔鏡手術や開腹手術への移行なし。術後在院日数は20日、Clavien-Dindo分類3以上の術後合併症を4例に認めた。
(考察)
導入当初はda Vinci Siであり体外でのセッティングやアーム干渉解消などに要した時間が多く、手術時間は長い傾向があった。da Vinci Xi導入後は干渉も減り、骨盤内では安定した術野が確保でき、安全に手術可能であった。今後、症例数の積み重ねとともに手術時間の短縮可能と考えられる。長期予後等については今後の検討課題である。
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1603. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 大腸癌合併潰瘍性大腸炎に対する大腸部分切除術の功罪, 第94回大腸癌研究会, 2021.01, はじめに:潰瘍性大腸炎(UC)は原因不明の大腸炎症性疾患で粘膜にびらんや潰瘍を形成する。若年発症が多く、長期持続する炎症によりColitic cancerと呼ばれる大腸癌の発生を認めることがある。以前の我々の検討でもUCの16.7%に大腸癌を合併していた。UCの内科的治療の進歩によって大腸の炎症がコントロールされた結果、完全寛解状態のUC症例への通常型大腸癌発生の増加が予想される。 UCに対する外科手術は大腸全摘が標準術式だが、コントロールされたUCに発生した通常型大腸癌に対する術式についてはまだ一定の見解がない。方法:当科で経験した大腸癌を伴うUC手術症例のうち、部分切除を施行した症例について検討し、臨床病理学的所見を比較検討した。2008年1月から2020年8月までのUC手術症例86例のうち、大腸癌の合併を認め部分切除を施行した7例を対象に検討を行った。結果:平均年齢は60.6 (45-79)歳と当院UC手術例の平均年齢よりは高い傾向にあった。男性4人、女性3人、�(
BIBDと診断されてからの罹患期間は16.4 (0-30)年であった。UC罹患範囲は左側結腸型1例、全大腸炎型6例で1例閉塞性腸炎と思われる壁肥厚を認める1例を除いては全例で炎症は軽度であった。癌の局在は右側結腸に1例、左側結腸に5例、直腸に1例で、腹腔鏡手術を 6例に施行した。病理診断では5例が早期癌、1例が局所進行癌、1例が遠隔転移及び播種を伴った進行癌であった。1例ずつの検討を行ったところ、開腹手術の一例は本人の希望でS状結腸部分切除を施行した。背景粘膜にDysplasiaも認め、Colitic cancerと考えられた。1年後吻合部に再発を来したが再発というよりは多発癌と思われる。閉塞性腸炎を伴うS状結腸の一例は25年間IBD-Uとして内視鏡フォローアップをされていた。閉塞性腸炎を認めることと、クローン病の可能性もあることから癌を含めた部分切除及びリンパ節郭清を行い、下行結腸人工肛門造設を行った。病理診断ではUC>CDであり、今後大腸全摘を予定する。播種を伴う下行結腸癌の一例は狭窄と出血をきたしており給オ桾\螢灰鵐肇蹇璽詭榲・防・・攴釮鮖楾圓靴拭L嫩押・執垠訥押S状結腸、直腸Rbの早期癌については背景にDysplasiaはなく、炎症もコントロールされており、慎重な本人へのインフォームドコンセントの後に大腸部分切除を施行した。そのうちの1例に術後6 年での遺残大腸のUC活動性の増悪を認めたが薬物療法でコントロール可能であり、フォローアップ平均期間1511日で明らかな再発や遺残大腸への異時性多発大腸癌の発生は認めなかった。結語;背景粘膜におけるUCの活動性炎症やDysplasiaを認めず通常型大腸癌と考えられる症例に関しては、部分切除を施行することも許容される一方、Dysplasiaを認める症例ではColitic cancerが多発する可能性が十分にあり、定型的大腸全摘を選択すべきである。.
1604. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢者ステージIII大腸癌に対する術後補助化学療法に関する検討, 第95回大腸癌研究会, 2021.07, 高齢者は臨床試験の対象から外されることが多く化学療法のエビデンスは少ない.今 回我々は2007年3月~2016年2月のR0切除Stage III大腸癌251例のうち70歳以上の97例 を対象に術後補助化学療法(AC)と臨床病理学的因子について検討した.平均年齢は77. 1(70-92)歳,男女比は44:53,局在は右側結腸(含横行結腸)45,左側結腸(含直腸RS)34, 直腸18症例であった.ASA3を14例に認め,CD分類2以上の術後合併症を20例に認めた.病 理診断で粘液癌や低分化癌を10例,脈管侵襲を55例に認めた.またT4を14例に,N2以上 を16例に認めた.ACを62例に施行しL-OHPを15例で併用した.術後再発を18例に認めた. 当科ではPS3,4は年齢によらず化学療法適応外とし,PS2の場合癌の進行度と全身状態 で適応を判断している.ACを行わなかった35�$
BNc$K$*$$$FPS低下が18例,本人家族の希望 が14例,3例は不明であった.再発高リスク因子であるT4及びN2以上の症例(T4/N2群)と そうでない症例(非T4/N2群)で細分類したところ,非T4/N2群ではACの有無によって再 発率に差を認めない(p=0.3121)のに対してT4/N2群ではAC群において有意に再発率が 低かった(p=0.0293).後方視的研究で多くのバイアスがあるが局所進行癌や高度リン パ節転移例では高齢者にもACを検討する必要がある..
1605. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 鹿田佐和子, 木村緑, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 小川昌宣, 中村雅史, 大腸温存手術後の家族性大腸腺腫症例に対する2回目手術の検討, 第27回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2021.06, 家族性大腸腺腫症(以下FAP)において最も配慮すべき病態は大腸癌の合併であり,大腸癌の予防的観点から大腸全摘術が標準的外科治療として確立している.しかしFAPにも腺腫密生型からいわゆるAttenuate型まで様々な病型があり、当科では1990年代まで肛門機能の懸念から、直腸にポリープの少ない症例を選んで直腸温存術を行っていた。今回我々は当科において2009年~2019年に2回目手術で遺残大腸全摘術を施行した6例を対象に臨床病理学的因子を検討した。男性3人、女性3人で1例を除いてFAPの家族歴を認め、診断された年齢は25.8歳、2回目手術時の年齢は53.3 (16-64)歳であった。初回と2回目手術の期間は25.7(18-39)年であり、再手術は比較的長期間回避できた。当科で初回手術を行った4例ではいずれもIRAを選択しており、術後フォローアップについては少なくとも半年間に1回の内視鏡検査を行っていたが、3例は癌の診断がついてからの手術となった。他院で初回手術を施行した2例では窓オ樔c寡・・攴釮鮖楾圓靴討い拭・儻絅侫・蹇璽▲奪廚気譴討・蕕此・貶・録聞坿癲△發Π貶・和臘殴櫂螢檗璽轡垢両・屬納蟒僂箸覆辰拭2回目手術は2例(33.3%)に腹腔鏡手術を施行し、4例には回腸パウチ肛門吻合で肛門温存可能であったが、1例はAPR後であり遺残結腸全摘、もう1例は回腸パウチが肛門まで届かずAPRとなり、肛門温存率は66.7%であった。切除標本上4例に癌の合併を認め、病期はI 1/ IIa 1/ IIIa 2で1例に再発を認め、2回目手術後のフォローアップ時に判明した十二指腸乳頭部癌によるものを含め2例のFAP関連死を認めた。現在FAPに対して肛門温存が困難な症例はごく限られており、回腸直腸吻合による大腸粘膜の完全切除とともに大腸外病変のスクリーニングの重要性が痛感させられた。.
1606. 水内祐介, 久保真, 小川昌宣, 鹿田佐和子, 木村緑, 李賢, 林早織, 山田裕, 孝橋賢一, 小田義直, 江藤正俊, 中村雅史, 家系内における発症前診断が可能であったBirt-Hogg-Dube症候群の一家系, 日本人類遺伝学会第66回大会, 2021.10, Birt-Hogg-Dube 症候群は皮膚症状、肺嚢胞、腎腫瘍が発生しやすいという特徴を持つ遺伝性腫瘍症候群の一つで原因遺伝子としてFLCN遺伝子が報告されている。皮膚病変は20代より出現し、年齢とともに数、サイズともに増加する。肺嚢胞は両側多発性に出現し、自然気胸などで発見されることが多い。腎腫瘍は診断時の年齢中央値が48歳と比較的若年でその組織像はオンコサイトーマと嫌色素性腎細胞癌が多い。今回BHD症候群を経験したので文献的な考察を加えて報告する。発端者は50代女性、家系に腎腫瘍や呼吸器疾患、気胸の患者はいない。労作時息切れの精査目的の腹部超音波検査で腎腫瘍を指摘された。腫瘍は右腎に3か所、左腎に1か所あり、泌尿器科にて、20XX年10月腹腔鏡下右腎摘出術、20XX+1年1月に左腎腫瘍に対して凍結療法を行った。病理診断は多発する右腎腫瘍は3か所全て好酸性の細胞質を持ち巨大蜂巣状の発育形態を呈する嫌色素性腎細胞癌であった。術前の全身精査のCTで両肺底部付近に肺嚢胞を認め、臨床症状からBHD
症候群が疑われた。皮膚腫瘍は認めなかった。泌尿器科主治医から遺伝カウンセリング(GC)を勧められ、20XX+1年3月GC外来を受診。長女とともに来談されGC後、FLCN遺伝子の遺伝学的検査を希望し施行した結果、c.1285dup(p.His429Profs*27)のフレームシフト変異が検出された。結果説明時に同席していた長女からも遺伝学的検査の希望があり、BHD症候群を疑う臨床症状は認めなかったが、GC後、FLCN遺伝子のシングルサイト検査を施行したところ、同様の病的バリアントを認めた。今後のサーベイランスは発端者については腎腫瘍のサーベイランス及び肺嚢胞のフォローアップは泌尿器科のCTで施行するとともに皮膚腫瘍の出現あれば皮膚科を受診する。長女については自費でCTを受け、以降は泌尿器科クリニックでの超音波検査、尿検査を継続していく予定である。その他の血縁者のGCに関しては今後、クライエントと相談の上、検討を行っていく。.
1607. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 永井俊太郎, 鳥巣剛弘, 荻野治栄 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史 , 大腸内視鏡手術における蛍光クリップによる術前内視鏡マーキングの有用性, 第59回日本癌治療学会学術集会 , 2021.10, Background: Surgery for colorectal cancer was performed in accordance with guidelines for the treatment of colorectal cancer.
Precise detection of colorectal cancer location during laparoscopic surgery is the most important for the curative resection including lymph nodes dissection, particularly in early cancer. The most prevalent method for intraoperative cancer detection is endoscopic tattooing. However, we often experienced confusion of tumor localization because of the method of endoscopic dye injection. If the injection depth is deep, the dye leaks into abdominal cavity, and the injection is superficial, we cannot detect the dye from the serosa.
A useful and safe procedure for cancer detection contributes to improving treatment outcome. Methods: This study is a case series of colon cancer with preoperative marking using fluorescence clip (Zeoclip FS�$(D"n).
Results: The study included 3 male and 3 female subjects with a median age of 69.5 years (range=48-86 years). Tumor was located in ascending colon (n=2), transverse colon (n=1), descending colon (n=1) and sigmoid colon (n=2). In laparoscopic system, we used VISERA�$(D"o ELITE II (n=4) and IMAGE1 S�$(D"o RUBINA (n=2). All the patients exhibited clear fluorescence through the colonic wall in real time and easily determined transection lines.
Conclusion
Preoperative endoscopic fluorescent cliping for early colon cancer can be useful for the precise detection of tumor location during laparoscopic surgery.
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1608. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 直腸切断術を施行した下部直腸癌におけるSSIリスク因子の検討, 第34回日本外科感染症学会総会学術集会, 2021.12, 消化器癌領域においてSSIは術後合併症の多くを占める合併症の一つである。SSI発生が癌の長期予後と関連しているという報告もあり、SSIリスクの低減が癌の治療には重要である。消化器領域の中でも大腸はSSIリスクの高い部位である。特に肛門を合併切除して会陰に手術創の出来る直腸切断術のSSIのリスクは非常に高い。今回我々は直腸切断術におけるSSIリスク因子を検討し、SSI低減を目指すことを目的とした。2007年3月から2020年11月までの直腸切断術を行った下部直腸癌95例を対象に臨床病理学的因子について検討を行った。検討期間当施設では年齢は65 (31-85)歳,男女比は60:35,腫瘍局在はRs3, Ra5, Rb83, P4で術前イレウスを4例に認めた。術前治療としてNACを15例、NACRTを8例に施行した.ASA3を5例に認め,72例(75.8%)に腹腔鏡手術を施行し,そのうち8例はロボット支援下手術であった.多臓器合併切除を22例に施行し、CD分類2・オ桾シ紊SSIを37例に認めた.病理診断ではステージ分類(0:3, I:21, II:28, III:29, IV:14)であった。37例のSSI症例のうち細菌培養検査を施行しているのが29症例で培養陰性を3症例に認めた。検出菌種は重複を含めてE.coli 4, E. feacalis 5, B. fragilis 5, S. aureus 10 (MRSA 3), K. pneumoniae 4, P. aeruginosa 4, Corynebacterium species 7などであった。当科の予防的抗菌薬はCMZからSBT/ABPC、FMOXという変遷があるが手術時期による培養菌種に傾向を見出すことはできなかった。直腸切断術後のSSIリスク因子の単変量解析では多臓器合併切除などの拡大手術がSSIのハイリスク因子であった(P=0.0256)。術後SSIのハイリスク因子と考えられている喫煙や糖尿病、ステロイド使用、肥満、手術時間延長、術中輸血などは有意差を認めなかった。症例数が少ないことが原因として考えられる。いずれにせよ直腸切断術はSSI発生率が非常に高い。症例数を増やした多施設共同研究や前向き試験によって、SSIハイリスク因子の同定が進むことが期待される。.
1609. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢大腸癌患者における術後合併症リスクの検討, 第76回日本大腸肛門病学会学術集会, 2021.11, 高齢者では臓器予備能が低下しており、臨床試験において対象から外されていることが多いことから、高齢者大腸癌に対する手術及び補助療法のエビデンスは乏しい。今回我々は2007年1月から2016年2月の当科で手術を行った大腸癌1127症例のうち、R0切除を行った75歳以上の高齢者大腸癌251例を対象に後方視的に短期及び長期成績について検討した。平均年齢は80.5 (75-95)歳、男女比は113:138、腫瘍局在は右側結腸(横行結腸を含む)117、左側結腸(直腸RSを含む)81、直腸51症例であった。ASAスコア3を51例に認め、229例(92.0%)に腹腔鏡手術を施行した。Clavien-Dindo (CD)分類2以上の術後合併症を67例に認め、そのうちSSIを26例、せん妄を11例に認めた。D3郭清を104例に施行し、手術時間は287分、出血量は50gであった。輸血を15例に施行し、24例で永久人工肛門を造設した。
病理診断では粘液癌や低分化癌の成分を46例に認め、脈管侵襲を97 例に認めた。T分類はTis 7、T1a 4、T1b 40、T2 52、T3 127、T4 21であり、N分類はN0 179、N1 60、N2a 8、N2b 2、N3 2であった。

CD分類2以上の術後合併症と関連するのは、腫瘍局在(直腸;p=0.0018)とASAスコア3(p=0.0278)のみで、85歳以上の超高齢者や腹腔鏡による手術アプローチ、手術時間や出血量などと術後合併症の関連は認めなかった。多変量解析でも腫瘍局在(直腸;p=0.0081)、ASAスコア3 (p=0.0254)が術後合併症の独立した危険因子であった。後方視的研究であり多くのバイアスを認めるが、高齢者に対する大腸癌外科治療では年齢は合併症のリスク因子ではなく、腫瘍局在とASAスコアに留意する必要がある。
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1610. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 永井俊太郎, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 潰瘍性大腸炎に対するtaTMEテクニックを併用した大腸全摘術, 第46回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2021.10, 薬物療法の発達により潰瘍性大腸炎(UC)において手術が必要な症例は以前と比較して減少している。しかし、外科治療はUC治療の柱であることは変わりなく、標準術式は大腸全摘である。大腸全摘は剥離範囲が非常に広く、腸間膜の処理、再建など手術が長時間になる。低侵襲性からUCに対する大腸全摘も腹腔鏡手術で行う施設が増えているが、さらなる長時間手術が問題になっている。taTMEテクニックは直腸癌手術で確立しつつある方法であり、経肛門もしくは会陰的に逆行性に直腸固有筋膜レベルでの剥離を行う。腹腔操作と同時に行うことによって手術時間の短縮が可能になるだけでなく、2方向から確認を行いながら剥離が可能であり、正確で安全な手術が可能になる。当科で施行したUCに対するtaTME併用大腸全摘は4症例で男性2例、女性2例で年齢は59.5歳であった。施行術式は全例大腸全摘であり、2例がIACA、1例がIAA、1例が全摘、回腸人工肛門造設であった。手術時間は397.5分であり、出血量は82.5gであった。201
5年からTaTME導入前までのUC大腸全摘症例の手術時間の中央値は546分、出血量は155gであり、有意に手術時間は短く出血量は少なかった(p?0.05)。本セッションでは2020年から当科で施行しているtaTME併用大腸全摘術の手術術式を供覧いただく。.
1611. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 永井俊太郎, 森山大樹, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, ロボット支援下直腸手術導入から2年の現状と今後の展望, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, (はじめに)
2018年4月のロボット支援下直腸手術の保険収載より、各施設で急速に導入が進んでいる。当科でも2018年10月にda
Vinci Siで導入して以降、現在までに57例を経験した。当科におけるロボット手術の現状を考察する。
(対象)
2018年10月~2021年6月に経験したロボット支援下直腸癌手術57例の検討を行った。
(結果)
57例のうち13例まではda Vinci Si、以降はda Vinci Xiを用いた。男性33例、女性22例。年齢の中央値63歳。腫瘍局在は
11例が直腸Rs、12例が直腸Ra、30例が直腸Rb、2例が肛門管であった。術式は高位前方切除術12例、低位前方切除術14例
、超低位前方切除術16例、腹会陰式直腸切断術9例、内括約筋切除術4例。側方郭清を7例で施行。手術時間中央値は401
(308-900)分、出血量中央値は42.5mlであった。腹腔鏡手術や開腹手術への移行なし。術後在院日数は20日、ClavienDindo分類3以上の術後合併症を4例に認めた。
(考察)
導入当初はda Vinci Siであり体外でのセッティングやアーム干渉解消などに要した時間が多く、長時間手術が多かった。da
Vinci Xi導入後はアーム干渉も減り、骨盤内の術野が安定し、安全な手術が可能であった。今後、症例数の積み重ねととも
に手術時間の短縮可能と考えられる。今後は直腸手術症例数に合わせた施設ごとにあったロボット術者の育成が必要と思わ
れる.
1612. 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 他臓器との瘻孔を伴う結腸憩室炎に対する鏡視下手術
, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 憩室炎は食生活の変化によって本邦でも増加傾向である.憩室炎の増悪により膀胱をはじめとする他臓器への瘻孔を合
併することがあり,保存的な軽快は望めず外科手術の適応である.良性疾患であり低侵襲手術が望ましいが腹腔内の炎
症や癒着などにより複雑性憩室炎に対する鏡視下手術の安全性及び妥当性はいまだはっきりしていない.本研究の目的
は他臓器との瘻孔を伴う憩室炎に対する腹腔鏡手術の短期成績を検討し,安全性及び妥当性を検証することと鏡視下手
術における術中の工夫について供覧することである.当科にて2012年から2019年に鏡視下手術を施行した他臓器に瘻孔
を伴う憩室炎16症例を対象とした.男性9例女性7例,年齢62.6(44-78)歳,症状は便性帯下2例,腹痛5例,糞尿/気尿8
例,排尿時痛4例,発熱4例(重複含む),罹患範囲はS状結腸9例,下行~S状結腸6例,全結腸1例,瘻孔形成臓器は膀胱11
例,膀胱及び小腸1例,小腸2例,膣断端2例であった.膀胱瘻のみでの検討では術前検査の検査精度はそれぞれ瘻孔診
断能CT 8/12 (66.7%),消化管造影3/10 (30.0%),MRI 5/5 (100%)とMRIが瘻孔診断能に優れていた.瘻孔の開口部が尿管
に近接している症例には全身麻酔導入後に尿管ステントを挿入した(9/12例).16症例中結腸膀胱瘻の1症例,腹腔内の著
明な炎症癒着により開腹に移行した.人工肛門は回腸3例,Hartmann1例造設したが全例で閉鎖可能であった.結腸膀胱
瘻に対する瘻孔部処置は多くがトリミング後に2層に縫合閉鎖を行っていたが,リークテストでも瘻孔からの色素流出
を認めない2例では1層の補強縫合にとどめた.結腸膣瘻の手術症例は2症例みとめたがどちらも婦人科で子宮全摘出後
であり,膣断端との瘻孔であった.術後合併症としては2症例腹腔内膿瘍を認めたが,縫合不全は認めず,両者ともに
保存的に軽快した.当科における瘻孔を有する結腸憩室炎に対する鏡視下手術は短期成績からは安全で妥当なものと思
われた.鏡視下手術における術中の工夫としては腹腔鏡の下からのぞき込むように見ることができる視野を利用して瘻
孔部の周囲,特に背側や奥の剥離を先行して出来るだけ授動を行った後に瘻孔部を切開することで瘻孔を形成した臓器
の損傷を最小限にできると思われる.当科における術中の工夫について手術ビデオを供覧しながら概説する..
1613. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 仲田興平, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 当院における腹腔鏡下噴門側胃切除におけるダブルトラクト再建法と短期成績, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1614. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 大薗慶吾, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 噴門側胃切除ダブルトラクト再建の工夫と胃全摘術患者との栄養評価の比較, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1615. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 胃上部を主体とする胃癌に対する至適術式についての検討, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
1616. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 荻野治栄, 鳥巣剛弘, 森山智彦, 中村雅史, 十二指腸腫瘍に対する腹腔鏡内視鏡合同手術の安全性と有効性, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1617. 進藤幸治 , 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史 , 当科における食道癌術後脳転移症例の検討, 第75回日本食道学会学術集会, 2021.09.
1618. 真鍋達也, 北川浩, 藤本崇聡, 水内祐介, 中村雅史, 能城浩和, 直腸切断術後の会陰ヘルニアのリスク因子と予防, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1619. 森瞳美, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 金城和寿, 川地眸, Saeki Kohei, Chang Gregory, Chen Shiuan, 中村雅史 , アロマターゼ阻害薬耐性ER+再発乳癌におけるエストロゲン誘発性アポトーシス
, 第29回日本乳癌学会学術総会 , 2021.07, 【目的】エストロゲンは、ESR1遺伝子でコードされるエストロゲン受容体(ER)αを介して乳癌の増殖を促進する。しかし、ER+乳癌のアロマターゼ阻害薬(AI)耐性に対する予想外の結果として、エストロゲンによる腫瘍抑制効果が報告されている。患者由来異種移植片(PDX)腫瘍、およびそのオルガノイド培養モデルを使用して、エストロゲン誘発性腫瘍退縮の新しいメカニズムを明らかにする。
【方法】AI耐性再発乳癌(脳転移巣, ER+/PR?/HER2?)より、エストロゲンにより増殖が抑制されるPDXモデル(GS3)を確立した。GS3を有するマウスに、エストラジオール(E2)1mgまたはプラセボペレットを移植し、1週間後に腫瘍を回収してシンルグルセルRNAシークエンスおよび解析を行った。さらに、GS3オルガノイドを使用し細胞増殖分析を施行した。
【結果】E2は、PDX腫瘍、オルガノイド両者の成長を阻害した。 GS3のERαおよびERβ遺伝子は野生型で増幅や変異を認めなかった。 オルガノイドのE2+ERα/ERβ拮抗薬治療では、ERα拮抗薬がE2作用を阻害した。 蛋白レベルでは、E2治療後にER, Ki-67の発現が減少し、PRが発現した。
シングルセル解析では、E2およびプラセボ治療後のGS3腫瘍細胞が、それぞれ異なるクラスターに属していた。E2治療後、ER調節遺伝子を発現した細胞の割合が増加したにも関わらず、ESR1+細胞の割合は減少した。さらにG1期に留まる細胞の割合が増加した。またE2がESR1+細胞とESR1?細胞の両方で細胞周期を停止し、ER+乳癌のESR1?細胞に対するエストロゲンの影響が示された。またE2は、腫瘍抑制遺伝子であるIL24を誘導した。IL24+細胞は、IL24?細胞と比較し、G1期に留まる細胞数の割合が増加した。さらにミトコンドリア遺伝子の数が多く、細胞死との関連が示唆された。
GS3は、 間欠的E2治療(4週毎E2 on/off×3)の後にE2耐性を獲得した。E2耐性獲得後、 IL24発現は抑制された。GS3に対する長期(4週間)E2/プラセボ治療後のアポトーシス細胞染色では、E2治療後にアポトーシス細胞数が有意に上昇していた。
【結論】AI耐性ER陽性再発乳癌であるGS3では、E2がERαを介して腫瘍抑制遺伝子IL24を含むER調節遺伝子発現を誘導し、細胞周期を停止した。さらに長期治療ではアポトーシスを誘導した。
今後はエストロゲン治療の対象を見極めるバイオマーカーの特定が必要である。AI耐性腫瘍におけるIL24の発現が、E2治療の効果判定指標となる可能性がある。
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1620. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術における過大出血に対する対処法, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)は現時点では厳格な施設基準によりハイボリュームセンターの中でも限られた施設のみ実施可能な術式であるが、新たな低侵襲手術として期待されている。一方、わずかな操作の誤りや判断ミスが患者の予後に影響する可能性がある。特に予期せぬ過大出血に対しては、一時止血ののち良好な視野を確保した上で適切なデバイスを選択し処置を行う必要がある。そのためには腹腔鏡手術の利点と欠点の理解、出血危険部位の解剖学的知識、そして開腹移行の的確な判断が必要である。
膵頭部のうっ血を防止し出血量を減少させる目的で上腸間膜動脈から膵頭部への動脈血流遮断を門脈系への流入血管処理に先行して行う動脈先行処理アプローチは最も重要な手技の一つである。腹腔鏡下手術では開腹手術と異なり、尾側から頭側への操作が最も良好な視野で施行可能であるため、当科では動脈先行処理は主に内側膵鈎部アプローチで行い、適宜後方アプローチを組み合わせて行っている。この際に生じうる過大出血は、胃結腸静脈幹、あるいは第一空腸静脈が上腸間膜静脈に流入する部位付近に存在する膵からの細いドレナージ静脈である下膵十二指腸静脈の損傷が想定される。当科では?出血時の良好な視野展開、(2)出血部位の正確な同定、(3)出血部位の上・下流をクランプする、(4)正確な縫合止血、を意識して行っている。門脈本幹近傍の出血では、術者は出血部位を鉗子で可能なかぎりピンポイントに把持し、出血のコントロールができたら出血部位の上・下流に血管鉗子をかける。その後損傷部位に針糸を用いて縫合閉鎖する。当科では緊急縫合処置時の結紮時間短縮のためラプラタイ(エチコン社)を5-0 合成非吸収性モノフィラ・オ榱D鵐繁ス膸紊凌砲梁仟Δ了綫菽爾防佞院∨ス膰紊忘禿戰薀廛薀織い鮖藩僂靴董・諷Я犧遒鮠蔑・靴討い襦
LPDの際の過大出血に対する対処法について、当科で内側膵鈎部アプローチの際に経験した胃結腸静脈幹根部の損傷による出血の事例を示しながらトラブルシューティングについて述べる。
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1621. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 右肝動脈の走向変異に着目した腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。本邦では2016年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)が保険収載された。われわれは1996年からLap-CBDを導入後、2018年までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。今回CBDにおける右肝動脈(RHA)の走向変異に着目し、Lap-CBDの至適術式を検討した。
当科で施行したCBD手術のうち、術前あるいは術中にRHAの走向が確認できた36例(CBD群)を対象とし、2010年から2018年までに良性疾患に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した195例をコントロール群として、RHAが胆管の腹側を走向するanterior typeと胆管の背側を走向するposterior typeの頻度をそれぞれの群で解析した。anterior typeはCBD群でコントロール群よりも有意に多かった(33% versus 10%, P=0.0001)。またCBD手術の際に、anterior typeでは総肝管切離が12例中11例(92%)でRHAの足側で行われていたのに対し、posterior typeでは24例中13例(54%)であった(p=0.03)。いずれの群においても術中RHA損傷は認めなかった。
CBDではRHAが胆管腹側を走向する頻度が高い。術前シミュレーションによるRHAの走向の把握とそれぞれの走向タイプに対するLap-CBDにおけるポイントを述べる。
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1622. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 政次俊宏, 佐田正之, 中村雅史, TG18で提案された腹腔鏡下胆嚢摘出術困難例に対する回避手術と今後の課題
, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03, Tokyo guidelines 18 (TG18)の改訂に伴い、急性胆嚢炎(AC)治療は厳格な条件の下に、患者側ならびに施設側の条件が合致すればGrade IIIの重症胆嚢炎であっても一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となる。したがってこれまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要となる。TG18においてLC困難例では外科医が術中所見より判断し、胆管損傷を避けるために回避手術を選択すべきとしている。
当科では以前ACに対するLCの際の胆管損傷を経験し、TG18改訂を経て以降、回避手術としてfundus first technique 18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)を行った。胆嚢亜全摘術(胆嚢断端fenestrating)を行った1例に胆汁漏を生じ、経皮的ドレナージを要した。また1991年にLCを導入し現時点まで約9500例、年間約400例のLCの経験を有する当科の関連施設の佐田厚生会佐田病院における経験についても述べる。現時点の問題点として?術中所見から回避手術に移行すべき客観的所見を導き出す必要性(施設間および術者の経験値の差の問題)、(2)胆嚢亜全摘術を選択した場合にfenestratingとreconstitutingのどちらを選択すべきか(胆汁漏などの合併症や遺残胆嚢結石・遺残胆嚢炎・遺残胆嚢癌の問題)、(3)回避手術施行患者の長期予後、などが挙げられる。
TG18を踏まえた回避手術の手技や現時点での問題点に重点を置き供覧する。
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1623. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 仲田興平, 永井俊太郎, 清水周次, 中村雅史, 腹腔洗浄細胞診陽性(CY1)胃癌における胃切除術の意義について, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 【背景】腹腔洗浄細胞診陽性(CY1)は胃癌における非治癒因子の一つでありStage IVとなるが,CY1の他に非治癒因子がない場合には定型手術がなされることが少なくない. しかし,胃切除自体は治癒切除に該当しないため,その意義や, 切除のタイミング,術前・術後化学療法のレジメンや治療期間など,まだ明らかになっていない点が多い. 【目的】他に非治癒因子のないCY1症例における胃切除術の意義を検討した. 【対象と方法】2000年1月から2017年12月の間に当科で施行した胃癌手術CY1, H0, P0であった30例について検討した. 【結果】30例のうち28例で胃切除を行い(幽門側胃切除13例,胃全摘14例,膵頭十二指腸切除1例),そのうち腹腔鏡手術 を15例に施行した. 胃切除施行例28例の全生存期間中央値は31.3か月(幽門側胃切除35.8か月,胃全摘27.2か月, p=0.090),5年生存率は30.9%であった. また,再発病変が幕オ梵「蕕・砲覆辰討癲げ蹴慘屠,侶兮海砲茲5年以上の生存が得られた症例もみられた. 【考察】他に非治癒因子のないCY1における生存率は,全国胃癌登録で集計されたStage IV胃癌の5年生存率15.1%や CY1症例の5年生存率13.1%よりも上回っており,CY1症例における胃切除の意義はあると考えられた. 一方,今回の無 再発生存例はいずれも術前化学療法を行っていないため,その意義は不明であった. また,術後化学療法レジメンについての一定の傾向は得られなかった. 【結語】他に非治癒因子のないCY1症例において胃切除術を行う意義はあると考えられた. .
1624. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大薗慶吾, 水内祐介, 仲田興平, 門田英輝, 安松隆治, 中村雅史 , 頚部・胸部上部食道癌に対する他科との合同手術, 第31回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2021.09.
1625. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大薗慶吾, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , 食道胃接合部癌に対する術前化学療法後の腹腔鏡手術11例の治療成績, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12, 食道胃接合部の進行癌に対する治療方針は、術式やリンパ節郭清の目安は示されてきているものの、術前化学療法(NAC)に対する明確な治療方針は定まっていない。そこで、当科で術前化学療法(NAC)後に腹腔鏡・胸腔鏡手術を行った11例について検討した。組織型は腺癌10例(バレット腺癌1例を含む)、神経内分泌細胞癌(NEC)1例であった。NACを施行した理由は、bulky Nまたは多発リンパ節転移(cN3)7例、腫瘍径8cm以上(huge T)4例であった。治療レジメンは主にS1/CDDP療法を選択し(2-4コース)、NECに対してはVP16/CDDP療法を行った。治療効果はいずれもPRまたはSDであり、NAC施行中に病状が進行して切除不能となった症例はなかった。 手術は胃全摘7例、噴門側胃切除3例、食道亜全摘1例を行った。食道亜全摘を除く10例において、腹腔鏡下経裂孔アプローチで下縦隔リンパ節郭清を行い、再建は8例で腹腔鏡下、2例は胸腔鏡下(右胸腔内吻合)で行った。Grade 3�$
B0J>e$N=Q8e9gJ;>I$O2例に認められた。再発は11例中6例に認められ、いずれも術後2年以内の再発であった。一方、残り5例は術後3年以上無再発で経過しており、そのうち2例は5年以上の長期生存が得られている。以上より、食道胃接合部癌に対するNACはある程度有効であり、安全に腹腔鏡手術を行うことも可能であると考えられた。.
1626. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 進行胃癌に対する術前化学療法症例および化学療法後Conversion手術症例の治療成績, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, 【目的】近年,進行胃癌に対する術前化学療法についての研究がなされ,高度リンパ節転移を伴う切除可能進行胃癌に対する術前化学療法(以下、NAC)の有用性が示されるなど,術前化学療法が新たな治療戦略となってきている.また,治癒切除不能な進行胃癌に対する化学療法が奏功し,治癒切除可能となる例(Conversion手術例)の報告が散見されるようになった.そこで,当科で施行したNAC後胃切除例および化学療法後Conversion手術例の治療成績を示し,その有用性について考察した.
【方法】2010年以降に当科で手術を施行した切除可能進行胃癌に対するNAC施行例24例と治癒切除不能進行胃癌に対してConversion手術に至った6例について検討した.NACは原則的に巨大3型または4型腫瘍(径8cm以上)あるいはbulkyリンパ節転移症例を対象とし,そのほとんどでS-1+CDDP療法を施行した.また,Conversion手術症例6例については,全例で治療前に審査腹腔鏡を行い,腹腔洗浄細胞診陽性や腹膜播種病変などの非治癒因子を有することを確認した.
【成績】NAC施行例では胃全摘16例,幽門側胃切除6例,噴門側胃切除2例を行った.また,NAC施行中に病状が進行して切除不能となった例は認めなかった.NAC施行例の3年生存率57%,5年生存率は30%であった.一方,Conversion手術例6例においては,腹腔洗浄細胞診を含め,非治癒切除因子の陰転化を認めた.また,これらの症例では,術前化学療法を施行せずに根治切除を施行した症例群と比較して,術中・術後合併症や術後化学療法の施行率に差を認めなかった.
【結論】進行胃癌に対する術前化学療法は,術中・術後合併症リスクを上昇させることなく,予後改善効果が見込める.また,今後はNAC適応症例やNACに最適なレジメンや,治療期間について検討が必要である.Conversion手術についても同様に,最適なレジメンと根治手術可能と判断する方法や治療期間について,さらに検討が必要である.
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1627. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, バレット食道癌手術例に対する治療方針, 第75回日本食道学会学術集会, 2021.09, 【背景・目的】日本人は欧米人に比べてバレット食道癌の罹患率が少ないため、我が国におけるバレット食道癌の至適術式や進行癌に対する周術期化学療法など、まだ明らかになっていない点が少なくない。そこで、当科で経験したバレット食道癌症例に対する最適な治療方針について検討した。
【対象】2011年から2020年までの10年間に当科で手術を施行したバレット食道癌12例について検討した。年齢は45-78歳(平均62.5歳)、9例中8例が男性であった。術前病期はStage?10例、Stage?1例、Stage?1例であった。ESD後追加切除例が5例あり、そのうち、非根治的治癒切除因子(SM浸潤など)による追加切除が3例、経過観察中の局所再発が2例であった。
【結果】手術は、12例中10例で腹腔鏡下噴門側胃切除(LPG)+下部食道切除術、2例で胸腔鏡下食道亜全摘(VATS-E)を施行した。再建は当初食道胃吻合で行ってきたが、その後ダブルトラクト法を3例に施行した。術後病期は、Stage 0:2例、Stage?:4例、Stage?:2例、Stage?:1例であった。Stage 0のうち1例は、診断時には胸部中部食道に至る進行癌で106recRリンパ節転移陽性であったものの、術前化学療法(S1+CDDP療法)後に食道亜全摘術を施行し、主病変・リンパ節ともに病理学的完全奏功(CR, Grade 3)が得られたものであった。
【結論】原則的には腹腔側アプローチでの切除術を行い、口側への進展や縦隔リンパ節転移によって、食道亜全摘を考慮すべきであると考えた。また、進行癌では胃癌に準じた化学療法を行うことで縮小効果が期待できる。
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1628. 新川智彦, 大内田研宙, 中村祥一, 持田郁己, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌における微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響およびその分化度に応じた薬物治療反応性についての検討, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とした癌であり, その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/進展に寄与しているとされるが, 癌間質を減少させるとより悪性度の高い低分化型膵癌が増えたとの報告もある. 一方で, 分化度が高いほど周囲間質量が多いとの報告もあり, 膵癌の分化度と周囲間質との関係が示唆されているが, 依然として不明な点は多い.[目的] 膵癌における微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響を明らかにし、腫瘍分化度に応じた薬物治療反応性の変動を検討する. [方法] ヒト膵癌組織から膵癌オルガノイドの樹立を行い, 形態学的評価を基にwell, mod, porに分類した.微小環境因子添加によるオルガノイド形成能および細胞増殖能の変動を検討した. 血清培地に微小環境因子を添加して培養した膵癌オルガノイドからmRNAを抽出し, マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行った. 分化度と相関して発現変動する遺伝子群を抽出し, そのパスウェイ解析の結果を基に分化度ごとの幕オ樓ネ・N堵娠・④鮓‘い靴, [結果] 樹立した8例のヒト膵癌オルガノイドは, いずれも実際の膵癌組織の形態学的特徴を保持しており, 分化度ごとに分類した (well : 3例, mod : 3例, por : 2例). Proliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]では, well>mod>porであり, 分化度が高いほど微小環境因子への依存性が高い傾向にあった. また, 網羅的遺伝子発現解析では, 分化度が高いほどmevalonate経路を中心としたcholesterol synthesis関連遺伝子の発現が増加していた. 各膵癌オルガノイドにHMG-CoA還元酵素阻害剤であるsimvastatinを投与すると, 高分化膵癌オルガノイドにおいて低分化より有意に増殖能が抑制された. [結論] 膵癌の腫瘍分化度が高いほど周囲微小環境因子に対する依存性が高くなる傾向にあった. また, 高分化型膵癌ではメバロン酸代謝を中心とした脂肪酸代謝関連遺伝子の発現が増加しており, スタチン系薬剤による増殖能抑制効果を認めた. .
1629. 新川智彦, 大内田研宙, 中村祥一, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, 癌関連線維芽細胞が膵癌分化度に与える影響についての検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【背景】膵癌は豊富な間質を特徴とし、癌間質相互作用が膵癌の進展に寄与するとされるが、癌間質を抑制すると悪性度の高い低分化型膵癌が増えるといった報告もあり、依然として不明な点は多い。【目的】膵癌分化度と癌関連線維芽細胞(CAF)との相関を明らかにし、微小環境因子が膵癌分化度に与える影響について検討する。 【方法】免疫組織学的染色により、膵癌分化度とCAF量の相関を検索した。ヒト膵癌オルガノイドをwell, mod, porに分類し、微小環境因子添加による細胞増殖能の変動を検討した。 【結果】CAFの割合は高分化型で有意に高かった。ヒト膵癌オルガノイドのProliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]はwell>mod>porであった。【結論】 膵癌の腫瘍分化度が高いほど周囲のCAFが多く、その微小環境因子を介して癌の増殖に寄与していると考えられた。.
1630. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 小山虹輝, 林昌孝, 松本奏吉, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 分化型膵癌は癌関連線維芽細胞由来の微小環境因子に依存して分化度を保持している, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖や転移に寄与するとされる。しかし一方で、癌間質を減少させると低分化型膵癌が増え予後が悪化したとの報告も認め、膵癌間質は癌の進展に寄与するばかりではなく、膵癌のphenotypeにも影響していると考えられる。分化度に応じた膵癌phenotypeの差違は予後や治療反応性を左右する重要な要素と考えられ、それらを規定し得る癌間質の影響を明らかにすることは新たな治療標的を定める上で重要であるが、依然として不明な点は多い。
[目的] 膵癌分化度に影響する膵癌間質細胞を同定し、そのメカニズムについて検討する。
[方法] 各分化型の膵癌オルガノイドを樹立し、ゲノムおよび網羅的遺伝子発現解析による分化度ごとの分子生物学的特徴および治療反応性の差違を比較した。各膵癌オルガノイドの微小環境因子への依存性と分化度との相関を評価し、膵癌組織中の癌関連線維芽細胞(CAF)量と膵癌分化度との相関を検索した。分化型膵癌オルガノイドをCAFと共培養し、形態および増殖能を単培養群と比較した。分化型において依存性が高い微小環境因子を同定し、同因子を発現抑制したCAFと高分化型膵癌オルガノイドを共培養してオルガノイド形成能を評価した。.
1631. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌における癌関連線維芽細胞由来の微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響についての検討, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/転移に寄与するとされる。しかし一方で、癌間質を減少させると悪性度の高い低分化型膵癌が増えたとの報告もあり、膵癌分化度と周囲間質との関係が示唆されるが依然として不明な点は多い。
[目的] 膵癌分化度と癌関連線維芽細胞(CAF)量との相関関係を明らかにし、CAF由来微小環境因子が膵癌分化度に与える影響について検討する。
[方法] 免疫組織学的染色により、膵癌分化度とCAF量の相関を検索した。ヒト膵癌組織から膵癌オルガノイドを樹立し、形態学的評価からwell, mod, porに分類した。各分化度における微小環境因子添加によるオルガノイド形成能および細胞増殖能の変動を検討した。微小環境因子を添加しない血清培地を用いて、中分化型膵癌オルガノイドを単培養した群とCAFと共培養した群を比較し、管腔構造を形成するオルガノイド形成能を比較した。
[結果] CAFの割合は高分化型で有意に高かった。樹立した8例のヒト膵癌オルガノイドは、いずれもprimary tumorの形態学的特徴を保持しており、分化度ごとに分類した (well : 3例, mod : 3例, por : 2例)。Proliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]では、well>mod>porであり、分化度が高いほど微小環境因子への依存性が高い傾向にあった。中分化型膵癌オルガノイドを、微小環境因子を含まない血清培地で単培養すると管腔構造を形成しない低分化型様のsolidな膵癌オルガノイドを形成したが、CAFと共培養することで管腔構造もつ分化型膵癌オルガノイドを多く形成した。[結論] ヒト膵癌組織において膵癌分化度が高いほど周囲CAFが多い傾向があった。また、膵癌分化度が高いほど周囲微小環境因子に対する依存性が高く、周囲CAFが膵癌分化度を保持している可能性が示唆された。.
1632. 松本奏吉, 仲田興平, 伊達聡美, 関維雨, 相良亜希子, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌に対するナノ粒子DDSの有用性の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【はじめに】膵癌は豊富な間質増生を特徴とし、腫瘍微小環境において間質は癌間質相互作用により膵癌細胞の悪性度を高めるとともに、薬剤送達の物理的な障壁となる。膵癌は診断時すでに切除不能であることも多く、予後の改善には薬物療法の効果改善が重要である。本研究ではナノ粒子によるDrug Delivery System (DDS)を用いて膵癌組織への薬剤送達の向上を試みた。
【方法】ICGを封入したPLGAナノ粒子を膵癌モデルマウスに投与し、体内動態および腫瘍への集積をin vivo imaging systemで評価した。
【結果】ナノ粒子は腫瘍選択的に集積し、他の臓器には集積を認めなかった。ナノ粒子に封入していないICGに比べて、ICG封入ナノ粒子では血中滞留性の向上および腫瘍内への長期間の集積を認めた。
【まとめ】さらなる検討が必要であるが、PLGAナノ粒子は膵癌に対するDDSとして有用であり、抗悪性腫瘍薬やその他の薬剤との組み合わせにより膵癌の予後改善に寄与しうる。.
1633. 松本昂, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, PSA陰性のため術前に診断できなかった前立腺癌胃転移の一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1634. 松本一秀, 藤森尚, 畑佳孝, 蓑田洋介, 村上正俊, 寺松克人, 高松悠, 大野隆真, 伊原栄吉, 仲田興平, 中村雅史, 古賀裕, 小田義尚, 伊藤鉄英, 小川佳宏, 十二指腸乳頭部神経内分泌腫瘍の臨床的特徴の検討, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06.
1635. 松田諒太, 宮坂義浩, 大塚隆生, 中村雅史, IPMN併存膵癌切除後の残膵病変, 第51回日本膵臓学会大会, 2021.01.
1636. 松吉隆仁, 永吉絹子, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 前方後方components separation法を行った巨大腹壁瘢痕ヘルニア, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1637. 小山虹輝, 仲田興平, 相良亜希子, 山下智大, 池永直樹, 松本奏吉, 新川智彦, 林昌孝, 大内田研宙, 中村雅史, 膵星細胞に着目した膵癌治療の新たな展開, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1638. 小佐井孝彰, 三好圭, 加来啓三, 中村雅史, 診断に苦慮した前縦隔リンパ節転移を伴う腸型肺腺癌の一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1639. 重松慶一, 水内祐介, 三渕晴香, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 直腸原発平滑筋肉腫に対して TaTME 併用腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術を施行した一例, 第46回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2021.10.
1640. 重松慶一, 水内祐介, 三渕晴香, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 左重複尿管を伴う直腸癌に対してロボット支援下直腸切除術を施行した一例, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1641. 山本猛雄, 池永直樹, 井手野昇, 森泰寿, 仲田興平, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, Sclerosing epithelioid mesenchymal neoplasm of pancreasの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1642. 山本真大, 水内祐介, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 山田裕, 仲田興平, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史 , ロボット支援下腹会陰式直腸切断術を施行したPagetoid spreadの2症例, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 直腸・肛門癌のPagetoid spreadとは、Paget様細胞が表皮内に進展波及した比較的稀な病態で、肛門周囲皮膚のびらんや紅斑が特徴である。今回我々は、肛門周囲皮膚の紅斑や腫瘤を認め、生検でPagetoid spreadの診断となり、ロボット支援下腹会陰式直腸切断術を施行した症例を2例経験した。1例目は80代男性。下部消化管内視鏡検査では明らかな腫瘤性病変は指摘できず、PET-CT検査で直腸Rbに異常集積を認めた。皮膚生検で重層扁平上皮内に大型核と淡明な細胞質を有する異型細胞の増殖を認め、免疫染色で異型細胞はCK20(+)、CDX2(+)、GCDFP15(-)を示し、Pagetoid spreadと診断した。2例目は40代男性。1例目同様、下部消化管内視鏡検査では腫瘤性病変は認めず、PET-CT検査で肛門管内に異常集積を認めた。肛門部皮膚生検で、異型細胞はCK20(+)、CK7(+)、GCDFP15(-)を示し、Pagetoid spreadと診断した。マッピング生検を施行した後、ロボット支援下腹会陰式直腸切断樹及びD3リンキ)タ」兩甞埓興僂鮖楾圈⊇儻紊侶于瓩藁氷イ任△辰拭・儻緝騨・巴任任蓮1例目は肛門管原発直腸型腺癌で、2例目は高分化型腺癌の粘膜内病変であった。Pagetoid spreadを伴う直腸・肛門管癌の予後について、腹会陰式直腸切断術後の5年生存率は26%との報告もあり、Pagetoid spreadを有さない直腸・肛門管癌と比しても予後は不良とされる。術後2年4か月で多発肝転移、骨転移、リンパ節転移を来したStage?の早期癌も報告されており、Pagetoid spreadを伴う癌は早期癌であっても、リンパ節郭清を伴い、かつ、肛門周囲皮膚をマージンを確保して切除する直腸切断術が必要と思われた。ロボット支援下直腸切断術では、微小血管や神経の立体構造を明瞭に確認でき、また手術器具の関節に自由度があることで、安全に骨盤内操作を行うことができる。十分なリンパ節郭清や腫瘍の遺残がないような切除範囲の決定はもちろんのこと、排尿・性機能温存を含めたQOLの改善・早期社会復帰を可能とする、ロボット支援下腹会陰式直腸切断術はPagetoid spreadに対して有用である。.
1643. 山本真大, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史 , 膵癌併存食道癌に対しNACRT後2期分割根治術を施行した症例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 60代男性、前医で胸部食道癌(cStageII)の診断でFP療法2コースを施行後、膵頭部腫瘍を指摘。当院転院後EUS-FNAで膵癌と診断し、病勢制御目的にCRT(FP+65Gy)を食道癌と膵癌双方に施行した。食道病変は縮小したが癌遺残があり根治手術を予定した。侵襲度と再建のリスクを考慮し、食道切除/経皮食道瘻造設を先行し、3週後、胃全摘/膵頭十二指腸切除/胸壁前有茎空腸再建/左内胸動脈を用いた第一空腸動脈との血行再建を行った。食道切除と膵頭十二指腸切除はともに高侵襲であり、同時手術のリスクは高い。一方、2期的に行う場合、2期目に回した癌の進展が危惧される。今回、腫瘍進展を制御するためNACRTを行い、再建を行わない食道切除術を先行して合併症を回避し、続いて膵癌根治術と血行再建を伴う有茎空腸再建を行った。膵癌併存食道癌に対するCRT先行2期分割根治切除は有望な治療法の一つと考えられた。.
1644. 山本真大, 井手野昇, 松本昂, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術後に腹腔動脈起始部狭窄の増悪を認め、緊急で正中弓状靭帯切開術を施行した1例, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06, 背景:腹腔動脈起始部狭窄の成因は、動脈硬化性、正中弓状靭帯の肥厚、繊維筋性形成異常症などがあり、まれではない。我々は、膵頭十二指腸切除術を予定した症例で正中弓状靭帯圧迫による腹腔動脈起始部狭窄を伴う場合、側副血行路の発達や、術中の胃十二指腸動脈(GDA)テストクランプで肝動脈血流低下を認めた場合には、同時に正中弓状靭帯切開術を施行してきた。今回、腹腔動脈起始部狭窄を認めたが、術前・術中診断で正中弓状靭帯切開術が不要と判断した膵頭十二指腸切除術症例で、術後に肝・胃・残膵の虚血が判明し、緊急の正中弓状靭帯切開術により救命し得た一例を経験したので報告する。症例:60代女性、十二指腸乳頭部腺腫と診断され,術前CTで腹腔動脈起始部狭窄を認めたがGDAなどを介した側副血行路の発達は認めなかった。術中GDAのクランプテストでは肝動脈血流低下を認めなかったため正中弓状靭帯切開術は不要と判断し、予定通り、腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術を施行した。術後1日目の血液検査で、AST 2077U/l、ALT 1818U/l、AMY 1404U/lと、肝・・オ檮O鐫・攸嚢眞佑鯒Г瓩拭BけCT検査では腹腔動脈起始部狭窄の増悪を認め、肝外側区域と胃・残膵・脾に造影不良を認め、虚血が原因と考えられた。緊急で正中弓状靭帯切開術を行う方針とし、開腹すると、肝外側区域は暗赤色調に変化し、また胃前壁の一部に虚血・壊死を認めた。総肝動脈の拍動は触知せず,腹腔動脈周囲神経叢の切離及び、正中
弓状靭帯切開により肝動脈の再開を確認できた。術後、肝・膵逸脱酵素は徐々に低下し、造影CT検査でも肝外側区域・残膵・胃・脾の血流の改善を認めた。術後Grade Bの膵液瘻を認めたが、第61病日に退院となった。結語:腹腔動脈起始部狭窄を伴う膵頭十二指腸切除術症例で、術前・術中所見で正中弓状靭帯切開が不要と判断された場合でも、術後の循環呼吸動態などにより、腹腔動脈起始部狭窄が増悪する可能性がある。.
1645. 山田裕, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 術前診断に苦慮した十二指腸原発ガストリノーマの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1646. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 林早織, 原田由利菜, 金城和寿, 川地眸, 森崎隆史, 森瞳美, 中村雅史, 20代発症若年性乳癌の早期診断への手がかり, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 乳癌罹患数はこの15年間で約2倍と増加し、それにともないAYA世代の乳癌患者も増加の急増している。
しかしながら、乳癌検診は依然として40歳以上の女性に2年に1度のマンモグラフィ検診が推奨されており、増加する若年性乳癌患者からは乳癌検診推奨年齢の引き下げの要望が上がっていたり、独自に超音波検査を検診として取り入れている自治体もある。若年性乳癌は他の年齢層に比べ診断時の病期が高いことや予後が悪い傾向にあることが示されており、早期発見の重要性は高い。当科で診断、治療をした20代発症乳癌9例の結果から、発見契機、画像所見、臨床・病理学的因子、予後をまとめ、乳がん検診の意義を考察する。
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1647. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利奈, 林早織, 川地眸, 森崎隆史, 森瞳美, 金城和寿, 中村雅史, 若年性乳癌の早期発見・診断・治療のための「20歳からのブレスト・アウェアネス」の提唱, 第29回日本乳癌学会学術総会, 2021.07, 本邦における乳癌罹患数はこの5年間で約2倍と増加し、それにともないAYA世代の乳癌患者数も急増している。しかしながら、乳癌検診の推奨は依然として「40歳以上の女性に2年に1度のマンモグラフィ検診」でありAYA世代乳癌患者の早期発見にはつながらない。増加する若年性乳癌患者からは乳癌検診推奨年齢の引き下げの要望が上がっていたり、独自に超音波検査を検診として取り入れている自治体もあるが、35歳以下の乳癌患者は全体の3%未満であり検診対象を40歳未満女性全体に拡大するのは現実的ではない。
一方で乳癌は、他の年齢層に比べ診断時の腫瘍径が大きいが故に腫瘤自覚を主訴に発見されることが多く、非若年性乳癌と比して病期が高いことや予後が悪い傾向にあることが示されており、早期発見の重要性は極めて高い。
当科でも2014年以降乳癌と診断し治療をした20代発症乳癌10例のうち、既往症に伴うエコー検査での偶発発見1例を除く9例が腫瘤自覚であり、30-34歳発症乳癌10例のうち検診発見の1例を除く9例がやはり腫瘤自覚を契機に発見されたものであった。そのうち初診時の腫瘍径がわかっている16症例中14症例がT2以上で、2症例もエコー下で19?と大きな腫瘍径を認めていた。
自己検診は従来から推奨されているが、正確な実践指導が普及しておらず日々の臨床の中で患者の受け入れは容易ではない。しかし、乳房自己触診群に早期乳癌の発見が多く、予後が良好であったという本邦からの既報もあり、自分の乳房のベースの状態を知っておくことで、腫瘤出現時に「変化」として異常を自覚できる可能性は高くなる。

今回我々は、35歳未満発症の乳癌患者の発見契機、画像所見、臨床・病理学的因子、予後、そして遺伝子変異の有無や従来からの発症リスクをまとめ、40歳未満の乳がん罹患者の特徴と自費検診の意義を考察すると共に、20歳からの「自己検診」ではなく「ブレスト・アウェアネス」の提唱、そして40歳以降も2年に一度の検診だけでなくブレスト・アウェアネスと併用した検診受診が重要であることを提唱していきたい。
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1648. 山田舞, 久保真, 金城和寿, 島崎亜希子, 林早織, 川地眸, 甲斐昌也, 中村雅史, がんゲノム医療時代におけるHER2診断の在り方の検証, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 乳癌診療においてもがんゲノム医療はより実用的な実践段階となり、現在は術前の遺伝性乳がん診断や転移性乳癌治療選択の場面で活用されるが、今後原発性乳癌診断の段階においても実用化される可能性が示唆されている。予後不良と考えられていたHER2陽性乳癌の予後は、抗HER2治療薬の画期的な進歩によって大幅に改善したが、治療の根拠となるHER2診断は国内では簡便で安価な免疫染色に基づいて行われていることが多く、依然として予後不良の乳癌症例も少なくない。また、HER2診断ガイドラインが度々更新されることで、診断後時間が経過した症例に対するHER2診断の信憑性も絶対的ではない。
今回我々は、免疫染色に基づくHER2診断によって、どの程度診療に影響があるかを評価し、今後のHER2診断の在り方について検討した。
対象と方法:2009年~2018年に当院で原発性乳癌に対し手術を行い、免疫染色でHER2 2+でFISH検査を行った254例を2014年のHER2ガイドライン改定前131例と改定後123例に分け、改訂前後の診断基準で再評価を行った。
結果:改定前の131症例のうち20症例が改定後にはHER2 3+にGrade upされるが、そのうち1例(0.76%)はFISH陰性で、改訂後であればHER2過剰治療が行われることになる。また、改訂後にHER2 2+としてFISH検査に進んだ123症例のうち5例は改定前であればHER2 1+としてHER2陰性と評価されるが、そのうちの4例(3.3%)はFISH陽性で、再発しても原発時の診断根拠に基づき適切な抗HER2治療薬の恩恵にあずかれない可能性がある。改訂前にHER2 2+であった131例中38.2%の50例が、改訂後の123例中28.8%の28例がFISH陽性であった。
考察:染色程度や染色割合が診断根拠となる免疫染色では、生検など小検体での診断をもとにNACやその後の術後治療を進める可能性の増加が予測される昨今、正確なHER2診断を難しくする可能性がある。ISH検査やNGSなどの活用が今後国内でのHER2診断にも必要となると考えらえる。
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1649. 山崎章生, 梁井公輔, 永井俊太郎, 中村雅史, 大西秀哉, 低酸素環境を考慮した新規膵癌治療法開発, 第29回日本癌病態治療研究会, 2021.01.
1650. 山崎章生, 大西秀哉, 梁井公輔, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素PTPN3を標的とした新規膵癌治療開発(第2報), 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1651. 三渕晴香, 水内祐介, 重松慶一, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 山田裕, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 右閉鎖領域の巨大リンパ節転移を伴った直腸神経内分泌腫瘍をロボット支援下手術によって切除した一例, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1652. 三渕晴香, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 腹膜透析導入後に繰り返す S 状結腸軸捻転に対して腹腔鏡補助下 S 状結腸切除術を行った 1 例, 第46回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2021.10.
1653. 三渕晴香, 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 経膣分娩時の会陰裂傷を契機に発症した直腸膣瘻に対して経膣的瘻孔切除術・膣後壁の Advancement flap を用いた再建術を施行した 1 例, 第76回日本大腸肛門病学会学術集会, 2021.11.
1654. 三浦峻, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 藤森尚, 大野隆真, 山田裕, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, リンパ節転移を認めた十二指腸乳頭部 gangliocytic paraganglioma の一例, 第9回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.09.
1655. 佐藤優, 野口浩司, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における生体腎移植周術期での Daprodustat の安全性と有効性の検討, 第57回日本移植学会総会, 2021.09.
1656. 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植直後に急性心筋梗塞により心停止した一例, 第40回九州腎臓移植研究会, 2021.07.
1657. 佐藤優, 大西秀哉, 岩本直也, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 目井孝典, 古賀智子中村雅史, Daprodustat のヒト同種腎グラフト虚血再灌流障害に対する効果の検討, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12.
1658. 佐藤優, 加来啓三, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史 , 馬蹄腎を伴う嚢胞腎に片側腎摘出と腎移植を一期的に施行した一例, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02.
1659. 佐藤優, 加来啓三, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史, 膵移植におけるグラフト予後因子の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1660. 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 下行結腸癌切除例の治療成績, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1661. 佐田政史, 水内祐介, 三渕晴香, 重松慶一, 田村公二, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 高齢者Stage IV大腸癌原発巣切除例の治療成績, 第76回日本大腸肛門病学会学術集会, 2021.11.
1662. 今村柾紀, 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における腹部手術歴のあるドナーに対する後腹膜鏡下腎採取術の成績の検討, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1663. 高尾由佳, 甲斐昌也, 溝口公久, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 川地眸, 森瞳美, 山田舞, 金城和寿, 久保真, 中村雅史, 乳腺化生癌に対する科学療法施行例の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1664. 甲斐昌也, 久保真, 鹿田佐和子, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 金城和寿, 川地眸, 森瞳美, 山田舞, 中村雅史, 乳癌を契機に判明した胚細胞TP53の新規病的バリアントとLi-Fraumeni症候群への当院の取り組み

, 第29回日本乳癌学会学術総会, 2021.07.
1665. 甲斐昌也, 久保真, 山田舞, 溝口公久, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 林早織, 川地眸, 金城和寿, 森崎隆史, 森瞳美, 中村雅史 , 次世代シーケンサーによる乳癌の遺伝子特性変化の解析
, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1666. 溝口聖貴, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , TaTME手技を併用した潰瘍性大腸炎に対する腹腔鏡下大腸全摘術の経験, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, 【はじめに】初期臨床研修2年目の大学病院外科研修期間において,様々な疾患に対する手
術症例を経験することができた.今回,潰瘍性大腸炎(UC)に対して経肛門的操作(TaTME手
技)を併用した腹腔鏡下大腸全摘術を行った症例を経験した.
【症例】症例は24歳男性,約7年前に下痢症状を契機として全大腸型UCの診断で加療を開始
された.その後,間欠的に肝機能障害も出現し,5年前には原発性硬化性胆管炎と診断され
た.UCは慢性持続型で内科的治療抵抗性であったが,3年前にJAK阻害剤を開始され,そ
れ以降は寛解状態であった.しかし,今年施行された下部消化管内視鏡検査で,上行・下
行結腸に顆粒状・絨毛状粘膜病変が出現し,生検でhigh-grade dysplasiaの診断で今回手術の
方針となった.
入院後に,TaTME手技併用の腹腔鏡補助下大腸全摘術を施行した.手術時間は6時間56
分,出血量は119g.術前より肛門狭窄を認めており経肛門操作にやや難渋したが,回腸(Jパ
ウチ)肛門吻合(IAA),一時的回腸人工肛門造設し手術を終了した.
 術後は一時的にイレウス症状を認めたがすみやかに改善した.食事も徐々に開始でき,
ストーマ手技取得も問題なかった.経過良好で術後20日目に自宅退院となった.退院時,
肛門括約筋機能障害が残存しており,今後外来で肛門機能訓練を行いつつ人工肛門閉鎖術
を計画する予定である.下部消化管グループの一員として,本患者さんの日々の診療を指
導医とともに行い,手術だけでなく術前の内科的治療や術後管理を学ぶことができた.
【まとめ】研修医1年目に勤務した市中病院での経験とは異なり,大学病院特有の疾患や
最新の手術手技を経験できた.そのなかでも,今回TaTME手技併用の腹腔鏡下大腸全摘術
を施行された自分とも同年代の患者さんについて,入院・手術から退院まで担当し日々診
療を行ったことは,非常に貴重な経験となった.また手術に関しては,これまで腹腔鏡ア
プローチのみで行われていた大腸全摘術に比べて,TaTME手技を併用することで手術時間
の短縮にもつながり,経腹操作と経肛門操作という2チームでのチーム医療(手術)を実
感することもでき,非常に有用な手技と思われた..
1667. 溝口公久, 山田舞, 甲斐昌也, 久保真, 中村雅史, 当院における両側乳癌症例の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1668. 古賀智子, 大西秀哉, 岩本直也, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素 PTPN3 を標的とした肺神経内分泌腫瘍に対する新規癌免疫治療の開発., 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12.
1669. 古賀智子, 大西秀哉, 益田昌吾, 長尾晋次郎, 那琳, 一宮脩, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史, PTPN3を標的とした新規小細胞肺癌治療の開発, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1670. 原田由利菜, 中津川宗秀, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 川地眸, 金城和寿, 林早織, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 岩崎健, 山元英崇, 小田義直, 中村雅史, Deep Learningを用いた乳癌HE染色画像解析, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1671. 原田由利菜, 中津川宗秀, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 川地眸, 金城和寿, 林早織, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 岩崎健, 山元英崇, 小田義直, 中村雅史, Deep Learning を用いた乳癌 HE 染色画像解析とタンパク発現予測に関する研究, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【背景】現在AI(Artificial Intelligence)の発達は著しく,とりわけ画像解析の分野において,深層機械学習技術の一つであるDeep Learningが注目されている.Deep Learningを用いた高速・高感度の病理画像解析アルゴリズムを構築し,HE染色標本画像から免疫染色結果を含めた各タンパク発現の予測を行うことで,早期診断・早期治療を実現できると考えた.【目的】デジタル化した乳癌HE画像から,Deep Learning技術を用いER,PgR,Ki67等のタンパク発現を予測するAIを開発し,実際の診断と比較してそのアルゴリズムと精度を検討する.【方法と対象】乳癌HE染色スライドからWSI(Whole Slide Image)画像を作成し,腫瘍部分のHE画像データを教師データとして使用し,HE染色画像におけるER,PgR,Ki67の発現部分の特徴を学習させる.当院において2015年1月から2018年12月までに手術を施行した原発性乳癌症例のうち,WSI画像で明確に腫瘍部分が判別可能であり,かつ必要とする臨床病理学的キ)タシ霾鵑・垢戮涜靴辰討・蝓づ・,罵集緜廟弉椎修任△40症例を教師データに適していると判断し,対象とした.【結果】HE染色画像からER,PgR,Ki67発現を予測するアルゴリズムを構築することに成功した。また、そのアルゴリズムを用いたDeep Learningを開始した。 現段階における学習モデルの精度は,ERで69%,PgRで49%,Ki-67で52%である.【考察と今後の課題】今回の実験結果では,ERが最も高い精度で発現判定が可能であった.これより特にER発現において,HE染色画像にその形態的特徴が強く現れていると考えられる.学習モデルの精度をさらに高めるために,教師データとなる症例数の追加や,アルゴリズムの更なる検討,改善が必要である.病理診断における人的資源や医療経済を温存し,より早い段階でサブタイプを診断できることは,早期の治療開始につながり,患者の精神的・経済的QOL改善をもたらすと考える.【結語】Deep Learningを用いた乳癌HE染色画像解析とタンパク発現予測に関する研究は,乳癌治療の基本となる病理診断において効率化・迅キ)タタ・修僕㌫僂任△襪塙佑┐襦.
1672. 原田由利菜, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 林早織, 島﨑亜希子, 川地眸, 金城和寿, 森瞳美, 大石善丈, 山元英崇, 小田義直, 中村雅史, 乳癌との鑑別を要した骨盤内高悪性度漿液性腺癌乳房転移の2例, 第29回日本乳癌学会学術総会, 2021.07, 【はじめに】全乳房悪性疾患のうち,転移性乳腺腫瘍は0.5~2.0%と報告されており,原発乳癌との鑑別が必要である.また婦人科癌,とくに骨盤内高悪性度漿液性腺癌の乳房転移の報告例はまれであり、本邦では2016年に1例の報告を認めるのみである.婦人科癌と乳癌の関連においては,遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC:Hereditary Breast and Ovarian Cancer)も想定した重複癌の鑑別のためにも,乳房腫瘤の病理診断は重要である.今回我々は,乳房内腫瘤の組織生検から判明した骨盤内高悪性度漿液性腺癌の乳房転移の2例を経験したので報告する.【症例】(1) 57歳女性.横行結腸閉塞の所見を認め,人工肛門造設術を施行されたが,閉塞の原因は不明であった.腹腔内及び腸管表面に播種巣と思われる白色小結節が散在していたが,子宮,卵巣に腫瘍を疑う所見は認めなかった.造影CTにて右乳房外側に増強結節を認め,針生検を施行した.免疫染色結果により,女性生殖器由来の高悪性度漿液性腺癌の乳房およびリンパ節転移の診断となった.(2)71歳女性.49歳で直腸キ)タイ發紡个靴督祕盟以・攴錥儻紂53歳で甲状腺濾胞癌に対して右甲状腺部分切除術後,57歳で甲状腺癌肺転移に対して左肺下葉切除術後.フォローCTで腹膜播種,癌性腹膜炎,心嚢液貯留の所見を認めたが,原発巣は不明であった.造影CTにて左乳房に増強結節を認め,針生検を施行した.免疫染色結果により,女性生殖器由来の高悪性度漿液性腺癌の乳房転移の診断となった.【考察】骨盤内高悪性度漿液性腺癌はBRCA1/2遺伝子変異を高頻度に有する癌腫であり,乳房に所見を認める場合,原発乳癌(重複癌)との鑑別が必要になる.本2症例では,いずれも鑑別のために乳房腫瘍の病理組織診断が必須であった.原発乳癌と転移性乳癌では治療法や予後が著しく異なるため,その鑑別が重要であると考えられる.【結語】今回われわれは,極めて稀な骨盤内高悪性度漿液性腺癌の乳房内転移をきたした2例を経験した.HBOCを想定した重複癌と乳房転移との鑑別を慎重に行うべきであると考えられた..
1673. 宮坂義浩, 森下麻理奈, 是枝寿彦, 平野陽介, 甲斐田大貴, 大宮俊啓, 上床崇吾, 柴田亮輔, 東大二郎, 渡部雅人, 中村雅史, 腹腔鏡下胆道拡張症手術における胆道再建-当施設における手技の定型化-
, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
1674. 宮坂義浩, 松田諒太, 中村雅史 , 背景膵組織の解析から見たIPMN併存膵癌の発生機序, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09.
1675. 宮坂義浩, 松田諒太, 大塚隆生, 中村雅史 , IPMN切除後の残膵high-risk lesionとその予測因子
, 第51回日本膵臓学会大会, 2021.01.
1676. 久留裕, 野口浩司, 佐藤優, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における鏡視下ドナー腎採取術の臨床的検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【背景】当科ではこれまで鏡視下ドナー腎採取術としてハンドアシスト後腹膜鏡下手術(HARDN)、ハンドアシスト腹腔鏡下手術(HALDN)、完全後腹膜鏡下手術(PRDN)の3種類の術式を行ってきた。
【方法】2003年10月から2020年10月までに当科で行った鏡視下ドナー腎採取術927例を対象とし、患者背景および手術結果を3術式間で比較した。
【結果】HARDN 634例、HALDN 213例、PRDN 80例であった。平均手術時間はそれぞれ185、218、231分(P<0.01)、平均出血量は196、50、76gであった(P<0.01)。術後合併症率は3.9%、4.7%、0%であった(P=0.1723)。平均術後在院日数はそれぞれ7.9、8.4、4.9日(P<0.01)、術後1日目の平均CRPは11.0、7.8、4.5 mg/dLであった(P<0.01)。
【結語】現行術式のPRDNは合併症がなく従来の術式と比較して安全性に遜色なく、また低侵襲な術式であると考えられた。当科で行ったPRDNの手術動画を供覧する。.
1677. 久留裕, 野口浩司, 佐藤優, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 大隈俊明, 中村雅史, 腎移植患者におけるSGLT2阻害薬の安全性と有効性の検討, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02, 【背景】Sodium-glucose cotransporter 2阻害薬(SGLT2i)は血糖降下作用だけでなく体重減少や血圧低下、脂質改善、心血管予後・腎予後改善効果などを認めることが近年着目されている。腎移植患者におけるSGLT2iの有効性と安全性は確立していない。
【対象と方法】2003年10月から2019年9月までに糖尿病性腎症を原疾患とする末期腎不全に対し当科で腎移植を行った183例のうち、フォローアップ中にSGLT2iを開始した患者(SGLT2i群)とその他の経口血糖降下薬を開始した患者(Control群)について、12ヶ月間の短期アウトカムを比較した。
【結果】SGLT2i群は29例、Control群は63例であった。SGLT2i群は薬剤開始時のBMIが有意に高かった(中央値29.5 vs 23.8, P<0.0001)。12ヶ月後のHbA1c変化量は2群間で同等で(-0.2 vs 0%, P=0.84)、SGLT2i群では体重が有意に減少していた(-2.95 vs 1.3 kg, P<0.0001)。eGFR(mL/min/1.73m2)には2群とも有意な変化はなかった。SGLT2i群は尿路感染症が多い傾向があったが(6.9% vs 0%, P=0.097)、その他の有害事象発生率に有意な差はなかった。
【結語】SGLT2iは糖尿病性腎症を原疾患とする腎移植患者においても安全に使用でき、肥満に対する効果を認めた。特有の合併症である尿感染症には十分注意する必要がある。.
1678. 久野恭子, 大内田研宙, 中村祥一, 持田郁巳, 奥田翔, 大坪慶志輝, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, Single cell RNA sequenceを用いた食道扁平上皮癌におけるcancer associated fibroblastのheterogeneityの解明, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 近年、癌の浸潤や転移などの生物像は、腫瘍微小環境により違いがあることが明らかにされている。このことから、癌細胞だけでなく、免疫細胞やfibroblastなど微小環境を含めた検討の重要性が増している。また、腫瘍の不均一性 (heterogeneity) が腫瘍の生物像を決定しており、治療抵抗性などに関わっていると考えられる。腫瘍内のheterogeneityを解析する手法として、Single cell RNA sequenceが現在注目されている。しかし食道癌に関するSingle cell RNA sequenceを用いた報告はまだ少ない。
今回我々は、当科にて食道扁平上皮癌に対し手術を行った7人の患者から、腫瘍組織を7検体、正常組織を5検体採取し、10X chromium systemを用いてsingle cell RNA sequenceを施行した。59695個の細胞の遺伝子発現データが得られた。Seurat上で解析を行い、UMAPを作成したところ、20個のクラスターが得られた。既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定し、fibroblastのみを抽出して再クラスタリングを行った。正常組織と腫瘍組織を比較すると異なる特徴を有するfibroblastのクラスターが認められた。また、7人の患者のうち、5人はNeoadjuvant chemotherapy (NAC) を施行しており、さらに腫瘍組織のfibroblastのみを抽出して解析しNAC施行群とNAC非施行群に分けて比較したところ、腫瘍組織のfibroblastのクラスターではNACによる変化が認められた。一方、正常組織のfibroblastではNACによる変化は認められなかった。今回の検討で示された結果に基づき腫瘍組織のfibroblastのheterogeneityとNACが与える影響にキ)タ「弔い胴融,魏辰┐栃鷙陲垢襦
.
1679. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, scRNA-seqを用いたFAPにおける発がん過程の観察, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1680. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 佐田政史, 永吉絹子, 寅田信博, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 永井俊太郎, 中村雅史, Single cell RNA sequenceを用いた家族性大腸腺腫症におけるmacrophageのheterogeneityの解明, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, 【目的】近年,腫瘍の不均一性 (heterogeneity) が腫瘍の生物像を決定しており,発癌過程などに関わると考えられる.腫瘍内のheterogeneityを解析する手法として,Single cell RNA sequence(scRNA-seq)が有用である.また,Macrophageには腫瘍抑制的なM1サブセット,腫瘍促進的なM2サブセットといった多様性があり,腫瘍発育・進展に大きく関わるという報告がある.家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ,様々な段階の前癌病変も存在する.本検討ではscRNA-seqにより同一FAP患者内における大腸癌発生の様々な段階におけるmacrophageのheterogeneityを観察することを目的とした.
【方法】当科にてFAPに対し手術を行った1人の患者から,正常部,腺腫非密生部,腺腫密生部,癌部,リンパ節の5検体を採取し,10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した.
【成績】44540個の細胞の遺伝子発現データが得られた.Seurat上で解析を行い,UMAPを作成したところ,22個のクラスターが得られた.既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定し,macrophageのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ,8個のクラスターが得られた.遺伝子発現から,M1,M2サブセットに相当するクラスターを同定した.また,M1,M2マーカー遺伝子発現は,検体採取部位別に発現が異なって認められた.
【結論】FAPの発癌過程におけるmacrophageのheterogeneityの変動が示唆された.
.
1681. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 永吉絹子, 仲田興平, 永井俊太郎, 中村雅史, scRNA-seqを用いたFAPにおけるfibroblastのheterogeneityの解明 , 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 近年、腫瘍の不均一性 (heterogeneity) が腫瘍の生物像の決定や治療抵抗性などに関わっていると考えられており、腫瘍内のheterogeneityを解析する手段として、Single cell RNA sequence(scRNA-seq)という手法が確立された。また、癌の浸潤や転移などの生物像は、腫瘍微小環境により違いがあることが明らかにされている。このことから、癌細胞だけでなく、免疫細胞やfibroblastなど微小環境を含めた検討の重要性が増している。家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ、様々な段階の前癌病変も存在する。scRNA-seqにより、同一FAP患者内における大腸癌発生の様々な段階を単一細胞ごとに観察できると考えられる。FAPの腫瘍微小環境をsingle-cellレベルで観察した報告はまだない。今回我々は、当科にてFAP由来大腸癌に対し大腸全摘術を行った1人の患者の正常部、腺腫非密生部、腺腫密生部、癌部、リンパ節の5箇所より検体採取し、scRNA-seqを施行した。44550個の細胞の遺伝キ)タケ卮・愁如璽燭・世蕕譟▲・薀好織螢鵐阿砲茲22個の細胞集団が同定された。既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定した。腫瘍微小環境のうち特にfibroblastに着目し、fibroblastのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ、4つのクラスターが同定された。それらを検体採取部位別に比較した。Fibroblastは癌部に多く認められ、癌部では正常部と比較してmyofibroblastsが多くinflammatory fibroblastsが少なかった。腺腫部にも同様の傾向が認められた。今回の検討で示された結果に基づき、FAPの各発がん段階におけるfibroblastの変化について考察を加えて報告する。.
1682. 久保真, 甲斐昌也, 森崎隆史, 佐藤瑤, 林早織, 原田由利菜, 島﨑亜希子, 金城和寿, 山田舞, 高尾由佳, 中村雅史, Microsatellite instability in breast cancer patients, 第29回日本乳癌学会学術総会 , 2021.07.
1683. 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 森瞳美, 金城和寿, 川地眸, 林早織, 原田由利菜, 島﨑亜希子, 森崎隆史, 中村雅史, 遺伝性乳癌卵巣癌症候群におけるTP53遺伝子,PIK3CA遺伝子変異の臨床的意義, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, はじめに:本邦でも個々の腫瘍を遺伝子レベルで解析して最適な治療方法を選択する「日本型プレシジョンメディスン」への取り組みが始まったが、検査対象はPerformance statusは保たれつつ標準治療がない転移・再発例に限られる。一方、HER2陽性乳癌は増殖活性が高く腋窩リンパ節転移も高率で予後不良であるが、抗HER2薬の効果が高く術前化学療法に最も適したサブタイプである。また、術前化学療法Non-pCR症例に対する術後治療としてトラスツズマブ・エムタンシンの承認が間近である。次世代シーケンサー(NGS)による多遺伝子パネル検査FoundationOne CDx(F1CDx)のHER2陽性乳癌にける遺伝子変異の解析を基に、乳癌手術に与える影響を検討した。
方法:対象は、すべて女性。進行・再発乳癌もしくは化学療法の先行を必要とするような高悪性度の乳癌計109例に対し、保険収載に先立ち研究としてF1CDxを施行した。
結果:既存のコンパニオン診断(exCDx)でHER2陽性、すなわちHER2/IHC=3+であった20例、HER2/IHC=2+かつFISH陽性だった3例は、F1CDxでHER2遺伝子増幅ありすなわち抗HER2治療適応の判定であった。さらに、exCDxでHER2陰性と診断されていた86例中、F1CDxでHER2遺伝子の増幅を4例、その他の変異を5例に認め、うち8例(7.3%)は抗HER2治療適応との判定であった。
考察:F1CDxはHER2遺伝子増幅による抗HER2療法のコンパニオン診断ツールとしての承認受けているが、本研究における判定結果はexCDxとほぼ一致した。しかし、増幅判定が陰性から陽性へコンバートしたものを4例(3.7%)、治療効果の期待される変異を4例(3.7%)に認め、F1CDxは抗HER2療法の適応を広げる可能性がある。
結語:NGSによる網羅的解析は、抗HER2治療の適応を拡大する可能性がある。HER2陽性乳癌に対しては術前化学療法を用いることが多く、術前にF1CDxを行うことができれば、手術を含めた周術期の治療方針を大きく変える可能性がある。
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1684. 吉住朋晴, 高田泰次, 武冨紹信, 江川裕人, 調憲, 山本雅一, 遠藤格, 中村雅史, 森正樹, 生体肝移植術中脾臓摘出術の有用性に関する多施設共同研究, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1685. 岩本直也, 大西秀哉, 森崎晋史, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 那琳, 古賀智子, 梅林雅代, 森崎隆, 中村雅史, 樹状細胞におけるprotein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)抑制により生じる抗腫瘍免疫への効果, 第34回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2021.12, 【背景】現在、多くの免疫チェックポイント阻害薬が開発され悪性腫瘍に対する免疫治療は大きく躍進している。しかし、現存する免疫チェックポイント阻害薬は全て抗体薬であること、また、奏効率は癌種によっては未だ低水準である。我々は以前、protein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)を活性化リンパ球で阻害することで癌細胞傷害活性が亢進したことからPTPN3が非抗体型の免疫チェックポイント分子であることを明らかにした。

【目的】今回我々は、抗原提示細胞である樹状細胞におけるPTPN3発現の阻害が抗腫瘍免疫の賦活化につながると仮説を立て、PTPN3発現を阻害した樹状細胞の貪食能、抗原提示能、細胞傷害性T細胞の活性化を評価した。
【材料と方法】本研究では健常人の末梢血中の単球を由来とする樹状細胞を使用し、未熟樹状細胞と成熟樹状細胞の2種類を作成した。培養開始4日目の未熟樹状細胞に対しSiRNAを用いてPTPN3発現を抑制した。成熟樹状細胞に関してはその2日後にサイトカインを投与し成熟化を行った。貪食能は樹状細胞にFluoresceinisothiocyanate isomer-I(FITC)ラテックスビーズを貪食させた後に蛍光活性化セルソーティング(FACS)を行い蛍光強度と細胞数の関係を評価した。抗原提示能、T細胞活性化の評価に関しては細胞表面のHLA-ABC/DRおよびCD80/86に対する蛍光抗体を投与後にFACSを行い細胞割合の変化を評価した。
【結果】1)未熟樹状細胞と比較し、成熟樹状細胞でPTPN3発現が亢進していた。2)誘導細胞数は未熟樹状細胞、成熟樹状細胞共にPTPN3抑制により影響を受けなかった。3)貪食能に関しては未熟樹状細胞および成熟樹状細胞それぞれでPTPN3抑制によって有意差を認めなかった。4)成熟樹状細胞におけるPTPN3発現阻害群でMHCクラスII抗原であるHLA-DRおよびT細胞活性化の共刺激分子であるCD86発現陽性の細胞割合が対照群と比較して亢進していた。
【結論】成熟樹状細胞にてPTPN3を阻害することで抗原提示能を亢進させる可能性が示唆された。.
1686. 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 奥田翔, 小山虹輝, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, 造血幹細胞由来CAF subsetが腫瘍内heterogeneityを高度化する, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09, 【背景・目的】膵癌は治療抵抗性や薬剤送達率の低下を引き起こす過剰な間質増生を特徴とし、活性化PSCを含むCAFによって引き起こされることが知られている。近年、腫瘍促進性に働くCAFの他に腫瘍抑制性に働くCAFが報告されており、腫瘍細胞だけでなくCAFにもheterogeneityが存在することが明らかとなってきている。また、癌細胞の悪性度に深く関わっている癌微小環境は癌腫により多様であり、大腸癌では骨髄細胞が腫瘍内で炎症性微小環境を形成し、癌進展を促すことが示唆されている。膵癌においても癌進展やニッチ形成に骨髄細胞が関与していると考えられるが、その機序は未だ不明である。そこで化学療法の奏効率や予後に影響を及ぼすと考えられる癌微小環境改変に関わる、腫瘍免疫を含めたCAF subsetを同定しその機序を検討した。【方法】新生仔KC/KPCマウスを用いた同種骨髄移植モデルを作製し、レシピエントにおける骨髄細胞の生着・分布・phenotypeを評価した。多重蛍光免疫染色により骨髄由来細胞とCAF subsetの関連を評価した。膵癌細胞の遊走・浸潤・オ档ソ・G修砲・韻觜鋻駘獲荳挧Δ隆慷燭鯢床舛靴拭・攘覯漫曠譽轡團┘鵐泌溝,任蝋鋻駘獲茲梁新賄・並し貂挧Δinvasive frontに集簇していた。また、骨髄マクロファージ由来のCAFが存在することを明らかにし、そのCAFはmyCAFやapCAFであった。膵癌細胞で刺激した骨髄由来マクロファージはCAF特異的なマーカーの発現を認め、膵癌細胞の局所浸潤を促進した。【考察】PSCやMSC由来以外に、造血幹細胞由来のCAF subsetが存在することを新たに見出し、さらに、CAF様の機能を獲得した骨髄由来マクロファージが膵癌細胞の局所浸潤を先導することが示唆された。多様な起源細胞がCAFのheterogeneityを複雑にしていることが示唆された。.
1687. 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 小山虹輝, 奥田翔, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, Humanizedマウスを用いた膵癌PDXモデルの作製とその癌免疫微小環境の解析, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 【背景・目的】消化器癌においても免疫チェックポイント阻害薬による癌免疫療法が導入されているが、その適応はまだ狭く、効果も癌腫や個別の腫瘍により限定的である。特に膵癌は、腫瘍内への樹状細胞やリンパ球浸潤が少ないcold tumorとして知られているが、近年従来の免疫チェックポイント機構とは異なる経路が特定されるなど、多様な免疫細胞と癌細胞が絡み合った癌免疫微小環境の複雑さが注目されている。免疫細胞も含めた膵癌の病態解明や有用な癌免疫療法の開発には、ヒト病態をより忠実に再現したモデルが必要であると考え、ヒト造血・免疫系を持つhumanized PDXモデルを作製しようと考えた。【方法】ヒト臍帯血より単離したlineage-hCD34+hCD38-の造血幹細胞(HSC)を新生仔NSGマウスに経静脈的に移植した。移植後4週後にレシピエントマウスにおけるヒト造血細胞の生着をFCMにて確認した。HSC移植後6-12週後に、当科にて外科的切除を行った膵癌の切除組織を移植した。膵癌bulk組織を皮下、single cellを同所に移植した。作製したhumanized PD
Xモデルの各組織におけるヒト免疫細胞の評価をFCMおよび免疫組織染色にて行った。【結果】HSC移植後4週後にはレシピエント末梢血中にhCD45+細胞の生着を認めた。作製したhumanizedマウスに患者由来膵癌組織を移植後7-14週後に末梢血、骨髄、脾臓、肝臓の各組織をFCM解析したところ、骨髄と末梢血中にはhCD45+、hCD3+、CD19+、hCD33+細胞を認め、脾臓と肝臓中にはhCD45+、hCD19+細胞を認めた。また、humanized PDXモデルの膵癌組織のHE染色を行ったところ、ヒト切除膵と同様の病理像を示した。免疫組織染色により、膵癌組織中のhCD3+T細胞、hCD19+B細胞、hCD68+マクロファージの存在を認め、各免疫細胞の割合は患者膵組織と同等の割合を認める傾向にあった。【考察】ヒト造血・免疫系を再構築したhumanized マウスに患者由来の切除膵を移植し、膵癌humanized PDXモデルを確立した。この新規疾患モデルは、ヒト膵癌微小環境をより再現できたと言える。このモデルを用いて、免疫応答も含めた膵癌の病態解明や癌免疫療法における治療効果の評価kオ椁C皹・儔椎修箸覆襪海箸・┷兇気譴拭.
1688. 河田純, 渡邉雄介, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, Mixed acinar-neuroendocrine carcinomaの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1689. 加来啓三, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史, 脳死膵移植に対するスコアリングモデルを用いた至適なドナー・レシピエント選択, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 【背景】Expanded criteria donor(ECD)からの膵移植が多く行われているが、明確なドナー選択基準はなく、レシピエント因子含めグラフト予後に関わる因子については未だcontroversialである。膵移植は高侵襲手術であることに加え、多くのレシピエントが長期透析歴、糖尿病歴を持つため周術期合併症の頻度も高い。そのため、適切なドナー・レシピエント選択は安全な膵移植の遂行にあたり不可欠な要素である。
【目的】予後、安全性向上を目的とした至適なドナー・レシピエント選択基準を検討する。
【対象と方法】2001年から2020年8月に当院で施行した脳死膵移植74例を対象とした。ドナー・レシピエント各因子とグラフト予後との関連に関して、Cox比例ハザードモデルによる単変量・多変量解析を行った。多変量解析による回帰係数をもとに予後予測モデルを作成した。モデルの識別能はROC曲線下面積(c-statistics)で評価し、作成したモデルを用いて内的整合性の検証を行った。
【結果】多変量解析で膵移植後グラフト予後に関連した有意因子は、術式(膵単独移植)
[HR, 8.45; 95% CI, 1.84-38.9; p=0.0061]とレシピエント年齢[HR, 0.90; 95%CI, 0.82-0.98; p=0.0185]であった。回帰係数をもとに術式、レシピエント年齢に加え、臨床的重要性を加味し選択したドナー年齢・HbA1c・BMI・死因・心肺停止の有無の計7項目をスコア化し、各変数のスコアを合算することで予後予測モデルを作成した。モデルのc-statisticsは0.86[95% CI, 0.76-0.97]であった。スコアによりlow score群, high score群に分類しモデルの内的整合性を検証したところ、high score群で有意にグラフト予後不良であった(p<0.001; Log-rank test)。
【結語】膵移植において、単一因子での予後予測は困難であることから複数因子を組み合わせたスコアリングモデルが有用であった。
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1690. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 将来の膵臓移植を担うべき人材を考える, 第57回日本移植学会総会, 2021.09.
1691. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 後腹膜鏡下ドナー腎採取術における難易度予測モデルの構築, 第31回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2021.09.
1692. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 脳死膵臓移植において手術因子が治療成績に与える影響, 第57回日本移植学会総会, 2021.09.
1693. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 横紋筋融解症を発症した心停止ドナーからの腎移植, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02, レシピエントは15歳男児。透析未導入であり、Cr 6.79mg/dl, BUN 86mg/dlであった。ドナーは18歳女性。原疾患は蘇生後脳症。第2病日に一般的脳死状態となり、第3病日にカニュレーション実施し、ヘパリン持続注入を開始。第5病日死亡確認。グラフト摘出は、臓器摘出・搬送の互助制度を用い、北海道ブロックの移植医に依頼した。ダブルバルーンカテーテルを用いて体内灌流開始。WITは1分。腸管の灌流状態は良好にも関わらず、両腎の灌流状態は不良であった。体外灌流を行うも、グラフトの色調は暗赤色と不良であった。摘出直前のドナーの状態は、無尿時間はなく、死亡6時間前まで収縮期血圧は70mmHg前後と保たれていた。最終Crは1.43mg/dl。一方、第3病日よりCKが上昇し、第5病日には57040 U/Lと高値であった。比較的灌流状態の良い右腎をレシピエントに移植した。TITは709分。再灌流後のグラフトの張り、色調は不良であった。しかし、術中エコーではグラフト血流良好であり、初尿も認めた。術後もグラフト血雷オ梏「楼豐咾靴椴氷イ任△辰拭0hr biopsyもATIの所見を軽度認めるのみであった。POD4よりCrは改善に向かい、POD31にCr 1.33mg/dlで退院とした。
 ドナーは横紋筋融解症を発症していたと考えられる。適応判断に苦慮したが良好な結果が得られた。
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1694. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 大城彩香, 大隈俊明, 中村雅史, 本邦脳死膵移植データを用いた膵グラフト予後予測モデルの創出と検証

, 第48回日本膵・膵島移植研究会, 2021.03, 【目的】Expanded criteria donorが多い本邦において、ドナー適応を判断する際の根拠となるグラフト予後予測モデルの創出を目的とする。
【方法】日本膵・膵島移植研究会登録データを使用した。2001年から2019年に施行された脳死下膵腎同時移植 (SPK)、腎移植後膵移植 (PAK) 345例を対象とした。i) pancreas donor risk index (PDRI)の外的妥当性を評価した。ii) ホールドアウト法を用いて対象を無作為に2:1の割合でスコアリングモデル作成群(derivation cohort: DC 230例)と検証群(validation cohort: VC 115例)に分割した。DCを用いてCox比例ハザードモデルによる多変量解析を行い、回帰係数をもとに予後予測モデルを作成した。モデルの識別能はROC曲線下面積 (c-statistics)で評価し、作成したモデルはVCで交差妥当性の検証を行った。
【結果】i) PDRIのカットオフ値を膵グラフト生着のROC曲線より2.70と設定し2群に分けた。膵グラフト5年生着率は、Low-PDRI群 (n=273) 87.8%、High-PDRI群 (n=72) 70.4%でありLow群で有意に予後良好であった (p=0.0003)。多変量解析では、PDRIは膵グラフト生着の独立予後因子であった。ii) DCにおける単変量解析の結果、膵グラフト生着に関連した有意因子は、術式 (PAK)、ドナー年齢、ドナーCr (>2.5mg/dl)、死因 (CVD)、ドナーHbA1cであった。多変量解析では、術式 (PAK)が独立予後因子であった。単変量解析で得られた5変数を、連続変数をカテゴリー化し、回帰係数をもとにスコア化した。各項目のスコアを合算 (0-7点)し予後予測モデルを作成した。VCを用いて作成したモデルの交差妥当性を検証したところ、モデルのc-statisticsは0.73 [95% CI, 0.57-0.88]であった。PDRIのc-statisticsは0.62 [95% CI, 0.53-0.70]であり、新予後予測モデルの診断能が上回っていた。
【結論】脳死膵移植 (SPK, PAK)において、複数因子を組み合わせた新予後予測モデルが有用であった。
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1695. 岡部百合菜, 久保真, 甲斐昌也, 山田舞, 林早織, 島﨑亜希子, 原田由利菜, 金城和寿, 川地眸, 森瞳美, 中村雅史, 術前診断が困難だった乳頭直下腫瘤の一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1696. 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 中村雅史, 在宅医療として腎移植患者を管理することの課題について, 第57回日本移植学会総会, 2021.09.
1697. 岡部安博, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 岩田誠司, 中村雅史, 献腎移植を増やすためにすべきこと, 第54回日本臨床腎移植学会, 2021.02.
1698. 奥田翔, 大内田研宙, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 大坪慶志輝, 新川智彦, 松本奏吉, 相良亜希子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 水元一博, 中村雅史 , NAC後手術加療を施行した食道扁平上皮癌の再発リスクの検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 本邦における食道癌のうち90%以上が扁平上皮癌である。その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされているが、5年生存率は依然として満足のいくものではない。
今回我々は、2010年4月から2017年7月の間に食道扁平上皮癌に対してNAC後に当科で手術加療を行った57例について、3年再発率を検討した。各種臨床情報、病理診断を検討したところ、lyあり(p=0.0341, HR 2.635)とRあり(p=0.0005, HR 54.43)のみが有意に再発に寄与していた。更に、リンパ節転移を有する症例の中でもlyを有する症例が有意に3年再発率が高いことが示された。
以上より、NAC施行症例における食道扁平上皮癌の再発にとっては、リンパ節転移の有無に関わらずlyが重要な因子であると考えられ、このことに更なる文献的考察を加え報告する。.
1699. 奥田翔, 大内田研宙, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 大坪慶志輝, 新川智彦, 松本奏吉, 相良亜希子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 永井俊太郎, 水元一博, 中村雅史, Single-cell RNA-sequenceを用いた術前化学療法後食道扁平上皮癌の免疫環境についての解析, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 本邦における食道癌のうち90%以上が扁平上皮癌である。その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされているが、5年生存率は依然として満足のいくものではない。近年、食道扁平上皮癌に対しても免疫チェックポイント阻害薬が適応となったがsecond lineとしての適応であり、化学療法が腫瘍微小環境における免疫状態にもたらす影響を解明することは、有効な化学療法の使用方法や免疫チェックポイント阻害薬のさらなる治療効果を得る上で極めて重要と考えられる。
今回我々は、当科にて食道扁平上皮癌に対し手術加療を行った症例について、手術摘出標本よりその腫瘍部を採取し、single-cell RNA-sequenceを用いて腫瘍組織の細胞構成およびその同定された細胞集団ごとの機能に関して解析し、cytotoxic T cellに着目してNACの有無で比較検討を行った。
NAC症例9症例の癌部43,125細胞、正常部38,012細胞、非NAC症例2症例の癌部19,933細胞、正常部12,103細胞について解析を行ったところ、癌部では、非NAC症例と比較しNAC症例で未熟なCD8+ T cellが有意に多く、さらにexhaustedに陥っているものは有意に少なかった。正常部ではNAC、非NAC症例間でこの差は認めなかった。
今回の検討で、NACは食道扁平上皮癌の腫瘍微小環境に免疫学的変化をもたらしている可能性が示唆された。この変化は正常部にはもたらされていなかった。このことにCD4+ T cellや抗原提示細胞の変化など更なる解析を加え、報告する。.
1700. 奥田翔, 大内田研宙, 大坪慶志輝, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 永井俊太郎, 中村雅史, scRNA-seqを用いた食道扁平上皮癌におけるCD8+T細胞をとりまく免疫微小環境の解明, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 本邦における食道癌のうち90%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)である。Stage II, IIIに対しては術前化学療法(NAC)後の外科的切除が標準治療とされているが、その5年生存率はそれぞれ56%, 29%と満足のいくものではない。一方近年、免疫チェックポイント阻害薬がESCCに対し有効であることが明らかにされた。加えて、NAC後のESCCにおいて腫瘍浸潤CD8+ T細胞(CD8T)が増加することが報告された(Anticancer Res. 2019 Aug.)。このように、ESCC治療における免疫の関与やNACによるCD8Tを中心とする免疫学的な腫瘍微小環境(TME)の変化が示唆されているが、現在のところ免疫学的TMEの包括的な理解は十分ではない。
今回我々は、ESCCに対し手術を行った症例の摘出標本より腫瘍部を採取しsingle-cell RNA-sequence(scRNA-seq)を用いてTME中の細胞構成、その中で同定されたCD8T集団、およびCD8Tに関連する他の細胞集団について、それぞれの機能に着目して解析し、NACの臨床的治療効果別に分類して、比較検討を行った。
腫瘍部10症例の統合解析を?ったところ、quality check後の細胞数は40,484、総遺伝?数は33,077で、33のクラスターに分割された。既知のcell typeに特徴的な遺伝子の発現パターンからそれぞれのクラスターが対応する既知のcell typeを同定し、それぞれのcell typeを抽出、再解析した。CD8T(n=3909)は9つに再クラスタリングされ、未熟性、殺細胞性、疲弊化の程度の異なる細胞集団を複数認めた。未熟性の高い集団の細胞(n=535)では、高いNACの治療効果が得られた群で未熟性マーカー群の発現が有意に上昇(p<0.0001)しており、殺細胞性クラスターの細胞(n=742)においては、NAC高治療効果群で有意な殺細胞性マーカー群の高発現(p=0.0026)と、疲弊化マーカー群の低発現(p=0.0003)を認めた。
今回の検討結果から、NACがESCCのTME中のCD8T集団の機能的なheterogeneityに変化をもたらしている可能性が示唆された。今回指摘したそれぞれの変化に影響をもたらしうる他の細胞腫の機能や相互作用などについて更なる解析を加え、報告する。.
1701. 奥田翔, 大内田研宙, 大坪慶志輝, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 新川智彦, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, Single-cell RNA-sequenceを用いた食道扁平上皮癌の免疫環境についての解析, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11, 目的】本邦における食道癌の85%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)で,その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされている.近年,固形癌に対する免疫チェックポイント阻害薬(ICB)の効果が次々と実証され,ESCCについても二次治療としてICBが適応となったが,その奏効率は20%程度に留まる.そこで今回,NACがESCCの腫瘍微小環境(TME)における免疫状態にもたらす影響を解明し,ICBと併せた有効な化学療法を見出すこと,およびICBの更なる治療効果を引き出すことを目的に解析を行った.
【方法】当科でESCCに対し手術加療を行った症例の摘出標本より腫瘍部と正常部を採取し,single-cell RNA-sequenceを行った.cell typeの構成を同定し,そのcell typeごとの機能を発現遺伝子レベルで解析して,NACの有無で比較検討を行った.
【成績】NAC症例8症例,非NAC症例2症例について統合解析を行ったところ,合計121,961細胞が得られた.癌部では,非NAC症例と比較しNAC症例で未熟なCD8+ T cell(CD8T)が有意に多く(p=0.01),exhaustedに陥っているものは有意に少なかった(p<0.01).正常部ではNAC,非NAC症例群間でこの差は認めなかった.更に癌部ではNAC群で,有意にregulatory T cell(Treg)のCTLA4発現スコアが低値で(p=0.01),macrophage(Mφ)の抗原提示スコアが高値であった(p<0.01).
【結論】ESCCではNACの有無でCD8T,Treg,およびMφに機能的な差を認め,NACの施行がESCCのTMEに免疫学的変化をもたらしていることが示唆された.
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1702. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 空腸曲外側からの後腹膜先行アプローチによる脾弯曲部授動と脾弯曲部癌の至適な中枢郭清範囲の検討, 第76回日本大腸肛門病学会学術集会, 2021.11.
1703. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 合併症リスクから考慮するクローン病に対する安全な手術アプローチの適応・周術期管理, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
1704. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史 , 当科における脾弯曲部授動定型手技と脾弯曲部癌に対するリンパ節郭清, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1705. 永吉絹子, 樗木晶子, 加藤聖子, 永井俊太郎, 進藤幸治, 久保真, 中村雅史, 赤司浩一, 石橋達朗 , キャリア継続の架け橋に~九州大学病院きらめきプロジェクトの業績と今後の展望~, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06.
1706. 永吉絹子, 森瞳美, 進藤幸治, 久保真, 中村雅史 , ロールモデルの次のステップへ~効果的な女性外科医師の育成とキャリア継続支援への取組と課題~, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
1707. 永吉絹子, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, 骨格筋量を指標としたサルコペニアはクローン病の周術期合併症リスクを予測する因子となりうる, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1708. 永吉絹子, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 中村雅史, クローン病合併大腸癌の周術期管理と治療, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1709. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下直腸手術における側方リンパ節郭清の経験, 第13回日本ロボット外科学会学術集会, 2021.01.
1710. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下に行う側方郭清術の利点・欠点, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1711. 永井俊太郎, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下に行う側方郭清術の工夫, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
1712. 一宮脩, 仲田興平, 今村柾紀, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史 , 腹腔鏡補助下膵部分切除(鈎部)を行った膵鉤部SPNの1例, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, 【緒言】
膵部分切除は良性腫瘍に対して腹腔鏡手術の適応となり得るが、その報告は限定的である。これは手技の煩雑さによるものと思われる。さらに鏡視下の膵切除では実質の微小血管からの出血により術野が汚染され、適切な切離ラインの設定に苦慮することも少なくない。今回腹腔鏡補助下に膵鉤部切除術を行ったため、その手技を報告する。
【症例】
生来健康の34歳男性。検診異常を契機に腹部超音波検査を受け、膵鉤部に9mm大の充実性腫瘤を指摘された。2年間の定期経過観察期間で僅かな増大傾向があり、EUS-FNAでSPNと診断され手術目的に当科を紹介受診した。各種画像検査で膵鉤部SPNは11mm大であった。またERPでは主乳頭より主膵管が造影されず、膵管癒合不全と診断された。膵頭十二指腸切除術では過大侵襲となること、核出術では再発が懸念されることから同病変に対して腹腔鏡補助下膵部分切除術(鈎部)を施行した。腹腔鏡下に網嚢を開放、横行結腸間膜を頭側に翻展、空腸起始部左側から膵頭部背側を剥離、さらに横行結腸を尾側に授動し、Kocher’s maneuverを行い膵頭十二指腸の背側を十分に授動した。その後に上腹部正中に約5cmの小切開をおいた。腹側膵と背側膵の境界が明瞭であり癒合不全の影響と考えられた。直視下に境界に沿って膵実質を切離した。十二指腸辺縁動静脈を温存し、膵鉤部を摘出した。この時、出血や術後膵液瘻を低減するために膵に流入する脈管は全て直視下に結紮切離した。手術時間233分、出血少量であった。術後に・オ檮P宦颪篳頂廟㊦恒蠅覆匹旅臺讃匹惑Г瓩覆・辰拭
【結果】
膵鉤部腫瘍に対して腹腔鏡補助下に手術を行った。腹腔鏡下の膵頭十二指腸授動により手術侵襲を軽減し、直視下に術中出血を抑え過不足の無い膵切除を施行し安全に手術を遂行し得た。
【結語】
症例を選択すれば腹腔鏡下膵部分切除術(鈎部)は低侵襲で有用な術式である。.
1713. 一宮脩, 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 当院における腹腔鏡下(ロボット支援下)噴門側胃切除における逆蠕動ダブルトラクト再建法と短期成績, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
1714. 一宮脩, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 那琳, 古賀智子, 藤岡寛, 中山和典, 中村雅史, GLI2-Hhシグナル経路は胆嚢癌の新規治療標的となり得る, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
1715. 一宮脩, 森崎隆史, 長尾晋次郎, 古賀智子, 中山和典, 大西秀哉, 中村雅史, 複合免疫療法により長期CRが得られた唾液腺導管癌遠隔転移の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
1716. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, 当科における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下核出術, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06, [背景と目的]膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドラインでは2cm未満の非機能性膵神経内分泌腫瘍(NET)と浸潤所見がなく主膵管損傷の可能性が低いインスリノーマに対しては腫瘍核出術が推奨術式に含まれる。当科では低悪性度の腫瘍に対して侵襲の大きい膵切除を回避するために腹腔鏡下核出術 (Laparoscopic Enucleation, LE)を積極的に行ってきた。
[方法]2007年6月から2020年9月までに2cm未満、単発の膵神経内分泌腫瘍に対して当科でLEを行った21例の周術期成績、臨床病理学的背景について検討した。
[結果]腫瘍径は中央値0.9 (0.4-1.7)cm,腫瘍の局在は膵頭部10例,体尾部11例であった。組織型は非機能性18例とインスリノーマ 3例で,組織分化度はG1 16例,G2 5例であった。手術時間は中央値 178 (80-370)分、出血量は中央値 16 (0-288)gであった。Grade B/C膵液瘻は 3例(14%), Clavien-Dindo分類 IIIa以上の合併症は3例(14%)であった。再発例は認められなかった。
[結論]2cm未満の非機能性膵神経内分泌腫瘍とインスリノーマに対して、特に膵頭部病変では膵頭十二指腸切除を回避できるLEは手術侵襲が小さく、標準的な膵切除術と同等の安全性を有する可能性がある。.
1717. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, GNAS 遺伝子変異による Hippo 腫瘍抑制経路の活性化は IPMN の分化度維持に関連する, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09.
1718. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 阿部俊也, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下核出術の有用性の検討, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
1719. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, リンパ節転移危険因子に着目した膵神経内分泌腫瘍に対する術式選択, 第9回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.09.
1720. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, リンパ節郭清を必要としない膵頭部神経内分泌腫瘍に対する術式選択, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11.
1721. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, 膵癌遺伝子改変マウスモデル開発から考察するがんゲノム医療の実際, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 2019年に保険適応となった遺伝子パネル検査によって,ドライバー遺伝子を複数もつ消化器癌でも治療標的となりうる遺伝子異常やマイクロサテライト不安定性を網羅的に解析することが可能になった.切除不能とされている局所進行癌や再発病変に対してがん遺伝子プロファイルに基づく推奨治療を行い,切除可能例や根治例が増えることが期待される.
 診断時に局所進行切除不能例が多い難治性消化器癌の代表である膵癌は,KRAS, CDKN2A, SMAD4, TP53の遺伝子異常を有する比較的均一なゲノム異常で起こると考えられている.これらの代表的ドライバー遺伝子は治療標的とすることが難しいため,新たな治療法開発のためには頻度が低い遺伝子異常の機能解析も重要である.
 われわれは簡便な遺伝子機能解析法の開発を目的として,任意に変異遺伝子を組み合わせ,膵臓特異的なゲノム編集によって膵癌が自然発生するCRISPR-Cas9 systemを応用したマウスモデルの作成を行った(Ideno N et al, Lab Invest, 2019).KrasG12D活性化変異とTrp53 エクソン8のノックアウトに加えてクロマチンリモデリング複合体因子であるArid1aのノックアウトを加えると,前癌病変である膵上皮内腫瘍性病変と膵管内乳頭粘液性腫瘍から分化度の異なる膵管癌まで多彩な病理組織像を示し,個体差が認められた.切除組織から抽出したDNAのシークエンスでは標的としたKrasG12D, Trp53, Arid1aの遺伝子変異のみならず,クロマチン制御因子であるMll3, Mll4のframe-shift mutation, indelを認めた.以上からArid1aの膵癌における機能は均一ではなく,腫瘍形成の過程で他の遺伝子異常を生じうることが明らかとなった.
 基礎研究を通じて癌の形質発現はGenotypingのみに規定されないことを経験・理解し,がんゲノム医療で直面する薬剤耐性などの実際的な問題を考察することに役立つと考えられた..
1722. 阿部俊也, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除における下大静脈をメルクマールとした左側からのアプローチによる膵頭部授動, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, 膵頭十二指腸切除(PD)において一般的に膵頭部の授動は右側から十二指腸を授動するKocherの授動が用いられることが多い。
最近当科ではロボット支援下PD(RPD)および腹腔鏡下PD(LPD)において安定した視野展開を行うために、膵頭部の授動を左側からのアプローチにより行っており、その手技を供覧する。
まず、横行血腸間膜を頭側に挙上し、空腸起始部の左側でIMVと空腸の間の腹膜を切開する。そのまま足側に向かって空腸左側剥離すると容易に下大静脈を確認できる。下大静脈前面を右側に剥離を進め、背側では下大静脈を、頭側では左腎静脈の露出を行い、さらに十二指腸背側、膵鉤部を右側腹側に展開しながら腹腔鏡のCaudal viewの特徴を活かして後腹膜から授動を十二指腸下行脚付近まで行い、下大静脈前面にガーゼを挿入しておくと後に右側から膜一枚切開することで膵頭部授動は終了する。
 その後空腸を左側に展開し、Treiz靭帯を確認、これを切開する。前面で空腸間膜を切開し、1st JAを同定、根部まで追求しIDPAの分岐を確認、結紮し血流を遮断、左側からのアプローチを終了する。
当科での腹腔鏡下膵頭十二指腸切除における下大静脈をメルクマールとした左側からのアプローチによる膵頭部授動の手術手技をビデオで供覧する。
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1723. 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院での腹腔動脈起始部狭窄を伴う膵頭十二指腸切除症例の検討, 第48回日本膵切研究会, 2021.08, 【背景】正中弓状靭帯圧迫症候群(MALS)などが原因である腹腔動脈起始部狭窄(CAS)を伴った膵頭十二指腸切除(PD)症例では術後の臓器虚血が問題となることがある。
【症例】
症例は64歳女性、十二指腸乳頭部腺腫に対して腹腔鏡補助下亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を予定とした。術前の造影CTでCAの狭窄を認め、MALSによるCASが疑われた。術中GDAクランプテストにてドップラーでPHAの血流が良好であったためMAL切除は行わず標本を摘出、閉創直前にもCHA、PHAの血流が良好であることを触診にて確認し手術を終了した。術後1日目の血液検査で肝酵素上昇を認め、造影CTでCA血流低下に伴う肝外側区域や胃、残膵の虚血を認め、MALSによる臓器血流障害の悪化が疑われたため、緊急で再手術を行った。術中、CHAの拍動は認めなかったがMAL切開にてCHAの血流を含めた臓器の血流改善を認めた。術後膵液漏を認めたがドレナージにて改善し、術後66日目に退院となった。
【考察】
本症例では、術中CHAの血流は保たれていたが、術後呼吸性変動などによりCASが悪化した可能性が考えられた。本症例を契機に、術前にCASが疑われた症例ではGDAクランプテストの結果に関わらず全例でMAL切除を行い、術当日に血液検査にて肝酵素を含めて評価を行うこととしている。
当院でCASを伴ったその他のPD症例も併せて検討、報告する。
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1724. Yusuke Watanabe, Takao Ohtsuka, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Long-term outcomes after conversion surgery for initially unresectable pancreatic cancer with metastases, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1725. Yusuke Mizuuchi, Kinuko Nagayoshi, Hayato Fujita, Shuntaro Nagai, Kenoki Ohuchida, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Laparoscopic surgery for diverticular colovesical fistula., 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03, Colonic diverticular disease is increased in incidence in Japan due to dietary changes. Colovesical
fistula (CVF) in two-thirds of the patients are associated with diverticular disease. Safety and
feasibility of laparoscopic surgery for CVF due to colonic diverticulosis remains controversial.
The aim of this study was to analyze the clinicopathological outcomes of laparoscopic surgery
(LS) for CVF with diverticulosis. We retrospectively reviewed 12 patients who underwent LS for
CVF in a single center from 2010 to 2019. Diverticulosis was localized in sigmoid colon In 7 of
these patients, and spreads from sigmoid to descending colon in other 4 patients. The other
patients suffered throughout the colon. CVF was preoperatively detected by imaging modality
[CT 8/12 (66.7%), barium enema 3/10 (30.0%) and MRI 5/5 (100%)], indicating that MRI is the
most sensitive modality for CVF detection. All the patients underwent LS, instead 1 open
coversion unable dissection due to severe inflammation. Surgical procedures are as follows; 8
sigmoidectomy, 3 high anterior resection and 1 Hartmann’s operation. Stoma closure after
Hartmann’s operation was also performed by LS. Surgical time was 365 (210-630) minutes and
blood loss volume was 55 (2-636) g. Postoperative adverse events (CD grade>2) were as follows;
2 intraabdominal abscess and 1 vasospastic angina. Morbidity rate and conversion rate was
relatively low. Preoperative urinary stent insertion was performed in 9 patients after general
anesthesia, and cystoscope showed that fistula opening was located near the ureteral orifice in
4 patients. Intraoperative leak test of the urinary bladder (UB) was performed in 11 patients,
and found out that there is no leakage from UB. Intestinal anastomosis was performed double
stapling technique in 11 the patients instead one patients underwent Hartmann’s operation, and
3 patients underwent covering ileostomy. There is no patients who have to perform partial
resection of UB, and performed fistelectomy and simple closure of the UB openings. Histological
findings revealed that all the patients with colovesical fistula were associated with chronic
active inflammatory infiltration and abscess formation was proved by histological exploration in
7 patients (58.3%). However, CVF was histologically proved only in 4 patients (33.3%). These
results suggest that LS for diverticular CVF is both feasible and safe in the setting of
appropriate surgical expertise..
1726. Yu Hisadome, Keizo Kaku, Yusuke Mizuuchi, Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Shuntaro Nagai, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, A case of appendiceal mucinous neoplasm difficult to differentiate from a cystic lesion in a transplanted pancreas, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, Background:
When a cystic lesion occurs near a transplanted pancreas allograft, it may be difficult to make a precise diagnosis due to its anatomical characteristics. Here, we report a case of appendiceal mucinous neoplasm that was difficult to differentiate from a cystic lesion in a transplanted pancreas.
Case:
The case is a 55-year-old man who underwent a simultaneous pancreas-kidney transplant for type 1 diabetes and end-stage renal failure five years ago. His postoperative graft function was good, and he was on an outpatient follow-up regimen. The follow-up abdominal CT scan showed a low-density area, 5 cm in size, on the ventral side of the pancreas allograft in the right iliac fossa, suggesting a cystic lesion in the transplanted pancreas. An abdominal MRI and lower gastrointestinal series revealed the possibility of an appendiceal mucocele, but it was difficult to distinguish between the possibility of a cystic lesion in the transplanted pancreas and an appendiceal mucocele preoperatively. Intraoperative findings showed that the cystic lesion was continuous with the enlarged appendix. We were able to dissect it away from the pancreas allograft without damaging the pancreas. Ileocecal resection and D2 lymph node dissection were also performed. The postoperative pathological diagnosis w
as a low-grade appendiceal mucinous neoplasm (LAMN).
Conclusions:
In this case, an appendiceal mucinous neoplasm adjacent to a transplanted pancreas was difficult to distinguish from a primary pancreatic cystic lesion. Transplanted pancreas allografts are anatomically different from the native pancreas; thus, preoperative diagnosis is more difficult. In a study of cystic lesions in transplanted pancreases, pseudocysts and intraductal papillary mucinous neoplasms were reported to be comparatively common. Transplant pancreatectomy should be considered if the findings suggest malignancy.
There have been no prior reports of appendiceal mucinous neoplasm occurring after pancreas transplantation. A few reports of appendicitis and appendiceal tumors after pancreas transplant suggest that the incidence of appendiceal disease after pancreas transplantation is very low. Preemptive appendectomy at the time of pancreas transplantation is not necessary in all cases..
1727. Yoshihiro Miyasaka, Hiroki Kaida, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Laparoscopic surgery for pancreatic neuroendocrine neoplasms, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, Backgrounds. The recommended threatment for pancreatic neuroendocrine neoplasm (panNEN) is surgical resection regardless of size or function if it is diagnosed. Laparoscopic surgery is often employed for the treatment of panNEN. Several reports documented superiority of laparoscopic surgery for panNEN to open surgery in blood loss, morbidity or hospital stays. Since 1999, we have performed laparoscopic pancreatic resection for panNEN. The aim of this study was to analyze short-term and long-term outcomes of laparoscopic surgery for panNEN.
Methods. Characteristics, perioperative outcomes and follow-up data of patients who underwent laparoscopic pancreatic resection for panNEN until June 2019 were retrospectively reviewed.
Results. Seventy six patients underwent laparoscopic pancreatic resection for panNEN. The male to female ratio was 1:1. The median age of the patients was 55.5. The median size of the tumors was 11mm. The tumors were insulinoma in 14 patients and non-functional in 62 patients. The operative procedures were as follows: distal pancreatectomy in 45 patients, enucleation in 22 patients, pancreatoduodenectomy in 6 patients and middle pancreatectomy in 3 patients. The median operation time was 268.5 min, and the blood loss was 64.5ml. Sixteen patients (21%) had postoperative complications, of which none was graded as Clavien-Dindo IIIb or more. The median hospital stay was 16 days. The median observation period was 30.5 months. While one patient developed liver metastasis 20 months after surgery, the other 75 patients are free of the disease.
Conclusions. Laparoscopic pancreatic resection for panNEN is a feasible procedure for panNEN in the aspects of less invasiveness, safety and curability.
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1728. Yoshihiro Miyasaka, Hiroki Kaida, Masafumi Nakamura, How to evade and handle intraoperative bleeding during laparoscopic distal pancreatectomy, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
1729. Yasuhisa Mori, Takao Ohtsuka, Watanabe Yusuke, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Our treatment strategy for anastomotic stricture of hepaticojejunostomy, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, Anastomotic stricture of hepaticojejunostomy (HJ) is one of the representative long-term complications, and causes recurrent cholangitis, obstructive jaundice, stone formation, or liver abscess. Furthermore, it has been becoming more common due to recent decrease in operative mortality rates in patients with hepato-biliary-pancreatic diseases. Therefore, establishment of less invasive and effective treatments with anastomotic stricture of HJ is needed. Our treatment strategies for anastomotic stricture of HJ are basically performed by balloon assisted endoscopy (BAE) using short type BAE followed by balloon dilatation, stone extraction and biliary stent placement. In case of unsuccessful BAE, percutaneous transhepatic biliary drainage (PTBD) under ultrasonography or CT is placed, and then the balloon dilatation or stone extraction are performed using biliary scope, if necessary.
Medical records of 21 consecutive patients who underwent medical treatments for anastomotic stricture of HJ between January 2015 and November 2019 at Kyushu University Hospital, were retrospectively reviewed. Operative procedures were pancreatoduodenectomy in 8, Roux-en Y HJ in 6 (bile duct injury during laparoscopic cholecystectomy at the previous hospital in 3, congenital biliary dilatation in 2 and chronic pancreatitis in the remaining one), hepatectomy with biliary reconstruction in 5 and total pancreatectomy in 2. Median duration from the operation to the onset was 11 months (3-230 months). Anastomotic stricture of HJ were treated by BAE in 15 (71%), PTBD in 5 (24%), unsuccessful by both procedures in 1 (5%). Median procedural times were 2 (1-25). Post-procedural complications were recurrent cholangitis after PTBD in 2 and pneumonia after BAE in 1.
We herein present the technical procedure and our treatment strategies for anastomotic stricture of HJ.
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1730. Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Congenital biliary dilatation in the era of laparoscopic surgery, focusing on the high incidence of anatomical variations of the right hepatic artery, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06, Background: Surgical management of congenital biliary dilatation (CBD) consists of cyst excision with cholecystectomy followed by biliary reconstruction, requiring advanced laparoscopic skills. We reported acceptable short-term results for 36 patients after laparoscopic surgery for CBD (Surgery Today 2018). Insurance reimbursements have covered laparoscopic surgery for CBD (Lap-CBD) since 2016 in Japan. However, it is difficult to elucidate the biliovascular anatomy during laparoscopic procedures because of the limited visual and haptic perceptions, and laparoscopic surgery for CBD is technically difficult because of the high-level surgical skills needed for intrapancreatic bile duct dissection and hepaticojejunostomy. The present study aimed to evaluate anatomical variations of the right hepatic artery (RHA) in patients with CBD and the appropriate approach in Lap-CBD.
Methods: The medical records of 36 patients who underwent laparoscopic or open surgery for CBD from 1996 to 2018 were retrospectively reviewed. Radiological evaluation of the origin and course of the RHA in these 36 patients were compared with 195 control patients without CBD who underwent laparoscopic cholecystectomy from 2010 to 2018.
Results: The incidence of the RHA crossing anterior to the common hepatic duct (CHD) was significantly higher in patients with CBD than in those without CBD (33% versus 10%, P=0.0001). There was no intraoperative injury of the RHA, irrespective of the course of the RHA. The CHD was divided at the caudal side of the RHA in 11 of 12 patients (92%) with the anterior type of RHA, and in 13 of 24 patients (54%) with the posterior type of RHA (P=0.03).
Conclusions: In conclusion, the incidence of the anterior type of RHA was significantly higher in patients with CBD than in those without CBD. Preoperative simulation of the relationship between the RHA and the dilated bile duct, and preservation of the RHA in each situation are necessary during surgery for CBD in the era of laparoscopic surgery.
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1731. Taiki Moriyama, Kenoki Ohuchida, Koji Shindo, Shuntaro Nagai, Takao Ohtsuka, Eishi Nagai, Shuji Shimizu, Masafumi Nakamura , Feasibility of chemotherapy for advanced gastric cancer with laparoscopic gastrectomy, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1732. Shuntaro Nagai, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuuchi, Hayato Fujita, Kenoki Ouchida, Takao Otsuka, Masafumi Nakamura, Laparoscopic lateral lymph node dissection for pelvic recurrence in rectal cancer, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1733. Shinichiro Ono, Tomohiko Adachi, Takao Otsuka, Kazuyoshi Nishihara, Hiroaki Nagano, Atsushi Nanashima, Masafumi Inomata, Masayuki Furukawa, Hiroyuki Shinchi, Yuichiro Maruyama, Masafumi Nakamura, Susumu Eguchi, Evaluation of perioperative factors of early recurrence after pancreaticoduodenectomy in resectable pancreatic head cancer: a multicenter retrospective study)., 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1734. Noboru Ideno, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Feasibility of minimally invasive pancreatic surgery for intraductal papillary mucinous neoplasms of the pancreas without intraoperative irrigation cytology in the remnant pancreas, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
1735. Naoki Ikenaga, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Anomalous vessels are not contraindication to laparoscopic
pancreatoduodenectomy, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1736. Naoki Ikenaga, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Surgical outcome of pancreatoduodenectomy in the elderly patients, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1737. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Troubleshooting tips for bleeding from the portal venous system during minimally invasive pancreatic resection, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
1738. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, New findings of postoperative acute pancreatitis after distal pancreatectomy, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
1739. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Pancreaticoduodenectomy for the elderly patients with pancreatic cancers, 8th annual meeting of A-PHPBA 2021 , 2021.09.
1740. Masafumi Nakamura , Minimally invasive biliary pancreatic surgery, The 11th Taiwan Laparoscopic HBP Forum, 2021.08.
1741. Masafumi Nakamura, Superiority Of Robotic Pancreaticoduodenectomy, 8th annual meeting of A-PHPBA 2021 , 2021.09.
1742. Masafumi Nakamura, Robotic Pancreatectomy

, ISLS2021, 2021.11.
1743. Masafumi Nakamura, Risk factors and management of hepatic steatosis after pancreatectomy, HBP surgery week 2021, 2021.03.
1744. Masafumi Nakamura, Pros and Cons of Minimally Invasive Pancreatic Surgery, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
1745. Masafumi Nakamura, Open the new era of robotic-assisted pancreatectomy –safe introduction and
future prospects-, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1746. Masafumi Nakamura, MIS for pancretectomy, 8Th IESS & 6Th HPB, 2021.12.
1747. Masafumi Nakamura, Hepatic Steatosis After Pancreatectomy

, IASGO2021 (The 32nd World Congress of International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists), 2021.11.
1748. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Shuntaro Nagai, Takao Ohtsuka, Eishi Nagai, Shuji Shimizu, Masafumi Nakamura, A Single-institution Experience of 23 cases of Laparoscopic remnant total gastrectomy, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1749. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Shuntaro Nagai, Kohei Nakata, Eishi Nagai, Masafumi Nakamura, An analysis of the procedure leading elevated drained amylase in laparoscopic distal gastrectomy

, 第93回日本胃癌学会総会, 2021.03.
1750. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, The knock and pitfall of Laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, <Background>
The difficulty of laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) for pancreatic cancer would be caused by the complexity of the relationships between the root of splenic artery and pancreatic parenchyma, and difficulty in dissecting the dorsal side of the pancreas safely. We focused on the relationships between pancreatic parenchyma and vessels around pancreas and approach to the dorsal side of the pancreas from both superior and inferior side of the pancreas.
<Method>
3D-CT was preoperatively created and the relationships between pancreatic parenchyma and vessels around pancreas was evaluated. If the root of splenic artery (SPA) is buried behind the pancreas, isolating the root of SPA is difficult. In such case, after #8 lymph node dissection, tissues between CHA and pancreas was further dissected toward the root of the CHA to make the wide space. Thereafter, tissue between the root of SPA and pancreas was dissected and the root of SPA would be safely isolated. For the dissection of the dorsal side of the pancreas, after lymph node dissection of the superior side of the pancreas, Gerota’s fascia was identified from the superior side of the pancreas and retroperitoneal tissue behind the fascia was dissected and gauze was placed at the dissected space. Then, transverse mesocolon was flipped to ventral side and retroperitoneum between proximal jejunum and inferior mesenteric vein was incised. The retroperitoneal tissue was bluntly dissected to
prevent the injury of left renal vein (LRV) and the retroperitoneal tissue was dissected along the LRV and accessory left adrenal vein. The gauze would be identified and dissection was continued toward the gauze and finally dissection the dorsal side of the pancreas was safely completed.
<Results>
Of 25 cases of LDP, the open conversion rate in LDP was 8.0% (2 cases). Although the rate of grade B postoperative pancreatic fistula (POPF) was 16% (4 cases), grade C POPF was not identified. The median operative time was 269 min and the median blood loss 142 g. The two-year survival rate was 71.4 %. The in-hospital mortality was not found.
<Conclusion>
Although further examination was needed, considering the short- and long-term results, LDP for pancreatic cancer in our institution seems to safely performed.
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1751. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1752. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Validation of difficulty scoring system for laparoscopic distal pancreatectomy.
, HBP surgery week 2021, 2021.03, <Background>
Laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) is gaining acceptance as a standard approach for removal of various benign and malignant pancreatic diseases. There are several methods of LDP which includes classic LDP with splenectomy for benign diseases, laparoscopic spleen and vessel preserving distal pancreatectomy, and laparoscopic radical pancreatectomy for invasive pancreatic cancers for pancreatic cancer. Several conditions may contribute to the difficulty of LDP based on type of operation, characteristics of the disease, patients’ body habitus and tumor location. We have previously developed a difficulty scoring (DS) system to quantify the degree of difficulty in LDP to aid surgeons who would like to learn or teach this procedure in a stepwise manner.
<Aim>
The aim of this study is to validate the DS system in LDP, proposed by the study group of Japan Society for Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery/ Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association in 2018 (J Hepatobiliary Pancreato Sci 2018; 25, 489-497). Effect of score assessed by DS system on surgical outcomes including conversion rate, operation time and blood loss was validated in both Korean and Japanese cohort.
<Results>
We found significant difference of operation time and conversion rates in both Japanese and Korean cohort. However, the DS was not related with blood loss in both cohorts.
<Conclusion>
We observed associations between the DS system and operative outcomes, to some extent, and the trend seems to be same in both Korean and Japanese. To make the DS system for more useful one, we would like to modify the system in the future.
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1753. Kohei Nakata, Ryota Higuchi, Naoki Ikenaga, Leon Sakuma, Daisuke Ban, Yuichi Nagakawa, Takao Ohtsuka, Horacio J. Asbun, Ugo Boggi, Chung-Ngai Tang, Christopher L. Wolfgang, Hitoe Nishino, Itaru Endo, Akihiko Tsuchida, Masafumi Nakamura , Precision anatomy for Safe Approach to Pancreatoduodenectomy for Minimally Invasive pancreatoduodenectomy, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, ABSTRACT
Background: Minimally invasive pancreatoduodenectomy (MIPD) has recently gained popularity. Several international meetings focusing on the existing literature of MIPD were held; however, the precise surgical anatomy of the pancreas for the safe use of MIPD has not yet been fully discussed. The aim of this study was to carry out a systematic review of available articles and to show the importance of identifying the anatomical variation in pancreatoduodenectomy.
Methods: In this review, we described variations in surgical anatomy related to MIPD. A systematic search of PubMed (MEDLINE) was conducted, and the references identified were hand-searched.
Results: The search strategy yielded 272 articles and 77 articles were included in this systematic review after further refinement of the search. The important anatomy required during MIPD included aberrant right hepatic artery (a-RHA), first jejunal vein, fist jejunal artery and dorsal pancreatic artery. In addition, celiac artery stenosis and circumportal pancreas is also important.
Conclusions: We conclude that only certain variations in surgical anatomy are associated directly with perioperative outcomes; however, and that identification of these particular variations is important for safe performance of MIPD.
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1754. Kohei Nakata, Noboru Ideno, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Early experience with robot-assisted pancreaticoduodenectomy, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06, <Background>The safety and feasibility of robotic surgery for general gastrointestinal surgery has been reported, however, robotic pancreatoduodenectomy (RPD) is still in the introductory period in most centers. We sought to introduce our early experience of RPD with video clips.
<Method>The indication of RPD in our institution is pancreatic head tumor with benign to low malignant tumor and pancreatic cancer inside of the pancreas. Six ports were placed (4 robotic trocars and two 12 mm accessory port). Camera port was placed on the umbilicus, however, if the distance between umbilicus and pancreatic head was within 7cm, it was placed 2-3cm below the umbilicus. Accessory port was applied after checking the range of the movement to prevent the interference of the robotic arm to the accessory port. Robotic system was docked over the head of the patient. Omentum was dissected and transverse mesocolon was mobilized toward inferior side. Right accessory colic vein and right gastroepiploic vein is cut during the procedure for complete mobilization of the transverse mesocolon. After mobilization of the transverse mesocolon, duodenum was cut, regional lymph node dissection and dissection around hepatoduodenal ligament was performed. Thereafter, we procee
d to the right-side approach to expose the tissue between uncinate process and superior mesenteric artery. Small intestine was pulled toward right side and mesentery of jejunum was dissected along the wall of the small intestine. SMV was retracted toward left side of the patients by assistant or 4th robotic arm to expose the 1st jejunal vein. Then, inferior pancreatoduodenal vein branched from 1st JV or SMV would be identified and divided, thereafter, 1st jejunal artery and inferior pancreatoduodenal artery branching from 1st JA was identified. To prevent the bleeding from uncinate process, the fat tissue or nerve plexus were coagulated by the surgeon or 1st assistant. After division of uncinate process from SMA, pancreas was transected, followed by transection of bile duct and small intestine and specimen was removed.
<Results>A total of 18 cases was performed by robot assisted pancreatoduodenectomy. The median operation time was 757 min, console time for resection was 404 min and median blood loss was 315 g. There was no conversion to open procedure nor mortality.
<Conclusion> Although RPD is a technically demanding procedure with time-consuming, the procedure was safely introduced in our institution.
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1755. Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Updates on Clinical Practice Guidelines for Pancreatic Cancer 2019, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, なし.
1756. Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Project study organized by JSHBPS
Definition of the objective threshold of pancreatoduodenectomy with nationwide data systems
, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1757. Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Koji Shindo, Masafumi Nakamura, Surgical procedures for the lesions of esophagogastric junction , KSELS 25th Anniversary KSELS-JSES Joint Symposium, 2021.04.
1758. Kenoki Ohuchida, Koji Shindo, Taiki Moriyama, Chikanori Tsutsumi, Shuntaro Nagai, Takao Ohtsuka, Shuji Shimizu, Masatoshi Eto, Masafumi Nakamura , New method for DT reconstruction using anti-peristaltic gastrojejunostomy with physiological passage, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1759. Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Yu Sato, Yu Hisadome, Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Ayaka Oshiro, Toshiaki Okuma, Masafumi Nakamura, External validation of the Pancreas Donor Risk Index for pancreas transplantation in Japan

, The 2nd Congress of Asian Pancreas and Islet Transplant Association, 2021.03, Purpose
Expanded criteria donors account for a large percentage of pancreas transplants in Japan. However, there are no objective criteria in determining donor indication. In this study, we will externally validate the pancreas donor risk index (PDRI) for pancreas transplantation in Japan and evaluate its effectiveness.
Methods
Data were extracted from national data registry of the Japan Society for Pancreas and Islet Transplantation. Among pancreas transplants from deceased donors performed between 2000 and 2019, 371 cases for which PDRI could be calculated were included in the analysis. The association between PDRI and the pancreas graft survival was examined. The PDRI was divided into four categories by score, and the prognosis of each category was examined. The possibility of the use of PDRI as a prognostic factor for assessing pancreas graft survival was investigated in a multivariate analysis.
Results
The median PDRI was 1.91 (n = 371). The cutoff value of PDRI for predicting graft prognosis calculated from the ROC curve was set at 2.20, and the results were compared and validated in two groups: low-PDRI group (n = 226) and high-PDRI group (n = 145). The 5-year pancreas graft survival rate was significantly higher in the low-PDRI group (85.8%) than in the high-PDRI group (74.9%; p = 0.0094). The PDRI values were classified into four categories (?1.15, 1.16?1.56, 1.57?2.11, 2.12 ?) based on previous studies. The first-year survival rate for each category examined was 93.0%, 88.2%, 80.3%, and 76.5%, respectively. In multivariate analysis, PDRI was an independent prognostic factor related to pancreas graft survival.
Conclusions
The PDRI may be a useful prognostic indicator for pancreas graft prognosis in Japan. Patients with low PDRI values are expected to have a good graft prognosis. A peculiar finding was that even the high PDRI group showed a relatively good prognosis in Japanese individuals.
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1760. Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Hiroshi Noguchi, Masafumi Nakamura , Efficacy of linear stapler with polyglycolic acid felt for preventing graft duodenal perforation after pancreas transplantation, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06, Background: Graft duodenal perforation is a serious complication of pancreas  transplantation and can require prolonged drainage, reoperation or graftectomy. The aim of this study was to evaluate whether using a reinforced linear stapler during bench surgery in pancreas transplantation affects the risk of graft duodenal perforation. Methods: This retrospective study included 47 patients who underwent pancreas transplantation at our institution from 2011 to 2020. A reinforced stapler (Endo GIATM Reinforced Reload; Covidien, Mansfield, MA, USA), which reinforces the staple line with polyglycolic acid felt, was used to dissect the oral and anal ends of the duodenum
during bench surgery in 16 of the 47 cases. A conventional linear stapler was used in the remaining 31 cases. Demographic, perioperative and postoperative parameters were compared between the Reinforced group and Conventional group.
Results: Graft duodenal perforation occurred in six patients (19.4%) in the Conventional group and in none of the patients in the Reinforced group. The mean time to onset of perforation was 19.2 days (8-55 days). The site of perforation was the duodenal stump in five of the six cases and was undetermined in one case. Logistic regression analysis revealed no significant associations between donor- or recipient-related factors and graft duodenal perforation. Among operative factors, use of a reinforced stapler was the
only factor significantly associated with the risk of graft duodenal perforation (odds ratio 0.12).
Conclusions: Using a reinforced stapler during dissection of the duodenum in bench surgery for pancreas transplantation was associated with a lower risk of graft duodenal perforation than use of a conventional stapler.
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1761. Hitomi Mori, Kohei Saeki, Gregory Chang, Jinhui Wang, Xiwei Wu, Pei-Yin Hsu, Noriko Kanaya, George Somlo, Masafumi Nakamura, Andrea Bild, Shiuan Chen, Estrogen-mediated mechanisms in estrogen receptor-positive breast cancer at the single cell level, The 44th San Antonio Breast Cancer Symposium, 2021.12, Background: Estrogen typically promotes the progression of hormone-dependent breast cancer through activation of estrogen receptor (ER)-α encoded by ESR1. While estrogen-induced tumor suppression in ER+ breast cancer has been clinically observed as an unexpected outcome of aromatase inhibitor (AI)-resistance, the molecular mechanisms have not yet been fully defined.

Methods: Characterization of estrogen regulation in the two ER+ breast cancer patient-derived xenograft (PDX) models with opposite responses to estrogen offered us an unprecedented opportunity to assess how 17β-estradiol (E2) modulates ER+ cancer. We succeeded in establishing estrogen-stimulating (SC31) and estrogen-suppressing (GS3) PDX models. In vivo tumor promotion or suppression by estrogen was confirmed through experiments by implanting E2 pellets in mice carrying SC31/GS3, and then single cell analysis was performed using SC31/GS3 tumors. To investigate whether GS3 would change its response to E2, we performed intermittent E2 treatment every 28 days (E2 pellet on/off every 28 days) and whole-genome RNA sequencing using GS3 tumors.

Results: SC31 and GS3 behaved oppositely regarding estrogen-mediated tumor growth. Immunohistochemistry indicated that the number of ERα+ cells and Ki-67+ cells were increased in SC31 and decreased in GS3 after E2 treatment, but progesterone receptor+ cells appeared in both SC31 and GS3 after E2 treatment at the protein level. The E2-induced suppression of GS3 involves ERα, not ERβ, which was wild-type and not amplified. Single cell RNA sequencing analysis of these PDXs had revealed that E2 upregulated the expression of estrogen-regulated genes (e.g., PGR and AREG) in both SC31 and GS3. However, E2 treatment induced cell cycle promotion in SC31, while E2 induced cell cycle arrest in GS3. These gene-expression changes occurred in both ESR1+ cells and ESR1? cells, demonstrating for the first time the influence of estrogen on ESR1? cells in ER+ breast tumors. This result suggests that 100% ER positivity is not essential for endocrine response. E2 also upregulated a
tumor suppressor gene, IL24, only in GS3. More IL24+ cells were ESR1+ and in G1 phase than IL24? cells. Hallmark apoptosis gene sets were upregulated and the hallmark G2M checkpoint gene set was downregulated in IL24+ cells after E2 treatment. After three rounds of intermittent E2 treatment on GS3, an E2 independent growth developed. Approximately 60% of genes in the intermittent E2-treated sample had the same trend as E2-treated samples (mainly ER target genes), in which 40% of the genes behaved similarly to the placebo-treated sample (mainly cell cycle progression genes). Furthermore, lower levels of IL24 were linked to estrogen independence.

Conclusions: Estrogen/ERα signaling increases the expression of estrogen-regulated genes, but it can modulate HR+ tumor growth in different manners. While E2 should activate ERα and regulate ESR1+ cells, our findings regarding ESR1? cells were new and suggested crosstalk between ESR1+ cells and ESR1? cells in both estrogen-stimulating and -suppressing ER+ tumors. Furthermore, our studies demonstrate the potential roles of tumor suppressor gene, IL24 in HR+ cancer. Our findings point to the need to identify biomarkers for patients with estrogen-suppressing tumors who can benefit from E2 treatment after AI resistance; measurements of ER and PR expression are insufficient. Expression of IL24 in AI-resistant tumors may be one such indicator for favorable response to E2 therapy.
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1762. Hiroshi Noguchi, Shinsuke Kubo, Yu Hisadome, Takanori Mei, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura , Evolution of Laparoscopic Donor Nephrectomy at a Single Center Experience with more than 800 Cases , 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1763. Hiroshi Noguchi, Shinsuke Kubo, Yu Hisadome, Takanori Mei, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, Evolution of Laparoscopic Donor Nephrectomy at a Single Center Experience with more than 800 Cases, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
1764. Eishi Nagai, Takaharu Yasui, Masayuki Kojima, Kentaro Motoyama, Koji Shindo, Taiki Moriyama, Kenoki Ouchida, Yuji Nakafusa1, Masafumi Nakamura, , Minimal Invasive Surgery for Advanced Gastric Cancer, IASGO2021 (The 32nd World Congress of International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists), 2021.11.
1765. Atsushi Fujii, Takaaki Masuda, Yoshihiro Matsumoto, Yasuhisa Mori, Hiroki Uchida, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Koshi Mimori, Novel oncogene ArfGAP with SH3 domain, ankyrin repeat and PH domain 2 (ASAP2) promotes tumor growth via EGFR/ERK signaling pathway, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
1766. 林田さゆり, 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 間葉性軟骨肉腫の異時性膵転移に対し2度のロボット支援下膵切除術を施行した一例, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 転移性膵腫瘍は膵悪性腫瘍の約2%を占め、切除例の原発巣は腎癌、大腸癌、悪性黒色腫、次いで約4%が肉腫と報告されている。間葉性軟骨肉腫は軟骨肉腫の3~10% を占める稀な腫瘍であり、間葉性軟骨肉腫の膵転移を切除した報告は本邦で2例しかない。今回我々は、間葉性軟骨肉腫の異時性膵転移に対し2度のロボット支援下膵切除術を施行した症例を経験した。
症例は45歳女性。左鼠径部の違和感を主訴に前医を受診した。CTで左股関節部に7cm大の軟部腫瘍と、膵頭部に2cm大の腫瘍を認め精査加療目的で当院紹介となった。CTガイド下針生検で左股関節部の腫瘍は軟骨肉腫が疑われ、切除により間葉性軟骨肉腫と診断された。膵頭部の腫瘍は、超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診で軟骨肉腫の転移と診断され、原発巣切除から5か月後にロボット支援下膵頭十二指腸切除術を施行した。その後外来で定期検査を行っていたが、膵切除から7か月後にCTで膵尾部に軟骨肉腫の転移を疑う15mm大の円形腫瘤を認めた。他の部位に転移は認めず、初回膵切除から9か月後にロボット支援下脾合併尾側膵切除を施行した。
間葉性軟骨肉腫の異時性膵転移に対し2度の膵切除術を施行した報告はこれまでなく、文献的考察を踏まえ報告する。
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1767. 林早織, 久保真, 森瞳美, 甲斐昌也, 山田舞, 金城和寿, 森崎隆史, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 中村雅史, シングルセルRNA sequencingシークエンシングを用いたHER2陽性乳癌治療抵抗性の網羅的遺伝子解析, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】HER2陽性乳癌は、HER2標的薬としてトラスツズマブをはじめとする抗体薬やラパチニブなどのチロシンキナーゼ阻害薬(TKI) が国外内で保険承認されている。新規TKIのネラチニブは、HER2に加えHER1(EGFR), HER4を不可逆的に阻害する汎HER-TKIであり、今後HER2治療抵抗性乳癌に対して本邦でも使用可能となることが期待されている。本研究では、HER2/EGFR阻害TKIであるラパチニブと汎HER-TKIネラチニブを用いて、HER2陽性乳癌における治療抵抗性および耐性克服のメカニズムとバイオマーカーを探索する。
【方法】HER2陽性ホルモン受容体陰性乳癌細胞株SK-BR-3を用いて、SK-BR-3-naive(BR01)、ラパチニブ耐性株(BR02)、ラパチニブ耐性株へネラチニブ投与(BR03)を作成した。10x Genomicsのchromium systemを用いて、シングルセルRNAシークエンシング解析を行い、発現遺伝子の変動を評価した。
【結果】3サンプルで合計17827細胞の解析を行った。UMAP上で11クラスターに分類され、本来は単一のクローン集団である細胞株においてもheterogeneityの存在が示唆された。BR01がほぼ独立したクラスターとして描出され、BR02とBR03は一部がオーバーラップしていた(Figure)。HERファミリーでは、BR02, BR03でEGFR(HER1)を発現している細胞の割合が増加した。しかし、HER2ダイマー下流のシグナル伝達経路に含まれるPIK3CA, AKT1, MTORはBR03で著明に低下していた。さらにGSEA解析では、BR02で細胞周期の促進やmTORシグナル伝達に含まれる遺伝子セットが、BR03でP53経路や小胞体ストレス応答などアポトーシスに関連する遺伝子セットの発現が増加していた。
【考察】SK-BR-3ではラパチニブ耐性獲得後にネラチニブを投与すると、細胞周期やHER2ダイマー下流シグナル経路の抑制、アポトーシス関連シグナル伝達経路の亢進が見られ、ラパチニブ耐性獲得後のネラチニブの有効性が示唆された。特異的なマーカー遺伝子について解析し報告する。
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1768. 林早織, 久保真, 森寿治, 中村雅史, 乳房構成自動解析ソフト(Volpara Density)を用いた定量的評価・判定の意義, 第32回日本乳癌検診学会, 2022.11.
1769. 林早織, 久保真, 鹿田佐和子, 山田舞, 金城和寿, 高尾由佳, 島崎亜希子, 黒木瑠美, 森崎隆史, 永吉絹子, 水内祐介, 甲斐昌也, 中村雅史, 多遺伝子パネルによる遺伝性腫瘍リスク評価の有用性とサーベイランスの構築, 第58回九州外科学会・第58回九州小児外科学会・第57回九州内分泌外科学会, 2022.02, <背景>日本における遺伝医療は、2018年にオラパリブとそのコンパニオン診断であるBRACAnalysisが承認され、生殖細胞系列の遺伝子変異に応じた医療を提供することが可能となった。欧米では多遺伝子パネル検査が広く用いられているが、本邦では依然普及していない。
<方法・対象・結果>多遺伝子パネルmyRiskを用いて、主要な8つの癌腫(乳癌、卵巣癌、胃癌、大腸癌など)に関連する35遺伝子を同時に解析し、発症リスクを包括的に評価した。2019年6月から2020年3月まで、家族歴や既往歴より遺伝性腫瘍を疑った21例を対象とし、7例に病的変異(BRCA1 5例、MSH6 1例、TP53 1例)を認めた。BRCA1に病的変異を認めた2名にリスク低減卵管卵巣摘出術を実施した。
<結語>多遺伝子を一度に検査することは、時間的・経済的・心理的な負担の軽減につながり、各診療科横断的に遺伝カウンセリングやサーベイランス体制を構築することに取り組んでいる。
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1770. 林早織, 久保真, 鹿田さわこ, 山田舞, 金城和寿, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 森隆史, 永吉絹子, 水内祐介, 甲斐昌也, 中村雅史, HBOC診断によりサーベイランスを開始した直後に卵巣癌を診断された一例, 第28回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2022.06, 【発端者】60代女性。40代で左乳癌発症、60代で膵癌を発症した。 【家族歴】父方の祖母、叔母4人(うち1人は膵癌)、
いとこ、妹に乳癌 【経過】 膵癌に対して術前化学療法(NAC)後、膵頭十二指腸切除術を施行した。研究で膵癌切除標本
をFoundationOne$(D"nCDxに提出し、BRCA1 に病的変異(p.Leu63*) を認め二次的所見が疑われた。既往歴や家族歴から遺伝
性腫瘍を疑い、マルチジーンパネル検査myRiskを実施し、同部位に病的変異を認め、HBOCの診断となりサーベイランスを
開始した。 サーベイランス開始後初回の血液検査にてCA125の著明な上昇が見られ、6か月前のCTでは認められなかった卵
巣腫瘍、腹水貯留が新たに出現した。NAC後、子宮全摘術+両側附属機摘出術+大網切除術+状結腸切除術+虫垂切除術を
施行。術後病理診断は、High-grade serous carcinomaであった。術後化学療法後、現在オラパリブ内服中である。 【考察
】 2020年4月よりHBOC既発症者に対する予防切除術とサーベイランスは保険適応となったが、サーベイランスは効果を実
感しにくく、特に卵巣癌のサーベイランスは困難であり、かろうじて経腟エコーとCA125の測定が推奨されている。今回、
サーベイラス開始直後にCA125高値で卵巣癌を比較的早期に発見できはしたものの、いつ発症するかわからない遺伝性腫瘍
の怖さも体験することとなった。本症例では、HBOCチームの情報共有と連携により、卵巣癌発症後は産婦人科にてスムー
ズに治療へ移行することが可能であった。 【結論】 今回、体細胞系列の遺伝子パネル検査での二次的所見から遺伝学的検
査を経てHBOCの診断を得た症例に対し、サーベイランスで早期に卵巣癌の診断に至ったケースを経験した。予防切除やサ
ーベイランスの困難性と必要性を痛感し、遺伝性腫瘍における各科の連携体制の構築・強化が重要であることを改めて認識
した。.
1771. 林早織, 久保真, 甲斐昌也, 森崎隆史, 森瞳美, 甲斐昌也, 山田舞, 金城和寿, 森崎隆史, 黒木瑠美, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 中村雅史 , RNAシークエンシングによるシングルセル解析を用いたHER2陽性乳癌薬剤耐性機序の網羅的遺伝子解析, 第30回日本乳癌学会学術総会, 2022.06, 【背景】HER2陽性乳癌に対して、HER2標的治療薬としてトラスツズマブをはじめとする抗体薬とチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるラパチニブ が国外内で保険承認されている。HER2/EGFR阻害TKIであるラパチニブに対し新規TKIのネラチニブは、HER2に加えHER1(EGFR), HER4を不可逆的に阻害する汎HER-TKIであり、今後HER2治療抵抗性乳癌に対して本邦でも使用可能となることが期待されている。
【目的・方法】本研究では、ラパチニブとネラチニブを用いて、HER2陽性乳癌における治療抵抗性および耐性克服のメカニズムとバイオマーカーを探索することを目的としたHER2陽性ホルモン受容体陰性乳癌細胞株SK-BR-3を用いて、SK-BR-3-naive(BR01)、ラパチニブ耐性株(BR02)、ラパチニブ耐性株へネラチニブ投与(BR03)を作成した。10x Genomicsのchromium systemを用いて、シングルセルRNAシークエンシング解析を行い、発現遺伝子の変動を評価した。
【結果】doublet細胞を除去し、3サンプルで合計16205細胞 の解析を行った。UMAP上で10 クラスターに分類され、本来は単一のクローン集団である細胞株においてもheterogeneityの存在が示唆された。BR01がほぼ独立したクラスターとして描出され、BR02とBR03は一部がオーバーラップしていた(Figure)。HERファミリーでは、BR02, BR03でEGFR(HER1)を発現している細胞の割合が増加しHER2ダイマー下流のシグナル伝達経路に含まれるPIK3CA, AKT1, MTORの発現はBR03で著明に低下していた。さらにGSEA解析では、BR02で細胞周期の促進やmTORシグナル伝達に含まれる遺伝子セットが、BR03でTP53経路、アポトーシスに関連する遺伝子セットの発現が増加していた。TP53経路の遺伝子セットのうち、5遺伝子(RACK1,STOM,NURP1,GM2A,PTPN14)がoverlap していた。このうち、NURP1はna$(D+Ave の細胞株から耐性株への過程で発現が低下し、ネラチニブ投与したBR03で著明に上昇した。
【考察】pure-HER2タイプであるSK-BR-3ではラパチニブ耐性獲得 後にネラチニブを投与すると、細胞周期やHER2ダイマー下流シグナル経路の抑制、アポトーシス関連シグナル伝達経路の亢進が見られた 。さらに特異的なマーカー遺伝子について解析し報告する。
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1772. 林早織, 久保真, 溝口公久, 高尾由佳, 島崎亜希子, 山田舞, 森崎隆史, 甲斐昌也, 中村雅史 , RNAシークエンシングによるシングルセル解析を用いたHER2陽性乳癌薬剤耐性におけるバイオマーカーの網羅的遺伝子解析
, 第26回日本バイオ治療法学会学術集会, 2022.12, 【背景】HER2陽性乳癌に対しする治療薬としてトラスツズマブなど抗体薬とチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)であるラパチニブ が国外内で保険承認されている。ラパチニブがHER2/EGFR阻害TKIであるに対し、新規TKIのネラチニブは、HER2に加えHER1(EGFR),HER4を不可逆的に阻害する汎HER-TKIであり、今後HER2治療抵抗性乳癌に対して本邦でも使用可能となることが期待されている。
【目的・方法】本研究では、ラパチニブとネラチニブを用いて、HER2陽性乳癌における治療抵抗性および耐性克服のメカニズムとバイオマーカーを探索することを目的とした。HER2陽性ER陰性乳癌細胞株SK-BR-3を用いて、SK-BR-3-naive(BR01)、ラパチニブ耐性株(BR02)、ラパチニブ耐性後ネラチニブ投与株(BR03)を作成した。10x?Genomicsのchromium systemを用いて、シングルセルRNAシークエンシング解析を行い、発現遺伝子の変動を評価した。
【結果】3サンプルで合計16205細胞の解析を行った。UMAP上で10 クラスターに分類された。BR01がほぼ独立したクラスターとして描出され、BR02とBR03は一部がオーバーラップしていた。HERファミリーでは、BR02, BR03でEGFR(HER1)を発現している細胞の割合が増加しHER2ダイマー下流のシグナル伝達経路に含まれるPIK3CA,?AKT1,?MTORの発現はBR03で低下していた。さらにGSEA解析では、BR02で細胞周期の促進やmTORシグナル伝達に含まれる遺伝子セットが、BR03でTP53経路、アポトーシスに関連する遺伝子セットの発現が増加していた。TP53経路の遺伝子セットのうち、RACK1,STOM,NURP1,GM2A,PTPN14がoverlapしていた。
【まとめ】pure-HER2タイプであるSK-BR-3では、ラパチニブ耐性獲得後ネラチニブ投与により、細胞周期やHER2ダイマー下流シグナル経路の抑制、アポトーシス関連シグナル伝達経路の亢進によって抗腫瘍効果を発揮するメカニズムが示唆された。.
1773. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での鏡視下ドナー腎採取術 -用手補助から完全後腹膜鏡下へ
, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02, 【背景】当科では2003年より行っていた用手補助後腹膜鏡下ドナー腎採取術(634例)から2015年に用手補助腹腔鏡下腎採取術(HALDN)に移行したが、二術式の成績はComparableであったことは既に報告した。今回2019年5月に導入した完全後腹膜鏡下腎採取術(PRDN)の成績を比較検討した。【方法】2015年10月から2021年11月に当科で行ったHALDN群213例、PRDN群160例の手術成績と術後レシピエントの腎機能発現、ドナーの入院に関する診療報酬点数を比較した。【結果】PRDN群ではHALDN群と比べてドナーの右腎採取率が高かった(P<.0001)。ドナーの手術時間・出血量に二群間で有意差を認めなかったが、PRDN群では術後合併症の発生率が低かった(P=.0003)。またドナーは術後1日目のCRP、WBCが低く、術後入院日数も短かった(ともにP<.0001)。さらに採取腎の動静脈長も有意に長く(それぞれP=0.003, P<.0001)、レシピエントの腎機能発現や合併症もキ)タタ戎Г覆・辰拭F・〇・離疋福漆芭妬鷭慧誠瑤PRDN群で有意に低い一方で、1日あたりの点数は高かった(ともにP<.0001)。【結論】PRDNはHALDNに比べドナーに対しより安全・低侵襲であり、グラフト血管も長く採取可能でレシピエントへの成績も遜色ないと思われた。さらにPRDNはHALDNと比較し医療費削減とともに医療資源の有効活用にも寄与する可能性が示唆された。ビデオを供覧して手技を解説する。.
1774. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 西田留梨子, 下野信行, 中村雅史, , , , 当科での膵移植後真菌症の検討, 第58回日本移植学会総会, 2022.10.
1775. 目井孝典, 野口浩司, 倉治竜太郎, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 大西秀哉, 中村雅史 , 歯周病病原菌を用いた腸管ディスバイオシスによる移植免疫への影響の解明, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】これまで歯周病は、その原因の一つである歯周病原細菌が直接的または間接的に腸内細菌叢を変化させる (腸管ディスバイオシスを起こさせる) ことで、糖尿病などの代謝性疾患や非アルコール性脂肪性肝炎をはじめとする様々な全身的病態を引き起こすことが報告されてきた。また、腸管ディスバイオシスは、腸内細菌叢の酪酸産生菌の減少を1つの特徴とし、酪酸産生菌と制御性T細胞であるTregが正の相関を示すことから、酪酸産生菌の減少は腸管のTregの減少を誘導する。移植免疫に関しては、拒絶反応が生じるメカニズムの一つとして、口腔の局所慢性炎症である歯周病と腎移植後の拒絶反応との関連性について臨床報告 (review)がなされている。そのメカニズムは未だ不明であるが、上記と同様に腸管ディスバイオシスが惹起され、血中および脾臓のTregの増減に関与している可能性がある。
【目的】 本研究では、人為的な歯周病菌誘導のマウス腸管ディスバイオシスモデル用い、皮膚移植を行い、歯周病菌誘導腸管ディスバイオシスと移植免疫への影響を明らかにすることを目的とする。
【方法】 代表的な歯周病菌であるP.gingivalis菌を週2回6週間経口投与し、腸管ディスバイオシスを惹起したマウス (P.g群)とSodium Carboxymethyl Cellulose (CMC)のみ投与したマウス(control群)に、それぞれ同種皮膚移植を行い、(1)拒絶反応の時期の早遅 (2)血中、脾臓内のTregの発現量の比較 (3)腸間膜リンパ節におけるTregに関与するサイトカインのmRNAの発現をRT-PCRを用いて定量比較 (4)小腸内容物を採取し、16SrRNAを用いて細菌叢解析を行う。
【結果(仮説)】P.g群とcontrol群では、拒絶反応の時期に差を認め、血中および脾臓内のTregが増減している。腸間膜リンパ節では、Tregに関与する炎症性サイトカインのmRNAの発現が増減している。腸内細菌叢解析では、P.g群でP.gが属するBacteroides属の増加とFirmicutes族の減少が見られ、多様性のスコアであるShanon Diversity indexの増減が見られる。
【結語】
歯周病病原菌を用いて腸管ディスバイオシスを惹起したマウスに同種皮膚移植を行うと、腸内細菌叢が変化することで、血中および脾臓内のTregが増減し、拒絶反応の早遅に影響する可能性が考えられた。
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1776. 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腹部手術歴のあるドナーへの完全後腹膜鏡下移植腎採取術の検討, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02, 【背景】当科では2019年5月よりドナー腎採取術に完全後腹膜鏡下腎採取術 (以下PRDN)を導入した。後腹膜アプローチは、後腹膜リンパ節生検などにおいては複数回の腹部手術歴のある患者にも有用であるという報告はあるが、腎移植ドナーに対する報告は未だ少ない。今回、腹部手術歴のあるドナーに対して当科でPRDNを施行した症例に対する検討を行った。
【対象と方法】2019年5月から2021年8月の間に当科でPRDNを施行した症例を、腹部手術歴のある群 (以下手術既往群)とない群 (以下、非既往群)でドナーの手術時間・出血量・術後入院期間及ドナーおよびドナー手術に起因するレシピエントの術後合併症をRetrospectiveに比較検討した。
【結果】対象期間中にPRDNを施行された症例144例で、そのうち手術既往群は52例であった。両群でドナーの年齢・BMIは有意差を認めなかったが、手術既往群で女性の割合が有意に高かった(手術既往群:非既往群=85 % : 63%, p=0.007)。手術成績は (以下、手術既往群:非既往群)、手術時間 (分) 224±55:229±74、出血量 (g) 66±139:56±79、入院期間 (日) 5.0±1.5:4.7±1.4といずれも両群間で有意差を認めなかった。また両群ともドナーに合併症を認めず、ドナーの手術由来のレシピエントの合併症も認めなかった。
【結語】PRDNでは腹部手術既往の腎移植ドナーにおいても有用である可能性が示唆された。文献的考察を加えて報告する。
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1777. 目井孝典, 野口浩司, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における腹部手術歴のあるドナーへの完全後腹膜鏡下移植腎採取術の検討, 第58回九州外科学会・第58回九州小児外科学会・第57回九州内分泌外科学会, 2022.02, 【背景】後腹膜アプローチは、後腹膜リンパ節生検などにおいては複数回の腹部手術歴のある患者にも有用であるという報告はあるが、腎移植ドナーに関する報告は未だ少ない。今回、腹部手術歴のあるドナーに対して後腹膜鏡下腎採取術(PRDN)を施行した症例に対する検討を行った。
【対象と方法】2019年5月から2021年8月の間に当科でPRDNを施行した症例を、腹部手術歴のある群とない群でドナーの手術時間・出血量・術後入院期間、ドナーおよびドナー手術に起因するレシピエントの術後合併症をRetrospectiveに比較検討した。
【結果】手術成績は、手術歴のある群とない群で、手術時間、出血量、入院期間といずれも両群間で有意差を認めなかった。また両群ともドナーに合併症を認めず、ドナーの手術由来のレシピエントの合併症も認めなかった。
【結語】PRDNでは腹部手術既往の腎移植ドナーにおいても有用である可能性が示唆された。その手術法の実際をビデオで紹介供覧する
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1778. 目井孝典, 大西秀哉, 佐藤優, 坂梨渓太, 岩本直也, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 中村雅史 , マウス歯周病モデルによる腸内細菌叢を介した移植免疫への影響の解明(短鎖脂肪酸濃度変化の観点から), 第35回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2022.12, 【背景】これまで歯周病は、その原因の一つである歯周病原細菌が直接的または間接的に腸内細菌叢を変化させる (腸管ディスバイオシスを起こさせる) ことで、様々な全身的患を引き起こすことが報告されてきた。しかし、歯周病による腸管ディスバイオシスの移植免疫に関する影響は不明な点が多い。本研究では、歯周病菌(Porphyromonas gingivalis : Pg)投与によってマウスの腸内細菌叢を変化させ、その後、同種異型皮膚移植を行うことで歯周病菌投与による腸内細菌叢の変化の移植免疫への影響を調べた。移植免疫と癌免疫は臨床においては全く裏返しの治療理論でもあるため、我々の行っている移植免疫の研究が癌免疫治療開発の一助となり得ると考え、今回報告する。
【方法】マウスを、Pg菌を投与する群(Pg群) と投与しないコントロール群の2つに分けた。Pg群は、抗生剤1週間投与した後に6週間Pg菌の投与を行い、コントロール群は、同様に抗生剤を1週間投与した後にPBSを6週間投与した。2つの群は共に、その後同種異形皮膚移植を行った (レシピエントマウスの系統:C57/BL6、ドナーマウスの系統:B6D2F1)。移植をする前に、血中と脾臓の制御性T細胞 (Tregs) /CD4+T細胞の比がフローサイトメトリーで測定し、また、糞便中の腸管代謝物である短鎖脂肪酸をクロマトグラフィーを用いて測定した。その後、2群間で比較した。皮膚移植後にグラフト皮膚の生着日数が2群間で比較された。
【結果】 Pg群はコントロール群と比較し、移植前の血中、脾臓のTregs /CD4+T細胞の割合が有意に増加していた (p = .002、p < .001)。また、同様に短鎖脂肪酸の1つである酢酸およびプロピオン酸の濃度が、Pg群においてコントロール群と比較し優位に上昇していた (p = .040、 p = .005)。さらに、皮膚移植の生着日数も、Pg群の中央値が11日に対して、コントロール群の中央値が7日と優位に生着日数の延長を認めた ( p < .001)。
【考察、結語】歯周病菌投与による腸内細菌叢の変化は、移植免疫に影響を及ぼす可能性がある。また、逆に本結果は歯周病が癌免疫治療にも影響を及ぼすことも示唆しており、本研究成果の精査は新たな癌治療開発の研究にも大きな意義を提供すると考える。
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1779. 木幡亮, 永吉絹子, 松本昂, 山本真大, 山田裕一, 久保山雄介, 山本猛雄, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 永井俊太郎, 小田義直, 中村雅史 , 憩室炎との鑑別に苦慮した腸間膜膿瘍を伴う回腸腸間膜デスモイド腫瘍の1例, 第58回日本腹部救急医学会総会, 2022.03, 症例は53歳女性。発熱・腹痛・下痢を主訴に前医を受診した。憩室炎または回腸の腫瘍性病変に伴う腸間膜膿瘍が疑われ、当科紹介・入院となった。炎症沈静後に精査し手術の方針としていたが、入院4日目に発熱・炎症反応の急性増悪を認め、腹膜炎症状が出現したため、緊急手術を行った。術中所見では、回盲弁から70cm口側の回腸間膜に膿瘍形成を伴う5cm大の腫瘤を認め、腫瘤が腸管に穿通し膿瘍を形成したものと考えられた。メッケル憩室が腸間膜対側に存在していたが、異常所見は認めなかった。腫瘤を含む小腸を切除し再建を行った。病理組織学的検査では繊維芽細胞の腫瘍性増生を認め、腸管への浸潤を認めたことから小腸浸潤を伴う回腸腸間膜デスモイド腫瘍の診断となった。腸間膜膿瘍の原因疾患は憩室炎や憩室穿孔によるものが多く、家族性大腸腺腫症や腹部手術の既往がない場合は腸間膜デスモイド腫瘍の鑑別は非常に難しい。腸間膜デスモイド腫瘍は完全切除が望ましく、腫瘍性病変に対する精査や適切な術式の選択が重要である。.
1780. 木村隆一郎, 井手野昇, 阿部俊也, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 久保真, 中村雅史, 日本人膵癌症例におけるFoundationOne CDxがんゲノムプロファイリング, 第39回日本胆膵病態・生理研究会, 2022.06.
1781. 武田和樹, 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 術前に血管塞栓術を行った多血性膵漿液性嚢胞腫瘍の一例, 第84回日本臨床外科学会総会, 2022.11.
1782. 費双, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 張波, 河田純, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史 , 膵癌浸潤部周辺における癌関連腺房導管異型性の血管新生, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 背景: 膵癌は予後不良な腫瘍であり、5年生存率が11%未満で致命的な癌の1つである。Acinar-to-ductal metaplasia (ADM)は、膵癌の前癌病変の一時的な状態であり、さらに低悪性度の前癌病変になり、膵癌に進展すると言われている。一方で、血管新生は腫瘍進展における重要なイベントであることが知られている。ただし、CA-ADMにおける血管新生機序に関わっているかは不明である。
目的: 膵癌進展過程におけるCA-ADMや同部の血管新生の意義について、その癌微小環境に着目し検討する。
方法: ヒト膵癌切除組織128例を用いて、CD31、Amylase、CK19、CD68、CD163の免疫組織染色を行なった。KPCマウス膵癌切除36例をCD34、AmylaseとCK19の免疫組織染色を行なった。ヒト膵癌切除組織5例の多重免疫組織染色を行い、CD68、CD163とMMP9の発現と分布を検討し、CA-ADMにおける微小血管密度とtumor-associated macrophage(TAM)の関連を評価した。単球細胞株THP-1をM0とM1、M2型の三種のマクロファージに分化誘導し、in vitroでそれぞれのマクロファージの上清添加条件でのtube formation assayを行った。
結果: ヒトCA-ADMの微小血管密度は膵癌に比べ顕著に高かった。また、CA-ADMについて微小血管密度が高いほど予後不良であった。CA-ADMのCD68、CD163とiNOSの発現量は膵癌に比べ顕著に高かった。TAMのM0型はMMP9を分泌することが明らかになった。M0型上清は、最も血管新生を促進した。一方、KPCマウスCA-ADMの微小血管密度はPDACに比べて高かった。ただし、微小血管密度と生存率が関係なかった。
考察: ヒトCA-ADMの微小血管密度は豊富である。TAMはCA-ADMの血管新生に関与している可能性がある。
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1783. 費双, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 張波, 河田純, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, , , , , , 癌局所浸潤部周辺の癌関連腺房導管異型性における血管新生, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】膵癌(PDAC)は予後不良な腫瘍であり、5年生存率が8%未満で致命的な癌の1つである。Acinar-to-ductal metaplasia (ADM)は、膵癌の前癌病変の一時的な状態であり、さらに低悪性度の前癌病変になり、膵癌に進展すると言われている。我々は以前に、cancer-associated ADM(CA-ADM)が線維形成性変化と局所膵実質への癌細胞の浸潤を促進することを明らかにした、さらに、IL12Aが正常な腺房細胞と比較してCA-ADMでより高く発現することも報告している(Kibe et al、Cancer Letter、2019)。一方で、IL12Aは、膵癌の血管新生につながる単球系統細胞を動員することが報告されており、血管新生は腫瘍進展における重要なイベントであることが知られている。ただし、IL12AがCA-ADMにおける血管新生機序に関わっているかは不明である。
【目的】PDAC進展過程におけるCA-ADMや同部の血管新生の意義について、その癌微小環境に着目し検討する。
【方法】ヒト膵癌切除組織131例を用いて、CD31、Amylase、CK19、CD68、CD163、IL12Aの免疫組織染色を行なった。KPC (KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre)マウス膵癌切除36例をCD34、AmylaseとCK19の免疫組織染色を行なった。さらに、ヒト膵癌切除組織5例の多重免疫組織染色を行い、CD68、CD163とMMP9の発現と分布を検討し、CA-ADMにおける微小血管密度とtumor-associated macrophage(TAM)の関連を評価した。また、単球細胞株THP-1をマクロファージ細胞に分化誘導し、Western BlotとRT-PCRでMMP9の発現量を測定した。
【結果】ヒトCA-ADMの微小血管密度はPDACに比べ顕著に高かった。また、CA-ADMについて微小血管密度が高いほど予後不良であった。さらに、CD68とCD163、IL12Aを染色し、M2型を含むTAMとIL12Aの発現を検討した結果、CA-ADMのCD68、CD163とIL12AはPDACに比べ顕著に高かった。多重染色によって、TAMのM2型はMMP9を分泌することが明らかになった。一方、KPCマウスCA-ADMの微小血管密度はPDACに比べて高かった。ただし、微小血管密度と生存率が関係なかった。
【考察】ヒトCA-ADMの微小血管密度は豊富である。TAMはCA-ADMの血管新生に関与している可能性がある。一方、マウスではヒトの結果とは一致しておらず、その原因を明らかにするためには検討が必要である
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1784. 那琳, 大西秀哉, 一宮脩, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 古賀智子, 岩本直也, 今泉晃, 山崎章生, 中村雅史, 低酸素環境で発現が亢進する MAML3 を標的とした形態形成シグナルの包括的制御を視野に入れた胆嚢癌新規治療開発, 第31回日本癌病態治療研究会, 2022.06.
1785. 藤森尚, 大野彰久, 村上正俊, 松本一秀, 寺松克人, 植田圭二郎, 阿部俊也, 仲田興平, 中村雅史, EUS-BD後重症胆汁性腹膜炎の2例とトラブルシューティング, 第58回日本胆道学会学術集会, 2022.10.
1786. 渡邊歓, 水内祐介, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 腹腔鏡下膀胱修復術後に右閉鎖孔ヘルニア嵌頓をきたした 1 例, 第58回九州外科学会・第58回九州小児外科学会・第57回九州内分泌外科学会, 2022.02.
1787. 渡邊歓, 水内祐介, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 小腸に多発する神経内分泌腫瘍の一例, 第119回日本消化器病学会九州支部例会・第113回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2022.06.
1788. 渡邊歓, 永吉絹子, 今村柾樹, 佐田政史, 田村公二, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 大腸全摘後の難治性回腸嚢炎に対して経会陰的鏡視下切除を併用した回腸嚢・肛門切除術が有効であった1例, 第76回手術手技研究会, 2022.05.
1789. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡下結腸切除術における体腔内吻合の導入と今後の課題, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 【はじめに】近年,腹腔鏡下結腸切除術における体腔内吻合(IA)の有用性が報告されるようになり,導入する施設も増えている.当院でも2020年9月にIAを導入し,慎重な症例選択のもと行っている.今回,当院における体腔内吻合手術手技を供覧し,その短期成績を報告する.
【対象と方法】2020年9月にIAを導入し,計18例にIAを施行した.患者背景,腫瘍局在と術式,在院日数,合併症率などを後方視的に検討した.対象群は2016年4月以降の体腔外吻合(EA)例(n=143)とし(除外:DST例,非吻合例,他臓器合併切除例),その短期成績を比較した.IA例では,基本的に機械的と化学的前処置(カナマイシン,メトロニダゾール)を施行.結腸小腸吻合は機能的端々吻合法(FEE)で,結腸結腸はFEEまたはOverlap法で行っている.基本的にPfannenstiel切開創から標本を摘出する.
【結果】IA群18例のうちFEEを12例(右側結腸切除[RC]8例,横行結腸[TC]2例,左側結腸[LC]2例),Overlap法5例(TC3例,LC2例),Delta法を1例(TC)に施行した.IAとEA群で年齢,性別に差はなかった.BMIはIA/EA群24.1/22.2とIA群でやや高く(p=0.06),ASA-PSはIA群でPS1患者が多かった(p<0.01).腫瘍径やpStageに差はなかったが,T因子はIA群でTis/1/2症例が多い傾向にあった(p=0.08).手術時間はIA群で有意に長かった(289.5vs263分,p=0.02)が,出血量,術後在院日数,合併症率には有意差を認めなかった.IA群の2例にSSIを認めたが(11.1%,,縫合不全と蜂窩織炎),EA群(9.8%)と有意差は認めなかった(p=0.69).体腔内吻合時間(追加補強の縫合時間含む)の中央値は43.5(26-60)分であった.間膜処理時間は35.5(14-71)分で,間膜処理からの合計時間がEA群に比べキ)タ「深蟒兒・屬留篦垢陵廾・塙佑┐.一方,RCにおける器械吻合例のみに絞って解析すると(IA群8例,EA群96例),手術時間にも有意差を認めなかった.
【まとめ】IAは導入から間もなく手技がやや煩雑で手術時間が延長するが,その他の短期成績は許容しうる.特に結腸結腸吻合手技の定型化や術者の経験の積み重ねにより,時間短縮は可能と考える.2例にSSIを認めており,さらなる汚染対策が必要である.現時点で,腹腔内脂肪の少ない痩せ型患者におけるIAの利点については議論の余地がある.今後は播種再発のリスクやPfannenstiel切開の恩恵の評価など長期成績・予後を含めた検討が必要である.
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1790. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科の腹腔鏡下結腸切除術における体腔内吻合の導入とSSIの発症リスク, 第35回日本外科感染症学会総会学術集会, 2022.11.
1791. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科における同時性・異時性多発大腸癌に対するCMEを意識した手術戦略と成績, 第77回日本大腸肛門病学会学術集会, 2022.10, 【はじめに】
多発大腸癌に対しては,各々の腫瘍部位に応じてCMEを意識したリンパ節郭清を行う必要がある.右・左側結腸に離れて存在する場合や異時性大腸癌の場合は,温存結腸の血行を考慮して郭清しなければならない.今回当科における多発大腸癌に対するCMEを意識した手術戦略を提示し,手術成績を後方視的に検討する.
【対象と方法】
2012年から2021年に手術を施行した大腸癌症例の中で,同時性・異時性多発癌を対象とした.根治的内視鏡切除を施行した腫瘍は除外した.患者背景,腫瘍局在と術式,術後合併症などを後方視的に検討した.異時癌では初回手術記録を入手し,可能な限り造影CTで血管解剖を把握した.2018年以降はICG蛍光法による腸管血流評価を導入している.
【結果】
58例に異時性・同時性大腸癌に対して手術を施行した.3例のみ開腹手術が行われ,その他は全例腹腔鏡手術で開腹移行例はなかった.同時性多発症例は45例で,13例は吻合部が2か所,30例は1か所,2例は永久人工肛門造設術であった.吻合部が2か所の群はそれ以外と比べて手術時間が長くなる傾向にあった(446.4 vs 355.2分, p=0.11).異時癌13例のうち2例は開腹術後の開腹術,4例は開腹術後の腹腔鏡手術,7例は初回・再手術ともに腹腔鏡手術を施行された.Clavien-Dindo分類III以上の合併症を同時性6例(IIIbイレウス1;IIIa[骨盤死腔炎2;縫合不全2;イレウス1])・異時性2例(IIIb胆嚢穿孔;IIIaイレウス)に認めた.縫合不全症例は共に直腸癌で,ICG血流評価未施行症例であった.4例に再発を認め,肺転移2例,肝転移1例,1例は異時癌症例の播種再発であったが,初回の進行癌の再発と考えられた.不十分な郭清によると思われる局所再発症例はなかった.
【まとめ】
再発例や縫合不全率からみて,当院における多発癌に対する術式選択は妥当と考えられた.縫合不全2例のうち1例は右結腸切除+ISRの症例で血流障害が疑われた.ICG血流評価導入後は縫合不全の発生はなく,異時癌や2か所吻合が必要な手術では必須と考える.腹腔鏡下手術は開腹術後の異時癌に対しても可能と考えるが,1例に術後胆嚢穿孔症例を認めており,適応は慎重に行うべきである..
1792. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 超高齢大腸癌患者に対する腹腔鏡下大腸切除術の検討, 第84回日本臨床外科学会総会, 2022.11, 超高齢者大腸癌に対する腹腔鏡下手術の安全性は明らかでない.今回,80歳以上の高齢者に対する腹腔鏡手術の成績を後方視的に検証した.
2011年から2021年までに手術を行った80歳以上の166例のうち,開腹手術12例を除いた154例を対象とした.Prognostic Nutritional Index, Modified Glasgow Prognostic Score, Controlling Nutritional Statusなどの栄養指標を含めた臨床病理学的因子と合併症率について検討した.
 年齢中央値は84歳(80-95)で男性68例,女性86例.ASA-PSはI:6例,II:119例,III:19例.BMIは21.8(14.8-34),PNIは46.5(24-61.8).腫瘍局在は,右側結腸が79例,左側結腸40例,直腸35例であった. pStage0が3例,I:47例,II:62例,III:33例,IV:9例.手術時間は291.5分(130-725),出血量は35mL(0-2100)であった.開腹移行は他臓器浸潤と腹腔内癒着の2例のみであった.Clavien-Dindo分類(CD)2の合併症を27例(17.5%),CD3以上を16例(10.4%)に認めた.CD4aを1例認めたが手術関連死はなかった.単変量解析で,CD2以上の合併症は手術時間(p<0.01)/出血量(p=0.02)と有意に関連し,栄養指標とは有意な関連はなかった.多変量解析でも手術時間が有意な因子であった(p=0.04).
後方視的検討であり術式選択含めて多くのバイアスは否めないが,高齢者に対する腹腔鏡手術の短期成績は許容できる.しかし手術時間延長や出血量増加は明らかに合併症と関連しており,特に超高齢者では短時間で出血のない手術を心掛けるべきである.
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1793. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 術式別にみた当科の横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術の成績と選択術式の妥当性, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【はじめに】横行結腸癌に対する腹腔鏡下手術は,郭清手技を含めて難易度が高いとされている.郭清範囲やアプローチ方法も腫瘍局在や施設間で異なり,特に横行結腸中央部癌に対して,結腸半側切除(HC)か結腸部分切除(PC)かの選択について明確な基準がない.今回当科で施行した腹腔鏡下手術について,腫瘍局在や術式選択による術後成績への影響を検証した.
【方法】2010年1月から2020年12月まで,当科で腹腔鏡下手術を施行した84例(Stage?-?,他臓器合併/同時切除症例除く)を対象とした.患者背景,腫瘍局在と術式,術後合併症率等を後方視的に検討した.局在は右側(R)/中央(M)/左側(L)群に,術式はHC群(右:RHC/左:LHC),PC群に分類した.
【結果】腫瘍局在はR群40例(48%)/M群17例(20%)/L群27例(32%)で,術式はR群でRHC29例/PC11例,M群でRHC4例/PC12例,L群でRHC1例/PC21例/LHC5例が行われた.HC群とPC群で年齢,性別,BMIに差はなかった.リンパ節転移はR群で13例(33%)に認め2例は回結腸(ICR)と中結腸動脈(MCA)領域に,残り11例はMCA領域のみに,M群では8例(47%)で全てMCA領域に,L群は9例(33%)で7例はMCA領域のみ,2例は左結腸動脈領域のみの転移であった.手術成績をHC(40例)とPC(44例)群で比較すると,手術時間(318vs298分),出血量(69vs54ml)に差はなかった.術後在院日数(12.3vs16.4日,p=0.11)はPC群でやや長い傾向にあった.Clavien-Dindo分類Grade3以上の合併症率には差を認めなかったが,Grade2以上はPC群(18例)で有意に多く(p<
;0.01),そのうち7例がイレウスであった.R群で5例,M群1例,L群4例に再発を認め,L群の1例のみSMA腹側の局所リンパ節再発であったが,高齢のためPC+D2郭清に止めた症例(pT3N2a)であった.
【まとめ】局在別の術式・リンパ節郭清範囲は許容できると考えられた.PC群はやや合併症が多く在院日数が長くなる傾向にあり,高齢者などハイリスク患者への適応は慎重に行う必要がある.今後は長期成績・予後についての検討必要である.
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1794. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, Persistent descending mesocolon併存左側結腸・直腸切除症例の特徴と術中の対策, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, Persistent descending mesocolon (PDM)は胎生期における固定異常の一種である.S状結腸が内側・右側に変位し,小腸間膜や盲腸周囲に広範囲に癒着していることが多く,広範な癒着剥離が必要となることが多い.今回,当科におけるPDM併存症例を検討し,その特徴と手術成績を解析し,腹腔鏡手術の安全性と対策を検証した.
2010年以降に腹腔鏡下左側結腸・直腸切除術を施行した481例を後方視的に検討した.ロボット支援下手術,側方リンパ節郭清例, 開腹手術既往,他臓器合併切除症例などは除外した.PDMを27例に認めた.PDM併存例は非併存例と比較して出血量が多く(p<0.01),手術時間(p=0.01)が延長した.術後在院日数やClavien-Dindo分類III以上の合併症率に差はなかった.結腸間膜短縮により辺縁動脈が下腸間膜動脈に近接する傾向にあり,術中解剖の理解に細心の注意を要した.最近では,可能な血管処理は体腔外で行うようにしている.また直腸後腔の剥離層は通常通り同定が容易で,ここから頭側に剥離層をつなげることも有用である.
PDM併存例に対する腹腔鏡手術は,癒着剥離操作や内側アプローチ剥離層の同定困難などのため出血量が多く手術時間が延長した.しかし術後合併症の発生率は通常と変わらず在院日数の延長もないため,腹腔鏡手術は施行可能と考える.
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1795. 堤親範, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いた胃癌浸潤CD8陽性T細胞のheterogeneityの解明, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 【背景】胃癌は世界で減少傾向であるものの本邦における罹患率・死亡数は依然として高い。近年、免疫チェックポイント阻害剤であるNivolumabは切除不能進行・再発胃癌の3次治療として推奨されており、胃癌における腫瘍免疫微小環境 (TIME) についての報告は増加している。しかし、免疫チェックポイント阻害薬の奏効率は限定的であり、胃癌TIMEに存在する免疫細胞については不明な点が未だに多い。
【対象】当科で胃切除術を施行した13例から採取した腫瘍部12例と正常部10例を対象とした。
【結論】全22症例の統合解析を行った結果、quality check後のCD8陽性T細胞数は11615であり、6の集団に分類された。細胞障害性機能が高い3つの細胞集団を遺伝子発現の特徴からterminal exhausted CD8陽性T細胞、progenitor exhausted CD8陽性T細胞、acute activated CD8陽性T細胞と判断した。これらの3つの細胞集団はすべて、正常部と比較して胃癌で有意に殺細胞性の上昇 (p<0.001)と疲弊化 (p<0.001)の上昇を認めた。また、これらの細胞集団は正常部と比較してG2M期に存在する細胞の割合が増加していた。さらに、疑似時間軸でterminal exhausted CD8陽性T細胞とprogenitor exhausted CD8陽性T細胞はacute activated CD8陽性T細胞とは異なる分化の軌跡をたどる可能性が示唆された。
【結論】胃癌ではterminal exhausted CD8陽性T細胞とprogenitor exhausted CD8陽性T細胞が抗腫瘍免疫において重要な役割を果たしており、CD8陽性T細胞の中でもこの2つの細胞集団を標的とした免疫療法が有用である可能性が示唆された。.
1796. 堤親範, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 久野恭子, 大坪慶志輝, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いたpor2胃癌cancer-associated fibroblastが形成する免疫抑制環境の解明, 第31回日本癌病態治療研究会, 2022.06, 【背景】胃癌において、非充実型低分化型腺癌 (por2)は他のサブタイプより予後不良であり、一般的に豊富な繊維化組織を伴うことが多い。近年、膵癌や大腸癌でcancer-associated fibroblast (CAF)のheterogeneityがシングルセルRNAシーケシング (scRNA-seq)によって解明されているが、por2胃癌微小環境におけるCAFをscRNA-seqを用いて解明した報告はない。
【対象・方法】当科で胃切除術を施行した胃癌患者13例から採取した腫瘍部12例と正常部10例を対象とし、scRNA-seqを用いてpor2胃癌CAFが形成する免疫抑制環境について評価した。
【結論】全22症例の統合解析を行った結果、quality check後のCAF細胞数は2383であり、遺伝子発現の特徴からinflammatory CAF (iCAF)とmyoblastic CAF (myCAF)の2群に分類した。iCAFはmyCAFと比較して、免疫抑制機能関連遺伝子の発現が高値であり、Gene Set Enrichment Analysisではケモカイン産生や血管新生の遺伝子セット発現が有意に高値であった。por2胃癌のiCAFは、non-por2胃癌iCAFと比較して腫瘍促進やEMTに関連する遺伝子発現が有意に高値であった。一方、por2胃癌におけるTregの免疫抑制関連遺伝子の発現はnon-por2胃癌Tregと比較して有意に低かった。また、por2胃癌では細胞障害性T細胞の細胞障害性機能関連遺伝子の発現がnon-por2胃癌と比較して有意に低く、細胞障害性T細胞の割合もpor2胃癌で低かった (28.6 % vs. 35.6 %)。
【結論】por2胃癌の免疫抑制環境の形成にiCAFが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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1797. 堤親範, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 久野恭子, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , Single cell RNA sequenceを用いたpor2胃癌におけるcancer associated fibroblastのheterogeneityの解明, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03, 【Background】
Gastric poorly differentiated adenocarcinoma has a poorer prognosis than other types of gastric cancer (GC), and non-solid type poorly differentiated adenocarcinoma (por2) generally has abundant tumor stroma. Among these various components in the tumor stroma, cancer-associated fibroblasts (CAFs) have been suggested to play a key role in tumor development. However, the role of CAFs in the tumor immune microenvironment (TIME) has rarely been reported in GC. Furthermore, to the best of our knowledge, no study has evaluated the heterogeneity of CAFs in GC. To reveal the heterogeneity of CAFs and TIME in GC, we focused on CAFs in por2 GC using single-cell RNA sequence (scRNA-seq).
【Method】
We performed scRNA-seq analysis on 125898 cells from 12 tumors (including eight por2 GC) and ten non-tumor samples from patients who underwent gastrectomy.
【Result】
Fibroblast cluster (n=2383) was extracted and reclassified into five clusters with different functions. In the ACTA2-negative CAF cluster, por2 GCs were significantly more capable of cancer promotion (p=0.017) and epithelial-mesenchymal transition (p<0.001) compared with non-por2 GCs. Additionally, in cytotoxic CD8 T cells, por2 GCs were significantly less cytotoxic than non-por2 GCs (p <0.001). Furthermore, the ratio of regulatory T cell counts/ cytotoxic CD8 T cell counts was significantly higher in por2 GCs. (p =0.011).
【Conclusion】
In the present study, we revealed CAFs heterogeneity in GC. Furthermore, we suggest that por2 CAFs may play an essential role in the formation of tumor-promoting TIME.
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1798. 堤親範, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 久野恭子, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, scRNA-seqを用いた胃癌cancer-associated fibroblastのheterogeneityの解明, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【背景】近年、免疫チェックポイント阻害剤であるNivolumabは切除不能進行・再発胃癌に対して標準治療になったが、その奏効率は限定的であり、胃癌免疫微小環境 (TME)の解明は早急に解決すべき課題である。
【対象】当科で胃切除術を施行した胃癌患者13例から採取した腫瘍部12例と正常部10例を対象とし、シングルセルRNAシーケシング (scRNA-seq)を用いて、cancer-associated fibroblast (CAF)のheterogeneityを評価した。
【結論】全22症例の統合解析を行った結果、quality check後のCAF細胞数は2383であり、4の集団に分類された (Fig.1)。4つの細胞集団を遺伝子発現の特徴からinflammatory CAF (iCAF)とmyoblastic CAF (myCAF)の2群に分類した。antigen-presenting CAFはクラスターを形成せず、iCAFとmyCAFクラスターの中に存在していた。機能関連遺伝子の発現を評価したところ、iCAFであるF0クラスターで免疫抑制機能関連遺伝子の発現が最も高値であった。Gene Set Enrichment AnalysisではiCAFはmyCAFと比較して、ケモカイン産生 (FDRq<0.01)や血管新生 (FDRq=0.02)の遺伝子セット発現が有意に高値であった (Fig.2)。
【結論】胃癌CAFにおけるheterogeneityを明らかにし、iCAFは胃癌TMEにおいて免疫抑制環境の形成に関与している可能性が示唆された。

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1799. 堤親範, 大内田研宙, 中村祥一, 奥田翔, 久野恭子, 大坪慶志輝, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , , scRNA-seqを用いたEBV関連胃癌におけるCD8陽性T細胞に着目した腫瘍微小環境の解明, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景・目的】Epstein?Barr virus(EBV)関連胃癌は胃癌全体の10%を占め、通常型胃癌よりも比較的予後は良好である。また、通常型胃癌と比較して、腫瘍浸潤リンパ球が多く、その中でもCD8陽性細胞の割合が高いことが報告されている。しかし、EBV関連胃癌の腫瘍微小環境(TME)に存在する免疫細胞については不明な点が未だに多い。近年、1細胞ごとの網羅的遺伝子発現解析を行うシングルセルRNAシーケシング(scRNA-seq)によるTME 内の解明が進んできており、今回我々はEBV関連胃癌におけるTME内のCD8陽性T細胞に着目し、その機能や細胞構成についてscRNA-seqを用いた検討を行った。
【対象】当科で胃切除術を施行したEBV関連胃癌2例と通常型胃癌4例から採取した腫瘍部6例と正常部3例を対象とした。
【結論】全9症例の統合解析を行った結果、quality check後の細胞数は58234であり、10の集団に分類された。さらに、CD8陽性T細胞の集団(n=6375)を抽出し、再解析すると、7の集団に再分類された。細胞集団の機能(未熟性、殺細胞性、疲弊化)をEBV関連胃癌と通常型胃癌で比較検討すると、EBV関連胃癌におけるエフェクターCD8陽性T細胞で有意な殺細胞性(p<0.001)と疲弊化(p<0.001)の上昇を認めた。また、EBV関連胃癌における疲弊化CD8陽性細胞で有意な未熟性の上昇(p=0.022)と疲弊化の低下(p=0.003)を認めた。
【結論】EBV関連胃癌におけるCD8陽性T細胞で、殺細胞性が上昇する集団や疲弊化の低下と未熟性の上昇を認める集団が存在し、これが予後に関わる一つの要因である可能性が示唆された。
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1800. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 坂梨渓太, 森崎晋史, 岩本直也, 那琳, 佐藤優, 益田昌吾, 今泉晃, 中村雅史 , C4orf47は膵癌において低酸素環境での休眠に関与する, 第35回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2022.12, 【背景】
我々は膵癌微小環境である低酸素環境で発現が亢進する分子を網羅的に同定し、膵癌の病態解析と治療法開発を行っている。今回我々は膵癌で低酸素環境下に発現の亢進する遺伝子として中心体関連蛋白との関連が報告されているChromosome 4 open reading frame 47(C4orf47)を同定した。

【目的】
膵癌における新規遺伝子C4orf47の生物学的意義を解析し、膵癌治療開発のための膵癌病態解析を行う。

【材料と方法】
1) C4orf47がHIF-1αのdirect target geneであるかを検証するため、
C4orf47 promotor領域でhypoxia responsive elementを同定してデュアルルシフェラーゼアッセイを行った。2)遺伝子抑制はsi-RNA導入で行った。3)増殖はMTT法で、遊走・浸潤はマトリゲル浸潤試験で評価した。3)細胞周期解析はFACSで、蛋白発現はwestern blot法、免疫染色法で行った。4)微小管の脱重合を阻害することが作用機序であるPTXを用いて抗癌剤感受性を評価した。5)THE HUMAN PROTEIN ATLASを用いてC4orf47発現と全生存との相関を解析した。6)低酸素環境は1%酸素環境とした。

【結果】
1)C4orf47は低酸素環境で発現が亢進した。2)デュアルルシフェラーゼアッセイにより、HIF-1?がdirectにC4orf47発現に関与することが示唆された。3)C4orf47の抑制により膵癌細胞株の増殖能は有意に亢進し、遊走能、浸潤能は有意に低下し、細胞周期解析ではG0/G1期の低下が認められた。4)C4orf47の抑制によりc-Myc、ki67、pERKの発現が上昇した。さらにE-cadherin の発現上昇、Vimentin、snail、slugの発現低下を認めた。5)C4orf47の抑制により細胞周期抑制因子であるFbxw-7、P27、p57の発現低下、細胞周期の促進因子c-myc、cyclinD1、cyclinCの発現亢進、及びCD44の発現低下を認めた。6)C4orf47抑制によるPTXの薬剤感受性は正常酸素環境では変化認めなかったが、低酸素環境下では薬剤感受性の亢進を認めた。7) Stage?に限局した場合、C4orf47高発現群が有意に予後良好であった。

【考察】
(1)膵癌においてC4orf47は、HIF-1?のdirect target geneとして低酸素環境で発現亢進した。(2)C4orf47は細胞周期の抑制因子Fbxw-7、P27、p57の発現亢進、細胞周期の促進因子c-myc、cyclinD1、cyclinCの発現低下を介してG0/G1アレストを誘導することで細胞増殖を抑制した。(3)C4orf47はEMT転換、およびCD44発現亢進により細胞可塑性を誘導し浸潤能を亢進した。これら結果より、(4)C4orf47が低酸素環境で膵癌における休眠に関与すると考えた。さらに、(5)C4orf47発現の予後良好バイオマーカーとしての可能性も見出した。

【結語】
本成果は、難治性膵がんの癌病態の解明や新規治療法の開発に寄与することが期待される。
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1801. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 岩本直也, 古賀智子, 川元真, 中村雅史, 新規膵癌治療法開発のための膵癌における C4orf47 の生物学的意義の解析, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1802. 張波, 大内田研宙, 新川智彦, 持田郁己, 阿部俊也, 井手野昇, 進藤幸治, 池永 直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, 低グルコース腫瘍微小環境が抗腫瘍免疫に与える影響の検討, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 日本における膵癌の約95%が腺がんである。その5年生存率は男性8.9%、女性8.1%、従来療法の治療効果は十分ではない。近年、免疫チェックポイントインヒビターは様々な癌種に対して治療効果を示しているが、膵癌に対しては効果的ではない。膵癌は免疫学的に「コールド」腫瘍微小環境(TME)を示し、CD8+ T細胞の低浸潤とGranzyme-BやIFN-γなどの低発現、骨髄由来細胞の高浸潤を特徴とする。
栄養競争は「コールド」TMEの原因の一つとして考えられている。グルコース代謝は免疫細胞において重要で、その生存と機能を制御している。KRAS変異(膵癌は95%以上)によって癌細胞は解糖系を亢進させ、TME中のグルコースを消耗する。同時に、微小環境中のPD-L1とPD-1の結合で癌細胞の解糖系を亢進し、結果として、TME中の乳酸濃度が上昇し、免疫抑制性のTMEの原因になる可能性が示唆されている。樹状細胞(DC)は抗原提示細胞として、T細胞の活性化に重要な役割を果たしているが、その成熟には急速な解糖系の亢進が必要でさらにその機能維持にもその解糖状態を保つ必要がある。T細胞はその活性化と抗腫瘍作用において糖代謝に依存している。
膵癌におけるコールド微小環境の形成に、微小環境中のグルコース代謝の異常がどのように影響するかは明らかになっていない。
【目的】腫瘍微小環境におけるグルコース代謝が抗腫瘍免疫に与える影響を検討する。
【方法】KPC(KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre)マウス由来の癌細胞から各グルコース消耗率(高グルコース代謝、Control、低グルコース代謝)の細胞株を樹立し、B6マウス(C57BL/6)に同所と皮下に移植しすることで低グルコースTMEモデル、Control TMEモデル、高グルコースTMEモデルを樹立して、Flow cytometryとIHCにて免疫微小環境の変動を検討した。また、オルガノイドを用いた癌細胞とDCの 3D共培養実験でCD80、CD86、MHC I、MHC IIの発現及び細胞数を検討した。
【結果】低グルコースTMEの移植モデルはControlより低CD4+T細胞、低CD8+T細胞、低DCの浸潤が減少していた。3D共培養実験では低グルコースTMEのモデルはControlよりDCの細胞数が減少し、低グルコースTMEの中ではDCの生存が抑制されることが示唆された。また、CD86、MHC I、MHC II発現が低下していた。
【考察と結論】今後、さらなる検討が必要であるが、膵癌微小環境中のグルコース代謝を選択的に制御することで抗腫瘍免疫を増強できる可能性があると考えられる。.
1803. 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下膵頭十二指腸切除術の導入および定型化, 第14回膵臓内視鏡外科研究会, 2022.11, <背景>
当科では2018年に倫理委員会承認のもとロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を開始、手技を変遷させてきた。現在は導入初期と比べ切除、再建ともに大きく手技が変化してきた。当科におけるRPDの手技に関してビデオを供覧しながら報告する。
<方法と症例>
導入初期は膵頭部授動に関してはKocherの授動を、また、再建は膵空腸吻合を行ってきたが、現在は膵頭部授動は左側からの授動、また、再建は胃膵吻合を行っている。
はじめに横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸を扇側に展開、1st JAを確認する。1st JAの背側にあるTreitz靭帯を前方から可能な限り切離する。Treitz靭帯は十二指腸から空腸起始部かけて広範に付着しているため、前方からのみ切離することは難しい。空腸起始部を右側に展開、十二指腸に付着しているTreitz靭帯を背側から確認、これを切離する。Treitz靭帯の完全切離により十二指腸の可動性が向上、これを腹側に挙上させる。下大静脈を確認、下大静脈前面に沿って剥離を行うと容易に左側から膵頭部の授動を完遂することができる。
<結果>
これまでに47例のRPDを試行した(pure 43例、Hybrid 4例)。Pure robot症例に関して1-30例目を前期、31例目移行の症例を後期と定義したところ、出血量に関しては後期で有意に短縮していた (771 min vs 587 min, p = 0.004)。出血量に関しては前期、後期とも有意差は認めなかった (252g vs 200g, p = 0.3973)。

<結語>
症例の蓄積に伴い手技を変化させ現在の手技で定型化としている。しかし、今後さらに経験を蓄積するに伴い、さらに手技を改善させ、安全なRPDが一般化される様に検討を行っていきたい。
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1804. 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術における展開の工夫- Treitz靭帯を意識した左側からの膵頭部授動-, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, <背景>
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は腹腔鏡に比べて再建で有用でないかと考えられていたが尾側膵切除術(RDP)は腹腔鏡と比べて、その有用性に関して懐疑的な意見も聞かれていた。当科では2016年よりRPDを臨床試験下に導入を開始し、2020年4月の保険収載後にRDPの導入を開始した。今回当科におけるRDPの導入とともに腹腔鏡との違い、その有用性に関してビデオを供覧する。
<方法と症例>
当科ではこれまでに38例のロボット支援下膵切除術(膵頭十二指腸切除術;26例、尾側膵切除術;12例)行っている。
RPD導入後の鏡視下膵切除術の内訳は2020年がLDP X例、RDP Y例、2021年がLDPX例、RDP Y例であった。
アプローチ方法に関しては膵上縁から主に剥離を行うSuperior approachを腹腔鏡尾側膵切除術で採用していたが、Robot支援下尾側膵切除術(RDP)の導入に伴い、RDPでも同様のアプローチを採用している。大網を十分に開放後膵上縁操作に移る。総肝動脈(CHA)を確保、taping、そのまま左胃動脈の左側を剥離、左胃膵ヒダを切離する。左胃膵ヒダの背側を十分に剥離、良性疾患では膵後筋膜の背側を、悪性疾患では副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離、ガーゼを挿入する。腹腔鏡では可及的に剥離を行っていたが、腹腔鏡よりも可動域制限のないrobotでは、ほぼ膵下縁付近まで剥離を行うことが可能である。その後、膵下縁に沿って切開を行い、標本を摘出する。
<結語>
これまでに12例のRDPを施行した。平均手術時間はX分、出血量中央値はYmlであった。RDP導入後のRDPとLDPの比率を鑑みると今後RDPが主体となる可能性が高い。
RDPは比較的導入も平易でありRPDへ向けた準備段階となり、またLDPなしでも行っていく時代が来る可能性があると考える。
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1805. 仲田興平, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術における手技の変遷―左側からの膵頭部授動およびSMAアプローチ―
, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, <はじめに>
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は保険収載後2年が経過したばかりであり、各施設導入期の最中と思われる。今回、当科におけるRPD導入後の手技の変遷および手術成績の推移を報告する。
<方法>
2018年から2022年3月までに施行したRPD43例を4期に分け、手術時間、出血量の推移を検討した。手術手技に関しては導入当初は全て患者右側からのアプローチを行なっていたが現在は左右双方から行っている。
・膵頭部背側授動;いわゆる患者右側からの<kocher>の授動は用いていない。空腸とIMV間の腹膜を剥離、空腸左側の剥離により下大静脈を同定、下大静脈前面を露出させる。その後頭側に向かって剥離、左腎静脈を確認、十二指腸右側まで膵頭部背側を剥離する。
・SMAアプローチ;空腸を扇型に展開、空腸間膜を切開し、1stJAを同定する。1stJA前面に沿って小腸間膜を中枢側に向かって剥離、共通幹から分岐するIPDAを同定、これをクリップし、膵頭部の血流遮断を行っておく。症例が膵癌の場合には1stJAも切離しておく。その後は右側からのアプローチで右側からのアプローチでIPDV、IPDAの処理を行う。膵を切離後、SMV右側を剥離、膵上縁でPSPDVを確認、標本を摘出する。
<結果>
1-10例目、11-20例目、21-30例目までの手術時間および出血量中央値はそれぞれ、776分(689-846分)、746分(665-881分)、784分(542-998分)であり、出血量中央値は354g(80-1550g)、294g(124-1950g)、290g(17-1330g)であった。一方31-43例目の手術時間中央値、出血量中央値は667分(570-855分)、169g(50-612g)であった。これまでに周術期死亡は認めていない
<結語>
適応拡大にともない一時期手術時間の延長をみとめたが、症例経験の蓄積、手技の定型化に伴い手術時間の短縮、出血量の減少を認めていた。今後もRPDが広く安全に普及するためにも手技を改善しながらさらなる定型化を進めていきたい。
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1806. 仲田興平, 阿部俊也, 長尾吉泰, 赤星朋彦, 大塚隆生, 永川裕一, 中村慶春, 三澤健之, 中村雅史, 内視鏡外科診療ガイドラインの作成に向けて—膵、脾疾患—, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 2022年内視鏡外科ガイドラインの発刊にむけて膵、脾部門の草案を報告する
今回膵部門は2つのCQ案、脾部門は1つのCQ案を作成した
-膵部門-
CQ1 膵頭部腫瘍に対して低侵襲膵頭十二指腸切除術(MIPD)は推奨できるか?
MIPDは開腹PDに比べて、輸血率が低下し、術後在院日数を改善させる可能性があるなどの報告があり浸潤性膵管癌を含めた膵頭部腫瘍に対してMIDPを弱く推奨する。
CQ 尾側膵腫瘍に対して低侵襲尾側膵切除術(MIDP)は推奨できるか?
MIDPは開腹DPに比べて脾温存率が上昇、輸血率が低下し、術後在院日数を短縮させる可能性がある。また術後合併症も低下する可能性があるとかんがえられる。以上より浸潤性膵管癌を含めた尾側膵腫瘍に対してMIDPを弱く推奨する。
―脾部門―
CQ1 脾疾患に対して低侵襲脾臓摘出術(MISp)は推奨できるか?
MISpは開腹Splenectomyに比べて手術時間が長くなる一方で、出血量が少なく、術後在院日数は短く、術後疼痛および合併症が少ないと考えられる。巨脾症例に関しては、HALS-LSを選択することで低侵襲手術が施行可能と考えられる。手技として腹腔鏡下脾臓摘出術は確立された術式であり、推奨される。
現在上記案での発刊を目指しているが今後、公聴会、パブリックコメントなどの経過を踏まえて最終案の作成を行う予定である。
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1807. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵癌に対するロボット膵切除術, 第21回福岡内視鏡外科研究会, 2022.02.
1808. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除における左側からの膵頭部授動およびリンパ節郭清, 第14回日本ロボット外科学会学術集会, 2022.02, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は2020年に本邦では導入されたばかりであり、現在各施設で定型化を模索中であると思われる。当科では膵頭部授動およびSMAへのアプローチを左側から行なっているのでその手技をビデオで供覧する。
当科における膵頭部授動および、SMAアプローチは以下の手順で進めている

1. 胃結腸間膜を解放し、腫瘍の局在、播種の有無を確認する
2. 横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸起始部から助手が小腸を扇状に展開する
3. 小腸間膜を切開し、第一空腸動脈(1st JA)を確認、根部に向かって腸間膜を剥離
4. 1st JAを根部まで露出させたのちに、トライツ靭帯を切離する
5. 空腸を右側に牽引し、左側縁を切開、下大静脈を露出させる
6. 下大静脈前面に沿って膵後面を剥離、十二指腸右側縁に到達、ガーゼを挿入
7. 横行結腸間膜を足側に牽引、展開する、十二指腸右縁の膜を切開するだけで十二指腸の授動は完了する。
8. 膵上縁、肝十二指腸間膜操作終了後、膵鉤部操作へ移る
9. ロボットアームもしくは助手の鉗子で門脈を左側に牽引、上腸間膜動脈右側を露出させながら頭側に向かって切離を行い、標本を摘出する

本手順により、現時点で安全に定型化が進められていると思われるが、今後も症例を重ねながら改善点を探索しながらさらなる定型化を進めていくつもりである
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1809. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌に対するロボット支援下膵切除術の導入までの道のりとその評価, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, <目的>
ロボット支援下膵切除術(RP)は保険収載後いまだ2年が経過しておらず、多くの施設が導入初期の段階であり良性~低悪性度腫瘍が適応とされるべきである。膵癌に関してはIPMC,non invasive症例は導入初期から適応とされている施設もあるが、浸潤性膵管癌(IDC)は随伴性膵炎を伴い、難易度が高く、その適用は慎重に開始すべきである。当科では2018年7月よりロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を臨床試験下に開始し、2020年8月からロボット支援下尾側膵切除(RDP)を導入、膵癌に対しては2021年からRDP,RPD共に開始している。今回当科での膵癌に対するRPD,RDP導入までの道のりおよびその成績を報告する。
<方法>
2018年7月から2021年11月の間に当科で行ったロボット支援下手術51例(RPD33例、RDP 19例)を対象とした。膵癌に関しては術前画像で門脈へ直接接していない症例や多臓器浸潤を認めないものはRDP,RPDが可能かを症例個々で検討している。
<結果>
51例中膵癌症例はRPD15例(inv-PDAC;4例)、RDP4例(同;4例)であった。術前診断がIDCである症例に対してはRPDが導入後2年8ヶ月後(20例目)に、RDPは導入後5ヶ月後(6例目)に開始された。なお、いずれも術前診断がT3N0M0 stage IIAの症例であった。膵癌症例は全例R0切除であり、周術期死亡は認めていない。
手術時間および、出血量をIDC群とその他の症例群で比較したところRPDでは(820min; 683min-863min)vs (739min;522min-996min)、(185g;37-450g)vs (265g;17g-1950g)であり、RDPでは(444min; 338min-467min)vs (413min;232min-683min)、(112g;0-344g)vs (258g;0g-1070g)であり手術時間、出血量ともに両群間で有意差は認めなかった。長期成績に関しては観察期間範囲(2-24ヶ月)において全例無再発生存中である。
<結語>
膵癌へのロボット支援下手術はチームとして2年以上が経過したのちに導入を行っている。短期的、長期的経過からみても安全に導入ができていると考えられる。
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1810. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 鏡視下膵頭十二指腸切除術における左側からの膵頭部授動およびSMAアプローチ, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, <はじめに>
鏡視下膵頭十二指腸切除術(MIPD)においてSMAへのアプローチに関して複数の報告がある。昨年本邦で行われた”安全な肝胆膵MISのためのPrecision Anatomyに関するコンセンサスミーティング”でも右側からのアプローチは知っておくべきであるが、様々なアプローチを取り入れるべきであるというコンセンサスであった。当科では膵頭部左側から膵頭部背側を授動、SMAへのアプローチを行う独自のアプローチを用いており、ビデオを供覧しながらその手技を紹介する。
<手術手技>
・膵頭部背側授動;いわゆる患者右側からの<kocher>の授動は用いていない。横行結腸間膜を頭側に翻転し空腸起始部を確認する。空腸とIMV間の腹膜を剥離、空腸左側の剥離により下大静脈を同定、下大静脈前面を露出させる。その後頭側に向かって剥離、左腎静脈を確認、十二指腸右側まで膵頭部背側を剥離する。
・SMAアプローチ;空腸を扇型に展開、空腸間膜を切開し、1stJAを同定する。1stJA前面に沿って小腸間膜を中枢側に向かって剥離、共通幹から分岐するIPDAを同定、これをクリップし、膵頭部の血流遮断を行っておく。症例が膵癌の場合には1stJAも切離しておく。その後は右側からのアプローチで右側からのアプローチでIPDV、IPDAの処理を行う。膵を切離後、SMV右側を剥離、膵上縁でPSPDVを確認、標本を摘出する。
<結果>
2016年7月から2021年8月までの間にMIPD 58例(腹腔鏡下34例、ロボット支援下24例)施行した。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ690分 (p10-p90,445-838分)、347ml(p10-p90,81-976ml)であった。術後在院死亡は認めてない。
<結語>
ロボット支援下PDの保険収載に伴い、腹腔鏡、ロボット支援下手術いずれでも利用できる手技での定型化をおこなった。今後さらに定型化を進め、安全なMIPDの普及に勤めたい。
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1811. 中房智樹, 井手野昇, 三浦峻, 山本真大, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における先天性胆道拡張症の晩期術後合併症の治療, 第45回日本膵・胆管合流異常研究会, 2022.09.
1812. 中村聡, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 藤森尚, 中村雅史, 膵体尾部切除術後膵液瘻に対する内視鏡的ドレナージの検討, 第49回日本膵切研究会, 2022.08, 【背景・目的】膵体尾部切除術後の膵液瘻は、ときに重篤な経過をたどるため、適切にドレナージを行うことが重要である。内視鏡的ドレナージには内視鏡的逆行性膵管造影(ERP)下ドレナージと超音波内視鏡(EUS)下ドレナージがあり、それぞれの有用性について評価した。
【方法】2010年1月から2020年12月までに当院で膵体尾部切除術後膵液瘻に対して内視鏡的ドレナージを行った28例を対象とし、ERP群とEUS群に分けて後方視的に検討した。
【結果】
ERP群は8例(内瘻6例、外瘻2例)、EUS群は20例(穿刺吸引(EUS-A)3例、ステント留置(EUS-D)17例)であった。ERP群とEUS群で手技成功率は100%と95%、臨床改善率は62.5%と70%であった(P=0.41、P=0.70)。ERP群で改善しなかった3例はすべて内瘻で、うち2例は外瘻にすることで改善した。EUS-Aは3例中2例が改善せず、EUS-Dを追加することで改善した。最終的な処置回数の中央値はERP群が1(1-2)回、EUS群が1(1-4)回であった(P=0.67)。ドレナージ対象とした貯留液の長径はERP群で有意に小さかった(P<0.01、中央値:ERP群19(0-53)mm、EUS群63(41-125)mm)。
【結語】
内視鏡的ドレナージは膵液瘻の状況に応じて適切に手技を選択することで有用性が高くなると考えられた。
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1813. 中村聡, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下尾側膵切除術における膵上縁からのアプローチ, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, <はじめに>
膵癌に対するロボット支援下尾側膵切除術(RDP)は保険収載されて以降、広く普及しつつある。それに伴い、肥満や進行癌など、困難症例を行うことがある。そのような場合、一つではなく様々なアプローチに精通することで対応が可能となる。RDPでは鉗子軸に制限がなく、頭側からのアプローチが有効であることが多い。当科におけるRDPの手術手技を供覧しながら概説する。
<手術手技>
総肝動脈を確保後、左胃動脈左側から胃膵ヒダ背側を剥離する。胃膵ヒダを脾上極に向けて切離する。4番アームで切離した胃膵ヒダを足側に牽引すると安定した視野でGerota筋膜および同膜に覆われた左副腎を透見できる。Gerota筋膜を切開し、膵尾側へ向けて膜を意識しながら剥離を続ける。剥離が進むと脾動脈根部を切離することでさらに授動を行うことが可能となり、視野を変えることなく左副腎静脈、左腎静脈前面を露出、さらには膵下縁付近まで剥離可能である。
<結果>
2020年8月から2022年4月の間に施行したRDPは27例であった。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ403分(232-683分)、200ml(0-1070ml)であった。
<結語>
頭側からのアプローチは膵癌に対するRDPにおけるアプローチの一つとして有用であると思われる。.
1814. 中村聡, 西原一善, 倉田加奈子, 松田諒太, 伊達健治朗, 堀岡宏平, 赤川進, 中本充洋, 永井俊太郎, 小林毅一郎, 空閑啓高, 田辺嘉高, 中野徹, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術後に対する高力価パンクレリパーゼ製剤の使用経験, 第39回日本胆膵病態・生理研究会, 2022.06.
1815. 中村祥一, 大内田研宙, 堤親範, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, シングルセル解析を用いた食道癌内Bリンパ球サブタイプのheterogeneityの解明, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【目的】
癌の進展・縮小に関して腫瘍浸潤リンパ球が重要な役割を担っており、近年では液性免疫の主体であるBリンパ球が固形癌の予後改善に寄与しているという報告が散見される。Bリンパ球は抗原刺激に伴って様々な分化サブタイプを示すことが知られているが、腫瘍局所での分化サブタイプのheterogeneityや機能は未だ不明である。本研究では食道癌切除検体を用いたシングルセル解析を行い腫瘍局所でのBリンパ球サブタイプの詳細な解析を目的とした。
【方法】当科で外科的切除を行った食道正常粘膜部、食道扁平上皮癌部の計17検体を対象に解析を行った。シングルセル解析はDrop-seq systemを使用した。
【成績】計17検体から得られたシークエンスデータをmergeしQuality Checkを施行すると全細胞数:88,954個、総遺伝子数:29,936が同定された。さらにUMAPで次元圧縮を行い、Bリンパ球のみを分離し発現遺伝子でクラスター化すると5つのBリンパ球分化サブタイプ(ナイーブ、活性化、胚中心、メモリー、形質細胞)に分類できた。そのうち形質細胞が最も多く同定され、全Bリンパ球中の53.2%を占めていた。Bリンパ球は様々なタイプの抗体を産生することが知られているが、それぞれの抗体産生Bリンパ球 (IgA, IgD, IgE, IgG, IgM)が腫瘍局所でも明確に分離できた。また、Bリンパ球は抗原提示細胞としての側面も持つが、形質細胞へと分化するとともにMHC class IIの発現が完全に消失しており、分化に伴って抗原提示能を失っていることが分かった。
【結論】Bリンパ球サブタイプの解析を行った。今後、その他の免疫細胞との細胞間相互作用にも注目し、Bリンパ球を中心とした抗腫瘍免疫機能を解明する。
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1816. 中村祥一, 大内田研宙, 堤親範, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, シグナルセル解析を用いた食道癌内浸潤Bリンパ球のheterogeneityの解明, 第60回日本癌治療学会学術集会, 2022.10, Purpose: Tumor infiltrating lymphocytes play an important role in the tumor progression. Recently, several reports showed that B lymphocytes, the main components of humoral immunity, contribute to improve prognosis in tumors. B lymphocytes are known to differentiate into various subtypes with antigen stimulation. However, the heterogeneity of tumor infiltrating B lymphocyte subtypes is not clear. Here we examined the heterogeneity of functions and subtypes of TIL-Bs in esophageal squamous cell carcinoma using single-cell transcriptome analysis.
Experimental Design: We examined 17 specimens including 7 normal tissues and 10 tumor tissues which were resected surgically at our department using single-cell transcriptome with Drop-seq system.
Results: We identified 88,954 cells and 29,936 genes with analysis of the sequence data. Furthermore, B lymphocytes were extracted and there were 5,338 cells of B lymphocytes, including 1,982 cells of normal tissues and 3,376 cells of tumor tissues. We classified 5 subtypes of B lymphocytes according to the canonical marker genes. Of these subtypes, antibody-secreting cells (ASCs) were most frequently and accounted for 53.2% of all B lymphocytes. Evaluating the functional genes, the functions of antigen-presentation and co-stimulation were completely lost during differentiating into ASCs. Focusing on germinal-center B cells (GCB, n=114), which are known to play a central role in germinal center reactions, we evaluated the gene set consisted with co-stimulation factors and the expression of the gene set in GCBs of tumor were elevated significantly (p=0.028). It suggested that GCBs in tumor may induce the germinal center reaction actively at the tumor site.
Conclusion: We analyzed the heterogeneity of TIL-Bs. We will focus on cell-interactions with other immune cells in anti-tumor immunity.
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1817. 中村祥一, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, シングルセル解析を用いた食道癌内B細胞における機能解析, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 【背景】腫瘍局所の微小環境には、T細胞、B細胞、樹状細胞など多種多様な免疫細胞が存在し腫瘍の進展・縮小に大きく関与している。また近年、切除不能食道癌に対し抗PD-1抗体が保険適応になるなど、消化器癌における免疫微小環境の理解は急務である。B細胞は液性免疫における中心的役割を担っているが、腫瘍局所で実際にどのような機能を発揮しているのかは未だ不明である。今回、食道扁平上皮癌の切除検体を用いてシングルセル解析を行い、腫瘍内B細胞の詳細な機能解析を行った。
【対象】食道正常粘膜部・食道扁平上皮癌部の計17検体を対象にシングル解析を行った。シングルセル解析はDrop-seq技術を基盤とした10x genomics社のChromiumコントローラーを用いた。
【結果】計17検体から得られたシークエンスデータを一旦すべてmergeした上で、Rソフト上のSeuratパッケージを用いてQuality Checkを施行すると、全細胞数:88,954個、総遺伝子数:29,936が検出された。それらの検出細胞に対してUMAPを用いて次元圧縮を行いクラスター化を実行したところ、25のクラスターに分けられた。各クラスターの発現遺伝子からB細胞を分離し再クラスター化を実行すると、新たに5つのクラスターに分けられた。B細胞全体で5,338個検出され、正常部:1,982個、腫瘍部:3,376個が同定された。それぞれのクラスターに対し、代表的な機能遺伝子発現の解析を行った。B細胞の活性化を示すNF-κB経路関連遺伝子は活性化B細胞クラスターで強く発現していた。一方、細胞増殖シグナルであるMYC経路関連遺伝子は活性化B細胞・メモリーB細胞クラスターで発現していた。また、PD-1, PD-L1/2の発現にもクラスター間で不均一性がみられた。以上の結果より、B細胞クラスター間で活性や細胞増殖シグナルの不均一性kオ梟タ減澆垢襪海箸・・・辰拭
【結語】B細胞の各サブタイプにおける細胞活性の評価を行うことができた。今後は術前化学療法の有無や正常部・腫瘍部での比較を行い、より詳細な免疫微小環境の解析を行っていく。
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1818. 中村祥一, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, scRNA-seqを用いた術前化学療法に伴う食道癌内B細胞の不均一性の変動の解析, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】
癌の進展において、癌細胞とその周囲組織から構成される腫瘍微小環境が重要な役割を果たしているが、特に近年、免疫チェックポイント阻害薬の出現によって腫瘍内の多様な免疫細胞で構成される免疫微小環境の不均一性が注目されている。一方、cisplatinやgemcitabineなどの化学療法により免疫微小環境が大きく変動することが明らかになっている。今回、食道癌の手術切除サンプルを使用したscRNA-seqにより腫瘍浸潤B細胞の遺伝子発現解析を行うことで、術前化学療法(NAC)によるB細胞の不均一性の変動解析を行った。
【対象】
当科で外科的切除を行った食道扁平上皮癌において、NAC施行例 (4例)、NAC未施行例(5例)、正常食道粘膜部(7例)の計16検体を対象とした。検体は単一細胞化したのちにchromiumを使用しscRNA-seqを行い腫瘍浸潤B細胞の発現遺伝子の変化を評価した。
【結果】
計16検体のシークエンスデータに対しSeuratパッケージを使用しQuality Checkを施行すると全細胞数:89269、総遺伝子数:29331が検出された。UMAPで次元圧縮を行い有意発現遺伝子でクラスター化すると19のクラスターに分けられた。さらに各クラスターの発現遺伝子からB細胞を分離し、再クラスター化を行うと9のクラスターに分類でき、NAC施行群のB細胞総数は1981個、NAC未施行群は2200個であった。B細胞の各サブタイプの代表遺伝子の発現で評価すると、Naive B細胞、メモリーB細胞などのクラスターが同定できた。Naive B細胞に注目して、代表的な活性化受容体であるIgDを評価したところ、NAC施行群で著明に発現が低下していることがわかった。
【結語】Naive B細胞がNAC施行に伴って機能低下している可能性が示唆された。今後T細胞や樹状細胞などの多様な免疫細胞との関係を考慮しながら解析をすすめていく予定である。
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1819. 中村勝也, 大西秀哉, 古賀智子, 永井俊太郎, 山崎章生, 大薗慶吾, 内山明彦, 中村雅史, 低酸素環境で発現・活性化が亢進するシグナル系,新規分子を標的とした胸部
悪性腫瘍に対する新規治療法開発, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1820. 中村雅史, 仲田興平, 私の手術手技1 ロボット支援下膵切除術, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1821. 中村雅史, 膵臓外科分野におけるロボット支援手術時代における技術認定制度の現状とその意義, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12.
1822. 中村雅史, 膵臓外科のアップデート~術後の栄養管理も含めて~, 第1回膵臓外科エキスパートセミナー, 2022.04.
1823. 中村雅史, 膵癌と膵外分泌機能不全-切除不能膵癌・膵切除を含めて-, 膵外分泌機能不全(PEI)を考える外科の会, 2022.11.
1824. 中村雅史, 膵NET関連の治療と診断, 第9回上方内分泌外科研究会, 2022.03.
1825. 中村雅史, 特別講演, 第6回~技巧~Lap胃切除研究会, 2022.08.
1826. 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 剥離断端からみた遠位胆管癌の治療戦略, 第58回日本胆道学会学術集会, 2022.10.
1827. 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 大きな膵多血性腫瘍の切除経験 ―周術期出血コントロールの観点から―, 第49回日本膵切研究会, 2022.08.
1828. 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 浸潤性膵管癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術の腫瘍学的中・長期成績の検討, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12.
1829. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, BR膵癌に対するGnP療法の至適投与期間とは, 第50回九州膵研究会  , 2022.03.
1830. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 藤森尚, 大野隆真, 中村雅史, 切除不能膵癌切除例における予後不良因子 , 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1831. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対する術前ジェムザール+ナブパクリタキセル療法の治療成績, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10.
1832. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 術前化学療法時代の膵がん術後早期再発因子の検討, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1833. 谷口隆之, 井手野昇, 山本真大, 中房智樹, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 十二指腸液中 exosomal micro RNA 発現解析による低侵襲膵癌診断法の開発, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1834. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 池永直樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 食道切除後胃管再建頸部吻合における後縦隔経路と胸骨後経路の縫合不全の比較とその機序の解明, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1835. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 大薗慶吾, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, , ロボット手術特有の手技:2hands dissectionとシザース片刃によるlift up method, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1836. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道胃接合部癌に対する術式選択と再建法の工夫, 第84回日本臨床外科学会総会, 2022.11.
1837. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, ロボット支援下胃切除術における安全確実なデルタ吻合の工夫, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.
1838. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史 , 理想的な食道癌手術を実現するための理論と技術の確立を目指して:ロボットの立場から, 第76回日本食道学会学術集会, 2022.09.
1839. 大内田研宙, 森山大樹, 進藤幸治, 大薗慶吾, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, , ロボット特有の手技を重視した食道癌手術における縦隔郭清, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12.
1840. 大内田研宙, 江藤正俊, 中村雅史 , モノポーラシザースによるリンパ組織を包む被膜を温存したロボット支援下手術, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10.
1841. 大西秀哉, 山崎章生, 中村勝也, 梁井公輔, 永井俊太郎, 大山康博, 中村雅史, 新規治療法開発のための膵癌におけるチロシン脱リン酸化酵素PTPN3の生物学的意義解析, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1842. 大西秀哉, 今泉晃, Na Lin, 中村雅史, 膵癌低酸素環境で発現亢進するCPAMD8の生物学的意義解析, 第60回日本癌治療学会学術集会, 2022.10.
1843. 大薗慶吾, 田中星羽, 孫起和, 池永直樹, 中村雅史, 止血に難渋した外傷性血胸の一例, 第10回福岡胸部外科疾患研究会, 2022.11.
1844. 村上正俊, 藤森尚, 大野隆真, 中村雅史, 橋元慎一, 西原一善, 階子俊平, 小澤栄介, 岡本和久, 石田祐介, 岡野圭一, 高木亮, 小川佳宏, 膵神経内分泌腫瘍治癒切除後の再発予測因子の検討:多施設後方視的研究, 第119回日本消化器病学会九州支部例会・第113回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2022.06.
1845. 川元真, 宮坂義浩, 渡部雅人, 中村雅史, Michael Goggins, 小胞体ストレスを誘発するCPA1,CPB1遺伝子変異と膵癌リスクについて, 第39回日本胆膵病態・生理研究会, 2022.06.
1846. 水内祐介, 野口浩司, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 加来啓三, 仲田興平, 大内田研宙, 岡部安博, 久保真, 中村雅史, 腎移植後大腸癌の臨床病理学的特徴, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 末期腎不全に対する血液・腹膜透析の代替手段として腎移植は海外で広く行われており、国内でも生体腎移植が増加傾向にある。移植によって透析から離脱できるだけでなく、移植により長期予後の改善も期待できる。腎移植の増加による末期腎不全患者の予後改善により大腸癌に罹患する腎移植患者は今後も増えてくると考えられる。長期間使用する必要のある免疫抑制剤が大腸癌に与える影響も懸念される。今回我々は2008年~2021年に当院で大腸癌に対する外科手術を施行した腎移植後大腸癌6例について臨床病理学的因子を検討した。男女比は3:3で年齢は56.8 (42-70)歳、腎移植から大腸癌手術までの期間は95.5 (24-180)ヶ月、移植までの透析期間は17.2 (0-36)ヵ月であった。免疫抑制剤は
ミコフェノール酸モフェチルを5例、タクロリムス5例、メトロプレドニゾロン6例、シクロスポリン1例、アザチオプリン1例を使用していた。癌の局在は右側結腸3例、横行結腸1例、直腸2例であった。クローン病に合併する痔瘻癌と高度の腹膜播種を認めた2例は人工肛門造設のみであったが、残り4例は腹腔鏡で根治手術が可能であった。術後合併症は1例に縫合不全、脳梗塞を発症した。病理組織診断では分化型腺癌が4例、印環細胞を伴う低分化腺癌が1例、扁平上皮癌が1例であった。切除可能であった4例ではT2 1例、T3 3例であり、リンパ節転移陽性を1例に認めた。長期予後としては切除可能な症例では4例中1例で早期の肺転移再発を来していた。小数例の検討であり十分な検討ができているとは言い難いが移植後大腸癌では扁平上皮癌や印鑑細胞癌などの特殊型が多い可能性が示唆された。
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1847. 水内祐介, 田辺嘉高, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 大腸癌症例における家族歴の臨床的意義の検討, 日本人類遺伝学会第67回大会, 2022.12, 大部分の大腸癌は環境因子、生活習慣、加齢などにより大腸粘膜に遺伝子変異が蓄積することで発生すると考えられているが全大腸癌の20-30%は血縁者に多発することから家族性大腸癌とも呼ばれている。その中の一部(5%)についてはその原因遺伝子が同定されており遺伝性大腸癌と呼称されている。最近、PD-1阻害薬であるペンブロリズマブがMSI-H進行再発固形癌に保険収載され、今後大腸癌の約2-4%を占めるリンチ症候群が期せずして発見される可能性が高まっている。そこで我々は大腸癌における家族歴の臨床的意義を再検討することとした。1971年3月から2018年12月に当院で手術を施行した初発大腸癌4445例を対象として家族歴の臨床的意義について検討した。家族歴を持つ大腸癌は662例に認め、Propensity score matchingを用いて年齢、性別、腫瘍局在、進行度、腫瘍マーカー、原発巣切除の有無でマッチングして、家族歴を持たない3783例との比較検討を行った。マッチング前の状態で家族歴あり群はなし群と比較すると、若・オ・P<0.001)で、女性が多く(P=0.041)、自覚症状ありが少なく(P<0.001)、局在は直腸に少なく右側結腸に多く(P=0.242)、多発大腸癌は多く(P=0.049、腫瘍マーカーは低く(P=0.266)、遠隔転移はいずれも少なく(P=0.025)、進行度は低い(P=0.143)傾向にあった。そのためそのまま予後を比較すると家族歴なしで有意に予後が悪かった(P=0.025)。両群のマッチングはJMP ver.16を用いてCaliper係数0.01で行った。マッチング後には両群に588名が残り、予後解析を行ったところ予後曲線は完全に重なり予後に差を認めなかった(P=0.943)。家族歴のある大腸癌には様々な臨床病理学的な特徴があるが、家族歴の有無のみで癌の生物学的悪性度に影響を与えるわけではない。.
1848. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 腫瘍性病変を伴う潰瘍性大腸炎手術症例の検討, 第47回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2022.10, 潰瘍性大腸炎(UC)においては近年薬物療法の劇的な進歩によりUCの炎症がコントロー
ルされた結果,Colitic cancerなどの腫瘍性病変の手術割合が増加している.腫瘍性病
変を伴うUC症例について検討し,臨床病理学的所見を比較検討した.2002年1月~2021年
6月のUC121例のうち腫瘍性病変を伴う49例を対象に検討を行った。平均年齢は55.9(2
5-81)歳でUCと診断されてからの罹患期間は16.5(0-47)年とUC全体より明らかに高齢
で罹患期間が長かった(P>0.01).組織学的にはHigh grade dysplasiaのみを11例,管
状腺腫を3例に認め,35例が癌と診断されていた.癌周囲にDysplasiaを伴う症例を23例
,癌が低分化または粘液癌を呈する症例を4例に認め,Dysplasiaを伴わない症例を8例
に認めた.癌合併症例のうちDysplasia/低分化/粘液癌合併大腸癌症例(A群)とそれ以
外の大腸癌症例(B群)を検討するとA群の方が若年(55.9 vs 62.1才),罹患期間が長く(
19.4 vs12.8年),進行症例が多い傾向があり,B群は通常型大腸癌の特徴と類似した結
果であった,またB群では背景腸管の炎症が軽度な傾向があり、粘膜の組織学的治癒の
症例も散見された.結語:UC合併大腸癌にはColitic cancerの特徴を持たない病変が
あり,これらは通常型大腸癌に類似した所見を持っていた..
1849. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 島田有貴, 仲田興平, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史, 外科手術を施行した浸潤性微小乳頭癌成分を伴う大腸癌
, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 大腸癌はその多くが管状腺癌であり、分化度によって高分化、中分化、低分化に分類されている。浸潤性微小乳頭癌(IMPC)は比較的新しい概念であり、乳癌においては通常型乳癌と比較して悪性度が高く,予後不良と報告されている。大腸においてもリンパ節転移リスクの上昇、幹細胞マーカーの発現上昇や予後不良の報告がある。今回当科において2012年から2016年に切除した原発性大腸癌症例のうち、微小乳頭癌成分をもつ13症例を対象に臨床病理学的因子を解析した。性別は男性6例、女性7例、平均年齢は58.7 (30-69)歳、家族性大腸腺腫症に発生したS状結腸癌の症例を1例に認め、それ以外は通常型の大腸癌であった。腫瘍の局在は盲腸1例、横行結腸3例、下行結腸1例、S状結腸4例、直腸RS2例、直腸2例であり左側結腸・直腸に多い傾向があった。診断時遠隔転移を4例に認め(肝4例、腹膜播種1例)、手術のアプローチは12例(92.3%)に腹腔鏡手術を施行した。リンパ節郭清はD2 4例、D3 13例であった。キ)タッ鶻崚尚椶鯣爾Γ肝磴任錬確磴倭甦釮亡療尚楞・腓砲茲蠎鞜膸爐箸覆辰拭・盈磴聾業・秬攴鋐紊鵬蹴慘屠 ・寮攴鋠楾圓靴凸戯独・魄飮・靴討い襦・巴濃・鶻崚尚椶鯒Г瓩覆ぃ肯磴任倭肝禺L・攴釮・椎修任△辰拭pT分類はT1b 2例、T2 2例、T3 3例、T4a 1例、T4b 1例(膀胱)であった。リンパ節転移は9例中8例に認め、特にT1b 2症例においては3個、4個と比較的高度のリンパ節転移を認め、リンパ節転移をきたしやすい組織型であることが示唆された。8例(88.9%)にL-OHPを含む術後補助化学療法を施行し、3例に再発を認め、5年無再発生存率は66.7%であった。以上よりIMPCを伴う大腸癌ではリンパ節転移が高頻度であり遠隔転移を伴う症例が多かった。今後は遺伝子プロファイルの特徴などについても検討する予定である。.
1850. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 潰瘍性大腸炎に対する経肛門的内視鏡アプローチ併用大腸全摘術, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 潰瘍性大腸炎(UC)の標準術式は大腸全摘である。大腸全摘は剥離範囲が非常に広く、腸間膜の処理、再建など長時間手術が必要になる。低侵襲性からUCに対する大腸全摘にも腹腔鏡手術が導入されつつあるが、さらなる長時間手術が必要となる。経肛門的内視鏡手術は直腸癌手術で確立しつつある方法で、経肛門もしくは会陰的に逆行性に直腸固有筋膜レベルでの剥離を行う。腹腔操作と同時に行うことによって手術時間の短縮が可能になるだけでなく、双方向からの確認の上での剥離が可能となり、安全な手術の一助となる。当科では2020年よりUCに対する大腸全摘術に経肛門内視鏡手術併用を開始した。当科で施行したUCに対する経肛門的内視鏡手術併用大腸全摘術は4症例で男性2例、女性2例で年齢は59.5歳であった。施行術式は全例大腸全摘であり、2例がStapled IAA、1例がHand-sewn IAA、1例が全摘、回腸人工肛門造設であった。手術時間は397.5分であり、出血量は82.5gであった。術後Clavien-Dindo Grade 2の腸閉塞と会陰部
SSIをそれぞれ1例に認めた。2015年からTaTME導入前までのUC大腸全摘症例の手術時間の中央値は546分、出血量は155gであり、経肛門内視鏡手術併用の方が有意に手術時間は短く出血量は少なかった(p?0.05)。本セッションでは当科で施行しているtaTME併用大腸全摘術の手術術式を供覧いただく。

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1851. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢者ステージIII大腸癌に対する術後補助化学療法, 第60回日本癌治療学会学術集会, 2022.10, There is little evidence of adjuvant chemotherapy for elderly patients since they often exclude from the clinical study of chemotherapy. We examined the clinicopathological factors for elderly patients with Stage III colorectal cancer over 70 years old. Ninety-seven patients were enrolled in this study between 2007 and 2016. The study included 45 male and 53 female with a median age of 77.1 years (range=70-92 years). Tumor was located in right side colon (n=45), left side colon (n=34) and rectum (n=18). Fraility was found in 14 patients (ASA 3). Morbidity (Clavien -Dindo ?2) were observed in 20 patients. Pathologically, high histological grade (mucinous or poorly differentiated adenocarcinoma) was observed in 10 patients. In addition, T4 and N2 were observed in 14 and 16 patients, respectively. Adjuvant chemotherapy was performed in 62 patients including 15 L-OHP-contained regimens. In the patients with PS 3 or more, there is no indication
for adjuvant chemotherapy regardless patients’ age in our department. In the patients with PS 2, we determined the indication for chemotherapy based on cancer stage and general condition. In 35 patients without adjuvant chemotherapy, the cause of omitting chemotherapy was poor PS (n=18), patients preference (n=14). Subgroup survival analysis showed that omitting adjuvant chemotherapy was significant risk factor for cancer recurrence in T4 and N2 group (p=0.0293) though there was no statistical difference whether omitting adjuvant chemotherapy or not in non T4 and N2 group. Although this study is retrospective setting and there are many biases, adjuvant chemotherapy should be performed for the good PS elderly patients with locally advanced or many lymph nodes metastasis..
1852. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下直腸手術における SSI リスク因子の検討, 第35回日本外科感染症学会総会学術集会, 2022.11.
1853. 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ステージII大腸癌における再発ハイリスク因子の検討, 第96回大腸癌研究会, 2022.01, 大腸癌治療ガイドラインにおいて治癒切除後の再発抑制を目的とした術後補助化学療法はステージIIIにおいては推奨されているがステージIIではハイリスク症例においてのみ弱く推奨されている。T4症例, 閉塞・穿孔例, 低分化, 脈管侵襲、郭清リンパ節12個以下が再発高リスク群として報告されており、実臨床においてもこれらのハイリスク因子をもつ患者においては術後補助化学療法が考慮されているが、高いエビデンスはない。今回我々は2000年1月から2016年10月までに治癒切除を行ったリンパ節転移を伴わないステージII大腸癌例に対する再発高リスク因子の抽出を行った。
平均年齢は68.4 (28-91)歳、男女比は148:156であった。BMI25以上の肥満を54例に認め、ASA3が29例であった。腫瘍の局在は横行結腸を含めた右側結腸119、Rsを含めた左側結腸109、直腸Ra以下76例、初発症状として腸閉塞症状を19例に認め、CEAは155例、CA19-9は30例で高値であり、cT4bを28例に認めた。46例に開腹手術、258例に腹腔鏡手術を施行した。13例に他臓器合併切除、D3郭清を227例に施行した。手術時間5時間以上を149例に、出血量1000ml以上を22例に、CD2以上の術後合併症を87例に認め、輸血を25例に施行した。術前化学療法は12例、術後補助化学療法は104例に施行され、オキサリプラチン併用例は18例のみであった。低分化及び粘液癌を56例に認め、T4症例は37例、脈管侵襲陽性を109例に認めた。再発は41例あり、その詳細は肝 13例、肺 11例、腹膜播種 9例、リンパ節 5例、局所 7例(重赴オ桙C△)、その他2例であった。
各臨床病理学的因子と癌の再発について解析を行ったところ単変量解析でCEA3.2以上(P=0.0039)、CA19-9 37以上(P=0.0066)、pT4b (p=0.0253)が有意な再発リスク因子であり、多変量解析ではCA19-9高値のみが独立した再発高リスク因子であった。脈管侵襲、分化度、腸閉塞穿孔などのT4以外の再発リスク因子に関しては有意な再発リスク因子とはならなかった理由としては症例数が少ないことが考えられる。
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1854. 水内祐介, 小川昌宣, 田中謙太郎, 木村緑, 鹿田佐和子, 大薗慶吾, 久保真, 中村雅史, がん遺伝子パネル検査を契機に発見されたBAP1関連腫瘍感受性症候群の一例, 第28回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2022.06, BAP1関連腫瘍感受性症候群 (BAP1 Tumor Predisposition Syndrome: BAP1-TPDS) は、がん抑制遺伝子であるBAP1遺伝子の生殖細胞系列変異による常染色体優性遺伝性疾患であり、様々な良性・悪性腫瘍の発症リスクが増加する。症例は71歳の女性。生来健康であったがX-2年6月に右脈絡膜悪性黒色腫に対して右眼球摘出施行。その際に施行したPETCTで前縦郭腫瘍を認め、半年後のフォローアップCTで急速増大を認めた。X年12月切除を試みたが、術中に認めた胸膜結節が迅速組織診で悪性胸膜中皮腫の胸膜播種を疑う所見であったため、切除を断念した。前縦郭腫瘍については針生検を施行して胸腺癌と診断した。CTで同時に右腎に腫瘤性病変を認め、腎細胞癌が疑われた。悪性胸膜中皮腫と右腎細胞癌合併のStageIII胸腺癌として非小細胞肺癌に準じた化学放射線療法を施行する方針となり、X+1年1月より60Gy/30Frの放射線照射とweeklyCBDCA+PTX6コースを施行したがCTで胸膜、胸壁病変の増大を認め、胸腺癌に対してがん遺伝子パネル検査(
FoundationOne$(D"n CDx)を施行。治療標的としてc-kitが同定され、患者申し出制度によってX+2年2月よりイマチニブ内服を開始した。同時にBAP1遺伝子のバリアントを認め、BAP1関連腫瘍感受性症候群(BAP1-TPDS)が疑われ、遺伝カウンセリング外来に来談。遺伝学的検査にてBAP1の生殖細胞系列の病的バリアントを認めた(c.898_899delAG, pR300fs*6)。同胞にはBAP1-TPDS関連腫瘍の家族歴は認めなかった。今後同胞についての遺伝カウンセリングを継続していく。.
1855. 水内祐介, 小川昌宣, 久保真, 鹿田佐和子, 木村緑, 沖英次, 大神達寛, 松元崇, 伊東守, 梅野淳嗣, 荻野治栄, 鶴丸大介, 山元英崇, 中村雅史, 当院における遺伝性腫瘍診療チームの立ち上げ -リンチ症候群を中心に-, 第97回大腸癌研究会学術集会, 2022.07, 当院では以前から小児科、産婦人科を中心に臨床遺伝医療部が存在し、先天性代謝疾患や染色体異常などの遺伝性疾患についての遺伝カウンセリングを行ってきた。癌ゲノム医療を始めとする医療の進歩により遺伝性腫瘍に対する遺伝カウンセリングの希望が増加している。遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)については2020年から臨床遺伝医療部を中心に乳腺外科、婦人科、病理などのエキスパートによる診療チームが立ち上がっている。その他の遺伝性腫瘍についても多職種(各科医師、病理医、認定遺伝カウンセラー、看護師)が集まる場の提供が重要と考え、まずはHBOCの次に患者数の多いリンチ症候群の診療に関わる各診療科(消化管内科、外科、腫瘍内科、婦人科、泌尿器科、放射線科)、病理診断医、看護師に集まってもらい、遺伝性腫瘍診療チーム(HTMT)を立ち上げた。当初はリンチ症候群のみを対象に考え、遺伝性大腸癌診療チームとしていたが、泌尿器科や婦人科の参加により、遺伝性腫瘍を幅広く網羅するHTMTとした。活動内容は遺伝性腫瘍の拾い上げ、遺伝カウンセリングの希望キ)タア稜А・篥狙Ⅷ鞜腓両瀕禪‘い筌機璽戰ぅ薀鵐垢亡悗垢襯妊・好・奪轡腑鵑覆匹任△襦2021年度に当院でLynch症候群を念頭に遺伝カウンセリングを施行した例について検討し、当院における遺伝性腫瘍診療の課題、HTMTに課せられた使命について考察した。当院ではLynch症候群に対するユニバーサルスクリーニングは行っておらず、遺伝カウンセリングを希望された13名のクライエントが2021年度遺伝カウンセリング外来を受診した。カウンセリングのきっかけはLynch関連疾患の治療が8例(大腸癌5例、子宮体癌3例)、未発症血縁者診断が5例であり現時点でがん遺伝子パネル検査の二次的所見は認めなかった。カウンセリング後は12例が遺伝学的検査を希望されており、外来担当医からの説明により遺伝学的検査を希望した方がカウンセリングを受けているという印象であった。
当院での大腸癌外科手術件数は約240件である。内視鏡治療や切除不能再発大腸癌、婦人科癌、泌尿器癌などが発見の契機となる場合もあると思われる。HTMTを介した科横断的な相談や70歳以下のMMRタンパクの免疫染色などスクリーニング検査の充実などによりさらなるカウンセリング数の増加を目指していく。
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1856. 水内祐介, 三渕晴香, 渡邉勧, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 他臓器との瘻孔を伴う結腸憩室炎に対する鏡視下手術, 第77回日本大腸肛門病学会学術集会, 2022.10, 憩室炎は時に増悪により膀胱をはじめとする他臓器への瘻孔を合併することがあり、
狭窄待機的とともに外科手術の適応となる。腹腔内の炎症や癒着などを伴う複雑性憩
室炎に対する鏡視下手術の安全性及び妥当性はいまだ明らかでない。本研究の目的は
他臓器との瘻孔を伴う憩室炎に対する腹腔鏡手術安全性及び妥当性を検証することと
術中の工夫について供覧することである。当科にて2012年から2019年に鏡視下手術を
施行した他臓器に瘻孔を伴う憩室炎17症例を対象とした。男性9例女性8例、年齢61.6
(44-78)歳、症状は便性帯下2例、腹痛6例、糞尿/気尿8例、排尿時痛4例、発熱5例(重
複含む)、罹患範囲はS状結腸10例、下行~S状結腸6例、全結腸1例、瘻孔形成臓器は膀
胱12例、膀胱及び小腸1例、小腸2例、膣断端2例であった。膀胱瘻のみでの検討では
術前検査の検査精度はそれぞれ瘻孔診断能CT 8/13 (61.5%)、消化管造影3/10 (30.0%
)、MRI 6/6 (100%)とMRIが瘻孔診断能に優れていた。瘻孔の開口部が尿管に近接して
いる症例には全身麻酔導入後に尿管ステントを挿入した(10/13例)。16症例中結腸膀
胱瘻の2症例において腹腔内の著明な炎症癒着により開腹に移行した。人工肛門は回
腸3例、Hartmann2例造設したが全例で閉鎖可能であった。結腸膀胱瘻に対する瘻孔
部処置は多くがトリミング後に2層に縫合閉鎖を行っていたが、リークテストでも瘻
孔からの色素流出を認めない2例では1層の補強縫合にとどめた。結腸膣瘻の手術症例
は2症例みとめたがどちらも婦人科で子宮全摘出後であり、膣断端との瘻孔であった
。術後合併症としては2症例腹腔内膿瘍を認めたが、縫合不全は認めず、両者ともに
保存的に軽快した。当科における瘻孔を有する結腸憩室炎に対する鏡視下手術は短期
成績からは安全で妥当なものと思われた。鏡視下手術における術中の工夫としては腹
腔鏡の下からのぞき込むように見ることができる視野を利用して瘻孔部の周囲、特に
背側や奥の剥離を先行して出来るだけ授動を行った後に瘻孔部を切開することで瘻孔
を形成した臓器の損傷を最小限にできると思われる。当科における術中の工夫につい
て手術ビデオを供覧しながら概説する。.
1857. 水内祐介, 久野恭子, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 家族性大腸腺腫症に対する経肛門アプローチを併用した大腸全摘術, 第76回手術手技研究会, 2022.05, 家族性大腸腺腫症(FAP)はAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じる疾患で、標準術式は大腸全摘である。大腸全摘は剥離範囲が非常に広く、腸間膜の処理、再建など長時間手術が必要になる。低侵襲性からFAPに対する大腸全摘を腹腔鏡手術で行う施設が増えているが、さらなる長時間手術が問題になっている。経肛門的内視鏡手術は直腸癌手術で確立しつつある方法であり、経肛門もしくは会陰的に逆行性に直腸固有筋膜レベルでの剥離を行う手技である。腹腔操作と同時に行うことによって手術時間の短縮が可能になるだけでなく、2方向から確認を行いながらの剥離が可能であり、正確で安全な手術が可能になる。当科で施行したFAPに対する経肛門的内視鏡手術併用大腸全摘術は3症例で男性1例、女性2例で年齢は23.8 (18-29)歳であった。施行術式は全例大腸全摘であり、3例ともにHand-sewn IAAで、全例に回腸人工肛門を造設した。手術時間は590 (423-641)分であり、出血量は100 (0-200)gであった。Outlet obstructionが結オ梛ョ・隼廚錣譴Clavien-Dindo Grade 2の腸閉塞を1例に認めた。手術時間についてはやや長時間となっているが500分を超えた2例はともに腹部手術歴があり腹腔内癒着の剥離に時間を要したが安全に手術可能であった。本セッションでは2020年から当科で施行している経肛門アプローチ併用大腸全摘術の手術術式を供覧いただく。.
1858. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 当科における経肛門アプローチ併用直腸手術の現況, 第1回福岡低侵襲外科研究会, 2022.06.
1859. 水内祐介, 永井俊太郎, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 直腸癌術後局所再発に対する重粒子線治療―当院におけるスペーサー手術の検討―, 第84回日本臨床外科学会総会, 2022.11, 直腸癌において局所再発は比較的頻度の高い再発形式である。第一選択は遺残の無い外科的切除だが、局所再発部位により外科的切除はしばしば困難である。また切除可能であっても他臓器合併切除を要する手術は非常に効率の周術期合併症があり、患者に大きな機能障害が残るだけでなく、周術期死亡についても問題となる。本年4月から大腸癌の骨盤内再発に対する重粒子線治療が保険適応となり、その治療成績と比較的低い有害事象に期待が持たれている。しかし重粒子線照射の際はその高い線量分布から隣接臓器との間に距離が必要となり、スペーサー留置が必要になることが多い。今回当科で施行した直腸癌局所再発に対するスペーサー手術について検討した。2013年10月から2022年4月に直腸癌局所再発に対する重粒子線治療の適応でスペーサー手術を施行した10例を対象に検討を行った。正中切開で開腹し腫瘍周囲を剥離、人工スペーサーにより腫瘍表面を被覆・固定した。大網による被覆や骨盤底形成が可能な症例では人工スペーサーは留置しなかった。(結果)男性 6 例、女性 4 例。キ)タネ振冉・陲 63.7 歳(43-72 歳)。 術式はゴアテックスシート留置5例、吸収性組織スペーサー留置1例、大網充填2例、骨盤底形成2例であった。平均手術時間は 249.8分、平均出血量は 278.5g であった。術後在院日数は平均 11.8 日。短期合併症としては、 腸閉塞が1例、水腎症が1例認められた。全症例において重粒子線照射が可能であった。(考察)保険適応に伴い、重粒子線治療症例は増加してくると考えられる。直腸癌局所再発に対する重粒子線治療のためのスペーサー手術は安全で有効であると考えられた。.
1860. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道がんに対する食道高位切離後の胃管再建の工夫, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1861. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 水内祐介, 永吉絹子, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 軸捻転を予防するための腹腔鏡下腸瘻造設術の工夫とその効果, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1862. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における十二指腸LECSの方針と今後の課題, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 癌や腺腫、粘膜下腫瘍などの十二指腸腫瘍は、切除が第一候補となるが、膵頭十二指腸切除は過侵襲となる場合がある。 しかし、EMR, ESDなどの内視鏡的治療は、十二指腸は壁が薄いため遅発性穿孔率が10%弱と非常に高率である。近年、腹腔鏡内視鏡合同手術 (LECS)の低侵襲性と安全性が評価され、十二指腸腫瘍に対する治療として保険収載された。
 当科では、現在まで十二指腸病変17症例(男9:女8、年齢40-79歳)に対してLECSを行った。腺腫8例、上皮内癌3例、NET6例であり、乳頭を基準として口側10例、肛門側7例であった。開腹移行は2例であり、乳頭近傍腫瘍であったため、安全のため開腹移行した症例である。術後合併症としては3例(18%)に発生したが、2例は内視鏡的切除で穿孔がなかったため腹腔鏡での壁補強などの処置を併置せずに終了した症例である。十二指腸縫合補強を行ってLECSを完遂した症例では、全例で合併症はなく術後経過は良好で、術後13日(中央値)で退院していた。17例中10例でESD中穿孔があり、特に乳頭近傍腫瘍であった場合は、十二指腸閉鎖時の乳頭の縫込みに特に注意が必要である。当科におけるデータを供覧するとともに、当科での方針と今後の課題について文献的考察を含めて発表する。
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1863. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 残胃癌手術症例におけるリンパ節転移についての検討, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10.
1864. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 気管分岐部リンパ節郭清の意義についての後方視的検討, 第76回日本食道学会学術集会, 2022.09.
1865. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Roux-en Y再建後の食道空腸吻合部胸腔内滑脱回避のための犠牲腸管作成による挙上空腸の緊張制御, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 近年、胃全摘Roux-en Y再建後に食道空腸吻合部が胸腔内に滑脱し、通過障害を誘発するとする報告が散見される。我々は基本方針として、食道空腸吻合は、リニアステープラーを用いたoverlap法でInverted-T型に吻合している。その際、吻合部が腹腔内に引き出せるように食道を十分に剥離しているが、この食道剥離は長期的に見て、胸腔内陰圧による吻合部の胸腔内への滑脱を助長すると考えている。また同様に、挙上空腸間膜の緊張が緩すぎることも滑脱の一因となり得る。これを回避するために、マージナルや空腸動脈を処理せずに犠牲腸管を作成することで挙上空腸に適切な腹腔側への緊張がかかるように配慮している。近年では、犠牲腸管は吻合後に作成しており、これは実際の緊張を見て最適な場所を自在に選ぶことができ、緊張制御に非常に有効である。一方、吻合に際し、食道切離が高位になった場合は積極的に腹臥位による胸腔内再建を選択しているが、その際は空腸動脈を数本切離して長い挙上空腸を作成し、吻合後に仰臥位にて腹側から十分に引き下げて挙上空腸を横隔膜脚に固定している。本工夫をおこなっキ)タ「唇濮甘ΩRY再建210症例中、吻合部の滑脱に関してはこれまで経験していない。同吻合時の工夫に関するビデオと詳細データを供覧して報告する。.
1866. 真鍋達也, 田中太, 奥山桂一郎, 藤本崇聡, 水内祐介, 中村雅史, 能城浩和, 腹腔鏡下大腸全摘術におけるJ型回腸嚢作成の至適部位と伸長の工夫, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1867. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 中村雅史, 胃癌に対するロボット支援下手術の工夫, 第21回福岡内視鏡外科研究会, 2022.02.
1868. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大薗慶吾, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 術前化学療法を施行した進行胃癌術後再発例に関する臨床病理学的特徴, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】進行胃癌の再発率を改善するため、従来の術後化学療法に加えて、術前化学療法(NAC)について議論されている。本邦においてはbulky Nに対するNACの有用性が報告されたが、まだ確立された治療戦略とは言えない。
【目的】当科における切除可能進行胃癌に対するNAC施行例を後ろ向きに検討し、特に再発例の臨床病理学的特徴について考察した。
【対象】2010年以降、進行胃癌・食道胃接合部癌に対してNACを1コース以上施行後に根治手術を行った24例について検討した。ただし、Conversion手術例は含まず、手術時にCY1などの非治癒因子を認めた症例(Stage IV)は除外した。
【結果】24例中11例(46%)に再発を認めた。治療前の病態により以下の3群に分けて、その特徴を検討した。(1) bulky Nまたは多発リンパ節転移(cN2-3)では14例中6例(43%)に再発を認めた(リンパ節再発2例、肝転移2例、後腹膜再発2例)。再発は全て2年以内に認められ、うち4例は術後6か月以内の再発であった。(2) 腫瘍径8cm以上の巨大3型進行癌では7例中2例(29%)に再発を認め、1例は術後3か月(肝転移)、もう1例は術後1年半(後腹膜)での再発であった。(3) 4型進行癌では4例中3例(75%)に再発を認め(腹膜転移2例、局所再発1例)、1例は他病死であった(術後2か月)。再発は術後1年-3年半までに認められた。ただし、これ以外にConversion手術後(CY1→CY0)に術後6年無再発生存例がある。なお、食道胃接合部癌では10例中5例に再発を認めた(術前bulky N 4例、巨大腫瘍1例)$
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【考察】bulky N・多発リンパ節転移群では予後良好な症例がある一方で、再発までの期間が短く、術後早期の化学療法が必要と考えられた。4型進行癌はNACが無効であることが多く、現時点では早期の手術を考慮すべきであると考えられた。
【結論】進行胃癌に対しては、治療前の病態によって術後再発率や再発までの期間が異なることに留意した治療戦略が求められる。 
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1869. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, ロボット支援下胃切除術におけるビルロートI法再建(デルタ吻合)の工夫, 第76回手術手技研究会, 2022.05, ロボット支援下胃切除術は、郭清手技の自由度の高さやスムーズさに比べると、消化管再建手技はやや難しく感じる。その理由としては、ポート配置が腹腔鏡手術とは異なる点と、術者と助手の協働作業が必要になる点にあると考えられる。当科ではロボット支援下胃切除術におけるデルタ吻合を、腹腔鏡手術での手技と同じ手技で行えるように工夫している。
具体的には、術者が患者右側2本のアームを両手で操作できるように紐付けを変更し、助手が患者左側のアシストポートから自動縫合器を挿入し、胃壁を術者3rd arm(患者左側)で把持する。まず胃の小孔に助手が自動縫合機を挿入し、3rd armとともに十二指腸側にゆっくり移動した後は、そのまま静止する。そして、術者が2本のアームを用いて、自動縫合器に十二指腸をかぶせるように(靴下を履かせるように)しながら小孔に挿入する。
この手技は腹腔鏡手術と同じ感覚で行うことができ、かつロボット鉗子の自由度の高さや緻密さを生かせる点で有用だと考えられる。
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1870. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道癌再発後長期生存例の臨床病理学的特徴についての検討, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, <背景と目的>
我が国の食道癌根治手術後再発は28-47%と高率に認められる。また、再発診断時からの生存期間中央値は5-10か月であり、再発後の転帰は不良である。しかし、中には再発後の治療により長期間病勢を制御できたものや、完全奏功して長期生存できた例もみられる。そこで、食道癌再発後に長期生存できた症例の臨床病理学的特徴について検討した。
<対象と方法>
2000年から2016年までに当科で施行した食道癌根治手術288例のうち、術後再発を認めた81例(28.1%)について検討した。術後再発までの期間(中央値)は11.1か月、再発からの生存期間中央値は12.1か月であった。
<結果>
再発例81例のうち、再発後5年以上の長期生存例は3例(3.7%)であった。
再発後の生存期間が長い群(2年以上:L群)は、生存期間が短い群(6か月以内:S群)よりも、手術から再発までの期間が長かった(L群15.2か月、S群9.8か月、p=0.022)。また、手術時の進行度や再発形式による差はみられなかった。なお、5年以上長期生存例3例の再発後の治療内訳は、2例に化学放射線治療を施行、1例に化学療法を施行した。また、1例はニボルマブが有効であった。
<結論>
食道癌術後再発までの期間が長いほど、再発後の生存期間も長くなる傾向がある。
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1871. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 頸部食道癌手術における適切な術式および補助治療についての検討, 第76回日本食道学会学術集会, 2022.09, [背景] 頸部食道癌は食道癌全体の約4-5%と比較的発生頻度が少ない疾患である。また、進行癌で発見されることが多いうえ、隣接臓器に浸潤しやすく、手術においては喉頭合併切除を伴う場合が多い。また、頸胸境界部領域に癌が及ぶ場合、頸部食道切除のみで良いか、胸部食道まで切除すべきか(食道全摘・亜全摘)、同様にリンパ節郭清も含めた切除範囲についても議論がなされている。さらに、喉頭合併切除が避けられない場合においても術前治療(化学療法(NAC)や化学放射線療法(CRT))を行うべきか、など検討すべき課題も多い。
[目的] 当科における頸部食道癌手術症例を後ろ向きに検討し、適切な治療方針を考察する。
[方法] 2014年から2021年までに頸部食道癌手術を行った14例について、臨床病理学的因子、治療方針、転帰などについて検討した。
[成績] 頸部食道癌手術14例の内訳は、男性10例、女性4例、年齢中央値68歳(56-71歳)であった。全て進行癌であり、cStage II: 5例、cStage III: 4例、cStage IVa: 5例であった。手術は根治手術12例、根治的CRT後の救済手術1例、CRT後の瘢痕狭窄解除目的での手術1例であった。根治手術12例の術式は、喉頭温存手術4例(33%:頸部食道切除2例、食道亜全摘2例)、喉頭合併切除8例(67%:頸部食道切除4例、食道全摘4例)であった。また、術前治療は12例中10例に行われた(NAC:7例、CRT:3例)。そのうち、喉頭温存手術例では4例全てに術前治療を施行し(NAC:2例、CRT:2例)、術前CRTを施行した2例はいずれも完全寛解(CR、Grade 3、pStage 0)であった。また、再発は12例中5例にみられたが、このうち頸部リンパ節のみに再発した1例は、その後の治療に奏効して長期生存が得られた。なお、食道切除範囲・郭清範囲の違いによる再発率の差は・オ桷C瓩蕕譴覆・辰拭俸・・・酸攴釗6例中3例再発、食道全摘:4例中2例再発)。
[結論] 頸部食道進行癌に対しては病変の広がりに応じた術式・切除範囲を選択すればよいが、特に喉頭温存をめざす場合には、術前化学放射線療法が有効である可能性がある。
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1872. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 頸部食道癌の治療方針についての検討, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, [背景] 頸部食道癌は隣接臓器浸潤やリンパ節浸潤の頻度が高く、進行した状態で発見されることが多い。また、頸部食道癌手術は喉頭合併切除を伴う場合が多いため、根治性だけでなく術後QOLを考慮した治療方針の決定が必要になる。そのため、根治手術か化学放射線療法(CRT)か、また、術前治療は化学療法(NAC)か化学放射線療法(NACRT)か、など検討すべき課題も多い。
[目的] 当科における頸部食道癌症例を後ろ向きに検討し、適切な治療方針を考察する。
[方法] 2014年から2021年までに当科で頸部食道癌と診断された20例について、臨床病理学的因子、治療方針、転帰などについて検討した。
[成績] 頸部食道癌20例のうち、男性13例、女性7例、年齢中央値67歳(48-84歳)であった。表在癌は1例(cStage I)のみで、残りは全て進行癌であった(cStage?:5例、cStage?:8例、cStage ?a:6例)。根治手術を11例(55%)、根治的CRTを8例(40%)に施行し、手術11例のうち8例(73%)で喉頭合併切除を施行し、そのうち2例で長期生存を得た。一方、進行癌に対する放射線治療は10例(根治的CRT:7例、術前CRT:3例)に行い、6例(60%)でCRが得られたが、そのうち根治的CRTを施行した1例で再発(肺転移)を認めた。なお、無再発生存例9例の全例において、初回治療のNACやCRT(根治的CRTも含む)で腫瘍の著明な縮小が得られた(CRまたはPR)。
[結論] 頸部進行食道癌の治療は手術と放射線治療が軸となるが、長期予後を得るためには、初回治療としての術前化学療法あるいは放射線療法が著効することが必要と考えられる。
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1873. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下噴門側胃切除術後の胆石発生についての検討, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 【背景・目的】胃切除術後には胆石の発生リスクが上がることがよく知られている。しかし、その対象手術の多くは胃全摘術や幽門側胃切除術であり、噴門側胃切除術について論じられた報告は少ない。今回、腹腔鏡下噴門側胃切除(LPG)術後における胆石発生リスクについて、後ろ向きに検討した。
【対象】2000年から2017年に当科で施行した胃癌に対するLPG 58例について検討した。
【結果】LPG施行例 58例のうち5例(8.6%)に術後胆石を認めた。また、同時期に手術を施行した他術式の術後胆石発生率は、胃全摘術10.7%、幽門側胃切除術6.7%であった。LPG術後胆石症5例全てが無症候性であり、いずれも無治療経過観察中である。なお、総胆管結石は1例も認めなかった。
【考察・結論】胃切除術後の胆石発生の原因としては、迷走神経切離による胆嚢収縮機能低下、食物通過経路変更によるコレシストキニン分泌低下の可能性などが考えられている。噴門側胃切除術においては、近年の鏡視下手術でも十二指腸に食物が通過する再建形式が多く、胆石発生頻度と内視鏡的胆道アプローチの容易さ、さらには初回胃切除術時に胆嚢付近に手術操作が及ばない点を踏まえると、特に噴門側胃切除術における予防的胆嚢摘出術は不要と考えられた。
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1874. 森崎隆史, 久保真, 甲斐昌也, 黒木瑠美, 林早織, 山田舞, 金城和寿, 山元英崇, 中村雅史, 核グレード分類と組織学的グレード分類の比較, 第30回日本乳癌学会学術総会, 2022.06, (1)緒言
HE標本を用いた病理学的グレード分類は、比較的簡便に実施可能で汎用性が高く、予後予測因子のみならず治療方針の決定にも用いられる。本邦では、核異型度と核分裂像から算出される核グレード(NG)は臨床的予後因子としての有用性が示され、長らくNG分類を「グレード」として評価してきた。しかし、WHO分類では組織学的グレード(HG)が採用され、UICC第8版のステージングにも使用されているため、乳癌取扱い規約18版(2018年5月出版)ではNGとHGが併記されるようになった。そこで、当施設では2018年12月よりNGに加えてHGを評価しており、今回両グレード分類を比較解析する研究を計画した。
(2)材料・方法
2018年12月~2020年12月に当施設で得られた手術検体のうち、NG分類およびHG分類が可能であった浸潤癌265例を対象とした。
(3)結果
265例中、両グレードの不一致率は29%(77例)であった。NG<HGとなったのは34例(13%)、HG>HGとなったのは43例(16%)であった。サブタイプ別での不一致率は、Luminal タイプで32%, Luminal HERで26%、pure HERで15%、TNBCで20%とLuminalタイプで不一致率が高い傾向にあった。各グレードとKi67値との関係は、NG1/2/3でKi67=10.8/20.1/45.5%(p<0.0001)、HG1/2/3でKi67値11.1/19.5/50.6%(p<0.0001)とグレードの上昇とともに有意にKi67値が増加した。
(4)結論
NGとHGとの診断が異なる割合は29%と決して低いとはいえず、特に抗癌剤の適応に関係するLuminalタイプで不一致率が高い傾向にあった。両グレードともKi67値と正の相関を示した。今後もNGおよびHG両者の評価を継続して行い、相違を評価した上で世界標準に準拠していく必要があると考えられる。
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1875. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 井手野昇, 水内祐介, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, 異なる薬物治療反応性を示す微小環境因子依存性に基づいた新たな膵癌サブタイプ分類, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, [背景] 膵癌は、膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖や転移に寄与するとされる一方で、癌間質を減少させると低分化型膵癌が増え予後が悪化したとの報告も認める。予後や治療反応性を左右するphenotypeを規定し得る膵癌間質の癌細胞への影響を明らかにすることは、膵癌における新たな治療戦略を構築する上で重要であると考えられるが、依然として不明な点は多い。
[目的] 微小環境因子依存性に基づいた膵癌サブタイプ分類を行い、発現プロファイルに応じた薬剤反応性の差違を明らかにする。
[方法] ヒト膵癌組織より膵癌オルガノイドを樹立し、網羅的遺伝子発現解析を行った。各膵癌オルガノイドの微小環境因子への依存性を評価し、微小環境因子依存性に基づいて<high>、<low>の2群に分けた。微小環境因子依存性と相関する遺伝子発現を評価し、各群において有効と考えられる薬剤を選出した。これら薬剤を用いたviability assayを行い、微小環境因子依存性と薬物反応性の相関を評価した。
[結果] 8例の膵癌オルガノイドを樹立した。これらオルガノイドは網羅的発現データを基に二つのクラスターに分類され、各クラスターは微小環境因子依存性に基づいた<high>、<low>の2群にそれぞれ対応していた。微小環境因子依存性と相関して変動する遺伝子をGene Ontology解析によって検索し、<high>群ではメバロン酸代謝関連遺伝子の発現が増加しており、一方で<low>群では細胞周期関連遺伝子の発現が増加していた。SimvastatinとGemcitabineを用いてviability assayを行ったところ、<high>群ではSimvastatinに対する感受性が有意に高く、<low>群ではGemcitabineに対する感受性が有意に高かった。
[結語] 膵癌オルガノイドは、微小環境因子依存性によってそれぞれ異なる発現プロファイルと薬剤反応性を示した。これらの結果は、今後の個別化治療や新たな標的治療を開発する上で重要な知見となり得ると考えられた。
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1876. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 阿部俊也, 井手野昇, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌微小環境における癌関連線維芽細胞の新たな役割と膵がん細胞の可塑性に関する検討, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1877. 松本一秀, 村上正俊, 藤森尚, 大野彰久, 寺松克人, 仲田興平, 中村雅史, 乳頭部原発神経内分泌腫瘍に対する診断・治療戦略~局所切除の適応とは~, 第58回日本胆道学会学術集会, 2022.10.
1878. 重松慶一, 阿部俊也, 三渕晴香, 井手野昇, 池永直樹, 高松悠, 蓑田洋介, 藤森尚, 島田有貴, 山本猛雄, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, , 術前に診断し得た膵頭部神経鞘腫に対して腹腔鏡下核出術を施行した 1 例
, 第58回九州外科学会・第58回九州小児外科学会・第57回九州内分泌外科学会, 2022.02.
1879. 持田郁己, 大内田研宙, 寅田信博, 堤親範, 中村祥一, 久野恭子, 奥田翔, 新川智彦, 仲田興平, 中村雅史, シングルセル解析を用いた膵臓癌の間質相互作用による化学療法抵抗性機序の検討, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 【はじめに】
膵臓癌は予後不良な疾患であり、その原因の一つとして標準治療である化学療法に対しても抵抗性があることが挙げられる。化学療法抵抗性の機序に関して、膵癌においては高度な不均一性があり、さらに周囲の間質との相互作用も考慮に入れる必要もあることから、まだ十分に解明されていない。
近年シングルセルRNA解析技術の出現により、膵癌の不均一性の解明が徐々に可能となってきた。本研究ではこれを用いて、膵癌と癌間質を構成する主要な細胞である癌関連線維芽細胞(CAF)の相互作用により化学療法に耐性を生じる機序を明らかにする。
【方法】
膵癌細胞株SUIT-2単培養もしくはSUIT-2+CAF共培養に対してGEM投与群、非投与群を作成(計4群)。これを72時間培養し、単一細胞懸濁液Chromiumでバーコーディングし、シングルセルRNA解析を行った。
【結果】
SUIT-2単培養非投与群で9272細胞、SUIT-2単培養GEM投与群で6890細胞、SUIT-2+CAF共培養非投与群で6665細胞、SUIT-2+CAF共培養GEM投与群で6237細胞が得られた。これらをmergeし、検出された全細胞に対しUMAPで次元圧縮を行い、CAFのクラスターを同定した。CAFを除去し癌細胞のみで再度UMAPを施行した結果、20425細胞において、10のクラスターに分けることができた。これらのクラスター間ではGEM投与により細胞分裂期の違いを認めた。また、GEMを投与することで出現したクラスターでは細胞障害の関連遺伝子が上昇する一方、代謝や免疫反応に関するクラスターや、分裂期のクラスターはGEM投与により減少していた。
【結語】シングルセル解析を用いて、癌細胞のGEM投与による変化について検討をおこなった。今後、CAFとの細胞間相互作用にも注目し、より詳細に治療抵抗性のメカニズムの解析を行う予定である。.
1880. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 森崎隆史, 佐藤瑤, 金城和寿, 高尾由佳, 林早織, 森瞳美, 中村雅史 , 難治性乳癌における腫瘍微小環境としてのMicrobiomeの意義, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 乳房は消化管とは直接つながりのない臓器であるが、近年、乳腺組織にも口腔や腸内細菌と重複する細菌種が豊富に存在し、腸内細菌叢と乳癌の相関に関しても相次いで報告されている。
【目的・方法】今回我々は、未だ治療ターゲットの少ないトリプルネガティブ乳癌(TNBC)に対し細菌叢がどのように関連するかを検討するため、当院で2005年~2014年に手術した原発TNBC44例に対しグラム陰性桿菌の外膜成分であるLipopolysaccharide(LPS)の免疫染色を施行し、種々の病理学的因子と比較した。
【結果】LPS陽性は25例、陰性は19例。陽性例は腫瘍周囲や腫瘍内部の間質に染まる染色パターンが主で、免疫細胞に一致して染まる傾向が見られた。LPS陽性ではStage I/II/III(48%/48%/4%)、N-/N+(64%/36%)、LPS陰性ではStage I/II/III(47.4%/42%/10.5%)、N-/N+(89.5%/10.6%)とLPS陽性でリンパ節転移が多い傾向を認めた。また腫瘍免疫関連因子に関してはLPS陽性でCD8(+/-)(76%/24%)、LPS陰性でCD8(+/-)(78.9%/21.1%)と類似の傾向がある一方、LPS陽性ではPD-L1(Tumor cell)(+/-)(52%/44%)、TIL(High/Low)(56%/44%)、T-bet(+/-)(56%/44%)に対しLPS陰性でPD-L1(+/-)(36.8%:42.1%)、TIL (High/Low)(42.1%/57.9%)、T-bet(+/-)(36.8%/63.2%) と逆の傾向を示すものも多く、腫瘍微小環境における細菌叢の影響が示唆された。
【考察】LPSはTNBCにおいて腫瘍辺縁の間質優位に免疫細胞と関連して存在することが示唆された。腸管Dysbiosisにより腸管上皮のみならず乳管上皮のTight junctionも破綻し細菌の侵入を容易にすると報告されているが、腫瘍周囲に侵入した細菌叢に対する自然免疫の発動が近傍の腫瘍免疫に影響する可能性を更に検討して報告する。
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1881. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 黒木瑠美, 林早織, 森崎隆史, 金城和寿, 中村雅史, 転移再発乳癌患者治療におけるPatient Reported Outcomeへの影響要素の検討, 第19回日本乳癌学会九州地方会, 2022.03.
1882. 山田舞, 久保真, 溝口公久, 高尾由佳, 島崎亜希子, 森崎隆史, 林早織, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史 , , , 乳癌微小免疫環境と微生物叢の関連についての検討, 第30回日本乳癌学会学術総会, 2022.06, 乳がん微小免疫環境と微生物叢との関連についての検討

九州大学大学院 臨床・腫瘍外科腫瘍研究室乳腺グループ
山田 舞、久保 真、甲斐 昌也、黒木 留美、森崎 隆史、林 早織、金城 和寿、中村 雅史

背景:
近年、腸内細菌とアレルギーや慢性炎症性疾患、代謝性疾患などとの密接な関わりが明らかとなり、腸内微生物叢とがんとの相関も消化器系癌を中心に多数報告されている。また、昨今免疫チェックポイント阻害薬の治療効果に腸内微生物叢が免疫環境を介して影響しているとの報告も多数見られるようになった。消化管と直接の繋がりがない乳腺組織や乳癌組織にも微生物叢が存在することは報告されているが、乳癌治療効果と微生物叢の関連やその機序については未だ明らかではない。
目的:
そこで我々は、まず乳腺内微生物叢と乳癌や腫瘍微小環境との関連について検証することを目的として、腸内細菌の大部分を占めるグラム陰性桿菌の細胞壁成分Lipopolysaccharide(LPS)と腫瘍微小免疫環境の関連を免疫染色にて検討した。
対象と方法:
既存のトリプルネガティブ乳癌46例のFFPEを用い、乳癌組織内のLPSと腫瘍免疫微小環境を構成するTIL, CD8, T-bet, PD-L1, M1マクロファージ(CD68),M2マクロファージ(CD163)の局在を比較した。また腫瘍断面におけるLPS染色率と臨床病理学的結果を比較した。
結果:
解析可能であった44例中明らかにLPS陽性は25例で、その88%(22例)が腫瘍間質優位な局在を示していた。興味深いことに、TIL, CD8, T-bet, PD-L1,CD68も類似した局在を示しており、CD163はCD68の局在を中心により拡大した範囲で陽性であった。何らかの理由で乳癌組織の間質優位に存在した細菌外膜成分のLPSが抗腫瘍免疫にも免疫寛容にも関与している可能性を示唆する結果であったため、今後さらに詳細な細菌成分と腫瘍微小免疫環境との関連を検証するため網羅的多重免染を計画している。LPS染色率と臨床病理学的結果には統計学的な有意差は認められず、さらに症例を増やして検討し報告する。
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1883. 三渕晴香, 水内祐介, 渡邊歓, 島田有貴, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 永井俊太郎, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史, 腹腔内巨大デスモイド腫瘍に対して薬物治療後に腫瘍切除が可能であった一例, 第77回日本大腸肛門病学会学術集会, 2022.10.
1884. 三渕晴香, 進藤幸治, 佐伯潔, 森山大樹, 大内田研宙, 永吉絹子, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 鏡視下食道切除術後7年目に発症した胃管通過障害に対してステント留置と腹腔鏡手術を併用した1例, 第76回手術手技研究会, 2022.05, 症例は78歳女性。胸部中部進行食道癌に対して鏡視下食道亜全摘、後縦隔胃管再建を施行した。術後経過は順調で退院後は外来で定期的な画像検査を行っていた。術後7年経過した際に、嘔吐と食事摂取不良、体重減少が出現し、精査を行った。内視鏡検査で胃内に悪性腫瘍をふくむ局所病変は認めなかったが、残渣が多量に貯留していた。造影CTでは胸腔内の胃管は多量の内容物で拡張しており横隔膜脚付近で管腔の狭小化を認め通過障害と考えられた。通過障害部位には硬い狭窄は認めず、食道裂孔レベルでの周囲組織からの圧迫に加え、加齢や胃壁の過度な膨張に伴う胃管の蠕動能の低下が原因と考えられた。絶食管理と経鼻胃管による減圧、蠕動促進薬の投与による保存的加療を行ったが、胃管の拡張は改善したものの通過障害の改善には至らなかった。そこで、通過障害部位に内視鏡的にカバードステントを留置することとし、ステント逸脱予防のためクリップで粘膜面より固定した。留置後しばらくは胃管拡張せず食事も再開できていたが、留置後1週間弱でクリップが外れステントは胸腔内へ逸脱した。ステントの固定がキ)タヌ・廚塙佑─▲好謄鵐販叡崕僂吠四僂靴栃・亢晴室蟒僂妊好謄鵐噺把蠅垢詈・砲箸靴拭・泙此・盪覿静・剖杭・・未縫・弌璽疋好謄鵐箸鯲叡屬靴人眛釗・盪覿世妊好謄鵐汎盥个魍稜Г靴疹・屬如∧・亢請犧遒砲曇勀賁未・薜瀛描漢悗鬚・韻織好謄鵐噺把蠅2針行い、同時に予防的に腸瘻造設を行った。術後、通過障害は認めず、栄養障害は改善し2週間程度で退院となった。現在術後2年経過しているが、ステントの逸脱は認めず有害事象なく経過している。近年では高齢化に伴い、術後通過障害の一因として加齢に伴う蠕動力低下が予想される。今回、ステント留置術に加え、より確実なステント固定として、腹腔鏡下にステントを全層固定したことが非常に有用であったと考えられた。若干の文献的考察をふまえて報告する。.
1885. 三浦峻, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 大薗慶吾, 和田将史, 畑佳孝, 水流大尭, 中村雅史, 食道粘膜下良性腫瘍に対して POET 手技を応用した内視鏡併用胸腔鏡下食道腫瘤
核出術を実施した 1 例
, 第58回九州外科学会・第58回九州小児外科学会・第57回九州内分泌外科学会, 2022.02.
1886. 三浦峻, 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 藤森尚, 中村雅史, 当科における非機能性膵神経内分泌腫瘍の術前診断と治療についての検討, 第10回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2022.10.
1887. 佐伯潔, 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 三渕晴香, 水内裕介, 仲田興平, 中村雅史, 術前の生検検体で胃NET,G3であったが、外科切除検体で胃NECと診断された1症例, 第119回日本消化器病学会九州支部例会・第113回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2022.06, 症例は55歳、女性。胃前庭部後壁の粘膜下腫瘍に対する術前の生検で胃NET,G3の診断であり、ロボット支援下幽門側胃切除及びD2リンパ節郭清術を施行したが、術後の病理診断では胃NEC、pT3(SS)pN3aM0;pStage3Bであった。WHO2010で消化管の神経内分泌腫瘍は、組織像によらずに増殖能(Ki-67指数)により、低値の場合は高分化腫瘍NET,G1(<3%)、G2(3-20%)と称され、高値(>20%)の場合は低分化癌NEC,G3に大別された。その後、形態学的に神経内分泌パターンを呈する高分化腫瘍NETでもKi-67が高値(>20%)の症例も多く報告され、低分化でKi-67指数が>20%のNECとは、予後、治療、バイオマーカーも異なることが判明し、WHO2019では、組織学的に神経内分泌パターンを示す腫瘍を高分化と称し、Ki-67指数が<3%、3-20%、>20%の判定により各々NET,G1、G2、G3と分類し、形態学的に低分化な神経内分泌腫瘍でKi-67指数が20%を超える腫瘍を・オ梵オ估睚・NECと分類することになった。本症例では術前の生検検体でKi-67指数が70%で比較的高分化な腫瘍部分が目立ち胃NET,G3と診断したが、外科切除検体では小細胞癌やLCNECと判断可能な組織像を認め、Rb及びp53の発現が消失していることから胃NECの最終病理診断に至った。胃NECは根治的切除が可能な局所領域病変であっても、手術単独での治療成績は極めて不良であり、手術単独療法は推奨されず、薬物療法や放射線療法を含めた集学的治療の一環として行うことが推奨されている。胃NECの抗腫瘍薬の選択には肺小細胞癌の治療に準じプラチナ系薬剤を含む併用療法が推奨されており、CDDP+ETPやCDDP+CPT-11を用いることが多い。今回、術前の生検検体で胃NET,G3であったが、外科切除検体の病理診断で胃NECと診断され、術後補助化学療法としてCDDP+ETPの投与を行った1例を経験した。NET,G3およびNECに対する診断と治療方針に関して、若干の文献的考察を含めて報告する。.
1888. 佐伯潔, 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 三渕晴香, 永吉絹子, 水内裕介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, , , , , , , , 高位食道切離症例における胃管再建の工夫, 第76回手術手技研究会, 2022.05, 症例は71歳、男性。9年前に喉頭癌に対して化学放射線療法を施行されたが、その2年後に再発を来したために、喉頭全摘・永久気管孔造設術を施行された。今回、吻合部を含む頚部~胸部食道に認められる多発食道癌に対して、当科紹介となり手術の方針とした。本症例は喉頭全摘術後であり、咽頭付近まで食道切除が必要であったが、可及的に長い胃管を作成することで咽頭胃管吻合が可能となり遊離空腸は不要であった。 胃管の作成時、右側の大網処理に際し、大網組織の血管系を損傷しないように慎重に処理して横行結腸をtake downし、胃及び十二指腸の受動を十分に行った。胃管の血行再建には短胃静脈を使用するため、腹部操作時には可能な限り長く損傷なく残すことに留意し、ヘモロックとハーモニックを使用して長い短胃静脈を3本温存した。胃管の作成は右胃動脈の分枝を確認し、2本残す部位で小弯の切離ラインを決定した。近年のICGによる血流評価の独自のデータの蓄積から、細径胃管としても血流に問題ないことが明らかになっており、本症例では幅3cmの細径となるようにlin
ear staplerを用いて胃管を延長した。また、最初のstaplerは小弯から垂直に切り込むようにcurved cutterを使用し、これも胃管延長に有用であった。ICGを静脈投与し、胃管の先端まで血流がしっかりと存在していることを確認した。後縦隔経路で胃管を頚部まで挙上し、咽頭までの距離は十分であったため、咽頭胃管吻合を手縫いで行った。永久気管孔造設後の症例であったため後縦隔経路でも椎体と気管による胃管の圧排所見はなかったが、念の為、形成外科によるsuper chargeを頚横動脈-短胃動脈、super drainageを内頚静脈-短胃静脈で行った。当科における胃管再建の工夫について考察し、報告する。.
1889. 佐藤優, 野口浩司, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 肝移植後腎移植を施行した2例, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02.
1890. 佐藤優, 野口浩司, 久保進祐, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での生体腎移植における周術期 Daprodustat 使用の効果と安全性, 第58回日本移植学会総会, 2022.10.
1891. 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 岡部, 中村雅史, 手術記録へのデジタルイラストレーションの導入, 第76回手術手技研究会, 2022.05.
1892. 佐藤優, 大西秀哉, 目井孝典, 坂梨渓太, 岩本直也, 森崎晋史, 那琳, 益田昌吾, 長尾晋次郎, 中村雅史, ラットを用いた歯周炎と腸内細菌叢の移植免疫に対する影響の研究(Treg 多寡の観点から), 第35回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2022.12.
1893. 佐田政史, 水内祐介, 渡邊勧, 田村公二, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 下行結腸癌に対するIMA温存手術の治療成績, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1894. 佐田政史, 水内祐介, 田村公二, 永吉絹子, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢者Stage IV大腸癌原発巣切除例の治療成績, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1895. 今村柾樹, 永吉絹子, 渡邊歓, 佐田政史, 田村公二, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 右側結腸癌対する十二指腸前面先行多方向アプローチを用いた腹腔鏡補助下右半切結腸徐の経験, 第76回手術手技研究会, 2022.05.
1896. 今村柾樹, 永吉絹子, 渡邊歓, 佐田政史, 田村公二, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 右側結腸癌に対する十二指腸前面先行多方向アプローチを用いた腹腔鏡補助下右半切結腸除の経験, 第119回日本消化器病学会九州支部例会・第113回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2022.06.
1897. 今村柾紀, 井手野昇, 伊東守, 牛島泰宏, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 肝血管肉腫による腹腔内出血に対して術前IVR・左肝切除で救命した1例, 第58回日本腹部救急医学会総会, 2022.03, 症例は32歳女性。右乳房血管肉腫に対し部分切除施行。その後右乳房再発・左乳房転移に対し腫瘍摘出されたが肝左葉に転移を認め、肝血管肉腫破裂による腹腔内出血を発症。左肝動脈への塞栓術で止血したが肝血管肉腫は急速増大し、1ヶ月後再び破裂出血を発症。右肝動脈から分岐するA4、中肝動脈への塞栓術で止血した。3日後造影CTで再出血像を認め、塞栓術では止血困難と考え緊急手術の方針とした。緊急手術前の血管造影で明らかな出血像を認めず。腫瘍を栄養する左・中肝動脈、胆嚢動脈に対し術中出血量低減目的に塞栓術を行った。
開腹すると多量の凝血塊と静脈性出血を認め、肝左葉は径25cmの血管肉腫に置換されていた。左肝授動後に外側区域をガーゼで結紮して出血制御し、その後目立った出血なく左肝切除で腫瘍を摘出した。手術時間416分、出血量4827g。経過良好で術後17日に退院し、現在血管肉腫に対する全身化学療法中である。
今回我々は肝血管肉腫破裂による腹腔内出血に対し術前IVR・左肝切除で救命した1例を経験したため、文献的考察を加えて報告する。.
1898. 溝口聖貴, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 新型コロナウイルス感染・療養後患者の手術時期の判断に苦慮した進行直腸癌の手術経験, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【はじめに】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延している現在、悪性疾患の手術を延期せざるを得ない場合があり、癌患者の診療に少なからず影響を及ぼしている。今回、われわれはCOVID-19療養後に術前検査のSARS-CoV-2 PCRが陽性となり、CTで多発するすりガラス影を認めた進行直腸癌の一例を経験した。【症例】
46歳の女性。便潜血陽性の精査で下部消化管内視鏡検査を施行され、直腸S状部に2型進行癌を認め、手術目的に当科紹介となった。COVID-19罹患後に、保健所の指示で初診日7日前まで隔離されていた。初診時にはCOVID-19関連症状は認めなかった。腫瘍による閉塞症状を認め早期の手術を計画したが、初診日に施行した術前スクリーニングPCRの陽性が判明した。また、CTで左肺上葉に多発するすりガラス影を認めた。予定していた術前精査・手術を一旦延期し、当院の感染対策チーム(ICT)や呼吸器内科に相談した結果、PCRは弱陽性であり発症時期を考えても感染性はないと判断された。2週間後のCTでは左肺上葉のすりガラス影は消失しており、COVID-19関連の陰影と考えられた。初診日から25日後(感染から約6週間)に腹腔鏡下直腸高位前方切除術を施行し、術後合併症なく退院した。関わった医療関係者にCOVID-19の発症を認めなかった。
【まとめ】
COVID-19罹患後の予定手術時期については、手術の緊急性、感染性に加えて術後合併症リスクの観点から判断される。日本麻酔科学会は、待機可能な手術は感染診断から7週間以降に予定することを推奨している。本症例は腫瘍による閉塞症状を認めており、できるだけ早期の手術が必要であった。進行癌患者では手術まで7週間の猶予がない場合もあり、院内ICTや麻酔科医との連携・相談は重要である。さらには胸部陰影を認めた場合は短期間でのCT再検も考慮すべきである
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1899. 溝口聖貴, 田村公二, 久野恭子, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, , 腸回転異常を伴う進行上行結腸癌に対する腹腔鏡下結腸切除術の1例, 第47回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2022.10, 腸回転異常症は,胎生期に腸管の回転・固定異常を生じる稀な疾患で,多くは乳幼児期に診断される.今回,腸回転異常を伴う上行結腸癌に対し腹腔鏡下切除術を施行した1例を経験した.
68歳男性.貧血の精査で上行結腸に全周性2型進行癌を認め,手術目的に紹介となった.造影CTで単発肝転移と多発肺転移を認めた.全小腸は右側に位置し,Treitz靭帯の形成不全が疑われた.上腸間膜動脈は同静脈(SMV)の背側に位置していたが,SMV rotation signはなくnonrotation typeの腸回転異常と診断した.腹腔鏡下右結腸切除術を施行.右側結腸は内側の固定をほとんど認めず,空腸は十二指腸下行脚からそのまま右側に位置した.回盲部からの後腹膜アプローチで授動を開始し,横行結腸頭側から肝弯曲部授動を完了.最後に回結腸動脈(ICA)および右結腸動脈を同定して根部で処理,D3郭清を行った.手術時間は185分,出血は少量.その他腸管同士の癒着などはなかった.術前のCT通りICAは通常より末梢で分岐しており,解剖の把握に造影CTが非常に有用であった.
腸回転異常症は時に腹腔内の高度癒着を伴い,特にmalrotation typeでは血管走行変化も生じやすい.術前CTで十分なシミュレーションを行い正確な解剖を把握することで,安全に腹腔鏡下手術を施行できる
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1900. 溝口聖貴, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, , 下腸間膜動脈の起始異常を有するS状結腸癌に対する腹腔鏡手術, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 我々は、上腸間膜動脈(SMA)からIMAが起始する分岐異常を有したS状結腸癌に対して腹腔鏡で根治手術を行った症例を経験した。症例は59歳男性。下痢と腹部膨満を主訴に前医を受診しS状結腸癌の診断となった。腹部造影CT検査よりIMAがSMAから分岐することが判明した。切除可能な孤発性の肝転移を有しており、S状結腸癌cT4a(SE)N2M1 cStage?aと診断した。原発巣・転移巣ともに完全切除可能と判断し、まずは原発巣に対して腹腔鏡補助下S状結腸切除術、3群リンパ節郭清を施行した。術中所見ではSMAから分岐したIMAが空腸起始部の背側を通り左側結腸の腸間膜へ流入していた。術前検査では中枢リンパ節に転移は認めなかったため、空腸起始部の腸間膜流入部でIMAを切離し郭清の上限とした。術後は大きな合併症なく経過し自宅退院となった。術後2ヶ月目に肝転移切除術を施行し、術後補助化学療法を行った。現在再発なく術後10ヶ月経過している。IMAの分岐異常は報告が少なく、その大腸癌の至適リンパ節郭清範囲に対して定まキ)タ「辰晋・鬚呂覆ぁIMA分岐異常があった場合には、癌の壁深達度やリンパ節転移の有無に加え左側結腸や直腸の栄養血管を把握し郭清範囲を決定する必要がある。.
1901. 古賀智子, 大西秀哉, 岩本直也, 長尾晋次郎, 那琳, 益田昌吾, 西山憲一, 小島雅之, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素 PTPN3 を標的とした肺神経内分泌腫瘍に対する新規癌
免疫治療の開発, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1902. 久野恭子, 大内田研宙, 水内祐介, 堤親範, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Single cell RNA sequenceを用いた家族性大腸腺腫症発癌過程におけるCD8+Tcellの解析, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 腫瘍微小環境において、CD8+Tcellは樹状細胞などの抗原提示細胞からの刺激を受けて活性化し、がん細胞を直接攻撃、殺傷するなどして、腫瘍免疫の中心を担っている。家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ、様々な段階の前癌病変も存在する。近年、single cell RNA sequence (scRNA-seq)によるがん組織のheterogeneity解明が盛んに行われるようになったが、FAPにおける腫瘍微小環境のheterogeneityはまだ解明されていない。
今回我々は、当科にてFAPに対し手術を行った1人の患者から、正常部、腺腫非密生部、腺腫密生部、癌部の4検体を採取し、10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した。33266個の細胞の遺伝子発現データが得られた。Seurat上で解析を行い、UMAPを作成したところ,22個のクラスターが得られた。既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定し、CD8+Tcellのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ、8個のクラスターが得られた。Na$(D+Ave、Cytotoxicity、Exhaustionに関連した遺伝子発現から、サブクラスタリングを行い、検体採取部位間でCD8+Tcellの構成を比較した。腺腫密生部、癌部ではCytotoxic effector CD8+ Tcellの割合が高いという結果が得られた。また、Exhaustionに関連した遺伝子の発現は、癌部だけでなく腺腫部でも上昇していた。
今回の検討で示された結果に基づきFAPの各発癌段階におけるCD8+Tcellのはたらきについて考察を加えて報告する。.
1903. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 寅田信博, 永吉絹子, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, scRNA-seqを用いたUC由来癌におけるfibroblastのheterogeneityの解明, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 潰瘍性大腸炎(UC)患者には慢性炎症の影響により、発病後7-8年で大腸がんが高頻度に生じる。遺伝的要因や腸内細菌叢の異常、自己免疫異常など様々な因子の関連が報告されているが、その病態はまだ明らかになっていない。腫瘍微小環境のうち、cancer associated fibroblasts(CAFs)は過去にmyofibroblast(myCAF)、inflammatory CAF(iCAF)、antigen-presenting CAF(apCAF)など、機能の異なる亜集団が存在しており、がんの浸潤や転移などの生物像に影響を及ぼすと報告されている。近年、大腸癌を含む様々ながん種でsingle cell RNA sequence (scRNA-seq)によるがん組織のheterogeneity解明が盛んに行われるようになったが、Colitis associated cancer(CAC)における腫瘍微小環境のheterogeneityはまだ解明されていない。scRNA-seqにより、同一UC患者内における大腸がん発生の様々な段階を単一細胞ごとに観察できると考えられる。今回我々は、当科にてUC由来大腸癌に対し大腸全摘術を行った1人の患者の正常部、炎症部、高度異形成部、癌部kオ・箇所より検体採取し、scRNA-seqを施行した。14936個の細胞の遺伝子発現データが得られ、クラスタリングにより19個の細胞集団が同定された。既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定した。腫瘍微小環境のうち特にfibroblastに着目し、fibroblast408細胞を抽出した。過去に報告のあるmyCAF、iCAF、apCAF関連遺伝子をスコア化し、検体採取部位別に比較した。また、それらをpublic dataを用いて通常型大腸癌と比較した。myCAFスコアは正常部・炎症部・高度異形成部には差がなかったが、癌部で上昇していた。iCAFスコアは癌部だけでなく高度異形成部でも低下していた。apCAFスコアは高度異形成部や癌部で低下しており、炎症部でも低下傾向が認められた。正常部と癌部の比較では、UC患者の各CAFスコアは通常型大腸癌と同じ傾向を示した。今回の検討で示された結果に基づき、UC由来癌の各発がん段階におけるfibroblastの変化について考察を加えて報告する。.
1904. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 堤親範, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, Single cell RNA sequenceを用いた家族性大腸腺腫症各発がん段階のCD4+ Tcellの比較, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【目的】家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸がんが高頻度に生じ,様々な段階の前がん病変も存在する.また, 近年,腫瘍内の不均一性 (heterogeneity)を解析する手法として,Single cell RNA sequence(scRNA-seq)が有用と考えられている.FAPに関連したscRNA-seqの報告は上皮細胞に着目したものが1件のみであり, 免疫細胞に関する報告はない. 本検討ではscRNA-seqによりFAP患者の大腸がん発生の様々な段階におけるCD4+ Tcellを比較することを目的とした.
【方法】当科にてFAPに対し手術を行った4人の患者から,正常部,腺腫部, 癌部の組織を採取し,10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した.
【成績】56225個の細胞の遺伝子発現データが得られた.Seurat上で解析を行い,UMAPを作成した。既知のマーカー遺伝子発現から、9個の細胞種のクラスターを同定した.CD4+ Tcellのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ,7個のクラスターが得られた. 検体採取部位別にCD4+ Tcellの各サブセットの割合を比較したところ, 癌部ではTh1の割合が低いこと, Tregの割合が発がんに伴い上昇すること, Th17の割合が腺腫部で低いこと, Na$(D+Aveの割合が発がんに伴い低下すること, Tfhの割合が発がんに伴い上昇することが明らかになった。また、CD4+ Tcellのexhausted scoreをつけて部位別に比較したところ、exhausted scoreは癌部でのみ上昇していた。
【結論】FAPの各発がん段階における、CD4+ Tcellの違いが明らかになった。
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1905. 久保進祐, 野口浩司, 佐藤優, 目井孝典, 植木研次, 松隈裕太, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 生体腎移植後の早期ARB内服開始に関する安全性・有効性の検討, 第58回日本移植学会総会, 2022.10, <背景>腎移植後早期の血圧管理には主にカルシウム拮抗薬が用いられ、早期からアンジオテンシン?受容体拮抗薬(ARB)を使用することに関しての安全性や有効性は定かではない。<方法>2020年5月~2022年3月に当科で行われた生体腎移植で、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、ステロイドの3剤で免疫抑制導入され、免疫学的低リスクの成人症例で、移植後3ヶ月に腎生検を実施した計78例について検討した。術後早期よりARBを開始した症例をARB群(27例)、それ以外をControl群(51例)とし、さらに逆確率重み付け(IPW)を用いて患者背景を2群間で調整し、3ヶ月後の腎機能および生検結果について比較した。<結果>術後3ヶ月時点での血清クレアチニン、推算糸球体濾過量、高K血症や血圧低下などの有害事象の出現頻度については二群間に有意差は認めなかった。尿蛋白/尿クレアチニン比(Up/Uc)はARB群でContorolに比べ低い傾向にあった(0.12 vs. 0.16 , p=0.176)。また術キ)タカ3ヶ月目に行った腎生検結果では、ARB群ではIF/TAの出現率は低い傾向にあった(9.3% vs 17.6%, p=0.313)。<結論>低用量からARBを術後早期に始めることは安全であった。

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1906. 久保真, 鹿田佐和子, 甲斐昌也, 森崎隆史, 木村緑, 小川昌宣, 加藤聖子, 水内祐介, 中村雅史, HBOC診療の現状と課題, 第28回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2022.06, 2019年4月より遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)に対する診療の一部が保険収載され、乳癌・卵巣癌発症者の遺伝学的検査による診断、乳房再建を含む予防手術、サーベイランスは保険での診療が可能になった。2021年7月にはHBOC診療ガイドラインが策定され、HBOC診療を取り巻く環境は急速に整備され大きく変貌を遂げた。しかしながら、臓器横断的な取り組みや家族へのサポート、診断、未発症保因者の予防手術とサーベイランス、個人情報の保護と継続性、差別禁止の法整備など、解決すべき課題は多い。今回当院や地域での取り組みを通じて、今後の課題について討議したい。
当院では、原発・再発を問わず新規乳癌患者に対し初診時問診票の家族歴について臨床遺伝医療部が介入し、必要に応じてプレカウンセリングを実施している。その受診者数は、2019年7例、2020年38例、2021年117例で計179症例、のべカウンセリング数は246回と急速に増加している。遺伝学的検査実施は65% (116/179例)であり、病的バリアント陽性(pathogenic/likely pathogenic)は37% (43/116例)、BRCA1変異22例、BRCA2変異21例であった。血縁者の発症前診断のシングルサイト解析15例が含まれている。RRSO、RRMを施行した症例は、それぞれ11例と2例であった。
2019年4月当院ではHBOC診療チームを立ち上げ、月1回カンファレンスを行っている。病的バリアント陽性者とその家族へのサポートを通じて、予防切除やサーベイランスの希望などについて、臓器横断的に情報を共有している。その要は遺伝カウンセラーの存在であり、がんゲノム医療の二次的所見への対応も含め欠かすことのできない存在となっている。広域での連携が必要になるケースもあり、九州・沖縄では九州家族性腫瘍ネットワークを中心として病院間の連携促進、クライエントへの情報提供、人材の育成を図っている。
今後の課題として、医学的管理の精度向上、マルチジーンパネル検査の導入、BRCA1/2遺伝子以外の遺伝性乳癌への対応、未発症保因者への対応、遺伝情報の保護と継続、広域での対応、人材の育成などが挙げられる。NCCNガイドラインなどを参考に検査体制や医学的管理を整備するとともに、日本人集団におけるデータベースの構築が重要であろう。
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1907. 岩本直也, 大西秀哉, 長尾晋次郎, 古賀智子, 梅林雅代, 森崎隆, 中村雅史, チロシン脱リン酸化酵素 PTPN3 を抑制する癌免疫治療の可能性, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
1908. 岩本直也, 大西秀哉, 坂梨渓太, 森崎晋史, 長尾晋次郎, 益田昌吾, 那琳, 梅林雅代, 森崎隆, 中村雅史, , 樹状細胞におけるProtein Tyrosine Phosphatase Non-receptor type 3 (PTPN3)抑制により生じうる抗腫瘍免疫への効果, 第35回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2022.12, 【背景】我々はprotein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)をリンパ球における新たな免疫チェックポイント分子として見出し、リンパ球に発現するPTPN3を抑制する新たな癌免疫治療開発の研究を行っている。一方でリンパ球への抗原提示に極めて重要な抗原提示細胞である樹状細胞の機能評価は免疫治療を開発する上で重要であるが、PTPN3分子が樹状細胞でどのような役割を持つかは分かっていない。
【目的】本研究では免疫チェックポイント分子PTPN3を抑制する新たな癌免疫治療法の開発を見据え、樹状細胞におけるPTPN3の生物学的意義解析を行い、PTPN3抑制治療がリンパ球のみならず樹状細胞も活性化できる新たな癌免疫治療となり得るか検証する。
【材料と方法】本研究では健常人および担癌患者の末梢血中の単球を由来とする樹状細胞を使用し、未熟樹状細胞と成熟樹状細胞の2種類を作成した。未熟樹状細胞に対しsiRNAを用いてPTPN3発現を抑制した。成熟樹状細胞に関しては標的となる癌細胞(Sq-1: HLA-A24)のライセートを投与後にTNF-α/IFN-αを投与し成熟化を行った。細胞傷害活性に関しては、Sq-1のライセートをパルスし成熟化を誘導した樹状細胞と同一宿主由来のリンパ球(HLA-A24)を共培養して、HLA-A24拘束性の細胞傷害性リンパ球を誘導し使用した。
サイトカインの評価は樹状細胞から産生されるIL-12p40/p70およびリンパ球から産生されるIFN-γ、GranzymeBをELISA法を用いて定量化した。樹状細胞内のシグナル伝達経路に関しては細胞内染色法を用いて評価した。siRNAによるPTPN3の抑制を細胞内染色法で確認した。
【結果】1)未熟樹状細胞と比較し、成熟樹状細胞でPTPN3発現が亢進した。2) siPTPN3を導入した樹状細胞ではPTPN3の蛍光強度が低下することを確認した。3)誘導細胞数は未熟樹状細胞、成熟樹状細胞共にPTPN3抑制により影響を受けなかった。4)貪食能は未熟樹状細胞でPTPN3抑制によって差を認めなかった。5)成熟樹状細胞ではPTPN3発現抑制により、CD80、CD86発現が亢進した。6)PTPN3を抑制した樹状細胞でIL-12p40およびp70の産生が有意に亢進した。7)PTPN3抑制樹状細胞により抗原提示を受けた活性化リンパ球によるIFN-γおよびGranzymeBの産生は有意に亢進し、癌細胞傷害活性は有意に亢進した。8)樹状細胞のPTPN3を抑制することでpERK1/2の亢進を認めた。
【結論】樹状細胞のPTPN3を阻害することでリンパ球の癌細胞傷害活性を亢進できる可能性が示され、PTPN3抑制治療がリンパ球のみならず樹状細胞も活性化する新たな癌免疫治療となることが示唆された。.
1909. 椛朱梨, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 生体腎移植術後に発症した上行結腸癌に対する十二指腸前面先行アプローチによる腹腔鏡下右結腸切除術の1例, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 【緒言】一般的に、移植腎は右腸骨窩に移植されることが多く、腹腔鏡による右側結腸切除の場合には、術野の展開への影響や移植腎損傷の可能性が考えられる。今回、我々は十二指腸前面先行の後腹膜アプローチにて腹腔鏡下右結腸切除術を施行したため、手術手技を含めて報告する。【症例】75歳男性、3年前にABO血液型適合生体腎移植術を施行、術後定期スクリーニングの下部消化管内視鏡検査にて上行結腸に2型腫瘍を認めた。精査にて上行結腸癌、cT2N0M0, cStage?の診断で手術の方針とした。腹腔鏡にて十二指腸全面からの後腹膜アプローチにて右結腸切除を施行、移植腎の影響を受けることなく、また移植腎の損傷もなく、通常通りの右結腸切除を施行できた。術後経過問題なく、腎機能の異常も認めなかった。【結語】腎移植後の腹腔鏡下右側結腸切除は、十二指腸全面からの後腹膜アプローチを行うことで腹腔鏡下でも安全に通常通りに施行することができる.
1910. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 後腹膜鏡下ドナー腎採取術における術前難度評価スコアの作成, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02, 【背景】後腹膜鏡下ドナー腎採取術の安全性向上を目的とし術前難度評価スコアを作成する。【対象と方法】2019年5月-2021年8月に当院で施行した後腹膜鏡下ドナー腎採取術140例を対象とした。手術時間を手術難度の指標とし、重回帰分析を用いてretrospectiveに検討した。回帰係数をもとに術前難度評価スコアを作成した。【結果】手術時間と有意に相関した因子は腎動脈の本数、推定腎グラフト重量、Mayo adhesive probability (MAP) score であった。術者経験数が増えるにつれ手術時間が短くなる傾向があったが有意ではなかった (P = 0.08)。有意因子3因子を用いて手術時間予測式 = 99.67 + 27.84 × (腎動脈本数) + 22.59 × (MAP score) + 0.42 × (推定グラフト重量 (g)) を求めた。予測式の決定係数は0.40であった。3因子に関し回帰係数をもとにスコア化し、各項目のスコアを合算 (0-6点)することで難易度予測モデルを作成した。作成したモデルの交差妥当性を検証したkオ梍「海蹇▲皀妊襪c-statisticsは0.74 [95% CI, 0.66-0.82]であった。【結論】術前難度評価スコアは適切な術者の選択を可能とすることで安全性向上に寄与すると考えられる。
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1911. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 大城彩香, 大隈俊明, 中村雅史, AIを用いた本邦膵移植データの解析 予後因子の抽出と予後予測, 第49回日本膵・膵島移植学会, 2022.03, 【目的】膵移植の成績向上に向け予後因子の同定は急務である。統計解析を用いた諸々の報告によりいくつかの予後因子が徐々に明らかになってきた。一方で、本邦膵移植は全体でも400例ほどとビッグデータとはいえず、多変量解析を行うにしても説明変数の選択に限りがあり、変数選択の基準も不明瞭となる恐れがある。階層化する場合は閾値の適切な設定が必要であり、非線形性が存在するデータも多い。これら問題点の解決と、真の膵移植予後因子の解明を目的に、人工知能(AI)技術における機械学習を用いた予後因子抽出と予後予測を行った。
【方法】2001年から2020年12月までの本邦膵移植データ438例を対象とした。従来の統計解析に加え、ニューラルネットワークと勾配ブースティング木を利用した予測分析ソフトウェアを用いて、死亡廃絶を含む1年以内の膵グラフト廃絶に関わる予後因子をドナー、レシピエント因子、手術/術後因子を含めた全因子を対象に解析した。
【結果】Cox回帰分析では、術式、ドナーHbA1c、透析歴、膵TITが予後因子となった。機械学習を用いた解析では、予後因子は寄与度の高い順に、レシピエント因子がHbA1c, 透析歴、年齢、WBC、性別、糖尿病歴、ドナー因子がAMY、HbA1c、Cr、死因、BMI、LDH、昇圧剤使用有無、身長、手術/術後因子が術後HD有無、動脈再建法、膵外分泌再建法、術式、膵TIT、門脈延長有無であった。これら因子を組み入れた予後予測モデルは交差検証でAUC 0.650、正解率71.23%、適合率 24.24%、再現率 55.17%、F値 33.68%であった。比較検証したPancreas donor risk index (PDRI)の予測能はAUC 0.584であった。
【結論】膵移植の予後には複数因子が複雑に関与しているため、従来の統計解析では予測が困難であったが、機械学習により一定の精度を持った予測モデルを導くことができた。今後、症例数が増加するにつれさらなる予測精度の向上が期待される。
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1912. 加来啓三, 岡部安博, 佐藤優, 久留裕, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 臨床研究を通して最適な手術法を考案し、正しい技術を後進に伝える, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02, 移植医療、特にドナー手術において安全性の担保は最重要課題である。従来、当科では用手補助後腹膜鏡下手術(HARS)を採用していたが、用手補助腹腔鏡下手術(HALS)へ移行した経緯があり、両術式を比較検証した。結果、HALSはHARSと比べ同等以上の安全性を示した。さらに、HALSから完全後腹膜鏡下腎採取術(PRDN)へ移行し、HALSと比較しより低侵襲であることを明らかにした。これにより、現在当科ではPRDNを採用しているが、さらなる安全性を求め2つの臨床研究を実施した。Davidiukらが腎部分切除に対し発表したMayo adhesive probability (MAP) scoreをPRDNにおいて評価した。結果、PRDNにおいてはMAP score単独では合併症、グラフト予後に影響しないことを明らかにした。さらに、本術式の手術難度を予想する臨床研究を行い、腎動脈本数、MAP score、推定グラフト重量の3因子を関連因子として同定した。これにより手術難度に応じた適切な術者、trainee選択を可能とし、安全性を担保した上での指導を実現した。
複数の臨床研究結果を実臨床に応用した一例である。有効性の検証と成果を報告する。
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1913. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, ドナー・レシピエントのサイズミスマッチが膵臓移植に与える影響, 第58回日本移植学会総会, 2022.10, 【背景】膵臓移植の主な合併症の一つがグラフト血栓症であり、早期グラフト廃絶のリスクとなる。血栓形成に関わる要因の一つである「血流の停滞」を膵臓移植において考えると、グラフトおよびグラフト門脈の圧迫、屈曲等による物理的要因が考えられる。今回、この物理的要因がドナー・レシピエント(D/R)のサイズミスマッチに起因し、グラフト予後に関与するとの仮説を立てた。
【対象と方法】2001年から2020年12月までの本邦膵臓移植登録データ438例を対象とした。D/Rサイズミスマッチと関連する因子として、身長、体重、体表面積 (BSA)、D/R BSA比とした。BSAの算出にはDuboisの式を用いた。血栓症による早期膵グラフト廃絶に関わる因子をCox比例ハザードモデルにより解析した。
【結果】多変量解析ではドナー体重 (p=0.02)、レシピエント低身長 (p=0.02)、ドナーHbA1c (p=0.02)が血栓症による早期膵グラフト廃絶に関わる独立予後規定因子であった。仮想膵グラフトサイズとして、膵グラフト重量と最も強い相関を認めたドナーBSA(Spearman順位相関係数=0.63, p<0.01)で同様の解析を行ったところ、D/R BSA比 (p<0.01)、ドナーHbA1c (p=0.02)が独立予後規定因子であった。D/R BSA比の血栓症による早期グラフト廃絶に対する予測能はROC解析でAUC : 0.65, cut-off値は1.09であった。制限3次スプライン曲線ではD/R BSA比とグラフト血栓症発症に正の相関を認めた。
【結語】膵臓移植においてD/Rサイズミスマッチは血栓症による早期グラフト廃絶のリスク因子であり、レシピエントの体格が小さい場合はより注意が必要である。
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1914. 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 当科での術後抗HLA抗体検査およびその問題点について, 第41回九州腎臓移植研究会, 2022.07.
1915. 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 中村雅史, 摘出現場における動きと実際の摘出手技:脳死下と心停止下の違い, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02.
1916. 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 中村雅史, 腎移植血管・尿路吻合の基本手術手技, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02.
1917. 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 中村雅史, 腎移植における難手術症例, 第55回日本臨床腎移植学会, 2022.02.
1918. ‌岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 小川智子, 津々浦康, 宮本京子, 心停止ドナーからの腎摘出について、若手移植医に伝えたいこと。, 第58回日本移植学会総会, 2022.10.
1919. 奥田翔, 大内田研宙, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, scRNA-seqを用いた食道扁平上皮癌浸潤T細胞に対する術前化学療法の影響の解明, 第76回日本食道学会学術集会, 2022.09, 本邦における食道癌のうち85%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)である。Stage II, IIIに対しては術前化学療法(NAC)後の外科的切除が標準治療とされているが、その5年生存率はそれぞれ56%, 29%と満足のいくものではない。近年、免疫チェックポイント阻害薬の開発、適応が目覚ましく、その普及に伴い免疫学的側面から腫瘍微小環境を解明する試みも全世界的に加速しており、その手段として単一細胞レベルのmRNAを網羅的に解析するsingle cell RNA-sequence(scRNA-seq)の技術が盛んに用いられるようになってきている。本研究では、腫瘍微小環境の一端を担う腫瘍浸潤T細胞(TIL)をscRNA-seqを用いて解析し、NACの有無で比較検討することで、NACがTILにもたらす影響を解明することを目的とした。
当科においてESCCに対し手術、生検を行った症例より正常食道粘膜および癌部を採取しscRNA-seqを行い、同定されたT細胞集団を細分化して、それぞれの機能に着目して解析を行った。
正常部12症例、癌部18症例の統合解析を?ってCD45+細胞を抽出したところ、quality check後の細胞数は83,151で、11のクラスターに分割された。既知の特徴的な遺伝子の発現パターンからそれぞれのクラスターが対応するcell typeを同定し、その中からT細胞を抽出した。CD4+ T細胞(CD4T, n=6,453)は6つにクラスタリングされ、差次的発現遺伝子から既知のsubtypeへ分類することが可能であった。正常部に比べ癌部でregulatory T cellの割合が多く、いずれのクラスターにおいても疲弊化に関する遺伝子発現は癌部において有意に高値であった。癌部においてgene setを用いてNACの有無で比較したところ、NAC施行群では非施行群と比較しtype1 helper CD4Tのmemory化が促進され、exhaust CD4Tの疲弊化が妨げられていることが示唆された。
また、CD8+ T細胞(n=8,005)も6つにクラスタリングされ、こちらも差次的発現遺伝子から既知のsubtypeを同定した。いずれのクラスターにおいても疲弊化遺伝子は癌部で有意に高発現しており、gene setを用いた癌部の評価では、NAC非施行群と比較し施行群でapoptosisが回避され、memory化が促進され、疲弊化が妨げられていることが示唆された。
以上から、NACがESCCのTILの機能的なheterogeneityに変化をもたらしている可能性が示唆された。.
1920. 奥田翔, 大内田研宙, 寅田信博, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いた食道扁平上皮癌浸潤マクロファージに対する術前化学療法の影響の解明, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 本邦における食道癌のうち85%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)である。Stage II, IIIに対しては術前化学療法(NAC)後の外科的切除が標準治療とされているが、その5年生存率はそれぞれ56%, 29%と満足のいくものではない。一方近年、免疫チェックポイント阻害薬(ICB)の開発、適応が目覚ましく、ESCCに対してもICBの有効性が示されているが、その奏効率は20%ほどにとどまる。ICBの普及に伴い免疫学的側面から腫瘍微小環境を解明する試みも全世界的に加速しており、その手段として単一細胞レベルのmRNAを網羅的に解析するsingle cell RNA-sequence(scRNA-seq)の技術が盛んに用いられるようになってきている。本研究では、腫瘍微小環境における免疫環境の一端を担っている腫瘍浸潤マクロファージ(TAM)をscRNA-seqを用いて解析し、NACの有無で比較検討することで、NACがTAMにもたらす影響を解明することを目的とした。
当科においてESCCに対し手術を行った症例の摘出標本より正常食道粘膜および腫瘍部を採取しscRNA-seqを用いて細胞構成を同定し、その中で同定されたマクロファージ(Mp)集団を細分化して、それぞれの機能に着目して解析を行った。
正常部12症例、腫瘍部18症例の統合解析を?いCD45陽性細胞を抽出したところ、quality check後の細胞数は83,151で、11のクラスターに分割された。既知のcell typeに特徴的な遺伝子の発現パターンからそれぞれのクラスターが対応する既知のcell typeを同定し、その中からMpを抽出した。Mp (n=3,582)は4つに再クラスタリングされたが、既知のM1、M2マーカーでそのクラスターを特徴づけることは困難であり、差次的発現遺伝子からそれぞれが食作用、遊走、そしてサイトカイン分泌に特化したクラスターと、成熟したクラスターであることが示された。正常粘膜と腫瘍部を比較すると、腫瘍部では食作用の高い集団が著明に少なく、成熟した集団が極めて多い割合を占めていた。腫瘍部における成熟したTAMをNACの有無で比較したところ、活性化の程度には差がなかったが、走化性は有意に高く(p<0.001)、抑制性遺伝子の発現はNAC施行群で有意に低かった(p<0.001)。
以上から、NACがESCCのTAMの機能的なheterogeneityに変化をもたらしている可能性が示唆された。.
1921. 奥田翔, 大内田研宙, 堤親範, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 大坪慶志輝, 新川智彦, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, Single-cell RNA-sequenceを用いた食道扁平上皮癌微小環境中の樹状細胞の解析, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 本邦における食道癌のうち85%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)である.その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療である.近年,固形癌に対する免疫チェックポイント阻害薬(ICB)の効果が次々と実証され,ESCCについても二次治療としてICBが適応となったが,その奏効率は20%程度に留まる.腫瘍が発生し制御できなくなってしまうことや腫瘍が治療抵抗性を持ってしまうことには多くの原因が存在しうるが,腫瘍微小環境(TME)における免疫状態の変化もその一因として極めて重要と考えられる.そこで今回,術前化学療法(NAC)が,ESCCのTMEの中でも樹状細胞(DC)にもたらす変化を解明することを目的として解析を行った.
当科にてESCCに対し手術加療を行った症例の摘出標本よりその腫瘍部を採取し,single-cell RNA-sequenceを用いて腫瘍組織の細胞構成,およびその同定された細胞集団ごとの機能に関して解析し,NACの有無で比較検討を行った.DCは,NAC施行9症例より718細胞,非NAC施行9症例で394細胞得られ,5つのクラスターに大別された.それぞれのクラスターの機能を解析したところ,NAC施行群では,cDC1クラスターは活性化シグネチャが有意に高いこと(p<0.01),cDC2クラスター,moDCクラスターは有意に機能不全シグネチャが低いこと(p<0.01)がそれぞれ示された.
以上より、NACがESCCのTMEにおけるDCに機能的な変化をもたらしている可能性が示唆された。.
1922. 奥田翔, 大内田研宙, 堤親範, 中村祥一, 久野恭子, 持田郁己, 大坪慶志輝, 新川智彦, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, , 食道扁平上皮癌TMEのTregに対し術前化学療法が及ぼす影響についての解析, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【目的】本邦における食道癌の85%以上が食道扁平上皮癌(ESCC)で,その中でもStage II, IIIについては術前化学療法(NAC)後の切除が標準治療とされている.近年,固形癌に対する免疫チェックポイント阻害薬(ICB)の効果が次々と実証され,ESCCについても二次治療としてICBが適応となったが,その奏効率は20%程度に留まる.そこで今回,NACがESCCの腫瘍微小環境(TME)における免疫状態にもたらす影響を解明し,ICBと併せた有効な化学療法を見出すこと,およびICBの更なる治療効果を引き出すことを目的に解析を行った.
【方法】当科でESCCに対し術前精査目的の胃カメラを行った症例の生検検体,および手術加療を行った摘出標本より腫瘍部を採取し,single-cell RNA-sequenceを行い,その中でも今回はCD4+ regulatory T cell(Treg)に着目し評価した.
【成績】NAC症例9症例,非NAC症例9症例について統合解析を行ったところ,非NAC症例と比較しNAC症例でTregの殺細胞性,抑制能はそれぞれ有意に低かった(p<0.001).さらに他の免疫細胞との相互作用を評価したところ,NAC症例におけるtype1 helper CD4+ T cellやEffector CD8+ T cellのIFNγの有意な発現上昇(p<0.05, p<0.01)がTregの機能低下に寄与している可能性が示唆された.
【結論】ESCCでは,非NAC症例と比較しNAC症例においてTMEのTregの殺細胞性と抑制能がそれぞれ有意に低下しており,NACの施行がESCCのTMEに対し免疫学的な抗腫瘍効果を促進している可能性が示唆された..
1923. 永吉絹子, 木幡亮, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 中村雅史, 複雑な病型のクローン病に対する安全な手術アプローチの選択, 第58回日本腹部救急医学会総会, 2022.03.
1924. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 中村雅史, クローン病に関連した消化器癌に対する外科治療
, 第77回日本大腸肛門病学会学術集会, 2022.10.
1925. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 治療の変遷からクローン病に対する腹腔鏡手術の適応と安全性を考慮する

, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12.
1926. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 右側結腸授動における十二指腸前面先行多方向アプローチの定型手技と安全性の検証, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1927. 永吉絹子, 水内祐介, 佐田政史, 田村公二, 中村雅史, 当科でのロボット支援下直腸手術におけるチーム医療体制と現状, 第47回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2022.10.
1928. 永井英司, 林田さゆり, 倉元通宇, 廣高健斗, 井上重隆, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中房祐司, 中村雅史, 腹腔鏡下残胃全摘術の手術成績, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.
1929. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下脾温存尾側膵切除術における動脈損傷への対応, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12.
1930. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 阿部俊也, 中房智樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 内視鏡的治療を要した膵頭十二指腸切除後胆道合併症の危険因子の検討, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07.
1931. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史 , 臨床病理学的リンパ節転移危険因子に着目した膵神経内分泌腫瘍に対する術式選択, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10.
1932. 安井隆晴, 林田さゆり, 廣高健斗, 倉元通宇, 井上重隆, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中房祐司, 中村雅史, 腹腔鏡下胃全摘術後のliner staplerを用いた再建法と若手教育, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.
1933. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科における膵癌オリゴ肺転移症例における検討, 第60回日本癌治療学会学術集会, 2022.10, BACKGROUND & AIMS:
As it remains unclear how to treat with metachronous pulmonary metastasis of pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC), it is important to assess the long-term outcome following pulmonary resection in patients with metachronous pulmonary metastasis of PDAC.
METHODS:
We retrospectively analyzed the data of patients with pulmonary metachronous metastasis after curative resection for PDAC between 2008 and 2019. Clinical and pathological factors of primary PDAC as well as the perioperative and long-term outcome following pulmonary resection was evaluated. Patients with other sites of metastasis were excluded.
RESULTS:
We identified 6 patients with pulmonary metachronous metastasis who underwent pulmonary resection and 17 patients with only pulmonary metachronous metastasis who did not undergo pulmonary resection after curative resection of PDAC. In pulmonary resection group, all patients had solitary pulmonary metastasis. The median overall survival (OS) and disease-free survival (DFS) after curative resection of PDAC for patients who underwent pulmonary resection was significantly longer than those of patients without pulmonary resection. (OS: 83.8 and 31.8 months, respectively; P < 0.001, DFS: 40.2 and 25.1 months, respectively; P = 0.002). The median time from pulmonary recurrence to death for patients who underwent pulmonary resection was significantly longer than those of patients without pulmonary resection. (41.3 and 21.1 months, respectively; P < 0.001)
CONCLUSIONS:
Metachronous pulmonary resection for selected patients with a solitary pulmonary metastasis in patients with curative resection for PDAC might be effective.
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1934. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科における膵癌oligometastasis切除症例の検討, 第49回日本膵切研究会, 2022.08, 【背景】
膵癌のオリゴ転移症例の治療に関しては、外科的切除や化学療法、放射線療法などの集学的治療により再々発がなく,長期の無再発生存例も報告されてきているが、どのような集団において予後良好で手術適応があるかなどまだ不明な点も多い。
【方法】
当科において2008年から2019年までに膵癌に対して治癒切除後に異時性に肺転移を認めた症例を対象とし、膵癌初回手術時点、また異時性転移巣の切除時点における臨床病理学的因子や長期予後に関して解析を行った。肺転移以外の遠隔転移を認めた症例は除外した。
【結果】
膵癌に対して治癒切除後に異時性肺転移に対して手術を施行した症例を6例認め、手術を施行しなかった17症例を比較対象とした。肺転移切除群では、すべての患者が孤立性単発肺転移であった。膵癌原発巣の切除組織の分化度に関して、切除群が非切除群と比較して高分化型が多い傾向にあった。(6/6 vs 12/17, P = 0.062)膵癌の治癒的切除時点からの全生存期間(OS)および無病生存期間(DFS)の中央値は、肺切除群において非切除群と比較して有意に予後が良好であった。(OS: 83.8ヶ月vs 31.8ヶ月、P <0.001、DFS:40.2ヶ月 vs 25.1ヶ月、P = 0.002)。
【結語】
膵癌治癒切除症例において異時性の孤立性肺転移に対して切除することにより長期生存が期待できる可能性がある。
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1935. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科における切除可能境界膵癌に対する術前GnP療法の検討, 第16回 膵癌術前治療研究会, 2022.09, <背景>切除可能境界(BR)膵癌では術前治療が予後向上に寄与するが、術前治療が予後向上に寄与するが、至適な治療レジメンや投与期間は確立されていない。当科では2015年からBR膵癌に対しGEM+nab-PTX(GnP)療法を行っておりその現状を報告する。
<方法>2015年から2021年までに当科でBR膵癌に対しGnP療法を施行した66例の治療成績を術前の投与期間や有害事象を含めて、予後との関連に関して検討した。
<結果>当科では通常GnP療法を2~3サイクル施行した後に造影CTで再評価し、化学療法を継続するか外科的切除を施行するかを判断している。有害事象のため2サイクル完遂前にGnP療法を中止し根治切除を選択した症例が7例(未完遂群)であった。完遂後、再評価後に根治切除を選択した症例が32例(完遂群)、GnP療法の継続が選択され、その後再評価ののちに根治切除を選択した症例が18例(追加投与群)であった。腫瘍の進行などにより切除に至らなかった症例は9例(切除不能群)であった。各群のGnPの投与回数、治療期間の中央値は未完遂群3回/0.5か月、完遂群7回/2.4か月、追加投与群12回/4.6か月、切除不能群6回/1.9か月であった。切除可能であった57例の中央生存期間は49.3か月で切除不能群は11.8か月であった(P=0.002)。切除症例の2年生存率は未完遂群80%、完遂群62%、追加投与群82%で有意差を認めなかった(P=0.274)。
<結論>BR膵癌に対する術前GnP療法は、GnPの術前の投与回数によらず術前評価で手術可能であれば、術後の予後改善が期待できる。また完遂後の評価で切除不能と判断しても、GnPを継続し根治切除の機会を伺うなど柔軟に対応することが重要である。
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1936. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科での先天性胆道拡張症における低侵襲手術(腹腔鏡・ロボット支援下)の短期・長期成績の検討, 第35回日本内視鏡外科学会総会, 2022.12, 【背景】
先天性胆道拡張症に対する低侵襲手術は、本邦では2016年に腹腔鏡手術が、2022年4月からはロボット支援下手術においても保険収載となったが、両者における術後成績に関しては不明な点が多い。
【方法】
当科では1996年より腹腔鏡手術、2020年よりロボット支援下手術を導入しこれまで52例施行している。今回2010年1月から2022年5月までに当科で先天性胆道拡張症に対して低侵襲手術を施行した26症例を対象とし、術後成績などに関して後方視的に解析を行った。
【結果】
腹腔鏡群は19例、ロボット支援下群は7例で、手術時間(392 vs 413分, p=0.672)、出血量(85 vs 51g, p=0.311)、後在院日数(8.7 vs 9.9 日, p=0.600)は両群で有意差は認めなかった。術中開腹移行に関しては腹腔鏡群で1例認め(p=0.423)、術後早期合併症(CD≧?A)は腹腔鏡群で2例認めた。経過観察期間は腹腔鏡群で有意に長かった(62.5 vs 8.7ヶ月, p=0.002)。晩期合併症(内視鏡的治療を要した肝管空腸吻合部狭窄、肝内結石症)に関しては、両群で有意差は認めなかった(21.1% vs 14.3%, p=0.691)。
【結語】
先天性胆道拡張症に対するロボット支援下手術は安全に導入が可能であり、再建に関して腹腔鏡手術と比べて有用である可能性があり、今後の症例の蓄積と長期成績の評価を行う予定である。
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1937. 阿部俊也, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除における下大静脈を指標とした左側アプローチによる膵頭部授動, 第76回手術手技研究会, 2022.05, 膵頭十二指腸切除(PD)において一般的に膵頭部の授動は右側から十二指腸を授動するKocherの授動が用いられることが多い。
最近当科ではロボット支援下PDおよび腹腔鏡下PDにおいて安定した視野展開を行うために、膵頭部の授動を左側からのアプローチにより行っており、その手技を供覧する。
まず、横行血腸間膜を頭側に挙上し、空腸起始部の左側で下腸間膜静脈と空腸の間の腹膜を切開する。そのまま足側に向かって空腸左側を剥離すると容易に下大静脈を確認できる。下大静脈前面を右側に剥離を進め、背側では下大静脈を、頭側では左腎静脈の露出を行い、さらに十二指腸背側、膵鉤部を右側腹側に展開しながら腹腔鏡のCaudal viewの特徴を活かして後腹膜から授動を十二指腸下行脚付近まで行い、下大静脈前面にガーゼを挿入しておくと後に右側から膜一枚切開することで膵頭部授動は終了する。その後空腸を左側に展開し、Treitz靭帯を確認、これを切開する。前面で空腸間膜を切開し、第一空腸動脈を同定、根部まで追求し下膵十二指腸動脈の分岐を確認、結紮し血流を遮断、左側からのアプローチを終了する。
当科でのPDにおける下大静脈を指標とした左側アプローチによる膵頭部授動の手術手技をビデオで供覧する。
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1938. 阿部俊也, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 膵solid-pseudopapillary neoplasmに対して手術を施行した40症例における臨床病理学的検討, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, 【背景】
膵solid-pseudopapillary neoplasm(以下SPN)は若年女性に好発する比較的まれな低悪性度腫瘍であり、完全切除により予後良好とされている一方で、再発症例も報告されており適切な術式に関してはいまだ議論の余地がある。
【方法】2008年1月~2022年1月までに当院で手術を施行したSPN40例に関して臨床病理学的評価を行った。
【結果】
全症例の年齢中央値は28歳(15-65歳)で、女性31例、男性9例であった。発見契機としては、腹痛・背部痛17例、他疾患での画像診断検査9例、検診発見14例であった。部位は 膵頭部13例,膵体尾部26例、膵体尾部の多発例が 1 例あった。術式に関しては、膵頭十二指腸切除7例(開腹5例、腹腔鏡1例、ロボット支援下1例)、膵体尾部切除9例(開腹1例、腹腔鏡8例)、脾動脈静脈温存膵体尾部切除14例(腹腔鏡11例、ロボット支援下3例)、腹腔鏡下Warshaw手術3例、開腹膵分節切除1例、腹腔鏡補助下膵腫瘍核出術6例、を施行した。病理学的所見として、腫瘍径は平均3.2cm(1.0-11.0cm)であり、全例でリンパ節転移や遠隔転移は認めなかった。1 例で術中にrelaced右肝動脈、門脈浸潤が疑われ、肝動脈門脈合併切除・再建を行い、最終病理で門脈浸潤を認めた。1例で術後80.9ヶ月後に他病死(Ewing肉腫の増悪)を認めたが、それ以外の39例においては平均45.2ヶ月キ)(1.3-150.5ヶ月)無再発生存中である。
【結語】
膵SPNは完全切除にて予後は良好である。一方で膵機能温存のために、症例に応じた縮小手術や低侵襲手術の選択が重要である。
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1939. 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科での若手外科医の取り組み―Academic surgeon を目指して―, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 私は2年間の臨床研修終了後、九州大学臨床・腫瘍外科に入局し、関連病院で4年間研修を行った後に、2014年より九州大学大学院に入学して3年間基礎研究を行い、在学中に日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、膵癌間質相互作用に関する研究(Abe, Int J Oncol, 2017)で、医学博士を取得しました。臨床面では、膵癌における免疫栄養因子 (Abe, Ann Surg Oncol, 2018)や腹腔洗浄細胞診 (Abe, Surgery, 2017)、手術術式(RAMPS)の検討(Abe, World J Surg.2016)に関して報告してきました。2017年4月より米国Johns Hopkins大学Pathology department(PI;Dr.Goggins)に留学し2年間リサーチフェローとして膵癌早期発見に関する研究を行い、膵癌ハイリスク症例をprospectiveにフォローアップしているプロジェクトに従事し、病的な膵癌関連生殖細胞変異をもつ患者が濃厚な膵癌家族歴のみの患者より膵癌発生リスクが高いことを発見、濃厚な膵癌家族歴を持つ患者に対する遺伝子パネル検査の重要性について報告しました(Abe, J Clin Oncol, 2019)$
B!#5"9q8e!"2019年4月から関連市中病院において肝胆膵外科を専門として臨床に従事し、2019年度に日本消化器外科学会専門医を取得、2021年度に肝胆膵高度技能専門医を取得しました。2021年4月からは九州大学大学院臨床・腫瘍外科に帰学し、肝胆膵グループにて内視鏡外科学会技術認定医の取得を目指すとともに、ロボット支援下膵切除術を学んでいます。また留学経験を生かして膵癌に関する基礎研究を行い、今後も臨床・研究の両面から少しでも膵癌の予後改善のために貢献できればと考えており、臨床・研究における取り組みに関して発表させていただきます。.
1940. 阿部俊也, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, Michael Goggin, 中村雅史, , , , , SNP解析を用いた腫瘍マーカーによる個別化診断は切除可能膵癌の診断精度を向上する, 第77回日本消化器外科学会総会, 2022.07, 【背景と目的】
血液中の腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、CA-125)は癌患者の治療効果判定を評価するためのマーカーとして使用されているが,膵癌患者の早期診断においては有用とはされていない。今回SNP解析によるgenotypingを用いて患者をグループ化し、グループごとに新たなカットオフ値を設定することにより、切除可能膵癌の早期診断精度を改善することを目的とした。
【方法】
2002年から2018年に膵癌ハイリスク患者の前向きスクリーニングにおいて、膵癌を発症しなかった504人の患者(コントロール群)の血液サンプルをELISAを用いて腫瘍マーカー(CA19-9,CEA,CA-125)値を測定した。またコントロール群において腫瘍マーカーに影響する遺伝子(FUT3、FUT2、ABO、GAL3ST2)のSNP解析を行い、SNPによるグループごとの腫瘍マーカーのカットオフ値(特異度を99%に設定)を決定した。これらは診断精度の検証のためTrainingセット、Validationセットにて検証を行なった。さらにコントロール群のグループ毎のカットオフ値を2010年から2017年に膵癌治癒切除を受けた245人の膵癌患者に当てはめることにより、SNP解析を用いたgenotypingによる切除可能膵癌の診断精度の評価を行った。
【結果】
CA19-9に関して、SNP解析を用いてコントロール群を新たに4つのグループ分類できることを発見し、それぞれのグループのカットオフ値を特異度を99%と設定することにより以下のように決定した。(A群:9.5U/mL, B群:23.5U/mL, C群:38.1U/mL, D群:66.6U/mL)
上記カットオフ値を用いて膵癌切除症例を評価したところ、SNP解析によりグループ分けをすることにより診断精度は特異度:99%にて感度は60.8%と改善した(非分類群の感度;52.7%)
CA19-9を発現しないLewis抗原陰性患者(FUT3 homozygous mutation)を除いた場合、SNP解析を用いることにより特異度:99.3%にて感度は66.4%と診断精度は良好であった。
SNP解析を用いたCA19-9、CEA、CA125のコンビネーションにより、感度:66.1%、特異度:95.4%と切除可能膵癌における診断精度の改善を認めた。
【結論】
腫瘍マーカー(CA19-9、CEA、CA125)の発現に関わるSNP解析を用いて新たなカットオフ値を設定し、患者ごとの個別化診断を行うことにより切除可能膵癌の診断精度を改善することができる。
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1941. Yusuke Watanabe, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Extensive (subtotal) distal pancreatectomy for pancreatic ductal adenocarcinoma: short- and long-term outcomes compared with those of conventional distal pancreatectomy, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1942. Yusuke Mizuuchi, Yoshitaka Tanabe, Masafumi Sada, Koji Tamura, Kinuko Nagayoshi, Shuntaro Nagai, Yusuke Watanabe, Sadafumi Tamiya, Kenoki Ohuchida, Kohei Nakata, Toru Nakano, Masafumi Nakamura, Relationship Between Prognostic Impact of N3 Lymph Node Metastasis
and Location of Colorectal Cancer, American Society of Colorectal Surgeons 2022 Annual Scientific Meeting, 2022.04.
1943. Yusuke Mizuuchi, Kinuko Nagayoshi, Masafumi Sada, Koji Tamura, Shuntaro Nagai, Kohei Nakata, Kenoki Ohuchida, Masafumi nakamura , Current status of robot-assisted laparoscopic rectal surgery in our department, Asian-Pacific Congress of Robotic Laparoscopic Surgery 2022 (ACRLS 2022), 2022.12, Purpose/Background: In Japan, robotic surgery for rectal cancer was covered by health insurance from April 2018. An increasing number of hospitals offer robotic colorectal procedures to the patients. In our institute, we also started robotic surgery for rectal disease from October 2018, since then 55 patients underwent robotic surgery.
Patients and Methods: In this study, we reviewed the medical charts of 55 RSS patients.
Results: Thirteen patients at the start underwent robotic surgery using da Vinci Si system and 42 patients at the end were undergone by da Vinci Xi system. Thirty three patients were male and 22 patients were female, and median age was 63 years old. Tumor location was as above; 11 was in rectosigmoid, 12 was in upper rectum (Ra), 30 was in lower rectum (Rb), 2 was in anal canal (P). Surgical procedure was as above; high anterior resection (n=12), low anterior resection (n=14), super low anterior resection (n=16), intersphincteric resection (n=4) and abdominoperineal resection (n=9). Median surgical time was 401 min. Median blood loss volume was 42.5 ml. No open or laparoscopic conversion was observed. Postoperative complication (Clavien-Dindo?3) was observed in 4 patients.
Conclusion: At the beginning of the introduction, it took a lot of time to set up outside the body and eliminate the arm interference, and the surgery time tended to be long. By changing the model to da Vinci Xi, arm interference outside the body has been resolved. A stable surgical field could be secured in the pelvis, suggesting the feasibility of the robotic surgery. In the future, it is thought that the operation time will be shortened as the robot cases increase. Long-term prognosis is a topic for future study.
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1944. Yuki Mochida, Kenoki Ohuchida, Nobuhiro Torata, Tomohiko Shinkawa, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, , Single-cell RNA sequence-based evaluation of the mechanism of CAF-related chemo-resistance of PDAC, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07, Pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) is a deadly disease, partly due to its resistance to chemotherapy. The mechanism of chemoresistance in PDAC involves the interaction between the high level of heterogeneity and abundant stroma cells, especially cancer-associated fibroblasts (CAFs), which is characteristic of PDAC and needs to be elucidated. To clarify it, we performed single-cell RNA sequence (scRNA-seq) analysis of PDAC cell-line that were cultured mono or co-culture with CAFs with Gemcitabine treatment.
As a result, there were 5496 viable cells of mono-culture group and 5251 cells of co-culture group. To analyze the PDAC cells only, we merged these cells into one data set and excluded CAFs. Using UMAP, a total of 10420 viable cells were identified with 7 distinct clusters. The proportion of specific three clusters was higher in co-culture group than that in mono-culture group. The ratio of G2M/S phase was higher in these clusters than that in other clusters, suggesting that cell division and DNA replication were active. In addition, these three clusters had unique pathways respectively: (1) pathways related to epithelial-mesenchymal transition, angiogenesis, and activin receptors, (2) pathways related to Rho GTP, and (3) HNF3B pathway and pathways that respond to drugs.
Here, we performed scRNA-seq analyses and investigated the effect of CAFs on PDAC cells under gemcitabine treatment, and present data suggest that CAFs may contribute to the more malignant behavior of PDAC cells even under chemotherapy, although further examination will be needed to elucidate the detailed mechanism of CAF-related chemo-resistance..
1945. Yuichi Nagakawa, Jin-Young Jang, Manabu Kawai, Song Cheol Kim, Yosuke Inoue, Ryusei Matsuyama, Jin Seok Heo, Masafumi Nakamura, Hiroki Yamaue, Itaru Endo, Surgical outcomes of pancreatectomy with resection of the portal vein and/or superior mesenteric vein and jejunal vein for pancreatic head cancer, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1946. Yu Sato, Hiroshi Noguchi, Shinsuke Kubo, Takanori Mei, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, Oral health status is associated with the incidence of infection after kidney transplantation, Asian Transplantation Week2022 (ATW2022), 2022.11.
1947. Yasuhiro Okabe, Shinsuke Kubo, Yu Sato, Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Keizo Kaku, Masafumi Nakamura, Pancreas transplantation in Kyushu-University, IASGO-CME 2022, 2022.10.
1948. Toshiya Abe, Kohei Nakata, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Nakamura, Preoperative osteopenia affects the survival of patients with pancreatic cancer after curative resection, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07, Purposes: Recently, preoperative low bone mineral density, known as osteopenia, was significantly associated with the poor prognosis in patients with various cancer. However, the relationship between preoperative osteopenia in patients with PDAC and prognosis has not been fully studied. The aim of this study was to evaluate the role of postoperative osteopenia in predicting the survival of patients with PDAC.
Methods: We retrospectively analyzed 226 patients who underwent curative resection for PDAC between 2012 and 2018 at two hospitals. Patients who underwent neoadjuvant chemotherapy were excluded. Osteopenia was defined as actual bone mineral density (BMD) below the calculated standard BMD and evaluated by determining the BMD at the level of the Th11 vertebra using preoperative plain CT. Skeletal muscle index (SMI) was also calculated at the L3 vertebrae. The relationship between osteopenia and clinicopathological factors and prognosis was analyzed.
Results: The median overall survival (OS) and disease-free survival (DFS) of patients with osteopenia were significantly shorter than those of patients with non-osteopenia (OS: 28.3 and 54.1 months, respectively; P = 0.008, DFS: 12.8 and 19.9 months, respectively; P = 0.028). There was no significant difference between preoperative osteopenia and clinicopathological factors including SMI.
Conclusions: Preoperative osteopenia in patients with PDAC who undergo surgical resection may be a useful prognostic factor. Perioperative nutritional interventions and rehabilitation might contribute to improving the prognosis of these patients.
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1949. Toshiya Abe, Kohei Nakata, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Nakamura, Perioperative skeletal muscle index affects the survival of patients with pancreatic ductal adenocarcinoma after curative resection, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, Purposes: Preoperative loss of skeletal muscle mass was significantly associated with the poor prognosis in patients with PDAC. However, the relationship between postoperative changes in skeletal muscle mass in patients with PDAC and prognosis has not been fully studied. The aim of this study was to evaluate the role of postoperative skeletal muscle changes in predicting the survival of patients with PDAC.
Methods: We retrospectively analyzed 226 patients who underwent curative resection for PDAC between 2012 and 2018 at two high-volume centers. Patients who underwent neoadjuvant chemotherapy or who were not available for perioperative computed tomography CT were excluded.
Skeletal muscle index (SMI) was calculated at the L3 vertebrae before and approximately 4 months after surgery.
Results: The median overall survival (OS) and disease-free survival (DFS) of patients with severe SMI loss (≧ -15%) were significantly shorter than those of patients with mild SMI loss (< -15%; OS: 19.7 and 54.9 months, respectively; P < 0.001, DFS: 13.0 and 25.1 months, respectively; P < 0.001). On multivariate analysis, severe SMI loss ≧ -15% was found to be an independent factor associated with overall survival (hazard ratio [HR], 0.52; 95% confidence interval [CI], 0.35?0.79; P = 0.002).
Conclusions: Postoperative SMI reduction in patients with PDAC who undergo surgical resection may be a useful prognostic factor. Perioperative nutritional interventions and rehabilitation might contribute to improving the prognosis of these patients.
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1950. Toshiya Abe, Kohei Nakata, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Nakamura, My experience ~the process to board-certified expert HBP surgeon~, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, The author is PGY-13 and became the board-certified expert HBP surgeon in 2021.
During clinical training period including PhD course and studying abroad, I experienced highly advanced HBP surgery as the chief surgeon at the time of application is 53 cases including 41 pancreatectomy cases (pancreaticoduodenectomy:29, distal pancreatectomy:12, total pancreatectomy:1) and 10 hepatectomy cases (Lobectomy:2, Segmentectomy:6, Subsegmentectomy:2), 1 resection of extrahepatic bile duct, bilio-enteric anastomosis case.
In this presentation, I show my experience and video presentation (subtotal stomach preserving pancreaticoduodenectomy) at the time of application with reviewer’s comments and my reflection points.
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1951. Tomohiko Shinkawa, Kenoki Ohuchia, Yuki Mochida, Chikanori Tsutsumi, Koki Oyama, Masatama Hayashi, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Response of pancreatic cancer cells to serum and niche factors depends on tumor grade and Moffittʼs classification, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07.
1952. Takeshi Gocho, Koichiro Haruki, Toru Ikegami, Katsuhiko Yanaga, Masafumi Nakamura, Hiroki Yamaue, Itaru Endo, Masakazu Yamamoto, Significance of Repeat Hepatectomy for Patients with Recurrent Hepatocellular Carcinoma Within Milan Criteria - A Multi-Institutional Study of JSHBPS, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1953. Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Ryutaro Kuraji, Shinsuke Kubo, Yu Sato, Keizo Kaku, Hideya Ohnishi, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura , Effects of Periodontal Pathogen-Induced Intestinal Dysbiosis on Transplant Immunity in an Allogenic Skin Graft Model, Transplatation Science Symp0sium Asian Regional Meeting 2022, 2022.11, Introduction: It has been reported that periodontal disease directly or indirectly alters the intestinal microbiota causing intestinal dysbiosis, leading to various systemic diseases, such as diabetes and non-alcoholic steatohepatitis. On the other hand, the effect of intestinal dysbiosis caused by periodontal disease on transplantation immunity remains unclear. We investigated the effects of intestinal dysbiosis caused by periodontal diseases on transplantation immunity using an allogenic skin graft model of mouse treated with a typical periodontal bacterium, “Porphyromonas gingivalis (P.g)”.
Method: We divided mice into two groups, P.g and control. Mice in the P.g group were orally administered P.g twice a week for 6 weeks, and mice in the control group were orally administered phosphate buffered saline solution (PBS) twice a week for 6 weeks, followed by allogenic skin grafts (Recipient mouse C57/BL6: Donor mouse B6D2F1). We compared blood and splenic regulatory T cells (Treg) of mice by flow cytometry before transplantation. Short-chain fatty acids (SCFAs), one of the microbiome metabolites in feces, have been reported to be associated with Treg and were measured by gas chromatography. We also compared skin graft survival in the two groups.
Results: In P.g group mice, blood and splenic Treg were significantly increased compared to control group mice before transplantation (p=0.002 and p<0.001). Acetic acid and Propionic acid of SCFAs were also significantly increased in P.g group mice (p=0.040 and p=0.005). Furthermore, mice in P.g group significantly prolonged skin graft survival (median graft survival days; P.g group mice: Control group mice = 7days: 11days, p<0.001)
Conclusion: Our study suggests that intestinal dysbiosis caused by a periodontal bacterium may affect transplantation immunity.
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1954. Takafumi Morisaki, Makoto Kubo, Masayo Umebayashi, Sachiko Yoshimura, Masaya Kai, Takashi Morisaki, Masafumi Nakamura, Clinical and immunological analysis of neoantigen in breast cancer
, 第19回日本臨床腫瘍学会学術集会, 2022.02.
1955. Taiki Moriyama, Kenoki Ohuchida, Koji Shindo, Toshiya Abe, Koji Tamura, Noboru Ideno, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, , The risk of incidence of common bile duct stones after laparoscopic gastric cancer surgery, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03, 【背景・目的】胃癌術後に胆石発生リスクが上昇することはよく知られている。特に総胆管結石症の場合、胃切除時の再建形式によっては内視鏡的な胆道へのアプローチおよび内視鏡治療に難渋することがある。今回、腹腔鏡下胃癌手術後に認めた胆石症、特に総胆管結石症の発生リスクについて後ろ向きに検討を行った。
【対象】2000年から2017年に当科で施行した腹腔鏡下胃癌手術における術後胆石の発生の有無について検討した。術式は腹腔鏡下に施行した胃全摘・幽門側胃切除・噴門側胃切除術を対象とし、審査腹腔鏡、局所切除、バイパス手術は除外した。
【結果】上記期間に施行した腹腔鏡下胃癌手術1,000例のうち、術後胆石症を78例(7.8%)に認めた。術式別では、胃全摘243例中26例(10.7%)、幽門側胃切除699例中47例(6.7%)、噴門側胃切除58例中5例(8.6%)であった。なお、総胆管結石症は胆石症78例中19例(24.4%)に認めたが、そのうち18例(94.7%)はRoux-en-Y再建例であり(胃全摘7例、幽門側胃切除11例)、ほかには幽門側胃切除・Billroth-I再建例で1例認めた。
【考察】胃癌術後の総胆管結石症の発症リスクは、胃切除範囲よりも再建形式(Roux-en-Y再建)による影響が大きい可能性がある。その一因として、食物の十二指腸通過の有無との関連が示唆される。
【結論】胆石の発生に着目すると、胃切除時の再建形式は可能な限り食物が十二指腸を通過する形が望ましいと考えられる。また、Roux-en-Y再建例で術後に胆嚢結石を認めた場合、総胆管結石の発生リスクと治療の困難さを考慮して、早めの胆嚢摘出術を検討してもよいと考えられる。
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1956. So Nakamura, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Endoscopic drainage for postoperative pancreatic fistula after distal pancreatectomy, IASGO-CME 2022, 2022.10, <Background>
Postoperative pancreatic fistula (POPF), one of the most serious postoperative complications after pancreatectomy, should be treated appropriately. We aimed to elucidate the efficacy of endoscopic retrograde pancreatography (ERP) with subsequent transpapillary drainage and endoscopic ultrasound (EUS) guided transluminal drainage for POPF after distal pancreatectomy (DP).
<Method>
This retrospective study included 28 consecutive patients with POPF after DP who underwent ERP or EUS in the Kyushu University Hospital between 2010 and 2020. Clinical features were comparatively analyzed between the two groups.
<Results>
Eight patients underwent ERP (6 endoscopic retrograde pancreatic drainage (ERPD) and 2 endoscopic naso-pancreatic drainage (ENPD)) and 20 patients underwent EUS (3 EUS-Aspiration (EUS-A) and 17 EUS-Drainage (EUS-D)). There was no significant difference in the rates of technical success and clinical success of ERP (100% and 62.5%, respectively) compared with those of EUS (95% and 70%, respectively). Of the patients who underwent ERPD, 2 required additional ENPD later because of no adequate clinical success. Similarly, 2 out of 3 patients who underwent EUS-A needed additional EUS-D later. Median number of treatment sessions was comparable between ERP group (1, range:1-2) and EUS group (1, range:1-4). Median size of POPF was significantly larger in EUS group (63 mm, range:41-125 mm) than ERP group (19 mm, range:0-53 mm) (P<0.01).
<Conclusions>
Endoscopic drainage was effective for POPF after DP. The optimal procedure and device should be selected for performing endoscopic drainage depending on the POPF states.
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1957. So Nakamura, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Robotic surgery for congenital biliary dilatation, 第58回日本胆道学会学術集会, 2022.10, Background
The procedure of robotic surgery for congenital biliary dilatation (CBD) has been just covered by public health insurance since April, 2022. Therefore, the procedure has not yet been applied to most of the Japanese institution or it would be still in the introductory period. We have performed 45 cases of laparoscopic surgery for CBD between 1996 and 2020. Since 2020, robotic surgery for CBD has been applied with the approval of ethics committee of Kyushu University. We reviewed the experience of this approach and show our procedure with video clips.
Methods
Six patients underwent robotic surgery for CBD during December 2020 and March 2022 in Kyushu university hospital. We analyzed the short and long-term outcomes of these patients.
Results
The patients comprised 3 females and 3 males with a median age of 28 years old. Of six patients, 3 patients underwent hybrid procedure (resection was laparoscopically performed) and 3 patients underwent pure robotic procedure. The median operation time, blood loss and hospital stay was 416 min (252 to 600 min), 50g (25 to 107 g) and 8 days (7 to 19 days), respectively. One patient showed bile leakage after operation and another patient showed stenosis of hepaticojejunal anastomosis 10 months after operation and the stenosis was improved after dilation. There was no postoperative mortality.
Conclusion
Robotic surgery for CBD was safely introduced in our institution. However, the procedure should be improved with the increase of the experience to reduce the complication, especially postoperative stenosis.
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1958. Sheng Nan, Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Tomohiko Shinkawa, Taiki Moriyama, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura , The functions of TAK1+CAF in pancreatic cancer microenvironment, 第30回日本消化器関連学会週間(JDDW 2022), 2022.10, [Background] Pancreatic ductal adenocarcinoma(PDAC) is one of the most highly malignant tumors which has complex microenvironment. Cancer-associated fibroblasts(CAF) interact directly and indirectly with various immune cells, stromal cells and cancer cells in the tumor microenvironment, which has heterogeneous populations such as myofibroblastic CAF(myCAF), and inflammatory CAF(iCAF). Transformed growth factor-beta 1 activated kinase-1(TAK1) constitutes the cellular hub for several cytokine-mediated signaling, which regulates inflammatory responses such as NF-κB. While, the role of TAK1 in CAFs is not clear. [Purpose]To explore TAK1 functions in CAFs in PDAC microenvironment.[Materials and Methods] CAFs were primary cultured from fresh resected pancreatic cancer specimens. Three-dimensional co-culture models of PDAC tumors and CAFs were made to explore whether iCAFs or myCAFs functions influenced by TAK1. Then we checked the functions of TAK1 positive CAFs using immunofluoresence assay, western blotting (WB) and so on. Next, C57BL/6 mice were subcutaneous injected with organoid mixed with CAFs from KPC mice. [Results]Interference with TAK1 in CAF inhibited tumor cell metastasis and induced myCAF markers increased but iCAF markers decreased, indicating TAK1 inhibitor transform partial iCAF to myCAF. Also TAK1 inhibitors decreased tumor growth and increased immune cell infiltration in the stroma in Vivo.[Conclusions]TAK1 has a possibility to be a therapeutic target focusing on the iCAF which is a conductor of immune system in PDAC.
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1959. Noboru Ideno, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Characterization of PDAC patients who underwent remnant total pancreatectomy for metachronous development of PDAC., 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07.
1960. Noboru Ideno, Kohei Nakata, Naoki Ikenaga, Toshiya Abe, Masafumi Nakamura, Biology of ‘ypT1’ PDAC; comparison to ‘pT1’ PDAC without neoadjuvant chemotherapy, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1961. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Clinical impact of pancreaticoduodenectomy for pancreatic ductal adenocarcinoma in patients aged 80 years and over, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1962. Nao Fujimori, Masatoshi Murakami, Takamasa Ono, Masafumi Nakamura, Shinichi Hashimoto, Kazuyoshi Nishihara, Shunpei Hashigo, Eisuke Ozawa, Kazuhisa Okamoto, Yusuke Ishida, Keiichi Okano, Ryo Takaki, Predictive factors of recurrence after curative resection in patients with PanNET;A multicenter retrospective study, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07.
1963. Masafumi Nakamura, The Postpancreatectomy Acute Pancreatitis~ISGPS definition validation study, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07.
1964. Masafumi Nakamura, Role of the academic society in reducing adverse outcomes during the learning curve for minimally invasive pancreatectomy, HBP Surgery Week 2022 , 2022.03.
1965. Masafumi Nakamura, Precision Anatomy in MIPS from Theory to Practice, 15th IHPBA World Congress, 2022.03.
1966. Makoto Kawamoto, Yoshihiro Miyasaka, Masato Watanabe, Masafumi Nakamura, Endoplasmic stress-inducing variants in carboxyl ester lipase (CEL) increase pancreatic cancer risk ??, IASGO-CME 2022, 2022.10.
1967. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura , New strategy for appropriate port site locations in laparoscopic gastrectomy using a 3DCT simulation, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.
1968. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Yoshitaka Hata, Yusuke Mizuuchi, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, A hybrid approach with a technique of endoscopic tumorectomy for esophageal or junctional leiomyoma, Asian-Pacific Congress of Robotic Laparoscopic Surgery (ACRLS), 2022.12, [Background]
In recent years, per oral endoscopic tumorectomy (POET) has been devised as an operation for benign submucosal tumors of the esophagus. However, large tumor more than 50mm in size is out of the indication. Laparoscopy endoscopy cooperative surgery (LECS) has also been established and well-accepted as an operation for tumors in stomach or duodenum. Herein, we report the case series of thoracoscopy endoscopy cooperative surgery (TECS) and junctional LECS (J-LECS) with POET technique for tumors located in the esophagus or esophago-gastric
junction.
[Cases]
1. A case of leiomyoma with a maximum diameter of 60mm in the lower thoracic esophagus which caused epigastralgia.
2. A case of leiomyoma with a maximum diameter of 70mm on the right wall of the middle thoracic esophagus.
The tumor strongly compressed the trachea, right bronchial artery and azygos vein with a complaint of difficulty of swallowing.
3. A case of 40 mm-sized leiomyoma that was located at the gastric side of esophago-gastric junction compressing the esophagus with a complaint of difficulty of swallowing.
[Surgical procedure]
Surgery was started endoscopically. An entry hole was made about 3cm above the tumor, and a submucosal
tunnel was created to remove the tumor as much as possible. The tumor was dissected almost all around endoscopically. Then, thoracoscopically or laparoscopically, the tumor was resected through a small hole made on adventitial muscularis of esophagus or serosal muscularis of stomach. The defect due to excision was closed with suturing by surgeon, and entry hole was closed with clips by endoscopist. Especially in third case, the defect was very small, and the esophageal mucosa was definitely intact promising the preserved junctional function.
[Postoperative course]
There were no stenosis or leakage in all cases.
[Conclusion]
TECS or J-LECS with POET technique is a very useful minimal invasive procedure.
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1969. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Yoshitaka Hata, Masafumi Sada, Noboru Ideno, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, A hybrid approach of LECS with POET technique for esophago-gastric junctional submucosal tumor, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.
1970. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Yusuke Mizuuchi, Kenoki Ohuchida, Masafumi Nakamura, Investigation of the mechanism of PSC activation and development of high-throughput drug screening detecting compounds targeting PSC, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07, Pancreatic stellate cells (PSCs) are the primary stromal cells that interact with pancreatic tumour cells. PSCs transform from a quiescent state to activated myofibroblast-like cells with various stimuli including tumour-stromal interactions, such as direct contact with pancreatic cancer cells (PCCs) and growth factors secreted from PCCs. In turn, activated PSCs have reduced levels of lipid droplets containing vitamin A, increased α-smooth muscle actin (αSMA) expression, and secrete cytokines that promote proliferation and invasiveness of PCCs. Activated PSCs also produce extracellular matrix (ECM), which contributes to chemoresistance in cancer cells. Also, it has been reported that interactions with PSCs increase the malignancy of pancreatic cancer; therefore, attenuating the activation of PSCs may be a promising therapy for pancreatic cancer. However, little is known about the mechanisms of PSCs activation.
We have been investigated the mechanisms of PSC activation and also developed a new therapy for pancreatic cancer.
We have found, autophagy is related with activation of PSCs, and autophagy activation in PSCs is related with poor survival of patients with pancreatic cancer. Autophagy inhibition led PSCs to the quiescent state, which reduced the production of extracellular matrix and interleukin-6 in PSCs, followed by attenuated aggressiveness of pancreatic cancer in vitro. Autophagy inhibition in PSCs also reduced tumor enlargement, liver metastasis, and peritoneal dissemination in vivo. We found repressing autophagy in PSCs can be a promising therapy to inhibit the invasiveness of pancreatic cancer by decreasing tumor stromal interaction with PSCs.
We also have recently established a new high-throughput screening platform focusing on the morphologic feature of quiescent PSC. And the platform was able to visualize and quantify the activation of PSCs. This screening system is useful for discovering the compounds to attenuate PSCs activation and inhibit the progression of pancreatic cancer. We performed drug screening of the libraries of 3398 FDA-approved drugs with this platform and found that the accuracy of the screening system and also found that several compound could be promising candidate for new therapy for pancreatic cancer. Based on these findings, we hope the prognosis of pancreatic cancer would be improved in near future.
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1971. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Yusuke Mizuuchi, Kenoki Ohuchia, Masafumi Nakamura, Mobilization of the pancreatic head from left side , 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07, The number of minimally invasive pancreatoduodenectomy (MIPD) is increasing in the world. However, the procedure is still introductory period in most of the institution and the approach and technical procedure has not yet been standardized in each institution. We have introduced MIPD in 2016 and the procedure has been modified with the increase of surgeon’s experience and knowledge of the advantage in the robotic procedures. From April 2016 to April 2022, 73 cases of MIPD were performed (robotic in 44cases and laparoscopic in 29 cases). During the period, the procedure, especially approach to the SMA and mobilization of the head of the pancreas has been modified. Regarding the approach, right-sided approach would be majority in RPD and little has been reported regarding approach from left side in RPD. Although we have preferred right approach, complete RPD only with right approach with the expansion on the indication for RPD, such a
s cases with pancreatic cancer or obesity. Therefore, we have introduced left approach in addition to right approach.
・Treitz ligament was confirmed from left side and completely divided
Because the ligament most commonly attaches to the third and fourth parts of the duodenum and duodenojejunal flexure, for complete resection from the duodenum, it should be divided not only from anterior side but also from posterior side.
・Mobilization of the duodenum was approached from left side with flipping the mesocolon
After complete resection of the Treitz ligament, the duodenum was retracted to the left side and retroperitoneum was dissected to expose the anterior wall of the inferior vena cava (IVC). Thereafter, posterior side of the duodenum and pancreas head was completely mobilized with the dissecting along the anterior side of the IVC.
We will introduce our standardized procedure of RPD with advantage of left-sided approach with video clips.
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1972. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Standardization of minimally invasive pancreatectomy , 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07.
1973. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Left side approach for wide mobilization of the pancreas head and lymph node dissection around superior mesenteric artery, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, <Background>
Robotic pancreatoduodenectomy (RPD) has recently been covered by public health insurance and the procedure was still introductory period in Japan. Therefore, the approach and technical procedure has not yet standardized in each institution and it would be modified with the increase of surgeon’s experience and knowledge of the advantage of the robotic systems. In our institution, 30 cases of RPD has been performed since 2016. During the period, the procedure, especially approach to the SMA and mobilization of the head of the pancreas has been modified.
Regarding approach to SMA, although left-sided approach to superior mesenteric artery (SMA) was popular procedure in open PD, right-sided approach would be majority in RPD and little has been reported regarding left-sided approach in RPD. In addition, mobilization of duodenum from left side was also performed from left side to prevent the injury of duodenum, which has not been reported. After gastrocolic ligament was dissected, transverse mesocolon was flipped upward and root of the jejunum was widely retracted and mesojejunum was excised along the first jejunal artery (FJA) and IPDA was also exposed from left side. IPDA was ligated from left side to reduce the blood supply to the head of pancreas. Thereafter, small intestine was pulled toward right side and retroperitoneum between the root of jejunum and IMV was dissected to expose the anterior wall of the inferior vena cava (IVC). After identification of IVC, dissection was performed toward the right side of the duodenum along the
anterior wall of IVC. In this procedure mobilization of the pancreas head was almost completed. We will introduce the advantage of left-sided approach to SMA and duodenal mobilization with video clips.
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1974. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Introduction of robotic pancreatoduodenectomy , Asian-Pacific Congress of Robotic Laparoscopic Surgery 2022 (ACRLS 2022), 2022.12, <Background>
Robotic surgery has emerged as an alternative to laparoscopic surgery, and it has also been applied to pancreatectomy. Recently robotic pancreatoduodenectomy (RPD) has been covered by health insurance and the number of institution where RPD was introduced would be increased in the near future. However, the institutions that perform RPD are strictly limited to high-volume PD hospitals to meet institutional criteria to safely introduce RPD. We summarized the tips and falls of introduction of RPD in our institution.
<Method>
We have introduced RPD from 2018 and a total of 19 cases (robotic procedure in 16 cases and hybrid procedure <resection by laparoscopic and reconstruction by robotic> in 3 cases) were performed.
1. The indication of RPD is pancreatic head tumor with benign to low malignant tumor and   pancreatic cancer inside of the pancreas.
2. At the beginning of introduction, hybrid procedure was also applied.
3. Standardization of the technique is important and we applied “right approach” for dissecting around SMA. Proximal dorsal jejunal vein (PDJV) is the good anatomical landmark for safe dissection around superior mesenteric artery.
4. Although pancreatojejunostomy (PJ stomy) with external tube drainage was applied at the beginning of introduction, pancreatogastrostomy with lost tube stent was introduced as the alternative to PJ stomy.
<Results>
The median operation time was 785 min and the median blood loss was 315ml, respectively for median blood loss. The console time for resection was 404 min. There was no mortality in any procedure.
<Conclusion>
As the report from overseas, although operation time in introductory period in our institution is long, we could introduce RPD safely. Standardization in surgical team based of the appropriate landmark is important for secure introduction of RPD.
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1975. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kenoki Ohuchida, Masafumi Nakamura, Gerota’s fascia identified approach from cranial to caudal side of the pancreas in MIDP for pancreatic cancer, 第53回日本膵臓学会大会・第26回国際膵臓学会(IAP・JPS2022), 2022.07, Background
The goal of pancreatic cancer surgery is to obtain tumor-free margins (R0) and to perform a sufficient regional lymphadenectomy. To achieve these goals, radical antegrade modular pancreatosplenectomy (RAMPS) for pancreatic cancer has been widely accepted for cases with cancer at body and tail of the pancreas. However, some reports identified that medial approach of RAMPS in minimally invasive procedure is more difficult than that in open procedure due to the limitation of the operation view. We have developed an Gerota’s fascia identified “superior approach” to secure and identify the retroperitoneal borderline of the pancreas.
Method
Between April 2016 to December 2021, MIDP for PDAC was performed for 55 cases and the approach was performed from September 2019. We identify Gerota’s fascia as a landmark, because splenic artery (SPA), lymph node to be dissected, pancreas and tumor are all laid on the “cradle” of the Gerota’s fascia if there is no invasion of the tumor to the kidney. Therefore, if dissection was performed under Gerota’s fascia, the tissues to be dissected are all removed clearly. Approach from superior side is a useful way for detecting Gerota’s fascia and it is a “good entry” to the posterior plane of the fascia. Therefore, we start the dissection from superior side of the pancreas and widely pull the Gerota’s fascia off and remove all tissue to be dissected such as SPA, pancreas and lymph nodes and tumor
Results
Between 2019 November to 2021 September, Superior approach was performed in 16 cases (Robotic 4 cases and laparoscopic 12 cases). The median operation time was 276 min (154min to 467 min) and the median blood loss was 42.5g (0g to 619 g). All the cases were performed with pathological R0 resection.
Conclusion
The approach has been applied safely and will be a reasonable procedure for pancreatic cancer
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1976. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, , Superior approach for left-sided pancreatic cancer in robotic distal pancreatectomy, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, Robotic distal pancreatectomy has recently been covered by public health insurance and the procedure was still introductory period in Japan and the approach and technical procedure has not yet standardized. In our institution. We have developed “superior approach” in which retroperitoneum including Gerota’s fascia was landmark for approaching to the bottom of the pancreas, and reported its usefulness in laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) for left-sided pancreatic cancer. We also applied the procedure for RDP. For superior approach in RDP, left side of the left gastric artery (LGA) was dissected and gastropancreatic folds was cut to the pancreatic tail. Retroperitoneum including Gerota’s fascia would be widely exposed. Thereafter, the posterior layer of the Gerota’s fascia was widely dissected from the superior side of the pancreas. Dissection from superior side of the pancreas was applied as much as
possible. After cutting the root of the splenic artery (SPA), the dissection was more widely performed due to the increase of the mobility. As the dissection was proceeded, left adrenal gland, left adrenal vein would be identified from the superior side of the pancreas. Left renal vein is also identified in some cases. After the dissection from the superior side, gauze was placed at the dissected space. After identification of LRV, the anterior side of the LRV and identify the left adrenal vein. The gauze would be identified and dissection was continued toward the gauze and finally dissection the dorsal side of the pancreas was safely completed. We consider the procedure was suitable for RDP and will introduce the advantage of the approach with video clips..
1977. Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, , Long-term outcomes of minimally invasive surgery for IPMN, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, <Background>
Laparoscopic pancreatectomy has been widely accepted in Japan and robotic pancreatectomy has recently approved public health insurance and the number of minimally invasive pancreatic surgery would be increased. IPMN was reported to be one of the most common indication of MIP in Japan. However, the feasibility and safety for MIP for IPMN has yet well known. In this study we have investigated the long-term outcomes of MIP for IPMN.
<Patients and Method>
From 2010 to 2020, 183 patients underwent standard pancreatectomy (distal pancreatectomy or pancreatoduodenectomy) for IPMN. These groups are divided into open pancreatectomy (OP) group (n=105) and minimally invasive pancreatectomy (MIP) group (n=78). The results of intraoperative frozen diagnosis of the cut end and long-term results were analyzed between the two group. The indication of operation for cases of IPMN was those with high-risk stigmata in guidelines. Minimally invasive surgery was only performed for patients without invasion to other organs. The cases with mortality with other disease were excluded for long-term period analysis.
<Results>
There was no postoperative hospital mortality in both group. The ratio of cases of frozen diagnosis of cut end was same between the two groups (OP; n=2, 1.9% vs MIP; n=1, 1.3%; p = 0.89). There were 14 cases of higher-grade stage (? stage IIb) and the ratio was higher in OP group (n=11, 10.6 %) than MIP group (n=3, 3.9%) (P = 0.080) although there was no statistical difference. The median follow-up period was 55.4 months in OP group and 37.8 months in MIP group. Considering cases within stage IIa, long-term survival was similar for 2- and 5- year survival for OPD (98.7% and 94.1%) and for (100% and 95.0%) (p = 0.66). There were two cases of disease-related deaths in MIP group and the reason was recurrence of IPMN (peritoneal dissemination, 37 months) and recurrence of metachronous PDAC (61 months).
<Conclusion>
Although the background of the two groups were different and further analysis would be needed, MIP for IPMN is feasible considering the long-term results.
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1978. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, External validation of difficulty scoring system for laparoscopic distal pancreatectomy.
-Korea-Japan- Collaborative Study Meeting-
, HBP surgery week 2022, 2022.03, Background
There are several procedures in laparoscopic distal pancreatectomy (LDP), such as splenic vessel preserving procedure (SPDP), Warshaw’s procedure, distal pancreatectomy with splenectomy (DPS) for benign diseases and DPS with lymph node dissection for malignant diseases. The difficulty if LDP is considered to be dependent on both procedure and patient’s factor. Recently, we have proposed a difficulty scoring system (DSS) for LDP to stratify the difficulty of the procedure. The aim of this study is to validate the DSS with two large national cohort.
Method
This study was conducted as a project of minimally invasive pancreatectomy with the multicenter-based collaboration study by the KAHBPA and JSHBPS. A total of 1608 cases and 1812 cases in KAHBPS and JSHBPS were collected, respectively. The DSS was calculated in each case and classified to three difficulties (low, intermediate and high levels). Surgical outcomes including open conversion rate, operation time and blood loss were compared in each difficulty with both Korean and Japanese cohort.
Results
The distribution of difficulty in low, intermediate and high were 1268 (70.0%), 437 (24.1%), 107 (5.9%) cases in Japanese cohort and 857 (53.3%), 578 (24.1%), 107 cases (5.9%) in Korean cohort, respectively and the trend was significantly different in the two cohorts. The variables of the rate of conversion to open surgery showed a stepwise increase from low to high difficulty levels in Japanese (p = 0.001) and Korean (p = 0.029) cohort with Cochran-Armitage trend test. Operation time was significantly longer in high and intermediate difficulty group than in low difficulty group in both Japanese and Korean group. The median blood loss also had an increase trend from low to high difficulty levels in both cohort.
Conclusion
Although the background of the cohorts was significantly different in the two large cohorts, DSS was significantly associated with perioperative outcomes and validated in two large cohort. These results suggest the DSS would be universally useful for evaluating the difficulty of LDP.
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1979. Kodai Shingaki, Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Two cases of successful laparoscopic suture fixation of stent for soft-stenotic lesions to avoid migration , IASGO-CME 2022, 2022.10, The placement of endoscopic gastrointestinal stent is used to treat the patients who has obstruction mainly due to malignant tumor. It has the advantage of less invasiveness comparing to bypass surgery. However, it is known that some troubles such as perforation, restenosis by ingrowth, and stent migration may occur. For soft-stenotic lesions that can be passed through the endoscope, stent is not applicable because of the possibility of stent migration. However, stent insertion is still worthwhile for the patient who are not candidates for bypass surgery. We have two cases who underwent successful laparoscopic suture fixation of stent for soft-stenotic lesions to avoid the stent migration.

Case 1 was a 74-year-old man who underwent gastro-jejunal bypass using Billroth-II method for renal pelvic cancer invading to the duodenum with obstruction. In spite of chemotherapy, the cancer progressed and he started vomiting six months later. Careful examination revealed that he had a soft-stenotic lesion of the efferent loop near the anastomotic site of the bypass. Conservative treatment such as decompression of stomach and medication of peristaltic stimulant did not work, then we considered the stent insertion
for this soft-stenotic lesion. Under the general anesthesia, a stent was placed into the soft-stenotic site endoscopically, and we performed three full-thickness sutures holding the stent with 3-0 Prolyne laparoscopically. We added the percutaneous endoscopic gastrostomy for decompression just in case. The postoperative course was uneventful and he was started chemotherapy again.

Case 2 was a 78-year-old woman who underwent video-assisted thoracoscopic esophagectomy for esophageal cancer with gastric tube reconstruction of posterior mediastinal route. She started vomiting six years after surgery. CT and endoscopy revealed soft-stenotic lesion at the antrum of reconstructed gastric tube, compressed by the body of vertebra. After unsuccessful conservative treatment, we tried stent insertion twice which were in failure due to migration. We eventually performed a laparoscopic stent fixation that was placed a day before surgery. Two full-thickness sutures holding the stent with 3-0 Prolyne were performed on the gastric wall which was in the abdominal cavity. Her oral intake recovered well, but two years after the stent insertion, restenosis occurred at the same site due to stent collapse. We performed stent insertion into the previous stent endoscopically with OTSC fixation. Her oral intake and body weight are improving again..
1980. Kiwa Son, Yusuke Mizuuchi, Masahiro Yamamoto, Koji Tamura, Masafumi Sada, Kinuko Nagayoshi, Kohei Nakata, Kenoki Ohuchida, Yoshinao Oda, Masafumi Nakamura, Pagetoid spread without tumorous lesion treated by Robot-assisted
laparoscopic abdominoperineal resection, IASGO-CME 2022, 2022.10.
1981. Kimihisa Mizoguchi, Masafumi Nakamura, Granzyme B expression in tumor microenvironment as a biomarker for prognosis of
triple-negative breast cancer, The 45th Annual San Antonio Breast Cancer Symposium, 2022.12, Background: Many analyzes on tumor microenvironment has made it clear that tumor infiltrating
lymphocytes (TILs) plays an important role in treating cancers with high tumor mutation burden
such as triple-negative breast cancer (TNBC). We reported that the relationship between TILs
and PD-L1 expression (Oncotarget 2017) and revealed that high-TILs/positive-PD-L1
expression population in TNBC was associated with better prognosis. However, its molecular
mechanism is still unclear. Meanwhile, it was well-known that activated T-cells work as
antitumor lymphocytes by enhancing the apoptosis by granzyme B (GZMB) and perforin, and
then production of cytokines such as INFγ. We focused on GZMB and examined the function of
activated T-cells. Patients and Methods: This study included 230 patients with primary TNBC
who underwent resection without neoadjuvant chemotherapy at our three hospitals between
January 2004 and December 2014. The immunohistochemistry (IHC) scoring for GZMB
expression on TILs was defined as 1 or 5%. PD-L1 positivity was defined as ≥ 10 Combined
Positive Score (CPS) based on tumor and immune cells staining positive for PD-L1. Results: Of
the 230 TNBC, GZMB on TILs was expressed as more than 1% and 5% positive in 181 (79%)
and 50 (22%) tumors, respectively, and PD-L1 and CD8 on TILs was expressed as positive in
99 (43%) and 127 (55%) tumors, respectively. GZMB expression (more than 5%) was
significantly correlated with PD-L1 expression (P=0.0048) and CD8 expression (P=0.0156).
There was no significant difference in recurrence free survival (RFS) and overall survival (OS)
regardless of CD8 or PD-L1expression level. Meanwhile, the patients with GZMB-positive
tumors had a longer OS, compared to the patients with GZMB-negative tumors (P = 0.0155 in
RFS and P = 0.0202 in OS) when PD-L1 expression on TILs was high, but not when it was low.
Conclusion: OS was significantly longer among patients with high GZMB expressing TNBC.
These results may validate the significance of GZMB as a biomarker for various
immunotherapies in TNBC..
1982. Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Shinsuke Kubo, Yu Sato, Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Masafumi Nakamura, Estimation of pancreas graft rejection by donor-derived cell-free DNA, Transplantation Science Symposium Asian Regional Meeting 2022, 2022.11, Background: Controlling rejection is important for improving the prognosis of pancreas transplantation. Although pancreatic biopsy is useful for the diagnosis of rejection, it is not widely used in Japan due to concerns about complications. Therefore, we examined the efficacy of donor-derived cell-free DNA (dd-cfDNA) as an alternative to pancreatic biopsy.
Methods: dd-cfDNA (Natera, Inc.) was measured at the time of clinical pancreas graft rejection, as judged by elevated pancreatic enzymes. After measurement, kidney graft biopsies were performed, and anti-HLA antibodies were analyzed.
Results: Four patients were included in the study. All patients underwent simultaneous pancreas kidney transplantation. Two were female, the mean age was 52.3 years, and the mean time since transplantation was 1098.3 days. The dd-cfDNA results are expressed as a fraction of the total cfDNA (%), and a cutoff value of ?1% is considered an increased risk for rejection. One of the four cases was 5.64% (above the cutoff value), and the result of the kidney graft biopsy performed at the same time was acute T-cell mediated rejection (grade IA). No anti-HLA donor-specific antibodies (DSA) were detected. Based on the comprehensive judgment of these examination results, pancreas graft was diagnosed as acute cellular rejection and anti-thymocyte globulin was administered. Of the four cases, three were below the cutoff value, and the kidney graft biopsy results in these three cases were all normal. All three cases were also negative for anti-HLA DSA, and pancreas grafts were diagnosed as normal.
The concordance rate between the results of dd-cfDNA and kidney biopsy was 100%.
Conclusion: dd-cfDNA is minimally invasive and can be an effective tool to aid in the diagnosis of pancreatic allograft rejection.
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1983. Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Hiroshi Noguchi, Masafumi Nakamura, Size mismatch assessed by body surface area is associated with allograft thrombosis leading to graft failure in pancreas transplantation, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06, Background:
One of the major complications in pancreas transplantation is graft thrombosis. It is particularly important as a perioperative short-term complication and is directly related to graft failure. Low microvascular blood flow in the pancreas graft and high coagulability in diabetic patients are the basic risk factors, but several other donor and recipient factors have also been reported. In addition, physical factors such as tension, torsion, and flexion of the portal vein are also considered a risk for thrombosis. Based on the hypothesis that these physical factors are largely due to the mismatch in body size between recipient and donor, we examined the effect of size mismatch assessed by body surface area on pancreas graft survival.
Methods:
This study included 438 cases registered in the Japan Pancreas Transplant Registry from 2001 to 2020. The donor and recipient body surface areas (BSA) were calculated using the Dubois formula, respectively, and the relationship between the donor/recipient BSA ratio and the short-term pancreas graft prognosis was examined. The short-term prognosis was defined as the pancreas graft failure within 14 days after transplantation.
Results:
The total 438 pancreas transplants included 368 simultaneous pancreas and kidney transplantation, 55 pancreas after kidney transplantation, and 15 pancreas transplantation alone. The mean BSA of the donor and recipient were 1.63 m? and 1.57 m?, respectively. The mean and median donor/recipient BSA ratio were both 1.05. Twenty-six of the 438 patients underwent pancreas graft failure within 14 days after transplantation, 23 of which were due to allograft thrombosis. Cox regression analysis showed that D/R BSA ratio (p < 0.01), HbA1c (p = 0.01), and pancreas total ischemic time (p = 0.02) were significant risk factors for graft failure. The cutoff value for the D/R BSA ratio as determined by the ROC curve was 1.07, and the AUC was 0.65. We examined two groups divided by a median recipient BSA of 1.56 m?. The D/R BSA ratio was not a risk factor in the recipient BSA ?1.56 m? group (p=0.23), while it was a significant risk factor in the recipient BSA <1.56 m? group (p=0.045).
Conclusions:
In cases that the recipient is small in stature, size mismatch with the donor needs to be especially considered. This is a risk factor for allograft thrombosis and is likely to lead to early graft failure.
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1984. Hitomi Mori, Kohei Saeki, Gregory Chang, Jinhui Wang, Xiwei Wu, Pei-Yin Hsu, Noriko Kanaya, Xiaoqiang Wang, George Somlo, Masafumi Nakamura, Andrea Bild, Shiuan Chen, , Influence of Estrogen Treatment on ESR1+ and ESR1- Cells in ER+ Breast Cancer: Insights from Single-Cell Analysis of Patient-Derived Xenograft Models., 第60回日本癌治療学会学術集会, 2022.10, A 100% ER positivity is not required for an endocrine therapy response. Furthermore, while estrogen typically promotes the progression of hormone-dependent breast cancer via the activation of estrogen receptor (ER)-α, estrogen-induced tumor suppression in ER+ breast cancer has been clinically observed. With the success in establishing estrogen-stimulated (SC31) and estrogen-suppressed (GS3) patient-derived xenograft (PDX) models, single-cell RNA sequencing analysis was performed to determine the impact of estrogen on ESR1+ and ESR1? tumor cells. We found that 17β-estradiol (E2)-induced suppression of GS3 transpired through wild-type and unamplified ERα. E2 upregulated the expression of estrogen-dependent genes in both SC31 and GS3; however, E2 induced cell cycle advance in SC31, while it resulted in cell cycle arrest in GS3. Importantly, these gene expression changes occurred in both ESR1+ and ESR1? cells within the sa
me breast tumors, demonstrating for the first time a differential effect of estrogen on ESR1? cells. E2 also upregulated a tumor-suppressor gene, IL-24, in GS3. The apoptosis gene set was upregulated and the G2M checkpoint gene set was downregulated in most IL-24+ cells after E2 treatment. In summary, estrogen affected pathologically defined ER+ tumors differently, influencing both ESR1+ and ESR1? cells. Our results also suggest IL-24 to be a potential marker of estrogen-suppressed tumors..
1985. Hitoe Nishino, Yuichi Nagakawa, Kohei Nakata, Shingo Kozono, Katsunori Furukawa, Tsukasa Takayashiki, Satoshi Kuboki, Shigeaki Takano, Daisuke Suzuki, Nozomu Sakai, Isamu Hosokawa, Takeshi Mishima, Takanori Konishi, Shinichiro Nakada, Masafumi Nakamura, Masayuki Ohtsuka, Next steps after PAM-HBP expert consensus meeting for the precise anatomical resection during minimally invasive pancreaticoduodenectomy, 第34回日本肝胆膵外科学会・学術集会, 2022.06.
1986. Chikanori Tsutsumi, Kenoki Ohuchida, Shoichi Nakamura, Sho Okuda, Kyoko Hisano, Yoshiki Otsubo, Koji Shindo, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, LOCAL NEUTROPHILS CAN DIFFERENTIATE INTO PMN-MDSC IN GASTRIC CANCER, DDW2022, 2022.05, 【Introduction】
Myeloid-derived suppressor cells (MDSCs) suppress the immune response of cytotoxic T cells by inducing T cells to exhaust or fail to function. According to a previous report, there are two differentiation pathways from common myeloid progenitor to neutrophils and polymorphonuclear-MDSC (PMN-MDSC). However, a better understanding of PMN-MDSC differentiation remains to be established.
【Method】
We performed single-cell RNA sequencing analysis on 125898 cells from 12 tumors and 10 non-tumor samples from patients who underwent gastrectomy. We excluded the other cell types using canonical gene expression and doublet finder and isolated neutrophils and PMN-MDSC.
【Result】
We identified two neutrophil and three PMN-MDSC clusters, visualized with the UMAP algorithm. The analyses of neutrophil clusters revealed that P0, P1, and P4 expressed high immunosuppressive gene expression levels. These genes related to immunosuppressive function have been reported to be expressed in MDSC. Based on these findings, we defined P0, P1, and P4 clusters as PMN-MDSC. The percentage of PMN-MDSC was higher in the GC samples compared to the non-malignant samples (58.6 % vs. 46.9 %). We next used the Monocle analysis toolkit to perform cell trajectory analysis to investigate the potential transition between neutrophils and PMN-MDSC. The pseudotime trajectory axis indicated that neutrophils could transdifferentiate into PMN-MDSC. Furthermore, the cell cycle of PMN-MDSC had a lower percentage of G2M phase than that of neutrophils.
【Conclusion】
The present results suggest that local neutrophils can give rise to PMN-MDSC in gastric cancer.
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1987. Chikanori Tsutsumi, Kenoki Ohuchida, Shoichi Nakamura, Sho Okuda, Kyoko Hisano, Yoshiki Otsubo, Koji Shindo, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Functions of CD8-positive T cells in gastric non-solid type poorly differentiated adenocarcinoma, INTERNATIONAL GASTRIC CANCER CONGRESS 2022, 2022.03, 【Introduction】
Gastric non-solid type poorly differentiated adenocarcinoma (por2) has a poorer prognosis than other types of gastric cancer (GC). No studies have evaluated the function of CD8-positive T cells in por2 GCs using single-cell RNA sequence (scRNA-seq).
【Method】
We performed scRNA-seq analysis on 125898 cells from 12 tumors (including eight por2 GC) and ten non-tumor samples from patients who underwent gastrectomy.
【Result】
CD8-positive T cell cluster (n=11615) was extracted and reclassified into six clusters with different functions, classified based on RNA of T-cell-related genes. This process allowed the definition of five major populations: terminally exhausted, progenitor exhausted, acutely activated, γδT like and memory CD8-positive T cells. Por2 GCs were significantly less cytotoxic and exhausted than non-por2 GCs (p <0.001). Additionally, the proportion of cytotoxic T cells (28.6 % vs. 35.6 %) and naive T cells (23.6 % vs. 28.8 %) was lower in por2 GCs than in other GCs. The trajectory inferred using monocle3 indicated that exhausted T cells may follow a different pathway of differentiation from memory T cells and acutely activated T cells.
【Conclusion】
In the present study, we revealed CD8-positive T cells heterogeneity in GCs. Furthermore, we suggest that por2 GCs may be associated with a poor prognosis due to the less cytotoxic function of CD8-positive T cells.
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1988. Chikanori Tsutsumi, Kenoki Ohuchida, Shoichi Nakamura, Sho Okuda, Kyoko Hisano, Yoshiki Otsubo, Koji Shindo, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Elucidation of cancer-associated fibroblasts heterogeneity in gastric tumor mic, 第67回国際外科学会日本部会総会, 2022.06, 【Introduction】
The tumor microenvironment (TME) comprises a heterogeneous population of cancer-associated fibroblasts (CAF) with different functions: myofibroblastic CAF (myCAF), inflammatory CAF (iCAF), and antigen-presenting CAF (apCAF) in pancreatic and breast cancers. However, no study has investigated whether these CAF exist in gastric cancer (GC).
【Method】
We performed single-cell RNA sequencing analysis on 125898 cells from 12 tumors and 10 non-tumor samples from patients who underwent gastrectomy.
【Result】
We isolated the fibroblast cluster (n=2383) and identified four fibroblast clusters. The CAF marker genes in each cluster were cross-referenced with known markers of cell clusters to identify the different clusters such as my CAF, iCAF, and apCAF. We determined F0 and F2 clusters as iCAF, while F1 and F3 clusters as myCAF. The apCAF did not form a cluster but existed within the iCAF and myCAF clusters. To investigate the immune function of iCAF (F0 and F2) in GC, we used gene set enrichment analysis and found that four gene sets related to immunity, angiogenesis, and cytokine production are more enriched in iCAF cluster than in myCAF cluster. Furthermore, expression levels of immunosuppressive genes were highest in the F0 CAF cluster among all CAF clusters.
【Conclusion】
In the present study, we demonstrated that GC TME was composed of a heterogeneous population of CAF with different functions, as well as pancreatic and breast cancers.
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1989. 髙尾由佳, 久保真, 森崎隆史, 佐藤瑤, 溝口公久, 山田舞, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 林早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 当院における乳癌患者44名の口腔内所見の検討, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09.
1990. 林早織, 松崎佐和子, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 森崎隆史, 佐藤瑶, 溝口公久, 高尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 末梢血幹細胞移植後の遺伝性腫瘍疑いに対しMulti Gene Panel Testingを施行した一例, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09, 症例】43歳女性。36歳時乳癌に対して乳房部分切除術を施行した。その他に子宮頸がんや骨髄異形成症候群(38歳時)の既往がある。姉にも骨髄異形成症候群あり、遺伝性腫瘍が疑われた。骨髄異形成症候群に対して末梢血幹細胞移植後であり、血液を用いた通常の生殖細胞系列の遺伝学的検査は困難であると考えられた。移植の影響を受けにくいと考えられる口腔粘膜からの検体採取という方法があるが非定型的であり、多くの検査会社は受託不可であった。アイジェノミック社は、疑陽性の可能性を理解したうえであれば受け入れ可能であり同社の遺伝学的検査を選択した。【方法・結果】特定の遺伝子を想定しておらず、また繰り返しの検査が困難という点から、Multi Gene Panel Testing(MGPT)が望ましいと考え、固形癌や血液腫瘍の原因となりうる205遺伝子を含むComprehensive Inherited Cancer Precision Panelを選択した。方法は、口腔内をスワブで擦過し頬粘膜の細胞を採取し検査に提出した。結果はATM c.6503C>Tで病的意義不明(VUS)であった。少なくとも単一遺伝子キ)タ「納栖気慮彊・箸覆詆妥・丱螢▲鵐箸惑Г瓩蕕譴此・住・世念篥狙Ⅷ鞜腓硫椎柔④歪磴い箸いΨ誅世忙蠅辰拭・・薀ぅ┘鵐箸老覯未飽妥箸靴討・蝓・脅栖気紡个垢觀于甦兒,魴兮鈎罎任△襦・攅融 Ψ觚譟杞鋻餔椰・紊楼篥然愿・〆困諒・,箍鮗瓩・・造気譟△気蕕MGPTの報告は稀である。今回、骨髄移植後でもクライエント由来の遺伝学的情報が得られる可能性が高く、侵襲の少ない方法として、口腔粘膜からの検体採取を行った。探索的ではあるが骨髄移植後の遺伝学的検査方法について報告する。.
1991. 林早織, 松崎佐和子, 木村緑, 森崎隆史, 大坪慶志輝, 落合百合菜, 中村雅史, 久保真, HBOC診療における院内・院外連携体制の構築, 第85回日本臨床外科学会総会, 2023.11, 【はじめに】2020年遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)に対する遺伝学的検査BRACAnalysisが保険で認められ、同時にサーベイランス、リスク低減手術も保険適用となった。一方、HBOCに対するPARP阻害薬は、2018年転移・再発、2022年再発高リスク乳癌の術後治療に保険適応となり、乳癌ゲノム医療は加速している。また、2019年より保険適応となったがんゲノム医療に際し二次的所見の開示対象は9.3%であり、その約40%はHBOCである。しかし、医療者の意識改革や組織構築、人材の育成は十分でなく、医療体制が整っているとは言えない。そのため、院内・院外の連携体制の整備は急務である。
【取組みと経過】まず、院内体制の構築のため、2020年HBOCチームを立ち上げ、臨床遺伝医療部を中心に乳腺外科、産婦人科、形成外科、放射線科、遺伝カウンセラー、看護師、事務が集まり、月1回HBOC症例カンファレンスを開催する方針とした。次に、院外体制の構築のため、8施設と契約を結び、検査と遺伝カウンセリングの体制を整備した。2015年に発足した九州家族性腫瘍ネットワーク(KFCN)では、ホームページ上で遺伝医療に携わる37施設がクライエントのみならず医療者への情報提供として担当部署、連絡先を明示して、遺伝カウンセリング体制について情報を公開して九州・沖縄地区のHBOCに関する連携を強化している。
【まとめ】乳癌診療においては、遺伝医療の分野が急速に拡大し、現場への負担が大きくなっている。乳がんゲノム医療を推進するため、体制の整備と人材の育成が急務である。

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1992. 林早織, 久保真, 森寿治, 溝口公久, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 山田舞, 森崎隆史, 甲斐昌也, 中村雅史 , 乳房構成自動解析ソフト(Volpara Density)を用いた定量的評価の日本人における実態と意義, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【背景】マンモグラフィ検診の有効性に影響を与える原因として挙げられるのが高濃度乳房であり、本邦でも2016年より議論が盛んに行われるようになった。高濃度乳房の問題は、乳癌の検出率が低下するマスキングリスクと、乳癌の発症が高くなることである。そのため、客観性・再現性を担保した乳房構成の評価は重要である。しかしながら、目視による判定では読影者内・読影者間で乳房構成の評価にばらつきが生じることが報告されている。そこで、画像化処理される前のRAWデータから3次元的解析するVolpara社の乳房構成自動解析ソフト(Volpara Density)を用いて、客観的に乳房構成の評価を行う研究を計画した。
【対象と方法】2021年2月より2022年9月に共同研究施設で施行されたマンモグラフィ23,447回分を対象とした。被検者は延べ8350人であった。すべて女性で、年齢中央値は49歳であった。各RAWデータから乳腺濃度(VBD)は数値化(%)され、a; 3.5%未満=脂肪性、b; 3.5~7.5%未満=乳腺散在、c; 7.5~15.5%未満=不均一高濃度、d; 15.5%以上=極めて高濃度に評価される。
【結果】VBDの平均は、30代=21.9%、40代=19.9%、50代=15.4%、60代=13.1%、70代=11.9%、80代=10.5%と加齢とともに減少した。また、dの割合も、30代=79.3%、40代=67.1%、50代=44.4%、60代=31.7%、70代=23.8%、80代=14.3%と加齢とともに減少した。
【まとめ】年齢の上昇によってVBDは低下していくことが客観的に明確となり、日本人における乳房構成の基礎データ(年齢別VBDとGrade d率)を得ることができた。Volpara Densityは世界中で広く普及している診断ツールであり、大規模な研究を本邦においても導入を急ぐべきと考える。
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1993. 林早織, 久保真, 森寿治, 溝口公久, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 山田舞, 森崎隆史, 甲斐昌也, 中村雅史, 乳房構成自動解析ソフト(Volpara Density)を用いた高濃度乳腺の客観的評価の重要性
, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06, 【はじめに】乳がん検診は乳癌による死亡の減少を目的として行われており、科学的に死亡率低減効果が証明されているのはマンモグラフィによる乳がん検診のみである。マンモグラフィ検診の有効性に影響を与える原因として挙げられるのが高濃度乳房であり、本邦でも2016年より議論が盛んに行われるようになった。高濃度乳房の問題は、乳癌の検出率が低下するマスキングリスクと、乳癌の発症が高くなることである。そのため、客観性・再現性を担保した乳房構成の評価は重要である。しかしながら、現在用いられている目視による乳房構成判定では、読影者内・読影者間で乳房構成の評価にばらつきが生じることが報告されている。そこで、画像化処理される前のRAWデータに含まれる物理情報のみを用いて3次元的解析するVolpara社の乳房構成自動解析ソフト(Volpara Density)を用いて、客観的に乳房構成の評価を行うpreliminaryな研究を計画した。
【対象と方法】2021年2月より2022年9月に共同研究施設で施行されたマンモグラフィ23,447回分を対象とした。被検者は延べ8350人であった。すべて女性で、年齢中央値は49歳であった。各RAWデータから乳腺濃度(VBD)は数値化(%)され、a; 3.5%未満=脂肪性、b; 3.5~7.5%未満=乳腺散在、c; 7.5~15.5%未満=不均一高濃度、d; 15.5%以上=極めて高濃度のGradeにそれぞれ評価される。
【結果】VBDの平均は、30代=21.9%、40代=19.9%、50代=15.4%、60代=13.1%、70代=11.9%、80代=10.5%と加齢とともに減少した。また、dの割合も、30代=79.3%、40代=67.1%、50代=44.4%、60代=31.7%、70代=23.8%、80代=14.3%と加齢とともに減少した。
【まとめ】年齢の上昇によってVBDは低下していくことが客観的に明確となり、日本人における乳房構成の基礎データ(年齢別VBDとGrade d率)を得ることができた。Volpara Densityは世界中で広く普及している診断ツールであり、大規模な研究を本邦においても導入を急ぐべきと考える。さらに、検診結果や臨床情報も加え検討を行う。
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1994. 林昌孝, 池永直樹, 仲田興平, 岩本千佳, 伊達聡美, 小山虹輝, 東島亘宏, 久保顕博, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 膵腫瘍内の歯周病菌Fusobacterium nucleatum は CXCL1―CXCR2 シグナルを介して膵癌の進展を促進する, 第40回日本胆膵病態・生理研究会, 2023.06.
1995. 落合由利菜, 甲斐昌也, 古賀艶可, 溝口公久, 髙尾由佳, 島﨑亜希子, 山田舞, 森崎隆史, 伊藤守, 児玉敬亮, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史, 潜在性乳癌の腹膜播種との鑑別が困難であった卵巣癌の1例, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03.
1996. 落合百合菜, 森崎隆史, 大坪慶志輝, 林早織, 溝口公久, 髙尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 境界型葉状腫瘍の近傍に乳癌を合併した2例, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09.
1997. 野口浩司, 松隈祐太, 植木研次, 土本晃裕, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 慢性活動性T細胞性拒絶反応(CA-TCMR)への治療が移植腎予後へ与える影響, 第59回日本移植学会総会, 2023.09.
1998. 野口浩司, 佐藤優, 久保進祐, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での鏡視下ドナー腎採取術の変遷とその成績-用手補助から完全後腹膜腔鏡下手術へ-, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12, 【背景】当科では2003年より行っていた用手補助後腹膜腔鏡下ドナー腎採取術(HARDN)から2015年に用手補助腹腔鏡下腎採取術(HALDN)に移行したが、ドナーの合併症という点で二術式は同等であった。そこで2019年より後腹膜鏡腔鏡下腎採取術(SRDN)を導入し三術式間でその成績を比較検討した。【方法】2013年1月から2023年3月までに当科で行ったHARDN222例、HALDN群213例、SRDN群230例のドナーおよびレシピエントのデータを用いた。【結果】SRDN群ではその他2群に比べてドナーの右腎採取率が高く、ドナーの術後合併症の発生率が低く、また温阻血時間が長かった(いずれもP<.001)。またドナーは術後1日目のCRP、WBC、最高体温が有意に低く、術翌日より退院可能となったことで術後在院日数の短縮および、ドナーの入院に関する診療報酬点数もSRDN群で有意に低かった(ともにP<.001)。一方でレシピエントの腎機能発現や合併症は三群間で有意差がなかった。【結・オ梵欖RDNは用手補助下手術に比べ、ドナーに対して合併症が少なく低侵襲であることが示唆され、その結果として早期退院、入院医療費の抑制にも有用であると思われた。当科で現在行っているSRDNのビデオを供覧して手技を解説する。.
1999. 野口浩司, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科での献腎摘出手術, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02.
2000. 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における腎二次移植症例の検討, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02, 【背景】腎移植患者の増加に伴い透析再導入となる症例も増加しているが、それに従い再移植症例も増加傾向にある。多次移植は既存抗体の存在による拒絶が危惧されているが、今回当施設で施行した二次移植症例について検討した。
【対象】2007年より2022年9月までに当科で行った腎単独移植1042例のうち一次移植群1005例と二次移植群37例の成績を比較検討した。
【結果】レシピエントおよびドナーの年齢・性別、献腎、ABO不適合の割合は二群間に有意差はなかった。一次移植群に比べ既存抗体陽性の割合は二次移植群が高く(11.2% vs 29.7%, P=0.003)、透析期間が長かった(P=0.006)。二次移植群の37例中6例は一次移植腎の膀胱尿管逆流の所見を認めたため、術中に一次移植腎の摘出を要した。生着率(death-censored)は一次、二次移植それぞれ1年で98.8 vs 97.1、5年で95.8% vs 93.9%, 10年で90.4% vs 81.4%でありlog-rank検定で二群間に有意差は認めなかった(P=0.161)。Cox比例ハザードモデルを用いて多変量解析した場合でも二次移植は移植腎廃絶の有意なリスク因子とはならなかった。
【結論】二次移植は既存抗体陽性例が多いものの移植を行えた症例に関しては一次移植の生着率と遜色なく、二次腎移植は一次腎廃絶後の腎代替療法としても望ましい選択肢であると考えられた。当科での再移植症例の問題点と工夫について文献的考察を加えて報告する。
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2001. 目井孝典, 野口浩司, 久保進佑, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当院における後腹膜鏡下ドナー右腎採取術の検討, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02, 【背景】腎静脈が短く、レシピエントにおける静脈血栓がされることからドナー腎採取術においては左腎採取術が標準術式で右腎採取術は少ない。当院での後腹膜鏡下ドナー右腎採取術について成績の検討を行った。
【方法】2019年5月~2021年8月までに当施設で行われた後腹膜鏡下腎採取術に関して、手術時間や出血量、入院期間、術後合併症(ドナーに起因するレシピエントの合併症を含めて)および1年後の生着率を右腎採取術と左腎採取術でRetrospectiveに比較検討を行った。
【結果】対象期間に行われた後腹膜鏡下腎採取術144例中12.5%にあたる18例が右腎採取術を施行していた。右腎採取術と左腎採取術を比較したところ (以下、左腎:右腎) 手術時間 (分) 225±67: 241±76 (p =0.35)、出血量 (g) 64±110: 29±45 (p =0.18)、術後入院期間 (日) 4.7±1.4 : 4.4±1.3 (p =0.36) と右腎採取、左腎採取で有意差を認めなかった。また、ドナーおよびドナーに起因するレシピエントの合併症、1年後の生着率(%) 99.2%: 100% (p=0.59)にも差を認めなかった。
【結論】後腹膜鏡下ドナー右腎採取術は、左腎採取術と比較して遜色ない結果で後腹膜鏡下左腎採取術と同様に有用な選択術式になる可能性が示唆された.
2002. 茂地智子, 伊地知秀樹, 大森幸恵, 川口花奈, 沖英次, 久保真, 中村雅史, 吉住朋晴, 進行・再発乳癌における転移巣切除の意義に関する検討, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2003. 片山直樹, 大内田研宙, 堤親範, 大坪慶志輝, 奥田翔, 久野恭子, 中村祥一, 寅田 信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いた胃癌におけるT細胞のサブタイプ分類およびCPSとの関連について, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景】胃癌治療において抗PD-1抗体といった免疫チェックポイント阻害薬の導入は,これまでの治療に画期的な変化をもたらした.作用機序としてPD-1はCD28とCD226の両方を阻害し,TIGITはCD226を介して腫瘍免疫を阻害する.また,抗PD-1抗体による治療において,免疫染色で評価されるCPSは薬剤投与の指標として期待されている.
【目的】胃癌症例において,T細胞のサブタイプ分類を行い,CPSと相関のある腫瘍免疫関連分子を明らかにする.
【方法】当科で胃切除手術を施行した11症例の胃癌患者から腫瘍部11サンプルを採取し,single cell RNA-sequence解析を行った.その後,T細胞を遺伝子発現の特徴から再分類し,それぞれの遺伝子発現について解析を行った.また,各症例の切除組織を対象に抗PD-L1抗体を用いて免疫染色を行い,CPS分類を行った.CPSは低中高値の3分類に分け,T細胞サブタイプを特徴づける遺伝子発現との関連性を評価した.
【結果】胃癌全11症例の統合解析を行い,CD8陽性T細胞を抽出した.対象細胞数は,10610細胞で,8つのサブクラスターに分類できた.サブグループ別にDEGを評価したところ,CD8陽性T細胞の中でCD226が発現が高いサブグループは,レジデントメモリーT細胞に特徴的であるCD103の発現が高かった.また,CPS高低値でのCD8陽性T細胞におけるPDCD1発現の差は認めなかったが,CPSが50以上の症例はCD8A,CD28,CD226,CD103の遺伝子発現が他の症例と比較して高かった.
【結語】腫瘍免疫におけるCD8陽性T細胞のサブタイプについて特徴的な遺伝子によって分類した.PD-L1が免疫染色上高い発現を認める場合,CD8陽性T細胞にCD28,CD226,CD103発現が高いサブグループを認めていることから,過去の報告から細胞障害性の高いTeffやTem,Trmが関わるHot Tumorであり,抗腫瘍免疫活性が高い可能性がある.
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2004. 片山直樹, 大内田研宙, 堤親範, 奥田翔, 久野恭子, 中村祥一, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 中村雅史 , , scRNA-seqを用いた胃癌におけるCPSとCD8陽性T細胞との関連と意義, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 【背景】胃癌治療において免疫チェックポイント阻害薬の導入はこれまでの治療に画期的な変化をもたらした.抗PD-1抗体による治療において,免疫染色で評価されるCPSは薬剤投与の指標として期待されている.しかし,腫瘍免疫におけるCPSの意義は未だ明らかではない.
【目的】胃癌症例において,CPS 高低値に分類しシングルセル解析を用いてCD8陽性T細胞の機能を詳細に解析し,微小腫瘍免疫環境におけるCPSの意義を明らかにする.
【方法】当外科で胃切除手術を施行した11症例の胃癌患者から腫瘍部11サンプルを採取し,各症例の切除組織を対象に抗PD-L1抗体及び抗CD8抗体を用いて免疫染色を行い,CPS分類及びCD8陽性細胞数の計測を行った.また,single cell RNA-sequence解析を行い,CD8陽性T細胞をサブセットとして抽出し,CPSによって低中高値の3分類に分け, CD8陽性T細胞の遺伝子発現から推測される機能との関連性を評価した.
【結果】胃癌全11症例の免疫染色においてCPSとCD8陽性T細胞数は正の相関を認めた.各々の症例に対してシングルセル解析データの統合解析を行い,CD8陽性T細胞を抽出した.対象細胞数は,10610細胞で,5つのサブクラスターに分類できた。CPS高値群では、CD8陽性T細胞の総数は他の群と比較して多く,NaiveT細胞の割合は低く,疲弊化マーカーを発現したCD8陽性T細胞の割合が高かった.また,CPS高値の群では,CD8陽性T細胞において,低酸素関連遺伝子が有意に発現していた.
【結語】腫瘍免疫におけるCD8陽性T細胞の機能は、腫瘍や免疫細胞のPD-L1発現相関していることがわかった。また、CPS高値の腫瘍ではCD8陽性T細胞は疲弊化しており,低酸素環境に置かれていることが示唆された..
2005. 平畠啓介, 村上正俊, 藤森尚, 仲田興平, 中村雅史, 高松悠, 植田圭二郎, 伊藤鉄英, 小川佳宏, 経過中に異所性 ACTH 症候群および腫瘍随伴性高カルシウム血症を呈した PanNET の 1 例, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2006. 畑井三四郎, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 直腸脱を伴う進行直腸癌に対してAltemeier法に準じた経肛門的切除術を施行した1例, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03, (はじめに)直腸脱の治療法は多岐にわたるが、まれに直腸腫瘍を合併し治療法に迷うことがある。今回、進行直腸癌を先進部とした直腸脱に対し、Altemeier法に準じた経肛門的手術を施行した1例を経験した。(症例)86歳女性、下血および肛門部腫瘤を主訴に当院を紹介受診した。完全直腸脱および脱出腸管に手拳大の腫瘤を認め、生検で腺癌の診断となった。高齢でPSは3-4、認知症も認めたため侵襲の少ない経会陰的なアプローチを選択し、Altemeier法に準じた切除術およびThiersh法を施行した。切除腸管は14cm、腫瘍径は80×50mmで、病理組織診断はmucin成分を伴う腺癌でpT3(SS)であった。術後経過は良好で合併症や直腸脱の再燃なく経過した。(まとめ)直腸癌を合併した直腸脱に対する経会陰的手術の報告は、本邦において数例のみである。Altermire法に準じた経肛門手術は低侵襲に腫瘍切除を行うことができるため、耐術能に懸念がある高齢者には有用と考える。.
2007. 畑井三四郎, 阿部俊也, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 山田裕, 小田義直, 中村雅史, 成人Pancreatoblastomaに対して腹腔鏡下膵体尾部切除術を施行した1例, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2008. 那琳, 大西秀哉, 森崎晋史, 益田昌吾, 長尾晋次郎, 岩本直也, 坂梨渓太, 中村雅史, MAML3 could be an inclusive suppressive factor for morphogenesis signaling-induced malignant phenotype of GBC, 第32回日本癌病態治療研究会, 2023.06.
2009. 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 堀岡宏平, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 縫合不全を0に!! 低位前方切除術における当科の周術期管理, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12, 【背景・目的】
直腸癌手術後の縫合不全(AL)は頻度の高い合併症の一つである。当科におけるALを0にするための取り組みについて検討し、その有用性を明らかにすることを目的とした。
【当科の周術期管理】
前日より絶食にし、成分栄養剤を内服する。2020年4月より機械的腸管処置に化学的腸管処置を追加し、ICG 蛍光造影法により術中腸管血流評価を行っている。経肛門ドレーン留置や経肛門的に吻合部補強を行い、術前治療症例や吻合部が低い症例は一時的回腸人工肛門造設術を行う。近年はロボット支援下手術で全例行っている。
【対象・方法】
対象は、2016年1月から2023年3月にDST/SST吻合を施行した直腸癌115例。化学的腸管処置、ICG蛍光造影法を開始した2020年4月以降の52例(N群)と、以前の63例(O群) で比較検討した。
【結果】
年齢、性別、BMI、ASA-PS、腫瘍占拠部位、術前CAR、PNI、手術時間、出血量、腫瘍最大径、最終Stage、術後在院日数において両群間で差を認めなかった。ロボット支援下手術はN群45例、O群9例であった(p<0.0001)。ALはN群2例、O群9例で、Clavien-dindo分類Grade3a以上はN群では認めず、O群14%(9/63)より有意に低かった(p=0.0039)。
【結語】
現在当科で施行している直腸癌手術の縫合不全への対策は有用であると思われた。.
2010. 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 中村雅史, 腹腔鏡手術における安全な脾弯曲部授動と腫瘍栄養血管の確実な処理, 第78回日本大腸肛門病学会学術集会, 2023.11.
2011. 島﨑亜希子, 久保真, 溝口公久, 高尾由佳, 山田舞, 林早織, 森崎隆史, 甲斐昌也, 坂井和子, 小野真弓, 西尾和人, 中村雅史 , 原発性乳癌におけるctDNA解析の意義, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【背景・目的】
分子標的薬の治療効果予測につながるバイオマーカーはターゲットとして明確なものが多く、有効ながん治療のためには個々のがんがどのようなドライバー遺伝子変異を有しているかを広く精査することが重要となる。次世代シークエンサー(NGS)を用いて治療ターゲットとなる遺伝子変異を網羅的に解析できるMulti-plexのがんゲノムパネル検査が有用であり、2019年6月本邦でも転移再発の固形がんに対し保険収載された。また、ctDNA(circulating tumor DNA)を用いたliquid biopsyは,非侵襲性かつリアルタイムで,個体全体の遺伝子変異を反映する新規の臨床検査として普及してきており、本邦でも2021年8月にFoundationOne Liquid CDxが保険収載された。ctDNAに関する報告は複数あるが、乳癌全サブタイプを対象に、NGSを用いて初期治療前のctDNAを評価した日本人の報告は少なく、その意義については明らかになっていない。本研究では、原発性乳癌おけるctDNAの腫瘍関連遺伝子変異解析が、予後や最適な治療選択マーカーになりうるかを検証した。
【対象と方法】
2017年1月~2020年10月に当科で治療された原発性乳癌患者のうち、95名を対象とした。治療前の血漿サンプルをNGSによるctDNA解析に使用し、対象患者の臨床病理学的情報との相関を評価した。
【結果】
対象患者95例中27例(28.4%)でctDNA陽性であった。腫瘍径が大きい、Ki67が高い、トリプルネガティブの症例でctNDAが陽性となる傾向が見られた。TP53(45%)、PIK3CA(30%)、ERBB2(18%)遺伝子変異の頻度が高かった。また、無再発生存率については、ctDNA陽性群、TP53遺伝子変異陽性群で予後不良であった。
【結論】
予後不良でより最適な治療選択が望まれるトリプルネガティブ乳癌に対しては治療前に予後不良群を同定することができ、結果に合わせた最適な治療選択を行える可能性が示された。
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2012. 島田有貴, 池永直樹, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 仲田興平, 中村雅史, IPNBの上皮亜型分類、特に分類不能型腫瘍に関する検討, 第59回日本胆道学会学術集会, 2023.09.
2013. 渡邉雄介, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔鏡下脾臓温存尾側膵切除術:脾動静脈温存(木村法)と合併切除(Warshaw法)はどちらが最適な術式か?, 第50回日本膵切研究会, 2023.08, 緒言:尾側膵切除術において脾温存の有用性が報告されているが,木村法(K法)とWarshaw法(W法)のどちらが最適な術式であるかは明確ではない.当科における両術式の長期成績を比較した.
対象と方法:2012年から2022年に当科で腹腔鏡下脾温存尾側膵切除術を施行した114例(K法群53例,W法群61例)の成績を後ろ向きに検討した.
結果:2群間で,手術時間や出血量,膵液瘻を含めた臨床的に有意な合併症の頻度,術後在院日数に差を認めなかった.W法はK法と比較し,症候性脾梗塞(8% vs. 0%, P=0.06)が多い傾向にあり,画像的脾梗塞(44% vs. 6%, P<0.01)が有意に多かったが,脾摘を要する例は認めなかった.長期成績では,W法はK法と比較し,胃周囲静脈拡張(84% vs. 45%, P<0.01)や胃壁内静脈拡張(41% vs. 21%, P=0.01)が有意に多かった.K法術後21例(40%)に脾静脈狭窄・閉塞を認めた.脾静脈狭窄・閉塞例では開存例と比較し胃周囲静脈拡張(95% vs.13%, P<0.01)や胃壁内静脈拡張(52% vs. 0%, P<0.01)が有意に多く,脾臓容積(中央値:143cm3 vs. 190cm3, P<0.01)も有意に増加していた.
結語:K法術後の脾静脈閉塞の頻度は高く,脾静脈閉塞例では脾動脈血流が温存されるため,有意ではないものの胃周囲の静脈圧がW法と比較して高い可能性があるが,開存例の成績は極めて良好である.両術式とも確立された術式であり,W法を選択せざるを得ない場合も多いが,K法では脾静脈閉塞の少ない手術法の開発や患者選択基準の確立が必要である.
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2014. 渡邉雄介, 仲田興平, 阿部俊哉, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 低侵襲脾動静脈温存尾側膵切除術の検討~ロボット支援下手術のメリットは?~, 第15回膵臓内視鏡外科研究会, 2023.11, 緒言:良性・良悪性境界膵病変に対する尾側膵切除術において脾臓温存の有用性が報告されている.脾動静脈温存法と合併切除法のどちらが最適な術式であるかは明確ではないが,脾動静脈温存法を第1選択とする施設が多い.当科における低侵襲脾動静脈温存尾側膵切除術の成績を検討した.
対象と方法:2012年から2022年に当科で低侵襲脾動静脈温存尾側膵切除術を施行した53例(ロボット支援下11例(R群),腹腔鏡下42例(L群))の成績を後ろ向きに検討した.
結果:背景因子はL群と比較しR群でBMIが高い傾向(中央値: 25.1kg/m2 vs 21.4 kg/m2,P=0.07)を認めたが,その他の因子に差を認めなかった.手術時間はR群で有意に延長しており(中央値: 396分 vs 262.5分,P<0.01),C-D分類III以上の合併症(36% vs 10%, P=0.05)や膵液瘻(64% vs 31%,P=0.07)の頻度がR群で高い傾向を認めたが,出血量や術後在院日数に差を認めなかった.経過観察中21例(40%)に脾静脈狭窄閉塞を認めたがR群で有意に少なかった(9% vs 48%,P=0.03).脾静脈狭窄閉塞例では開存例と比較し胃周囲静脈拡張例(95% vs13%,P<0.01)や胃壁内静脈拡張例(52% vs 0%,P<0.01)が有意に多く,脾臓容積(中央値:143cm3 vs 190cm3,P<0.01)も有意に増加していた.脾静脈開存例では狭窄・閉塞例と比較して有意にBMIが低く,R手術の割合が多く,出血量が少なかった.多変量解析では性別(女性)とR手術が脾静幕オ梏ア・犬砲・韻詁販・靴人集緡氷グ・劼任△辰拭
結語:脾動静脈温存法術後の脾静脈閉塞の頻度は高い.脾静脈開存例の成績は極めて良好である一方で閉塞例では脾動脈血流が温存されるため,胃周囲静脈圧がWarshaw法と比較して高くなる可能性があり,長期的な問題となる可能性がある.低侵襲脾動静脈温存尾側膵切除術では脾静脈閉塞の少ない手術法の開発や患者選択基準の確立が必要であり,本検討では長期成績でロボット支援下手術の有用性が示唆された.
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2015. 田邉稔, 石川喜也, 森泰寿, 金子弘真, 若林剛, 江口晋, 板野理, 篠田昌宏, 大塚由一郎, 伴大輔, 曽山明彦, 中村雅史, 肝臓領域診療ガイドラインの改定と今後の課題, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2016. 田中星羽, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 管内転移が疑われた十二指腸乳頭部癌の1例, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03,
症例は78歳男性。4年前に肝門部領域胆管癌(pT1bN0M0 pStage IA)に対して、重複癌として右尿管癌を認め、右腎尿管全摘+膀胱部分切除術が予定されていたため全身状態を考慮して、縮小手術として肝外胆管切除術、胆管空腸吻合を施行された。
経過観察中のMRIで遺残膵内胆管の拡張と、内部に乳頭状腫瘤を指摘された。ERCPで十二指腸乳頭部から胆管内に連続する腫瘤性病変を認め、生検でadenocarcinomaの診断となった。
胆管癌再発や新規発症の十二指腸乳頭部癌を疑い、亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した。最終病理診断は十二指腸乳頭部癌であった。腫瘍は乳頭状構造を呈しており、前回の肝門部領域胆管癌の組織像と酷似していた。
胆管断端との連続性を認めないことから管内転移が疑われた。今回、肝門部領域胆管癌術後に十二指腸乳頭部への管内転移が疑われた稀な症例を経験したため、文献的考察を含めて報告する。.
2017. 田中星羽, 水内祐介, 田村公二, 佐田政史, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 消化管出血を契機に手術を施行し診断された小腸動静脈奇形(AVM)の1例, 第85回日本臨床外科学会総会, 2023.11.
2018. 田村公二, 藤本崇聡, 永吉絹子, 水内祐介, 堀岡宏平, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 高難度鏡視下手術におけるナビゲーションテクノロジー:蛍光尿管カテーテルの有用性, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2019. 田村公二, 藤本崇聡, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, 超高齢・サルコペニア大腸癌患者に対する腹腔鏡下大腸切除術の安全性と術後感染症リスク, 第36回日本外科感染症学会総会学術集会, 2023.12.
2020. 田村公二, 藤本崇聡, 永吉絹子, 水内祐介, 久野恭子, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 鏡視下大腸切除術におけるICG蛍光Navigation Surgery:マーキング用蛍光クリップと蛍光尿管カテーテルの使用経験と有用性, 第78回日本大腸肛門病学会学術集会, 2023.11.
2021. 田村公二, 植木隆, 中山宏道, 佐田政史, 渡邉雄介, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 大内田研宙, 一宮仁, 中村雅史, 虫垂腫瘍の術前診断における悪性予測因子と治療戦略, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2022. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, ハイリスク超高齢大腸癌患者に対する腹腔鏡下大腸切除術の適応と安全性, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2023. 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 高難度大腸切除症例における蛍光尿管カテーテル(NIRC)の使用経験, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11.
2024. 堤親範, 大内田研宙, 片山直樹, 大坪慶志輝, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , , por2胃癌・食道胃接合部癌における癌関連線維芽細胞とCD8陽性T細胞の相互作用の解明, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 【背景】胃癌・食道胃接合部癌において、非充実型低分化型腺癌 (por2)は予後不良であり、一般的に豊富な繊維化組織を伴うことが多い。近年、膵癌や乳癌でcancer-associated fibroblast (CAF)のheterogeneityがシングルセルRNAシーケシング (scRNA-seq)によって解明されているが、por2胃癌・食道胃接合部癌微小環境におけるCAFとCD8陽性T細胞の相互作用をscRNA-seqを用いて解明した報告はない。
【対象】当科で根治切除術を施行した全21例から採取した胃癌19例 (por2: 9例)と食道胃接合部癌2例 (por2: 1例)を対象とした。
【結論】全21症例の統合解析を行った結果、quality check後の癌関連線維芽細胞 (CAF)の細胞数は3338であり、遺伝子発現が異なる5つの集団に分類された。Por2以外の胃癌・食道胃接合部癌と比較してpor2胃癌・食道胃接合部癌で多いCAFの細胞集団はACTA2・TAGLN・MMP11の発現が高値であること、Gene Ontology解析で「actin filament-based process」「Smooth Muscle Contraction」のアップレギュレートを認めたことから、Myofibroblastic CAFと判断した。また、CD8陽性T細胞はPor2以外の胃癌・食道胃接合部癌と比較してpor2胃癌・食道胃接合部癌で有意に少なく(P = 0.03)、細胞障害機能関連遺伝子の発現も有意に低値であった (P < 0.001)。
【結論】 por2胃癌・食道胃接合部癌のCAFにはheterogeneityがあり、Myofibroblastic CAFが腫瘍内へのCD8陽性T細胞浸潤を抑制している可能性が示唆された。
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2025. 堤親範, 大内田研宙, 片山直樹, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いたHER2陽性胃癌におけるCD8陽性T細胞の細胞障害性分子の解明

, 第95回日本胃癌学会総会, 2023.02, 【背景】HER2陽性胃癌は胃癌全体の約20%を占め、HER2過剰発現は予後不良因子とされている。近年、HER2陽性胃癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性が示されているが、HER2陽性胃癌の腫瘍微小環境に存在する免疫細胞について不明な点は未だに多い。
【目的】抗原特異的な細胞障害性機能をもつ疲弊化CD8陽性T細胞に着目し、HER2陽性胃癌の細胞障害性分子の発現を明らかにする。
【方法】当科で胃切除術を施行した13例の胃癌患者から腫瘍部12サンプルと正常粘膜10サンプルを採取し、single-cell RNA sequencing (scRNA-seq)を行った。その後、免疫染色によりHER2陽性胃癌を同定し、疲弊化T細胞における細胞障害性分子の発現を比較検討した。
【結果】
胃癌症例12例中、HER2陽性胃癌は2例であった。全22症例の統合解析を行った結果、quality check後のCD8陽性T細胞数は11615であり、6つのクラスターに分類された。遺伝子発現の特徴からProgenitor exhausted CD8陽性T細胞とTerminal exhausted CD8陽性T細胞のクラスターを同定し、細胞障害性分子の発現を評価したところ、HER2陽性胃癌とHER2陰性胃癌の細胞障害性シグネーチャースコア(GZMB・PRF1・IFNG・TNFより算出)に有意差を認めなかった。さらに、それぞれの細胞障害性分子の発現を比較したところ、IFNGはHER2陽性胃癌でHER2陽性胃癌よりも発現が有意に低く、GZMBとPRF1はHER2陽性胃癌でHER2陰性胃癌よりも発現が有意に高かった。
【結論】 HER2陽性胃癌では抗原特異的CD8陽性T細胞におけるGZMBとPRF1が細胞障害性機能に重要である可能性が示唆された。
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2026. 堤親範, 大内田研宙, 片山直樹, 大坪慶志輝, 奥田翔, 久野恭子, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史 , scRNA-seqを用いたHER2陽性胃癌におけるCD8陽性T細胞の疲弊化分子の解明

, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景】HER2陽性胃癌は胃癌全体の約20%を占め、HER2過剰発現は予後不良因子とされている。近年、HER2陽性胃癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性が示されており、HER2陽性胃癌における免疫細胞の疲弊化分子はHER2陰性胃癌よりも発現が低いことが示された。しかし、HER2陽性胃癌の腫瘍微小環境に存在する免疫細胞の疲弊化分子の局在については不明な点は未だに多い。
【目的】抗原特異的な細胞障害性機能をもつProgenitor exhausted CD8陽性T細胞 (PE-CD8+T細胞)に着目し、HER2陽性胃癌の治療標的となる疲弊化分子を明らかにする。
【方法】当科で胃切除術を施行した13例の胃癌患者から腫瘍部12サンプルと正常粘膜10サンプルを採取し、single-cell RNA sequencing (scRNA-seq)を行った。その後、免疫染色によりHER2陽性胃癌を同定し、PE-CD8+T細胞における疲弊化分子の発現を比較検討した。
【結果】
胃癌症例12例中、HER2陽性胃癌は2例であった。全22症例の統合解析を行った結果、quality check後のCD8陽性T細胞数は11615であり、6つのクラスターに分類された (Fig. 1)。遺伝子発現の特徴からPE-CD8+T細胞のクラスターを同定し、疲弊化分子の発現を評価したところ、HER2陽性胃癌とHER2陰性胃癌の疲弊化シグネーチャースコア(CTLA4・LAG3・TIGIT・HAVCR2より算出)に有意差を認めなかった (Fig. 2)。さらに、それぞれの疲弊化分子の発現を比較したところ、LAG3はHER2陽性胃癌でHER2陽性胃癌よりも発現が低く、TIGITはHER2陽性胃癌でHER2陰性胃癌よりも発現が高かった (Fig. 3)。
【結論】 HER2陽性胃癌では抗原特異的CD8陽性T細胞におけるTIGITが治療標的となる可能性が示唆された。
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2027. 堤親範, 大内田研宙, 片山直樹, 奥田翔, 久野恭子, 大坪慶志輝, 寅田信博, 進藤幸治, 森山大樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , , , 胃癌免疫抑制性微小環境における腫瘍浸潤多形核系骨髄由来抑制細胞の重要性, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 【背景】近年、腫瘍免疫抑制性微小環境における多形核系骨髄由来抑制細胞 (PMN-MDSC)が着目されており、担癌患者の末梢血、リンパ組織、転移組織におけるPMN-MDSCの報告が増加している。しかし、胃癌浸潤PMN-MDSCの役割や機能については未だ不明な点が多い。
【目的】胃癌浸潤PMN-MDSCの機能や臨床的予後との相関を明らかにする。
【対象・方法】
(1) 当科で胃切除術を施行した症例から採取した胃癌組織12例と隣接正常組織10例のsingle-cell RNA sequencing (scRNA-seq)を行い、PMN-MDSCにおける免疫抑制機能関連遺伝子を比較検討した。
(2) 胃癌組織12例と隣接正常組織10例のPMN-MDSCを多重免疫染色で評価した。
(3) 既に報告されている胃癌27例のscRNA-seqで細胞障害性CD8陽性T細胞とPMN-MDSCを含めた複数の免疫抑制細胞との相関を検討した。
(4) 細胞間相互作用解析でPMN-MDSCと複数の免疫細胞との相互作用を評価した。
(5) 胃切除術を施行した胃癌患者52例における胃癌浸潤PMN-MDSCの細胞数と臨床的予後の相関を評価した。
【結果】
(1) PMN-MDSCにおける免疫抑制機能関連遺伝子の発現は正常隣接組織と比較して胃癌組織で有意に高値であった (P <0.0001)。
(2) 胃癌組織では隣接正常組織よりもPMN-MDSCが有意に多かった (P = 0.0169)。
(3) 細胞障害性CD8陽性T細胞数が少ない症例で最も多い免疫抑制細胞はPMN-MDSCであった。
(4) PMN-MDSCにおけるIL1Bと細胞障害性CD8陽性T細胞におけるIFNGは細胞間で相互作用がある可能性が示唆された。
(5) 胃癌浸潤PMN-MDSCが多い群26例と少ない群26例に分類した。PMN-MDSCが多い群はPMN-MDSCが少ない群と比較して無再発期間と術後生存期間が有意に短かった (P = 0.0003, P = 0.0132)。
【結論】胃癌浸潤PMN-MDSCは免疫抑制性微小環境の形成に重要である可能性が示された。
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2028. 長尾晋次郎, 大西秀哉, 岩本直也, 古賀智子, 一宮脩, 中山和典, 中村雅史, C4orf47は膵癌において低酸素環境での休眠に関与する, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2029. 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 永吉絹子, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌に対するロボット支援下膵頭十二指腸切除術
左側アプローチおよびHanging maneuver-
, 第77回手術手技研究会, 2023.05, 本邦ではロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)、尾側膵切除術(RDP)が2020年に保険収載され、全国的にも症例数徐々に増加傾向である。当科では2018年に倫理委員会承認のもとRPDを開始、2021年1月までに102例のロボット支援下膵切除術を行ってきた(RPD;60例、RDP;42例)。適応に関しても当初は良性~低悪性腫瘍に対して行なってきたが、徐々に適応を拡大し、現在ではRDP,RPD共に浸潤性膵癌に対してもおこなっている。今回膵癌に対するRPDの手技をビデオで供覧し、手術成績を報告する。膵癌に対するRPDでは随伴性膵炎および上腸間膜動脈や門脈周囲への癌の進展により手技的に難易度が高いと考えられている。我々は安全に行うために徐々に手技を変遷させてきた。SMA左側はSMA右側に比べて炎症の程度は低いと考えている、そのため、膵癌に対してはSMA左側からのアプローチを先行して行なっている。左側からのアプローチでは始めに横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸を扇状に展開、空腸起始部でTreitz靭帯を完全に遂オ椌フイ靴討・・△修慮紂・・牡嵋譴鮴擲1st JA、2nd JAさらには1st JVを確認する。その後これらの血管をSMA左側で切離したのちに小腸間膜を切開する。その後、膵上縁、肝十二指腸間膜の処理をおこなったのちに、右側からのアプローチによりSMA右側の処理を行う、この時膵頭背側にテープをかけ、hanging maneuverの要領で膵頭部の血流をコントロールしながらSMA右側を切離する。なお、膵実質はScissorsを用い、少しずつ膵実質を離断し、膵管はクリップを行い膵液の漏出を防止している。再建は胃膵吻合で行なっている。RPDに関しては適応の拡大に伴い手術手技を変化させ安全に遂行できていると考える。今後もさらに改変を加え、安全にRPDを遂行できるよう定型化を進めていく
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2030. 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 永吉絹子, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術の導入後と今後の展望
―左側アプローチ法と定型化―
, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, <目的>
2020年に保険収載されたロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は多くの施設が未だ、導入期であると思われる。2020年に開催されたコンセンサスミーティング(PAM meeting)では右側からのアプローチが基本的手技として知っておくべきであるというコンセンサスが得られた一方、様々な症例に対応するためにもアプローチ方法に関してはvariationを持っておくべきであるとの意見もあった。右側からのアプローチでは空腸も右側から引き抜く事は可能であるが、Treitz靭帯がその妨げとなることが多く、当科では左側からのアプローチも行なっている。今回、当科におけるRPDの視野展開、手術手技をビデオで供覧し、また、RPDの安全性と有用性を検証する。
<方法>
当科では2018年に臨床試験下にRPDを開始、当科では以前より開腹手術同様、左側からのアプローチも併用している。手術開始後体位は頭高位10度、必要に応じて右側に5度傾ける。空腸を足側、右側に展開しTreitz靭帯、切離、このとき十二指腸水平脚に付着するTreitz靭帯は背側から切離を行うことで完全に切離を行うことが可能となる。必要に応じて左側から膵頭部背側の剥離も行う。本操作によりRPDでも右側から空腸を抵抗無く容易に引き抜くことが可能となる。その後右側からのアプローチを行い、膵頭部をSMA、SMVから切離し標本を摘出する。
<結果>
2022年11月までに行った54例のRPDを解析対象とした。手術時間は1-10、11-20、21-30、31-40例目の手術時間および出血量中央値はそれぞれ、776分(689-846分)、746分(665-881分)、784分(542-998分)、679分(581-830分)であり、出血量中央値は354g(80-1550g)、294g(124-1950g)、290g(17-1330g)、175g(50-612g)であった。一方-41例目以降の手術時間中央値、出血量中央値は581分(437-855分)であり、201g(0-1050g)であった。また、膵液瘻発生率に関しては10例(21.3%;全例soft pancreas)であり、周術期死亡は認めていない。
<結語>
当科では症例の拡大に伴い手技の変遷を行い、現在までにRPDを安全に導入できていると考える。
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2031. 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, R0切除を目指した浸潤性膵癌に対するロボット支援下膵切除術の工夫および長期成績の検討
, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, <目的>
ロボット支援下膵切除術(RP)は保険収載後いまだ2年が経過しておらず、多くの施設が導入初期の段階であり浸潤性膵管癌(inv-PDAC)に対しては少ない未だ症例は少ないと思われる。当科では2018年7月よりロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を臨床試験下に開始し、2020年8月からロボット支援下尾側膵切除(RDP)を導入、inv-PDACに対しては2021年からRDP,RPD共に開始している。今回当科での膵癌に対するロボット支援下手術の手術手技の提示および長期成績に関して報告を行う
<方法>
2018年7月から2022年6月の間に当科で行ったロボット支援下手術78例(RPD47例
、RDP 31例)を対象とした。inv-PDACに対するロボット支援下手術の適応は術前画像で門脈へ直接接していない症例や他臓器浸潤を認めないものを基本としている
RPD.RDP共にR0切除を重要視した手術を行なっている
<結果>
51例中膵癌症例はRPD 19例(inv-PDAC ;12例)、RDP 9例(同;9例)であった。術前診断がinv-PDACである症例に対してはRPD導入後2年8ヶ月後(20例目)に、RDPは導入後5ヶ月後(6例目)に開始された。
手術時間および、出血量をinv-PDAC 群とその他の症例群で比較したところRPDでは(756min; 667min-863min)vs (735min;492min-998min)、(175g;37-476g)vs (300g;17g-1950g)であり、RDPでは(410min; 213min-577min)vs (398min;232min-683min)、(85g;0-440g)vs (258g;0g-1070g)であり手術時間、出血量ともに両群間で有意差は認めなかった。全例R0切除術を達成しており、長期成績に関しては観察期間範囲(3-51ヶ月)において全例無再発生存中である。
<結語>
今後の長期観察が必要であるが、inv-PDACに対するロボット支援下手術は安全に導入されていると考えられる。

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2032. 仲田興平, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術の導入と変遷
―膵癌に対するRPDの定型化に向けて―
, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 目的】
当科では臨床試験下に2018年にRPDを導入現在までに60例のRPDを試行している。当初は低悪性度腫瘍を適応とし、現在は門脈に接触のない浸潤性膵癌も適応としている。当科におけるRPDのアプローチの変遷を確認、さらに膵頭部癌に対するアプローチをビデオで供覧、その長期成績を検証する。
【方法】
SMAへのアプローチはRPD導入時、右側から全工程を行っていたが、現在は、左右からのアプローチを基本としている。とくに、膵頭部癌では膵炎を伴うことが多く、比較的炎症の少ない左側からSMAへアプローチを行い、1stJA根部を露出している。この時の体位は頭高位10度、必要に応じて右側に5度傾けている。始めに空腸を扇状に広く展開、1st JA露出は安全のために末梢で小腸間膜前を剥離しこれを露出、根部まで追求し、SMA左側を露出させる。1st JAの切離は必要に応じて行っている。
【成績】
RPD60例に対する症例の内訳は膵癌25例、十二指腸乳頭部癌11例、IPMA6例、神経内分泌腫瘍6例、胆管癌4例、その他8例であった。手術時間は1-20、21-40、41-60例目の手術時間および出血量中央値はそれぞれ、760分(665-881分)、717分(542-998分)、576分(437-855分)であり、出血量中央値は294g(80-1950g)、187g(17-1330g)、252g(0-1050g)であった。在院死亡は認めていない。
浸潤性膵癌に対してはRPD導入後19例目に開始、現在までに15例 施行した(stage IA 6例、IIA 4例、IIB 5例)。手術時間中央値および出血量中央値はそれぞれ731分(437分-863分)、191g (0-1050g)であった。長期成績に関しては、観察期間中央値16ヶ月(2-57ヶ月)であり、全例無再発生存中である。
【結論】
当科ではRPDを導入後、在院死を認めること無く、安全に施行できているといえる。膵頭部癌に対しては手術時間を要するものの、長期予後に関しても開腹手術と同等の結果で行われている。
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2033. 仲田興平, 大西秀哉, 森崎隆, 中村雅史, Histamine H1 Receptor 抑制によるチェックポイント阻害剤効果の改善, 第36回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2023.12.
2034. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下切除術のメリット、デメリット-膵頭十二指腸切除術―, 第50回日本膵切研究会, 2023.08, <背景>
米国ではロボット支援下PD(RPD)の症例は年々増加し、周術期成績も開腹移行率や完全鏡視下率を中心にRPDの習熟とともにRPDが腹腔鏡下PD(LPD)に比べて良好だと報告されている。今回当科におけるLPD,RPDの手術成績を検討し、当科でのRPDの手技を供覧する。
<方法>
2016年7月から2022年12月までに当科で行われたMIS症例88例<LPD(28例)、RPD(60例)>における完全鏡視下率、手術時間、出血量を比較検討する。また、導入期を超えたLPD後期症例15例、RPD後期症例20例を同様に検討した。
<結果>
LPD、RPDの完全鏡視下率はRPD群で有意に高く(10.7% vs 89.3%;p<0.001)、開腹移行率はRPD群で低い傾向であった (7.1% vs 1.7%;p=0.208)。出血量、手術時間中央値はそれぞれ(415g vs 252g; p=0.166)、(527分 vs 728分; p < 0.001)でありRPD群で有意に手術時間が延長していた。一方、LPD後期群(15例)とRPD後期群(20例)の検討では完全鏡視下率はRPD群で有意に高く(6.7% vs 95.0%;p<0.001)、開腹移行率はRPD群で低い傾向であった(6.8% vs 0.0%;p=0.19)。出血量、手術時間中央値はそれぞれ(253g vs 252g; p=0.91)、(529分 vs 576分; p=0.134)であり両群に有意差は認めなかった。
<結語>
RPDはLPDに比べ完全鏡視下率は高く、導入期を越えれば手術時間もLPDと有意差はない。そのためこれまで行われてきたLPDは習熟度が上がるにつれRPDに移行するのではないかと考える。
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2035. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌に対する低侵襲膵頭十二指腸切除術-precision anatomyを意識したmesenteric approach-, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12, <背景>
当科では現在までに95例のMIPD<LPD(28例)、RPD(67例)>を行っている、MIPDに必要な解剖を紹介、当院で行っている膵癌に対する術式に関して紹介する。
<方法>
門脈に接する膵癌に対してはmesenteric approachを行うことがある。本操作では中結腸動脈をメルクマールとしてSMAを同定する。SMA周囲を根部に向かって剥離を行い、その後treitz靭帯を切離する。Treitz靭帯は半数以上が十二指腸背側にも付着しており前方のみならず、背側からも確実に切離する。可能であればSMA,SMVの間でIPDAもしくは1st JAを切離するがこの時注意すべきは1st JVである、1stJVは殆どがSMA背側を走行しているため、出血に注意する。膵を離断後は、Hanging maneuverを利用してSMV右側から腹側を展開して剥離を行う。
<結果>
95例のMIPD中、膵癌に対するRPD は現在までに27例 施行した(stage 0 10例、IA 6例、IIA 5例、IIB 6例)。手術時間中央値および出血量中央値はそれぞれ733分(437分-863分)、235g (0-1050g)であった。長期成績に関しては、観察期間中央値21ヶ月(1-59ヶ月)であり、1例に再発を認めたが、そのほかの症例に関しては無再発生存中である。

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2036. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邊雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵癌に対する低侵襲膵頭十二指腸切除術-左側およびmesenteric approach-, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, <目的>
当科では2016年に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)を開始、2018年からロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を臨床試験下に開始、現在までに96例のMIPD<LPD(28例)、RPD(68例)>を行っている。アプローチに関しては右側からのアプローチのみならず、左側、hanging maneuver、さらにはmesenteric approachなど、さまざまな手技を用いている。今回、当科におけるMIPDの手術手技をビデオで供覧し、また、その安全性を検証する。
<方法>
膵癌に対しては左側アプローチ、また、必要に応じてMesenteric approachを併用している。体位は頭高位10度、必要に応じて右側に5度傾ける。空腸を足側、右側に展開しTreitz靭帯、切離、このとき十二指腸水平脚に付着するTreitz靭帯は背側から切離を行うことで完全に切離を行うことが可能となる。腫瘍が門脈に接している場合はmesenteric approachを併用することもある。
<結果>
LPD、RPDの完全鏡視下率はRPD群で有意に高く(10.7% vs 97.6%;p<0.001)、開腹移行率はRPD群で低い傾向であった (7.1% vs 1.5%;p=0.146)。出血量、手術時間中央値はそれぞれ(415g vs 244g; p=0.106)、(527分 vs 696分; p < 0.001)でありRPD群で有意に手術時間が延長していた。一方、LPD後期群(15例)とRPD後期群(20例)の検討では出血量、手術時間中央値はそれぞれ(253g vs 240g; p=0.764)、(529分 vs 558分; p=0.279)であり両群に有意差は認めなかった。
<結語>
当科では症例の拡大に伴い手技の変遷を行い、現在までにRPDを安全に導入できていると考える。

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2037. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邊雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 鏡視下尾側膵切除術におけるアプローチ, 第15回膵臓内視鏡外科研究会, 2023.11, 当科では2006年以降2022年までの間に300例の鏡視下尾側膵切除術(MIDP)を行っており、2020年からはRobot尾側膵切除術(RDP)も導入している。現在では症例、状況に応じてRDP、LDP共に行っている。DPに関してはロボットの必要性を疑問視する意見もあるが、今回は現在の状況を踏まえながらLDP,RDPの意義を考えつつ、当科における技術認定取得およびその後の方針に関して紹介する。
LDP,RDPいずれの術式でも最も大切な点は視野展開およびアプローチ法と考えている。LDPでは膵上縁から主に剥離を行うCranial to caudal approach を採用していたるが(Nakata et al. Surg Endosc, 2023)、RDPでも同様のアプローチを採用している。総肝動脈を確保後、左胃動脈の左側を剥離、左胃膵ヒダを切離する。左胃膵ヒダの背側を十分に剥離し、良性疾患では膵後筋膜の背側を、悪性疾患では副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を剥離する。LDP,RDP共に上縁から可及的に剥離を行っており、膵上縁からのアプローチで膵下縁付近まで剥離を行うことが可能である。
アプローチ方法はこれまで様々な方法があるが一つの方法に固執するのではなく、症例に応じて柔軟にアプローチを使い分け、また、時に併用することで安全な尾側膵切除術を行うことができると考えている。
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2038. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邊雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下切除術のメリット、デメリットを理解しながら適応を拡大する RPD 
―RPD における mesenteric approach―, 第50回日本膵切研究会, 2023.08.
2039. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邊雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボットPD導入時の必須事項およびその後の適応拡大, 第15回膵臓内視鏡外科研究会, 2023.11, <目的>
2016年に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)を開始、2018年からロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を臨床試験下に開始、現在までに100例のMIPD<LPD(28例)、RPD(72例)>をおこなっている。当科での導入経験および現在に至るまでビデオで供覧し報告する。
<方法>
・心構え
RPDは多くの工程が必要であり、トラブル遭遇を前提として行うべきである。特に、出血時の対処方法を決めておくべきである。当科では膵頭部背側にはガーゼを挿入し出血時には腹側に挙上することで出血をコントロールする。また止血縫合用にラプラタイを付けたプロリンを準備している。
・術者および助手の準備
術者はdryラボで切離、剥離、縫合結紮のシミュレーションを行い、可能な限り操作に精通しておく。助手は腹腔鏡手術に精通している者が行う、良好な展開はもとより、必要時に切離、剥離を腹腔鏡用のデバイスで行うことで、安全な導入、時間短縮を心がける。
・コツ
エネルギーデバイスの使用方法は熟知しておくべきである。当科では左手をDavinci付属のErbe Vio dvでForced triad, 右手はFT10のマクロモードを使用している、腹腔鏡の様に左手牽引のみに使用するのではなく、ロボットの特性を十分に生かし、左右双方で剥離、焼灼をおこなっている。
・アプローチ
導入当初は右側からのアプローチを行うが、Treitz靭帯の切離は左側から行う方がよい。その後、膵癌への適応拡大に伴い左側アプローチ、mesenteric approachを導入している
<結果>
手術時間は1-20、21-40、41例目以降の手術時間および出血量中央値はそれぞれ、760分(665-881分)、717分(542-998分)、576分(437-855分)であり、出血量中央値は294g(80-1950g)、187g(17-1330g)、252g(0-1050g)であった。在院死亡は認めていない。
<結語>
RPDを導入後、手術時間も短縮傾向であり安全に施行できているといえる。
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2040. 仲田興平, 阿部俊也, 長尾吉泰, 赤星朋比古, 大塚隆生, 永川裕一, 中村慶春, 三澤健之, 中村雅史, 内視鏡外科ガイドライン2023版 膵・脾部門, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2041. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邊雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵癌に対する低侵襲膵頭十二指腸切除術―左側および mesenteric approach―, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2042. 仲田 興平, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術の安全性と有用性の検討, 第109回日本消化器病学会総会, 2023.04, <目的>
2016年に保険収載された腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)に関して、本邦からもその安全性ついて報告がなされたが、LPDでは32%のみが完全鏡視下で行われ、68%は腹腔鏡補助下に行われていた。このことは、LPDの再建は技術的に難易度が高いことを示しており、LPDの限界ともいえる。2020年に保険収載されたロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は、拡大立体視効果に加えて多関節機能を有するため、腹腔鏡手術の鉗子の制限から解放され、特に再建の際の有用性が注目されている。海外からはRPDとLPDの比較検討で、RPDにおいて有意に開腹移行率が低いという結果であったが本邦からの報告はまだない。今回、当科におけるRPDの導入および手技の変遷をビデオで供覧し、また、RPDの安全性と有用性を検証する。
<方法>
当科では2018年から臨床試験下にRPDを開始、2022年11月までに54例のRPDを行っておりこれらの症例を解析対象とした。導入初期は切除を腹腔鏡、再建のみロボット支援下で行うHybrid方式を行うこともあったが、現在では切除、再建とも、完全ロボット支援下に行っている。
<結果>
54例中Hybrid、完全Robot下で行った症例数はそれぞれ4例、50例であった。手術時間に関しては1-10、11-20、21-30、31-40例目の手術時間および出血量中央値はそれぞれ、776分(689-846分)、746分(665-881分)、784分(542-998分)、679分(581-830分)であり、出血量中央値は354g(80-1550g)、294g(124-1950g)、290g(17-1330g)、175g(50-612g)であった。一方-41例目以降の手術時間中央値、出血量中央値は581分(437-855分)であり、201g(0-1050g)であった。この間、開腹移行は認めておらず、また、周術期死亡も認めていない。
<結語>
当科ではRPDを安全に導入できていると考える、また、RPDは開腹移行を認めておらず、本邦におけるLPDの結果を鑑みても開腹移行が少ないという利点があると考えられる。
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2043. 中房智樹, 井手野昇, 中村雅史, 膵液・十二指腸液中 Exosomal miRNA 発現解析による膵癌診断のためのバイオマーカー開発, 第109回日本消化器病学会総会, 2023.04.
2044. 中村聡, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵体尾部切除術後膵液瘻に対するマネージメント, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 【背景・目的】術後膵液瘻(CR-POPF)は、ときに重篤な経過をたどるため、適切にマネージメントすることが重要である。CR-POPFに対するマネージメント法には、抗生剤やドレーン管理、新規ドレナージ、再手術などがある。今回、膵体尾部切除術(DP)後のCR-POPFに対するマネージメント法について評価した。
【方法】2015年1月から2022年12月までに当院でDPを施行した275例を対象とした。DP後のCR-POPFに対する各マネージメント法を抗生剤群とドレナージ群(ドレーン管理、新規ドレナージ)に分けて臨床的特徴について後方視的に検討した。
【結果】
開腹DP(ODP)は98例、低侵襲DP(MIDP)は177例であった。DP後に106例(38.5%)がCR-POPFを発症したが、全例においてInternational Study Group for Pancreatic Surgery (ISGPS) - Grade Bであった。ODP群(35.7%)とMIDP群(40.1%)の間でCR-POPFの発生頻度に有意差は認めなかった(P=0.47)。マネージメント法の内訳は抗生剤群51例、ドレナージ群55例(ドレーン管理:27例、新規ドレナージ:28例)であった。再手術を必要とした症例は認めなかった。抗生剤群(中央値:22.4(15.4-36.2))はドレナージ群(中央値:24.5(18.3-35.9))と比較して、術前のbody mass indexが有意に低かった(P=0.03)。CT画像において治療対象となったfluidの長径は、抗生剤群で有意に小さく(P=0.03、中央値:抗生剤群29(0-93)mm、ドレナージ群46(0-120)mm)、そのカットオフ値は45mmであった。
【結語】
DP後のCR-POPFに対して適切にマネージメントすることで重症化を減らすことができると考えられた。.
2045. 中村聡, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡下膵体尾部切除術における膵上縁からのアプローチ, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, <はじめに>
膵癌に対する治療は膵癌診療ガイドラインが2019年に改訂されて以降、術前・術後補助化学療法が標準治療となった。膵癌患者の予後改善には、集学的治療が不可欠であり、できるだけ少ない侵襲で手術を行い、速やかに術後補助化学療法につなげることが重要である。そのため、膵癌に対する低侵襲手術(MIS)が期待されており、腹腔鏡下膵体尾部切除術(LDP)は保険収載されて以降、広く普及しつつある。それに伴い、肥満や進行癌など、困難症例に出会うこともある。そのような場合、一つではなく様々なアプローチに精通することで対応が可能となる。当科では、LDPを施行する際、膵後方の剥離を頭側からアプローチすることが多い。当科におけるLDPの手術手技を供覧しながら概説する。
<手術手技>
総肝動脈を確保後、左胃動脈左側から胃膵ヒダ背側を剥離する。Gerota筋膜前面の疎な層は容易に剥離可能である。胃膵ヒダを脾上極に向けて切離する。助手の左右の鉗子で切離した胃膵ヒダを足側に牽引すると安定した視野でGerota筋膜および同膜に覆われた左副腎を透見できる。Gerota筋膜を切開し、膵尾側へ向けて膜を意識しながら剥離を続ける。腹腔鏡の鉗子の軸がGerota筋膜切開の方向に一致するため、展開を変えずに膵尾部まで進むことができる。剥離が進むと脾動脈根部を切離し、助手がGerota筋膜を把持して足側へ牽引することで、さらに膵の授動を行うことが可能となり、視野を変えることなく左副腎静脈、左腎静脈前面を露出、さらには膵下縁付近まで剥離可能である。
<結果>
2016年から2022年の間に浸潤性膵管癌に対して施行したLDPは36例であった。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ303分(180 - 535分)、200ml(0 - 1900ml)であった。R0切除率は97%であった。膵液瘻(Grade B/C)、胃内容排出遅延(Grade B/C)、Clavien-Dindo III以上の合併症頻度は、それぞれ19%、6%、16%であり、術後在院日数中央値は16日(10 ? 120日)であった。
<結語>
頭側からのアプローチは膵癌に対するLDPにおけるアプローチの一つとして有用であると思われる。.
2046. 中村聡, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 高齢者におけるIPMN治療方針の検討, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景・目的】高齢化社会において偶発的に膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)が診断される機会が多くなっている。IPMNは国際診療ガイドラインに沿って手術適応を検討されるが、膵切除術は高侵襲であるため、高齢者に対しては特に慎重な判断が求められる。今回、高齢者におけるIPMN切除例の特徴と膵切除術の安全性について評価した。
【方法】2017年1月から2021年12月までに当科でIPMNに対して膵切除術を施行した75例を対象とし、高齢者群と若年者群で患者背景および周術期短期成績を後方視的に比較検討した。今回の検討では75歳以上を高齢者と定義し、併存膵癌症例は除外した。
【結果】高齢者群は22例、若年者群は53例であった。年齢の中央値は79(75 - 90)歳と68(52 - 74)歳であった。High-risk stigmataを認めた症例はそれぞれ17例(77%)と39例(74%)、術前膵液細胞診で悪性の確定診断を得た症例は8例(36%)と20例(38%)で有意差は認めなかった(P=0.69、P=0.91)。最終病理診断はlow-grade dysplasia: 7例(32%)と16例(30%)、high-grade dysplasia: 8例(36%)と16例(30%)、IPMN with an associated invasive carcinoma: 7例(32%)と21例(40%)であった(P=0.80)。術式は若年者群(26%)よりも高齢者群(45%)で尾側膵切除(DP)が有意に多く(P=0.03)、高齢者群に対して膵全摘は施行されなかった。周術期については、膵頭十二指腸切除術(PD)とDPともに2群間でCD分類IIIa以上の合併症頻度に有意差は認めず(P=0.27、P=0.22)、術後在院日数も同等であった(
P=0.23、P=0.37)。
【結語】高齢者IPMNに対して安全に膵切除術が施行できることが示唆される一方で、高齢者には低侵襲な術式が選択される傾向があった。
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2047. 中村祥一, 大内田研宙, 片山直樹, 堤親範, 久野恭子, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 中村雅史, 三次リンパ組織様構造の有無に着目したCD8陽性Tリンパ球の機能に関するscRNA-seq解析, 第44回癌免疫外科研究会, 2023.06, 【背景】近年、腫瘍免疫微小環境内に3次リンパ組織様構造 (TLS)と呼ばれる免疫細胞の凝集体が存在することが明らかになっている。TLSは腫瘍局所に後天性に形成され、二次リンパ組織と似た構造を有しており、Tリンパ球、Bリンパ球、樹状細胞、濾胞性樹状細胞、マクロファージなどの免疫細胞や、細網線維芽細胞などの間質細胞から構成される。またTLSの内部には胚中心が形成され活発な免疫応答が行われていると考えられている。さらに腫瘍内のTLSの存在はICBの奏効率を予測し、胃癌や肝細胞癌など多くの消化器癌の良好な予後と相関していることが報告されている。しかし消化器癌において、TLSが抗腫瘍免疫へ実際にどのような影響をもたらしているかは未だ不明である。
【目的】TLSの存在の有無に着目してCD8陽性Tリンパ球の機能を詳細に評価する。
【方法】食道扁平上皮癌におけるTLSの有無について、H&E染色や抗CD20抗体を用いたIHCで評価した。またCD8陽性Tリンパ球のTLSにおける局在についてIFで評価した。さらに、食道正常粘膜部4例、TLSを認める腫瘍部 (TLS+群)5例、TLSを認めない腫瘍部(TLS-群)5例の計14例を用いてscRNA-seq解析をおこなった。
【結果】食道扁平上皮癌においてTLSは腫瘍辺縁部に多く認められた。またCD8陽性Tリンパ球はTLSの外縁に沿って多く存在していた。scRNA-seq解析では9,124個のCD8陽性Tリンパ球が同定され4つのサブタイプへと分類できた。さらに細胞障害性機能を示す遺伝子に着目したところ、TLS+群でGZMK、PRF1の発現が有意に上昇しており(どちらもp<0.0001)、TLS存在下では細胞障害性機能が亢進していることが示唆された。
【結語】食道扁平上皮癌においてTLSを有する症例では抗腫瘍免疫が亢進している可能性が示唆された。今後は樹状細胞やCD4陽性Tリンパ球などの細かな細胞種に着目し機能評価を行う予定としている。
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2048. 中村祥一, 大内田研宙, 堤親範, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, シングルセル解析を用いた食道癌における制御性B細胞の検討, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景】腫瘍の縮小・進展において多種多様な免疫細胞から構成される腫瘍免疫微小環境の不均一性が大きく関与していることが知られている。B細胞は液性免疫の中心的な役割を担っているが、近年、「制御性B細胞 (regulatory B cell: Breg)」と呼ばれる免疫抑制的な機能を持つ特殊な細胞集団が存在することが報告されており、抗腫瘍免疫においても重要な働きをもつと考えられている。今回シングルセル解析を用いて食道癌における制御性B細胞に関する解析を行った。
【対象】食道正常粘膜部・扁平上皮癌部の計17検体を対象にシングルセル解析を実行した。シングルセル解析はDrop-seq技術を用いた。
【結果】計17検体から得られたシークエンスデータに対しUMAPを用いた次元圧縮を行った後にクラスター分類を実行しB細胞集団を同定した。B細胞は5,338個検出され、詳細な12のB細胞クラスターへ分類された。各クラスターの発現変動遺伝子解析を行ったがBregクラスターは明確には同定されなかった。BregはIL-10, IL-35などを産生し免疫抑制性の働きを持つことが知られているが、それらを基にgene signatureを作成し各B細胞クラスター間で評価すると各クラスターで発現を認め、特にナイーブB細胞クラスターでの発現が他のクラスターと比較し有意に高値であった。Bregと食道癌の予後との関連を評価するため、食道癌のTCGAデータセットを用いて生存分析を行うと、signature低発現群で有意に無再発生存率が延長していた (p = 0.039)。以上により、Bregは明確な分化サブタイプではなく非常に不均一な細胞集団を表現していることが示唆され、食道癌においてBreg signatureは予後不良因子であり抗腫瘍免疫においては負の働きをしている可能性が考えられた。(
B
【結語】シングルセル解析を用いて微細なBreg関連遺伝子の発現をとらえることができた。今後は術前化学療法の関連に着目しつつ詳細な解析を行う。
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2049. 中村祥一, 大内田研宙, 堤親範, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, single cell RNA sequenceを用いた食道癌浸潤Bリンパ球における化学療法後の機能変動の詳細な解明, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 【目的】近年、食道癌において免疫チェックポイント阻害薬(ICB)と化学療法の併用療法の有効性が示され化学療法に伴う腫瘍免疫微小環境の変化が注目されている。また腫瘍局所に存在する腫瘍浸潤Bリンパ球(TIL-B)は複数の癌腫の予後良好因子であることが報告されているが、腫瘍局所での機能的な役割に関しては不明である。今回TIL-Bの化学療法に伴う機能変動を評価するため食道癌検体を用いたシングルセル解析を行った。
【方法】食道扁平上皮癌10検体(化学療法施行群5検体、未施行群5検体)、正常粘膜部7検体の計17検体を用いてシングルセル解析を行った。また、食道扁平上皮癌166検体を対象に抗体産生細胞マーカーの抗IGKC抗体を用いた免疫組織化学染色(IHC)を行い、その臨床的意義を検討した。
【成績】17検体を対象にシングルセル解析を行い、81,246細胞を同定し24のクラスターに分類した。次にTIL-Bクラスターのみを抜き出し、12の詳細な分化サブタイプを同定した。さらに化学療法施行の有無に着目した検討ではTIL-B全体におけるCD40シグナル関連遺伝子の発現が化学療法施行群で増強していた(P<0.0001)。ナイーブBリンパ球は化学療法施行群でBリンパ球活性化関連遺伝子の発現が増強し細胞数が減少していた(P=0.0064)。一方で抗体産生細胞は化学療法施行群において遊走能が低下しており(P<0.0001)、腫瘍局所の細胞数が増加し(P=0.0134)、さらに抗体産生能も増強していた。IHCにてIGKC陽性細胞の出現頻度はRFS・OSの延長と有意に相関しており、多変量解析においても独立した予後良好因子であることが示された(RFS: HR: 0.23, P<0.0001; OS: HR: 0.20, P=0.0002)。
【結論】本検討により化学療法に伴うTIL-Bの機能的不均一性の変動が明らかになり、消化器癌の腫瘍免疫微小環境のより詳細な理解につながるものと期待される。
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2050. 中村祥一, 大内田研宙, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, 食道扁平上皮癌における3次リンパ組織様構造の臨床病理学的意義, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 【背景】食道扁平上皮癌 (ESCC)は予後不良な消化器癌の一種であるが、免疫チェックポイント阻害薬 (ICB)の有効性が報告され腫瘍免疫微小環境の理解が急務となっている。近年、TIME内の3次リンパ組織様構造 (TLS)と呼ばれる構造物が注目されている。TLSは腫瘍局所などに後天性に形成される二次リンパ組織と類似した構造物でありTリンパ球、Bリンパ球、樹状細胞、マクロファージなどの免疫細胞や、細網線維芽細胞などの間質細胞から構成される。またTLSの内部には胚中心が形成され活発な免疫応答が行われていると考えられている。腫瘍内のTLSの存在はICBの奏効率を予測し、乳癌・肝細胞癌など多くの固形癌の良好な予後と相関していることが報告されているがESCCにおける報告は少なくその臨床的意義は不明な点が多い。
【目的】ESCCにおけるTLSの臨床病理学的意義を明らかにする。
【対象】2008年4月~2020年11月の期間に当科で切除術を行った食道扁平上皮癌180例を対象にTLSと臨床病理学的因子や予後との関連を評価した。TLSはH&E染色と抗CD20抗体を用いた免疫組織化学染色で評価した。統計解析はLog-rank test、生存時間分析はKaplan-Meier法を用いた。
【結果】年齢中央値は63歳(41-83歳)、男性は153例 (85%)、女性は27例 (15%)であった。TLS+群は144例 (80%)、TLS-群は36例 (20%)であった。臨床病理学的因子に関して、TLSの存在とT1/2 (p = 0.0196)、所属リンパ節への転移がないこと(p = 0.0294)、pStageI/II (p = 0.0029)は有意に相関していた。一方で年齢や性別には有意な相関は認められなかった (p = 0.795、p = 0.877)。またTLS+群はTLS-群と比較して、recurrence free survival/overall survivalの延長に有意に相関していた(p < 0.0001, p = 0.0016)。
【結語】ESCCにおけるTLSの存在は良好な予後予測因子と考えられた。TLSは抗腫瘍免疫を増強している可能性が示唆され今後ICBをはじめとした個別化治療を発展させるための重要な知見となりうると考えられる。
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2051. 中村雅史, 膵臓外科から病院運営へ ~これまでしてきたこと、これからすべきこと、医療安全からみる不眠症治療も含め, 第178回福岡膵懇話会, 2023.12.
2052. 中村雅史, 「膵癌診療ガイドライン2022-外科的治療法/補助療法の改訂のポイント-」, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2053. 中村雅史, 膵癌治療の進歩と今後, うつくしま肝胆膵外科フォーラム2023, 2023.10.
2054. 中村雅史, 膵癌の診断・治療最前線, 第36回日本臨床内科医学会, 2023.10.
2055. 中村雅史, 膵癌に対するRobot-assisted pancreatectomy, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11.
2056. 中村雅史, 日本外科学会および膵臓内視鏡外科研究会におけるNCD臨床研究とその活用の現状, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2057. 中村雅史, 主題2:RPS手技と工夫におけるNew era:領域横断, 10th Reduced Port Surgery Forum(第15回単孔式内視鏡手術研究会・第24回Needlescopic Surgery Meeting), 2023.08.
2058. 中村雅史, 技術認定制度の現状と方向:膵臓の立場から, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2059. 中村雅史, 我々の膵切除アプローチ法, 関東腹腔鏡下胃切除研究会, 2023.04.
2060. 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 大内田研宙, 村上正俊, 藤森尚, 中村雅史, 術後早期再発のリスクから見たBR/UR-LA膵癌の切除タイミング, 第123回日本外科学会 , 2023.04.
2061. 池永直樹, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 村上正俊, 藤森尚, 中村雅史, 術後早期再発のリスクから見たBR/UR-LA膵癌の切除タイミング, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2062. 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 島田有貴, 中村聡, 渡邉雄介, 阿部俊也, 井手野昇, 縮小・低侵襲化を意識した胆嚢癌の至適切除範囲の再考, 第59回日本胆道学会, 2023.09.
2063. 池永直樹, 仲田興平, 後藤田直人, 波多野悦朗, 中村雅史, 上野誠, 低侵襲手術に関する臨床試験―JCOG2202など, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2064. 池永直樹, 仲田興平, 後藤田直人, 波多野悦朗, 中村雅史, 上野誠, 低侵襲手術に関する臨床試験 -JCOG2202など, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2065. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, 膵体尾部切除術において手術支援ロボットのメリットが最大限生かされるシチュエーションとは?, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2066. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 中村雅史, 膵切除におけるナビゲーションサージェリー:CG/VR/ICGの応用, 第50回日本膵切研究会, 2023.08.
2067. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 中村雅史, 低侵襲膵切除術における ICG Navigation Surgery の試み, 第50回日本膵切研究会, 2023.08.
2068. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 村上正俊, 植田圭二郎, 藤森尚, 大内田研宙, 中村雅史, 集学的治療の時代において、切除すべきではない局所進行膵癌とは?, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11.
2069. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 膵機能と予後を両立させた膵体尾部切除術の至適膵切離ラインとは?, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2070. 池永直樹, 後藤田直人, 伴大輔, 山木壮, 亀井敬子, 渋谷和人, 仲田興平, 井上陽介, 川井学, 江崎稔, 小林省吾, 白川博文, 海野倫明, 波多野悦朗, 中村雅史, 上野誠, 切除可能膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術の開腹膵体尾部切除術に対する非劣性を検証するランダム化比較第III相試験 -JCOG2202 (LAPAN study)-, 第50回日本膵切研究会, 2023.08.
2071. 池永直樹, 後藤田直人, 伴大輔, 山木壮, 亀井敬子, 渋谷和人, 仲田興平, 井上陽介, 川井学, 江崎稔, 小林省吾, 白川博文, 海野倫明, 波多野悦朗, 中村雅史, 上野誠, 切除可能膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術の開腹膵体尾部切除術に対する非劣性を検証するランダム化比較第 III 相試験 - JCOG2202 (LAPAN study) -, 第50回日本膵切研究会, 2023.08.
2072. 池永直樹, 宮坂義浩, 大塚隆生, 仲田興平, 足立智彦, 江口晋, 西原一善, 猪股雅史, 蔵原弘, 久下亨, 馬場秀夫, 永野浩昭, 植木敏晴, 能城浩和, 中村雅史, 九州胆・膵癌治療研究会による多施設共同第II相試験
BR-A膵癌に対するGemcitabine+Nab-Paclitaxel療法の治療成績
, 第17回膵癌術前治療研究会, 2023.10.
2073. 大野彰久, 藤森尚, 小森康寛, 木村弥成子, 松本一秀, 村上正俊, 寺松克人, 植田圭二郎, 中村聡, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 伊藤心二, 仲田興平, 中村雅史, 小川佳宏, 術後膵液瘻に対する LAMS の有用性について, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2074. 大内田研宙, 進藤幸治, 堀岡宏平, 大薗慶吾, 永吉絹子, 水内祐介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 低侵襲食道癌手術における左反回神経麻痺の原因検討とその回避の工夫, 第85回日本臨床外科学会総会, 2023.11.
2075. 大内田研宙, 進藤幸治, 堀岡宏平, 大園慶吾, 永吉絹子, 水内祐介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, , , 食道癌手術上縦隔郭清における左反回神経麻痺の原因となる手技の検討, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2076. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 池永直樹, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , 噴門側胃切除後の逆蠕動性ダブルトラクト再建と食胃吻合の個別選択と工夫, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2077. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 田村公二, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, 食道胃接合部癌に対する再建法の選択と逆蠕動性ダブルトラクト再建の術後成績, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2078. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, 膜の解剖に基づく剥離可能層における空間作成とtension firstコンセプトによる術野展開, 第95回日本胃癌学会総会, 2023.02.
2079. 大坪慶志輝, 落合百合菜, 林早織, 森崎隆史, 佐藤瑤, 溝口公久, 髙尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, HER2陽性乳癌術後早期の多発骨転移に対しT-DM1・T-DXd耐性後にエリブリンが奏効した1例, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09.
2080. 大西秀哉, 山崎章生, 大山康博, 永井俊太郎, 梁井公輔, 中山和典, 中村雅史, 低酸素環境で発現亢進する形態形成関連分子: SMO,MAML3,CPAMD8を標的とした新たな膵癌治療開発, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2081. 大西秀哉, 坂梨渓太, 森崎晋史, 長尾晋二郎, 益田昌吾, 那琳, 森崎隆, 中村雅史, 樹状細胞におけるprotein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)抑制により生じる抗腫瘍免疫への効果とその機序の考察, 第44回癌免疫外科研究会, 2023.06, 【背景】我々はprotein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)をリンパ球における新たな免疫チェックポイント分子として見出し、リンパ球に発現するPTPN3を抑制する新たな癌免疫治療開発の研究を行っている。一方でリンパ球への抗原提示に極めて重要な抗原提示細胞である樹状細胞の機能評価は免疫治療を開発する上で重要であるが、PTPN3分子の樹状細胞内での役割は不明である。
【目的】本研究では樹状細胞におけるPTPN3の生物学的意義解析を行い、PTPN3抑制治療がリンパ球のみならず樹状細胞も活性化できる新たな癌免疫治療となり得るか検証する。
【材料と方法】本研究では健常人および担癌患者の末梢血中の単球を由来とする樹状細胞を使用し、未熟樹状細胞と成熟樹状細胞の2種類を作成した。PTPN3の抑制にはsiRNAを用いた。樹状細胞の成熟化には標的となる癌細胞(Sq-1: HLA-A24、ヒト肺扁平上皮癌)のライセートおよびTNF-α/IFN-αを用いた。細胞傷害活性は、成熟樹状細胞と同一宿主由来のリンパ球(HLA-A24)を共培養して、HLA-A24拘束性の細胞傷害性リンパ球を誘導し使用した。
サイトカインの評価は樹状細胞から産生されるIL-12p40/p70およびリンパ球から産生されるIFN-γ、GranzymeBをELISA法を用いて定量化した。樹状細胞内のシグナル伝達経路に関しては細胞内染色法を用いて評価した。免疫不全マウスを用いてヒト肺扁平上皮癌の異種移植モデルを作成し、ヒト由来の樹状細胞に抗原提示を受けた活性化リンパ球(同一宿主)を腹腔内投与し腫瘍体積を評価した。
【結果】1)未熟樹状細胞と比較し成熟樹状細胞でPTPN3発現が亢進した。2) siPTPN3を導入した樹状細胞では細胞内PTPN3の発現が低下することを確認した。3)PTPN3抑制により細胞径の増大傾向および細胞誘導数が有意に亢進した。4)成熟樹状細胞ではPTPN3抑制により、CD80、CD86発現が亢進した。5)PTPN3を抑制した樹状細胞でIL-12p40およびp70の産生が有意に亢進した。6)PTPN3抑制樹状細胞により抗原提示を受けた活性化リンパ球によるIFN-γおよびGranzymeBの産生は有意に亢進し、癌細胞傷害活性も有意に亢進した。8)PTPN3抑制により樹状細胞内のBRAF、pMEK1/2、pERK1/2の亢進を認めた。9)マウスの実験においてPTPN3を抑制した樹状細胞により抗原提示を受けた活性化リンパ球を投与した群が対象群と比較して有意な腫瘍の縮小効果を得られた。
【結論】樹状細胞のPTPN3を阻害することでリンパ球の癌細胞傷害活性を亢進できる可能性が示され、PTPN3抑制治療がリンパ球のみならず樹状細胞も活性化する新たな癌免疫治療となることが示唆された。.
2082. 大西秀哉, 岩本直也, 中山和典, 古賀智子, 中村雅史, 免疫チェックポイント分子として新規に見出したPTPN3を標的とする癌免疫治療の創生, 第85回日本臨床外科学会総会, 2023.11.
2083. 大西秀哉, 岩本直也, 中山和典, 古賀智子, 中村雅史, 新しい免疫チェックポイント分子 PTPN3 を標的とした新たな癌免疫治療の創生, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2084. 大森幸恵, 茂地智子, 川口花奈, 伊地知秀樹, 落合百合菜, 森崎隆史, 久保真, 中村雅史, 沖英次, 吉住朋晴, 腫瘍崩壊症候群を予防しTrastuzumab+Pertuzumab+Paclitaxel療法を導入し得たHER2陽性進行乳癌の一例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03.
2085. 大薗慶吾, 孫起和, 池永直樹, 中村雅史 , , , 止血に難渋した外傷性血胸の1例, 第40回呼吸器外科学会, 2023.07, 症例は生来健康な70代男性。軽ワゴン車を運転中に右側から乗用車に衝突されて受傷し当院救急部に搬送された。
到着時、vital signは安定していたが右前腕の開放性骨折に加え、理学所見、胸部単純写真及び超音波検査から右血胸を疑われたため
胸腔ドレナージを施行された。血性排液を800mL程度認めたが、持続性ではなくCT所見でも明らかなextravasationは指摘できなかったため保存的経過観察の方針となり、
緊急で前腕の開放性骨折に対する固定術を行われた。しかし術中より血圧が低下し胸腔ドレーン排液が持続性となったため当科callとなった。
手術室到着時、血圧低下に対し血液製剤をポンピングされている状態で、管内だけでなくドレーン刺入部からも血液が排出されている状況であった。
血圧が安定せず、体位変換が困難であったため、仰臥位のまま前側方開胸で緊急開胸し止血術を行った。
胸腔内を観察するに、胸椎の椎体が水平方向に破裂骨折しており、近傍より動脈性に出血の所見を認めた。様々な方法を試みたが止血に究めて難渋した。
今回の症例の様にシートベルトを支点として生じる屈曲牽引力で惹起される骨折をChance骨折と称し、これによる血胸はいくつかの報告がある。
同骨折による血胸はコントロールが困難な可能性がある事を文献的考察を加え報告する。
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2086. 村上正俊, 藤森尚, 中村雅史, 橋元慎一, 西原一善, 階子俊平, 小澤栄介, 岡本和久, 石田祐介, 機械学習を用いた膵神経内分泌腫瘍治癒切除後の再発予測因子の解析, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2087. 川口花奈, 茂地智子, 大森幸恵, 伊地知秀樹, 落合百合菜, 森崎隆史, 久保真, 中村雅史, 沖英次, 吉住朋晴 , 乳頭部平滑筋腫の1例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03.
2088. 清水陽一, 花田敬士, 中村雅史, 長田昭二, 古谷佐和子, 眞島喜幸, 藤森麻衣子, 森雅紀, 木島優依子, 志真京子, 奥村晃子, 坂本康成, 奥坂拓志, 膵癌診療ガイドラインにおける患者・市民参画と患者・市民向け膵がん診療ガイドの作成, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2089. 水内祐介, 松崎佐和子, 木村緑, 石井加奈子, 小川昌宣, 林早織, 久保真, 桑田健, 中村能章, 中村雅史, 小脳神経膠腫に対して行ったがん遺伝子パネル検査を契機に診断されたリンチ症候群の一例, 第29回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2023.06, リンチ症候群はミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列の病的バリアントを原因とする遺伝性腫瘍で関連腫瘍として大腸癌や子宮内膜癌、尿路系癌、胆道癌などがある。その多くが大腸癌や子宮内膜癌の発症や家族集積性からリンチ症候群が疑われることが診断の契機となることが多い。今回、小脳神経膠腫に対して行ったがん遺伝子パネル検査でミスマッチ修復遺伝子の病的バリアントを認め、遺伝学的検査の結果、リンチ症候群と確定診断された一例を経験した。症例は47歳男性、家族歴は父が40代胃癌、父方祖父60代大腸癌、父方叔母乳癌がある。ふらつきを主訴に20XX年9月に近位受診、精査で小脳虫部を中心とした脳腫瘍を認め、当院脳神経外科紹介受診。生検目的に20XX+1年3月生検目的に腫瘍部分切除施行。病理診断でGBM, IDH-wild type、WHO grade 4であった。放射線治療60Gy/30 Frにテモゾロミド、ベバシズマブを併用した。20XX+1年11月にMRIで脳梁膨大部にT2延長域を認め、髄膜播種と診断。治療不応と判断し、がん遺伝子パネル検査を施行しキ)タ「燭箸海蹇MSI-H、TMB high及びMSH2とATMに病的バリアントを認めた。臨床研究であるBRANCH研究(UMIN-ID: 000046085)コホートAに参加して遺伝学的検査を施行、シングルサイト解析及びMGP検査両方でMSH2 c.211+1G>Cのバリアントを認め、リンチ症候群と確定診断した。脳腫瘍の治療としてペムブロリズマブの投与を開始、血縁者については遺伝カウンセリング及び発症前診断を予定している。.
2090. 水内祐介, 久野恭子, 野口浩司, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 加来啓三, 仲田興平, 大内田研宙, 岡部安博, 久保真, 中村雅史, 腎移植後患者における大腸癌の特徴と治療成績, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 腎移植は末期腎不全に対する血液・腹膜透析の代替手段であり、本邦でも生体腎移植が増加している。移植により透析離脱が可能なだけでなく、移植により長期予後の改善も期待できる。腎移植増加による末期腎不全患者の予後改善により腎移植後で免疫抑制剤内服状態の大腸癌患者は今後も増えてくると考えられる。長期間使用する免疫抑制剤による大腸癌の発生・進展に与える影響が懸念される。今回我々は2008年~2022年に当院で大腸癌に対する外科手術を施行した腎移植後大腸癌9例について治療成績と臨床病理学的因子を検討した。男女比は4:5で年齢は60.7 (42-75)歳、腎移植から大腸癌手術までの期間は95.5 (24-180)ヶ月、移植までの透析期間は17.2 (0-36)ヵ月であった。免疫抑制剤は
ミコフェノール酸モフェチルを8例、タクロリムス5例、メトロプレドニゾロン9例、シクロスポリン2例、アザチオプリン1例を使用していた。癌の局在は右側結腸4例、横行結腸3例、直腸2例と右側結腸に多い傾向であった。クローン病に合併する痔瘻癌と高度の腹膜播種を認めた2例は人工肛門造設施行してそれぞれ放射線化学療法、化学療法を施行したが早期にBSCに移行した。残り7例は腹腔鏡で根治手術が可能であった。術後合併症は1例に縫合不全、脳梗塞を発症した。病理組織診断では分化型腺癌が7例、印環細胞を伴う低分化腺癌が1例、扁平上皮癌が1例であった。切除可能であった7例ではT3例、T4例であり、リンパ節転移陽性を1例に認めた。長期予後としては切除不能な2例については非常に予後不良であり、切除可能な症例では4例中1例で早期の肺転移再発を来していた。小数例の検討であり十分な検討ができているとは言い難いが移植後大腸癌は非常にAggressiveなものが多くことが示唆された。
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2091. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 直腸癌術前化学放射線療法の功罪 ―会陰部壊死性筋膜炎の経験―, 第36回日本外科感染症学会総会学術集会, 2023.12, 大腸手術におけるSSIはその他の消化管手術に比較してリスクが高く、SSIの発生が癌の予後に影響するという報告もあり、SSIの予防は大腸外科医にとって非常に重要な命題である。特に直腸手術では縫合不全などの臓器/体腔SSIも含めてリスクが高い。ロボット支援下手術は多関節機能・手振れ防止機能のロボットアームと安定した視野を生む3Dカメラにより、特に骨盤のような狭い空間での操作性・安定性が可能でより精緻な手術が可能になる。ロボット支援下手術における当科でのSSI予防のためのケアバンドルについて概説する。周術期支援センターにて術前禁煙指導、栄養指導や運動指導、糖尿病患者には血糖コントロール、歯科と連携した口腔ケアを行う。低侵襲手術を励行し、腸管前処置及び術前化学的腸管処置、などを術前に施行する。手術室では直前に最低限の除毛を行い、予防的抗菌薬を執刀前に投与し、皮膚消毒を施行する。術中は手袋交換(3時間ごと、閉創前)、ウォーマーを使用して十分な保温を行い、ダブルリング創縁保護、モノフィラメント抗菌縫合糸を使用する。キ)タタ旅估睚Ⅴ膸楾垰・砲歪牡紐・鋠・屬浪椎修文造蠱擦・靴謄・璽爾箋朧悊覆匹魘郢箸靴督夏睛栃・任留・・鮑把禪造砲垢襦2椎修文造螢疋譟璽鵑倭淨・擦此∧珍倭阿砲牢鏗8魎垢掘∧珍六・砲倭論・・擇喊身號ス腓鮖楾圓垢襦・儻紊魯疋譟璽鵑篩鷲瑤亙頂織疋譽奪轡鵐阿鮖楾圈▲疋譟璽鵑浪椎修文造蠢甦釮鉾患遒垢襦SSIのサーベイランスを行って当科におけるSSI発生状況を監視する、などのSSI対策をバンドルとして施行している。当科にて2018年10月から2023年8月に施行したロボット支援下大腸手術症例135例におけるSSIリスク因子の検討を行い、SSI予防に有効な対策を明らかにする。.
2092. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下直腸手術におけるSSI対策, 第36回日本外科感染症学会総会学術集会, 2023.12, 大腸手術におけるSSIはその他の消化管手術に比較してリスクが高く、SSIの発生が癌の予後に影響するという報告もあり、SSIの予防は大腸外科医にとって非常に重要な命題である。特に直腸手術では縫合不全などの臓器/体腔SSIも含めてリスクが高い。ロボット支援下手術は多関節機能・手振れ防止機能のロボットアームと安定した視野を生む3Dカメラにより、特に骨盤のような狭い空間での操作性・安定性が可能でより精緻な手術が可能になる。ロボット支援下手術における当科でのSSI予防のためのケアバンドルについて概説する。周術期支援センターにて術前禁煙指導、栄養指導や運動指導、糖尿病患者には血糖コントロール、歯科と連携した口腔ケアを行う。低侵襲手術を励行し、腸管前処置及び術前化学的腸管処置、などを術前に施行する。手術室では直前に最低限の除毛を行い、予防的抗菌薬を執刀前に投与し、皮膚消毒を施行する。術中は手袋交換(3時間ごと、閉創前)、ウォーマーを使用して十分な保温を行い、ダブルリング創縁保護、モノフィラメント抗菌縫合糸を使用する。キ)タタ旅估睚Ⅴ膸楾垰・砲歪牡紐・鋠・屬浪椎修文造蠱擦・靴謄・璽爾箋朧悊覆匹魘郢箸靴督夏睛栃・任留・・鮑把禪造砲垢襦2椎修文造螢疋譟璽鵑倭淨・擦此∧珍倭阿砲牢鏗8魎垢掘∧珍六・砲倭論・・擇喊身號ス腓鮖楾圓垢襦・儻紊魯疋譟璽鵑篩鷲瑤亙頂織疋譽奪轡鵐阿鮖楾圈▲疋譟璽鵑浪椎修文造蠢甦釮鉾患遒垢襦SSIのサーベイランスを行って当科におけるSSI発生状況を監視する、などのSSI対策をバンドルとして施行している。当科にて2018年10月から2023年8月に施行したロボット支援下大腸手術症例135例におけるSSIリスク因子の検討を行い、SSI予防に有効な対策を明らかにする。.
2093. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 久野恭子, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 肉眼的にR0切除が可能であったStage IV大腸癌における予後規定因子の検討, 第99回大腸癌研究会学術集会, 2023.07, 大腸癌治療ガイドラインではStage IV大腸癌は遠隔転移巣ならびに原発巣がともに切除可能な場合、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮することを強く推奨すると記載されている。しかし、遠隔転移臓器の切除前後の化学療法施行の是非などに一定の見解はなく、再発巣切除のタイミングの判断や再発や予後の予測は難しい。今回、Stage IV大腸癌に対して原発巣切除術を施行した症例において、癌特異的な予後に関与する因子について検討した。2010年8月より2020年12月までに原発性大腸癌に対して手術を施行した1622例のうち、原発巣切除を施行したStage IV大腸癌は178例であった。そのうちConversionを含めたR0切除症例は85例であり、これらを用いて検討を行った。年齢の中央値は63.5歳(18-86歳)、男女比は31:54、原発巣局在部位は右側25左側37直腸23例であり、大腸癌全体と比較して年齢はほぼ同等、女性が多いという結果であった。イレウスでの発症を7例に認め、原発巣切除前治療を
17例に、腹腔鏡/ロボット手術を63例に、CDグレード2以上の合併症を35例に認めた。転移巣を先行して切除した症例はなく、原発巣と遠隔転移巣の同時切除を39例に施行した。術後病理診断では低分化/粘液癌成分を20例に認め、pT4を21例、pN≧2を21例、脈管侵襲陽性を59例に認めた。初発時の遠隔転移臓器は肝47例、肺11例、播種20例、リンパ節14例、卵巣2例で同一臓器の多発症例は肝で22例、肺2例、2臓器以上にわたって転移巣が多発するものは10例であった。R0切除症例における癌特異的生存について単変量解析を行ったところ、術後合併症(p=0.033)、同時切除(p=0.005)、pT4(p=0.002)、低分化癌(p=0.009)、脈管侵襲(p=0.041)、腹膜播種(p=0.013)が予後不良因子であり、多変量解析では同時切除(p=0.048, RR 1.05-5.37)のみが独立した予後不良因子であった。同時切除による積極的切除よりも異時切除による全身化学療法を優先させることも重要である可能性がある。.
2094. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 久野恭子, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 肉眼的R0切除Stage IV大腸癌における薬物療法の役割, 第85回日本臨床外科学会総会, 2023.11, 大腸癌治療ガイドラインではStage IV大腸癌は遠隔転移/原発巣が切除可能な場合、原発巣の根治切除とともに遠隔転移の切除が強く推奨されている。しかし、Conversion surgeryについては、遠隔転移臓器の切除前後の化学療法施行の是非などに一定の見解はなく、再発巣切除のタイミングの判断や再発や予後の予測は難しい。
今回、Stage IV大腸癌に対してR0切除術を施行した85症例において、遠隔転移切除前後の化学療法施行の予後への影響を検討した。遠隔転移の同時切除が39症例、異時切除が46症例であった。初発時の遠隔転移臓器は肝47例、肺11例、播種20例、リンパ節14例、卵巣2例で同一臓器の多発症例は肝で22例、肺2例、2臓器以上にわたって転移巣が多発するものは10例であった。異時切除症例では肝34例、肺11例、播種4例、リンパ節1例であり、薬物治療施行のタイミングは原発巣切除前17例、転移巣切除前27例、R0達成後60例であった。異時性に転移巣を切除する症例では(1)転移巣切除前薬物療法を行わない16症例(肝7、肺8、播種1)、(2)原発巣切除を先行し、Conversionが出来るタイミングまで行う分子標的薬を併用した14症例(肝12、播種2)、(3)原発巣切除を先行し、切除可能な遠隔転移を切除する前に施行した16症例(肝15、肺3、播種1キ)タ氈」螢鵐兩1)、がある。(2)については今回解析した症例以外にConversionを目指していたが転移巣制御できず手術不能となった症例も10例認めた。2臓器以上にわたって転移巣が多発するものは(3)に多く、R0切除が達成できた2臓器以上の遠隔転移症例の遠隔転移は切除可能で微小転移制御のために遠隔転移切除前に化学療法を施行している症例が多かった。予後について解析を行ったところ、(1)と(3)では薬物療法を行わない方がCSS不良の傾向があり(P=0.109)、(2)と(3)ではConversion症例の方がわずかにCSS不良であったものの有意差は認めなかった(P=0.302)。Conversion症例でもR0切除が達成できれば切除可能症例と予後に明らかな差は認めず、Conversion surgeryについては積極的に検討すべきである。
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2095. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 久野恭子, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 結腸膀胱瘻を伴う憩室炎に対する鏡視下手術, 第48回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2023.07, 憩室炎は良性疾患であり低侵襲手術が望ましいが腹腔内の炎症や癒着などを伴う複雑性憩室炎に対する鏡視下手術の安全性及び妥当性はいまだ明らかでない。膀胱との瘻孔を伴う憩室炎に対する腹腔鏡手術の短期成績を検討し、安全性及び妥当性を検証する。2012年~2022年に手術施行した膀胱瘻を伴う憩室炎15症例を対象とした。男性7例女性8例、年齢60.5(35-74)歳、罹患範囲はS状結腸8例、下行~S状結腸6例、全結腸1例であった。術前検査の瘻孔診断能はそれぞれCT 8/15 (53.3%)、消化管造影3/11 (27.3%)、MRI 7/7 (100%)とMRIが瘻孔診断能に優れていた。全身状態から人工肛門造設のみ行った1例を除いた全例において腹腔鏡で手術を開始したが2症例において腹腔内の著明な炎症癒着により開腹に移行した。人工肛門は回腸3例、Hartmann2例造設したが全例で閉鎖可能であった。鏡視下手術における術中の工夫としては腹腔鏡の下からのぞき込むように見ることができる視野を利用して瘻孔部の周囲、特に背側や奥の剥雷オ档C鮴莵圓靴峠侏茲襪世閏・阿鮃圓辰晋紊磨餽ι瑤鮴擲・垢襪海箸煤餽Δ魴狙・靴紳ヾ錣梁蚕・鮑脳・造砲任④襪隼廚錣譴襦.
2096. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 久野恭子, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 経肛門内視鏡アプローチ併用腹腔鏡下大腸全摘術 -潰瘍性大腸炎と家族性大腸腺腫症の比較-, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12, 大腸全摘は潰瘍性大腸炎(UC)及び家族性大腸腺腫症(FAP)の標準術式である。手術行程が多く、手術時間も長時間となり低侵襲性から腹腔鏡手術が導入されつつある。経肛門的内視鏡手術は経肛門/会陰的に逆行性に直腸固有筋膜レベルでの剥離を行うアプローチ方法で、腹腔操作と同時に行うことにより手術時間短縮だけでなく、双方向からの確認が可能となり、安全な手術の一助となる。FAPでは炎症もなく授動操作は比較的容易だが、UCでは随伴する炎症により剥離に難渋することもある。なお当科ではUCとFAPで手術手順は変えていない。2020年より大腸全摘術に経肛門内視鏡手術併用を開始した。
現在までに当科では経肛門的内視鏡手術併用大腸全摘術をUC7症例及びFAP3症例に施行した。年齢はFAP23.7歳、UC55.9歳と明らかな差があった(P=0.012)。性別はFAP男性1、女性2、UC男性5、女性2とUCで男性が多い傾向にあった。FAPは全例IAAを施行、UCでは3例がIACA、1例がIAA、2例が全摘、回腸人工肛門造設であった。手術術式の違いは罹患範囲や患者年齢が関与していると考えられる。手術時間は中央値でFAP423分、UC410分であり、出血量はそれぞれ168g、170gであった(p=0.643、p=0.766)。1例UCで出血による開腹移行を経験した。術後Clavien-Dindo Grade 2の腸閉塞と会陰部SSI、腹腔内膿瘍をそれぞれ1例に認め、全てUC症例であった。UCとFAPでは切除範囲、再建の有無などに違いがあり、一概には言えないが、炎症の影響により、UCの方が術後合併症が多く、手術難易度は高い。
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2097. 水内祐介, 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 久野恭子, 山田裕, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 小田義直, 中村雅史, 神経内分泌腫瘍成分を伴う潰瘍性大腸炎症例の検討, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 【緒言】潰瘍性大腸炎(UC)は大腸粘膜にびらんや潰瘍ができる原因不明の大腸炎症性疾患である。発症は20代に多く、発症後10年以上の持続する炎症によりDysplasiaから腺癌の発生を見ることがあるが稀に神経内分泌腫瘍の発生を認める。
【方法】当科において2001年から2016年に手術を施行した潰瘍性大腸炎患者136例のうち神経内分泌腫瘍成分を伴う6例についてその臨床病理学的因子を検討した。
【結果】性別は男性2名、女性4名、平均年齢は47.1歳であった。罹患期間は全例10年を超えており、全例全大腸炎型であった。緊急手術をステロイド抵抗性の穿孔性腹膜炎、中毒性巨大結腸症のそれぞれ1例ずつに施行した。術前の薬物療法としてはステロイドは3例に使用されており、3例に免疫抑制剤使用歴があった。手術適応としては2例が緊急手術、2例が難治性もしくはステロイド依存性、残り2例は併存するUC関連大腸癌によるものであった。手術は全例大腸全摘で緊急手術の一例の開腹手術以外は腹腔鏡手術であった。術後病理組織診断では全例に活動性炎症を伴う活動期UCであり、2例はNET G1、2例は微小な内分泌細胞胞巣、1例は神経内分泌癌、1例は神経内分泌分化を伴う腺癌であった。全例背景粘膜にDysplasiaを認め、神経内分泌分化を伴う腫瘍の発生に潰瘍性大腸炎が関与している可能性が示唆された。
【結語】潰瘍性大腸炎において神経内分泌分化を伴う腫瘍の発生がまれにあり、それらを念頭においた診療が必要である。
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2098. 水内祐介, 永吉絹子, 中村雅史, 野口竜剛, 杉原健一, 味岡洋一, 石原聡一郎, 潰瘍性大腸炎関連大腸癌における予後に対する癌局在部位の影響, 第78回日本大腸肛門病学会学術集会, 2023.11, 潰瘍性大腸炎は慢性の原因不明の炎症性腸疾患で、長期にわたる炎症により散発性結腸直腸癌と比較して予後が悪い潰瘍性大腸炎(UC)関連大腸癌の原因となる。しかし、これまでの研究においてUC関連大腸癌の腫瘍局在が予後に与える影響は不明である。
方法:大腸癌研究会のプロジェクト研究「炎症性腸疾患合併消化管癌のデータベース作成と臨床病理学的研究」において集積したUC関連大腸癌患者のうちステージ II/III の 325 人を対象として、腫瘍の占居部位 (右側結腸、左側結腸、直腸) で3群に分類した。結腸と直腸、右側結腸と左側結腸において臨床病理学的因子の比較を行った。その後予後に影響を与える因子を傾向スコアマッチング法でマッチングして臨床病理学的所見と生存率を比較した。また再発症例において、再発日から死亡までの期間を用いて生存分析を行った。
結果 :N2リンパ節転移 (P<0.001) および脈管侵襲 (P=0.005) は結腸癌よりも直腸癌で有意に多く、直腸癌はより進行した状態で発見されていた。右側結腸癌と左側結腸癌を比較すると左側において潰瘍性大腸炎診断年齢が有意に高齢であり(P = 0.0132)、組織型において低分化/未分化型や粘液癌の割合が高かった(P = 0.045)。生存解析では無再発生存率において直腸癌では結腸癌に比較して予後不良であったが(P=0.021)、結腸癌において右側と左側では予後に有意差はなかった(P=0.72)。傾向スコアマッチング後に生存において統計的な有意差は認めなかった。再発症例において左側結腸癌は右側結腸癌より転帰が悪い傾向が示され(P=0.089)、右側結腸癌の予後が不良とされる通常型大腸癌とは異なることが示唆された。
結論:後方視的検討であり、統計的に有意差は認めなかったもののUC関連大腸癌では散発性大腸癌と占居部位による生物学的悪性度が異なる可能性が示唆された。
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2099. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 当院におけるスペーサー留置術―重粒子線治療を目指して―, 第61回日本癌治療学会学術集会, 2023.10, Due to its high effectiveness, heavy ion radiotherapy in particular has been applied to advanced medical
treatment since 2003, covered by insurance for some cancers since 2016, and has expanded further since 2022,
becoming one of the pillars of cancer treatment. Due to its high dose distribution during heavy ion radiotherapy,
a distance is required between adjacent organs, and a spacer may be required. We investigated the spacer surgery
performed in our department. From 2013 to 2023, we investigated 40 patients who underwent spacer placement
for the indication of heavy ion radiotherapy. Fourteen males and 26 females. Their average age is 58.3 (22-85).
Two cases were resectable based on intraoperative findings. Thirteen patients of recurrence of rectal and uterine
cancer, 17 patients of sarcoma, and eight patients of sarcoma recurrence underwent spacer placement. The
procedure was Gore-Tex sheet placement in 23 patients, absorbable pacer placement in 9 patients, omental filling
in 3 patients, and pelvic floor reconstruction in 3 patients, and spacer placement was possible in all patients. As a
short-term complication, one patient had an intractable pelvic abscess with a Gore-Tex sheet, and one patient had
a duodenal perforation due to the Gore-Tex sheet. No such postoperative complications were observed with
resorbable spacers. We experienced a case in which an absorbable spacer was placed at the same time as
ileocecal resection because of obvious and inseparable adhesion between tumor and ileocecum. Although no
infection was observed in this case, there are reports of cases in which an absorbable spacer has become infected,
so placement of a spacer should be avoided in contaminated surgery. Number of the patients of spacer placement
will increase further with insurance coverage for x-ray radiation therapy using absorbable spacers. It is very
important to determine whether the spacer can be placed safely and the tumor can be resected..
2100. 水内祐介, 永吉絹子, 佐田政史, 田村公二, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田 興平, 大内田研宙, 中村雅史, , 婦人科臓器への瘻孔を伴う大腸憩室炎に対する手術療法 , 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 食生活の変化などによって本邦では大腸憩室疾患が増加している.憩室の原因として腸管や膀胱は比較的多く経験する
が,憩室炎が原因の子宮や膣などの婦人科臓器への瘻孔は比較的少なく,その臨床病理学的特徴及び腹腔鏡手術に対す
る安全性については明らかでない.今回我々は2007年から2021年に手術を施行した瘻孔を伴う憩室炎症例22例のうち婦
人科臓器への瘻孔を認める5例について検討した.同時期の瘻孔を伴う憩室炎では13例の膀胱瘻,4例の小腸瘻を認め
た.5例全例でS状結腸の憩室が瘻孔の原因となっており,瘻孔の形成先は4例が膣,1例が子宮であった.膣への瘻孔を
認めた4例は全例で子宮全摘後の膣断端に瘻孔部を認め,子宮全摘後のS状結腸憩室は同部への瘻孔のリスクが高いこと
が示唆された.画像による診断では結腸膣瘻の正診率はCT2/5 (40.0%), 注腸 1/4 (25.0%)であった.以前の我々の検討で
は結腸膀胱瘻の瘻孔同定にはMRIが最も鋭敏な検査であることが示されているが今回の結腸膣瘻症例に対してはMRIは
1例も施行されていなかった.術式はS状結腸切除1例,前方切除2例,Hartmann手術1例,ストーマ造設1例でそのうち2
例に対して腹腔鏡手術を施行した.手術時間は365分,出血量は55mlであった.CD2以上の術後合併症は脳梗塞1例,腹
腔内膿瘍1例であった.全例に術中内診を施行して瘻孔部を確認した.消化管再建はDST2例,手縫い1例で施行した.
膣の欠損部は全例単純閉鎖を行った.切除標本は組織学的には全例活動性炎症を認め,1例に膿瘍を認めた.2例
(50.0%)で組織学的に結腸膣瘻が証明された.今回の結果で憩室炎による結腸膣瘻などの婦人科臓器への瘻孔に対する
腹腔鏡手術は腹腔鏡手術に習熟したチームでは安全に施行できることが示唆された..
2101. 水内 祐介, 永吉 絹子, 久野 恭子, 田村 公二, 佐田 政史, 進藤 幸治, 森山 大樹, 仲田 興平, 大内田 研宙, 中村 雅史, 当院における若年性大腸癌診療の現状, 第98回大腸癌研究会学術集会, 2023.01.
2102. 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における局所進行胃癌に対する低侵襲手術の工夫と成績, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2103. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中中村雅史, ロボット支援食道亜全摘術における中下縦隔リンパ節郭清の手技, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2104. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道扁平上皮癌手術患者の異時性頭頸部癌、遺残食道癌発生, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2105. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 残胃全摘術におけるリンパ郭清効果の検討, 第95回日本胃癌学会総会, 2023.02.
2106. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, ロボット手術の利点を最大限に活用したデルタ吻合, 第77回手術手技研究会, 2023.05.
2107. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, バレット食道癌に対する最適術式の検討, 第77回 日本食道学会学術集会, 2023.06.
2108. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 永吉絹子, 水内祐介, 荻野治栄, 長末智寛, 鳥巣剛弘, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 十二指腸腫瘍に対する内視鏡的切除(EMR/ESD)と比較したDLECSの有効性, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11.
2109. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔内で食道切離を行わずに鏡視下食道癌手術を行う意義, 第77回手術手技研究会, 2023.05.
2110. 森崎隆史, 落合百合菜, 溝口公久, 高尾由佳, 林早織, 島崎亜希子, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 当院におけるオンコタイプDX実施症例における臨床病理学的因子との比較検討, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06.
2111. 森崎隆史, 甲斐昌也, 古賀艶可, 落合百合菜, 溝口公久, 高尾由佳, 林早織, 島﨑亜希子, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史 , 乳癌術後25年目に肺転移、胸膜播種で再発し、原発性肺癌との鑑別を要した1例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【緒言】乳癌術後再発は大半が10年以内であり、20年以上経過した例は0.1%程度と報告されている。初発転移巣が肺である割合は15-25%程度とされており、原発性肺癌との鑑別を要する場合がある。【症例】75歳女性。25年前に他院で右乳癌に対して乳房全切除術を施行され、 10年間経過観察されていた。近医で人工股関節置換術を受けた際の術前CT検査で肺癌が疑われたため当院呼吸器内科に紹介された。CTでは右肺上葉に胸膜陥入像とspiculaを伴う24?大の不整形腫瘤を認めたほか、 右胸膜の多発結節と胸膜肥厚,胸水貯留を認めた。FDG-PETでは右上葉の結節影にSUVmax4.4の集積を認めたほか、 胸膜肥厚にも集積を認め、原発性肺癌、胸膜播種が強く疑われた。右上葉結節に対して気管支鏡下肺生検を施行され、 non-small cell carcinomaの診断であった。非小細胞肺癌として治療を開始する予定となっていたが、治療開始直前のCTで傍胸骨リンパ節の腫大を認め、乳癌再発の疑いで当科に紹介となった。針生検を施行したとkオ條C蹇invasive ductal carcinoma、免疫染色ではER(+)、 PgR(+)、 HER2 score2+(FISH 増幅なし)の診断であった。肺生検検体に対して免疫染色を追加したところ、TTF1(-)、ER(+)、 PgR(+)であり、一連の病変は乳癌再発によるものと考えられた。治療は内分泌療法を9次治療まで行い6年間生存した。【考察】乳癌はほかの癌と比較して、原発巣根治術後、長期間を経て再発する傾向にあり、乳癌罹患歴があれば時期に関わらず常に乳癌を鑑別に挙げる必要がある。乳癌肺転移の所見は非常に多彩な様式を呈し、特に原発性肺癌との鑑別は治療方針や予後に大きく影響することになり、非常に重要であると考えられた。.
2112. 森崎隆史, 久保真, 甲斐昌也, 溝口公久, 林早織, 山田舞, 山元英崇, 中村雅史 , 乳癌における核グレード分類と組織学的グレード分類の比較, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, (1)緒言
HE標本を用いた病理学的グレード分類は、比較的簡便に実施可能で汎用性が高く、予後予測因子のみならず治療方針の決定にも用いられる。本邦では、核異型度と核分裂像のみでも臨床的予後因子として有用性が示されたことから、核グレード分類のみの評価を行うことが一般的であったが、WHO分類では組織学的グレードが採用されており、世界的にも組織学的グレード分類が広く使用されている。そこで、当施設でも2018年12月より核グレード分類に加えて組織学的グレードを評価するようにしており、両グレード分類の一致率を検討する方針とした。
(2)材料・方法
2018年12月~2020年12月に当施設で得られた手術検体のうち、核グレード分類および組織学的グレード分類が可能であった浸潤癌265例を解析した。
(3)結果
265例中、両グレードの不一致率は29%(78例)であった。核グレード<組織学的グレードとなったのは34例(13%)、組織学的グレード>核グレードとなったのは44例(16%)であった。
サブタイプ別での不一致率は、Luminal タイプで32%, Luminal HERで26%、pure HERで24%、TNBCで24%とLuminalタイプで不一致率が高い傾向にあった。
(4)結論
核グレードと組織学的グレードが異なる割合は決して低いとはいえず、特に抗癌剤の適応を迷うことの多いLuminalタイプで不一致率が高い傾向にあった。今後も核グレードおよび組織学的グレードの両方の評価を継続して行い、それぞれの分類における予後との関連の比較を行っていく必要があると考えられる。
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2113. 新垣滉大, 大内田研宙, 中村雅史, HER2陽性胃癌に対して周術期抗HER2療法を施行した2例の検討, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 【緒言】
切除不能胃癌に対してTrastuzumabを併用した化学療法が適応となり, 化学療法が奏功しConversion surgeryを行った報告が散見されるようになった. しかし, 周術期の抗HER2療法においては複数の臨床試験が進行中であり, 未だcontroversialである. 今回我々は遠隔転移を伴うHER2陽性胃癌に対して抗HER2療法が奏功しConversion surgeryを行った症例及び術後化学療法で抗HER2療法を行った症例を経験したため若干の文献的考察を踏まえて考察する.
【症例1】
患者は55歳男性. 多発の腹膜播種を伴った切除不能胃癌に対してHER+SP[Herceptin+S-1+Cisplatin]療法を7コース施行したのち, 画像上で播種病変が消失したため審査腹腔鏡を施行したところ腹膜に瘢痕組織を複数認めた. 複数箇所生検を行うも全て瘢痕組織であり, 化学療法が奏功したと判断して後日腹腔鏡下胃全摘術[D2, Roux-en Y再建]を施行した[Type4, ypT3, N3a, M, ypStage?B]. 術後補助化学療法としてS-1+DTX[S-1+Docetaxel]療法を約1年施行したが, 術後2年で多発リンパ節転移を認めた. その後Herceptinを含めたレジメンを各種行うもPDとなり, 最終的に骨髄癌腫症を発症し術後約3年で逝去した.
【症例2】
患者は75歳男性. 進行胃癌に対して腹腔鏡下胃全摘術[D2/下縦隔郭清, Roux-en Y再建]を施行した[Type3, pT4a, N3a, M0, pStage?B]. 免疫染色ではHER2(3+)であり, 術後化学療法としてHER+XP[Herceptin+Capecitabine+Cisplatin]療法(有害事象のため2コース目以降はcisplatin中止)を8コースとCapecitabineを16コース施行した. 術後2年で単発性の脳転移を認め,開頭腫瘍摘出術を施行した. 術後病理結果ではHER2の発現はequivocal[2+]と原発巣と比較して低かったが, 原発巣の病理像に類似しており胃癌の転移性腫瘍と判断した. 今後は頭蓋内奏効率など考慮しニボルマブ単独投与で再発治療を行う方針となり, 現在無再発経過中である.
【考察】
HER2陽性の切除不能胃癌の全生存期間は約16ヶ月とされており, 症例1ではConversion surgeryを行えたことが約4年という予後に寄与した可能性がある. また, 症例2では術後の抗HER2療法を含めた化学療法により頭蓋内以外の病勢はコントロール良好であったが, 予後不良とされる胃癌脳転移で再発し, 頭蓋内における病勢コントロールは不良であったと考えられる. 抗HER2療法を含めた集学的治療に関しては今後のさらなる症例の蓄積が必要である. .
2114. 小山虹輝, 仲田興平, 林昌孝, 伊達聡美, 持田郁己, 岩本千佳, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌細胞のAutophagyを標的とした 新たな抗腫瘍免疫増強メカニズムの解明, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 【背景と目的】
難治性腫瘍の代表である膵癌において抗腫瘍免疫療法の有効性は示されていない。近年、膵癌の免疫抑制性微小環境を形成する重要なファクターとしてDC (Dendritic cell) の機能低下が報告されている。我々は、細胞内小器官を分解する代謝機構であるAutophagyに着目し、Autophagy活性が持続的に高い膵癌細胞では、抗原となり得るタンパクが分解されることがDCの機能低下につながっているのではないかと考えた。DCの活性化に着目したAutophagy抑制による新たな腫瘍免疫増強のメカニズムを解明し、Autophagyを標的とした新規複合免疫療法の可能性を追求することが本研究の目的である。
【方法】
1. 膵癌自然発癌マウスモデル(KPCマウス)より樹立した膵癌細胞株を用いてAutophagy関連遺伝子であるATG7をノックダウンした細胞株、KPC shATG7(Autophagy抑制細胞株)を作成した。KPC shNC(コントロール)とKPC shATG7をそれぞれC57BL/6マウスに皮下移植し、腫瘍形成の比較と腫瘍内免疫細胞の解析を行った。同様の実験をBALB/c-nuマウス(T細胞欠損免疫不全マウス)でも行った。
2. KPCshNC、KPCshATG7の膵同所移植腫瘍における免疫微小環境をSingle-cell RNA-seqにより解析した。
3. KPC由来膵癌細胞とマウス骨髄由来DCを共培養し、癌細胞のAutophagyを抑制した際のDCの活性化と抗原提示能の変化をFACSで検証した。
【結果】
1. KPC shATG7群で有意に腫瘍縮小を認め、腫瘍内CD8+Tcellの増加とDCの活性化マーカーの発現上昇を認めた。さらに、BALB/c-nuマウスでも、活性化したDCが増加しており、Tcellによる細胞障害性とは独立して、癌細胞のAutophagyとDC活性化の直接的な関係が示唆された。
2. scRNAseq解析の結果、shATG7群ではDC2, migratoryDCのクラスターにおいて抗原提示能、DC成熟化、遊走能に関連する遺伝子群の発現が上昇していた。
3. Autophagy を抑制した癌細胞と共培養したDCはCD80, CD86, MHC class ?/?の発現が上昇した。さらにAutophagy抑制癌細胞と共培養したDCは、CD8+T細胞との共培養で、T細胞の増殖を促進させた。
【考察】
膵癌細胞のAutophagyを抑制することでDCの機能が増強され、T細胞primingが促進されることがin vitro, in vivoの実験から示唆された。
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2115. 山本真大, 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, 嚢胞変性を伴う膵神経内分泌腫瘍におけるバイオマーカー発現解析, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 背景と目的:嚢胞変性を伴う膵神経内分泌腫瘍(cystic-PanNEN)は比較的稀であり,CT/MRIなどの術前画像診断でIPMN, MCN, SPNなどと鑑別が困難であることも少なくない.われわれはNENの分化度の評価やソマトスタチンアナログ治療効果の推定に有用とされるSSTR2の発現解析を行い,cystic-PanNENにおける臨床的な意義を明らかにし,また,この知見をもとにしたソマトスタチン受容体シンチグラフィー (SRS)の診断有用性の検証を行う.
方法:1999年から2017年までに当科で切除を行った単発の分化型非機能性PanNEN,75例を対象とし,臨床病理学的な因子,SSTR-2発現についてcystic-PanNENと嚢胞変性を伴わない非機能性PanNEN (solid-PanNEN)との比較解析を行った.また,2018年から2022年のPanNEN切除例に対して行ったSRS所見を検証した.
結果:Cystic-PanNENは14例 (19%)であり,腫瘍径は有意に大きいものの(中央値25mm vs 16mm, p<0.001),WHO Grade分類を含む臨床病理学的因子に差は認められず,再発は局所再発が1例 (7%)で,5年無再発生存率はcystic-/solid-PanNENいずれも86%で有意差はなかった.免疫染色によるSSTR-2発現はcystic-PanNENで有意に高かった (14/14 vs 39/56, p<0.01).2018年以降の切除例ではcystic-PanNEN 13例,solid-PanNEN 34例でSRSを施行し,Grade分類の差は認めなかったが,cystic Pan-NENで陽性率が高い傾向が認められた (11/13 vs 23/34, p=0.3)
結論:Cystic-PanNENではSSTR-2とSRSの陽性率が高く,他の嚢胞性膵腫瘍との鑑別に有用であることが示唆される..
2116. 山本真大, 井手野昇, 三浦峻, 中房智樹, 中村聡, 阿部俊也, 田村公二, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍高度異型切除後の再発形式の検討, 第40回日本胆膵病態・生理研究会, 2023.06, [背景と目的]
膵管内乳頭粘液性腫瘍は高度異型 (IPMN-high-grade, IPMN-HG)の段階で治癒切除を行っても再発や新規病変を認めることがある. IPMN-HG切除症例の中で術後再発例の再発形式および臨床病理学的特徴を検討した.
[対象と方法]
1987年3月から2023年2月の間に当科で切除を行ったIPMN 414例中, IPMN-HG 85例を対象とし, 臨床病理学的特徴と再発形式を後方視的に解析した.
[結果]
IPMN-HG85例 (胃型20例, 腸型32例, 膵胆道型26例, 好酸性顆粒細胞型6例)の疾患特異的5年生存率は92.0%であった. 13例 (腸型9例, 膵胆道型4例) (13/85, 15.3%)に再発を認め, 再発部位は残膵11例 (11/13, 84.6%), 腹膜播種1例, 肝転移1例, リンパ節転移1例であった. 残膵再発症例8例で追加切除を行い, IPMN-HG2例 (初回切除:腸型→追加切除:腸型), 由来浸潤癌5例 (腸型→腸型4例, 膵胆道型→膵胆道型), 通常型膵癌1例であった. 残膵再発症例において, 初回切除時の病変部位は体尾部5例, 頭部6例で (p=0.46), 主膵管型 (混合型)8例, 分枝型3例と主膵管型に多く認められたが有意差はなかった (p=0.16).
[結語]
IPMN-HG切除症例において, 主膵管が主な発生部位と考えられる腸型・膵胆道型では,特に残膵での同形質の再発を念頭に入れた経過観察が重要である..
2117. 山田舞, 森崎隆史, 佐藤瑶, 溝口公久, 高尾由佳, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 林早織, 中村雅史, 久保真, 乳癌各サブタイプにおける肥満傾向の割合と腸内細菌叢が及ぼす影響の可能性, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09, 【背景】閉経前後の肥満が乳癌発症リスクに影響することは既知の事実であるが、どのサブタイプの乳癌リスクに影響するかはあまり言われていない。また、βラクタマーゼ産生菌が抱合型エストロゲンを脱抱合し腸肝循環させることで乳癌リスクにつながることは知られているが、肥満傾向との関連が知られるFirmicutes門細菌と乳癌リスクの関連は知られていない。
【目的・方法】当院で初期治療を行なった原発性浸潤性乳癌75例の治療前糞便に対し16S rDNA V3-4領域のメタゲノム解析を施行した。NIBIOHNの公開データより3日本人一般女性をランダムに抽出しその腸内細菌叢を自検データと比較した。また同症例のサブタイプ別BMIを閉経前後で比較することで肥満傾向とサプタイプの関係、その結果とFirmicutes門細菌の割合の関連を検証した。
【結果】一般日本人女性に比べて乳癌女性では、Firmicutes門の便中相対存在量が有意に多かった(p< 0.00001)。サブタイプ別のBMIは閉経前後ともいずれのサブタイプ間にも有意差を認めなかったが、Firmicutes門の存在割合は閉経前後を比較するとLuminal typeでのみ閉経前20% vs 閉経46.2%と有意差が認められた(p=0.017)。
【考察】Luminal typeでは、閉経前後のBMIに有意差を認めた。腸内細菌叢において、肥満に関与するFirmicutes門の存在割合が閉経後乳癌の発症に影響している可能性が示唆された。
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2118. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 森崎隆史, 溝口公久, 高尾由佳, 林早織, 島崎亜希子, 古賀艶可, 落合百合菜, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 日本人一般女性と比較した日本人原発性乳癌患者の腸内細菌叢の特徴, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06, 【背景】腸内細菌叢が種々の疾患に影響を及ぼすことが広く知られるようになり、消化器がんの発症や増悪 との相関をはじめ、悪性黒色腫や肺がん、腎がん、消化器がんの免疫チェックポイント阻害剤効果と相関を示すこ ともコンセンサスとなってきた。乳房は腸管と直接の連絡がないが、全身・局所の免疫や女性ホルモン活性を通 して腸内細菌叢の影響を受ける報告も年々増加している。 日本人の腸内細菌叢やその代謝は他国と比べ非常にユニークであるが、乳がん好発年齢や予後もまた欧米とは異 なっている。日本人乳がん患者の腸内細菌叢に関するBig dataは報告がないが、日本人乳がんの性質に影響を与え ている可能性も考えられる。 【目的・方法】今回我々は、日本人原発性乳がん患者の腸内細菌叢を解析し、一般の日本人女性と比較すること でその特徴を検証することを目的とし、当院で治療を受けた日本人原発性乳がん患者54症例の治療前糞便に対し 16S rDNA V3-4領域のメタゲノム解析を施行した。NIBIOHNの公開データより30-77歳の日本人一キ)タニ冥・④鬟薀 ダムに抽出しその腸内細菌叢を自検データと比較することで日本人乳がん患者の細菌叢の特徴を考察した。また 乳がん患者細菌叢のQIIME2解析によりサブタイプ毎の特徴、臨床・病理学的因子との関連などを検証した。 【結果】日本人の腸内細菌叢はFirmicutes門とBacteroides門がそのほとんどを占めるが、Firmicutes門が最多であ る割合が一般女性61%に対し乳がん患者ではほぼ全症例の96.3%を占めていた。また消化器がんの増悪因子とな る口腔内細菌で有名なFusobacterium門を腸内に認めたのが一般女性で29%に対し乳がん患者では37%に上ってい た。乳がん患者間ではホルモン受容体陰性は陽性よりα多様性が低い(p=0.04)傾向が見られた。Subtype間では HER2typeが最もα多様性が低く、その他Stage2以上<1以下、BMI 25未満<25以上、閉経前<閉経後、LN転移(-)< LN転移(+)、飲酒あり<飲酒なし、喫煙あり<喫煙なしの傾向を認めたが有意差は示さなかった。閉経後ではβ多 様性の低下も見らキ)タ「譴(p<0.01)
【考察】一般女性群と比較し乳がん群で肥満との関連が知られるFirmicutes門が有意であることや、ホルモン受 容体陽性群は陰性群に比べ良好な健康状態との関連が知られる豊富な多様性を示したことは興味深い。現在解析 中の21例も追加しさらに解析内容を拡げて報告する。
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2119. 山田舞, 久保真, 甲斐昌也, 森崎隆史, 溝口公久, 高尾由佳, 林早織, 島崎亜希子, 古賀艶可, 落合百合菜, 中村雅史, 日本人乳癌患者の腸内細菌叢解析についての検討, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03, 腸内細菌叢が全身・局所の免疫や女性ホルモン活性などを通して乳癌に影響を及ぼす報告が年々増加している。日本人の腸内細菌叢やその代謝物は他国と比べ特異であるが、日本人の乳癌好発年齢や予後もまた欧米とは異なっている。今回我々は日本人乳癌に対する腸内細菌叢の影響を検証することを目的に原発性乳癌患者54症例の治療前糞便に対し16S rDNA V 3-4領域のメタゲノム解析を施行し、臨床病理学的因子で群分けしQIIME2解析を行った。
平均的な日本人の腸内細菌叢の割合と異なり、原発性乳癌患者ではFirmicutesとActinobacteria門が上位を占めていた。また消化器癌の増悪につながる歯周病菌のFusobacteria門が全体の27%で検出され、HER2と比較しTriple negativeサブタイプで多い結果であった。これまでに報告のある個別の菌群にも着目し解析した結果を報告する。.
2120. 山田舞, 久保真, 溝口公久, 島崎亜希子, 林早織, 森崎隆史, 金城和寿, 甲斐昌也, 中村雅史, 日本人乳癌患者の腸内細菌叢解析についての検討, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 背景と目的:
昨今、消化管と直接繋がりがない乳腺/乳癌組織にも微生物叢が存在することは報告されているが、乳癌と腸内微生物叢の関連やその機序については未だ明らかではない。また日本人の腸内細菌叢は他地域と比べ特異であることが知られているが、日本人乳癌における細菌叢やその代謝物の役割は明らかではなく、今回我々は日本人における乳癌と腸内細菌叢との関連について検証することを目的として、原発性乳癌患者の腸内細菌叢解析を施行した。
対象と方法:
当院で治療した原発性乳癌患者54症例の治療前糞便に対し16S rDNA V3-4領域のメタゲノム解析を施行した。得られた結果をSubtype, HER2発現状況,Stage, BMI, 月経状況, リンパ節転移の有無, 喫煙状況, 飲酒状況に分けてQIIME2解析を行い、門&属レベルでの相対細菌存在量比較、多様性の差、KEGG pathway mappingによる機能経路比較などを行なった。
結果:
54症例をSubtype;Luminal type(Lum)、Luminal HER2含むHER2 type(HER2) 、Triplenegative type(TN) で解析したところ、門レベルの相対細菌存在量では歯周病菌の一種で消化器癌の進展との関連が知られるFusobacteriota がHER2に比べTNで有意に豊富であった(p=0.0498)。属レベルでも、Lum vs TNで15種類、Lum vs HER2で6種類、HER2 vs TNではBlautia, Oscillospira, Prevotella, Lachnospiraceae,Fusobacteriotaを含む8種類で存在量が有意に異なっており、6つの代謝経路を含む16の機能経路に有意差が見られていた。Subtype毎の解析ではα, β多様性ともに有意差は認められなかったが閉経後、Estrogen receptor陽性、BMI &gt; 25でα多様性やβ多様性に富む傾向であった。
考察:
短鎖脂肪酸酸性菌がHER2に多く、糖代謝に関わる菌がTNで豊富であることは腸内細菌叢による代謝が乳癌にも関連している可能性を示唆していた。腸内細菌叢が乳癌の進展・転移能やバイオロジーに影響を及ぼしている可能性についても報告する。
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2121. 三浦峻, 井手野昇, 山本猛雄, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, 所属リンパ節転移を認めた T1aIPMN 由来浸潤癌の 1 例, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2122. 坂梨渓太, 大西秀哉, 糸山晋作, 岩本直也, 森崎晋史, 益田昌吾, 中村雅史, 膵癌,小細胞肺癌の低酸素環境下における C4orf3 の生物学的意義の解析, 第36回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2023.12.
2123. 坂梨渓太, 大西秀哉, 岩本直也, 長尾晋次郎, 中村雅史, 消化器癌・肺癌の FAM115C の網羅的解析, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2124. 佐藤優, 大西秀哉, 糸山晋作, 坂梨渓太, 岩本直也, 森崎晋史, 益田昌吾, 中村雅史, 歯周病菌由来リポポリサッカライドによる制御性 T 細胞を介した免疫応答への影響, 第36回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2023.12.
2125. 佐藤優, 久保進祐, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 大西秀哉, 中村雅史, 歯周炎によるディスバイオシスの移植免疫への影響, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2126. 佐田政史, 水内祐介, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 潰瘍性大腸炎に対する回腸嚢肛門・肛門管吻合術と吻合部狭窄の検討
, 第78回日本大腸肛門病学会学術集会, 2023.11.
2127. 高尾由佳, 溝口公久, 山田舞, 島﨑亜希子, 林早織, 森崎隆史, 甲斐昌也, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 同時性に大腸癌と乳癌を併発したLynch症候群に対して遺伝子パネル検査を行った1例, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06, 【症例】61歳女性。祖父に大腸癌、父に大腸癌(60歳時)、母に胃癌の家族歴あり。既往歴としては、50歳時に子宮体癌に対して手術を施行された。X年1月に左下腹部からの便汁様排液および同部位の腹部腫瘤を主訴に前医を受診され、進行S状結腸癌、腸管皮膚瘻、後腹膜膿瘍の診断となり緊急で腹腔鏡補助下横行結腸人工肛門造設術を、後腹膜膿瘍に対してドレナージ術を施行された。その際右乳房に10?を超える腫瘤も認めたため針生検を施行し、右局所進行乳癌cT4bN1M0Stage?B, Invasive ductal carcinoma, ER+, PgR+, HER2-, Ki67 50%の診断となった。S状結腸癌に対しては術後に生検を行われ、Tubular adenocarcinoma, KRAS A146T変異陽性, MSI-Highであった。病歴、家族歴からLynch症候群の診断となった。術後は大腸癌に対する化学療法としてcapecitabine+oxaliplatin療法やFOLFILI療法を行われ、右乳癌に対しては化学療法に並行して内分泌療法で加療されていた。FOLFILI療法がPDとなったところで、乳癌手術を含めた総・オ樔d・N鼎魎・召気貪・,鮠匆霄・任気譴拭・蘓濃・・ζ・發倭・膩晃・任△衄乕羶蚕瓩篦掾腓盡・蕕譴燭燭甼表螢灰鵐肇蹇璽詭榲・X年10月に右乳房全摘術を行い、術後はタモキシフェン継続とする方針とした。臨床研究で切除検体をFoundationOne$(D"n CDxに提出したところ、MSI-High、TNB-Highであり、MSH2遺伝子の遺伝子変異を認めた。MSI-High からは免疫チェックポイント阻害薬が推奨される結果となったが、当時は保険承認前であり、使用することができなかった。【結語】同時性に大腸癌と乳癌を併発したLynch症候群に対して遺伝子パネル検査を行い治療選択を示唆しえた1例を経験した。.
2128. 高尾由佳, 久保真, 冨口麻衣, 森崎隆史, 甲斐昌也, 溝口公久, 山田舞, 島﨑亜希子, 林早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 山本豊, 中村雅史, BRAF変異を有する転移再発乳癌にEncorafenib+Binimetinibが著効した一例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【緒言】BELIEVE試験(NCCH1901)は『遺伝子プロファイリングに基づく複数の分子標的治療に関する患者申出療養(通称バスケット試験)』であり、がん種ではなく遺伝子異常に基づいて治療を提供する現在進行中の多施設共同試験である。【症例】64歳女性。既往歴は高血圧症、2型糖尿病、脂質異常症。家族歴に特記事項なし。X年6月に右乳房部分切除術+腋窩リンパ節郭清術を行われ腋窩リンパ節転移陽性、トリプルネガティブ乳癌であり、術後はCMF療法を行われた。X+20年11月胸骨転移を指摘され、生検ではER陽性(5~10%)、PgR陽性(1~2%)、HER2陰性と術後20年で再発の診断となった。内分泌治療を行うも骨転移は増悪傾向であり、X+21年10月に精査加療目的に前医の大学病院を紹介受診された。肝転移の出現を認め化学療法導入の方針となったが、X+22年5月に施行したCT検査では急速な肝転移の増大を認めた。副作用の少ない化学療法以外の治療法を求めFounda
tionOne$(D"n Liquid CDxに提出したところ、BRAF/600Eの変異が検出された。BELIEVE trialに参加するため当院に紹介され、エキスパートパネルでの審議を経てEncorafenib+Binimetinibによる治療を開始した。副作用としてグレード2の漿液性網膜剥離を認めたが、休薬し経過観察としたところ視力の回復が見られたため、1段階減量して再開した。腫瘍マーカーは著明に低下し、CT検査で多発肝転移の縮小を確認した。【結語】BRAF変異を有する転移再発乳癌にEncorafenib+Binimetinibが著効した一例を経験した。.
2129. 荒木大幸, 井手野昇, 三浦峻, 山本真大, 中房智樹, 阿部俊也, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における先天性胆道拡張症術後の合併症に対する治療, 第46回日本膵・胆管合流異常研究会, 2023.09, 先天性胆道拡張症は成人期に高率に胆道癌を発生するため,診断確定後早期に手術を施行することが望ましい.手術は,胆管切除術・肝管空腸吻合術が推奨されている.肝管空腸吻合術後の晩期合併症として吻合部狭窄や肝内結石を認め,治療を要することがある.当科では,先天性胆道拡張症に対しての手術及び術後の合併症に対しても治療を行っている.
2006年1月から2022年9月の期間に当科で手術を行った成人先天性胆道拡張症48例を対象として,術後の晩期合併症(吻合部狭窄・肝内結石・胆管炎)について調査した.手術時年齢中央値35歳(16-79歳),男性17例・女性31例,先天性胆道拡張症の戸谷分類は?a型24例,?b型1例,?c型8例,IV-A型14例,IV-B型1例であった.手術は開腹手術6例,腹腔鏡手術30例,腹腔鏡+ロボット手術3例,ロボット手術7例,その他の手術2例であった.術後の晩期合併症は,吻合部狭窄5例(10.4%),肝内結石5例(10.4%),胆管炎19例(39.6%)であった.そのうち,内視鏡的治療が奏功した2例について症例提示する.
症例(1)
31歳女性.17歳時に当院で腹腔鏡下肝外胆管切除術+肝管空腸吻合術を施行された.術後10年頃から月1回程度の発熱・腹痛を自覚し,当院でダブルバルーン内視鏡を施行したが,結石ははっきりしなかった.その後,一旦症状は落ち着いたが術後13年後より再度数ヶ月に1回の発熱を認め,徐々に頻度が高くなってきた.MRCPにて肝内結石を指摘され,当院で内視鏡的治療を施行した.シングルバルーン内視鏡にて,18×40mmの結石を認めた.吻合部をバルーン拡張後,2回に分けて切石を行い,完全切石となった.以降,発熱は見られなくなった.
症例(2)
27歳女性.26歳時に当院でロボット支援下肝外胆管切除術+肝管空腸吻合術を施行された.術後6ヶ月頃から胆管炎を繰り返すようになった.CTにて手術時に留置したロストステントの迷入を認め,内視鏡的治療の方針となった.シングルバルーン内視鏡にて吻合部狭窄を認めたため,バルーン拡張後にロストステントを抜去し,胆管ステントを留置した.半年間ステントを留置した後,再度バルーン拡張を行なって治療を終了した.以降,胆管炎症状は見られなくなった.
先天性胆道拡張症は悪性腫瘍の合併がなければ比較的予後良好であるため,晩期合併症の治療が問題となる.現在では内視鏡やそのデバイスが発達しており,吻合部狭窄や肝内結石に対しては,内視鏡的治療が有効であると考えられる..
2130. 溝口聖貴, 大薗慶吾, 孫起和, 池永直樹, 中村雅史 , 止血に難渋した外傷性血胸の1例, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03.
2131. 溝口公久, 森崎隆史, 林早織, 大坪慶志輝, 落合百合菜, 佐藤瑤, 髙尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 潜在性乳癌に対して術前化学療法後に手術を施行した1例, 第21回日本乳癌学会九州地方会, 2023.09.
2132. 溝口公久, 森崎隆史, 高尾由佳, 山田舞, 島﨑亜希子, 林早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 松崎佐和子, 木村緑, 吉住朋晴, 中村雅史, 久保真, 当院で施行されたBRCA検査の状況とその傾向, 第29回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2023.06, 【はじめに】遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)は、狭義にはBRCA1あるいはBRCA2の生殖細胞系列の病的バリアントに起因する乳癌および卵巣癌をはじめとする癌の易罹患性症候群であり、常染色体優性遺伝形式を示す。
HBOCは遺伝学的検査により診断が確定するため、どのような人に遺伝学的検査を受ける機会を提供するかは重要な課題である。
HBOC確認のためのBRCA遺伝学的検査の対象者の選定として、NCCNガイドライン(GL) と日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)HBOC診療GLの検査基準があるが、両者の基準は一部異なっているため検査対象者も異なってくる。
【目的と対象】2019年1月~2022年11月に当院でBRCA検査を施行した220名のうち陽性であった62名を対象に、年齢・性別・BRCA1/2・既発症癌を把握し、NCCN/GLとJOHBOC HBOC診療ガGLの検査基準をどの程度満たしているかを検討した。
【結果】BRCA陽性者の年齢中央値は49歳で、男性が8名、女性が54名であった。
BRCA1病的バリアントが30名、BRCA2病的バリアントが32名であった。既発症癌は乳癌が31名、卵巣癌が11名、膵臓癌が5名、前立腺癌が1名、その他の癌が3名であった。
全陽性者のうちNCCN/GLの検査基準を満たさなかったのが4名、JOHBOC/ HBOC診療GLの検査基準を満たさなかったのが14名であった。
これは膵癌・前立腺癌の家族歴や乳癌発症年齢の違いなどが関係していた。
【まとめ】NCCN/GLとJOHBOC/ HBOC診療GLの検査基準では、NCCN/GLの方がより多くのBRCA陽性患者を広いあげることができており、検査の恩恵をより受けることができる可能性がある。
今後より多くのBRCA陽性者を広いあげるためにも検査基準の見直しが必要と考える。.
2133. 溝口公久, 森崎隆史, 甲斐昌也, 高尾由佳, 山田舞, 島﨑亜希子, 林早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史, トリプルネガティブ乳癌患者における腋窩リンパ節転移の有無についての検討, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03, 【はじめに】検診の普及により乳癌の早期診断が増えてきており、その半数以上が腋窩リンパ節転移をきたさない。センチネルリンパ節生検(SLNB)で陰性であれば腋窩リンパ節郭清(ALND)は省略されるが、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)の腋窩リンパ節転移は術前
に予測することは難しい。【対象と方法】2004年~2014年に当院で手術を施行した cT1/2N0M0のTNBC患者190例に対しSLNBを施行し、術後pN0の群とpN1以上(腋窩郭清追加)の群でDFS、OS、臨床病理学的特徴(年齢、T因子、NG、Ki-67)を検討した。【結果】pN0の群は128例(67%)、 pN1以上の群は62例(33%)であった。pN0群はpN1以上の群と比較してDFS、 OSともに有意に延長していた(PFS:p<0.0001、OS:p=0.0002)。またサブグループ解析では、T1群の方がT2群よりも有意にN0の割合が多かった(p=0.022)。年齢、NG、Ki-67について有意差は見られなかった。【まとめ】TNBC患者における術前の腋窩リンパ節の評価は重要であり、今後より正確に評価できればSLNBの省略も検討できるかもしれない。.
2134. 溝口公久, 森崎隆史, 甲斐昌也, 高尾由佳, 山田舞, 島﨑亜希子, 林早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史, Dose dense化学療法に関連したニューモシスチス肺炎の3例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【背景】ニューモシスチス肺炎(PCP)は日和見感染症の1つであり、重篤な経過をたどることがある。乳癌における化学療法、Dose dense(dd)療法中で特に予防・対策すべき感染症の1つである。今回化学療法中にPCPをきたした3例について報告する。【症例1】54歳女性。右乳癌Luminal-HER2 typeに対し術前化学療法としてdd AC×4後、DTX+HER+PER1コース目終了後6日目に39℃台の発熱がみられた。胸部CTで両側肺に間質影を認めβ-Dグルカン高値でPCPが疑われた。ステロイド+ST合剤を投与し肺炎は改善した。【症例2】68歳女性。左乳癌Luminal-HER2typeに対して左Bt+Axを施行し、術後化学療法としてddAC×4終了後13日目に38℃台の発熱と胸部Xpで異常陰影を認めた。β-Dグルカン高値でPCPを疑い、ステロイド+ST合剤を投与したところ肺炎は改善した。【症例3】71歳女性。左乳癌Triple negative type$
B$KBP$7$F=QA02=3XNEK!$H$7$FddAC×4後wPTX 1コース目終了後7日目に酸素化不良のため入院となった。胸部CTで間質影を認め、β-Dグルカン高値でPCPが疑われた。ステロイド+ST合剤を投与し肺炎は改善した。【考察】PCPは基礎疾患や投薬の内容によって画像所見は様々であり、菌量が少ないことからも診断が困難である。またステロイド投与の副作用によるddAC療法中のPCP発症率は0.6%であり、致死率は30~60%と高い。今回の3症例はステロイド+ST合剤の早期投与により重症化を防げた。ddACではステロイド内服の省略やST合剤の予防的内服などの対策が勧められる。【まとめ】乳癌に対しdd療法中に肺炎を発症した場合は、細菌性や薬剤性肺炎の他にPCPを念頭に置き、早期の呼吸器内科との連携が重要と考える。.
2135. 溝口公久, 森崎隆史, 甲斐昌也, 高尾由佳, 山田舞, 島﨑亜希子, 林 早織, 茂地智子, 伊地知秀樹, 森崎隆, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史, 乳癌患者とネオアンチゲン解析との関連性の検討, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06, 【はじめに】次世代遺伝子解析の進歩により、癌細胞における全遺伝子の網羅的な解析を行うことが可能となり、癌細胞に特異的な体細胞変異を特定できるようになった。
この変異に由来するネオアンチゲンは、正常細胞には認められない非自己抗原であり、そのため高い免疫原性を持つと考えられる。免疫チェックポイントという免疫の自己制御機構、つまり免疫の中心であるTリンパ球が過剰に機能するのを制御するメカニズムが解明されるとともに、この働きを阻害することによって癌に対する免疫反応を再活性化する免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が開発された。
しかしながら、乳癌におけるICIの効果は限定的であり、対象となるスぺクトラムも狭い。ICIを有効に利用するために、新たなバイオマーカーと宿主側の新たなターゲットの開発が必要である。
【材料と方法】ネオアンチゲン解析を行った乳癌症例(59例)を対象として、in silicoで予想されるネオアンチゲンとその数を解析した。また、ネオアンチゲンと年齢、サブタイプ、診断から解析までの年数、ステージ、検体採取部位との関連について調査した。
【結果】年齢は50歳未満が29例、50歳以上が30例であった。サブタイプはER陽性が42例、HER2陽性が4例、トリプルネガティブ(TN)が16例であった。診断から解析までの年数は1年以内が18例、2年以降が41例であった。
検体採取部位は、乳腺原発が31例、転移巣が28例(肝10例、リンパ節5例、肺4例、皮膚3例、胃2例、骨1例、腹壁1例、腹水1例、脳1例)であった。ステージは?~?が19例、stage?が40例であった。解析の結果、サブタイプがTN、診断から解析までの年数が2年以降、ステージが?で有意にネオアンチゲン数が多かった。
【まとめ】進行再発TNBC患者にネオアンチゲン解析を行うことで、ネオアンチゲンを標的とした治療と免疫チェックポイント阻害薬の相乗効果を見込む治療法開発の可能性があると考えられた。

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2136. 溝口公久, 久保真, 高尾由佳, 島﨑亜希子, 林早織, 山田舞, 森崎隆史, 甲斐昌也, 中村雅史 , トリプルネガティブ乳癌の腫瘍微小環境におけるGranzyme Bのバイオマーカーとしての役割, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景】腫瘍微小環境に関する多くの解析から、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)のような腫瘍変異負荷の高い癌の治療において、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が重要な役割を果たすことが明らかになっている。これまで我々は、TILとPD-L1発現の関係を示し、TNBCにおける高TIL/PD-L1陽性集団が予後良好と関連することが明らかにしたが、そのメカニズムについては不明確であった。一方、細胞傷害性T 細胞 (CTL)はサイトカインや、パーフォリン、グランザイムといった細胞傷害性物質によって標的細胞を傷害し、アポトーシスへと誘導する。今回我々は、グランザイムB(GZMB)に着目し、腫瘍微小環境における予後や治療効果のバイオマーカーとなりうるかを検討した。
【対象と方法】2004年1月から2014年12月までに術前化学療法を行わずに手術を施行した原発TNBC患者230名を対象とした。HE染?により TILを、免疫組織化学染?によりCD8、PD-L1、GZMBの発現を評価し、腫瘍免疫環境と末梢?単核球の表?抗原との関連を解析した。PD-L1陽性は、腫瘍と免疫細胞のPD-L1免疫染色に基づくCombined Positive Score(CPS)が10以上とした。GZMBはTIL中1%以上陽性を?発現群、1%未満を低発現群とした。
【結果】TNBC230例のうち、TIL上のCD8陽性は117例(50.9%)で、腫瘍細胞上のPD-L1発現は126例(54.8%)で、GZMBは181例(78.7%)が陽性であった。GZMB発現は、TILの高度浸潤(p=0.0006)、CD8発現(P=0.002)およびPD-L1発現(P=0.018)と有意な相関があった。またPD-L1陽性群において、GZMB陽性TNBCはGZMB陰性に比べて無再発生存期間(RFS)および全生存期間(OS)を有意に延長した(RFS:p=0.0220、OS:p=0.0254)。
【結論】GZMB はTILやその他免疫細胞の活性化因?と有意に相関しており、腫瘍免疫システムの機能マーカーである可能性が?唆された。また今後は、PD-L1陽性TNBCに対しGZMB が免疫チェックポイント阻害薬や化学療法の効果予測因子となる可能性を検証していく必要がある。.
2137. 古賀艶可, 甲斐昌也, 落合百合菜, 溝口公久, 高尾由佳, 林早織, 島﨑亜希子, 山田舞, 森崎隆史, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 久保真, 中村雅史 , 骨転移を契機に診断された潜在性乳癌に対して内分泌療法が著効した1例, 第20回日本乳癌学会九州地方会, 2023.03, 【はじめに】腋窩リンパ節に乳癌様の転移腫瘍を認めるが、乳房内に原発巣を同定できないものを潜在性乳癌とよび、その頻度は0.3-1%である。今回、骨転移、リンパ節転移を契機に診断された潜在性乳癌に対して内分泌療法が著効した1例を経験したので報告する。
【症例】68歳女性。胸部付近の骨の痛みを主訴に整形外科を受診、CTで多発骨折と骨転移の所見を認め、 PET-CTで多数の骨、左腋窩・鎖骨下リンパ節にFDG異常集積を認めた。骨生検の結果、転移性腫瘍(ER陽性、PR陽性、HER2陰性)の診断となり、乳癌の転移疑いで当科紹介となった。マンモグラフィ、乳腺エコー、PET-CTで乳房に原発を疑う所見は認めず、多発骨・リンパ節転移を伴う潜在性乳癌と診断、骨転移による疼痛から姿勢保持が困難であるPS3を考慮してアナストロゾール単独治療を開始した。6か月後腫瘍マーカーはCEA 12.2→4.3、CA15-3 323.4→78.4と著明に低下、PET-CTでは腋窩と鎖骨下リンパ節の縮小および骨病変の集積低下を認め、PSも改善し、アナストロゾールが著効したと考えられた。
【考察】発症時に転移巣のみが同定される原発不明癌は、全癌腫の2-4%を占め、一般的に予後不良である。本症例では骨生検から診断に至り、ホルモン受容体陽性でVisceral crisisでなく、PS3であることも鑑み、内分泌単剤療法を選択したところ有害事象もなく著効した。潜在性乳癌の大部分は腋窩リンパ節転移による発症であり、骨転移を契機に潜在性乳癌と診断される症例は稀である。本症例では骨転移巣の生検が診断と治療方針決定に有用であった。
【結語】骨転移を契機に診断された潜在性乳癌に対して内分泌療法が著効した1例を経験した。.
2138. 金城和寿, 久保真, 谷口雅彦, 遠藤香代子, 山田舞, 貞苅良彦, 甲斐昌也, 塚本竜生, 田中将也, 緒方俊郎, 中村雅史, 統合失調症を伴う乳癌治療の現状と問題点, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2139. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 片山直樹, 堤親範, 中村祥一, 奥田翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 中村雅史, FAP発癌過程におけるTregの免疫抑制能の変化, 第123回日本外科学会定期学術学会, 2023.04, 大腸癌を含む多くの癌において、Tregは他のTcellのはたらきを抑制することで癌の免疫回避に関わっていることが知られている。家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ、様々な段階の前癌病変も存在する。FAPは正常部から前癌状態、発癌後の変化を連続的に解析する対象として有用である。また近年、single cell RNA sequence (scRNA-seq)による癌組織のheterogeneity解明が盛んに行われるようになったが、FAPについての解析は上皮細胞中心のものが多く、免疫微小環境については明らかになっていないことが多い。
今回我々は、当科にてFAPに対し手術を行った4人の患者に対し、10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した。全部で56225個の細胞の遺伝子発現データが得られた。Seurat上で解析を行い、UMAPを作成したところ,26個のクラスターが得られた。FOXP3+ CD4+ TcellをTregとして抽出し、免疫抑制能に関わる遺伝子の発現を3部位で比較した。FOXP3, BATF, IL2RA, TNFRSF18の発現は発癌に伴い徐々に上昇することが明らかになった。
今回の検討で示された結果に基づきFAPの各発癌過程におけるTregの免疫抑制能の変化について考察を加えて報告する。
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2140. 久野恭子, 水内祐介, 大内田研宙, 孫起和, 片山直樹, 堤親範, 寅田信博, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 中村雅史, , , Single cell RNA sequenceを用いた家族性大腸腺腫症各発癌段階のmyeloid cellの比較, 第44回癌免疫外科研究会, 2023.06, 【目的】家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ,様々な段階の前癌病変も存在する.また, 近年,腫瘍内の不均一性 (heterogeneity)を解析する手法として,single cell RNA sequence(scRNA-seq)が有用と考えられている.FAPに関連したscRNA-seqの報告は2件のみであり, 免疫微小環境については明らかになっていないことが多い. 本検討ではscRNA-seqによりFAP患者の大腸癌発生の様々な段階におけるmyeloid cellを比較することを目的とした.
【方法】当科にてFAPに対し手術を行った4人の患者から,正常部,腺腫部, 癌部の組織13検体を採取し,10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した.
【結果】56225個の細胞の遺伝子発現データが得られた.Seurat上で解析を行い,UMAPを作成した。既知のマーカー遺伝子発現から、8個の細胞種のクラスターを同定した.myeloid cellのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ,7個のサブクラスターが得られた. 検体採取部位別にmyeloid cellの各サブクラスターの割合を比較したところ, 癌部でPolymorphonuclear myeloid-derived suppressor cell (PMN-MDSC) の割合が著明に上昇していた。細胞間相互作用解析から、FAPの発癌過程でmyeloid cellのはたらきが免疫抑制の方向にシフトする変化にfibroblastが関与している可能性が示唆された。また、myeloid cellの遺伝子発現の変化は、腺腫の段階から始まっていることが明らかになった。
【結論】FAPの発癌過程における、myeloid cellの遺伝子発現変化、およびそれを誘導する細胞間相互作用について明らかにした。
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2141. 久保進祐, 野口浩司, 佐藤 優, 目井孝典, 加来啓三, 岡部安博, 中村 雅史, 血液型不適合生体腎移植直後にCOVID-19 PCR 陽性となった1例, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02, 症例は 43 歳女性。原疾患は慢性糸球体腎炎で、腹膜透析歴 3 年であった。夫婦間移植であり FCXM T+B+DSA陽性と免疫学的ハイリスクであった。血液型不適合でもあり術前に脱感作を行い、術後は TAC+MMF+PSL で維持免疫抑制した。術後尿量は維持できたが Cr は低下せずPOD3 未明に呼吸苦を認め心不全を疑った。まず NIPPVで対応するため COVID-19 PCR を再検したところ陽性であり COVID-19 感染症を併発していた。そのため除水を優先することとし ICU で持続的血液濾過透析 (CHDF) を開始した。COVID-19 に対してはレムデシビルとカシリビマブ / イムデビマブを投与し、MMF を半減した。定期的に培養検査し重複感染を監視した。POD6 に COVID-19による血管内皮障害が疑われヘパリン持続投与を開始したが、POD10 に後腹膜血腫を認め、右腸骨回旋動脈からの出血に対し血管内治療・血腫除去術を要した。PCR のCycle threshold(Ct)値は低値が続きウイルス量の減少を認めないも、COVID19 に伴う症状kオ椈Q・鰻晃・任箸覆蝓¬髪嵳淦・泙 MMF は減量維持とし EVR を add-on した。POD12 頃より徐々に尿量が増加、腎機能改善し POD17に CHDF を離脱した。Ct 値は POD20 に初めて上昇に転じ、十分に上昇した POD40 に退院した。腎移植後急性期にCOVID-19 に感染し治療に難渋した症例を経験した。若干の文献的考察を加えて報告する。
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2142. 久保進祐, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, 小児ドナーから小児レシピエントへのen bloc腎移植の経験, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03, 【はじめに】小児における腎移植では、吻合する血管径が小さく血栓症がしばしば問題となる。本邦ではドナーが6歳未満である場合、2腎同時移植(en-bloc kidney transplant : EBKT)を行うことが可能であるが、小児レシピエントへのEBKTの報告は少ない。
【症例】<症例1>6歳の男児でステロイド抵抗性ネフローゼ症候群を原疾患とする慢性腎不全で腹膜透析導入後1年9ヶ月目に脳死下腎移植の機会を得た。ドナーは1歳の男児で水頭症のため脳死となり臓器提供となった。<症例2>神経芽腫に対する治療の後遺症により末期腎不全となった12歳の男児で、この度献腎移植の機会を得た。ドナーは3ヶ月の女児で、窒息による低酸素脳症により脳死となった。グラフトの大動脈、下大静脈の一端の断端を連続縫合で閉鎖し、もう一端の断端をレシピエントの総腸骨動静脈へ端側吻合した。
【考察】小さなドナーからの腎移植では、血栓症や尿路系合併症が問題となる。EBKTのメリットは吻合血管径が大きくなることによる血栓症の回避であり、より小さいドナーからの移植の機会増加の可能性がある。今後小児へのEBKTが増加することが予想され、知見を増やしていく必要がある。
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2143. 久保進祐, 岡部安博, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 加来啓三, 中村雅史, en bloc 腎移植術を行った 3 症例についての検討
, 第42回九州腎臓移植研究会, 2023.06.
2144. 久保進祐, 岡部安博, 佐藤優, 末松真弥, 野口浩司, 加来啓三, 西山慶, 中村雅史 , , 小児へのEn bloc腎移植を行った 3例についての検討, 第44回日本小児腎不全学会学術集会, 2023.11, 当科では直近の2年間で3例のen-bloc腎移植(EBKT)を経験した。
<Case 1>脳死ドナーは1歳、体重9.9kgで、水頭症のため脳死となり臓器提供となった。ドナー体重が10kg未満であったためEBKTを選択した。移植腎は両腎で127gであった。レシピエントは6歳男児であった。グラフトの大動脈、下大静脈の足側断端をレシピエントの総腸骨動静脈へ端側吻合した。TITは576分、初尿は血流再開から40分で認めた。術後はヘパリン、バイアスピリンを使用し血栓予防を行った。
<Case 2>脳死ドナーは生後3ヶ月で身長60cm、体重5?で、レシピエントは12歳の男児であった。 超低体重ドナーのためにEBKTを選択した。グラフトは尿管の長さが極めて短く、グラフトの動静脈は頭側断端を吻合する必要があった。グラフトは非常に小さく、血栓予防目的に術後はヘパリンを開始したが血尿が出現しまた貧血傾向となりすぐに中止となった。その後も血栓イベントなく経過良好である。
<Case 3>脳死ドナーは重症新生児仮死による低酸素脳症を原疾患とする生後4ヶ月の女児で身長70cm, 体重約7kgであった。10歳男児がレシピエント候補となり、低体重ドナーであったためEBKTを選択した。術後は移植腎機能が遷延し、血液透析の継続が必要であった。血栓予防としてヘパリンを使用するも、血尿が目立ち中止した。移植後8日目に突如腹痛が出現、造影CT精査で移植腎周囲に血腫を認め緊急手術を実施。移植腎は浮腫性に腫大し、両側腎被膜が裂け出血をきたしていた。出血部位が複数であり、ショックバイタルであったことから移植腎を残すことは困難と判断しやむなく摘出した。摘出腎の病理検査では血栓症や拒絶の所見に乏しく、急性尿細管壊死が認められた。
小児低体重ドナーからの両側腎移植では、血栓症や尿路系合併症、糸球体過濾過が問題となる。上記3例の手術所見や術後経過を提示し、文献的考察を交え得られた知見を述べる。
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2145. 久保真, 森崎隆史, 溝口公久, 中垣環, 馬場英司, 中村雅史, 腫瘍遺伝子変異量(TMB):乳癌におけるバイオマーカーとしての意義, 第31回日本乳癌学会学術総会, 2023.06, セッション名:厳選口演
セッションテーマ:基礎研究 .
2146. 久保真, 森崎隆史, 溝口公久, 中垣環, 馬場英司, 中村雅史, C-CAT 利活用による腫瘍遺伝子変異量(TMB)に関する研究, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2147. 岩本直也, 大西秀哉, 糸山晋作, 坂梨渓太, 森崎晋史, 益田昌吾, 森崎隆, 中村雅史, 樹状細胞における protein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)抑制により生じる抗腫瘍免疫への効果とその機序の考察, 第36回日本バイオセラピィ学会学術集会総会, 2023.12.
2148. 岩本直也, 大西秀哉, 坂梨渓太, 長尾晋次郎, 中村雅史, 樹状細胞における protein tyrosine phosphatase non-receptor type 3(PTPN3)
抑制により生じる抗腫瘍免疫への効果とその機序の考察, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2149. 岩本千佳, 大内田研宙, 堤親範, 進藤幸治, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, CTCsにおけるMHCクラスI変異はPDACの早期発見の指標であると同時に抗腫瘍免疫応答の標的となりうる, 第50回日本膵切研究会, 2023.08, 【目的】膵癌はKRASやTP53など多くの変異が蓄積していることが知られているが、リキッドバイオプシーを用いた早期発見は未だ困難である。発癌から癌進展に至るまでの遺伝子変異をリキッドバイオプシーを含め解析し、各段階での重要な遺伝子変異を見つけようと考えた。また、これらの重要な変異が腫瘍微小環境に与える影響についても検討する。
【方法】KPCマウスの末梢血を毎週採取しゲノムDNAを抽出した。Sacrifice時には末梢血と血性腹水からCTCsを分離しゲノムDNAを抽出した。膵原発および肝転移のFFPEからも同様にゲノムDNAを抽出した。各ゲノムDNAを用い、NovaSeqでエクソームシークエンスを行った。
【結果】解析に用いたKPCマウスを、原発なし、原発あり/転移なし、原発あり/転移ありの3群に分けた。経時的な末梢血中のCTCsと膵原発のFFPEとで遺伝子変異を比較したところ、2つの変異が検出され、そのうち1つはMHCクラスIに関連していた。一方、原発なし群ではMHC I変異は認められなかった。原発あり群の膵原発組織では原発なし群と比較してCD8+T cellsクラスターが領域リンパ節に見られた。発癌初期から現れたMHC Iを含む2つの変異は末梢血と血性腹水において優位であったが、肝転移では検出されなかった。
【結論】MHC I変異は発癌初期から血中を循環しており、早期発見の指標となる可能性がある。免疫応答によりMHC I変異を持つ癌細胞が肝転移において除去される可能性が示唆された。.
2150. 椛朱梨, 森山大樹, 大内田研宙, 新垣滉大, 溝口聖貴, 大薗慶吾, 進藤幸治, 田村公二, 佐田政史, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 術後2年で単独脳転移を呈したHER2陽性胃癌の一例, 第59回九州外科学会/第59回九州小児外科学会/第58回九州内分泌外科学会, 2023.03, 75歳男性. X-2年に進行胃癌に対して腹腔鏡下胃全摘術[D2/下縦隔郭清, Roux-en Y再建]を施行した[Type3, pT4a, N3a, M0, pStage?B]. HER2(3+)であり, 術後補助化学療法としてHerceptin+Capecitabine+Cisplatin療法(有害事象のため2コース目以降cisplatin中止)8コースとCapecitabine16コース施行した. X年のCapecitabine16コース目後より左下肢の脱力感が生じ, 転倒したため近医へ搬送された. CTで転移性脳腫瘍を指摘され加療目的に当院へ転院. その他の遠隔転移の所見はなく, 当院脳神経外科により開頭腫瘍摘出術を施行した. 術後病理結果ではHER2 equivocal[2+]と原発巣と比較して発現は低かったが, 原発巣の病理像に類似しており胃癌の転移性腫瘍と判断した. 今後は頭蓋内奏効率など考慮しニボルマブ単独投与で再発治療を行う方針となり, 現在無再発経過中である. 今回我々はHER2陽性胃癌術後に単独脳転移を呈した1例を経験しキ)タ「燭燭疂鷙陲垢.
2151. 加来啓三, 後藤文佳, 松本大, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史, ドナー由来cell-free DNAによる腎移植後拒絶反応の評価, 第42回九州腎臓移植研究会, 2023.06, 【背景】
拒絶反応の診断において腎生検は有効な手段であるが、侵襲的処置であり、診断が外部委託の施設も多い。より低侵襲で簡便な診断手段としてドナー由来cell-free DNA (dd-cfDNA)の可能性を検証した。
【方法】
2022年5月から9月に腎移植後に腎生検を実施した19例を対象とした。腎生検前にdd-cfDNA(Natera, Inc.)を測定した。抗HLA抗体も腎生検に合わせて測定し、dd-cfDNA結果と腎生検結果、抗HLA抗体検査結果との相関を解析した。
【結果】
19例中生体腎移植15例、脳死下膵腎同時移植4例であった。5例が女性で、平均年齢は56.9歳、移植後の平均経過日数は527.2日であった。dd-cfDNAの結果は、全cfDNAに対する割合(%)で表され、カットオフ値1%以上で拒絶反応のリスクが高まる。2例がカットオフ値を超え、それぞれ5.64%、6.91%であった。腎生検結果は急性T細胞性拒絶反応 (grade IA)とBorderline change (BC)であった。後者の1例は抗HLA抗体も陽性であった。17例はカットオフ値以下であり、腎生検結果は16例が正常、1例がBCであった。BC以上を拒絶反応とした場合、腎生検結果とdd-cfDNA結果の一致度は0.77であった。腎生検でPolyoma virus associated nephropathyと診断された1例は、dd-cfDNA陰性であった。
【結語】
dd-cfDNAは低侵襲な検査であり、腎移植後拒絶反応の診断にある程度有用と考えられる。一方で、ウイルス感染の診断は困難、拒絶反応の詳細は不明、多臓器移植の場合ではいずれの臓器の拒絶反応か不明といった問題もある。

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2152. 加来啓三, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史, 膵臓移植のパラダイムシフト 継続と転換, 第59回日本移植学会総会, 2023.09.
2153. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 中村雅史 , 生体腎ドナー採取術における細径腎動脈分枝に対する自動縫合器使用の是非, 第38回腎移植・血管外科研究会, 2023.05.
2154. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 膵腎移植の実施症例格差と互助機能, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02.
2155. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , 献腎移植における抗HLA抗体陽性症例への対応
, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02.
2156. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史 , ABO血液型不適合腎移植の術前、術中、術後
, 第56回日本臨床腎移植学会, 2023.02.
2157. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 膵臓移植bench surgeryでのエネルギーデバイス使用に関する安全性評価, 第50回日本膵・膵島移植学会, 2023.03, 【目的】膵臓移植において、bench surgeryにおけるcold phaseでの膵グラフト周囲の脈管の正確な同定と処理は容易ではない。結紮に頼るtime-consumingな方法は虚血時間の延長に繋がり、グラフト予後にも影響する。血管の不十分な処理は再灌流後の出血にも繋がる。エネルギーデバイスによる処理が解決の一案であるが、bench surgery特有の冷温、湿潤環境下でのエネルギーデバイス使用の安全性評価はなされていない。
【方法】ブタ臓器・組織を用い、bench surgery環境下でのエネルギーデバイス使用の安全性をex vivoで評価した。4℃に設定したUW液にブタ臓器・組織を浸した状態をbench surgery (BS)状態とし、Dry状態と比較した。エネルギーデバイスはLigaSure (LS)とHarmonic Shears (HS)を使用した。評価項目は両デバイス使用時の側方熱拡散による温度上昇と経時的変化、発生するサージカルスモーク、血管耐圧能、デバイス作動時間とした。
【結果】側方熱拡散ならびにサージカルスモークの評価にはブタ腸間膜を使用した。デバイス1mm距離での側方熱拡散による温度は、LS、HSともにDry状態で有意に高かった(P= 0.02)。BS状態での側方熱拡散による最高温度はLSによるデバイス1mm距離での始動開始5秒後の60.4℃であった。BS状態、Dry状態ともにデバイス5mm距離ではLS, HSともに全試技で35℃以下であった。サージカルスモークはLS、HSともにDry状態に比べBS状態でより多く発生した。デバイスのJawの状態で見ると、full biteに比べhalf biteでより多く発生した。ブタ頸動静脈で評価した血管耐圧能は、LS、HS(Advanced hemostasis mode)ともほぼ全試技で動静脈とも750mmHg以上の耐圧能を示した。シーリング、切離までのデバイス作動時間はLS、HSともにDry状態に比べBS状態で延長する傾向にあった。
【結論】膵臓移植bench surgeryにおいてもエネルギーデバイスは安全に使用可能であるが、生体内とは異なる動作を示す点を理解する必要がある。
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2158. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 目井孝典, 野口浩司, 中村雅史, 臓器提供施設での3次評価、開腹所見で移植辞退した膵臓移植4症例の検討, 第50回日本膵・膵島移植学会, 2023.03, 日本臓器移植ネットワークからの情報をもとにドナー、レシピエントともに移植適応ありと判断し臓器提供施設に向かうも、現地で移植辞退した膵臓移植4症例を提示する。
辞退4症例の理由内訳は、ドナー悪性腫瘍1例、3次評価の腹部超音波検査での門脈血栓1例、ドナー開腹所見における膵の著明な萎縮1例、硬化1例である。
1. 50代女性にSPK予定であった。事前に卵巣腫瘍の指摘とCA125 200U/mlと高値の情報あり。術中迅速病理診断で卵巣癌の診断であり移植辞退。全臓器辞退。
2. 30代女性にSPK予定であった。ドナーは50代男性。死因は脳血管障害で、心肺停止時間はなし。BMI 16.5kg/m2. 事前に心エコーでIVC内血栓を指摘されていた。3次評価で行った腹部超音波検査で門脈血栓を広範囲に認め、グラフト血栓リスクから移植辞退。肝臓も辞退。
3. 40代女性にSPK予定であった。ドナーは30代男性、死因は頭部外傷。BMI 29.8kg/m2, HbA1c 5.0%、飲酒歴 Alc.9% 酎ハイ700ml/日、内服歴なし。膵疾患の既往なし。US, CTでは所見なし。開腹所見で膵の著明な萎縮を認め移植辞退。肝臓も辞退。
4. 50代男性にSPK予定であった。ドナーは40代女性、死因は低酸素脳症。BMI 17.9kg/m2, HbA1c 5.6%、飲酒歴なし、双極性感情障害で内服加療歴あり。膵疾患の既往なし。US, CTでは所見なし。開腹所見で膵表面の凹凸不整、著明な硬化を認め移植辞退。他臓器問題なく膵臓のみ辞退。一部膵グラフト組織の提供許可を得てHE染色プレパラートを作成し、後日当院で病理診断を行ったところ、線維化、炎症細胞浸潤とも認めなかった。
悪性腫瘍例を除き、上記門脈血栓や膵の開腹所見での移植適応判断に関しては、その妥当性を評価する機会がこれまでなかった。今回、症例4において、ドナー膵組織の病理診断を後日実施することで、判断の妥当性評価を行うことができた。現地辞退症例のフィードバックは今後の適応判断の場において有益な情報となりうる。
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2159. 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 津々浦康, 宮本京子, 中村雅史, 膵臓移植実施体制発展への展望, 第59回日本移植学会総会, 2023.09.
2160. 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 津々浦康, 宮本京子, 中村雅史, 膵臓移植後長期管理での合併症について, 第59回日本移植学会総会, 2023.09.
2161. 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 加来啓三, 小川智子, 津々浦康, 宮本京子, 中村雅史, 増加する外来フォロー腎レシピエントに対する取り組み 九州大学での現状と展望
, 第59回日本移植学会総会, 2023.09.
2162. 王佳雄, 田村公二, 藤本崇聡, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 右腎摘出術後の上行結腸癌に対する十二指腸前面先行アプローチによる腹腔鏡下右結腸切除術の1例, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2163. 永吉絹子, 藤本崇聡, 田村公二, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 広範囲進展を伴う肛門管癌に対する他臓器合併切除を含む低侵襲手術戦略, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2164. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 中村雅史, 術前化学療法は局所進行直腸癌の治療選択肢となりうるか , 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2165. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , 潰瘍性大腸炎に対する患者背景の変化と外科治療の変遷, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11.
2166. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 解剖学的ランドマークを認識した定型手技によりロボット支援下直腸癌手術は安全に施行可能となる, 第77回手術手技研究会, 2023.05.
2167. 永吉絹子, 田村公二, 佐田政史, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, , , クローン病治療における生物学的製剤治療が及ぼす外科治療への影響, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04.
2168. 永吉絹子, 水内裕介, 井手野昇, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史 , Beyond a Role model ~理想と現実のギャップを埋めるキャリア継続支援への取組~
, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2169. 永吉絹子, 水内祐介, 藤本崇聡, 田村公二, 中村雅史, 若手医師教育を見据えたロボット支援下直腸手術における定型化手技, 第48回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2023.07.
2170. 永吉絹子, 上田真太郎, 久田由紀子, 工藤孔梨子, 藤本崇聡, 田村公二, 水内祐介, 仲田興平, 森山智彦, 中村雅史 , 九州一円をつなぐ、より身近なメタバースx遠隔外科医教育, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2171. 宇都宮貴史, 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 食道平滑筋腫3例のTECSに関する検討, 第33回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2023.09, 食道平滑筋腫は良性腫瘍のため経過観察されることが多いが、サイズが大きくなるとつかえ感などの症状が出現し、手術適応となる。標準術式は腫瘍核出術であり、低侵襲である鏡視下手術が考慮される。さらなる低侵襲手術として経口内視鏡的腫瘍核出術(POET)が開発されたが、腫瘍径による制限がある。我々は食道平滑筋腫に対するPOET併用による胸腔鏡下手術(TECS)を3例経験した。年齢は32歳から48歳であり、男性1名、女性2名であった。1例目は胸部下部食道に亜全周性の60mm大。2例目は胸部中部食道に70mm大。3例目は門歯27cmから34cmまでの胸部食道に最大径40mmの平滑筋腫を3個認めた。いずれの症例も、全身麻酔下仰臥位にてまず経口内視鏡を用いて腫瘍に至る粘膜下トンネルを作成し、腫瘍周囲の剥離を完了させた。続いて腹臥位にて腫瘍周囲の食道を剥離受動し、外膜筋層を切離して腫瘍を核出した。筋層の欠損部を縫合閉鎖し、内視鏡にてentry holeをクリップ縫合し手術を終了した。手術時間は273分から392分で、出・オ樊フ未1gから25gであった。いずれの症例も術中・術後合併症なく経過良好であった。また狭窄や機能障害もなく外来経過観察中である。本手術は、内視鏡的に腫瘍周囲剥離を先行することで、サイズが大きく不整形な食道粘膜下腫瘍や多発例に対しても、安全かつ確実な手技であると考え、発表する。.
2172. 宇都宮貴史, 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 多発性食道平滑筋腫に対して経口内視鏡併用による胸腔鏡下食道腫瘍核出術を施行した 1 例, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2173. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, 嚢胞変性を伴う非機能性神経内分泌腫瘍の臨床病理学的特徴, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 背景と目的:嚢胞変性を伴う非機能性膵神経内分泌腫瘍 (cystic-PanNET)の生物学的な特徴は不明な点が多いが,われわれは嚢胞変性を伴わない非機能性神経内分泌腫瘍 (solid-PanNET)との比較で,cystic-PanNETの腫瘍径はより大きい傾向にあるものの,生物学的な悪性度はsolid-PanNETと変わらないことを報告した (Nakashima Y. et al, Pancreatology. 2018). 今回,多数例で再検証をおこなった.
患者と方法:2010年から2020年の間に当科で切除を行った単発,非機能性神経内分泌腫瘍95例を対象とした.Cystic-PanNETは術前造影CTで造影効果のない境界明瞭な領域を持ち,MRIで嚢胞内容がT2延長を示す腫瘍と定義し,嚢胞変性の有無で臨床病理学的な比較を行った.またLog-rank testで無再発生存率は比較した.
結果:95例中,29例 (31%)に嚢胞変性を認め,年齢,性別に有意差はなく,腫瘍径 はcystic-PanNETで有意に大きかった (cystic-PanNET; 中央値 2.2cm vs solid-PanNET; 1.5cm, p=0.026).WHO分類ではsolid-PanNETでみられたG3/NEC例はcystic-PanNETに認めなかった.一方,Cystic-PanNETは G2例が38%,リンパ節転移例が21%で,いずれもsolid-PanNETより10%高かった.再発率 (13% vs 16%, p=1),5年無再発生存率 (90% vs 85%, p=0.56)ともに有意差はなかった.
結論:Cystic-PanNETはsolid-PanNETよりも腫瘍径は大きく,G2症例,リンパ節転移例が多い傾向にあるものの,生物学的悪性度は同等である..
2174. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, 高齢 IPMN 切除例の現状と課題, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07.
2175. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍に対する低侵襲膵切除術の腫瘍学的長期治療成績, 第123回日本外科学会定期学術集会, 2023.04, 【背景と目的】ロボット支援下手術,膵癌に対する低侵襲膵切除術の保険収載に伴い,IPMNを対象とした低侵襲膵切除術の数は増加している.一方,全国調査で膵管内乳頭粘液性腫瘍 (IPMN) 切除後再発例 (14.4%)の内,34%は5年以上の経過観察後に再発を認めたことから (Hirono S. et al, J Gastroenterol. 2020),IPMNに対する腹腔鏡下膵切除の長期予後の検証が必要である.本研究では当院で行ったIPMNに対する開腹手術 (OP)とロボット手術を含む低侵襲膵切除術 (MIP)の長期予後と再発形式を比較検討した.
【患者と方法】2010年1月から2020年11月までに当院でIPMNに対して膵切除術を行った182例 (OP 78例,MIP 104例)を対象とし,臨床病理学的因子,手術成績,再発と全生存期間を2群間で比較した.病変部位 (Ph vs Pbt), 悪性度 (IPMN-LG vs IPMN-HG/invasive IPMN), 主膵管径 (10mm<=),術式 (OP vs MIP)を変数としてMIPの再発,長期予後への影響を多変量解析で検証した.
【結果】MIPにおいて膵炎の既往が少なく (OP: 28/108, 27%, MIP: 9/78, 11%, P=0.015),尾側膵切除が多く (OP: 26/104, 25%, MIP: 54/78, 74%, P<0.0001),出血量は少なかった (OP: 中央値495g, MIP: 136g, P=0.009).追加切除を要した術中迅速断端陽性例に有意差はなかった (OP: 5/104, 5%, MIP: 1/78, 1.3%, P=0.24).病理学的にはMIPでIPMN-LGが多かった (OP: 51/78, 65%, MIP: 45/108, 43%, P=0.0021).予後に関しては,両群間で残膵再発率/局所再発率/遠隔転移・腹膜播種再発率にいずれも有意差はなく,5年再発率/生存率もOP: 17/83%,MIP: 10/95%で有意差はなかった (P=0.1/0.061).比例ハザードモデルによる予後因子の解析では再発/全生存期間ともに悪性度(HR=31.5/10.7, P=0.0009/0.0024)が有意な因子であり,MIPによる有意な影響は認めなかった (HR=0.84/0.45, P=0.78/0.26).
【結論】IPMNに対する低侵襲膵切除術は開腹手術との比較では,腫瘍学的に負の影響は認められない..
2176. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 水内祐介, 進藤幸治, 森山大樹, 大内田研宙, 中村雅史, 先天性胆道拡張症に対するロボット胆管切除術:胆管壁の層構造に着目した膵内胆管剥離, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 背景:膵・胆管合流異常を伴う先天性胆道拡張症に対する手術は,発癌母地である拡張胆管を切除して膵液逆流を防止し,症状と発癌を予防することが目的である.遺残した膵内胆管は膵石や癌が発生することがあるものの,膵管損傷などの重大な合併症を生じることがあるため,術前に合流形態を診断し剥離範囲を決めておく必要がある.また,局所解剖がわかりにくい場合にはLillyら (Surg Gynecol Obstet. 1978; 146: 254-6)が推奨した拡張胆管壁内での剥離が安全であり,ロボット胆管切除術でも有用か検証した.
患者と方法:2006年4月から2022年11月までに当科で先天性胆道拡張症に対して鏡視下胆管切除を行った39例を対象とした.膵内胆管では胆管壁内で剥離を行うことを基本とし,ERCP/MRCP画像を元に,膵・胆管合流異常を分類し(Type A 狭窄型,Type B 非狭窄型,Type C 共通管拡張型,Type D 複雑型,膵・胆管合流異常研究会診断基準検討委員会による分類),膵内胆管の完全切除が可能と考えられるType A 狭窄型における遺残胆管の有無を術中所見・術後フォローアップCT, MRIで確認し,術式(腹腔鏡 vs ロボット)ごとの結果を検証した.
結果:鏡視下胆管切除術の術式は腹腔鏡28例,切除腹腔鏡/再建ロボットが4例,完全ロボットが7例であった.Type A 狭窄型は腹腔鏡で胆管切除を行った32例中,16例 (50%),完全ロボット胆管切除では5例中7例 (70%)であった.Type A狭窄型の内,膵内に遺残胆管を認めなかったのは腹腔鏡切除で6例 (6/16, 38 %),ロボット切除で1例 (1/5, 20 %)であった(P=0.62).主膵管損傷はなく,術後膵液瘻は腹腔鏡切除の1例 (1/16, 6.3%)で認められた.
結論:Type A 狭窄型の膵・胆管合流異常における膵内胆管の遺残は腹腔鏡,ロボット切除で有意差を認めなかったものの,ロボットの多関節機能は胆管壁内での剥離を容易にし,安全な膵内胆管切除に有用であると考えている.腹腔鏡・ロボットでのそれぞれの手技をビデオで供覧する.
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2177. 井手野昇, 仲田興平, 中村聡, 阿部俊也, 池永直樹, 岡部安博, 中村雅史, 膵頭体部移行部通常型膵癌に対する門脈・上腸間膜静脈合併切除を伴うExtensive distal pancreatectomy, 第77回手術手技研究会, 2023.05, 背景:膵頭体部移行部に位置する通常型膵癌に対して,脾動脈周囲の神経叢浸潤やリンパ節をen-blockに切除するという意味で胃十二指腸動脈 (GDA)または上膵十二指腸動脈 (SPDA)の切離を伴うExtensive distal pancreatectomy (Ex-DP)が選択されることがある.脾静脈 (SpV)流入部の門脈 (PV)・上腸間膜静脈 (SMV)への腫瘍浸潤のため,PV/SMV合併切除を要したEx-DPの手術手技を供覧する.
症例:70歳,女性,PV/SMV/SpVへの明らかな浸潤に加えて総肝動脈 (CHA)への浸潤が疑われる径22mmの頭体部移行部の通常型膵癌に対しGnP療法を行った.腫瘍縮小に伴いCHAへの軟部濃度陰影が軽減したため,Ex-DPによる根治術を予定した.
手術手技: CHAは神経叢を切除側につけることで温存可能であった.SPDAを結紮切離し,腫瘍の右縁から2cmのマージンを確保したEx-DPで切除が可能と判断した.PV/SMVの右縁でトンネリングを行い,中結腸動静脈を結紮切離し横行結腸間膜は合併切除してSpVとともに膵脾を右側頭側に牽引した.胃結腸静脈幹と後上膵十二指腸静脈は温存して膵からPV/SMVへ流入する細いdrainage veinを処理してSMV/PVを十分に膵頭部・鉤部から授動した.膵実質を予定の切離線で離断するとPV/SMV前面のみが腫瘍浸潤で標本とつながった状態となり,約2cmのPV/SMVを合併切除して標本を摘出し,PV/SMVはintraluminal methodで端々吻合した.手術時間320分,出血量620g.
結語:Ex-DPにおいて,PV/SMVを膵頭部,膵鉤部から十分に授動すれば膵頭部切除と同様にPV/SMVに十分な可動性が得られ,Intraluminal methodを用いることで安全に再建を行うことができる..
2178. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 池永直樹, 中村雅史, 先天性胆道拡張症に対するロボット支援下手術―膵内胆管の安全な剥離・切離について, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12, 先天性胆道拡張症 (CBD)に対する手術は,膵内胆管の切離や肝門部での肝管空腸吻合など高度な技術を要するため,ロボットの多関節機能によって従来の腹腔鏡手術よりも更に安全・緻密な手術が期待される.当科ではCBDに対する鏡視下手術を1996年から56例(腹腔鏡45例,ロボット11例)経験し,合併する膵・胆管合流異常の合流形態を診断して剥離範囲を決め,拡張胆管壁内で剥離を行うことで膵管損傷と術後の膵液瘻を予防するように努めている.2006年4月から2022年11月までに当科で先天性胆道拡張症に対して鏡視下胆管切除を行った39例を対象とし,術前画像を元に膵・胆管合流異常を分類した.膵内胆管の完全切除が可能と考えられるType A 狭窄型における膵液瘻の頻度と遺残胆管の有無について術式(腹腔鏡 vs ロボット)による比較・検証をおこなった.Type A狭窄型の内,膵内に遺残胆管を認めなかったのは腹腔鏡切除で6例 (6/16, 38 %),ロボット切除で1例 (1/5, 20 %)であった(P=0.62).主膵管損傷はキ)タ「覆・そ儻繚恒宦颪亙・亢誓攴釮1例 (1/16, 6.3%)で認められた.ロボット手術による膵内胆管剥離・切離の安全な手術手技について述べる..
2179. 伊達聡美, 仲田興平, 林昌孝, 小山虹輝, 岩本千佳, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, ERAP2は膵癌進展に関わるオートファジー制御遺伝子である, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 【背景・目的】膵癌は非常に予後不良な癌の一つであり、過剰な間質増生とオートファジー依存的な腫瘍増殖が特徴である。膵癌ではオートファジーの亢進が化学療法抵抗性や予後の悪化と相関していると報告されているが、膵癌のオートファジーを制御する有効な治療法は見つかっていない。我々は膵癌微小環境を構成する膵星細胞のオートファジーが膵癌の浸潤・増殖に与える影響について報告してきた。本研究では膵星細胞の研究で得られた知見をもとに、膵癌細胞のオートファジーを制御する遺伝子を明らかにし、膵癌の浸潤、増殖に与える影響について検討する。
【方法】膵臓癌、慢性膵炎患者より得られる手術切除標本からそれぞれ膵星細胞を樹立した。これらをマイクロアレイに提出し両者の遺伝子発現を比較した。膵臓癌患者の膵星細胞に高発現する標的遺伝子の中から膵癌細胞にも発現する遺伝子を同定し、膵癌細胞におけるオートファジーや浸潤・増殖に与える影響について検討した。
【結果】遺伝子発現解析の結果、膵癌患者から樹立した膵星細胞にはendoplasmic reticulum aminopeptidase 2(ERAP2)が高発現しており、オートファジーを制御する遺伝子と考えられた。ERAP2はSUIT-2やBxPC-3などの膵癌細胞株にも発現していた。ERAP2をノックダウンするとこれらの膵癌細胞株のオートファジーが阻害され、増殖能が抑制された。ヒト膵癌手術検体FFPEの免疫染色では、腫瘍内ERAP2の高発現は予後不良と関連していた。
【考察】膵癌細胞内に発現するERAP2はオートファジーを制御しており、膵癌の浸潤・増殖に関与していることが示唆された。これらの結果よりERAP2は膵癌における新たな治療標的となり得ると考えられた。
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2180. 阿部俊也, 仲田興平, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史 , 当科における低侵襲尾側膵切除術における取り組み, 第2回福岡低侵襲外科研究会, 2023.06.
2181. 阿部俊也, 仲田興平, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵中央切除と膵体尾部切除における短期・長期成績の検討, 第50回日本膵切研究会, 2023.08, 【背景】
膵体部に位置する良悪性境界病変に対する術式として膵内外分泌機能温存のために膵中央切除が選択されることがある一方で、術後膵液瘻などの合併症のリスクが問題とされている。
【方法】
2012年から2017年までに対して膵癌などの悪性疾患を除いて当科で膵中央切除術(CP)を施行した14症例と膵体尾部切除(DP)を施行した40症例(門脈直上での膵切除症例のみ)において、後方視的に短期・長期成績に関して比較検討を行った。
【結果】
両群で年齢、性別に有意差はなく、CP群がDP群と比べて膵液瘻(≧Grade B)の発生率は高い傾向にあり(57% vs 30%、P = 0.070)、手術時間は有意に長かった(380分 vs 309分、P = 0.013)が、出血量(171ml vs 216ml、P = 0.593)や術後合併症(CD≧?a)発症率(21% vs 13%、P = 0.418)、術後在院期間(24日 vs 21日、P = 0.545)に有意差は認めず、両群で術後出血症例や術後在院死亡例は認めなかった。
長期成績に関して、CP群はDP群と比べて経過観察期間で有意差は認めず(73.7ヶ月 vs 79.3ヶ月、P = 0.530)、有意に糖尿病の発症・悪化率は低かった(7% vs 68%、P < 0.001)。一方でCP群において、膵尾部の膵空腸吻合部狭窄に伴う残膵膵炎を3/14例で認めた。
【結語】
CP群はDP群と比較して術後膵液瘻など短期合併症や長期的な残膵膵炎などのリスクが増加する可能性がある一方で、膵内分泌機能の温存に寄与する可能性がある。
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2182. 阿部俊也, 仲田興平, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 当科での低侵襲膵頭十二指腸切除術の導入 -開腹手術と比較して-, 第36回日本内視鏡外科学会総会, 2023.12.
2183. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 田村公二, 井手野昇, 池永直樹, Michael Goggins, 中村雅史, ジョンズホプキンスでの体制の紹介:本邦との相違, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 米国ジョンズホプキンス大学では膵癌発症の高リスク患者の同定や早期診断・治療を目的として、1994年に家族性膵腫瘍レジストリ(National Familial Pancreatic Tumor Registry)を設置し、2019年までに7224家族が登録されている。この研究により膵癌に罹患した2人以上の第1度近親者がいる家系において膵癌発症のリスクが高いことが報告され、さらに家族性膵癌家系の網羅的なゲノム解析を行うことにより、BRCA2、PALB2、ATMといった膵癌感受性遺伝子が同定された。また、膵癌の家族歴をもたない散発性膵癌患者においても、約3.9%の割合で膵癌に関連する病的な生殖細胞系バリアントを持っていることが判明した。また付随研究として、1999年にジョンズホプキンス大学において、膵癌発症リスクの高い遺伝性膵癌症候群や家族性膵癌家系を対象にして、膵癌早期診断を目的とした前向きスクリーニング検診(Cancer of the Pancreas Screening:CAPS)が開始された。早期発見にはEUSやMRCPが有用であることや、16年間の前向き調査においキ)タ「9/10例で切除可能な状態での膵癌の同定が可能であり、膵癌高リスク群におけるサーベイランスの有用性が示された。
2017年4月から2019年3月までの2年間、ジョンズホプキンス大学病理部に留学し家族性膵癌やCAPSに関する研究を行い、膵癌高リスク患者間における膵悪性新生物の累積発生率は、膵癌家族歴のみの群と比較して、病的な生殖細胞系バリアントを有する群が有意に高いことを報告した。さらに膵炎感受性遺伝子(PRSS1, CPA1, SPINK1ほか)を含めた膵分泌酵素関連遺伝子が膵発癌に寄与するかどうかの検討を行い、小胞体ストレスを誘導しうるCPB1バリアントおよびCPA1バリアントが膵癌発症リスクに関与していることを報告した。
本邦においても2013年に家族性膵癌登録制度が、2020年6月より多施設前向き研究として、家族性膵癌家系または遺伝性膵癌症候群を有する個人に対するサーベイランス研究(Diamond study)が開始されており、本邦との相違点を含めてジョンズホプキンスでの体制に関して報告する。
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2184. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史 , 切除可能膵癌における術前治療の適応とは?-予後予測因子を用いた検討-, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07, 【背景と目的】
切除可能膵癌(R膵癌)に対して術前治療(NAT)を行うことが提案されている一方で、R膵癌患者全てにおいてNATが有効であるかなど不明な点も多く、今回R膵癌に対するNATの意義や適応に関して検討することを目的とした。
【方法】
2012年から2021年に術前にR膵癌と診断、手術を施行し最終病理で浸潤性膵管癌と診断された、切除先行群(UF群):195例、NAT群:83例を対象として臨床病理学的因子や長期予後に関して後方視的に検討を行った。さらに術前に得られる因子から予後予測因子を検討し、NATがより有効と思われる患者の検討を行った。
【結果】
R膵癌全体において、2年生存率(UF群 vs NAT群: 65.4% vs 74.6%, p=0.137)や2年無再発生存率 (UF群 vs NAT群: 48.7vs 61.5%, p=0.119)には両群で有意差は認めなかった。術後病理学的因子に関してR0切除率はNAT群で高い傾向(UF群 vs NAT群: 89 vs 95%, p=0.094)にあった。術後合併症率(CD≧3)(UF群 vs NAT群: 11 vs 13%, p=0.557)は有意差を認めず、術後補助化学療法の施行率(UF群 vs NAT群: 81 vs 88%, p=0.173)に関しても両群において有意差は認めなかった。
R膵癌切除症例における術前に同定可能な因子における多変量解析では、腫瘍径≧2cm、CA19-9>100、アルブミン/グロブリン比<1.38が独立した予後不良因子であり、これらの3項目からlowリスク(0/1点)(n=156)、highリスク(2/3点)(n=122)に分類を行い、予後を比較検討したところ、highリスク症例においては2年生存率(UF群 vs NAT群: 45.1% vs 70.6%, p=0.048)はNAT群がUF群と比べて有意に良好な結果であった。lowリスク症例においては2年生存率(UF群 vs NAT群: 79.3% vs 77.0%, p=0.965)では両群で有意差は認めなかった。
【結論】
R膵癌に対するNATの意義に関して、highリスク症例においてはNATが有効である可能性が示唆されるが、lowリスク症例におけるNATの意義を含めて今後のさらなる検討が必要である。
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2185. 阿部俊也, 仲田興平, 中村聡, 井手野昇, 池永直樹, Michael Goggins, 中村雅史, 腫瘍マーカーによる膵癌早期診断は可能か?genotyping を用いた個別化診断の実現へ
, 第54回日本膵臓学会大会, 2023.07, 【背景と目的】
血液中の腫瘍マーカーは癌患者の治療効果判定を評価するためのマーカーとして使用されているが、膵癌患者の早期診断においては有用とはされていない。今回SNP解析によるgenotypingを用いて患者を分類し、グループごとの新たなカットオフ値を設定することにより、膵癌の診断精度を改善することを目的とした。
【方法】
2002年から2018年に膵癌ハイリスク患者の前向きスクリーニングにおいて、膵癌を発症しなかった504人の患者(コントロール群)の血液サンプルをELISAを用いて腫瘍マーカー(CA19-9,CEA,CA-125)値を測定した。またコントロール群において腫瘍マーカーに影響する遺伝子(FUT3、FUT2、ABO、GAL3ST2)のSNP解析を行い、SNPによるグループごとの腫瘍マーカーのカットオフ値(特異度を99%に設定)を決定した。さらにコントロール群において新たに設定したグループ毎のカットオフ値を用いて、膵癌に対して治癒切除を施行した245人を対象として、SNP解析を用いたgenotypingによる新たなカットオフ値の診断精度の評価を行った。
【結果】
CA19-9に関して、SNP解析を用いてコントロール群を新たに4つのグループ分類できることを新たに発見し、それぞれのグループのカットオフ値を特異度99%と設定することにより以下のように決定した。(A群:9.5U/mL, B群:23.5U/mL, C群:38.1U/mL, D群:66.6U/mL)
上記カットオフ値を用いて膵癌切除症例を評価したところ、SNP解析によりグループ分けをすることにより診断精度は特異度:99%にて感度は60.8%と改善した。(非分類群の感度;52.7%)CA19-9を発現しないLewis抗原陰性患者(FUT3 homozygous mutation)を除いた場合、SNP解析を用いることにより特異度:99.3%、感度は66.4%と診断精度は良好であった。SNP解析を用いたCA19-9/CEA/CA125の併用により、感度:66.1%、特異度:95.4%と膵癌切除症例における診断精度の改善を認めた。
【結論】
腫瘍マーカー(CA19-9、CEA、CA125)の発現に関わるSNP解析を用いて新たなカットオフ値を設定し、患者ごとの個別化診断を行うことにより膵癌の診断精度を改善することができる。
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2186. 阿部俊也, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌術後肺転移症例における手術適応とは?, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, 【背景】
膵癌術後再発症例の治療において、集学的治療により長期の生存例も報告されており、特に肺転移再発に関してはその他の再発と比べて予後が良好であることが報告されているが、どのような症例において予後良好であるかなどまだ不明な点も多い。
【方法】
当科で2008年1月から2021年12月までに膵癌に対して治癒切除後に異時性に肺転移再発を認めた症例を対象とし、異時性肺転移に対して手術の施行の有無で2群に分類し、膵癌原発巣の手術時点での臨床病理学的因子や再発までの期間、予後に関して後方視的に解析を行った。肺転移以外の遠隔転移を同時に認めた症例は除外した。
【結果】
膵癌の治癒切除後に異時性肺転移に対して手術を施行した7例(切除群)、手術を施行しなかった21例(非切除群)を比較対象とした。膵癌原発巣の切除時点からの全生存期間の中央値は、切除群において非切除群と比較して有意に予後が良好であった(83.5ヶ月vs 43.1ヶ月、P = 0.001)。また、初回手術から肺転移再発までの期間は切除群が非切除群と比較して有意に再発までの期間が長かった(43.0ヶ月 vs 13.6ヶ月、P < 0.001)。また切除群では、非切除群と比べて、単発再発が有意に多く(7/7 vs 2/21、 P < 0.001)、膵癌原発巣の切除組織の分化度は高分化型が有意に多かった(7/7 vs 15/21、 P = 0.046)。両群において術前・術後化学療法の有無などに関して有意差は認めなかった。
【結語】
膵癌術後の肺転移再発症例に関して、再発までの期間が長く、単発再発であることが異時性肺転移切除の良い適応である可能性が示唆された。
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2187. 阿部俊也, 仲田興平, 池永直樹, 渡邉雄介, 井手野昇, 中村雅史, 低侵襲膵切除術の術中出血に対する対応~いかにトラブルを防ぐか・被害を大きくしないか~
, 第15回膵臓内視鏡外科研究会, 2023.11, <はじめに>
低侵襲膵切除術における最も重大なトラブルの一つに出血があげられる.当科では2023年6月までに低侵襲膵切除術を435例(膵頭十二指腸切除術99例:腹腔鏡下28例/ロボット支援下71例),(尾側膵切除術336例:腹腔鏡下291例/ロボット支援下45例)を施行しており,これらの経験に基づいて,低侵襲膵切除術時の出血トラブルに対する準備やマネジメントに関して動画を提示する.
<ビデオ症例提示>
(1)術前準備:3D-CT画像から得られた患者個別の脈管解剖や病変の進展をチームで共有し手術の手順や術中の注意点を確認している.正中弓状靭帯による腹腔動脈幹の高度狭窄のためSMAからSpAへの側副血行路の発達を伴う膵尾部IPMNに対し,術前3D画像評価と術中ICG蛍光法が有用であり,過大出血なく側副血流を温存し切除しえた例を提示する.
(2)術中出血への対応:術中は出血を含めた様々なトラブルを招かぬように,ガーゼや吸引を用いて常に術野をdryに保つことが重要であり,特にロボット支援下手術では助手の役割が大きい.切除の手順としてはinflowを先行処理しoutflowを温存することを心掛けている.出血リスクの高い膵鈎部やSMA周囲の操作では,膵頭部背側にガーゼを挿入したり、綿テープを用いて膵頭部を挙上牽引して行い,PV/SMV周囲の炎症が強い例ではPV/SMV/SpVをまずテーピングするようにしている.また出血時に備えて,ロボット用の血管鉗子(複数)や止血縫合のためのラプラタイを装着したPROLENE(3-0, 5-0)を常備している.最も重要なことは,出血時に慌てず,二次災害を起こさないように術野を安定させ、判断や止血を行うことであり,低侵襲膵切除術時の出血症例を数例ビデオで提示する.
<結語>
低侵襲膵切除術では常に出血を念頭に置いた準備と手順が重要であり,出血時には術者、助手をはじめチームで共通認識をもち、止血が困難な場合には緊急での開腹移行の判断を含めて適切に対応することが重要である..
2188. Yusuke Mizuuchi1, Yoshitaka Tanabe, Kinuko Nagayoshi, Masafumi Sada, Koji Tamura, Kyoko Hisano, Yusuke Watanabe, Kohei Nakata, Kenoki Ohuchida, Toru Nakano, Masafumi Nakamura , Revisiting the prognostic impact of family history in colorectal cancer patients undergoing surgical resection by retrospective propensity score matching , The 2023 American Society of Colon and Rectal Surgeons (ASCRS) Annual Scientific Meeting, 2023.06, Purpose
Familial colorectal cancer (CRC) is a risk factor for CRC in certain families. However, its prognostic impact in CRC patients remains controversial.The study aimed to clarify the prognostic impact of CRC family history.
Methods
We retrospectively reviewed the database from 1978 until 2018 and enrolled 3,655 consecutive CRC patients in this study. We investigated the clinicopathological factors of CRC patients with and without family history. After propensity score matching, we performed a survival analysis of CRC patients with and without a family history.
Results
CRC patients with a CRC family history had a young onset (63.2 and 65.9; P<0.001), were more likely to be female (54.3% and 49.7%; P=0.042), had less symptomatic disease (76.9% and 80.8%; P=0.008), were more likely to have right-sided colon (27.5% and 26.1%), and had less distant metastasis (11.3% and 14.9%; P=0.023) and more multiple CRCs (10.2% and 7.8%) compared with those without a CRC family history. Prior to propensity score matching, colorectal cancer-specific survival analysis showed that CRC family history was a good prognostic factor (P=0.022). After propensity score matching, survival curves were overlapping between the two groups.
Conclusion
CRC patients with a CRC family history had specific clinicopathological features including younger onset, female sex, proximal colon location, fewer symptoms, smaller number of distant metastases, likely to be a multiple disease and earlier cancer stage. Family history of CRC in CRC patients was not prognostic factor itself.
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2189. Yu Sato, Hiroshi Noguchi, Shinsuke Kubo, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, Periodontal Pockets as a Risk Factor for Cytomegalovirus Infection after Kidney Transplantation: Single center retrospective analysis, Asian Transplantation Week 2023, 2023.11, Introduction: Periodontal pockets are known to be a source of cytomegalovirus (CMV). CMV infection has been identified as a risk factor for acute kidney allograft rejection and even long-term mortality in organ transplant recipients. This study aims to investigate whether periodontal pockets may be a risk for CMV infection after kidney transplantation.
Methods: We conducted a retrospective analysis of 98 patients who underwent living donor kidney transplantation and received preoperative oral care at our institution. The extent of periodontal pockets was assessed as the percentage of tooth sites with probing pocket depth ?4mm (%PPD). We assessed the cumulative incidence of CMV infection within 3 months after transplantation.
Results: Cox hazard regression analysis showed that %PPD was a significant risk factor for CMV infection within 3 months after transplantation (hazard ratio =29.0; 95% confidence interval, 2.2-252.0; p =0.004). The receiver operating characteristic curve determined the cutoff value for %PPD to be 26.7%. The cumulative incidence of CMV infection within 3 months after transplantation was significantly higher in patients with %PPD >26.7% compared to patients with %PPD ?26.7% (27.8% vs. 7.6%, p = 0.011).
Conclusion: Our study indicates that periodontal pockets may be a risk for CMV infection after kidney transplantation..
2190. Yoshio Oh, Koji Tamura, Takaaki Fujimoto, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuuchi, Koji Shindo, Kohei Nakata, Kenoki Ohuchida, Masafumi Nakamura , Effectiveness of Fluorescent Ureteral Catheter for Metachronous Residual Sigmoid Colon Cancer after Laparoscopic Sigmoidectomy, 第61回日本癌治療学会学術集会, 2023.10, Introduction:
Ureteral injury in colorectal surgery is sometimes diagnosed postoperatively and could be fatal,
which may cause a decreased quality of life. Although anatomical recognition during surgery is
important, it is difficult to identify the accurate anatomy on intraabdominal severe adhesions.
Fluorescent ureteral catheter (NIRC) could make the ureteral recognition easy during laparoscopic
surgery with its fluorescent dye like indocyanine green (ICG). We herein report a case with
laparoscopic surgery for metachronous residual sigmoid colon cancer in which NIRC was useful to
identify the ureter.
Case report:
A 74-year-old man underwent laparoscopic sigmoidectomy with D2 lymph node dissection by
medial approach for sigmoid colon cancer (pStage I) 3 years ago. The colonoscopy for postoperative
surveillance revealed advanced cancer in the residual sigmoid colon. We planned to perform a
laparoscopic high-anterior resection including previous anastomotic site. There was concern about
left ureteral injury because of the previous left-side colon mobilization, thus we inserted a NIRC to
left ureter just before the operation. Intraoperative findings showed adhesion between the left-side
mesocolon and retroperitoneum as expected, while visualization of the ureter by NIRC lead us to
recognize the ureter and dissection layer as appropriate, and NIRC made possible to mobilized the
colorectum from splenic flexure to peritoneal reflection by medial approach again. The operation
time was 211 minutes and blood loss was minimal. There was no adverse event associated with
ureteral catheter insertion. The patient was discharged on the 15th hospital day without any
complication.
Summary:
Recently, ICG-based navigation techniques have been shown to be effective in endoscopic surgery.
Although there are some issues to solve such as postoperative hematuria, prolonged operation time,
and higher cost, NIRC was considered useful for intraoperative identification of the ureter during
endoscopic surgery..
2191. Yoshihiro Miyasaka, Naoki Ikenaga, Takao Ohtsuka, Kohei Nakata, Tomohiko Adachi, Susumu Eguchi, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Inomata, Hiroshi Kurahara, Toru Hisaka, Hideo Baba, Hiroaki Nagano, Hirokazu Noshiro, Masafumi Nakamura, A prospective multicenter phase Ⅱtrial of neoadjuvant chemotherapy with gemcitabine plus nabpaclitaxel for borderline resectable pancreatic cancer with arterial involvement, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06.
2192. Toshiya Abe, Kohei Nakata, So Nakamura, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Nakamura, Osteosarcopenia is a prognostic factor for patients with pancreatic cancer who underwent curative resection, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, Purposes: Recently, osteosarcopenia was reported to be associated with prognostic factor in various malignancies. However, the clinical impact of osteosarcopenia in pancreatic cancer has not been studied. The aim of this study was to evaluate the role of osteosarcopenia in predicting the survival of patients with pancreatic cancer.
Methods: We retrospectively analyzed 265 patients who underwent curative resection for pancreatic cancer between 2012 and 2018.Patients with neoadjuvant chemotherapy or who were not available for preoperative CT were excluded. Skeletal muscle index at the L3 vertebrae and bone mineral density at the Th11 vertebra before surgery was calculated for the evaluation of osteosarcopenia. The relationship between the osteosarcopenia and prognosis was analyzed.
Results: The median overall survival (OS) and disease-free survival (DFS) of patients with osteosarcopenia were significantly shorter than those of patients with non-osteosarcopena (OS: 23 and 48 months, respectively; P < 0.001, DFS: 13.4 and 21.2 months, respectively; P = 0.004). On multivariate analysis, osteosarcopenia was found to be an independent factor associated with OS (hazard ratio [HR], 1.71; 95% confidence interval [CI], 1.20?2.43; P = 0.003) and DFS (HR, 1.43; 95% CI, 1.03?1.97; P = 0.03). On univariate analysis of clinicopathological, the frequency of vascular invasion was significantly higher (P = 0.028) in the ossteosarcopenia than in non-osteosarcopenia.
Conclusions: Preoperative osteosarcopenia in patients with pancreatic cancer who undergo resection might be a useful prognostic factor. Perioperative nutritional interventions might contribute to improving the prognosis of patients with osteosarcopenia.
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2193. Toshiya Abe, Kohei Nakata, So Nakamura, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kazuyoshi Nishihara, Masafumi Nakamura, Clinical impact of preoperative osteosarcopenia for patients with pancreatic cancer after curative resection, 9th Biennial Congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2023.09, Purposes: Recently, osteosarcopenia was reported to be associated with prognostic factor in various malignancies. However, the clinical impact of osteosarcopenia in pancreatic cancer has not been studied. The aim of this study was to evaluate the role of osteosarcopenia in predicting the survival of patients with pancreatic cancer.
Methods: We retrospectively analyzed 265 patients who underwent curative resection for pancreatic cancer between 2012 and 2018.Patients with neoadjuvant chemotherapy or who were not available for preoperative CT were excluded. Skeletal muscle index at the L3 vertebrae and bone mineral density at the Th11 vertebra before surgery was calculated for the evaluation of osteosarcopenia. The relationship between the osteosarcopenia and prognosis was analyzed.
Results: The median overall survival (OS) and disease-free survival (DFS) of patients with osteosarcopenia were significantly shorter than those of patients with non-osteosarcopena (OS: 23 and 48 months, respectively; P < 0.001, DFS: 13.4 and 21.2 months, respectively; P = 0.004). On multivariate analysis, osteosarcopenia was found to be an independent factor associated with OS (hazard ratio [HR], 1.71; 95% confidence interval [CI], 1.20?2.43; P = 0.003) and DFS (HR, 1.43; 95% CI, 1.03?1.97; P = 0.03). On univariate analysis of clinicopathological, the frequency of vascular invasion was significantly higher (P = 0.028) in the ossteosarcopenia than in non-osteosarcopenia.
Conclusions: Preoperative osteosarcopenia in patients with pancreatic cancer who undergo resection might be a useful prognostic factor. Perioperative nutritional interventions might contribute to improving the prognosis of patients with osteosarcopenia..
2194. Tomoki Nakafusa, Noboru Ideno, So Nakamura, Toshiya Abe, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Cholangitis after pancreaticoduodenectomy that required endoscopic exploration, 9th Biennial Congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2023.09.
2195. Takashi Utsunomiya, Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Kohei Horioka, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, A case of gastric NEC combined with MALT lymphoma who obtained radical resection and CR by chemotherapy, 第61回日本癌治療学会学術集会, 2023.10, Background: Gastrointestinal neuroendocrine carcinoma (NEC) is a rare tumor originated from neuroendocrine cells. Multidisciplinary treatment centered on chemotherapy is performed, but NEC is highly malignant and the prognosis is extremely poor. Treatment strategies of gastric MALT lymphoma differ depending on the positivity of Helicobacter pylori. If eradication is unsuccessful, the treatment shifts to chemotherapy and radiation, but if the patient is asymptomatic, keeping observation is also considered. Herein, we report a case of gastric NEC combined with MALT lymphoma who underwent preoperative chemotherapy and was successfully resected.
Clinical course: A 69-year-old woman who had a chief complaint of epigastralgia visited our hospital. Endoscopy showed an ulcerative lesion in the lesser curvature of the lower gastric body, and a biopsy revealed NEC. On the other hand, she had an edematous mucosa from the upper to the lower gastric body, and biopsy revealed MALT lymphoma. As for tumor markers, NSE and ProGRP levels were elevated, and CT showed enlarged perigastric lymph nodes, suggesting lymph node metastasis. Eradication therapy was unsuccessful. The primary tumor and metastatic lymph nodes were shrunk by 3 courses of chemotherapy of etoposide and cisplatin (EP therapy). Then, we performed laparoscopic distal gastrectomy with D2 lymph nodes dissection as radical resection for the gastric NEC. On pathological examination, there was no tumor cells in either the primary tumor or lymph nodes, and was diagnosed with complete remission (CR). Moreover, no MALT component was observed in the specimen. Two courses of EP ther
apy were added as adjuvant chemotherapy, and no recurrence has been observed.
Conclusion: In this case, chemotherapy for NEC was highly effective, and a radical resection and CR were obtained. It is necessary to accumulate more cases to provide the evidence of adequate treatment for NEC..
2196. So Nakamura, Kohei Nakata, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Endoscopic drainage for postoperative pancreatic fistula after distal pancreatectomy, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, <Background>
Postoperative pancreatic fistula (POPF), one of the most serious postoperative complications after pancreatectomy, should be treated appropriately. We aimed to elucidate the efficacy of endoscopic retrograde pancreatography (ERP) with subsequent transpapillary drainage and endoscopic ultrasound (EUS) guided transluminal drainage for POPF after distal pancreatectomy (DP).
<Method>
This retrospective study included 36 consecutive patients with POPF after DP who underwent endoscopic drainage, including ERP and EUS, in the Kyushu University Hospital between 2010 and 2022. Clinical features were comparatively analyzed between the two groups.
<Results>
Ten patients underwent ERP (7 endoscopic retrograde pancreatic drainage (ERPD) and 3 endoscopic naso-pancreatic drainage (ENPD)) and 26 patients underwent EUS (3 EUS-Aspiration (EUS-A) and 23 EUS-Drainage (EUS-D)). There was no significant difference in the rates of technical success and clinical success of ERP (100% and 70%, respectively) compared with those of EUS (96.2% and 69.2%, respectively) (P=0.53 and P=0.96, respectively). Of the patients who underwent ERPD, 2 required additional ENPD later because of no adequate clinical success. Similarly, 2 out of 3 patients who underwent EUS-A needed additional EUS-D later. Median number of treatment sessions was comparable between ERP group (1, range:1-3) and EUS group (1, range:1-4) (P=0.86). Median size of POPF was significantly larger in EUS group (63 mm, range:41-125 mm) than ERP group (19 mm, range:0-53 mm) (P<0.0001).
<Conclusions>
Endoscopic drainage was effective for POPF after DP. The optimal procedure and device should be selected for performing endoscopic drainage depending on the POPF states..
2197. P.S.Zhong, Kohei Nakata, Date Satomi, H.Z.Luo, Koki Oyama, Masataka Hayashi, Nobuhiro Higashijima, Akihiro Kubo, C.Y.Wu, H.Shan, Chika Iwamoto, Naoki Ikenaga, Kenoki Ohuchida, Koji Shindo, Masafumi Nakamura, , , Blockade of Histamine receptor H1 elevates the effect of immunotherapy in pancreatic cancer cells, Annual meeting of American Pancreatic Association 2023, 2023.11.
2198. Noboru Ideno, Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Characterization of IPMN in the pancreatic tail with undetermined morphological type., 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, Background and Aim:Despite our understanding of molecular pathogenesis in intraductal papillary mucinous neoplasms (IPMNs) of the pancreas, the morphological classification predicting types of involved duct is still important to determine surgical indications. Some IPMNs found in the peripheral pancreatic tail are difficult to determine the morphological type because both types of duct are apparently involved even when the cyst is small. The aim of this study was to clarify whether the undermined type IPMNs in the pancreatic tail (undetermined Pt IPMNs) had distinct characteristics.
Patients and Methods: Clinicopathologic data of 183 consecutive patients with IPMN who underwent pancreatectomy including 57 branch duct-IPMN (BD-IPMN), 29 main duct-IPMN (MD-IPMN), 78 mixed type IPMN (mixed IPMN), and 19 undetermined Pt IPMN between June 2010 to November 2020 were retrospectively reviewed. Clinicopathologic variables of undetermined Pt IPMNs were analyzed in comparison to the other morphological type of IPMN.
Results:Median age of patients with undermined Pt IPMNs at pancreatectomy was 74 years old, which was significantly higher than that of BD-IPMN (69, p=0.0087), MD-IPMN (69, p=0.0086), and mixed type IPMN (68, p=0.0047), respectively. Histologic grade was low-grade in 10 (53 %), high-grade in 7 (37 %), and invasive carcinoma in 2 (10 %) of 19 undermined Pt IPMNs. Therefore, 47% of this type of IPMN were malignant. Frequency of intestinal type IPMN was significantly higher in this type of IPMN (4/19, 21 %) than in BD-IPMN (2/57, 4 %, p=0.03), but the difference was not significant in comparison to MD-IPMN (8/29, 28 %, p=0.74), and mixed IPMN (33/78, 43 %, p=0.11).
Conclusions:IPMN found in the pancreatic tail with undetermined morphological type need to be considered to have distinct characteristic from BD-IPMN and seems to have high malignancy rate.
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2199. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, , Biological assessment with FDG-PET after neoadjuvant therapy could change therapeutic strategy for resectable and borderline pancreatic cancer., 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06.
2200. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Aiming to be a skilled HBP-surgeon familiar with basic and clinical researches. , 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06.
2201. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Noboru Ideno, and Masafumi Nakamura, , Clinical impact of 18F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography/computed tomography in the patients with pancreatic ductal adenocarcinoma treated with neoadjuvant therapy, HBP Surgery Week 2023, 2023.03.
2202. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, So Nakamura, Toshia Abe, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Clinical impact of 18F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography/computed tomography in the patients with pancreatic ductal adenocarcinoma treated with neoadjuvant therapy, HBP Surgery Week 2023, 2023.03.
2203. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Nobuhiro Fujita, Toshiya Abe, Yusuke Watanabe, Noboru Ideno, Kosei Ishigami, and Masafumi Nakamura, Clinical significance of post-pancreatectomy acute pancreatitis defined by the International Study Group for Pancreatic Surgery, Annual meeting of American Pancreatic Association 2023, 2023.11.
2204. Nan Sheng, Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Tomohiko Shinkawa, Bo Zhang, Taiki Moriyama, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Effect of TAK1 Interference in CAFs in the Tumor Microenvironment, 第31回日本消化器関連学会週間(JDDW 2023), 2023.11, [Background] Pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) is a highly aggressive tumor with a complex microenvironment. Within this microenvironment, cancer-associated fibroblasts (CAFs) directly and indirectly interact with various immune cells, stromal cells, and cancer cells. CAFs can be classified into different subtypes, including myofibroblastic CAFs (myCAFs) and inflammatory CAFs (iCAFs). Transformed growth factor-beta 1 activated kinase-1 (TAK1) serves as a critical cellular hub for several cytokine-mediated signaling pathways that regulate inflammatory responses, such as NF-κB. However, the precise role of TAK1 in CAFs remains unclear. [Purpose]To explore TAK1 functions in CAFs in the PDAC microenvironment.[Materials and Methods] CAFs were primarily cultured from fresh resected pancreatic cancer specimens. Three-dimensional directly/indirectly co-culture models of PDAC tumors and CAFs were made to explore how tumor growth and mi
gration are influenced by TAK1+ CAFs. Then we checked the functions of the TAK1 in CAFs by cytokine array and western blotting (WB) using TAK1 inhibitor and siRNA of TAK1. Next, C57BL/6 mice were subcutaneously injected with organoids mixed with CAFs from KPC mice. [Results]Interference with TAK1 in CAFs inhibited tumor cell EMT and outgrowth in vitro. As well, TAK1 inhibitors decreased tumor growth and increased immune cell infiltration in the stroma in vivo.[Conclusions]TAK1 has a possibility to be a therapeutic target focusing on the CAFs which is a new direction for combined immunotherapy in PDAC..
2205. Masataka Hayashi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Haizhen Luo, PingShan Zhong, Koki Oyama, Nobuhiro Higashijima, Akihiro Kubo, Satomi Date, Chika Iwamoto, Kenoki Ohuchida, Masafumi Nakamura, BIOLOGICAL EFFECTS OF INTRATUMOR PERIODONTAL PATHOGENS IN PANCREATIC CANCER, 54th Annual American Pancreatic Association Meeting, 2023.11.
2206. Masafumi Nakamura, KEYNOTE K6: Minimal Access Pancreatoduodenectomy-Video Keynote, 9th Biennial Congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2023.09.
2207. Masafumi Nakamura, Evolving knowledge in surgical oncology of pancreatic cancer, IASGO2023 (The 34th World Congress of International Association of Surgeons, Gastroenterologists and Oncologists), 2023.09.
2208. Masafumi Nakamura, D08: MAS is the future for all whipples operations, 9th Biennial Congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2023.09.
2209. Mai Yamada, Takafumi Morisaki, Yo Sato, Kimihisa Mizoguchi, Yuka Takao, Yurina Ochiai, Yoshiki Ootubo, Saori Hayashi, Masafumi Nakamura, Makoto Kubo , Dysbiosis of gut microbiota in patients with breast cancer, 46th Annual San Antonio Breast Cancer Symposium, 2023.12, [Background]
The effects of gut microbiome on various diseases have become widely known, and many studies reported that there was a correlation between the change of gut microbiota, that is dysbiosis, and the progression of digestive tract cancer. In addition, it is well-known that gut microbiota was correlated to the efficacy of immune checkpoint inhibitors for multiple types of cancer. However, the significance of gut microbiota in patients with breast cancer still remains unclear. The aim of this study is to analyze the gut microbiota in patients with breast cancer, compared with healthy women.

[Subjects and Methods]
We used the pre-treatment feces of 79 patients with primary breast cancer who received treatment at our facility and performed metagenome analysis of the V3-4 region of 16S rDNA. We also analyzed the breast cancer patients' microbiota with QIIME2 analysis method, compared to randomly selected 100 women aged 30-77 years from NIBIOHN's public data . We also assessed the characteristics of the gut microbiota of breast cancer patients by subtypes and its relationship with clinical and pathological factors.

[Results]
In Japanese gut microbiota, the Firmicutes and Bacteroidetes phyla make up the majority, but Firmicutes was the most common bacterial phylum in 52% of the public cohort, whereas 96.2% (76/79) of the breast cancer patients’ group (BC) showed a significantly higher proportion (p<0.0001). In addition, ANCOM analysis revealed that the relative bacterial amounts of the Firmicutes, Bacteroidetes, and Proteobacteria phyla were significantly decreased in BC compared to the public cohort (PC), and at the bacterial genus level, the Feacalibacterium genus was significantly decreased in BC. Furthermore, the percentage of Fusobacteria phylum, which is a well-known oral bacteria that exacerbates digestive tract cancer, was 49.3% in BC, compared to 35% in PC (p=0.04). Among BC, the relative frequency of Fusobacteria phylum was significantly higher in the HER2-negative group than in the HER2-positive group (p<0.0001). In BC, both alpha diversity (p<0.0001) and beta diversity (p=0.001
) were significantly lower than in PC.

[Conclusion]
An increase in the Firmicutes phylum is known to be associated with obesity, and also likely to affect the incidence risk of breast cancer. The results suggest that the Fusobacteria phylum and Feacalibacterium genus may be risk or preventive factors for breast cancer. Dysbiosis of gut microbiota is suggested to be associated with various diseases, and in this study the decrease in bacterial amount and diversity was observed in BC compared to PC, which may affect the onset and progression of breast cancer.
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2210. Koki Oyama, Kohei Nakata, Chika Iwamoto, Toshiya Abe, Naoki Ikenaga, Sachiko Yoshimura, Kazuma Kiyotani, Yusuke Nakamura, Hideya Onishi, Masafumi Nakamura, Takashi Morisaki, , Neoantigen peptide-pulsed dendritic cell vaccine therapy for prevention of postoperative recurrence or for recurrent cases of pancreatic cancer, 54th American Pancreatic Association 2023 Annual Meeting, 2023.11, Background: The rates of postoperative recurrence in pancreatic cancer still remain high, and the effectiveness of treatment after recurrence is limited. We have started neoantigen peptide-pulsed dendritic cell (DC) vaccine therapy for pancreatic cancer since 2018 based on the neoantigen predictive pipeline using genetic analysis of surgical specimens, and here we report the retrospective analysis. Methods: The analysis included 18 pancreatic cancer patients who underwent radical resection, nine of whom were treated for recurrence after resection (Group A) and nine of whom were treated as an adjuvant (Group B). Individualized neoantigens with HLA-Class-I affinity (IC50?500nM) in each case were selected. The synthesized neoantigen peptides-pulsed monocyte-derived DCs were injected into inguinal lymph nodes as DC vaccine. The immune response of peripheral blood lymphocytes to each neoantigen peptide was measured by IFN-g ELISpot. Results: Th
e numbers of neoantigens ranged 44 to 351 in group A, and ranged from 14 to 296 in group B. Three cases of each group were combined with peptides identified by HLA Class-II affinity neoantigen analysis, and one case of periaortic lymph node metastasis in group A (PR) showed a strong ELISpot against one of the Class-II neoantigen peptides. Immunohistochemical analysis of the primary tumor in this patient, revealed high infiltration of CD4+ T and B lymphocytes. Four patients in group A are alive for more than 18 months after recurrence, and two of whom are alive for more than three years. The patients in group B have remained recurrence-free except for one case with a single liver metastasis, which was treated with radiofrequency ablation therapy, and no recurrence was observed thereafter. Conclusion: Neoantigen peptide-pulsed DC vaccine therapy for pancreatic cancer may be beneficial in the treatment or prevention of postoperative recurrence. Future large-scale clinical trials are ne
eded to determine the efficacy.
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2211. Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Nobru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Standardization for robotic pancreatectomy for invasive pancreatic cancer for R0 resection
-Left sided approach and hanging maneuver during RPD -
, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, <Introduction>
Since robotic pancreatectomy has been applied for two years in Japan, the procedure has been applied to cases with invasive pancreatic ductal adenocarcinoma (inv-PDAC) in some institution. However, the difficulty of robotic pancreatectomy for cases with inv-PDAC, especially in robotic pancreatoduodenectomy (RPD), is high due to the invasion and concomitant pancreatitis and the procedure has not yet been standardized. We reviewed our experience of robotic pancreatectomy (RPD and robotic distal pancreatectomy; RDP) and introduce the technique of left-sided approach and hanging maneuver during RPD for inv-PDAC.
<Method>
As for left-sided approach during RPD for inv-PDAC, the jejunum and mesojejunum are widely retracted and the anterior side of the mesojejunum is excised to expose the jejunal arteries (1st JA and 2nd JA) and 1st JV. The anterior side of these vessels are dissected from the distal side to its origin and the root of these vessels are dissected and ligated at the left side of the SMA. Thereafter, right approach with hanging maneuver is performed to reduce the blood flow to the pancreas head and to create good operation view of the right side of the SMA.
<Results>
Since 2018, 100 cases of robotic pancreatectomy (59 cases of RPD and 41 cases of RDP) were performed. Of these cases, robotic pancreatectomy for PDAC was performed for 32 cases (RPD for 22 cases and RDP for 11 cases) including 22 cases of inv-PDAC. RPD for cases with inv-PDAC was first introduced after 2.8 years of experience with RPD. RDP for cases with inv-PDAC was first introduced after 6 months of experience with RDP. The median operation time and estimated blood loss in RPD for inv-PDAC were 717 min (437 to 863 min) and 185 g (0 to 1050 g), and those in RDP were 423 min (213 to 577 min) and 118 g (0 to 440 g), respectively. R0 resection was performed for all cases and there was no mortality.
<Conclusion>
Robotic pancreatectomy including RPD for cases with inv-PDAC was safely performed, however, with the increase of the experience, the details of the procedure could be improved furthermore in the future for standardization of the robotic pancreatectomy for inv-PDAC.
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2212. Kohei Nakata, So Nakamura, Toshiya Abe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Robot-assisted surgery for congenital biliary dilatation, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, Background
The procedure of robotic surgery for congenital biliary dilatation (CBD) has been just covered by public health insurance since April, 2022. Therefore, the procedure has not yet been applied to most of the Japanese institution or it would be still in the introductory period. We have performed 55 cases of minimally invasive surgery for CBD between 1996 and 2022. Since 2020, robotic surgery for CBD has been applied with the approval of ethical committee of Kyushu University. We reviewed our experience of robotic surgery for CBD and introduce our procedure with video clips.
Methods
Ten patients underwent robotic surgery for CBD during December 2020 and March 2022 in Kyushu university hospital. We analyzed the short and long-term outcomes of these patients.
Results
The patients comprised 8 females and 2 males with a median age of 34 years old. Of these 10 patients, 4 patients underwent hybrid procedure (resection was laparoscopically performed) and 6 patients underwent pure robotic procedure. The median operation time, blood loss and hospital stay was 422 min (252 to 600 min), 48g (1 to 107 g) and 9 days (7 to 19 days), respectively. One patient showed bile leakage after operation and another patient showed stenosis of hepaticojejunal anastomosis 10 months after operation and the stenosis was improved after dilation. There was no postoperative mortality.
Conclusion
Robotic surgery for CBD was safely introduced in our institution. However, the procedure should be improved with the increase of the experience to reduce the complication, especially postoperative stenosis.
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2213. Kodai Shingaki, Hiroshi Noguchi, Shinsuke Kubo, Yu Sato, Takanori Mei, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, , , Outcomes and cost comparison of three different laparoscopic approach for living donor nephrectomy: a retrospective, single-center, inverse probability of treatment weighting analysis of 551 cases, The 18th Congress of Asian Society of Transplantation, 2023.08, <Introduction>
Kidney transplantation (KT) is a curative therapy for end-stage kidney disease. Although various approach of laparoscopic living donor nephrectomy has become routine, outcomes and costs of each approach are not adequately discussed. In our institution, we switched from hand-assisted retroperitoneal laparoscopic donor nephrectomy (HRN) to hand-assisted intraperitoneal laparoscopic donor nephrectomy (HTN); we later switched to standard retroperitoneal laparoscopic donor nephrectomy (SRN). This study was performed to compare donor outcomes and costs among HRN, HTN, and SRN.
<Method>
Between January 2014 and December 2022, there were 557 cases of living donor KT in Kyushu University Hospital. After the exclusion of six cases in which additional procedures were performed, we retrospectively reviewed the data from 551 cases of living donor KT. To overcome bias caused by differences in covariate distribution among the three study groups, inverse probability of treatment weighting (IPW) was performed using logistic regression analysis to generate propensity scores for each group of cases. The following variables that affected primary outcomes were included in the IPW analysis: donor age/sex/body mass index, incidence of right nephrectomy, donor Mayo adhesive probability score (?1 or 0), incidence of multiple renal artery (?2 or 1). After IPW analysis, there were 114 cases in the HRN group, 204 cases in the HTN group, and 213 cases in the SRN group.
<Results>
Donors in the HRN group had the shortest operative time(172 vs 220 and 222 min, P<0.001) and greatest estimated blood loss(178 vs 51 and 52 %, P<0.001) among the three groups. Donors in the SRN group had the lowest serum C-reactive protein concentrations on postoperative day 1 (4.3 vs 10.5 and 7.8 mg/dl, P<.001), and the shortest postoperative stay (4.3 vs 7.4 and 8.4 days, P<.001). In the SRN group had the lowest incidence of complications among three groups(1.1vs 4.4 and 5.9%, P<0.021), while the incidence of complications did not significantly differ between the HRN and HTN groups. Donors in the SRN group had the lowest total cost among the three groups (8868 vs 9709 and 10592 USD, P<.0001). Donors in the SRN group also had the lowest costs in terms of ‘basic medical fees’, ‘medication and injection fees’, and ‘testing fees’. Donors in the HTN group had the highest total cost among the three groups; they also had
the highest costs in terms of ‘medication and injection fees’, ‘treatment fees’, ‘intraoperative drug and material costs’, and ‘testing fees’.
<Conclusion>
SRN appeared to have the least invasive and complication, and a potential cost savings compared with the HRN and HTN..
2214. Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Shinsuke Kubo, Hiroshi Noguchi, Masafumi Nakamura , Effective utilization of organs for pancreas transplantation in Japan
, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06, Background: Pancreas transplantation has tremendous advantages for patients with type 1 diabetes in terms of improving life prognosis and quality of life. However, in Japan, there is a problem of disparity in the number of pancreas transplants performed between institutions and low procured rate. Furthermore, in Japan, simultaneous pancreas-kidney transplantation requires at least one HLA-DR match, and patients who do not meet this criterion are not candidates for recipients. For these reasons, the demand for pancreas transplantation is currently not being fully met.
Methods: We compared the number of pancreas transplant facilities, pancreas transplants performed, and organs donated per 10,000 population in each region during the 10-year period from 2013 to 2022 to examine the disparity in pancreas transplant cases among facilities. We examined the procured rate of pancreatic grafts in 390 brain-dead organ donation cases performed in 2018-2022. We examined the impact of HLA-DR mismatch on graft prognosis in 368 Japanese brain-dead simultaneous pancreas and kidney transplants performed up to 2020.
Results: About a 2-fold regional difference was observed in the number of pancreas transplant facilities. Regarding the number of pancreas transplants performed and the number of organs donated in the past 10 years, regional differences were found to be about 8.5 times and 2 times greater, respectively. Of the 390 brain-dead organ donations, 164 (42.1%) pancreas grafts were procured and transplanted to the recipient. This was lower than those of the heart (84.9%), lung (72.8%), liver (85.1%), and kidney (92.3%). The 1-year graft survival rates between the two HLA-DR 2-match and mismatch groups were 89.3% and 87.8%, respectively, with no statistically significant difference (P = 0.65, log-rank).
Conclusion: The use of a mutual aid system is recommended as an immediate solution to the disparity between facilities. In our decisions on indications for pancreas transplantation, potentially transplantable organs may have been missed. As for the impact of HLA-DR, further detailed studies are required..
2215. Keizo Kaku, Akari Kaba, Kodai Shingaki, Shinsuke Kubo, Yu Sato, Takanori Mei, Hiroshi Noguchi, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura, The registry report of pancreas transplantation in Japan, The 18th Congress of Asian Society of Transplantation, 2023.08, Introduction: Pancreas transplantation enables insulin withdrawal in patients with insulin-dependent diabetes and considerably improves patients’ survival and quality of life. However, in Japan, the shortage of brain-dead donors has resulted in a long waiting period. As a result, pancreas transplants from expanded criteria donors have been widely performed, however, the effectiveness of this strategy has not been evaluated. In recent years, there has been a trend to make effective use of pancreatic grafts, which have been discarded in the past, for the purpose of effective use of organs. Japanese data, which have accumulated many transplant results from expanded criteria donors, is considered to be effective for determining donor indications.
Method: A total of 371 pancreas transplants from brain-dead donors performed at 18 certified pancreas transplant centers in Japan between January 2001 and July 2019 were included in this study. The Pancreas Donor Risk Index (PDRI) of Japanese patients with a pancreas transplant was calculated according to the formula reported by the previous study. The short-term and long-term pancreas graft survival rate was verified. An analysis of prognostic factors related to 1-year pancreas graft survival was performed. The target population was narrowed down to patients with a high PDRI, and the 1-year graft survival rate was verified.
Results: As for the donor characteristics, the mean age was 40.4 years and 43.4% were women. The mean height was 163.5 cm, BMI was 21.9 kg/m2, and HbA1c value was 5.4%, respectively. The mean PDRI was 2.01 and the median PDRI was 1.88. Patients were divided into low- and high-PDRI groups, with a cut-off value of 2.52 obtained from the ROC curve. The 1-year pancreas graft survival rate was significantly higher in patients with a low-PDRI than in those with a high-PDRI (92.0% vs 81.0%, P = 0.003). Multivariate analysis showed that PDRI, donor hemoglobin A1c, and pancreas transplantation alone significantly predicted 1-year pancreas graft survival (all P < 0.05). Spline curve analysis revealed that the PDRI was incrementally associated with an increased risk of 1-year graft failure. In the group with a PDRI ? 2.87, 8 of the 56 cases resulted in graft failure within 1 month, and all were due to graft thrombosis.
Conclusion: The PDRI is an effective evaluation tool for pancreas transplantation in Japan. Pancreas transplantation from donors with a high PDRI can be performed with acceptable results as an alternative until the donor pool is increased. However, the early development of thrombosis should be noted in cases of extremely high PDRI.
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2216. Keiichi Akahoshi, junichi shindoh, Susumu Eguchi, Itaru Endo, Shoji Kubo, Mitsuo Shimada, Akinobu Taketomi, Hiroaki Nagano, Masafumi Nakamura, Kiyoshi Hasegawa, Etsuro Hatano, Tomoharu Yoshizumi, Minoru Tanabe, Norihiro Kokudo , , Questionnaire survey on surgical indications of hepatocellular carcinoma for the board-certified expert surgeons and instructors (hepato-biliary-pancreatic field)
, 第35回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2023.06.
2217. Haizhen Luo, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masataka Hayashi, Pingshan Zhong, Date Satomi, Koki Oyama, Nobuhiro Higashijima, Akihiro Kubo, Chika Iwamoto, Kenoki Ohuchida and Masafumi Nakamura , Tumor neutrophils achieve the pro-tumor ability through the interaction with pancreatic cancer cells, Annual meeting of American Pancreatic Association 2023, 2023.11.
2218. Fumika Goto, Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Kohei Horioka, Tomohiro Nagasue, Satoshi Miyazono, Takaaki Fujimoto, Koji Tamura, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuuchi, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, A case of duodenal perforation and postoperative papillary obstruction due to hematoma that was saved by emergency surgery and endoscopy., IASGO-CME 2023, 2023.11, A 57-years-old female underwent operation for ovarian cancer seven years ago, and chemotherapy and radiation therapy were performed for the liver metastasis and recurrence around the round ligament. She was undergoing additional chemotherapy for the increasing dissemination in the splenic hilum, but she had epigastralgia and melena just before the chemotherapy. An upper gastrointestinal endoscopy showed duodenal ulcer scar without bleeding, then chemotherapy was started. However, she had abdominal pain three days after chemotherapy and enhanced CT scan revealed copious ascites with free air around the duodenum.
We performed operation for this patient on emergency. A hole of duodenal located in the bulbus, and it was a half circumferential, but the edge of duodenal wall had enough thickness to close, then simple closure using Gambee method with pedicled fat covering was performed. Naso-gastric tube was placed in the duodenum for decompression, and air leak test was negative. Moreover, we added Billroth-II type gastrojejunostomy in the case of duodenal stenosis after suturing. She was in good course, but a large amount of melena was occurred on POD6. Laboratory data showed elevated hepatobiliary pancreatic enzymes (AMY: 870 U/L AST: 90 U/L ALT: 49 U /L LDH: 253 U /L γ-GTP: 1656 U /L, Total Bilirubin 7.7U/L ), and decreased Hb (7.8 g /dl). CT revealed huge hematoma in the second portion of duodenum with dilated bile duct. An emergency endoscopy showed huge hematoma but the sutured site was intact, and there was no active bleeding at this point. Hematoma was removed endoscopically, and i
t took approximately 5 hours. Thereafter, hepatobiliary pancreatic enzymes improved. Oral intake was started on POD13, but the next day, she had melena again with a decrease in Hb. An endoscopy was performed again. There was an exposed vessel within a duodenal ulcer near the third portion of duodenum, and hemostasis was achieved by ablation. The endoscope could not pass through the sutured bulbus due to stenosis, but the bypass route was very supportive for this procedure. After that, the patient's course was generally stable, and she was discharged on POD25.
[Discussion]
This is a rare case of papillary obstruction due to hematoma in duodenum. The performed operation was on emergency to save the life, but we added the bypass of gastrojejunostomy just in case. Eventually, this bypass route was very effective for endoscopic hematoma removal with hemostasis and oral intake after surgery.
[Conclusion]
We report a case of duodenal perforation and postoperative papillary obstruction due to hematoma that was saved by emergency surgery and endoscopy.
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2219. Chika Iwamoto, Kenoki Ohuchida, Chikanori Tsutsumi, Koji Shindo, Koki Oyama, Masataka Hayashi, Akihiro Kubo, Nobuhiro Higashijima, Toshiya Abe, Yusuke Watanabe, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, MHC class I mutation in CTCs is an indicator of early detection of PDAC and at the same time a possible target of anti-cancer immune reaction., 54th American Pancreatic Association 2023 Annual Meeting, 2023.11, Background: Pancreatic cancer is known to accumulate many mutations, such as KRAS and TP53, in carcinogenesis, but early detection using liquid biopsy is still difficult. We aimed to analyze genetic alternations that accumulate from the precursor lesion to tumorigenesis and cancer progression, including liquid biopsy, and to find key genetic mutations at each stage. We also attempted to investigate effect of those key mutations on tumor microenvironment.
Methods: Peripheral blood (PB) was collected once a week from KPC mice older than 7-weeks of age until sacrifice and genomic DNA was extracted after hemolysis. For sorting of circulating tumor cells (CTCs) in PB and hemorrhagic ascites of sacrificed KPC mice, anti-mouse CD45 MicroBeads was used. Genomic DNA was extracted from CTCs, and FFPE samples of primary pancreas and liver metastases. We performed exome sequencing with NovaSeq.
Results: KPC mice were divided into three groups (no primary, primary/no metastasis, and primary/metastasis), and histological images were observed at each stage of cancer progression. When genetic mutations were compared between chronological CTCs of PB and FFPE samples of primary pancreas, we found two mutations, one of which was related to MHC class I. On the other hand, no MHC I mutation were found in the no primary group. When the effect of MHC I mutation on immune cells was evaluated, primary pancreatic tissue showed CD8+ T cell cluster in the regional lymph node compared with no primary group. Two mutations, including MHC I mutation, that appeared at early tumorigenesis were dominant in PB and hemorrhagic ascites, while were not detected in liver metastasis.
Conclusions: The present data suggest that MHC I mutation which circulate in blood from early carcinogenesis can be an indicator of early detection and that the immune response may eliminate cancer cells with MHC I mutation in liver metastases..
2220. Akari Kaba, Koji Shindo, Kenoki Ouchida, Taiki Moriyama, Masafumi Sada, Kinuko Nagayoshi, Yusuke Mizuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, and Masafumi Nakamura , , Case Series of Intestinal Volvulus after Jejunostomy in Patients with Esophageal Cancer, 第78回日本消化器外科学会総会, 2023.07.
2221. Akari Kaba, Hiroshi Noguchi, Yu Sato, Keizo Kaku, Yasuhiro Okabe, Masafumi Nakamura , Single center experience with re-transplantation after allograft loss for kidney transplant recipients
, The 18th Congress of Asian Society of Transplantation, 2023.08.
2222. 林早織, 松崎佐和子, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 森崎隆史, 佐藤瑶, 溝口公久, 山田舞, 中村雅史, 久保真 , 末梢血幹細胞移植後に遺伝性腫瘍が疑われMulti Gene Panel Testingを施行した一例, 第30回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2024.05, 【症例】43歳女性。36歳時右乳癌に対して乳房部分切除術+センチネルリンパ節生検を施行した。その他に子宮頸がんや骨髄異形成症候群(38歳時)の既往がある。姉も骨髄異形成症候群あり、遺伝性腫瘍が疑われた。骨髄異形成症候群に対しては末梢血幹細胞移植後であり、通常の血液を用いた生殖細胞系列の遺伝学的検査は困難であると考えられた。幹細胞移植の影響を受けにくいと考えられる口腔粘膜からの検体採取という方法があるが非定型的であり、多くの検査会社は受託不可であった。Igenomics社は、疑陽性の可能性を理解したうえであれば、受け入れ可能であり同社の遺伝学的検査を選択した。
【方法・結果】特定の遺伝子の病的バリアントを想定しておらず、さらに何度も検査の機会を得ることができないという観点から、Multi Gene Panel Testing(MGPT)が望ましいと考え、固形癌や血液腫瘍の原因となりうる205遺伝子を含むComprehensive Inherited Cancer Precision Panelを選択した。方法は、口腔内をスワブで擦過し頬粘膜の細胞を採取し検査に提出した。結果はATM c.6503C>Tであり、病的意義不明(VUS)であった。少なくとも単一遺伝子で疾患の原因となる病的バリアントは認められず、現時点で遺伝性腫瘍の可能性は低いという結論に至った。クライエントは、明らかな病的バリアントがなかったという結果には安堵しており、原疾患に対する経過観察を継続中である。
【考察・結語】
骨髄移植後は、遺伝学的検査の方法や解釈が制限され、さらにMGPTの報告は稀である。今回、骨髄移植後においてもクライエント由来の遺伝学的情報が得られる可能性が高く、侵襲の少ない方法として口腔粘膜からの検体採取を行った。探索的な方法ではあるが、骨髄移植後の遺伝学的検査方法やメリット・デメリットについて報告する。
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2223. 林早織, 久保真, 黒木瑠美, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 森崎隆史, 佐藤瑶, 溝口公久, 高尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 吉住朋晴, 中村雅史 , 孤発性線維性腫瘍と判別が 困難であった男性筋線維芽細胞腫の一例, 第59回九州内分泌外科学会, 2024.03, 【症例】62歳男性。左胸部の腫瘤を主訴に前医を受診し、細胞診では鑑別困難、針生検で孤発性線維性腫瘍(SFT)の診断となった。身体所見上左前胸部外側に2cm大の可動性良好な腫瘤を触知した。造影MRIでは早期層から辺縁が強く増強され、遅延層で内部も造影される腫瘤として描出された。画像所見からは線維化や間質の多い腫瘤と予想され、臨床的にSFTの診断は妥当であった。
【経過】SFTは摘出生検が望ましいとされており、全身麻酔下に腫瘍摘出術を施行した。病理所見ではCD34,desmin等マーカーは陽性、STAT6は陰性であり筋線維芽細胞腫の診断となった。
【考察】
SFTはWHO分類で中間悪性度の間葉系腫瘍とされる。一方で、筋線維芽細胞腫は良性腫瘍であり、病理学的な悪性度が異なる。両者を正確に区別し診断をするのは複数の免疫染色を組み合わせ、総合的に判断する必要がある。今回、文献的な考察を踏まえ、自験例での画像所見・病理所見と照らし合わせ検討を行う。
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2224. 野口浩司, 久保進祐, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 腎移植患者に対するアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬の使用経験, 第57回日本臨床腎移植学会, 2024.02.
2225. 木幡亮, 田村公二, 後藤文佳, 王佳雄, 藤本崇聡, 永吉絹子, 水内祐介, 中村雅史 , , , , 直腸癌定例手術後に著しい低Na血症によるけいれん発作をきたした一例, 第60回腹部救急医学会総会, 2024.03, 【背景】低Na血症は、重症化すると致命的となりうる。今回、特に既往のない中年女性において、直腸癌の術後にけいれん発作で発症した低Na血症の一例を経験したため報告する。【症例】54歳女性。術前のNaは139 mmol/Lと基準範囲内であった。直腸癌cT2N1M0 cStage?aに対して、ロボット支援下高位前方切除術を行なった。術後1日目のNaは135mmol/Lとやや低下していたが、Na喪失を疑う所見は乏しかった。術後2日目に軽度の嘔気、気分不良を認めたが、手術侵襲の影響として矛盾しなかった。術後3日目にNaが117mmol/Lと急激に低下し、全身性強直性けいれん発作を認めた。全身精査ではけいれんの原因となり得る病変は認めず、低Naによるけいれん発作と診断した。ADHは10.1pg/mLと不適切な分泌を認め、血漿浸透圧、Na値と合わせてSIADHと診断した。ICUに入室し、3%生理食塩水を用いたNaの補正を行った。Na値は緩徐に改善し、経過良好につき術後13日目に退院となった。【結論】・オ棘W總甦釮詫諭垢幣評・・亳修垢襪・・Na血症による症状の可能性を念頭におく必要がある。.
2226. 堀岡宏平, 大内田研宙, 進藤幸治, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における高リスク胃GISTに対する治療成績の検討, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04.
2227. 堀岡宏平, 大内田研宙, 進藤幸治, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科におけるHigh risk 胃GISTに対する治療成績, 第96回日本胃癌学会総会, 2024.02.
2228. 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援下低位前方切除術における手術難易度予測因子の検討~骨盤内解剖に注目して~, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04.
2229. 田村公二, 藤本崇聡, 清水透, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット支援直腸切除手術における皮下気腫発生リスクと臨床的問題点, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04.
2230. 堤親範, 大内田研宙, 孫起和, 林田さゆり, 片山直樹, 久野恭子, 寅田信博, 堀岡宏平, 進藤幸治, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史 , , , , , , scRNA-seqを用いたNivolumab不応胃癌微小環境の解明, 第96回日本胃癌学会総会, 2024.02, 【背景・目的】近年、免疫療法は胃癌治療に革新をもたらしたが、Nivolumabの奏効率は約40%であり、半数以上で奏功しない症例が存在する。Nivolumab不応症例における腫瘍微小環境については未だ不明な点が多く、本研究では、Nivolumab不応症例の腫瘍微小環境内に存在するCD8陽性T細胞と骨髄由来抑制細胞(MDSC)の機能関連遺伝子の発現を明らかにすることを目的とした。
【方法】当科で胃切除術を施行した胃癌患者から正常粘膜部3サンプル、未治療腫瘍部3サンプル、化学療法後腫瘍部(PR) 2サンプル、化学療法+Nivolumab治療後(PD)腫瘍部2サンプルを採取し、single-cell RNA sequencingを行い、各群で機能関連遺伝子の発現を比較検討した。
【結果】CD8陽性T細胞は遺伝子発現の特徴から7つのクラスターに分類された。腫瘍抗原特異的細胞障害性機能が高いと報告されている、Progenitor exhausted CD8陽性T細胞のクラスターでは化学療法+Nivolumab治療後(PD)腫瘍部の細胞障害性機能関連遺伝子発現が他の群と比較して有意に高値であった。さらにProgenitor exhausted CD8陽性T細胞のクラスターの割合は未治療腫瘍部・化学療法後腫瘍部よりも多く、正常粘膜部とほぼ同じであった。次に免疫抑制細胞であるMDSCに着目して検討したところ、単球系MDSCで化学療法+Nivolumab治療後(PD)腫瘍部の免疫抑制性機能関連遺伝子発現が他の群と比較して有意に高値であった。一方、多形核系MDSCでは化学療法+Nivolumab治療後(PD)腫瘍部の免疫抑制性機能関連遺伝子発現は未治療腫瘍部・化学療法後腫瘍部と比較して有意な差は認めなかった。
【結論】単球系MDSCにおける免疫抑制機能の上昇がNivolumab不応の一因である可能性が示唆された。.
2231. 堤 親範, 大内田 研宙, 孫 起和, 林田 さゆり, 片山 直樹, 寅田 信博, 堀岡 宏平, 進藤 幸治, 水内 祐介, 仲田 興平, 中村 雅史 , , , , , , , シングルセル解析による免疫細胞プロファイリングに基づいた胃癌個別化治療のための標的分子探索, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04, 【背景】シングルセル解析は腫瘍微小環境 (TME)に存在する全ての細胞種を1細胞毎に網羅的遺伝子発現解析を行うことが可能であり、同時にそれらの細胞間相互作用を評価できる画期的な手法である。近年、この手法により複雑なTMEの解明が急速に進んでおり、シングルセル解析を用いた新規治療標的分子の同定が期待されている。
【方法】当科で胃切除術を施行した12例の胃癌患者から採取した胃癌組織のシングルセル解析を行い、各種免疫細胞に注目し個々の症例のTMEを評価した。また、術後再発症例のTMEに着目し、細胞間相互作用の解析から新規治療標的分子候補を探索した。
【結果】細胞障害性CD8陽性T細胞・免疫抑制細胞の割合に基づきTMEを評価したところ、TME内の各種免疫細胞の存在率は症例毎に不均一であった。術後再発症例は2例で、術後再発した1例 (G42T)は骨髄由来抑制細胞(MDSC)が多く、もう1例 (G41T)は樹状細胞が少ない症例であった。一方、他施設における27症例の胃癌シングルセル解析データを用いた検討では細胞障害性CD8陽性T細胞が少ない症例で免疫抑制細胞が多い傾向を認めた。免疫抑制細胞間で免疫抑制機能関連遺伝子の発現を評価したところ、単球系MDSCで最もその発現が高かったことから、単球系MDSCと他の免疫細胞との細胞間相互作用に着目して治療標的分子を探索した。その結果、単球系MDSCにおけるIER3と制御性マクロファージのTNFの細胞間相互作用が予測され、IER3陽性単球系MDSCがM2-likeマクロファージの誘導に関わる可能性が示唆された。さらに胃癌におけるIER3は独立した予後不良因子であり、IER3発現が高い症例は低い症例と比較して有意に予後不良であった (P = 0
.0003, P = 0.0290)。単球系MDSC・IER3陽性単球系MDSCは正常部よりも胃癌部で有意に多かった (P = 0.0177, P = 0.0006)。
【結論】シングルセル解析による免疫細胞プロファイリングは胃癌新規治療標的分子候補の探索に有用である可能性が示された。
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2232. 仲田興平, 井手野 昇, 阿部俊也, 渡邉雄介, 池永直樹, 中村雅史, 先天性胆道拡張症に対するロボット支援下手術, 第12回腹腔鏡下胆道手術研究会, 2024.02, <背景>
本邦ではロボット支援下総胆管拡張症手術は2022年4月に保険収載されたばかりであり、本邦の施設の多くは導入前、もしくは導入初期であると思われる。当科では1996年に成人初の先天性胆道拡張症手術を開始、2020年までに45例行っている。また、2020年からは当院倫理委員会承認下にロボット支援下総胆管拡張症手術を開始、現在までに10例の症例を経験している。今回ロボット支援下手術の成績を検討、また、その手技を共覧する。
<方法>
2020年12月から2023年11月の間に行なった10例のロボット支援下総胆管拡張症手術の成績を検討した。
<結果>
10例の年齢の中央値は28歳であった。10例中3例はHybrid手術(腹腔鏡下に切除)、7例は完全ロボット支援下に行われた。手術時間、出血量、入院期間中央値はそれぞれ422分(252 to 600 分), 48g (1 to 107 g) and 8 日(7 to 19 日)であった。10名中1名に胆汁漏を認め、別の1名は術後10ヶ月目に胆管空腸吻合部の狭窄を認めたためバルーン拡張術を行なった。
<結論>
ロボット支援下総胆管拡張症手術は安全に導入ができていると考えられるが、今後合併症をいかにして減らすかを工夫しながら進めていきたい。
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2233. 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 池永直樹, 藤田展宏, 岡本大佑, 石神康生, 中村雅史 , 安全な膵癌手術のための画像診断 ~術前から術後まで~, 第83回日本医学放射線学会総会, 2024.04, 近年、膵癌は切除可能膵癌、切除可能境界膵癌、切除不能膵癌に区別され、それぞれ治療法が異なり正確な進展度範囲は重要である。当科で放射線科、内科と共に週1回のカンファレンスを行い各症例に対して以下の項目を中心に詳細な検討を行って頂いている。
術前進展度診断;門脈、上腸間膜動脈、肝動脈、脾動脈への浸潤の程度、有無を、また術前補助療法症例に関しては、効果判定に関してそれぞれ検討を行い、最適なタイミングでの切除を心がけている。手術手技に視点をおくと、動脈系の破格、Celiac Stenosis、Circumportal pancreasの有無などの評価を行っている。術後に関しても合併症の早期発見は非常に重要であり、膵液瘻、それに伴う動脈瘤の有無の評価を行って頂いている。
2010年から2023年に行った当科の膵頭十二指腸切除術の死亡率は0.12%(1/831)と良好な結果をもたらしているが、これは術前診断から術後の合併症診断、治療までが外科、放射線科、内科により適切に行なわれる総合力の高さによるものと考えている。
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2234. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 渡邉雄介, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 野口浩司, 加来啓三, 岡部安博, 進藤幸治, 大内田研宙, 中村雅史, ロボット手術の特性からみた低侵襲膵切除の出血コントロール
-inflow-outflow controlによるトラブルシューティング-
, 第124回日本外科学会 , 2024.04.
2235. 大内田研宙, 進藤幸治, 堀岡宏平, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 鏡視下噴門側胃切除後の逆蠕動性ダブルトラクト再建の工夫と術後成績, 第96回日本胃癌学会総会, 2024.02.
2236. 孫起和, 大内田研宙, 堤親範, 片山直樹, 久野恭子, 林田さゆり, 寅田信博, 堀岡宏平, 進藤幸治, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道癌の免疫微小環境サブタイプのシングルセル解析からみた機能的不均一性の解明, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04, 【背景】
食道癌を含む固形癌では腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が良好な予後や免疫療法の効果と相関していることが多く報告されている。さらに、腫瘍微小環境(TME)におけるTILの局在と密度によっていくつかの分類法が存在し、より正確な予後因子、治療効果予測マーカーとなっている。しかし、これらのTMEによる分類の分子生物学的な意義は十分には理解されておらず、その臨床的な意義につながるメカニズムに関しては不明である。
【目的】
食道癌のTMEサブタイプにおける腫瘍免疫を中心とした機能的な不均一性を解明する
【対象と方法】
2019年5月~2023年5月までにsingle-cell RNA sequencing を行った切除食道扁平上皮癌27例に対して免疫組織化学染色を行った。腫瘍部におけるCD8陽性細胞の局在と密度を定量的に評価し、”hot”, “excluded”, “cold”の3つに分類した。それぞれ3例ずつ、計9例を対象としてsingle-cell RNA解析を行った。
【結果】
全9例の統合解析を行い、Quality Checkおよびdoublet cellの除去後、39790細胞が得られた(hot:13840 cells, excluded:11168 cells, cold:14782cells)。8つのクラスター(T cell, Myeloid cell, B cell, Plasma cell, Fibroblast, Endothelial cell, Epithelial cell, MAST cell)に分類され、”excluded”ではFibroblastの割合が多く、T cellの割合が少なかった。続いてCD8陽性T細胞を抽出し、4155細胞が得られた。全細胞に占めるCD8陽性T細胞の割合は”hot”, “cold”, “excluded”の順に多かった。TME分類ごとに遺伝子発現解析を行った。”hot”ではIFNGが最も高発現であり、細胞障害性を示す”cytotoxic score”は最も低く、疲弊化を示す”exhaustion score”は最も高かった。
【結語】
hot tumorのCD8陽性T 細胞はIFNGが高発現であることに伴い、疲弊化が進んでおり、細胞障害性が低下していることが示唆される。
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2237. 水内祐介, 田辺嘉高, 永吉絹子, 田村公二, 藤本崇聡, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 久保真, 中村雅史, 家族性大腸癌と予後の関係についての検討―単施設後ろ向き観察研究―, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04.
2238. 水内祐介, 久保真, 林早織, 松崎佐和子, 木村緑, 田浦裕三子, 猪口淳一, 高松大, 小田義直, 中村雅史, 遺伝性平滑筋腫症腎細胞癌の一例, 第30回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2024.05, 症例は55歳男性、右副腎腺腫の精査で施行したCTで右腎下極に24mm大の嚢胞性腫瘍を認めた。精査にて右腎細胞と診断され、ロボット支援下腎部分切除を施行した。病理診断ではT1aN0M0 StageIと診断した。病理学的には腫瘍細胞は好酸性の細胞質を持ち、腺管嚢胞状の増殖パターンを有していた。免疫染色でFH発現陰性であり、遺伝性平滑筋腫症腎細胞癌(hereditary leiomyomatosis and renal cell cancer; HLRCC)の可能性を疑われた。家族歴は父に喉頭癌(d.7y)、兄に腎細胞癌(d.50y, dx.46y)があり、遺伝性腎細胞癌の可能性が示唆された。本人の希望にて遺伝学的検査を施行したところ生殖細胞系列に病的バリアントを認め(FH ex5: c.233G>A)、HLRCCと診断した。その後、血縁者のうち長男と姪(兄の長女)が発症前遺伝学的検査を行ったところ、いずれにも同バリアントは認めなかった。発端者については術後20ヶ月で骨転移再発を認め、現在再発治療中である。HLRCCは皮膚平滑筋腫,子宮筋腫,腎細胞癌を三主徴とする遺伝性疾患である.2
0世紀前半から家族性発症の皮膚平滑筋腫に関する症例報告はあったが,1973年にReedらが常染色体優性遺伝性に皮膚平滑筋腫や子宮平滑筋腫(または子宮平滑筋肉腫)を発症する2家系を報告したことにちなんで ‘Reed症候群’と呼ばれた.2001年にはReed症候群家系における腎細胞癌発症が報告され,HLRCCの概念が形成されるようになり,2002年には責任遺伝子がクエン酸回路酵素のフマル酸ヒドラターゼ(fumarate hydratase; FH)であることが判明した.HLRCC患者における腎細胞癌は高悪性度で転移しやすく,AYA世代や未成年にも発症するため,集学的治療や遺伝カウンセリングをはじめとした家族ケアが必要となる..
2239. 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科において根治術前に化学療法を行った進行胃癌症例の成績, 第124回 日本外科学会, 2024.04.
2240. 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下胃切除における患者個別に対応したポート配置の工夫, 第96回日本胃癌学会総会, 2024.02.
2241. 新垣滉大, 野口浩司, 久保進祐, 佐藤優, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 抗体製剤を使用中の末期腎不全患者に対する腎移植の検討, 第57回日本臨床腎移植学会, 2024.02, 【背景】
膠原病や炎症性腸疾患等に対して炎症性サイトカインを標的とした抗体製剤が広く使用されるようになった一方で、抗体製剤を使用中の患者の周術期において創傷治癒遅延や免疫抑制効果による感染症といった有害事象の報告が散見される。そこで今回我々は抗体製剤を使用中の末期腎不全患者に対し当院で経験した腎移植症例を集積・検討した。
【方法】
2014~2023年に当院で施行した腎移植7例を検討した。内訳は生体腎移植6例、献腎1例であった。男女比は男性4例、女性3例であり中央値は45歳(34~61歳)であった。併存・原疾患の内訳はCrohn病2例、関節リウマチ2例、アミロイドーシス1例、Castleman病1例、ベーチェット病1例であった。使用薬剤の内訳は抗IL-6阻害薬4例、抗TNF-α阻害薬3例であった。
【結果】
術後在院日数の中央値は14日(10~24日)であり、休薬期間なく手術を施行した献腎移植を含め全例で周術期合併症はなく良好に経過した。術後1年の観察期間にサイトメガロウイルス腸炎と尿路感染症を1例ずつ認めた。術後1年以内の腎生検は全例で拒絶反応を認めなかった。グラフト生着率・生存率はともに観察期間内で100%であり、5年以上経過した症例も生着・生存を認めた。
【結語】
当院での抗体製剤を併用中の腎移植7例を経験した。.
2242. 松田洋直, 藤本崇聡, 田村公二, 堀岡宏平, 永吉絹子, 水内祐介, 進藤幸治, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 早期診断と手術加療により消化管穿孔を回避し、化学療法を導入した単形性上皮向性T細胞リンパ腫の1例, 第60回九州外科学会, 2024.03.
2243. 持田 郁己, 大内田 研宙, 孫紀和, 片山 直樹, 堤 親範, 久野 恭子, 寅田 信博, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田 興平, 中村 雅史, 膵癌をhot tumorに誘導する遺伝子群の検討, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04, 【はじめに】
膵癌は予後不良な疾患であり、その一因としてT細胞浸潤が乏しい抑制性免疫微小環境、いわゆるcold tumorであることが知られている。他癌腫ではcold tumorをT細胞浸潤のあるhot tumorへと誘導することで免疫チェックポイント阻害剤が奏功したという報告もあり、免疫細胞浸潤機序の解明が待たれている。膵癌組織において、癌細胞のどのような因子が免疫細胞浸潤を促進するのかについては、いまだ明らかになっておらず、本研究ではその解明を目的とした。
【方法】
膵癌自然発癌マウス由来の膵癌細胞株を複数樹立し、それぞれ免疫のあるマウスの膵臓に同所移植した。3週後の膵癌組織を免疫染色し、CD8 T細胞浸潤の程度からhot/cold TIME(腫瘍免疫微小環境)に分類した。各TIMEを誘導する膵癌細胞株を3種類ずつ選出し、RNAシークエンスを行い、hot TIMEを誘導する膵癌細胞の発現変動遺伝子を同定した。さらにヒト膵癌のpublic data (Peng et al, 2019)をシングルセルRNA解析し、発現変動遺伝子のうちよりCD8 T細胞浸潤に関与する可能性のある遺伝子を同定した。
【結果】
マウス移植実験により、細胞数や移植後の観察期間に関わらず、常にhot TIME(腫瘍内にCD8 T細胞浸潤が多い)もしくはcold TIME(T細胞浸潤が乏しいもしくは辺縁にのみ集族する)を呈する細胞株をそれぞれ3種類ずつを同定した。これらの癌細胞株のRNAシークエンスにより、hot TIMEとなる癌細胞株群で22の発現変動遺伝子を抽出した。シングルセルRNA解析を行い、CD8 T細胞の細胞数などから抑制性免疫微小環境を呈する患者群では、これらの遺伝子群の発現が低いことを確認した。また発現変動遺伝子のうちCSF1の発現が高い患者ではCD8T細胞発現細胞数が有意に低いことを明らかにした。
【まとめ】
異なる遺伝子発現の膵癌細胞株の移植では異なる免疫微小環境を呈することを明らかにした。さらにhot TIMEの誘導に関与する可能性のある遺伝子を同定した。
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2244. 佐藤瑶, 森崎隆史, 林早織, 大坪慶志輝, 落合百合菜, 溝口公久, 高尾由佳, 山田舞, 茂地智子, 伊地知秀樹, 中村雅史, 久保真, オンコタイプDX検査の定量的単一遺伝子スコアに着目した後方視的研究, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04, はじめに:HR陽性HER2陰性早期浸潤性乳癌における化学療法の適応を遺伝子レベルで評価するオンコタイプDX乳がん再発スコア$(D"nプログラム(OTDX)は、令和5年9月より保険での使用が開始された。同検査は、21遺伝子の発現量を定量化し、再発スコア(Recurrence Score:RS)、9年遠隔再発率、化学療法の上乗せ効果、ER、PR、HER2の遺伝子スコアを算出する。RSに関する研究・文献は多数みられ、各種ガイドラインで推奨される検査ではあるが、ER、PR、HER2の定量的単一遺伝子スコアに関する報告は少ない。今回、OTDXのER、PR、HER2の遺伝子スコアに着目し、免疫染色法(IHC)によるER、PR、HER2の発現との関連を解析した。
方法:2020年4月から2023年6月までに当院でOTDXを行った70例の検討を行った。ER、PRはIHCで発現率1%未満を陰性、HER2 はIHCで2+(FISH陰性)、1+、0を陰性と定義し、遺伝子スコアとの結果判定の一致率を解析した。
結果:ER、PR、HER2のOTDXとIHCでの一致率は、それぞれ92.5%、94.3%、66.0%であった。また、OTDXのER、PRの遺伝子スコアはIHCでのER、PRの発現率と強い相関を示し、HER2での相関は弱かった(Pearsonの相関係数:ER 0.76、PR 0.74、HER2 0.46)。またER、PR、HER2の遺伝子スコアは、RSとは負の相関を示した(Pearsonの相関係数:-0.63、-0.51、-0.36)。また、ER、HER2の遺伝子スコアはKi67と軽度の負の相関を認めた(Pearsonの相関係数:-0.35、-0.43)。
まとめ:OTDXのER、PRの遺伝子スコアとIHCによる発現との一致率は高く、IHCでの免疫染色は、mRNA発現により代用できる可能性が示唆された。一方でHER2での一致率は低く、今後治療効果判定や予後を含めた臨床研究により蛋白およびmRNAの発現レベルにおける評価の精度を解析する必要がある。
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2245. 佐藤優, 野口浩司, 久保進祐, 加来啓三, 岡部安博, 中村雅史, 当科における生体腎移植周術期でのDaprodustatの使用経験, 第57回 日本臨床腎移植学会, 2024.02, 【背景】腎移植後の腎性貧血に対しても低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素阻害剤が使用され始めているが、周術期の使用に関する報告はほとんどない。当科での生体腎移植周術期におけるDaprodustatの使用に関して報告する。
【方法】2019年6月から2023年3月までに当科で生体腎移植を施行した18歳以上の初回腎移植患者を対象とした。術後1週間以内にDaprodustatを内服開始した患者をDaprodustat群、エリスロポエチン製剤(ESA)での治療を行った患者をESA群とした。傾向スコアマッチを行い、術後3ヶ月間のアウトカムを比較した。
【結果】Daprodustat群59人とESA群74人に対して傾向スコアマッチを行い、各群42人ずつを解析対象とした。術後3ヶ月以内での血栓塞栓症の発症に2群間で有意差はなかった。ヘモグロビン値は術後3ヶ月間のどの時点でも有意差はなかったが、術後10週以降でのMCVはDaprodustat群で有意に高く、鉄利用の亢進を反映している可能性が示唆された。推算糸球体濾過量は術後3ヶ月間のどの時点でも有意差はなく、また移植後3ヶ月の腎生検での拒絶の割合にも有意差はなかった。
【結論】Daprodustatは腎移植周術期でも安全に使用できると考えられた。長期的な予後への影響に関しては今後も追跡が必要である。.
2246. 溝口公久, 森崎隆史, 林早織, 大坪慶志輝, 落合百合菜, 佐藤瑶, 高尾由佳, 山田舞, 中村雅史, 久保真, , トリプルネガティブ乳癌に対するプロリン異性化酵素Pin1をターゲットとした治療戦略, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04, 【はじめに】トリプルネガティブ乳癌(TNBC)はこれまで治療困難とされてきたが、近年の癌免疫療法の発展によりPD-L1高発現TNBCに対する免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果が期待されている。一方で臨床試験によるとTNBCに対するICIの客観的奏効率は約20%にすぎないとされている。プロリン異性化酵素の1つであるPin1はリン酸化されたSer/Thrに続くProを特異的に認識し、異性化を引き起こすことでターゲット蛋白の機能を制御しており、癌シグナルを含む様々なシグナル伝達経路において非常に重要な働きを担っている。Pin1発現はTNBCで高いとされておりPin1をターゲットとした治療戦略が期待される。Pin1阻害薬は抗腫瘍効果がある一方で、内因性にPD-L1発現を増強するとされている。膵癌細胞においてPin1阻害剤、低用量GEM、PD-1阻害剤の投与で相乗的な抗腫瘍効果があることがマウスの実験で示されており、ICIとPin1阻害剤を組み合わせることでICIの効果が増強される可能性があkオ樊@
【目的と方法】マウスの転移再発TNBCモデルである4T1細胞株を用いて、in vitro、in vivoでPin1阻害剤API-1を投与することでICIの効果を増強させる可能性があるかを検討した。
【結果】in vitroでは、4T1細胞に対しAPI-1濃度依存性に抗腫瘍効果をCellTiter-Glo$(D"nで確認した。次に、API-1濃度依存性に4T1細胞におけるPin1発現の減少、PD-L1発現の増強を蛋白レベルで確認した。さらに、近交系マウスであるBalb/cと免疫不全マウスであるBalb/c -nullを用いたin vivoでは、Balb/c マウスの実験系で4T1細胞移植片の体積、重量ともにコントロール群とAPI-1投与群とで有意差を認め、免疫系の関与が考えられた。
【まとめ】TNBCに対してPin1をターゲットにした薬剤を併用することでICIの効果がより増強する可能性が示唆された。今後は、ICIの効果増強を目指し、PD-L1阻害薬にPin1阻害薬を組み合わせた治療法の開発を行っていく。.
2247. 溝口公久, 森崎隆史, 林早織, 大坪慶志輝, 落合百合菜, 佐藤瑶, 高尾由佳, 山田舞, 中村雅史, 久保真, , , , , FoundationOne Liquid CDxを使用した乳癌5症例の検討, 第59回九州内分泌外科学会, 2024.03, 【はじめに】本邦では2021年8月にFoundationOne Liquid CDx(F1L)が保険適用され、乳癌でも検査数が増加してきたが、有用性は十分に検討されていない。【対象と方法】2019年10月から2023年7月までに当院の乳癌患者に対して施行された遺伝子パネル検査34例のうちF1L5例について結果を検討した。【結果】年齢中央値は65歳で、組織型は全例浸潤性乳管癌、化学療法のレジメン数中央値は7であった。MS statusは4例が検査不能、1例がstableで、TMBは全例lowであった。推奨治療が提示された症例はなく、遺伝カウンセリングが推奨されたのは1例であった。【まとめ】F1Lは組織検体がない、または検体採取から長期間経過した場合に適応となる。利点は血液中に遊離している癌の変異遺伝子がドライバー変異である可能性が高いことと、早期に結果が出ることである。しかし検査不能な場合があること、推奨治療が少ない傾向にあるという欠点もあり、今後もより多くの症例での検討が必要である。.
2248. 溝口公久, 森崎隆史, 落合百合菜, 大坪慶志輝, 林早織, 山田舞, 松崎佐和, 中村雅史, 久保真, , 乳管患者におけるDDR遺伝子変異とTMBの関係, 第30回日本遺伝性腫瘍学会学術集会, 2024.05, 【はじめに】DNA損傷応答・修復(DDR)遺伝子の変異は、ゲノムの不安定性や腫瘍遺伝子変異量(TMB)と関連しており、免疫原性を高める可能性があるとされている。これまでにDDR遺伝子とTMBとの関係は、非小細胞肺癌・尿路上皮癌・消化器癌など様々な癌種で検討されてきた。DDR遺伝子変異を有する患者では、TMBが有意に上昇し予後が延長したとの報告もある。今回われわれは乳癌患者においてDDR遺伝子変異とTMBの関係について調査した。
【対象と方法】2023年11月までにがん遺伝子パネル検査を施行された乳癌患者3631例を対象とし、C-CATの検索ポータルを利用してDDR遺伝子 (DDR1、DDR2、BRCA1、BRCA2、ARID1A、ATM、 CHEK2)変異とTMB値データを解析した。
【結果】年齢の中央値は55歳(23-91歳)、女性3604例(99.3%)であった。がん遺伝子パネル検査の内訳はFoundationOne CDx 2640例、NCC OncoPanel386例、 F1Liquid CDx605例であった。 DDR遺伝子変異の陽性率は42.9%であり、DDR1が107例(2.9%)、DDR2が92例(2.5%)、BRCA1が313例(8.6%)、BRCA2が615例(16.9%)、ARID1Aが359例(9.9%)、ATMが415例(11.4%)、 CHEK2が202例(5.6%)であった。全体でTMB-Highの割合が12.4%であったのに対しDDR遺伝子変異群では19.2%、変異なしの群では7.3%であった。DDR1が18.6%、DDR2が38.0%、BRCA1が22.0%、BRCA2が23.4%、ARID1Aが38.0%、ATMが22.2%、 CHEK2が22.2%とDDR2、ARID1A変異でTMB-Highが高い傾向にあった。またBRACAalysisの結果が判明しているBRCAの生殖細胞系列変異(gBRCA)22
26名のうちgBRCA陽性は235例(10.6%)であり、gBRCA1が88例(3.9%)、gBRCA2が153例(6.9%)であった。gBRCA陽性者のTMB-Highの割合は14.0%で、gBRCA1は12.2%、gBRCA2は17.0%であった。MSIが評価可能であった2645例のうち、MSI-Highだったのは13例でDDR遺伝子変異の陽性率は76.9%であった。
【まとめ】DDR遺伝子の変異を持つ乳癌患者はTMB-Highの割合が高い傾向にあり、免疫チェックポイント阻害薬の効果が期待される。今後も更なる症例の蓄積が必要である。.
2249. 後藤文佳, 堀岡宏平, 大内田研宙, 進藤幸治, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 仲田興平, 中村雅史, 胸部食道癌に対するFOLFOX療法導入後に高アンモニア血症による意識障害をきたした一例, 第60回日本腹部救急医学会総会, 2024.03.
2250. 後藤文佳, 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 食道癌術術中に造設した腸瘻により腸重積をきたし、再手術を行った一例, 第60回九州外科学会, 2024.03.
2251. 加来啓三, 後藤文佳, 岡部安博, 中村雅史, ABTHERAドレッシングキットで臓器保護を行った後の脳死下臓器提供の1例, 第60回日本腹部救急医学会総会, 2024.03.
2252. 加来啓三, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史 , 腎移植後長期患者管理におけるSDGs, 第57回 日本臨床腎移植学会, 2024.02.
2253. 加来啓三, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 岡部安博, 中村雅史 , 抗DSA抗体陽性移植におけるNightmare casesとRecovery cases, 第57回 日本臨床腎移植学会, 2024.02.
2254. 加来啓三, 岡部安博, 久保進祐, 佐藤優, 野口浩司, 中村雅史, 膵移植後グラフト血栓症を引き起こす10のこと, 第51回日本膵・膵島移植学会, 2024.02.
2255. 王佳雄, 進藤幸治, 大内田研宙, 堀岡宏平, 藤本崇聡, 田村公二, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院の十二指腸腹腔鏡内視鏡合同手術(D-LECS)2症例における十二指腸の縫合方向の検討, 第60回九州外科学会, 2024.03.
2256. 永吉絹子, 藤本崇聡, 田村公二, 水内祐介, 堀岡宏平, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 大内田研宙, 中村雅史, 潰瘍性大腸炎に対する経肛門的直腸授動操作併用腹腔鏡下大腸全摘術の有用性, 第124回日本外科学会定期学術集会, 2024.04.
2257. Masafumi Nakamura, Mesopancreas & total mesopancreas excision (J1 branch anatomy, mesentery de-rotation), HBP Surgery Week 2024, 2024.03.

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