九州大学 研究者情報
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井手 誠之輔(いで せいのすけ) データ更新日:2023.06.16

教授 /  人文科学研究院 哲学部門 芸術学


主な研究テーマ
日本伝来の宋元仏画研究
キーワード:舶載仏画 宋元仏画
1990.04.
高麗仏画の研究
キーワード:高麗仏画 歴史資料としての画像情報
1996.04.
九州及び山口地域における文化財の研究(絵画・彫刻)
キーワード:九州 山口 文化財
2004.04~2023.03.
従事しているプロジェクト研究
唐絵の中の朝鮮絵画―半島由来絵画の越境移動と受容史にかんする包括的研究―
2019.04~2019.06, 代表者:井手誠之輔
日本には、朝鮮半島に由来する数多くの絵画が伝来している。特に古典的性格をもつ高麗時代から朝鮮時代前期に至る作例のほとんどは、かつて日本に伝来した履歴を有し、今も異国の地にあるものが多い。これらの作例は、室町時代の将軍家を中心とする唐絵鑑賞のシステムが成立して以降、呉道玄や張思恭・李龍眠・毛益などの中国画人の名とともに鑑賞され、収蔵され、絵画制作の手本として参照されてきた。母国から見れば、異国で唐絵に埋没し、近代的な国籍を奪われた朝鮮絵画は、いわば文物の離散として否定的意味を与えられてしまう。しかし、その母国での誕生から、日本への渡海、規範的な唐絵としての価値づけ、近代における欧米への移動、朝鮮絵画としての認識、母国での里帰り展などに特色づけられる一連の越境移動と受容の歴史は、これらの作例を、近代の国民国家の制度を相対化するためのローカルかつグローバルな視点に開かれた希有な一群として積極的に評価する側面を浮上させる。本研究は、半島由来の絵画について、その越境移動と受容の歴史を包括的に明らかにし、東アジア絵画史構築の重要資料として評価し、広く活用するための基本条件を整備するものである。.
国際シンポジウム「徹底討論・大徳寺伝来五百羅漢図の作品誌―地域社会からグローバル世界へ」
2017.04~2019.03, 代表者:井手誠之輔, 人文科学研究院, 九州大学(日本)
国際シンポジウム「徹底討論・大徳寺伝来五百羅漢図の作品誌―地域社会からグローバル世界へ」の開催とその報告書の出版.
作品誌の観点による大徳寺伝来五百羅漢図の総合的研究
2014.04~2018.03, 代表者:井手誠之輔, 九州大学大学院人文科学研究院
本研究は、南宋の100 幅で構成される大徳寺伝来の五百羅漢図について、作品誌の観点から分析する。作品誌とは、作品の履歴の全てを考察し、多方面から解明する手法である。本作の800年にわたる履歴から、①故郷での誕生、②日本への渡海、③唐絵としての規範性、④宝物から美術へ、⑤戦後の美術史学という5 つの画期を定め、その規範としての機能と受容の様相を画期毎に分析して比較検討する。本作を起点とする事象は、仏画制作と地域社会、外来美術の受容、権力者の仏事と仏画の機能、美術の制度と古美術、東西美術の比較考察等へと多方面に展開し、美術史学の諸課題を網羅する。作品誌の観点から、大徳寺本がローカルであると同時にグローバルな言説にも開かれた対象であることを解明し、今日的な作品研究のモデルを提示したい。.
南宋絵画史における仏画の位相―都と地域、中国と周縁―
2011.04~2014.03, 代表者:井手誠之輔, 九州大学大学院人文科学研究院
南宋時代の仏教絵画は、その多くが日本に伝来してきたことに起因し、制作当時における文化的・社会的なコンテクストが等閑視されてきたが、近年における飛躍的な研究の進展によって、中国における具体的な制作の場や信仰集団との結びつきが解明され、今日、南宋絵画史に不可欠の作品群として国際的な注目を集めている。本研究は、いわばその重要性が遅れて認知されるに至った仏画の諸作例を、正しく南宋絵画史の時空に位置づけることを目的とし、1)従来の宮廷や都を中心とする南宋絵画史の枠組みを批判的に検討し、2)南宋の領域内における中央と地域との関係性に筋道をつけ、3)東アジア世界における中国と周縁との関係性を視野におさめ、最終的に4)南宋仏画の位相を定置しうる南宋絵画史の枠組みを再構築し、概念モデルとして提示する。.
東アジアにおける高麗美術の領分―写経と仏画の観点から―
2008.10~2010.09, 代表者:井手誠之輔, 九州大学大学院人文科学研究院
高麗時代の仏画と写経は、その主要な作例が日本に数多く伝来するため、これまで日本所在の研究が幅広く行われてきたが、仏画と写経が同じ宮廷周辺の貴族が願主となって制作させているにもかかわらず、双方の関係や中国の規範に対する受容の様相について充分な研究は行われてきていなかった。
この共同研究では、高麗の仏画と写経がどのような共通と違いを有していたのかを明らかにしながら、同時に高麗美術のもつ東アジア世界における意義を考える。
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文部科学省特定領域研究「東アジア海域交流と日本伝統文化の形成―寧波を焦点とする学際的創生―
2005.04~2010.03, 代表者:小島毅, 東京大学大学院, 日本
本領域研究は、東アジア海域における人的・物的交流の歴史を多分野横断的に分析し、日本の伝統文化形成過程を再検討することを目的とする。具体的には、中国大陸において東シナ海に面する中核的港湾都市として栄えた寧波を焦点に、歴史的存在として不断に変化する大陸文化がそれぞれの時点においてどのように日本に伝来し、どう影響を与え、どう変容してきたかという問題を検討する。

如上の目的達成のため、40歳代の中堅を核にして、歴史学・思想史・文学史・美術史・芸能史・仏教学・考古学・人類学・建築学・船舶工学・数学等の諸分野、総勢137人のメンバーにより、学際的総合研究を遂行して東アジア海域圏内に位置する日本文化の歴史的起源を再構成することをめざす。.
現存する中国絵画の包括的再検討
1990.04~2021.03, 代表者:板倉聖哲, 東京大学東洋文化研究所
本班は,東アジア美術研究室所蔵中国絵画写真資料を維持・拡大させるため,世界の公私の中国絵画コレクションの調査撮影を実行する母胎をなす。現在,第二次包括的調査の成果を承けて,『中国絵画総合図録続編』の刊行及び『中国絵画総合図録第三編』の刊行を終了し、令和2年度の年度末に、初編・続編・三篇の完了と出版を記念する国際シンポジウムを開催した。.
仏教美術に関する資料収集と比較研究
2010.04, 代表者:板倉聖哲, 東京大学東洋文化研究所
日本に現存する中国絵画の内,仏教絵画を中心にして宗教画が非常に重要な位置を占めている。これらは中国絵画の主流のみからは理解し得ないものであり,むしろ,日本の中でいかに受容されてきたかという視点と合わせて双方からの検討が必要である。本班研究は,様々な文物を対象として受容・理解における共有との差異の相を明らかにするための共同作業である。.
研究業績
主要著書
1. 井手誠之輔, 徹底討論・大徳寺伝来五百羅漢図の作品誌, 2019.03, [URL], 九州大学で開催された国際シンポジウムを報告書としてまとめたもので、以下に開催主旨を引用する。
京都大徳寺に伝来してきた五百羅漢図は、1幅に5人の羅漢をあらわし、都合100 幅で構成される壮大な作例です。大徳寺が 88 幅を所有し、アメリカのボストン美術館に 10 幅、フリーア美術館に 2 幅が分蔵されています。早くから南宋仏画の優品として知られてきましたが、2009年夏、奈良国立博物館で開催された『聖地寧波展』ではじめて全容が公開されて以降、大きく研究が進展し、南宋時代における浙江省寧波地方の地域社会や仏教信仰の実態に即して語りうる事例として、再び、注目を集めています。
 大徳寺本は、13世紀には故郷を離れて鎌倉時代の日本に将来され、長らく異国の地における羅漢図制作の規範とされてきました。近代になるとアメリカの東海岸で展覧会(1894年)が開催され、その後の東海岸における分蔵を契機として、欧米では中国を代表する宗教画として認知され、さまざまな東西比較の議論を惹起してきました。
 大徳寺本は、その誕生から今日に至るまで、さまざまな異なる時空のコンテクスト間を越境移動してきたことになります。その履歴を起点に展開してきた事象は、仏画制作と地域社会、外来美術の受容、美術の制度と古美術、東西美術の比較考察という今日的な美術史学の課題を網羅するだけでなく、仏教史や歴史学、宗教学、文化人類学などのさまざまな人文学の領域に対して、雄弁な視覚資料を提供しています。
 本シンポジウムでは、モノの社会生活や越境移動に注目する作品誌の観点から大徳寺本の歴史的役割を検証し、一作品がローカルであると同時にグローバルな言説に対しても開かれた存在であることを明らかにし、文物研究に対する新しい人文学的アプローチを提示したいと考えています。関心をお持ちの方々のご参加をお願い申しあげる次第です。.
2. 井手誠之輔・朴亨國(共編), アジア仏教美術論集 東アジアVI(朝鮮半島), 中央公論美術出版, 2018.05, [URL], 本巻では、日本に仏教を伝えた隣国で育まれた豊かな仏教信仰の造形から、 東アジアの緊密な文化交流の様相を明かにする。 弥勒菩薩半跏思惟像、石塔、高麗仏画、密教法具など、日韓の研究者による最新知見と新資料を含む論考17篇+総論2篇を集録。.
3. 井手誠之輔, 谷口耕生, 城野誠治, 近藤一成, 北澤菜月, 原瑛莉子, ユキオ リピット, 大徳寺伝来五百羅漢図, 思文閣出版, 2014.06, [URL], 京都大徳寺に伝来してきた南宋の五百羅漢図100幅についての共同研究の成果をまとめた学術書。94幅の現存する画幅すべてについて国内外での調査を実施し、従来、肉眼では判読できなかった制作当初の寄進銘についてすべてを映像化し、その判読文を掲載するとともに、共同研究にかかわった研究者の専門的な論文を掲載している。南宋絵画史を多角的検証するためにの不可欠な研究資料を広く国内外の研究者に提供するとともに、美術史、仏教史、宋代史、社会史など、領域横断的な新たな視点を広く問いかける研究書となっている。.
4. 井手誠之輔、城野誠治、山梨絵美子, Light and Color―絵画表現の深層をさぐる, 中央公論美術出版, 2009.10.
5. 東アジア美術文化交流研究会(井手誠之輔), 寧波の美術と海域交流, 中国書店, 2009.09.
6. 井手誠之輔, 日本の宋元仏画, 至文堂, 日本の美術418号, 2001.03.
7. 井手誠之輔, 故宮博物院・南宋の絵画(小川裕充監修), 日本放送協会出版, 1998.05.
主要原著論文
1. 井手誠之輔, 唐絵研究の可能性―半島由来絵画を中心に―, コレクションとアーカイヴ―東アジア美術研究の可能性―, 73-104, 2021.12.
2. 井手誠之輔, 南宋仏画の視界, アジア仏教美術論集 東アジア4(南宋・大理・金), 49-80, 2020.12.
3. 井手誠之輔, 県外から見た佐賀の芸術文化の姿─特色と課題─, 佐賀県芸術文化協会, 26-35, 2019.03.
4. 井手誠之輔, 作品誌の観点から見た大徳寺五百羅漢図の諸相, 徹底討論・大德寺伝来五百羅漢図の作品誌―地域社会からグローバル世界へ―, 5-32, 2019.03, 大徳寺本は、13世紀には故郷を離れて鎌倉時代の日本に将来され、長らく異国の地における羅漢図制作の規範とされてきた。近代になるとアメリカの東海岸で展覧会(1894年)が開催され、その後の東海岸における分蔵を契機として、欧米では中国を代表する宗教画として認知され、さまざまな東西比較の議論を惹起してきた。
 12世紀の故郷における誕生から今日に至るまで、さまざまな異なる時空のコンテクスト間を越境移動してきた大徳寺本は、その履歴を起点に展開してきた事象において、仏画制作と地域社会、外来美術の受容、美術の制度と古美術、東西美術の比較考察という今日的な美術史学の課題を網羅するだけでなく、仏教史や歴史学、宗教学、文化人類学などのさまざまな人文学の領域に対して、雄弁な視覚資料を提供している。
 2009年夏、奈良国立博物館で開催された『聖地寧波展』ではじめて全容が公開されて以降、大徳寺本の研究は大きく進展し、南宋時代における浙江省寧波地方の地域社会や仏教信仰の実態に即して語りうる事例として、再び、注目を集めている。しかし、未だ不明なことも少なくなく、現在の課題を広く共有し、このシンポジウムの場で多角的に議論する意義はきわめて大きい。
 本論文では、近年の研究成果を紹介するとともに、とくに作品誌の観点から大徳寺本や五百羅漢図の主題の朝鮮半島と日本への伝播とその受容に注目し、その検証から当初の南宋の時空へ遡及するかたちで、再び大徳寺本の制作背景を考えるために不可欠なアイテムを確認するものである。.
5. 井手誠之輔, 高麗の阿弥陀八大菩薩像, アジア仏教美術論集 東アジアVI(朝鮮半島), 東アジアVI, 4, 477-507, 2018.05.
6. 井手誠之輔, 総論 高麗仏画研究の現況と課題, アジア仏教美術論集 東アジアVI(朝鮮半島), 東アジアVI, 45-69, 2018.05.
7. IDE Seinosuke, The Reception of Goryeo Buddhist Paintings in Premodern Japan, Arts of Korea: Histories, Challanges, and Perspectives, edited by Jason Steuber and Allysa B. Peyton, (Gainsville; 2018 University of Florida Press)., 244-257, 2018.03.
8. 井手誠之輔, 巨幅をつくる―鏡神社所蔵楊柳観音像の造形をめぐって―, 鏡神社所蔵重要文化財絹本着色楊柳観音像―光学調査報告書―, 186-202, 2018.03, 高麗時代を代表する佐賀鏡神社所蔵の楊柳観音像についての決定版となる論考。.
9. 井手誠之輔、李宜蓁中国語訳, 蒙元和東亞的佛教繪畫, 美術史研究集刊, 44, 1-34, 2018.03.
10. 井手誠之輔, 華厳と天台の融合─高麗の阿弥陀画像を手がかりに─, 特別展図録『高麗仏画─香りたつ装飾美』, 130-144, 2016.11, 高麗仏画の独自な領分を内側から支える根拠として、華厳と天台との思想性が相互干渉している状況を、初めて明確にしめした論文で、その歴史的な展開についても言及し、絵画史から高麗仏教の大きな流れまでも展望している。.
11. 井手誠之輔, 大徳寺伝来五百羅漢図の成立背景(承前), 大徳寺伝来五百羅漢図, 268-283, 2014.06, [URL].
12. Seinosuke Ide, Standing on the Fringes: An Interactive Perspective on Sōhon Buddhist Paintings in Japanese Collections, Between East and West: Reproduction in Art, Proceeding if the 2013 CIHA Colloquium in Naruto, Japan, 237-253, 2014.05, 宋代の仏教絵画史の課題を、日本に伝来してきた模倣作を使いながら復元的に考察する意欲的な論文。復元可能な模倣作のもつ絵画史的な機能を、従来の日本絵画史のみの視点からでなく、より広範な東アジア絵画史の土俵にたって再検討するための理論的な立場を明確化している。境界から日中双方の広がる言説空間を総合的に検討している。.
13. 井手誠之輔, 日本における五百羅漢図の展開─大徳寺本系五百羅漢図から一信の増上寺本へ, 『大本山増上寺秘蔵 五百羅漢図 幕末の鬼才 狩野一信』特別展図録(山口県立美術館), 180-189, 2013.10.
14. 井手誠之輔, 博多聖福寺の禅宗美術─禅の形象を考える─, 『日本最初の禅寺 博多聖福寺』栄西禅師八百年大遠諱記念特別展(福岡市博物館), 16-22, 2013.04.
15. IDE Seinosuke/Wil Lautenschlager, translated., Visual Representations of Devotional Deities in Song and Yuan Dynasty Buddhist Painting, Bulletin of Death and Life Studies: Images and Visions in Christian and Buddhist Culture

, 8, 62-84, 2012.03.
16. 井手誠之輔, 礼拝像における視覚表象―宋元仏画の場合, 死生学研究, 16, 62-84, 2011.10.
17. IDE Seinosuke, Buddhist Paintings from the Song and the Yuan Dynasties: Visual Representations in the Paintings of Devotional Deities, The International Journal of Korean Art and Archeaeology, 4, pp.94-pp.115, 2011.03.
18. 井手誠之輔(黄立芸訳), 東亜世界中阿彌陀畫像之諸相, 石守謙/廖肇亨主編『東亜文化意象之形塑』(允晨叢刊), 97頁~137頁, 2011.03.
19. 井手誠之輔, 大徳寺五百羅漢図の成立背景, 大徳寺伝来五百羅漢図銘文調査報告書, 240頁~250頁, 2011.03.
20. 井手誠之輔, 色のミクロコスモス―美術史研究と画像形成―, Light and Color―絵画表現の深層をさぐる―(中央公論美術出版), 7頁~16頁, 2009.09.
21. IDE Seinosuke/Yukio LIPPIT, translated., The Microcosm of Color: Art Historical Research and the Production of Reproductions, Light and Color―絵画表現の深層をさぐる―(中央公論美術出版), pp.225-pp.232, 2009.09.
22. 井手誠之輔, 寧波をめぐる場と美術, 寧波の美術と海域交流, 2009.09.
23. 井手誠之輔, 大徳寺伝来五百羅漢図試論, 聖地寧波―日本仏教美術1300 年の源流(展覧会図録), 特別展図録, 2009.07.
24. 井手誠之輔, 諸尊降臨図, 国華, 1353号, 2008.10.
25. 井手誠之輔, 頂相における像主の表象—見心来復像の場合, 仏教芸術, 282号、pp.13-pp.32, 2005.10.
26. 井手誠之輔, 影響伝播論から異文化受容論へ―鎌倉仏画における中国の受容, 『講座日本美術史 2 形態の伝承』, 13頁~40頁, 2005.05.
27. 井手誠之輔, 高麗仏画の世界—東アジア美術における領分とその諸相—, 国華, 1313号、pp.19-pp.37, 2005.03.
28. IDE Seinosuke, The World of Goryeo Buddhist Painting, Goryeo Dynasty: Korea's Age of Enlightenment(918-1392), pp.34-47 Exhibition Catalog of the Asian Art Museum of San Francisco., 2003.10.
29. 井手誠之輔, 境界美術のアイデンティティー―請来仏画研究の立場から―, 『語る現在、語られる過去―日本の美術史学100年』, , 1999.05.
30. 井手誠之輔, 中峰明本自賛像をめぐって, 美術研究, 343号, 1989.03.
31. 井手誠之輔, 萬歳寺の見心来復像, 美術史, 119号, 1986.01.
32. 井手誠之輔, 夏珪様式試論, 哲学年報, 44輯, 1985.02.
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. 井手誠之輔, シンポジウム「偶然・必然・自然―形象の生成と認識をめぐって―」開催趣旨, 2023.06, [URL].
2. 井手誠之輔, 当番機関挨拶, オンライン, 2023.06, [URL].
3. 井手誠之輔, 資料解説 (一)絵画・書跡, 福岡市寺社資料調査報告書三 浄土真宗松源寺資料 福岡市文化財叢書第八集, 2022.03, 博多松源寺に伝来する絵画・書跡について、南画、狩野派の絵画、書跡、第十代住職佐々木滋寛に関係する書画の四つの項目にわけて総合的に解説したもの。.
4. 井手誠之輔, 규대人:九州大学韓国学研究者紹介, 韓国研究センター年報VOL.19, 2019.03, [URL].
5. 井手誠之輔, 渡来仏画, 愛知県史別編_絵画, 2011.03.
6. 井手誠之輔, 寧波をめぐる場と美術, 特定領域研究国際シンポジウム報告書『寧波の美術と海域交流』, 2009.03.
7. 井手誠之輔, 山水画の宇宙を開く総合的メディア―小川裕充著『臥遊』(中央公論美術出版、2009年1月)―, 東方339号, 2009.05.
主要学会発表等
1. 井手誠之輔, 中唐における水墨山水画発生の意義と現代美術, 第76回美術史学会全国大会シンポジウム「偶然・必然・自然―形象の生成と認識をめぐって―, 2023.05, [URL].
2. 井手誠之輔, 禅の形象について考える(禪門形象再省思), 「東亞文化交流中的日本漢學與近世佛教」學術座談會, 2022.12.
3. 井手誠之輔, 時差と偏向 ―中国絵画の伝播と受容における画家の不在―, 第75回美術史学会全国大会シンポジウム, 2022.05, 一国美術史の枠組を相対化するために東アジア美術史の構想がうたわれて久しい。西洋美術史をモデルとし、東アジア美術史の中心となる中国の美術が、その周縁の朝鮮や日本などへと漸次、伝播してきたとする見解は広く受け入れられてきた。ただし、中央から周縁へという語りに対して、受け手の動的な主体性を重視し、渡し手と受け手との間に広がる多様な相補的関係性のもとで東アジア世界における造形の交流史を構築する必要性も問われている。情報伝達にたとえてみれば、最も理想的な美術の伝播の様態が、今回のシンポジウムにおいて焦点となっている移住者たちのケースに該当する。長期にわたる留学や来住では、造形の担い手となる主体が渡し手と受け手の役割を兼担し、条件が整えば、情報伝達のロスが最小限に止められるからである。
日本美術史を振り返るとき、近代を迎える以前では、飛鳥時代から奈良時代に至る美術全般の担い手が、半島からの渡来系の人々で占められ、また江戸時代に花開いた陶磁文化が、壬辰倭乱に際して日本各地への来住を余儀なくされた朝鮮陶工たちによって開かれたことなどは重要なトピックを提供しよう。一方、発表者が専門とする中世以降の東アジア絵画史では、日中間における画家の留学や来住は、一握りの事例でしかない。長期、短期を問わなければ、日本からの留学や渡航は、黄書本実、粟田家継、黙庵、鉄舟徳済、頂雲霊峰、雪舟、如奇、秋月等観を挙げるに止まる。日本への来住や滞在も、周丹士、逸然性融、楊道真、沈南蘋と一門の弟子、一連の来舶画人を挙げうるだけである。もちろん遣唐使や遣明使には、他の名の知れない画家がいた可能性を否定しないし、鑑真の場合がそうであったように、来訪、移住した来朝僧たちは少なからず専門的な工人たちを帯同していたに違いない。しかし、東アジア世界では、西洋において高名な画家が王や諸侯に呼ばれて越境した事例や北方やフランスの画家たちがイタリアを訪れ、またローマに留学した事例に比肩できそうなのは、朝鮮や琉球の場合を除いて管見によればほとんどない。そのような事象を念頭におくと、美術の担い手はいなくても、作られたモノや学識のある仲介者、専門的な付帯情報があれば、造形や美術は伝播するといってよいし、実際、そのような事例は枚挙にいとまがない。ただし、造形の担い手が介在しない美術の伝播では、とりわけ時差と偏向が発生することになる。時差と偏向という観点から東アジア美術史における日本の動向を取り上げるとき、時差と偏向を最小限にし、逆に再び、大きく増幅する結果をもたらした遣唐使の役割が浮上する。最後に東アジア絵画
史において長らく規範として機能してきた中国の宮廷周辺の文化に対するアクセシビリティーという観点から、遣唐使の派遣と廃絶に連動した日本絵画史の動向を改めて考えてみることにしたい。.
4. 井手誠之輔, 半僧半俗の画人としての張思恭, 「Makers of East Asian Buddhist Art」 国際学術大会, 2021.12.
5. 井手誠之輔, 唐絵研究の可能性―半島由来絵画を中心として―, 『中国絵画総合図録 三編』完結記念国際シンポジウム「東アジア美術研究の回顧と実践-コレクションとアーカイヴ―」, 2021.03.
6. Seinosuke Ide, Korean Paintings Amidst "Chinese-Style Paintings": Japanese Reception and International Circulation of Paintings of Peninsular Origin, Korean Art in the West: Tracing Objects from Creation to Collection, 2019.06, A number of Korean paintings of both Buddhist and secular subjects have been preserved over centuries in Japanese archipelago. These paintings of peninsular origin present an indispensable base when constructing the narrative history of Korean painting, because they contain most of the extant works from the Goryeo and the first half of the Joseon period.
In general, these paintings have been identified as Chinese in pre-modern Japan with a name of famous painters as Wu Daozi, Zhang Sigong, Li Longmian, Mao Yi, and so on, as a result of traditional Japanese connoisseurship and viewing
system for the imported paintings from the Muromachi period onwards. One may evaluate in negative their lives as migrants with ambigorus national origin, however, we cannot ignore the fact that misattribution to famous Chinese
painters have made possible for these imported objects to remain until today with high value and sometimes they even have functioned as a canon in creative reproduction of Japanese arts as in case of Ito Jakuchu.
With this in mind, my talk illuminates the diaspora of the paintings of peninsular origin with more positive concerns. Their border-crossing or transcultural journey and the reception history over the times and spaces – from their birth in
the original contexts, their moving to Japan over sea, their evaluation as Chinese paintings, the circulation to the West, the discovery of their peninsular origin, their returning and exhibition at home, and so on – should be discussed with a description opened to both local and global contexts, and as a consequence it will be proved to be new type of narrative that relativizes the narrow and institutionalized narrative of national art history..
7. Seinosuke IDE, Interactions between Hwaŏm and Ch’ŏnt’ae Buddhism as Seen through Koryŏ Amitâbha Paintings, 絵画専題演講, 2019.05.
8. Seinosuke IDE, Buddhist paintings from the Southern Song Ningbo, 絵画専題演講, 2019.05.
9. 井手誠之輔, 高麗仏画と宋元仏画の関係性―阿弥陀画像を中心に―, 特別展『大高麗』記念講演会, 2018.12.
10. 井手誠之輔, 高麗仏画から見る祈りの文化, 特別展「高麗青磁-ヒスイのきらめき」記念講演会, 2018.09.
11. 井手誠之輔, 作品誌の観点から見た大徳寺五百羅漢図の諸相, A Comprehensive Look: The Cultural Biography of the Daitokuji Five Hundred Luohans from its Local to Global Contexts, 2018.06, [URL].
12. Seinosuke Ide, 高麗仏画の領分―中国・日本の仏画との比較から見えてくる世界―, 特別展「高麗仏画 ― 香りたつ装飾美―」講演会, 2017.03.
13. Seinosuke Ide, 作品誌の観点と大徳寺伝来五百羅漢図, シンポジウム「東洋学・アジア研究の新たな振興をめざして」PART IV ―新資料が拓くアジア研究―, 2016.12, [URL], ローカルであると同時にグローバルな視点に開かれた作品研究の一例として、大徳寺伝来五百羅漢図の場合を採り上げる。この羅漢図は、南宋における誕生の後、故郷を離れて中世の鎌倉、近世の京都へと旅し、近代の欧米では中国絵画の代表作として迎えられた。さまざまな異文化間における時空の旅を検証しながら、仏画制作と地域社会、外来美術の受容、東西美術の比較考察などの今日的な美術史学の課題を探っていくことにする。.
14. Seinosuke Ide, 蒙元時期的東亞佛畫交流, 蒙元與中亞、東亞之藝術交流學術工作坊, 2016.12, 元時代における東アジア諸地域、とりわけ高麗と日本における仏画の動向について考察した。.
15. Seinosuke Ide, Interactions between Hwaŏm and Ch’ŏnt’ae Buddhism as Seen through Koryŏ Amitâbha Painting, lecture by visiting scholar, 2016.12.
16. Seinosuke Ide, 細密の巨幅─鏡神社所蔵水月観音像における造形とその理念─, EXQUISITE AND PRECIOUS Exhibition Lectures [2], 2015.08, [URL].
17. Seinosuke Ide, 高麗時代の阿弥陀画像に見られる華厳と天台との融合, 日韓中国際シンポジウム「仏教文明の拡大と転回」, 2014.10, [URL].
18. Seinosuke Ide, 韓国仏画における宋代絵画の受容―羅漢図を中心として―, 東亜大学校特別講演会, 2014.07.
19. Seinosuke Ide, 時空の旅―大徳寺伝来五百羅漢図の場合―, 第15回北大・九大フロンティア・セミナー「文化を旅する―グローバル化時代の人文学」, 2014.06.
20. 井手誠之輔, 宋元仏画にみる彼岸と此岸, 澄懐堂文庫美術館講演会, 2014.04, [URL].
21. Seinosuke Ide, Interactions between Hwaŏm and Ch’ŏnt’ae Buddhism as Seen through Koryŏ Amitâbha Paintings, Co-sponsored Lectures 2013-14, Stanford University, 2014.03, [URL].
22. Seinosuke Ide, On Five Hundred Luohan Painting of Daitokuji: Its Production Context and Art Historical Significance in the History of Southern Song Painting, Co-sponsored Lectures 2013-14, Stanford University, 2014.03, [URL].
23. Seinosuke Ide, The Five Hundred Luohan Paintings of the Temple Daitokuji , The Visual Studies Forum Lecture, Universityof Kenturcky, 2014.03, [URL], In this lecture, Ide will examine the paintings’ nearly 1000-year history, beginning with their original production context in Song dynasty China. He will trace the artworks’ journey to Japan at the beginning of the Medieval Age, and explore their reception at the Daitoku-ji Zen temple. Finally, he will relate the story of how the paintings found their way to America and survey their significance in the modern global context. Ide is Professor of Art History in the Department of Philosophy at Kyushu University in Fukuoka, Japan. He is one of the world’s leading experts on international contacts in Buddhist art, and has published many books and articles on Buddhist-related connections between China, Korea, and Japan..
24. Seinosuke Ide, Buddhist Paintings from the Southern Song Ningbo, Co-sponsored Lectures 2013-14, Stanford University, 2014.02, [URL], Numerous Buddhist paintings from Song- and Yuan-period China or Goryeo-period Korea were transmitted to Japan from the medieval period onward. Most bear inscriptions indicating that they were produced in either the Chinese coastal region of Ningbo (Zhejiang province) or the Goryeo kingdom. Many, however, lack a consensus as to whether they originated in China, Korea, or Japan. In some cases, a painting might be relegated to the periphery of mainstream Chinese art history, while in other cases it is given some other nationality altogether. It is no exaggeration to call Buddhist paintings imported to Japan during the premodern period conceptually a kind of "border art" that has fallen through the cracks, due to the limitations of national art historical narratives in East Asia. Professor Ide will be considering the multilayered meanings and functions of the identity of these works by reinterpreting them in their original cultural and social contexts..
25. 井手誠之輔, 大徳寺伝来五百羅漢図研究の現況と課題, 東文研シンポジウム「南宋時代仏教絵画の諸問題」, 2014.01, [URL].
26. Seinosuke Ide, Interactions between Hwaŏm and Ch’ŏnt’ae Buddhism as Seen through Koryŏ Amitâbha Paintings, Harvard Korean Art History Workshop 2013: "Infinite Interfusion: Buddhist Art in Korea", 2013.12, [URL].
27. Seinosuke Ide, From Text to Context: Secularization in Parinirvana Paintings of the Southern Song
, International Conference: Moving Signs and Shifting Discourses, 2013.06, In East Asia it was long the aim of parinirvana paintings (C. fuoniepan tu, J. butsunehan zu仏涅槃図) to depict as faithfully as possible the story of the Buddha’s death as related in sutras and their commentaries. With the advent of the Song period and the increasing secularization of Buddhist painting, however, parinirvana paintings began to depart from the content of sutras, and innovative examples began to emerge that reflected popular, everyday views of life and death. This presentation explores such transformations in Chinese parinirvana paintings through a consideration of examples created in the Ningbo 寧波 region (Zhejiang province) by Lu Xinzhong 陸信忠 (Nara National Museum) and Zhou Siliang 周四郎 (Nakanobōji中之坊寺, Aichi Prefecture).

Ningbo, which prospered through East Asian maritime trade during the Southern Song period, was also a center for Buddhist culture. In particular Yanqing si延慶寺, located within Ningbo’s city walls, was known as a training center for the academic study of Tiantai doctrine. It is noteworthy that Yanqing si developed a close network of local lay believers through a confraternity based upon Amitabha Pure Land belief. As a context for the activities of secular Buddhist painters and the production of previously unwitnessed parinirvana paintings, it is useful to presuppose the demand of such a prosperous demography of urban commoners.

The examples by Zhou Siliang and Lu Xinzhong depart greatly from earlier parinirvana paintings in their incorporation of Pure Land elements into scenes of the Buddha’s passing. As their secularization progressed, these Ningbo paintings, which connect the death of the Buddha to rebirth in the Pure Land, changed in meaning by inching closer to the Daoist concept of immortality. Eventually they would develop into the extremely “Chinese” parinirvana paintings characteristic of the Ming and Qing periods.
.
28. 井手 誠之輔, 韓国仏画研究と東アジア的観点, 国際シンポジウム「美術史から見た韓国、日本」, 2013.06.
29. 井手誠之輔, 博多聖福寺の禅宗美術, 『日本最初の禅寺 博多聖福寺』記念講演会, 2013.04, [URL].
30. Seinosuke Ide, Standing on the Fringes: An Interactive Perspective on Sōhon Buddhist Paintings in Japanese Collections, 2013 CIHA Colloquium in Naruto “Between East and West: Reproductions in Art”, 2013.01, At the boundary of two countries, a wide horizon can be seen revealing complex relations that have not yet been researched. This paper will discuss a group of Song Buddhist paintings called Sōhon [Song originals] that until now have been treated marginally within the concept of Sino-Japanese art history.
There are many divergent views on the national origin of Song Buddhist paintings imported to Japan since the medieval age. Therefore, the paintings have been placed at the fringe of Sino-Japanese painting history until now, and there has not been adequate discussion about them. But in terms of the art-historical significance of Sōhon paintings, if they function as a substitute for Song Buddhist painting, it does not make a big difference whether they are Chinese originals or faithful reproductions.
As a crossing point that combines a Chinese viewpoint stepping into Japan and a Japanese viewpoint stepping into China, the Sōhon Buddhist paintings hold a bi-directional position in Sino-Japanese relations. This fascinating group of paintings complements the history of Chinese painting more abundantly than previously assumed and elucidates the selective reception of Chinese Buddhist art in Japan.
By presenting representative Sōhon examples, my aim is to prepare an initial framework aimed at reconstructing the history of East Asian painting..
31. Seinosuke Ide, Reception of Goryeo Buddhist Paintings in Pre-modern Japan, Arts of Korea: Histories, Challenges and Perspectives, 2012.12.
32. 井手 誠之輔, 大徳寺伝来五百羅漢図と東銭湖, 「浙江地域の中国仏教美術と北部九州」ワークショップ, 2012.03.
33. IDE Seinosuke, The Production Context of the 500 Luohans: From the Perspectives of Local History and Social History
, Harvard 500 Luohan Workshop, 2012.02.
34. 井手誠之輔, 南宋仏画における李唐画の受容, 南宋絵画研究の現況と課題Ⅰ―李唐をめぐって, 2012.02, [URL].
35. 井手誠之輔, 日本から東アジア世界へ遡及する―請来仏画研究の現状と課題―, 公開講演会「東洋絵画研究のいまとこれから」, 2011.07.
36. 井手誠之輔, 仏画の世俗化と観衆―南宋の寧波仏画から―, 講座『「観衆論」的視座に立脚した比較美術史の試み』, 2011.02.
37. IDE Seinosuke, Tracing Back to Southern Song Buddhist Painting―from the Perspective of its Reception in Japan―, 「文藝紹興-南宋藝術與文化特展」学術研討会, 2010.11, [URL].
38. 井手誠之輔, 宋元仏画―礼拜像における視覚表象―, International Symposium on Goryeo Buddhist Paintings in the Context of East Asia, 2010.10.
39. 井手誠之輔, 東アジア地域における阿弥陀画像の諸相, 東亞文化意象形塑―第十一至十七世紀間中日韓三地的藝文互動國際討論學術會議, 2009.09.
40. 井手誠之輔, 湖水への祈り―大徳寺伝来の五百羅漢図と東錢湖―, 国際学術シンポジウム『舎利と羅漢―』, 2009.08, [URL].
41. 井手誠之輔, 高麗仏画における中国の受容―鏡神社本水月観音像を中心に―, 韓国仏教美術史学会, 2008.11.
42. 井手誠之輔, 高麗仏画から見た韓日関係と東アジア, 特別展『韓日交流―7千年の歴史―』 関連国際シンポジウム, 2008.10.
43. Ide Seinosuke, Jianxin Laifu and Iko Tokken: The Transmission of Literati Culture through the Mediation of Chan-Zen Buddhism, Re-presenting Emptiness:A Symposium on Zen and Art in Medieval Japan, 2007.04, [URL].
44. 井手誠之輔, 寧波をめぐる場と美術, 文部科学省特定領域研究国際シンポジウム「寧波の美術から海域交流を考える」, 2006.12, [URL].
その他の優れた研究業績
2019.05, 主幹教授.
学会活動
所属学会名
仏教芸術学会
国際美術史学会(Comité international d'histoire de l'art)
美術史学会
九州藝術学会
東方学会
学協会役員等への就任
2022.06~2024.05, 美術史学会, 副会長.
2019.03~2021.03, 国際美術史学会, Supplementaries.
2020.07~2023.06, 九州藝術学会, 事務局長.
2019.03~2021.03, 仏教芸術学会, 運営委員.
2015.04~2016.09, 国際美術史学会, 2016年北京大会第13セッション議長.
2011.06~2014.05, 美術史学会, 西支部事務局長.
2010.06~2012.05, 美術史学会, 常任委員.
2006.06~2008.05, 美術史学会, 常任委員.
2004.06~2006.05, 美術史学会, 常任委員.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2023.06.26~2023.06.26, 第76回美術史学会全国大会シンポジウム「偶然・必然・自然―形象の生成と認識をめぐって―, 企画、司会補佐、基調講演.
2023.06.26~2023.06.28, 第76回美術史学会全国大会, 当番機関代表.
2020.03.10~2020.03.10, 人社系協働研究・教育コモンズシンポジウム企画第八弾「九大発アジア学の実践と協働」, 企画.
2020.10.07~2020.10.07, 人社系協働研究・教育コモンズシンポジウム企画第六弾「国境の島々のダイナミズム」, 企画、司会進行.
2020.08.24~2020.08.24, 人社系協働研究・教育コモンズシンポジウム企画第五弾「グローバリゼーションの行方とローカリティーの再生 ―ポスト・コロナ社会を語る―」, 企画、司会進行.
2019.03.15~2019.03.15, 人社系協働研究・教育コモンズシンポジウム企画第二弾「仮設の文化について考える」, 企画、司会進行.
2018.06.01~2018.06.04, 徹底討論・大徳寺伝来五百羅漢図の作品誌, 運営委員会長、実行委員会長.
2018.02.17~2018.02.17, 講演会 越境文物学への誘い: 神護寺画像研究の現在, 企画.
2017.05.27~2017.05.27, 羅漢図研究会, 企画、立案.
2017.05.19~2017.05.21, 第70回美術史学会全国大会, 司会(Moderator).
2016.09.16~2016.09.20, the 34th World Congress of Art History in Beijing 2016, 座長(Chairmanship).
2014.01.06~2014.01.06, 東文研シンポジウム「南宋時代仏教絵画の諸問題」, 座長(Chairmanship).
2012.03.09~2012.03.09, 「浙江地域の中国仏教美術と北部九州」ワークショップ, 共催.
2012.02.17~2012.02.18, Harvard 500 Luohan Workshop, 共催.
2012.02.06~2012.02.06, ワークショップ「南宋絵画研究の現況と課題Ⅰ―李唐をめぐって」, 座長(Chairmanship).
2009.08.09~2009.08.10, 国際学術シンポジウム『舎利と羅漢―聖地寧波の美術』, コーディネーター.
2007.05.25~2007.05.27, 第60回美術史学会全国大会招待発表, 司会(Moderator).
2006.12.13~2006.12.14, 国際学術シンポジウム『寧波の美術から海域交流を考える』, コーディネーター.
2004.02~2004.02, 尾形光琳筆「紅白梅図屏風」の新知見—調査速報とシンポジウム—, 司会(Moderator).
2004.02~2004.02, 絵画史研究における日本と中国, 司会(Moderator).
2016.09.16~2016.09.20, 国際美術史学会北京大会, 第13セッション議長.
2016.07.16~2016.07.16, 町制60周年記念事業文化財講演会国際シンポジウム「中世の福岡平野から見る東アジア―首羅山と造形遺品を中心に―」, 招待講演.
2015.02.07~2015.02.07, 羅漢寺石仏国重要文化財指定記念シンポジウム, 報告とパネルディカッション.
2015.10.24~2015.10.25, 日中韓国際シンポジウム「仏教文明の拡大と転回」, 報告.
2014.06.10~2015.06.10, 第15回北大・九大フロンティア・セミナー「文化を旅する―グローバル化時代の人文学」, 講演.
2014.01.06~2014.01.06, 東文研シンポジウム「南宋時代仏教絵画の諸問題」, 座長、発表、パネルディスカッション.
2012.03.09~2012.03.09, 「浙江地域の中国仏教美術と北部九州」ワークショップ, 共催.
2012.02.17~2012.02.18, Harvard 500 Luohan Workshop, 共催.
2012.02.05~2012.02.05, 国際シンポジウム「韓国美術史研究のいま」, 報告.
2011.05.23~2011.05.25, Yeongwol Yonsei Forum, 報告.
2009.08.09~2009.08.10, 国際学術シンポジウム『舎利と羅漢―聖地寧波をめぐる美術』, コーディネーター及び報告.
2008.11.07~2009.11.08, 韓国仏教美術史学会, 特別講演.
2008.10.31~2008.10.31, 特別展『韓日交流―7千年の歴史―』 関連国際シンポジウム, 報告.
2008.03.20~2008.03.22, 日中歴史会会議, 報告.
2007.05~2007.05, 第60回美術史学会全国大会, 当番機関.
2007.04~2007.04, International Symposium, Re-presenting Emptiness; Zen and Art, Presentator.
2006.12~2006.12, 寧波の美術から海域交流を考える, コーディネーター及び講演.
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2020.01, 九州藝術学会誌『デ アルテ』, 国内, 編集委員長.
2019.01, 仏教芸術, 国内, 編集委員.
2010.06~2011.05, 美術史, 国内, 編集委員.
2006.06~2007.05, 美術史, 国内, 編集委員.
2004.06~2006.05, 美術史, 国内, 編集委員長.
2003.04~2004.03, 美術研究(東京文化財研究所), 国内, 編集委員.
1995.05~2014.05, 美術史論壇(韓国、美術研究所), 国際, 編集委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2021年度      
2022年度     40  44 
2020年度  
2019年度 29      29 
2018年度   12  35  48 
2017年度     40  41 
2016年度 13    15 
2015年度    
2014年度    
2013年度      
2012年度    
2011年度    
2010年度    
2009年度
2007年度    
2006年度      
2005年度      
2004年度      
その他の研究活動
海外渡航状況, 海外での教育研究歴
国立慶州博物館, Korea, 2023.06~2023.06.
アモーレ美術館, LEEUM MUSEUM, 国立中央博物館, Korea, 2023.04~2023.04.
ルーブル美術館, オルセー美術館, ベルサイユ宮殿, France, 2023.02~2023.03.
中央研究院, 国立台湾大学, Taiwan, 2022.12~2022.12.
国立中央博物館, LEEUM MUSEUM, Korea, 2022.11~2022.11.
クリーヴランド美術館, フリーア美術館, メトロポリタン美術館, 、プリンストン大学, UnitedStatesofAmerica, 2019.09~2019.09.
チューリッヒ大学, キヨッソーネ東洋美術館, Switzerland, Italy, 2019.06~2019.07.
国立台湾大学, 国立故宮博物院, Taiwan, 2019.05~2019.06.
国立中央博物館, Korea, 2018.12~2018.12.
国立故宮博物院, Taiwan, 2018.11~2018.11.
浙江大学, China, 2017.12~2017.12.
国立故宮博物院, Taiwan, 2017.10~2017.10.
ハーバード大学, ボストン美術館, メトロポリタン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2017.09~2018.05.
東亜大学校, Korea, 2016.12~2016.12.
中央研究院, 台北国立故宮博物院, Taiwan, 2016.12~2016.12.
ソウル大学, Korea, 2016.12~2016.12.
台北国立故宮博物院, Taiwan, 2016.11~2016.11.
北京大学, 中央美術学院, 故宮博物院, China, 2016.09~2016.09.
ハーバード大学, ボストン美術館, メトロポリタン美術館, フリーア美術館, UnitedStatesofAmerica, 2015.11~2015.11.
四川省安岳・大足地区石窟寺院, Japan, 2015.09~2015.09.
北京国際会議場, China, 2015.09~2009.09.
Samsung Museum of Art, Leeum, Korea, 2015.08~2015.08.
東国大学校, Korea, 2014.12~2014.12.
台北国立故宮博物院, Taiwan, 2015.06~2015.06.
国立中央博物館, 東国大学校, Leum美術館, Korea, 2014.09~2014.09.
東亜大学校, Korea, 2014.07~2014.07.
スタンフォード大学, ケンタッキー大学, シンシナティー美術館, UnitedStatesofAmerica, 2014.02~2014.03.
ハーバード大学, クリーブランド美術館, UnitedStatesofAmerica, 2013.12~2013.12.
ヴィクトリア&アルバート美術館, UnitedKingdom, 2013.11~2013.11.
ベルリン自由大学, ベルリン東洋美術館, Germany, 2013.06~2013.07.
東国大学校, Korea, 2013.06~2013.06.
フロリダ州立大学, ハーバード大学, UnitedStatesofAmerica, 2012.11~2012.12.
浙江工商大学, 浙江省博物館, 南宋石刻博物館, China, 2012.03~2012.03.
ハーバード大学, メトロポリタン美術館, バークファウンデーション, ブルックリン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2012.02~2012.02.
国立中央博物館, LEEUM美術館, Korea, 2011.10~2011.10.
台北国立故宮博物院, Taiwan, 2011.09~2011.09.
Youngwol and Yonsei Forum, Korea, 2011.05~2011.05.
国立故宮博物院, Taiwan, 2010.11~2010.11.
国立中央博物館, Korea, 2010.10~2010.10.
ギメ美術館, グランパレ, France, 2010.06~2010.06.
freer Gallery, UnitedStatesofAmerica, 2010.02~2010.02.
仏教寶物博物館, Korea, 2009.10~2009.10.
中央研究院, Taiwan, 2009.09~2009.09.
メトロポリタン美術館, ハーバード大学, ボストン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2009.02~2009.02.
韓国国立中央博物館, Korea, 2009.02~2009.02.
通度寺聖宝博物館, Korea, 2008.11~2008.11.
釜山市博物館, Korea, 2008.10~2008.10.
慈谿市定水寺, 寧波市天童寺, China, 2008.06~2008.06.
中央研究院語言研究院, Taiwan, 2007.12~2007.12.
リートベルグ美術館, ギメ美術館, ケルン東洋美術館, Switzerland, France, Germany, 2007.09~2007.09.
蘭州大学敦煌学研究所, China, 2007.06~2008.06.
プリンストン大学, プリンストン大学美術館, ジャパン・ササイエティ, メトロポリタン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2007.04~2007.04.
台北国立故宮博物院, Taiwan, 2007.03~2007.03.
国立大邱博物館, Korea, 2006.10~2006.10.
上海博物館, China, 2006.10~2006.10.
メトロポリタン美術館, プリンストン大学美術館, フリーア美術館, ボストン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2006.08~2006.08.
杭州市、霊隠寺、浄慈寺他, 寧波市、延慶寺、天寧寺、天一閣他, 天台県、国清寺他, China, 2006.01~2006.01.
国立中央博物館, Lieum 美術館, Korea, 2005.11~2005.11.
台北国立故宮博物院, Taiwan, 2005.09~2005.09.
ミシガン大学, コロンビア大学, ボストン美術館, メトロポリタン美術館, UnitedStatesofAmerica, 2004.10~2004.11.
東亞大学校, 通度寺博物館, 国立慶州博物館, Korea, 2004.05~2004.05.
韓国国立中央博物館, Korea, 2003.12~2003.12.
サンフランシスコアジア美術館, UnitedStatesofAmerica, 2003.10~2003.11.
京畿道博物館, Korea, 2002.05~2002.05.
敦煌研究院, China, 2002.08~2002.08.
外国人研究者等の受入れ状況
2018.06~2018.06, 2週間未満, Museum of Fine Arts, Boston, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Freer Gallery of Art and the Arthur M. Sackler Gallery, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, 寧波大学, China, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, 国立台湾大学, Taiwan, .
2018.06~2018.06, 2週間未満, 中央研究院/Academia Sinica, Taiwan, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Art Institute of Chicago, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Harvard University, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Rijksmuseum Amsterdam, Taiwan, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, 中央研究院/Academia Sinica, Taiwan, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Huntington Library, Art Collections, and Botanical Gardens, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Stanford University, Japan, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, Harvard University, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, 国立故宮博物院/National Palace Museum, Taiwan, 学内資金.
2018.06~2018.06, 2週間未満, University of Grasgow, Finland, 学内資金.
2013.02~2013.02, 2週間未満, Harvard University, UnitedStatesofAmerica, 日本学術振興会.
2013.02~2013.02, 2週間未満, Harvard University, UnitedStatesofAmerica, 日本学術振興会.
2012.02~2012.02, 2週間未満, 台北国立故宮博物院, Taiwan, 日本学術振興会.
2011.10~2012.06, 1ヶ月以上, UCLA Los Angeles, Germany, .
2009.08~2009.08, 2週間未満, 台北国立故宮博物院, Taiwan, 文部科学省.
2009.08~2009.08, 2週間未満, 浙江省博物館, China, 文部科学省.
2009.08~2009.08, 2週間未満, 台北国立故宮博物院, Taiwan, 文部科学省.
2009.08~2009.08, 2週間未満, ボストン美術館, UnitedStatesofAmerica.
2009.08~2009.08, 2週間未満, フリーア美術館, UnitedStatesofAmerica, 文部科学省.
2009.08~2009.08, 2週間未満, プリンストン大学名誉教授, UnitedStatesofAmerica, 文部科学省.
2009.08~2009.08, 2週間未満, ハーバード大学, UnitedStatesofAmerica, 文部科学省.
2008.10~2010.08, 1ヶ月以上, Korea, 日本学術振興会.
2008.01~2008.01, 2週間未満, University of Zurich, Germany, 文部科学省.
2007.10~2008.09, 1ヶ月以上, 自然染色博物館, Korea, 外国政府・外国研究機関・国際機関.
2006.12~2007.11, 1ヶ月以上, 韓國国立中央博物館展示室長, Korea, .
2005.01~2005.01, 2週間未満, コネチカット大学, China, .
受賞
平成28年度科研費審査委員表彰, 日本学術振興会, 2016.10.
第13回国華賞, 国華社, 2001.10.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2019年度~2023年度, 基盤研究(A), 代表, 唐絵の中の朝鮮絵画―半島由来絵画の越境移動と受容史にかんする包括的研究―.
2014年度~2018年度, 基盤研究(A), 代表, 作品誌の観点による大徳寺伝来五百羅漢図の総合的研究.
2011年度~2013年度, 基盤研究(B), 代表, 南宋絵画史における仏画の位相—都と地域、中国と周縁—.
2007年度~2011年度, 基盤研究(S), 連携, 美術に即した文化的・国家的自己同一性の追求・形成の研究―全アジアから全世界へ.
2005年度~2009年度, 特定領域研究, 代表, 寧波をめぐる絵画と人的ネットワーク.
2005年度~2009年度, 特定領域研究, 代表, 「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成」調整班C01:文化交流研究部門.
2005年度~2009年度, 特定領域研究, 連携, 「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成—寧波を焦点とする学際的創生」総括班.
2004年度~2004年度, 基盤研究(C), 分担, 寧波の歴史文化についての学際的研究—東アジア海域交流と日本伝統文化形成との関係.
2004年度~2007年度, 基盤研究(A), 分担, 美術に即した文化的・国家的自己同一性の追求・形成の研究―東南アジアから全アジアへ.
2004年度~2007年度, 基盤研究(B), 分担, 交流と伝統の視点から見た仏教美術の研究—インドから日本まで—.
2002年度~2005年度, 基盤研究(A), 分担, モノ・宝物・美術品・文化財の移動に関する研究 —価値観の変容と社会—.
2000年度~2002年度, 一般研究(C), 代表, 宋元時代の江南仏教世界と舶載仏画.
日本学術振興会への採択状況(科学研究費補助金以外)
2008年度~2010年度, 外国人特別研究員, 代表, 東アジアにおける高麗美術の領分―写経と仏画の観点から―.
共同研究、受託研究(競争的資金を除く)の受入状況
2008.04~2010.03, 分担, 東亞文化意象之形塑―第十一至十七世紀間中日韓三地的藝文互動.
学内資金・基金等への採択状況
2019年度~2020年度, Progress 100: 人社系学際融合リサーチハブ形成型, 分担, 「プラットホーム」としての島―持続可能な社会を目指すための学際的検討.
2019年度~2020年度, Progress 100: 人社系学際融合リサーチハブ形成型, 分担, Beyond the Southern Barbarians: Repositioning Japan in the First Global Age.
2017年度~2018年度, Progress 100: 人社系学際融合リサーチハブ形成型, 代表, 徹底討論・大徳寺伝来五百羅漢図の作品誌―地域社会からグローバル世界へ
Intensive discussions on the Social Lives of the Daitokuji Five Hundred Lohans from Its Local to Global Context.
2006年度~2007年度, 学内P&P, 分担, 大学とアート~「公共性」の視点から.

九大関連コンテンツ

pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。