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大嶋 孝志(おおしま たかし) データ更新日:2023.11.28

教授 /  薬学研究院 創薬科学部門 医薬化学講座


大学院(学府)担当

学部担当

その他の教育研究施設名

大学院薬学研究院附属産学官連携創薬育薬センター(グリーンファルマ研究所)


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ホームページ
https://kyushu-u.elsevierpure.com/ja/persons/takashi-ohshima
 研究者プロファイリングツール 九州大学Pure
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/university/professor/oshima.html
九州大学HP「先生の森」大嶋孝志 .
https://green.phar.kyushu-u.ac.jp
環境調和創薬科学分野 .
電話番号
092-642-6650
就職実績-他大学
就職実績有, 平成11年7月〜平成17年3月 東京大学大学院薬学系研究科 助手
平成17年4月〜平成19年3月 大阪大学大学院基礎工学研究科 助教授
平成19年4月〜平成22年3月 大阪大学大学院基礎工学研究科 准教授
平成22年4月〜 九州大学大学院薬学研究院 教授
令和3年11月〜 九州大学大学院薬学研究院・主幹教授
就職実績-民間機関等
就職実績有, 平成 8年4月〜平成 9年5月 大塚製薬株式会社
平成 9年5月~平成11年3月 米国スクリプス研究所 博士研究員
平成 11年4月~平成11年6月 科学技術振興事業団(CREST) 博士研究員
取得学位
博士(薬学)
学位取得区分(国外)
なし
専門分野
デジタル有機合成、有機合成化学、触媒化学、グリーン・サステイナブル ケミストリー、創薬化学
ORCID(Open Researcher and Contributor ID)
0000-0001-9817-6984
外国での教育研究期間(通算)
02ヶ年00ヶ月
活動概要
私たちの研究分野では、人類にとって必要な医薬品などの機能性分子を、地球環境に負荷をかけることなく実用レベルで供給する「環境調和型触媒反応」を開発し、実際に様々な生物活性化合物などの合成を行い、化学・薬学の分野に貢献することを目的に研究を行っています。これらの目的を達成するためには、様々な分野の知識と経験が必要ですが、特に「有機化合物の合成力」と「金属錯体の合成力」を両輪に研究・教育を行っています。また、これらの研究を加速するため、「デジタル有機合成(実験科学と情報科学の異分野融合)」を活用した研究を展開しています。
 以下に代表的な研究項目を示します。
1. 触媒による化学選択性の制御
 医薬品などの複雑系分子は、酸素、窒素、硫黄などの元素からなる様々な官能基(FG)によって高度に修飾された構造を有しているため、その合成や機能化には官能基の反応性(化学選択性)の制御が極めて重要である。これまで、官能基本来の反応性の差を利用することで、化学選択的な反応が達成されてきた(下図 P1 > P2 に逆転)は極めて困難であった。我々は、本質的な選択性を触媒的に逆転させる革新反応の開発に取り組み、アミノ基存在化による水酸基選択的な触媒的アシル化反応や、カルボン酸(およびその等価体)の選択的エノール化(反応基質の酸性度1016倍の差の逆転!)などの開発に成功している。現在は、このような画期的な反応の開発を「偶然から必然」にするため、情報科学を用いたシステム構築を行なっています。
2. 天然物の環境調和型合成プロセスの開発
 上記で開発した環境調和型触媒反応を駆使することで、必要とされる重要生物活性化合物を、環境に優しい方法で、しかも実用的に合成することが可能となります。これまでにも種々の天然物の効率的合成法を開発することに成功してきました。例えば、脳神経科学の研究で必要なカイニン酸の不斉全合成プロセスの世界最短工程での全合成に成功しました。現在は、フロー合成などの先端技術を駆使して、このような高付加価値化合物を、限られたスペースの中でも実用的に供給するための方法の開発に取り組んでいます。
3. グリーンファルマ創薬研究
 アカデミック発の創薬シーズ開発を目的として、抗がん剤や鎮痛薬等の創薬研究を共同研究として行っています。今後、グリーンケミストリーと創薬化学の融合を目指したグリーンファルマ研究、さらに機械学習などの手法を取り入れた「デジタル創薬」をさらに推し進めていきたいと思っています。
上記のようなテーマについて、学部生、学府生と教員合わせて27名(内留学生2名)で研究を進めています。研究とは「無」から「有」を生み出すものであり、これまでの常識のとらわれない自由な発想で研究に取り組んでもらいたいと思っています。

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pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。