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山口 創一(やまぐち そういち) データ更新日:2023.10.06

助教 /  総合理工学研究院 環境理工学部門 地球環境理工学


総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. 山口創一, 有明海湾奥部佐賀県西南部海域の流況解析, 佐賀県農林水産部水産課, 2023.03, 九州北西部に位置する有明海では秋冬季に大規模な海苔養殖が行われているが、赤潮による栄養塩不足により海苔の品質が低下する被害が報告されている。特に、西南部海域では大規模な赤潮がほぼ毎年発生しており、植物プランクトンが高頻度に高濃度化している(図1のハッチをつけた海域、松原ら、2011;堤ら、2012)。2021年度においては,海苔養殖期の初期(秋季)から赤潮が発生し,海苔の大不作をもたらした.そのため,赤潮の実態を解明し被害軽減のために有効な対策を講じることが早急に求められている.赤潮の形成メカニズムには物理的,生物的,化学的要因が関わっており,これまで有明海を対象とした赤潮に関する多くの研究がなされてきた.その結果,冬季の最低水温期に発生する赤潮については海面冷却から加熱に切り替わることによる水柱の安定化および小潮時の水中光環境の改善という2つの好適な海況条件が揃うことによって発生することが分かってきた (Minamiura et al., under review). しかしながら,2021年度秋季に発生した大規模な赤潮化の要因については未解明な部分が多い.本研究では有明海奥部中央および西部において長期係留連続観測を2021年度海苔養殖期に実施した.赤潮発生時の海況変動を把握すると共に,2020年度と比較することにより,海苔の大不作を招いた2021年度秋季の赤潮の発生要因について検討した.
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2. 山口創一, 佐賀県有明海ノリ養殖漁場環境シミュレーション委託成果報告書
, 佐賀県農林水産部水産課, 2023.03, 有明海奥部の佐賀県海域においては秋季から冬季にかけて大規模な海苔養殖が実施され,その生産量は日本一を誇る。一方で毎年のように発生する植物プランクトンの増殖によってノリの成長に必要な栄養塩が枯渇し、海苔の品質が低下する被害が発生している。松原ら(2010)1)は佐賀県海域において植物プランクトンの種組成に関係なく細胞数が慢性的に高いことを報告しており,この傾向は30年以上前から大きく変わっていないと報告している。本検討では,海苔の色落ち被害の軽減を目的とした作澪(対策①)による海水交換の改善効果,施肥(対策②)の効果的な実施方法および二枚貝(カキ礁)の増養殖(対策③) による海苔養殖時期の海況改善効果について数値シミュレーションによって評価した..
3. 山口創一, 赤潮形成の機構解明と予報に向けた取り組みに関する報告書, 佐賀県農林水産部水産課, 2021.03, 有明海奥部では秋冬季に大規模な海苔養殖が行われ,その生産量は日本一を誇る.しかし近年,赤潮の発生に伴う栄養塩の枯渇による海苔の色落ちが引き起こされるなど、その生産の不安定化が問題となっている。特に奥部の中でも西南部地区では,その被害が顕著であり、形成機構の解明は喫緊の課題となっている.こうした赤潮の特徴について,松原ら(2011)は海苔養殖期に佐賀県有明水産振興センターが行っている定期モニタリングデータ(観測地点は図1左図に示す)を解析し、養殖期においては優占種を問わず主に奥西部海域で赤潮が形成される(図1の灰色のハッチ領域)と報告しており,南浦・山口(2019)は数値シミュレーションを用いた検討により,奥西部海域の高濃度化は海水交換の弱さにあると指摘している.本研究では,西南部地区において長期係留による連続観測を実施し,赤潮発生時の海況を詳細に把握すること及び形成機構を解明することを目的として検討を行った..
4. 山口創一, 海苔養殖期に発生する赤潮の形成機構解明と予報に向けた取り組み, 佐賀県農林水産部水産課, 2022.03, 九州北西部に位置する有明海では秋冬季に大規模な海苔養殖が行われているが、赤潮による栄養塩不足により海苔の品質が低下する被害が報告されている。特に、奥西部海域では大規模な赤潮が発生しており、植物プランクトンが高頻度に高濃度化している(図1のハッチをつけた海域、松原ら、2011;堤ら、2012)。1月後半から2月の年間最低水温に到達した後の小潮時に赤潮化する傾向が報告されており(松原ら、2016)、海苔の色落ち被害を発生させる。現在までのところ、こうした赤潮発生時の海況変動や発生機構については十分に明らかになっていない。 そこで本研究では、係留機器による連続観測データに基づいて、冬季有明海奥部における赤潮発生時の海況変動を詳細に把握するとともに、その発生要因について検討を行った。.
5. 遠山陽香,戸澤隆,山砥稔文,津城啓子川名拓里,梅田智樹,山口創一,青木一弘, 有害赤潮プランクトンの出現動態監視および予察技術開発(九州北部海域), 令和4年度漁場環境改善推進事業のうち栄養塩、赤潮・貧酸素水塊に対する被害軽減技術等の開発(2)赤潮被害防止対策技術の開発報告書, 2023.03.
6. 山砥稔文,山本佳奈,中島吉洋,梅田智樹,津城啓子,川名拓里,山口創一,青木一弘, 有害赤潮プランクトンの出現動態監視および予察技術開発(九州北部海域), 令和3年度漁場環境改善推進事業のうち栄養塩、赤潮・貧酸素水塊に対する被害軽減技術等の開発(2)赤潮被害防止対策技術の開発報告書, 2022.03.
7. 山砥稔文,山本佳奈,中島吉洋,吉田賢二,牟田圭司,山口創一,青木一弘, 有害赤潮プランクトンの出現動態監視および予察技術開発(九州北部海域), 令和2年度漁場環境改善推進事業のうち栄養塩、赤潮・貧酸素水塊に対する被害軽減技術等の開発(2)赤潮被害防止対策技術の開発報告書, 2021.03.
8. パスコ・沿岸技術研究センター設計共同体 , 令和3年度衛星画像を活用した被災状況の収集・予測に関する技術検討業務, 2022.03, 本業務は、九州の港湾において台風・豪雨、地震津波等による大規模災害が発生した際、宇宙衛星画像や AI 技術等を活用して、迅速かつ効率的に海上漂流物等を把握し、それらの漂流予測 を行うとともに、岸壁や防波堤等の港湾施設等の変位を迅速かつ効率的に把握し、施設の利用可否判断の迅速化を図る方策を実証的に検討した。.
9. 松野健,磯辺篤彦,上原克人,郭新宇,白木喜章,竹内一浩,山口創一, 沿岸域で用いられる数値モデルの再現性-潮汐流-, 日本海洋学会沿岸海洋研究会, 2021.08, 沿岸域における構造物の建設や様々な大規模な事業に際して,実施される環境影響評価では,数値モデルを用いた予測実験が行われる.また,沿岸域での海洋現象を理解するための研究でも様々な数値実験が用いられてきた.その際,数値モデルの結果は,観測値と比較することで,その信頼性を担保することが行われている.しかしその再現性の定量化については十分議論されてこなかった.本稿では,特に潮汐流に関して,モデルの再現性について検討を行った.まず,観測による時系列から求めた潮流調和定数の時間変動を求め,再現すべき観測値に含まれる不確定性を定量化した.さらに,複数の数値モデルを用いて,モデル間の相違を示し,許容すべき範囲について検討を加えた.観測値からは,比較的振幅の大きい M2分潮では,標準偏差で10%程度の不確定性があった.また,比較的観測値に類似した結果になったモデル間でも10%~20%の相違がみられた.実際の数値モデルでは観測値に合わせるためのチューニングが行われる場合が多いが,全域で観測値に合わせることも困難であることを考慮すると,数値モデルによる潮汐流の再現性として,観測値との相対誤差を10%以下に抑えることは困難であるものの,少なくとも20%程度までの相違に抑えることが合理的と考えられる..
10. 山口創一, 赤潮形成の機構解明と予報に向けた取り組み, 佐賀県, 2021.03, 有明海奥部では秋冬季に大規模な海苔養殖が行われ,その生産量は日本一を誇る.しかし近年,赤潮の発生に伴う栄養塩の枯渇による海苔の色落ちが引き起こされるなど、その生産の不安定化が問題となっている。特に奥部の中でも西南部地区では,その被害が顕著であり、形成機構の解明は喫緊の課題となっている.こうした赤潮の特徴について,松原ら(2011)は海苔養殖期に佐賀県有明水産振興センターが行っている定期モニタリングデータ(観測地点は図1左図に示す)を解析し、養殖期においては優占種を問わず主に奥西部海域で赤潮が形成される(図1の灰色のハッチ領域)と報告しており,南浦・山口(2019)は数値シミュレーションを用いた検討により,奥西部海域の高濃度化は海水交換の弱さにあると指摘している.本研究では,西南部地区において長期係留による連続観測を実施し,赤潮発生時の海況を詳細に把握すること及び形成機構を解明することを目的として検討を行った.その結果、水中の光環境の改善(透明度の上昇)が赤潮発生のトリガーとなっていることが明らかとなった。.
11. 山口創一, 令和2年度 ICT を利用した漁業技術開発事業のうちスマート沿岸漁業推進事業報告書, 令和2年度 ICT を利用した漁業技術開発事業のうちスマート沿岸漁業推進事業報告書, 2021.03, 複雑な海岸・海底地形を有する沿岸海域の海況変動を再現・予測するため、FVCOM(Chen et al., 2003)をベースとして,開境界条件にDREAMS_Dash(DR_D)を使用した高分解能非構造格子モデルUCHI(Unstructured-grid Coastal model with High-resolution Information)を開発した。本年度はUCHIモデルに降雨流出氾濫解析モデル(RRIモデル, Sayama et al., 2012)を導入し, 複雑地形を有する内湾の物理環境の高精度の再現にむけて検討を行った.その結果、RRI導入により河川流入量が正確に評価されるようになり、沿岸の物理環境の再現性の向上が確認された。.
12. 山口創一, 諫早湾潮受け堤防からの淡水挙動に関する数値シミュレーション手法の開発と適用, ハブ型ネットワークによる有明海地域共同観測プロジェクト(COMPAS)2020年度成果報告書, 2021.03, 諫早湾に1997年に建設された潮受け堤防から排水される水塊の挙動について、非構造格子を採用した高解像度数値シミュレーションを用いて評価した。開発したシミュレーション手法は安定して排水門の制限開門に伴う流動場およびスカラー場を計算することに成功し、これにより調整池から湾内へ排出された水塊がどのように輸送されるかが明らかになった.北部排水門から排水された水塊はその時の環境条件により挙動が複雑に変化するが,最終的には湾の北岸と南岸に沿って湾の外へと流出するような挙動を示した.一方で南排水門からの水塊は湾の南岸に沿って半日程度の時間スケールで流出するような挙動を示していた..
13. 山口創一 #南浦修也, ハブ型ネットワークによる有明海地域共同観測プロジェクト(COMPAS)2019年度成果報告書, 佐賀大学, 2020.03, 有明海において秋冬季に発生する赤潮の動態解明のため、本研究では数値生態系モデルを用いた数値シミュレーション手法を用いて現象の再現およびその発生予測を試みた。開発した数値生態系モデルは赤潮の主体である植物プランクトンの空間分布を精度よく再現することに成功した。.
14. @山口創一, 令和元年度 ICT を利用した漁業技術開発事業のうちスマート沿岸漁業推進事業報告書, 水産庁, 2020.03, 本事業では、閉塞的な状況に陥っている小型漁船漁業の好転を目指し、自然科学と情報技術を活用して沿岸漁業のスマート化に取り組んでいる。本研究では高解像度・非構造格子を用いた高精度の数値シミュレーション技法を用いて、沿岸域の高精度予測実験を行っている。.
15. 山口 創一速水祐一岡村和麿, 令和元年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査)報告書, 環境省, 2020.03, タイラギ稚貝の着底が見られた2008年から2010年において、その母貝の所在を推定するため、粒子追跡法を用いた数値シミュレーションにより検討を行った.母貝団地となりうる八代海との接続海域周辺の物理環境をより高精度に再現するため,新たに八代海および有明海とつながる海峡部を計算領域に含めた検討を行った.観測値との比較の結果,八代海を導入することで,接続海域周辺の潮流場および密度構造の再現性が大きく改善した.得られた物理環境の基,幼生に見立てた粒子を有明海全域の海底より放出し,各年の稚貝着底域および高頻度着底海域に到達する粒子の起源について求めた.2008年および2010年の稚貝着底域には有明海奥部中央および西部の極浅海域からの供給が多かったと考えられた.また,熊本県荒尾市沖から熊本市沖の海域からは安定して幼生が奥部へ供給されることが示唆された..
16. 山口 創一速水祐一岡村和麿, 平成30年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査)報告書, 環境省, 2019.03, 有明海において資源減少の顕著な有用二枚貝類の母貝集団を探索するとともに、濁りの海を形成する浮泥の性状を解明し、浮泥が二枚貝に及ぼす影響を現地観測および数値モデル手法を用いて明らかにする。.
17. 山口 創一速水祐一岡村和麿, 平成29年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査) , 環境省, 2018.03, 有明海において資源減少の顕著な有用二枚貝類の母貝集団を探索するとともに、濁りの海を形成する浮泥の性状を解明し、浮泥が二枚貝に及ぼす影響を現地観測および数値モデル手法を用いて明らかにする。.
18. 山田 博資, 山口 創一, 広瀬 直毅, 山城 徹, 性能評価手法及びポテンシャルの調査 , 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構, 2017.11, 本調査では、海洋エネルギーを利用した発電装置の性能評価手法に関する調査(調査1)、海
洋エネルギーの資源量を地域で詳細に評価する調査(調査2)、わが国における海洋エネルギー
発電技術の将来の有望性を評価するための基礎調査(調査3)を実施した。
調査1 では、海洋エネルギー発電装置に関する国際標準化の動向について調査し、波力エネ
ルギー資源の評価と特性化と潮流エネルギー資源の評価と特性化について概要をまとめ、波エ
ネルギー発電装置と潮流エネルギー発電装置の出力性能評価の手順をまとめた。さらに、わが
国における海洋エネルギー発電設備の安全性に関するガイドラインや、IEC の適合性評価評議
会で検討されている認証ルールの動向について最新情報をまとめた。
調査2 では、海洋エネルギー発電装置を実海域で試験する可能性が高い海域または事業化に
向けて有望な海域を選定し、波力エネルギー・潮流エネルギー、海流エネルギー、海洋温度差
エネルギーについて資源量を詳細に評価するための調査を実施した。
波力エネルギー資源については、千葉県銚子沖を対象として複数の波浪推算モデルを用いて
シミュレーションを実施し、観測値との比較を行い、波パワーを評価した。また、石垣島周辺
を対象として、局地気象モデルの利用、方向スペクトルに基づく精度改善の検討を行った。そ
の結果、銚子沖の計算では、沿岸近傍に10kW/m を超える波パワーが賦存することが分かった。
潮流エネルギー資源については、長崎県五島市周辺・鹿児島県長島海峡において取得した潮
流観測結果等を活用し、五島列島、有明海・八代海、関門海峡、瀬戸内海における詳細なモデ
ル計算を実施し、微細な地形・水深まで考慮した資源量の評価を実施した。その結果、西日本
沿岸域における詳細な潮流エネルギー賦存量について見積もることができた。年間潮流観測で
は、長崎県五島列島の田ノ浦瀬戸において、海底設置型ADCP を設置して潮流エネルギーの時
間変動を把握した。
海流エネルギー資源については、鹿児島県トカラ海峡と和歌山県潮岬沖を対象として、海流
観測を実施するとともに、高分解能の数値モデルを構築し、観測値を考慮した資源量の評価を
実施した。その結果、通常期(非大蛇行期間)はトカラ海峡及び大隅海峡、足摺岬沖、潮岬沖
の計算海域でそれぞれ、0.5 kW/m2、0.25 kW/m2、2.0 kW/m2、1.7 kW/m2 以上の平均パワー
が賦存することが分かった。しかし、大蛇行期間になると、足摺岬沖では1.5 kW/m2 程度の賦
存量は維持するが、潮岬沖では0.1kW/m2 以下まで低下することが分かった。年間海流観測で
は、和歌山県潮岬沖において、海底立上型ADCP を設置して海流エネルギーの時間変動を把握
した。年間観測データを用いたマルチアンサンブルモデルを構築し、潮岬沖の海流計算精度を
改善することができた。
海洋温度差エネルギー資源については、沖縄県久米島周辺を対象として、水温塩分の日内変
化を観測し、短周期変化が卓越することを明らかにした。また、高分解能の数値モデルを構築
し、観測値や長期再解析値を考慮した資源量の評価を実施した。沖縄舟状海盆の海水更新率ま
で考慮した結果、久米島実証フィールドにおける温度差エネルギーの平均賦存量は約27W/m2
ix
に達することが分かった。
調査の結果得られた波力エネルギー・潮流エネルギー、海流エネルギー、海洋温度差エネル
ギーの資源量を、ポテンシャルマップとしてまとめた。
調査3 では、我が国で近年取り組まれた海洋エネルギー発電技術の有望性を評価し、今後の
海洋エネルギー発電技術の研究開発の方向性を検討するための基礎資料を整備した。対象は、
比較的直近まで研究開発が行われ、将来的に研究開発が継続され事業化される可能性があると
判断された15 技術とし、調査項目は①技術自体の有望性、②導入場所の有望性、③地域振興へ
の貢献度に対する有望性、④電力系統における電源としての有望性、⑤海外事業との比較にお
ける有望性、の合計5 項目とした。.
19. 山口 創一, 速水祐一, 岡村和麿, 平成28年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査), 環境省, 2017.03, 有明海において資源減少の顕著な有用二枚貝類の母貝集団を探索するとともに、濁りの海を形成する浮泥の性状を解明し、浮泥が二枚貝に及ぼす影響を現地観測および数値モデル手法を用いて明らかにする。.
20. 山口 創一, 津田宗男, 清瀬弘晃, 胡 長洪, 大重 隆, 長瀬 浩, 平成27年度潮流発電技術実用化推進事業(国内の海洋エネルギー利用拡大に向けた1MW級潮流発電システムの開発・実証事業)委託業務 成果報告書, 川崎重工業株式会社 東亜建設工業株式会社 古河電気工業株式会社 国立大学法人九州大学, 2016.03, 本事業は我が国最大級の1MW潮流発電の実証研究に関する実現可能性調査を実施したものである。長崎県五島沖における潮流シミュレーション、候補地選定、実証試験装置や陸上・洋上電気設備、施工方法等について検討を行った。そして、それらの検討結果や当該分野で先行する海外動向等を踏まえ、経済性評価を行い、国内における潮流発電の将来見通し等を取り纏めた。.
21. 山口 創一, 速水祐一, 有明海中央部における海況変動の把握-冷水ドームのDO濃度変動について-
, 佐賀大学低平地沿岸海域研究センター, 2016.03, 有明海奥部や諫早湾底層では貧酸素水塊が毎年夏に発生し、その水産資源への影響が懸念されている。両海域の貧酸素水塊の発生には有明海中央部底層に形成される、周囲より低水温の水塊(以後、冷水ドームと呼ぶ)が大潮から小潮にかけて奥部および諫早湾底層へ貫入・成層化することと関係し、貫入した水塊が貧酸素化する。そのためそのDO濃度は初期濃度であり、貧酸素化の期間や深刻さを左右する。本研究では現地調査および数値シミュレーションを用いて冷水ドームのDO濃度変動について検討を行った。.
22. 山口 創一, 岡村和麿, 速水祐一, 平成27年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査), 独立行政法人 水産総合研究センター 国立大学法人佐賀大学 いであ株式会社, 2016.03, 有明海において資源減少の顕著な有用二枚貝類の母貝集団を探索するとともに、濁りの海を形成する浮泥の性状を解明し、浮泥が二枚貝に及ぼす影響を現地観測および数値モデル手法を用いて明らかにする。.
23. 山口 創一, 速水祐一, 有明海中央部における海況変動の把握 -冷水ドーム内のDO濃度変動要因について-, 佐賀大学低平地沿岸海域研究センター, 2015.03, 有明海奥部や諫早湾底層では貧酸素水塊が毎夏に発生して問題となっている。両海域の貧酸素水塊の発生には有明海中央部底層に形成される、周囲より水温の低い水塊(冷水ドーム)が大潮から小潮にかけて底層へ貫入することと強く関係し、貫入した水塊が貧酸素化する(1)。したがって冷水ドームにおけるDO濃度は、有明海奥部や諫早湾底層水塊の初期DO濃度であり、貫入後の貧酸素化の期間や深刻さを左右する重要な要素となる。冷水ドームのDO濃度について速水ら(2)は月1回の頻度で得られた現地観測データを基にその変動が大きいことを報告している。有明海のDO濃度は一般により短い時間スケールで変化することが知られており(例えば大潮・小潮スケール)、月1回の頻度では十分ではなく、その変動要因については不明である。本研究では現地観測および数値モデルを用いて冷水ドームのDO濃度変動要因を解明した。.
24. 山口 創一, 平成26年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明等調査), 独立行政法人 水産総合研究センター 国立大学法人佐賀大学 いであ株式会社, 2015.03, 有明海における資源減少の顕著な有用二枚貝類の母貝集団を探索するとともに、濁りの海を形成する浮泥の性状を解明し、浮泥が二枚貝に及ぼす影響を現地観測および数値モデル手法を用いて明らかにする。.
25. 山口 創一, 速水祐一, 有明海中央部における海況変動の把握-冷水ドーム内のDO濃度変動要因について-, 平成25年度ハブ型ネットワークによる有明海地域共同観測プロジェクト報告書, 2014.03, 夏季有明海の貧酸素水塊形成と強い関連性がある冷水ドームのDO濃度変動要因について、現場観測と数値モデルを用いた解析を行った。2013年夏季に行った現場観測では、有明町沖海域のDO濃度が大潮時に1 mg l-1程度低下するという既往の報告にはない結果を得た。その直前の小潮時に低下した諫早湾の低DO水塊がその要因ではないかと考え、数値モデルにより検証を行った。その結果、有明町沖でのDO濃度低下は、諫早湾底層の低DO水塊が影響していたことが明らかとなった。DO濃度が1 mg l-1程度低下することを考えると、その影響は大きいことがうかがえる。また数値モデル実験の結果より、諫早湾底層の水塊が有明海奥部へと運ばれていることも分かった。したがって、諫早湾底層水塊の水質変化は湾内に留まるものではなく、広範囲に及ぶ可能性があることが明らかとなった。.
26. 山口 創一, 速水 祐一, 平成25年度環境省請負業務結果報告書 有明海・八代海等再生評価支援(有明海二枚貝類の減少要因解明調査), 独立行政法人 水産総合研究センター, 国立大学法人 佐賀大学, 2014.03, 有明海の3次元流動モデルをベースにして、タイラギをモデル貝とした浮遊幼生の移流・拡散過程を再現するための粒子追跡モデルを開発した。有明海南部海域二箇所および奥部二箇所に母貝個体群が生息すると想定し、浮遊幼生に見立てた粒子について追跡実験を行い、輸送経路推定を実施した。南部海域より放出された浮遊幼生は有明海外へ輸送されるものと、エスチュアリー循環により湾奥方向へ輸送されるものに分かれた。奥部海域から放出された粒子は奥部に留まるものと南部海域へ輸送されるものとに分かれた。.
27. 山口創一・速水祐一・濱田孝治・山本浩一・大串浩一郎, 数値生態系モデルによる有明海貧酸素水塊の再現性について
, 佐賀大学有明海総合研究プロジェクト成果報告集, 2009.05.
28. 山口創一・濱田孝治・速水祐一・瀬口昌洋・大串浩一郎, 有明海奥部における流れとその経年変化, 佐賀大学有明海総合研究プロジェクト成果報告集, 2008.05.

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