九州大学 研究者情報
研究者情報 (研究者の方へ)入力に際してお困りですか?
基本情報 研究活動 教育活動
Spring Andrew(スプリング アンドリュー) データ更新日:2023.05.09

准教授 /  総合理工学研究院 IFC部門




電子メール *Internet Explorerではメールアドレスが表示されないため、他のWebブラウザ(Chrome、Safari等)をご利用ください。
ホームページ
https://kyushu-u.pure.elsevier.com/ja/persons/andrew-mark-spring
 研究者プロファイリングツール 九州大学Pure
電話番号
092-583-8901
FAX番号
092-583-8901
就職実績-他大学
就職実績有, 2002-2005: Master of Chemistry with Honours 1st Class (MChem) - University of Hull, UK.
2006-2010: Doctor of Philosophy in Materials Chemistry (Ph.D.) - University of Manchester, UK.
2010-2011: Postdoctoral Research Fellow - The University of Florida, USA.
2011-2013: Postdoctoral Research Fellow - Kyushu University, Japan.
2013-2018: Assistant Professor, Green Asia Education Center - Kyushu University, Japan.
2018-Present: Associate Professor, Department of Internationalization and Future Conception (IFC) - Kyushu University, Japan.
取得学位
修士号 (化学), 博士 (材料化学)
学位取得区分(国外)
あり
専門分野
高分子科学 / 有機合成 / 電気光学
外国での教育研究期間(通算)
26ヶ年00ヶ月
活動概要
高度に制御されたリビング重合を用いると、様々な先端技術への利用に適したバルクポリマーの機能を精密にコントロールすることが可能になります。中でも開環メタセシス重合(ROMP)は、大きな環ひずみを有する環状アルケンをモノマーとして用い、用途が広い重合技術の一つとして注目を集めています。
当研究室では主にグラブス触媒を用いた開環メタセシス重合による分子量のそろった様々なポリマー(ホモ重合体、ランダム重合体、ブロック共重合体)や複雑な高分子化合物の合成、及びその応用に関する研究をおこなっています。

電気光学(EO)ポリマーの開発:
電気光学(EO)モジュレーターは光学遷移や高速光通信などの機器に不可欠な装置です。EOポリマーはシリコン・オン・インシュレーター基盤の上にモジュレーターを構築するために用いられていますが、そのポリマー構造の最適化は、駆動電圧、消費電圧、光の損失などのさらなる低減のために必要不可欠なものとなっています。
開環メタセシス重合(ROMP)は高度に制御されたEOポリマーの合成に用いられています。モノマーとしては大きな環ひずみを有し、また活性な置換基を導入するために容易に官能基化されるものが使用されます。またスピンコート法によって均一・均質のフィルムが作成できるように、得られたポリマーは高い溶解性を示すことが求められます。

新規共役系ポリマーの合成と有機エレクトロニクス材料への展開:
共役ポリマーは、その溶液を紙やプラスチックのような様々な材料に対し、低温でのスピンコーティング、インクジェット印刷、マイクロスタンピング、低解像度パターンニングなどで塗布・整形することで用途に適した形にすることができます。
共役ポリマーの電界発光材料に関する初期の研究は最近40年間の大きな科学的発見の一つでした。その後、多くの科学者がその構造を化学的に改良することで、発色、発光効率、電荷移動度、集光性などの重要な物理的性質の最適化に取り組んできました。この発展により有機化合物を基盤とした様々な電子デバイス、例えば有機発光ダイオード(OLED)、有機薄膜型太陽電池(OPV)、有機電解効果トランジスタ(OFET)、可撓性電子回路などが開発されることになりました。

カーボンナノチューブインク:
10−100 nmの厚さを持つカーボンナノチューブ(CNT)薄膜は、その高い電気伝導性、幅広いスペクトル領域での光透過性、ナノ多孔性、柔軟性などの特徴により、電極を構築する酸化物半導体の代替として興味が持たれています。実用的な利用展開には、プラスチック材料へのロール・ツー・ロール方式でのプリントが可能なように溶液で処理・加工ができることが求められます。さらにこの方式は高真空装置の使用が避けられるため、大きなコストの削減につながります。高品質のCNT膜を作るためには、高度にナノチューブを分散させた安定なインクを考案すること、CNT自身が高品質であること、またコーティング作業後に分散補助剤が容易に取り除かれることが必要となります。



九大関連コンテンツ

pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。