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平野 琢(ひらの たく) データ更新日:2024.04.30

准教授 /  経済学研究院 産業マネジメント部門


原著論文
1. 平野 琢, 使用者の安全配慮義務における「自然災害に対する予見可能性」の判断基準の課題についてのリスク学の視点からの分析 : 七十七銀行事件の判例分析を通じて, 東京交通短期大学研究紀要, 28, 80-90, 2023.03, 本研究の目的は、自然災害発生時の従業員の安全確保に関する経営者の義務について考察することである。東日本大震災以降、従業員に対する安全配慮義務違反を理由に、経営者を相手取った訴訟が多数提起されている。このような訴訟事例において、災害の予見可能性を判断する基準を設定することは非常に困難である。そこで、本研究では、既存の判例における災害に対する予見可能性の判断基準を分析し、その問題点をリスク研究の観点から検討した。検討の結果、 (1)現行基準では、経営者の災害予知能力の範囲を過大評価または過小評価するおそれがある。(2) 経営者が現行の基準で行動すると、適切なリスクマネジメントのために重要な不確実性リスクへの対応が消極的になってしまう。という2つの課題が示唆された。.
2. 藤井大輔,平野琢, 日本の鉄道模型産業に関する構造分析~産業組織論・マーケティングミックス戦略論の視点から~, 東京交通短期大学研究紀要

, 第22号, 2017.03.
3. 山田雅穂,平野琢,荻野博司,古谷由紀子,蟻生俊夫, CSRとコーポレート・ガバナンスの関連性の検証と今後の方向性~ISO26000とコーポレートガバナンス・コード原案の比較から~, 日本経営倫理学会誌, 第23号, 2016.01.
4. 平野琢, 東日本大震災における電力会社のリスク対応評価の再検討―“歴史津波”に対するリスク対応の事例分析を通じて―, 日本経営倫理学会誌, 第21号, 71-85, 2014.02, 東日本大震災における電力会社の津波対策の妥当性を、既存の組織事故分析の視点に加え、(a)リスク評価の根拠となる科学知の不確実性の変化や、(b)津波リスクに対する社会認知の変遷の分析をもとに再検討した。分析の結果、①震災以前の科学知は福島第一原子力発電所が津波によって炉心損傷に至る可能性を示唆していたこと、②ただし、そのような津波リスクに対して社会全般のリスク認知は極めて低く、これらの社会的認知の低さがもたらすバイアスが電力企業の津波対策の不備に影響したことを示唆した。.
5. 平野琢, 企業による技術者倫理の制度化と教育活動の意味と必然性, 技術倫理研究, 第8号, 2011.12.

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