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大西克智, 『エセー』読解入門ーモンテーニュと西洋の精神史, 講談社, 456頁, 2022.06, 本書は、16世紀後半フランスの思想家ミシェル・ド・モンテーニュの主著『エセー』の徹底的な分析を通して、重要性は誰もが認めるこの思想家・哲学者が古代から現代に至る西洋の精神史において果たした正確な役割を見極め、彼の思想が有する全幅の意義を掘り起こしたものである。役割とはすなわち、西洋哲学の端緒においてソクラテスが求めた「自己知」(「汝自らを知れ」)を、現代のわれわれにとってきわめて重要な「アイデンティティ」の問題に変換しつつ中継するという役割であり、意義とはすなわち、この役割を果たすなかで、万人がもっているそれぞれの「私」に汲み尽くし得ない豊穣さがそなわっていることを歴史上初めて示した点に求められる。. |
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大西 克智, 哲学への誘いV ― 自己 (叢書『哲学への誘い』 松永澄夫編,全5巻), 東信堂, 2010.11. |
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大西 克智, 西洋哲学史III ― 「ポストモダン」の前に』 (『西洋哲学史』 神崎・熊野・鈴木編,全4巻, 講談社, 2012.06. |
4. |
大西 克智, 世界の感覚と生の気分 (栗原隆編), ナカニシヤ出版, 2012.03. |
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大西 克智, 意志と自由 ― 一つの系譜学, 知泉書館, 2014.02. |
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大西 克智, 『越境する哲学(村上勝三編), 春風社, 2015.11. |
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大西 克智, デカルト全書簡集 第四巻(一六四〇~一六四一), 知泉書館, 2016.02. |
8. |
大西 克智, Descartes : la morale de la métaphysique, Journal of International Philosophy, Extra Issue 8, 2016.02. |
9. |
大西 克智, 哲学者辞典 第2巻(加賀野井・伊藤他編,全4巻), 白水社, 2017.06. |
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大西 克智, 哲学すること ― 松永澄夫への異議と答弁 (木田・渡辺編), 中央公論新社, 2017.11. |
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大西克智, 『世界哲学史5』第6章「西洋における神学と哲学」, 筑摩書房, 2020.05. |