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就職実績有, 清水建設株式会社(1991.4-1997.9)
岩盤工学,地圏環境工学,地理情報システム,空間情報学,防災工学
大都市圏の地下利用をはじめ,放射性廃棄物の地層処分,エネルギー施設など,地表から地下深部までのいわゆる地圏の開発利用が注目されている。この開発には,地圏を構成する地盤,岩盤の高い圧力を制御して,地下空間をいかに安定させるかなどの多くの技術的課題がある。また,他方で地表は地下からの影響を受けるため,地圏環境への影響など未解決の課題が山積している。過去にも地盤沈下,地下水系の変化,土壌汚染など,著しい被害を与えた例は多い.地圏環境問題は,兆候の関知が難しく,長期間の後に現れ,復元が困難なケースが多い.したがって地圏環境を利用する行為に対して先見性をもって,計画,建設,維持管理,廃棄の各段階で周到,適切な監視や対策を行うことが肝要である。そのため,厳しい制約条件下での社会資本の整備,開発による地圏環境問題の解決に,工学的な見地から官民と協力しながら国内各地域のみならず,国際的にも取り組んでいる。さらにこれらの経験を基礎として,単なる地盤工学の延長ではなく,更に,望ましい環境創出のための新しい地圏環境システムの体系の確立を目指している。加えて,短期間に発生する環境変化である災害についても,環境問題の1つとして考え,災害による被害の予測,地域防災などにも取り組んでいる。また,地圏を取り巻く様々な情報を地理空間情報を活用し,時間・空間的に整理・分析し,これを災害・防災へと活用した防災・減災システムに関する研究を行っている。