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就職実績有, 1996-1997(進栄)栄進ゼミナール
博士(人間環境学), 修士(文学), 学士(文学)
1.研究活動
現在、私の取り組んでいる研究のフィールドは、(1)オーストラリア先住民のフィールド、(2)日本のフィールドのフィールド、また(3)心理学、建築学、農学の諸研究者と取り組んできたフィールドの3つがある。
既存の学問の制度内では、発表の媒体が、それぞれ文化人類学、宗教学や民俗学・心理学・生態学と異なってしまうが、いずれも人間と環境の在り方を人類史の展望において見取り、必要に応じて働きかけ、その結果を論文にしてゆくというスタンスでいる。
2.教育活動
このため、学部の基幹教育の講義では、言語や国民国家、世界資本主義システム、実践といった諸テーマの講義を通じて、「世界の中で『私』がどう成り立っているのか」を教え、高等学校から大学への意識変化を喚起する。
学部の専門課程の講義では、比較宗教学と文化人類学を基礎教養として教え、実習ではその知識の実際の運用のさせ方を、また演習では論文へのまとめ方を教えている。
大学院では、臨床心理学や紛争処理法、デザイン・エスノグラフィなどを踏まえ、現場でのニーズに応えられる共生社会システム論の構築を目指している。
3.社会活動
こうした学問の在り方において、社会的活動が学問的内省の結果として応用されると考えるのは、一面的なとらえ方であり、むしろ社会的な活動の結果として学問的内省が立ち上がるという面がある。なので、高等学校への講義や、現場から求められた講演は、これまでの学問的な活動成果の発表という側面と同時に、これからの学問的な活動の関係作りとして行っている。