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五十君 麻里子(いぎみ まりこ) データ更新日:2024.02.03

教授 /  法学研究院 基礎法学部門 法文化学


原著論文
1. 五十君麻里子, Pro Calatoria Themide. Prozess der Iusta und Lebensbedingungen der Freigelassenen, ZEITSCHRIFT DER SAVIGNY-STIFTUNG FÜR RECHTSGESCHICHTE, Rom. Abt. [ZRGR], 140, 324-337, 2023.07, The Iusta Case has always been understood as a dispute in which Iusta was claiming her freeborn status (ingenua). Under this conception, however, some unsolved mysteries remain. The author tries to reconstruct the case from the perspective that Iusta was claiming to be a beneficiary of the fideicommissio of Stephanus as one of his freed slaves, by drawing a parallel with D. 34,16,1. Based on this understanding, the documents found in Casa del Bicentenario are, in accordance with Themis’ defence strategy, all in support of Stephanus’ widow who refused to pay the maintenance of the young Iusta for the rest of her life..
2. Mariko Igimi, Reception and beyond: Observing current social issues in Japan from the perspective of Roman law 3., Open Access Government, April edition 2023, 286-287, 2023.04.
3. 五十君麻里子, 庇護と自立のはざまで:古典期ローマ法における解放奴隷と委任に関する一考察, 法政研究, 89, 3, 27-37, 2022.12, [URL], 従来ローマ法学では注目されて来なかった契約法における解放奴隷の役割を、諾成契約の一つである委任契約を題材に検討し、元主人と解放奴隷との多様な関係が、契約に反映されていることを明らかにした。.
4. クリステル アレクサンダー、五十君麻里子, 裁判外離婚に関する比較法的研究, 戸籍時報, 2022.06, 日本の協議離婚が比較法的には極めて特異であることを示し、諸外国の裁判外離婚における当事者とりわけ子の保護に関する手続きを渉猟して紹介した。.
5. Mariko Igimi, Law focus: A girl who wanted to be a "freed slave", Open Access Government, 328-329, 2022.01.
6. Mariko Igimi, Reception and beyond: Observing current social issues in Japan from the perspective of Roman law 2, Open Access Government, 384-385, 2021.09.
7. Mariko Igimi, Reception and beyond: Observing current social issues in Japan from the perspective of Roman law, Open Access Government, 2021.05.
8. 五十君麻里子, 古代ローマにおける扶養に関する和解をめぐる手続についてーマルクス・アウレリウス帝演説に基づく公的介入ー, 法政研究, 87, 3, 33-61, 2020.12, 元主人の遺言により扶養を負担する相続人ら扶養義務者と、解放奴隷を含む扶養権利者の間で、扶養内容を変更する合意(法
文上は「和解」と表現)を、マルクス・アウレリウス帝は厳しい手続をもって制限した。
まず、手続対象を広くとって取りこぼしを防ぐとともに、手続自体においては「扶養内容の変更が必要な理由」「変更後の内容」「扶養義務者・扶養権利者の人物」の全てを調査すべきものとされ、さらに手続を経ずに当事者巻で事実上の変更が行われた場合の対応についてまで規定されていた。このことは、ローマの社会にとって解放奴隷の扶養がいかに重要であったかを物語る。.
9. 五十君麻里子, 古代ローマにおける解放奴隷の扶養に関する一考察ーQ.C.スカエウォラ法文学説彙纂34巻1章16法文1項を手掛かりにー, 法政研究, 86, 3, 2019.12, 解放奴隷は、従来operaを提供するために元主人の元にとどまっていたと考えられてきたが、元主人の庇護を受け、扶養を得るという解放奴隷にとって積極的な面があったことを、元主人が解放奴隷の扶養を遺言で相続人や受遺者に義務付ける諸法文を検討して明らかにした。.
10. Mariko Igimi, An Observation on Consumer Protection in Electronic Sale of Goods from the Perspective of Roman Law
, Messages from Antiquity. Roman Law and Current Legal Debates., 169-183, 2019.07, The article aims to compare current development of electronic sale of goods with the introduction of consensual contract in Rome..
11. Mariko Igimi, CHRONICLE: III GLOBAL ANIMAL LAW CONFERENCE 2018, III GLOBAL ANIMAL LAW CONFERENCE, 2018.12, This is a report on the III Global Animal Law Conference held in Hong Kong from Mary 4. to 5., 2018..
12. 五十君麻里子, 動物法の世界的動向〜日本法成熟期における比較法の試み, 九州法学会会報, https://doi.org/10.20661/kla.2018.0_10, 10-13, 2018.12, [URL], 第3回世界動物法大会の報告と若干の考察.
13. Mariko Igimi, Occupatio im Alltag der Römer, Manthe, Nishimura, Igimi, "Aus der Werkstatt römischer Juristen", 153-172, 2016.10, プラウトゥス喜劇ならびにコルメッラやカトーの農書を参考に、法制度としての無主物先占が、ローマ人の日常の中でどのように用いられていたかを検討した。.
14. 五十君 麻里子, 九州大学におけるグローバル・ローヤー育成の22年とこれから, 法律時報, 88, 8, 64-69, 2016.04, 九大国際コースの歴史を振り返り、2015年度設置されたGVプログラムや2018年に計画されている比較法国際アカデミー第20回大会を展望した。.
15. Mariko Igimi, Rezeptionen in der Rechtsgeschichte Japans und das Rechtsdenken der Japaner, 55-67, 2016.03.
16. Mariko Igimi, TAMEN COACTUS VOLUI --- die Römer und die Privatautonomie, 151-159, 2015.11.
17. 五十君 麻里子, Die Formgebundenheit der Konsensualverträge? Was wir von Rom nicht rezipiert haben, 41-51, 2013.10, 契約においては合意がその法的拘束力の本質とされているが、これは必ずしも一般人の感覚に一致しない。古代ローマ人も単なる無方式の合意(pactum)や諾成契約のみでなく、問答契約(stipulatio)を締結することによってはじめて、法的拘束力を意識したのではないか。.
18. 五十君 麻里子, ローマ大衆の法知識 ーーープラウトゥス喜劇における「笑源」としての法, 法政研究, 79, 3, 1-30, 2012.12, 何故プラウトゥスの喜劇は、ローマ大衆に好評を博したのか。その面白みの裏側にはローマ大衆が有していた公汎かつ正確な法知識があった。本論文では、これを明らかにし、ローマ法の前提とする人間像を探った。.
19. 五十君麻里子, 最新の統一契約法に対する古代(いにしえ)からの指摘, カール・リーゼンフーバー/高山佳奈子(編) 法の同化:その基礎、方法、内容  ドイツからの見方と日本からの見方, 37〜45ページ, 2006.12.
20. 五十君麻里子, Bemerkungen aus der Sicht der Antike zur "neuesten" Diskussion eines einheitlichen Vertragsrechts, Karl Riesenhuber / Kanako Takayama (Hrsg.), Rechtsangleichung: Grundlagen, Methoden, Inhalte Deutsch-Japanische Perspektive, 25~35ページ, 2006.12.
21. 五十君麻里子, 蜜蜂は野性か?ーローマ法における無主物先占に関する一考察, 法政研究(九大), 第70巻第4号pp.1-35, 2004.02.
22. 五十君麻里子, 「ローマ古典法における反対合意について(2)」, 法政研究(九大), 64巻4号pp.113-161, 1998.03.
23. 五十君麻里子, 「ローマ古典法における反対合意について(1)」, 法政研究(九大), 64巻2号pp. 1-69, 1997.10.
24. Mariko Igimi, "Zur Problemen der renuntiatio mandati bei Gaius D.17,1,27,2 (9 ed. prov.), Dieter Noerr / Shigeo Nishimura (Hrsg.), Mandatum und Verwandtes (Springer-Verlag) 1993, pp.141-152, 1993.01.

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