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佐藤 正則(さとう まさのり) データ更新日:2017.09.21

准教授 /  言語文化研究院 国際文化共生学部門 国際文化学


大学院(学府)担当

人間環境学府 教育システム専攻 国際社会開発学講座

役職名

大学院言語文化研究院准教授


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電話番号
092-802-5712
FAX番号
092-802-5712
取得学位
博士(学術)(2001年3月東京大学)
専門分野
1890−1930年代にかけてのロシア文化・思想
活動概要
現在までの研究の主題は以下の2点である。
1. ボリシェヴィズムの人間観と宇宙観の解明。ボリシェヴィズムを政治・経済思想としてではなく、総体的な世界観としてとらえなおし、その特質を明らかにする。
2. ボリシェヴィズムの思想史的位置づけの再検討。ボリシェヴィズムの精神的起源を単にマルクス主義や19世紀ロシアの革命思想に還元することなく、ボリシェヴィズムとその成立過程を20世紀西欧哲学・思想史の文脈上で把握する。
研究は具体的には下記の3つの段階に分けられる。
1. ボリシェヴィキによる<新しい人間>創造の実験。1905年−1920年代初頭の諸実験(「建神主義」、「プロレトクリト」、社会主義儀礼・祝祭、テイラー・システムの導入など)を取りあげ、その背後に共通して存在する世界観、人間観を抽出した。
2. ボグダーノフの思想体系。ボリシェヴィズムの代表的理論家であるボグダーノフの思想、その独自の宇宙−人間進化論の体系的整理を試みた。1.2.により、ボリシェヴィズムが一元論的、有機体的、システム論的、共同主観的な世界観であり、宇宙と人間の進化理論であることを明らかにした。
3. 20世紀思想としてのボリシェヴィズム。ボリシェヴィズム形成期の理論家たちの著作を読むことを通じて、ボリシェヴィズムが世紀転換期の西欧における近代的世界観の危機意識に根ざし、当時の新しい哲学・思想を吸収することで構築されていること、ボリシェヴィズムが20世紀西欧哲学・思想の潮流と共通した特徴を備えていることを明らかにした。
上述の研究の現時点での成果は単行本『ボリシェヴィズムと<新しい人間>』や博士論文にまとめられている。
現在、さらに以下の2点の研究に取りくんでいる。 
1.20世紀初頭ロシア知識社会の総体的把握の試み。20世紀初頭のロシアは「ロシア・ルネッサンス」と呼ばれ、マルクス主義、観念論、新カント派、象徴主義、宗教思想、神秘主義など多彩な思想潮流が開花し、それらの間で哲学や芸術をめぐって盛んな知的交流と論争が展開された。そうした論争を跡付けることによって、立場の違いを超えて当時のロシアの思想家たちが共通して抱いていた問題意識や思考様式を明るみにしようとしている。最終的にはそうした作業を通じて、従来とは異なる視角、枠組みによる20世紀ロシア思想史の記述を可能にすることをめざしている。
2.スターリン主義文化の特徴とその形成過程の解明。その一環として、とりわけ1920‐30年代のソヴィエト国家祝祭に関心を抱いている。

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