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狩野 有宏(かのう ありひろ) データ更新日:2019.12.23



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就職実績-他大学
就職実績有, 平成9年11〜平成10年8月
 東京工業大学大学院生命理工学研究科赤池研究室 博士研究員
平成10年9月〜平成14年2月
 Yale大学医学部病理学科 ポストドクトラルアソシエイト
就職実績-民間機関等
就職実績有, 平成9年4〜11月
 三菱化学生命科学研究所 特別研究員
平成14年3月〜平成17年2月
 科学技術振興事業団(現独立行政法人科学技術振興機構)研究員
取得学位
博士(工学)
専門分野
細胞生物学、分子生物学、ケミカル・マテリアルバイオロジー
活動概要
1. 炎症性サイトカインでありT細胞の活性化因子であるインターフェロン-γ (IFN-gamma)が、肝臓の主要な機能を担う肝実質細胞にアポトーシスを誘導することを見いだし、その作用機構には癌抑制因子p53とIRF-1が関与し、それぞれ明確に異なる機能を担っていることなどを明らかにしてきた。そして、炎症性サイトカインの細胞内情報伝達を担うSTAT (Signal Transducers and Activators of Transcription) に注目し、その機能解析とそれを標的にした工、薬学的応用の研究を行っている。これらの研究成果は異常な免疫システムに起因すると考えられる劇症、あるいは慢性肝炎の発症機序の理解とその治療につながるものと考えられる。また、肝臓の類洞内皮細胞に注目した研究を行っており、この細胞が免疫細胞の過剰な活性化を抑制することを見いだしている。免疫システムががんを監視し、その出現と増大を防ぐ一方 (Immune Surveillance)、がんはその監視システムから様々な方法で逃れているという考えが現在広く受け入れられている。実際に、がん抗原やヒト白血球型抗原(HLA)の発現低下、細胞死誘導シグナルや共刺激分子の欠損、制御性T細胞や未分化骨髄由来細胞の誘導、そして免疫抑制性サイトカインの産生など種々の方法でがんが免疫システムを抑制しているとの報告がなされている[1]。また、制御性T細胞を抑制する免疫チェックポイント阻害剤が悪性黒色腫治療剤として実用化され、その著明な効果から、現在も適応例が広がっている[2]。私はマウス脾臓細胞と種々のがん細胞との共培養及びその培養上清の解析から、多くのがん細胞にIFN-γの産生を抑制する活性があることを見出した。そして、乳がん細胞4T1を移植したマウスの脾臓細胞を使った研究により、移植後の日数がより経過するほど、つまり腫瘍がより増大するほど、がん細胞の培養上清によるIFN-γ産生抑制が高くなることを見いだしている[3](図1)。そこで。4T1細胞が分泌する免疫抑制物質の探索を実施した。
結果と考察:4T1細胞を移植したマウス脾臓細胞によるIFN-γ産生を抑制する活性を指標に、回収した4T1細胞の培養上清の液体クロマトグラフィーによる分画を実施した。実験の結果、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)をIFN-γ産生抑制因子として同定した。市販のリコンビナントM-CSFは濃度依存的に脾臓細胞のIFN-γ産生を抑制した。また、予備的検討段階ではあるが、CRISPR/Cas9システムによりM-CSG遺伝子を特異的に欠損させた4T1細胞は、マウスに移植しても増殖しないことを観察している。4T1が分泌するM-CSFによって腫瘍随伴マクロファージが誘導され、腫瘍の増大が起きていることが推測される。また現在4T1細胞培養上清中の他の抑制因子の分画を進め、最終分画を二次元電気泳動にて分離することより、活性因子と考えられる単一のスポットが得られることを確認した。現在この因子の同定を進めている。

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