2024/07/28 更新

お知らせ

 

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ノムラ ケンタロウ
野村 健太郎
NOMURA KENTARO
所属
理学研究院 物理学部門 教授
超伝導システム科学研究センター (併任)
理学部 物理学科(併任)
理学府 物理学専攻(併任)
職名
教授
連絡先
メールアドレス
電話番号
0928024066
プロフィール
3コマの講義に加え,大学院生,4年生の指導を行なっている.
外部リンク

学位

  • 博士(学術)(東京大学)

研究テーマ・研究キーワード

  • 研究テーマ:凝縮系理論,物性理論

    研究キーワード:トポロジカル物性

    研究期間: 2022年4月 - 2022年6月

論文

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講演・口頭発表等

  • 磁性ワイル半金属におけるスピン電磁応答の理論 招待

    野村健太郎

    日本物理学会  2023年9月 

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    開催年月日: 2023年9月 - 2024年9月

    記述言語:日本語   会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)  

    開催地:東北大学   国名:日本国  

    近年スピン軌道相互作用に起因する物質の新しい量子状態として,トポロジカル物質の研究が盛んに行われている[1].特に磁気秩序とトポロジカルに非自明なバンド構造を有する磁性ワイル半金属は,新規物質および新現象の探索といった基礎研究に加えて,新たなスピントロニクス機能を有する磁性材料の探索といった応用的観点からも注目を集めている.本講演では,この数年の理論研究を概観し,磁性ワイル半金属に特有の新しい物理現象の理論提案を紹介する.磁性ワイル半金属の候補物質の中でも,比較的大きい異常ホール角が報告されている,カゴメ格子層が積層したCo3Sn2S2に着目する.これらの電子状態を記述する有効模型[2]を導入し,磁性の起源[3]を議論する.Co3Sn2S2の場合は強磁性の起源がストーナー機構によって評価できる.ホールドープをするとストーナー条件を満たさなくなり強磁性秩序は消失する.一方,電子ドープした場合は,ベクトルスピンカイラリティーが有限の状態が安定化する.次に電場誘起磁壁駆動を解析する[4,5].通常の金属強磁性体ではdumping-likeトルクが支配的であるのに対し,磁性ワイル半金属ではfield-likeトルクが増強される.後者は内因的ピンニングが起こりにくいという利点を有し,したがって少ない電流で磁壁を駆動できることが期待できる.これに関連した現象として有限電流下で保磁力が弱まる実験結果[6]を紹介する.Co3Sn2S2では異常ホール効果に加えて,特徴的なスピンホール効果を有する.面直方向へのスピン流に関しては様々なスピン成分に対するスピン流が生成され,面直異方性をもつ強磁性体へのスピンホールトルク効果が生じうる[7].時間があれば,逆ホイスラー構造を有するTi2MnAlの有効模型を導入し[8],特異なスピン軌道トルク効果に関する研究を紹介する. 参考文献 [1] N. P. Armitage, E. J. Mele, and A. Vishwanath, Rev. Mod. Phys. 90, 015001 (2018). [2] A. Ozawa, K. Nomura, J. Phys. Soc. Jpn. 88, 123703 (2019). [3] A. Ozawa, K. Nomura, Phys. Rev. Material 6, 024202 (2022) [4] D. Kurebayashi and K. Nomura, Sci. Rep. 9, 5365 (2019). [5] D. Kurebayashi, Y. Araki, K. Nomura, J. Phys. Soc. Jpn. 90, 084702 (2021). [6] Q. Wang et al., Nat. Electron. 6, 119 (2023). [7] A. Ozawa, K. Kobayashi, K. Nomura, arXiv:2305.15144 [8] T. Meguro, A. Ozawa, K. Kobayashi, K. Nomura, arXiv:2304.14009

MISC

  • 微分形式と量子力学 ~ 幾何学的位相入門 ~ 査読

    野村健太郎

    サイエンス社 数理科学 特集「微分形式で書く・考える」   2023年8月

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    記述言語:日本語   掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)  

その他

  • 理工系トップジャーナルの一つNature Electronicsに北京大学との共同研究の成果を出版した.野村は理論解析を担当した. Q. Wang, Y. Zeng, K. Yuan, Q. Zeng, P. Gu, X. Xu, H. Wang, Z. Han, K. Nomura, W. Wang, E. Liu, Y. Hou, and Y. Ye “Magnetism modulation in Co3Sn2S2 by current-assisted domain wall motion” Nat Electron 6, 119–125 (2023). DOI: https://doi.org/10.1038/s41928-022-00879-8

    2023年6月

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • トポロジカル材料科学に基づく革新的機能を有する材料・デバイスの創出

    2018年10月 - 2024年3月

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    担当区分:研究分担者 

    本研究領域は、将来の超スマート社会実現に資するため、連続変形に対する不変性に着目した新たな物質観であるトポロジーに着目し、新規な機能発現に関する現象の解明、新規機能・新原理・新規構造に基づいた材料・デバイスの創出に資する研究開発を基礎基盤的アプローチから推進することにより、既存の技術では実現できない革新的機能を有する材料・デバイスの創出を目的とします。
     具体的な研究分野としては、電子状態のトポロジーに関する物性物理学を中心に置き、フォトニクスやスピントロニクス分野、さらに新規機能を実現するデバイス工学への展開を対象とします。一方、実空間のトポロジーにおいても位相欠陥等のトポロジカルな性質を利用したスピン流の制御に加え、分子の幾何学的性質や絡み合いを制御するソフトマターも対象とします。
     これらの研究分野が複合的に連携することで、結晶成長技術、構造や物性の解明と制御のための計測・解析・加工プロセス技術、部素材・デバイス設計技術等の技術基盤の創出やこれらに関する基礎学理の構築も行いつつ、革新的機能を有する材料・デバイスの創出に取り組みます。

教育活動概要

  • 4年生1名の特別研究を指導している.
    現代物理学基礎,原子分子の量子力学,素励起物理学の講義を担当している.

担当授業科目

  • 原子分子の量子力学

    2023年10月 - 2024年3月   後期

  • 物理学特別講義15

    2023年10月 - 2024年3月   後期

  • 統計力学Ⅰ・同演習

    2023年10月 - 2024年3月   後期

  • 現代物理学基礎

    2023年4月 - 2023年9月   前期

  • Physics of Elementary Excitations

    2022年10月 - 2023年3月   後期

  • 素励起物理学

    2022年10月 - 2023年3月   後期

  • 原子分子の量子力学

    2022年10月 - 2023年3月   後期

  • 現代物理学基礎

    2022年4月 - 2022年9月   前期

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FD参加状況

  • 2023年3月   役割:参加   名称:【物理学科FD】物理数学の教育と効果的な演習に向けて

    主催組織:学科

  • 2022年4月   役割:参加   名称:令和4年度 第1回全学FD(新任教員の研修)The 1st All-University FD (training for new faculty members) in FY2022

    主催組織:全学

  • 2022年3月   名称:「物理数学の教育と効果的な演習に向けて」