九州大学 研究者情報
総説一覧
濵田 秀則(はまだ ひでのり) データ更新日:2024.04.25

教授 /  工学研究院 社会基盤部門 建設設計材料工学


総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. @二羽淳一郎、@丸屋剛、@石田哲也、濵田秀則、@古市耕輔、@田所敏弥, 2022年制定土木学会コンクリート標準示方書改訂の概要(その1) -全体概要と基本原則編についてー, コンクリート工学、Vol.61, No.10, 2023年10月号, 2024.10.
2. @二羽淳一郎、@丸屋剛、@石田哲也、濵田秀則、@中村光、@小林孝一, 土木学会 「2022年制定 コンクリート標準示方書」の概要, セメント・コンクリート、No.919、2023年9月, 2024.04.
3. @二羽淳一郎、@丸屋剛、@石田哲也、濵田秀則、@中村光、@小林孝一, 2022年制定 コンクリート標準示方書【基本原則編】【設計編】【維持管理編】の概要, 橋梁と基礎、2023年 第57巻 7月号, 2024.04.
4. 濵田 秀則, PC技術者の化学入門 コンクリート中の鋼材腐食, プレストレストコンクリート, Vol.66, No.1, 2024.01.
5. @渡邊明(九州工業大学名誉教授)、濵田秀則, PCの先駆者たち: 人間・𠮷田徳次郎先生, プレストレストコンクリート、公益社団法人プレストレストコンクリート工学会, 2022.06, 九州大学教員の大先輩である𠮷田徳次郎先生の人間的側面の紹介を行うことを試みたものである。.
6. 濵田 秀則, 土木分野におけるRC中の鋼材腐食診断, 建設機械、日本工業出版㈱, ISSN 0385-9878, 2021.11, 本稿はコンクリート構造物における “鋼材腐食診断と防食の考え方”を説明するものである。既往の数多ある知見を整理して、コンパクトにまとめた、つもりである。自らのこれまでの経験も踏まえて、“鋼材腐食診断”についての現状を総括するとともに、筆者が日頃考えていることを書かせていただいた。なお、本稿は筆者が“コンクリート工学”の2021年5月号(日本コンクリート工学会発行)において発表した原稿をコンパクトにまとめたものである。
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7. @濵田秀則, 塩害を受けるコンクリート構造物の耐久性向上 ー発電所の施設の調査結果に基づいた考察ー, 電力土木, ISSN 0386-2895, 2021.11,  ご縁をいただき九州電力㈱さんとの共同研究の機会を得て、発電所施設のコンクリート構造物の劣化調査を行うことができた。一連の調査結果から二つの大きな結果を得ることができた。一つは、塩害劣化が想定される構造物において合理的な予防保全を実施すべき部位の選定を行うことができたことである。二つ目は、電力施設のコンクリート構造物の耐久性を向上させるための、新設時におけるコンクリート材料の選定に一つの有益な指針を得ることができたことである。これらの結果については山田、春口の報告(2019)があるので是非そちらも参照していただきたい。本稿では、この共同研究を進める中で、これまでの経験も併せて筆者が考察したことを述べさせていただきたいと思う。
キーワード:塩害,実構造物調査、予防保全、表面被覆、酸素透過抑制、フライアッシュ.
8. 武若耕司(鹿児島大学学術研究院), 濵田秀則。山口明伸(鹿児島大学学術研究院), 審良善和(鹿児島大学学術研究院), 亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)について, 2020.06, 土木学会指針である「亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)」の内容を概説したものである。.
9. 山口明伸(鹿児島大学学術研究院)、濵田秀則、武若耕司(志學館大学), 土木学会「電気化学的防食工法指針」の概要, コンクリート工学、公益社団法人日本コンクリート工学会発行 , ISSN 0387-1061、 雑誌03901-2, 2021.02, 土木学会指針である「電気化学的防食工法指針」の内容を概説したものである。.
10. 濵田秀則, 土木分野における鋼材腐食診断と防食に関する調査・研究の変遷および今後の展開, コンクリート工学、公益社団法人日本コンクリート工学会発行 , ISSN 0387-1061, Vol.59, No.5, 2021.05, コンクリート中の鋼材腐食に関する、約40年間の研究の変遷を概観すると同時に、現在不足している情報、今後の展開について述べたものである。.
11. 濵田秀則, コンクリート構造物の耐久性向上のための表面被覆の役割, 表面技術、一般社団法人表面技術協会発行, ISSN 0915-1869, 2021.01, コンクリート構造物に適用される表面被覆工法に関して、現状の技術レベル、現状の設計方針等に関して説明し、その問題点の指摘、ならびに将来展望について述べたものである。.
12. 武若耕司(鹿児島大学学術研究院)、濵田秀則(九州大学大学院)、山口明伸(鹿児島大学学術研究院)、審良善和(鹿児島大学学術研究院), 亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)について, 土木施工単価、一般財団法人経済調査会発行, 雑誌16643-04, 2020.04, 表題の土木学会規準の概要を説明したもの。.
13. 濵田秀則, 西田孝弘, 大即信明, コンクリート製造への海水の有効利用に関する海外シンポジウム -2018年度 スペイン・韓国での開催報告ー, 2019.07.
14. 武若耕司, 濵田秀則, 山口明伸, 審良善和, 亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)について, 2020.04, 土木学会より2019年に発刊された「亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の設計・施工指針(案)」の要点をまとめたものである。.
15. 武若耕司, 濵田秀則, 山口明伸, 審良善和, 土木学会「亜鉛めっき鉄筋を用いるコンクリート構造物の設計・施工指針(案)」の概要, 2019.12, 平成31年3月に,土木学会コンクリート委員会は“亜鉛めっき鉄筋を用いるコンクリート構造物の設計・施工指針(案)”の改訂版を発刊した。昭和55年に発刊されていた同指針(案)の内容を最新のものとすると同時に,性能設計の考え方を導入し,亜鉛めっき鉄筋を用いたコンクリート構造物の耐久性設計を可能としたものである。本稿においては,今回改訂された指針(以後,本指針(案))の主要部分の内容を紹介するものである。.
16. 渡邊 明, 濵田 秀則, 人間:𠮷田徳次郎先生, 2020.01.
17. 濵田秀則, コンクリートの”こころ”を伝える, 2019.03.
18. 濵田秀則、@宮川豊章, コンクリート材料の進展・そのベクトル, プレストレストコンクリート, ISSN 0387-1983, 2019.03.
19. 濵田 秀則, 港湾施設の保全に貢献する防錆・防食技術 - 桟橋構造のコンクリート上部工の塩害劣化および維持管理について -, 2017.12, 港湾施設は海洋環境に位置することから、材料劣化の観点からは極めて厳しい環境条件に曝されている。特に、施設整備に広く用いられている鋼材は腐食しやすく、適切な防錆・防食技術が不可欠である。コンクリート中に存在する鉄筋の場合でもその厳しさは変わらず、防錆・防食技術は極めて重要である。本稿では、まず、桟橋コンクリート上部工の劣化予測の考え方について述べる。次に、鉄筋コンクリート(以下、RC)としての桟橋の上部コンクリート工に関する調査研究の事例を時系列で紹介し、先に述べた劣化予測の考え方が確立されるに至った経緯について述べる。.
20. 濵田 秀則, 知っておきたいPC材料 鉄筋, 2017.09.
21. 濵田 秀則, 社会基盤の保全に貢献する 防錆・防食技術 桟橋上部コンクリート工の耐久性評価技術, 2017.05.
22. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第28回(最終回), 2015.10, 建築および土木コンクリート構造物の耐久性に関する研究の歴史的背景と長寿命化を目的としたアクリルゴム材の適用性に関する共同研究の経緯を示した。.
23. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第27回, 2015.09, 建築および土木コンクリート構造物の耐久性に関する研究の歴史的背景と長寿命化を目的としたアクリルゴム材の適用性に関する共同研究の経緯を示した。.
24. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第26回, 2015.08, 建築および土木コンクリート構造物の耐久性に関する研究の歴史的背景と長寿命化を目的としたアクリルゴム材の適用性に関する共同研究の経緯を示した。.
25. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第25回, 2015.07, 建築および土木コンクリート構造物の長寿命化を目的にアクリルゴム材が適用された事例を経年後の耐久性を含めて示した。.
26. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第24回, 2015.06, ここ40年~50年の経験から, コンクリート構造物が塩分雰囲気下のように厳しい環境条件下において使用される場合,現在の設計の考え方では十分な耐久性を維持できないことが次第に明らかとなってきた。短期間のうちに著しい劣化が生じている構造物も決して少なくはないのが実状である。その場合, コンクリート中に埋設されている鉄筋の腐食が,鉄筋コンクリート構造物の耐久性を低下させる最大の要因となっている。本文は,そのような厳しい環境条件下において使用される鉄筋コンクリート構造物に十分な耐久性を持たせるために考え得る方法として、①透水性,塩分拡散性を低下させるための鉱物質混和材の適切な利用、②コンクリート中への有害物質の遮断方法としてのコンクリート表面被覆の適用について、その効果を考察するものである。.
27. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第23回, 2015.05, 鉄筋コンクリート造(RC造)の鉄筋腐食は構造物の一体性を損なう主要因である。厳しい環境においては、早期に鉄筋が腐食し、耐力低下も生じて構造物の寿命に決定的な影響を与える。構造耐力の低下は、安全性の低下である。本章では、劣化した構造物の維持保全のための、総合的な取り組み(Integrated, Holistic Approach)として、グローバル設計/マネジメント戦略 (Global Design/Management Strategy)の考え方を紹介した。さらに、劣化環境下における新設および既設構造物の長期メンテナンスフリー寿命(Free Service Life)を目指すため、鉄筋腐食の防止に関する設計データ(Design Parameters)を紹介した。.
28. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第22回, 2015.04, 本章では劣化したコンクリート構造物を長寿命化するための保護および補強方策について記す。構造物の長寿命化には二つのアプローチがある。一つは、アクリルゴム系表面被覆材により中性化および塩害の進行を止める保護機能の付与であり、二つ目は、耐力回復のための鋼板接着工法による補強である。これらの方策の実施には、材料特性、補強効果、技術およびそれらの運用システムを一体化して、長寿命化のための設計戦略(Design Strategy)を組み立てることが必要である。.
29. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第21回, 2015.03, コンクリート中の鉄筋腐食は耐久性を低下させる大きな要因である。この腐食過程を把握するために1984年に亜熱帯気候の厳しい塩害環境の沖縄県の海岸に実験用のRC構造物を建設した。暴露6~9年後に鉄筋腐食を電気化学的手法によりモニタリング評価した。腐食に関連する特性値として、自然電位Corrosion Potentials、分極抵抗(Rp:Polarization Resistanceで腐食速度を示す)およびコンクリート抵抗(Rs:Concrete Resistance)を測定した。これらの値と実際に鉄筋を取り出して腐食面積率を測定した結果とを照合することによりモニタリング評価ができることを示した。.
30. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第20回, 2015.02, 本章には様々な海洋環境に暴露したコンクリート中への塩化物イオンの浸入過程および漫入量についての考察を示した。コンクリート中の塩分含有量は、 コンクリート中の鉄筋腐食の開始、規模および速度を支配する主要な要因の一つである。様々な海洋環境下におけるコンクリート中の塩分含有量に関し、これまで多くの研究デークが得られている。しかし、それらを記述している文献は広範囲にばらついており、またそれらの文献が取り扱っている変数も多様である。このような広範囲の情報を関連づけ、海洋環境下におけるコンクリート中への塩化物イオンの浸入過程および浸入量を総合的に考察する試みはこれまで報告されていない。本章は、これまで多くの研究論文で示されてきた海洋環境下におけるコンクリート中の塩分含有量のデータを総合的に取りまとめ、それを基に海洋環境下におけるコンクリート中への塩化物イオンの浸入過程および浸人量について考察した。.
31. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第19回, 2015.01, アルカリ骨材反応が生じている鉄筋コンクリート部材の持続荷重下における内部応力の状態および耐荷力についてはまだ十分に把握されていない。本章では、アルカリ骨材反応が生ずる鉄筋コンクリートはりおよび柱の持続荷重下における表面被覆材による内部応力の保持効果を、ひずみ、クリープ係数およびASRによる膨張圧(仮想外力)の視点から実験的に検討した。その結果、初期より被覆を行えばASRによる内部応力の低下を抑制できることがわかった。.
32. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第18回, 2014.12, アルカリ骨材反応が生じている鉄筋コンクリート部材の持続荷重下における内部応力の状態および耐荷力については、まだ十分に把握されていない。この文章では、アルカリ骨材反応が生ずる鉄筋コンクリートはりおよび柱の持続荷重下における表面被覆材による内部応力の保持効果を、ひずみ、クリープ係数およびASRによる膨張圧(仮想外力)の視点から実験的に検討した。その結果、初期より被覆を行えばASRによる内部応力の低下を抑制できることがわかった。.
33. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第17回, 2014.11, アクリルゴム系表面被覆材によるアルカリ骨材反応(以下、ASR)を受けた構造物の補修を想定した試験結果を記述する。ASRを生じるコンクリート供試体に初期および膨張が進行した時点でそれぞれ被覆した場合、ASR膨張に対する抑制効果をどの程度発揮できるかを試験した。コンクリート供試体は角柱で、反応性骨材として人工合成の非晶質溶融シリカを用いた。促進劣化試験は、38℃の温水、20℃および38℃の4%NaCl水溶液を用い全浸漬、半浸漬および乾湿繰り返しをそれぞれ実施した。被覆材を、ASR膨張が0.00%の初期および膨張率が0.15%と0.35%に達した時点で、それぞれ被覆した結果、非塗装に対し、膨張率が0.00%と初期より被覆したものが最も大きな膨張抑制効果を示した。一方、膨張率が0.15%および0.35%時に塗装した場合、そのASR膨張曲線の傾きは初期塗装と余り変わらず一定の効果を示したが、最終膨張率には初期膨張率が加算され、初期被覆より大きくなった。実構造物への表面被覆の適用は、ASR進行前の初期に実施することが最も効果を発揮することがわかった。.
34. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第16回, 2014.10, 高弾性アクリルゴム系表面被覆材によるアルカリ骨材反応(Alkali-Silica Reactivity)に対する抑制と、コンクリートの強度(曲げ、圧縮)保持効果として示した。反応性骨材を含むコンクリート供試体に対して、表面被覆材としてアクリルゴム系、エポキシ樹脂系および非塗装品について、屋外暴露と促進試験によってASR抑制効果を比較検討した。その結果、アクリルゴム系被覆は優れたASR抑制効果を示し、コンクリート強度を80%以上保持した。.
35. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第15回, 2014.09, 塩化物イオンのコンクリートへの浸透性について、セメントの一部を鉱物質混和材(高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム)で置き換えたものと普通コンクリートに表面被覆材を適用したものとを比較した。促進試験として、第7章および第8章で既に述べてきた、4%塩水乾湿繰返しをスラブコンクリート表面に深さ5cmに満たし、その乾湿繰り返し試験を行った。乾湿は1サイクルを10日の設定で、10、20、60および70サイクルまで行った。鉱物質混和材の混入は、塩化物イオンの浸透抑制に効果があったが、良質な表面被覆材を用いれば、鉱物質混和材の混入以上の効果を発揮することがわかった。なお、鉱物質混和材の混入は新設構造物のみしか適用できないが、表面被覆材は新設および既設の構造物の双方に適用できる。.
36. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第14回, 2014.08, 海岸近くの海洋環境にある鉄筋コンクリート造構造物(以下、RC)は、塩化物イオンによる塩害と大気中の二酸化炭素(濃度380ppm=0.038%)による中性化を受ける。前章の7章では、RCスラブの各水セメント比(以下、W/C)での塩化物イオンの浸透とアクリルゴム系表面被覆材による浸透阻止効果を検討した。本章では、コンクリートの中性化をX線回折法注1)とフェノールフタレイン溶液塗布法で評価した。スラブ供試体の上面に4%NaCl溶液を5cm深さで張った状態と、取り除いた乾燥状態との繰り返し(以下、4%塩水乾湿繰返し)を70サイクルまで実施した。無塗膜部から塗膜部裏面へ浸透してくる塩化物イオンの浸透量は、W/Cの影響を受けことが示された。W/Cが高くなると裏面への浸透量は多くなる。RCスラブ上面を塗装していない面(以下、無塗膜部)は、塩化物イオンの浸透と中性化が認められたが、アクリルゴム系表面被覆材を塗装した面(以下、塗膜部)ではいずれも認めらなかった。また、塗膜のコンクリート下地に対する付着強さも良好であった。.
37. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第13回, 2014.07, 海岸近くの海洋環境にある鉄筋コンクリート造構造物(以下、RC)は、塩化物イオンによる塩害と大気中の二酸化炭素(濃度380ppm=0.038%)による中性化を受ける。前章の7章では、RCスラブの各水セメント比(以下、W/C)での塩化物イオンの浸透とアクリルゴム系表面被覆材による浸透阻止効果を検討した。本章では、コンクリートの中性化をX線回折法注1)とフェノールフタレイン溶液塗布法で評価した。スラブ供試体の上面に4%NaCl溶液を5cm深さで張った状態と、取り除いた乾燥状態との繰り返し(以下、4%塩水乾湿繰返し)を70サイクルまで実施した。無塗膜部から塗膜部裏面へ浸透してくる塩化物イオンの浸透量は、W/Cの影響を受けことが示された。W/Cが高くなると裏面への浸透量は多くなる。RCスラブ上面を塗装していない面(以下、無塗膜部)は、塩化物イオンの浸透と中性化が認められたが、アクリルゴム系表面被覆材を塗装した面(以下、塗膜部)ではいずれも認めらなかった。また、塗膜のコンクリート下地に対する付着強さも良好であった。.
38. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第12回, 2014.06, 海洋環境下の鉄筋コンクリート(以下、RC)構造物は、は塩化物イオンの浸透を受ける。本章ではアクリルゴム系表面被覆材による浸透阻止効果を示す。実環境で想定される、塩化物イオン水溶液の浸漬と乾燥の繰返しを受ける場合の、表面被覆材による塩化物イオンの浸透防止とコンクリートに対する付着強さを試験した。鉄筋コンクリートスラブ(以下、RCスラブ)供試体を用い、表面被覆材をスラブ上面に全面塗布したもの(以下、全面塗装)、半分塗布したもの(以下、半面塗装)の2水準とした。コンクリートの水セメント比(以下、W/C比)は3水準とし、4%注1)の塩化ナトリウム水溶液(以下、塩水)をスラブ上面に注いで5cm深さで湛えた状態と張り、塩水を取り除いて乾燥させる状態を繰り返す、乾湿の繰り返し(以下、4%塩水乾燥繰返し)を50サイクル(500日)まで行った。.
39. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第11回, 2014.05, 表面被覆材の塗装の有無ので、厳しい海洋環境におけるコンクリートへの塩化物イオンの浸透を評価するために、表面被覆材の塗装の有無を要因とした実大構造物による8年間簡の試験結果を示す。試験用の鉄筋コンクリート構造物は、梁、スラブおよび柱から構成され、構造物の東西を2分割とし、東側は塩化ナトリウム(NaCl)を混入しない無混入部、西側は塩化ナトリウムをコンクリート重量に対し0.5%(コンクリート1m3当たりNaClの添加量は12kg)混入した混入部のの2水準とした。なお、初期に混入する塩化物イオン量は、沖縄県で塩害を受けた建物のコンクリートから検出された最大の塩化物イオン量0.3%〔コンクリート重量(含水率2.1~2.7wt%)に対するCl-%〕相当とし、フレッシュコンクリート1m3に対し、塩化ナトリウムを12kg混入した。この値は、JASS5「鉄筋コンクリート工事」の許容塩化物イオン量0.3kg/m3の約24倍に相当する。表面被覆材の塗装の有無は、東西(塩化ナトリウム混入の有無)に直行する南北に2分割し、海に面する北側はアクリルゴム系表面被覆材を塗装し、陸に面する南側は非塗装とした2水準である。試験水準は、塩化ナトリウム混入の有無(2水準)×表面被覆材の有無(2水準)の4水準である。この実大試験の結果、アクリルゴム系表面被覆材は厳しい海洋環境でも8年間簡にわたり塩化物イオンの浸透を防止し、鉄筋腐食の進行を抑制していることが分かった。.
40. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第10回, 2014.04, 高弾性アクリルゴム系表面被覆材によるコンクリートのひび割れの発生防止、中性化の進行抑制、さらに塩化物イオンを内在する既設構造物の保護効果を示す。それらの構造物の多くは厳しい塩害環境にあり、放置すれば劣化はさらに進行する。被覆材による保護効果について、塩化物イオンの浸透と中性化の進行防止に焦点を絞って8年間にわたって検討した。検討した8つの構造物の環境は、寒冷地から亜熱帯までの日本特有の広い温度領域にあり、さらに、高湿度あるいは海洋環境が単独あるいはそれらの条件が絡み合った環境である。被覆材の付着強さは、8年後も1MPa(1N/㎟)以上あり、コンクリート下地と一体化していた。 コンクリートのひび割れに対する被覆塗膜の追従性(ゼロスパンテンション伸び量)は、初期値6.5㎜であったが2.5年後も低下はなかった。さらに、塩化物イオンとCO2ガスに対し高いしゃ断機能を発揮し、既に塩化物イオンをコンクリートに内在する構造物に対しては、濃度ピークのない均一な塩分分布を表した。中性化が進行した構造物に塗布した結果、中性化した部分がコンクリート内部からのアルカリ成分の移動によりアルカリ性が復元した事例を確認した。.
41. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第9回, 2014.03, 高弾性アクリルゴム系表面被覆材によるコンクリートのひび割れの発生防止、中性化の進行抑制、さらに塩化物イオンを内在する既設構造物の保護効果を示す。それらの構造物の多くは厳しい塩害環境にあり、放置すれば劣化はさらに進行する。被覆材による保護効果について、塩化物イオンの浸透と中性化の進行防止に焦点を絞って8年間にわたって検討した。検討した8つの構造物の環境は、寒冷地から亜熱帯までの日本特有の広い温度領域にあり、さらに、高湿度あるいは海洋環境が単独あるいはそれらの条件が絡み合った環境である。被覆材の付着強さは、8年後も1MPa(1N/㎟)以上あり、コンクリート下地と一体化していた。 コンクリートのひび割れに対する被覆塗膜の追従性(ゼロスパンテンション伸び量)は、初期値6.5㎜であったが2.5年後も低下はなかった。さらに、塩化物イオンとCO2ガスに対し高いしゃ断機能を発揮し、既に塩化物イオンをコンクリートに内在する構造物に対しては、濃度ピークのない均一な塩分分布を表した。中性化が進行した構造物に塗布した結果、中性化した部分がコンクリート内部からのアルカリ成分の移動によりアルカリ性が復元した事例を確認した。.
42. 濵田 秀則, 山本 大介, 佐川 康貴, リタ イルマワティ, コンクリート中の鋼材腐食に関する乾湿繰り返し促進試験と実環境暴露試験の比較, 2014.03, コンクリート中の鋼材の腐食は、鉄筋コンクリート構造物の寿命を左右する重要な要因であり、塩害はその最も代表的な劣化現象である。近年、構造物の設計において、性能設計としての耐久性設計を行うことが標準となりつつあるが、その際、コンクリート中への長期的な塩分浸透の予測が必須となる。この予測に際しては、コンクリートの塩分拡散係数を適切に定めて拡散方程式を適用するが、短期間で拡散係数を求める方法として促進試験が実施されることもある。本検討では、圧縮強度70N/mm2相当の高強度コンクリートを用いたPC部材の乾湿繰返し促進試験と実環境(海水飛沫環境)長期暴露試験を実施した。同一の試験体を用いた暴露試験と促進試験を比較することにより、促進試験の有意性について考察を行った。.
43. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第8回, 2014.02, コンクリート中の鉄筋腐食を引き起こす大きな2つの要因は、塩化物イオンの浸透と中性化である。表面被覆材が新設および既設構造物の双方に保護効果を発揮するためには、次の2つの機能を持っていなければならない。それは、塩化物イオンのコンクリート中への浸透防止機能であり、また、コンクリート中に既に塩分が含まれている場合、腐食を生じさせる必須成分である水と酸素(空気)の浸透を阻止して鉄筋を腐食から守ることである。ここでは、アクリルゴム系表面被覆材による鉄筋の腐食防止効果を、上述の2つの機能を基に海水浸漬試験により明らかにした。試験は塩化ナトリウム(NaCl)を混入および無混入、また表面被覆材の塗装および非塗装の供試体を対象に海水浸漬試験を実施した。その結果、アクリルゴム系表面被覆材は空気(酸素)、水、および塩化物イオンのコンクリート中への浸透を阻止して鉄筋腐食を防止した。また、表面被覆材のコンクリートに対する付着強さは良好であり、コンクリートとの一体性を発揮した。.
44. 濵田 秀則, 山本 大介, 佐川 康貴, 池田 隆徳, 表面に腐食層を有する鉄筋のセメントモルタル中における電気化学的性質について, 2014.02, 鉄筋腐食診断に関する非破壊検査法として,自然電位法,分極抵抗法,電気抵抗法などがある。筆者らは,供用開始後75年が経過した鉄筋コンクリート製の実橋りょうの自然電位を計測したところ、実際は激しく腐食していた鉄筋の自然電位は比較的「貴」な値を示した。本実験では,この現象を検証することを目的とし、既に錆が生じている鉄筋をセメントモルタル中に埋設し,その電気化学的計測を行ってみた。.
45. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第7回, 2014.01, コンクリート中の鉄筋腐食を引き起こす大きな2つの要因は、塩化物イオンの浸透と中性化である。表面被覆材が新設および既設構造物の双方に保護効果を発揮するためには、次の2つの機能を持っていなければならない。それは、塩化物イオンのコンクリート中への浸透防止機能であり、また、コンクリート中に既に塩分が含まれている場合、腐食を生じさせる必須成分である水と酸素(空気)の浸透を阻止して鉄筋を腐食から守ることである。ここでは、アクリルゴム系表面被覆材による鉄筋の腐食防止効果を、上述の2つの機能を基に海水浸漬試験により明らかにした。試験は塩化ナトリウム(NaCl)を混入および無混入、また表面被覆材の塗装および非塗装の供試体を対象に海水浸漬試験を実施した。その結果、アクリルゴム系表面被覆材は空気(酸素)、水、および塩化物イオンのコンクリート中への浸透を阻止して鉄筋腐食を防止した。また、表面被覆材のコンクリートに対する付着強さは良好であり、コンクリートとの一体性を発揮した。.
46. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載 第6回, 2013.12, 表面被覆材はこれまでいくつかの理由があって世界的に広く用いられてこなかった。その理由として、被覆材そのものが十分な耐久性を保持していなかったことがある。本章では、アクリルゴム系表面被覆材(以下アクリルゴム系被覆材)の塩害防止効果を塩水噴霧促進試験で試験した結果を示す。試験は5%塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を、温度35℃、相対湿度95~98%RHの条件で、5,000時間、連続的に塩水噴霧を行った。塩水噴霧試験150時間は、実暴露1年程度に相当すると言われる。混入塩分量を0%~5.0%とした鉄筋コンクリート供試体を用い、アクリルゴム系被覆材の有無で試験を行った。さらにまでの範囲の8水準で実施した。塩水噴霧試験後、塗膜外観、塗膜のコンクリート下地に対する付着強さ、鉄筋の腐食状況、浸入した塩分量、中性化、塗膜の引張強さおよび伸び率の変化をそれぞれ測定した。アクリルゴム系被覆材は鉄筋腐食の要因である塩化物イオン(Cl-)および中性化の要因である二酸化炭素(CO2)のコンクリート中への浸入を抑制して鉄筋腐食の進行を防止した。.
47. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載第5回, 2013.11, 表面被覆材はこれまでいくつかの理由があって世界的に広く用いられてこなかった。その理由として、被覆材そのものが十分な耐久性を保持していなかったことがある。本章では、アクリルゴム系表面被覆材(以下アクリルゴム系被覆材)の塩害防止効果を塩水噴霧促進試験で試験した結果を示す。試験は5%塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を、温度35℃、相対湿度95~98%RHの条件で、5,000時間、連続的に塩水噴霧を行った。塩水噴霧試験150時間は、実暴露1年程度に相当すると言われる。混入塩分量を0%~5.0%とした鉄筋コンクリート供試体を用い、アクリルゴム系被覆材の有無で試験を行った。さらにまでの範囲の8水準で実施した。塩水噴霧試験後、塗膜外観、塗膜のコンクリート下地に対する付着強さ、鉄筋の腐食状況、浸入した塩分量、中性化、塗膜の引張強さおよび伸び率の変化をそれぞれ測定した。アクリルゴム系被覆材は鉄筋腐食の要因である塩化物イオン(Cl-)および中性化の要因である二酸化炭素(CO2)のコンクリート中への浸入を抑制して鉄筋腐食の進行を防止した。.
48. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載第3回, 2013.10, 鉄筋コンクリートの初期劣化として、中性化と塩害とがよく知られている。コンクリート表面に、表面被覆材(以下、被覆材と略す)を施工することにより、コンクリート自体およびコンクリート中に鉄筋を保護することができる。それにより、コンクリート材料そのものの耐用年数の向上と、厳しい環境下にある構造物の寿命を延ばすことができる。コンクリートはひび割れを常態的に生じており、被覆材によるコンクリートの保護を目的とした場合、被覆材がひび割れ追従性を有しているかどうかは非常に重要である。本章では、高弾性を有するアクリルゴム系、ウレタンゴム系、ポリブタジエンゴム系の3種類の被覆材について、ひび割れ追従性のオゾンおよび紫外線に対する耐久性を実施した。特に、ひび割れ部で塗膜が引張ストレスを受けた状態(伸び時)での耐久性を試験した。エポキシ樹脂系(非弾性)は被覆材として多く用いられているが、硬く、弾性がないため、伸び時の劣化試験は実施しなかった。鉄筋コンクリート供試体を用いた塩害試験では、4種の被覆材(弾性3種+非弾性1種)について試験した結果、アクリルゴム系が最も優れていた。アクリルゴム系被覆材は、水、空気(酸素、二酸化炭素)、塩化物イオンに対し、高い拡散抵抗性を有しており、それにより裏付けられる結果であった。コンクリート中の鉄筋腐食防止効果が、初期塩分を含む場合は勿論、初期より内在塩分を0.1%まで含むものまで認められた。ただ、初期混入塩分が多量にある供試体に被覆材を適用した場合、かぶり厚さが20mmより30mmの方がより優れた鉄筋腐食抑制効果を示し、かぶり厚さの効果も出ている。.
49. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載第3回, 2013.09, 鉄筋コンクリートの初期劣化として、中性化と塩害とがよく知られている。コンクリート表面に、表面被覆材(以下、被覆材と略す)を施工することにより、コンクリート自体およびコンクリート中に鉄筋を保護することができる。それにより、コンクリート材料そのものの耐用年数の向上と、厳しい環境下にある構造物の寿命を延ばすことができる。コンクリートはひび割れを常態的に生じており、被覆材によるコンクリートの保護を目的とした場合、被覆材がひび割れ追従性を有しているかどうかは非常に重要である。本章では、高弾性を有するアクリルゴム系、ウレタンゴム系、ポリブタジエンゴム系の3種類の被覆材について、ひび割れ追従性のオゾンおよび紫外線に対する耐久性を実施した。特に、ひび割れ部で塗膜が引張ストレスを受けた状態(伸び時)での耐久性を試験した。エポキシ樹脂系(非弾性)は被覆材として多く用いられているが、硬く、弾性がないため、伸び時の劣化試験は実施しなかった。鉄筋コンクリート供試体を用いた塩害試験では、4種の被覆材(弾性3種+非弾性1種)について試験した結果、アクリルゴム系が最も優れていた。
アクリルゴム系被覆材は、水、空気(酸素、二酸化炭素)、塩化物イオンに対し、高い拡散抵抗性を有しており、それにより裏付けられる結果であった。コンクリート中の鉄筋腐食防止効果が、初期塩分を含む場合は勿論、初期より内在塩分を0.1%まで含むものまで認められた。ただ、初期混入塩分が多量にある供試体に被覆材を適用した場合、かぶり厚さが20mmより30mmの方がより優れた鉄筋腐食抑制効果を示し、かぶり厚さの効果も出ている。.
50. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化 連載第2回, 2013.08, 表面被覆材は新設および既設のコンクリート構造物の保護、維持に重要な役割を果たす。その機能は外界からの劣化要因のコンクリート中への浸入をコントロールしてコンクリートの劣化を防止することである。表面被覆材として保持すべき要求性能として、コンクリートに対するひび割れ追従性、弾性、引張り性能、付着強さ、耐疲労性等の物理的性能がある。それらの性能を有しているものがコンクリートに対する保護材としての機能を発揮することができる。本文は高弾性アクリルゴム系表面被覆材(膜厚1,000μ)の特性について、アクリルゴム系被覆材の化学的構成から始まり、その塗膜がコンクリートの躯体保護に多くの優れた物理的特性を有していることを示す。アクリルゴム系被覆材の耐候性、さらに外的劣化要因である水、空気、塩化物イオンおよび水蒸気のコンクリート中への浸透阻止効果を実験データで示す。それらの実験データからアクリルゴム系被覆材は広範囲の外的劣化要因に対して優れた浸透阻止効果を発揮する事を示す。.
51. R. Narayan Swamy, 谷川 伸, 濵田 秀則, Jaw-Chang Laiw, 大城 武, 表面被覆材によるコンクリート構造物の長寿命化, 2013.07, 表面被覆材は新設および既設のコンクリート構造物の保護、維持に重要な役割を果たす。その機能は外界からの劣化要因のコンクリート中への浸入をコントロールしてコンクリートの劣化を防止することである。表面被覆材として保持すべき要求性能として、コンクリートに対するひび割れ追従性、弾性、引張り性能、付着強さ、耐疲労性等の物理的性能がある。それらの性能を有しているものがコンクリートに対する保護材としての機能を発揮することができる。本文は高弾性アクリルゴム系表面被覆材(膜厚1,000μ)の特性について、アクリルゴム系被覆材の化学的構成から始まり、その塗膜がコンクリートの躯体保護に多くの優れた物理的特性を有していることを示す。アクリルゴム系被覆材の耐候性、さらに外的劣化要因である水、空気、塩化物イオンおよび水蒸気のコンクリート中への浸透阻止効果を実験データで示す。それらの実験データからアクリルゴム系被覆材は広範囲の外的劣化要因に対して優れた浸透阻止効果を発揮する事を示す。.
52. 濵田秀則, 連載 すばらしきコンクリート⑯、すばらしいコンクリートを目指して -連載のおわりにー, 2012.11.
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54. 山田卓司, 江口和雄, 濵田秀則, 宮川豊章, 表面保護工を中心としたコンクリート構造物のアップグレード技術の現状と将来展望 4.表面保護工を対象とした各種試験方法と今後の課題と将来展望, 2012.02.
55. 濵田秀則, 宮里心一, 綾野克紀, 河合研至, 久田真, 佐川康貴, 環境調和型コンクリート材料学の創造 -土木学会小委員会の活動成果から-, 2012.01.
56. 濵田秀則, 野村倫一, 新名勉, 渡辺博志, 寺田典生, 表面保護工を中心としたコンクリート構造物のアップグレード技術の現状と将来展望 3.適用事例, 2012.01.
57. 山路徹, 福手勤, 濵田秀則, 海洋環境下への再生骨材コンクリートの適用性に関する研究事例 ~(独)港湾空港技術研究所の取り組み~, 2011.11.
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62. 濵田秀則, わたしの本棚 科学の言葉=数 -数学者でない教養ある人々のための批判的概観ー トビヤス・ダンツィク著、河野伊三郎訳, 2010.12.
63. 濱田秀則, コンクリート構造物の価値再考 -ムダと言わせないコンクリート構造物を目指して-, 2010.07.
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71. 濵田秀則 Tarek Uddin Mohammed(The University of Asia Pacific, Dhaka, Bangladesh) 山路 徹(独立行政法人港湾空港技術研究所), 30年間常時海水中に暴露されたコンクリートの性状 -長期暴露試験より-, 2007.06.
72. Y. MIYATA, H. NAKANO, M. ABE, H. AKUTAGAWA and H. HAMADA, Effectiveness of Polyyethlene Coating for Steel Pipe Piles, 2006.12.
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