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松野 雄一(まつの ゆういち) データ更新日:2024.04.09

助教 /  九州大学病院 消化管内科 九州大学大学院病態機能内科学


主な研究テーマ
炎症性腸疾患における青黛の有用性と安全性について
キーワード:潰瘍性大腸炎、クローン病、青黛
2016.04.
小腸潰瘍の鑑別における尿中プロスタグランジンE主要代謝産物検査の有用性
キーワード:CEAS、PGE-MUM
2016.04.
抗菌薬療法抵抗性の胃MALTリンパ腫の長期予後
キーワード:MALTリンパ腫
2016.04.
研究業績
主要著書
主要原著論文
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
主要学会発表等
1. 松野雄一, 平野敦士, 膳所圭三, 鳥巣剛弘, 北園孝成 , 炎症性腸疾患に対する青黛の短期および長期成績についての検討
, 第113回消化器病学会九州支部例会, 2019.05, 【背景】近年、生薬である青黛が潰瘍性大腸炎(Ulcerative colitis; UC)の寛解導入療法において高い有効性を示すことが報告されている。しかし寛解維持療法における有効性や安全性は不明である。また、これまでクローン病(Crohn’s disease; CD)における青黛の有効性を検討した報告はない。今回UCとCDの両疾患を対象に、寛解導入および寛解維持療法における青黛の有効性、安全性を遡及的に検討した。
【方法】2015年3月から2017年4月の期間に当科において、青黛による加療を開始した活動期のUCおよびCD患者を対象とした。疾患活動性はUCではclinical activity index (CAI)、CDではCrohn’s disease activity index (CDAI)を用いて評価し、CAI≦4、CDAI≦150を寛解、それぞれのスコアの青黛投与前より30%以上の低下を有効と定義し、4週、8週における有効率、寛解率を検討した。また、52週、104週における青黛の継続率をKaplan-Meier 法で算出し、継続中の患者での寛解維持率を検討した。さらに全観察期間における有害事象を検討した。
【結果】UC 17例、CD 8例が対象となった。青黛開始時のCAIおよびCDAIの中央値はそれぞれ8(四分位: 6-10)、227(四分位: 193-254)であった。青黛の初期投与量と最終投与量の平均値はUCで2.47g、1.59g、CDで2.13g、1.81gであった。4週、8週における有効率、寛解率はUCでは94.1%および88.2%、CDでは37.5%および25.0%であった。52週、104週における青黛の継続率はUCでは76%および71%、CDではいずれも38%であった。52週、104週の時点で青黛継続中の患者における寛解維持率はUCではいずれも100%、CDではいずれも66.7%であった。全体で10例において有害事象が生じ、そのうち入院を要する重篤な有害事象は3例に認められ、そのすべてが急性腸炎であった。そのうち1例では腸重積を合併し、外科的手術を要した。
【結論】青黛はUCの寛解導入、維持療法において高い有効性を示したが、CDにおける有効性は限定的であった。また、重篤な急性腸炎は、青黛の特徴的な有害事象であることが示唆された。
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2. 松野 雄一、梅野 淳嗣、鳥巣 剛弘、平川 洋一郎、冬野 雄太、岡本 康治、安川 重義、平井 郁仁、渡辺 憲治、細江 直樹、河内 修司、藏原 晃一、八尾 恒良、北園 孝成、松本 主之、江﨑 幹宏, CEASとCrohn病の鑑別における尿中プロスタグランジンE主要代謝産物濃度測定の有用性に関する検討, 第9回日本炎症性腸疾患学会, 2018.11, 【背景】Chronic enteropathy associated with SLCO2A1 gene(CEAS)は多発する小腸潰瘍による慢性的な貧血と低蛋白血症を特徴とするまれな難治性疾患である。近年、我々は本症の原因遺伝子としてプロスタグランジン輸送体をコードするSLCO2A1 遺伝子を同定した。CEASとCrohn病(CD)はともに小腸に多発潰瘍や狭窄を認めるため、実臨床において鑑別が困難な場合がある。我々の過去の検討では、CEAS患者における尿中プロスタグランジンE主要代謝産物(PGE-MUM)濃度は健常人と比較して有意に高値であった。今回、CEASとCDとの鑑別におけるPGE-MUM濃度測定の有用性を検討した。【方法】2012- 2017年の期間中に研究協力施設に通院中でSLCO2A1遺伝子変異陽性であることが確認されたCEAS 17例と九州大学病院消化管内科に通院中のCD 97例より文書による同意を得た上で尿検体を採取した。PGE-MUM濃度は放射性免疫測定法で測定した。交絡因子の同定のため単回帰分析を行い、オッズ比の算出のため、ロジスティック回帰分析を行った。ROC解析により、適切なカットオフ値を求めた。【結果】CEAS群におけるPGE-MUM濃度はCD群と比較して有意に高値であった(中央値 121 vs 28 μg/g×Cre, p
受賞
日本炎症性腸疾患学会 Young Investigator Award, 日本炎症性腸疾患学会, 2018.11.
The APAGE 3rd Clinical Forum on Inflammatory Bowel Disease Young Investigator Award, The APAGE 3rd Clinical Forum on Inflammatory Bowel Disease, 2018.09.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2022年度~2024年度, 若手研究, 代表, 腸管における青黛のAhRを介した作用に関する検討.
2020年度~2021年度, 研究活動スタート支援, 代表, 小腸潰瘍形成におけるプロスタグランジンと腸内細菌叢の役割.

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pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。