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高原 淳(たかはら あつし) データ更新日:2018.06.22



大学院(学府)担当

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ホームページ
http://i2cner.kyushu-u.ac.jp/ja/
カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 .
http://www.chem.kyushu-u.ac.jp/~ircms/
分子システム科学センター .
http://takahara.ifoc.kyushu-u.ac.jp
高原研究室ホームページ .
FAX番号
092-802-2518
取得学位
工学博士
専門分野
高分子科学
活動概要
研究業績

1.分子組織体のナノ構造・物性制御と機能発現
 有機分子組織体あるいは(無機分子/有機分子)ハイブリッド組織体の凝集構造を分子間相互作用と分子運動特性に基づき精密制御することにより、既存の材料とは異なる新しい物性を示す分子組織体の構築が実現可能である。粘土に含まれるアルミニウムシリケートナノファイバー(イモゴライト、ハロイサイト)・種々のナノ粒子を用いた新規(有機/無機)ナノハイブリッド材料の構築とその構造と物性評価、有機シラン単分子膜のパターニングに基づく新規分子組織体の構築、AAOなどのナノポアを利用した新規材料設計について検討を進めている。
2.ソフトインターフェースの構造と物性
 ソフトマテリアル固体の表面はバルクとは異なったエネルギー状態にあり、高分子の表面凝集状態と分子運動特性はバルクと著しく異なっている。高分子単分子膜、高分子固体膜、ポリマーブレンド及びブロック共重合体薄膜の表面分子鎖凝集状態制御と表面分子運動特性評価を中心に研究を展開している。走査型粘弾性顕微鏡を試作し、膜表面の動的粘弾性関数を直接評価し、表面の分子運動特性がバルクに比べて活性化されていることを世界で初めて明らかにした。この知見は機能性有機材料の分子設計に全く新しい概念を与える成果である。また表面のナノメーターオーダーでの力学的性質のマッピングにも成功している。さらに極限的な高分子薄膜であるポリマーブラシを調製し、その溶液界面での構造評価を行うとともに、摩擦特性、防汚性、接着性などの特性評価を行っている。
3.非線形粘弾特性に基づく高分子材料の疲労機構の解明
 疲労の予知、予防、診断技術の確立と耐疲労性高分子の開発は材料の安全性を確保する上で極めて重要である。高分子材料は疲労を受けるような大変形下では非線形粘弾性を示す。そこで高分子材料の疲労過程における非線形動的粘弾性を連続的に測定する新しい疲労試験装置を開発した。この装置は粘弾性追随型疲労試験機として広く知られている。疲労過程における粘弾性変化と疲労破損様式の解明、高分子材料の疲労破壊が疲労過程において構造変化に費やされるエネルギー損失が一定値に達したときに起こるという疲労破壊規準式の確立、及び耐疲労性高分子材料の構築法の確立を追求している。これらの成果は、高分子材料を信頼性のある構造材料として金属材料以上に飛躍発展させるための基本概念を与えたものである。
4.高分子生医学材料に関する研究
 高分子材料を医用材料として用いる場合に最も重要な性質は生体適合性である。人工心臓材料などに用いられるポリウレタンの表面構造と血液適合性、凝集構造と生体内での力学的耐久性の関係を明らかにしてきた。現在は、ミクロ相分離モデル表面と生体成分の相互作用を原子間力顕微鏡を用いて評価し、生体適合性発現の機構の解明を目指しており、人工心臓、人工血管等の生医学材料の分子設計のための基礎研究として広く注目されている。さらに生体内で潤滑性を示すポリマーブラシの構築も検討している。
5. 生分解性エラストマーに関する研究
生体成分起源の原料を用いた新しい生分解性ポリウレタンエラストマーの合成に成功し、その生分解性を確認した。その物性の発現機構を構造論的に解析すると共に優れた力学物性と生分解性の両方を兼ね備えた材料を開発している。
6.量子ビームを用いたソフトマテリアルの構造とダイナミクス評価
放射光X線散乱・分光、中性子反射率などを駆使したソフトマテリアルの構造・ダイナミクス評価をJ-PARC, SPring-8、 九大BL(佐賀LS)における装置開発も含めて実施している。特に変形過程でのその場解析装置を開発している。
7.高分子材料の破壊機構の解析とタフポリマーの開発
様々な高次構造の高分子材料の種々の変形モードでの破壊機構の解析を行い、タフポリマーの創成を目指している。

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