地域の豪雨災害伝承の発掘及び解読に基づく災害リスクの再構築に関する研究
キーワード:災害履歴,災害リスク
2014.08.
西山 浩司(にしやま こうじ) | データ更新日:2024.04.22 |
主な研究テーマ
梅雨期の豪雨を対象にした予測・診断手法の開発
キーワード:集中豪雨,豪雨災害,豪雨予測,豪雨診断
1995.04.
キーワード:集中豪雨,豪雨災害,豪雨予測,豪雨診断
1995.04.
人工知能技術を用いた世界各地の気候変動による豪雨・渇水特性の評価に関する研究
キーワード:気候変動,地球温暖化,豪雨,渇水,人工知能
2006.08~2018.03.
キーワード:気候変動,地球温暖化,豪雨,渇水,人工知能
2006.08~2018.03.
予測が難しい夜間の海上竜巻から身を守る方法の考案に関する研究
キーワード:竜巻
2015.02~2019.03.
キーワード:竜巻
2015.02~2019.03.
人工降雨技術を適用した豪雨・豪雪軽減に関する研究
キーワード:人工降雨技術,豪雨制御,豪雪制御
2013.05~2018.03.
キーワード:人工降雨技術,豪雨制御,豪雪制御
2013.05~2018.03.
夏季の局地雷雲の発生予測に関する研究
キーワード:水蒸気の局地循環,海風循環,積乱雲,ヒートアイランド
1994.07~2004.03.
キーワード:水蒸気の局地循環,海風循環,積乱雲,ヒートアイランド
1994.07~2004.03.
水資源確保のための人工降雨技術の開発
キーワード:人工降雨,降水制御,液体炭酸
1996.09~2018.03.
キーワード:人工降雨,降水制御,液体炭酸
1996.09~2018.03.
従事しているプロジェクト研究
内閣府:研究開発とSociety5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE),国土交通省:令和5年度「革新的な統合気象データを用いた洪水予測の高精度化」
2023.04~2026.03, 代表者:杉原裕司, 九州大学.
2023.04~2026.03, 代表者:杉原裕司, 九州大学.
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) ムーンショット型研究開発事業: ムーンショット目標8 2050年までに、激甚化しつつある台風や豪雨を制御し極端風水害の脅威から解放された安全安心な社会を実現(PD:三好 建正)
2023.04~2027.03, 代表者:ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御 PM:山口 弘誠, 京都大学防災研究所
ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御(PM:山口 弘誠)
線状対流系豪雨の改変】雲粒子形成に対する操作手法の開発(シーディング)(PI:鈴木善晴)
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2023.04~2027.03, 代表者:ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御 PM:山口 弘誠, 京都大学防災研究所
ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御(PM:山口 弘誠)
線状対流系豪雨の改変】雲粒子形成に対する操作手法の開発(シーディング)(PI:鈴木善晴)
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気候変動による豪雨・渇水特性の解析を目的とした国際共同研究
2001.04~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学, 九州大学,鳥取大学
Lund University(スウェーデン)
・梅雨期の豪雨の発生機構に関する基本的研究
・豪雨の予測・診断技術の開発
・ラプラタ川及び黄河流域の気候・水文特性に関する研究.
2001.04~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学, 九州大学,鳥取大学
Lund University(スウェーデン)
・梅雨期の豪雨の発生機構に関する基本的研究
・豪雨の予測・診断技術の開発
・ラプラタ川及び黄河流域の気候・水文特性に関する研究.
人工降雨を含む気象制御に関する国内共同研究
1999.09~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学
九州大学と防衛大学校(海上自衛隊の支援含む)による国内共同研究
(2008年までは米国ユタ大学も含めた国際共同研究として推進)
主要研究テーマ:冬季水資源確保を目的とした人工降雨技術の開発
1.西日本日本海側(主に北部九州域)を対象にした液体炭酸撒布実験
2.人工降雨実験の評価手法の開発
3.人工降雨に適した気象条件の抽出に関する研究.
1999.09~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学
九州大学と防衛大学校(海上自衛隊の支援含む)による国内共同研究
(2008年までは米国ユタ大学も含めた国際共同研究として推進)
主要研究テーマ:冬季水資源確保を目的とした人工降雨技術の開発
1.西日本日本海側(主に北部九州域)を対象にした液体炭酸撒布実験
2.人工降雨実験の評価手法の開発
3.人工降雨に適した気象条件の抽出に関する研究.
異常気象の解明のための国内共同研究
2006.09~2010.03, 代表者:西山浩司, 九州大学大学院工学研究院, 九州大学
異常気象の解明のための共同研究を2006年度から開始.
2007年度から2009年度までの3年間は,防災科学技術研究所(その後,富山大学)と基盤研究C「近年頻発する豪雨の発生要因の解明」(代表:西山浩司)の下で,共同研究が行われた.また,富山大学で実施されている黒潮による渦特性の研究に対する協力も行っている..
2006.09~2010.03, 代表者:西山浩司, 九州大学大学院工学研究院, 九州大学
異常気象の解明のための共同研究を2006年度から開始.
2007年度から2009年度までの3年間は,防災科学技術研究所(その後,富山大学)と基盤研究C「近年頻発する豪雨の発生要因の解明」(代表:西山浩司)の下で,共同研究が行われた.また,富山大学で実施されている黒潮による渦特性の研究に対する協力も行っている..
JSPS International Training Program(ITP) 国際的若手研究者育成のためのアジアにおける研究拠点形成
2008.04~2012.03, 代表者:佐々木九郎, 九州大学工学研究院, 九州大学
目的:
(1)学術分野における若手人材育成(大学院生,助教等)
(2)資源と環境を取り巻く急激な変化に対応した“先端研究拠点”でのトレーニング機会を与える.
(3)地球資源・環境問題に関する”多様でグローバルな視点”をもった人材を育成する.
このプログラムで関わっている内容:
(1)JSPSのITP(International Training Progman)の支援の下,平成20年夏季,スウェーデンのルンド大学水資源工学科への短期研究派遣(2ヶ月)を通して,日本以外の地域の気候変動に関する研究を行って,研究成果(ホームページ,国際会議議事録等)を取りまとめた.
(2)また,スウェーデンから帰国後も,共同研究の継続,関連する学会参加,様々なITP活動(渡航者への安全講習,英語講習会への協力等)を積極的に関っている.
(3)九州大学から派遣した学生とルンド大学の日本語学科の学生との交流促進,ルンド大学学生の九州大学への留学情報提供(学部間交流によるダブルディグリー制度等)
講習会:
メンタルヘルス研究会 講師
日時:2012年7月6日,場所:伊都キャンパス2号館
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2008.04~2012.03, 代表者:佐々木九郎, 九州大学工学研究院, 九州大学
目的:
(1)学術分野における若手人材育成(大学院生,助教等)
(2)資源と環境を取り巻く急激な変化に対応した“先端研究拠点”でのトレーニング機会を与える.
(3)地球資源・環境問題に関する”多様でグローバルな視点”をもった人材を育成する.
このプログラムで関わっている内容:
(1)JSPSのITP(International Training Progman)の支援の下,平成20年夏季,スウェーデンのルンド大学水資源工学科への短期研究派遣(2ヶ月)を通して,日本以外の地域の気候変動に関する研究を行って,研究成果(ホームページ,国際会議議事録等)を取りまとめた.
(2)また,スウェーデンから帰国後も,共同研究の継続,関連する学会参加,様々なITP活動(渡航者への安全講習,英語講習会への協力等)を積極的に関っている.
(3)九州大学から派遣した学生とルンド大学の日本語学科の学生との交流促進,ルンド大学学生の九州大学への留学情報提供(学部間交流によるダブルディグリー制度等)
講習会:
メンタルヘルス研究会 講師
日時:2012年7月6日,場所:伊都キャンパス2号館
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「ゲリラ豪雨対策の社会実装」研究会
2011.09~2012.09, 代表者:森山聡之, 福岡工業大学.
2011.09~2012.09, 代表者:森山聡之, 福岡工業大学.
尾花沢豪雪軽減プロジェクト
2012.04~2018.03, 代表者:九大側 西山浩司,脇水健次, 九州大学
山形県尾花沢市は県内屈指の豪雪地帯である.しかも,豪雪が尾花沢市に集中し,その地域周辺では豪雪になりにくいという気候特性を示している.そのため,周辺地区への人口流出等,多方面に影響が出ている.そこで,地元のNPOの協力下,2012年度に尾花沢市の豪雪の現状を調査した.また,2013年度から,なぜ豪雪が尾花沢市に集中するのかを調査する「尾花沢地区豪雪メカニズム把握ミッション」をスタートさせることになった.今後は,そこで得られてメカニズムを基に,人工降雨技術をどのようにその地域の豪雪軽減のために役立てるかについてのミッションを計画している.その際は,具体的な実験,数値シミュレーションなどを予定している.
2012.04~2018.03, 代表者:九大側 西山浩司,脇水健次, 九州大学
山形県尾花沢市は県内屈指の豪雪地帯である.しかも,豪雪が尾花沢市に集中し,その地域周辺では豪雪になりにくいという気候特性を示している.そのため,周辺地区への人口流出等,多方面に影響が出ている.そこで,地元のNPOの協力下,2012年度に尾花沢市の豪雪の現状を調査した.また,2013年度から,なぜ豪雪が尾花沢市に集中するのかを調査する「尾花沢地区豪雪メカニズム把握ミッション」をスタートさせることになった.今後は,そこで得られてメカニズムを基に,人工降雨技術をどのようにその地域の豪雪軽減のために役立てるかについてのミッションを計画している.その際は,具体的な実験,数値シミュレーションなどを予定している.
北アフリカの半乾燥地における気候変動による渇水特性に関する研究
2012.04~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学, 鳥取大学乾燥地研究センター(鳥取大学:安田 裕).
2012.04~2018.03, 代表者:西山浩司, 九州大学, 鳥取大学乾燥地研究センター(鳥取大学:安田 裕).
土木学会水工学委員会 令和元年8月佐賀豪雨災害調査団
2019.08~2020.03, 代表者:大串浩一郎, 佐賀大学.
2019.08~2020.03, 代表者:大串浩一郎, 佐賀大学.
土木学会水工学委員会2017年九州北部豪雨災害調査団
2017.07~2018.03, 代表者:島谷幸宏, 九州大学.
2017.07~2018.03, 代表者:島谷幸宏, 九州大学.
平成24年7月九州北部豪雨災害土木学会調査団報告
2012.07~2013.03, 代表者:小松利光, 九州大学.
2012.07~2013.03, 代表者:小松利光, 九州大学.
研究業績
主要著書
主要原著論文
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. | 西山 浩司, 享保 5 年(1720)に発生した福岡県筑後地方耳納山地の土石流 災害の記録「壊山物語」, 九州大学西部地区自然災害資料センターニュース,No.69, pp.8-13, 2024, 2024.02. |
2. | 西山浩司,うきは市役所市民協働推進課, 江戸時代の悲惨な災害伝承から防災へ -享保5年7月九州北部豪雨- , ぼうさい,第106号,2023, 2023.03, [URL]. |
3. | 西山浩司,うきは市役所, 災害は歴史に学び 逃げ後れゼロ Ⅱ-石碑から学ぶ防災-, うきは市役所(北部九州河川利用協会 支援), 16ページ, 2022.03, [URL]. |
4. | 西山浩司, 令和元年8月佐賀豪雨の気象学的特徴, 土木学会水工学委員会 令和元年8月佐賀豪雨災害調査団, pp.8-17, 2020.5, 2020.05. |
5. | 西山浩司,平川 新,うきは市役所, 災害は歴史に学び ー逃げ遅れゼロー, うきは市役所(北部九州河川利用協会 支援), 8ページ, 2020.03. |
6. | @西山浩司, 地域防災の取組を学ぶー九州大学の実践型防災教育の紹介, 地域防災 日本防火・防災協会, No.30, pp.32-33, 2020.02. |
7. | 西山浩司,清野聡子, 漁業者の地域知と沿岸管理-対馬の事例-, 沿岸海域の生態系サービスの経済評価・統合沿岸管理モデルの提示 研究成果報告書 環境再生保全機構・環境研究総合推進費(S-13), 第4部 海洋保護区設定と漁業調整,2章,pp.131-140, 2019.3, 2019.03. |
8. | 西山浩司,脇水健次,鈴木義則,真木太一,守田 治,遠峰菊郎, 特集 雨水管理の最先端技術(その1:降水)人工降雨実験の評価, 水循環 貯留と浸透 2017 vol.104, 2017.05. |
9. | 西山浩司, 豪雨災害を引き起こす線状降水帯から身を守るために, 化学同人, 2017.09. |
10. | 遠峰菊郎, 脇水 健次, 西山 浩司, 島田正樹, 特集2 人工降雨による渇水・豪雨軽減と水資源 「豪雨・豪雪軽減に向けた液体炭酸人工降雨法-大量種まきレーダー減衰法―」, 学術の動向,日本学術会議,Vol.20, No.2, pp.94-101, 2015.02. |
11. | 真木 太一, 守田 治, 鈴木義則, 脇水 健次, 西山 浩司, 特集2 人工降雨による渇水・豪雨軽減と水資源 「液体炭酸人工降雨法普及に向けて-2013年の液体炭酸散布による人工降雨実験事例―」, 学術の動向,日本学術会議,Vol.20, No.2, pp.88-93, 2015.02. |
12. | 真木太一,鈴木義則,脇水健次,遠峰菊郎,西山浩司, 人工降雨:人工的に雨を降らせる, 風の事典,丸善出版,pp.134-135, 2011.11. |
13. | 西山浩司, 過去の豪雨履歴を活用した防災気象情報提供システムの考案 , 河川情報センター平成21年度助成研究報告書 pp.1-97, 2011.03. |
14. | 西山浩司, 豪雨はどのように発生するか, PETROTECH, 石油学会, 第33巻,pp.19-23, 2010.01. |
15. | 真木太一,西山浩司,脇水健次, 人工降雨の実用化に向けた液体炭酸法, 技術総合誌OHM6月号,Ohmsha,pp.4-5, Ohmsha, pp.4-5, 2006.06. |
16. | 西山浩司, 特集:雨の大切な役割 「人工的に雨を降らせる方法」, 子供の科学6月号, 誠文堂新光社,pp.34-37, 1998.06. |
17. | 脇水健次,西山浩司, 今,水は大丈夫か?-過去の大渇水・大干ばつから学んだこと-渇水防止のための人工降雨について-, 自然災害科学60,Vol.20, No.4, pp.397-401, 2001, 2002.12. |
主要学会発表等
その他の優れた研究業績
2008.01, <佐世保市を含む長崎県北部を対象にした人工降雨実験の成果>
2007年12月,渇水に苦しむ佐世保市の依頼で,人工降雨実験(受託研究)を行い,降水を引き起こすことに成功しました.その成果について以下に述べます.
弱い冬型気圧配置の下,1回目の撒布で,約1300mの積雲に対し,液体炭酸を約200g撒布した結果,人工と考えられる降雨域が形成され,松浦市から佐世保市北部にかけて,30分間にわたり,降雨がもたらされました.そこで,簡単な氷晶成長・軌跡予測モデルを構築して,氷晶の成長と軌跡を予測した結果,観測された降雨域は人工的に発生した降雨域であることが示されました.雨量推定では,2~4万トンの降水があったことが推測されますが,現段階では不確定性が大きいので,今後も検討を続ける予定です.以上の実験結果から,人工的に降雨を引き起こすだけでなく,佐世保市にも降雨をもたらすことができ,本受託研究の目的を達成しました.
以上のように,佐世保市をターゲットにして,降水を引き起こすことはできましたが,このような取り組みが成功するためには,多くの課題を解決する必要があります.特定の地域をターゲットにするためには,どの領域で,どの程度液体炭酸を撒布すれば,雲の中で,どのような氷晶(平板結晶,角柱結晶,樹枝状結晶など)が形成され,どの程度のスピードで落下してくるのか,ある程度推測できなければなりません.この点に関する科学的知見が不足していることが現状です.また,科学的知見以前に,上空の風向風速などの観測データが不足していることも,研究活動を推進していく上で,大きな障壁になっています.このように不足している情報の中から,有用な情報を抽出し,どのように特定地域の水資源確保に寄与するか,今後の努力と模索が必要になるでしょう.
現在の人工降雨技術は,人工の降雨を引き起こすことができますが,降らせる領域(ターゲット)と降雨量をコントロール(制御)する技術は確立されていません.しかし,今回は,人工降雨域を作るだけでなく,ターゲットとして定めた佐世保市にも降雨をもたらすことができました.その結果の解析を通して,簡単な氷晶成長・軌跡予測モデルで,ターゲット領域を特定できる可能性があることも示されました.今後は,氷晶成長・軌跡予測モデルの精度を高めるとともに,降雨量を稼ぎ水資源を確保する技術を開発する課題に取り組み,多くの実験を通して,科学的・技術的な知見を蓄積することを目指します.
従って,以上示した結果は,実用化への一歩を踏み出す出発点を与えてくれる成果と考えています.また,新聞,雑誌,テレビ等にも取り上げられ,国内に専門家が少ない人工降雨分野への関心を高めることにも貢献することができました..
2007年12月,渇水に苦しむ佐世保市の依頼で,人工降雨実験(受託研究)を行い,降水を引き起こすことに成功しました.その成果について以下に述べます.
弱い冬型気圧配置の下,1回目の撒布で,約1300mの積雲に対し,液体炭酸を約200g撒布した結果,人工と考えられる降雨域が形成され,松浦市から佐世保市北部にかけて,30分間にわたり,降雨がもたらされました.そこで,簡単な氷晶成長・軌跡予測モデルを構築して,氷晶の成長と軌跡を予測した結果,観測された降雨域は人工的に発生した降雨域であることが示されました.雨量推定では,2~4万トンの降水があったことが推測されますが,現段階では不確定性が大きいので,今後も検討を続ける予定です.以上の実験結果から,人工的に降雨を引き起こすだけでなく,佐世保市にも降雨をもたらすことができ,本受託研究の目的を達成しました.
以上のように,佐世保市をターゲットにして,降水を引き起こすことはできましたが,このような取り組みが成功するためには,多くの課題を解決する必要があります.特定の地域をターゲットにするためには,どの領域で,どの程度液体炭酸を撒布すれば,雲の中で,どのような氷晶(平板結晶,角柱結晶,樹枝状結晶など)が形成され,どの程度のスピードで落下してくるのか,ある程度推測できなければなりません.この点に関する科学的知見が不足していることが現状です.また,科学的知見以前に,上空の風向風速などの観測データが不足していることも,研究活動を推進していく上で,大きな障壁になっています.このように不足している情報の中から,有用な情報を抽出し,どのように特定地域の水資源確保に寄与するか,今後の努力と模索が必要になるでしょう.
現在の人工降雨技術は,人工の降雨を引き起こすことができますが,降らせる領域(ターゲット)と降雨量をコントロール(制御)する技術は確立されていません.しかし,今回は,人工降雨域を作るだけでなく,ターゲットとして定めた佐世保市にも降雨をもたらすことができました.その結果の解析を通して,簡単な氷晶成長・軌跡予測モデルで,ターゲット領域を特定できる可能性があることも示されました.今後は,氷晶成長・軌跡予測モデルの精度を高めるとともに,降雨量を稼ぎ水資源を確保する技術を開発する課題に取り組み,多くの実験を通して,科学的・技術的な知見を蓄積することを目指します.
従って,以上示した結果は,実用化への一歩を踏み出す出発点を与えてくれる成果と考えています.また,新聞,雑誌,テレビ等にも取り上げられ,国内に専門家が少ない人工降雨分野への関心を高めることにも貢献することができました..
学会活動
学協会役員等への就任
2018.10~2022.09, 水文・水資源学会, 理事.
2018.10~2020.09, 水文・水資源学会 研究調整委員会 委員長.
2006.04~2008.03, 日本学術会議 第2部 生命科学 農学基礎委員会, 会員補佐(オブザ-ハ゛-).
2007.04~2011.03, 土木学会西部支部調査研究委員会 浸水被害の早期警戒避難システム構築に関する調査研究委員会.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2024.03.09~2024.03.09, 令和5年度 土木学会西部支部研究発表会, 座長.
2024.03.06~2024.03.08, 第58回日本水環境学会年会, 実行委員会.
2023.09.03~2023.09.06, 水文・水資源学会 日本水文科学会2023年度研究発表会, 実行委員会.
2022.03.13~2022.03.13, 2021年度 自然災害研究協議会 中国地区部会, 座長.
2021.03.14~2021.03.14, 2020年度 自然災害研究協議会 中国地区部会, 座長.
2020.09.11~2020.09.13, 水文・水資源学会 2019年研究発表会 研究グループ報告 セッション , 座長.
2015.09.09~2015.09.11, 水文・水資源学会 2015年研究発表会 首都大学東京, 座長(Chairmanship).
2011.12.05~2011.12.07, International Symposium on Earth Sceince and Technology 2011, 座長(Chairmanship).
2009.09.02~2009.09.04, 日本土木学会 福岡大会, 座長(Chairmanship).
2008.11.01~2008.11.01, 第7回都市水害に関するシンポジウム, 司会(Moderator).
2007.11.10~2007.11.10, 第6回都市水害に関するシンポジウム, 司会(Moderator).
2007.06.16~2007.06.16, 平成19年九州大学環境システム科学研究センター主催 公開講座「地球環境とエネルギー(地球温暖化最前線)」, 司会(Moderator).
2006.06.10~2008.06.10, 平成19年九州大学環境システム科学研究センター主催 公開講座「私たちの身近な里山環境」, 司会(Moderator).
2006.03.06~2006.03.06, 日本土木学会西部支部, 座長(Chairmanship).
2005.06.11~2005.06.11, 平成19年九州大学環境システム科学研究センター主催 公開講座「地球環境とエネルギー(身近にせまった?地球温暖化)」, 司会(Moderator).
2004.03.06~2004.03.06, 日本土木学会西部支部, 座長(Chairmanship).
2014.09.24~2014.09.26, 日本水文・水資源学会2014年研究発表会宮崎大会, 会場係.
2009.03.07~2009.03.07, 平成20年度 土木学会西部支部研究発表会, 準備ワーキンググループ.
2008.11.20~2008.11.22, 日本地下水学会2008年研究発表会, 実行委員会委員.
2003.07.30~2003.08.01, 日本水文・水資源学会2003年研究発表会福岡大会, 実行委員会委員.
学術論文等の審査
年度 | 外国語雑誌査読論文数 | 日本語雑誌査読論文数 | 国際会議録査読論文数 | 国内会議録査読論文数 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
2024年度 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
2022年度 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
2021年度 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
2020年度 | 0 | 4 | 0 | 0 | 4 |
2019年度 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
2018年度 | 1 | 4 | 0 | 0 | 5 |
2017年度 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
2017年度 | 2 | 2 | 0 | 0 | 4 |
2015年度 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
2014年度 | 0 | 5 | 0 | 0 | 5 |
2013年度 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 |
2012年度 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 |
2011年度 | 1 | 3 | 0 | 0 | 4 |
2010年度 | 1 | 3 | 0 | 0 | 4 |
2009年度 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2008年度 | 1 | 2 | 0 | 0 | 3 |
2007年度 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
2006年度 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 |
2005年度 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 |
2004年度 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 |
2003年度 | 3 | 1 | 0 | 1 | 5 |
2002年度 | 0 | 3 | 0 | 2 | 5 |
その他の研究活動
海外渡航状況, 海外での教育研究歴
Lund University, Sweden, 2018.03~2018.03.
American Geophysical Union, UnitedStatesofAmerica, 2016.12~2016.12.
Lund University, Sweden, 2015.11~2015.11.
37th Conference on Radar Meteorology, UnitedStatesofAmerica, 2015.09~2015.09.
The 36th IAHR World Congress, Delft-The Hague, The Netherland, Netherlands, 2015.06~2015.07.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2015.02~2015.02.
8th European Conference on Radar in Meteorology and Hydrology 1 - 5 September 2014 Garmisch-Partenkirchen, Germany, Germany, 2014.09~2014.09.
94th American Meteorological Society Annual Meeting, UnitedStatesofAmerica, 2014.02~2014.02.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2014.01~2014.01.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2013.10~2013.10.
Davos Atmospere and Cryosphere Assembly in Davos, Switzerland, Switzerland, 2013.07~2013.07.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2013.03~2013.03.
American Geophysical Union FALL Meeting in San Francisco, UnitedStatesofAmerica, 2012.12~2012.12.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2012.11~2012.11.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2011.11~2011.11.
European Severe Storms Laboratory, Universitat de les Illes Balears (Palma de Majorca), Spain, 2011.10~2011.10.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2010.12~2010.12.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2010.03~2010.03.
ESA (Italian Space Agency), Italy, 2009.11~2009.11.
LUND UNIVERSITY, Sweden, 2009.03~2009.03.
LUND UNIVERSITY, SEWDEN METEOROLOGICAL AND HYDROLOGICAL INSTITUTE (SMHI), Sweden, 2008.07~2008.09.
American Geophysical Union, UnitedStatesofAmerica, 2007.12~2007.12.
台湾気象台, Taiwan, 2007.11~2007.11.
American Meteorological Science , UnitedStatesofAmerica, 2007.01~2007.01.
IAHR CONGRESS, Korea, 2005.09~2005.09.
Korea Water Resources Association, Korea, 2005.05~2005.05.
University of Leon, University of Lund, Spain, Sweden, 2004.11~2004.11.
Asia Pacific Association of Hydrology and Water Resources (APHW), Singapore, 2004.07~2004.07.
Korea Water Resources Association, Korea, 2004.05~2004.05.
China academy of Science, China, 2003.10~2003.10.
Lund University, Sweden, 2003.09~2003.10.
University of Utah, UnitedStatesofAmerica, 2003.08~2003.08.
Korea Water Resources Association, Korea, 2003.05~2003.05.
World Weather Organization (WMO), Morocco, 2003.04~2003.04.
Delft University of Technology, Netherlands, 2002.11~2002.11.
University of Utah, UnitedStatesofAmerica, 2002.10~2002.10.
東亜大学, Korea, 2002.05~2002.05.
Europian Geographic Union, France, 2002.04~2002.04.
ユタ大学, UnitedStatesofAmerica, 1999.07~1999.09.
外国人研究者等の受入れ状況
2010.04~2010.04, 2週間未満, SMHI (Sweden Meteorological and Hydrological Institute), Sweden, .
2011.01~2011.01, 2週間未満, Indian Institute of Technology, Roorkee, Uttranchal, India, 日本学術振興会.
受賞
水文水資源学会ポスタ-賞, 水文水資源学会, 1998.08.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2023年度~2026年度, 基盤研究(B), 分担, 石造物による被災履歴学習を通した持続可能な社会のための地域総合学習プログラム開発 .
2023年度~2025年度, 基盤研究(C), 代表, 北部九州地方・中国地方を対象にした江戸時代の豪雨事例別災害アーカイブスの構築.
2021年度~2023年度, 基盤研究(C), 分担, 自己組織化マップを用いた前線系気象場と台風系気象場の分類と防災情報提供への応用.
2020年度~2022年度, 基盤研究(C), 代表, 地域の災害伝承の解読に基づく災害リスクの再構築―福岡県耳納山麓を対象にして-.
2016年度~2017年度, 基盤研究(C), 分担, 人工降雨技術を用いた山形県尾花沢市の豪雪軽減に関する研究.
2014年度~2016年度, 基盤研究(B), 分担, 流域治水を実現する分散型市民多目的ダムの構築.
2013年度~2015年度, 基盤研究(C), 代表, 豪雨災害の経験・履歴の有効活用を可能にする災害履歴検索支援ツールの開発.
2012年度~2013年度, 萌芽研究, 分担, 市民共働のための雨水グリッドの開発.
2011年度~2013年度, 基盤研究(C), 分担, 冬季北部玄界灘を対象にした,非降水雲に対する人工降雨の基礎的技術の開発.
2011年度~2016年度, 基盤研究(B), 分担, 乾燥環境下における外来植種の排他的侵入特性と地下水文系のヘテロ性との関連.
2011年度~2013年度, 基盤研究(A), 分担, 最適人工降雨法の開発と適用環境拡大に関する研究.
2007年度~2009年度, 基盤研究(C), 代表, 近年頻発する豪雨の発生要因の解明.
2006年度~2007年度, 基盤研究(C), 分担, 種々の大気海洋指標を用いた,気候変動と西日本域降水量との関連性の解明.
2002年度~2004年度, 若手研究(B), 代表, 夏季の局地雷雲予測を目的とした水蒸気監視ネットワーク構築のための基礎的研究.
1998年度~1999年度, 奨励研究(A), 代表, 局地的に豪雨災害を引き起こす降水系の発生パターンの解明.
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会以外)
2023年度~2024年度, 厚生労働科学研究費補助金 (厚生労働省), 分担, 令和5年度地域医療基盤開発推進研究事業 / 大規模災害時における医療コンテナ等医療モジュールを活用した災害時等医療提供体制の強化に資する研究(23IA0701)-臨時医療施設、国際人道支援、コロナ感染症等におけるモバイル医療の知見を踏まえた将来の大規模災害時における医療コンテナ等医療モジュールを活用した災害時医療提供体制に関する研究-.
2021年度~2022年度, 厚生労働科学研究費補助金 (厚生労働省), 分担, 令和3年度地域医療基盤開発推進研究事業 / 大規模災害発生の事前予測を踏まえた医療機関における事前避難の方策の検討及び災害医療訓練の質の向上に資する研究(21IA2301) - 地震・風水害における医療機関の垂直避難を含む事前避難のあり方に関する検討-.
2014年度~2018年度, 平成26年度 環境研究総合推進費, 分担, 持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発(サブテーマ:対馬・五島の海洋保護区における漁業活動調整):サブテーマの分担者.
競争的資金(受託研究を含む)の採択状況
2020年度~2020年度, 糸島市協定大学等課題解決型研究事業 委託研究, 代表, 糸島市における災害史について.
2013年度~2014年度, 鳥取大学乾燥地研究センター 平成25年共同研究(一般研究), 代表, 大気中水蒸気量による雨季開始時期予測手法の開発
-ナイル川中流域天水農業地帯を対象にして-.
-ナイル川中流域天水農業地帯を対象にして-.
2012年度~2012年度, 河川整備基金助成 , 分担, 2011年奄美豪雨緊急調査.
2009年度~2010年度, 平成21年度 河川情報センター助成金, 代表, 過去の豪雨履歴を活用した防災気象情報提供システムの考案.
2010年度~2011年度, 平成22年度鳥取大学乾燥地研究センター共同利用研究 種目B 一般研究, 代表, 乾燥地および半乾燥地の水文特性と気候変動との関連性.
2009年度~2009年度, 鳥取大学乾燥地研究センター 平成21年度共同利用研究 計画研究A-Ⅱ, 代表, 南米中部で発生した過去の渇水期に対応する気候特性.
2008年度~2008年度, 財団法人日産科学振興財団 教育助成 理科/環境教育, 連携, 中学生を対象にした『日本の気象』に関する理科学習の開発と実施.
共同研究、受託研究(競争的資金を除く)の受入状況
2023.04~2025.03, 分担, 内閣府:研究開発とSociety5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE),国土交通省:令和5年度「革新的な統合気象データを用いた洪水予測の高精度化」.
2023.04~2027.03, 分担, 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) ムーンショット型研究開発事業: ムーンショット目標8 2050年までに、激甚化しつつある台風や豪雨を制御し極端風水害の脅威から解放された安全安心な社会を実現(PD:三好 建正),ゲリラ豪雨・線状対流系豪雨と共に生きる気象制御(PM:山口 弘誠),【線状対流系豪雨の改変】雲粒子形成に対する操作手法の開発(シーディング)(PI:鈴木善晴).
2009.11~2010.03, 代表, 研究題目 山口県を対象にした人工降雨の実現可能性に関する第2回目調査
研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,山口県東部の日本海側を中心に液体炭酸を撒布し,深刻な渇水を経験したことがある山陽側河川流域で人工降雨を引き起こすことが可能かどうかについて調査する.具体的には,昨年度の成果と人工降雨実施判断や液体炭酸撒布の対象となる雲選択の経験を踏まえて,詳細な調査及び実験データの比較検討・評価を実施することを目的とする.
研究内容 冬型気圧配置の気象条件下,航空機を利用して,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布する.人工の氷晶が雲内に形成され,それが成長することで,人工降雨を引き起こすという原理に基づいて実験が行われる.このプロジェクトでは,昨年度同様,3回の実験を確保し,山口県東部の日本海側で撒布する.昨年度は,1例ではあるが,日本海上で形成された雪雲が,30~40km内陸の山陽側の河川流域まで到達する可能性があることがわかった.しかし,それを裏付けるためには,多くの成功例を蓄積し,それらの比較調査を通じて詳細に評価する..
研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,山口県東部の日本海側を中心に液体炭酸を撒布し,深刻な渇水を経験したことがある山陽側河川流域で人工降雨を引き起こすことが可能かどうかについて調査する.具体的には,昨年度の成果と人工降雨実施判断や液体炭酸撒布の対象となる雲選択の経験を踏まえて,詳細な調査及び実験データの比較検討・評価を実施することを目的とする.
研究内容 冬型気圧配置の気象条件下,航空機を利用して,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布する.人工の氷晶が雲内に形成され,それが成長することで,人工降雨を引き起こすという原理に基づいて実験が行われる.このプロジェクトでは,昨年度同様,3回の実験を確保し,山口県東部の日本海側で撒布する.昨年度は,1例ではあるが,日本海上で形成された雪雲が,30~40km内陸の山陽側の河川流域まで到達する可能性があることがわかった.しかし,それを裏付けるためには,多くの成功例を蓄積し,それらの比較調査を通じて詳細に評価する..
2008.11~2009.03, 代表, 1.研究題目 山口県を対象にした人工降雨の実現可能性調査
2.研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,山口県東部の日本海側を中心に液体炭酸を撒布し,深刻な渇水を経験したことがある山陽側河川流域で人工降雨を引き起こすことが可能かどうかについて,調査・検討を行うことを目的とする.
3.研究内容 冬型気圧配置の気象条件下,航空機を利用して,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布する.人工の氷晶が雲内に形成され,それが成長することで,人工降雨を引き起こすという原理に基づいて実験が行われる.このプロジェクトでは,使用航空機の滞空時間とその費用に応じて,少なくとも2回の実験を確保し,山口県東部の日本海側で撒布する.その結果,形成される雪雲が,日本海側から30~40km内陸の山陽側の河川流域まで到達することができるかどうかの可能性を調査する.ここで得られた観測結果は,山口県対象の人工降雨技術の向上を目的とした各種解析のための基礎資料となる.
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2.研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,山口県東部の日本海側を中心に液体炭酸を撒布し,深刻な渇水を経験したことがある山陽側河川流域で人工降雨を引き起こすことが可能かどうかについて,調査・検討を行うことを目的とする.
3.研究内容 冬型気圧配置の気象条件下,航空機を利用して,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布する.人工の氷晶が雲内に形成され,それが成長することで,人工降雨を引き起こすという原理に基づいて実験が行われる.このプロジェクトでは,使用航空機の滞空時間とその費用に応じて,少なくとも2回の実験を確保し,山口県東部の日本海側で撒布する.その結果,形成される雪雲が,日本海側から30~40km内陸の山陽側の河川流域まで到達することができるかどうかの可能性を調査する.ここで得られた観測結果は,山口県対象の人工降雨技術の向上を目的とした各種解析のための基礎資料となる.
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2007.12~2008.03, 代表, 1.研究題目 佐世保市を含む長崎県北部を対象にした人工降雨プロジェクト
2.研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,渇水状況にある佐世保市を中心とした長崎県北部に人工の降水を引き起こすことを目的とする.
3.研究内容 西高東低の気圧配置の気象条件下,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布して,雲内に人工の氷晶を作り出し,それが成長することで,長崎県北部に人工降水を引き起こすことを目指した実験を行い,その効果を評価する.
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2.研究目的 液体炭酸を用いた人工降雨技術を用いて,渇水状況にある佐世保市を中心とした長崎県北部に人工の降水を引き起こすことを目的とする.
3.研究内容 西高東低の気圧配置の気象条件下,-90度の液体炭酸を過冷却雲に撒布して,雲内に人工の氷晶を作り出し,それが成長することで,長崎県北部に人工降水を引き起こすことを目指した実験を行い,その効果を評価する.
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