九州大学 研究者情報
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塩田 淑仁(しおた よしひと) データ更新日:2023.12.09

准教授 /  先導物質化学研究所 物質基盤化学部門 反応・物性理論


主な研究テーマ
金属オキソ種によるC−H結合活性化関する理論的研究
金属酵素による酸素活性化に関する理論的研究
有機ケイ素化合物の転位反応に関する理論的研究
ゼオライト触媒の反応に関する理論的研究
金属酵素の大規模計算に関する研究
スピン-クロスオーバー錯体に関する理論的研究
キーワード:理論化学 計算機化学 化学反応解析
2001.05~2010.03.
従事しているプロジェクト研究
統合物質創製化学推進事業
2015.04~2020.03, 代表者:吉澤一成, 九州大学 , 九州大学 名古屋大学 京都大学 北海道大学
現代の最先端学術研究は益々学際化しており、革新的な物質創製を実現するためには、複数研究分野の有機的連携が必要不可欠である。すなわち、それぞれに特徴ある世界水準の研究活動を展開してきた研究機関といえども、多種多様なすべての物質様式を包含することは困難であり、特徴ある物質創製研究を推進している他大学機関との連携を図ることが是非とも必要である。物質創製における我が国の優位性を確固たるものにし、次世代の物質文明の基盤を支えるためにも、各グループがもつ化学研究の力量を結集できる、実践的な機関連携研究組織の構築を迅速に行なわなければならない。

 このような背景のもと、物質階層を構成する「元素」(京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター)、「分子」(名古屋大学物質科学国際研究センター)、「集合体」(九州大学先導物質化学研究所)の研究を融合するべく、大学間連携研究「物質合成研究拠点機関連携事業」(H17〜21年度)を実施した。これは本事業の基礎となるもので、各物質階層を縦断する新物質の合成と新機能の開拓において卓越した研究成果を挙げ、また有為な人材を多数輩出することにも成功した。本事業では、各物質階層における化学研究の融合を踏まえ、「物理的物質合成概念」および「生命物質合成概念」をも包含する新たな「化学物質変換概念」を創出し、統合的な物質創製化学を実践する。あらゆる物質階層における物質変換概念において「触媒」が一つの共通キーワードとなるため、触媒研究の国際研究拠点である北海道大学触媒化学研究センターをこの組織に加え、連携研究体制を強化・充実させた。特に、北海道大学触媒化学研究センターが得意とする固体触媒は、緊迫するエネルギー環境問題解決に必要不可欠な研究要素であり、4研究機関の有機的連携により、最先端バイオ・情報技術からエネルギー・環境問題にまで至る、新物質・新反応・新機能の開拓に、総合的観点から取り組むことのできる、強力な研究組織が整備される。研究機関間の緩やかな連携は欧米先進諸国でも実施されているが、それらの多くは特定テーマに限定的である。物質創製化学研究を革新し、異なる物質階層および異なった物質変換概念を包括的に推進する本連携事業は他に類例を見ないものである。.
CREST革新的触媒
2015.10~2020.03, 代表者:吉澤一成, 九州大学 , 九州大学 JST
 本研究領域は、多様な天然炭素資源をバランスよく活用できる将来の産業基盤の確立に向けて、その根幹をなすメタンをはじめとするアルカンガス資源を従来にない形で有用な化成品・エネルギーに変換するための革新的な触媒の創出を推進します。
 埋蔵量が豊富な天然ガス等に含まれるメタンをはじめとするアルカンガス資源からこれまでにない技術で化成品やエネルギーへの変換が容易にできるようになれば、現代社会が直面する石油依存という問題からの脱却や二酸化炭素排出低減も可能になります。しかし、メタンなどのアルカンガス資源を直接化成品などに変換するプロセスは難度が高く、メタンの改質によって生成する合成ガス(CO+H2)を経由するなどの間接的なプロセスを利用しているのが現状です。
 この高難度な課題を克服することが本研究領域の主眼であり、高度な触媒技術を生み出す新しい取り組みを推進します。そのためには、近年進化しているデータ科学、計算科学、計測技術などと連携することによって、これまでに蓄積された触媒に関する経験知を非連続的に飛躍させることが重要です。
 本研究領域では、特に難度が高いメタンを反応基質とする研究を基軸に据えます。エタンやプロパン等の低級アルカンを反応基質とする反応については、既知の手法に比較して圧倒的に高活性・高選択性を目指す革新的な触媒研究を対象とします。
 将来的に、化学産業における天然ガス等の資源の新たな活用を切り開き、ひいては新たな産業基盤の確立につながる、本格的にして世界をリードできる触媒研究を推進します。.
統合物質創製化学推進事業
2010.04~2015.03, 代表者:吉澤一成, 九州大学 , 九州大学 名古屋大学 京都大学 北海道大学
現代の最先端学術研究は益々学際化しており、革新的な物質創製を実現するためには、複数研究分野の有機的連携が必要不可欠である。すなわち、それぞれに特徴ある世界水準の研究活動を展開してきた研究機関といえども、多種多様なすべての物質様式を包含することは困難であり、特徴ある物質創製研究を推進している他大学機関との連携を図ることが是非とも必要である。物質創製における我が国の優位性を確固たるものにし、次世代の物質文明の基盤を支えるためにも、各グループがもつ化学研究の力量を結集できる、実践的な機関連携研究組織の構築を迅速に行なわなければならない。

 このような背景のもと、物質階層を構成する「元素」(京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター)、「分子」(名古屋大学物質科学国際研究センター)、「集合体」(九州大学先導物質化学研究所)の研究を融合するべく、大学間連携研究「物質合成研究拠点機関連携事業」(H17〜21年度)を実施した。これは本事業の基礎となるもので、各物質階層を縦断する新物質の合成と新機能の開拓において卓越した研究成果を挙げ、また有為な人材を多数輩出することにも成功した。本事業では、各物質階層における化学研究の融合を踏まえ、「物理的物質合成概念」および「生命物質合成概念」をも包含する新たな「化学物質変換概念」を創出し、統合的な物質創製化学を実践する。あらゆる物質階層における物質変換概念において「触媒」が一つの共通キーワードとなるため、触媒研究の国際研究拠点である北海道大学触媒化学研究センターをこの組織に加え、連携研究体制を強化・充実させた。特に、北海道大学触媒化学研究センターが得意とする固体触媒は、緊迫するエネルギー環境問題解決に必要不可欠な研究要素であり、4研究機関の有機的連携により、最先端バイオ・情報技術からエネルギー・環境問題にまで至る、新物質・新反応・新機能の開拓に、総合的観点から取り組むことのできる、強力な研究組織が整備される。研究機関間の緩やかな連携は欧米先進諸国でも実施されているが、それらの多くは特定テーマに限定的である。物質創製化学研究を革新し、異なる物質階層および異なった物質変換概念を包括的に推進する本連携事業は他に類例を見ないものである。.
大学間連携研究
2005.06~2009.03, 代表者:成田吉徳, 九州大学 , 九州大学 名古屋大学 京都大学
この事業はあらゆる基礎学問の進歩と新技術開発の基盤となる「物質合成研究」において世界をリードするための新たな機関連携研究体制を構築することを目的として、平成17年4月から、文部科学省特別教育研究経費(大学間連携経費)により、京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター、名古屋大学物質科学国際研究センター、九州大学先導物質化学研究所が中心となり、3大学により開始されたもので、5年の事業期間が予定されています。また、これは約10年前に、名古屋大学、九州大学、京都大学にて順次発足した中核的研究拠点(COE)形成プログラムの研究グループが連携し、各拠点のこれまでの成果を基に物質合成研究の中核的研究拠点の中の「中核」を形成しようとするもので、目標達成に向けて、各大学に連携推進ラボを設置して「組織横断型研究課題」と若手研究者が提案する「テーマ提案型研究課題」を実施します。さらに、大学院生を含む若手研究者の育成も同事業の重要課題の一つとして推進され、幅広い知識と複眼的思考を備えた次世代を担う人材を育成します。.
ナノテクノロジー支援
2002.10, 代表者:吉澤一成, 文科省.
環境ナノ触媒
2003.04, 代表者:吉澤一成, JST.
研究業績
主要著書
主要原著論文
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. 塩田 淑仁, 超次元マテリアルの理論設計, セラミクス 55 (2020) 575, 2020.05, 量子化学計算は原子配列を元にそこに存在する電子 のエネルギーを計算し,さらに核配置を最適化するこ とでその物質の構造と電子状態を求める方法である. これらの方法は今までに孤立分子や周期系の固体に適 用され,その有効性が確かめられてきた.計算能力向 上によって大きな系へ適用できるようになり,欠陥や 不純物などを含む不均一な系においてもある程度定量 的な評価が可能となった.その結果,特異な構造を有 する材料の解析も工夫次第でアプローチできるように なりつつある..
主要学会発表等
学会活動
所属学会名
触媒学会
生物無機化学会
日本化学会
分子科学会
コンピュータ化学会
生物無機化学会
分子科学会
日本コンピューター化学会
触媒学会
日本化学会
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2016.04.17~2016.04.21, 藤原セミナー, 実行委員.
2018.09.10~2018.09.13, 分子科学会, 実行委員.
2014.03.22~2014.03.25, 日本化学会第93春季年会(2013), 座長(Chairmanship).
2014.06.06~2014.06.07, 41生体分子科学討論会, 座長(Chairmanship).
2012.03.05~2012.03.06, 日仏理論化学シンポ, 実行委員、総合司会.
2010.09.14~2010.09.17, 分子科学会, 座長(Chairmanship).
2011.03.28, 日本化学会, 座長(Chairmanship).
2011.03.27, 日本化学会, 座長(Chairmanship).
2010.09, 分子科学会, 座長(Chairmanship).
2010.03, 日本化学会, 座長(Chairmanship).
2007.07.27~2007.07.28, 九重分光セミナー2007, 座長(Chairmanship).
2003.04, 日本化学会, 座長(Chairmanship).
2016.04.17~2016.04.21, 第70回藤原セミナー, 実行委員.
2014.06.06~2014.06.07, 第41回生体分子科学討論会, 実行委員.
2015.07.24~2015.07.25, 九重分子科学セミナー2015, 実行委員.
2007.07.27~2007.07.28, 九重分光セミナー2007, 実行委員.
2011.07.29~2011.07.30, 九重分光セミナー2011, 実行委員.
2012.03.05~2012.03.06, 日仏理論化学シンポ, 実行委員.
2008.09.24~2008.09.27, 第二回分子科学討論会, 実行委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2017年度 10        10 
2013年度 10        10 
2014年度 10        10 
2015年度 10        10 
2016年度      
2012年度 12        12 
2011年度      
2010年度      
その他の研究活動
海外渡航状況, 海外での教育研究歴
ハワイ ホノルル(PACIFICHEM 2010), UnitedStatesofAmerica, 2010.12~2010.12.
ウィーン大学, Austria, 2007.08~2007.08.
ハワイ ホノルル(PACIFICHEM 2005), UnitedStatesofAmerica, 2005.12~2005.12.
ケアンズ・コンベンションセンター, Australia, 2003.08~2003.08.
外国人研究者等の受入れ状況
2015.02~2015.12, 1ヶ月以上, India, 日本学術振興会.
2013.02~2014.04, 1ヶ月以上, India, 日本学術振興会.
2011.07~2011.12, 1ヶ月以上, Poland, 学内資金.
2010.12~2012.11, 1ヶ月以上, JSPS, China, 日本学術振興会.
2010.07~2010.09, 1ヶ月以上, 北京師範大学, China, 学内資金.
2009.05~2009.11, 1ヶ月以上, ルイビル大学, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2008.02~2011.05, 1ヶ月以上, 南京大学, China, 学内資金.
2007.09~2009.08, 1ヶ月以上, Hungary, 日本学術振興会.
2006.08~2006.12, 1ヶ月以上, Bulgaria, .
2005.08~2006.10, 1ヶ月以上, ルイビル大学, UnitedStatesofAmerica, 学内資金.
2005.06, 1ヶ月以上, Korea, 政府関係機関.
2004.09~2004.09, 2週間未満, ライプチヒ大学, Bulgaria, .
2002.07~2002.10, 1ヶ月以上, ロシアアカデミー化学物理問題研究所, Russia, 九州大学.
2004.07, 1ヶ月以上, France, 科学技術振興事業団.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
1996年度~2003年度, 基盤研究(C), 金属酸化物による炭素-水素結合活性化に関する理論的研究.
2002年度~2004年度, 基盤研究(C), 連携, 大規模密度汎関数計算による生体化学反応へのアプローチ.
2006年度~2008年度, 基盤研究(C), 量子化学計算による生物無機化学の新たな展開.
2009年度~2012年度, 基盤研究(C), 代表, 銅タンパク質による酸素活性化と量子化学計算の新展開.
2010年度~2013年度, 基盤研究(C), 連携, 量子化学計算による人工変異酵素の設計と反応制御.
2013年度~2015年度, 基盤研究(C), 代表, 酵素触媒反応の原動力となる金属活性種と量子化学計算の新展開.
2016年度~2019年度, 基盤研究(C), 代表, 鉄と銅を基軸とした酸素活性化触媒の理論研究.
2013年度~2015年度, 基盤研究(C), 代表, 酵素触媒反応の原動力となる金属活性種と量子化学計算の新展開.
2012年度~2016年度, 新学術領域研究, 連携, 基質感応性化学種の電子状態とその変化に関する理論的研究

.
2010年度~2013年度, 基盤研究(A), 分担, 量子化学計算による人工変異酵素の設計と反応制御

.
2009年度~2012年度, 若手研究(B), 代表, 銅タンパク質による酸素活性化と量子化学計算の新展開.
2002年度~2004年度, 基盤研究(B), 分担, 大規模密度汎関数計算による生体化学反応へのアプローチ

.
2006年度~2008年度, 基盤研究(B), 分担, 量子化学計算による生物無機化学の新たな展開.
競争的資金(受託研究を含む)の採択状況
2010年度~2011年度, 京都大学化学研究所 大学間連携拠点経費, 代表, ナノバイオセンシング用フォトニクス材料群の合成
提案者: 徳田陽明(京大化研・助教)
塩田淑仁(九大先導研・助教)
必要経費(京大分):150 万円(内訳、次頁の通り)
バイオテクノロジーにおいては精緻な状態分析法が
技術の発達を促してきた。例えば、タンパク質の蛍光標
識技術の進展がバイオテクノロジーの発達を促し、新た
な機能理解、新薬創製、難病の克服につながったことは
いうまでもない。生体物質の状態・構造をありのままに
観察することと、その機能理解・応用は車の両輪のよう
なものであり、精密な状態観察法に対する要求が高まり
つつある。
生体物質の反応の場としては液体内、固体内、固/液、
固/気の界面が重要となる。例えば花粉症に代表される
ようなアレルギー反応においては、血液中の抗体が抗原
を化学認識する。また代謝においては化学ポテンシャル
が細胞内で形成され、反応が進行することが知られてい
る。このような反応の評価は、例えばタンパク質発現量
の評価などといった現象論的方法によって行われてきた。
これにより得られるパラメータは、個々の生体物質の振
る舞いを統計的に丸め込んだものである。本研究では生
体物質の1 分子認識を究極目標とし、ナノバイオセンシン
グ用フォトニクス材料群を合成し、その評価を行う。.
2009年度~2009年度, 京都大学化学研究所 大学間連携拠点経費, 代表, ナノバイオセンシング用フォトニクス材料群の合成
提案者: 徳田陽明(京大化研・助教)
塩田淑仁(九大先導研・助教)
必要経費(京大分):150 万円(内訳、次頁の通り)
バイオテクノロジーにおいては精緻な状態分析法が
技術の発達を促してきた。例えば、タンパク質の蛍光標
識技術の進展がバイオテクノロジーの発達を促し、新た
な機能理解、新薬創製、難病の克服につながったことは
いうまでもない。生体物質の状態・構造をありのままに
観察することと、その機能理解・応用は車の両輪のよう
なものであり、精密な状態観察法に対する要求が高まり
つつある。
生体物質の反応の場としては液体内、固体内、固/液、
固/気の界面が重要となる。例えば花粉症に代表される
ようなアレルギー反応においては、血液中の抗体が抗原
を化学認識する。また代謝においては化学ポテンシャル
が細胞内で形成され、反応が進行することが知られてい
る。このような反応の評価は、例えばタンパク質発現量
の評価などといった現象論的方法によって行われてきた。
これにより得られるパラメータは、個々の生体物質の振
る舞いを統計的に丸め込んだものである。本研究では生
体物質の1 分子認識を究極目標とし、ナノバイオセンシン
グ用フォトニクス材料群を合成し、その評価を行う。.
2008年度~2008年度, 拠点内科研費 G-COE 若手科研費, 分担, 動的キラリティー制御を基盤とする新規キラルシステムの開発:らせんダイナミクスと分子素子機能

  本研究は動的にキラルな「らせん状分子」のダイナミクスに関する新現象の探索と,これを活用した高機能不斉素子の開発をおこなうことにより,動的キラリティーの制御と機能化の新たな方法論を確立してキラルケミストリーに学術的新機軸をもたらすことを目的とする.
  具体的には動的な軸性キラリティーを有し.二次構造としてらせん構造をとるポリアリール分子を設計・合成する.これらに関して,構造有機化学的アプローチからのダイナミクスに関する研究,および有機合成化学的に有用な機能の調査をおこない,得られた成果を量子化学計算と統合,発展させ,新しいキラルシステムの開発を目指す.
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pure2017年10月2日から、「九州大学研究者情報」を補完するデータベースとして、Elsevier社の「Pure」による研究業績の公開を開始しました。