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著書一覧
施 光恒(せ てるひさ) データ更新日:2023.11.22

教授 /  比較社会文化研究院 社会情報部門 社会変動講座


著書
1. 施 光恒, 水野勝之・土井拓務『イノベーションの未来予想図――専門家40名が提案する20年後の社会』創成社、2021年, 創成社, 第6章第2節「英語化は日本社会にイノベーティブな環境をもたらすだろうか」(289-295頁)を単独執筆, 2022.09.
2. 施 光恒, 長谷千代子、別所裕介、川口幸大、藤本透子編著『宗教性の人類学――近代の果てに、人は何を願うのか』法蔵館、2021年, 法蔵館, 「日本の人権受容における宗教文化的土台」(第10章、285-322頁)を単独執筆, 2021.03.
3. 施 光恒, 水野勝之編著『コロナ時代の経済復興――専門家40人からの明日への緊急提案』創成社、2020年, 創成社, 「「国民の絆」という日本の強靭化の基盤」(第6章第1節、228~235頁)を単独で執筆。, 2020.08.
4. 菊池理夫、有賀誠、田上孝一編, 菊池理夫、有賀誠、田上孝一編『徳と政治――徳倫理と政治哲学の接点』晃洋書房、2019年, 晃洋書房, 施 光恒「リベラリズムと徳」、101-119頁を執筆, 2019.05.
5. 関口正司編, 関口正司編『政治リテラシーを考える――市民教育の政治思想』風行社、2019年, 風行社, 施 光恒「主権者教育における責任や義務――よりバランスのとれた理想的主体像の必要性」(61-89頁)を執筆。, 2019.03.
6. Ewha Institute for Humanities, Ewha Womans University and Graduate School of Integrated Sciences for Global Society, Kyushu University (eds.), Ewha Institute for Humanities, Ewha Womans University and Graduate School of Integrated Sciences for Global Society, Kyushu University (eds.), Translation, Transculturation, and Transformation of Modernity in East Asia (Somyong Publishing, 2018), Somyong Publishing, Teruhisa Se, “Human Rights Education in the Japanese Cultural Context: Which Type of Rights Theory Can Provide a Better Guide?” を執筆。pp. 387-411., 2018.06.
7. 稲田恭明、施 光恒訳, 【翻訳】ウィル・キムリッカ著/稲田恭明、施 光恒訳『多文化主義のゆくえ――国際化をめぐる苦闘』法政大学出版局、2018年(第1章、第3章、第4章、第5章(3-28, 67-189頁)の翻訳を担当)。, 法政大学出版局, 2018.11.
8. 施 光恒, 『本当に日本人は流されやすいのか』, 角川新書(KADOKAWA), 全272頁, 2018.05, [URL], 「日本人は自律性・主体性に欠け、同町主義的で権威に弱い」などと言われる。これは本当であろうか。米国など西洋で一般的に理解されているものとは異なった形態のものであるが、日本にも自律性の構想はあり、その実現を多くの人々は理想としてきたのではないだろうか。1990年代半ば以降の日本は、少なくともそれまで優勢であった「日本型自律性」の構想を忘れ、無批判に、アングロ・サクソン型の市場経済や社会制度を理想とした改革、いわゆる構造改革を推し進めてきたのではないか。
本書は、このような発想に立ち、グローバル化を目指す現在の構造改革路線を批判的に吟味し、よりよき日本の経済社会のあり方、およびそれを実現するために必要な、より公正な国際秩序のあり方を探ったものである。
第一章と第二章では、構造改革路線をとり続ける一因である「日本人=自律性・主体性に欠け、同調主義的で権威に弱い」という図式が正しいのかどうか吟味した。この図式が広まるうえで大きな影響力を及ぼしたものに、米国の文化人類学者ルース・ベネディクトの著作『菊と刀』がある。ベネディクトの議論の批判的検討を通じて、日本人が本当に同調主義的で権威に弱いと言えるのかどうか考察した。また、日本で優勢な自律性の捉え方について説明した。
第三章と第四章では、欧米型の自律性の理念を無批判に受け入れ、構造改革路線を選択してきた結果、日本社会が陥った苦境について検討した。第三章では、「ダブル・バインド」「価値観の自己矛盾」という概念や「ひきこもり」をめぐる言説などを手掛かりに、日本の陥っている苦境について分析した。第四章は、やはり日本の苦境について、佐伯啓思などの論者の言説、あるいは1990年代に流行ったホラー小説(映画)の『リング』などの大衆文化の状況にも触れつつ、民俗学的・文化論的な視座をまじえて論じた。
最後の第五章では、第三章と第四章で明らかにした問題を解消するにはどうすればいいか、その方策を考察した。.
9. 松永典子編(執筆者は松永典子、施 光恒、波潟剛、S.M.D.T. Rambukpitiya), 『学校と子ども、保護者をめぐる 多文化・多様性理解ハンドブック』, 金木犀舎, 「グローバル化と日本の学校文化――説明の必要性」(25-39頁)を執筆。, 2018.03.
10. 施 光恒, (電子書籍)ビジネス論理で地方創生はできない――道州制議論の落とし穴, PHP, 2017.02, [URL].
11. 出原政雄, 長谷川一年, 竹島博之(編), 『原理から考える政治学』, 法律文化社, 施 光恒「ナショナリズム――グローバル化の進展の中で」(第7章)を単独執筆。38-75頁(全224頁中)。, 2016.02.
12. 施 光恒, 『英語化は愚民化――日本の国力が地に落ちる』, 集英社新書, 全256頁, 2015.07, [URL].
13. 中野剛志, 柴山桂太, 施 光恒, 『まともな日本再生会議』(中野剛志、柴山桂太、施 光恒による鼎談形式の社会批評), アスペクト, 全228頁, 2013.11, [URL].
14. 森健(編集), 中野剛志, 三橋貴明, 柴山桂太, 施 光恒, 『反動世代――日本の政治を取り戻す』, 講談社, 2013.06, [URL].
15. 中野剛志(編者), 関岡英之, 岩月浩二, 東谷 暁, 村上正泰, 施 光恒, 柴山桂太, 『TPP 黒い条約』集英社新書、2013年, 集英社, 第6章「日本の良さと強みを破壊するTPP」を単独で執筆。, 2013.06.
16. (監訳)岡崎晴輝・施 光恒・竹島博之、(翻訳)栗田佳泰・森敦嗣・白川俊介, (翻訳)ウィル・キムリッカ『土着語の政治――ナショナリズム、多文化主義、シティズンシップ――』(第1章、第2章、第3章の翻訳、および他の監訳者とともに、全体の翻訳の監修)。, 法政大学出版局, 23頁~97頁の翻訳を担当。および全体の監修。, 2012.11, [URL].
17. 富沢克編, 『「リベラル・ナショナリズム」の再検討――国際比較から見た新しい秩序像――』, ミネルヴァ書房, 「リベラル・ナショナリズムの世界秩序構想――D・ミラーの議論の批判的検討を手がかりとして――」(第7章、139-162頁)を執筆。, 2012.03.
18. 関口正司監訳、大河原伸夫・岡崎晴輝、施 光恒、竹島博之、大賀哲訳, (翻訳)バーナード・クリック『シティズンシップ教育論――政治哲学と市民――』, 法政大学出版局, 第2章(27-55頁)の翻訳を担当, 2011.09.
19. (翻訳)富沢 克、伊藤恭彦、長谷川一年、施 光恒、竹島博之, デイヴィッド・ミラー『国際正義とは何か――グローバル化とネーションとしての責任』, 風行社, 第7章、第8章の翻訳を担当。, 2011.06.
20. 松永典子・施 光恒・吉岡斉編, 「知の加工学」事始め――受容し、加工し、発信する日本の技法――, 新宿書房, 序論「「知の加工学」の可能性」(10-28頁)を執筆。, 2011.03.
21. 井上達夫編, 『人権論の再構築(講座・人権論の再定位 第5巻)』, 法律文化社, 「人権は文化超越的価値か――人権の普遍性と文脈依存性――」(第8章、158-178頁)を執筆。, 2010.12.
22. 中野剛志編, 成長なき時代の「国家」を構想する――経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン, ナカニシヤ出版, 「ボーダーレス世界を疑う」(309-327頁)を執筆。, 2010.12.
23. 佐伯啓思、柴山桂太編, 現代社会論のキーワード, ナカニシヤ出版, 第Ⅱ部、4の「リベラル・デモクラシー」の章(65-84頁)を執筆。, 2009.06.
24. 施光恒・黒宮一太編, ナショナリズムの政治学――規範理論への誘い――, ナカニシヤ出版, 全体の編集、および第4章「リベラル・デモクラシーとナショナリティ」(66-86頁)の執筆。, 2009.04.
25. 九州大学政治哲学リサーチコア代表・関口正司編, 『政治における「型」の研究』風行社、2009年, 風行社, 第九章「日本の人権教育の効果的な形態の探求――文化的資源の活用という観点から――」、245-270頁を執筆, 2009.03.
26. 岡崎晴輝・木村俊道編, はじめて学ぶ政治学――古典・名著への誘い――, ミネルヴァ書房, Ⅱ‐5 「ナショナリズム――ミラー『ナショナリティについて』――」、110-121頁, 2008.03.
27. (翻訳)富沢克・長谷川一年・施光恒・竹島博之, デイヴィッド・ミラー『ナショナリティについて』, 風行社, 第四章、第五章の担当, 2007.12.
28. 有賀誠、伊藤恭彦、松井暁編, ポスト・リベラリズムの対抗軸, ナカニシヤ出版, 第9章「多文化共生世界の二つの構想――ミラーとヤング――」を執筆, 2007.12.
29. 九州大学政治哲学リサーチコア編, 名著から探るグローバル化時代の市民像――九州大学公開講座講義録――, 花書院, 第9講「ベネディクト『菊と刀』を読む――日本人の自律性――」(199-229頁)を執筆。, 2007.03.
30. シティズンシップ研究会編, シティズンシップの教育学, 晃洋書房, 第三章「人権教育——日本の人権教育に適切な導きを与える人権理論の探求——」(32頁〜48頁)を執筆。, 2006.04.
31. (翻訳)施光恒、蓮見二郎, D・A・ベル『「アジア的価値」とリベラル・デモクラシー——東洋と西洋の対話——, 風行社, 2006.01.
32. (翻訳)千葉眞・岡崎晴輝訳者代表, キムリッカ『新版 現代政治理論』, 日本経済評論社, 第3章「リベラルな平等」、77-148頁を関口雄一との共訳で、第4章「リバタリアニズム」、149-242頁を単独で担当。, 2005.10.
33. 萩原能久編, ポストウォー・シティズンシップの構想力 (21世紀COE-CCC叢書), 慶應義塾大学出版会, 第8章「リベラル・ナショナリズム論の意義と展望——多様なリベラル・デモクラシーの花開く世界を目指して—— 」(147−170頁)を執筆, 2005.03.
34. 有賀誠・伊藤恭彦・松井暁編集(編者以外の著者は、井上彰、施光恒、神島裕子、山森亮、田上孝一、坂口緑、山崎望、向山恭一), 現代規範理論入門—ポスト・リベラリズムの新展開—, ナカニシヤ出版, 第4章「人権—グローバル化の進展のなかで—」(61‐79ページ)を執筆, 2004.05.
35. 施光恒, リベラリズムの再生—可謬主義による政治理論—, 慶應義塾大学出版会, 2003.08.
36. (翻訳)岡崎晴輝、木村光太郎、坂本洋一、施光恒、関口雄一、田中拓道、千葉眞訳, キムリッカ『現代政治理論』, 日本経済評論社, 2002.02.

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