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光安 岳志, シンポジウム1 口唇裂・口蓋裂初回手術における顎発育への工夫 顎発育を考慮した口蓋形成 push back変法からtwo-flap法へ, 第47回日本口蓋裂学会総会・学術集会, 2023.05, 口蓋裂の治療では、良好な鼻咽腔閉鎖機能の獲得と上顎発育異常を引き起こす影響を出来るだけ少なくするという手術が理想である。これまでの報告からも口蓋裂の手術を行う際に生じる瘢痕形成を出来るだけ少なく抑えることは顎発育を少しでもよい方向に導くのは確かなようである。当科での口蓋形成術式はVeau-Wardill-Kilner 法に準ずる切開線を用い,前方外側は粘膜弁とした粘膜骨膜弁を用いたpush-back(PB)変法を使用してきた。顎発育を考慮し、口蓋側方の骨膜を保存することにより,骨の露出を防いでいたが小臼歯部の狭窄を完全に予防はできておらず,改善が望まれる状況であった。改善策として,大きな術式の変更なく、側方部の瘢痕形成を減少することが可能であるtwo-flap法を導入することとした。切開線は従来のPB変法と同様で,軟口蓋部の鼻腔側の閉鎖や筋層縫合に関しては大きな変更はないが,口腔側の粘膜閉鎖の際の処理が主な変更点となっている。言語の成績については4歳時、6歳時共に鼻咽腔閉鎖機能に関して良好群と不全群で比較したところ、有意差は認められなかった。今回は,口唇形成術の影響のない口蓋裂単独症例に焦点を絞り,口蓋形成時と5歳時の上顎模型を用いて,その形態を比較した。口蓋の深さや口蓋前後径で有意差を認めず、C┴C間幅径およびD┴D間幅径で有意にtwo-flap法が大きかった。two-flap法はPB変法に比較し、側方方向への顎発育を妨げないことが示唆された。また、手術直後の口蓋粘膜はテント状に張った状態で浅い口蓋形態となっているが、5歳時にはPB変法群と深さと口蓋前後径はともに差を認めなかった。Two-flap法の術直後の口蓋粘膜が張った状態は一過性であることが確認された。以上よりTwo-flap法はPB変法よりも歯列弓の狭窄の予防には有利な術式であることが示唆された。. |
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光安岳志、@笹栗正明、丸瀬靖之、#内田千裕、柿添乃理子、坂本瑞樹、#塩川裕之、中村誠司, Fisherのデザインによる両側口唇形成術について, 第46回日本口蓋裂学会総会・学術集会, 2022.05, 【目的】当科では、両側口唇形成にManchester変法を用いていたが、中央唇部分のcutaneous rollが不明瞭なため赤唇縁の連続性が悪い、キューピッド弓のピークを縦断する瘢痕、whistling deformityなどの欠点がある。そこで術前鼻歯槽矯正を行ない、初回手術時に鼻形成は行なわないという治療方針が合致していたことから、Fisherのデザインによる口唇形成を導入した。その経過について報告する。【手術法】術前矯正は完全唇裂の症例では口唇テーピング+PNAM、不完全唇裂症例では口唇テーピング+鼻孔レティナを実施。手術時期は生後4-5か月(体重5-6kg)。中央唇の人中稜の位置はキューピッド弓のピークに当たる部分から鼻柱基部、nostril sillに切開線を設定した。キューピッド弓のピークまでの長さは正中の最下点からそれぞれ2.5mm-3mmで設定。中央唇の切開時に口唇粘膜を剥離し、口腔前庭の拡大・付着歯肉の形成を行った。顎裂部は骨膜下での剥離を行い、GPPあるいはgingivoperiosteoflap(GPF)を用いて閉鎖した。その際に、梨状口側縁の剥離を行い、鼻翼基部から鼻翼にかけての偏位の改善を図った。筋層の縫合はManchester法との大きな違いはなく、中央唇の下層の正中部で側方から引き寄せた口輪筋を縫合した。【結果】および【考察】Manchester変法と比較すると、赤唇縁の縫合が正中部のみとなるため、同部の縫合操作は容易であった。また本法を用いて行った症例では、一次症例、二次症例ともに赤唇を縦断する瘢痕が無くなることで、キューピッド弓の形態は良好である。また中央唇部分にcutaneous rollが形成されるため、違和感の少ない赤唇形態が獲得される。【文献】Plastic and Reconstructive Surgery: Approaches and Techniques, First Edition. D. Farhadieh, Neil W. Bulstrode and Sabrina Cugno.2015, John Wiley & Sons, Ltd.:213-214. |
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光安 岳志、金子 直樹、鮫島 潤星、川野 真太郎、大部 一成、中村 誠司, ワークショップ14【エナメル上皮腫の治療を再考する】 もう一度当科のエナメル上皮腫の治療を考える, 第40回口腔腫瘍学会学術大会, 2022.02, 当科におけるエナメル上皮腫の治療法は、1960 年代は大半の症例に顎骨切除を行っていた。1970 年代に入る と約半数に保存的治療法を導入、1990 年代になると大半の症例で保存的治療法を選択するようになった。今回 2007 年から 2021 年の症例について、あらためて分析を行った。治療方針は Comparison of long-term results between different approaches to ameloblastoma, Nakamura N et al, Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod 2002;93:13-20 に基づき決定している。サイズの小さい病変は切除生検、摘出・周囲骨削除を行う。多 嚢胞型・単嚢胞型は開窓を行い、開窓効果の有無により、効果がある症例では摘出・周囲骨削除を行い、効果 がみられない症例では顎骨切除を行う。充実性の症例に対しては、腫瘍の辺縁が明瞭な症例では摘出・周囲骨 削除を行い、辺縁が不明瞭な症例では顎骨切除を行う。また、近年は反復処置法も取り入れている。2007 年か ら 2021 年においては、28 例全例下顎症例で、治療法は開窓 17 例 切除(区域、辺縁含む)8 例 反復処置法 3 例であった。今回の発表では、保存的治療に焦点を当て、当科での治療のポイントについて紹介させていた だくとともに、治療法についての再考を行う。. |
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Takeshi MITSUYASU, Bilateral Cleft Lip Repair- The Modified Fisher Technique, APAN52 (Asia Pacific Advanced Network Meeting)Dental session: Recent updates of orofacial cleft surgeries in Indonesia and Japan, 2021.09. |
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光安岳志, ■シンポジウム3 言語成績を上げるための口蓋裂手術の工夫 口蓋裂治療の難しさ ―言語の成績がよくない症例の原因と解決法を探る-, 第65回日本口腔外科学会総会・学術大会, 2020.11, 口蓋裂患者における口蓋形成術後の言語障害の要因のひとつに、術後の鼻咽腔閉鎖機能不全があげられる。口蓋形成術後の言語管理には鼻咽腔閉鎖機能(velopharyngeal function以下VPF)の獲得が重要な目標の一つである。今回は鼻咽腔閉鎖機能の獲得に焦点を当て、術後の経過不良例の分析とともに、その解決策について考察を行う。【対象】当科にて治療を行い2010年4月から2019年11月に4歳時および6歳時の鼻咽腔閉鎖機能(以下,VPF)評価および構音検査を実施した134例で、裂型はBCLP23例、UCLP66例、CP41例、SMCP4例である。【方法】口蓋形成術(Pushback法、Two-flap法)時に裂幅、口蓋咽頭間距離、軟口蓋の厚さ、咽頭深さを測定。術後に4歳時および6歳時の鼻咽腔閉鎖機能の評価を行った。VPFの評価は聴覚判定による開鼻声の程度、blowing検査、Nasometer検査(低圧文「よういはおおい」の平均値、最大値)、X線セファロ評価を施行し、それぞれの結果をもとに総合的判定を行った。【結果】4歳時のVPFは良好90例(63%)、ごく軽度不全19例(13%)、軽度不全21例(15%)および不全12例(9%)であった。6歳時は良好77例(67%)、ごく軽度不全21例(18%)、軽度不全13例(13%)および不全5例(4%)であった。VPF良好群(良好・ごく軽度不全)と不全群(軽度不全・不全)にわけて、手術時の測定値を分析したところ、裂幅(口蓋垂基部、軟口蓋)において有意差(p>0.05)を認めた。【考察】今回の分析では、口蓋形成術における鼻咽腔閉鎖機能の獲得には軟口蓋の裂幅が最も関係していることが示唆された。裂幅が広い症例に対しては、術前のホッツ床の使用による口蓋形態の矯正やその他の裂幅を縮小する手段を講じる必要性を示す結果であった。. |
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光安岳志, 笹栗正明, 中村誠司, パネルディスカッション ー両側口唇裂の治療の考え方と手術の実際ー 九州大学病院顎口腔外科における両側口唇裂の治療の流れ, 第42回日本口蓋裂学会総会・学術集会, 2018.05, 両側唇裂は裂の程度により種々の形態を呈し、中間顎の突出度や顎裂幅により変形は様々である。その治療方針は各施設それぞれのコンセプトに基づき立てられる。 当科では術前に変位を改善することで手術侵襲や術後の変形を小さくし、できるだけ侵襲の少ない治療を心がけている。初回口唇形成では完全唇裂症例と不完全唇裂症例で術前矯正法を分けている(1.完全口唇顎裂・完全唇顎口蓋裂:口唇テーピング+PNAM 2.不完全口唇顎裂・不完全口唇口蓋裂:口唇テーピング+鼻孔レティナ)。大半の症例で出生日より口唇テーピングを開始。PNAM適応症例ではできるだけ早期にHotz床を使用開始し、生後2~4週頃よりnasal stentを付与、あるいは鼻孔レティナの使用を開始する。口唇形成は体重6kgを目処に生後4~6か月で施行しており、術式は1回法で行うことを基本としている。以前はManchester変法を用いていたが、赤唇縁を縦断する瘢痕、中間唇部の不鮮明なwhite skin roll、不自然なCupid’s bow形態を認めていた。そこで現在ではFisher法(DeHaan変法)を用い、white skin rollの連続性を重視した口唇形成を行っている。発育への影響を考慮し、積極的な外鼻形成は初回口唇形成時には行わず、中学生以降で二次修正を施行することが多い。鼻柱延長が必要な症例には鼻孔内側縁皮膚のrotation flapを用いている。 本発表では当科の治療の変遷を含めて現在の方針について詳細をご紹介する。. |
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Takeshi Mitsuyasu, Kaori Matsumura, Ami Maeno, Seiji Nakamura, Cleft lip & palate treatment team in Kyushu University Hospital, Fukuoka Japan -Prenatal counseling and visiting on birth day-, 10th World Cleft Lip and Palate Congress, 2017.06, The team approach for managing and correcting cleft lip and palate is important for patients and families. The American Cleft Palate Association “Standards for Approval of Cleft Palate and Craniofacial Teams Commission on Approval of Teams” suggests that teams are comprised of experienced and qualified professionals from medical, surgical, dental, and allied health disciplines working in an interdisciplinary and coordinated system. Our team includes oral surgery, pediatric dentistry, pediatrics, otolaryngology, orthodontics, speech-language pathologist and nurses. Especially after getting the information of baby’s cleft lip and palate (prenatally or after birth), the parents are usually shocked. The parents’ situation is psychosocial emergency, that is disappointment, weakness and hopelessness. Often mothers feel guilty about the baby’s cleft lip and palate. During such a period, parents need to get the accurate information about malformation and its treatment and prognosis. Of course, for the duration parents are in deep anxiety and sorrow. In order to reduce their anxiety, we give the prenatal counselling and visit hospitals on the birthday. At the first communication, we give the information about the diagnosis, the treatment plan and the prognosis. We also support the management of TSUBASA, which is a cleft lip and palate patient’s families’ community. (TSUBASA means wings in Japanese.) We hold TSUBASA meetings twice a year, a lecture meeting and Christmas meeting. Parents can exchange their information each other. And every month we hold a team meeting.. |
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Syarifah Nova Amiza Zam, Takeshi Mitsuyasu, Shintaro Kawano, Kaori Matsumura, Seiji Nakamura, Effects of Sonic Hedgehog Signaling Pathway Inhibitors on Ameloblastoma Cell-lines, the 2016 IADR/APR General Session & Exhibition (June 22-25, 2016), 2016.06, Objectives: We investigated the effects of the potent SMO inhibitors and GLI inhibitors of sonic hedgehog (SHH) on Ameloblastoma cell line.
Methods: Several Hedgehog Pathway inhibitors were used to examine. Cyclopamine and Vismodegib were used as SMO inhibitors, meanwhile GANT-61 and JQ-1 as GLI inhibitors. The human ameloblastoma cell line AM-1, was established from human plexiform type ameloblastoma tissue and immortalized by the transfection of human papillomavirus type 16 DNA, and normal oral mucosal epithelial immortalized cell line.
The expression of HH signaling pathway genes (SHH, PTCH, SMO, GLI1, GLI2, GLI3) and proteins were examined. We focused on the impact that each HH signaling pathway inhibitors have on growth in Am-1 cells by WST-8 cell proliferation assay and BrdU uptake assay. We also detected the apoptotic cells by Annexin-V fluorescein and apoptosis related proteins (Bcl-2 and BAX) with SMO and GLI inhibitors.
Results: The hedgehog pathway inhibitors, cyclopamine, vismodegib (GDC-0449), Gant-61 and Jq-1 were used to assess. RT-PCR analysis revealed that SHH, PTCH, SMO, GLI1, GLI2, and GLI3 were expressed in AM-1 cells. Expression of SHH signaling pathway related genes and gene products were detected in AM-1 cells by immunocytochemistry. The addition of vismodegib (GDC-0449) and cyclopamine suppressed proliferation of AM-1 cells. Gli inhibitors, Gant-61 and JQ-1, also suppressed the proliferation of AM-1 cells. In the present of these Hedgehog pathway inhibitors, nuclear translocation of GLI1 was abolished, Annexin-V positive cells were induced, Bcl2 expression decreased and bax expression increased.
Conclusions: Our study suggests that inhibition of SHH signaling pathway is a strong candidate of the novel treatment of Ameloblastoma by growth inhibition and apoptosis induction.. |
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光安岳志, 笹栗正明, 金城亜紀, 大部一成, 辻口友美, 新井伸作, 松村香織, 中村誠司, 摂食・嚥下障害を認めた重度多発異常を伴った口蓋裂症例に対する 口蓋形成術の意義, 第34回日本口蓋裂学会総会・学術集会, 2010.05. |
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光安岳志, 笹栗正明, 中間友美, 松村香織, 新井伸作, 中村誠司, 片側性不完全口唇裂症例における術前外鼻矯正の有用性の検討, 第54回日本口腔外科学会総会・学術大会, 2009.10. |
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光安岳志, 川野真太郎, 中尾祐, Laifa Hendarmin, 原田英光, 中村典史, 中村誠司, エナメル上皮腫における細胞生物学的特徴とその病態について, 第62回 口腔科学会総会 ミニシンポジウム 歯原性腫瘍の治療科学, 2008.04. |
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光安岳志, 川野真太郎, 中尾祐, Laifa Hendarmin, 原田英光, 中村典史, 中村誠司, エナメル上皮腫における細胞生物学的特徴とその病態について, 第62回 口腔科学会総会, 2008.04. |