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古賀 聡(こが さとし) データ更新日:2020.06.29

准教授 /  人間環境学研究院 人間科学部門 臨床心理学


主な研究テーマ
嗜癖問題に対するアクション・メソッドを用いた臨床心理学的研究
キーワード:嗜癖、精神科臨床、アクションメソッド,臨床動作法、心理劇
2012.04~2018.03.
従事しているプロジェクト研究
アクション・メソッドを用いたアルコール依存症リハビリテイションプログラムの開発
2013.08~2013.08, 代表者:古賀聡, 九州大学大学院人間環境学研究院, 日本学術振興会
本研究はアルコール依存症者に対する臨床心理学的援助技法の開発と実践者の養成プログラムの開発である。プロジェクトは以下の3点があげられる。①従来の認知的介入(学習会、認知療法)を中心としたアルコール依存症治療に、情動、身体感覚、行為を含む総合的自己活動を対象とするアクション・メソッドを取り入れたアルコール依存症リハビリテーションプログラム(ARP)の開発研究、②ARPの治療効果を測定するための尺度の開発研究、③ロールプレイングやリラクセーションなどの専門技法の実践者の養成プログラムの開発研究。.
研究業績
主要著書
主要原著論文
1. 五位塚和也・#白濵あかね・古賀聡, 脳性まひ者の動作体験に及ぼす身体部位への注意の焦点化に関する質的検討, リハビリテイション心理学研究(日本リハビリテイション心理学会), 44, 1, 1-13, 2018.09, 本研究は、動作課題において注意が焦点化される身体部位の違いが、脳性まひ者の動作体験に及ぼす影響について検討することを目的とした。成人の脳性まひ者5名を対象とし、背反らせ課題において身体の背面に注意を向ける条件と、身体の前面に焦点を向ける条件を実施し、動作体験についてのインタビューを行った。インタビューで得られた語りの分析から、(1)同じ身体運動が求められる課題においても脳性まひ者の姿勢特徴によって、注意を焦点化すべき身体部位が異なること、(2)言語能力に遅れのみられない成人脳性まひ者の場合、課題動作に対する独自の意味づけを行っている可能性があり、セラピストの介入が脳性まひ者の課題動作に対する独自の意味づけと一致しない状況が生じること、(3)不一致や違和感が新たな気づきへとつながる機会となりい得るが、動作者の戸惑いや混乱を招く危険性もあることが考察された。.
2. 古賀 聡, 生涯発達と臨床心理劇~孤立・停滞・絶望とどう向いあうのか~, 日本心理劇学会, 第20巻, 39-45, 2015.12, 本論は2015年2月に開催された第40回西日本心理劇学会・第20回日本心理劇学会合同大会の大会シンポジウムで報告した内容に加筆した論文であり、中年期以降の危機や心理的課題に対する心理劇を用いた支援のあり方について論じたものである。筆者の臨床事例を用いて嗜癖問題、認知障害、統合失調症を対象とした心理劇実践について報告した。欧米で発展した心理劇を日本人の気質や文化に応じて柔軟に展開することの必要性を論じた。.
3. 古賀 聡, アルコール依存症者に対するソシオドラマとサイコドラマの意義, 日本心理劇学会「心理劇」, 第18巻, 第1号, 47-59, 2013.12.
4. 古賀 聡, アルコール依存症者へのミラー法を中心とした心理劇的方法の展開, 西日本心理劇学会, 第36巻, 1-10, 2013.02, 心理劇は役割演技や即興劇という方法を用いて心理援助を行う。嗜癖問題を抱える人の中には,そのような集団場面における自己表現が困難な人も多い。そこで,本研究では心理劇の基本的な展開では援助が難しかった事例を通じてミラー法を用いた心理劇的方法の展開について検討を行った。事例は50代のアルコール依存症男性である。事例の語りは観念的であったり虚無的な内容であった。そこで,ディレクターは事例に主役として演じることを求めずに共同セラピストが,事例の語る家族との葛藤状況を再現するという方法を展開した。ディレクターは,事例に演じることは求めないが,できるだけ具体的に場面を再現できるように説明を求め,特に登場人物の言葉や口調なども正確に語ってくれるよう求めた。事例は他者が演じるミラーの観察と修正の繰り返しにより,自分自身の態度や相手の感情について新たな気づきを持つことができた。.
5. 古賀 聡, パニック発作に苦しむDV被害女性への解決志向催眠療法  -体験治療論からの考察- 
, 心理臨床学研究, 29, 6, 705-716, 2012.02, 本研究は過去にDV被害を受けてパニック発作に苦しんでいる女性に解決志向催眠を適用した臨床研究である。クライエントはすでに離婚した元夫から暴力を受けていた。離婚した後もパニック発作は続き仕事を続けることも困難となった。薬物療法の効果もでないため主治医は筆者に心理療法を依頼した。筆者は催眠誘導を行ったが運動催眠のひとつである腕浮揚の施行において、クライエントに強い抵抗が生じた。そこで、解決志向催眠の技法である「許容」「分割」「逸話」などを用いて催眠誘導を進めていった。すると頑なな心理的構えが強いクライエントであったが、催眠暗示を受け入れ、運動催眠や自律的なイメージが展開していった。2回の催眠療法セッションでパニック発作は消失したので3回目の面接で終結となった。考察では成瀬(1992)の体験治療論の視点から、臨床動作法における主動感と催眠における被動感や自動感との比較から、催眠の心理療法としての意義について論じた。.
6. 古賀聡, 解決志向アプローチにもとづいたアルコール依存症者への心理劇
    , 心理臨床学研究, 29, 4, 385-396, 2011.10, 本研究はアルコール依存症の家族関係修復に向けた心理援助における心理劇の展開について検討した臨床研究である。精神科病院に入退院を繰り返しているアルコール依存症の女性患者に対して解決志向アプローチにもとづくミーティングと心理劇を統合したグループアプローチの経過を報告し、入退院を繰り返し問題が長期化しているアルコール依存症者への援助方法について検討した。心理的援助に対して拒否や防衛的態度を示すと言われているアルコール依存症者への心理劇においては、アルコール依存症者の主体的な治療参加を支援するような解決志向アプローチを介在することの効果が示された。.
7. 古賀聡, 心理劇によるアルコール依存症者の対人関係再構築と将来展望への援助
, 心理臨床学研究, 29, 2, 129-140, 2011.06, 本研究はアルコール依存症女性への心理劇適用事例を用いて、アルコール依存症者の対人関係再構築と将来展望の援助方法について検討した臨床研究である。クライエントは入退院を繰り返す中で家族関係が悪化し、12年間入院している女性患者であった。クライエント自身も退院を諦め、自暴自棄となり、治療意欲もなく他患者とのトラブルも頻発する状況であった。心理劇ではこのような患者の問題性が顕在化しないような場面設定や役割関係を工夫し、患者が情緒豊かに他患者やスタッフと交流できるように配慮を行った。その結果、クライエントは1年間の心理劇セッションを経て退院することができた。心理劇における様々な役割演技体験がクライエントの自発性を高め、新たな対人関係の再構築や退院に向けた将来展望への援助となったことが論じられた。.
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
1. 古賀 聡, 統合失調症者がクリエイティブに生きること ~俳句の心理劇の導入から~ (特集)日本心理劇学会第13大会シンポジウム

, 心理劇、第13巻、第1号、日本心理劇学会, 2008.02, 統合失調症による長期入院患者を対象とした心理劇グループに俳句を導入した過程を報告した。自発性の低下や感情の平板化が顕著な問題となる患者が俳句の作成を行い、さらに行為表現である即興劇として表現化する意義について論じた。.
主要学会発表等
1. 古賀 聡, 『アディクション問題を抱える人への心理劇』余剰現実を通した対人関係の変容体験と自己役割の再構築, 日本心理臨床学会第32回秋季大会, 2013.08.
学会活動
所属学会名
日本臨床心理劇学会
日本催眠医学心理学会
西日本心理劇学会
日本臨床動作学会
日本心理劇学会
日本リハビリテイション心理学会
日本心理臨床学会
学協会役員等への就任
2018.04~2021.03, 日本臨床心理劇学会, 理事.
2014.08~2016.06, 日本心理臨床学会, 編集委員.
2014.04~2019.03, 日本心理劇学会, 理事.
2014.12~2022.12, 日本リハビリテイション心理学会, 理事.
2009.05~2018.03, 西日本心理劇学会, 理事.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2019.06.06~2019.06.10, 日本心理臨床学会 シンポジウム「若手の心理臨床家にとってのワーク・ライフ・エンリッチメント:仕事と私生活のポジティブ・スピルオーバーへ」, 企画者.
2019.06.06~2019.06.10, 日本心理臨床学会 自主シンポジウム「動作からみたスポーツ臨床と心理臨床」, 話題提供.
2018.02.17~2018.02.18, 西日本心理劇学会, 学会主催ワークショップ講師.
2016.02.13~2016.02.14, 西日本心理劇学会第41回大分大会.
2015.09.12~2015.09.13, 2015年西日本心理劇学会夏季ワークショップin沖縄, 講師(スーパーヴァイザー).
2014.12.06~2014.12.07, 日本心理リハビリテイションの会全国大会長野大会, デモンストレーション 実技担当.
2014.07.26~2014.07.27, 第7回大分大学大学院臨床心理同窓研究会, 特別講義講師(演題「嗜癖臨床におけるアクションメソッド」)、事例検討会コメンテーター.
2014.03.01~2014.03.02, 西日本心理劇学会第39回長崎大会, ワークショップ講師(D.技術を深める方の心理劇).
2013.11.29~2013.12.01, 心理リハビリテイションの会全国大会(岩手大会), デモンストレーション助言者.
2013.06.29~2013.06.30, 西日本心理劇学会主催2013年度夏季ワークショップin別府, 講師.
2012.12.14~2012.12.14, 日本心理劇学会主催16回研修会, 講師.
2012.11.30~2012.12.02, 第38回心理リハビリテイション全国大会・日本リハビリテイション心理学会2012年学術大会(福岡大会), 事務局長.
2010.02.28~2010.02.28, 西日本心理劇学会, 座長(Chairmanship).
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2014.08~2016.06, 心理臨床学研究, 国内, 編集委員.
2013.12~2021.03, 教育と医学, 国内, 編集委員.
2009.04~2017.03, 心理劇(西日本心理劇学会), 国内, 事務局長.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2019年度      
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度 12  12 
2014年度
2013年度      
2012年度
受賞
日本心理臨床学会奨励賞, 一般社団法人 日本心理臨床学会, 2013.08.
日本リハビリテイション心理学会 研究奨励賞, 日本リハビリテイション心理学会, 2005.11.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2020年度~2022年度, 基盤研究(C), 代表, 身体性の回復と関係性の再構築を支えるホリスティックな家族支援プログラムの開発.
2017年度~2019年度, 基盤研究(C), 代表, レジリエンスの涵養と生活史の再編を視座とする回想ドラマ療法の開発.
2014年度~2016年度, 基盤研究(C), 代表, 緊張性と防衛性に配慮した心理劇技法と評価方法の開発.
2012年度~2013年度, 研究活動スタート支援, 代表, アクション・メソッドを用いたアルコール依存症リハビリテイションプログラムの開発.

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