九州大学 研究者情報
著書一覧
中村 美亜(なかむら みあ) データ更新日:2024.03.04

教授 /  芸術工学研究院 未来共生デザイン部門


著書
1. 中村 美亜, 「包摂的な社会のデザイン」、 田中 真理・横田 晋務 (編)『障害から始まるイノベーション:ニーズをシーズにとらえ直す障害学入門』, 北大路書房, 2023.05.
2. 中村 美亜(訳),ジェフリー・クロシック,パトリツィア・カジンスカ, 芸術文化の価値とは何か—個人や社会にもたらす変化とその評価, 水曜社, 2022.09, イギリスの政府機関 Arts and Humanities Research Council (芸術・人文学研究会議)が行なった大規模研究プロジェクト「文化的価値プロジェクト」の報告書の翻訳。本書は、文化的価値を形づくるさまざまな構成要素を明らかにすることと、これらの要素を評価するために用いる方法論とそのエビデンスを検討し、新たな方法論を開発することを目的としている。特にこれまで軽視されがちだった「体験」と「生態系」という側面に光をあてながら、類例のない規模で網羅的・体系的に課題を整理しており、国際的に大きなインパクトを与えた。.
3. Mia Nakamura, "Artistic facilitation strategy for conviviality in Sapporo Collective Orchestra" in Connection, Empathy, and the Performing Arts (tentative),, edited by Deborah Wong and Yoshitaka Terada, in process.
4. The Agency for Cultural Affairs & Kyushu University Joint Research Team, The Social Inclusion Through Culture and the Arts Handbook Series: [Vol.1] A Handbook for Beginners / [Vol.2] A Handbook for Evaluation / [Vol. 3] A Practical Evaluation Handbook, Social Art Lab, affiliated with the Faculty of Design, Kyushu University, Japan, 2022.10.
5. 文化庁×九州大学共同研究チーム (編), 中村 美亜, 長津 結一郎, 村谷 つかさ, 南田 明美, NPO法人ドルネモ , 文化事業の評価ハンドブック—新たな価値を社会にひらく, 水曜社, 2021.07, [URL], 2018〜2020年度に文化庁との共同研究を通じて制作した3冊のハンドブックを再編集して書籍化した。全体は4部から構成され、第1部「導入編」では、社会と芸術活動がどう結びつくかを「社会包摂」を例に考える。第2部「基礎編」では、査定ではない、価値を引き出す評価の基本を学ぶ。第3部「シンポジウム編」では、事業の実施現場の評価と行政の評価はどうすればつながるかを、シンポジウムの議論を通して考える。第4部「実践編」では、評価の具体的な進め方を学ぶ。第1、2、4部は、それぞれ4つの章から構成され、概説、現場でのノウハウ、ケーススタディ、コミュニケーションのコツから成っている。難しい内容をわかりやすく説明するとともに、内容理解を促すイラストを豊富に掲載し、手に取りやすいデザインとなっている。.
6. 中村美亜, 長津結一郎, 村谷つかさ, NPO法人ドネルモ, 文化庁×九州大学共同研究チーム編『やってみよう!評価でひらく "社会包摂×文化芸術" ハンドブック』, 九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ, 2021.03, [URL], 文化庁と九州大学の共同研究による『社会包摂×文化芸術』シリーズの3冊目となるハンドブック(最終巻)。調査研究に基づき、実践のための手順を分かりやすく丁寧に解説している。ワークシート付き。.
7. Mia Nakamura, "Reconsidering the power of music: Recovery concerts and songs after the 2011 Japan Earthquake" in Music and Marginalization: Beyond the Minority-Majority Paradigm, edited by Ursula Hemetek, Inna Naroditskaya, and Yoshitaka Terada, National Museum of Ethnology, 63-77, 2021.03.
8. 中村 美亜 他9名, 東京文化会館編『社会包摂につながるアート活動のためのガイドブック』, 東京文化会館, 2020.03, [URL].
9. 中村美亜, 長津結一郎, 村谷つかさ, NPO法人ドネルモ, 文化庁×九州大学共同研究チーム編『評価からみる "社会包摂×文化芸術" ハンドブック』, 九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ, 2020.03, [URL].
10. 中村美亜, 長津結一郎, 村谷つかさ, NPO法人ドネルモ, 文化庁×九州大学共同研究チーム編『はじめての“社会包摂×文化芸術”ハンドブック』, 九州大学大学院芸術工学研究院附属ソーシャルアートラボ, 2019.03, [URL], 文化庁と九州大学の共同研究の成果として発行された。 「社会包摂につながる芸術活動」とはどういうものかをわかりやすく伝える内容。想定している読者は、文化行政に携わっている人、公共政策に関わりながら芸術活動を行なっている人、共生社会の実現に広く関心のある人、とりわけ、これからこの分野の活動を始めようという人たち。.
11. Mia Nakamura, "Music sociology meets neuroscience" in The Oxford Handbook on Music and the Body, edited by Sander Gilman and Youn Kim, Oxford University Press, 10.1093/oxfordhb/9780190636234.013.6, 127-142, 2019.10, [URL], “The power of music” has been a controversial term in recent discussions regarding music and social issues. Instead of avoiding use of the term, this chapter attempts to explain the mechanism of musical effects through interdisciplinary considerations of sociology and neuroscience. The first three sections of the chapter provide an overview of intersections between sociology and cognitive science, addressing their shared interest in mediation-based and human-centered approaches. The last two sections reanalyze ethnographic findings from neuroscientific perspectives, showing why the sensitive use of music may become an effective tool for empowerment. It also suggests that musical retelling allows us to believe that we are connected to others both in the present and the past..
12. Mia Nakamura, Hazuki Kosaka, "Facilitation-based distributed creativity: The Inari Chorus performance at the Itoshima International Art Festival" in Creativity in Music Education, edited by Yukiko Tsubonou, Ai-Girl Tan, and Mayumi Oie, Springer, https://doi.org/10.1007/978-981-13-2749-0, 137-150, 2019.01, Facilitation-based distributed creativity refers to a responsible leader who facilitates a group in its creative activities and integrates members’ ideas and capacities into a final output. This article examines facilitation-based distributed creativity, focusing on the Inari Chorus performance at the 2014 Itoshima International Art Festival. The Inari Chorus, an amateur group of nine adults and three children, cocreated an original work, Song of Inari, which includes singing, ritualistic gestures, hand-clapping games, recitations, dance performances, and improvisation. The authors discuss its creativity in the representational and performing contexts, introducing two kinds of distributed creativity: challenge-based and voluntary-based. Although this article does not deal directly with educational issues, it offers a new perspective on musical education through sociological and musicological investigations of unique creative practices..
13. 中村 美亜, 大澤 寅雄, 朝廣 和夫, 長津 結一郎, 高坂 葉月, ジェームズ・ジャック, 知足 美加子, 藤枝 守, 池田 美奈子, 尾本 章, 小森 耕太, 楠本 智郎, 尾藤 悦子, 花田 伸一, 藤 浩志, 呉 瑪悧, 鷲田 めるろ, 小山田 徹, 共編著『ソーシャルアートラボ:地域と社会をひらく』, 水曜社, 2018.07, 九州大学ソーシャルアートラボの3年間にわたる活動をもとにした論考集。.
14. 中村 美亜, 東日本大震災と「音楽の力」:音楽に何ができるのか?、毛利嘉孝編『アフター・ミュジッキング:実践する音楽』, 東京藝術大学出版会, 2017.11.
15. 中村 美亜, 『音楽をひらく:アート・ケア・文化のトリロジー』, 水声社, 2013.06, 音楽を「音による仕掛け」と捉え、モノではなくコトとしての側面に着目することで、音楽が古来よりもっていた生き抜くためのアート(仕業)としての「音楽の力」を発動させるためのメカニズムを明らかにする。とくに音楽を通じた〈語り〉によるケアの効果に目を向けながら、筆者自身のフィールドワークに基づく複数の事例検討や理論的検討を展開し、音楽の価値やコミュニケーション、文化政策に関する提言をおこなう。.
16. 中村 美亜, 「セクシュアル・マイノリティについて知っておきたいこと」、『親と教師のためのセクシュアル・マイノリティ入門ハンドブック』(監修・編集 “共生社会をつくる”セクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク), 株式会社つなかんぱにー, ISBN: 978-4-905059-00-4
, 2011.03.
17. 中村 美亜, 「性同一性障害:議論されてこなかった問題の本質」,吉岡斉編集代表『新通史・日本の科学技術:世紀転換の社会史1995年〜2011年』,第3巻(第6部:ジェンダーと市民活動), 原書房, 409-432, 2011.11, 性同一性障害概念が誕生した医学的背景、欧米や日本で広まっていく過程、その間に生じた誤解、その誤解が社会制度や社会運動に及ぼした影響を丁寧に繙きながら、この医療概念やこれまでおこなわれてきた医療的措置の問題点をあぶり出す。「過剰同一化」と「自傷行為」という、これまでとは異なる方向から性同一性障害の本質に迫る。.
18. 中村 美亜, 「音楽劇における声と異性装をめぐって」,池田忍・小林緑編『視覚表象と音楽』(ジェンダー史叢書第4巻), 明石書店, 232-234, 2010.02, 声をめぐる認識について、ジェンダーの観点から述べたコラム。論文「トランス・ポリティクスの可能性」をもとにエッセイ化。.
19. 中村 美亜, 『クィア・セクソロジー:性の思い込みを解きほぐす』, インパクト出版会, 2008.10, ジェンダー、セクシュアリティ、クィアをめぐる最新の研究成果や今日的課題を、身近な話題を通して大学生や一般の人たちに伝える啓蒙書。『現代性教育研究月報』(日本性教育教会)や『公衆衛生』(医学書院)に掲載した連載記事の改訂稿に、書き下ろしを加えて構成。比較的容易な内容から始まり、今日の日本が抱える社会制度の矛盾やメディアの問題へと発展する。.
20. 中村 美亜, 『心に性別はあるのか?:性同一性障害のよりよい理解とケアのために』, 医療文化社, 2005.09, 性同一性障害が、心と体の性別のズレという単純な現象ではなく、社会の中で他人と自分をどう位置づけるかという心理・社会的問題であることを示す。「性同一性障害」概念についての歴史的考察、インタビュー方法についての検討、当事者へのインタビュー、インタビュー結果の分析を通じて、これまで看過されてきたジェンダー・アイデンティティの動的形成過程に目を向けることの重要性を指摘し、性別違和感の解消には、体や社会的な性役割を変えることに加え、ジェンダー・アイデンティティ自体を再構築していくことが必要であることを提起する。.
21. 中村 美亜, 「「アイデンティティの身体化」研究へ向けて:『感じない男』を出発点にして」,金井淑子編『身体とアイデンティティ・トラブル—ジェンダー/セックスの二元論を超えて』, 明石書店, 249-268, 2008.05, 哲学者の森岡正博著『感じない男』を批判しながら、「身体からアイデンティティ」だけでなく、「アイデンティティから身体」へという方向も含めた複眼的な論考が、今後のジェンダー論やセクシュアリティ論を展開するために重要であることを論じる。.

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