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平舘 俊太郎(ひらだて しゆんたろう) データ更新日:2020.07.28

教授 /  農学研究院 環境農学部門 生産環境科学講座


主な研究テーマ
土壌環境制御による生物多様性および生態系の保全
キーワード:土壌の可給態リン酸、置換酸度、外来植物、在来植物
2017.04~2021.03.
土壌構成成分と植物栄養元素の相互作用
キーワード:リン,核磁気共鳴
2017.04~2019.03.
従事しているプロジェクト研究
科研費基盤研究B:海洋島における外来生物の侵略性:植物の栄養利用特性と生態系の土壌特性との相互作用
2019.03~2022.03, 代表者:可知 直毅, 首都大学東京, 首都大学東京
本研究では、「外来生物の侵略性は、その種の生物学的な形質と、侵入先の生態系の特徴との相互作用によって決まる」という仮説を検証する。研究対象として、海洋島(島の成立以来大陸と陸続きになったことがない島)である小笠原諸島において侵略的な外来植物であるアカギ、モクマオウ、ギンネムの3種を用いる。この3種は小笠原において甚大な生態系影響をもたらしている外来木本であるが、アカギは小笠原の母島以外では著しい侵略性を示していない。生物学的な形質に基づく侵略性のリスク評価においても、モクマオウ、ギンネムは高いリスク値を示すのに対し、アカギは相対的に低いリスク値を示している。このように,現状のリスク評価法では、現実の侵略性の程度を適正に評価できない場合がある。これら3 種の比較を通し、これまでのリスク評価では見逃されてきた外来生物の侵略性を決める要因を明らかにするとともに、侵略性のリスクを評価するための新しい手法を開発する。.
科研費基盤研究B:新しい草原再生の指針の構築:生態系成立基盤である土壌化学性に立脚して
2018.03~2022.03, 代表者:横川 昌史, 大阪市立自然史博物館, 日本
「土壌化学性が直接的に植物の生育に影響することで半自然草原の植物相を変える」という仮説を検証し、絶滅の危機に瀕している半自然草原の植物の保全において土壌化学性を診断・制御する必要性を明らかにする。本研究では、1. 野外調査によって土壌改変が野生植物の多様性に与える影響を評価し、2. 栽培実験によって土壌化学性が植物の生育に与える影響を明らかにし、3. 化学資材を用いた野外操作実験によって土壌化学性の復元による草原再生の可能性を検証する。これらのテーマの結果を統合することにより、これまでの自然再生事業に不足していた栽培実験や操作実験による実証的なデータに基づく議論を可能にし、土壌化学性を考慮したより効率的な草原再生の指針をつくることを目指す。.
科研費基盤研究B:地球表層最大の炭素プールの反応性:士壌と海底堆積物に共通のメカニズムを探る
2015.04~2019.03, 代表者:和頴朗太, 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
地球表層には大量の有機炭素が存在し、その多くは土壌鉱物マトリックス中にある。地球温暖化に対して、これら有機炭素がどの程度変化するかを把握し予測するためには、有機炭素が鉱物とどの様な相互作用をしており、又どの様なメカニズムによって安定化しているかを解明することが必須である。そこで本研究では、固体分析、同位体分析、放射光分析等の手法を用い、このメカニズムの解明を行う。.
科研費基盤研究B:アルミニウム集積木本植物におけるアルミニウム集積機構および耐性機構の新たな展開
2015.04~2018.03, 代表者:渡部敏裕, 北海道大学, 北海道大学
 強酸性土壌に生育するアルミニウム(Al)集積木本植物は、植物が持つAl耐性機構の中でも独特かつ最も強力なものである。しかし、その耐性機構の本質的な部分は未解明である。本研究では、AlストレスがAl集積植物体内で引き起こすAl形態、代謝産物、遺伝子発現の動的変動を、網羅的測定技術等を用いて統合的に解析し、Al集積木本植物の真のAl耐性機構および集積機構の解明を試みる。また、これまで全く研究されてこなかった地上部への高濃度Al輸送の要因が何にあるのか、地上部に到達した後の葉におけるAlの細胞間・細胞内輸送にどのような物質が関与するのかを明らかにする。.
科研費基盤研究B:放射性炭素で解き明かす下層土壌における炭素ダイナミクスの実態と環境変化応答
2015.04~2019.03, 代表者:小嵐 淳, 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 独立行政法人日本原子力研究開発機構
下層土壌(A層以深)には莫大な量の炭素が貯留していることが判明しているが、それらが地球規模の炭素循環に果たしている役割は未解明のままである。本研究では、核実験によって生成した放射性炭素(14C)の土壌中での動きを半世紀にわたって追跡するという画期的な手段を用いて、下層土壌において数十年スケールで代謝回転する炭素の存在を検証し、その炭素量を定量的に把握する。下層土壌における炭素ダイナミクスと土壌特性・有機物特性等との関連性を探求するとともに、有機物分画と14C分析を組み合わせた方法を駆使して、士壌炭素ダイナミクスに影響を及ぼす要因とメカニズムを明らかにする。さらに、将来起こりうる環境の変化を模擬した土壌培養実験により、下層土壌に貯留する炭素の脆弱性・安定性を明らかにする。.
科研費基盤研究C:核磁気共鳴スペクトルを駆使した土壌リンの化学構造の解明
2016.04~2019.03, 代表者:平舘 俊太郎, 九州大学, 九州大学
 土壌中のリン(P)は、植物生育を左右し生態系の質を決定する重要な要因であるにもかかわらず、現状では土壌中においてどのような化学形態で存在しているのか、あるいはどのような化学形態のPが植物にとって利用可能なのかなど、その化学構造に関する情報が不足しており、このため土壌Pの動態は依然として未知の部分が多い。これは、既往の土壌P分析法が抽出過程を含んでおり、この過程で固体成分として存在する土壌Pの化学構造情報が失われることに起因する。本研究では、固体状態でも構造情報を得ることができる固体31P-核磁気共鳴(NMR)分光法を駆使して、抽出過程を経ずに土壌Pの化学構造を解明する。.
科研費基盤研究A:生態系機能の持続可能性:外来生物に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化
2016.04~2019.03, 代表者:可知 直毅, 首都大学東京, 首都大学東京
 生態系は、様々な攪乱に起因する土壌環境の劣化により大きく変化する。攪乱後に成立した新たな生態系は、種構成や機能の点で攪乱前の生態系と異なることが多い。攪乱前とは異なるが持続可能な生態系は、「Novel ecosystem」と呼ばれる。この概念は生態系の管理において近年注目されつつある。本研究では、生物群集の種構成と生態系の機能に着目して、外来生物による土壌環境の劣化に伴う生態系の変化を明らかにする。生態系のモデルとして、外来生物(野生化したヤギ)の攪乱によって土壌環境が劣化した小笠原諸島を研究対象とする。ヤギ駆除後の生態系の変化を、実測データおよび数理モデルに基づくシミュレーションにより解析する。その結果に基づいて、攪乱後に成立しうる生態系を様々なシナリオのもとで予測し、生態系機能の持続可能性を重視した生態系の管理手法を提案する。.
研究業績
主要著書
主要原著論文
1. Syuntaro HIRADATE, Properties of Soils of the Ogasawara Islands: Keys to Understand Past Nature and Find Adequate Management for Future, Global Environmental Research, 23, 1&2, 29-36, 2019.12, [URL], Soil profiles under natural forest vegetation on four islands of the Ogasawara Islands, Japan, were compiled and evaluated based on chemical analysis to learn about the natural habitats of the past and determine adequate management measures for conserving the respective ecosystems. The majority of the soils could be characterized as high acidity (high exchangeable acidity, low pH(H2O) with low pH(KCl)), high cation exchange capacity (CEC) and high proportions of exchangeable Mg over exchangeable Ca and K, and those soils are in fairly early stages of weathering, differing from “laterite” and/or “laterite-like soils.” Available P for plants in the soils is bimodal: very low or very high. The very high level of soil-available P was caused by seabird activities in the past. The high proportion of exchangeable Mg would induce Ca and K deficiency in plants, and this situation would have prevailed in the Ogasawara Islands. Available N for plants in the surface horizons of the soils is generally high and does not limit the ecosystem productivity in many cases of natural forest. Soil erosion would cause fatal effects on the ecosystem by removing the surface horizons and exposing subsoil horizons with extremely high levels of soil acidity, high proportions of exchangeable Mg and low levels of available P and N, with inappropriate permeability and aeration ability for plant growth. Such subsoil horizons would provide very poor conditions for growing plants. Conserving soils is essential and important to the recovery and restoration of the natural vegetation and ecosystems..
2. Katsutoshi Nishino, Misao Shiro, Ryuki Okura, Kazuya Oizumi, Toru Fujita, Takahiro Sasamori, Norihiro Tokitoh, Akiyoshi Yamada, Chihiro Tanaka, Muneyoshi Yamaguchi, Syuntaro Hiradate, Nobuhiro Hirai, The (oxalato)aluminate complex as an antimicrobial substance protecting the "shiro" of Tricholoma matsutake from soil micro-organisms, Bioscience, Biotechnology and Biochemistry, 10.1080/09168451.2016.1238298, 81, 1, 102-111, 2017.01, [URL], Tricholoma matsutake, a basidiomycete, forms ectomycorrhizas with Pinus densiflora as the host tree. Its fruiting body, "matsutake" in Japanese, is an edible and highly prized mushroom, and it grows in a circle called a fairy ring. Beneath the fairy ring of T. matsutake, a whitish mycelium-soil aggregated zone, called "shiro" in Japanese, develops. The front of the shiro, an active mycorrhizal zone, functions to gather nutrients from the soil and roots to nourish the fairy ring. Bacteria and sporulating fungi decrease from the shiro front, whereas they increase inside and outside the shiro front. Ohara demonstrated that the shiro front exhibited antimicrobial activity, but the antimicrobial substance has remained unidentified for 50 years. We have identified the antimicrobial substance as the (oxalato)aluminate complex, known as a reaction product of oxalic acid and aluminum phosphate to release soluble phosphorus. The complex protects the shiro from micro-organisms, and contributes to its development..
主要総説, 論評, 解説, 書評, 報告書等
主要学会発表等
学会活動
所属学会名
アメリカ土壌科学会
日本生態学会
日本腐植物質学会
日本ペドロジー学会
日本粘土学会
日本土壌肥料学会
学協会役員等への就任
2018.08~2019.08, 日本土壌肥料学会, 学会賞等選考委員会委員.
2018.04~2020.03, 日本土壌肥料学会九州支部, 常議員.
2012.04~2018.03, 日本ペドロジー学会, 幹事.
2012.04~2020.03, 日本ペドロジー学会, 評議員.
2013.04~2019.03, 日本土壌肥料学会, 代議員.
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2018.03.03~2018.03.04, 日本ペドロジー学会, 第64回 日本ペドロジー学会 野外巡検 コンビーナー.
2018.03.01~2018.03.01, 日本ペドロジー学会, ワンポイントセミナー コンビーナー.
2018.03.02~2018.03.02, 日本ペドロジー学会, シンポジウム コンビーナー.
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2012.04~2020.03, Clay Science, 国際, 編集委員.
2010.11~2020.08, 粘土科学, 国内, 編集委員.
2013.10~2017.09, Soil Science and Plant Nutrition, 国際, 編集委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2019年度     13 
2018年度    
2017年度
受賞
日本土壌肥料学会2019年度静岡大会ポスター賞, 日本土壌肥料学会2019年度静岡大会, 2019.09.
BBB Awards for Excellence to Authors, 日本農芸化学会, 2018.03.
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2020年度~2022年度, 基盤研究(C), 分担, 二次元イオノミクスの開発と植物栄養学への応用.
2019年度~2021年度, 基盤研究(B), 分担, 海洋島における外来生物の侵略性:植物の栄養利用特性と生態系の土壌特性との相互作用.
2018年度~2021年度, 基盤研究(B), 分担, 新しい草原再生の指針の構築:生態系成立基盤である土壌化学性に立脚して.
2016年度~2018年度, 基盤研究(A), 分担, 生態系機能の持続可能性:外来生物に起因する土壌環境の劣化に伴う生態系の変化.
2016年度~2019年度, 基盤研究(C), 代表, 核磁気共鳴スペクトルを駆使した土壌リンの化学構造の解明.
2015年度~2018年度, 基盤研究(B), 分担, 放射性炭素で解き明かす下層土壌における炭素ダイナミクスの実態と環境変化応答.
2015年度~2017年度, 基盤研究(B), 分担, アルミニウム集積木本植物におけるアルミニウム集積機構および耐性機構の新たな展開.
2015年度~2017年度, 特別推進研究, 分担, 地球表層最大の炭素プールの反応性:土壌と海底堆積物の共通メカニズムの検証.

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