Kyushu University Academic Staff Educational and Research Activities Database
List of Papers
Riichi YOSHIMURA Last modified date:2023.11.22

Assistant Professor / Department of Linguistic Environment / Faculty of Languages and Cultures


Papers
1. YOSHIMURA, Riichi, The Structural Asymmetry Between Finite and Non-finite Adjunct Clauses in English, English Language and Linguistics, vol. 27, 3, 47-80, 2021.12.
2. Riichi Yoshimura, On the Transparency of Japanese Rationale Clauses, Proceedings of ConSOLE XXIV, vol. 24, 21 pages., 2016.12, 本論文は、日本語の原因・理由を表す「ので節」に着目し、その副詞節内部からの抜取り現象を考察している。日本語の伝統文法研究では、日本語にはAdjunct Conditionが適用されないことが示されてきた。その前提に立ち、それらが付加詞でありながら、内部からの抜取りを許すメカニズムを、近年のHaegeman (2006, 2012)によるCartography研究およびChomsky (2008)によるPhase理論に求めることにより、原理的に説明されることを示した。.
3. Riichi Yoshimura, On Non-Islandhood of Japanese Conditional Clauses, Case and Agreement in Minimalism, pp.617-629., 2015.08, 本論文では、日本語の条件を表す副詞節からの要素の抜取り現象に焦点を当て、自然言語に普遍的であるとされているAdjunct Conditionに例外であるような日本語データに着眼し、その例外的な振る舞いの説明をCartographyの立場から試みた。Miyagawa, Saito, Yoshidaらの先行研究に基づき、日本語条件節は付加詞と分析しながらも、抜取りを許すメカニズムがHaegeman (2006)による分析とChomsky (2008)のPhase理論を掛け合わせることで説明されることを示した。.
4. Riichi Yoshimura, A Reduced Approach of QR to a Discourse-
oriented Movement, Kyushu University English Review, vol. 57, pp. 135-152., 2015.03, 本論ではCartographyの立場からQR現象の説明を試みた。QRされた要素が文の焦点として解釈されること、つまりスコープの逆転読みが起こる際には、その逆転読みを導いた要素が焦点化要素として捉えられることを、cleft構文を用いて実証し、この結果から、QRを受け、逆転読みを促す要素の着地点は、従来想定されてきたTPへの付加ではなく、精緻化されたCP領域の中の、焦点句(Focus Phrase: FocP)の指定部であることを論じた。.
5. Riichi Yoshimura, A Contrast between the Finite and the Non-finite Adjuncts on Extraction, JELS 32 (The English Linguistic Society of Japan), pp.186-192., 2015.02, 本論では、英語の定形付加詞節と非定形付加詞節に見受けられる、抜き取りに操作に関しての文法性の違いを検証する。一般的に、定形付加詞節からの抜取りは禁止されており、これが非定形付加詞になると容認度が上がる。Haegeman (2006)の副詞節を2分類する分析とChomsky (2008)のPhase理論を援用し、その文法性の差異を副詞節内部のCP構造の違いと主節との統語的な結びつきに着目し、説明を試みた。.
6. Riichi Yoshimura, The Factors of Licensing / Blocking Extraction out of Adverbial Clauses, Kyushu University English Review, vol. 55, pp. 183-204., 2013.03, 本研究の考察の主対象となる言語は英語である。英語はAdjunct Conditionに対して極めてネガティブな反応を示し、英語副詞節からの抜取り現象は非文法的であるとみなされてきた。しかし、近年では例外的に副詞節内からの抜取りを許す種もあることが確認されている。その文法性の差を説明するため、RizziらのCartography研究を援用し、原理的な派性メカニズムを提案した。.
7. Riichi Yoshimura, A Syntactic Analysis of Extraction out of Sentence-initial Adverbial Clauses in English, English Linguistics: Past, Present & Future. Proceedings of the 2013 International Conference on English Linguistics, pp.225-230., 2013.05, 本研究の考察の主対象となる言語は英語である。英語副詞節である条件節および時制節で観察される文頭位置からの抜取り現象を取上げ、副詞節を一様に付加構造だとする従来の分析案を批判した上で、文頭に生起する一部の副詞節のCP領域指定部への基底生成の可能性を示し、その妥当性を高める証拠を提示した。.