九州大学 研究者情報
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多田 朋史(ただ ともふみ) データ更新日:2021.06.16



主な研究テーマ
<第一原理計算とモンテカルロ計算による原子スケールからの電流シミュレーションと材料設計>

第一原理計算手法と計算機の発展により、計算モデルのサイズや計算対象に制限はあるもののバルク材料やヘテロ接合構造の安定性、物性、反応性等に関して十分な精度で結果を得ることが可能となってきている。このような計算をより大規模・長時間スケールで実行できればデバイス設計に直結する有用なシミュレーションとなるが、一般的には数百~数千原子・ピコ秒ダイナミクスが第一原理計算における計算モデルの上限であり、この上限を超えなければ求めるべき物理量が得られない問題も存在する。この上限を大幅に突破すべく、本研究室では百万原子系のマイクロ~ミリ秒ダイナミクスを可能とする第一原理計算とのマルチスケール計算手法「並列化動的モンテカルロ法」を開発してきた。同手法を用いることで、電気化学的環境下における材料設計が微視的な観点から可能となる。
キーワード:第一原理計算、モンテカルロ計算、デバイス設計
2019.09.
<量子輸送現象を利用した分子デバイス>

有機分子と金属電極との接合は化学結合を介して行われるので、比較的強固な接合構造の保持が想像できるが、それでも吸着位置のゆらぎ、それに伴う界面準位・ダイポールの変動など、有機分子/金属固体界面の電子状態は複雑なものとなる。ただ、有機分子を電子デバイスとして利用する際、分子上には必ずしも小さくはない電流が流れ、分子上の電流パスと分子の電子状態との相関を明らかにすることは有機分子/金属界面設計における出発点とすべき最重要課題である。多田研究室ではパイ電子系有機分子に電極を接続した状態での電流計算を非平衡グリーン関数計算により行い、分子のフロンティア軌道位相から電流特性が予測できるフロンティア軌道ルールを見出した。同規則を用いた電流のスイッチングデバイス、量子コンピューティングデバイスを設計している。
キーワード:分子デバイス、量子輸送
2002.05.
従事しているプロジェクト研究
量子コンピュータとトンネル電流計測による高速分子識別技術の研究開発
2021.04~2024.03, 代表者:多田朋史, 九州大学, 九州大学
本研究は分子に流れる多様なトンネル電流を量子コンピュータで高速分離することで分子識別時間を飛躍的に加速しうる新手法を確立するための基盤研究である。.
第一原理計算からの気液固複合相ヘテロ界面の実在系非平衡シミュレーション
2019.08~2021.03, 代表者:多田朋史, 九州大学エネルギー研究教育機構.
固体電解質中の粒界イオン伝導に関する原子レベルでの構造・機構解析
2019.06~2022.03, 代表者:松本広重, 九州大学カーボンニュートラルエネルギー国際研究所.
電子化物のコンセプトと応用の新展開
2017.07~2022.03, 代表者:細野秀雄, 東京工業大学元素戦略研究センター.
局在分子スピン操作のための外場制御型パイ造形の理論的設計
2014.10~2019.03, 代表者:多田朋史, 東京工業大学元素戦略研究センター.
非平衡第一原理計算を基盤とした電流密度計算による燃料電池メゾスケールモデリング
2010.06~2012.03, 代表者:多田朋史, 東京大学.
第一原理計算を基盤とした非平衡電子状態計算による燃料酸化反応の局所反応場解析
2007.08~2009.03, 代表者:多田朋史, 東京大学.
化学反応活性化型分子デバイスの設計を目的とした第一原理計算プログラムの開発
2005.08~2007.03, 代表者:多田朋史, 東京大学.
研究業績
主要著書
1. 多田朋史, 第一原理計算と並列化動的モンテカルロ法による 原子スケールからの大規模長時間固体電解質 シミュレーション, 応用物理学会分科会シリコンテクノロジー, No. 209, 2-8, 2018.06.
2. Tomofumi Tada, Orbital Rule for Electron Transport of Molecular Junctions, Springer, 165-190, 2016.06.
主要原著論文
1. Keiga Fukui, Soshi Iimura, Tomofumi Tada, Satoru Fujitsu, Masato Sasase, Hiromu Tamasukuri, Takashi Honda, Kazutaka Ikeda, Toshiya Otomo, and Hideo Hosono, Characteristic fast H⁻ ion conduction in oxygen-substituded Ianthanum hydride, NATURE COMMUNICATIONS, https://doi.org/10.1038/s41467-019-10492-7, 10, 2578, 2019.06.
2. Yutong Gong, Jiazhen Wu, Masaaki Kitano, Junjie Wang, Tian-nan Ye, Yasukazu Kobayashi, Kazuhisa Kishida, Hongsheng Yang, Tomofumi Tada, and Hideo Hosono, Ternary intermetallic LaCoSi as a catalyst for N2 activation, Nature Catalysis, https://doi.org/10.1038/s41929-017-0022-0, 1, 178-185, 2018.01.
3. Junjie Wang, Kota Hanzawa, Hidenori Hiramatsu, Junghwan Kim, Naoto Umezawa, Koki Iwanaka, Tomofumi Tada, and Hideo Hosono, Exploration of Stable Strontium Phosphide-Based Electrides: Theoretical Structure Prediction and Experimental Validation, J. Am. Chem. Soc., https://doi.org/10.1021/jacs.7b06279, 139, 15668-15680, 2017.10.
4. Tomofumi Tada, Full Atomistic Kinetic Monte Carlo and First Principles study on Electromotive Force of SOFC with Direct Counting Approach, ECS Transactions, 10.1149/07801.2815ecst, 78, 2815-2822, 2017.08.
5. Tomofumi Tada, Seiji Takemoto, Satoru Matsuishi, and Hideo Hosono, High-Throughput ab Initio Screening for Two-Dimensional Electride Materials, Inorg. Chem., https://doi.org/10.1021/ic501362b, 53, 10347-10358, 2014.09.
6. Kazunari Yoshizawa Tomofumi Tada and Aleksander Staykov, Orbital views of the electron transport in molecular devices, J. Am. Chem. Soc., https://doi.org/10.1021/ja800638t, 130, 9406-9413, 2008.01.
7. Tomofumi Tada and Kazunari Yoshizawa, Quantum transport effects in nano-sized graphite sheets, ChemPhysChem, 10.1002/cphc.200290006, 3, 1035-1037, 2002.01.
主要学会発表等
特許出願・取得
特許出願件数  2件
特許登録件数  0件
学会活動
所属学会名
日本物理学会
日本化学会
日本固体イオニクス学会
日本表面科学会
応用物理学会
分子科学会
学会大会・会議・シンポジウム等における役割
2017.08.01~2017.08.03, The 10th International Conference on the Science and Technology for Advance Ceramics (STAC-10), 現地実行委員.
2014.06.25~2014.06.27, The 8th International Conference on the Science and Technology for Advance Ceramics (STAC-8), 現地実行委員.
2013.06.19~2013.06.21, The 7th International Conference on the Science and Technology for Advance Ceramics (STAC-7), 現地実行委員.
2010.01~2015.01, 日本化学会:新研究領域「ナノスケール分子デバイス」, 運営委員.
2010.05~2011.04, 日本物理学会領域9(表面界面・結晶成長) , 運営委員.
学会誌・雑誌・著書の編集への参加状況
2021.04, STAM-M (Science and Technology of Advanced Materials: Methods), 国際, 編集委員.
2018.04, STAM (Science and Technology of Advanced Materials), 国際, 編集委員.
2011.01~2013.01, 日本物理学会, 国内, 新著委員.
学術論文等の審査
年度 外国語雑誌査読論文数 日本語雑誌査読論文数 国際会議録査読論文数 国内会議録査読論文数 合計
2020年度      
2011年度 10        10 
2012年度      
2013年度 12        12 
2014年度 11        11 
2015年度 11        11 
2016年度 11        11 
2017年度 12        12 
2018年度 13        13 
2019年度 10        10 
研究資金
科学研究費補助金の採択状況(文部科学省、日本学術振興会)
2021年度~2023年度, 基盤研究(B), 代表, 量子コンピュータとトンネル電流計測による高速分子識別技術の研究開発.
2019年度~2021年度, 挑戦的研究(萌芽), 代表, 第一原理計算からの気液固複合相ヘテロ界面の実在系非平衡シミュレーション.
2019年度~2022年度, 基盤研究(B), 分担, 固体電解質中の粒界イオン伝導に関する原子レベルでの構造・機構解析.
2017年度~2022年度, 基盤研究(S), 分担, 電子化物のコンセプトと応用の新展開.
2016年度~2018年度, 基盤研究(B), 分担, 数理構造の抽出と保存を中心とした次世代エレクトロニクス材料設計基盤の創出.
2014年度~2018年度, 新学術領域研究, 代表, 局在分子スピン操作のための外場制御型パイ造形の理論的設計.
2010年度~2011年度, 特定領域研究, 分担, 配列ナノ空間物質の非平衡電子・熱物性理論とデバイスモデリング.
2010年度~2012年度, 若手研究(A,B), 代表, 非平衡第一原理計算を基盤とした電流密度計算による燃料電池メゾスケールモデリング.
2008年度~2010年度, 基盤研究(B), 分担, 走査プローブ顕微鏡によるナノスケール局所電気特性計測に関する理論解析.
2008年度~2009年度, 特定領域研究, 分担, 室温溶液中ナノリンク分子の電気伝導特性の第一原理計算.
2007年度~2008年度, 特定領域研究, 代表, 第一原理計算を基盤とした非平衡電子状態計算による燃料酸化反応の局所反応場解析.
2005年度~2006年度, 若手研究(A,B), 代表, 化学反応活性化型分子デバイスの設計を目的とした第一原理計算プログラムの開発.
競争的資金(受託研究を含む)の採択状況
2015年度~2019年度, 戦略的創造研究推進事業 (文部科学省), 分担, イオン伝導性配位高分子を電解質に用いた燃料電池の研究開発.
2011年度~2016年度, 戦略的創造研究推進事業 (文部科学省), 分担, 固体酸化物形燃料電池電極の材料・構造革新のためのマルチスケール連成解析基盤.

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