九州大学 研究者情報
発表一覧
池永 直樹(いけなが なおき) データ更新日:2022.05.02

助教 /  九州大学病院 胆道・膵臓・膵臓移植・腎臓移植外科


学会発表等
1. 久保顕博, 前山良, 谷口隆之, 大坪慶志輝, 安蘇鉄平, 池永直樹, 松本耕太郎, 植木隆, 許斐裕之, 大城戸政行, 一宮仁, 若年者の再発性S状結腸軸捻転症に対し単孔式腹腔鏡補助下切除術を施行した1例, 第107回日本消化器病学会 九州支部例会, 2016.06, S状結腸捻転症は高齢者や長期臥床者に発症することが知られているが、若年者での発症は稀である。また、腸管壊死の所見がなければ内視鏡下整復術が第一選択となるが、再発を繰り返す場合は手術の適応となる。今回我々は、若年者の繰り返すS状結腸軸捻転症に対し単孔式腹腔鏡補助下切除術を施行した1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例は19歳、女性。17歳時から4回のS状結腸軸捻転を経験しており、その度に緊急内視鏡下に整復されていた。根治目的に当科紹介受診となった。腹部単純X線検査では拡張したS状結腸に著明な腸管ガスの貯留を認めた。注腸造影ではS状結腸は13cm径に拡大し横隔膜下に到達していた。S状結腸過長症に伴う再発性S状結腸軸捻転症の診断で単孔式腹腔鏡補助下S状結腸切除術を施行した。術中所見では、S状結腸は著明に拡張、蛇行していたが、周囲との癒着は認めなかった。腹腔鏡下に切除予定線をマーキングし、臍部の小切開創からS状結腸を引き出し、体外で切除と吻合を行った。ドレーンは留置しなかった。� @Z=|D24I$OLs30cmで、粘膜面に異常を認めなかった。病理診断では、神経叢の変性や悪性所見を認めなかった。術後経過は良好で9病日に退院した。単孔式腹腔鏡手術は、従来法に比べて技術的に難しいとされているが、本症では切除すべきS状結腸の範囲が腹腔鏡下に同定できれば、腸間膜の処理や吻合は体外で容易に可能であり、低侵襲で整容性に優れる選択肢の一つであると考えられた。.
2. 久保顕博, 植木隆, 谷口隆之, 大坪慶志輝, 安蘇鉄平, 池永直樹, 前山良, 松本耕太郎, 許斐裕之, 大城戸政行, 一宮仁, 巨大4型癌を呈したStageⅣ大腸微小乳頭腺管癌の1例, 日本消化器病学会, 2017.05, Micropapillary carcinoma(MPC)はリンパ管腔様の空隙で囲まれた微小乳頭状構造を組織学的特徴とする浸潤癌で、乳腺や尿路、肺、唾液腺での報告例がある。MPCは一般的な他組織型の癌のうちの一部にみられることが多く、大腸癌取り扱い規約では独立した組織型としての記載はない。今回、S状結腸~直腸RSに及ぶ巨大4型癌を呈し、多発リンパ節転移・多発肝転移を伴ったMPCの1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例は65歳、男性。血便・便の狭小化を主訴に前医を受診し、下部消化管内視鏡検査で進行直腸癌を認め加療目的に当院を受診した。下部消化管内視鏡検査では、S状結腸から直腸RSの広範囲にわたる狭窄を伴う、全周性の不整な潰瘍性病変を認めた。両側端の立ち上がりはなだらかで粘膜下に隆起を伴っていた。注腸造影検査では、同部位に15cmにわたる広範な壁の伸展不良を認めた。造影CTでは、同部位に全周性の壁肥厚を認め周囲への浸潤を伴っており、直腸間膜内に腫大したリンパ節を数個認めた。肝両葉に複数の低吸収域を認め転移を疑われたが、腹��lGE
3. 梁井公輔, 池永直樹, 植木隆, 許斐裕之, 水元一博, 壬生隆一, 田中雅夫, 経肛門的切除により排便障害が改善した直腸粘膜脱症候群の1例, 第27回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2002.11.
4. 池永直樹, 梁井公輔, 植木隆, 水元一博, 山口幸二, 壬生隆一, 田中雅夫, 中毒性巨大結腸症で大腸亜全摘術後残存直腸より大量下血をきたし追加切除にて救命しえた潰瘍性大腸炎の1例, 第27回日本大腸肛門病学会九州地方会, 2002.11.
5. 池永直樹, 佐々木伸浩, 有馬久富, 市川晃治郎, 岩瀬正典, 飯田三雄, Pre-clinical Cushing症候群を合併した原発性アルドステロン症の1例, 第261回日本内科学会九州地方会, 2003.05.
6. 池永直樹, 許斐裕之, 山口幸二, 田中雅夫, 浸潤性増殖を示した膵内分泌腫瘍の一例, 第81回日本消化器病学会九州支部例会, 2003.06.
7. 梁井公輔, 西原一善, 阿部祐治, 森泰寿, 小田康徳, 塩飽洋生, 池永直樹, 富安孝成, 空閑啓高, 田辺嘉高, 末原伸泰, 松永浩明, 阿南敬生, 井原隆昭, 岩下俊光, 勝本富士夫, 玉江景好, 腹腔鏡下肝切除の経験, 第5回福岡内視鏡外科研究会, 2004.06.
8. 梁井公輔, 西原一善, 阿部祐治, 森泰寿, 小田康徳, 塩飽洋生, 池永直樹, 富安孝成, 空閑啓高, 田辺嘉高, 末原伸泰, 松永浩明, 阿南敬生, 井原隆昭, 岩下俊光, 勝本富士夫, 玉江景好, 当院における腹腔鏡下肝切除の経験, 第5回福岡内視鏡外科研究会, 2004.06.
9. 池永直樹, 西原一善, 勝本富士夫, 松永浩明, 奈須俊史, 大城由美, 中守真理, 豊島里志, 小野稔, 光山昌珠, 管状構造、間質の繊維化を認め術前診断に苦慮したglucagonoma一例, 第41回日本消化器画像診断研究会, 2004.10.
10. 池永直樹, 西原一善, 勝本富士夫, 松永浩明, 奈須俊史, 大城由美, 中守真理, 豊島里志, 小野稔, 光山昌珠, 管状構造、間質の線維化を認め術前診断に苦慮したglucagonomaの一例, 第41回日本消化器画像診断研究会, 2004.10.
11. 西原一善, 末原伸泰, 田辺嘉高, 松永浩明, 塩飽洋生, 小田康徳, 池永直樹, 富安孝成, 梁井公輔, 空閑啓高, 阿南敬生, 阿部祐治, 井原隆昭, 岩下俊光, 勝本富士夫, 玉江景好, 光山昌珠, 腹腔鏡補助下S状結腸切除術の手術手技 -左結腸動脈を温存したD3リンパ節郭清-, 第10回福岡大腸手術手技研究会, 2004.09.
12. 塩飽洋生, 小田康徳, 池永直樹, 富安孝成, 梁井公輔, 空閑啓高, 田辺嘉高, 末原伸泰, 松永浩明, 阿南敬生, 西原一善, 阿部祐治, 井原隆昭, 岩下俊光, 勝本富士夫, 玉江景好, 光山昌珠, 虫垂原発goblet cell carcinoidの一例, 北九州外科研究会, 2004.08.
13. 池永直樹, 大友直樹, 豊福篤志, 上田祐滋, 豊田清一, FDG-PET陰性乳癌の検討, 第18回宮崎乳腺疾患研究会, 2005.10.
14. 池永直樹, 西原一善, 岩下俊光, 末原伸泰, 松永浩明, 勝本富士夫, 玉江景好, 光山昌珠, 腹腔鏡補助下幽門則胃切除術は長期QOLを改善するか?-開腹幽門則胃切除術との比較, 第105回日本外科学会定期学術集会, 2005.05.
15. 池永直樹, 岩下俊光, 西原一善, 末原伸泰, 腹腔鏡補助下幽門則胃切除術(LADG)における小開腹創からの器械吻合と手縫い吻合の比較検討, 第77回日本胃癌学会総会, 2005.05.
16. 西原一善, 末原伸泰, 田辺嘉高, 松永浩明, 塩飽洋生, 小田康徳, 池永直樹, 富安孝成, 梁井公輔, 空閑啓高, 阿南敬生, 阿部祐治, 井原隆昭, 岩下俊光, 勝本富士夫, 玉江景好, 光山昌珠 , 腹腔鏡補助下低位前方切除術 -縫合不全防止のための手術手技の工夫-, 第11回福岡大腸手術手技研究会       , 2005.04.
17. 小田康徳, 西原一善, 松永浩明, 阿部祐治, 空閑啓高, 勝本富士夫, 塩飽洋生, 池永直樹, 富安孝成, 梁井公輔, 田辺嘉高, 末原伸泰, 阿南敬生, 岩下俊光, 井原隆昭, 玉江景好, 光山昌珠, 胆嚢癌との鑑別が困難であった巨大胆嚢腺腫の1例, 第97回 北九州外科研究会, 2005.02.
18. 岩下俊光, 末原伸泰, 阿南敬生, 西原一善, 阿部祐治, 梁井公輔, 池永直樹, 食道浸潤胃癌の予後と外科的治療方針, 第77回日本胃癌学会 , 2005.05.
19. 尾立西市, 別府樹一郎, 池永直樹, 真鍋達也, 豊福篤志, 大友直樹, 上田祐滋, 豊田清一, 林透, FDG-PET偽陰性肺癌の検討, 第7回福岡胸部外科研究会, 2006.04.
20. 尾立西市, 別府樹一郎, 池永直樹, 真鍋達也, 豊福篤志, 大友直樹, 上田祐滋, 豊田清一, 島尾義也, 林透, 術前に診断し得た腸結核の一例, 第43回九州外科学会, 2006.05.
21. 池永直樹, 大友直樹, 豊福篤志, 上田祐滋, 豊田清一, 乳癌術前検査におけるFDG-PETの意義, 第106回日本外科学会定期学術集会, 2006.03.
22. 池永直樹, 大友直樹, 真鍋達也, 豊福篤志, 別府樹一郎, 下薗孝司, 上田祐滋, 豊田清一, 乳癌術前検査のFDG-PETで指摘された乳腺外病変の検討, 第42回九州内分泌外科学会, 2006.05.
23. 松下章次郎, 阿部祐治, 池永直樹, 西原一善, 空閑啓高, 松永浩明, 許斐裕之, 岩下俊光, 井原隆昭, 光山昌珠, 山本一郎, 豊島里志, 混合型肝癌4例の検討, 第28回九州肝臓外科研究会       , 2006.07.
24. 池永直樹, 大谷和広, 内山周一郎, 千々岩一男, 先天性肝線維症に対しHALS脾摘を施行した一例, 第20回日本内視鏡外科学会, 2007.11.
25. 池永直樹, 千々岩一男, 甲斐昌弘, 佐野浩一郎, 矢野公一, 大谷和広, 内山周一郎, caroli病の診断30年後に胆管細胞癌を発症した一例, 第69回日本臨床外科学会総会, 2007.11.
26. 池永直樹, 山中直樹, 水田篤志, 亀岡宣久, 的場直行, 増田弘志, 佐藤和洋, 当院のFOLFOX療法, 山口・防府地区大腸癌講演会, 2007.02.
27. Ikenaga N, Chijiiwa K, Otani K, Uchiyama S, Kondo K, Clinicopathological characteristics of hepatocellular carcinoma with bile duct infiltrarion, 8th. World Congress of international hepato-pancreatic-biliary association, 2008.02.
28. 崔林, 大内田研宙, 森山大樹, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, 腫瘍間質細胞によるCD133陽性大腸癌細胞の浸潤制御, 第109回日本外科学会定期学術集会, 2009.04.
29. 大谷和広, 池永直樹, 近藤千博, 大内田次郎, 永野元章, 今村直哉, 旭吉雅秀, 甲斐真弘, 千々岩一男 , 胆管侵襲を伴う肝細胞癌の臨床病理学的特徴と予後, 第21回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2009.06.
30. 森山大樹, 大内田研宙, 水元一博, 崔林, 池永直樹, 江上拓哉, 藤田逸人, 佐藤典宏, 当間宏樹, 永井英司, 田中雅夫, 膵癌におけるCD133陽性細胞は、癌間質作用を介してより高い遊走・浸潤能を獲得する, 第109回日本外科学会定期学術集会, 2009.04.
31. Moriyama T, Ouchida K, Lin C, Ikenaga N, Sakai H, Mizumoto K, Tanaka M, CD133+ cells are resistant to anoikis in pancreatic cancer, 40th Anniversary Meeting of the American Pancreatic Association and Japan Pancreas Association, 2009.11.
32. Kozono S, Ouchida K, Ikenaga N, Mizumoto K, Tanaka M, Identification of genes related with radioresistance in pancreas cancer cell lines by cDNA microarray, 40th Anniversary Meeting of the American Pancreatic Association and Japan Pancreas Association, 2009.11.
33. Ikenaga N, Ouchida K, Mizumoto K, Yu J, Tanaka M, S100A4 mRNA expression is a diagnostic and prognostic marker in pancreatic carcinoma, 2nd Biennial congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2009.03.
34. Ikenaga N, Ouchida K, Mizumoto K, Yu J, Tanaka M, Low CD24 mRNA expression is an independent marker of poor prognosis of pancreatic cancer, 2nd Biennial congress of the Asian-Pacific Hepato-Pancreato-Biliary Association, 2009.03.
35. Fujita H, Ouchida K, Mizumoto K, Nakata K, Yu J, Kayashima T, Cui L, Kurata N, Ikenaga N, Ohashi S, Sato N, Tanaka M, , Gene expressions as the predictive markers of outcome in pancreatic cancer after gemcitabine-based adjuvant chemotherapy, 第68回日本癌学会学術総会, 2009.10.
36. Fujita H, Ouchida K, Mizumoto K, Nakata K, Yu J, Kayashima T, Cui L, Miyoshi K, Ikenaga N, Egami T, Manabe T, Otsuka T, Tanaka M, , , , ALPHA-SMOOTH MUSCLE ACTIN EXPRESSING STROMA PROMOTES AN AGGRESSIVE TUMOR-BIOLOGY IN PANCREATIC CANCER, 40th Anniversary Meeting of the American Pancreatic Association and Japan Pancreas Association, 2009.11.
37. 崔林, 大内田研宙, 水元一博, 趙茖, 萱島理, 池永直樹, 坂井寛, 藤田逸人, 田中雅夫, The investigation of SH3BGRL expression in pancreatic cancer
(膵癌におけるSH3BGRLの遺伝子発現解析に関する検討), 69th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association, 2010.09.
38. 崔林, 大内田研宙, 鬼丸学, 趙茖, 萱島理, 池永直樹, 坂井寛, 藤田逸人, 水元一博, 田中雅夫, 浮遊条件で培養した膵癌及び大腸癌由来線維芽細胞は癌細胞の浸潤・転移を強く促進する, 第52回日本消化器病学会大会(第18回日本消化器関連学会週間(JDDW2010)), 2010.10.
39. 藤田逸人, 大内田研宙, 水元一博, 仲田興平, 余俊, 萱島理, 蔵田伸明, 池永直樹, 小薗真吾, 真鍋達也, 大塚隆生, 田中雅夫, S100A4 mRNA発現解析による膵癌のGemcitabine感受性予測, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
40. 仲田興平, 大内田研宙, 水元一博, 小薗真吾, 萱島理, 池永直樹, 余俊, 藤田逸人, 大塚隆生, 永井英司, 田中雅夫, Micro RNA10bは膵臓癌において浸潤,悪性度に関与している, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
41. 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 崔林, 森山大樹, 藤田逸人, 田中雅夫, CD10陽性膵星細胞は膵癌の進展を促進する, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
42. 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 坂井寛, 田中雅夫, MicroRNA-203 expression as a new prognostic marker of pancreatic cancer
(膵癌予後因子としてのmicroRNA-203), 69th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association, 2010.09.
43. 大内田研宙, 藤村由紀, 三浦大典, 池永直樹, 村田正治, 田上和夫, 永井英司, 水元一博, 田中雅夫, 割石博之, 橋爪誠, メタボリック・プロファイリング法による膵癌の治療抵抗性に関わる代謝産物の解析, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
44. 森山大樹, 大内田研宙, 水元一博, 崔林, 池永直樹, 藤田逸人, 真鍋達也, 大塚隆生, 当間宏樹, 田中雅夫, 膵癌のゲムシタビン耐性に関わる遺伝子同定の試み, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
45. 小薗真吾, 大内田研宙, 池永直樹, 真鍋達也, 大塚隆生, 当間宏樹, 水元一博, 田中雅夫, 放射線耐性膵癌細胞株作成とその網羅的遺伝子解析による放射線治療抵抗性遺伝子の検索, 第110回日本外科学会定期学術集会, 2010.04.
46. Zhao M, Ouchida K, Mizumoto K, Cui L, Onimaru M, Kayashima T, Ikenaga N, Sakai H, Moriyama T, Nakata K, Fujita H, Tominaga Y, Tanaka M, Significance of Combination Therapy by Zoledronic Acid and Gemcitabine on Pancreatic Cancer Cells Lines in vitro and in vivo, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
47. Nakata K, Ouchida K, Mizumoto M, Koaono S, Zhao M, Kayashima T, Ikenaga N, Cui L, Sakai H, Onimaru M, Moriyama T, Fujita H, Otsuka T, Nagai E, Tanaka M, MicroRNA-373 is Downregulated in Pancreatic Cancer and Represses Its Invasiveness via Induction of Mesenchymal-epithelial Transition, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
48. Nakata K, Ouchida K, Mizumoto K, Kozono S, Zhao M, Kayashima T, Ikenaga N, Cui L, Sakai H, Onimaru M, Moriyama T, Fujita H, Otsuka T, Nagai E, Tanaka M, MicroRNA-10b is a Useful Prognostic Marker in Pancreatic Cancer and Promotes Its Invasiveness, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
49. Ikenaga N, Sakai H, Ouchida K, Mizumoto K, Tanaka M, MicroRNA-203 Expression as a New Prognostic Marker of Pancreatic Cancer, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
50. Ikenaga N, Ouchida K, Fujita H, Mizumoto K, Tanaka M, Characterization of CD24 Expression in Intraductal Papillary Mucinous Neoplasms and Ductal Carcinoma of the Pancreas, 41st Annual Meeting of the American Pancreatic Association , 2010.11.
51. Fujita H, Ouchida K, Mizumoto K, Itaba S, Ito T, Ikenaga N, Nakata K, Yu J, Kayashima T, Kozono S, Manabe T, Otsuka T, Takayanagi R, Tanaka M, Prediction of Gemcitabine Sensitivity by Quantification of S100A4 of mRNA in Patients with Pancreatic Carcinoma, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
52. Cui L, Ouchida K, Mizumoto K, Onimaru M, Zhao M, Kayashima T, Ikenaga N, Sakai H, Moriyama T, Nakata K, Fujita H, Tanaka M, SH3BGRL Expression was Downregulated in Pancreatic Cancer, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
53. Cui L, Ouchida K, Mizumoto K, Onimaru M, Zhao M, Kayashima T, Ikenaga N, Sakai H, Moriyama T, Nakata K, Fujita H, Tanaka M, New Cancer-stromal Interaction between Floating Fibroblasts and Pancreatic Cancer Cells, Joint Meeting of the International Association of Pancreatology and the Japan Pancreas Society 2010(第41回日本膵臓学会 第14回国際膵臓学会合同会議), 2010.07.
54. 趙茖, 冨永洋平, 大内田研宙, 崔林, 萱島理, 池永直樹, 坂井寛, 藤田逸人, 水元一博, 田中雅夫, Significance of combination therapy by zoledronic acid and gemcitabine on pancreatic canacer cell lines in vitro and in vivo, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
55. 崔林, 大内田研宙, 趙茖, 池永直樹, 萱島理, 坂井寛, 藤田逸人, 水元一博, 田中雅夫, 浮遊条件で培養した膵癌由来線維芽細胞は膵癌細胞の悪性度を高める, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
56. 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 崔林, 小薗真吾, 藤田逸人, 大塚隆生, 田中雅夫, CD10陽性膵星細胞は膵癌の進展を促進する, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
57. 池永直樹, 大内田研宙, 小薗真吾, Prawej Mahawithitwong, 大塚隆生, 水元一博, 田中雅夫, 膵癌細胞は癌間質相互作用により細胞外基質コラーゲンを取り込み、浸潤を促進する, 第22回日本消化器癌発生学会総会, 2011.11.
58. 小薗真吾, 大内田研宙, 大塚隆生, 赤川進, Prawej Mahawithitwong, 高浪英樹, 江口大樹, 藤原謙次, 趙茗, 崔林, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, 膵癌における膵星細胞およびその癌間質相互作用を標的とした新しい膵癌治療の可能性, 第22回日本消化器癌発生学会総会, 2011.11.
59. 小薗真吾, 大内田研宙, 水元一博, 趙茖, 萱島理, 池永直樹, 崔林, 坂井寛, 藤田逸人, 田中雅夫, 抗線維化薬による膵癌のdesmoplasiaを標的とした新しい膵癌治療戦略の可能性, 第111回日本外科学会定期学術集会, 2011.05.
60. 小薗真吾, 大内田研宙, 高浪英樹, 江口大樹, 藤原謙次, 趙茖, 崔林, 池永直樹, 坂井寛, 藤田逸人, 大塚隆生, 水元一博, 田中雅夫, 膵癌細胞株による放射線治療抵抗性と上皮間葉移行の関連性の検討, 第48回九州外科学会, 2011.05.
61. Prawej Mahawithitwong, Ouchida K, Ikenaga N, Fujita H, Zhao M, Kozono S, Shindo K, Otsuka T, Mizumoto K, Tanaka M, Kindlin-1 expression in pancreatic ductal adenocarcinoma, 第22回日本消化器癌発生学会総会, 2011.11.
62. Kozono S, Ohuchida K, Takanami H, Eguchi D, Fujiwara K, Zhao M, Ikenaga N, Cui L, Ohtsuka T, Mizumoto K, Tanaka M, Pirfenidone inhibits proliferation, invasiveness, the chemokine and stromal component production of pancreatic satellate cells, 42nd American Pancreatic Association (APA) Annual Meeting, 2011.11.
63. Ikenaga N, Ouchida K, Mizumoto K, Fujiwara K, Kozono S, Otsuka T, Nakamura M, Tanaka M, CD10 positive pancreatic stellate cells enhance the progression of pancreatic cancer, The 42nd Annual Meeting of the American Pancreatic Association, 2011.11.
64. Fujiwara K, Ouchida K, Shindo K, Kozono S, Ikenaga N, Cui L, Aishima S, Nakamura M, Mizumoto K, Oda Y, Tanaka M, The CD271 positive rate of pancreatic stellate cells is correlated with their migration activities enhanced by co-cultured pancreatic cancer cells, Asian Pacific HPBA Congress 2011, 2011.09.
65. Fujiwara K, Ohuchida K, Kozono S, Ikenaga N, Cui L, Nakamura M, Mizumoto K, Tanaka M, Pancreatic Stellate Cells Promote Migration of CD105+ Pancreatic Cancer Cells., The 42nd Annual Meeting of the American Pancreatic Association, 2011.11.
66. Eguchi D, Ikenaga N, Kozono S, Cui L, Ohuchida K, Ohtsuka T, Fujita H, Mizumoto K, Tanaka M, Pancreatic stellate cells (PSCs) enhance pancreatic cancer invasion in hypoxia via connective tissue growth factor (CTGF) secretion, Asian Pacific HPBA Congress 2011, 2011.09.
67. 趙茗, 大内田研宙, 崔林, 富永洋平, 池永直樹, 藤田逸人, Mahawithitwong Prawej, 小薗真吾, 江口大樹, 水元一博, 田中雅夫, The effect of salinomycin on pancreatic cancer cell invasion and migration, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
68. 崔林, 大内田研宙, 趙茗, 池永直樹, 小薗真吾, 江口大樹, 藤原謙次, 赤川進, 寅田信博, Mahawithitwong Prawej, 水元一博, 田中雅夫, 浮遊条件で培養した膵癌由来線維芽細胞の癌間質相互作用における役割, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
69. 藤原謙次, 大内田研宙, 進藤幸治, 赤川進, 江口大樹, 小薗真吾, 池永直樹, 崔林, 相島慎一, 大塚隆生, 高畑俊一, 水元一博, 小田義直, 田中雅夫, 膵癌におけるCD271陽性膵星細胞の意義, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
70. 藤原謙次, 大内田研宙, 江口大樹, 小薗真吾, 池永直樹, 高畑俊一, 水元一博, 田中雅夫, , , CD105陽性膵癌細胞は膵星細胞から影響を受けて強い遊走能を獲得する, 第43回日本膵臓学会大会, 2012.06.
71. 赤川進, 大内田研宙, 大塚隆生, 高畑俊一, 藤原謙次, 小薗真吾, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, 腹膜線維芽細胞が膵癌の腹膜播種を促進する, 第43回日本膵臓学会大会, 2012.06.
72. 赤川進, 大内田研宙, 大塚隆生, Mahawithitwong Prawej, 高浪英樹, 江口大樹, 藤原謙次, 小薗真吾, 趙茗, 崔林, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, 膵癌に対する放射線治療とgemcitabine治療の交叉耐性についての検討, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
73. 進藤幸治, 相島慎一, 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 田中雅夫, 小田義直, Fibroblasts expressing Podoplanin enhance the tumor progression of invasive ductal carcinoma of pancreas
膵腺癌の間質に存在するポドプラニンを発現している繊維芽細胞は腫瘍進行を促進する, The 71st Annual Meeting of the Japanese Cancer Association -Towards a new era and liaison of cancer research and life science- 第71回日本癌学会学術総会 -がん研究とライフサイエンスの更なるリエゾン-, 2012.09.
74. 小薗真吾, 大内田研宙, 大塚隆生, 赤川進, Mahawititwong Prawej, 高浪英樹, 江口大樹, 藤原謙次, 趙茗, 崔林, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, Pirfenidoneによる膵星細胞を標的とした新しい膵癌治療の可能性, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
75. 小薗真吾, 大内田研宙, 水元一博, 大塚隆生, 赤川進, 江口大樹, 藤原謙次, Ana Ines Cases, 趙茗, 崔林, 池永直樹, 田中雅夫, Prifenidoneによる膵星細胞およびその癌間質相互作用を標的とした膵癌治療の可能性, 第43回日本膵臓学会大会, 2012.06.
76. 江口大樹, 池永直樹, 小薗真吾, 藤原謙次, 趙茗, 崔林, 大内田研宙, 大塚隆生, 水元一博, 田中雅夫, 膵星細胞は低酸素下でconnective tissue growth factor(CTGF)の分泌を介して膵癌の浸潤を促進する, 第112回日本外科学会定期学術集会, 2012.04.
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79. Fujiwara K, Ohuchida K, Mizumoto K, Shindo K, Eguchi D, Kozono S, Ikenaga N, Ohtsuka T, Takahata S, Aishima S, Tanaka M, , CD271+ pancreatic stellate cells are correlated with prognosis of patients with pancreatic cancer and regulated by interaction with cancer cells, Pancreas Cancer 2012 in Kyoto, 2012.10.
80. Ana Ines Cases, 大塚隆生, 藤野稔, 池永直樹, 藤原謙次, 小薗真吾, 井手野昇, Prawej Mahawithitwong, 趙茗, 大内田研宙, 水元一博, 田中雅夫, PNETにおけるGLP-1の発現とその生物学的役割, 第43回日本膵臓学会大会, 2012.06.
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82. 赤川進, 大内田研宙, 大塚隆生, 寅田信博, 江口大樹, 藤原謙次, 小薗真吾, 崔林, 池永直樹, 水元一博, 田中雅夫, 腹膜繊維芽細胞の作用に着目した膵癌腹膜藩種メカニズムの解明, 第113回日本外科学会定期学術集会, 2013.04.
83. Shindo K, Aishima S, Ikenaga N, Ohuchida K, Mizumoto K, Tanaka M, Oda Y, Fibroblasts expressing podoplanin enhance the tumor progression of invasive ductal carcinoma of pancreas, and podoplanin expression is affected by culture condition, DDW, 2013.05.
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87. 中村雅史, 大内田研宙, 久保真, 池永直樹, 藤田逸人, 大西秀哉, 宮坂義浩, 水元一博, 大塚隆生, 永井英司, がん幹細胞を標的とする分子標的治療の開発~膵癌, 第53回日本癌治療学会学術集会, 2015.10.
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90. 池永直樹, 前山良, 松本耕太郎, 植木隆, 許斐裕之, 一宮仁, 大腸癌ESD後の追加切除におけるCT colonography併用3D画像解析システムを用いた術前イメージング, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
91. 前山良, 谷口隆之, 大坪慶志輝, 池永直樹, 植木隆, 許斐裕之, 一宮仁, 大腸癌の腹腔鏡下手術におけるCT Colonographyの有用性, 第29回日本内視鏡外科学会総会, 2016.12.
92. 前山良, 鬼塚哲, 三浦哲史, 中山鎮秀, 安蘇鉄平, 池永直樹, 松本耕太郎, 許斐裕之, 大城戸政行, 一宮仁, 虫垂粘液嚢腫に対する腹腔鏡手術, 第71回日本消化器外科学会, 2016.07.
93. 池永直樹, 久野恭子, 河野博, 前山良, 松本耕太郎, 植木隆, 許斐裕之, 一宮仁, , , , 再発鼠径ヘルニアに対し対側アプローチによるTAPP法を施行した1例, 第30回日本内視鏡外科学会総会, 2017.12.
94. 本山由利菜, 大城戸政行, 河野博, 池永直樹, 松本耕太郎, 許斐裕之, 一宮仁, 本下潤一, 黒木祥司, 膵転移をきたした乳腺葉状腫瘍の一例, 第26回日本乳癌学会学術総会, 2018.05, (はじめに)乳腺葉状腫瘍は全乳腺腫瘍の 0.3-1.0% を占める比較的稀な疾患 であり,その中で遠隔転移をきたす例は 5% 未満である.今回我々は膵転移を きたした乳腺葉状腫瘍の一例を経験したので,報告する.(症例)44 歳女性.右 乳房腫瘤を自覚し 2011 年 6 月前医受診.右乳房切除術を施行され,悪性葉状 腫瘍の診断であった.その後左乳房腫瘤が出現し,9 月に左乳房腫瘤摘出術を 施行,悪性葉状腫瘍の診断であった.その後残存乳房内に局所再発の所見を認 め,2012 年 4 月に左乳房腫瘤摘出術施行.10 月に再度残存乳房内に局所再発 の所見を認め,左皮下乳腺全摘術と両側乳房再建術施行された.2014 年 3 月 のCTで右肺上葉S1/2に転移が出現し,weekly PTX開始,計8コース施行さ れたところで末梢神経障害にて中止となった.2014 年 10 月の CT にて S1/2 の 結節影に増大傾向を認めなかったが,右肺下葉� S6 に小結節を認め,新規病変 が疑われた.FDG-PET では S1/2 の病変のみ集積を認めたが,その他臓器には 異常所見を認めなかった.右肺 2 か所のみの転移巣にて手術適応と判断し,当 院にて 2015 年 1 月右肺部分切除術(S1/2,S6)施行,悪性葉状腫瘍の診断で あった.2017 年 2 月に左上腹部痛にて救急搬送,急性膵炎の診断にて入院加 療となったが,その際の CT にて膵尾部に腫瘤性病変を指摘され,悪性が疑わ れる所見であった.3 月に膵体尾部切除術施行,悪性葉状腫瘍の診断であった. 悪性葉状腫瘍はその 25% 程度に遠隔転移を認めるといわれているが,主に肺, 胸膜,骨などに多く,膵転移をきたした症例は極めて稀であり,Pubmed で乳 腺悪性葉状腫瘍の膵転移を検索したところ,3 例の報告のみであった.本症例 では繰り返す局所再発と遠隔転移に対して外科的切除を行い生存中である.そ の後は補助療法を施行せず経過観察している.悪性葉状腫瘍の膵転移につい ��F!$
95. 前山良, 河野博, 池永直樹, 松本耕太郎, 植木隆, 許斐裕之, 大城戸政行, 一宮仁, 鏡視下食道癌手術における縫合不全を回避するための再建胃管の血流を考慮した吻合法の工夫, 第73回日本消化器外科学会総会, 2018.07.
96. 山本真大, 池永直樹, 本山由利菜, 久野恭子, 河野博, 前山良, 植木隆, 許斐裕之, 大城戸政行, 一宮仁, 救命しえた直腸癌穿孔による重症フルニエ壊疽の一例, 第55回九州外科学会・第55回九州小児科学会・第54回九州内分泌外科学会, 2018.05, フルニエ壊疽とは、会陰部、生殖器領域に生じる壊死性筋膜炎である。今回、我々は直腸癌穿孔によるフルニエ壊疽の1例を経験したので報告する。患者は70代男性。2017年6月下旬より下血を認め、7月上旬に臀部の疼痛が急速に増悪し救急搬送となった。臀部全体に発赤、熱感、圧痛を認め、肛門周囲、会陰、陰嚢に皮膚壊死・壊疽を認めた。直腸診で肛門縁より5㎝の直腸内に全周性腫瘤を触知した。CT検査で陰嚢から会陰部、臀部、肛門周囲にair、液貯留、脂肪織混濁を認め、直腸癌穿孔によるフルニエ壊疽の診断でS状結腸人工肛門造設術及び会陰部デブリードマン、ドレナージ術を施行した。術後も炎症は拡大しており、術後8日目に腹会陰式直腸切断術、両側精巣摘出術、精嚢摘出術、広範囲デブリードマンを施行し、炎症が落ち着いた術後62日目に転院、術後128日目に植皮術を施行した。直腸癌穿孔によるフルニエ壊疽の1例を経験した。迅速に広範囲デブリードマンを施行することで救命につながる。.
97. 山本真大, 植木隆, 本山由利菜, 久野恭子, 河野博, 池永直樹, 前山良, 許斐裕之, 大城戸政行, 尾石義謙, 本下潤一, 一宮仁, 肛門管上皮内のPagetoid spreadが生検で確認された早期肛門管癌の一例, 第111回日本消化器病学会九州支部例会・第105回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2018.06, 直腸・肛門癌のPagetoid spreadとは、Paget様細胞が表皮内に進展波及した比較的稀な病態で、肛門周囲皮膚のびらんや紅斑が特徴である。患者は60代男性。6か月前より排便後の出血を認めており、血便を主訴に前医を受診した。下部消化管内視鏡検査で肛門管上縁に腫瘤を認め、当院紹介となった。直腸診で肛門管上縁付近の9-11時方向に可動性良好な1㎝大の腫瘤を触知した。下部消化管内視鏡検査では0-Ⅰsp型の腫瘤と連続して肛門側へ進展する病変が認められた。生検は高分化型腺癌であったが、重層扁平上皮内に大型核と淡明な細胞質を有する異型細胞の増殖を認めた。免疫染色で異型細胞はCK20(+)、CK7(-)、CEA(+)を示し、Pagetoid spreadを伴う腺癌と診断された。CT検査では明らかなリンパ節転移や遠隔転移は認めず、MRI検査でも壁外進展は認めなかった。肛門周囲皮膚のマッピング生検を行い、明らかな肛門周囲皮膚への進展は認められなかった。経肛門的腫瘍切除術を施行したが、術後病理診断では腫瘍は粘膜下層浸潤し、リンパ管侵襲も��'$a$i$l!"eHi$N0lIt$KPagetoid spreadを認め、肛門側で水平断端陽性であった。根治手術として、リンパ節郭清を伴う腹会陰式直腸切断術を施行した。病理診断では、局所切除部周囲2か所の肛門管上皮にPagetoid spreadを認めた。リンパ節転移は認められず、pT1bN0M0、fStageⅠであった。Pagetoid spreadを伴う肛門管癌の多くは浸潤癌で、肛門周囲皮膚の湿疹様病変を呈するが、肛門管内にPagetoid spreadが留まる早期癌は稀であり、若干の文献的考察を加えて報告する。.
98. 廣高健斗, 森泰寿, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 主膵管狭窄を伴うセロトニン産生性膵神経内分泌腫瘍に対し腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術を施行した一例, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, 症例は40 歳代女性。健診の腹部超音波検査で膵頭部主膵管狭窄と尾側膵管拡張を指摘された。CT とMRIで膵頭部主膵管の途絶を認め、尾側膵管は4mm と拡張していた。途絶部には5mm 大の早期濃染を示す多血性腫瘤を認めたが、EUS-FNA・ERCP で確定診断に至らなかった。境界明瞭で早期濃染を呈しており、比較的小さい腫瘤にも関わらず主膵管狭窄を伴うことからセロトニン産生性膵神経内分泌腫瘍(PanNET)と診断し、腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術(LPD)を施行した(手術時間415 分、出血量31g)。術後は合併症なく術後28 日目に退院となった。最終病理診断はクロモグラニンA・シナプノフィジン・セロトニンがいずれも陽性でMIB-1 index≤1% であり、NET-G1 であった。セロトニン産生性PanNET は膵管周囲に線維性間質を伴って増殖することで主膵管を圧排し、EUS-FNA でも診断が付きにくい点で膵癌との鑑別が必要である。また比較的小さな病変でも主膵管狭窄をきたすことが特徴である。本症例では主膵管の狭窄を伴う5
mm大の早期濃染を示す腫瘤性病変であることから、セロトニン産生性のPanNET と診断しLPD を選択した。.
99. 友杉隆宏, 大塚隆生, 谷口隆之, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹仲田興平, 中村雅史, PanNETに対する腹腔鏡下手術の検討, 第7回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2019.09, 膵神経内分泌腫瘍(PanNET; pancreatic neuroendocrine tumor)の治療方針の基本は切除術である。腹腔鏡下膵切除術の普及に伴いインスリノーマや非機能性PanNETに対して腹腔鏡下手術が行われるようになってきた。今回、2004年1月から2018年12月に当科で他臓器の同時・合併切除を含まない膵手術のみを施行したインスリノーマおよび非機能性PanNET 101例を腹腔鏡(L)群と開腹(O)群に分け検討した。インスリノーマ20例(L群10例、 O群10例)、非機能性PanNET 81例(L群57例、O群24例)であった。L群67例(核出20例、DP 40例、PD 4例、中央切除3例)、O群34例(核出9例、DP 5例、PD 18例、中央切除2例)であった。性別、年齢、多発/単発、病理組織学的分類に有意差はなく、腫瘍径平均値(L群14mm、O群20mm、p< 0.01)、進行度分類{L群(IA:IB:IIA:IIB:III:IV
=56:9:0:2:0:0)、O群(19:11:0:3:0:1)、p< 0.05}に有意差を認めた。術式別に検討するとDP症例、PD症例では有意にL群で出血量が少なく(p< 0.05)、Grade B/Cの膵液瘻、Clavien-Dindo分類IIIa以上の合併症、術後在院日数は2群間で有意差を認めなかった。手術時間は中央切除症例のみ有意にL群が長かった(p< 0.05)。5年間無再発生存期間はL群(97%)、O群(90%)、5年間全生存期間はL群(98%)、O群(97%)であり共に有意差を認めなかった。他臓器の同時・合併切除を伴わない腫瘍径の小さいインスリノ―マや非機能性PanNETに対する腹腔鏡下手術は選択されうる術式である。.
100. 木村隆一郎, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXによる術前治療の有用性, 第14回膵癌術前治療研究会, 2019.10, 【背景】切除可能境界(BR)膵癌は、切除先行ではR0切除率が低く、予後延長効果を得ることが困難であるため、術前治療を行うことがガイドラインでも示されている。現時点で確立された術前治療のレジメンはないが、GEM+nab-PTX(GnP)療法は切除不能膵癌に対する有用性が示されており、BR膵癌に対する術前治療のレジメンとしても期待される。今回、その有用性について検討を行った。【対象】2010年から2018年までに当科で加療を行ったBR膵癌78例中GnP療法を施行した40例(GnP群)と切除を先行した26例(UFS群)の短期・長期成績の比較を行った。【結果】両群間で年齢、性別、腫瘍局在、CA19-9値、胆道ドレナージの有無に有意差を認めなかったが、動脈浸潤例(BR-A)はGnP群で32例(88%)、UFS群で6例(23%)であり、GnP群でBR-A症例が有意に多かった。GnP群の36例(84%)に切除を行い、術式の内訳はPD27例、DP3例、TP5例、MP1例であった。動脈合併切除�� $rGnP群の3例(9%)、UFS群の5例(83%)に行い、門脈合併切除をGnP群の23例(58%)、UFS群の16例(62%)に行った。周術期成績はGnP群で有意に手術時間が短く(GnP:427分/UFS:510分)、出血量が少なく(GnP:755ml /UFS:1324ml)、R0切除率が高かったが(GnP:98%/UFS:77%)、術後合併症と在院日数は両群間で差を認めなかった。2年生存率はGnP群が78.3%、UFS群が25.0%とGnP群で有意に良好であった。【結語】BR膵癌に対する術前GnP療法は、高い局所制御能を有し、動脈合併切除を回避でき、周術期成績を向上させるとともに、BR膵癌患者の予後を改善する可能性があることが示された。.
101. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 3Dシミュレーションを用いた腹腔鏡下尾側膵切除術, 第20回福岡内視鏡外科研究会, 2019.06.
102. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術後膵液瘻に対するopen drainage, 第46回日本膵切研究会, 2019.08, 【背景】膵頭部十二指腸切除(PD)は周術期死亡率が高く、その一因として術後膵液瘻が挙げられる。膵液瘻を完全に回避する方策がない現在、PD後周術期死亡率を減少させるためには、膵液瘻に対する適切な管理が重要である。当科ではドレナージ不十分症例に対して積極的に正中創を開放し十分なドレナージを行っており、今回当科におけるPD後膵液瘻に対する管理方法およびその結果を報告する。【方法】2010年1月から2019年3月までに当科で施行したPD 545例を対象とした。当科ではPD後に術後腹腔内感染が疑われた場合は速やかにCT検査を行い、液体貯留が確認されればドレナージ不良と判断し、ベッドサイドで局所麻酔下に正中創を5cm程度開放するopen drainageでの排液を行なっている。 【結果】Grade B以上の膵液瘻は86例(15.8%)に発生した。42例に対して正中創の開放によるドレナージを、44例に対してtube drainageを継続した。術後在院日数中央値はtube drainage群で34日、open drainage群�� $G46日であった。仮性動脈瘤破裂による出血を1例(0.2%;tube drainage群)に認めたが、術後在院死は認めなかった。 【考察】Open drainage により術後在院日数はやや長くなるものの、結果として死亡率ゼロを達成できた。PD後の膵液瘻に対するopen drainageはtube drainageでは不十分な膵液瘻に対して有効であり、術後死亡率および出血などの重篤な合併症の減少に有用であると考えられた。.
103. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 宮坂義浩, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下脾温存尾側膵切除のコツとピットフォール, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, <はじめに>当科では尾側膵切除術を行う際には可及的に脾臓の温存を試みている(LSPDP)。随伴性膵炎の影響がある場合に血管の同定が困難なことがあるが、特に背側膵動脈(DPA)は微細かつ膵背側に埋没しており、不測の出血を生じる大きな原因の一つとなる。しかし予め位置が推測されれば、拡大視効果を利用して周囲組織を慎重に剥離することでDPAが安全に同定され、確実な結紮処理が可能である。今回当科における3次元画像解析の有用性および当科におけるLSPDPの実際の手技を供覧する。<方法>3D画像による再構築を行い、SPA、CHA、上腸間膜動脈(SMA)から分岐するDPAの分布を検討した。<結果>術前に3次元画像解析で検討した104例のうちSPA、CHA、SMAから分岐するDPAはそれぞれ94例(90.3%)、15例(14.4%)、44例(42.3%)で認めた。また、SPA根部から0-10mm、10.1-20mm、20.1-30mmの間にDPAを認めた症例は、それぞれ24例(23.8%)、20�� c(19.8%)、14例(13.9%)であった。SPA根部の確保の際に露出されたDPAは術前のシミュレーションで全例認識可能であり、術中に損傷した症例はなかった。<結語>3Dシミュレーションは膵周囲の立体的な解剖関係を正確に把握することが可能でありLSPDPの安全性の担保に役立つ可能性がある。.
104. 池永直樹, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術を安全に施行するための術前評価, 第46回日本膵切研究会, 2019.08.
105. 谷口隆之, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 肝原発腺扁平上皮癌の一例, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11, 症例は72歳、男性。1年間で5㎏の体重減少を主訴に近医を受診した。腹部超音波検査で肝腫瘍を指摘され、肝生検でepithelial malignant cellsの診断となり当院紹介となった。造影CT検査では、肝右葉S6-7に辺縁が遅延性に造影される6.5cm大の不整形腫瘤を認めたが、明らかなリンパ節転移や遠隔転移を疑う所見は認めなかった。MRI検査でも同様に、肝右葉S6-7に6.5cm大の腫瘤を認め、ダイナミック相では辺縁の増強および内部増強不良を認め、DWIでは辺縁に一致して拡散制限を認めた。EOBの取り込みは低下していた。PET-CTでは腫瘤に一致してFDG集積(SUV max=8.09)を認めたが、遠隔転移や他病変は認めなかった。腫瘍マーカーは、CEA 3.0ng/mL、CA19-9 54.6U/mL、AFP 2.5ng/mL、PIVKA-II 22mAU/mlであった。肝予備能は、ICG R15 3.3%、child-Pugh 6点でA、肝障害度Aであり、肝後区域切除、胆嚢摘出術を施行した。手術時間は308分、出血は300mlであった。病理学的には、角化の�� A@.$rH<$&A#4I7A@.$rDh$9$k4b$rG'$a!"A#Y(J?>eHi4b$H?GCG$5$l$?!#=Q8e$ONI9%$K7P2a$7$?$,!"G'CN>I$N?J9T$rG'$a!"@:?@2J$KE>2J!"%j%O%S%j$r9T$$!"=Q8e38日で自宅退院となった。肝原発腺扁平上皮癌は肝内胆管癌の特殊型であり、その発生頻度は肝内胆管癌の2~3%とまれな疾患である。同一腫瘍内に腺癌と扁平上皮癌が混在するもので、消化器領域では胃癌、膵癌、胆嚢癌などで散見される。しかし肝原発腺扁平上皮癌の報告は少なく、国内外で数十例の報告にとどまっている。今回我々は肝原発腺扁平上皮癌の一切除例を経験したため若干の文献的考察を含めて報告する。.
106. 谷口隆之, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 画像上特殊な経過をたどった膵癌の一例, 第71回日本消化器画像診断研究会, 2019.09, 症例は77歳、女性。健診で膵尾部の分枝型IPMNを指摘され、以後半年ごとにMRIで経過観察されていた。当初は画像上典型的な分枝型IPMNと考えていたが、1年後のMRIで嚢胞は縮小し、2年後には消失し瘢痕状の結節に変化した。さらに2年6カ月後にはT1強調高信号域が出現し、3年後には高信号域の増大と同部位の膵管閉塞と尾側膵管の拡張所見を認めた。EUSでは膵尾部に17mm大の辺縁不整な乏血性低エコー腫瘤を認め、腫瘤から尾側の主膵管は3mmに拡張していた。膵実質の萎縮はなく、周囲に嚢胞成分も認めなかった。ERCPでは尾側膵管の途絶を認めた。膵液および膵管擦過細胞診はClass IIIであったが、IPMN由来膵癌を疑って膵体尾部切除術を施行した。最終病理診断は浸潤性膵管癌で、癌に関連する嚢胞成分を認めなかった。病変の膵頭側にlow-grade PanINを認めたが、浸潤癌との移行像を認めず、またIPMN由来膵癌を支持する所見も認めなかった。画像上特殊な経過をたどった膵癌症例を経験したので報告する。.
107. 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 鏡視下膵切除術に対するreduced port surgeryの考え方と今後の展望, 8th Reduced Port Surgery Forum 2019 in Tokyo, 2019.08.
108. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 先天性胆道拡張症の中期成績から見る至適術式の検討と困難症例に対する対処法, 第42回日本膵・胆管合流異常研究会, 2019.09, 2016年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)が保険収載され約3年が経過した。先天性胆道拡張症の疾患頻度は高くないが、若年者や女性に多い良性疾患であるため、整容面からも腹腔鏡下手術の良い適応であり、今後より一層の手技の発展が望まれる。一方、膵内胆管の切離や肝門部胆管空腸吻合など腹腔鏡下手術手技の中でも高度な技術を要する。われわれは1996年からLap-CBDを導入し、2018年までに44例を経験した。当科では原則として肝内胆管の拡張を伴わない戸谷分類I型を腹腔鏡下手術の適応とし、IV-A型は、胆道再建を安全に行える範囲での可及的な左右肝管の切除や胆管形成が必要であるため、原則的には開腹手術で行うようにしている。これまでに2005年までの前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。Lap-CBDにおける困難箇所の一つに細径胆管に対�� $9$kC@4I6uD2J-9g$,$"$k!#$o$l$o$l$O=Q8eJ-9gIt69:uM=KI$N4QE@$+$i!"➀後壁吻合を行い易くするために胆管切離の時点で後壁を前壁よりもやや多めに残して切離する、②胆管径が太い場合には前・後壁ともに連続縫合で吻合操作を行うが、胆管径が細い場合には前・後壁いずれかを結節縫合で吻合する、③前壁縫合時に後壁を巻き込まないようにするため脱落型内瘻化ステントを留置する、④胆管の裂傷に留意しながら針の彎曲に沿って運針する、などの工夫を行っている。これまで術後吻合部狭窄を3例に認め、いずれも術後6ヶ月後に生じ、経皮的胆道ドレナージを行った上での拡張術、あるいはバルーン内視鏡下吻合部拡張術を行った。また、術前高度炎症による膵内胆管の剥離困難例などでは適宜小開腹を併用し安全性にも配慮している。当科における中期成績を含めた報告およびLap-CBD困難例の提示とその対処法について言及する。.
109. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 救急医と外科医の視点から見る急性胆嚢炎の治療方針 ~改訂されたTokyo Guidelines (TG18)のポイントを踏まえて~, 第120回近畿救急医学研究会, 2019.07,  急性胆嚢炎の治療は、2007年に初めて刊行されたTokyo Guidelines for the management of acute cholangitis and cholecystitis (TG07)、その後に改訂されたTokyo Guidelines 2013 (TG13)によって確立してきた。そして今回、2018年にTG18へと改訂された。改訂のポイントは、軽症および中等症の急性胆嚢炎に対する発症後早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術の推奨に変更はないが、重症であっても厳しい条件付きながら早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術を考慮することが推奨されることとなった。一方、高齢者や何らかの合併症を有する手術リスクの高い患者における胆嚢ドレナージ法として経皮経肝胆嚢ドレナージ(percutaneous transhepatic gallbladder drainage: PTGBD)を推奨し、代替治療法として治療内視鏡のエキスパートのいる施設での経乳頭的あるいは超音波内視鏡下胆嚢ドレナージを考慮してもよいことが述べられた。急性胆嚢炎は救急診療でもよく遭遇する疾患である一方で、敗血症・ショックなど重篤な病態へと移行し得る。今回、改訂されたTG18のポイントを踏まえながら、外科医の立場からと救急医�� $N;kE@$+$i$b5^@-C@G91j$N<#NE$K$D$$$F=R$Y$5$;$FD:$-$?$$!#  .
110. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術 -TG18への改訂と当科の考え方-, 第32回日本内視鏡外科学会総会, 2019.12, okyo guidelines 18 (TG18)の改訂に伴い、急性胆嚢炎(AC)治療は厳格な条件の下に、患者側ならびに施設側の条件が合致すればGrade IIIの重症胆嚢炎であっても一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となる。したがってこれまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要となる。当科でのACに対するLCについて、抗血栓剤内服患者に対する対応、内視鏡的経鼻胆嚢ドレナージ術(ENGBD) の有用性、ドレーン留置に関する考え方を示す。 2015年から2018年までに胆嚢摘出術を行った135例のうちAC38例を対象とした。術前胆嚢ドレナージ施行例14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ術(PTCD) 9例、ENGBD 5例、うち抗血栓剤内服3例)、手術時間中央値143分(82-388分)、出血量中央値7g (0-637g)。術者はスタッフ 12例、レジデント 26例。術式は開腹手術3例、LCから開腹移行4例。回避手術としてfundus first technique 18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenest
rating 6例、reconstituting 7例)を行った。合併症は術中胆管損傷1例で、開腹移行し胆管空腸吻合術を行った。また胆嚢亜全摘術(胆嚢断端fenestrating)を行った1例に腹腔内膿瘍を生じ、経皮的ドレナージを要した。術前にENGBDを行った症例ではチューブが胆嚢管開口部の確認と縫合閉鎖に有用であった。また当科ではLuschka 管の損傷によると思われる胆汁漏を経験しており、ドレーン留置を基本としている。TG改訂を踏まえたLCの手技、特に回避手術やENGBDの有用性、ドレーン留置などに重点を置き手術手技を供覧する。.
111. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Tokyo guidelines改訂を踏まえた急性胆嚢炎に対するわれわれのアプローチ, 第55回日本胆道学会学術集会, 2019.10, Tokyo guidelines 2013 (TG13)は今回TG18に改訂された。急性胆嚢炎治療に関する改訂のポイントの一つは、厳格な条件の下に、患者側ならびに手術を行える施設が合致すればGrade IIIでも一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となることである。したがって、LCの対象例が広がり、LC困難例も増えていくことが予想されるため、これまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要になる。TG18では初めてLCの安全な手順と回避手術について明記された。今回当科におけるACに対する胆嚢摘出術のアプローチ法について検討した。 当科で2015年4月から2018年12月までにLCを行った135例のうち胆嚢炎症例38例を対象とした。術前に胆嚢ドレナージを施行した症例が14例(経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTCD) 9例、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENGBD) 5例)、手術時間中央値は143分(82-388分)、出血量中央値は7g (0-637g)であった。術者は肝胆膵スタッフ 12例、レジデント 26例(
術者途中交代を含む)であった。術式は開腹手術3例、LCから開腹移行4例で、Calot三角の展開が困難であり回避手術としてfundus first techniqueを行った症例は18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)であった。合併症は術中胆管損傷を1例に認め胆管空腸吻合術を行った。また胆嚢亜全摘術を行い、胆嚢断端はfenestratingを行った1例に術後腹腔内膿瘍を生じ経皮的ドレナージを要した。術前にENGBDを行った症例では、胆嚢亜全摘を行った後に胆嚢管開口部を確実に認識することが可能であり、同部の縫合閉鎖に有用であった。TG改訂と胆管損傷の経験を踏まえて当科が行っているLCの手技、特に回避手術やENGBDの有用性に重点を置き手術手技を供覧する。.
112. 小山虹輝, 森泰寿, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵炎を契機に発見された十二指腸内憩室に対して根治切除を行った1例, 第114回日本消化器病学会九州支部例会・第108回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2019.11.
113. 宮坂義浩, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 渡部雅人, 中村雅史, 腹腔鏡下膵切除における術中出血に対するトラブルシューティング , 第11回膵臓内視鏡外科研究会, 2019.12,  腹腔鏡下膵切除術は開腹手術と比べて術中出血量は減少することが様々な比較試験やメタアナリシスで報告されている。しかし、一旦出血が起こるとデバイスやアプローチ方向の制限のため、止血に難渋することが多い。また、ミストの増加による視野不良などから更なる出血や副損傷を惹き起す。我々は1998年に腹腔鏡下尾側膵切除術を導入し、約300例の腹腔鏡下膵切除術を経験する中で様々な出血の予防策・対応策を講じてきた。まずは良好な視野の確保であり、当科ではネイサンソンフックリトラクターを用いた胃の挙上と、適宜その位置を変えることで常に良好な視野を得ることで、不要な出血を防ぎ、術者・助手の鉗子が止血操作に専念できる。第二に出血しやすい血管の認識であり、特にcentro-inferior pancreatic vein(CIPV)や膵から脾静脈への流入血管は細く損傷しやすい。CIPVは膵下縁のSMV左側で膵体部から門脈系に流入しており、この部分の剥離は慎重に行う。またCIPVの頭側にはSMAからの背側膵動脈が走向する破格がしばしばみられる。膵から脾静脈への流入血管の損傷は脾動静脈温存尾�� B&g9@Z=|=Q$N:]$K5/$3$j$&$k$,!"g#F0L.$rAa$$CJ3,$G3NJ]$7%/%i%s%W$9$k$3$H$Gg#@EL.$X$N4TN.7lN.$r8:$i$7!"$5$i$Kg#@EL.$bGmN%It$N>eN.$H2
114. 岡山卓史, 森泰寿, 大塚隆生, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 胆嚢癌におけるVEGF発現とp53癌抑制遺伝子変異の検討, 第55回日本胆道学会学術集会, 2019.10, 【目的】血管内皮増殖因子(VEGF)は癌組織における血管新生を促進させることにより癌の増殖、転移を惹き起こす。またp53は 癌の発生や増殖に関わる重要な癌抑制遺伝子であるが、血管新生との関連も報告されている。今回当科で外科切除した胆嚢癌組織のVEGF蛋白発現とp53発現と悪性度について検討した。【方法と対象】2001年から2018年までに当科で切除された胆嚢癌41例中、ホルマリン固定・パラフィン包埋組織を使用して癌部(VEGF 41例、p53 41例)、と同一病変の非癌部(VEGF 20例、p53 26例)の免疫組織学的染色を行い臨床病理学的因子の検討を行った。【結果】VEGF発現において癌部・非癌部で比較すると、VEGF陽性(20例(48%) vs 2例(10%), p<0.01)、p53陽性(23例(56%) vs 0例(0%), p<0.001)であった。VEGF発現例で深達度SS以深例(p<0.001)、再発例 (p<0.01)が有意に高率であった。また5年生存率はVEGF発現陽性例56%、陰性例��� B93%と発現陽性例で有意に低かった(p<0.01)。p53発現の有無で腫瘍マーカー、リンパ節転移、リンパ管浸潤、静脈浸潤、神経浸潤、深達度、5年生存率等に有意差を認めなかった。またVEGFとp53両蛋白発現の相関を認めなかった。【結語】非癌部と比較して癌部でVEGF、p53共に有意に発現しており、癌化と関与している可能性が示唆された。また、VEGFは腫瘍の進展や転移との関連が示唆され、胆嚢癌治療の新たな展開に寄与する可能性がある。.
115. Watanabe Y, Ohtsuka T, Hirotaka K, Oyama K, Mori Y, Ikenaga N, Nakata K, Nakamura M, Recent Perioperative Outcomes After Total Pancreatectomy, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background: Management of pancreatic insufficiency has recently improved, and, total pancreatectomy (TP) including both one-step TP (OTP) and remnant TP (RTP) has become practical therapeutic option in selected patients. The aim of this study was to investigate the recent perioperative outcomes after TP.Methods: Medical records of 67 patients who underwent TP at Kyushu University between 2009 and 2018 were retrospectively reviewed. The patients were divided into those who underwent TP during the former half period (2009-2013) and the latter half (2014-2018), and their relevant data were compared.Results: Thirty-four patients underwent OTP, whereas 33 underwent RTP. Primary indications for TP were pancreatic ductal adenocarcinoma in 39 patients (58%), intraductal papillary mucinous neoplasm in 25(37 %), ant the other diseases in the remaining 3 (5%). The number of patients who underwent TP, frequency of OTP or RTP, operation time, and intraoperativ
e bleeding were not significantly different between the two groups. Preoperative chemotherapy was more frequently performed in latter period (29%) than former period (0%; P<0.01). The rate of combined portal vein resection tended to be higher in latter period (18%) than former period (3%; P=0.11). The prevalence of clinically relevant complications (Clavien-Dindo classification -3) tended to be lower in latter period (3%) than former period (18%; P=0.05). Delayed gastric emptying (DGE; the International Study Group of Pancreatic Surgery criteria -grade B) occurred in 7 patients (10%) (former period, 6% vs. latter period, 18%; P=0.11). Hospital stay was not different between the former period (median, 15 days) and the latter period (median, 18 days; P=0.21).Conclusion: Postoperative outcome after TP was substantially improved. Although DGE is not a life-threatening complication, this was a major complication after TP. Long-term outcome and appropriate patient
selection should be studied..
116. Sagara A, Nakata K, Yamashita T, Guan W, Matsumoto S, Date S, Ohtsubo Y, Shinkawa T, Kimura R, Fujii A, Ando Y, Iwamoto C, Watanabe Y, Shindo K, Ikenaga N, Moriyama T, Ohuchida K, Repositioning of Duloxetine as a New Drug for Targeting Pancreatic Cancer Microenvironment, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, Background; Pancreatic cancer tissue is characterized by dense stroma, and interactions between cancer cells and various stromal cells promote malignancy. We previously reported that Pancreatic stellate cells (PSCs) change from a quiescent to activated state in the tumor environment and secrete extracellular matrix (ECM) molecules and cytokines to increase the aggressiveness of tumors. Therefore, inhibiting the activation of PSCs is a promising potential therapy for pancreatic cancer. Despite its clinical significance, few compounds to inhibit the activation of PSCs have been developed. The objective of this study is to find a drug that change PSCs into the inactive state and inhibit tumor growth. Methods; We made a new drug screening system and did a screening for approved drugs. From over 3000 compounds, we selected candidates and focused on duloxetine, a drug for depressive disorder and neuropathic pain. We investigated the effect of duloxetine
to PSCs isolated from pancreatic cancer tissues. We investigated the state of PSCs using immunofluorescence microscopy, immunoblots, and lipid droplet accumulation assay. We also analysed the invasiveness and proliferation of the PSCs with the duloxetine treatment.Results; Immunofluorescence showed the number of lipid droplets in PSCs was increased after duloxetine treatment, indicating that they turned into quiescent state from activated state. Western blotting showed the decreased level of SMA, which was a marker of activation of PSC. In addition, the expression level of fibronectin, secreted from activated PSC, was also decreased. And duloxetine also reduced the proliferation and invasiveness of PSCs.Conclusion; We presented the new aspects of duloxetine as targeting the PSCs drugs. Although, further study is needed, it indicates that targeting the PSCs might be the new strategy for pancreatic cancer treatment. .
117. Nakata K, Ohtsuka T, Miyasaka Y, Watanabe Y, Mori Y, Ikenaga N, Nakamura M, Short- And Long-Term Outcomes of Surgery for Chronic Pancreatitis, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11, BACKGROUND & AIMS: Chronic pancreatitis is suggested to be one of the risk factors for pancreatic cancer. The aim of this study was to define the short- and long-term results of the surgery for chronic pancreatitis.METHODS: A total of 154 patients who underwent surgery for chronic pancreatitis from 1992 to 2016 in Kyushu University Hospital were included in this study. The short- and long-term outcomes after surgery were analyzed. RESULTS: There were 126 (81.8%) males and 28 (18.2%) females, with a median age of 50 years (range 10-78 years). Drainage operation was performed in 104 patients (Frey procedure in 71 patients, Partington procedure in 15 and cystogastrostomy/cystojejunostomy in 18), while pancreatectomy was performed in the remaining 50 (pancreas head resection in 17 and distal pancreatectomy in 33). Operation time was shorter in drainage group (287 min; range 115-667 min) than that in pancreatectomy group (311 min; range 137-1078 min) (
p = 0.012). Blood loss was lower in drainage group (411 g; range 0-1000 g) than that in pancreatectomy group (1000 g; range 35-8000 g) (p = 0.011). There was no significant difference in the rate of postoperative complication (20.0% vs. 22.0%) and the rate of postoperative pancreatic fistula (9.0% vs. 14.0%) between the two groups. In addition, there are no significant difference in the rate of persistent pain (13.0% vs. 8.0%) between the two group and no patients had occurred pancreatic cancer after surgery in both groups during the median postoperative surveillance period of 24 months (range 0 – 238 months).CONCLUSIONS: Surgery for chronic pancreatitis was safely performed and showed favorable long-term outcomes..
118. Ikenaga N, Ohtsuka T, Watanabe Y, Mori Y, Nakata K, Nakamura M, For Establishment of Laparoscopic Pancreatoduodenectomy, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
119. Ikenaga N, Strategies for reversing liver fibrosis: Will we be able to reverse liver fibrosis in the future?, Asian Pacific Digestive Week 2019, 2019.12.
120. Guan W, Nakata K, Ohuchida K, Sagara A, Endo S, Ando Y, Yan Z, Matsumoto S, Shinkawa T, Ohtsubo Y, Iwamoto C, Moriyama T, Ikenaga N, Shindo K, Ohtsuka T, Mizumoto K, Nakamura M, A Novel Target That Required for Autophagy, Associated With Activation of Pancreatic Stellate Cells, Promotes Pancreatic Cancer Progression, The 50th Annual Meeting of the American Pancreatic Association(APA), 2019.11.
121. 友杉隆宏, 大塚隆生, 谷口隆之, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, IPMN由来浸潤癌に対する術後補助化学療法の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
122. 木村隆一郎, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵管内乳頭粘液性腫瘍の組織学的亜分類と再発形式, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 【緒言】膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の組織亜型は予後を含む臨床病理学的特徴と相関している。今回当科で切除したIPMNを組織亜型により区別し、その臨床病理学的特徴を検討した。【目的・方法】1988年から2018年までに、当科で切除し、術後病理診断で高度異型または由来浸潤癌と診断された115例を対象とした。組織亜型を腸型;intestinal type(I群)、非腸型(胆膵型と胃型);non-intestinal type(NI群)に分類し、好酸性顆粒細胞型は除外した。【結果】年齢中央値は70歳(37-85歳)、男性が68例(59.1%)、主な腫瘍局在は膵頭部55例(47.8%)、主膵管型77例(67.0%)であった。病理診断は由来浸潤癌62例(53.9%)、高度異型53例(46.1%)で、組織亜型はI群が46例(40.0%)、NI群が61例(53.1%)であった。術式は膵頭部切除術53例(46.1%)、尾側膵切除術33例(28.7%)、膵全摘術9例(7.8%)であった。手術時間中央値は320�$
BJ,(118-833分)、出血量中央値470g(0-2428g)、合併症(Clavien-Dindo grade Ⅲ以上)は12例(10.4%)であった。2群間の臨床病理学的特徴の比較では、I群は有意に男性に多く、主膵管型に頻度が高く、主膵管径が大きかった。再発率に有意差は認めなかったが、再発形式ではI群で播種/残膵再発が多く(P<0.001)、NI群で肝・肺などの血行性再発が多かった(P=0.004)。5年生存率はI群がNI群より有意に良好であった(73.1% vs. 49.7%)P<0.001)。【結語】IPMN切除後経過観察の際に組織学的亜型による予後や再発形式に違いがあることに留意する必要がある。.
123. 渡邉雄介, 大塚隆生, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術における切除方法の検討:幽門輪温存膵頭十二指腸切除術と亜全胃温存膵頭十二指腸切除術の比較, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08, 背景:近年,膵頭十二指腸切除術における切除方法として幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)もしくは亜全胃温存膵頭十二指腸切除術(SSPPPD)が一般的に施行されているが,両術式間の優劣は明らかにされていない.当科におけるPPPDおよびSSPPD施行例の患者背景と短期成績について検討した.対象と方法:2016年1月から2019年6月までに当科でPPPDを施行した86例とSSPPDを施行した109例を後ろ向きに検討した.PPPDとSSPPDの選択は術者が行った.結果:研究期間後半でPPPDの施行割合が増えていた(前半32% vs. 後半59%,P<0.01).患者背景因子では,年齢,性別,BMI,糖尿病の有無,術前化学療法の有無で2群間に差を認めなかった.病理診断にも差を認めなかったが,十二指腸癌の全例,膵神経内分泌腫瘍の75%にSSPPDを施行していた.手術因子では腹腔鏡下手術やロボット支援下手術を含めた手術方法やBraun吻合の有無に2群間で差を認めなかったが,門脈合併切除例がSSPPD�$
B$GM-0U$KB?$+$C$?!JP=0.02).SSPPDと比較し,PPPDでは手術時間が有意に短く(中央値344分 vs. 403分,P<0.01),出血量が有意に少なかった(中央値460g vs. 600g,P<0.01).胃内容排出遅延の頻度はPPPD(16%)とSSPPD(17%)で差を認めず(P=1.00),その他の術後合併症の頻度や術後在院日数にも差を認めなかった.考察: PPPDで手術時間が短く,出血量が少ないのは門脈合併切除例がSSPPDに多いことに加え,最近ではPPPDを行うことが多いため手技の安定化も影響しているものと思われた.ホルモンを産生する十二指腸の臓器機能温存の観点からPPPDの優位性を述べる意見もあるが、門脈合併切除に伴う脾静脈切除例で胃の還流静脈がなくなる場合や十二指腸に神経内分泌腫瘍が多発することがある多発性内分泌腫瘍症1型などではSSPPDを考慮する.結語:術後短期,長期合併症率に差はなく,PPPDとSSPPDの術式選択に関しては、各施設で習熟した方法で行うことが望ましい..
124. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, Safe technique of laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, <背景>
本邦での膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術(Lap-RAMPS)は保険収載後まもなく、その短期、長期成績は不明である。また、Lap-RAMPSの際には膵後方剥離面を確保するためにトライツ靭帯左側からのアプローチが多くの施設で行われているが、このとき腎動静脈の損傷の恐れがあり、安全な手技の確立が必要である。当科における膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術(Lap-RAMPS)の短期、長期成績およびLap-RAMPSを安全に行うためのピットフォールを動画で提示する。
<方法>
2016年1月から2019年12月の間に行ったLap-RAMPS(Lap群;25例)を同時期に行った開腹RAMPS(Open群;38例)と比較した。手術手技に関しては、当科では、膵下縁の剥離操作を行うと膵の可動性が増し、操作が困難になると考えているため、膵上縁操作を先に行っている。左胃動脈の左側では#7,#9,#11番リンパ節の郭清に続き、剥離した胃膵ヒダの背側から、副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離し、ガーゼを挿入しておく。その後、トライツ靭帯の左側から腎静脈前面の層を剥離、先に挿入したガーゼを目標とし、膵背側を膵上縁に向かって鈍的に剥離をすることで、安全に膵後方剥離面を確保している。
<結果>
開腹移行例は2例(8%)であった。Lap-RAMPSの短期成績に関してはGrade B膵液瘻発生率を4例(16%)に認めたがGrade C膵液瘻は認めなかった。またトライツ近傍の小腸浮腫による通過障害を1例(4.0%)に認めた。Open群との比較では手術時間中央値はOpen群(212分; 140 to 547分)に比べてLap群 (269分; 156 to 457分)で有意に延長していたが(P = 0.015)、術中出血量中央値はOpen群 (435g; 10g to 1770g)に比べてLap群 (142 g; 0 to 583 g)で有意に減少していた(P < 0.001)。R0切除率に関しては両群間で有意差は無く、2年無再発生存率はOpen群(60.0%)とLap群(71.4%)の間に有意差はなかった(P =0.590)。なお在院死は両群ともに認めなかった。
<結語>
膵癌に対するLDPは根治性を落とすことはなく安全に行われている、今後は背景因子を揃えて両群間の短期、長期成績の検討が必要である。
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125. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, LPDでの右側アプローチによる腸間膜切除およびVFAを用いた術前難易度の評価 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
126. 仲田興平, 森泰寿, 池永直樹, 井手野昇, 中村雅史, 当科における腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術でのSMAアプローチ, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
127. 池永直樹, 仲田興平, 森泰寿, 井手野昇, 中村雅史, ICG蛍光法を用いた腹腔鏡下肝切除術, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09.
128. 池永直樹, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 膵切後膵炎の臨床学的意義の検討-膵頭十二指腸切除、膵尾側切除の比較からー, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12.
129. 谷口隆之, 大塚隆生, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 岡山卓史, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下膵体尾部切除の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
130. 相良亜希子, 仲田興平, 山下智大, 関維雨, 松本奏吉, 伊達聡美, 池永直樹, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, 膵癌微小環境の制御に着目した新規膵癌治療薬剤の探索, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【背景】膵癌は豊富な間質構造を有し、癌間質相互作用を介して癌細胞の浸潤、転移、さらには抗癌剤治療抵抗性を亢進している。これまで、膵間質中で膵線維化の主役となる膵星細胞(以下PSC)の活性化を抑制し、休眠状態(Quiescent状態)へと誘導することで膵癌の進展が抑制されることが報告されてきた。よってPSCは膵癌の有望な治療標的と考えられるが、現在のところ臨床で使用できる化合物は存在しない。
【目的】本研究ではPSCの活性状態を評価するアッセイ系を構築し、PSCの活性化を抑制する新規化合物を探索する。
【方法】当研究室で独自に作成したアッセイ系を用いて、既承認薬のライブラリから候補化合物を同定する。結果から得られた化合物に対し、膵癌組織から単離されたPSCを用いて、蛍光免疫染色法、ウエスタンブロットおよび脂肪滴蓄積アッセイを用いてPSCの活性状態を評価する。また担癌マウスモデルを作成し治療実験を行い化合物の腫瘍進展抑制効果の評価を行う。
【結果】現在までに既承認薬3398種類に対してスクリーニングを行い、候補化合物を155種類同定した。この中で脂肪滴の発現強度の高い化合物を選別し、PSCの増殖、浸潤、遊走が阻害されることを確認した。化合物投与群では、静止状態のPSCの特徴であるαSMA発現の低下、脂肪滴の蓄積を認めた。また、皮下移植マウスモデルでは単剤および既存薬ゲムシビンとの併用において腫瘍抑制効果を認めた。
【結論】我々が作成したスクリーニング系を用いて、膵星細胞の活性化を抑制し、膵癌進展抑制効果を示す可能性のある化合物が同定された。今後は化合物の作用メカニズムについてさらに検討を行う予定である。.
131. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術 -胆管空腸吻合を中心とした当科の工夫と今後の課題-, 第30回九州内視鏡・ロボット外科手術研究会, 2020.09, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。われわれは1996年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)を導入し、2019年12月までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。2006年以降の中期成績(n=30)は、繰り返す胆管炎3例、胆管空腸吻合部狭窄4例、肝内結石1例、術後遺残胆管癌発症は認めなかった(平均観察期間: 61ヶ月(1-146))。そこで胆管空腸吻合部狭窄による胆管炎に対する吻合法の改善が必要と考え、現在は可能な限り開腹手術時の吻合法である前・後壁いずれも結節縫合で行うこととしている。まず術者は患者右側に立ち�� !"4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて胆管および空腸の左・右端をそれぞれ縫合し結紮せずに体外へ誘導して支持糸としておく。続いて後壁縫合を左側より4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて結節縫合を行い、内瘻化ステントを留置した後に、同様の手法で前壁縫合を左側より結節縫合で行う。Lap-CBDの手術手技と成績、特に胆管空腸吻合部狭窄を意識した吻合法について動画を供覧しながら述べる。.
132. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 術式を意識した外科医の視点からの胆管癌診断, 第110回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2020.12, 肝門部領域胆管癌および遠位胆管癌の標準術式は比較的周術期死亡率の低い肝外胆管切除術から膵頭十二指腸切除術、さらに侵襲が大きく周術期死亡率も約10%前後と極めて高い胆道再建を伴う肝切除術や肝切除を伴う膵頭十二指腸切除術まで術式が多岐にわたる。至適術式を決定する上で年齢、耐術能、根治度とのバランス、許容肝切除量などが重要であるが、これらに加えて、術前の胆管の進展度診断が過不足ない適切な術式決定の上でポイントとなり、その中で胆膵内視鏡による術前評価が担う役割は大きい。当科は外科の教室であり、胆管癌の診断的内視鏡検査を行う際には常に予定される術式のポイントを念頭に置きながら、かつ胆道癌診療ガイドライン(改訂第3版)に準じた検査を行うよう心掛けている。胆管癌診断の1st stepとして減黄前のmulti detector-row CTを原則とし、2nd stepではMRI、ERCP(管腔内超音波検査法、細胞診、組織診)、さらに3rd stepとして.経口胆道鏡(peroral cholangioscopy: POCS)およびマッピング生検を行っている。経口胆道鏡はSpyGlassTM DS
(Boston Scientific社)を用い、生検にはスパイバイト バイオプシーフォーセプス(Boston Scientific社)を使用している。当科では2015年4月から2020年4月まで胆管癌41例(遠位胆管22例、肝門部領域胆管19例)に対し外科的手術(膵頭十二指腸切除術22例、肝外胆管切除術4例、右肝切除術+肝外胆管切除術8例、左肝切除術+肝外胆管切除術6例、切除不能1例)を行い、このうち7例に対しPOCSおよびマッピング生検を行った。肝側あるいは十二指腸側のマッピング生検によって必要十分な術式を選択できた症例を5例(71%)認める一方、マッピング生検で陰性であったにもかかわらず、胆管断端術中迅速組織診が陽性であった症例を2例(29%)認めた。また水平断端が陰性でも胆管周囲神経浸潤により最終病理診断で剥離断端陽性であった症例を1例認めた。POCSによる明らかな合併症は認めなかった。胆管癌に対するPOCSを中心とした術前検査は安全性が高く、適切な術式決定に有用と考えられ�� $?!#0lJ}!">INc$K$h$C$F$OPOCS所見や生検結果だけでは腫瘍の進展範囲の評価が困難なことがある。当科で行っている術式を意識した胆管癌の術前診断を供覧し課題とともに述べる。.
133. 森泰寿, 大塚隆生, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術 -今後の課題と現在の取り組み-, 第56回日本胆道学会学術集会, 2020.10, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。われわれは1996年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)を導入し、2019年12月までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。2006年以降の中期成績(n=30)は、繰り返す胆管炎3例、胆管空腸吻合部狭窄4例、肝内結石1例、術後遺残胆管癌発症は認めなかった(平均観察期間: 61ヶ月(1-146))。胆管空腸吻合は、胆管径が太い場合には前・後壁ともに連続縫合で吻合操作を行い、胆管径が細い場合には前・後壁いずれかを結節縫合で行っていた。しかし、胆管空腸吻合部狭窄が4例(9%)
でいずれも細径胆管であり、細径胆管に対する吻合法の改善が必要と考えた。そこで現在は、可能な限り開腹手術時の吻合法である前・後壁いずれも結節縫合で行うこととしている。まず術者は患者右側に立ち、4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて胆管および空腸の左・右端をそれぞれ縫合し結紮せずに体外へ誘導して支持糸としておく。続いて後壁縫合を左側より4-0吸収性モノフィラメント糸を用いて結節縫合を行い、内瘻化ステントを留置した後に、同様の手法で前壁縫合を左側より結節縫合で行う。当科におけるLap-CBDの手術手技と成績、特に胆管空腸吻合部狭窄を意識した吻合法について述べる。.
134. 森泰寿, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵液胆管逆流の診断と炎症関連マーカー発現に着目した胆嚢癌個別化治療の可能性, 第43回日本膵・胆管合流異常研究会, 2020.11, 膵液胆管逆流(pancreaticobiliary reflux; PBR)には膵胆管合流異常(Pancreaticobiliary maljunction; PBM)、高位合流(high confluence of pancreaticobiliary duct; HCPBD)、また画像上確認できない潜在的膵液胆管内逆流(occult pancreaticobiliary reflux; OPR)があり、胆道悪性疾患の危険因子となりうる。当科ではPBM,HCPBD,OPRを含む膵液胆管逆流(pancreaticobiliary reflux; PBR)に注目し、胆嚢癌28例全例がPBR群で、OPRのない正常解剖群9例では胆嚢癌を認めず、PBR群で有意に胆嚢癌の頻度が高かった(p<0.01)ことを報告した。胆嚢癌を陽性とする胆汁アミラーゼ値のROC曲線でのAUCは0.78であり、1338IU/lをカットオフ値とした際の感度、特異度はそれぞれ70%、95%であった。すなわち、胆汁アミラーゼ値が高値である場合には、OPRが存在する可能性があり、胆嚢癌リスクが高いと考えられた。一方、PBMは、膵液の胆道内逆流による慢性炎症と癌化の関係が指摘されている。炎症関連物質はNF-κ�� Bの活性化により産生されるが、NF-κB活性化は上皮成長因子受容体(EGFR)のシグナル伝達経路により惹き起こされる。そこで当科で切除した胆嚢癌54例をPBM合併(PBM-Ca群)20例、膵液の胆道内逆流を認めない(N-Ca群)34例に分類した。PBM-Ca群とN-Ca群の臨床病理学的因子の比較検討とEGFR, NF-κB, COX-2, PGE2の免疫組織化学染色を同一例の癌部と非癌部で行った。炎症関連マーカーの過剰発現をPBM-Ca群の癌部・非癌部で比較すると、EGFR、NF-κB、COX-2、PGE2で有意差を認めなかったのに対し、N-Ca群はEGFR (p=0.05)、NF-κB (p=0.02)、COX-2 (p=0.02)、PGE2 (p<0.01)が癌部で有意に高かった。以上より、PBM-Ca群では膵液の胆道内逆流が、N-Ca群は胆石などの別の原因が慢性炎症を惹き起こし、発癌を誘導している可能性が示唆された。 当科がこれまで行ってきたPBRの診断と胆嚢癌の発癌機序について述べる。.
135. 松本奏吉, 仲田興平, 関維雨, 相良亜希子, 池永直樹, 大内田研宙, 大塚隆生, 中村雅史, ナノ粒子DDSを用いた新規膵星細胞活性化抑制剤の開発, 第75回日本消化器外科学会総会, 2020.12, 【はじめに】膵癌は豊富な間質増生を特徴とする。その中心的存在である膵星細胞(PSC)は腫瘍環境において活性化し、細胞外マトリックスの産生やサイトカインの分泌によって膵癌細胞の悪性度を増強する。豊富な間質は薬剤送達性の低下や治療抵抗性の主な原因にもなっている。そのため、膵癌の治療成績改善のためにはPSCの活性化を抑制することが必要である。当研究室ではこれまでに、PSCの活性化にオートファジーが関与しており、オートファジー抑制剤のChloroquine(CQ)を用いてPSCのオートファジーを抑制することでPSC活性化が抑制され、その結果膵癌の進展が抑制されることを報告した。しかし、CQの抗腫瘍効果を発揮するためには比較的高用量での投与を要し、治療効率を上げるために腫瘍特異的なDrug Delivery System(DDS)の開発が必要である。【方法】本研究では、腫瘍特異的なDDSと組み合わせることでCQの低用量での使用を可能にし、これまでにないPSC活性化抑制剤の実用化を目指す。PLGA(poly (lactic-co-glycolic acid))�� r
136. 松田諒太, 宮坂義浩, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史 , IPMN併存膵癌の背景膵組織における慢性炎症と酸化ストレス, 第28回日本消化器関連学会週間(JDDW 2020), 2020.11.
137. 宮坂義浩, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 渡部雅人, 中村雅史, 膵癌術後の残膵癌の発生率は初回病変のステージによって異なる?, 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
138. 岡山卓史, 大塚隆生, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 柿原大輔, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 良性限局性膵管狭窄の1例, 第72回日本消化器画像診断研究会, 2020.02, 症例は60歳代、女性。癒着性イレウスの精査中の腹部造影CTで、主膵管が体部で急峻に狭窄し、尾側膵管の拡張を認めた。腫瘤は明らかではなかったが、狭窄部腹側に16mmの嚢胞性病変を認めた。MRIでも主膵管狭窄部に腫瘤は指摘できなかった。EUSでは拡張起始部の膵実質に一部低エコー化領域が疑われたが、再現性に乏しかった。ERCPでは膵体部主膵管にカニ爪様の陰影欠損を認め、上流の膵管は拡張していたが、陰影欠損部で分枝膵管は描出されなかった。膵管擦過細胞診、膵液細胞診ではclass IIの診断であったが、膵癌の可能性が否定できず、腹腔鏡下膵体尾部切除を行った。組織学的には主膵管周囲の線維性結合組織が局所的に増生して膵管上皮を押し上げ、主膵管内腔に突出し、ポリープ様の病変を呈していたが、腫瘍性病変は認めなかった。鑑別診断に苦慮した良性限局性膵管狭窄を経験したため報告する。.
139. 岡山卓史, 森泰寿, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 膵・胆管合流異常に着目した胆嚢癌と炎症関連マーカー発現とEGFR発現の検討 , 第120回日本外科学会定期学術集会, 2020.08.
140. 岡山卓史, 森泰寿, 大塚隆生, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 藤井昌志, 渡邉雄介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵・胆管合流異常に着目した胆嚢癌と炎症関連マーカー発現とEGFR発現の検討, 第37回日本胆膵病態・生理研究会, 2020.06.
141. Watanabe Y, Ohtsuka T, Mori Y, Ikenaga N, Nakata K, Nakamura M, Long-term outcomes after conversion surgery for initially unresectable pancreatic cancer with metastases, 54th Annual Pancreas Club Meeting , 2020.05, Introduction:Treatment strategy of conversion surgery for initially unresectable pancreatic ductal adenocarcinoma with metastases (UR-M PDAC) remains unclear. The aim of this study was to investigate long-term outcomes after conversion surgery for UR-M PDAC and to discuss about adequate patient selection.Patients and method:The medical records of 8 patients who underwent conversion surgery for initially UR-M PDAC between 2012 and 2018 were retrospectively reviewed. During this study period, 304 patients underwent pancreatectomy for PDAC including 239 (78.6 %) with resectable PDAC, 47 (15.5 %) with borderline resectable PDAC, and 10 (3.3%) with locally advanced lesion.Results:Four patients had the lesion in the pancreatic head and the other 4 had the lesion in the distal pancreas. Three had lymph node metastasis, 4 had peritoneal dissemination, and one had liver metastasis. As preoperative treatment, gemcitabine plus S1 therapy was performed in 3 p
atients, gemcitabine plus nab-paclitaxel therapy in 3, S1 plus radiation therapy in one, and FOLFIRINOX therapy in one. Median preoperative treatment period was 8 months (range, 2-32 months). Median postoperative recurrence-free survival period was 16 months (range, 4-76 months) and median overall survival periods was 38 months (range, 11-101 months). All UR-M PC patients with peritoneal dissemination developed recurrence (median postoperative recurrence-free survival period was 12.5 months (range, 8-16 months)). Two patients are living well without recurrence. Of these 2 patients, one had initially liver metastasis and BRCA2 gene mutation. FOLFIRINOX therapy was highly effective, and pancreatoduodenectomy combined with hepatectomy was performed. The patient has experienced no recurrence during postoperative surveillance period of 40 months.Conclusion:The site of metastatic disease and results of genetic analyses should be taken into consideration when conversion surgery for
UR-M PDAC will be performed..
142. Matsumoto S, Nakata K, Ikenaga N, Date S, Guan W, Sagara A, Ohuchida K, Ohtsuka T, Nakamura M, Efficient Targeted Therapy for Pancreatic Cancer Using Nanosystem and Focusing on the Suppression of Pancreatic Stellate Cell Activation, 14th World Congress of International Hepeto-Pancreato-Biliary Association(IHPBA), 2020.11, [Introduction] Pancreatic cancer is characterized by remarkable desmoplasia which causes poor drug delivery and resistance to anticancer therapy. Pancreatic stellate cells (PSCs) play a key role in construction of such tumor environment and enhance the malignancy of pancreatic cancer cells. We have previously reported PSC activation was suppressed by inhibiting autophagy of PSC using a lysosomal inhibitor, chloroquine (CQ). However, CQ requires high dosage to be effective in vivo. In this study, we developed nanoparticle-based drug delivery system (DDS) and evaluated its availability in the tumor-bearing mouse model.[Methods] Poly lactic-co-glycolic acid (PLGA) was used as a DDS carrier. The PLGA nanoparticles were loaded with ICG (Nano-ICG) or CQ (Nano-CQ). The accumulation of Nano-ICG in pancreatic tumor was evaluated by in vivo imaging system (IVIS). The effects of CQ, Nano-CQ, or the combination of these agents and gemcitabine (GEM) on the act
ivation of PSC and tumor growth were investigated in the orthotopic xenograft mouse model.[Results] Nano-ICG showed pancreatic tumor-specific accumulation and persisted for more than one week after administration. No obvious accumulation was observed in other major organs including liver, kidney, and normal pancreatic tissue. The fraction of activated PSC was significantly decreased in Nano-CQ group compared to the control group. The combination of Nano-CQ and GEM showed the best ability to restrain tumor progression among all the groups.[Conclusion] Our PLGA-based nanosystem was considered to be a promising DDS for the treatment of pancreatic cancer and nano-CQ could enhance the efficacy of anticancer drugs..
143. 林昌孝, 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史 , 門脈輪状膵と腹腔動脈起始部狭窄に対する膵頭十二指腸切除の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 53歳男性。膵頭部に膵管内乳頭粘液性腫瘍があり、膵液細胞診でclassIVを認め、切除の方針となった。CTで腹腔動脈起始部狭窄と門脈輪状膵を認めた。手術ではまず正中弓状靭帯を切離し、胃十二指腸動脈のクランプテストで肝血流に問題がないことを確認した。膵は脾静脈より頭側のレベルで門脈を取り囲んでおり、膵下縁から脾静脈を確保し膵と脾静脈、上腸間膜静脈の間を剥離した。主膵管が門脈背側を走行していたため再建を考慮し上腸間膜動脈レベルで膵の切離を行った。続いて、門脈の腹側で自動縫合器を用いて膵切離、観音開きとし、門脈左縁・背側を取り囲む膵を剥離した。最後に門脈右縁に流入する静脈と膵頭神経叢を切離し、膵頭十二指腸切除を完了した。診断は膵管内乳頭粘液性腺癌であり、術後膵液漏を認めたが保存的に軽快した。門脈輪状膵は複数のタイプがあり、術前シュミレーションが肝要である。.
144. 木幡亮, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Circumportal pancreasに発生した膵尾部癌に対する尾側膵切除, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
145. 木村隆一郎, 中房智樹, 谷口隆之, 友杉隆宏, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能膵癌における術後早期再発因子の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【背景】切除可能膵癌に対する術前化学療法の有用性に関する報告が増えている。実際には診断後早期手術を要する症例もあるため,予後の観点から術前化学療法が必要な症例を選択するための臨床病理学的因子の検討は重要である。
【対象・方法】2007年から2016年の間に、当科で膵切除を先行した切除可能膵癌303例を対象に,術後半年以内の再発を早期再発と定義し、早期再発群66例と無再発および非早期再発群237例の比較・検討を行った。
【結果】単変量解析で、早期再発群は腫瘍マーカー高値(CEA≧4.5ng/ml、CA 19-9≧250U/ml)、膵外浸潤、リンパ節転移陽性、術中腹水洗浄細胞診陽性、R1切除が有意に多かった。多変量解析では膵外浸潤、R1切除が早期再発の独立危険因子であった。
【結論】膵外浸潤やR0切除が困難と予測される症例は特に術前化学療法を含む集学的治療が重要と考えられる。
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146. 樋口良太, 仲田興平, 池永直樹, 佐久間レオン, 伴大輔, 永川裕一, 大塚隆生, 西野仁惠, 遠藤格, 土田明彦, 中村雅史, 安全な低侵襲膵頭十二指腸切除のための精密解剖:系統的レビュー, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
147. 費双, 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 馮海旻, 張波, 河田純, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, Angiogenesis in cancer-associated acinar-to-ductal metaplasia lesion around the invasive front of pancreatic cancer., 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
148. 島田有貴, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 山本猛雄, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, IPMN由来微小浸潤癌に対するロボット支援下手術の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
149. 渡邉雄介, 大塚隆生, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当科における遠隔転移を伴う切除不能膵癌に対するconversion surgeryの検討, 第49回九州膵研究会, 2021.03.
150. 仲田興平, 大塚隆生, 渡邊雄介, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, Gerota筋膜を意識した膵頭側アプローチによる腹腔鏡下膵体尾部切除術, 第51回日本膵臓学会大会, 2021.01, <背景>
膵癌に対するLDPに対しては膵後方剥離面を確保するためにトライツ靭帯左側からのアプローチが多くの施設で行われている。しかし、この操作の際に腎動静脈の損傷の恐れがあるため、安全な手技の確立が必要である。今回、当科における膵頭側からのアプローチによるGerota筋膜背側の層を意識したLDPを紹介する。
<方法>
当科では膵下縁の剥離操作を行うと膵の可動性が増加し、操作が困難になるため、膵上縁の操作を先に行っている。左胃動脈の左側では#7,#9番リンパ節の郭清に続き、剥離した胃膵ヒダを助手が牽引、脾動脈を胃膵ヒダで包み込むようにして副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離する。この操作により、膵尾部背側で副腎を膵上縁から確認することが可能となる。この時剥離により形成され膵背側のスペースにガーゼを挿入、膵上縁からの操作を終了する。その後、横行結腸間膜を頭側に翻し、空腸起始部の左側で横行結腸間膜を切開し左腎静脈を同定する。そのまま、左腎静脈、左副腎静脈前面を鈍的に剥離、先に挿入したガーゼを目標としながら膵背側を膵上縁に向かって剥離する。
<結果>
2016年6月から2020年1月に行った膵癌に対するLDP29例を解析した。在院死は認めず、開腹移行例は2例(8%)であった。Grade B膵液瘻発生率を4例(13.7%)に認めたがGrade C膵液瘻は認めなかった。またトライツ近傍の小腸浮腫による通過障害を1例(3.4%)に認めた。手術時間中央値は 271分(156 to 477分)、術中出血量中央値は142 g(0 to 583 g)であった。全例R0切除率を達成された。
<結語>
膵癌に対するLDPは根治性を落とすことはなく安全に行われている、今後は開腹術との短期、長期成績の検討が必要である。
.
151. 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 森泰寿, 膵体尾部切除術の際に知っておくべき解剖;背側膵動脈の分布, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09, <はじめに>腹腔鏡下膵切除術の際には術前から解剖を十分に把握しておくことが重
要であるが、膵周辺の血管は膵臓に埋没していることが多く、複雑な立体関係が構築
されている。特に、背側膵動脈は脾動脈から分岐することが多いが、その数、分布は
個々の症例によって異なる。腹腔鏡下膵切除術の際には膵炎症の波及により血管認識
が困難であることが多く、術前CTで確実に同定を行なっておくことが肝要である。<B
R><対象と方法><BR>2015年から2018年の間に行われた尾側膵切除術146例のうち画
像解析が可能であった104例に関して検討を行った。なお、背側膵動脈の定義として
脾動脈(SPA)、総肝動脈(CHA)、上腸間膜動脈(SMA)から膵体尾部に分岐する枝
を全て背側膵動脈と定義した。<BR><結果><BR>104例中94例(90.4%)でSPA
からの分岐が確認された。このうちSPAのみから分岐するものが47例、SPAおよびCHA
から分岐する症例が10例、SPAおよびSMAから分岐する症例が36例、SPA、CHA、SMAか
ら分岐する症例が1例であった。また、SPAから分岐する背側膵動脈は1本(56例)が
最も多く、ついで、2本(29例)、3本(8例)、4本(1例)の順であった。また
、58例(55.8%)でSPA根部から30mm以内に背側膵動脈の分岐を認めていた<BR><ま
とめ><BR>背側膵動脈の分岐は多岐にわたっており、術前から確認しておくことは安
全な膵尾側膵切除術に重要なことである<BR>.
152. 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, 膵鉤部アプローチを用いたminimally invasive pancreatoduodenectomy, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, <はじめに>
minimally invasive pancreatoduodenectomy (MIPD)で最も困難な箇所はSMA、SMV周囲の剥離である。当科では、膵鉤部アプローチ法を用いているが、この時、膵実質を凝固しながら膵鉤部とSMA,SMVの間を剥離する独自の方法を用いており、その手技を供覧する。
<手術手技>
大網切離後、横行結腸間膜を授動、副右結腸静脈を切離し、十二指腸下角を確認する。膵下縁を剥離しSMV前面を露出、gastrocolic trunkを同定、切離する。その後、SMV右縁を剥離しつつ十二指腸水平脚下縁を露出させ、そのままKocherの授動を行う。さらに十二指腸水平脚を可及的に剥離し、空腸を右側に引き抜く準備を行う。一旦、膵鉤部周囲の操作を終了とし、胃切除、膵上縁、肝十二指腸間膜操作を行う。その後、空腸を右側に引き抜き、これを切離、小腸間膜の処理を行なったのちにSMVを左側に展開、第一空腸静脈を同定、IPDVを確認する。この時IPDVを処理するための十分なspaceがないため、soft coagulationを用いて膵実質をあらかじめ焼灼し、鈍的に剥離を行うことでIPDVを十分に露出させることができる。IPDV切離後、同様の方法でIPDAを同定、結紮切離する。SMA右縁と膵鉤部間のspaceが広がり、さらに頭側に向かって剥離を行うことが可能となる。膵を切離後、SMV右側を剥離、膵上縁でPSPDVを確認、切離後。最後に膵背側を切離、標本を摘出する。
<結果>
これまでにMIPD 38例(腹腔鏡下28例、ロボット支援下8例、切除腹腔鏡、再建ロボット支援下2例)施行した。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ569分 (p10-p90,411-824分)、424ml(p10-p90,80-1044ml)であった。術後在院死亡は認めていない。
<結語>
ロボット支援下PDの保険収載に伴い、腹腔鏡、ロボット支援下手術いずれでも利用できる手技での定型化をおこなった。今後さらに定型化を進め、安全なMIPDの普及に勤めたい。
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153. 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 中村雅史, 鏡視下膵頭十二指腸切除術におけるSMAアプローチの方法, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, <目的>
当科では2016年7月に腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)を、2018年7月より臨床試験下にロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)を導入し、これまでに46例の鏡視下膵頭十二指腸切除術(MIPD)を行ってきた。MIPDは難易度が高く、安全な導入および、定型化が重要である。特にSMAへのアプローチ方法は様々な方法が報告されているが当科では拡大視効果を利用した膵鉤部に沿った右側からのアプローチを行っている。当科におけるMIPDの動画を供覧し、またその手術成績を報告する。
<方法>
2016年1月から2020年12月までの間にMIPD46例を施行した(LPD29例、RPD14例、Hybrid<切除腹腔鏡、再建robot>3例)。当科におけるMIPDの適応は良性~低悪性度腫瘍および、膵内にとどまる悪性腫瘍としている。
肝の圧排には肝臓鉤を利用している。大網を切離後、膵下縁を剥離、上腸間膜静脈を確認し、胃結腸静脈幹, 副右結腸静脈を先に切離する。引き続き、横行結腸間膜を肝弯曲部まで十分に授動しておく。膵上縁操作、トンネリング、肝十二指腸間膜操作を終了後に、再び膵鉤部のアプローチを再開する。術者は患者右側に位置し、あらかじめ膵のtapingは行っておく。小腸を右側に引き抜いたのち、腸管に沿って小腸間膜を切離、そのまま膵鉤部に到達する。助手はSMVをドベーキー鉗子もしくはrobot armで愛護的に左側に圧排する。SMAと膵鉤部の間をソフト凝固で焼灼しながら剥離を行い、1st JVおよびIPDVを同定する。さらにSMA右側と膵鉤部の間を少しずつ前方から剥離すると1st JAから分岐するIPDAを同定、これをクリップ、切離する。拡大視効果によりこれらの血管は明瞭に同定することができる。
<結果>
LPD,RPD,hybridの手術時間中央値はそれぞれ540分、728分、771分であった。また出血量中央値はそれぞれ415ml、320ml、257mlであった。術後在院死は認めていない。
<結論>
拡大視効果を利用した膵鉤部アプローチはLPD, RPDいずれに対して用いることが可能で、安全なMIPDの導入に有用である
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154. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 外科解剖を意識した膵頭十二指腸切除術におけるSMAの確保, 第48回日本膵切研究会, 2021.08, 膵癌に対する手術で最も重要な点は腫瘍の完全切除(R0)である。そのためにはメルクマールを決定し、外科解剖を把握しながら計画的に手術を遂行することが肝要である。しかし、閉塞性膵炎や脂肪が多い症例では細かい膜の解剖を把握することは困難である。そのため、メルクマールとして適切な組織は誰もが認識可能な動静脈であり、その上で膜や神経を意識しながら手術を行うことが重要である。
当施設における膵頭十二指腸切除術(PD)におけるメルクマールを意識した手術手技をビデオで供覧する。
SMA周囲神経の操作で我々は中結腸動脈(MCA)および第一空腸動脈(1st JA)をメルクマールとしている。横行結腸間膜を頭側に翻転、MCA根部付近を含むよう横行結腸間膜を切開、MCAを同定後に根部に向かって剥離する。この時MCAを取り囲む神経の外側を意識し根部に向かって剥離を行い、SMA神経外層前面を確認する。
つぎに小腸間膜を空腸起始部から扇状に展開、空腸間膜を切開し、1st JA前面を根部に向かって剥離する。根部まで追求するとSMA左側が同定されるため、そのままSMA左側を根部に向かって剥離する。この時、トライツ靭帯も扇状に展開する。先に展開したMCA根部と1st JA根部を意識しながらSMA左側を扇状に展開、本展開によりSMA背側へ安全に入ることが可能となる。この時1st JAから分岐するIPDAを同定、これを結紮し血流の遮断を行なっておく。その後SMA全周を剥離しこれを確保する。
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155. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下尾側膵切除術における膵上縁アプローチ, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, <はじめに>
本邦では腹腔鏡下尾側膵切除術(LDP)に際してcaudal viewを利用したトライツ靭帯左側からのアプローチが多く用いられていると思われる。一方caudal sideからのアプローチは狭いwindowで行われることが多く、左腎動脈の損傷、さらには腎静脈の探索が困難で左腎静脈の損傷を生じるリスクがあるとも言われている。当科ではLDPを行う場合、頭側からのアプローチを採用してきたが、ロボット支援下尾側膵切除術(RDP)では鉗子軸の制限が無く、より頭側からのアプローチが有効であることが多い。当科におけるRDPの手技を供覧しながら概説する。
<手術手技>
膵上縁操作では先に総肝動脈を確保、その後、左胃動脈の左側で胃膵ヒダの背側を剥離する。左胃膵ヒダを脾上極に向かって切離後、4番アームで切離した胃膵ヒダを足側に牽引すると安定した視野でGerota筋膜および同膜に覆われた副腎を透見できる。Gerota筋膜を含む層を左手で足側に牽引、右手でバイポーラカットもしくはモノポーラで切離する。ある程度剥離後、脾動脈を切離すると膵の可動性はさらに良好となり、副腎静脈、左腎静脈前面を露出、さらには膵下縁付近まで視野を変えることなく剥離をすることが可能である。
<結果>
2020年8月から2021年8月の間に施行したRDPは15例であった。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ423分 (232-683分)、183ml(0-1070ml)であった。
<結語>
膵上縁アプローチはRDPでも有用な方法であると考えられる。今後さらに定型化を進め、安全なRDPの普及につとめたい。
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156. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, Robot支援下尾側膵切除術によるsuperior approach, 第34回日本内視鏡外科学会総会 , 2021.12, <背景>
ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は腹腔鏡に比べて再建で有用でないかと考えられていたが尾側膵切除術(RDP)は腹腔鏡と比べて、その有用性に関して懐疑的な意見も聞かれていた。当科では2016年よりRPDを臨床試験下に導入を開始し、2020年4月の保険収載後にRDPの導入を開始した。今回当科におけるRDPの導入とともに腹腔鏡との違い、その有用性に関してビデオを供覧する。
<方法と症例>
当科ではこれまでに38例のロボット支援下膵切除術(膵頭十二指腸切除術;26例、尾側膵切除術;12例)行っている。
RPD導入後の鏡視下膵切除術の内訳は2020年がLDP X例、RDP Y例、2021年がLDPX例、RDP Y例であった。
アプローチ方法に関しては膵上縁から主に剥離を行うSuperior approachを腹腔鏡尾側膵切除術で採用していたが、Robot支援下尾側膵切除術(RDP)の導入に伴い、RDPでも同様のアプローチを採用している。大網を十分に開放後膵上縁操作に移る。総肝動脈(CHA)を確保、taping、そのまま左胃動脈の左側を剥離、左胃膵ヒダを切離する。左胃膵ヒダの背側を十分に剥離、良性疾患では膵後筋膜の背側を、悪性疾患では副腎前面(Gerota筋膜背側)の層を十分に剥離、ガーゼを挿入する。腹腔鏡では可及的に剥離を行っていたが、腹腔鏡よりも可動域制限のないrobotでは、ほぼ膵下縁付近まで剥離を行うことが可能である。その後、膵下縁に沿って切開を行い、標本を摘出する。
<結語>
これまでに12例のRDPを施行した。平均手術時間はX分、出血量中央値はYmlであった。RDP導入後のRDPとLDPの比率を鑑みると今後RDPが主体となる可能性が高い。
RDPは比較的導入も平易でありRPDへ向けた準備段階となり、またLDPなしでも行っていく時代が来る可能性があると考える。
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157. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 膵体尾部癌におけるロボット支援下尾側膵切除術, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, 膵体尾部癌におけるロボット支援下尾側膵切除術.
158. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 腹腔鏡・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術による上腸間膜動脈へのアプローチ, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11, <背景>
腹腔鏡・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(LPD/RPD)における上腸間膜動脈(SMA)へのアプローチは難易度が高く各施設独自の工夫がなされている。当科では腹腔鏡、ロボット支援下操作を併用したSMAへのアプローチを左右両側から行なっているのでその手技をビデオで供覧する。
<方法>
当科では2016年にLPDを導入以降、これまでにLPDを29例、RPDを29例それぞれ経験している。SMAへのアプローチ法も次第に変更し、現在では下記の方法で行っている。
1. 腹腔鏡操作で腹腔内を観察後,初めに横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸起始部から助手が小腸を扇状に展開する
2. 腹腔鏡のデバイス(超音波凝固切開装置、vessel sealing system)を用いて小腸間膜を切開し、第一空腸動脈(1st JA)を確認、根部に向かって腸間膜の剥離を行う
3. 1st JAを根部まで露出させたのちに、トライツ靭帯を切離する
4. 1st JAから分岐するIPDAを確認、血流遮断を行い膵頭部の血流をコントロールする
5. 可能であれば1st JAを切離、小腸間膜の切離を行い左側からのアプローチを終了する
6. ロボット支援下操作で十二指腸を右側から引き抜き、空腸を切離する
7. ロボットアームもしくは助手の鉗子で門脈を左側に牽引、上腸間膜動脈右側を露出させながら頭側に向かって切離を行い、標本を摘出する
<結果>LPD、RPDの手術時間中央値はそれぞれ540分、728分であった。出血量中央値はそれぞれ415g。320gであった。周術期死亡は認めていない。
<結語>
上腸間膜動脈へのアプローチは難易度が高いが腹腔鏡、ロボットを併用、また左右両方からアプローチを行うことにより安全に行えていると考える。
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159. 中房智樹, 谷口隆之, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 松田諒太, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 良性限局性膵管狭窄の1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
160. 中房智樹, 井手野昇, 池永直樹, 山本真大, 谷口隆之, 阿部俊也, 仲田興平, 中村雅史, 当科でHCPBDと診断された14例の検討, 第44回膵・胆管合流異常研究会, 2021.09.
161. 中房智樹, 井手野昇, 谷口隆之, 木村隆一郎, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除後の胆道系合併症に対して内視鏡的治療を要した18例の検討, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06.
162. 中西芳之, 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 藤田展宏, 石神康生, 中村雅史, 腹腔動脈/上腸間膜動脈への術前ステント留置術を行なった2例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
163. 池永直樹, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 仲田興平, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXによる術前治療の有用性, 第15回膵癌術前治療研究会, 2021.05.
164. 池永直樹, 仲田興平, 木村隆一郎, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 切除可能境界膵癌に対するGEM+nab-PTXの至適投与期間の検討, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
165. 池永直樹, 仲田興平, 森泰寿, 井手野昇, 中村雅史, 先天性胆道拡張症に対する腹腔鏡下手術とロボット手術, 第57回日本胆道学会学術集会, 2021.10.
166. 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術における術後膵炎の新知見, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07.
167. 池永直樹, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 中村雅史, 高齢者膵癌に対する膵頭十二指腸切除術の治療成績, 第38回日本胆膵病態・生理研究会, 2021.06.
168. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 膵上方のGerota筋膜を意識した“superiorアプローチ”による尾側膵切除術 -R0達成を目指して-, 第48回日本膵切研究会 , 2021.08.
169. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 当科におけるロボット支援下膵胃吻合, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11.
170. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, 術前3DシミュレーションとICGナビゲーションを駆使した腹腔鏡下肝切除術, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
171. 池永直樹, 井岡達也, 江口英利, 大塚隆生, 尾上俊介, 川井学, 庄雅之, 杉浦禎一, 仲田興平, 中村聡明, 藤井努, 松本逸平, 松山隆生, 水間正道, 山本智久, 中村雅史, 膵癌診療ガイドライン2022の改訂作業の概況(外科療法/補助療法), 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09.
172. 谷口隆之, 井手野昇, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 中房智樹, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下膵体尾部切除の検討, 第8回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.01.
173. 谷口隆之, 井手野昇, 中房智樹, 友杉隆宏, 木村隆一郎, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 山本猛雄, 小田義直, 中村雅史, 若年女性に発症した巨大Mucinous carcinomaの一例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
174. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, , 膵周囲郭清におけるモノポーラシザースを用いたlift up methodと2 hand dissection, 第83回日本臨床外科学会総会, 2021.11.
175. 村上正俊, 藤森尚, 末廣侑大, 松本一秀, 寺松克人, 高松悠, 高岡雄大, 大野隆真, 渡邉雄介, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 大塚隆生, 中村雅史, 当科における膵癌術前化学療法(NAC)の現状とNAC無効例の検討, 第49回九州膵研究会, 2021.03.
176. 村上正俊, 藤森尚, 梯祥太郎, 松本一秀, 安森翔, 寺松克人, 高松悠, 大野隆真, 小川佳宏, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院における膵癌術前化学療法(NAC)無効例の検討, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
177. 相良亜希子, 仲田興平, 鐘坪杉, 池永直樹, 大内田研宙, 水元一博, 中村雅史, 抗ヒスタミン薬Azelastineは膵星細胞の活性化を抑制する, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 膵星細胞(PSC)は、膵癌組織中で恒常的に活性化し、細胞外基質の産生、炎症性サイトカインの産生を通じて膵癌の悪性度を高めている。当研究室ではこれまでに、膵星細胞の活性化を抑制する薬剤のスクリーニング方法を開発し、既承認薬のスクリーニングからアレルギー性疾患の治療に用いられるヒスタミンH1受容体(HRH1)拮抗薬であるAzelastineを候補として選択した。今回、Azelastineが膵星細胞の活性化を抑制するかを検討した。Azelastineを投与したPSCでは、ウエスタンブロットで活性化マーカーであるαSMAの低下、細胞外基質タンパクの発現低下を認めた。PSCの休眠状態で細胞質中に蓄積する脂肪滴は、Azelastineの投与後に発現が増加した。以上より、AzelastineはPSCの活性化を抑制することが示唆された。.
178. 盛楠, 進藤幸治, 大内田研宙, 馮海旻, 新川智彦, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, TAK1陽性CAFと膵臓癌の進行との関係に関する研究, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04.
179. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術における過大出血に対する対処法, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 腹腔鏡下膵頭十二指腸切除術(LPD)は現時点では厳格な施設基準によりハイボリュームセンターの中でも限られた施設のみ実施可能な術式であるが、新たな低侵襲手術として期待されている。一方、わずかな操作の誤りや判断ミスが患者の予後に影響する可能性がある。特に予期せぬ過大出血に対しては、一時止血ののち良好な視野を確保した上で適切なデバイスを選択し処置を行う必要がある。そのためには腹腔鏡手術の利点と欠点の理解、出血危険部位の解剖学的知識、そして開腹移行の的確な判断が必要である。
膵頭部のうっ血を防止し出血量を減少させる目的で上腸間膜動脈から膵頭部への動脈血流遮断を門脈系への流入血管処理に先行して行う動脈先行処理アプローチは最も重要な手技の一つである。腹腔鏡下手術では開腹手術と異なり、尾側から頭側への操作が最も良好な視野で施行可能であるため、当科では動脈先行処理は主に内側膵鈎部アプローチで行い、適宜後方アプローチを組み合わせて行っている。この際に生じうる過大出血は、胃結腸静脈幹、あるいは第一空腸静脈が上腸間膜静脈に流入する部位付近に存在する膵からの細いドレナージ静脈である下膵十二指腸静脈の損傷が想定される。当科では?出血時の良好な視野展開、(2)出血部位の正確な同定、(3)出血部位の上・下流をクランプする、(4)正確な縫合止血、を意識して行っている。門脈本幹近傍の出血では、術者は出血部位を鉗子で可能なかぎりピンポイントに把持し、出血のコントロールができたら出血部位の上・下流に血管鉗子をかける。その後損傷部位に針糸を用いて縫合閉鎖する。当科では緊急縫合処置時の結紮時間短縮のためラプラタイ(エチコン社)を5-0 合成非吸収性モノフィラ・オ榱D鵐繁ス膸紊凌砲梁仟Δ了綫菽爾防佞院∨ス膰紊忘禿戰薀廛薀織い鮖藩僂靴董・諷Я犧遒鮠蔑・靴討い襦
LPDの際の過大出血に対する対処法について、当科で内側膵鈎部アプローチの際に経験した胃結腸静脈幹根部の損傷による出血の事例を示しながらトラブルシューティングについて述べる。
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180. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 右肝動脈の走向変異に着目した腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 先天性胆道拡張症(CBD)に対する手術は、膵内胆管の切離や肝門部での胆管空腸吻合など消化器外科手術の中でも高度な技術を要し、日本肝胆膵外科学会が定める高難度肝胆膵外科手術である。本邦では2016年に腹腔鏡下先天性胆道拡張症手術(Lap-CBD)が保険収載された。われわれは1996年からLap-CBDを導入後、2018年までに44例を経験し、2005年までにLap-CBDを行った前期群と2006年以降の後期群を比較し、前期群に比べ後期群では術中出血量、在院日数の改善を認めたが、術後胆汁漏や術後胆管空腸吻合部狭窄などの合併症率には差を認めず、さらなる手技の向上が必要であることを報告してきた(Surg Today 2018)。今回CBDにおける右肝動脈(RHA)の走向変異に着目し、Lap-CBDの至適術式を検討した。
当科で施行したCBD手術のうち、術前あるいは術中にRHAの走向が確認できた36例(CBD群)を対象とし、2010年から2018年までに良性疾患に対し腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した195例をコントロール群として、RHAが胆管の腹側を走向するanterior typeと胆管の背側を走向するposterior typeの頻度をそれぞれの群で解析した。anterior typeはCBD群でコントロール群よりも有意に多かった(33% versus 10%, P=0.0001)。またCBD手術の際に、anterior typeでは総肝管切離が12例中11例(92%)でRHAの足側で行われていたのに対し、posterior typeでは24例中13例(54%)であった(p=0.03)。いずれの群においても術中RHA損傷は認めなかった。
CBDではRHAが胆管腹側を走向する頻度が高い。術前シミュレーションによるRHAの走向の把握とそれぞれの走向タイプに対するLap-CBDにおけるポイントを述べる。
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181. 森泰寿, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 政次俊宏, 佐田正之, 中村雅史, TG18で提案された腹腔鏡下胆嚢摘出術困難例に対する回避手術と今後の課題
, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03, Tokyo guidelines 18 (TG18)の改訂に伴い、急性胆嚢炎(AC)治療は厳格な条件の下に、患者側ならびに施設側の条件が合致すればGrade IIIの重症胆嚢炎であっても一期的に腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)の適応となる。したがってこれまで以上に安全にLCを完遂する知識と技術が必要となる。TG18においてLC困難例では外科医が術中所見より判断し、胆管損傷を避けるために回避手術を選択すべきとしている。
当科では以前ACに対するLCの際の胆管損傷を経験し、TG18改訂を経て以降、回避手術としてfundus first technique 18例、胆嚢亜全摘術13例(胆嚢断端処理法はfenestrating 6例、reconstituting 7例)を行った。胆嚢亜全摘術(胆嚢断端fenestrating)を行った1例に胆汁漏を生じ、経皮的ドレナージを要した。また1991年にLCを導入し現時点まで約9500例、年間約400例のLCの経験を有する当科の関連施設の佐田厚生会佐田病院における経験についても述べる。現時点の問題点として?術中所見から回避手術に移行すべき客観的所見を導き出す必要性(施設間および術者の経験値の差の問題)、(2)胆嚢亜全摘術を選択した場合にfenestratingとreconstitutingのどちらを選択すべきか(胆汁漏などの合併症や遺残胆嚢結石・遺残胆嚢炎・遺残胆嚢癌の問題)、(3)回避手術施行患者の長期予後、などが挙げられる。
TG18を踏まえた回避手術の手技や現時点での問題点に重点を置き供覧する。
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182. 新川智彦, 大内田研宙, 中村祥一, 持田郁己, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌における微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響およびその分化度に応じた薬物治療反応性についての検討, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とした癌であり, その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/進展に寄与しているとされるが, 癌間質を減少させるとより悪性度の高い低分化型膵癌が増えたとの報告もある. 一方で, 分化度が高いほど周囲間質量が多いとの報告もあり, 膵癌の分化度と周囲間質との関係が示唆されているが, 依然として不明な点は多い.[目的] 膵癌における微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響を明らかにし、腫瘍分化度に応じた薬物治療反応性の変動を検討する. [方法] ヒト膵癌組織から膵癌オルガノイドの樹立を行い, 形態学的評価を基にwell, mod, porに分類した.微小環境因子添加によるオルガノイド形成能および細胞増殖能の変動を検討した. 血清培地に微小環境因子を添加して培養した膵癌オルガノイドからmRNAを抽出し, マイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析を行った. 分化度と相関して発現変動する遺伝子群を抽出し, そのパスウェイ解析の結果を基に分化度ごとの幕オ樓ネ・N堵娠・④鮓‘い靴, [結果] 樹立した8例のヒト膵癌オルガノイドは, いずれも実際の膵癌組織の形態学的特徴を保持しており, 分化度ごとに分類した (well : 3例, mod : 3例, por : 2例). Proliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]では, well>mod>porであり, 分化度が高いほど微小環境因子への依存性が高い傾向にあった. また, 網羅的遺伝子発現解析では, 分化度が高いほどmevalonate経路を中心としたcholesterol synthesis関連遺伝子の発現が増加していた. 各膵癌オルガノイドにHMG-CoA還元酵素阻害剤であるsimvastatinを投与すると, 高分化膵癌オルガノイドにおいて低分化より有意に増殖能が抑制された. [結論] 膵癌の腫瘍分化度が高いほど周囲微小環境因子に対する依存性が高くなる傾向にあった. また, 高分化型膵癌ではメバロン酸代謝を中心とした脂肪酸代謝関連遺伝子の発現が増加しており, スタチン系薬剤による増殖能抑制効果を認めた. .
183. 新川智彦, 大内田研宙, 中村祥一, 久野恭子, 奥田翔, 大坪慶志輝, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 永井俊太郎, 仲田興平, 中村雅史, 癌関連線維芽細胞が膵癌分化度に与える影響についての検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【背景】膵癌は豊富な間質を特徴とし、癌間質相互作用が膵癌の進展に寄与するとされるが、癌間質を抑制すると悪性度の高い低分化型膵癌が増えるといった報告もあり、依然として不明な点は多い。【目的】膵癌分化度と癌関連線維芽細胞(CAF)との相関を明らかにし、微小環境因子が膵癌分化度に与える影響について検討する。 【方法】免疫組織学的染色により、膵癌分化度とCAF量の相関を検索した。ヒト膵癌オルガノイドをwell, mod, porに分類し、微小環境因子添加による細胞増殖能の変動を検討した。 【結果】CAFの割合は高分化型で有意に高かった。ヒト膵癌オルガノイドのProliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]はwell>mod>porであった。【結論】 膵癌の腫瘍分化度が高いほど周囲のCAFが多く、その微小環境因子を介して癌の増殖に寄与していると考えられた。.
184. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 小山虹輝, 林昌孝, 松本奏吉, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 分化型膵癌は癌関連線維芽細胞由来の微小環境因子に依存して分化度を保持している, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖や転移に寄与するとされる。しかし一方で、癌間質を減少させると低分化型膵癌が増え予後が悪化したとの報告も認め、膵癌間質は癌の進展に寄与するばかりではなく、膵癌のphenotypeにも影響していると考えられる。分化度に応じた膵癌phenotypeの差違は予後や治療反応性を左右する重要な要素と考えられ、それらを規定し得る癌間質の影響を明らかにすることは新たな治療標的を定める上で重要であるが、依然として不明な点は多い。
[目的] 膵癌分化度に影響する膵癌間質細胞を同定し、そのメカニズムについて検討する。
[方法] 各分化型の膵癌オルガノイドを樹立し、ゲノムおよび網羅的遺伝子発現解析による分化度ごとの分子生物学的特徴および治療反応性の差違を比較した。各膵癌オルガノイドの微小環境因子への依存性と分化度との相関を評価し、膵癌組織中の癌関連線維芽細胞(CAF)量と膵癌分化度との相関を検索した。分化型膵癌オルガノイドをCAFと共培養し、形態および増殖能を単培養群と比較した。分化型において依存性が高い微小環境因子を同定し、同因子を発現抑制したCAFと高分化型膵癌オルガノイドを共培養してオルガノイド形成能を評価した。.
185. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 奥田翔, 大坪慶志輝, 岩本千佳, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵癌における癌関連線維芽細胞由来の微小環境因子が腫瘍分化度に与える影響についての検討, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, [背景] 膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖/転移に寄与するとされる。しかし一方で、癌間質を減少させると悪性度の高い低分化型膵癌が増えたとの報告もあり、膵癌分化度と周囲間質との関係が示唆されるが依然として不明な点は多い。
[目的] 膵癌分化度と癌関連線維芽細胞(CAF)量との相関関係を明らかにし、CAF由来微小環境因子が膵癌分化度に与える影響について検討する。
[方法] 免疫組織学的染色により、膵癌分化度とCAF量の相関を検索した。ヒト膵癌組織から膵癌オルガノイドを樹立し、形態学的評価からwell, mod, porに分類した。各分化度における微小環境因子添加によるオルガノイド形成能および細胞増殖能の変動を検討した。微小環境因子を添加しない血清培地を用いて、中分化型膵癌オルガノイドを単培養した群とCAFと共培養した群を比較し、管腔構造を形成するオルガノイド形成能を比較した。
[結果] CAFの割合は高分化型で有意に高かった。樹立した8例のヒト膵癌オルガノイドは、いずれもprimary tumorの形態学的特徴を保持しており、分化度ごとに分類した (well : 3例, mod : 3例, por : 2例)。Proliferation fold change [微小環境因子群/コントロール群]では、well>mod>porであり、分化度が高いほど微小環境因子への依存性が高い傾向にあった。中分化型膵癌オルガノイドを、微小環境因子を含まない血清培地で単培養すると管腔構造を形成しない低分化型様のsolidな膵癌オルガノイドを形成したが、CAFと共培養することで管腔構造もつ分化型膵癌オルガノイドを多く形成した。[結論] ヒト膵癌組織において膵癌分化度が高いほど周囲CAFが多い傾向があった。また、膵癌分化度が高いほど周囲微小環境因子に対する依存性が高く、周囲CAFが膵癌分化度を保持している可能性が示唆された。.
186. 松本奏吉, 仲田興平, 伊達聡美, 関維雨, 相良亜希子, 池永直樹, 大内田研宙, 中村雅史, 膵癌に対するナノ粒子DDSの有用性の検討, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02, 【はじめに】膵癌は豊富な間質増生を特徴とし、腫瘍微小環境において間質は癌間質相互作用により膵癌細胞の悪性度を高めるとともに、薬剤送達の物理的な障壁となる。膵癌は診断時すでに切除不能であることも多く、予後の改善には薬物療法の効果改善が重要である。本研究ではナノ粒子によるDrug Delivery System (DDS)を用いて膵癌組織への薬剤送達の向上を試みた。
【方法】ICGを封入したPLGAナノ粒子を膵癌モデルマウスに投与し、体内動態および腫瘍への集積をin vivo imaging systemで評価した。
【結果】ナノ粒子は腫瘍選択的に集積し、他の臓器には集積を認めなかった。ナノ粒子に封入していないICGに比べて、ICG封入ナノ粒子では血中滞留性の向上および腫瘍内への長期間の集積を認めた。
【まとめ】さらなる検討が必要であるが、PLGAナノ粒子は膵癌に対するDDSとして有用であり、抗悪性腫瘍薬やその他の薬剤との組み合わせにより膵癌の予後改善に寄与しうる。.
187. 小山虹輝, 仲田興平, 相良亜希子, 山下智大, 池永直樹, 松本奏吉, 新川智彦, 林昌孝, 大内田研宙, 中村雅史, 膵星細胞に着目した膵癌治療の新たな展開, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
188. 山本猛雄, 池永直樹, 井手野昇, 森泰寿, 仲田興平, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, Sclerosing epithelioid mesenchymal neoplasm of pancreasの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
189. 山本真大, 井手野昇, 松本昂, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除術後に腹腔動脈起始部狭窄の増悪を認め、緊急で正中弓状靭帯切開術を施行した1例, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06, 背景:腹腔動脈起始部狭窄の成因は、動脈硬化性、正中弓状靭帯の肥厚、繊維筋性形成異常症などがあり、まれではない。我々は、膵頭十二指腸切除術を予定した症例で正中弓状靭帯圧迫による腹腔動脈起始部狭窄を伴う場合、側副血行路の発達や、術中の胃十二指腸動脈(GDA)テストクランプで肝動脈血流低下を認めた場合には、同時に正中弓状靭帯切開術を施行してきた。今回、腹腔動脈起始部狭窄を認めたが、術前・術中診断で正中弓状靭帯切開術が不要と判断した膵頭十二指腸切除術症例で、術後に肝・胃・残膵の虚血が判明し、緊急の正中弓状靭帯切開術により救命し得た一例を経験したので報告する。症例:60代女性、十二指腸乳頭部腺腫と診断され,術前CTで腹腔動脈起始部狭窄を認めたがGDAなどを介した側副血行路の発達は認めなかった。術中GDAのクランプテストでは肝動脈血流低下を認めなかったため正中弓状靭帯切開術は不要と判断し、予定通り、腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術を施行した。術後1日目の血液検査で、AST 2077U/l、ALT 1818U/l、AMY 1404U/lと、肝・・オ檮O鐫・攸嚢眞佑鯒Г瓩拭BけCT検査では腹腔動脈起始部狭窄の増悪を認め、肝外側区域と胃・残膵・脾に造影不良を認め、虚血が原因と考えられた。緊急で正中弓状靭帯切開術を行う方針とし、開腹すると、肝外側区域は暗赤色調に変化し、また胃前壁の一部に虚血・壊死を認めた。総肝動脈の拍動は触知せず,腹腔動脈周囲神経叢の切離及び、正中
弓状靭帯切開により肝動脈の再開を確認できた。術後、肝・膵逸脱酵素は徐々に低下し、造影CT検査でも肝外側区域・残膵・胃・脾の血流の改善を認めた。術後Grade Bの膵液瘻を認めたが、第61病日に退院となった。結語:腹腔動脈起始部狭窄を伴う膵頭十二指腸切除術症例で、術前・術中所見で正中弓状靭帯切開が不要と判断された場合でも、術後の循環呼吸動態などにより、腹腔動脈起始部狭窄が増悪する可能性がある。.
190. 山田裕, 仲田興平, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, 術前診断に苦慮した十二指腸原発ガストリノーマの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
191. 三浦峻, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 藤森尚, 大野隆真, 山田裕, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, リンパ節転移を認めた十二指腸乳頭部 gangliocytic paraganglioma の一例, 第9回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.09.
192. 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 奥田翔, 小山虹輝, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 森山大樹, 中村雅史, 造血幹細胞由来CAF subsetが腫瘍内heterogeneityを高度化する, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09, 【背景・目的】膵癌は治療抵抗性や薬剤送達率の低下を引き起こす過剰な間質増生を特徴とし、活性化PSCを含むCAFによって引き起こされることが知られている。近年、腫瘍促進性に働くCAFの他に腫瘍抑制性に働くCAFが報告されており、腫瘍細胞だけでなくCAFにもheterogeneityが存在することが明らかとなってきている。また、癌細胞の悪性度に深く関わっている癌微小環境は癌腫により多様であり、大腸癌では骨髄細胞が腫瘍内で炎症性微小環境を形成し、癌進展を促すことが示唆されている。膵癌においても癌進展やニッチ形成に骨髄細胞が関与していると考えられるが、その機序は未だ不明である。そこで化学療法の奏効率や予後に影響を及ぼすと考えられる癌微小環境改変に関わる、腫瘍免疫を含めたCAF subsetを同定しその機序を検討した。【方法】新生仔KC/KPCマウスを用いた同種骨髄移植モデルを作製し、レシピエントにおける骨髄細胞の生着・分布・phenotypeを評価した。多重蛍光免疫染色により骨髄由来細胞とCAF subsetの関連を評価した。膵癌細胞の遊走・浸潤・オ档ソ・G修砲・韻觜鋻駘獲荳挧Δ隆慷燭鯢床舛靴拭・攘覯漫曠譽轡團┘鵐泌溝,任蝋鋻駘獲茲梁新賄・並し貂挧Δinvasive frontに集簇していた。また、骨髄マクロファージ由来のCAFが存在することを明らかにし、そのCAFはmyCAFやapCAFであった。膵癌細胞で刺激した骨髄由来マクロファージはCAF特異的なマーカーの発現を認め、膵癌細胞の局所浸潤を促進した。【考察】PSCやMSC由来以外に、造血幹細胞由来のCAF subsetが存在することを新たに見出し、さらに、CAF様の機能を獲得した骨髄由来マクロファージが膵癌細胞の局所浸潤を先導することが示唆された。多様な起源細胞がCAFのheterogeneityを複雑にしていることが示唆された。.
193. 岩本千佳, 大内田研宙, 新川智彦, 小山虹輝, 奥田翔, 進藤幸治, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, Humanizedマウスを用いた膵癌PDXモデルの作製とその癌免疫微小環境の解析, 第76回日本消化器外科学会総会, 2021.07, 【背景・目的】消化器癌においても免疫チェックポイント阻害薬による癌免疫療法が導入されているが、その適応はまだ狭く、効果も癌腫や個別の腫瘍により限定的である。特に膵癌は、腫瘍内への樹状細胞やリンパ球浸潤が少ないcold tumorとして知られているが、近年従来の免疫チェックポイント機構とは異なる経路が特定されるなど、多様な免疫細胞と癌細胞が絡み合った癌免疫微小環境の複雑さが注目されている。免疫細胞も含めた膵癌の病態解明や有用な癌免疫療法の開発には、ヒト病態をより忠実に再現したモデルが必要であると考え、ヒト造血・免疫系を持つhumanized PDXモデルを作製しようと考えた。【方法】ヒト臍帯血より単離したlineage-hCD34+hCD38-の造血幹細胞(HSC)を新生仔NSGマウスに経静脈的に移植した。移植後4週後にレシピエントマウスにおけるヒト造血細胞の生着をFCMにて確認した。HSC移植後6-12週後に、当科にて外科的切除を行った膵癌の切除組織を移植した。膵癌bulk組織を皮下、single cellを同所に移植した。作製したhumanized PD
Xモデルの各組織におけるヒト免疫細胞の評価をFCMおよび免疫組織染色にて行った。【結果】HSC移植後4週後にはレシピエント末梢血中にhCD45+細胞の生着を認めた。作製したhumanizedマウスに患者由来膵癌組織を移植後7-14週後に末梢血、骨髄、脾臓、肝臓の各組織をFCM解析したところ、骨髄と末梢血中にはhCD45+、hCD3+、CD19+、hCD33+細胞を認め、脾臓と肝臓中にはhCD45+、hCD19+細胞を認めた。また、humanized PDXモデルの膵癌組織のHE染色を行ったところ、ヒト切除膵と同様の病理像を示した。免疫組織染色により、膵癌組織中のhCD3+T細胞、hCD19+B細胞、hCD68+マクロファージの存在を認め、各免疫細胞の割合は患者膵組織と同等の割合を認める傾向にあった。【考察】ヒト造血・免疫系を再構築したhumanized マウスに患者由来の切除膵を移植し、膵癌humanized PDXモデルを確立した。この新規疾患モデルは、ヒト膵癌微小環境をより再現できたと言える。このモデルを用いて、免疫応答も含めた膵癌の病態解明や癌免疫療法における治療効果の評価kオ椁C皹・儔椎修箸覆襪海箸・┷兇気譴拭.
194. 河田純, 渡邉雄介, 井手野昇, 森泰寿, 池永直樹, 仲田興平, 古賀裕, 小田義直, 中村雅史, Mixed acinar-neuroendocrine carcinomaの1例, 第57回九州外科学会・第57回九州小児外科学会・第56回九州内分泌外科学会, 2021.02.
195. 一宮脩, 仲田興平, 今村柾紀, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史 , 腹腔鏡補助下膵部分切除(鈎部)を行った膵鉤部SPNの1例, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, 【緒言】
膵部分切除は良性腫瘍に対して腹腔鏡手術の適応となり得るが、その報告は限定的である。これは手技の煩雑さによるものと思われる。さらに鏡視下の膵切除では実質の微小血管からの出血により術野が汚染され、適切な切離ラインの設定に苦慮することも少なくない。今回腹腔鏡補助下に膵鉤部切除術を行ったため、その手技を報告する。
【症例】
生来健康の34歳男性。検診異常を契機に腹部超音波検査を受け、膵鉤部に9mm大の充実性腫瘤を指摘された。2年間の定期経過観察期間で僅かな増大傾向があり、EUS-FNAでSPNと診断され手術目的に当科を紹介受診した。各種画像検査で膵鉤部SPNは11mm大であった。またERPでは主乳頭より主膵管が造影されず、膵管癒合不全と診断された。膵頭十二指腸切除術では過大侵襲となること、核出術では再発が懸念されることから同病変に対して腹腔鏡補助下膵部分切除術(鈎部)を施行した。腹腔鏡下に網嚢を開放、横行結腸間膜を頭側に翻展、空腸起始部左側から膵頭部背側を剥離、さらに横行結腸を尾側に授動し、Kocher’s maneuverを行い膵頭十二指腸の背側を十分に授動した。その後に上腹部正中に約5cmの小切開をおいた。腹側膵と背側膵の境界が明瞭であり癒合不全の影響と考えられた。直視下に境界に沿って膵実質を切離した。十二指腸辺縁動静脈を温存し、膵鉤部を摘出した。この時、出血や術後膵液瘻を低減するために膵に流入する脈管は全て直視下に結紮切離した。手術時間233分、出血少量であった。術後に・オ檮P宦颪篳頂廟㊦恒蠅覆匹旅臺讃匹惑Г瓩覆・辰拭
【結果】
膵鉤部腫瘍に対して腹腔鏡補助下に手術を行った。腹腔鏡下の膵頭十二指腸授動により手術侵襲を軽減し、直視下に術中出血を抑え過不足の無い膵切除を施行し安全に手術を遂行し得た。
【結語】
症例を選択すれば腹腔鏡下膵部分切除術(鈎部)は低侵襲で有用な術式である。.
196. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, 当科における膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下核出術, 第117回日本消化器病学会九州支部例会・第111回日本消化器内視鏡学会九州支部例会, 2021.06, [背景と目的]膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドラインでは2cm未満の非機能性膵神経内分泌腫瘍(NET)と浸潤所見がなく主膵管損傷の可能性が低いインスリノーマに対しては腫瘍核出術が推奨術式に含まれる。当科では低悪性度の腫瘍に対して侵襲の大きい膵切除を回避するために腹腔鏡下核出術 (Laparoscopic Enucleation, LE)を積極的に行ってきた。
[方法]2007年6月から2020年9月までに2cm未満、単発の膵神経内分泌腫瘍に対して当科でLEを行った21例の周術期成績、臨床病理学的背景について検討した。
[結果]腫瘍径は中央値0.9 (0.4-1.7)cm,腫瘍の局在は膵頭部10例,体尾部11例であった。組織型は非機能性18例とインスリノーマ 3例で,組織分化度はG1 16例,G2 5例であった。手術時間は中央値 178 (80-370)分、出血量は中央値 16 (0-288)gであった。Grade B/C膵液瘻は 3例(14%), Clavien-Dindo分類 IIIa以上の合併症は3例(14%)であった。再発例は認められなかった。
[結論]2cm未満の非機能性膵神経内分泌腫瘍とインスリノーマに対して、特に膵頭部病変では膵頭十二指腸切除を回避できるLEは手術侵襲が小さく、標準的な膵切除術と同等の安全性を有する可能性がある。.
197. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, GNAS 遺伝子変異による Hippo 腫瘍抑制経路の活性化は IPMN の分化度維持に関連する, 第52回日本膵臓学会大会, 2021.09.
198. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 阿部俊也, 中村雅史, 膵神経内分泌腫瘍に対する腹腔鏡下核出術の有用性の検討, 第34回日本内視鏡外科学会総会, 2021.12.
199. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, リンパ節転移危険因子に着目した膵神経内分泌腫瘍に対する術式選択, 第9回日本神経内分泌腫瘍研究会学術集会, 2021.09.
200. 井手野昇, 仲田興平, 阿部俊也, 池永直樹, 中村雅史, リンパ節郭清を必要としない膵頭部神経内分泌腫瘍に対する術式選択, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11.
201. 井手野昇, 仲田興平, 池永直樹, 森泰寿, 中村雅史, 膵癌遺伝子改変マウスモデル開発から考察するがんゲノム医療の実際, 第121回日本外科学会定期学術集会, 2021.04, 2019年に保険適応となった遺伝子パネル検査によって,ドライバー遺伝子を複数もつ消化器癌でも治療標的となりうる遺伝子異常やマイクロサテライト不安定性を網羅的に解析することが可能になった.切除不能とされている局所進行癌や再発病変に対してがん遺伝子プロファイルに基づく推奨治療を行い,切除可能例や根治例が増えることが期待される.
 診断時に局所進行切除不能例が多い難治性消化器癌の代表である膵癌は,KRAS, CDKN2A, SMAD4, TP53の遺伝子異常を有する比較的均一なゲノム異常で起こると考えられている.これらの代表的ドライバー遺伝子は治療標的とすることが難しいため,新たな治療法開発のためには頻度が低い遺伝子異常の機能解析も重要である.
 われわれは簡便な遺伝子機能解析法の開発を目的として,任意に変異遺伝子を組み合わせ,膵臓特異的なゲノム編集によって膵癌が自然発生するCRISPR-Cas9 systemを応用したマウスモデルの作成を行った(Ideno N et al, Lab Invest, 2019).KrasG12D活性化変異とTrp53 エクソン8のノックアウトに加えてクロマチンリモデリング複合体因子であるArid1aのノックアウトを加えると,前癌病変である膵上皮内腫瘍性病変と膵管内乳頭粘液性腫瘍から分化度の異なる膵管癌まで多彩な病理組織像を示し,個体差が認められた.切除組織から抽出したDNAのシークエンスでは標的としたKrasG12D, Trp53, Arid1aの遺伝子変異のみならず,クロマチン制御因子であるMll3, Mll4のframe-shift mutation, indelを認めた.以上からArid1aの膵癌における機能は均一ではなく,腫瘍形成の過程で他の遺伝子異常を生じうることが明らかとなった.
 基礎研究を通じて癌の形質発現はGenotypingのみに規定されないことを経験・理解し,がんゲノム医療で直面する薬剤耐性などの実際的な問題を考察することに役立つと考えられた..
202. 阿部俊也, 仲田興平, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, 膵頭十二指腸切除における下大静脈をメルクマールとした左側からのアプローチによる膵頭部授動, 第13回膵臓内視鏡外科研究会, 2021.11, 膵頭十二指腸切除(PD)において一般的に膵頭部の授動は右側から十二指腸を授動するKocherの授動が用いられることが多い。
最近当科ではロボット支援下PD(RPD)および腹腔鏡下PD(LPD)において安定した視野展開を行うために、膵頭部の授動を左側からのアプローチにより行っており、その手技を供覧する。
まず、横行血腸間膜を頭側に挙上し、空腸起始部の左側でIMVと空腸の間の腹膜を切開する。そのまま足側に向かって空腸左側剥離すると容易に下大静脈を確認できる。下大静脈前面を右側に剥離を進め、背側では下大静脈を、頭側では左腎静脈の露出を行い、さらに十二指腸背側、膵鉤部を右側腹側に展開しながら腹腔鏡のCaudal viewの特徴を活かして後腹膜から授動を十二指腸下行脚付近まで行い、下大静脈前面にガーゼを挿入しておくと後に右側から膜一枚切開することで膵頭部授動は終了する。
 その後空腸を左側に展開し、Treiz靭帯を確認、これを切開する。前面で空腸間膜を切開し、1st JAを同定、根部まで追求しIDPAの分岐を確認、結紮し血流を遮断、左側からのアプローチを終了する。
当科での腹腔鏡下膵頭十二指腸切除における下大静脈をメルクマールとした左側からのアプローチによる膵頭部授動の手術手技をビデオで供覧する。
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203. 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 当院での腹腔動脈起始部狭窄を伴う膵頭十二指腸切除症例の検討, 第48回日本膵切研究会, 2021.08, 【背景】正中弓状靭帯圧迫症候群(MALS)などが原因である腹腔動脈起始部狭窄(CAS)を伴った膵頭十二指腸切除(PD)症例では術後の臓器虚血が問題となることがある。
【症例】
症例は64歳女性、十二指腸乳頭部腺腫に対して腹腔鏡補助下亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を予定とした。術前の造影CTでCAの狭窄を認め、MALSによるCASが疑われた。術中GDAクランプテストにてドップラーでPHAの血流が良好であったためMAL切除は行わず標本を摘出、閉創直前にもCHA、PHAの血流が良好であることを触診にて確認し手術を終了した。術後1日目の血液検査で肝酵素上昇を認め、造影CTでCA血流低下に伴う肝外側区域や胃、残膵の虚血を認め、MALSによる臓器血流障害の悪化が疑われたため、緊急で再手術を行った。術中、CHAの拍動は認めなかったがMAL切開にてCHAの血流を含めた臓器の血流改善を認めた。術後膵液漏を認めたがドレナージにて改善し、術後66日目に退院となった。
【考察】
本症例では、術中CHAの血流は保たれていたが、術後呼吸性変動などによりCASが悪化した可能性が考えられた。本症例を契機に、術前にCASが疑われた症例ではGDAクランプテストの結果に関わらず全例でMAL切除を行い、術当日に血液検査にて肝酵素を含めて評価を行うこととしている。
当院でCASを伴ったその他のPD症例も併せて検討、報告する。
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204. Yusuke Watanabe, Takao Ohtsuka, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Long-term outcomes after conversion surgery for initially unresectable pancreatic cancer with metastases, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
205. Yoshihiro Miyasaka, Hiroki Kaida, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Laparoscopic surgery for pancreatic neuroendocrine neoplasms, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, Backgrounds. The recommended threatment for pancreatic neuroendocrine neoplasm (panNEN) is surgical resection regardless of size or function if it is diagnosed. Laparoscopic surgery is often employed for the treatment of panNEN. Several reports documented superiority of laparoscopic surgery for panNEN to open surgery in blood loss, morbidity or hospital stays. Since 1999, we have performed laparoscopic pancreatic resection for panNEN. The aim of this study was to analyze short-term and long-term outcomes of laparoscopic surgery for panNEN.
Methods. Characteristics, perioperative outcomes and follow-up data of patients who underwent laparoscopic pancreatic resection for panNEN until June 2019 were retrospectively reviewed.
Results. Seventy six patients underwent laparoscopic pancreatic resection for panNEN. The male to female ratio was 1:1. The median age of the patients was 55.5. The median size of the tumors was 11mm. The tumors were insulinoma in 14 patients and non-functional in 62 patients. The operative procedures were as follows: distal pancreatectomy in 45 patients, enucleation in 22 patients, pancreatoduodenectomy in 6 patients and middle pancreatectomy in 3 patients. The median operation time was 268.5 min, and the blood loss was 64.5ml. Sixteen patients (21%) had postoperative complications, of which none was graded as Clavien-Dindo IIIb or more. The median hospital stay was 16 days. The median observation period was 30.5 months. While one patient developed liver metastasis 20 months after surgery, the other 75 patients are free of the disease.
Conclusions. Laparoscopic pancreatic resection for panNEN is a feasible procedure for panNEN in the aspects of less invasiveness, safety and curability.
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206. Yasuhisa Mori, Takao Ohtsuka, Watanabe Yusuke, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Our treatment strategy for anastomotic stricture of hepaticojejunostomy, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, Anastomotic stricture of hepaticojejunostomy (HJ) is one of the representative long-term complications, and causes recurrent cholangitis, obstructive jaundice, stone formation, or liver abscess. Furthermore, it has been becoming more common due to recent decrease in operative mortality rates in patients with hepato-biliary-pancreatic diseases. Therefore, establishment of less invasive and effective treatments with anastomotic stricture of HJ is needed. Our treatment strategies for anastomotic stricture of HJ are basically performed by balloon assisted endoscopy (BAE) using short type BAE followed by balloon dilatation, stone extraction and biliary stent placement. In case of unsuccessful BAE, percutaneous transhepatic biliary drainage (PTBD) under ultrasonography or CT is placed, and then the balloon dilatation or stone extraction are performed using biliary scope, if necessary.
Medical records of 21 consecutive patients who underwent medical treatments for anastomotic stricture of HJ between January 2015 and November 2019 at Kyushu University Hospital, were retrospectively reviewed. Operative procedures were pancreatoduodenectomy in 8, Roux-en Y HJ in 6 (bile duct injury during laparoscopic cholecystectomy at the previous hospital in 3, congenital biliary dilatation in 2 and chronic pancreatitis in the remaining one), hepatectomy with biliary reconstruction in 5 and total pancreatectomy in 2. Median duration from the operation to the onset was 11 months (3-230 months). Anastomotic stricture of HJ were treated by BAE in 15 (71%), PTBD in 5 (24%), unsuccessful by both procedures in 1 (5%). Median procedural times were 2 (1-25). Post-procedural complications were recurrent cholangitis after PTBD in 2 and pneumonia after BAE in 1.
We herein present the technical procedure and our treatment strategies for anastomotic stricture of HJ.
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207. Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Noboru Ideno, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Congenital biliary dilatation in the era of laparoscopic surgery, focusing on the high incidence of anatomical variations of the right hepatic artery, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06, Background: Surgical management of congenital biliary dilatation (CBD) consists of cyst excision with cholecystectomy followed by biliary reconstruction, requiring advanced laparoscopic skills. We reported acceptable short-term results for 36 patients after laparoscopic surgery for CBD (Surgery Today 2018). Insurance reimbursements have covered laparoscopic surgery for CBD (Lap-CBD) since 2016 in Japan. However, it is difficult to elucidate the biliovascular anatomy during laparoscopic procedures because of the limited visual and haptic perceptions, and laparoscopic surgery for CBD is technically difficult because of the high-level surgical skills needed for intrapancreatic bile duct dissection and hepaticojejunostomy. The present study aimed to evaluate anatomical variations of the right hepatic artery (RHA) in patients with CBD and the appropriate approach in Lap-CBD.
Methods: The medical records of 36 patients who underwent laparoscopic or open surgery for CBD from 1996 to 2018 were retrospectively reviewed. Radiological evaluation of the origin and course of the RHA in these 36 patients were compared with 195 control patients without CBD who underwent laparoscopic cholecystectomy from 2010 to 2018.
Results: The incidence of the RHA crossing anterior to the common hepatic duct (CHD) was significantly higher in patients with CBD than in those without CBD (33% versus 10%, P=0.0001). There was no intraoperative injury of the RHA, irrespective of the course of the RHA. The CHD was divided at the caudal side of the RHA in 11 of 12 patients (92%) with the anterior type of RHA, and in 13 of 24 patients (54%) with the posterior type of RHA (P=0.03).
Conclusions: In conclusion, the incidence of the anterior type of RHA was significantly higher in patients with CBD than in those without CBD. Preoperative simulation of the relationship between the RHA and the dilated bile duct, and preservation of the RHA in each situation are necessary during surgery for CBD in the era of laparoscopic surgery.
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208. Noboru Ideno, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Feasibility of minimally invasive pancreatic surgery for intraductal papillary mucinous neoplasms of the pancreas without intraoperative irrigation cytology in the remnant pancreas, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
209. Naoki Ikenaga, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Masafumi Nakamura, Anomalous vessels are not contraindication to laparoscopic
pancreatoduodenectomy, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
210. Naoki Ikenaga, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, Surgical outcome of pancreatoduodenectomy in the elderly patients, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02.
211. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, Troubleshooting tips for bleeding from the portal venous system during minimally invasive pancreatic resection, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06.
212. Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Yasuhisa Mori, Noboru Ideno, Masafumi Nakamura, New findings of postoperative acute pancreatitis after distal pancreatectomy, 第29回日本消化器関連学会週間(JDDW 2021), 2021.11.
213. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, The knock and pitfall of Laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, <Background>
The difficulty of laparoscopic distal pancreatectomy (LDP) for pancreatic cancer would be caused by the complexity of the relationships between the root of splenic artery and pancreatic parenchyma, and difficulty in dissecting the dorsal side of the pancreas safely. We focused on the relationships between pancreatic parenchyma and vessels around pancreas and approach to the dorsal side of the pancreas from both superior and inferior side of the pancreas.
<Method>
3D-CT was preoperatively created and the relationships between pancreatic parenchyma and vessels around pancreas was evaluated. If the root of splenic artery (SPA) is buried behind the pancreas, isolating the root of SPA is difficult. In such case, after #8 lymph node dissection, tissues between CHA and pancreas was further dissected toward the root of the CHA to make the wide space. Thereafter, tissue between the root of SPA and pancreas was dissected and the root of SPA would be safely isolated. For the dissection of the dorsal side of the pancreas, after lymph node dissection of the superior side of the pancreas, Gerota’s fascia was identified from the superior side of the pancreas and retroperitoneal tissue behind the fascia was dissected and gauze was placed at the dissected space. Then, transverse mesocolon was flipped to ventral side and retroperitoneum between proximal jejunum and inferior mesenteric vein was incised. The retroperitoneal tissue was bluntly dissected to
prevent the injury of left renal vein (LRV) and the retroperitoneal tissue was dissected along the LRV and accessory left adrenal vein. The gauze would be identified and dissection was continued toward the gauze and finally dissection the dorsal side of the pancreas was safely completed.
<Results>
Of 25 cases of LDP, the open conversion rate in LDP was 8.0% (2 cases). Although the rate of grade B postoperative pancreatic fistula (POPF) was 16% (4 cases), grade C POPF was not identified. The median operative time was 269 min and the median blood loss 142 g. The two-year survival rate was 71.4 %. The in-hospital mortality was not found.
<Conclusion>
Although further examination was needed, considering the short- and long-term results, LDP for pancreatic cancer in our institution seems to safely performed.
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214. Kohei Nakata, Takao Ohtsuka, Yusuke Watanabe, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Laparoscopic distal pancreatectomy for pancreatic cancer, 第33回日本内視鏡外科学会総会, 2021.03.
215. Kohei Nakata, Ryota Higuchi, Naoki Ikenaga, Leon Sakuma, Daisuke Ban, Yuichi Nagakawa, Takao Ohtsuka, Horacio J. Asbun, Ugo Boggi, Chung-Ngai Tang, Christopher L. Wolfgang, Hitoe Nishino, Itaru Endo, Akihiko Tsuchida, Masafumi Nakamura , Precision anatomy for Safe Approach to Pancreatoduodenectomy for Minimally Invasive pancreatoduodenectomy, 第32回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.02, ABSTRACT
Background: Minimally invasive pancreatoduodenectomy (MIPD) has recently gained popularity. Several international meetings focusing on the existing literature of MIPD were held; however, the precise surgical anatomy of the pancreas for the safe use of MIPD has not yet been fully discussed. The aim of this study was to carry out a systematic review of available articles and to show the importance of identifying the anatomical variation in pancreatoduodenectomy.
Methods: In this review, we described variations in surgical anatomy related to MIPD. A systematic search of PubMed (MEDLINE) was conducted, and the references identified were hand-searched.
Results: The search strategy yielded 272 articles and 77 articles were included in this systematic review after further refinement of the search. The important anatomy required during MIPD included aberrant right hepatic artery (a-RHA), first jejunal vein, fist jejunal artery and dorsal pancreatic artery. In addition, celiac artery stenosis and circumportal pancreas is also important.
Conclusions: We conclude that only certain variations in surgical anatomy are associated directly with perioperative outcomes; however, and that identification of these particular variations is important for safe performance of MIPD.
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216. Kohei Nakata, Noboru Ideno, Yasuhisa Mori, Naoki Ikenaga, Masafumi Nakamura, Early experience with robot-assisted pancreaticoduodenectomy, 第33回日本肝胆膵外科学会学術集会, 2021.06, <Background>The safety and feasibility of robotic surgery for general gastrointestinal surgery has been reported, however, robotic pancreatoduodenectomy (RPD) is still in the introductory period in most centers. We sought to introduce our early experience of RPD with video clips.
<Method>The indication of RPD in our institution is pancreatic head tumor with benign to low malignant tumor and pancreatic cancer inside of the pancreas. Six ports were placed (4 robotic trocars and two 12 mm accessory port). Camera port was placed on the umbilicus, however, if the distance between umbilicus and pancreatic head was within 7cm, it was placed 2-3cm below the umbilicus. Accessory port was applied after checking the range of the movement to prevent the interference of the robotic arm to the accessory port. Robotic system was docked over the head of the patient. Omentum was dissected and transverse mesocolon was mobilized toward inferior side. Right accessory colic vein and right gastroepiploic vein is cut during the procedure for complete mobilization of the transverse mesocolon. After mobilization of the transverse mesocolon, duodenum was cut, regional lymph node dissection and dissection around hepatoduodenal ligament was performed. Thereafter, we procee
d to the right-side approach to expose the tissue between uncinate process and superior mesenteric artery. Small intestine was pulled toward right side and mesentery of jejunum was dissected along the wall of the small intestine. SMV was retracted toward left side of the patients by assistant or 4th robotic arm to expose the 1st jejunal vein. Then, inferior pancreatoduodenal vein branched from 1st JV or SMV would be identified and divided, thereafter, 1st jejunal artery and inferior pancreatoduodenal artery branching from 1st JA was identified. To prevent the bleeding from uncinate process, the fat tissue or nerve plexus were coagulated by the surgeon or 1st assistant. After division of uncinate process from SMA, pancreas was transected, followed by transection of bile duct and small intestine and specimen was removed.
<Results>A total of 18 cases was performed by robot assisted pancreatoduodenectomy. The median operation time was 757 min, console time for resection was 404 min and median blood loss was 315 g. There was no conversion to open procedure nor mortality.
<Conclusion> Although RPD is a technically demanding procedure with time-consuming, the procedure was safely introduced in our institution.
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217. 費双, 大内田研宙, 新川智彦, 相良亜希子, 張波, 河田純, 進藤幸治, 森山大樹, 池永直樹, 仲田興平, 小田義直, 中村雅史, , , , , , 膵癌浸潤部周辺における癌関連腺房導管異型性の血管新生, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】膵癌(PDAC)は予後不良な腫瘍であり、5年生存率が8%未満で致命的な癌の1つである。Acinar-to-ductal metaplasia (ADM)は、膵癌の前癌病変の一時的な状態であり、さらに低悪性度の前癌病変になり、膵癌に進展すると言われている。我々は以前に、cancer-associated ADM(CA-ADM)が線維形成性変化と局所膵実質への癌細胞の浸潤を促進することを明らかにした、さらに、IL12Aが正常な腺房細胞と比較してCA-ADMでより高く発現することも報告している(Kibe et al、Cancer Letter、2019)。一方で、IL12Aは、膵癌の血管新生につながる単球系統細胞を動員することが報告されており、血管新生は腫瘍進展における重要なイベントであることが知られている。ただし、IL12AがCA-ADMにおける血管新生機序に関わっているかは不明である。
【目的】PDAC進展過程におけるCA-ADMや同部の血管新生の意義について、その癌微小環境に着目し検討する。
【方法】ヒト膵癌切除組織131例を用いて、CD31、Amylase、CK19、CD68、CD163、IL12Aの免疫組織染色を行なった。KPC (KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre)マウス膵癌切除36例をCD34、AmylaseとCK19の免疫組織染色を行なった。さらに、ヒト膵癌切除組織5例の多重免疫組織染色を行い、CD68、CD163とMMP9の発現と分布を検討し、CA-ADMにおける微小血管密度とtumor-associated macrophage(TAM)の関連を評価した。また、単球細胞株THP-1をマクロファージ細胞に分化誘導し、Western BlotとRT-PCRでMMP9の発現量を測定した。
【結果】ヒトCA-ADMの微小血管密度はPDACに比べ顕著に高かった。また、CA-ADMについて微小血管密度が高いほど予後不良であった。さらに、CD68とCD163、IL12Aを染色し、M2型を含むTAMとIL12Aの発現を検討した結果、CA-ADMのCD68、CD163とIL12AはPDACに比べ顕著に高かった。多重染色によって、TAMのM2型はMMP9を分泌することが明らかになった。一方、KPCマウスCA-ADMの微小血管密度はPDACに比べて高かった。ただし、微小血管密度と生存率が関係なかった。
【考察】ヒトCA-ADMの微小血管密度は豊富である。TAMはCA-ADMの血管新生に関与している可能性がある。一方、マウスではヒトの結果とは一致しておらず、その原因を明らかにするためには検討が必要である
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218. 張波, 大内田 研宙, 新川智彦, 持田郁己, 阿部俊也, 井手野昇, 進藤幸治, 池永 直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, 低グルコース腫瘍微小環境が抗腫瘍免疫に与える影響の検討, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 日本における膵癌の約95%が腺がんである。その5年生存率は男性8.9%、女性8.1%、従来療法の治療効果は十分ではない。近年、免疫チェックポイントインヒビターは様々な癌種に対して治療効果を示しているが、膵癌に対しては効果的ではない。膵癌は免疫学的に「コールド」腫瘍微小環境(TME)を示し、CD8+ T細胞の低浸潤とGranzyme-BやIFN-γなどの低発現、骨髄由来細胞の高浸潤を特徴とする。
栄養競争は「コールド」TMEの原因の一つとして考えられている。グルコース代謝は免疫細胞において重要で、その生存と機能を制御している。KRAS変異(膵癌は95%以上)によって癌細胞は解糖系を亢進させ、TME中のグルコースを消耗する。同時に、微小環境中のPD-L1とPD-1の結合で癌細胞の解糖系を亢進し、結果として、TME中の乳酸濃度が上昇し、免疫抑制性のTMEの原因になる可能性が示唆されている。樹状細胞(DC)は抗原提示細胞として、T細胞の活性化に重要な役割を果たしているが、その成熟には急速な解糖系の亢進が必要でさらにその機能維持にもその解糖状態を保つ必要がある。T細胞はその活性化と抗腫瘍作用において糖代謝に依存している。
膵癌におけるコールド微小環境の形成に、微小環境中のグルコース代謝の異常がどのように影響するかは明らかになっていない。
【目的】腫瘍微小環境におけるグルコース代謝が抗腫瘍免疫に与える影響を検討する。
【方法】KPC(KrasLSL-G12D/+;Trp53LSL-R172H/+;Cre)マウス由来の癌細胞から各グルコース消耗率(高グルコース代謝、Control、低グルコース代謝)の細胞株を樹立し、B6マウス(C57BL/6)に同所と皮下に移植しすることで低グルコースTMEモデル、Control TMEモデル、高グルコースTMEモデルを樹立して、Flow cytometryとIHCにて免疫微小環境の変動を検討した。また、オルガノイドを用いた癌細胞とDCの 3D共培養実験でCD80、CD86、MHC I、MHC IIの発現及び細胞数を検討した。
【結果】低グルコースTMEの移植モデルはControlより低CD4+T細胞、低CD8+T細胞、低DCの浸潤が減少していた。3D共培養実験では低グルコースTMEのモデルはControlよりDCの細胞数が減少し、低グルコースTMEの中ではDCの生存が抑制されることが示唆された。また、CD86、MHC I、MHC II発現が低下していた。
【考察と結論】今後、さらなる検討が必要であるが、膵癌微小環境中のグルコース代謝を選択的に制御することで抗腫瘍免疫を増強できる可能性があると考えられる。.
219. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 中村雅史, ロボット支援下膵頭十二指腸切除における左側からの膵頭部授動およびリンパ節郭清, 第14回日本ロボット外科学会学術集会, 2022.02, ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD)は2020年に本邦では導入されたばかりであり、現在各施設で定型化を模索中であると思われる。当科では膵頭部授動およびSMAへのアプローチを左側から行なっているのでその手技をビデオで供覧する。
当科における膵頭部授動および、SMAアプローチは以下の手順で進めている

1. 胃結腸間膜を解放し、腫瘍の局在、播種の有無を確認する
2. 横行結腸間膜を頭側に翻転、空腸起始部から助手が小腸を扇状に展開する
3. 小腸間膜を切開し、第一空腸動脈(1st JA)を確認、根部に向かって腸間膜を剥離
4. 1st JAを根部まで露出させたのちに、トライツ靭帯を切離する
5. 空腸を右側に牽引し、左側縁を切開、下大静脈を露出させる
6. 下大静脈前面に沿って膵後面を剥離、十二指腸右側縁に到達、ガーゼを挿入
7. 横行結腸間膜を足側に牽引、展開する、十二指腸右縁の膜を切開するだけで十二指腸の授動は完了する。
8. 膵上縁、肝十二指腸間膜操作終了後、膵鉤部操作へ移る
9. ロボットアームもしくは助手の鉗子で門脈を左側に牽引、上腸間膜動脈右側を露出させながら頭側に向かって切離を行い、標本を摘出する

本手順により、現時点で安全に定型化が進められていると思われるが、今後も症例を重ねながら改善点を探索しながらさらなる定型化を進めていくつもりである
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220. 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 水内祐介, 大内田研宙, 中村雅史, 鏡視下膵頭十二指腸切除術における左側からの膵頭部授動およびSMAアプローチ, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, <はじめに>
鏡視下膵頭十二指腸切除術(MIPD)においてSMAへのアプローチに関して複数の報告がある。昨年本邦で行われた”安全な肝胆膵MISのためのPrecision Anatomyに関するコンセンサスミーティング”でも右側からのアプローチは知っておくべきであるが、様々なアプローチを取り入れるべきであるというコンセンサスであった。当科では膵頭部左側から膵頭部背側を授動、SMAへのアプローチを行う独自のアプローチを用いており、ビデオを供覧しながらその手技を紹介する。
<手術手技>
・膵頭部背側授動;いわゆる患者右側からの<kocher>の授動は用いていない。横行結腸間膜を頭側に翻転し空腸起始部を確認する。空腸とIMV間の腹膜を剥離、空腸左側の剥離により下大静脈を同定、下大静脈前面を露出させる。その後頭側に向かって剥離、左腎静脈を確認、十二指腸右側まで膵頭部背側を剥離する。
・SMAアプローチ;空腸を扇型に展開、空腸間膜を切開し、1stJAを同定する。1stJA前面に沿って小腸間膜を中枢側に向かって剥離、共通幹から分岐するIPDAを同定、これをクリップし、膵頭部の血流遮断を行っておく。症例が膵癌の場合には1stJAも切離しておく。その後は右側からのアプローチで右側からのアプローチでIPDV、IPDAの処理を行う。膵を切離後、SMV右側を剥離、膵上縁でPSPDVを確認、標本を摘出する。
<結果>
2016年7月から2021年8月までの間にMIPD 58例(腹腔鏡下34例、ロボット支援下24例)施行した。手術時間中央値、出血量中央値はそれぞれ690分 (p10-p90,445-838分)、347ml(p10-p90,81-976ml)であった。術後在院死亡は認めてない。
<結語>
ロボット支援下PDの保険収載に伴い、腹腔鏡、ロボット支援下手術いずれでも利用できる手技での定型化をおこなった。今後さらに定型化を進め、安全なMIPDの普及に勤めたい。
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221. 池永直樹, 仲田興平, 村上正俊, 藤森尚, 阿部俊也, 井手野昇, 大野隆真, 中村雅史, 術前化学療法時代の膵がん術後早期再発因子の検討, 第122回日本外科学会, 2022.04.
222. 池永直樹, 仲田興平, 阿部俊也, 井手野昇, 中村雅史, BR膵癌に対するGnP療法の至適投与期間とは, 第50回九州膵研究会  , 2022.03.
223. 大内田研宙, 進藤幸治, 森山大樹, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 江藤正俊, 中村雅史, , ロボット手術特有の手技:2hands dissectionとシザース片刃によるlift up method, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04.
224. 進藤幸治, 大内田研宙, 森山大樹, 水内祐介, 永吉絹子, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 軸捻転を予防するための腹腔鏡下腸瘻造設術の工夫とその効果, 第122回 日本外科学会学術集会, 2022.04.
225. 森山大樹, 大内田研宙, 進藤幸治, 大薗慶吾, 佐田政史, 井手野昇, 永吉絹子, 水内祐介, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 術前化学療法を施行した進行胃癌術後再発例に関する臨床病理学的特徴, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 【背景】進行胃癌の再発率を改善するため、従来の術後化学療法に加えて、術前化学療法(NAC)について議論されている。本邦においてはbulky Nに対するNACの有用性が報告されたが、まだ確立された治療戦略とは言えない。
【目的】当科における切除可能進行胃癌に対するNAC施行例を後ろ向きに検討し、特に再発例の臨床病理学的特徴について考察した。
【対象】2010年以降、進行胃癌・食道胃接合部癌に対してNACを1コース以上施行後に根治手術を行った24例について検討した。ただし、Conversion手術例は含まず、手術時にCY1などの非治癒因子を認めた症例(Stage IV)は除外した。
【結果】24例中11例(46%)に再発を認めた。治療前の病態により以下の3群に分けて、その特徴を検討した。(1) bulky Nまたは多発リンパ節転移(cN2-3)では14例中6例(43%)に再発を認めた(リンパ節再発2例、肝転移2例、後腹膜再発2例)。再発は全て2年以内に認められ、うち4例は術後6か月以内の再発であった。(2) 腫瘍径8cm以上の巨大3型進行癌では7例中2例(29%)に再発を認め、1例は術後3か月(肝転移)、もう1例は術後1年半(後腹膜)での再発であった。(3) 4型進行癌では4例中3例(75%)に再発を認め(腹膜転移2例、局所再発1例)、1例は他病死であった(術後2か月)。再発は術後1年-3年半までに認められた。ただし、これ以外にConversion手術後(CY1→CY0)に術後6年無再発生存例がある。なお、食道胃接合部癌では10例中5例に再発を認めた(術前bulky N 4例、巨大腫瘍1例)$
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【考察】bulky N・多発リンパ節転移群では予後良好な症例がある一方で、再発までの期間が短く、術後早期の化学療法が必要と考えられた。4型進行癌はNACが無効であることが多く、現時点では早期の手術を考慮すべきであると考えられた。
【結論】進行胃癌に対しては、治療前の病態によって術後再発率や再発までの期間が異なることに留意した治療戦略が求められる。 
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226. 新川智彦, 大内田研宙, 持田郁己, 阿部俊也, 井手野昇, 水内祐介, 進藤幸治, 池永直樹, 森山大樹, 仲田興平, 中村雅史, 異なる薬物治療反応性を示す微小環境因子依存性に基づいた新たな膵癌サブタイプ分類, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, [背景] 膵癌は、膵癌は豊富な間質を特徴とし、その癌間質から誘導される微小環境因子が癌の増殖や転移に寄与するとされる一方で、癌間質を減少させると低分化型膵癌が増え予後が悪化したとの報告も認める。予後や治療反応性を左右するphenotypeを規定し得る膵癌間質の癌細胞への影響を明らかにすることは、膵癌における新たな治療戦略を構築する上で重要であると考えられるが、依然として不明な点は多い。
[目的] 微小環境因子依存性に基づいた膵癌サブタイプ分類を行い、発現プロファイルに応じた薬剤反応性の差違を明らかにする。
[方法] ヒト膵癌組織より膵癌オルガノイドを樹立し、網羅的遺伝子発現解析を行った。各膵癌オルガノイドの微小環境因子への依存性を評価し、微小環境因子依存性に基づいて<high>、<low>の2群に分けた。微小環境因子依存性と相関する遺伝子発現を評価し、各群において有効と考えられる薬剤を選出した。これら薬剤を用いたviability assayを行い、微小環境因子依存性と薬物反応性の相関を評価した。
[結果] 8例の膵癌オルガノイドを樹立した。これらオルガノイドは網羅的発現データを基に二つのクラスターに分類され、各クラスターは微小環境因子依存性に基づいた<high>、<low>の2群にそれぞれ対応していた。微小環境因子依存性と相関して変動する遺伝子をGene Ontology解析によって検索し、<high>群ではメバロン酸代謝関連遺伝子の発現が増加しており、一方で<low>群では細胞周期関連遺伝子の発現が増加していた。SimvastatinとGemcitabineを用いてviability assayを行ったところ、<high>群ではSimvastatinに対する感受性が有意に高く、<low>群ではGemcitabineに対する感受性が有意に高かった。
[結語] 膵癌オルガノイドは、微小環境因子依存性によってそれぞれ異なる発現プロファイルと薬剤反応性を示した。これらの結果は、今後の個別化治療や新たな標的治療を開発する上で重要な知見となり得ると考えられた。
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227. 今村柾紀, 井手野昇, 伊東守, 牛島泰宏, 阿部俊也, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, 肝血管肉腫による腹腔内出血に対して術前IVR・左肝切除で救命した1例, 第58回日本腹部救急医学会総会, 2022.03, 症例は32歳女性。右乳房血管肉腫に対し部分切除施行。その後右乳房再発・左乳房転移に対し腫瘍摘出されたが肝左葉に転移を認め、肝血管肉腫破裂による腹腔内出血を発症。左肝動脈への塞栓術で止血したが肝血管肉腫は急速増大し、1ヶ月後再び破裂出血を発症。右肝動脈から分岐するA4、中肝動脈への塞栓術で止血した。3日後造影CTで再出血像を認め、塞栓術では止血困難と考え緊急手術の方針とした。緊急手術前の血管造影で明らかな出血像を認めず。腫瘍を栄養する左・中肝動脈、胆嚢動脈に対し術中出血量低減目的に塞栓術を行った。
開腹すると多量の凝血塊と静脈性出血を認め、肝左葉は径25cmの血管肉腫に置換されていた。左肝授動後に外側区域をガーゼで結紮して出血制御し、その後目立った出血なく左肝切除で腫瘍を摘出した。手術時間416分、出血量4827g。経過良好で術後17日に退院し、現在血管肉腫に対する全身化学療法中である。
今回我々は肝血管肉腫破裂による腹腔内出血に対し術前IVR・左肝切除で救命した1例を経験したため、文献的考察を加えて報告する。.
228. 久野恭子, 大内田研宙, 水内祐介, 堤 親範, 中村祥一, 奥田 翔, 大坪慶志輝, 寅田信博, 佐田政史, 田村公二, 永吉絹子, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Single cell RNA sequenceを用いた家族性大腸腺腫症発癌過程におけるCD8+Tcellの解析, 第122回日本外科学会, 2022.04, 腫瘍微小環境において、CD8+Tcellは樹状細胞などの抗原提示細胞からの刺激を受けて活性化し、がん細胞を直接攻撃、殺傷するなどして、腫瘍免疫の中心を担っている。家族性大腸腺腫症(FAP)患者にはAPC遺伝子の生殖細胞系列遺伝子変異の影響で大腸癌が高頻度に生じ、様々な段階の前癌病変も存在する。近年、single cell RNA sequence (scRNA-seq)によるがん組織のheterogeneity解明が盛んに行われるようになったが、FAPにおける腫瘍微小環境のheterogeneityはまだ解明されていない。
今回我々は、当科にてFAPに対し手術を行った1人の患者から、正常部、腺腫非密生部、腺腫密生部、癌部の4検体を採取し、10X chromium systemを用いてscRNA-seqを施行した。33266個の細胞の遺伝子発現データが得られた。Seurat上で解析を行い、UMAPを作成したところ,22個のクラスターが得られた。既知のマーカー遺伝子を用いてcell typeを同定し、CD8+Tcellのみを抽出して再クラスタリングを行ったところ、8個のクラスターが得られた。Na$(D+Ave、Cytotoxicity、Exhaustionに関連した遺伝子発現から、サブクラスタリングを行い、検体採取部位間でCD8+Tcellの構成を比較した。腺腫密生部、癌部ではCytotoxic effector CD8+ Tcellの割合が高いという結果が得られた。また、Exhaustionに関連した遺伝子の発現は、癌部だけでなく腺腫部でも上昇していた。
今回の検討で示された結果に基づきFAPの各発癌段階におけるCD8+Tcellのはたらきについて考察を加えて報告する。.
229. 阿部俊也, 井手野昇, 池永直樹, 仲田興平, 中村雅史, Academic surgeonを目指して -肝胆膵外科領域における取り組み-, 第122回日本外科学会定期学術集会, 2022.04, 私は2年間の臨床研修終了後、九州大学臨床・腫瘍外科に入局し、関連病院で4年間研修を行った後に、2014年より九州大学大学院に入学して3年間基礎研究を行い、在学中に日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、膵癌間質相互作用に関する研究(Abe, Int J Oncol, 2017)で、医学博士を取得しました。臨床面では、膵癌における免疫栄養因子 (Abe, Ann Surg Oncol, 2018)や腹腔洗浄細胞診 (Abe, Surgery, 2017)、手術術式(RAMPS)の検討(Abe, World J Surg.2016)に関して報告してきました。2017年4月より米国Johns Hopkins大学Pathology department(PI;Dr.Goggins)に留学し2年間リサーチフェローとして膵癌早期発見に関する研究を行い、膵癌ハイリスク症例をprospectiveにフォローアップしているプロジェクトに従事し、病的な膵癌関連生殖細胞変異をもつ患者が濃厚な膵癌家族歴のみの患者より膵癌発生リスクが高いことを発見、濃厚な膵癌家族歴を持つ患者に対する遺伝子パネル検査の重要性について報告しました(Abe, J Clin Oncol, 2019)$
B!#5"9q8e!"2019年4月から関連市中病院において肝胆膵外科を専門として臨床に従事し、2019年度に日本消化器外科学会専門医を取得、2021年度に肝胆膵高度技能専門医を取得しました。2021年4月からは九州大学大学院臨床・腫瘍外科に帰学し、肝胆膵グループにて内視鏡外科学会技術認定医の取得を目指すとともに、ロボット支援下膵切除術を学んでいます。また留学経験を生かして膵癌に関する基礎研究を行い、今後も臨床・研究の両面から少しでも膵癌の予後改善のために貢献できればと考えており、臨床・研究における取り組みに関して発表させていただきます。.
230. Taiki Moriyama, Kenoki Ohuchida, Koji Shindo, Toshiya Abe, Koji Tamura, Noboru Ideno, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura, , The risk of incidence of common bile duct stones after laparoscopic gastric cancer surgery, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03, 【背景・目的】胃癌術後に胆石発生リスクが上昇することはよく知られている。特に総胆管結石症の場合、胃切除時の再建形式によっては内視鏡的な胆道へのアプローチおよび内視鏡治療に難渋することがある。今回、腹腔鏡下胃癌手術後に認めた胆石症、特に総胆管結石症の発生リスクについて後ろ向きに検討を行った。
【対象】2000年から2017年に当科で施行した腹腔鏡下胃癌手術における術後胆石の発生の有無について検討した。術式は腹腔鏡下に施行した胃全摘・幽門側胃切除・噴門側胃切除術を対象とし、審査腹腔鏡、局所切除、バイパス手術は除外した。
【結果】上記期間に施行した腹腔鏡下胃癌手術1,000例のうち、術後胆石症を78例(7.8%)に認めた。術式別では、胃全摘243例中26例(10.7%)、幽門側胃切除699例中47例(6.7%)、噴門側胃切除58例中5例(8.6%)であった。なお、総胆管結石症は胆石症78例中19例(24.4%)に認めたが、そのうち18例(94.7%)はRoux-en-Y再建例であり(胃全摘7例、幽門側胃切除11例)、ほかには幽門側胃切除・Billroth-I再建例で1例認めた。
【考察】胃癌術後の総胆管結石症の発症リスクは、胃切除範囲よりも再建形式(Roux-en-Y再建)による影響が大きい可能性がある。その一因として、食物の十二指腸通過の有無との関連が示唆される。
【結論】胆石の発生に着目すると、胃切除時の再建形式は可能な限り食物が十二指腸を通過する形が望ましいと考えられる。また、Roux-en-Y再建例で術後に胆嚢結石を認めた場合、総胆管結石の発生リスクと治療の困難さを考慮して、早めの胆嚢摘出術を検討してもよいと考えられる。
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231. Koji Shindo, Kenoki Ohuchida, Taiki Moriyama, Yusuke Mizuuchi, Naoki Ikenaga, Kohei Nakata, Masafumi Nakamura , New strategy for appropriate port site locations in laparoscopic gastrectomy using a 3DCT simulation, 第94回日本胃癌学会総会, 2022.03.

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